JPH09177799A - 転がり軸受 - Google Patents
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- JPH09177799A JPH09177799A JP33473995A JP33473995A JPH09177799A JP H09177799 A JPH09177799 A JP H09177799A JP 33473995 A JP33473995 A JP 33473995A JP 33473995 A JP33473995 A JP 33473995A JP H09177799 A JPH09177799 A JP H09177799A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】偏摩耗の発生による軸受軸寿命を改善するとと
もに、トルクむらを抑制しつつ低トルクの回転動作を行
うことが可能な転がり軸受を提供する。 【解決手段】内周面に外輪軌道4aを有する外輪4と、
外周面に内輪軌道6aを有する内輪6と、外輪軌道及び
内輪軌道間に介装された複数の転動体8と、これら複数
の転動体を転動自在に保持する保持器10と、外輪及び
内輪間に係止され、転動体及び保持器を内蔵する空隙部
を形成する一対のシールプレート12と、前記空隙部内
に充填されたグリースGRとを備える転がり軸受であ
る。そして、この転がり軸受は、ちょう度を310〜4
75の範囲としたグリースGRを、空隙部内に充填して
いる。
もに、トルクむらを抑制しつつ低トルクの回転動作を行
うことが可能な転がり軸受を提供する。 【解決手段】内周面に外輪軌道4aを有する外輪4と、
外周面に内輪軌道6aを有する内輪6と、外輪軌道及び
内輪軌道間に介装された複数の転動体8と、これら複数
の転動体を転動自在に保持する保持器10と、外輪及び
内輪間に係止され、転動体及び保持器を内蔵する空隙部
を形成する一対のシールプレート12と、前記空隙部内
に充填されたグリースGRとを備える転がり軸受であ
る。そして、この転がり軸受は、ちょう度を310〜4
75の範囲としたグリースGRを、空隙部内に充填して
いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、転がり軸受に係
り、特に、ハードディスクドライブ装置の構成部品とし
て好適な転がり軸受に関する。
り、特に、ハードディスクドライブ装置の構成部品とし
て好適な転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばハードディスクドライブ装置(以
下、HDD装置と称する)のスイングアームやステッピ
ングモータ等の回転部は、転がり軸受により支持されて
いる。この転がり軸受は、内周面に外輪軌道を有する外
輪と、この外輪より小さな外径に形成されて外周面に内
輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道及び内輪軌道間に
介装された複数の転動体と、これら複数の転動体を転動
自在に保持する保持器とを備えている。また、外輪及び
内輪間の軸方向両側部には、一対のシールプレートが係
止されており、この一対のシールプレートと外輪及び内
輪により前記転動体及び保持器を内蔵する空隙部を形成
している。そして、この空隙部に、転動体に対する外
輪、内輪及び保持器の接触部の潤滑を確保するためにグ
リースが充填されている。
下、HDD装置と称する)のスイングアームやステッピ
ングモータ等の回転部は、転がり軸受により支持されて
いる。この転がり軸受は、内周面に外輪軌道を有する外
輪と、この外輪より小さな外径に形成されて外周面に内
輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道及び内輪軌道間に
介装された複数の転動体と、これら複数の転動体を転動
自在に保持する保持器とを備えている。また、外輪及び
内輪間の軸方向両側部には、一対のシールプレートが係
止されており、この一対のシールプレートと外輪及び内
輪により前記転動体及び保持器を内蔵する空隙部を形成
している。そして、この空隙部に、転動体に対する外
輪、内輪及び保持器の接触部の潤滑を確保するためにグ
