JPH0918035A - 集電電極および光起電力素子 - Google Patents

集電電極および光起電力素子

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JPH0918035A
JPH0918035A JP7162715A JP16271595A JPH0918035A JP H0918035 A JPH0918035 A JP H0918035A JP 7162715 A JP7162715 A JP 7162715A JP 16271595 A JP16271595 A JP 16271595A JP H0918035 A JPH0918035 A JP H0918035A
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Akio Hasebe
明男 長谷部
Yukie Ueno
雪絵 上野
Satoshi Niikura
諭 新倉
Hirobumi Ichinose
博文 一ノ瀬
Tsutomu Murakami
勉 村上
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 集電電極から欠陥部分に流れ込む電流を低減
し、初期の歩留が良好であり、長期信頼性に優れた集電
電極および光起電力素子を提供する。 【構成】 本発明の集電電極は、少なくとも、金属ワイ
ヤ、前記金属ワイヤに接するpn接合またはpin接合
からなる半導体層、及び、前記半導体層に接する導電性
接着剤からなる被覆層、を有することを特徴とする。ま
た、前記半導体層は、アモルファスシリコンとし、前記
導電性接着剤は、光を遮断することが望ましい。また、
前記半導体層は、該半導体層の外部と電位障壁を形成し
ていることを特徴とする。本発明の光起電力素子は、少
なくとも2つ以上のpn接合またはpin接合からなる
半導体層と、該半導体層の光入射側に透明電極を有する
光起電力素子において、前記透明電極上に、前記請求項
1乃至6の少なくとも1項に記載の集電電極が配設され
ていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、集電電極および光起電
力素子に係る。より詳細には、太陽電池としての変換効
率と製造安定性が良好な集電電極および光起電力素子に
関する。
【0002】
【従来の技術】光起電力素子を応用した太陽電池は、火
力発電、水力発電などの既存発電方法の問題を解決する
代替エネルギー源として注目されている。その中でも、
アモルファスシリコン太陽電池は、結晶系の太陽電池に
比較して低コストで、かつ大面積の太陽電池が製造でき
るため、各種の研究がなされている。このアモルファス
シリコン太陽電池を実用化するに当たり重要な技術課題
の1つとして、光電変換効率を向上させることが挙げら
れる。この技術課題を解決すべく、各種の検討が鋭意進
められている。
【0003】ところで、アモルファスシリコン太陽電池
の構成としては、例えば、ステンレス等からなる導電性
基板上に、裏面電極、半導体層、受光面電極の順番で積
層したものが公知である。この受光面電極は、例えば透
明導電性酸化物によって形成される。
【0004】更に、電流を集めるための細い金属からな
る集電電極が、前記受光面電極の表面上に堆積される。
この集電電極は、太陽電池の光入射面側に設けられるた
め、集電電極の面積はいわゆるシャドーロスとなり、太
陽電池の発電に寄与する有効面積を減少させてしまう。
このため、集電電極は比較的細い櫛状に形成される。ま
た、前記集電電極は通常細く長く形成されるために、電
気抵抗が少なくなるような材料及び断面形状設計が要求
される。
【0005】また更に、前記集電電極によって集められ
た電流を集めるために、バスバー電極と呼ばれる比較的
太い金属からなる電極が形成される。
【0006】以下では、上述した構成の太陽電池におい
て、変換効率を向上させる目的から、集電電極によるシ
ャドーロス、及び電気抵抗ロスを最小限にする研究開発
の現状について説明する。
【0007】前記集電電極材料としては、上述のシャド
ーロス、電気抵抗ロスを少なくするために銀や銅の様に
比抵抗の低い金属体が用いられている。例えば銀の比抵
抗は、1.62×10-6Ωcmであり、銅の比抵抗は
1.72×10-6Ωcmである。
【0008】これらの電極を形成する方法としては、例
えば、蒸着法、メッキ法、スクリーン印刷法等の方法が
用いられている。蒸着法では、堆積速度が遅いこと、真
空プロセスを用いるためスループットが低いこと、ま
た、線状のパターンを形成するためにはマスキングが必
要であり、またマスク部分に堆積した金属は無駄になる
等の問題点がある。一方、スクリーン印刷法の問題点と
しては、低抵抗な電極を得ることが困難な点が挙げられ
る。例えば銀の導電性ペーストの比抵抗は、最も低いも
のでも4.0×10-5Ωcmであり、純粋なバルクの銀
よりも1桁比抵抗が小さい、すなわち1桁抵抗が高い。
【0009】従来、この様な材料を用いて、集電電極の
面積を変えずに抵抗を下げる方法としては、以下の技術
が知られている。 (イ)電極の厚みを厚くする方法。この場合、実用的に
可能な厚みは10μm〜20μmである。この様な厚み
では、例えば10cm以上の長い集電電極を形成するた
めには、電気抵抗ロスを小さくするために必然的に集電
電極幅が200μm程度以上となりアスペクト比(厚み
と幅の比)が1:10の様に小さくなってしまいシャド
ーロスが大きいという問題があった。
【0010】(ロ)米国特許4,260,429号公報
および米国特許4,283,591号公報において、金
属ワイヤに導電性粒子を含むポリマーで被覆した電極
を、集電電極とする方法が開示されている。米国特許
4,260,429号公報に開示された集電電極の断面
図を図6(a)に示す。図6(a)において601は金
属ワイヤー、602は導電性樹脂からなる被覆層であ
る。この発明は導電性の良い銅等の金属ワイヤを用いる
ため、長い集電電極を形成した場合でも電気抵抗ロスが
少なく、またアスペクト比が1:1とできるためシャド
ーロスも小さくできるという利点がある。また、米国特
許4,260,429号公報では、ワイヤーの固定には
導電性接着剤を用いて簡便な方法で接着できることが特
徴である。
【0011】しかし、上記従来技術(イ)及び(ロ)に
開示されるような電極を太陽電池に用いた場合、光起電
力素子基板のピンホールやショートといった欠陥部分が
集電電極の直下あるいはその近辺に存在したり、初期に
は検出できなかった欠陥部分が経時変化で成長すること
によって、集電電極に集電した電流が、欠陥部分に向か
って流れ込むという現象が発生する。
【0012】このような状態となった集電電極は、導電
性接着剤の抵抗と前記欠陥部分に流れ込む短絡電流とに
よって、電極電位を保持することとなる。
【0013】すなわち、欠陥部分に流れ込む電流は光起
電力素子内部で消費されてしまい、外部に取り出すこと
ができない。その結果、光電変換効率が低下するという
問題があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、集電
電極から欠陥部分に流れ込む電流を低減し、初期の歩留
が良好であり、長期信頼性に優れた光起電力素子用集電
電極を提供することである。
【0015】また、本発明の他の目的は、前記光起電力
素子用集電電極を用いた特性の良好な光起電力素子の構
成を提供することである。
【0016】また、本発明のさらに他の目的は、前記光
起電力素子用集電電極を用いて光起電力素子を安全に製
造する方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の集電電極は、少
なくとも、金属ワイヤ、前記金属ワイヤに接するpn接
合またはpin接合からなる半導体層、及び、前記半導
体層に接する導電性接着剤からなる被覆層、を有するこ
とを特徴とする。
【0018】また、前記半導体層は、アモルファスシリ
コンとし、前記導電性接着剤は、光を遮断することが望
ましい。この場合、前記導電性接着剤の導電性粒子とし
ては、カーボンブラックが好適であり、前記導電性接着
