JPH09185059A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JPH09185059A
JPH09185059A JP34255595A JP34255595A JPH09185059A JP H09185059 A JPH09185059 A JP H09185059A JP 34255595 A JP34255595 A JP 34255595A JP 34255595 A JP34255595 A JP 34255595A JP H09185059 A JPH09185059 A JP H09185059A
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JP
Japan
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liquid crystal
alignment
alignment film
crystal display
angle
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JP34255595A
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Hidemasa Yamaguchi
英将 山口
Fumie Nozawa
文恵 野沢
Masami Ubukata
雅美 生方
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HOECHST IND KK
Original Assignee
HOECHST IND KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた視角特性を有する液晶表示素子を得るこ
と。 【解決手段】本発明は、透明電極上に配向膜が形成され
た一対の基板を配向膜側を内側にして配置し、これら上
下基板によってネマチック液晶が挟持された液晶表示素
子において、少なくとも一方の基板上に一方向の配向処
理により2つ以上の異なる液晶の配向状態を形成しうる
配向膜を有し、かつ、液晶が右ねじ方向にツイストする
配向領域と左ねじ方向にツイストする配向領域が等しい
比で存在することを特徴とする液晶表示素子を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広視野角を有する
液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、外部から加えられた電
界によってその光学的特性が変化する液晶材料を含む電
気光学素子である。近年、特にTN(ツイストネマティ
ック)型液晶表示素子は、薄型軽量で消費電力が小さい
ことからテレビ、パーソナルコンピューター等に幅広く
利用されてきている。
【0003】TN型液晶液晶表示素子において、液晶の
配向を得るためには、ガラス等の基板上に液晶配向膜を
形成し、その表面を布等で擦るラビング法と呼ばれる処
理が行われる。すなわち、液晶配向膜は、ガラス等の固
体基板上にポリイミド、ポリアミド等の耐熱性高分子の
薄膜を、スピンコート法、印刷法、ディッピング法等で
作成し、乾燥または硬化後、ラビングすることにより得
られる。該液晶配向膜は、液晶分子を一方向に配列さ
せ、同時に基板表面に対して通常2〜4°程度の液晶配
向傾斜角(プレチルト角)を生じさせる。また、配向膜
の製造方法としては、酸化珪素等の無機物を基板上に斜
め方向から蒸着する(斜方蒸着)方法等も試みられてい
る。
【0004】しかしながら、液晶表示素子は、その原理
から、視角依存性が非常に大きく、表示を見る方向によ
ってコントラストが変わり表示が白黒反転する等の重大
な欠点がある。
【0005】この問題を解決する方法の1つとして、一
方向の配向処理により2つ以上の異なる液晶の配向状態
を形成しうる配向膜を用いる技術が提案されている。こ
のような配向膜を用いると、右ねじ方向と左ねじ方向に
液晶がツイストしている配向領域および分子の立ち上が
る向きが違う配向領域が形成され、これらの配向領域は
