JPH09182498A - 交流モータ制御装置 - Google Patents

交流モータ制御装置

Info

Publication number
JPH09182498A
JPH09182498A JP7333617A JP33361795A JPH09182498A JP H09182498 A JPH09182498 A JP H09182498A JP 7333617 A JP7333617 A JP 7333617A JP 33361795 A JP33361795 A JP 33361795A JP H09182498 A JPH09182498 A JP H09182498A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axis
command value
motor
current
axis current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7333617A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3241252B2 (ja
Inventor
Takanori Ohashi
敬典 大橋
Masato Takase
真人 高瀬
Hiroyuki Tomita
浩之 富田
Ryozo Masaki
良三 正木
Yusuke Takamoto
祐介 高本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP33361795A priority Critical patent/JP3241252B2/ja
Publication of JPH09182498A publication Critical patent/JPH09182498A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3241252B2 publication Critical patent/JP3241252B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Ac Motors In General (AREA)
  • Stopping Of Electric Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型、高効率駆動を常に要求される交流モー
タ制御装置において、回生時にも安定性に優れた電流制
御を有するシステムを提供することにある。 【解決手段】 電圧電流位相差演算回路19により、交
流モータの電圧指令値と1次電流からベクトル位相θc
を算出する。これを第2の電圧指令回路20に入力し、
ベクトル位相θcとd軸、q軸電流偏差を用いて第2の
d軸、q軸電圧指令値を演算する。この値により電圧指
令値を補正することにより、電流制御系の安定性が向上
し、この結果、交流モータの制御において、回生時や弱
め界磁制御時にも安定した電流制御を得ることができ
る。 【効果】 小型で、常に高効率な運転が可能な交流モー
タ制御装置を提供でき、特に、力行/回生を用いるクレ
ーン(ホイスト)や下り坂を長時間運転しなければならな
い電気自動車に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転座標上で電流
制御を行なうようにした交流モータの制御装置に係り、
特に、電力回生運転や省エネルギー運転を頻繁に行なう
交流モータの制御に好適な制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】3相の交流モータを制御する電力制御装
置としては、静止座標系で電流をフィードバックする制
御方式(前者)と、交流モータの磁束と一致する回転座標
系で電流をフィードバック制御する制御方式(後者)とが
ある。前者は、座標変換等の複雑な演算を必要としない
ため、一般的によく用いられてきた制御方式で、例え
ば、特開平5−153705号公報に記載されている電
流制御方法がこの方式である。
【0003】これに対して、後者は、電流を直流量とし
て取り扱えるため、サンプリング時間の関係から応答性
に限界があるディジタル制御装置に適した方法である。
特に、交流モータの1次周波数が数100Hz、或いは
それ以上で、かつ、ディジタル演算する場合には、後者
が有利となる。
【0004】この後者の制御方式としては、例えば、昭
和58年電気学会全国大会シンポジウムS8−4「ベク
トル制御における半導体変換装置」の図3に記載されて
いるものを、第1の公知例として挙げることができる。
【0005】この第1の公知例では、交流モータの1次
電流を磁束と一致するd軸とそれに直交するq軸に分解
して、それぞれの電流指令に対して、それぞれの電流成
分をフィードバックし、比例、積分演算により電流制御
を行っており、この方法は各軸の電流偏差を0にするこ
とを目的としている方法なので判り易く、一般的に行わ
れている。
【0006】一方、例えば、特開昭59−169369
号公報でも後者の制御方式が提案されており、これを第
2の公知例とすれば、この方式では、d軸電流偏差でq
軸電圧を、q軸電流偏差でd軸電圧を、それぞれ座標変
換に用いる角周波数ωに応じて積分させるようになって
おり、この結果、第1の公知例よりも電流制御に高い安
定性を与えることができる。
【0007】しかしながら、この第2の公知例では、角
周波数ωが大幅に変化するため、積分ゲインの変化幅が
大きくなってしまい、制御応答性が大きく変化してしま
うという問題点がある。例えば、モータの回転速度が1
0000RPMの高速領域から急に100RPMの低速
領域に変化した場合には、高速領域のとき演算された電
圧積分値を補正するのに100倍の時間を要することに
なる。
【0008】このような事情から、通常の運転状態で全
く問題なく駆動が可能な第2の制御方式が、一般的には
多くの製品に採用されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
交流モータ制御装置を用いたクレーンやホイストなどで
は、荷重が軽い場合には、モータの回転速度は、通常の
回転速度から増速する。このとき、荷重を下降させたと
きには、高速で弱め界磁領域の回生運転状態となる。
【0010】一方、交流モータ制御装置を電気自動車に
用いた場合では、一巡走行距離を伸ばすため、効率の向
上を最重視し、駆動トルクが少ない場合には弱め界磁制
御を多用する。このとき、長い下り坂を走行する場合に
は、長時間、回生運転されることになり、特に急な下り
坂では高速で弱め界磁領域の回生状態で運転される。
【0011】しかるに、このように弱め界磁領域で回生
運転状態で、第2の公知例で示した電流制御方式を適用
した場合には、制御系の安定性が低下することがある。
図18は、回生運転状態で弱め界磁制御を行い、かつ、
高速運転時の誘導モータの電圧、電流ベクトル図を示し
たものであるが、ここで積分動作に関するベクトル図を
考えて見ると、電流指令ベクトルi1*と電流ベクトル
i1の差である電流偏差ベクトルΔi1*に対して、同
方向に積分補正電圧ベクトルV2*が追加されて印加さ
れる。
【0012】この場合には、印加される電圧ベクトルV
