JPH09174263A - 被覆線の絶縁被膜除去方法及び装置 - Google Patents

被覆線の絶縁被膜除去方法及び装置

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JPH09174263A
JPH09174263A JP7350530A JP35053095A JPH09174263A JP H09174263 A JPH09174263 A JP H09174263A JP 7350530 A JP7350530 A JP 7350530A JP 35053095 A JP35053095 A JP 35053095A JP H09174263 A JPH09174263 A JP H09174263A
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JP
Japan
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laser light
coated wire
insulating coating
laser
insulating
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JP7350530A
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Mitsuo Ishikawa
光男 石川
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Miyachi Technos Corp
Original Assignee
Miyachi Technos Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被覆線の巻き付け部から絶縁被膜を効率良く
除去でき、自動化と生産性および加工品質の向上をはか
る。 【解決手段】 第1段階のパルスレーザ照射工程では、
Qスイッチを用いてパルス発振出力させた尖頭値の高い
パルスレーザ光LBQPを、被覆線巻き付け部26のレー
ザ光照射領域30にX−Y方向でスキャン照射する。こ
のスキャン照射により、パルスレーザ光LBQPが入射し
た部分32では、絶縁被膜14bがレーザ・エネルギー
により直接破壊されて剥がれ、導体14aが露出する。
次に、第2段階の連続波レーザ照射工程では、連続波レ
ーザ光LBCWを被覆線巻き付け部26のレーザ光照射領
域30にX−Y方向でスキャン照射する。このスキャン
照射により、被覆線巻き付け部26においてレーザ・エ
ネルギーの熱が導体14aを伝わってレーザ光照射領域
30の周囲または裏側のレーザ光非照射領域34に回
り、レーザ光非照射領域34でも絶縁被膜14bが熱で
剥がれて、導体14aが露出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0010】
【発明の属する技術分野】本発明は、被覆線の巻き付け
部から絶縁被膜を除去するための方法および装置に関す
る。
【0020】
【従来の技術】被覆線は、銅等の導体をポリイミド、ポ
リウレタンまたはエナメル等の絶縁材で被覆してなる電
線である。一般に、電気部品等においてこのような被覆
線を棒状、柱状または板状の導体端子にしっかりと接続
するときには、被覆線の一端部を端子に巻き付けたの
ち、この巻き付け部から絶縁被膜を除去して導体を露出
せしめ、この導体露出部を半田付けで端子に接合するよ
うにしている。
【0030】図9に、被覆線の巻き付け部から絶縁被膜
を除去される電気部品(被加工物)の一例としてソレノ
イド・コイルを示す。
【0040】このソレノイド・コイル10は、角筒状の
中空ボビン12の外周に被覆線14を密に巻回してな
る。この被覆線14は、細い銅線14aをたとえばポリ
エステルからなる絶縁被膜14bで被覆した電線であ
る。ボビン12の上端に一体形成された四角形のフラン
ジ部16の上面縁部に2つの支持ブロック18,20が
適当な間隔を置いて固定配置され、それぞれの支持ブロ
ック18,20の一側面より棒状の導体端子22,24