剤のバインダは、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノ
キシ樹脂の少なくとも1つとすることが好ましい。
【0019】さらに、前記半導体層は、該半導体層の外
部と電位障壁を形成していることを特徴とする。
【0020】本発明の光起電力素子は、少なくとも2つ
以上のpn接合またはpin接合からなる半導体層と、
該半導体層の光入射側に透明電極を有する光起電力素子
において、前記透明電極上に、前記請求項1乃至6の少
なくとも1項に記載の集電電極が配設されていることを
特徴とする。
【0021】
【作用】請求項1に係る発明では、少なくとも、金属ワ
イヤ、前記金属ワイヤに接するpn接合またはpin接
合からなる半導体層、及び、前記半導体層に接する導電
性接着剤からなる被覆層、を有するため、金属ワイヤが
複数層で覆われた構造となる。その結果、金属ワイヤ
は、光起電力素子の半導体層又は透明導電膜と接触する
可能性が減り、シャント発生が起こりにくくなった。
【0022】また、従来の被覆層が抱える問題、すなわ
ち、被覆層にはシャント電流を抑制するという働きが
あるため、比較的抵抗値の高い皮膜にすることが理想的
であり、一方、集電するという働きを考慮すると抵抗
値はできるだけ低い方が良い、という相反する機能を両
立する必要があった。しかし、本発明の集電電極では、
の機能は前記半導体層で行い、の機能のみ前記被覆
層が分担すれば良い。したがって、上述した光起電力素
子との接触低減と、半導体層及び被覆層による機能分離
ができたため、光起電力素子に金属ワイヤを熱圧着する
工程において、初期の歩留まりを低下させる原因が解消
できた。
【0023】さらに、集電電極自体がpn接合またはp
in接合を有するため、集電電極は整流特性を持つこと
ができる。その結果、集電電極に集電した電流が、シャ
ント部に吸収されなくなったため、光電変換効率が改善
できた。すなわち、上記半導体層が、上述したの機能
を有する集電電極が得られた。
【0024】請求項2に係る発明では、前記半導体層が
アモルファスシリコンからなるため、ロール・ツー・ロ
ール法での半導体層の形成が可能となる。その結果、生
産性に優れた集電電極が得られる。
【0025】請求項3に係る発明では、前記導電性接着
剤が光を遮断するため、前記半導体相に光が到達しな
い。その結果、pn接合またはpin接合での起電力が
発生せず、電流・電圧特性の良好な集電電極が得られ
る。
【0026】請求項4に係る発明では、前記導電性接着
剤の導電性粒子が、カーボンブラックであるため、低抵
抗の導電性接着剤が得られる。その結果、電気的特性が
良好な集電電極が得られる。
【0027】請求項5に係る発明では、前記導電性接着
剤のバインダが、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノ
キシ樹脂の少なくとも1つであるため、耐湿性、耐候性
に優れた導電性接着剤が得られる。その結果、機械的特
性が良好な集電電極が得られる。
【0028】請求項6に係る発明では、前記半導体層
が、該半導体層の外部と電位障壁を形成しているため、
集電電極に集電した電流がシャント部に吸収されなくな
る。その結果、信頼性が良好な集電電極が得られる。
【0029】請求項7に係る発明では、少なくとも2つ
以上のpn接合またはpin接合からなる半導体層と、
該半導体層の光入射側に透明電極を有する光起電力素子
において、前記透明電極上に、前記請求項1乃至6の少
なくとも1項に記載の集電電極が配設されているため、
初期特性が良好で信頼性が高い光起電力素子が得られ
る。
【0030】しかしながら、本発明の集電電極では、そ
の回路中にpn接合が組み込まれているため、集電電極
自体ではpn接合またはpin接合分の電圧降下が発生
する。このため、本発明の集電電極を使用する光起電力
素子は、少なくとも2つ以上のpn接合またはpin接
合からなる半導体層を有する、タンデム構造やトリプル
構造とする必要がある。
【0031】
【実施態様例】
(集電電極)本発明に係る集電電極としては、図1に示
すものが挙げられる。図1において、100は集電電
極、101は金属体からなる金属ワイヤ、102導電性
接着剤からなる被覆層、103は金属層、104〜10
6は半導体層である。図1(a)は半導体層が2層(p
n接合)の場合、図1(b)は半導体層が3層(pin
接合)の場合を示している。
【0032】図1における金属ワイヤ101は、線材と
して工業的に安定に供給されているものが好ましい。金
属ワイヤ101を形成する金属体の材質としては、比抵
抗が10-4Ωcm以下の金属を用いることが好ましい。
例えば、銅、銀、金、白金、アルミニウム、モリブデ
ン、タングステン等の材料が電気抵抗が低く好適に用い
られる。中でも銅、銀、金が電気抵抗が低く望ましい。
また、前記金属ワイヤはこれらの合金であっても良い。
【0033】該表面金属層は、例えば、銀、パラジウ
ム、銀とパラジウムの合金、金などの腐食されにくい貴
金属や、ニッケル、スズなどの耐食性の良い金属が挙げ
られる。中でも金、銀、スズが湿度などの影響を受けに
くく金属層として好適に用いられる。
【0034】前記表面金属層の形成方法としては、例え
ば、メッキ法、クラッド法が好適に用いられる。また、
前記金属をフィラーとして樹脂に分散して作製した導電
性接着剤をコートしても良い。コート厚みは所望に応じ
て決定されるものであるが、例えば断面が円形の金属ワ
イヤであれば、金属ワイヤの直径に対して1%から10
%の厚みが好適である。電気的導通、耐食性の効果、金
属層厚みを考慮して金属層の比抵抗は10-6乃至100
Ωcmが好適である。
【0035】前記金属ワイヤの断面形状は円形が好適で
あるが、矩形であっても良く所望に応じて適宜選択され
る。前記金属ワイヤの直径は、電気抵抗ロスとシャドー
ロスとの和が最小となる様に設計して選択されるもので
あるが、具体的には例えば直径25μmから1mmまで
の銅線が好適に用いられる。より好ましくは25μmか
ら200μmとすることで効率の良い太陽電池が得られ
る。25μmより細い場合はワイヤーが切れ易く製造が
困難となり、また、電気ロスも大きくなる。また、20
0μm以上であるとシャドーロスが大きくなったり、太
陽電池表面の凹凸が大きくなって表面を被覆する際にE
VAなどの充填材を厚くしなければならなくなる。
【0036】この様な金属ワイヤは公知の伸線機によっ
て所望の直径に成型して作られる。伸線機を通過した金
属ワイヤは硬質であるが、伸び易さや曲げ易さなどの所
望の特性に応じて公知の方法でアニールし、軟質にして
用いてもよい。
【0037】(金属ワイヤへのpn接合あるいはpin
接合の形成方法)本発明における金属ワイヤへのpn接
合あるいはpin接合の形成方法としては、例えば、特
公平4−79151号公報に開示されるような、引き上
げ、蒸着、スパッタなどの方法が挙げられる。
【0038】例えば、図5に示すようなCVD装置を使
用し、ロール・ツー・ロール法で金属ワイヤへpn接合
を連続的に形成することができる。アモルファスシリコ
ン層を形成する場合は、pin層を順次形成すれば良
い。i層を構成する材料としては、例えば、a−Si:
H,a−Si:F,a−Si:H:F,a−SiGe:
H,a−SiGe:F,a−SiGe:H:F,a−S
iC:H,a−SiC:F,a−SiC:H:F等のい
わゆるIV族及びIV族合金系アモルファス半導体が挙
げられる。
【0039】また、本発明のアモルファスシリコン太陽
電池においてp層またはn層を構成する半導体材料とし
ては、前述したi層を構成する半導体材料に価電子制御
剤をドーピングすることによって得られる。また、p型
半導体を得るための価電子制御剤の原料としては、周期
律表第III族の元素を含む化合物が用いられる。第I
II族の元素としては、B,Al,Ga,Inが挙げら
れる。n型半導体を得るための価電子制御剤の原料とし
ては、周期律表第Vの元素を含む化合物が用いられる。
第V族の元素としては、P,N,As,Sbが挙げられ
る。
【0040】図5は、金属ワイヤにpn接合あるいはp
in接合を形成する装置の一例である。図5において、
金属ワイヤ501は、送り出しリール502から送り出
され、巻き取りリール503にて巻き取られる。50
