JPH09174547A - 炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合シートおよびその製造方法ならびにそれを用いた成型品の製造方法 - Google Patents

炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合シートおよびその製造方法ならびにそれを用いた成型品の製造方法

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JPH09174547A
JPH09174547A JP33536195A JP33536195A JPH09174547A JP H09174547 A JPH09174547 A JP H09174547A JP 33536195 A JP33536195 A JP 33536195A JP 33536195 A JP33536195 A JP 33536195A JP H09174547 A JPH09174547 A JP H09174547A
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carbon fiber
thermoplastic resin
resin
reinforced thermoplastic
sheet
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JP33536195A
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Naoki Sugiura
直樹 杉浦
Yasunori Murano
靖則 村野
Toshiyuki Ito
稔之 伊藤
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱による後賦型が可能で独特の深み光沢を
有する炭素繊維強化熱可塑性複合シートとその製造方法
並びにこれを用いた成型品の製造方法を提供する。 【解決手段】 炭素繊維強化熱可塑性シートの片面に厚
み0.1〜2.0mmの透明なフィルムを熱可塑性樹脂
により貼り合わせた炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合シー
ト、常温または加熱重合性熱可塑性樹脂液と炭素繊維布
帛を接触、含浸した繊維強化熱可塑性樹脂の前駆体を透
明なフィルムに重ね、硬化させる前記複合シートの製造
方法および前記複合シートの炭素繊維強化熱可塑性シー
トより樹脂を射出成形する成型品の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱による後賦型
が可能で、かつ、独特の深み、光沢を有する炭素繊維強
化熱可塑性樹脂複合シートとこの複合シートの製造方法
ならびに炭素繊維強化熱可塑性シートを用いた成型品の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維、ガラス繊維等の強化繊維で補
強した熱可塑性複合材料は、強化繊維に由来する、優れ
た力学的性質と樹脂に由来する優れた成形性、熱融着及
び短時間の成形性を兼ね備えた優れた材料として良く知
られている。
【0003】特に、高強度化、軽量化が要求されつつあ
る、スポーツ用品、日用品用として比較的低温で賦型が
可能な、繊維強化アクリル樹脂が提案されている(米国
特許第478717号明細書)。
【0004】従来の炭素繊維強化熱可塑性樹脂シート
は、その単独の形でも、成形性、外観の美しさを有して
いるが、深絞り成型などの複雑な賦形や、外観のより一
層の深み感のある成型品が求められている。そのため、
表面に透明なフィルムを貼ったり、賦形後表面塗装を施
したりしていた。例えば、特徴ある異方性光沢を有する
繊維複合成形品を得るために、透明なフィルムと繊維強