が水平方向に突出している。被覆線14の一端部(巻始
め端部)26は一方の端子22に巻き付けられ、他端部
(巻終り端部)28は他方の端子24に巻き付けられて
いる。この被覆線14の巻き付け工程は従来周知の巻線
装置(図示せず)により行われる。そして、巻き付けの
後に、巻き付け部26,28から絶縁被膜を除去するた
めの処理が行われる。
【0050】上記のような被覆線の巻き付け部から絶縁
被膜を除去するために、従来は、被覆線巻き付け部をダ
イヤモンド材等で罫描いて絶縁被膜を機械的に剥離する
方法か、被覆線巻き付け部に薬品を塗って絶縁被膜を化
学的に分解する方法を用いていた。
【0060】このような罫描処理および薬品処理のいず
れも手作業で行われるため、時間と手間がかかり、生産
性が低かった。罫描処理を機械化することは可能である
が、罫描位置ないし範囲を調整するのが難しいうえ、1
つの電気部品(被加工物)に異なる形状・サイズの被覆
線巻き付け部が数箇所ある場合には、それらの巻き付け
部に1対1に対応させて複数台の罫描(剥離)機を設置
しなければならないという不便もある。
【0070】ところで、最近は、被覆線の絶縁被覆除去
処理にレーザを使用する方法の研究開発が進んでおり、
種々の提案がなされている。この種のレーザには、高分
子絶縁物を分解して除去するのに適した紫外線を発生す
るエキシマレーザが多く用いられている。しかしなが
ら、エキシマレーザは、レーザ光の当たらない被覆線の
裏面部分では絶縁材(被膜)が分解しにくいという欠点
がある。かかるエキシマレーザの欠点を解決するため
に、被覆線の後方(裏側)に凹面鏡を配置し、この凹面
鏡でレーザ光を反射させて被覆線の裏面の絶縁被膜にも
レーザ光を照射するようにした方法が特開平7−782
5で開示されている。
【0080】また、エキシマレーザに代えて赤外線領域
のレーザ光を使用し、このレーザ光の光エネルギーによ
り被覆線の絶縁被膜を加熱して、溶融・蒸発により被膜
を除去する方法も提案されている。
【0090】たとえば、特開平6−141432で開示
されている方法では、炭酸ガスレーザによる連続波レー
ザ光(波長10.6μm)をスポットに集光して被覆線
の絶縁被膜に照射し、絶縁被膜に吸収された炭酸ガスレ
ーザ光のエネルギーにより絶縁被膜を溶融・蒸発して除
去するようにしている。また、特開平6−141432
で開示されている方法では、パルスYAGレーザ光(波
長1.064μm)を一定角度内で回転する1枚の反射
ミラーで反射させることにより、パルスYAGレーザ光
の集光点を被覆線の絶縁被膜上で直線的に一定距離移動
させ、集光点の移動の長さだけ絶縁被膜を剥離するよう
にしている。
【0100】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、被覆
線の巻き付け部の絶縁被膜を除去するための従来方法で
ある罫描処理および薬品処理は、作業が面倒で、時間と
手間がかかり、生産性が低いという問題がある。
【0110】一方、従来のレーザ式絶縁被膜除去方法は
いずれも、被覆線の直線的な端部の絶縁被膜を除去する
ためのもので、レーザ光を照射した部分の絶縁被膜を除
去することができても、レーザ光の照射を受けない部分
の絶縁被膜を有効に除去することはできない。たとえ
ば、図9に示すような被加工物10において、被覆線1
4の巻き付け部26,28と端子22,29との間で良
好な半田接合ないし電気的接続を得るには、絶縁被膜除
去処理で被覆線巻き付け部26,28の内側面の絶縁被
膜を十分に除去する必要がある。しかるに、従来の方法
によれば、レーザ光の照射が実質上不可能な被覆線巻き
付け部26,28の内側面では絶縁被膜が除去されない
で残るため、良好な半田付けができないという問題があ
る。
【0120】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
もので、被覆線の巻き付け部から絶縁被膜を効率良く除
去でき、自動化と生産性および加工品質の向上に有利な
被覆線の絶縁被膜除去方法および装置を提供することを
目的とする。
【0130】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のうちで請求項1記載の発明は、導体を絶