4、505、506は、各半導体層を形成するための蒸
着装置である。金属ワイヤ501を、順に前記蒸着装置
内を通過させることにより、pn接合あるいはpin接
合を形成できる。
【0041】(導電性接着剤)本発明において、前記金
属ワイヤを被覆するための導電性接着剤は、導電性粒子
と高分子樹脂とを分散して得られる。前記高分子樹脂と
しては金属ワイヤに塗膜を形成し易く、作業性に優れ、
柔軟性があり、耐候性が優れた樹脂が好ましく、具体的
には熱硬化性樹脂としてはウレタン、エポキシ、ポリビ
ニルホルマール、アルキド樹脂あるいはこれらを変性し
た樹脂等が好適な材料として挙げられる。とりわけ、ウ
レタン樹脂、エポキシ樹脂はエナメル線用絶縁被覆材料
として用いられており柔軟性や生産性の面で優れた材料
である。しかも、耐湿性、接着性の面でも光起電力素子
の集電電極用材料として好適に用いられる。
【0042】熱可塑性樹脂としては、例えば、ブチラー
ル、フェノキシ、ポリアミド、ポリアミドイミド、メラ
ミン、アクリル、スチレン、ポリエステル、フッ素など
が好適な樹脂として挙げられる。とりわけ、ブチラール
樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイ
ミド樹脂が柔軟性、耐湿性、接着性の面で優れた材料で
光起電力素子の集電電極材料として好適に用いられる。
【0043】前記導電性粒子は導電性を付与するための
顔料であり、具体的な材料としては、例えば、カーボン
ブラック、グラファイトなどやIn22、TiO2、S
nO2、ITO、ZnO及び前記材料に適当なドーパン
トを添加した酸化物半導体材料等が好適に用いられる。
前記導電性粒子の粒径は、形成する前記被覆層の厚みよ
りも小さくする必要があるが、小さすぎると粒子同士の
接触点での抵抗が大きくなるため所望の比抵抗が得られ
なくなる。この様な事情から前記導電性粒子の平均粒径
としては0.02μm乃至15μmが好ましい。また、
異なる2種類以上の導電性粒子を混合して、比抵抗や導
電性接着剤内での分散度を調節しても良い。
【0044】また、従来の集電電極に使用可能な導電性
粒子としては、例えば、ITO、In23TiO2、S
nO2、ZnO等の材料が挙げられるが、これらの材料
は導電性接着剤の透光性を良好にするため、本発明の集
電電極ではpn接合にて起電力を生じ、逆効果となるた
め好ましくない。
【0045】(導電性粒子と高分子樹脂の混合)本発明
において、前記導電性粒子と前記高分子樹脂とは所望の
比抵抗を得るため好適な比率で混合される。導電性粒子
を増加すると比抵抗は低くなるが樹脂の比率が少なくな
るため塗膜としての安定性は悪くなる。一方、樹脂を増
加すると導電性粒子同士の接触が不良となり高抵抗化す
る。したがって、好適な比率は、用いる高分子樹脂と導
電性粒子及び所望の物性値によって適宜選択されるもの
である。具体的には、導電性粒子が5体積%から95体
積%程度とすることで良好な比抵抗が得られる。
【0046】前記導電性接着剤の比抵抗としては、太陽
電池によって発生する電流を集電するのに無視しうる抵
抗で、かつ、シャントが生じない様に適度な抵抗値とす
ることが必要であり、具体的には0.01乃至100Ω
cm程度が好ましい。0.01Ωcm以下であるとシャ
ントを防ぐバリア機能が少なくなり、100Ωcm以上
では電気抵抗ロスが大きくなるためである。前記導電性
粒子及び高分子樹脂の混合に際しては、3本ロールミ
ル、ペイントシェーカー、ビーズミル等の通常の分散装
置を用いることができる。分散を良好とするため所望に
応じて公知の分散剤を添加しても良い。また、分散時あ
るいは分散後に導電性接着剤の粘度調整のため適当な溶
剤で希釈しても良い。
【0047】(第1の導電性接着剤)本発明に係る図1
に示した集電電極100の構成において、前記p型半導
体層104に接して設けられる第1の導電性接着剤10
3は、金属ワイヤへの湿度の浸透を防いで前記金属ワイ
ヤの表面の腐食を防ぐとともに、前記金属ワイヤからの
金属イオンマイグレーションを防ぐ機能を有するバリア
層である。
【0048】前記第1層103を構成する導電性接着剤
に含まれる高分子樹脂としては、上述した樹脂の中でも
とりわけ透湿性の比較的少ない樹脂が好適に用いられ
る。すなわち、ウレタン、エポキシ、フェノキシあるい
はこれらを変性した熱硬化性樹脂が好適な材料として挙
げられる。また、これらの樹脂は被覆後に十分な硬化を
行うことが好ましい。
【0049】前記第1層103の厚みは、前記金属ワイ
ヤの径や所望の特性によって異なるが、例えば金属ワイ
ヤが100μmであれば前記導電性接着層はピンホール
が無く、接着層としての機能が十分で有り、かつ、シャ
ドウロスを極端に生じないようにするために1乃至15
μm程度が好適である。1μm以下の厚みでは、均一に
コートすることが難しくピンホールが発生し、バリア層
としての機能が不十分となる。また、15μm以上であ
ると被覆層がはがれ易くなったり、シャドーロスが大き
くなりすぎるために好ましくない。
【0050】(第2の導電性接着剤)本発明に係る図1
に示した集電電極100の構成において、第2の導電性
接着剤102は、前記集電電極を半導体層あるいは透明
電極に接着固定する機能と集電する機能とを有する接着
層である。前記導電性接着層を構成する導電性接着剤に
含まれる高分子樹脂としては上述した樹脂の中でもとり
わけ接着性が良好で柔軟性の良い樹脂が好適に用いられ
る。すなわち、ウレタン、エポキシ、フェノキシあるい
はこれらを変性した熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂が好適
な材料として挙げられる。とりわけウレタン樹脂は架橋
密度を調整しやすい樹脂であるため好適に用いられる。
これらの樹脂は被覆後に未硬化の状態としておき、接着
工程を経た後硬化する様にすることが望ましい。そのた
めに、前記高分子の硬化剤はブロックイソシアネートに
することが好ましい。
【0051】ブロックイソシアネートは各ブロックイソ
シアネートのイソシアネート基の解離温度に加熱するこ
とにより硬化が進行する機構を持っている。そのため、
解離温度以下で乾燥することにより、含まれていた溶剤
が完全に除去され、粘着性、タック性がなくなるためリ
ールにコイン状に巻き取り、保存可能になる。しかも、
保存時にはイソシアネートの解離温度以上の熱を加えな
い限り、硬化が進行しないため、集電電極形成時に一様
に十分な接着力が得られる。
【0052】前記第2層102の厚みは前記金属ワイヤ
の径によって異なるが、例えば前記金属ワイヤが100
μmであれば前記第2層はピンホールが無く、接着層と
しての機能が十分で有りかつシャドウロスを極端に生じ
ないために5乃至30μm程度が好適である。
【0053】前記第2層102を前記金属ワイヤに被覆
する方法としては通常のエナメル線の絶縁被覆膜の塗布
方法が好適に用いることができるが具体的には、前記導
電性接着剤を適当な粘度となる様に溶剤で希釈し、前記
金属ワイヤにロールコーターなどを用いてコートし、所
望の厚みを形成するためのダイスを通過させてその後加
熱炉で溶剤乾燥および熱硬化させる。
【0054】(導電性接着層に用いる高分子樹脂の架橋
の度合い)本発明において、電極を形成する工程の前後
で、導電性接着層に用いる高分子樹脂の架橋の度合い
は、ブロックイソシアネート等の硬化剤を用いてコント
ロールする。その結果、加熱乾燥後、樹脂の硬化が進行
せず保存性が良好で、電極形状の変化がなく良好な接着
性を得られる。
【0055】前記高分子樹脂の架橋の度合いを測る方法
としては、例えば、ゲル分率を測定する方法が挙げられ
る。すなわち、前記高分子樹脂片の試料をキシレンなど
の溶媒に浸漬すると、ゲル化して架橋したゲル部分は溶
出しないが、架橋していないゾル部分は溶出する。すな
わち架橋が完了すればゾル部分の溶出はなくなる。次に
前記試料を取り出しキシレンを蒸発させることによりゾ
ル部分も除いた未溶解のゲル部分が残る。そこで、架橋
しておらず溶出したゾル量を測定することによりゲル分
率を求めることが出来る。以下に計算方法を示す。
【0056】ゲル分率={(未溶解分の重量)/(試料
の元の重量)}×100(%) このゲル分率が乾燥後に高いことにより集電電極を形成