リースが充填されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したス
イングアームやステッピングモータ用の転がり軸受は、
360度以下(1回転以下)の微小角度(揺動角度)の
回転が頻繁に繰り返され(以下、この動作を揺動動作と
称する。)、転動体と外輪軌道及び内輪軌道の接触位置
が局部的となることにより摩耗箇所の偏りが発生しやす
いので、軸受寿命が低下しやすい。
イングアームやステッピングモータ用の転がり軸受は、
360度以下(1回転以下)の微小角度(揺動角度)の
回転が頻繁に繰り返され(以下、この動作を揺動動作と
称する。)、転動体と外輪軌道及び内輪軌道の接触位置
が局部的となることにより摩耗箇所の偏りが発生しやす
いので、軸受寿命が低下しやすい。
【0004】また、従来のステッピングモータ用の転が
り軸受は、その回転動作に高トルクを必要としており、
小型化、小電力化を目標としているHDD装置にとっ
て、低トルクで回転動作を行う転がり軸受が要求されて
いる。また、従来の転がり軸受は、充填されているグリ
ースとの引っかかり現象によりトルクむらが生じるおそ
れがあり、HDD装置の読み取り動作や書き込み動作の
信頼性の面で問題がある。
り軸受は、その回転動作に高トルクを必要としており、
小型化、小電力化を目標としているHDD装置にとっ
て、低トルクで回転動作を行う転がり軸受が要求されて
いる。また、従来の転がり軸受は、充填されているグリ
ースとの引っかかり現象によりトルクむらが生じるおそ
れがあり、HDD装置の読み取り動作や書き込み動作の
信頼性の面で問題がある。
【0005】上記問題を解決する方法として、グリース
の充填量を減少することにより低トルク化を図り、しか
もトルクむらを抑えることが可能な転がり軸受が考えら
れるが、グリース充填量の減少による偏摩耗の発生によ
って軸受寿命が低下しやすい。逆に、グリースの充填量
を増大すると、偏摩耗の発生が解消されて軸受寿命を改
善することができるが、軸受の低トルク化とトルクむら
の抑制を図ることが難しい。
の充填量を減少することにより低トルク化を図り、しか
もトルクむらを抑えることが可能な転がり軸受が考えら
れるが、グリース充填量の減少による偏摩耗の発生によ
って軸受寿命が低下しやすい。逆に、グリースの充填量
を増大すると、偏摩耗の発生が解消されて軸受寿命を改
善することができるが、軸受の低トルク化とトルクむら
の抑制を図ることが難しい。
【0006】そこで、この発明は上記事情に鑑みてなさ
れなものであり、偏摩耗の発生による軸受軸寿命を改善
するとともに、トルクむらを抑制しつつ低トルクの回転
動作を行うことが可能な転がり軸受を提供することを目
的としている。
れなものであり、偏摩耗の発生による軸受軸寿命を改善
するとともに、トルクむらを抑制しつつ低トルクの回転
動作を行うことが可能な転がり軸受を提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の転がり軸受は、内周面に外輪軌道を有する
外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌
道及び内輪軌道間に介装された複数の転動体と、これら
複数の転動体を転動自在に保持する保持器と、前記外輪
及び内輪間に係止され、前記転動体及び前記保持器を内
蔵する空隙部を形成する一対のシールプレートと、前記
空隙部内に充填されたグリースとを備える転がり軸受に
おいて、前記グリースのちょう度を310〜475の範
囲とした。
に、本発明の転がり軸受は、内周面に外輪軌道を有する
外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌
道及び内輪軌道間に介装された複数の転動体と、これら
複数の転動体を転動自在に保持する保持器と、前記外輪
及び内輪間に係止され、前記転動体及び前記保持器を内
蔵する空隙部を形成する一対のシールプレートと、前記
空隙部内に充填されたグリースとを備える転がり軸受に
おいて、前記グリースのちょう度を310〜475の範
囲とした。
【0008】ここで、前記グリースのちょう度とは、グ
リースの軟らかさの度合いを数値で示したものであり、
ちょう度が小さい数値となると、軟らかさが減少して流
動性が低下したグリースとなり、ちょう度が大きな数値