*が元の電圧指令ベクトルV1*よりも小さくなるの
で、電流ベクトルi1は、電流指令ベクトルi1*に近
づくよりも、むしろ離れてしまう場合が生じてしまう。
特に、交流モータ制御装置の運転条件によって、高速、
回生、弱め界磁制御の3種の条件が重なってしまったと
きには、場合によっては、安定性が大きく低下してしま
うことが判った。
【0013】本発明の目的は、小型、高効率駆動を常に
要求される交流モータ制御装置において、負荷外乱や回
生時にも安定性に優れた電流制御を有するシステムを提
供することである。また、本発明の他の目的は、位置指
令、速度指令、トルク指令などの運転指令に対して、追
従性に優れた交流モータ制御装置を提供することであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は、交流モータ
と、該交流モータに供給する電力を発生する電力変換装
置と、前記交流モータが発生すべきトルク指令値から前
記交流モータの磁束を発生するためのd軸電流指令値と
それに直交するq軸電流指令値を演算する電流指令値発
生装置と、前記交流モータのd軸電流とそれに直交する
q軸電流をフィードバックし、前記d軸電流指令値と前
記d軸電流とのd軸電流偏差からd軸電圧指令値を、前
記q軸電流指令と前記q軸電流とのq軸電流偏差からq
軸電圧指令値をそれぞれ算出することにより前記電力変
換装置を制御する電流制御装置を備えた交流モータ制御
装置において、前記電流制御装置は、前記交流モータの
駆動状態を基にしたベクトル位相により、前記d軸電流
偏差と前記q軸電流偏差から補正q軸電圧と補正q軸電
圧を算出し、前記d軸電圧と前記q軸電圧を補正する電
圧ベクトル補正手段を備えることにより、達成される。
【0015】また、上記他の目的は、d軸電流指令値と
q軸電流指令値により発生すべき印加電圧をあらかじめ
演算するフィードフォワード電圧手段を備えることによ
り達成される。
【0016】交流モータ制御装置において、トルク指令
値から交流モータの磁束を発生するためのd軸電流指令
値とそれに直交するq軸電流指令値を演算し、交流モー
タのd軸電流とそれに直交するq軸電流をフィードバッ
クし、それぞれの電流偏差からd軸電圧指令値、q軸電
圧指令値を算出する。これらの値により、電力変換装置
を駆動して交流モータの電流を制御する。
【0017】ここで、交流モータの印加電圧、1次電流
から駆動状態を検出し、この駆動状態を基にしたベクト
ル位相を演算する。このベクトル位相は電流偏差に対し
て、電流偏差を安定に0にするための補正電圧の位相で
ある。
【0018】そこで、d軸電流偏差、q軸電流偏差に対
して、得られたベクトル位相だけ進んだ方向の補正電圧
が発生するように、それぞれ補正d軸電圧と補正q軸電
圧を算出する。このとき、特に、印加電圧、1次電流の
位相差などのモータの駆動状態に応じて、補正すべき電
圧の位相を変えることが重要である。
【0019】これらの電圧をそれぞれd軸電圧とq軸電
圧に加算することにより印加電圧を補正する。これによ
り、そのモータの駆動状態に適した方向に電圧を加算す
ることになるので、回生、高速回転、弱め界磁など、特
殊な負荷条件の下でも、電流偏差を安定に収束させるこ
とができ、定常時に1次電流をその指令値に一致させら
れる。従って、磁束座標系で行う電流制御特性をより安
定にした交流モータ制御装置を得ることができる。
【0020】また、d軸電流指令値とq軸電流指令値を
用いて定常時の等価回路から演算される印加電圧を予め
フィードフォワード信号として入力することにより、通
常の電流制御演算および新たに加えた補正電圧演算は電
流偏差を補償するための電圧を発生すればよいので、応
答性および定常状態までの時間を短縮することができ
る。これにより、交流モータ制御装置のトルク制御性を
更に向上できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明による交流モータ制
御装置について、図示の実施例により詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例で、図において、1は誘導モ
ータ、2は3相の電力変換回路、そして3は直流電源で
あり、電力変換回路2により直流電源3の電力を3相交
流電力に変換し、誘導モータ1を駆動するように構成さ
れている。なお、直流電源3は、図示のようにバッテリ
を用いる場合もあるが、交流電源から駆動する場合は、
交流電力を整流して直流電源3とする。
【0022】7は制御装置で、トルク指令発生回路8と
電流指令発生回路9、電流制御回路10、座標変換回路
11、それにPWM発生回路12などの各種の回路を含
み、電力変換回路2を制御するのに必要な各相のPWM
信号Pu、Pv、Pwを発生し、これにより電力変換回
路2を制御し、電源3の直流電力を3相の交流電力に変
換し、誘導モータ1を駆動制御するようになっている。
【0023】次に、制御装置7の動作について説明す
る。トルク指令発生回路8からはトルク指令値τ*が発
生され、これを電流指令発生回路9に入力し、ここで、
周知のベクトル制御方法により、回転座標系の誘導モー
タの磁束と一致したd軸電流指令値id*と、それに直
交したq軸電流指令値iq*が算出される。そして、こ
れらのd軸電流指令値id*とq軸電流指令値iq*の
積がトルク指令値τ*に比例した値になる。
【0024】また、電流指令発生回路9からは、これら
d軸電流指令値id*とq軸電流指令値iq*から誘導
モータ1のすべり角周波数指令値ωs*が演算され、こ
のすべり角周波数指令値ωs*も、d軸電流指令値id
*及びq軸電流指令値iq*と一緒に出力される。
【0025】そして、これらのd軸電流指令値id*と
q軸電流指令値iq*は電流制御回路10に入力され、
後述する電流制御演算によりd軸電圧指令値Vd*とq
軸電圧指令値Vq*が出力される。これらの諸量は回転
座標系の値であり、座標変換回路11において回転角指
令値θ*により静止座標系の3相の交流電流指令値vu
*、vv*、vw*を求める。
【0026】ここで、この回転角指令値θ*は、回転角
演算回路14から次の処理により算出している。すなわ
ち、位置検出器13から得られる誘導モータ1の回転位
置を速度演算回路40に供給し、ここで時間微分するこ
とにより速度ωMを求め、この速度ωMと前述したすべり
角周波数指令値ωs*を加算して1次角周波数ω1を求
め、それを積分することにより回転角指令値θ*を得る
のである。従って、この回転角指令値θ*は、誘導モー
タ1の回転磁束の位相の指令値を意味する。
【0027】座標変換回路11から出力された交流電流
指令値Vu*、Vv*、Vw*はPWM発生回路12に
入力され、ここで三角波状の搬送波信号fcと比較さ
れ、各相のPWM信号Pu、Pv、Pwを得る。
【0028】そして、これらのPWM信号Pu、Pv、
Pwにより電力変換回路2のスイッチング素子が制御さ
れ、直流電源3からの直流電力が3相の交流電力に変換
されて誘導モータ1に供給され、駆動制御されることに
なる。
【0029】一方、この結果、誘導モータ1の一次巻線
の各相に流れる電流は、電流センサ15により検出さ
れ、座標変換回路16において回転角指令値θ*により
静止座標系から回転座標系への変換を行い、d軸電流i
dとq軸電流iqとして出力され、これらは電流制御回