の際に接着力が低下する原因となる。更に、加熱圧着し
形成された集電電極の導電性接着層のゲル分率が抵いこ
とにより湿度の影響で信頼性が低下する恐れがある。
【0057】そこで、前記金属ワイヤに接着層を被覆乾
燥後、導電性接着層の高分子樹脂層のゲル分率を0%以
上20%以下にすることにより、保存後にも初期接着性
は変化しない。更に、集電電極を加熱圧着形成後の接着
層のゲル分率が20%以上100以下であることによ
り、使用中の信頼性も向上する。
【0058】(導電性接着層を金属ワイヤにコートする
装置)本発明において、前記導電性接着剤を前記金属ワ
イヤにコートを行うのに好適な装置としては、例えば、
図2に模式的に示したものが挙げられる。図2におい
て、201は送り出しリール、202は金属ワイヤ、2
03は洗浄槽、204はコーター、205はダイス、2
06は乾燥炉、207は膜厚測定機、208はテンショ
ンコントローラー、209は整列巻き駆動装置、210
は巻き取りリール、211は温度調節機である。
【0059】送り出しリール201は被覆層形成前の金
属ワイヤが巻いてあるボビンである。洗浄槽203は所
望に応じても用いるものであるが、アセトン、MEK,
IPAなどの溶剤を満たしたタンクであって金属ワイヤ
202の表面の汚れを洗浄するものである。
【0060】コーター204は導電性接着剤を金属ワイ
ヤ202に塗布する装置である。コーター204には塗
布する導電性接着剤が一定量貯められているが所望に応
じて粘度調整のための溶剤添加機構や温度調整機構、導
電性接着剤補充機構、ろ過機構などを追加しても良い。
【0061】ダイス205は塗布した導電性接着剤を所
望の厚みとなる様に制御するためのものである。前記ダ
イス205は市販のエナメルコート用のものが好適に用
いられる。また、所望に応じてフェルトを用いても良
い。
【0062】乾燥炉206は塗布した導電性接着剤の溶
剤を除去して乾燥させたり、あるいは熱硬化させたりす
るためのもので熱風乾燥機や赤外線乾燥機などが所望に
応じて用いられる。
【0063】膜厚測定器207は塗布した導電性接着剤
の厚みを測定し管理するためのものであり、市販の外径
測定器が好適に用いられる。前記膜圧測定機207で測
定した膜圧から送り速度や導電性接着剤粘度などのフィ
ードバック制御を行っても良い。
【0064】テンションコントローラー208は金属ワ
イヤ202をたるみが生じない様にかつ降伏点以上の力
がかからない様に一定の張力に保つ装置である。
【0065】整列巻き駆動装置209は巻き取りリール
210に巻き取る際にワイヤーの間隔を制御しながら巻
き取るための装置である。巻き取りリール210は不図
示のモーターによって所望の送り速度となるように回転
駆動される。
【0066】温調機211は乾燥炉206の温度を設定
値に保つためのものである。所望に応じてスライダッ
ク、オンオフ制御、PID制御などの公知の方法を選択
して用いられる。
【0067】図2では縦形装置を示したが、金属ワイヤ
の搬送方向は縦方向でも横方向でも良く、所望に応じて
設計されるものである。
【0068】また、複数の導電性接着剤の塗布を行う必
要がある場合には、1層ごとにコート後にボビンに巻き
取っても良いが、場合によっては連続して複数の層を塗
って最後にボビンに巻き取っても良い。また、図2では
1本の金属ワイヤの塗布機であるが同時に複数本の塗布
を行っても良い。
【0069】導電性接着剤を被覆した前記金属ワイヤは
ボビンに巻き取った状態で保存し、太陽電池の集電電極
を形成する際に適宜巻き出して用いる。
【0070】(光起電力素子)本発明の光起電力素子と
しては、例えば、図3及び図4に模式的に示した太陽電
池が挙げられる。
【0071】図3は、基板と反対側から光入射するアモ
ルファスシリコン系太陽電池の模式的断面図である。図
3において、301は基板、302は下部電極、30
3、313、323はn型半導体層、304、314、
324はi型半導体層、305、315、325はp型
半導体層、306は透明導電膜、307は集電電極を表
す。
【0072】図4は、図3の太陽電池を光入射側から見
た図である。図4において、401は太陽電池基板、4
02はプラス電極、403はマイナス電極、404は集
電電極を表す。
【0073】本発明の集電電極を用いるのに好適な太陽
電池構成としては、光入射側と反対に形成される裏面電
極である第1の電極と、前記第1の電極上に設けた発電
に寄与する半導体層と、前記半導体層の光入射面側に設
けた本発明の集電電極からなる構成が好ましい。
【0074】アモルファスシリコン系太陽電池300の
ように、半導体層が薄膜である場合には、支持基板30
1が必要となり、前記支持基板としては絶縁性あるいは
導電性基板が用いられる。
【0075】支持基板301として、導電性基板である
ステンレスやアルミ等の金属基板が用いられる場合に
は、支持基板301が前記裏面電極(第1の電極)の役
目も果たす。一方、ガラス、高分子樹脂、セラミック等
の絶縁性基板を用いる場合には、基板上にクロム、アル
ミニウム、銀等の金属を蒸着し、裏面電極とする。
【0076】下部電極302は、半導体層303、30
4、305、313、314、315、323、32
4、325で発生した電力を取り出すための一方の電極
であり、半導体層303に対してはオーミックコンタク
トとなる仕事関数を持つことが要求される。材料として
は、例えば、Al、Ag、Pt、Au、Ni、Ti、M
o、W、Fe、V、Cr、Cu、ニクロムSnO2、I
23、ZnO、ITO等のいわゆる金属体または合金
及び透明導電性酸化物(TCO)等が用いられる。下部
電極の表面は平滑であることが好ましいが、光の乱反射
を起こさせる場合にはテクスチャー化しても良い。ま
た、基板401が導電性である場合、下部電極402を
設けなくても良い。下部電極302はメッキ、蒸着、ス
パッタ等の公知の方法で形成することができる。
【0077】アモルファスシリコンからなる半導体層
は、n層303、i層304、p層305としたシング
ル構成だけでなく、pin接合またはpn接合を重ねた
ダブル構成、トリプル構成も好適に用いられる。特に、
i層の304、314、324を構成する半導体材料と
してはa−Siの他にa−SiGe、a−SiC等いわ
ゆるIV族及びIV族合金系アモルファス半導体が挙げ
られる。
【0078】アモルファスシリコンからなる半導体層の
成膜方法としては、例えば、蒸着法、スパッタ法、高周
波プラズマCVD法、マイクロプラズマCVD法、EC
R法、熱CVD法、LPCVD法等公知の方法を所望に
応じて用いる。成膜装置としては、バッチ式の装置や連
続成膜装置等が所望に応じて使用出来る。
【0079】透明導電膜306は、アモルファスシリコ
ンのようにシート抵抗が高い場合必要であり、かつ、光
入射側に位置するために透明であることが必要である。
透明導電膜306の材料としては、例えば、SnO2
In23、ZnO、CdO、CdSnO4 、ITO等の
金属酸化物が用いられる。
【0080】本発明の集電電極からなる第2の電極40
4は前記半導体層の光入射面側に配置されるが、配置方
法としては集電の電気抵抗による損失とシャドウロスと
の和が最小となる様に適当な間隔で平行に配置するのが
好ましい。例えばシート抵抗が100Ω/□程度であれ
ば集電電極の間隔は5mm程度が好ましい。また、細い
径のワイヤーを用いた場合にはピッチを狭くし、太い径
のワイヤーを用いた場合にはピッチを広くするという最
適化を行うことで最高の効率が得られる。
【0081】本発明の電極はとりわけ大面積の太陽電池
を形成する場合に適しており例えば、30cm角の太陽
電池を作製する場合には、半導体層上に30cmの長さ
の本発明の電極を平行に所定の間隔で設置して集電電極
を形成すれば良い。さらに前記集電電極からひとつの端
子に電流を流すための比較的大きな電流が流せるために
集電部としてタブ等を配置しても良い。
【0082】本発明における太陽電池のモジュール化と
しては、以上のように作製された太陽電池に対して、屋
外使用の際、対候性を良くし機械的強度を保つ目的か
ら、公知の方法で行うエンカプシュレーションがある。
【0083】具体的なエンカプシュレーション用材料と