となると、軟らかさが増して流動性が増大したグリース
となる。本発明者等は、上述のように、軸受が揺動動作
を行う際の偏摩耗の発生によって軸受寿命が低下しやす
い現象、軸受の回転動作に高トルクを必要とし、且つト
ルクむらが発生しやすいという現象について鋭意研究を
重ねた結果、それらの現象をもたらす要因を見いだすに
至った。すなわち、潤滑剤として用いるグリースのちょ
う度と、上述した現象との間に強い相関関係があり、グ
リースのちょう度を310未満にすると、偏摩耗が発生
し、しかも軸受の回転に高トルクを必要とするととも
に、トルクむらが発生しやすいことが認められた。また
逆に、グリースのちょう度を475を上回る値にする
と、偏摩耗が発生しやすくなり、しかもグリース漏れも
発生してしまうことが認められた。
リースの軟らかさの度合いを数値で示したものであり、
ちょう度が小さい数値となると、軟らかさが減少して流
動性が低下したグリースとなり、ちょう度が大きな数値
となると、軟らかさが増して流動性が増大したグリース
となる。本発明者等は、上述のように、軸受が揺動動作
を行う際の偏摩耗の発生によって軸受寿命が低下しやす
い現象、軸受の回転動作に高トルクを必要とし、且つト
ルクむらが発生しやすいという現象について鋭意研究を
重ねた結果、それらの現象をもたらす要因を見いだすに
至った。すなわち、潤滑剤として用いるグリースのちょ
う度と、上述した現象との間に強い相関関係があり、グ
リースのちょう度を310未満にすると、偏摩耗が発生
し、しかも軸受の回転に高トルクを必要とするととも
に、トルクむらが発生しやすいことが認められた。また
逆に、グリースのちょう度を475を上回る値にする
と、偏摩耗が発生しやすくなり、しかもグリース漏れも
発生してしまうことが認められた。
【0009】この理由は、グリースのちょう度を310
未満にすると、流動性が低下したグリースが軸受の回転
に負荷を与えるので軸受の回転に高トルクを必要とし、
またこの流動性の低下したグリースが軸受の円滑な回転
動作を阻止するので、トルクむらを発生してしまう。ま
た、流動性が低下したグリースは、転動体と外輪軌道及
び内輪軌道の接触面に入り込むことができず潤滑油膜を
形成しにくいので、偏摩耗が発生しやすい。
未満にすると、流動性が低下したグリースが軸受の回転
に負荷を与えるので軸受の回転に高トルクを必要とし、
またこの流動性の低下したグリースが軸受の円滑な回転
動作を阻止するので、トルクむらを発生してしまう。ま
た、流動性が低下したグリースは、転動体と外輪軌道及
び内輪軌道の接触面に入り込むことができず潤滑油膜を
形成しにくいので、偏摩耗が発生しやすい。
【0010】また、グリースのちょう度を475を上回
る値にすると、流動性が増大したグリースはもれを生じ
やすく、潤滑に必要なグリースが不足し、耐久性におい
て偏摩耗が発生しやすい。これに対して、ちょう度を3
10〜475の範囲としたグリースを空隙部内に充填し
た本発明の転がり軸受は、グリースが軸受の回転に負荷
を与えない程度の流動性を有しているので、低トルクで
軸受の回転を行うことが可能となり、また、軸受の回転
動作時に、グリースが引っかかり等の悪影響を与えない
ので、トルクむらを発生することがない。また、上記ち
ょう度のグリースは、転動体と外輪軌道及び内輪軌道の
接触面に確実に入り込んで必要な厚さの潤滑油膜を形成
するので、軸受が揺動動作を行っても偏摩耗が発生しに
くい。さらに、グリースの流動性がさほど増大していな
いので、グリース漏れは発生しない。
る値にすると、流動性が増大したグリースはもれを生じ
やすく、潤滑に必要なグリースが不足し、耐久性におい
て偏摩耗が発生しやすい。これに対して、ちょう度を3
10〜475の範囲としたグリースを空隙部内に充填し
た本発明の転がり軸受は、グリースが軸受の回転に負荷
を与えない程度の流動性を有しているので、低トルクで
軸受の回転を行うことが可能となり、また、軸受の回転
動作時に、グリースが引っかかり等の悪影響を与えない
ので、トルクむらを発生することがない。また、上記ち
ょう度のグリースは、転動体と外輪軌道及び内輪軌道の
接触面に確実に入り込んで必要な厚さの潤滑油膜を形成
するので、軸受が揺動動作を行っても偏摩耗が発生しに
くい。さらに、グリースの流動性がさほど増大していな
