JPH09184088A - めっき浴中の鉄(iii) イオンによる錫スラッジの生成を抑制する方法 - Google Patents
めっき浴中の鉄(iii) イオンによる錫スラッジの生成を抑制する方法Info
- Publication number
- JPH09184088A JPH09184088A JP896A JP896A JPH09184088A JP H09184088 A JPH09184088 A JP H09184088A JP 896 A JP896 A JP 896A JP 896 A JP896 A JP 896A JP H09184088 A JPH09184088 A JP H09184088A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tin
- iron
- plating bath
- iii
- ions
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 酸性錫めっき浴におけるスラッジ生成を、鉄
(III)イオンの存在下でも少量に抑制する方法を提供す
る。 【解決手段】 酸性錫めっき浴にフェノール性水酸基の
o−位に水酸基またはカルボキシル基を有するフェノー
ル類を0.1〜0.5mol/l添加する。これによっ
て、めっき浴中に不可避的に混入する鉄イオンによって
生じる錫スラッジの生成を効果的に抑制することができ
る。
(III)イオンの存在下でも少量に抑制する方法を提供す
る。 【解決手段】 酸性錫めっき浴にフェノール性水酸基の
o−位に水酸基またはカルボキシル基を有するフェノー
ル類を0.1〜0.5mol/l添加する。これによっ
て、めっき浴中に不可避的に混入する鉄イオンによって
生じる錫スラッジの生成を効果的に抑制することができ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブリキ等の電気錫め
っき鋼板の製造において、酸性錫めっき浴中の鉄(III)
イオンによって増加する錫スラッジの生成を抑制する方
法に関する。
っき鋼板の製造において、酸性錫めっき浴中の鉄(III)
イオンによって増加する錫スラッジの生成を抑制する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ブリキ等の錫めっき鋼板は、現在は主と
してめっき浴としてフェロスタン浴(フェノールスルホ
ン酸浴)を用い、20A/dm2 程度の電流密度で錫め
っきすることにより製造されている。電気錫めっきの陽
極には、かっては金属錫が使われていたが、電解により
溶解するために陰極のストリップとの距離を一定に保つ
のが困難であること、また、交換が煩雑なことからチタ
ン表面を貴金属で被覆した不溶性電極が使われるケース
が多くなっている。
してめっき浴としてフェロスタン浴(フェノールスルホ
ン酸浴)を用い、20A/dm2 程度の電流密度で錫め
っきすることにより製造されている。電気錫めっきの陽
極には、かっては金属錫が使われていたが、電解により
溶解するために陰極のストリップとの距離を一定に保つ
のが困難であること、また、交換が煩雑なことからチタ
ン表面を貴金属で被覆した不溶性電極が使われるケース
が多くなっている。
【0003】不溶性陽極を使用する場合、電気めっきで
失われるめっき浴中の錫イオンを補給する手段として、
金属錫粒をめっき液で流動させ、酸化剤として酸素をめ
っき浴中に吹き込むことで金属錫の錫(II) イオンへの
酸化を促進する方法が採られている。このとき、錫(I
I) はさらに酸化されて錫(IV) の酸化物の沈殿、すな
わちスラッジが生成する。また、不溶性陽極表面からは
反応性の高い酸素が発生し、めっき浴中の錫(II) イオ
ンを錫(IV) へ、また、ストリップから溶解した鉄(I
I) イオンを鉄(III)イオンへと酸化する。鉄(III)イ
オンは酸化力が強く、錫(II) イオンを錫(IV)へと酸
化する。錫(IV)の溶液溶解性は低く、酸化物の沈殿す
なわちスラッジを生じる。
失われるめっき浴中の錫イオンを補給する手段として、
金属錫粒をめっき液で流動させ、酸化剤として酸素をめ
っき浴中に吹き込むことで金属錫の錫(II) イオンへの
酸化を促進する方法が採られている。このとき、錫(I
