JPH09172649A - カラー画像記録再生システム - Google Patents

カラー画像記録再生システム

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JPH09172649A
JPH09172649A JP7330564A JP33056495A JPH09172649A JP H09172649 A JPH09172649 A JP H09172649A JP 7330564 A JP7330564 A JP 7330564A JP 33056495 A JP33056495 A JP 33056495A JP H09172649 A JPH09172649 A JP H09172649A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遠隔地での撮影画像を再生するに際し少ない
情報伝送で正確に色再現可能なカラー画像記録再生シス
テムの提供。 【解決手段】 2地点間で相互に忠実な画像記録再生を
行うように、被写体像を画素毎にスペクトル情報として
撮影するスペクトル画像撮影手段10と、撮影地の照明光
スペクトル分布を検出する撮影光スペクトル検出手段20
と、再生地の照明光スペクトル分布を検出する再生環境
光スペクトル検出手段70と、スペクトル情報から照明光
スペクトル分布の影響を除去し被写体の分光反射率分布
を算す分光反射率分布算出手段30a と、再生環境光スペ
クトルと分光反射率分布を基に被写体像を再生地と同一
照明光で撮影した際のスペクトル分布を算すスペクトル
変換手段30b と、各画素のスペクトル分布を3次元表色
ベクトルにするベクトル画像化手段30c と、表色ベクト
ル情報を基にカラーにするカラー画像再生手段30d とで
構築する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】表示色とその対象物の色とを
合わせる色合わせ技術に関し、詳しくは、異なる周囲照
明条件下で表示される表示色を合致させるための色合わ
せ技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、撮影したカラー画像を伝えるテレ
ビジョンシステムでは正確な色再現は全く考慮されてお
らず、見た目の画像が良いことだけが考慮されていた。
遠隔地で撮影された画像を正確な色で再現するために
は、カメラから表示系まで歪みや誤差がなく処理される
だけでは不十分で、画像が撮影側と同一スペクトルを有
する光源で照明された環境で再生される必要があるが、
現実的に撮影側と再生側で同一スペクトルを有する照明
を用意することは非常に困難である。
【0003】従来例として色合わせのために、RGBに
代表される3つの刺激値とほぼ同等な状況下で「三次
元」の色の中で色合わせするものもあったが、正確には
一致しなかった。その理由として等色条件というものが
あり、スペクトルが同じでも、実際には人間の視覚の関
数として、いわゆるX,Y,Z表色系という図8に示す
ような3つの等色関数(XYZ表色系の等色関数)があ
り、実際にスペクトルにこの関数が掛けられ、積分した
値が求まる。しかしある照明下で同じに見えたものも、
2つの関数が違う照明下では色がずれる現象があった。
【0004】このように、従来より印刷物やTVモニタ
に表示される色を人間が視覚で認識した色に少しでも近
づけるようにするための様々な試みが行われてきてい
る。一方で、近年のコンピュータの高性能化、小型化や
DTPシステム(デスクトップパブリッシング、電子出
版)が普及するに従い、TVモニタに表示される表示色
と入出力対象である印刷物の色とを合わせる色合わせ技
術(例えば、特開平5−216452号公報、特開平6
−51732号公報等)が提案されている。
【0005】しかしながら、これらの従来技術には、様
々な異なる周囲照明条件化でTVモニタに表示される表
示色と入出力対象である印刷物の色とを合わせる色合わ
せ技術が示されているが、いずれの先行技術において
も、表示場所と印刷場所は同一地点、つまり、同一の照
明条件であることを前提としているものであり、再生さ
れる場所と離れた異なる遠隔の場所等で撮影した画像を
正確な色再現によって例えば、表示または印刷で再生す
ること、つまり、異なる照明条件下にある撮影物の色と
再生物、即ち、表示画面または印刷物の色とを合わせる
技術については特に開示も示唆もされていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本来、人間がもつ3つ
の視覚特性と同じ伝送特性を有するカラー画像記録再生
システムを構築すれば、再生画像の色は被写体の色と同
じに見えるが、視覚特性は個人差があり必ずしも全ての
人にとって一致しない。よって、完全に(同じように見
えるように)色合わせを行なおうとすると、そのスペク
トルを合わせる必要がある。
【0007】そこで、本発明はこの必要性に鑑み、その
スペクトルをも合わせた色再現技術を提供するものであ
る。本発明の第1の目的は、再生される場所とは異なる
遠隔の場所等で撮影した画像を正確な色再現で再生(表
示、印刷)するカラー画像記録再生システムを提供する
ことである。また、第2の目的は、撮影場所と再生場所
との間で伝送する情報量を増やすことなく正確な色再現
ができるカラー画像記録再生システムを提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
[1] 任意の場所で記録された画像を異なる場所(遠
隔地等)で再生するカラー画像記録再生システムにおい
て、被写体を画素毎にスペクトルデータとして撮影する
スぺクトル画像撮影手段と、被写体を撮影した地点の照
明光のスぺクトル分布(以下、撮影光スペクトルデータ
とする)を検出する撮影光スペクトル検出手段と、前記
スペクトル画像撮影手段が撮影した前記スペクトルデー
タから前記撮影光スペクトルデータの影響を取り除いて
被写体の分光反射率分布を算出する分光反射率分布算出
手段と、被写体を再生する地点の照明光のスペクトル分
布(以下、再生環境光スペクトルデータとする)を検出
する再生環境光スペクトル検出手段と、前記分光反射率
分布と、前記再生環境光スペクトルデータとに基づい
て、再生地点側と同一の照明光のもとで前記被写体を撮
影した時に得られるスペクトル分布を算出するスペクト
ル変換手段と、前記スぺクトル変換手段により算出され
た前記各画素に対応するスペクトル分布を3次元の表色
ベクトルデータに変換するベクトル画像化手段と、前記
表色べクトルデータに基づきカラー画像を再生 (表示、
印刷)するカラー画像再生手段とを備えたカラー画像記
録再生システムを提供する。
【0009】[2] 前記カラー画像再生手段が、前記
表色ベクトルデータを前記再生地点側の再生装置のデバ
イスカラー値に変換するカラー変換手段を備えたことを
特徴とする[1]に記載されたカラー画像記録再生シス
テムを提供する。
【0010】[3] 被写体画像を撮影する地点側のデ
ータと、被写体画像を再生する地点側のデータとを相互
に伝送する伝送手段をさらに備えたことを特徴とする
[1]に記載されたカラー画像記録再生システムを提供