縁材で被覆してなる被覆線の巻き付け部から前記絶縁材
を少なくとも部分的に除去する被覆線の絶縁被膜除去方
法において、前記被覆線の巻き付け部の絶縁被膜を除去
すべき領域の少なくとも一部にパルスレーザ光をX−Y
方向に走査させて照射するパルスレーザ光照射工程と、
前記パルスレーザ照射工程の終了後に、前記絶縁被膜を
除去すべき領域の少なくとも一部に連続波レーザ光をX
−Y方向に走査させて照射する連続波レーザ光照射工程
とを含むことを特徴とする。
【0140】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明の方法において、前記パルスレーザ光がQスイ
ッチを用いて発振出力されるQスイッチパルスレーザ光
であることを特徴とする。
【0150】また、請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは2記載の発明の方法において、前記被膜線の絶縁被
膜除去処理期間の少なくとも一部の期間を含む所定の期
間中に前記被覆線の絶縁被膜を除去すべき領域の少なく
とも一部に所定の温度の熱風を吹き付ける熱風吹付け工
程を含むことを特徴とする。
【0160】請求項4記載の発明は、導体を絶縁材で被
覆してなる被覆線の巻き付け部から前記絶縁材を少なく
とも部分的に除去する被覆線の絶縁被膜除去装置におい
て、Qスイッチによるパルス発振出力のパルスレーザ光
と連続波のレーザ光とを切り換えて選択的に出力するレ
ーザ発振手段と、前記レーザ発振手段からのレーザ光を
入射させて、そのレーザ光を前記被覆線巻き付け部側に
向けて反射し、かつ前記被覆線の絶縁被膜を除去すべき
領域の少なくとも一部に対して第1の方向に走査させる
第1の走査ミラー手段と、前記第1の走査ミラー手段か
らのレーザ光を入射させて、そのレーザ光を前記被覆線
の絶縁被膜を除去すべき領域の少なくとも一部に向けて
反射し、かつ前記被覆線の絶縁被膜を除去すべき領域の
少なくとも一部に対して前記第1の方向とは直交する第
2の方向に走査させる第2の走査ミラー手段とを含むこ
とを特徴とする。
【0170】また、請求項5記載の発明は、請求項4記
載の発明の装置において、前記被覆線の絶縁被膜を除去
すべき領域の少なくとも一部に所定温度の熱風を吹き付
ける熱風供給手段をさらに有することを特徴とする。
【0180】
【発明の実施の形態】以下、添付図を参照して本発明の
一実施例を説明する。
【0190】本発明の絶縁被膜除去方法は、パルスレー
ザ光照射工程および連続波レーザ光照射工程の2段階の
工程からなる。第1段階のパルスレーザ光照射工程で
は、ピーク出力(尖頭値)の極めて高いQスイッチ方式
のパルスレーザ光を用いてレーザエネルギーにより直接
的にレーザ光照射領域の絶縁被膜を除去する。そして、
第2段階の連続波レーザ光照射工程では、連続波レーザ
光を用いて熱伝導による加熱でレーザ光非照射領域の絶
縁被膜を除去する。
【0200】本発明の絶縁被膜除去方法の具体例を図1
および図2を参照して説明する。図1に示す被処理対象
(被加工物)は、図9のソレノイド・コイル10の被覆
線14の巻き付け部26である。
【0210】図1に示すように、本実施例においては、
被覆線巻き付け部26の外側面の一部の領域(この例で
は上面部)に適当な面積(広がり)を有するレーザ光照
射領域30を設定する。そして、第1段階のパルスレー
ザ光照射工程では尖頭値の高いQスイッチ方式のパルス
レーザ光LBQPを該レーザ光照射領域30にスキャン照
射してレーザ光照射部分付近の絶縁被膜14bをレーザ
エネルギーで直接破壊して剥離する。次に、第2段階の
連続波レーザ光照射工程では、連続波レーザ光LBCWを
該レーザ光照射領域30に所定時間持続的にスキャン照
射して導体14aを介してレーザ光照射領域30の周囲
のレーザ光非照射領域へ熱を伝えてその領域の絶縁被膜
14bまでも加熱で剥離するようにしている。
【0220】このように、本実施例では、レーザ光LB
QP,LBCWをレーザ光照射領域30に対してX−Y方向
に走査させている。したがって、相当の広がりを有する
レーザ光照射領域30をスキャン照射するため、被覆線