I) はさらに酸化されて錫(IV) の酸化物の沈殿、すな
わちスラッジが生成する。また、不溶性陽極表面からは
反応性の高い酸素が発生し、めっき浴中の錫(II) イオ
ンを錫(IV) へ、また、ストリップから溶解した鉄(I
I) イオンを鉄(III)イオンへと酸化する。鉄(III)イ
オンは酸化力が強く、錫(II) イオンを錫(IV)へと酸
化する。錫(IV)の溶液溶解性は低く、酸化物の沈殿す
なわちスラッジを生じる。
【0004】このようなスラッジ生成に関して、特開平
4−333590号公報には、めっき浴中の溶存酸素に
より鉄(II) イオンが酸化されて生じた鉄(III)イオン
による錫スラッジの生成を抑制する方法として、めっき
浴にα−オキシカルボン酸を添加し、その中に含まれる
−COOH基あるいは−OH基が鉄(III)イオンと化合
することによって錫(II) の酸化を抑制する方法が提供
されている。つまり、鉄(III)イオンをマスキングする
ことにより、 Sn2++2Fe3+→ Sn4++2Fe2+ の反応を抑制するというものである。
4−333590号公報には、めっき浴中の溶存酸素に
より鉄(II) イオンが酸化されて生じた鉄(III)イオン
による錫スラッジの生成を抑制する方法として、めっき
浴にα−オキシカルボン酸を添加し、その中に含まれる
−COOH基あるいは−OH基が鉄(III)イオンと化合
することによって錫(II) の酸化を抑制する方法が提供
されている。つまり、鉄(III)イオンをマスキングする
ことにより、 Sn2++2Fe3+→ Sn4++2Fe2+ の反応を抑制するというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記特開平
4−333590号公報に記載されている方法を、本発
明者らが実験室で再現したところ、試験開始2日目まで
は鉄(III)イオンによる錫スラッジの生成をよく抑制で
きたが、3日目になると通常のスラッジとは異なる白色
沈殿が多量に生成した。これは、めっき浴中の錫(II)
イオンが酸化されて錫(IV)イオンが生じ、α−オキシ
カルボン酸と結合して生じた沈殿が主であった。このよ
うに、α−オキシカルボン酸を鉄(III)イオンマスキン
グ剤としてフェロスタン浴に添加することはメリットが
少ないと判断される。
4−333590号公報に記載されている方法を、本発
明者らが実験室で再現したところ、試験開始2日目まで
は鉄(III)イオンによる錫スラッジの生成をよく抑制で
きたが、3日目になると通常のスラッジとは異なる白色
沈殿が多量に生成した。これは、めっき浴中の錫(II)
イオンが酸化されて錫(IV)イオンが生じ、α−オキシ
カルボン酸と結合して生じた沈殿が主であった。このよ
うに、α−オキシカルボン酸を鉄(III)イオンマスキン
グ剤としてフェロスタン浴に添加することはメリットが
少ないと判断される。
【0006】しかし、鉄(III)イオンによって多量の錫
スラッジが生成することは、コスト的に問題が大きく、
この解決が望まれていた。そこで、本発明の目的は、電
気錫めっきに用いられる酸性浴の錫酸化物または錫水酸
化物よりなるスラッジ生成量を抑制し、かつ他の錫塩の
沈殿も生じさせない方法を提供することにある。
スラッジが生成することは、コスト的に問題が大きく、
この解決が望まれていた。そこで、本発明の目的は、電
気錫めっきに用いられる酸性浴の錫酸化物または錫水酸
化物よりなるスラッジ生成量を抑制し、かつ他の錫塩の
沈殿も生じさせない方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸性錫めっき
浴に、フェノール性水酸基のo−位に水酸基またはカル
ボキシル基を有するフェノール類を0.1〜0.5mo
l/l添加することを特徴とする鉄(III)イオンによる
錫スラッジの生成を抑制する方法である。酸濃度は硫酸
換算で5〜100g/l、錫(II) 濃度が10〜100
g/lであることが好適である。フェノール類は、さら
に芳香環にスルホン基を有することが、より好適であ
る。
浴に、フェノール性水酸基のo−位に水酸基またはカル
ボキシル基を有するフェノール類を0.1〜0.5mo
l/l添加することを特徴とする鉄(III)イオンによる
錫スラッジの生成を抑制する方法である。酸濃度は硫酸