しては、接着層についてはEVA(エチレンビニルアセ
テート)等が好適に用いられる。また、機械的強度を向
上するためにクレーンガラス等にEVAを含浸させても
良い。さらに、耐湿性や耐傷性を向上させるために、表
面保護層としてフッ素系の樹脂が積層される。例えば、
4フッ化エチレンの共重合体TFE、4フッ化エチレン
と共重合体ETFE、ポリフッ化ビニル、ポリクロロフ
ルオロエチレンCTFE等があげられる。また、これら
の樹脂に紫外線吸収剤を加えることで耐熱性を向上させ
ても良い。これらの樹脂を太陽電池基板と積層する方法
としては、例えば、真空ラミネートのような市販の装置
を用いて、真空中で加熱、圧着することが可能である。
【0084】(光起電力素子の製造方法)本発明に係る
光起電力素子すなわち太陽電池を作製する方法として
は、前記集電電極を光入射側の半導体層または透明導電
膜の上に熱または圧力あるいは熱と圧力で接着する方法
が好ましい。加熱温度としては接着層となる導電性接着
剤の軟化点以上の温度にすることが好ましく、前記接着
層が軟化して前記集電電極が太陽電池表面に接着する。
【0085】また、前記導電性接着剤の硬化剤がブロッ
クイソシアネートからなる場合には、前記ブロックイソ
シアネートの解離温度以上の温度にし接着工程中に熱硬
化させることが好ましい。また、圧力としては前記接着
層が適度に変形する圧力が好ましく、太陽電池を破壊し
ない程度の圧力以下でなければならない。具体的には例
えば、アモルファスシリコンのような薄膜太陽電池では
0.1kg/cm2から1.0kg/cm2が好適であ
る。接着方法としては、前記接着層がホットメルトタイ
プであれば、熱により軟化させて太陽電池に接着させる
ことが好ましいが、接着時に適度な圧力を加えても良
い。また、前記接着層が熱可塑性であれば加熱により軟
化するが、熱硬化性の樹脂の場合は、ワイヤへの塗布を
行う時に硬化反応させずに溶剤の乾燥のみ行って、接着
時に加熱により硬化させても良い。
【0086】また、本発明は上記示した太陽電池以外の
太陽電池にも好適に用いられることは言うまでもない。
【0087】
【実施例】以下、実施例により、本発明に係る光起電力
素子である太陽電池の構成、及び、太陽電池製造方法に
ついて更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例
により限定されるものではない。
【0088】(実施例1)本例では、図1(b)に示す
集電電極100における構造を、金属ワイヤ101(A
gクラットCuワイヤ)/半導体層/第1層の導電性接
着剤(カーボンとウレタン)/第2層の導電性接着剤
(カーボンとウレタン)、とした。
【0089】以下では、本例の集電電極の形成方法を、
手順にしたがって説明する。 (1)金属ワイヤ101としては、直径100μmのA
gクラットCuワイヤを用いた。 (2)前記ワイヤ101上に、公知のCVD法を用いて
pin接合からなる半導体層を形成した。成膜は、ワイ
ヤに近接する方から、n層、i層、p層の順で行った。
使用した装置としては、図6に示すような形態のCVD
装置を用いて、ロール・ツー・ロール法でワイヤ上に成
膜した。
【0090】各層は、n層が(SiH4+H2+PH3
ガスを使用し10nm堆積、i層が(SiH4+H2)ガ
スを使用し120nm堆積、p層が(SiH4+H2+B
26)ガスを使用し10nm堆積させ成膜した。 (3)ワイヤの巻き取りは、ワイヤ同士の接触によるダ
イオード層の傷害を防ぐため、ボビンへのワイヤ同士の
巻き付け間隔を開け、さらに合紙を挿入することで防止
した。 (4)上記(1)〜(3)にて作製した半導体ワイヤの
電圧−電流特性を測定した所、約0.7Vで立ち上がる
整流特性を示した。この整流特性は、AgクラットCu
ワイヤをカソード電極とし、半導体層のp層にAgペー
ストを接着硬化させたアノード電極を作り、両電極間で
の電圧−電流特性をカーブトレーサで測定した。
【0091】(5)第1層103の導電性接着剤を形成
するためのカーボンペーストNo.1を次のように作製
した。第1に、溶剤としてBAC2.5g、及びキシレ
ン2.5gの混合溶剤を分散用シェーク瓶に入れた。主
剤となるウレタン樹脂22.0gを前記シェーク瓶に加
え、ボールミルで十分撹拌した。第2に、硬化剤とし
て、ブロックイソシアネートを1.1g、分散用ガラス
ビーズ10gを前記溶剤に加えた。第3に、導電性粒子
として平均の一次粒径が0.05μmのカーボンブラッ
ク2.5gを前記溶液に加えた。
【0092】(6)以上の材料を投入したシェーク瓶
を、東洋精機製作所社製ペイント・シェーカにて10時
間分散した。その後、作製したペーストから分散用ガラ
スビーズを取り除いた。該ペーストの平均粒子径を測定
したところ約1μmであった。ペイント・シェーカの代
わりにビーズミルを用いても同様の結果であった。 (7)前記カーボンペーストNo.1を、前記硬化剤の
標準条件である、温度160℃、時間30分で硬化さ
せ、その体積抵抗率を測定したところ、1.0Ωcmで
あり、十分低抵抗であることを確認した。 (8)第2層102の導電性接着剤を形成するためのカ
ーボンペーストNo.2を次のように作製した。
【0093】第1に、溶剤としてシクロヘキサン2.5
gを分散用シェーク瓶に入れた。次に、主剤となるウレ
タン樹脂22.0g、フェノキシ樹脂2.0gを前記シ
ェーク瓶に加え、ボールミルで十分撹拌した。第2に、
硬化剤として、ブロックイソシアネートを1.1g、分
散用ガラスビーズ10gを前記溶剤に加えた。第3に、
導電性粒子として平均の一次粒径が0.05μmのカー
ボンブラック2.5gを前記溶液に加えた。
【0094】(9)以上の材料を投入したシェーク瓶
を、前記カーボンペーストNo.1と同様の方法で分散
し、カーボンペーストNo.2を作製した。 (10)前記カーボンペーストNo.2を、前記硬化剤
の標準条件である、温度160℃、時間30分で硬化さ
せ、その体積抵抗率を測定したところ、0.5Ωcmで
あり、十分低抵抗であることを確認した。
【0095】以下では、図2に示した縦型のワイヤコー
ト機200を用いて、第1層103及び第2層102の
導電性接着剤を、順次形成する方法について説明する。 (11)ペーストNo.1からなる第1層103は、以
下に示す方法で作製した。
【0096】送り出しリール201に金属ワイヤ207
を巻いたリールを設置し、巻き取りリール210に向け
前記金属ワイヤを張った。次に、コーターに前記カーボ
ンペーストNo.1を注入した。
【0097】塗布速度は40m/minで滞留時間が2
sec、乾燥炉206の温度は350℃とし、5回コー
トした。使用したエナメルコート用ダイスの径は110
μmから200μmまでを順次用いた。この条件で、ペ
ーストNo.1は十分に硬化し、ペーストの密着性およ
び耐溶剤性は良好であった。第1層103の厚さは、平
均5μmで、コートした結果(100m長さあたり)か
ら膜厚のバラツキは、±1μm以内に納まっていた。
【0098】(12)ペーストNo.2からなる第2層
102は、以下に示す方法で作製した。他の点は、上述
した第1層103と同様とした。前記第1層103を被
覆したワイヤが巻き取られているリール210を、送り
出しリール201に設置し、新たな巻き取りリール21
0に向け前記金属ワイヤを張った。次に、コーターに前
記カーボンペーストNo.2を注入した。
【0099】塗布速度は40m/minで滞留時間が2
sec、乾燥炉206の温度は120℃とし、5回コー
トした。使用したエナメルコート用ダイスの径は150
μmから200μmまでを順次用いた。前記ワイヤに塗
布されたペーストNo.2は、溶剤が揮発し未硬化状態
で存在する。第2層102の厚さは、平均20μmで、
コートした結果(100m長さあたり)から膜厚のバラ
ツキは、±0.5μm以内に納まっていた。
【0100】以下では、図3(b)に示した層構成で、
グリッド長が30cmのグリッド電極を有するpin接
合型トリプル構成のアモルファスシリコン太陽電池30
0の作製方法について、手順にしたがって説明する。 (13)十分に脱脂、洗浄したSUS430BA基板3
01を不図示のDCスパッタ装置に入れAgを300n
m堆積し、その後ZnOを400nmを堆積して下部電
極302を形成した。基板を取り出し、不図示のマイク
ロ波プラズマCVD成膜装置に入れ、n層303にシリ
コン層、i層304にシリコンゲルマニウム層、p層3
05にシリコン層の順でボトム層を形成した。次に、同
様にしてn層313にシリコン層、i層314にシリコ
ンゲルマニウム層、p層315にシリコン層の順でミド
ル層を順次形成した。更に、n層323、i層324、
p層325の順でシリコン層のトップ層を形成し、半導
体層の堆積を終えた。その後、不図示の抵抗加熱の蒸着
装置に入れ、反射防止効果を兼ねた機能を有する透明導
電膜306としてITOを成膜した。
【0101】(14)太陽電池基板301を、面形状が
30cm角で、セルの有効面積が900cm2となるよ
うに、塩化第2鉄を主成分とするエッチングペーストと
市販の印刷機を用いて不要部分の透明導電膜を除去し
た。 (15)図4に示すとおり、有効面積外に硬質銅のプラ
ス電極502、マイナス電極403を設け、集電電極4
04として前記被覆ワイヤ100を7mm間隔で有効面
積内に納まるように両プラス電極402間に張り、紫外
線硬化接着剤を用いて固定した。
【0102】(16)前記集電電極404を太陽電池基
板400のセル面に接着するために、不図示の加熱装置
を用いて加熱圧着し、図3(b)に示す30cm角のト
リプルセルを作製した。加熱条件は、温度200℃、時
間45秒、圧力1kg/cm2とした。 (17)集電電極404の形成後、両プラス電極402
上に接着している集電電極の被覆層102、103、及
び半導体層104、105を除去し、集電電極404と
プラス電極402を半田付けした。 (18)この試料のエンカプシュレーションを以下のよ
うに行った。太陽電池基板501の上下にクレーンガラ
ス及びEVAを積層し、さらにその上下にフッ素樹脂フ
ィルムETFE(デュポン社製テフゼル)を積層し、真
空ラミネータに投入して、温度150℃で時間60mi
n保持し、ラミネーションを行った。
【0103】以上の工程(1)〜工程(18)により、
同様の太陽電池モジュールを50個作製した。
【0104】以下では、得られた試料の初期特性評価に
関して述べる。 (a)試料の暗状態における電圧−電流特性を測定し、
原点付近の傾きからシャント抵抗を調べた。その結果、
シャント抵抗は500kΩcm2〜5MΩcm2であり、
良好な値を示した。 (b)AM1.5グローバルの太陽光スペクトルで10
0mW/cm2の光量の疑似太陽光源(以下シュミレー
ターと呼ぶ)を用いて太陽電池特性を測定し変換効率を
求めた。その結果、変換効率は6.4%±0.02%で
あり、ばらつきも少なく良好な値であった。 (c)シリーズ抵抗を測定したところ、平均値が32.
0Ωcm2であり、良好な値であった。 (d)I−Vカーブが正常なものの歩留まり率は、98
%と良好であった。
【0105】以下では、得られた試料に対して行った信
頼性試験に関して述べる。本発明の信頼性試験は、日本
工業規格C8917の結晶系太陽電池モジュールの環境
試験方式、及び、耐久試験方法に定められた温湿度サイ
クル試験A−2、に基づいて行った。具体的には、試料
を温湿度が制御できる恒温恒湿器に投入し、温度を−4
0℃から+85℃(相対湿度85%)に変化させるサイ
クル試験を20回繰り返した。その後、初期特性評価と
同様にシミュレーターを用いて変換効率を調べた。その
結果、信頼性試験後の変換効率は、初期変換効率に対し
て平均で2%の低下があった。この低下量から、有意な
劣化は生じなかったと判断した。
【0106】したがって、上述した本例の結果から、本
発明の少なくとも、金属ワイヤ、前記金属ワイヤに接す
るpn接合またはpin接合からなる半導体層、及び、
前記半導体層に接する導電性接着剤からなる被覆層、を
有することを特徴とする集電電極を用いた光起電力素子
すなわち太陽電池は、良好な特性を有し、かつ、信頼性
も高いことが分かった。
【0107】さらに、これらの試料の耐湿度リーク性を
確認するために、信頼性試験を以下のように行った。ま
ず試料を温湿度が、制御できる光が透光可能な窓を持つ
恒温恒湿器に投入し+85℃/相対湿度85%の状態に
保持した。温湿度が十分平衡になったところで、窓の外
部に設置したシミュレータによりAM1.5グローバル
の太陽光スペクトルで100mW/cm2の光量を10
00時間照射した。
【0108】次に、試験終了後の試料に対して、初期特
性評価と同様にシミュレーターを用いて変換効率を調べ
た。その結果、耐湿度リーク性試験後の変換効率は、初
期変換効率に対して平均で2%の低下があった。この低
下量から、有意な劣化は生じなかったことがわかる。
【0109】(比較例1)本例では、集電電極の構成か
ら半導体層を省いた点が実施例1と異なる。すなわち、
図1(b)に示した従来例とした。他の点は、実施例1
と同様とした。
【0110】以上の方法により、同様の太陽電池モジュ
ールを50個作製した。以下では、得られた試料の初期
特性評価(実施例1と同様の測定条件)に関して述べ
る。
【0111】まず、シャント抵抗を調べたところ4kΩ
cm2〜300kΩcm2であり、ばらつきが大きかっ
た。次に、変換効率を求めたところ9.0%±1.2%
であり、ばらつきが大きかった。変換効率が高いのは、
集電電極の半導体層での電圧降下が、発生しないためで
ある。
【0112】さらに、I−Vカーブが正常な試料のシリ
ーズ抵抗を求めたところ平均で32.1Ωcm2であ
り、良好な値であった。しかし、I−Vカーブが正常な
ものの初期歩留まり率は低く64%であった。
【0113】以下では、得られた試料に対して実施例1
と同様の信頼性試験を行った後、初期特性評価と同様に
シミュレーターを用いて変換効率を調べた結果に関して
説明する。
【0114】信頼性試験後の変換効率は、初期変換効率
に対して平均で2%の低下であり、有意な劣化は生じな
かった。
【0115】さらに、これらの試料の耐湿度リーク性を
確認するために、信頼性試験を以下のように行った。ま
ず試料を温湿度が、制御できる光が透光可能な窓を持つ
恒温恒湿器に投入し+85℃/相対湿度85%の状態に
保持した。温湿度が十分平衡になったところで、窓の外
部に設置したシミュレータによりAM1.5グローバル
の太陽光スペクトルで100mW/cm2の光量を10
00時間照射した。
【0116】次に、試験終了後の試料に対して、初期特
性評価と同様にシミュレーターを用いて変換効率を調べ
た。その結果、耐湿度リーク性試験後の変換効率は、初
期変換効率に対して平均で10%の低下があった。この
低下量から、有意な劣化が生じたと判断した。また、シ
ャント抵抗を測定したところ、平均5kΩcm2まで低
下していた。したがって、変換効率の劣化の原因はシャ
ント抵抗の低下によるものであることが分かった。
【0117】これは、外部からの湿度の侵入により、光
起電力素子の欠陥部分が増加した、あるいはシャントが
進行したためと推測される。
【0118】シャントを確認するために、光起電力素子
に逆バイアスを印加し、シャント部に電流を流し、サー
モカメラで発熱箇所、つまりシャント箇所を観察した。
その結果、シャント抵抗の低い試料のシャント箇所は、
集電電極の近辺にあることが分かった。シャントが集電
電極の近辺に存在した場合、あるいは発生した場合は、
シャント抵抗の低下、変換効率の低下を引き起こすこと
が分かった。
【0119】上述した実施例1と比較例1の結果から、
本発明の集電電極を用いた太陽電池は初期の歩留まりが
良く、信頼性が良好であることが分かった。
【0120】(実施例2)本例では、集電電極100に
おける構造を、図1(b)の代わりに図1(a)とした
点が実施例1と異なる。
【0121】図1(a)に示す集電電極100の構造
は、金属ワイヤ101(AgクラットCuワイヤ)/半
導体層/第1層の導電性接着剤(カーボンとウレタン)
/第2層の導電性接着剤(カーボンとウレタン)、とし
た。
【0122】以下では、本例の集電電極の形成方法を、
手順にしたがって説明する。 (1)金属ワイヤ101としては、直径100μmのA
gクラットCuワイヤを用いた。 (2)前記ワイヤ101上に、公知のCVD法を用いて
pn接合からなる半導体層を形成した。成膜は、ワイヤ