巻き付け部26(28)の位置合わせに多少の誤差があ
っても、被覆線巻き付け部26(28)の外側面の相当
の部分にレーザ光LBQP,LBCWを照射することが可能
であり、安定確実に絶縁被膜除去処理を行うことができ
る。
【0230】ここで、図2につき、本実施例におけるレ
ーザ光照射工程の作用をより詳しく説明する。
【0240】図2の(A) に示すように、第1段階のパル
スレーザ光照射工程では、Qスイッチを用いてパルス発
振出力させた尖頭値の高いパルスレーザ光LBQPを、被
覆線巻き付け部26のレーザ光照射領域30にX−Y方
向でスキャン照射する。このスキャン照射は、通常は1
回で足りるが、絶縁被膜14bの材質や膜厚およびレー
ザ出力、パルス周期等に応じて複数回繰り返されてもよ
い。この結果、パルスレーザ光LBQPが入射した部分3
2では、絶縁被膜14bがレーザ・エネルギーにより直
接破壊されて剥がれ、導体14aが露出する。
【0250】このように、被覆線14の巻き付け部26
に対するパルスレーザ光LBQPのスキャン照射は、巻き
付け部26の導体14aを露出させる罫描きの作用があ
る。
【0260】この例では、線径0.5mmφのエナメル
線からなる被覆線14を1mm角の端子22に巻き付け
た被覆線巻き付け部26に対して、X方向の長さ2m
m、Y方向の長さ1.5mmのレーザ光照射領域30を
設定し、平均出力5W、繰返し周波数2kHzのQスイ
ッチパルスレーザ光LBQPを走査速度を75mm/sで
照射した。
【0270】次に、図2の(A) に示すように、第2段階
の連続波レーザ光照射工程では、連続波レーザ光LBCW
を被覆線巻き付け部26のレーザ光照射領域30にスキ
ャン照射させる。このスキャン照射は、連続波レーザ光
LBCWをX−Y方向に走査することで行われる。このス
キャン照射では、連続波レーザ光LBCWがレーザ光照射
領域30に継続的に照射されることにより、被覆線巻き
付け部26においてレーザ・エネルギーの熱が導体14
aを伝わってレーザ光照射領域30の周囲または裏側の
レーザ光非照射領域34に回り、レーザ光非照射領域3
4でも絶縁被膜14bが熱で剥がれ、導体14aが露出
する。
【0280】この例では、連続波レーザ光LBCWのレー
ザ出力を17W、走査速度を75mm/sとした。
【0290】このようにして、被覆線巻き付け部26の
レーザ光照射領域30およびその周囲のレーザ光非照射
領域34から絶縁被膜14bを剥離する。他方の被覆線
巻き付け部28についても、上記と同様の処理を施すこ
とで、絶縁被膜14bを除去する。
【0300】上記のような絶縁被膜除去処理を終了した
後に、両被覆線巻き付け部26,28をフラックス槽お
よび半田槽に順次浸漬する。半田漕から引き上げると、
両被覆線巻き付け部26,28の露出した導体14a,
14aと端子24,26との間に半田が覆い被さるよう
にして接合し、半田付けが出来上がる。
【0310】本実施例の絶縁被膜除去方法によれば、被
覆線巻き付け部26においてレーザ光LBQP,LBCWが
照射されない内側領域(端子22の外周面と対向する領
域)でも絶縁被膜14bが効果的に除去されて導体14
aが露出するため、半田付け工程において被覆線巻き付
け部26,28を半田槽に浸漬した際に巻き付け部26
の内側領域の露出導体14aと端子24,26との間に
相当な量の半田が付着し、良好な半田接合が得られる。
【0320】本実施例における被覆線の絶縁被膜除去処
理において、上記したようなレーザ光LBQP,LBCWの
スキャン照射と併せて熱風の吹き付けを行うと、絶縁被
膜の除去効果が一層高められる。たとえば絶縁被膜除去
工程の始めから、図3に示すように、被覆線巻き付け部
26(28)のレーザ光照射領域30付近に熱風36を
吹き付けると、被覆線巻き付け部26(28)における
熱引きが少なくなり、軟化または溶解した絶縁被膜14
bの剥離が促進され、一層効果的に絶縁被膜14bが除
去される。
【0330】本実施例における熱風の吹き付けは、絶縁
被膜を熱分解させるには至らず、軟化させる程度に止め
るのが肝要である。絶縁被膜が熱分解すると、有機化合
物が炭化したりして、却って除去し難くなるからであ