換算で5〜100g/l、錫(II) 濃度が10〜100
g/lであることが好適である。フェノール類は、さら
に芳香環にスルホン基を有することが、より好適であ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。酸性錫めっきラインで鋼帯に連続的に錫めっきを
施す作業を続けると、鋼帯からめっき浴中へ鉄(II) イ
オンが溶解する。鉄(II) イオンは、めっき時にアノー
ドにより、また金属錫溶解時に酸素により酸化されて鉄
(III)イオンへと変化する。鉄(III)イオンは強い酸化
剤であり、めっき浴中の錫(II) イオンを酸化してスラ
ッジを多量に生じさせる。そこで、めっき浴中の鉄(II
I)イオンが酸化剤として作用しないようにマスキングす
る必要がある。
する。酸性錫めっきラインで鋼帯に連続的に錫めっきを
施す作業を続けると、鋼帯からめっき浴中へ鉄(II) イ
オンが溶解する。鉄(II) イオンは、めっき時にアノー
ドにより、また金属錫溶解時に酸素により酸化されて鉄
(III)イオンへと変化する。鉄(III)イオンは強い酸化
剤であり、めっき浴中の錫(II) イオンを酸化してスラ
ッジを多量に生じさせる。そこで、めっき浴中の鉄(II
I)イオンが酸化剤として作用しないようにマスキングす
る必要がある。
【0009】本発明者らは、鉄(III)イオンを効果的に
マスキングし、かつ錫塩の沈殿を生じない物質について
種々検討した結果、フェノール性水酸基のo−位に水酸
基またはカルボキシル基を有するフェノール類がマスキ
ングに効果的な物質であること、さらに芳香環にスルホ
ン基を導入する事によって鉄(III)イオンのマスキング
に対する選択性が高くなることを見出した。鉄(III)イ
オンを効果的にマスキングするフェノール類の具体的な
例としては、サリチル酸、カテコール、またスルホン基
を有するものの例として、チロン、5−スルホサリチル
酸を挙げることができる。
マスキングし、かつ錫塩の沈殿を生じない物質について
種々検討した結果、フェノール性水酸基のo−位に水酸
基またはカルボキシル基を有するフェノール類がマスキ
ングに効果的な物質であること、さらに芳香環にスルホ
ン基を導入する事によって鉄(III)イオンのマスキング
に対する選択性が高くなることを見出した。鉄(III)イ
オンを効果的にマスキングするフェノール類の具体的な
例としては、サリチル酸、カテコール、またスルホン基
を有するものの例として、チロン、5−スルホサリチル
酸を挙げることができる。
【0010】これらの作用効果は、カルボキシル基(−
COOH基)または水酸基(−OH基)が酸解離して静
電的に鉄(III)イオンと結合し、水酸基(−OH基)の
酸素原子の非共有電子対が鉄(III)イオンの空の電子軌
道に配位することで安定な5員環または6員環キレート
を形成することによる。芳香環へのスルホン基の導入に
より鉄(III)イオンとの選択性が高くなる理由について
は詳細は不明だが、カルボキシル基や水酸基の電荷密度
が鉄(III)キレート形成に最適になるためと思われる。
COOH基)または水酸基(−OH基)が酸解離して静
電的に鉄(III)イオンと結合し、水酸基(−OH基)の
酸素原子の非共有電子対が鉄(III)イオンの空の電子軌
道に配位することで安定な5員環または6員環キレート
を形成することによる。芳香環へのスルホン基の導入に
より鉄(III)イオンとの選択性が高くなる理由について
は詳細は不明だが、カルボキシル基や水酸基の電荷密度
が鉄(III)キレート形成に最適になるためと思われる。
【0011】フェノール性水酸基のo−位に水酸基また
はカルボキシル基を有するフェノール類の添加量は0.
1〜0.5mol/lに規定する。0.1mol/l未
満では特に鉄(III)イオン濃度が高い場合に効果が小さ
い。0.5mol/lを超えてもめっきへの悪影響は認
められないが、通常の鉄(III)イオン濃度ではこれ以上
の添加は効果が飽和するため必要がない。めっき浴中の
鉄(III)濃度は通常2〜20g/lすなわち0.036
〜0.36mol/lの範囲に入り、フェノール性水酸
基のo−位に水酸基またはカルボキシル基を有するフェ
ノール類と1:1の錯体を形成するため、フェノール類
濃度はこれより高めが最も好ましい。
はカルボキシル基を有するフェノール類の添加量は0.