路10に入力されている。
【0030】次に、本発明の特徴である電流制御回路1
0の詳細について説明する。電流指令発生回路9から出
力されたd軸電流指令値id*と、q軸電流指令値iq
*は、それぞれ座標変換回路16から出力されてくるd
軸電流id、q軸電流iqと比較され、これらの偏差で
あるd軸電流偏差Δid*と、q軸電流偏差Δiq*を
得る。
【0031】そこで、q軸電流制御回路17では、q軸
電流偏差Δiq*から比例演算、若しくは比例積分演算
により、第1のq軸電圧指令値Vq1*を演算して出力
し、同様に、d軸電流制御回路18では、d軸電流偏差
Δid*から第1のd軸電圧指令値Vd1*を演算して
出力する。
【0032】次に、電圧電流位相差演算回路19では、
d軸電圧指令値Vd*とq軸電圧指令値Vq*、d軸電
流id及びq軸電流iqから電圧電流位相差θcを算出
している。
【0033】図2は、誘導モータ1における印加電圧ベ
クトルV1と1次電流ベクトルi1のベクトル図で、こ
のとき、印加電圧ベクトルV1は、第1の電圧指令ベク
トルV1*とほぼ一致しているものと見做せるので、d
軸電圧指令値Vd*とq軸電圧指令値Vq*を用いて表
わしている。
【0034】次に、電圧電流位相差θcは、図3のフロ
ーチャートに従って計算する。すなわち、まず、図2の
ベクトル図から明らかなように、電圧位相θvはd軸電
圧指令値Vd*とq軸電圧指令値Vq*から三角関数を
用いてステップ101で算出される。同様に、ステップ
102で、1次電流ベクトルi1の電流位相θiが、d
軸電流id及びq軸電流iqから得られる。従って、電
圧電流位相差θcは電圧位相θvと電流位相θiの差に
よりステップ103で計算できる。
【0035】次に、ステップ104において、電圧と電
流の位相差θcが、負の0°から90°までの範囲にあ
るか、或いは90°を越えているかを判断する。そし
て、まず、この位相差θcが負の場合には、ステップ1
05でθc=0°とし、他方、この位相差θcが90°
を越えるときには、ステップ106でθc=90°とす
る。つまり、この位相差θcが常に0から90°の範囲
の値しかとらないようにするのである。ここで、この制
限した位相差θcをベクトル位相と定義する。
【0036】このベクトル位相θcは第2の電圧指令回
路20に入力され、ここでd軸電流偏差Δid*とq軸
電流偏差Δiq*と共に、このベクトル位相θcを用
い、図4にのフローチャートに示す処理を行う。
【0037】まずステップ107、108では、d軸積
分入力値ΔVd2*、q軸積分入力値ΔVq2*を、そ
れぞれ図示の演算により算出する。次に、ステップ10
9、110では、d軸積分入力値ΔVd2*とq軸積分
入力値ΔVq2*に、それぞれゲインkd、kqを乗じて
積分した値を、第2のd軸電圧指令値Vd2*、及び第
2のq軸電圧指令値Vq2*として計算する。
【0038】これらの演算は、電流偏差ベクトルΔi1
*をベクトル位相θcだけ進ませた位相方向に第2の電
圧指令ベクトルV2*を積分することを意味しており、
従って、この関係は図5のベクトル図に示すようにな
る。
【0039】この図5のベクトルから明らかなように、
第2の電圧指令回路20を用いない場合、すなわち、従
来技術では、第1の電圧指令ベクトルV1*に対して1
次電流ベクトルi1が発生するので、1次電流ベクトル
i1が電流指令ベクトルi1*から遅れてしまうので、
負荷である誘導モータ1の位相関係がずれてしまう。
【0040】しかしながら、この実施例では、第2の電
圧指令回路20が設けてあり、これにより、1次電流ベ
クトルi1を電流指令ベクトルi1*に一致させるた
め、第2の電圧指令ベクトルV2*を計算し、これが第
1の電圧指令ベクトルV1*に加算されて電圧指令ベク
トルV*になるようにしているので、誘導モータ1の1
次電流ベクトルi1を電流指令ベクトルi1*に一致さ
せることができ、誘導モータ1の位相関係崩すことなく
制御を行なうことができるようになる。
【0041】従って、この第2の電圧指令回路20を設
けることにより、定常状態では、1次電流ベクトルが電
流指令ベクトルに一致する電圧指令ベクトルV1*を容
易に得ることができる。一方、回生時には、印加電圧と
1次電流の位相差が90°を越える事態を生じるが、こ
のときでも上記したベクトル位相θcを90°にするこ
とにより、安定性のよい電流制御系を得ることができ
る。従って、この実施例によれば、どのような運転状態
においても常に安定した電流制御を有する交流モータ制
御装置を提供することができる。
【0042】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。なお、以下の実施例では、簡略化のため、何れも制
御装置7についてだけ記載してある。
【0043】まず、図6は、本発明の他の一実施例で、
この図6の実施例も、基本的な構成は図1の実施例と同
じであるが、図1の実施例と異なる点は、非干渉制御回
路25、26を追加したことと、電圧電流位相差演算回
路19の代りに正弦波発生回路24を設けたことの2点
であり、従って以下、これらの相違点について重点的に
説明する。
【0044】まず、非干渉制御回路25、26は、d軸
電流指令値id*とq軸電流指令値iq*を流すために
本来必要とする電圧ベクトルV3*を、予め計算してフ
ィードフォワードにより電圧Vd1*、Vq1*に印加
する働きをする。
【0045】具体的には、これら非干渉制御回路25、
26では、それぞれ Vq3*=k3ωM ・id* Vd3*=k2ωM ・iq* を演算し、d軸電圧指令値、q軸電圧指令値に追加する
のである。ここで、モータ速度ωMではなく、電力変換
装置2の1次角周波数ω1を用いてもよい。
【0046】次に、正弦波発生回路24は、電流指令発
生回路9から出力されるd軸電圧指令値Vd*とq軸電
圧指令値Vq*を用い、これらとd軸電流指令値id
*、q軸電流指令値iq*を用いて次式により、Cosθ
cに比例した余弦波信号Vc*とSinθcに比例した正
弦波信号Vs*とを算出している。
【0047】Vc*=vd*・id*+vq*・iq* Vs*=vq*・id*−vd*・iq* なお、これらの式から明らかなように、図1の実施例で
は、電流センサ15の検出値から得たd軸電流idとq
軸電流iqを用いて算出していたのに対して、この実施
例では、d軸電流指令値id*とq軸電流指令値iq*
を用いており、従って、この実施例によれば、電流脈動
や電流センサの影響を受けないという利点がある。
【0048】そして、第2の電圧指令回路20では、図
1の実施例の場合とは異なり、これらの余弦波信号Vc
*と正弦波信号Vs*を用い、図4に相当する演算を行
っている。つまり、図4のステップ107、108にお
いて、Cosθc、Sinθcの代わりに、Vc*、Vs*
を用いて演算しているのである。
【0049】この方法で演算すると、図1の実施例の演
算方法に比較して、より簡単な演算処理で済むので、シ
ングルチップマイコンを用いた場合に、演算時間を短縮
できるという特徴がある。
【0050】この実施例の場合、電流制御系に非干渉制
御を追加しているので、等価回路から得られる印加電圧
をあらかじめ入力することになり、電流制御はその等価
回路の誤差や負荷変動による影響分だけに働くことにな