する。
【0011】(作用) (1) 再生地点の照明光のスペクトル分布(再生環境
光スペクトルデータ)に基づいて、撮影画像のスペクト
ルデータを変換して再生するので、再生される場所と異
なる遠隔な場所等でも撮影された画像を正確な色再現で
表示または印刷等により再生することができる。
【0012】(2) 再生地点側の再生装置の特性に応
じてRGBやYCMK等の適切なデータに変換するの
で、再生装置の種類によらず画像の正確な色再現が可能
となる。
【0013】(3) 被写体画像を撮影する地点側のデ
ータと、被写体画像を再生する地点側のデータとを相互
に伝送するような状況に応じて、最適な双方向通信可能
なカラー画像記録再生システムにすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】まず最初に、本発明のカラー画像
記録再生システムについての概要を図1を参照しながら
説明する。この図1には、本発明のカラー画像記録再生
システムの全体の構成と処理の流れの概要が示されてい
る。
【0015】本発明のカラー画像記録再生システムは、
少なくとも2つ以上の遠く離れた場所にあるような遠隔
地との間でカラー画像情報を伝達するシステムである。
例えば、互いに離れた第1の地点および、それと異なる
第2の地点との二地点間で相互に画像の記録再生を行な
えるカラー画像記録再生装置は、図1に示すブロックで
表された如くのような処理工程を行う各構成手段によっ
て構成されている。
【0016】すなわち、第1の地点で被写体画像を画素
毎にスペクトルデータとして撮影するスペクトル画像撮
影工程(S10)を行うスペクトル画像撮影手段10
と、被写体画像を撮影した地点の照明光のスペクトル分
布(撮影光スペクトルデータ)を検出する撮影光スペク
トル検出工程(S20)を行う撮影光スペクトル検出手
段20とを有している。
【0017】さらに、本システムには、上記のスペクト
ル画像撮影手段10と撮影光スペクトル検出手段20と
からの2つの情報を入力する処理手段30が有り、その
外部には後述する手段、即ち、被写体画像を再生する第
2の地点の照明光スペクトル分布を検出する再生環境光
スペクトル検出工程(S70)を行う再生環境光スペク
トル検出手段70が接続されている。
【0018】また、上記の処理手段30は次のような処
理工程を行う各構成要素から構成されている。すなわ
ち、上記のスペクトルデータから上記の照明光のスペク
トル分布(撮影光スペクトルデータ)の影響を取り除い
て被写体の分光反射率分布を算出する分光反射率分布算
出工程(S30a)を行う分光反射率分布算出30a
と、上記の再生環境光スペクトル検出工程により検出さ
れた第2の地点の再生環境光スペクトルデータを第1の
地点に伝送する再生環境光スペクトルデータ伝送工程
(不図示)を行う所定の伝送手段(不図示)と、この再
生環境光スペクトル検出工程により検出された再生環境
光スペクトルデータと、上記の分光反射率分布とのデー
タとに基づいて、上記の被写体画像を再生地点側と同一
の照明光のもとで撮影した時に得られるスペクトル分布
を算出するスペクトル変換工程(S30b)を行うスペ
クトル変換手段30bと、上記のスペクトル変換手段に
より算出された各画素のスペクトル分布を3次元の表色
ベクトルデータに変換するベクトル画像化工程(S30
c)を行うベクトル画像化手段30cと、この表色ベク
トルデータを第2の地点に伝送する表色ベクトルデータ
伝送工程(不図示)を行う所定の伝送手段(不図示)
と、上記の表色ベクトルデータに基づきカラー画像を表
示または印刷等により再生出力するカラー画像再生工程
(S30d)を行うカラー画像再生手段30dと、から
構成されていることを特徴とするカラー画像記録再生シ
ステムである。
【0019】以上のようなカラー画像記録再生の方法を
実現する本発明のカラー画像記録再生システムによれ
ば、例示されたこれら2地点間で伝送される情報は、デ
ータ量の比較的少ない再生環境光スペクトルデータと表
色ベクトルデータのみであるので、情報量も少なく伝送
容量を増加させることがない。また、撮影された場所と
異なる遠隔地等の場所においても、撮影した際の画像を
正確な状態で色再現して表示または印刷等により再生出
力することが可能となる。
【0020】以下からは、関連する図面を参照しながら
本発明のカラー画像記録再生システムに係わる具体的な
実施形態について順次に説明する。 (第1実施形態)図2は、本発明の第1の実施形態とし
て本システムの全体構成と、その処理の流れを示してい
る。この例は先の図1の概要と処理自体は同じである
が、本実施例のシステム構成では対象物を観察し撮影す
る「撮影側」の装置とその撮影された像を再生する「再
生側」の装置とが離間して存在している。そしてこの撮
影側と再生側との装置間は何らかの線または回路で接続
されている。この間は何らかの回線等によって相互に伝
送可能に構成されている。
【0021】図示によれば、本システムを成すこれら
「撮影側」装置および「再生側」装置では次のように各
処理工程が分担されて実行される。すなわち、マルチス
ペクトル機能を有するカメラでまず所望の被写体を撮影
する(S10)。その結果、光源のスペクトルと実際の
被写体のスペクトルが掛け合わされた状態で撮影され
る。
【0022】一方、その撮影側の照明スペクトルを何ら
かの方法で検出しておく(S20)。上述のようにする
と、撮影して得られた画像データには、その際に使用さ
れた照明とその被写体から反射された両方のスペクトル
が掛け合わされたものが含まれているので、この得られ
た画像データのスペクトル成分だけで、照明スペクトル
成分で割って求まったものが、被写体からの反射スペク
トルである(S30e)。
【0023】またこの時、再生側でも同時に、再生側の
再生する環境の照明スペクトルを検出し測定しておく
(S70)。そしてこの検出された照明スペクトル情報
を伝送経路を介して撮影側に送る。
【0024】この時点では撮影側では既に上述した照明
の補正は完了しており、撮影照明の影響が除去された被
写体自体の反射スペクトルが生成されているので、この
被写体の反射スペクトルに、この送られてきた再生側の
照明スペクトルを掛け合わせる(S30f)。この処理
によって撮影側で得られるスペクトル情報は、あたかも
再生側の照明下にその被写体が存在しているかの如くの
ようなスペクトルが得られることになる。
【0025】以上のようにして得られたスペクトルに対
して、適宜選択した表色系での等色関数(例えば、図8
に例示した関数)を掛けてやり、3つの値(図8では、
X,Y,Z)の表色ベクトルデータに変換する(S60
a)。ここでー般的によく使われる表色系としては、X
YZ表色系や、L*a*b*表色系等がある。
【0026】このような関数を掛けて多次元スペクトル
画像を3次元のべクトル画像に変換し、再生側の装置に
回線を通じて伝送を行なう(S30g)。再生側では、
伝送されてきた3次元の表色ベクトルデータを、再生装
置(再生デバイス値としては、ディスプレイのような発
光型の表示デバイスではRGB値、プリンタのような反
射型のデバイスではCMYK値などがー般的である。