1〜0.5mol/lに規定する。0.1mol/l未
満では特に鉄(III)イオン濃度が高い場合に効果が小さ
い。0.5mol/lを超えてもめっきへの悪影響は認
められないが、通常の鉄(III)イオン濃度ではこれ以上
の添加は効果が飽和するため必要がない。めっき浴中の
鉄(III)濃度は通常2〜20g/lすなわち0.036
〜0.36mol/lの範囲に入り、フェノール性水酸
基のo−位に水酸基またはカルボキシル基を有するフェ
ノール類と1:1の錯体を形成するため、フェノール類
濃度はこれより高めが最も好ましい。
【0012】めっき浴の酸濃度は硫酸換算で5〜100
g/lの範囲で用いることが好ましい。5g/l未満で
はめっき光沢が優れず、浴のpHが高く、電解時に陰極
近傍でさらにpHが高くなって錫が水酸化物または酸化
物の形で沈殿しやすい。100g/lを超えると電解時
の水素発生が多くなるとともに、一旦析出した錫が溶解
しやすくなって見かけのめっき効率が低下する。
g/lの範囲で用いることが好ましい。5g/l未満で
はめっき光沢が優れず、浴のpHが高く、電解時に陰極
近傍でさらにpHが高くなって錫が水酸化物または酸化
物の形で沈殿しやすい。100g/lを超えると電解時
の水素発生が多くなるとともに、一旦析出した錫が溶解
しやすくなって見かけのめっき効率が低下する。
【0013】建浴時の錫としては二価の錫塩、例えば硫
酸錫(II) として加える。錫(II)濃度は10〜100
g/lが好ましい。10g/l未満では高電流密度でめ
っきを行うといわゆるめっきやけを生じ、高品質のブリ
キを得ることが困難である。100g/lを超えるとス
トリップが持ち出す錫(II) イオンが多くなるので、経
済的に不利である。電解により減少するめっき浴中の錫
(II) の添加方法としては、陽極に金属錫を用いる方
法、金属錫をめっき液中で酸素により酸化する方法のど
ちらでもよい。
酸錫(II) として加える。錫(II)濃度は10〜100
g/lが好ましい。10g/l未満では高電流密度でめ
っきを行うといわゆるめっきやけを生じ、高品質のブリ
キを得ることが困難である。100g/lを超えるとス
トリップが持ち出す錫(II) イオンが多くなるので、経
済的に不利である。電解により減少するめっき浴中の錫
(II) の添加方法としては、陽極に金属錫を用いる方
法、金属錫をめっき液中で酸素により酸化する方法のど
ちらでもよい。
【0014】錫めっきの光沢添加剤は特に限定しない。
ポリエチレングリコールのような、エチレンオキサイド
鎖を有する有機化合物が特に光沢添加剤として優れてい
る。硫酸等、酸自体に錫(II) イオンの酸化を抑制する
効果のないものを用いる場合はスラッジ抑制剤を添加す
ることが望ましい。スラッジ抑制剤としては二つ以上の
電子供与性置換基を有し、そのうちの少なくとも一つが
ヒドロキシ基であり、他の電子供与性置換基がヒドロキ
シ基のオルト位またはパラ位にある芳香族化合物が好ま
しく、具体例としては、ヒドロキノン、o−ヒドロキシ
アニソール、p−ヒドロキシアニソール、ピロガロー
ル、o−アミノフェノール、p−アミノフェノール等を
挙げることができる。本発明のめっき浴を用いた電析の
陰極電流効率は良好であり、まためっき外観、耐食性も
良好であり、フェノール性水酸基のo−位に水酸基また
はカルボキシル基を有するフェノール類のめっきへの悪
影響は認められない。
ポリエチレングリコールのような、エチレンオキサイド
鎖を有する有機化合物が特に光沢添加剤として優れてい
る。硫酸等、酸自体に錫(II) イオンの酸化を抑制する
効果のないものを用いる場合はスラッジ抑制剤を添加す
ることが望ましい。スラッジ抑制剤としては二つ以上の
電子供与性置換基を有し、そのうちの少なくとも一つが
ヒドロキシ基であり、他の電子供与性置換基がヒドロキ
シ基のオルト位またはパラ位にある芳香族化合物が好ま
しく、具体例としては、ヒドロキノン、o−ヒドロキシ
アニソール、p−ヒドロキシアニソール、ピロガロー
ル、o−アミノフェノール、p−アミノフェノール等を
挙げることができる。本発明のめっき浴を用いた電析の
陰極電流効率は良好であり、まためっき外観、耐食性も
良好であり、フェノール性水酸基のo−位に水酸基また
はカルボキシル基を有するフェノール類のめっきへの悪
影響は認められない。
【0015】
【実施例】以下に記した方法により、スラッジ生成につ
いて試験した。すべてのめっき浴について、光沢添加
剤、鉄(III)を下記の濃度とした。 光沢添加剤 4.0g/l 鉄(III) 5.0g/l その他のめっき浴成分については表1に記載した。めっ
き浴温は全て45℃に統一した。内径105mm、高さ
800mmの錫溶解槽に粒径2.8mmの錫粒を5kg
充填し、80リットルのめっき液を60リットル/分で
循環させ、1.5リットル/分の酸素を吹き込んだ。溶
解槽内圧力は2kgf/cm2 とした。酸素吹き込み2
時間、48時間後のめっき液2リットルをろ過し、生成
したスラッジの重量を測定した。試験時間48時間で2
g/l以下を十分なスラッジ抑制効果ありと判定した。
鋼板を電解アルカリ脱脂、硫酸酸洗後、本発明例・比較
例のめっき浴を用い、下記条件で錫めっきを行った。め
っき性の判定は、めっき外観の目視により行った。 めっき条件 浴 温 45℃ 電流密度 50A/dm2 電解時間 1.0秒