る。従って、電流制御系の安定性を更に向上することが
できる。また、より簡単な演算方法で安定した電流制御
系を構成できるので、信頼性の高い交流モータ制御装置
を得ることができる。
【0051】次に、図7は、ベクトル位相θcの求め方
が異なる他の一実施例で、図1の実施例における電圧電
流位相差演算回路19の代りに速度位相回路27を用い
たものである。図1の実施例における回転角演算回路1
4では、前述したように、1次角周波数ω1が演算され
ている。そこで、この図7の実施例では、この1次角周
波数ω1を速度位相回路27に入力し、ベクトル位相θ
cを演算して第2の電圧指令回路20に出力するように
したものである。
【0052】この速度位相回路27での処理内容は、1
次角周波数ω1とベクトル位相θcの関係を、予め図8
に示すようにテーブル化しておき、これを1次角周波数
ω1で検索するようにしたテーブル検索処理となってい
る。
【0053】この図8から明らかなように、このテーブ
ルは、1次角周波数ω1が0の場合にはベクトル位相θ
cを0に、1次角周波数ω1が高周波数になればベクト
ル位相θcを90度(deg)に近づけるように演算した結
果をテーブル化したものである。
【0054】そして、このベクトル位相θcにより電流
偏差Δid*、Δiq*に対する第2の電圧指令値vd
2*、vq2*をベクトル的に位相を進めて積分するの
で、低速時には電流偏差とほぼ同じ方向に第2の電圧指
令値を増加させ、高速時には電流偏差より90度進めた
方向に第2の電圧指令値を増加させることになる。
【0055】従って、この実施例によれば、モータの回
転速度が低速でも、高速でも安定な電流制御系を構成す
ることができる。
【0056】次に、図9は、第2の電圧指令値の積分ゲ
インGcをベクトル位相により可変にした場合の本発明
の一実施例で、前述までの実施例と異なる点は、第2の
電圧指令回路20の代りに別々に第2のd軸電圧指令回
路29と第2のq軸電圧指令回路28を用いている点
と、積分ゲイン演算回路30を設けている点にある。
【0057】まず、積分ゲイン演算回路30では、d軸
電圧指令値vd*とq軸電圧指令値vq*、d軸電流i
d、それにq軸電流iqからベクトル位相θcを算出す
る。なお、このときの演算方法は、図1の実施例と同じ
方法である。そして、さらにこの積分ゲイン演算回路3
0では、このベクトル位相θcをもとにして、図10に
示すテーブルを用い、積分ゲインGcを算出するように
なっている。
【0058】次に、第2のd軸電圧指令回路29と第2
のq軸電圧指令回路28では、それぞれ次式により、第
2のd軸電圧指令値Vd2*と第2のq軸電圧指令Vq
2*を演算するようになっている。
【0059】Vd2*=Gc・Δiq*+Vd2* Vq2*=Gc・Δid*+Vq2* この結果、まずベクトル位相θcが0度の場合には、図
10から明らかなように、積分ゲインGcが0にされる
のて、第2のd軸電圧指令回路29と第2のq軸電圧指
令回路28からの出力は実質的に0にされるので、この
ときは、q軸電流制御回路17とd軸電流制御回路18
で得られた第1の電圧指令値Vq1*、Vd1*だけで
制御されることになる。
【0060】そのため、この実施例においては、q軸電
流制御回路17とd軸電流制御回路18は、比例演算で
はなく、比例積分演算で動作する回路の方が適してる。
そして、ベクトル位相θcが90度のとき最大の積分ゲ
インGcmになるようにしてある。
【0061】この演算処理により、ベクトル位相θcが
大きいときには、第2の電圧指令値Vq2*、Vd2*
も大きくなり、これらの影響を大きくすることで、電流
制御の安定性の向上が得られるようにすることができ
る。従って、この図9の実施例は、図1の実施例よりも
簡単な演算方法で同等の電流制御特性を得ることができ
るという特徴を持っている。
【0062】次に、図11も本発明の一実施例で、この
実施例も基本的には図9の実施例と同じであるが、1次
角周波数ω1により第2の電圧指令値の影響を変化させ
るようにした点が、図9の実施例とは異なるものであ
る。
【0063】このため、図11に示すように、回転角演
算回路14で演算した1次角周波数ω1を、第2のd軸
電圧指令回路29、第2のq軸電圧指令回路28に入力
し、それぞれ次の演算を行なうようにしてある。 Vd2*=k4・ω1(ΣΔiq*) Vq2*=k4・ω1(ΣΔid*) この演算の結果、1次角周波数ω1が大きい場合には、
電流制御系は第2のd軸電圧指令値vd2*と第2のq
軸電圧指令vq2*の影響を強く受けるようになる。
【0064】また、この結果、1次角周波数ω1が小さ
くなると、第2のd軸電圧指令値Vd2*と第2のq軸
電圧指令Vq2*は直接的に減少するので、相対的に第
1のd軸電圧指令値Vd1*と第1のq軸電圧指令Vq
1*の影響が大きくなる。
【0065】従って、実施例によれば、モータ速度ωM
が高速から急に減速したときには、第2の電圧指令値も
すぐに減少するので、そのときの電流が定常状態に落ち
着くまでの時間を短縮でき、応答性が向上する。
【0066】次に、図12も本発明の一実施例で、より
簡単な演算により電流制御系の安定性を確保することが
できるようにした場合の実施例で、モータとしては、誘
導モータの代りに永久磁石界磁形の同期モータを用いて
いる。
【0067】この永久磁石式同期モータを用いたことに
より、制御系が異なってくる点としては、回転角指令値
θ*の代りに磁極位置検出器から得られる磁極位置θM
を用いるように構成されている点にある。
【0068】このような永久磁石式同期モータの制御の
場合では、通常、d軸電流指令id*は0に制御される
が、高回転まで回す場合にはd軸電流指令id*を積極
的に変化させ、弱め界磁を行うことができる。
【0069】ここで、図12において、電流制御演算を
行なうのはq軸電流制御回路17とd軸電流制御回路1
8だけであり、これだけでは、比例積分演算を行う従来
の電流制御方法と同じであるが、この実施例では、この
制御系にモード回生判定回路33を追加したものであ
り、これが本実施例の特徴である。
【0070】このモード回生判定回路33では、モータ
速度ωMとq軸電流指令値iq*を入力し、まず、この
q軸電流指令値iq*<0であるかを判断する。次に、
モータ速度ωMが予め設定してある高速判定速度ωM0
越えるか否かを判断する。
【0071】そして、結果が、iq*<0、かつ、ωM
>ωM0であれば、回生状態で、しかも同期モータが高速
に回転していることを意味するので、積分切替信号SW
を1にし、それ以外のときには、積分切替信号SWを0
にする。この積分切替信号SWは、図示のように、q軸
電流制御回路17とd軸電流制御回路18に入力され、
ここで、積分切替信号SWが0のときには通常の比例積
分演算を行い、同期モータの1次電流を制御する。一
方、積分切替信号SWが1のときには積分演算を停止
し、比例演算だけを行うのである。
【0072】この処理により、回生状態で、モータが高
速回転の場合だけ積分演算を停止することにより、積分
演算による電流制御系の安定性の低下を防止すると共
に、それ以外の場合には通常の簡単な電流制御演算によ
り良好なトルク制御を持つ交流モータ制御装置を得るこ
とができる。
【0073】次に図13は、積分切替方法、つまり、制