いので、グリース漏れは発生しない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
及び表に基づいて説明する。図1に示すものは、本発明
の転がり軸受をラジアル玉軸受2に適用したものであ
る。このラジアル玉軸受2は、内周面に外輪軌道4aを
形成した外輪4と、外周面に内輪軌道6aを形成した内
輪6と、外輪軌道4a及び内輪軌道6a間に介装された
複数の玉(転動体)8と、各玉8どうしを所定円周に沿
って等間隔に保持する保持器10と、互いに軸方向に離
間して外輪4の内周側及び内輪6の外周側に係合された
一対のシールプレート12とを備えている。そして、外
輪4、内輪6及び一対のシールプレート12に囲まれた
空隙部に、グリースGRが充填されている。
及び表に基づいて説明する。図1に示すものは、本発明
の転がり軸受をラジアル玉軸受2に適用したものであ
る。このラジアル玉軸受2は、内周面に外輪軌道4aを
形成した外輪4と、外周面に内輪軌道6aを形成した内
輪6と、外輪軌道4a及び内輪軌道6a間に介装された
複数の玉(転動体)8と、各玉8どうしを所定円周に沿
って等間隔に保持する保持器10と、互いに軸方向に離
間して外輪4の内周側及び内輪6の外周側に係合された
一対のシールプレート12とを備えている。そして、外
輪4、内輪6及び一対のシールプレート12に囲まれた
空隙部に、グリースGRが充填されている。
【0012】前記グリースGRは、基油、増ちょう剤及
び各種添加剤を所定量配合したものである。基油として
は、例えば鉱油、エステル油、エーテル油、合成炭化水
素油、フッ素油等が使用されている。また、増ちょう剤
としては、ウレア、リチウムコンプレックス、リチウム
石けん、フッ素樹脂等が使用されている。また、添加剤
は、ラジアル玉軸受2の性能を損なわない程度に、防錆
剤、極圧剤、摩耗防止剤、酸化防止剤、粘度指数向上剤
等が使用されている。
び各種添加剤を所定量配合したものである。基油として
は、例えば鉱油、エステル油、エーテル油、合成炭化水
素油、フッ素油等が使用されている。また、増ちょう剤
としては、ウレア、リチウムコンプレックス、リチウム
石けん、フッ素樹脂等が使用されている。また、添加剤
は、ラジアル玉軸受2の性能を損なわない程度に、防錆
剤、極圧剤、摩耗防止剤、酸化防止剤、粘度指数向上剤
等が使用されている。
【0013】ここで、表1及び表2に示すように、ちょ
う度が異なる複数種類のグリースGRを充填した複数の
ラジアル玉軸受2を被試験体A〜Jとし、各被試験体A
〜Jの揺動耐久性、トルク性能、グリース漏れを検証し
た。なお、ちょう度とは、グリースGRの軟らかさの度
合いを数値で示したものであり、ちょう度が小さい数値
となると、軟らかさが減少して流動性が低下したグリー
スGRとなり、ちょう度が大きな数値となると、軟らか
さが増して流動性が増大したグリースGRとなる。
う度が異なる複数種類のグリースGRを充填した複数の
ラジアル玉軸受2を被試験体A〜Jとし、各被試験体A
〜Jの揺動耐久性、トルク性能、グリース漏れを検証し
た。なお、ちょう度とは、グリースGRの軟らかさの度
合いを数値で示したものであり、ちょう度が小さい数値
となると、軟らかさが減少して流動性が低下したグリー
スGRとなり、ちょう度が大きな数値となると、軟らか
さが増して流動性が増大したグリースGRとなる。
【0014】そして、各被試験体A〜Jに充填されるグ
リースGRは、表1及び表2のa、b欄に示す基油及び
増ちょう剤を配合し、d欄に示すちょう度に設定されて
いる。なお、各被試験体A〜Jのラジアル玉軸受2は、
内径寸法が5mm、外径寸法が13mm、幅寸法(軸方向の
長さ)が4mmのミニチュア玉軸受を使用した。そして、
前述した揺動耐久性は、図2に示す外輪揺動試験機16
を用いて各被試験体A〜Jを検証する。この外輪揺動試
験機16は、被試験体の外径寸法と略同一の内径を有す
る回転筒体18と、被試験体の内径寸法と略同一の外径
を有し、支持体20に支持されながら回転外筒18内に
同軸に配設された固定軸22とを備えている。そして、
回転筒体18内部には、固定軸22を内径部に挿通した
複数の被試験体が装着されている。ここで、複数の被試
験体は、隣接する被試験体どうしの間にスリーブ24a
〜24eを順次装着することにより、互いに離間配置さ
れている。また、最上部のスリーブ24aと固定軸22
の先端部との間には、スリーブ24a〜24bを介して
各被試験体にアキシャル荷重を付与する予圧バネ26が
装着されている。そして、回転筒体18はACサーボモ
ータ28と連結し、このACサーボモータ28の駆動に
よって所定の微小角度(揺動角度)の繰り返し回転動作
が回転筒体18に伝達され、各被試験体A〜Jの外輪4
が、揺動角度内で揺動するようになっている。なお、前
述したアキシャル荷重は117.6N、揺動角度は8
度、揺動繰り返し回数は1000万回とした。
リースGRは、表1及び表2のa、b欄に示す基油及び
増ちょう剤を配合し、d欄に示すちょう度に設定されて
いる。なお、各被試験体A〜Jのラジアル玉軸受2は、
内径寸法が5mm、外径寸法が13mm、幅寸法(軸方向の
長さ)が4mmのミニチュア玉軸受を使用した。そして、
前述した揺動耐久性は、図2に示す外輪揺動試験機16
を用いて各被試験体A〜Jを検証する。この外輪揺動試
験機16は、被試験体の外径寸法と略同一の内径を有す
る回転筒体18と、被試験体の内径寸法と略同一の外径
を有し、支持体20に支持されながら回転外筒18内に
同軸に配設された固定軸22とを備えている。そして、
回転筒体18内部には、固定軸22を内径部に挿通した
複数の被試験体が装着されている。ここで、複数の被試
験体は、隣接する被試験体どうしの間にスリーブ24a
〜24eを順次装着することにより、互いに離間配置さ
れている。また、最上部のスリーブ24aと固定軸22
の先端部との間には、スリーブ24a〜24bを介して
各被試験体にアキシャル荷重を付与する予圧バネ26が
装着されている。そして、回転筒体18はACサーボモ
ータ28と連結し、このACサーボモータ28の駆動に
よって所定の微小角度(揺動角度)の繰り返し回転動作
が回転筒体18に伝達され、各被試験体A〜Jの外輪4
が、揺動角度内で揺動するようになっている。なお、前
述したアキシャル荷重は117.6N、揺動角度は8
度、揺動繰り返し回数は1000万回とした。
【0015】そして、表1及び表2の(1)で示す揺動
耐久性の合否判定は、揺動耐久試験後に各被試験体A〜
Jを分解し、外輪4、内輪6及び保持器10の摩耗状態
を観察し、外輪軌道4a、内輪軌道6a、保持器10に
摩耗箇所が存在しないもの、又は外輪軌道4a及び内輪
軌道6aに走行跡があるものを合格(○)とし、摩耗箇
所が発生しているものを不合格(×)とした。
耐久性の合否判定は、揺動耐久試験後に各被試験体A〜
Jを分解し、外輪4、内輪6及び保持器10の摩耗状態
を観察し、外輪軌道4a、内輪軌道6a、保持器10に
摩耗箇所が存在しないもの、又は外輪軌道4a及び内輪
軌道6aに走行跡があるものを合格(○)とし、摩耗箇
所が発生しているものを不合格(×)とした。
【0016】また、トルク性能は、各被試験体A〜Jに
19.6のアキシャル荷重を付与した状態で回転装置に
より内輪6を3600rpm で回転し、その回転初期に要
するトルク及びトルク変動を測定した。そして、表1及
び表2の(2)で示すトルク性能の合否判定は、内輪6
の回転に要するトルクが1.2gfcm以下であり、且つト
ルク変動が0.2gfcm以下であるものを合格(○)と
し、それ以上を不合格(×)とした。
19.6のアキシャル荷重を付与した状態で回転装置に
より内輪6を3600rpm で回転し、その回転初期に要
するトルク及びトルク変動を測定した。そして、表1及
び表2の(2)で示すトルク性能の合否判定は、内輪6
の回転に要するトルクが1.2gfcm以下であり、且つト
ルク変動が0.2gfcm以下であるものを合格(○)と
し、それ以上を不合格(×)とした。
【0017】また、グリース漏れは、各被試験体の外輪
4、内輪6及び一対のシールプレート12に囲まれてい
る空隙部の容積を100%とすると、その容積の30%
程度のグリースGRを充填し、一対のシールプレート1
2を鉛直方向に向けた状態で各被試験体A〜Jを7日間
放置した。そして、表1及び表2の(3)で示すグリー
ス漏れの合否判定は、外輪及び内輪6と係合しているシ
ールプレート12の係合部からグリースGRが漏れてい
ないものを合格(○)とし、グリースGRが漏れている
ものを不合格(×)とした。
4、内輪6及び一対のシールプレート12に囲まれてい
る空隙部の容積を100%とすると、その容積の30%
程度のグリースGRを充填し、一対のシールプレート1
2を鉛直方向に向けた状態で各被試験体A〜Jを7日間
放置した。そして、表1及び表2の(3)で示すグリー
ス漏れの合否判定は、外輪及び内輪6と係合しているシ
ールプレート12の係合部からグリースGRが漏れてい
ないものを合格(○)とし、グリースGRが漏れている
ものを不合格(×)とした。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】上記表1及び表2の結果から、ちょう度が
310〜475の範囲に設定されているグリースGRを
充填した被試験体A〜E(表1に示した被試験体)が、
揺動耐久性、トルク性能及びグリース漏れの全てにおい
て合格していることが明らかになった。トルク性能が低
下する原因は、例えばちょう度を310未満に設定した
グリースGRを充填すると、軟らかさが減少したグリー
スGRは、外輪4、内輪6及び一対のシールプレート1
2に囲まれた空隙部での流動性が低下する。この流動性
が低下したグリースGRが内輪6の回転に負荷を与える
ので、内輪6の回転に要するトルクが増大してしまう。
また、グリースGRの流動性の低下により内輪6の円滑
な回転動作が行われず、内輪6が引っかかり状態を発生
して回転するのでトルクむらが生じ、トルク変動が増大
してしまう。このことは、ちょう度を310未満に設定
した表2の被試験体F、H、Jのトルク性能の合否判定
から明らかとなる。
310〜475の範囲に設定されているグリースGRを
充填した被試験体A〜E(表1に示した被試験体)が、
揺動耐久性、トルク性能及びグリース漏れの全てにおい
て合格していることが明らかになった。トルク性能が低
下する原因は、例えばちょう度を310未満に設定した
グリースGRを充填すると、軟らかさが減少したグリー
スGRは、外輪4、内輪6及び一対のシールプレート1
2に囲まれた空隙部での流動性が低下する。この流動性
が低下したグリースGRが内輪6の回転に負荷を与える
ので、内輪6の回転に要するトルクが増大してしまう。
また、グリースGRの流動性の低下により内輪6の円滑
な回転動作が行われず、内輪6が引っかかり状態を発生
して回転するのでトルクむらが生じ、トルク変動が増大
してしまう。このことは、ちょう度を310未満に設定
した表2の被試験体F、H、Jのトルク性能の合否判定
から明らかとなる。
【0021】また、グリース漏れが発生する原因は、例
えばグリースGRのちょう度を475を上回る値に設定
すると、軟らかくなり過ぎて流動性が増大したグリース
GRは、外輪及び内輪6と係合しているシールプレート
12の係合部から漏出しやすくなる。このことは、ちょ
う度を475を上回る値に設定した表2の被試験体G、
Iのグリース漏れの合否判定から明らかとなる。
えばグリースGRのちょう度を475を上回る値に設定
すると、軟らかくなり過ぎて流動性が増大したグリース
GRは、外輪及び内輪6と係合しているシールプレート
12の係合部から漏出しやすくなる。このことは、ちょ
う度を475を上回る値に設定した表2の被試験体G、
Iのグリース漏れの合否判定から明らかとなる。
【0022】さらに、揺動耐久性が低下する原因は、例
えばちょう度を310未満に設定したグリースGRを充
填すると、流動性が低下したグリースGRは、外輪軌道
4aと玉8との接触面、内輪軌道6aと玉8との接触
面、さらに保持器10と玉との接触面に容易に入り込む
ことができず、潤滑油膜が形成されにくくなる。これに
より、潤滑油膜が形成されていない箇所に摩耗が発生し
やすくなる。このことは、ちょう度を310未満に設定
した表2の被試験体Jの揺動耐久性の合否判定から明ら
かとなる。
えばちょう度を310未満に設定したグリースGRを充
填すると、流動性が低下したグリースGRは、外輪軌道
4aと玉8との接触面、内輪軌道6aと玉8との接触
面、さらに保持器10と玉との接触面に容易に入り込む
ことができず、潤滑油膜が形成されにくくなる。これに
より、潤滑油膜が形成されていない箇所に摩耗が発生し
やすくなる。このことは、ちょう度を310未満に設定
した表2の被試験体Jの揺動耐久性の合否判定から明ら
かとなる。
【0023】また、例えばちょう度を475を上回る値