に近接する方から、n層、p層の順で行った。使用した
装置としては、不図示のCVD装置を用いて、ロール・
ツー・ロール法でワイヤ上に成膜した。直径100μm
のAgクラットCuワイヤを不図示のマイクロ波プラズ
マCVD成膜装置に入れ、n層105を形成した。次に
このワイヤを不図示の加熱炉に入れn層105を多結晶
化した。続いてこのワイヤを不図示のマイクロ波プラズ
マCVD成膜装置に入れ、p層104を形成した。
【0123】(3)ワイヤの巻き取りは、ワイヤ同士の
接触によるダイオード層の傷害を防ぐため、ボビンへの
ワイヤ同士の巻き付け間隔を開け、さらに合紙を挿入す
ることで防止した。 (4)上記(1)〜(3)にて作製した半導体ワイヤの
電圧−電流特性を測定した所、約0.7Vで立ち上がる
整流特性を示した。この整流特性は、AgクラットCu
ワイヤをカソード電極とし、半導体層のp層にAgペー
ストを接着硬化させたアノード電極を作り、両電極間で
の電圧−電流特性をカーブトレーサで測定した。
【0124】他の点は、実施例1と同様とした。以上の
方法により、同様の太陽電池モジュールを50個作製し
た。
【0125】以下では、得られた試料の初期特性評価
(実施例1と同様の測定条件)をしたところ、変換効率
が6.4%±0.05%、シャント抵抗が700kΩc
2〜2MΩcm2、シリーズ抵抗が平均で32.5Ωc
2で良好な特性が得られた。また、I−Vカーブが正
常なものの歩留まり率は94%で良好であった。
【0126】以下では、得られた試料に対して実施例1
と同様の信頼性試験を行った後、初期特性評価と同様に
シミュレーターを用いて変換効率を調べた結果に関して
説明する。
【0127】信頼性試験後の変換効率は、初期変換効率
に対して平均で2%の低下であり、有意な劣化は生じな
かった。
【0128】本例の結果から、本発明の集電電極を用い
た太陽電池は、良好な特性であり、信頼性も高いことが
分かった。
【0129】(実施例3)本例では、光起電力素子であ
る太陽電池の構成を、図3(a)に示すダブル型とし、
かつ、半導体層の形成にRFプラズマCVD法を用いた
点が実施例1と異なる。他の点は、実施例1と同様とし
た。
【0130】以下では、図3(a)に示した層構成で、
pin接合型ダブル構成のアモルファスシリコン太陽電
池300の作製方法について、手順にしたがって説明す
る。
【0131】十分に脱脂、洗浄したSUS430BA基
板301を不図示のDCスパッタ装置に入れAgを40
0nm堆積し、その後ZnOを400nmを堆積して下
部電極302を形成した。基板を取り出し、不図示のR
FプラズマCVD成膜装置に入れ、n層303、i層3
04、p層305の順でシリコン層のボトム層を形成し
た。次に、同様にしてn層313、i層314、p層3
15の順でシリコン層のトップ層を順次形成し、シリコ
ン半導体層を堆積した。その後、不図示の抵抗加熱の蒸
着装置に入れ、反射防止効果を兼ねた機能を有する透明
導電膜306としてIn23を成膜した。
【0132】前記集電電極100を用い、実施例1と同
様の方法で、太陽電池モジュールを50個作製した。こ
のとき、前記集電電極100は、5.5mm間隔で設置
した。
【0133】以下では、得られた試料の初期特性評価
(実施例1と同様の測定条件)をしたところ、変換効率
が4.0%±0.01%、シャント抵抗が800kΩc
2〜2MΩcm2、シリーズ抵抗が平均で23.1Ωc
2で良好な特性が得られた。また、I−Vカーブが正
常なものの歩留まり率は94%で良好であった。
【0134】以下では、得られた試料に対して実施例1
と同様の信頼性試験を行った後、初期特性評価と同様に
シミュレーターを用いて変換効率を調べた結果に関して
説明する。
【0135】信頼性試験後の変換効率は、初期変換効率
に対して平均で1.9%の低下であり、有意な劣化は生
じなかった。
【0136】本例の結果から、本発明の集電電極を用い
た太陽電池は、良好な特性であり、信頼性も高いことが
分かった。
【0137】(実施例4)本例では、光起電力素子であ
る太陽電池の構成を、図3(a)に示すダブル型とし、
半導体層の形成にマイクロ波プラズマCVD法を用い、
かつ、ボトム層のi層にシリコンゲルマニウム半導体層
を用いた点が実施例3と異なる。他の点は、実施例3と
同様とした。
【0138】以下では、図3(a)に示した層構成で、
pin接合型ダブル構成のアモルファスシリコン太陽電
池300の作製方法について、手順にしたがって説明す
る。
【0139】十分に脱脂、洗浄したSUS430BA基
板301を不図示のDCスパッタ装置に入れAgを40
0nm堆積し、その後ZnOを400nmを堆積して下
部電極302を形成した。基板を取り出し、不図示のマ
イクロ波プラズマCVD成膜装置に入れ、n層303に
シリコン層、i層304にシリコンゲルマニウム層、p
層305にシリコン層の順でボトム層を形成した。次
に、同様にしてn層313、i層314、p層315の
順でシリコン層のトップ層を順次形成し、半導体層を堆
積した。その後、不図示の抵抗加熱の蒸着装置に入れ、
反射防止効果を兼ねた機能を有する透明導電膜306と
してIn23を成膜した。
【0140】前記集電電極100を用い、実施例1と同
様の方法で、太陽電池モジュールを50個作製した。こ
のとき、前記集電電極100は、5.5mm間隔で設置
した。
【0141】以下では、得られた試料の初期特性評価
(実施例1と同様の測定条件)をしたところ、変換効率
が4.0%±0.02%、シャント抵抗が760kΩc
2〜4MΩcm2、シリーズ抵抗が平均で20Ωcm2
で良好な特性が得られた。また、I−Vカーブが正常な
ものの歩留まり率は92%で良好であった。
【0142】以下では、得られた試料に対して実施例1
と同様の信頼性試験を行った後、初期特性評価と同様に
シミュレーターを用いて変換効率を調べた結果に関して
説明する。
【0143】信頼性試験後の変換効率は、初期変換効率
に対して平均で2%の低下であり、有意な劣化は生じな
かった。
【0144】本例の結果から、本発明の集電電極を用い
た太陽電池は、良好な特性であり、信頼性も高いことが
分かった。
【0145】(実施例5)本例では、図1(b)に示す
集電電極100の被覆層102を形成する導電性接着剤
において、主剤となる高分子樹脂をフェノキシ樹脂(P
KHH、フェノキアソシエイト社製)とした点が実施例
1と異なる。他の点は、実施例1と同様とした。
【0146】前記ペーストは、前記硬化剤の標準条件で
ある、温度160℃、時間30分で硬化させ、その体積
抵抗率を測定したところ、1.3Ωcmであり、十分低
抵抗であることを確認した。
【0147】実施例1と同様にしてワイヤコートし、集
電電極100を形成した。前記集電電極100を用い、
実施例1と同様の方法で、太陽電池モジュールを50個
作製した。
【0148】以下では、得られた試料の初期特性評価
(実施例1と同様の測定条件)をしたところ、変換効率
が6.5%±0.02%、シャント抵抗が800kΩc
2〜5MΩcm2、シリーズ抵抗が平均で32.4Ωc
2で良好な特性が得られた。また、I−Vカーブが正
常なものの歩留まり率は94%で良好であった。
【0149】以下では、得られた試料に対して実施例1
と同様の信頼性試験を行った後、初期特性評価と同様に
シミュレーターを用いて変換効率を調べた結果に関して
説明する。
【0150】信頼性試験後の変換効率は、初期変換効率
に対して平均で2%の低下であり、有意な劣化は生じな
かった。
【0151】本例の結果から、本発明の集電電極を用い
た太陽電池は、良好な特性であり、信頼性も高いことが
分かった。
【0152】(実施例6)本例では、図1(b)に示す
集電電極100の金属ワイヤをNiメッキCuワイヤと
し、かつ、被覆層102を形成する導電性接着剤におい
て、主剤となる高分子樹脂をフェノキシ樹脂(PKH
H、フェノキアソシエイト社製)とした点が実施例1と
異なる。他の点は、実施例1と同様とした。
【0153】前記ペーストは、前記硬化剤の標準条件で
ある、温度160℃、時間30分で硬化させ、その体積
抵抗率を測定したところ、1.3Ωcmであり、十分低
抵抗であることを確認した。
【0154】実施例1と同様にしてワイヤコートし、集