御回路10におけるモード判定回路34の処理方法が、
図12の実施例におけるモード判定回路33とは異なっ
ている本発明の一実施例である。q軸電流制御回路17
とd軸電流制御回路18では、比例積分演算により電流
フィードバック制御を行なう。モード判定回路34は、
電流指令発生回路6から得られるd軸電流指令値id*
とq軸電流指令値iq*を入力し、回生状態で、かつ、
弱め界磁状態であるか否かを判断して、積分切替信号S
Wを決定して出力するようになっている。
【0074】このモード判定回路34による演算内容を
図14のフローチャートに示す。まずステップ111で
これらの信号を入力し、次のステップ112では、q軸
電流指令値iq*が負であるか否かを判断する。
【0075】まず、q軸電流指令値iq*が負の場合は
回生状態であると判断されるので、ステップ113に進
む。一方、iq*が正又は0であるときには、回生状態
ではないと判断して、ステップ115において、積分切
替信号SWを0にする。
【0076】ステップ113では、d軸電流指令値id
*が予め設定してある弱め界磁判定値id0と比較す
る。そして、このd軸電流指令値id*がid0以上の
場合には、弱め界磁状態ではないと見做してステップ1
15に進み、ここで積分切替信号SWを0に設定する。
【0077】一方、d軸電流指令値id*がid0未満
の場合には、弱め界磁状態であるとして、ステップ11
4において、積分切替信号SWを1にする。つまり、現
在の運転モードが回生で、かつ、弱め界磁状態と判断し
たときに積分切替信号SWを1にするものである。
【0078】この積分切替信号SWは、図示のように、
モード判定回路34からq軸電流制御回路17とd軸電
流制御回路18、第2のd軸電圧指令回路29、及び第
2のq軸電圧指令回路28に出力される。
【0079】そして、この積分切替信号SWが0の場合
には、q軸電流制御回路17とd軸電流制御回路18に
おいては積分演算を行い、第2のd軸電圧指令回路29
と第2のq軸電圧指令回路28での積分演算は停止され
る。
【0080】他方、この積分切替信号SWが1の場合に
は、q軸電流制御回路17とd軸電流制御回路18にお
ける積分演算を停止し、第2のd軸電圧指令回路29と
第2のq軸電圧指令回路28による積分演算を行なうの
である。
【0081】このように積分切替信号SWを用いること
により、回生状態で、かつ、弱め界磁状態の場合だけ、
第2のd軸電圧指令回路29と第2のq軸電圧指令回路
28による積分演算を行い、電流制御系の安定さが低下
するのを防止すると共に、そうでないときには、制御に
用いるマイコンの処理負担を軽減することができる。
【0082】従って、この図13の実施例によれば、電
流制御系の安定性を充分に確保すると共に、マイコンの
負担を軽くできるので、その処理を制御系の診断等に利
用できることになり、システムの信頼性を更に向上する
ことができる利点がある。
【0083】図15は、本発明の更に別の一実施例で、
前述の実施例では積分切替信号SWが1の場合だけ積分
演算を停止したが、この実施例では常時積分演算を停止
させるようにしたものである。つまり、この実施例で
は、電流制御回路では比例演算だけとするのである。し
かし、これでは定常偏差が生じるので、この実施例で
は、抵抗の電圧降下分をフィードフォワードにより加え
るようにしたものである。
【0084】なお、この図15では、一例として、d軸
についての制御だけを行なうようにした実施例について
示したもので、図示のように、d軸電流制御回路をd軸
比例制御演算器41で構成し、d軸抵抗電圧演算回路4
2で演算した電圧降下分Vdrを、次式に示すように、
d軸比例制御演算器41で演算した指令値Vd1*にフ
ィードフォワードするように構成したものである。
【0085】Vdr=R・id* なお、この実施例では、上式に示すように、d軸電流指
令id*を用いているが、次式のように、実際の電流i
dを用いても実現することができる。
【0086】Vdr=R・id また、上記したように、この実施例では、d軸にだけ適
用しているが、これにq軸を追加したり、或いはq軸だ
けに適用するようにしてもよい。
【0087】以上、本発明について、いくつかの実施例
と、誘導モータ、同期モータの場合についても異なる方
式で説明したが、これらの実施例を組合わせて本発明を
実施するようにしてもよい。また、以上の実施例では、
電流偏差に対して、加算すべき印加電圧の方向を変える
ための方法について、いくつか提案しているが、交流モ
ータの駆動状態に関する情報をもとに、その印加電圧の
方向を変える方法であれば同一の効果を生むことにな
る。
【0088】次に、本発明による交流モータ制御装置の
応用例を示し、その有効性について説明する。まず図1
6は、例えば図1に示した本発明による交流モータ制御
装置をクレーンに適用した場合のシステム構成図で、こ
の図16では省略してあるが、制御装置7は、図1に示
すように構成されている。そして、このクレーンでは、
運転者が操作レバー201を操作して荷物204の上げ
下げを指示するようになっており、この操作により運転
指令発生装置202が制御装置7に正転(FWD)/逆転
(REV)、速度信号(CF1〜CF4)の各信号を発生す
るように構成されている。
【0089】制御装置7内では、これらの信号をトルク
指令発生装置8で受け、トルク指令τ*を発生し、制御
装置7内の電流指令発生回路9に入力され、前述した制
御装置7により誘導モータ1が制御されるようになって
おり、これにより、ギヤなどの動力伝達機構5aを介し
て巻き取りドラム203を駆動し、荷物204の吊り上
げ吊り下げを行なうようになっている。
【0090】このとき、このようなクレーン(ホイスト
でも同様)では、速度制御が必要であり、このため、ト
ルク指令発生装置8は入力された速度信号(CF1〜C
F4)に応じて速度指令を発生し、速度制御演算を施
し、トルク指令τ*を出力する。
【0091】ところで、このクレーン(ホイストでも同
様)では、荷物204が定格荷重のとき、定格速度で持
ち上げることができるように誘導モータ1と電力変換回
路3が選定されるが、荷物204が軽いときは、定格速
度以上でも動かせるようにすることが要求され、従っ
て、この場合には、高速の弱め界磁状態で運転されるこ
とになる。
【0092】この場合、荷物204を吊り上げるときは
力行運転になるので、特に問題はないが、吊り下げると
きは回生運転になり、荷物204が軽くて吊り下げの状
態になったときには高速の弱め界磁状態で、かつ、回生
状態となり、このため、従来技術のように、高速の弱め
界磁状態で、かつ、回生状態で誘導モータ1の電流制御
が不安定になってしまうとすると、直ちに荷物204の
落下につながり、安全上極めて危険な状態となる。従来
技術のように、力行運転時、つまり、つり上げ時では、
電流制御は不安定とならないため、正常に持ち上げるこ
とができるが、回生運転では不安定になってしまうので
は、吊り上げた荷物を下降できないことになり、使用上
かなり問題になってしまうから、この点で本発明の有効
なことが理解される。
【0093】次に、図17は、本発明を電気自動車に適
用した場合のシステム構成例で、このような電気自動車
では、図示のように、誘導モータ1より、駆動軸5bを
介してタイヤ6a、6bにモータトルクを伝達し、車体