化熱可塑性樹脂シートを金型内で重ねてセットし、フィ
ルムの反対の側から熱可塑性樹脂を射出する方法等が用
いられている。しかしながら、賦形後の表面の塗装処
理、フィルム貼付は、製造コストの増加の要因となる。
【0005】また、該繊維強化熱可塑性シートを製造す
る方法としては、下記のような方法が用いられてきた。 (1)樹脂を軟化する温度にし、強化繊維布帛に含浸す
る方法。 (2)溶剤に樹脂を溶解し、この溶液を強化繊維布帛に
含浸した後、溶剤を揮発する方法。
【0006】しかし、(1)の方法では、樹脂の溶融粘
度が105センチポイズ以上と高く、完全に樹脂を繊維
に含浸することが困難であり、また高温高圧を必要とす
るため、高価な装置が必要となる。また、(2)の方法
では、溶剤を完全に揮発することが困難であり、材料中
に残留した溶剤は、その力学的性質を低下させるばかり
でなく、回収できない溶剤は製造コストを引き上げる。
そして、これらの方法で気泡などの混入のない外観の優
れたシートを得るのは非常に難しいものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な問題点を睨み、炭素繊維強化複合成形品を簡易かつ効
率的に製造し得る繊維強化熱可塑性シートで、表層樹脂
層の存在により異方性光沢、深みなどを有するなど、意
匠性も兼ね備えた炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合シート
およびその製造方法、ならびに炭素繊維強化熱可塑性シ
ートを用いた成型品の製造方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】課題を解決するために、
鋭意検討を行い本発明に到達した。すなわち、本発明の
第1の要旨は、炭素繊維布帛に熱可塑性樹脂を含浸硬化
してなる、強化繊維の含有率が30〜70体積%、厚み
0.1〜2.0mmの炭素繊維強化熱可塑性シートの片
面に厚み0.1〜2.0mmの透明なフィルムを前記熱
可塑性樹脂により貼り合わせたことを特徴とする炭素繊
維強化熱可塑性樹脂複合シートにある。また、第2の要
旨は、粘度が10〜104センチポイズの範囲にある常
温または加熱重合性熱可塑性樹脂液を含浸した、少なく
とも1層の炭素繊維布帛に厚み0.1〜2.0mmの透
明なフィルムを積層し、この積層体を室温および/また
は60℃以下の加熱により硬化させる炭素繊維強化熱可
塑性樹脂複合シートの製造方法にある。
【0009】さらに、第3の要旨は、炭素繊維布帛に熱
可塑性樹脂を含浸硬化してなる、強化繊維の含有率が3
0〜70体積%、厚み0.1〜2.0mmの炭素繊維強
化熱可塑性シートの片面に厚み0.1〜2.0mmの透
明なフィルムを前記熱可塑性樹脂により貼り合わせた炭
素繊維強化熱可塑性樹脂複合シートの炭素繊維強化熱可
塑性シート側より加熱溶融した熱可塑性樹脂を射出成形
する成型品の製造方法にある。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に使用する炭素繊維布帛と
は、炭素繊維からなる、織布、一方向繊維束、チョッ
プ、ランダムストランドマット、またはこれらを組み合
わせたものであって、繊維としては、炭素繊維のほか、
ガラス繊維、炭化珪素繊維、アルミナ繊維、金属繊維な
どの無機繊維、アラミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリ
イミド繊維などの有機繊維と組み合わせて利用すること
もできるが利用できるが、異方性光沢、深みなどの点か
ら炭素繊維を含むことが必要である。
【0011】透明なフィルムを除いて計算される、これ
ら強化繊維の含有率は、30〜70体積%が良い。30
体積%未満の場合、シートの内部での強化繊維のずれに
よる表面布帛のあれが生じ、外観不良の原因となる。一
方、70体積%を越えると熱可塑性樹脂前駆体との複合
化ができなくなる。好ましい含有率は35〜65体積%
である。
【0012】本発明で用いる複合シートの内、繊維強化
樹脂シート部の厚みは0.1〜2.0mmが良い。5〜
10μ径をもつ通常の炭素繊維フィラメントからなる布
帛は、少なくとも0.1mm弱程度の厚みを有する。し
たがって、0.1mm未満のシートは製造不可能であ
る。一方、厚み2.0mmを越える複合材料板は、射出
成形金型内に入れるために必要な曲げ、撓み変形に乏し
くなるので好ましくない。したがって、厚み0.1〜
2.0mmの炭素繊維複合シートが本発明の目的に合っ
ている。
【0013】本発明においては、後述する本発明の複合
シートを用いた成型品の製造方法やそのほかの加熱成型
時にも炭素繊維強化熱可塑性シートと透明なフィルムと
が剥離しないよう炭素繊維布帛に含浸硬化する熱可塑性
樹脂により炭素繊維強化熱可塑性シートと透明なフィル
ムとが貼り合わされていることが必要である。そのた
め、前記熱可塑性樹脂として、たとえば、常温または加
熱重合性熱可塑性樹脂前駆体が好適に用いられる。ここ
で、常温または加熱重合性熱可塑性樹脂前駆体とは、非
反応性の溶剤を含まず、繊維束間に含浸した後、常温ま
たは加熱によって重合する、いわゆるキャスティング
法、反応射出成形法に使用される樹脂前駆体であれば良
い。
【0014】このような常温または加熱重合性熱可塑性
樹脂前駆体の一例としては、メタクリル酸アルキルエス
テルおよび/またはアクリル酸アルキルエステルとこれ
らに溶解する熱可塑性重合体を主成分とし、レドックス
反応により重合するアクリル樹脂前駆体や溶融したω−
ラクタム類とポリエーテルを主成分とし、アルカリ重合
法によって重合するナイロン樹脂前駆体等が挙げられ
る。
【0015】また、前記の常温または加熱重合性熱可塑
性樹脂前駆体の組成物以外に、樹脂の特性を改善するた
めの種々の添加剤、例えば、耐熱剤、耐候剤、帯電防止
剤、潤滑剤、離型剤、染料、顔料、消泡剤、脱酸素剤及
び難燃剤などを含有させてもよい。
【0016】本発明で用いられる透明なフィルムは、透
明であれば特に制限はない。この様なフィルムの一例と
しては、アクリル樹脂、ポリプロピレンなどのポリオリ
フィン、PETなどのポリエステル、ポリアミド、ポリ
スチレン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホ
ン、塩化ビニール及び熱可塑性ウレタンエラストマー樹
脂等が挙げられる。常温または加熱重合性熱可塑性前駆
体との接着性を向上させる目的で、これらフィルムに表
面処理を施すこともできる。
【0017】前記フィルムの厚みは、0.1〜2.0m
mである。厚みが0.1mm未満では、樹脂層の厚みが
十分でなく、優れた外観が得られない。厚みが2.0m
mを越える場合、強化繊維布帛が不明瞭になり、本発明
の目的に合わなくなる。
【0018】次に本発明の炭素繊維強化熱可塑性複合シ
ートの製造方法について説明する。本発明の炭素繊維強
化熱可塑性複合シートは、粘度が10〜104センチポ
イズの範囲にある常温または加熱重合性熱可塑性樹脂液
と、少なくとも1層の炭素繊維布帛を接触させ、前記炭
素繊維布帛に前記樹脂液が含浸した繊維強化熱可塑性樹
脂の前駆体を透明なフィルムの片面に重ね、これを室温
および/または60℃以下の加熱により硬化させること
である。
【0019】繊維強化樹脂シートの片面に透明なフィル
ムを貼り付けたような構造体を、高温から室温に降下さ
せるようなプロセスを含む方法で製造した場合、両者の
熱膨張係数の違いに由来する反りが複合シートに生じる
が、本発明においては、熱可塑性樹脂前駆体を室温およ
び/または60℃以下の加熱により硬化させるために、
得られる複合シートには、実質的な反りは生じない。
【0020】本発明においては、粘度が10〜104
ンチポイズの範囲にある常温または加熱重合性熱可塑性
樹脂液と、炭素繊維布帛とを接触させ、該炭素繊維布帛
に前記樹脂液が含浸した繊維強化熱可塑性樹脂の前駆体
を透明なフィルムの片面に重ね、これを室温および/ま
たは60℃以下の加熱により硬化させ、熱賦型可能な複
合シートを製造するに際して、下記の操作を順次行うこ
とが好ましい。
【0021】(a)常温または加熱重合性熱可塑性樹脂
と硬化剤からなる樹脂組成物と炭素繊維布帛とを連続的
に接触させ、炭素繊維布帛に該組成物が付着した付着物
を得ること。 (b)透明なフィルムの片面に前記付着物を連続方向に
張力をかけつつ、接触し、透明なフィルムの片面に前記
付着物からなる層を形成すること。
【0022】(c)(b)の上下から通気性の少ないシ
ートで挟持しつつ、移送すること。 (d)前記のシートに挟持した状態で1対以上のローラ
ーにより前記付着物からなる層の厚みを減少することに
依って押圧を加え、樹脂組成物が炭素繊維布帛の横断面
にわたって含浸すると同時にフィルムと炭素繊維布帛間
に接着に必要な樹脂を供給すること。
【0023】(e)前記含浸物中の樹脂の硬化後、シー
トを剥離して、硬化した繊維強化熱可塑性複合シートを
得ること。
【0024】本発明によれば、前記の(a)項におい
て、樹脂組成を適正化することにより炭素繊維布帛中に
含浸するのに十分な粘度を付与されており、(b)、
(c)、(d)項において、ポリエステルフィルム、シ
ート等の通気性の少ないシート越しに押圧を加えること
により炭素繊維布帛の空隙が前記樹脂組成物で完全に満
たされた状態が実現され、かつ、透明なフィルムとの間
に接着に必要な樹脂が供給される。そして、(e)項に
記載した方法により樹脂組成物が硬化し、繊維強化熱可
塑性シートとフィルムとの一体化がなされる。
【0025】(a)項で使用される樹脂組成物は低粘度
組成物であり、かつ非反応性の溶剤を含まないため、容
易に完全な含浸がなされ、かつ、空孔がない製品が得ら
れる。
【0026】本発明の前記(a)項において、炭素繊維
布帛に樹脂組成物を連続的に接触させ、炭素繊維布帛に
樹脂組成物が付着した付着物を得る方法には特に制限が
ないが、たとえば、下記の方法が用いられる。
【0027】(1)組成物の浴中に炭素繊維布帛を浸漬
または通過させる方法。 (2)1対以上のロールの上に樹脂溜りを設け、その中
を炭素繊維布帛を通過させる方法。 (3)樹脂組成物をフィルム状に所定の目付けの塗膜と
し、その上に炭素繊維布帛を重ねる方法。
【0028】樹脂付着物の付着量は、前記の(d)の方
法でロール間の間隙を調節することで炭素繊維布帛の体
積分率を30〜70容積%に制御することができる。
【0029】本発明の前記(d)で使用する1対以上の
ローラーは(d)項を満足するものであればよく、金属
性、合成樹脂製、合成ゴム製、木製、あるいは、それら
を組み合わせた物を使用することができるが、樹脂分が
付着した際、腐食しない材質であることが望ましい。
【0030】本発明において、ローラー対で付与する押
圧は、前記付着物層の厚みを減少させる程度に加えるこ
とが重要であり、この条件を満足しない場合には、炭素
繊維布帛への樹脂組成物の十分な含浸が実現されない
し、炭素繊維布帛と表面の透明なフィルムの間にこれら
を接着するのに必要な樹脂を供給できない。
【0031】前記付着物層の厚みの減少は、前記付着物
層の10〜80%の範囲が適当であり、減少が小さすぎ
る場合には、前述のような未含浸、接着不良の原因とな
り、大きすぎる場合には、繊維方向の乱れ、損傷、樹脂
不足を生じるため好ましくない。
【0032】本発明において、炭素繊維布帛の連続方向
に付与する張力は、炭素繊維布帛の形態を維持できる程
度に十分強く、樹脂成分の含浸を阻害しない程度に十分
弱い範囲の張力が好ましい。
【0033】この前記の張力を付与する方法は、既存の
方法を用いればよく、例えば、1対以上のロール間に挟
持し、張力を付与する方法、炭素繊維布帛を供給する際
の抵抗、または、樹脂浴、または、含浸ローラー通過路
の抵抗により張力を付与する方法等が挙げられる。
【0034】本発明における、前記(e)における樹脂
成分を硬化する工程は、反りを防ぐ目的で、室温放置ま
たは、60℃以下の加熱により行う。炭素繊維布帛に含
浸する樹脂、表層樹脂を形成する透明なフィルムをとも
にアクリル系樹脂とすることにより、炭素繊維に独特の
深みのある光沢、模様がより鮮やかに現れ、より一層意
匠効果を発揮する。
【0035】最後に本発明の炭素繊維強化熱可塑性複合
シートを使用する成型品の製造方法について説明する。
本発明の成型品の製造方法においては、前記の炭素繊維
強化熱可塑性複合シートの炭素繊維強化熱可塑性シート
側より加熱溶融した熱可塑性樹脂を射出成形することに
より炭素繊維布帛に独特の深みのある光沢、模様がより
鮮やかに現れ、より一層意匠効果を発揮する。
【0036】炭素繊維強化熱可塑性シート側から射出さ
れる熱可塑樹脂としては、ナイロン、ABS、ポリカー
ボネート、アクリル、その他、射出成形できる樹脂であ
ればよく、公知の熱可塑性樹脂または、強化熱可塑性樹
脂から、マトリクス樹脂との接着性、劣化温度等を考慮
にいれ、適宜選定使用することが可能である。樹脂層の
厚み、すなわち、炭素繊維複合材料板との厚み比率は、
性能発揮効率と材料費のバランスから決定される。
【0037】本発明の炭素繊維複合成形品は、既存の射
出成形機を用いても製造することができるが、インジェ
クションプレスを用いることで、大型成形品の成形が可
能となり、また、炭素繊維複合材料板と樹脂層との接着
が強固なものとなる。
【0038】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。下記例中の部は重量部を意味する。
【0039】(実施例1)熱可塑性重合体として、重合
平均分子95000のメタクリル酸メチルホモポリマー
19部、メタクリル酸メチル81部、硬化促進剤とし
て、ジメチル−p−トルイジン0.8部からなるアクリ
ル系樹脂混合液(B型粘度計、20℃90センチポイ
ズ)に硬化触媒として、ベンゾイルパーオキシドを樹脂
液100部に対して、1重量部添加し、常温硬化型アク
リル系樹脂液を調製した。
【0040】炭素繊維布帛として、炭素繊維3000本
を集束してなる炭素繊維トウ(三菱レイヨン製パイロフ
ィル TR40)を製織(12.5本/インチ経緯糸と
も)してなる炭素繊維布帛を用意した。
【0041】透明なフィルムとして、0.2mm厚みの
メタクリル樹脂フィルム(三菱レイヨン製アクリプレ
ン)を用意した。
【0042】これから以下の工程を経て、複合シートを
得た。以下の図1により説明する。上記布帛1をドクタ
ーナイフ2の直前でシート(ポリエステルフィルム)4
上に供給される樹脂成分3と接触させ付着物とする。透
明なフィルム8を移送し、ローラー対5の直前で前記付
着物を重ねる。間隙を2.8mmに設定したローラー対
5で含浸し、ついで間隙を2.6mm設定したローラー
6でさらに含浸を進めた。平坦なガラス板上にこれを2
6℃の室温中に30分放置し、硬化を行った。
【0043】得られた複合シートの断面を長さ方向、幅
方向に切断し、研磨して光学顕微鏡観察を行ったとこ
ろ、炭素繊維トウ中への樹脂の含浸は良好であった。ま
た、熱可塑性樹脂フィルムと炭素繊維布帛間にボイド、
クラックは見られなかった。また、反りは認められず、
独特の深みと光沢を有していた。
【0044】(実施例2)100℃に加熱した実質的に
無水のε−カプロラクタム100部にナトリウムメチラ
ート(純度95%)1.3部を添加し、副生するメタノ
ールを減圧下に取り除いて、A液:アルカリ触媒液を調
製した。
【0045】100℃に加熱した実質的に無水のε−カ
プロラクタム100部に、数平均分子量2000のポリ
オキシプロピレンジアミン25部、ヘキサメチレン−
1,6−ビスカルバミドカプロラクタム9.9部を添加
し、窒素ガス雰囲気下で攪拌し、B液を調製した。A
液、B液を混合攪拌後、直ちにドクターナイフに供給し
た。
【0046】ドクターナイフ、ローラー対、を100℃
に加熱した以外は実施例1と同様にして、炭素繊維布帛
にナイロン樹脂を含浸した複合シートを得た。
【0047】得られた複合シートの断面を長さ方向、幅
方向に切断し、研磨して光学顕微鏡観察を行ったとこ
ろ、炭素繊維トウ中への樹脂の含浸は良好であった。ま
た、熱可塑性樹脂フィルムと炭素繊維布帛間にボイド、
クラックは見られなかった。また、反りは認められず、
独特の深みと光沢を有していた。
【0048】(実施例3)実施例1と同様に、透明なフ
ィルムを厚み0.3mmの熱可塑性ウレタンエラストマ
ー(日本バルカー工業株式会社製)フィルムにかえた他
は実施例1と同様に操作し、複合シートを得た。得られ
た複合シートの断面を長さ方向、幅方向に切断し、研磨
して光学顕微鏡観察を行ったところ、炭素繊維トウ中へ
の樹脂の含浸は良好であった。また、熱可塑性樹脂フィ
ルムと炭素繊維布帛間にボイド、クラックは見られなか
った。また、反りは認められず、独特の深みと光沢を有
していた。
【0049】(比較例1)実施例1と同じ炭素繊維布帛
に、実施例1で用いた樹脂を重合固化した樹脂をメチル
エチルケトンに溶解した樹脂溶液(樹脂濃度10重量
%、溶液粘度100センチポイズ)に浸漬・乾燥をくり
かえし、シート状物を得た。
【0050】得られたシート状物の長さ方向、幅方向に
切断した薄片の端面を研磨して光学顕微鏡観察を行った
ところ、溶剤残留のためと考えられるボイドが多数観察
された。また、気泡の混入が認められ、良好な外観は有
していなかった。
【0051】(比較例2)実施例1と同じ炭素繊維布帛
に、実施例1で用いた樹脂を重合固化した樹脂フィルム
(0.2mm厚)を重ね、熱プレス(240℃、20k
g/cm2)中で、1時間保持した後、圧力を保ったま
ま室温に冷却した。得られたシート状物を切断し、薄片
の端面を研磨して光学顕微鏡観察を行ったところ、炭素
繊維トウ内部に樹脂の未含浸部分が観察された。また、
多数の気泡が認められるなど、外観は良好でなく、反り
も生じていた。
【0052】(実施例4)透明フィルムの厚みを0.5
mmにかえた他は実施例1と同様な操作を行い、得られ
た炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合シートを95×520
mmに切断して皿金型底部にセットして、炭素繊維強化熱
可塑性シート側からポリメチルメタクリレート(三菱レ
イヨン製アクリライトVH)を射出成形(シリンダー温
度250℃,金型温度60℃)し、外層に透明なフィル
ムの層をもつ、3mm厚の成形品を得た。日用品、自動
車内装品へ有効に利用できる炭素繊維複合材料特有の高
級重厚感を有していた。
【0053】(実施例5)複合シートを実施例3で得ら
れたものに、射出する樹脂を熱可塑性ウレタンエラスト
マー樹脂(日本ミラクトラン製)に変更し、シリンダー
平均温度を220℃、金型温度45℃にかえた他は、実
施例4と同様の操作を行って、3mm厚の成形品を得
た。日用品、自動車内装品へ有効に利用できる炭素繊維
複合材料特有の高級重厚感を有していた。
【0054】(実施例3)射出する樹脂をABS樹脂
(三菱レイヨン製)に、シリンダー平均温度を300
℃、金型温度70℃にかえた他は、実施例4と同様の操
作を行って、3mm厚の成形品を得た。表面は炭素繊維
複合材料特有の高級重厚感をもち、日用品、自動車内装
品へ有効に利用できる。
【0055】(実施例4)射出する樹脂をポリカーボネ
ート樹脂(三菱瓦斯化学製)に、シリンダー平均温度を
300℃、金型温度70℃にかえた他は、実施例1と同
様の操作を行って、3mm厚の成形品を得た。表面は炭
素繊維複合材料特有の高級重厚感をもち、日用品、自動
車内装品へ有効に利用できる。
【0056】(比較例1)炭素繊維3000本を集束し
てなる炭素繊維トウ(三菱レイヨン製パイロフィル T
R40)を製織(12.5本/インチ経緯糸とも)して
なる炭素繊維布帛に、アクリル系樹脂を含浸して0.3
mm厚の炭素繊維強化熱可塑性シートを用意した。次に、
このシートを95×520mmに切断して皿金型底部にセ
ットして、ポリメチルメタクリレート(三菱レイヨン製
アクリライトVH)を射出成形(シリンダー温度250
℃,金型温度60℃)し、外層に炭素繊維複合材料層を
もつ、3mm厚の成形品を得た。表面は炭素繊維複合材
料特有の外観は有していたが、深み、重量感に欠け、さ
らに、布帛に由来する凹凸が表面に存在し光沢感を減ず
る要因になった。
【0057】
【発明の効果】上述の如く構成された本発明によれば、
外観の優れた炭素繊維複合成形品を極めて簡易且つ効率
的に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で使用する装置の概念図であ
る。
【符号の説明】
1 炭素繊維布帛 2 ドクターナイフ 3 樹脂 4 シート 5 ローラー対 6 ローラー対 7 押切りカッター 8 透明なフィルム

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素繊維布帛に熱可塑性樹脂を含浸硬化
    してなる、強化繊維の含有率が30〜70体積%、厚み
    0.1〜2.0mmの炭素繊維強化熱可塑性シートの片
    面に厚み0.1〜2.0mmの透明なフィルムを前記熱
    可塑性樹脂により貼り合わせたことを特徴とする炭素繊
    維強化熱可塑性樹脂複合シート。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂、フィルムがともにアクリ
    ル系樹脂からなる請求項1記載の炭素繊維強化熱可塑性
    樹脂複合シート。
  3. 【請求項3】 粘度が10〜104センチポイズの範囲
    にある常温または加熱重合性熱可塑性樹脂液を含浸し
    た、少なくとも1層の炭素繊維布帛に厚み0.1〜2.
    0mmの透明なフィルムを積層し、この積層体を室温お
    よび/または60℃以下の加熱により硬化させる炭素繊
    維強化熱可塑性樹脂複合シートの製造方法。
  4. 【請求項4】 下記の操作(a)〜(e)を順次行う請
    求項3記載の繊維強化熱可塑性複合シートの製造方法。 (a)常温または加熱重合性熱可塑性樹脂と硬化剤から
    なる樹脂組成物と炭素繊維布帛とを連続的に接触させ、
    炭素繊維布帛に樹脂組成物を付着させること。 (b)厚み0.1〜2.0mmの透明なフィルムの片面
    に炭素繊維布帛を連続方向に張力をかけつつ、積層する
    こと。 (c)積層体をその上下から通気性の少ないシートで挟
    持しつつ、移送すること。 (d)シートに挟持した状態で1対以上のローラーによ
    り積層体を加圧して、樹脂組成物を炭素繊維布帛の横断
    面にわたって含浸すると同時に前記フィルムと炭素繊維
    布帛の界面に両者の接着に必要な樹脂をしみださせるこ
    と。 (e)樹脂組成物の硬化後、シートを剥離して、硬化し
    た繊維強化熱可塑性複合シートを得ること。
  5. 【請求項5】 炭素繊維布帛に熱可塑性樹脂を含浸硬化
    してなる、強化繊維の含有率が30〜70体積%、厚み
    0.1〜2.0mmの炭素繊維強化熱可塑性シートの片
    面に厚み0.1〜2.0mmの透明なフィルムを前記熱
    可塑性樹脂により貼り合わせた炭素繊維強化熱可塑性樹
    脂複合シートの炭素繊維強化熱可塑性シート側より加熱
    溶融した熱可塑性樹脂を射出成形する成型品の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 射出成形をインジェクションプレスによ
    り行う請求項5記載の炭素繊維複合成形品の製造方法。
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