いて試験した。すべてのめっき浴について、光沢添加
剤、鉄(III)を下記の濃度とした。 光沢添加剤 4.0g/l 鉄(III) 5.0g/l その他のめっき浴成分については表1に記載した。めっ
き浴温は全て45℃に統一した。内径105mm、高さ
800mmの錫溶解槽に粒径2.8mmの錫粒を5kg
充填し、80リットルのめっき液を60リットル/分で
循環させ、1.5リットル/分の酸素を吹き込んだ。溶
解槽内圧力は2kgf/cm2 とした。酸素吹き込み2
時間、48時間後のめっき液2リットルをろ過し、生成
したスラッジの重量を測定した。試験時間48時間で2
g/l以下を十分なスラッジ抑制効果ありと判定した。
鋼板を電解アルカリ脱脂、硫酸酸洗後、本発明例・比較
例のめっき浴を用い、下記条件で錫めっきを行った。め
っき性の判定は、めっき外観の目視により行った。 めっき条件 浴 温 45℃ 電流密度 50A/dm2 電解時間 1.0秒
【0016】
【表1】
【0017】本発明例No.1〜8は、鉄(III)マスキ
ング剤の種類・濃度が適正であり、十分なスラッジ抑制
効果が認められた。また、いずれも得られためっき外観
は良好であった。比較例No.1は鉄(III)マスキング
剤濃度が低く、鉄(III)イオンの影響が残存し、スラッ
ジが多量に発生した。比較例No.2は鉄(III)マスキ
ング剤がα−オキシカルボン酸の一種である酒石酸であ
り、48時間の試験で多量の白色沈殿が生じた。比較例
No.3は鉄(III)マスキング剤濃度が低く、鉄(III)
イオンの影響が残存し、スラッジが多量に発生した。比
較例No.4は酸濃度が低いため、めっきの光沢が不良
となった。比較例No.5はめっき浴中の錫(II) 濃度
が低いためにめっきやけが生じた。
ング剤の種類・濃度が適正であり、十分なスラッジ抑制
効果が認められた。また、いずれも得られためっき外観
は良好であった。比較例No.1は鉄(III)マスキング
剤濃度が低く、鉄(III)イオンの影響が残存し、スラッ
ジが多量に発生した。比較例No.2は鉄(III)マスキ
ング剤がα−オキシカルボン酸の一種である酒石酸であ
り、48時間の試験で多量の白色沈殿が生じた。比較例
No.3は鉄(III)マスキング剤濃度が低く、鉄(III)
イオンの影響が残存し、スラッジが多量に発生した。比
較例No.4は酸濃度が低いため、めっきの光沢が不良
となった。比較例No.5はめっき浴中の錫(II) 濃度
が低いためにめっきやけが生じた。
【0018】
【発明の効果】本発明の方法によれば、めっき浴中に不
可避的に混入する鉄イオンによって生じる錫スラッジの
生成を効果的に抑制することができる。
可避的に混入する鉄イオンによって生じる錫スラッジの
生成を効果的に抑制することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 酸性錫めっき浴に、フェノール性水酸基
のo−位に水酸基またはカルボキシル基を有するフェノ
ール類を0.1〜0.5mol/l添加することを特徴
とする鉄(III)イオンによる錫スラッジの生成を抑制す
る方法。 - 【請求項2】 酸濃度が硫酸換算で5〜100g/l、
錫(II) 濃度が10〜100g/lである請求項1記載
の鉄(III)イオンによる錫スラッジの生成を抑制する方
法。 - 【請求項3】 請求項1記載のフェノール類が、さらに
芳香環にスルホン基を有することを特徴とする請求項1
記載の鉄(III)イオンによる錫スラッジの生成を抑制す
る方法。 - 【請求項4】 酸濃度が硫酸換算で5〜100g/l、
錫(II) 濃度が10〜100g/lである請求項3記載
の鉄(III)イオンによる錫スラッジの生成を抑制する方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00000896A JP3481378B2 (ja) | 1996-01-04 | 1996-01-04 | めっき浴中の鉄(iii) イオンによる錫スラッジの生成を抑制する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00000896A JP3481378B2 (ja) | 1996-01-04 | 1996-01-04 | めっき浴中の鉄(iii) イオンによる錫スラッジの生成を抑制する方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09184088A true JPH09184088A (ja) | 1997-07-15 |
| JP3481378B2 JP3481378B2 (ja) | 2003-12-22 |
Family
ID=11462441