る。絶縁被膜が熱分解する温度は被膜の組成によって異
なるが、安全を見て熱風の温度を50゜C〜150゜に
選ぶのが望ましい。
【0340】熱風は、絶縁被覆除去作業の全期間に亘っ
て吹き付けるのが好ましいが、作業期間中の一部の期間
に吹き付けても効果がある。また、熱風の吹き付けをパ
ルスレーザ光LBQPのスキャン照射工程の前から開始し
て、被覆線巻き付け部26(28)を予熱しておくと、
温風効果を一層高めることができる。
【0350】以上説明したように、本実施例による絶縁
被膜除去方法によれば、被覆線巻き付け部26(28)
に対して一方向からレーザ光LBQP,LBCWを照射すれ
ばよく、処理時間は短く、人手による作業は不要であ
り、自動化を容易に実現することができる。
【0360】次に、本発明の一実施例による絶縁被膜除
去装置について説明する。
【0370】図4に、この実施例による絶縁被膜除去装
置の外観を示す。この絶縁被膜除去装置は、制御ユニッ
ト40とレーザ発振ユニット42とスキャニングユニッ
ト44と熱風供給ユニット61とから構成される。
【0380】制御ユニット40において、上部室46に
は制御用ディスプレイ48が取り付けられ、中間室(前
扉50の奥)には制御基板が内蔵され、下部室(前扉5
2の奥)にはレーザ電源回路やレーザ冷却装置等が内蔵
されている。レーザ発振ユニット42内には、後述する
ようなQスイッチ方式のパルスレーザ光LBQPと連続発
振レーザ光LBCWとを切り換えて選択的に出力できるY
AGレーザ発振器が設けられている。スキャニングユニ
ット44内には、後述するような光学スキャニング機構
およびスキャニング駆動部が設けられている。熱風供給
ユニット61はスキャニングユニット44の側方に配置
され、ノズル63の熱風吐出口を加工位置に向けてい
る。
【0390】スキャニングユニット44の下には作業台
54が配置されている。ワーク(ソレノイド・コイル)
10は、図示しない搬送装置により搬送されてきて、ス
キャニングユニット44のほぼ真下の作業台54上の所
定位置で位置合わせされる。
【0400】図5に、本絶縁被膜除去装置の内部の要部
の構成を示す。この絶縁被膜除去装置において、YAG
ロッド60、励起ランプ62、光共振器ミラー64,6
6、Qスイッチ68は、YAGレーザ発振器を構成して
いる。電源回路72、制御部74、設定部76、Qスイ
ッチ駆動回路78およびインタフェース回路79は、制
御ユニット40内に設けられ、YAGレーザ電源/制御
部を構成している。
【0410】熱風供給ユニット61は、ブロア67,ヒ
ータ65およびノズル63を有し、ブロア67で空気流
を生成し、ヒータ65で該空気流を加熱し、高温の空気
流をノズル63より熱風として 被加工物10の被処理
部(26,28)に吹き付けるようになっている。制御
部74は、ブロア67、ヒータ65を制御して、熱風の
風量と風温を制御する。
【0420】本絶縁被膜除去装置において、YAGレー
ザ光を発振出力するときは、制御部74の制御の下で電
源回路72が電流を励起ランプ62に供給し、励起ラン
プ62が連続発光する。YAGロッド60は、励起ラン
プ62からの連続光を励起エネルギとして受け取ってロ
ッド端面より軸方向に連続的にレーザ光を出す。
【0430】制御部74は、マイクロコンピュータから
なり、所定のソフトウェアにしたがって動作して、装置
内の各部を制御する。Qスイッチ68には、たとえば超
音波によるブラック回析を利用する音響光学Qスイッチ
を用いてよい。
【0440】制御部74の制御の下で、Qスイッチ駆動
回路78より一定周波数を有するパルス状の変調信号で
変調された高周波電気信号ESがQスイッチ68に供給
されることにより、図7に示すように、変調周波数に等
しい繰返し周波数(周期TS)で尖頭出力PM の高いQ
スイッチパルスレーザ光LBQPが光共振器の出力ミラー
66より出力される。なお、Qスイッチパルスレーザ光
LBQPの繰返し周波数(周期TS )は、設定部76によ
り所望の値に設定することができる。
【0450】制御部74の制御の下で、Qスイッチ駆動
回路78の動作を止め、高周波電気信号ESを停止する
と、Qスイッチ駆動回路78はオフ状態となり、図8に