に設定したグリースGRを充填すると、グリースもれが
発生し、潤滑に必要なグリース量が不足するので、耐久
性が低下する。このことは、ちょう度を475を上回る
値に設定した表2の被試験体G、Iの揺動耐久性の合否
判定から明らかとなる。このように、本実施形態では、
ちょう度を310〜475の範囲としたグリースGRが
充填されているラジアル玉軸受2は、揺動耐久性、トル
ク性能及びグリース漏れに優れた軸受となることが明ら
かになった。
に設定したグリースGRを充填すると、グリースもれが
発生し、潤滑に必要なグリース量が不足するので、耐久
性が低下する。このことは、ちょう度を475を上回る
値に設定した表2の被試験体G、Iの揺動耐久性の合否
判定から明らかとなる。このように、本実施形態では、
ちょう度を310〜475の範囲としたグリースGRが
充填されているラジアル玉軸受2は、揺動耐久性、トル
ク性能及びグリース漏れに優れた軸受となることが明ら
かになった。
【0024】したがって、グリースGRのちょう度を3
10〜475の範囲としたラジアル玉軸受2は、グリー
スGRが軸受の回転に負荷を与えない程度の流動性を有
し、低トルクによる軸受回転が可能となるので、小電力
化を目標とするHDD装置の構成部品として使用するこ
とができる。しかも、軸受の回転動作時に、グリースG
Rが引っかかり等の悪影響を与えずトルクむらを発生す
ることがないので、HDD装置の読み取り動作や書き込
み動作に支障をきたすことがない。
10〜475の範囲としたラジアル玉軸受2は、グリー
スGRが軸受の回転に負荷を与えない程度の流動性を有
し、低トルクによる軸受回転が可能となるので、小電力
化を目標とするHDD装置の構成部品として使用するこ
とができる。しかも、軸受の回転動作時に、グリースG
Rが引っかかり等の悪影響を与えずトルクむらを発生す
ることがないので、HDD装置の読み取り動作や書き込
み動作に支障をきたすことがない。
【0025】また、スイングアームやステッピングモー
タ用軸受として使用して揺動動作を頻繁に繰り返して
も、ちょう度を上述した範囲としたグリースは、玉2と
外輪軌道4a及び内輪軌道6aの接触面、さらには保持
器10との接触面に確実に入り込んで必要な厚さの潤滑
油膜を形成するので偏摩耗が発生せず、しかもグリース
漏れが発生しないので、軸受寿命を向上させることがで
きる。
タ用軸受として使用して揺動動作を頻繁に繰り返して
も、ちょう度を上述した範囲としたグリースは、玉2と
外輪軌道4a及び内輪軌道6aの接触面、さらには保持
器10との接触面に確実に入り込んで必要な厚さの潤滑
油膜を形成するので偏摩耗が発生せず、しかもグリース
漏れが発生しないので、軸受寿命を向上させることがで
きる。
【0026】なお、本実施形態では、HDD装置の構成
部品として使用されるラジアル玉軸受について説明した
が、他の構成部品として使用しても偏摩耗による軸受軸
寿命を改善するとともに、トルクむらを抑制しつつ低ト
ルク化の効果を得ることができる。また、ラジアル玉軸
受に限定されず、他の転がり軸受であっても同様の作用
効果を得ることができる。
部品として使用されるラジアル玉軸受について説明した
が、他の構成部品として使用しても偏摩耗による軸受軸
寿命を改善するとともに、トルクむらを抑制しつつ低ト
ルク化の効果を得ることができる。また、ラジアル玉軸
受に限定されず、他の転がり軸受であっても同様の作用
効果を得ることができる。
【0027】また、基油、増ちょう剤の種類は、表1及
び表2で示したもの或いは上述したものに限らず、グリ
ースGRのちょう度を310〜475の範囲に設定可能
であれば他の材料を使用してもよい。
び表2で示したもの或いは上述したものに限らず、グリ
ースGRのちょう度を310〜475の範囲に設定可能
であれば他の材料を使用してもよい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の転がり
軸受は、グリースのちょう度を310〜475の範囲と
しており、この転がり軸受が360度以下の微小角度の
回転を頻繁に繰り返す揺動動作を行い、転動体と外輪軌
道及び内輪軌道の接触位置が局部的となっても、適度な
流動性を有するグリースは、転動体と外輪軌道及び内輪
軌道の接触面に確実に入り込んで必要な厚さの潤滑油膜