4を走行させる。運転者は、アクセル21、ブレーキ2
2、切替スイッチ23を操作し、自動車の走行を制御す
るのであるが、このためアクセル21の踏み込み量x
a、ブレーキ22の踏み込み量xb、前進、後進、停止
を指示する切替スイッチ23の切替信号SDR、及び位
置検出器13からの信号θMによるモータ速度ωMを制御
装置7内に取り込み、これによりトルク指令発生装置8
aが誘導モータ1が出力すべきトルク指令値τ*を演算
するようになっている。
【0094】このような電気自動車に本発明による電流
制御方法を適用した場合の利点は、長い下り坂を走行す
る場合に得られる。すなわち、この場合には、通常、運
動エネルギーを電力回生してバッテリーに戻す回生制御
が行なわれる。そこで、トルク指令発生装置8aでは、
この回生制御に必要なトルク指令値τ*を演算する。
【0095】また、電気自動車では、エネルギー損失を
できるだけ低減するため、モータトルクに応じて弱め界
磁制御を積極的に行っている。このような場合には、従
来の電流制御方法では、安定性が低下することがあるの
に対して、本発明の実施例によれば、力行時と同様に高
い安定性を保持することができ、従って、このことから
も、本発明が、高速走行で、かつ、回生時に極めて有効
な方法であることが理解される。
【0096】なお、上記実施例では、説明の簡略化のた
め、制御装置7の内部要素を回路として表現している
が、アナログ回路やディジタル回路で実現できるほか、
マイクロプロセッサのソフトウェアによる処理でも実現
できることはいうまでもない。
【0097】ここで、本発明の実施態様をまとめて列挙
して見ると、以下の通りである。 実施態様1 請求項1において、前記ベクトル位相を、前記電力変換
装置の1次周波数により変化させることを特徴とする交
流モータ制御装置。 実施態様2 請求項1において、前記ベクトル位相を、前記交流モー
タの印加電圧のd,q軸成分と、前記d,q軸電流の成
分との積により得ることを特徴とする交流モータ制御装
置。 実施態様3 請求項1において、前記ベクトル位相を、前記交流モー
タの印加電圧と1次電流の位相差から得ることを特徴と
する交流モータ制御装置。
【0098】実施態様4 実施態様2、あるいは、実施態様3のおいて、前記1次
電流を、前記d軸電流指令値と前記q軸電流指令値から
推定することを特徴とする交流モータ制御装置。
【0099】実施態様5 請求項1において、前記補正d軸電圧と前記補正q軸電
圧を、積分演算により算出することを特徴とする交流モ
ータ制御装置。 実施態様6 請求項1において、前記ベクトル位相を、0度から90
度の範囲内で設定することを特徴とする交流モータ制御
装置。 実施態様7 請求項1において、前記d軸電流指令値により基準q軸
電圧を、前記q軸電流指令値により基準d軸電圧を算出
し、それぞれ前記q軸電圧指令値、前記d軸電圧指令値
に加算することを特徴とする交流モータ制御装置。
【0100】実施態様8 請求項2において、前記補正q軸電圧、前記d軸電圧
を、それぞれ前記d軸電流偏差、前記q軸電流偏差を積
分することにより得ることを特徴とする交流モータ制御
装置。 実施態様9 実施例態様8において、前記積分のゲインを、前記交流
モータの印加電圧と1次電流の位相差により変えること
を特徴とする交流モータ制御装置。 実施態様10 実施態様8において、前記補正q軸電圧、前記補正d軸
電圧は、それぞれ前記d軸電流偏差、前記q軸電流偏差
を積分して、前記電力変換装置の1次各周波数を乗じる
ことにより得ることを特徴とする交流モータ制御装置。 実施態様11 請求項2において、前記d軸電流指令値により基準q軸
電圧を、前記q軸電流指令値により基準d軸電圧を算出
し、それぞれ前記q軸電圧指令値、前記d軸電圧指令値
に加算することを特徴とする交流モータ制御装置。
【0101】実施態様12 請求項3において、前記交流モータの運転状態が回生の
とき、前記第1、または、第2の演算方法に切替ること
を特徴とする交流モータ制御装置。 実施態様13 請求項3において、前記交流モータの運転状態が回生
で、かつ、高速回転であると判断したとき、前記第1、
または、第2の演算方法に切替ることを特徴とする交流
モータ制御装置。 実施態様14 請求項3において、前記交流モータの運転状態が回生
で、かつ、前記d軸電流指令値を下げて弱め界磁制御を
行なうとき、前記第1、または、第2の演算方法に切替
ることを特徴とする交流モータ制御装置。
【0102】実施態様15 請求項4において、d軸の制御演算を電流偏差の比例演
算のみとし、その演算結果とd軸の抵抗電圧降下分をフ
ィードフォワード量から前記電圧を補正する手段を備え
たことを特徴とする交流モータ制御装置。 実施態様16 請求項4、実施態様15において、抵抗電圧降下分を電
圧指令から算出することとしたことを特徴とする交流モ
ータ制御装置。 実施態様17 請求項4、実施態様15において、抵抗電圧降下分を検
出電流から算出することとしたことを特徴とする交流モ
ータ制御装置。
【0103】
【発明の効果】本発明によれば、回生時や弱め界磁制御
時にも安定性のよい電流制御が得られるので、小型で、
常に高効率な運転が可能な交流モータ制御装置を提供で
きる効果がある。そして、この結果、本発明は、特に力
行/回生を使うクレーン(ホイスト)に有効で、さらに下
り坂を長時間運転しなければならない電気車に有効であ
る。
【0104】また、本発明によれば、フィードフォワー
ドで各電流に対して発生すべき印加電圧を入力できるの
で、交流モータ制御装置の応答性を向上する効果もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】誘導モータを用いた場合の本発明による交流モ
ータ制御装置の一実施例を示す構成図である。
【図2】本発明における誘導モータの印加電圧と1次電
流の関係をd−q座標系から見たときのベクトル図であ
る。
【図3】本発明の実施例における電圧電流位相差演算回
路のベクトル位相θcの演算処理を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図4】本発明の実施例における第2の電圧指令回路に
よりベクトル位相θcから第2の電圧指令値を得るため
の処理を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の実施例における第2の電圧指令値と電
流偏差の関係を示すベクトル図である。
【図6】正弦波発生回路を用いた場合の本発明による交
流モータ制御装置の一実施例を示す構成図である。
【図7】1次角周波数によりベクトル位相θcを演算す
るようにした本発明による交流モータ制御装置の一実施
例を示す構成図である。
【図8】本発明の実施例において1次角周波数からベク
トル位相θcを演算する場合に使用するテーブルの特性
図である。
【図9】q軸電流偏差により第2のd軸電圧指令値を求
め、d軸電流偏差により第2のq軸電圧指令値を求める
ようにした本発明による交流モータ制御装置の実施例を
示す構成図である。
【図10】本発明の実施例においてベクトル位相θcか
ら積分ゲインGcを演算する場合に使用するテーブルの
特性図である。
【図11】1次角周波数により第2のd軸電圧指令値を
求め、第2のq軸電圧指令値を変化させるようにした本
発明による交流モータ制御装置の実施例を示す構成図で
ある。
【図12】永久磁石式のモータを用いて回生状態で高速
時に積分を停止するようにした本発明による交流モータ
制御装置の実施例を示す構成図である。
【図13】回生状態で弱め界磁制御時に積分の演算方法
を切り替るようにした本発明による交流モータ制御装置
の実施例を示す構成図である。
【図14】本発明の実施例におけるモード判定処理を示
すフローチャートである。
【図15】電流制御演算を常時比例演算とし、抵抗の電
圧降下分をフィードフォワードするようにした本発明に
よる交流モータ制御装置の実施例を示す構成図である。
【図16】本発明による交流モータ制御装置をクレーン
に適用した場合のシステム構成図である。
【図17】本発明による交流モータ制御装置を電気自動
車に適用した場合のシステム構成図である。
【図18】従来技術による交流モータ制御装置で回生を
行った場合の電圧、電流の位相関係を示すベクトル図で
ある。
【符号の説明】
1 誘導モータ 2 電力変換回路 3 直流電源 7 制御装置 8、8a トルク指令発生装置 9 電流指令発生回路 10 電流制御回路 11、16 座標変換回路 12 PWM発生回路 13 位置検出器 14 回転角演算回路 15 電流センサ 17 q軸電流制御回路 18 d軸電流制御回路 19 電圧電流位相差演算回路 20 第2の電圧指令回路 21 アクセル 22 ブレーキ 23 切替スイッチ 24 正弦波発生回路 25、26 非干渉制御回路 27 速度位相回路 28 第2のq軸電圧指令回路 29 第2のd軸電圧指令回路 30 積分ゲイン演算回路 33 モード回生判定回路 34 モード判定回路 40 速度演算回路 41 d軸比例電流制御回路 42 d軸電圧降下演算回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 正木 良三 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 高本 祐介 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流モータと、該交流モータに供給する
    電力を発生する電力変換装置と、前記交流モータが発生
    すべきトルク指令値から前記交流モータの磁束を発生す
    るためのd軸電流指令値及びそれに直交するq軸電流指
    令値を演算する電流指令値発生装置と、前記d軸電流指
    令値と前記交流モータのd軸電流とのd軸電流偏差から
    d軸電圧指令値を、及び前記q軸電流指令と前記交流モ
    ータのq軸電流とのq軸電流偏差からq軸電圧指令値
    を、それぞれ算出することにより前記電力変換装置を制
    御する電流制御装置を備えた交流モータ制御装置におい
    て、 前記電流制御装置は、前記d軸電流偏差及び前記q軸電
    流偏差から補正d軸電圧及び補正q軸電圧を算出し、前
    記交流モータの駆動状態を基にしたベクトル位相により
    前記d軸電圧指令値を前記補正d軸電圧で補正し、前記
    ベクトル位相により前記補正q軸電圧指令値を前記補q
    軸電圧から補正する電圧ベクトル補正手段を備えたこと
    を特徴とする交流モータ制御装置。
  2. 【請求項2】 交流モータと、該交流モータに供給する
    電力を発生する電力変換装置と、前記交流モータが発生
    すべきトルク指令値から前記交流モータの磁束を発生す
    るためのd軸電流指令値及びそれに直交するq軸電流指
    令値を演算する電流指令値発生装置と、前記d軸電流指
    令値と前記交流モータのd軸電流とのd軸電流偏差から
    d軸電圧指令値を、及び前記q軸電流指令と前記交流モ
    ータのq軸電流とのq軸電流偏差からq軸電圧指令値
    を、それぞれ算出することにより前記電力変換装置を制
    御する電流制御装置を備えた交流モータ制御装置におい
    て、 前記電流制御装置は、前記d軸電流偏差により補正q軸
    電圧を、前記q軸電流偏差により補正d軸電圧を算出し
    てそれぞれ前記q軸電圧指令値、前記d軸電圧指令値を
    補正する電圧補正手段を備えたことを特徴とする交流モ
    ータ制御装置。
  3. 【請求項3】 交流モータと、該交流モータに供給する
    電力を発生する電力変換装置と、前記交流モータが発生
    すべきトルク指令値から前記交流モータの磁束を発生す
    るためのd軸電流指令値及びそれに直交するq軸電流指
    令値を演算する電流指令値発生装置と、前記d軸電流指
    令値と前記交流モータのd軸電流とのd軸電流偏差から
    d軸電圧指令値を、及び前記q軸電流指令と前記交流モ
    ータのq軸電流とのq軸電流偏差からq軸電圧指令値
    を、それぞれ比例演算と積分演算により算出することに
    より前記電力変換装置を制御する電流制御装置を備えた
    交流モータ制御装置において、 前記交流モータの運転状態により、前記電流制御装置は
    前記積分演算方法を、前記d軸電流偏差を積分すること
    により前記q軸電圧指令値を補正し、前記q軸電流偏差
    を積分することにより前記d軸電圧指令値を補正する第
    1の演算方法、または、積分を停止する第2の演算方法
    に、切替ることを特徴とする交流モータ制御装置。
  4. 【請求項4】 交流モータと、該交流モータに供給する
    電力を発生する電力変換装置と、前記交流モータが発生
    すべきトルク指令値から前記交流モータの磁束を発生す
    るためのd軸電流指令値及びそれに直交するq軸電流指
    令値を演算する電流指令値発生装置と、前記d軸電流指
    令値と前記交流モータのd軸電流とのd軸電流偏差から
    d軸電圧指令値を、及び前記q軸電流指令と前記交流モ
    ータのq軸電流とのq軸電流偏差からq軸電圧指令値
    を、それぞれ算出することにより前記電力変換装置を制
    御する電流制御装置を備えた交流モータ制御装置におい
    て、 前記電流制御装置の少なくとも1方を電流偏差の比例演
    算のみとし、その演算結果とその軸の抵抗電圧降下分を
    フィードフォワード量から前記電圧指令値を補正する手
    段を備えたことを特徴とする交流モータ制御装置。
JP33361795A 1995-12-21 1995-12-21 交流モータ制御装置 Expired - Lifetime JP3241252B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33361795A JP3241252B2 (ja) 1995-12-21 1995-12-21 交流モータ制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33361795A JP3241252B2 (ja) 1995-12-21 1995-12-21 交流モータ制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09182498A true JPH09182498A (ja) 1997-07-11
JP3241252B2 JP3241252B2 (ja) 2001-12-25