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP00000896A Expired - Fee Related JP3481378B2 (ja) | 1996-01-04 | 1996-01-04 | めっき浴中の鉄(iii) イオンによる錫スラッジの生成を抑制する方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3481378B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001158991A (ja) * | 1999-12-02 | 2001-06-12 | Ishihara Chem Co Ltd | チタン用の電気メッキ前処理液、並びに当該液を用いた電気メッキ前処理方法 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| ES2354045T3 (es) | 2005-02-28 | 2011-03-09 | Rohm And Haas Electronic Materials, Llc | Procedimientos con fundente mejorados. |
-
1996
- 1996-01-04 JP JP00000896A patent/JP3481378B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001158991A (ja) * | 1999-12-02 | 2001-06-12 | Ishihara Chem Co Ltd | チタン用の電気メッキ前処理液、並びに当該液を用いた電気メッキ前処理方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3481378B2 (ja) | 2003-12-22 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP1644558B1 (en) | High purity electrolytic sulfonic acid solutions | |
| CN110129799A (zh) | 一种基于硫酸-铁盐体系的退锡废液的回收利用方法 | |
| US4543167A (en) | Control of anode gas evolution in trivalent chromium plating bath | |
| US4466865A (en) | Trivalent chromium electroplating process | |
| JP3481378B2 (ja) | めっき浴中の鉄(iii) イオンによる錫スラッジの生成を抑制する方法 | |
| EP0088192B1 (en) | Control of anode gas evolution in trivalent chromium plating bath | |
| JP3704221B2 (ja) | 錫めっき浴中における鋼帯の溶解を防止する方法 | |
| JP3466229B2 (ja) | 錫めっき方法 | |
| JP3062033B2 (ja) | 鉄(iii)イオンによる錫スラッジの生成を抑制する方法 | |
| JP3032148B2 (ja) | 粒状金属錫溶解液および錫めっき方法 | |
| JPH1060683A (ja) | 電気めっき三元系亜鉛合金とその方法 | |
| WO1997023664A1 (fr) | Bain et procede d'etamage | |
| JP3007207B2 (ja) | Snスラッジ発生の少ない酸性Snめっき浴 | |
| KR100506394B1 (ko) | 도금층 조도 및 백색도가 양호하고 표면탄 도금이 억제되는 아연-니켈 합금전기도금액 | |
| KR20210035972A (ko) | 전기도금 용액용 착화제 및 이를 포함하는 전기도금 용액 | |
| US20110198227A1 (en) | High purity electrolytic sulfonic acid solutions | |
| JPS6344837B2 (ja) | ||
| JPH06346272A (ja) | 高電流密度による錫めっき用硫酸浴および錫めっき方法 | |
| JP2005314799A (ja) | 錫めっき方法とこれに用いられる錫めっき浴 | |
| JP3184005B2 (ja) | 円弧状型めっきセル高電流密度錫めっき方法 | |
| JPH0711474A (ja) | 錫イオンの鉄イオンによる酸化の抑制法 | |
| JPH07180081A (ja) | 電気鉄ニッケル合金めっき浴 | |
| KR100293215B1 (ko) | 청정성이우수한염화물계아연-철합금도금용액 | |
| KR970009430B1 (ko) | 아연-철합금 전기도금용액 | |
| JPS6017090A (ja) | 3価クロムめつき浴及びめつき方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20030902 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071010 Year of fee payment: 4 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081010 Year of fee payment: 5 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091010 Year of fee payment: 6 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |