JPH09178347A - 塗装用乾燥炉 - Google Patents

塗装用乾燥炉

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JPH09178347A
JPH09178347A JP34020795A JP34020795A JPH09178347A JP H09178347 A JPH09178347 A JP H09178347A JP 34020795 A JP34020795 A JP 34020795A JP 34020795 A JP34020795 A JP 34020795A JP H09178347 A JPH09178347 A JP H09178347A
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furnace
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raising
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Yoji Nonoyama
陽 治 野々山
Takao Mizogami
上 多賀男 溝
Satoru Muramatsu
松 哲 村
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Trinity Industrial Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炉本体内に残る余熱量の多少に拘らず、炉内
雰囲気温度が使用温度を超えてオーバーシュートするこ
となく所定の昇温時間で使用温度まで昇温できるように
する。 【解決手段】 バーナ(4)で加熱した空気を炉本体
(1)に循環供給する供給する熱風発生器(5)の供給
熱量を可変制御する温度制御装置(9)に、炉内雰囲気
温度(T1)に対する供給熱量が炉本体(1)内に残る前
回運転時の余熱量に応じて異なる複数の昇温モード(1
2, 13) を有する昇温手段(11)を備え、バーナ(4)
を点火する際に、昇温モード選択手段(10,20,30)
で、炉本体(1)に残る前回運転時の余熱量を検出し、
検出された余熱量に応じて炉内雰囲気温度(T1)が使用
温度を超えることなく所定の昇温時間で使用温度まで昇
温できる最適な昇温モード(12,13)を選択するように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱風発生器から加
熱空気を炉本体に供給して、炉本体内を所定の使用温度
まで昇温させた後、使用温度に維持して被塗物の表面に
形成された塗膜を乾燥させる塗装用乾燥炉に関する。
【0002】
【従来の技術】図9はこのような塗装用乾燥炉を示すフ
ローシートであって、炉本体1から熱風還流ダクト2を
介して還流される空気又は外気導入ダクト3を介して流
入される新鮮外気をバーナ4を備えた熱風発生器5で加
熱し、熱風供給ダクト6を介して炉本体1に供給するよ
うになされている。また、バーナ4に接続された燃焼ガ
ス供給配管7には燃焼ガスの供給量を制御するバルブ8
が介装され、当該バルブ8の弁開度が温度制御装置90
により調整されるようになされている。
【0003】温度制御装置90は、その入力側に炉本体
1内に配設された雰囲気温度センサS1 が接続されると
共に、その出力側に前記バルブ8の弁開度を調整するバ
ルブ開閉機91が接続されており、雰囲気温度センサS
1 により検出された炉内雰囲気温度T1 が予め設定され
た使用温度以下にあるときに、その温度差に応じてバル
ブ8の弁開度を調整することにより、前記熱風発生器5
から炉本体1内への供給熱量が使用温度に至るまでの炉
内雰囲気温度T1 に応じて設定される所定の昇温モード
に従って可変制御されて、炉内雰囲気温度T1 が使用温
度まで昇温され、その後、使用温度の上限及び下限であ
る下限使用温度Tmin 及び上限使用温度Tmax の範囲内
に維持されるように成されている。
【0004】そして、温度制御装置90は、前記熱風発
生器5から炉本体1内への供給熱量を炉内雰囲気温度T
1 に応じて設定する昇温モードとして、例えば室温まで
冷却された炉本体1内を所定の昇温時間内で使用温度ま
で昇温させることができるように予め設定されている。
この昇温モードは、PID制御の比例ゲイン(P値),
積分時間(I値),微分時間(D値)が夫々設定され、
炉内雰囲気温度T1 に基づいてバーナ4への燃焼ガス供
給量を調整するバルブ8の弁開度を調整するようになさ
れており、例えば、炉内雰囲気温度T1 が下限使用温度
Tmin 近傍に達するまでバルブ8を全開にする制御信号
を出力し、燃焼ガスを最大供給量で供給して熱風発生器
5をフルパワーで稼動させ、炉内雰囲気温度T1 が下限
使用温度Tmin 近傍に達した時点で温度差に応じてバル
ブ8の弁開度を徐々に絞ることにより、炉内雰囲気温度
1 がオーバーシュートを起こすことなく所定の昇温時
間で使用温度まで昇温させるように成されている。
【0005】図10はこのような温度制御装置90を用
いた場合の温度変化を示すグラフである。これによれ
ば、例えば、朝の運転開始時には、炉内雰囲気温度T1
が室温まで低下しているので、熱風発生器5がフルパワ
ーで稼動され、炉本体1内に加熱空気が供給されて雰囲
気温度T1 が上昇していく(図10:t1 〜t2 )。そ
して、下限使用温度Tmin に達した時点(図10:
2 )でラインコンベアが起動されて被塗物が乾燥開始
される。なお、炉内雰囲気温度T1 が下限使用温度Tmi
n 近傍 まで昇温すると、徐々にバルブ8が絞られて、
雰囲気温度T1 は使用温度範囲内の設定温度Tsに徐々
に近づいていき、その後、バルブ8の弁開度が調整され
て上限使用温度Tmax 及び下限使用温度Tmin の間の使
用温度範囲内に維持され、炉内雰囲気温度T1 がオーバ
ーシュートしないように温度制御される(図10:t2
〜t3 )。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、昼休み等の
ように1時間程度ラインを停止させるときは、省エネの
見地から熱風発生器5のバーナ4も消火するようにして
いるため、昼休みが終了して午後の作業を開始するとき
には、炉本体1内の雰囲気温度T1 が使用温度より低く
なっている(図10:t4 )。ここで、バーナ4を点火
すると、温度制御装置90により昇温されるが、炉内雰
囲気温度T1 が下限使用温度Tmin 近傍に達するまでバ
ルブ8が全開され、下限使用温度Tmin 近傍に達したと
ころでバルブ8を絞っても、雰囲気温度T1 が設定温度
Tsに収束せず、さらに加熱されて上限使用温度Tmax
を超え、所謂オーバーシュート現象を生じることが判明
した(図10:t5 〜t6 )。
【0007】このとき、塗膜を乾燥させようとする被塗
物を載せたコンベアは、炉内雰囲気温度T1 が下限使用
温度Tmin に達したときに起動されるようになってお
り、前述のようにコンベアを起動させて乾燥開始した後
に、雰囲気温度が徐々に上昇して上限使用温度Tmax を
超えてしまうと、焼付けムラを起こすという問題を生ず
る。なお、雰囲気温度T1 が定常状態になってからコン
ベアを起動させれば焼付けムラを起こすことはないが、
その分、乾燥開始時間が遅れ、タイムロスを生じ、作業
能率が低下するという問題が残る。
【0008】そこで、本発明者らが、オーバーシュート
の原因を追求したところ、塗装乾燥炉の炉本体1や炉内
コンベアの熱容量が大きいために、その温度の高低によ
り、炉本体1や炉内コンベアに奪われる熱量に差を生
じ、これがオーバーシュートの原因になっていることが
判明した。すなわち、炉内雰囲気温度T1 ,炉内壁温度
2 ,炉内コンベア温度が室温まで低下しているとき
は、加熱空気を炉本体1内に供給すると、その熱量が熱
容量の大きい炉本体1や炉内コンベアに大量に奪われて
いき、炉内雰囲気温度T1 が下限使用温度Tmin 近傍に
達したときでも、炉内壁温度T2 やコンベア温度はそれ
よりかなり低いので、その後もまだ炉本体1や炉内コン
ベアに熱量を奪われる。したがって、その時点でバルブ
8を絞れば、雰囲気温度T1 は処理温度Tsに徐々に近
づいていき、上限使用温度Tmax を超えてオーバーシュ
ートすることがない。
【0009】しかしながら、昼休みなどが終了した運転
再開時には、炉内壁温度T2 や炉内コンベア温度は炉内
雰囲気温度T1 より高いので、バーナ4で熱せられた加
熱空気を炉本体1内に供給しても、その熱量が炉本体1
や炉内コンベアに奪われる割合は少なく、殆どが雰囲気
温度T1 の上昇に供される。そして、雰囲気温度T1
上昇して下限使用温度Tmin 近傍に達したときは、すで
に炉内壁温度T2 も下限使用温度Tmin 近傍に達するこ
ととなり、その後は炉本体1や炉内コンベアに奪われる
熱量もほとんどない。したがって、その時点でバーナ4
を絞ると、炉本体1などに奪われる分の熱量がそのまま
炉内雰囲気温度T1 の上昇に供され、雰囲気温度T1
上限使用温度Tmax を超えてオーバーシュートするとい
うことが判明した。
【0010】そこで、本発明は、雰囲気温度や炉本体が
室温まで低下しているときに所定の昇温時間で炉内雰囲
気温度を使用温度まで上昇させることができるだけでな
く、昼休みなどで一旦バーナを消火した後に再度点火し
て加熱する場合に、上限使用温度を超えてオーバーシュ
ートを起こすことなく雰囲気温度を使用温度まで昇温で
きるようにすることを技術的課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明は、炉本体から還流される空気又は外気をバ
ーナで直接的に又は熱交換器を介して間接的に加熱して
炉本体に供給する熱風発生器を備えると共に、炉内雰囲
気温度が予め設定された使用温度以下にあるときに、前
記熱風発生器から炉本体内への供給熱量が使用温度に至
るまでの炉内雰囲気温度に応じて設定される所定の昇温
モードに従って可変制御され、所定の昇温時間で炉内雰
囲気温度を使用温度まで昇温する温度制御装置を備えた
塗装用乾燥炉において、前記温度制御装置には、炉内雰
囲気温度に対する供給熱量が炉本体内に残る前回運転時
の余熱量に応じて異なる複数の昇温モードを有する昇温
手段と、バーナを点火する際に炉本体に残る前回運転時
の余熱量を検出し、検出された余熱量に応じて炉内雰囲
気温度が使用温度を超えることなく所定の昇温時間で使
用温度まで昇温できる最適な昇温モードを選択する昇温
モード選択手段を備えたことを特徴とする。
【0012】これによれば、バーナを点火する際に、ま
ず、炉本体に残る余熱量が検出され、検出された余熱量
に応じて炉内雰囲気温度が使用温度を超えることなく所
定の昇温時間で使用温度まで昇温できる最適な昇温モー
ドが選択される。各昇温手段には、炉内雰囲気温度に対
する供給熱量が炉本体内に残る前回運転時の余熱量に応
じて異なる複数の昇温モードが設定されているので、炉
本体内に残る余熱量の多少に拘らず、炉内雰囲気温度
が、予め設定された昇温時間で、使用温度範囲を超える
ことなく昇温される。
【0013】そして、炉本体内に残る余熱量が少なけれ
ば、炉内雰囲気温度を使用温度まで昇温させるのに必要
な総熱量が多く、しかも所定の昇温時間内で昇温させな
ければならないので、例えば、単位時間当たりの供給熱
量が多く設定された昇温モードが選択され、これに従っ
て制御される。また、炉本体内に残る余熱量が多けれ
ば、炉内雰囲気温度を使用温度まで昇温させるのに必要
な総熱量が少なくて済むので、所定の昇温時間内で昇温
させるために、例えば、単位時間当たりの供給熱量も少
なく設定された昇温モードが選択され、これに従って制
御される。このように昇温制御を行うときに、所定の昇
温時間で使用温度まで加熱できる最適の昇温モードが選
択され、必要以上に多くの熱量が供給されることがない
ので、雰囲気温度が使用温度を超えてオーバーシュート
することがなく、焼付けムラを起こすこともない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施形