Family

ID=18268061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33361795A Expired - Lifetime JP3241252B2 (ja) 1995-12-21 1995-12-21 交流モータ制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3241252B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007274863A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Aisin Aw Co Ltd 電動駆動制御装置及び電動駆動制御方法
EP2357724A1 (en) * 2009-12-01 2011-08-17 Konecranes Plc Motor control system for a hoist drive
JP2011254645A (ja) * 2010-06-03 2011-12-15 Fuji Electric Co Ltd 電力変換装置及び電力変換システム
JP2014027804A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Daikin Ind Ltd 電力変換装置
JP2014155393A (ja) * 2013-02-13 2014-08-25 Nagaoka Univ Of Technology 交流電機システム及びその制御方法
WO2015098600A1 (ja) * 2013-12-26 2015-07-02 東海旅客鉄道株式会社 電気車制御装置
CN109428523A (zh) * 2017-09-01 2019-03-05 现代自动车株式会社 用于反馈控制的方法和系统

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007274863A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Aisin Aw Co Ltd 電動駆動制御装置及び電動駆動制御方法
EP2357724A1 (en) * 2009-12-01 2011-08-17 Konecranes Plc Motor control system for a hoist drive
US8816619B2 (en) 2009-12-01 2014-08-26 Konecranes Plc Motor control system for a hoist drive
JP2011254645A (ja) * 2010-06-03 2011-12-15 Fuji Electric Co Ltd 電力変換装置及び電力変換システム
JP2014027804A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Daikin Ind Ltd 電力変換装置
JP2014155393A (ja) * 2013-02-13 2014-08-25 Nagaoka Univ Of Technology 交流電機システム及びその制御方法
WO2015098600A1 (ja) * 2013-12-26 2015-07-02 東海旅客鉄道株式会社 電気車制御装置
JP2015126621A (ja) * 2013-12-26 2015-07-06 東海旅客鉄道株式会社 電気車制御装置
CN106458037A (zh) * 2013-12-26 2017-02-22 东海旅客铁道株式会社 电车控制装置
US10005362B2 (en) 2013-12-26 2018-06-26 Central Japan Railway Company Electric vehicle control device
CN109428523A (zh) * 2017-09-01 2019-03-05 现代自动车株式会社 用于反馈控制的方法和系统
CN109428523B (zh) * 2017-09-01 2023-09-26 现代自动车株式会社 用于反馈控制的方法和系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP3241252B2 (ja) 2001-12-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3746334B2 (ja) 永久磁石型同期モータの駆動制御装置及び方法
US6222334B1 (en) Regenerative braking system
CN102282758B (zh) 交流电动机的控制装置及电动车辆
CN111418147B (zh) 马达驱动系统
US5990657A (en) Inverter system and control system for electric vehicle
JP3515460B2 (ja) 交流モータの制御装置
JPH07143611A (ja) 電気自動車の回生制動制御方法および制御装置
WO1998042070A1 (fr) Appareil et procede de commande de moteur a induction
WO2009104452A1 (ja) モータ駆動制御装置
JPH11332300A (ja) 同期フレ―ムにおける電流制御装置用の二次元変数限界値比例積分レギュレ―タ
JP3240888B2 (ja) モータ制御装置、モータ制御方法、およびそれを用いた電気車
JP2018133935A (ja) インバータ装置および電動車両
JP2012060710A (ja) モータ制御システム
JP5236965B2 (ja) モータの制御装置
JP3241252B2 (ja) 交流モータ制御装置
JP2012095390A (ja) モータ制御システム
JP4007309B2 (ja) モータ制御装置及びモータ制御方法
JP2005130638A (ja) 電気自動車用電力変換装置
JP3750681B2 (ja) 永久磁石型同期モータの駆動制御装置及び方法
JP4476049B2 (ja) ブラシレスモータの制御装置
JP2001238497A (ja) 誘導電動機の駆動制御装置
JP2008131801A (ja) モータ制御装置、モータ制御方法および車両駆動装置
JP2002142499A (ja) 速度センサレスベクトル制御装置
JP3738865B2 (ja) Ipmモータの制御方法
JP2002051596A (ja) 交流モーターの駆動制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071019

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081019

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091019

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091019

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101019

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111019

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121019

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121019

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131019

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term