それぞれ異なった視角特性を有する。液晶表示素子中に
これらの視角特性の異なる領域を同時に存在させること
により、液晶表示素子の視角を広くすることができる。
【0006】さらに、この方法において、電圧印可時の
リバースチルト・ディスクリネーションを防ぐため、一
方の基板上に一方向の配向処理により2つ以上の異なる
液晶の配向状態を形成しうる配向膜(A)を有し、もう
一方の基板上に1方向の配向処理により1つの液晶配向
状態を形成しかつ配向膜(A)よりも2°以上高い液晶
のプレチルト角を発生せしめる配向膜(B)を用いると
いう方法(ハイブリッド法)も提案されている。
【0007】ここでいうプレチルト角とは、クリスタル
ローテーション法などによって得られる見掛けのプレチ
ルト角である。またプレチルトの向きは図1のように定
義される。プレチルトの向きは通常ラビング方向と一致
するが、例えばラビング方向に対して90°ずれるスチ
レンの場合などの例外もある。
【0008】上下基板のプレチルトの向きの成す角と
は、上基板と下基板のラビング方向の成す角もしくは上
基板と下基板の基板との界面における液晶のプレチルト
の向きの成す角をいい、図2のように定義される。上下
基板のプレチルトの向きの関係は、図2(a)および
(b)のように2通りの場合が考えられる。本明細書に
おいては、プレチルトの向きの成す角について、図2
(a)の場合を「負」、(b)の場合を「正」として表
し、いずれもその絶対値は180°以下である。通常の
配向膜、すなわち一方向の配向処理により単一の配向状
態を形成する配向膜を用いると、液晶が安定に取り得る
ツイスト配向は、プレチルトの向きの成す角が負の場合
には右ねじ方向、すなわち上基板から下基板に向かって
時計回りにねじれる方向であり、正の場合には左ねじ方
向、すなわち上基板から下基板に向かって反時計回りに
ねじれる方向となる。
【0009】一方向の配向処理により2つ以上の配向状
態をとるような配向膜を用いた場合には、右ねじ方向と
左ねじ方向のツイスト配向領域の両方が形成される。し
かし、この場合においても、上下基板のラビング方向の
成す角度を通常用いられる90°にしてセルを作成する
と、上下基板のプレチルトの向きの関係により、片方の
ツイスト配向のみが安定に存在しうる領域が多くなり、
このため液晶の右ねじ方向と左ねじ方向のツイスト配向
の領域の比が1:1の比で再現良く得られないという問
題があった。特に上述のハイブリッド法を用いる場合、
1:1の配向領域の比を達成することは困難である。ツ
イスト配向の異なる2つの配向状態、すなわち視角特性
の異なる領域が1:1の比で生成されないと、素子の視
角特性は多い方の領域の配向状態の方にかたより、少な
い方の領域が異物と観察されて表示がザラツイた感じと
なる。従って、均一な視角特性を得るためにはこれらの
配向領域の比をできるだけ等しくする必要がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点を解決し、優れた視角特性を有する液晶表示素
子を得ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明電極上に
配向膜が形成された一対の基板を配向膜側を内側にして
配置し、これら上下基板によってネマチック液晶が挟持
された液晶表示素子において、少なくとも一方の基板上
に一方向の配向処理により2つ以上の異なる液晶の配向
状態を形成しうる配向膜を有し、かつ、液晶が右ねじ方
向にツイストする配向領域と左ねじ方向にツイストする
配向領域が等しい比で存在することを特徴とする液晶表
示素子を提供する。
【0012】本発明の液晶表示素子は、上下基板のプレ
チルトの向きの成す角の絶対値を90°よりも小さく
し、かつ液晶自身がらせんピッチを持たないネマチック
液晶を用いることにより得ることができる。液晶自身が
らせんピッチを持たないということは、外からの規制力
がその液晶に働いていない時、そのネマチック液晶はら
せん構造を持たないということである。好ましくは、上
下基板のプレチルトの向きの成す角の絶対値は86°よ
りも大きく90°よりも小さい。
【0013】上下基板のプレチルトの向きの成す角は、
上下基板のラビング方向の成す角が所定の角度となるよ
うにセルを組み立てることにより、容易に調節すること
ができる。
【0014】また、本発明の液晶表示素子は、上下基板
のプレチルトの向きの成す角が負の場合には左ねじ方向
の、正の場合には右ねじ方向のらせんピッチを有し、か
つ、らせんピッチ長lとセルギャップdとの関係が、l
/d≧20であるネマチック液晶を用いることにより得
ることができる。この場合、上下基板のプレチルトの向
きの成す角の絶対値が88〜92°であることが好まし
い。
【0015】液晶のらせんピッチの方向およびピッチ長
は、液晶混合物に適当なカイラルドーパントを加えるこ
とによって容易に調節することができ、そのようなカイ
ラルドーパントは当該分野においてよく知られている。
【0016】特に、本発明の液晶表示素子は、上述した
ハイブリッド法において用いると効果が顕著である。す
なわち、一方の基板上に一方向の配向処理により2つ以
上の異なる液晶の配向状態を形成しうる配向膜(A)が
形成されており、もう一方の基板上に1方向の配向処理
により1つの液晶配向状態を形成しかつ配向膜(A)よ
りも2°以上高い液晶のプレチルト角を発生せしめる配
向膜(B)が形成されている液晶表示素子において、本
発明にしたがって、液晶が右ねじ方向にツイストする配
向領域と左ねじ方向にツイストする配向領域を等しい比
で存在させることにより、液晶表示素子の視角特性を改
良することができる。
【0017】一方向の配向処理により2つ以上の異なる
液晶の配向状態を形成しうる配向膜のプレチルト角は、
0°より大きく5°以下であることが望ましい。
【0018】好ましくは、本発明の液晶表示素子におい
ては、一方向の配向処理により2つ以上の異なる液晶の
配向状態を形成しうる配向膜として、2種以上の高分子
からなり、各高分子のSP値の差が1以上、特に好まし
くは2以上であるものを用いる。より好ましくは、該配
向膜は表面に微小突起物を有する。
【0019】この微小突起物は、数百オングストローム
から数ミクロンの大きさと数百オングストロームから数
ミクロンの高さを持ち、好ましくは、数百オングストロ
ームから数千オングストロームの高さを持つものがよ
い。少なくとも1種類の高分子を配向膜材料の50%以
上を占める基材として用い、この高分子とSP値が1以
上異なる他の高分子を該基材に添加する所謂ドーパント
として用いた場合に、これらの高分子を混合することに
より相分離が発生し、添加高分子が基材となる高分子上
に島状構造を成して分離して、このような微小突起物が
形成されるものと考えられる。
【0020】また好ましくは、本発明の液晶表示素子に
おいては、一方向の配向処理により2つ以上の異なる液
晶の配向状態を形成しうる配向膜はシロキサンまたは弗
素を有する高分子を含有する。
【0021】一方向の配向処理により2つ以上の異なる
液晶の配向状態を形成しうる配向膜は、SP値が1以上
異なる2種類以上の高分子を混合し、当業者に周知の方
法にしたがって、スピンコートないし印刷コート法によ
りガラスまたはプラスティック基板上にこの混合物の薄
膜を形成させることにより製造することができる。この
ような配向膜を両基板上に形成させることにより、安定
で再現性の良い2つ以上の配向状態を有する液晶表示素
子を製造することができる。
【0022】上述の配向膜の材料として用いられる高分
子は、有機配向膜の材料として一般に用いられるポリイ
ミド、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ
カーボネート、ポリ尿素、ポリエーテル、ポリイミドア
ミド、ポリペプチド、ポリオレフィン、セルロースおよ
びその誘導体、ならびにポリアクリレート、ポリメタク
リレート、ポリスチレンおよびポリビニルアルコール等
のビニルポリマーから選択することができるが、これら
に限定されるものではない。好ましくは、本発明の配向
膜の材料として用いられる高分子のうち少なくとも1種
類はシロキサンを含有するポリマーまたは弗素を含有す
るポリマーである。
【0023】ポリイミド、ポリアミド、ポリウレタン、
ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテル、ポリ
イミドアミドおよびポリ尿素は、当業者に周知の方法に
より、ジイソシアネート、ジオール、ジカルボン酸、ジ
アミン、テトラカルボン酸無水物等のモノマーを重合さ
せることにより得ることができる。
【0024】また、弗素含有ポリマーは、弗素で置換さ
れたモノマーを用いることによって得られる。
【0025】セルロースおよびその誘導体としては、例
えば、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロース、ヒ
ドロキシメチルセルロース、セルロースアセテートブチ
レート、セルロースアセテートフタレート、セルロース
トリアセテート、メチルセルロース、セルロースアセテ
ート、セルロースヒドロキシペプチド、セルロース、p
−アミノベンジルセルロース、ポリエチレンイミンセル
ロース、トリエチルアミノエチルセルロース、エチルセ
ルロース、シアノエチレーテッドセルロース、カルボキ
シメチレーデッドセルロース、ジエチルアミノヒドロキ
シプロピレーテッドセルロース、サルフォヒドロキシプ
ロピレーテッドセルロース、トリメチルアミノヒドロキ
シプロピレーテッドセルロース、ブロモアセチルセルロ
ース等が挙げられる。
【0026】ポリビニルとその誘導体としては、例え
ば、ポリスチレン、ポリ−4−スチレンサルフォネート
ナトリウム、ポリメチルスチレン、ジカルボキシターミ
ネーテッドポリスチレン、モノカルボキシターミネーテ
ッドポリスチレン、ポリスチレンジビニルベンゼン、ポ
リスチレンメチルメタクリレート、3−トリフルオロメ
チルスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルビフ
ェニル、ポリビニルビフェニルエーテル、ポリビニルシ
ンナメート、ポリビニルホルマル、ポリアセナフチレ
ン、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルシクロヘキシ
ル、ポリビニルメチルケトン、ポリビニルナフタレン、
ポリビニルフェノール、ポリビニルピリジン、ポリビニ
ルブチラール、ポリビニリデンフルオライド、ポリビニ
ルピリジン−N−オキサイド、ポリビニルクロライド、
ポリビニルフルオライド、ポリスチレンサルフォニルフ
ルオライド、等が挙げられる。
【0027】ポリアクリレートまたはポリメタクリレー
トとしては、例えば、ポリ(アクリル酸メチル)、ポリ
(メタクリル酸メチル)、ポリ(アクリル酸エチル)、
ポリ(メタクリル酸エチル)、ポリ(アクリル酸ブチ
ル)、ポリ(メタクリル酸ブチル)、ポリ(アクリル酸
イソブチル)、ポリ(メタクリル酸イソブチル)、ポリ
(アクリル酸t−ブチル)、ポリ(メタクリル酸t−ブ
チル)、ポリ(アクリル酸ヘキシル)、ポリ(メタクリ
ル酸ヘキシル)、ポリ(アクリル酸2−エチルブチ
ル)、ポリ(メタクリル酸2−エチルブチル)、ポリ
(アクリル酸ベンジル)、ポリ(メタクリル酸ベンジ
ル)、ポリ(アクリル酸シクロヘキシル)、ポリ(メタ
クリル酸シクロヘキシル)、ポリ(アクリル酸ノルボル
ニル)、ポリ(メタクリル酸ノルボルニル)、ポリ(ア
クリル酸イソボロニル)、ポリ(メタクリル酸イソボロ
ニル)、ポリ(アクリル酸ビフェニル)、ポリ(メタク
リル酸ビフェニル)、およびこれらの共重合ポリマー等
が挙げられる。
【0028】また、これらのポリアクリレートまたはポ
リメタクリレートに弗素置換基を導入することにより、
ポリマー中に弗素原子を有させることができる。
【0029】ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリアセチレン、ポリブタジエン、ポ
リ弗素ビニリデン、およびこれらの共重合体等を用いる
ことができる。また、この他、ポリシラスチレン等も用
いることができる。
【0030】シロキサンを含有するポリマーとしては、
シロキサン成分として下記の一般式で表される化合物を
反応させて得られるポリマーを用いることができる。好
ましくは、シロキサンと他のポリマーとのブロックポリ
マーである。
【0031】
【化1】 (式中、mおよびxは1以上の整数であり;R2は、二
価の炭化水素基であり;R3は、一価の直鎖または分岐
鎖の炭素数1から5の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水
素基または芳香族炭化水素基であり;R4は、−NH2
−OH、−COOH、Ar(COOH)2、Ar(C
O)2Oまたは、−NHSi(CH3)3である。ここでA
rは芳香族基である。
【0032】好ましくは、R2は炭素数1−10の直鎖
アルキレン基である。
【0033】R3として用いられる脂肪族炭化水素基と
しては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル
基、ペンチル基などが挙げられる。脂環式炭化水素基と
しては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられ
る。芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、
トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基、ア
ントリル基、フェナントリル基などが挙げられる。これ
らの芳香環は、ハロゲン、ニトロ基、アルキル基等で置
換されていてもよい。R3は、すべて異なっていてもよ
い。好ましくはR3はメチル基である。
【0034】上記の式において、好ましくはmは2以上
であり、より好ましくは8以上である。ただし、ポリシ
ロキサンの重合度が高すぎると配向膜材料の強度が低下
する傾向にあるため、mは100以下が好ましい。
【0035】
【実施例】以下に実施例により本発明を説明する。これ
らの実施例は本発明を何等限定するものではない。
【0036】(実施例1)
【化2】 式(1)において、m=10、アラミド部分の平均重合
度Xが24であるポリマーと、ポリシクロヘキシルメタ
クリレートとを10:1の割合で混合し、n−メチルピ
ロリドンとブチルセロソルブ混合溶媒(8:2)に、こ
れらのポリマーが2重量%になるよう溶解した。この溶
液を、透明電極付きガラス基板上に、スピナーを用いて
2000r.p.m.、20秒の条件で塗布した。その
後180℃で1時間乾燥し配向膜(A)を形成した。そ
の後ナイロン布により一方向にラビングを行い配向処理
を施し、これを下基板とした。
【0037】この配向膜(A)の膜厚は50nmであ
り、膜(A)上でのネマチック液晶の見かけのプレチル
ト角をクリスタルローテション法で測定したところ1°
であり、プレチルトの向きはラビング方向と一致した。
なおこの配向膜(A)は1回のラビング処理に対して2
つ以上の液晶の配向を形成する配向膜である。
【0038】次に式(1)において、m=38、アラミ
ド部分の平均重合度Xが81であるポリマーを用い、透
明電極付きガラス基板上に下基板と同様に配向膜(B)
を形成した後、配向処理を施し、上基板とした。この膜
(B)上でのネマチック液晶のプレチルト角は3.5°
であった。プレチルトの向きはラビング方向と一致し
た。なおこの配向膜(B)は配向処理に対して単一かつ
均一な液晶の配向状態を形成するものである。
【0039】以上のように作製した上基板と下基板を用
い、上下基板のラビング方向の角度が表1に示されるよ
うな所定の角度となるように、セルギャップ5.5μm
のツイストネマチック型液晶セルを作製した。このセル
に、カイラル剤を含まないネマチック液晶であるチッソ
社製LIXON5043XXを注入し、110℃、30
分熱処理を行い、その後除冷した。
【0040】表1に見られるように、上下基板のラビン
グ方向の角度を88°または89°とした場合、右ねじ
方向と左ねじ方向のツイスト配向の領域の比が良好であ
り、視角特性の広い液晶表示素子が得られた。
【0041】
【表1】 ラビング方向の角度 右ねじ方向と左ねじ方向の ツイスト配向の領域の比 90° 9:1 89° 6:4 88° 5:5 86° ほぼ左ねじ方向のみ
【0042】(実施例2)上下基板として実施例1にお
ける配向膜(A)を有する1対の基板を用いて、実施例
1と同様にセルの特性を評価した。電圧駆動前における
右ねじ方向と左ねじ方向のツイスト配向領域の比は、ラ
ビング方向の角度により大きな差はなかった。次に、6
0Hz、3Vの矩形波で30分間駆動後観察したとこ
ろ、表2に見られるように、88°の場合に右ねじ方向
と左ねじ方向のツイスト配向の領域の比が良好であり、
視角特性の広い液晶表示素子が得られた。
【0043】
【表2】 ラビング方向 右ねじ方向と左ねじ方向の 右ねじ方向と左ねじ方向の の角度 ツイスト領域の比(初期) ツイスト領域の比(電圧印可後) 90° 5:5 7:3 88° 5:5 5:5 86° 4:6 3:7
【0044】(実施例3)実施例1において、ポリシク
ロヘキシルメタクリレートのかわりにポリシラスチレン
を用いて配向膜(A)を形成した場合も、実施例1と同
様の効果が得られた。
【0045】(実施例4)実施例1において、ポリシク
ロヘキシルメタクリレートのかわりにヒドロキシプロピ
ルセルロースを用いて配向膜(A)を形成した場合も、
実施例1と同様の効果が得られた。
【0046】(実施例5)実施例1において、ポリシク
ロヘキシルメタクリレートのかわりにポリアセナフチレ
ンを用いて配向膜(A)を形成した場合も、実施例1と
同様の効果が得られた。
【0047】(実施例6)
【化3】 実施例1において、ポリシクロヘキシルメタクリレート
のかわりに式(3)に示すポリマーを用いて配向膜
(A)を形成した場合も、実施例1と同様の効果が得ら
れた。
【0048】(実施例7)
【化4】 実施例1において、ポリシクロヘキシルメタクリレート
のかわりに式(4)に示すポリマーを用いて配向膜
(A)を形成した場合も、実施例1と同様の効果が得ら
れた。
【0049】(実施例8)
【化5】 実施例1において、式(1)のポリマーのかわりに式
(5)に示すポリマーを用いて配向膜(A)を形成した
場合も、実施例1と同様の効果が得られた。
【0050】(実施例9)実施例1において、SiO斜
方蒸着膜を以下の条件で製膜し、配向膜(B)として用
いた。蒸着角、蒸着時の真空度および蒸着速度はそれぞ
れ、75°、1×10-5torr、7Å/秒であった。
この膜厚は800Åで、プレチルト角は約15°であっ
た。この場合も実施例1と同様な結果が得られた。
【0051】(実施例10)実施例1において、配向膜
(B)として日立化成社製LQ−T120−03(プレ
チルト角、5°)を用いた場合も、実施例1と同様の結
果が得られた。
【0052】(実施例11)実施例1に記載の式(1)
において、m=38、アラミド部分の平均重合度Xが8
1であるポリマーと、ポリシクロヘキシルメタクリレー
トとを10:1の割合で混合したものを配向膜(A)
(プレチルト角3°)とし、配向膜(B)として日立化
成社製LQ−T120−03(プレチルト角5°)を用
いた場合も、実施例1と同様な結果が得られた。
【0053】(実施例12)実施例1の配向膜材料を用
いて、同様にして、上下基板のプレチルトの向きの成す
角度が−90°であり、かつ上下基板のプレチルトの向
きの成す角から安定に取り得る液晶のツイスト配向が左
ねじ方向となるツイストネマチック型液晶セルを作製し
た。次に、ネマチック液晶に2種類のカイラル剤CM−
34とCN(チッソ石油化学社製)を混ぜ合わせること
によって、らせんピッチ長220μmの右ねじ方向のら
せんピッチを有する液晶を調製し、この液晶をセルに注
入して、110℃、30分間熱処理を行った。その結
果、液晶が右ねじ方向と左ねじ方向にツイストする2つ
の配向領域の比が5:5であり、均一でザラツキ感の無
い視角特性の広い液晶表示素子が得られた。
【0054】(実施例13)実施例5の配向膜材料を用
いて、実施例12と同様にして液晶セルを作製した。ネ
マチック液晶に2種類のカイラル剤CM−34とCN
(チッソ石油化学社製)を混ぜ合わせることによって、
らせんピッチ長300μmの右ねじ方向のらせんピッチ
を有する液晶を調製し、この液晶をセルに注入して、1
10℃、30分間熱処理を行った。その結果、液晶が右
ねじ方向と左ねじ方向にツイストする2つの配向領域の
比が5:5であり、均一でザラツキ感の無い視角特性の
広い液晶表示素子が得られた。