を形成するので偏摩耗が発生せず、しかもグリース漏れ
も発生しないので、軸受寿命を向上させることができ
る。
軸受は、グリースのちょう度を310〜475の範囲と
しており、この転がり軸受が360度以下の微小角度の
回転を頻繁に繰り返す揺動動作を行い、転動体と外輪軌
道及び内輪軌道の接触位置が局部的となっても、適度な
流動性を有するグリースは、転動体と外輪軌道及び内輪
軌道の接触面に確実に入り込んで必要な厚さの潤滑油膜
を形成するので偏摩耗が発生せず、しかもグリース漏れ
も発生しないので、軸受寿命を向上させることができ
る。
【0029】また、グリースは軸受の回転に負荷を与え
ない程度の流動性を有しているので、低トルクによる軸
受の回転を行うことができ、また、軸受の回転動作時に
はグリースが引っかかり等の悪影響を与えないので、ト
ルクむらも抑制することができる。
ない程度の流動性を有しているので、低トルクによる軸
受の回転を行うことができ、また、軸受の回転動作時に
はグリースが引っかかり等の悪影響を与えないので、ト
ルクむらも抑制することができる。
【図1】本発明に係るラジアル玉軸受を示す半断面図で
ある。
ある。
【図2】本発明の転がり軸受の揺動耐久性を検証する際
に使用する外輪揺動試験機を示す図である。
に使用する外輪揺動試験機を示す図である。
2 ラジアル玉軸受(転がり軸受) 4 外輪 4a 外輪軌道 6 内輪 6a 内輪軌道 8 玉(転動体) 10 保持器 12 シールプレート GR グリース A〜J 被試験体(転がり軸受)
Claims (1)
- 【請求項1】 内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周
面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道及び内輪軌
道間に介装された複数の転動体と、これら複数の転動体
を転動自在に保持する保持器と、前記外輪及び内輪間に
係止され、前記転動体及び前記保持器を内蔵する空隙部
を形成する一対のシールプレートと、前記空隙部内に充
填されたグリースとを備える転がり軸受において、前記
グリースのちょう度を310〜475の範囲としたこと
を特徴とする転がり軸受。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33473995A JPH09177799A (ja) | 1995-12-22 | 1995-12-22 | 転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33473995A JPH09177799A (ja) | 1995-12-22 | 1995-12-22 | 転がり軸受 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09177799A true JPH09177799A (ja) | 1997-07-11 |
Family
ID=18280688
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33473995A Pending JPH09177799A (ja) | 1995-12-22 | 1995-12-22 | 転がり軸受 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09177799A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010127344A (ja) * | 2008-11-26 | 2010-06-10 | Nsk Ltd | 正逆回転モータ用転がり軸受ユニット |
-
1995
- 1995-12-22 JP JP33473995A patent/JPH09177799A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010127344A (ja) * | 2008-11-26 | 2010-06-10 | Nsk Ltd | 正逆回転モータ用転がり軸受ユニット |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040302 |