態に基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係る塗
装用乾燥炉を示すフローシート、図2及び図3はその温
度制御を説明するグラフである。
【0015】本例では、炉本体1から熱風還流ダクト2
を介して還流される空気又は外気導入ダクト3を介して
流入される新鮮外気をバーナ4を備えた熱風発生器5で
加熱し、熱風供給ダクト6を介して炉本体1に供給する
ようになされている。また、バーナ4に接続された燃焼
ガス供給配管7には燃焼ガスの供給量を制御するバルブ
8が介装され、当該バルブ8の弁開度が温度制御装置9
により調整されるようになされている。
【0016】温度制御装置9は、炉内雰囲気温度T1
予め設定された使用温度以下にあるときに、前記熱風発
生器5から炉本体1内への供給熱量を使用温度に至るま
での炉内雰囲気温度T1 に応じて設定するもので、炉内
雰囲気温度T1 に応じて設定される供給熱量が炉本体1
内に残る前回運転時の余熱量に応じて異なる複数の昇温
モード12,13を有する昇温手段11と、バーナ4を
点火する際に炉本体1に残る前回運転時の余熱量を検出
し、検出された余熱量に応じて炉内雰囲気温度が使用温
度を超えることなく所定の昇温時間で使用温度まで昇温
できる最適な昇温モードを選択する昇温モード選択手段
10とを備えている。
【0017】前記昇温手段11は、炉本体1内に前回運
転時の余熱が所定量以上残っていない場合に炉内雰囲気
温度T1 に基づいて供給熱量を可変制御しながら昇温さ
せる第一昇温モード12と、炉本体1内に前回運転時の
余熱が所定量以上残っている場合に炉内雰囲気温度T1
に基づいて供給熱量を可変制御しながら昇温させる第二
昇温モード13を備え、各モード12,13から出力さ
れる制御信号に基づいてバルブ開閉制御回路14を介し
てバルブ8の弁開度を調整することにより、供給熱量を
可変制御するように成されている。
【0018】各昇温モード12及び13は、例えば、P
ID制御の比例ゲイン(P値),積分時間(I値),微
分時間(D値)の値が夫々に設定され、第一昇温モード
12は炉本体1に残る余熱量が少ないときに所定の昇温
時間内で使用温度まで加熱できるように設定され、第二
昇温モード13は、炉本体1に残る余熱量が多いときに
所定の昇温時間内で使用温度まで加熱できるように設定
されている。具体的には、第一昇温モード12は、予め
設定された温度までバルブ8を全開し、予め設定された
温度を超えたときに炉内雰囲気T1 に応じて弁開度を絞
るようになされ、これに対し、第二昇温モード13は、
予め設定された温度までバルブ8を全開するのではな
く、例えば、70%の弁開度でバルブ8を開いたり、ま
たは、最初は、弁開度を第一昇温モード12と等しく全
開させて、炉内雰囲気T 1 に応じて弁開度を絞り始める
温度を第一昇温モード12より低めに設定したりすれば
よい。
【0019】また、各昇温モード12,13を選択する
昇温モード選択手段10では、前記第一昇温モード12
により昇温したときに炉内雰囲気温度T1 が使用温度を
超えてしまう程度に余熱量が残っているか否かを判断
し、余熱量が残っていないときは前記第一昇温モード1
2を選択し、余熱量が残っているときは前記第二昇温モ
ード13を選択する。本例では、雰囲気温度センサS1
により検出された炉内雰囲気温度T1 と使用温度範囲内
の設定温度Tsとの温度差ΔTaと、予め設定された基
準温度差αとを比較して、温度差ΔTaが基準温度差α
より大きければ余熱が残っていないと判断し、温度差Δ
Taが基準温度差αより小さければ余熱が残っていると
判断する。
【0020】そして、余熱が残っていないと判断された
ときは、第一昇温モード12を選択してバルブ8の弁開
度を開放する制御信号が出力され、余熱が残っていると
判断されたときは、燃焼ガスの供給量を減らすために、
第二昇温モード13からバルブ開閉制御回路14を介し
てバルブ8を例えば70%の弁開度で開く制御信号を出
力する。なお、15はバーナ4を点火/消火するための
スイッチであって、そのスイッチ信号によって温度制御
装置9が起動/停止される。
【0021】以上が本発明の一例構成であって、次にそ
の作用について、図2のグラフを伴って説明する。例え
ば、朝の運転開始時にバーナ4を点火するためにスイッ
チ15をオンすると、まず、昇温モード選択手段10に
よりその時点(図2:t1 )の炉内雰囲気温度T1 が検
出され、これに基づいて、炉本体1内に残っている余熱
量が検出される。
【0022】昇温モード選択手段10では、使用温度範
囲内の設定温度Ts(=180℃)と炉内雰囲気温度T
1 との温度差ΔTa(=Ts−T1 )と、予め設定され
た基準温度差α(例えば60℃)とを比較して、温度差
ΔTaが基準温度差αより大きければ余熱が残っていな
いと判断し、温度差ΔTaが基準温度差αより小さけれ
ば余熱が残っていると判断する。このとき、雰囲気温度
1 は室温RT(=約25℃)であるから、ΔTa=T
s−T1 =155℃であり、ΔTa≧αとなるから、余
熱が残っていないと判断されて第一昇温モード12が選
択される。
【0023】第一昇温モード12では、炉内雰囲気温度
1 が下限使用温度Tmin 近傍に達するまで、燃焼ガス
がバーナ4に最大供給量で供給されるようにバルブ8の
弁開度が全開される(図2:t1 〜t2 )。そして、炉
内雰囲気温度T1 が下限使用温度Tmin 近傍に達する
と、設定温度Tsとの温度差に応じてバルブ8の弁開度
が徐々に絞られて、雰囲気温度T1 を使用温度に徐々に
近づけてその温度に維持する(図2:t2 〜t3 )。
【0024】そして、午前中の作業が終了するとライン
が停止されるので、その時点でバーナ4をオフすると、
熱風発生装置5から炉本体1に加熱空気が供給されなく
なるので、炉本体1内の雰囲気温度は徐々に下がってい
く(図2:t3 〜t4 )。そして、例えば1時間程度の
昼休みが終了し、運転を再開するときに、スイッチ15
をオンすると、昇温モード選択手段10で炉本体1に余
熱が残っているか否かが判断される。
【0025】このとき、炉内雰囲気温度T1 が130℃
程度だとすると、炉内雰囲気温度T 1 と使用温度内で設
定した設定温度(例えば処理温度Ts=180℃)との
温度差ΔTa=50℃であるから、ΔTa<αとなり、
余熱が残っていると判断されて第二昇温モード13が選
択される。第二昇温モード13からは、バルブ開閉制御
回路14を介してバルブ8を最大弁開度の70%で開く
制御信号が出力され、熱風発生器5からの供給熱量が第
一昇温モード12により昇温する場合に比して低下され
るが炉本体1には余熱が残っているため、所定の昇温時
間で下限使用温度Tmin まで昇温され(図2:t4〜t
5 )ると共に、炉内雰囲気温度T1 が上限使用温度Tma
x を超えてオーバーシュートすることもない(図2:t
5 〜t6 )。
【0026】また、上記実施形態の説明では昇温モード
選択手段10で、温度差ΔTaを算出するようにした
が、これに替えて温度差ΔTaを算出することなく、温
度センサS1 により検出された炉内雰囲気温度T1 を予
め設定された基準温度T0 (例えば120℃)と比較
し、T1 ≧T0 の場合は余熱が残っていると判断し、T
1<T0 の場合は余熱が残っていないと判断するように
してもよい。この場合、図3に示すように、朝の始動時
はT1 <T0 であるから余熱が残っていないと判断され
て第一昇温モード12により昇温され(図3:t1 〜t
2 )、昼休みが終了して運転を再開するときはT1 ≧T
0 であるから余熱が残っていると判断されて第二昇温モ
ード13により昇温される(図3:t3 〜t4 )。
【0027】図4は他の実施形態を示すフローシート
で、図1と重複する部分については同一符号を付して詳
細説明は省略する。本例では、炉本体1内に配された雰
囲気温度センサS1 で炉内雰囲気温度T1を検出するだ
けでなく、炉本体1の炉内壁温度T2 を温度センサS2
により検出するようにしており、雰囲気温度センサS1
で検出された炉内雰囲気温度T1 と、内壁温度センサS
2 で検出された炉内壁温度T2 が昇温モード選択手段2
0に入力される。
【0028】そして、昇温モード選択手段20では、炉
内壁温度T2 と使用温度範囲内の設定温度Ts(=18
0℃)との温度差ΔTbと、予め設定された基準温度差
βとを比較して、温度差ΔTbが基準温度差β(例えば
35℃)より大きければ余熱が残っていないと判断し、
温度差ΔTbが基準温度差βより小さければ余熱が残っ
ていると判断する。
【0029】例えば、図5に示すように、朝の始動時
(図5:t1)は、炉内雰囲気温度T1及び炉内壁温度T
2 は室温のは25℃程度であるから、温度差ΔTb=1
55>βとなり、昇温モード選択手段20で余熱が残っ
ていないと判断され、第一昇温モード12によりバルブ
8が全開されて昇温される(図5:t1 〜t2 )。そし
て、炉内雰囲気温度T1 が下限使用温度Tmin 近傍まで
昇温されると、炉内雰囲気温度T1 の設定温度Tsとの
温度差に基づいてバルブ8の弁開度が徐々に絞られ、雰
囲気温度T1 が使用温度に徐々に近づきその温度に維持
される(図5:t2 〜t3 )。
【0030】また、午前中の作業終了に伴って熱風発生
装置5のバーナ4を消火すると、炉内雰囲気温度T1
徐々に低下し、炉内壁温度T2 は炉内雰囲気温度T1
遅れて低下する(図5:t3 〜t4 )。そして、昼休み
終了時(図5:t4 )に再度バーナ4を点火する場合、
この時点で雰囲気温度T1 は使用温度以下に下がり、炉
内壁温度T2 =150だとすると、温度差ΔTb(=1
80−150)<βであるから、昇温モード選択手段2
0により余熱が残っていると判断され、第二昇温モード
13が選択される。本例の第二昇温モード13では、バ
ルブ8の弁開度を70%にするのではなく、炉内雰囲気
温度T1 が下限使用温度Tmin よりかなり低く設定され
た制御開始温度Tdより低いときは全開にし、制御開始
温度Tdに達した時点から炉内雰囲気温度T1 に応じて
徐々に絞るようになされている。これによりバルブ8の
弁開度が、第一昇温モード12で弁開度を絞り出すタイ
ミングより早いタイミングで、バルブ8が徐々に絞られ
るので、全体として少ない供給熱量で昇温される(図
5:t4 〜t5 )。したがって、炉内雰囲気温度T1
許容上限温度Tmax を超えてオーバーシュートすること
がなく所定の昇温時間で昇温され、したがって、焼付け
ムラを起こすこともない(図5:t5 〜t6 )。
【0031】なお、昇温モード選択手段20で、温度差
ΔTbを算出するのに替えて、温度センサS1 により検
出された雰囲気温度T1 と炉内壁温度T2 の平均温度T
avを算出し、この平均温度と予め設定された基準温度T
c (例えば140℃)を比較するようにしてもよい。こ
の場合、図6に示すように、朝の始動時(図6:t1
は平均温度Tav<Tcであるから余熱が残っていないと
判断されて第一昇温モード12により昇温され、昼休み
が終了して運転を再開するとき(図6:t2 )は平均温
度Tav≧Tcであるから余熱が残っていると判断されて
第二昇温モード13により昇温される。
【0032】図7は、さらに他の実施形態を示すフロー
シートであって、図1と共通する部分については同一符
号を付して詳細説明は省略する。本例では、炉本体1内
に配された雰囲気温度センサS1 で検出された炉内雰囲
気温度T1 が昇温モード選択手段30に入力されると共
に、スイッチ15からバーナ4の消火信号が出力された
時点からの経過時間Hを計時する時計31が前記昇温モ
ード選択手段30に接続されている。
【0033】そして、昇温モード選択手段30では、バ
ーナ消火時からの経過時間Hと予め設定された基準時間
0 (例えば2時間)とを比較して、経過時間Hが基準
時間H0 に達していなければまだ炉内雰囲気温度T1
高く余熱が残っていると判断し、経過時間Hが基準時間
0 を過ぎると炉内雰囲気温度T1 は低く余熱は残って
いないと判断する。この基準時間H0 は、炉本体1を使
用温度まで昇温させた後、熱風発生器5からの熱風の供
給を停止した時点からの炉内雰囲気温度−時間曲線を予
め測定しておき、炉内雰囲気温度が例えば120℃に低
下するまでの時間を基準時間H0 として設定しておく。
【0034】例えば、図8に示すように、朝(例えば午
前8時20分)にスイッチ15をオンすると、昇温モー
ド選択手段30では余熱が残っているか否かを判断す
る。このとき、前日の作業終了時(例えば前日の午後6
時)から既に14時間以上経過しているので、昇温モー
ド選択手段30では余熱が残っていないと判断され、第
一昇温モード12によりバルブ8が全開されて昇温され
る(図8:t1 〜t 2 )。そして、炉内雰囲気温度T1
が下限使用温度Tmin 近傍まで昇温されると、今度は炉
内雰囲気温度T1 と設定温度Tsとの温度差に応じてバ
ルブ8の弁開度が徐々に絞られ、炉内雰囲気温度T1
使用温度に近づいてその温度に維持される(図8:t2
〜t3 )。
【0035】また、午前中の作業終了に伴って熱風発生
装置5のバーナ4を消火すると、その時点(図8:
3 )から時計31が経過時間Hを計時する。そして、
昼休み終了時(図8:t4 )に再度点火する場合、経過
時間H<H0 であるから昇温モード選択手段30により
余熱が残っていると判断され、第二昇温モード13によ
りバルブ8を最大弁開度の70%程度に絞って少ない供
給熱量で昇温する(図8:t4 〜t5 )。そして、炉内
雰囲気温度T1 が下限使用温度Tmin 近傍 まで昇温さ
れると、今度は炉内雰囲気温度T1 と設定温度Tsとの
温度差に応じて制御すれば、雰囲気温度T1 が上限使用
温度Tmax を超えてオーバーシュートすることがなく所
定の昇温時間で使用温度まで昇温され、したがって、焼
付けムラを起こすこともない(図8:t5 〜t6 )。
【0036】なお、上記実施形態の説明では、炉本体1
に残る余熱量を検出する昇温モード選択手段10,2
0,30として、所定量の余熱が残っているか否かの二
者択一の判断を行う場合について説明したが、本発明
は、炉本体1内に残る余熱量を数段階に分けて検出した
り、炉内雰囲気温度T1 ,炉内壁温度T2 や比熱等に応
じて、残っている余熱量の値を検出するようにしても良
いことは勿論である。この場合、昇温モード12,13
は二つだけでなく、検出される余熱量の段階数に応じて
複数設定すればよい。また、供給熱量を調整する手段と
して、燃焼ガス供給管7に介装されたバルブ8の弁開度
のみを調整する場合や、バルブ8を絞り始めるタイミン
グを調整する場合について説明したが、これらを併用し
て、弁開度及び絞り始めるタイミングの双方を調整する
ようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、炉内
雰囲気温度に対する供給熱量が炉本体内に残る前回運転
時の余熱量に応じて異なる複数の昇温モードを備えてお
り、バーナ点火時に炉本体内に残る余熱量に応じて最適
な昇温モードが選択されるので、炉内雰囲気温度が使用
温度を超えてオーバーシュートすることなく所定の昇温
時間で使用温度まで昇温することができ、したがって、
オーバーシュートに起因する焼付けムラを起こすことが
ないという大変優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る塗装用乾燥炉を示すフローシー
ト。
【図2】その温度制御を説明するグラフ。
【図3】その他の温度制御を説明するグラフ。
【図4】他の実施形態を示すフローシート。
【図5】その温度制御を説明するグラフ。
【図6】その他の温度制御を説明するグラフ。
【図7】さらに他の実施形態を示すフローシート。
【図8】その温度制御を説明するグラフ。
【図9】従来装置を示すフローシート。
【図10】その温度制御を説明するグラフ。
【符号の説明】
1・・・炉本体 4・・・バーナ 5・・・熱風発生器 6・・・熱風供給ダクト 8・・・バルブ 9・・・温度制御装置 10,20,30・・・昇温モード選択手段 11・・・昇温手段 12・・・第一昇温モード 13・・・第二昇温モード

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉本体(1)から還流される空気又は外
    気をバーナ(4)で直接的に又は熱交換器を介して間接
    的に加熱して炉本体(1)に供給する熱風発生器(5)
    を備えると共に、炉内雰囲気温度(T1)が予め設定され
    た使用温度以下にあるときに、前記熱風発生器(5)か
    ら炉本体(1)内への供給熱量が使用温度に至るまでの
    炉内雰囲気温度(T1)に応じて設定される所定の昇温モ
    ードに従って可変制御され、所定の昇温時間で炉内雰囲
    気温度(T1)を使用温度まで昇温する温度制御装置
    (9)を備えた塗装用乾燥炉において、前記温度制御装
    置(9)には、炉内雰囲気温度(T1)に対する供給熱量
    が炉本体(1)内に残る前回運転時の余熱量に応じて異
    なる複数の昇温モード(12,13) を有する昇温手段(1
    1)と、バーナ(4)を点火する際に炉本体(1)に残
    る前回運転時の余熱量を検出し、検出された余熱量に応
    じて炉内雰囲気温度が使用温度を超えることなく所定の
    昇温時間で使用温度まで昇温できる最適な昇温モード
    (12,13)を選択する昇温モード選択手段(10,20,3
    0)を備えたことを特徴とする塗装用乾燥炉。
  2. 【請求項2】 前記昇温モード(12,13)は、PID制
    御の比例ゲイン,積分時間,微分時間の値が夫々設定さ
    れ、炉内雰囲気温度(T1)に基づいてバーナ(4)への
    燃焼ガス供給量を調整するバルブ(8)の弁開度を調整
    するようになされた請求項1記載の塗装用乾燥炉。
  3. 【請求項3】 前記昇温モード選択手段(10)で、使用
    温度範囲内に設定された設定温度(Ts)と炉内雰囲気温
    度(T1)との温度差 (ΔTa) と、予め設定された基準温
    度差 (α) とを比較し、その大小に応じて最適な昇温モ
    ードを選択するようになされた請求項1又は2記載の塗
    装用乾燥炉。
  4. 【請求項4】 前記昇温モード選択手段(10)で、炉内
    雰囲気温度(T1)と予め設定された基準温度 (T0) とを
    比較し、その大小に応じて最適な昇温モードを選択する
    ようになされた請求項1又は2記載の塗装用乾燥炉。
  5. 【請求項5】 前記昇温モード選択手段(20)で、使用
    温度範囲内に設定された設定温度(Ts)と炉内壁温度
    (T2) との温度差 (ΔTb) と、予め設定された基準温度
    差(β)とを比較し、その大小に応じて最適な昇温モー
    ドを選択するようになされた請求項1又は2記載の塗装
    用乾燥炉。
  6. 【請求項6】 前記昇温モード選択手段(20)で、炉内
    雰囲気温度(T1)と炉内壁温度 (T2) との平均温度(Ta
    v) と、予め設定された基準温度 (Tc) とを比較し、そ
    の大小に応じて最適な昇温モードを選択するようになさ
    れた請求項1又は2記載の塗装用乾燥炉。
  7. 【請求項7】 前記昇温モード選択手段(30)で、熱風
    発生器(5)のバーナ消火時からの経過時間(H)と、
    予め設定された基準時間(H0) とを比較し、その大小に
    応じて最適な昇温モードを選択するようになされた請求
    項1又は2記載の塗装用乾燥炉。
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JP2018174856A (ja) * 2017-04-19 2018-11-15 株式会社寺田製作所 碾茶炉とその温度制御方法

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