示すようなレーザ出力Pm の連続波レーザ光LBCWが光
共振器の出力ミラー66より出力される。連続波レーザ
光LBCWのレーザ出力Pm は設定部76により所望の値
に設定することができる。
【0460】図6に、スキャニングユニット44内の光
学スキャニング機構およびスキャニング駆動部の構成例
を示す。光学的スキャニング機構は、互いに直交した回
転軸を有するX軸回転ミラー90およびY軸回転ミラー
92から構成されている。スキャニング駆動部は、X軸
回転ミラー90およびY軸回転ミラー92の回転軸にそ
れぞれ連結されたX軸ガルバノメータ・スキャナ94お
よびY軸ガルバノメータ・スキャナ96から構成されて
いる。
【0470】レーザ発振ユニット42からの平行光のレ
ーザ光LB(LBQP,LBCW)は、先ずX軸回転ミラー
90に入射して、そこで全反射してからY軸回転ミラー
92に入射し、このミラー92で全反射してのちfθレ
ンズ100を通って被加工物(ソレノイド・コイル1
0)の加工点(被膜線巻き付け部26,28のスキャン
照射領域30)に集光照射する。スキャン照射領域30
上のレーザスポットの位置は、X方向においてはX軸回
転ミラー90の振れ角によって決まり、Y方向において
はY軸回転ミラー92の振れ角によって決まる。
【0480】X軸回転ミラー90は、X軸ガルバノメー
タ・スキャナ94によって矢印A,A’方向に回転振動
する。一方、Y軸回転ミラー92は、Y軸ガルバノメー
タ・スキャナ96によって矢印B,B’方向に回転振動
する。両スキャナ94,96には、制御ユニット40内
の制御部74よりインタフェース回路79および電気ケ
ーブル106,108を介してX方向およびY方向スキ
ャニング制御信号がそれぞれ供給される。
【0490】したがって、レーザ発振ユニット42より
レーザ光LBがスキャニングユニット44内に所定のタ
イミングで入ってくる度毎に、それと同期して両スキャ
ナ94,96がX方向およびY方向スキャニング制御信
号に応じてX軸およびY軸回転ミラー90,92をそれ
ぞれ所定の角度で振ることにより、レーザ光LBのビー
ムスポットが被加工物10のレーザ光照射領域30内で
スキャンされる。
【0500】上記した実施例の絶縁被膜除去装置を使用
すると、1台のレーザ装置でQスイッチ方式のパルスレ
ーザ光LBQPと連続発振レーザ光LBCWとを切り換えて
発生できるため、装置全体のサイズ、コスト、スペース
等で大きな利点があり、被覆線の絶縁被膜除去処理をQ
スイッチの操作のみで連続操業できるという利点もあ
る。もっとも、本発明による被覆線の絶縁被膜除去方法
は、パルスレーザ装置と連続波レーザ装置の2台を使用
しても実施できることはもちろんである。
【0510】上記実施例における被加工物(ソレノイド
・コイル)10および被覆線巻き付け部26,28の構
成は一例にすぎず、本発明は種々の形状の被加工物、種
々の型の被覆線および種々の形態の被覆線巻き付け部に
適用可能である。
【0520】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による被覆
線の絶縁被膜除去方法または装置によれば、レーザ光の
スキャン照射により被覆線の巻き付け部から絶縁被膜を
効率良く除去することが可能であり、自動化と生産性お
よび加工品質の向上をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による被膜線の絶縁被覆除去
方法を説明するための略平面図である。
【図2】実施例におけるパルスレーザ光照射工程を説明
するための一部断面側面図である。
【図3】実施例における連続波レーザ光照射工程を説明
するための一部断面側面図である。
【図4】実施例における絶縁被覆除去装置の外観を示す
斜視図である。
【図5】実施例における絶縁被覆除去装置の要部の構成
を示すブロック図である。
【図6】実施例の絶縁被覆除去装置のスキャニングユニ
ットの内部の構成を示す斜視図である。
【図7】実施例の絶縁被膜除去装置で得られるQスイッ
チパルスレーザ光のレーザ出力波形を示す図である。
【図8】実施例の絶縁被膜除去装置で得られる連続波レ
ーザ光のレーザ出力波形を示す図である。
【図9】実施例における絶縁被覆除去処理を受ける被加
工物(ソレノイド・コイル)を示す図である。
【符号の説明】
10 被加工物(ソレノイド・コイル) 14 被膜線 14a 導体 14b 絶縁被膜 22 端子 26,28 被膜線巻き付け部 30 レーザ光照射領域 44 スキャニングユニット 60 YAGロッド 61 熱風供給ユニット 63 ノズル 64,66 光共振器ミラー 68 Qスイッチ 74 制御部 78 Qスイッチ駆動回路 90 X軸回転ミラー 92 Y軸回転ミラー 94 X軸ガルバノメータ・スキャナ 96 Y軸ガルバノメータ・スキャナ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体を絶縁材で被覆してなる被覆線の巻
    き付け部から前記絶縁材を少なくとも部分的に除去する
    被覆線の絶縁被膜除去方法において、 前記被覆線の巻き付け部の絶縁被膜を除去すべき領域の
    少なくとも一部にパルスレーザ光をX−Y方向に走査さ
    せて照射するパルスレーザ光照射工程と、 前記パルスレーザ照射工程の終了後に、前記絶縁被膜を
    除去すべき領域の少なくとも一部に連続波レーザ光をX
    −Y方向に走査させて照射する連続波レーザ光照射工程
    とを含むことを特徴とする被覆線の絶縁被膜除去方法。
  2. 【請求項2】 前記パルスレーザ光がQスイッチを用い
    て発振出力されるQスイッチパルスレーザ光であること
    を特徴とする請求項1に記載の被覆線の絶縁被膜除去方
    法。
  3. 【請求項3】 前記被膜線の絶縁被膜除去処理期間の少
    なくとも一部の期間を含む所定の期間中に前記被覆線の
    絶縁被膜を除去すべき領域の少なくとも一部に所定温度
    の熱風を吹き付ける熱風吹付け工程を含むことを特徴と
    する請求項1または2に記載の被覆線の絶縁被膜除去方
    法。
  4. 【請求項4】 導体を絶縁材で被覆してなる被覆線の巻
    き付け部から前記絶縁材を少なくとも部分的に除去する
    被覆線の絶縁被膜除去装置において、 Qスイッチによるパルス発振出力のパルスレーザ光と連
    続波のレーザ光とを切り換えて選択的に出力するレーザ
    発振手段と、 前記レーザ発振手段からのレーザ光を入射させて、その
    レーザ光を前記被覆線巻き付け部側に向けて反射し、か
    つ前記被覆線の絶縁被膜を除去すべき領域の少なくとも
    一部に対して第1の方向に走査させる第1の走査ミラー
    手段と、 前記第1の走査ミラー手段からのレーザ光を入射させ
    て、そのレーザ光を前記被覆線の絶縁被膜を除去すべき
    領域の少なくとも一部に向けて反射し、かつ前記被覆線
    の絶縁被膜を除去すべき領域の少なくとも一部に対して
    前記第1の方向とは直交する第2の方向に走査させる第
    2の走査ミラー手段とを含むことを特徴とする被覆線の
    絶縁被膜除去装置。
  5. 【請求項5】 前記被覆線の絶縁被膜を除去すべき領域
    の少なくとも一部に所定温度の熱風を吹き付ける熱風供
    給手段をさらに有することを特徴とする請求項4に記載
    の被覆線の絶縁被膜除去装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6515218B1 (en) 1999-11-22 2003-02-04 Canon Kabushiki Kaisha Photovoltaic element, process for the production thereof, method for removing a cover portion of a covered wire, and method for joining a covered wire and a conductor
JP2007266648A (ja) * 1999-11-22 2007-10-11 Canon Inc 光起電力素子の製造方法、被覆線の被覆除去方法及び被覆線と導体の接合方法
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