【0027】再生装置の出力特性とこの再生装置に入力
するデバイス値の関係を予め求めておき、その関係を用
いて表色ベクトルデータがそのデータが示す色を正しく
再現するように、表色ベクトルデータからデバイス値へ
の変換を行なう。
【0028】なお、再生装置の出力特性を考慮して、表
色ベクトルデータが示す色を正しく再現する機能は、C
MS(カラー・マネジメント・システム)として、既に
バソコンのOS(オペレーティング・システム)レベル
においてサポートされているので、この機能を利用して
もよい。
【0029】以上が、本システムの第1実施形態の動作
に関する処理の説明である。図3には、本発明の第1実
施形態としてのシステムの構成がブロック図で示されて
いる。この図3が示すシステム構成図によれば、前述し
た処理の流れを実現するように構成すれば良く、例えば
本例では「撮影側」と「再生側」が通信回線によって物
理的に接続されて存在している。
【0030】撮影側において、被写体の撮影はマルチス
ペクトルカメラ10で行われる。本システムでは、照明
スペクトル検出器20が処理装置30に接続され、同様
に再生側にも照明スペクトル検出器70が処理装置60
に接続されている。
【0031】ただし、撮影側では図示のように別個に付
設しているが、これは別でなくてもマルチスペクトルカ
メラ10を併用して、一度、白色物体、例えば白色の拡
散板等を撮影すればそのスペクトルを検出できる。この
ような照明のスペクトルを検出する手段があり、処理装
置30は、上述のマルチスペクトルカメラ10と照明ス
ペクトル検出器20との2つからの情報を入力して後述
のような処理を行う。この処理装置30で処理された画
像データは、通信インタフェース装置40を介して回線
を伝送され、遠隔地に在る再生側の通信インタフェース
装置45を介して処理装置60に送られる。
【0032】この再生側では、あらかじめ再生側の照明
光のスペクトルを前述の照明スペクトル検出器70で検
出しておき、この照明スペクトル情報を回線を逆方向に
伝送して撮影側に送る。
【0033】撮影側の処理装置30は、先にマルチスペ
クトルカメラ10で撮った全体の画像とその際の照明ス
ペクトルに基づいて、この照明光で補正処理を施し、被
写体からの反射スペクトル成分だけにしておく。
【0034】そして更に、再生側から送られた照明スペ
クトルの情報を基にして、その値を掛算することで、照
明光が丁度、再生側の照明光と等化になるように変換
し、それに前述の3つの適宜な関数を掛け合わせ、その
情報を通信インタフェース装置40,45を介して再生
側の処理装置60に送る。
【0035】この処理装置60では前述の既に備わった
CMSの機能によってディスプレイデバイス上に正しい
色が出力表示されるように適宜に変換しディスプレイ9
0で表示を行う。
【0036】これにより、再生側においては、被写体の
本来の色に忠実な色再現が行われ、あたかも遠隔地に居
る被写体が目前に居るかの如くの正確な色で観察するこ
とができる。
【0037】図4には、回転フィルタ2を使ったマルチ
スペクトルカメラ10の一例が示されている。図示され
たような回転フィルタ2は、それぞれ図7(a)のグラ
フ曲線ような分光特性をもったフィルタが複数個ある形
態のフィルタ部である。
【0038】このマルチスペクトルカメラ10によっ
て、被写体を光学系1を介し、モータ8でこの回転フィ
ルタ2を回転させながら撮影すると、図7(b)のグラ
フ曲線に示すようなスペクトル分布が得られる。
【0039】図5には、図3に示した照明スペクトル検
出部20、70の構成がブロック図で示されている。こ
のような検出器は基本的に、撮影側には必ずしも必要な
い要素かも知れないが、再生側はその再生側だけで何等
かの照明光のスペクトルを検出する必要がある。よっ
て、少なくとも、マルチスペクトルカメラを用意しても
良いと思うが、そのような複雑な装置でなくても、もっ
と簡単に照明光のスペクトルを検出するためだけの機能
を有する構成であっても良い。
【0040】図示するように、透過型の白色の透過型の
拡散板21が多数の分光フィルタ22の前面を覆い均一
な白色光量を与えている。その後方にフォトダイオード
23が並設されている。これらのフォトダイオード23
は、画像イメージで撮像する必要はないので通常の例え
ばフォトダイオードで良いが、これらフォトダイオード
23の前には図示のような異なる複数の分光フィルタ2
2を配置する必要がある。
【0041】各フォトダイオード23は、信号切り替え
器28にそれぞれ接続されており、信号切り替え器28
によって順番に切り換えることによって、それぞれの分
光フィルタ22の特性に応じた信号が出力される。得ら
れた信号はこの信号切り替え器28に接続するA/D変
換器29で最終的にディジタル化され、図示しない処理
装置(30)に送られる。
【0042】なお、図6(a)には、撮影側の処理装置
30の詳しい構成がブロック図で示されている。すなわ
ち、処理装置30の外部には図示の如くマルチスペクト
ルカメラ10と照明スペクトルセンサ20が接続されて
いる。また、通信インタフェース装置40があり、図示
しない再生側の装置と接続されている。
【0043】マルチスペクトルカメラ10でまず撮られ
た画像は、一度前述の回転フィルタ2を通過して得られ
る被写体からの反射光でありCCD3で画像信号として
生成されこの処理装置30に伝達される。この処理装置
30ではまずそれぞれのフィルタを用いて撮影された全
ての画像をスペクトル画像フレームメモリ31に入力し
一時記憶して続く補間器32に受け渡す。
【0044】ここで、この補間器32が必要な理由を図
7(b)によって説明する、すなわち、通常、この回転
フィルタ2の枚数はできるだけ少ない方が高速に撮れる
ので、これを考慮してその枚数を減らし、少ない場合に
は「補間処理」として所定のスペクトル特性を得るため
に、図示のようなスペクトル分布図におけるサンプリン
グ点の中間点の値などを補間する処理、即ち、「次元
数」を増やすための処理が必要になる故に、この補間器
32というものが必要となる。
【0045】補間処理された画像はスペクトルメモリ3
3に入力し演算器35に供給される。なお、十分な枚数
のフィルタを有する回転フィルタを使えばこの補間器は
必要なくなる。
【0046】一方の照明スペクトルセンサ20は、撮影
した際の光源のスペクトルに関するスペクトル情報を撮
影スペクトルメモリ34に受け渡し、一時記憶されると
共に演算器35に供給される。
【0047】上述のように、この処理装置30には図7
(b)中の実線で示すようなスペクトルがマルチスペク
トルカメラ10から入力されると共に、照明スペクトル
センサ20からは図7(b)中の破線で示した照明スペ
クトルが入力される。
【0048】上記の照明スペクトルは、破線のような曲
線を成した形で入力されてくる。そこで、画像全体とし
てこのマルチスペクトルカメラ10で撮られたスペクト
ルのそれぞれのフィルタ位置の値、または補間処理され
た値をこの照明スペクトルの値で割ってやることによ
り、撮影対象の反射スペクトルが得られる。その手法の
詳細を次の式を使って説明する。
【0049】
【数1】
【0050】以下からは、説明を簡単にする為に上記の
式の各成分を次のように略呼する。 即ち、L: L(λ)の略称で、撮影側の照明スペクト
ル分布の成分を意味し、 E: E(λ)の略称で、再生側の照明スペクトル分布
の成分を意味し、 S: S(λ)の略称で、被写体の分光反射率を意味
し、 P: P(λ)の略称で、等色関数を意味する。
【0051】普通、マルチスペクトルカメラで得られる
スペクトル分布というものは、撮影の照明スペクトル分
布 × 被写体の分光反射率 という式で表される。こ
の式中では、SLとなっているので、Lで割算をしてや
ると、その被写体の分光反射率Sが求まる。
【0052】このように分光反射率Sが求まった後に、
今度は前記の再生側の照明スペクトル分布の情報を送っ
てやりその値Eを掛け算すると、あたかも照明側のスペ
クトルで撮影した如くの被写体のスペクトル分布の情報
SEが得られる。
【0053】なお、この一連の処理は処理装置30を構
成する演算器35中で行われるが、その処理データS,
L,E,Pの流れは、後述の図13中に示されている。
その後に伝送される情報としては3つのベクトルにして
送るが、この時にベクトル化するために使用する関数と
しては「等色関数」がある。例えばその一例としては、
X,Y,Z(即ち、3次元の色空間)での表色系の等色
関数がある。このような関数を掛け算して1式で求める
ことができる。
【0054】図8は、上述したXYZ表色系に等色関数
の一例として、波長440nmと600nm付近の2つ
の頂点を有するx(λ)、波長550nm付近に頂点を
有するy(λ)、波長450nm付近に頂点を有するz
( λ)の3種類の等色関数を示したものである。このよ
うなそれぞれの等色関数を掛け合わせて、それを人間の
見える可視光の範囲で積分してやると、これらX,Y,
Zの3つのベクトル値に対して存在する光となる。これ
は人間の視覚特性を反映させる為の手法であり、元来、
人間には3つの色に感知する視細胞を持っている事実か
らこれら3つの値の関数を掛け合わせて積分し、スペク
トル情報を3つのベクトルに変換するという原理に基づ
く手法である。
【0055】そしてこの変換の後は、当該画像を再生す
る側となる相手側の装置に伝送され、再生出力が行われ
ることになる。以上が撮影側(伝送する側)の処理動作
である。
【0056】なお、図13には、図6(a)で示された
撮影側の演算器35の更に詳細な構成が示されている。
この演算器35は、図示の如く構成され、スペクトルメ
モリ33と撮影スペクトルメモリ34からそれぞれSL
およびLを供給されて割り算を行う割り算器352と、
所定の等色関数を保持する等色関数メモリ351と、上
記の等色関数メモリ351からPを供給され、一方、再
生スペクトルメモリ36からEを供給されて足し算を行
う積算器353と、この足し算の結果を積分する積分器
354と、から構成されている。そして、この積分器3
54からは3つの表色値P1,P2,P3がカラー画像
フレームメモリ37に出力される。
【0057】この再生スペクトルメモリ36はその再生
側から送られてきた再生側の照明スペクトルを保持して
おくための一時記憶手段である。また、カラー画像フレ
ームメモリ37は、前述の積分まで行い表色ベクトルで
表された画像データを保持しておくための一時記憶手段
である。
【0058】なお、前述の式中にあるLあるいはEで表
される照明スペクトルは、照明ムラの除去等を行う為の
ものではなく、純粋にその照明のスペクトルであり、そ
の処理のためにそれぞれのメモリに記憶されている。
【0059】この図6(a)の撮影側のブロック図にも
付記されているように、例えば、撮影スペクトルメモリ
34には照明スペクトルLが記憶される。また、スペク
トルメモリ33にはSLが記憶される。
【0060】再生スペクトルメモリ36にはEという再
生側のスペクトル分布のデータが記憶されている。そし
てこの撮影側の処理装置30では、これらSLを保持す
るスペクトルメモリの値を、撮影スペクトルメモリ34
に記憶されたLの値で割り、それに再生スペクトルメモ
リ36中のEという値を掛け算して、更にそれに表色系
の表色関数Pを掛け、積分する処理が演算器35で行わ
れる。
【0061】その得られた結果としての各画素の表色ベ
クトルの要素がカラー画像フレームメモリ37の中に記
憶され、通信インタフェース装置40を経由して相手側
の装置に伝送される。以上が撮影側の処理装置30の処
理動作である。
【0062】次に、図6(b)に示された再生側の処理
装置60では次のような処理が行われる。すなわち、こ
の再生側では、主に色の変換だけを行えば良いわけであ
るので、前述のようにCMSというようなシステムで、
所定のソフトウェアを使えば良い。そのCMSシステム
では基本的に、以下に示すように、送られてきた3次元
ベクトルに関する処理が行われる。
【0063】この場合には、X,Y,Z、表色系で表さ
れた値であるが、それに何らかのマトリックスの掛け
算、例えば所定の係数をそれぞれの値に掛けて足し算を
行う。その様にして、R・G・Bのデバイスで表示する
ような値に変換する。
【0064】2式中のa,b,c,d,e,f,g,
h,iというマトリックスは、色表等を用いて、同じ色
を表色値とデバイス値で表した対応関係から予め計算し
ておく。このように処理することで、前述のようにある
表色系で表された値で正確にディスプレイ90に表示出
力することができる。
【0065】図6(b)が示す再生側では、通信インタ
フェース装置45を通して撮影側から送られてきた情報
は、処理装置60の演算器61に入力される。また、こ
こでカラー変換テーブル38というメモリが、予め前述
のa,b,c,d,e,f,g,h,iというこのカラ
ー変換のためのマトリックスを保持しておくために設け
られたメモリである。
【0066】また、照明スペクトルセンサ70で得られ
た再生側の照明スペクトルデータは、前記通信インター
フェース装置45を経由して撮影側に伝送される。演算
器61で処理された画像情報は、そのディジタルからア
ナログへの変換を行うA/D変換器69を介して外部の
ディスプレイ90に出力表示される。
【0067】また、印刷して出力する場合には、出力値
が4つになり、それぞれY,C,M,K(イエロー、シ
アン、マゼンタ、ブラック)という値があり、この場合
には、3×3のマトリックスではなく、変換のマトリッ
クスが3×4となる。以上が、本システムに関するその
基本的な本発明の第1実施形態である。
【0068】(作用効果1)このような第1実施形態の
カラー画像記録再生システムによれば、次のような作用
効果が得られる。すなわち、再生地点の照明光のスペク
トル分布(つまり、再生環境光スペクトルデータ)に基
づいて、撮影画像のスペクトルデータを変換して再生す
るので、再生される場所と異なる場所で撮影された画像
を正確な色再現で表示または印刷により忠実に再生する
ことができる。
【0069】また、多次元のマルチスペクトルデータと
して得られた画像を3次元の表色ベクトルに変換した後
に伝送するので、従来のカラー画像に比べてデータ量を
増加させずに色再現の良い画像を撮影場所と異なる場所
で再生することができる。
【0070】(第2実施形態)次に、本発明に係わる第
2の実施形態のカラー画像記録再生システムについて説
明する。前述の第1実施形態では一方のみ、例えば「撮
影側」と「再生側」の立場が運用上決まっている「医療
診断」のような一方向のみのシステムであったが、本実
施形態ではこれを対等な「双方向」のシステムにしたも
のである。したがって、装置自体に「撮影側」または
「再生側」という区別は無くなり、図9に示すようなA
地点、B地点といったような異なる地点間での双方向で
通信可能な運用に適するものとなる。
【0071】基本的には前述の第1実施形態のシステム
と同等な機能要素もあるので、その詳細は略し、以下に
本実施形態の特徴を説明する。図9には、本発明の第2
実施形態としての「双方向」のカラー画像記録再生シス
テムの基本構成がブロック図で示されている。
【0072】撮影側と再生側の区別が無い「双方向」の
対等な運用を提供する本実施形態のシステムは、例えば
A地点とB地点にそれぞれ、撮影用のマルチスペクトル
カメラ10,80、表示用のディスプレイ50,90、
照明スペクトルを検出するための照明スペクトル検出器
20,70、通信用の通信インタフェース40,45お
よび、所定の処理をするための処理装置30,60が、
それぞれが1組となって構成され、この例のようにA地
点とB地点という少なくとも2つ以上の離れた地点に配
設されて全体として1つの本システムを形成するもので
ある。
【0073】更に図10に示す如く、本実施形態の処理
装置30,(60)の構成は、基本的には前述の図6
(a)に例示した撮影側の処理装置30と再生側の処理
装置60の構成要素を組み合わせたものであることが解
る。
【0074】A地点の処理装置30についてのみ説明す
ると、マルチスペクトルカメラ10で撮影した画像デー
タは、一度スペクトル画像フレームメモリ31の中に蓄
えられ、補間器32を通して、次元数を増やしてスペク
トルメモリ33に蓄えられる。ここでは前述のようにS
Lという情報が記憶される。
【0075】一方、照明スペクトルセンサ20で得られ
た照明光のスペクトル情報は、撮影スペクトルメモリ3
4に蓄えられる。ここにはLという情報が蓄えられる。
また、通信インターフェイス40を経由して送られてき
た相手側の照明スペクトル情報はいわゆる再生スペクト
ルメモリ36に蓄えられる。
【0076】ここでは前述したと同様に演算器35で
は、SLという情報がスペクトルメモリ33に入ってい
るので、このSLの情報をLで割って被写体の分光反射
率Sを得て、そのSの情報にEという情報を掛け合わせ
る。そして上記の再生スペクトルメモリ36中のEを掛
け合わせる。更にその値に、色再現のための等色関数P
を掛けて積分し、求めるカラー画像データを生成する。
その後、この生成したカラー画像は通信インタフェース
40を介して相手側(B地点)の装置に伝送する。
【0077】一方、構成を同じくするB地点のカラー記
録再生装置は、送られてきたデータをやはり通信インタ
フェース45を経由して受信する。この受信された画像
情報はまずカラー変換テーブル(38)という表を基に
して、例えばそのX,Y,Z、表色系で表現し、RGB
の当該ディスプレイ90に適する色再現を行うように変
換する。そして、所定のようなマトリックスを掛け、D
/A変換器(39)を経由してアナログ情報に変換され
た画像情報は、ディスプレイ90上に出力表示される。
【0078】(作用効果2)このような第2実施形態の
カラー画像記録再生システムによれば、次のような作用
効果が得られる。すなわち、被写体画像を撮影する地点
側のデータと、被写体画像を再生する地点側のデータと
を相互に伝送するように構成したので、基本的には撮影
地点と再生地点との間で双方向に情報伝達が行え、再生
側では常に正しい色再現が可能である。しかも、本実施
形態の構成では両者が交互に撮影側と再生側の立場を変
更することもできる。
【0079】システム構成としては、撮影地点側にはス
ペクトル画像撮影手段と撮影光スペクトル検出手段を、
また、再生地点側には再生環境光スペクトル検出手段と
カラー画像再生手段とを少なくとも装備し、他の手段に
ついては、必要に応じてそれぞれの立場の状況に対応し
た最適な構成で運用できる。
【0080】(第3実施形態)本発明に係わる第3の実
施形態としてのカラー画像記録再生システムについて説
明する。
【0081】図11には、本発明の第3の実施形態とし
てのカラー画像記録再生システムの構成が示されてい
る。図示のように本第3実施形態のシステムは、基本的
には前説の第1実施形態と同じである。ただし前述の第
1実施形態としてのシステムは基本的に色だけを合わせ
るという機能を特徴とする一例であったが、実際に医療
用で使う場合には、人間の目の感覚からいうと、再生側
の環境、つまりディスプレイ90の外側の環境が考慮さ
れるべきであり、その環境に関する情報が色再現性の向
上には極めて重要である。
【0082】その環境には様々なものがあり、要するに
撮影側でも再生側でも観察するものが同じように見える
事の方がより色の再現性が向上されているといえる。本
実施形態は、撮影側での画像の本当の被写体のみを抽出
し、その被写体のみの画像に対し、再生側の背景画像を
合成して出力するものであり、例えば、医療現場におい
ては、撮影側では、患者のみの画像を被写体として抽出
し、観察する医師側での背景画像を再生側で合成して出
力するものである。
【0083】よって、前述の第1実施形態のシステム構
成に更に付け加える構成要素としては、上述の背景を撮
るためのカラーカメラ85が少なくとも1つ再生側に必
要となる。これが本実施形態が前述の第1実施形態と異
なる構成上の相違点である。従って当然、処理装置60
では図示しない合成手段(後述する合成器65)も必要
となる。
【0084】図12には、図11で示された再生側の処
理装置60の構成を示している。基本的に類似している
が、通信インタフェース45を経由して送られてきた画
像データが演算器61に入力される。この例では、演算
器61により画像データを表示のためのデバイスカラー
値に変換し、このデバイス値に変換された画像データを
フレームメモリ63に記憶する。
【0085】カラーカメラ85で撮った色は基本的にR
GB色であるが、しかし、この色は表示デバイスすなわ
ちディスプレイ90の表示される色と必ずしも等価では
ないので、所定の補正処理を施す必要がある。よって、
カラーカメラ85によって撮影された表示ディスプレイ
90の背景画像は、演算器62によりディスブレイ90
のデバイス値に変換されてフレームメモリ64に記憶さ
れる。
【0086】また、カラー変換テーブル68は前記表色
ベクトルを表示デバイス値に変換するマトリックス係数
と、カラーカメラ85で撮影したカラー画像のR,G,
B値を表示デバイス値に変換する係数の両方の情報を蓄
えているテーブルである。2つのフレームメモリ63,
64から出力される画像情報は合成器65で合成された
後、D/A変換器69で表示デバイス(即ち、ディスブ
レイ90用)に最適な変換が行なわれてディスプレイ9
0に送られ表示出力される。
【0087】ここで、被写体の切り出しには様々な方法
が公知になっている。例えば、予め撮影対象の背景画像
を撮影しておき、その画像と被写体を含めた画像との差
分をとり、変化のあった部分を被写体として抽出する方
法や、また、人間のように動きのある被写体の場合に、
異なった時点で撮影した2枚の画像の差分から変化の部
分を被写体として抽出する方法がある。このような公知
の方法を利用して切り出された被写体が前記フレームメ
モリ63に記憶される。合成器65は、前記フレームメ
モリ63から読み出された被写体部分の画像データと、
前記フレームメモリ64から読み出された被写体以外の
部分の画像データとをーつの画像に合成する。こうして
得られた合成画像はD/A変換器69によりアナログデ
ータに変換されてディスプレイ90に表示される。
【0088】(変形例)前述の実施形態では、被写体画
像と再生環境の背景画像を再生装置のデバイス値に変換
して合成しているが、これら画像の合成処理は同一の表
色座標系で表現されていれば、どのような座標系を使用
してもよい。すなわち、前記カラーカメラ85で撮影さ
れた背景画像を被写体の表色べクトルの座標系(実施形
態1ではXYZ表色系)に変換して合成し、その合成結
果の画像をディスプレイ90のデバイス値に変換して表
示してもよい。また、被写体画像を前記カラーカメラ8
5の表色座標系に変換して背景と合成し、その合成画像
をディスブレイ90のデバイス値に変換して表示しても
よい。
【0089】また、別の変形例として、再生環境の背景
画像をマルチスペクトルカメラを利用して撮影してもよ
い。この場合、実施形態2で述べた双方向システムの場
合には特別の装置を付加せずにすむので特に有効であ
る。
【0090】(作用効果3)このような第3実施形態の
カラー画像記録再生システムによれば、次のような作用
効果が得られる。すなわち、表示装置の背景のカラー画
像を撮影する表示背景撮影手段と、表色ベクトルデータ
と背景カラー画像を同一の表色系の画像に変換し、その
変換された背景カラー画像と被写体画像を合成する画像
合成手段とを更に備えて、そのカラー画像再生手段がこ
の合成された画像を再生することにより、再生地点側の
再生装置の背景のカラー画像と、被写体とを同一の照明
条件に変換し、これらの画像を合成して再生出力するの
で、再生側においては、視覚的により正確に被写体の色
に忠実な色再現が行われるので、例えば本システムを遠
隔医療等に用いれば、遠隔地にいるはずの被写体である
患者が、あたかも再生側の医師の目の前に居るかの如く
に表示されるので、本来の正確な色で患者の患部を観察
することができる。よって、正しい診断を行うことがで
きる遠隔医療システム等が実現できる。
【0091】(その他の変形例)なお、このような複数
の実施形態および変形例のほかにも本発明の要旨を逸脱
しない範囲で種々の変形実施も可能である。
【0092】以上、実施形態に基づいて説明したが、本
明細書中には以下の発明が含まれる。 [1] 任意の場所で記録された画像を異なる場所(遠
隔地等)で再生するカラー画像記録再生システムにおい
て、被写体を画素毎にスペクトルデータとして撮影する
スペクトル画像撮影手段と、被写体を撮影した地点の照
明光のスペクトル分布(以下、撮影光スペクトルデータ
とする)を検出する撮影光スペクトル検出手段と、前記
スペクトル画像撮影手段が撮影した前記スペクトルデー
タから前記撮影光スペクトルデータの影響を取り除いて
被写体の分光反射率分布を算出する分光反射率分布算出
手段と、被写体画像を再生する地点の照明光のスペクト
ル分布(以下、再生環境光スペクトルデータとする)を
検出する再生環境光スペクトル検出手段と、前記分光反
射率分布と、前記再生環境光スペクトルデータとに基づ
いて、再生地点側と同一の照明光のもとで前記被写体を
撮影した時に得られるスペクトル分布を算出するスペク
トル変換手段と、前記スペクトル変換手段により算出さ
れた前記各画素に対応するスペクトル分布を3次元の表
色べクトルデータに変換するべクトル画像化手段と、前
記表色ベクトルデータに基づきカラー画像を再生するカ
ラー画像再生手段とからなることを特徴とするカラー画
像記録再生システム。
【0093】(作用・効果1)再生地点の照明光のスペ
クトル分布(つまり、再生環境光スペクトルデータ)に
基づいて、撮影画像のスペクトルデータを変換して再生
するので、再生される場所と異なる場所(遠隔地等)で
撮影した画像を正確な色再現で再生(表示、印刷)する
ことができる。
【0094】[2] 前記カラー画像再生手段が、前記
表色ベクトルデータを前記再生地点側の再生装置のデバ
イスカラー値に変換するカラー変換手段を備えたことを
特徴とする[1]に記載のカラー画像記録再生システ
ム。
【0095】(作用・効果2)再生地点側の再生装置の
特性に応じてRGBやYCMK等の適切なデータに変換
するので、再生装置の種類によらず再生される場所と異
なる場所(遠隔地等)で撮影した画像を正確な色再現で
再生(表示、印刷)することができる。
【0096】[3] 被写体画像を撮影する地点側のデ
ータと、被写体画像を再生する地点側のデータとを相互
に伝送する伝送手段をさらに備えたことを特徴とする
[1]に記載のカラー画像記録再生システム。
【0097】(作用・効果3)被写体画像を撮影する地
点側のデータと、被写体画像を再生する地点側のデータ
とを相互に伝送するようにしたので、撮影地点側にはス
ペクトル画像撮影手段と撮影光スペクトル検出手段、再
生地点側には再生環境光スペクトル検出手段とカラー画
像再生手段を最低限装備しておき、他の手段について
は、撮影地点側と再生地点側の各々の状況に応じて装備
することにより、最適なシステム構成を構築することが
できる。
【0098】(4) 前記カラー画像再生手段は、再生
環境の背景画像を撮影する手段と、前記被写体の表色ベ
クトルデータと再生環境を合成するカラー画像合成手段
を備えたことを特徴とする[1]〜[3]に記載のカラ
ー画像記録再生システム。
【0099】(作用・効果4)再生側の照明下で撮影さ
れたように変換された被写体画像を再生側の表示装置の
背景画像と合成して表示することにより、視覚的に正確
な色表現が実現できる。
【0100】(5) 前記スペクトル画像撮影手段は、
複数の異なる分光分布特性を有する面順次型フィルタ又
は透過波長可変型のフィルタを用いたマルチスペクトル
カメラであることを特徴とする[1]に記載のカラー画
像記録再生システム。
【0101】(作用・効果5)被写体画像のスペクトル
データが、複数の面順次フィルタや液晶などからなる透
過波長可変型のフィルタを用いることにより、画素毎に
高精度に得ることができる。
【0102】(6) 前記スペクトル画像撮影手段は、
分光特性の異なる複数種類のフィルタを有するモザイク
フィルタを用いた撮像素子を使用したマルチスペクトル
カメラであることを特徴とする[1]に記載のカラー画
像記録再生システム。
【0103】(作用・効果6)被写体画像のスペクトル
データを1回または使用するフィルタの分光特性の種類
の数より少ない撮影回数で得ることができるので、高速
システムを構築でき、さらに撮像装置を小型化できる。
【0104】(7) 前記ベクトル画像化手段は、画素
毎に前記スペクトル変換手段により得られた前記画像を
再生する側と同一の照明光のもとで撮影して得られるス
ペクトル分布に予め記憶手段に記憶されている所定表色
系での3つの刺激値の等色関数分布を用いて算出するこ
とを特徴とする[1]に記載のカラー画像記録再生シス
テム。
【0105】(作用・効果7)所定表色系での3つの刺
激値の等色関数分布(例えば、XYZやL*a*b*な
ど)を用いることにより、スペクトル画像撮影手段の特
性に依存することなく正確な色表現を行うことができ
る。
【0106】(8) 前記撮影光スペクトル検出手段
が、前記スペクトル画像撮影手段を用いて、所定の分光
反射率分布を有する参照対象を撮影することにより撮影
光スペクトルを検出することを特徴とする[1]に記載
のカラー画像記録再生システム。
【0107】(作用・効果8)撮影光スペクトル検出手
段としてスペクトル画像撮影手段を用いることにより、
装置構成を簡略化できる。
【0108】(9) 第1及び第2の異なる2地点間で
相互に画像の記録再生を行なうカラー画像記録再生シス
テムにおいて、被写体を画素毎にスペクトルデータとし
て撮影するスペクトル画像撮影手段と、被写体を撮影し
た地点の照明光のスペクトル分布(以下、撮影光スペク
トルデータとする)を検出する撮影光スペクトル検出手
段と、前記スペクトル画像撮影手段が撮影した前記スペ
クトルデータから前記撮影光スぺクトルデータの影響を
取り除いて被写体の分光反射率分布を算出する分光反射
率分布算出手段と、被写体を再生する地点の照明光のス
ペクトル分布(以下、再生環境光スペクトルデータとす
る)を検出する再生環境光スペクトル検出手段と、前記
分光反射率分布と、前記再生環境光スペクトルデータと
に基づいて、再生地点側と同一の照明光のもとで前記被
写体を撮影した時に得られるスペクトル分布を算出する
スペクトル変換手段と、前記スペクトル変換手段により
算出された前記各画素に対応するスペクトル分布を3次
元の表色べクトルデータに変換するべクトル画像化手段
と、からなるカラー画像記録再生システムを第1の地点
および第2の地点に各々具備し、前記第1の地点と第2
の地点との間で、再生環境光スペクトルデータと表色ベ
クトルデータとを相互に伝送する伝送手段を更に具備す
ることを特徴とするカラー画像記録再生システム。
【0109】(作用・効果9)異なる2地点間で撮影し
た画像を正確な色再現で双方向に伝送することができ
る。
【0110】(10) 前記カラー画像再生手段は、前
記表色ベクトルデータを前記再生地点側の再生装置のデ
バイスカラー値に変換するカラー変換手段を備えている
ことを特徴とする(9)に記載のカラー画像記録再生シ
ステム。
【0111】(作用・効果10)再生地点側の再生装置
の特性に応じてRGBやYCMK等の適切なデータに変
換するので、再生装置の種類によらず再生される場所と
異なる場所(遠隔地等)で撮影した画像を正確な色再現
で再生(表示、印刷)することができる。
【0112】(11) 表示装置の背景のカラー画像を
撮影する表示背景撮影手段と、前記表色ベクトルデータ
と前記背景カラー画像を同一の表色系の画像に変換し、
変換された背景カラー画像と被写体画像を合成する画像
合成手段とを更に備え、前記カラー画像再生手段は、前
記合成された画像を再生表示することを特徴とする
[1]または(9)に記載のカラー画像記録再生システ
ム。
【0113】(作用・効果11)再生地点側の再生装置
の背景のカラー画像と、被写体画像を同一の照明条件に
変換して合成し、再生するので、視覚的により正確な色
再現で再生(表示、印刷)することができる。
【0114】(12) 前記画像合成手段は、前記被写
体の3次元表色ベクトルデータと前記背景カラー画像デ
ータを前記再生装置のデバイスカラー値に変換した後、
これら背景カラー画像と被写体画像を合成することを特
徴とする(11)に記載のカラー画像記録再生システ
ム。
【0115】(作用・効果12)被写体画像をデバイス
カラー値に変換した後、再生地点側の再生装置の背景の
カラー画像データに応じて合成するので、より正確な色
再現で再生(表示、印刷)することができる。
【0116】(13) 前記画像合成手段は、前記背景
カラー画像を前記被写体側の表色系による表現に変換し
て合成を行い、合成された画像を前記再生装置のデバイ
スカラー値に変換した後、再生表示することを特徴とす
る(11)に記載のカラー画像記録再生システム。
【0117】(作用・効果13)再生地点側の再生装置
の背景のカラー画像データを被写体画像の表色系のデー
タに変換して合成した後、デバイスカラー値に変換して
再生するので、視覚的により正確な色再現で再生(表
示、印刷)することができる。
【0118】(14) 前記画像合成手段は、前記表色
ベクトルデータを前記表示背景撮影手段のデバイスカラ
ー値に変換して合成を行ない、合成された画像をさらに
前記再生装置のデバイスカラー値に変換した後、再生表
示することを特徴とする(11)に記載のカラー画像記
録再生システム。
【0119】(作用・効果14)被写体の表色ベクトル
データを表示背景撮影手段のデバイスカラー値に変換し
て合成するので、視覚的により正確な色再現で再生(表
示、印刷)することができる。
【0120】(15) 第1の及び第2の異なる2地点
間で相互に画像の記録再生を行なうカラー画像記録再生
方法において、第1の地点で被写体を画素毎にスペクト
ルデータとして撮影するスペクトル画像撮影工程と、被
写体を撮影した地点の照明光のスペクトル分布(以下、
撮影光スペクトルデータとする)を検出する撮影光スペ
クトル検出工程と、前記スペクトル画像撮影工程で撮影
した前記スペクトルデータから前記撮影光スぺクトルデ
ータの影響を取り除いて被写体の分光反射率分布を算出
する分光反射率分布算出工程と、被写体を再生する第2
の地点の照明光のスペクトル分布(以下、再生環境光ス
ペクトルデータとする)を検出する再生環境光スペクト
ル検出工程と、前記再生環境光スペクトル検出工程によ
り検出された第2の地点の再生環境光スぺクトルデータ
を第1の地点に伝送する再生環境光スペクトルデータ伝
送工程と、前記再生環境光スペクトルデータ伝送工程に
より伝送された再生環境光スペクトルデータと、前記分
光反射率分布のデータとに基づいて、再生地点側と同一
の照明光のもとで前記被写体を撮影した時に得られるス
ペクトル分布を算出するスペクトル変換工程と、前記ス
ペクトル変換手段により算出された各画素のスペクトル
分布を3次元の表色ベクトルデータに変換するベクトル
画像化工程と、前記表色ベクトルデータを第2の地点に
伝送する表色ベクトルデータ伝送工程と、前記表色ベク
トルデータに基づきカラー画像を再生(例えば、表示ま
たは印刷)するカラー画像再生工程と、から成ることを
特徴とするカラー画像記録再生方法。
【0121】(作用・効果15)2地点間で伝送される
のは、データ量の少ない再生環境光スペクトルデータと
表色ベクトルデータのみであるので、伝送容量を増加さ
せることなく、再生される場所と異なる場所(遠隔地
等)で撮影した画像を正確な色再現で再生(表示、印
刷)することができる。
【0122】(16) 前記カラー画像再生工程は、前
記表色ベクトルデータを前記再生地点側の再生装置のデ
バイスカラー値に変換するカラー変換工程を備えている
ことを特徴とする(15)に記載のカラー画像記録再生
方法。
【0123】(作用・効果16)再生地点側の再生装置
の特性に応じてRGBやYCMK等の適切なデータに変
換するので、再生装置の種類によらず再生される場所と
異なる場所(遠隔地等)で撮影した画像を正確な色再現
で再生(表示、印刷)することができる。
【0124】(17) 前記表示背景撮影手段は、マル
チスペクトルカメラであることを特徴とする(11)に
記載のカラー画像記録再生システム。 (作用・効果17)双方向システムの場合には、特別の
装置を付加することなく視覚的により正確な色表現で再
生(表示、印刷)することができる。
【0125】
【発明の効果】このように、本発明によれば、遠隔地で
撮影した画像を再生する際に、その撮影と再生場所との
間で少ない情報伝送であっても正確に色再現ができ、伝
送容量を増加させることもなく、再生される場所と異な
る遠隔地等の場所においても、撮影した際の画像を正確
な状態で色再現して表示または印刷等により再生出力す
ることが可能となる。
【0126】また、再生装置の特性に応じて適切なデー
タに変換するので、再生装置の種類に係わらず常に忠実
な表示または印刷による再生出力が可能であるようなカ
ラー画像記録再生方法を実現する装置から成るカラー画
像記録再生システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のカラー画像記録再生システムの全体
の構成と処理の流れを示すシステム概要図。
【図2】 本発明のカラー画像記録再生システムの「撮
影側」と「再生側」との間の処理の流れを示すシステム
ブロック図。
【図3】 本発明に係わる第1実施形態としてのシステ
ム構成を示すシステムブロック図。
【図4】 回転フィルタを採用するマルチスペクトルカ
メラ10の構成図。
【図5】 照明スペクトル検出部20の構成を示すブロ
ック図。
【図6】 (a)は撮影側の処理装置30の詳しい構成
を示するブロック図。(b)は再生側の処理装置60の
詳しい構成を示するブロック図。
【図7】 (a)は「フィルタの分光特性」を示すグラ
フ図。(b)はフィルタを通して得られる「スペクトル
分布」を示すグラフ図。
【図8】 人間の視覚の関数としてのXYZ表色系の
「等色関数」を示すグラフ図。
【図9】 本発明に係わる第2実施形態としての「双方
向」のシステム構成を示すシステムブロック図。
【図10】 本発明の第2実施形態の双方向カラーシス
テムの処理装置30の構成を示すブロック構成図。
【図11】 本発明に係わる第3実施形態としてのカラ
ー画像記録再生システムの構成を示すシステムブロック
図。
【図12】 図11で示された再生側の処理装置60の
詳しい構成を示す構成図。
【図13】 図6(a)で示された撮影側の処理装置3
0の演算器35の構成の一例を示す構成図。
【符号の説明】
1…光学系、 2…回転フィルタ、 3…CCD、 4…A/D変換器、 5…フレームメモリ、 6…CCD駆動ドライバ、 7…コントローラ、 8…モータ、 9…インターフェース、 10…スペクトル画像撮影手段、 20…撮影光スペクトル検出手段、 21…白色拡散板、 22…分光フィルタ、 28…信号切り替え器、 29…A/D変換器、 30…処理装置、 30a…分光反射率分布算出手段、 30b…スペクトル変換手段、 30c…ベクトル画像化手段、 30d…カラー画像再生手段、 31…スペクトル画像フレームメモリ、 32…補間器、 33…スペクトルメモリ、 34…撮影スペクトルメモリ、 35…演算器、 36…再生スペクトルメモリ、 37…カラー画像フレームメモリ、 39…D/A変換器、 60…処理装置、 61,62…演算器、 63,64…フレームメモリ、 65…合成器、 68…カラー変換テーブル、 69…D/A変換器、 70…照明スペクトルセンサ(再生環境光スペクトル検
出手段)、 85…カラーカメラ、 90…ディスプレイ、 351…等色関数メモリ、 352…割り算器、 353,354…積分器。 S10…マルチスペクトル撮影ステップ、 S20…撮影光スペクトル検出ステップ、 S30a…被写体の分光反射率分布の算出ステップ、 S30b…再生側の照明下で撮影したと同一のスペクト
ル画像に変換するステップ、 S30c…被写体スペクトル画像を表色ベクトルデータ
へ変換するステップ、 S30d…表色ベクトルデータに基づきカラー画像を再
生するステップ、 S30e…対象の反射スペクトル推定するステップ、 S30f…再生側の照明下で撮影したと同一のスペクト
ル画像に変換するステップ、 S30g…多次元スペクトル画像の3次元カラー画像へ
変換するステップ、 S60a…モニタの分光特性に応じたカラー信号に変換
するステップ、 S70…照明スペクトル検出ステップ、 S90…表示ステップ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 11/00 H04N 11/00 11/24 (72)発明者 小尾 高志 神奈川県横浜市緑区長津田町4259 東京工 業大学内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 任意の場所で記録された画像を異なる遠
    隔の場所で再生するカラー画像記録再生システムにおい
    て、 被写体を画素毎にスペクトルデータとして撮影するスペ
    クトル画像撮影手段と、 被写体を撮影した地点の照明光のスペクトル分布(以
    下、撮影光スペクトルデータとする)を検出する撮影光
    スペクトル検出手段と、 前記スペクトル画像撮影手段が撮影した前記スペクトル
    データから前記撮影光スペクトルデータの影響を取り除
    いて被写体の分光反射率分布を算出する分光反射率分布
    算出手段と、 被写体を画像を再生する地点の照明光のスペクトル分布
    (以下、再生環境光スペクトルデータとする)を検出す
    る再生環境光スペクトル検出手段と、 前記分光反射率分布と、前記再生環境光スペクトルデー
    タとに基づいて、再生地点側と同一の照明光のもとで前
    記被写体を撮影した時に得られるスペクトル分布を算出
    するスペクトル変換手段と、 前記スペクトル変換手段により算出された前記各画素に
    対応するスペクトル分布を3次元の表色ベクトルデータ
    に変換するベクトル画像化手段と、 前記表色ベクトルデータに基づきカラー画像を再生する
    カラー画像再生手段とからなることを特徴とするカラー
    画像記録再生システム。
  2. 【請求項2】 前記カラー画像再生手段が、前記表色ベ
    クトルデータを前記再生地点側の再生装置のデバイスカ
    ラー値に変換するカラー変換手段を備えたことを特徴と
    する請求項1に記載のカラー画像記録再生システム。
  3. 【請求項3】 被写体画像を撮影する地点側のデータ
    と、被写体画像を再生する地点側のデータとを相互に伝
    送する伝送手段をさらに備えたことを特徴とする請求項
    1に記載のカラー画像記録再生システム。
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