電電極100を形成した。前記集電電極100を用い、
実施例1と同様の方法で、太陽電池モジュールを50個
作製した。
【0155】以下では、得られた試料の初期特性評価
(実施例1と同様の測定条件)をしたところ、変換効率
が6.5%±0.02%、シャント抵抗が800kΩc
2〜5MΩcm2、シリーズ抵抗が平均で32.4Ωc
2で良好な特性が得られた。また、I−Vカーブが正
常なものの歩留まり率は94%で良好であった。
【0156】以下では、得られた試料に対して実施例1
と同様の信頼性試験を行った後、初期特性評価と同様に
シミュレーターを用いて変換効率を調べた結果に関して
説明する。
【0157】信頼性試験後の変換効率は、初期変換効率
に対して平均で2%の低下であり、有意な劣化は生じな
かった。
【0158】本例の結果から、本発明の集電電極を用い
た太陽電池は、良好な特性であり、信頼性も高いことが
分かった。
【0159】(実施例7)本例では、図1(b)に示す
集電電極100の被覆層102、103を形成する導電
性接着剤において、ペーストNo.1の主剤となる高分
子樹脂をエポキシ樹脂(エピコート油化シェルエポキシ
社製)、ペーストNo.2の主剤となる高分子樹脂をフ
ェノキシ樹脂(PKHH、フェノキアソシエイト社製)
とした点が実施例6と異なる。他の点は、実施例6と同
様とした。
【0160】前記ペーストは、前記硬化剤の標準条件で
ある、温度160℃、時間30分で硬化させ、その体積
抵抗率を測定したところ、2.1Ωcmであり、十分低
抵抗であることを確認した。
【0161】実施例1と同様にしてワイヤコートし、集
電電極100を形成した。前記集電電極100を用い、
実施例1と同様の方法で、太陽電池モジュールを50個
作製した。
【0162】以下では、得られた試料の初期特性評価
(実施例1と同様の測定条件)をしたところ、変換効率
が6.4%±0.06%、シャント抵抗が800kΩc
2〜5MΩcm2、シリーズ抵抗が平均で32.2Ωc
2で良好な特性が得られた。また、I−Vカーブが正
常なものの歩留まり率は96%で良好であった。
【0163】以下では、得られた試料に対して実施例1
と同様の信頼性試験を行った後、初期特性評価と同様に
シミュレーターを用いて変換効率を調べた結果に関して
説明する。
【0164】信頼性試験後の変換効率は、初期変換効率
に対して平均で2.6%の低下であり、有意な劣化は生
じなかった。
【0165】本例の結果から、本発明の集電電極を用い
た太陽電池は、良好な特性であり、信頼性も高いことが
分かった。
【0166】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、金属ワイヤが複数層で覆われた構造となる
ため、金属ワイヤは、光起電力素子の半導体層又は透明
導電膜と接触する可能性が減る。その結果、シャント発
生が起こりにくい集電電極が得られる。また、光起電力
素子に金属ワイヤを熱圧着する工程において、初期の歩
留まりが良好な集電電極が得られる。さらに、金属ワイ
ヤと光起電力素子との間に、pn接合あるいはpin接
合による電位障壁を設けため、集電電極側からみた欠陥
部分の抵抗値を高くし電流の流入を防止できる集電電極
が得られる。
【0167】請求項2に係る発明によれば、生産性に優
れた集電電極が得られる。請求項3に係る発明によれ
ば、電流・電圧特性の良好な集電電極が得られる。請求
項4に係る発明によれば、電気的特性の良好な集電電極
が得られる。請求項5に係る発明によれば、機械的特性
の良好な集電電極が得られる。請求項6に係る発明によ
れば、信頼性に優れた集電電極が得られる。
【0168】請求項7に係る発明によれば、前述した集
電電極が配設されているため、初期特性が良好で信頼性
が高い光起電力素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体層を設けた集電電極の構成
を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明に係る集電電極の作製に用いたワイヤコ
ート装置の模式図である。
【図3】本発明に係るアモルファスシリコン系太陽電池
の構成を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明に係る太陽電池の構成を模式的に示す平
面図である。
【図5】本発明に係る半導体層を設けた集電電極の作製
に用いたCVD装置の模式図である。
【図6】従来例に係る集電電極の構成を模式的に示す断
面図である。
【符号の説明】
100 集電電極、 101 金属体からなる金属ワイヤ、 102 導電性接着剤からなる被覆層、 103 金属層、 104 p型半導体層、 105 n型半導体層、 106 i型半導体層、 201 送り出しリール、 202 金属ワイヤ、 203 洗浄槽、 204 コーター、 205 ダイス、 206 乾燥炉、 207 膜厚測定機、 208 テンションコントローラー、 209 整列巻き駆動装置、 210 巻き取りリール、 211 温度調節機、 301 基板、 302 下部電極、 303、313、323 n型半導体層、 304、314、324 i型半導体層、 305、315、325 p型半導体層、 306 透明導電膜、 307 集電電極、 401 太陽電池基板、 402 プラス電極、 403 マイナス電極、 404 集電電極、 501 金属ワイヤ、 502 送り出しリール、 503 巻き取りリール、 504、505、506 各半導体層を形成するための
蒸着装置、 601 金属ワイヤー、 602、603 導電性樹脂からなる被覆層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 一ノ瀬 博文 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 村上 勉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、金属ワイヤ、前記金属ワイ
    ヤに接するpn接合またはpin接合からなる半導体
    層、及び、前記半導体層に接する導電性接着剤からなる
    被覆層、を有することを特徴とする集電電極。
  2. 【請求項2】 前記半導体層が、アモルファスシリコン
    からなることを特徴とする請求項1に記載の集電電極。
  3. 【請求項3】 前記導電性接着剤が、光を遮断すること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の集電電極。
  4. 【請求項4】 前記導電性接着剤の導電性粒子が、カー
    ボンブラックであることを特徴とする請求項1乃至3の
    少なくとも1項に記載の集電電極。
  5. 【請求項5】 前記導電性接着剤のバインダが、ウレタ
    ン樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂の少なくとも1
    つであることを特徴とする請求項1乃至4の少なくとも
    1項に記載の集電電極。
  6. 【請求項6】 前記半導体層が、該半導体層の外部と電
    位障壁を形成していることを特徴とする請求項1乃至5
    の少なくとも1項に記載の集電電極。
  7. 【請求項7】 少なくとも2つ以上のpn接合またはp
    in接合からなる半導体層と、該半導体層の光入射側に
    透明電極を有する光起電力素子において、前記透明電極
    上に、前記請求項1乃至6の少なくとも1項に記載の集
    電電極が配設されていることを特徴とする光起電力素
    子。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007266648A (ja) * 1999-11-22 2007-10-11 Canon Inc 光起電力素子の製造方法、被覆線の被覆除去方法及び被覆線と導体の接合方法
JP2017022275A (ja) * 2015-07-10 2017-01-26 三菱電機株式会社 太陽電池および太陽電池の製造方法

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