【0055】(比較例1)実施例5の配向膜材料を用い
て、実施例12と同様にして液晶セルを作製した。ネマ
チック液晶に2種類のカイラル剤CM−34とCN(チ
ッソ石油化学社製)を混ぜ合わせることによって、らせ
んピッチ長240μmの左ねじ方向のらせんピッチを有
する液晶を調製し、この液晶をセルに注入して、110
℃、30分間熱処理を行った。その結果、液晶が右ねじ
方向にツイストする配向領域は観察されなかった。ま
た、セルを真横から見る角度を0°、セルを正面から見
る角度を90°としたとき、45°方向から見たときと
表示特性と90°方向から見たときとの2.5V電圧印
可時のコントラストを比較したところ、白黒反転が観察
され視角が広がっていないことがわかった。
【0056】(比較例2)実施例1の配向膜材料を用い
て、実施例12と同様にして液晶セルを作製した。ネマ
チック液晶に2種類のカイラル剤CM−34とCN(チ
ッソ石油化学社製)を混ぜ合わせることによって、らせ
んピッチ長450μmの右ねじ方向のらせんピッチを有
する液晶を調製し、この液晶をセルに注入して、110
℃、30分間熱処理を行った。その結果、液晶が左ねじ
方向にツイストする配向領域は観察されなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、プレチルト角およびプレチルトの向き
を示す。
【図2】図2は、上下基板のプレチルトの向きの成す角
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 生方 雅美 埼玉県川越市南台1−3−2 ヘキストイ ンダストリー株式会社先端材料技術研究所 内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明電極上に配向膜が形成された一対の
    基板を配向膜側を内側にして配置し、これら上下基板に
    よってネマチック液晶が挟持された液晶表示素子におい
    て、少なくとも一方の基板上に一方向の配向処理により
    2つ以上の異なる液晶の配向状態を形成しうる配向膜を
    有し、上下基板のプレチルトの向きの成す角の絶対値が
    86°よりも大きく90°よりも小さく、かつネマチッ
    ク液晶自身がらせんピッチを持たないことを特徴とする
    液晶表示素子。
  2. 【請求項2】 透明電極上に配向膜が形成された一対の
    基板を配向膜側を内側にして配置し、これら上下基板に
    よってネマチック液晶が挟持された液晶表示素子におい
    て、少なくとも一方の基板上に一方向の配向処理により
    2つ以上の異なる液晶の配向状態を形成しうる配向膜を
    有し、該ネマチック液晶は、上下基板のプレチルトの向
    きの成す角が負の場合には左ねじ方向の、正の場合には
    右ねじ方向のらせんピッチを有しており、かつらせんピ
    ッチ長lとセルギャップdとの関係が、l/d≧20で
    あることを特徴とする液晶表示素子。
  3. 【請求項3】 一方の基板上に一方向の配向処理により
    2つ以上の異なる液晶の配向状態を形成しうる配向膜
    (A)を有し、もう一方の基板上に一方向の配向処理に
    より1つの液晶配向状態を形成しかつ配向膜(A)より
    も2°以上高い液晶のプレチルト角を発生せしめる配向
    膜(B)が形成されていることを特徴とする、請求項1
    または2に記載の液晶表示素子。
  4. 【請求項4】 上下基板のプレチルトの向きの成す角の
    絶対値が88〜92°である、請求項2記載の液晶表示
    素子。
  5. 【請求項5】 一方向の配向処理により2つ以上の異な
    る液晶の配向状態を形成しうる配向膜が2種以上の高分
    子からなり、かつ高分子の最大SP値と最小SP値の差
    が1以上である請求項1または2に記載の液晶表示素
    子。
  6. 【請求項6】 一方向の配向処理により2つ以上の異な
    る液晶の配向状態を形成しうる配向膜が表面に微小突起
    物を有する請求項1または2に記載の液晶表示素子。
  7. 【請求項7】 一方向の配向処理により2つ以上の異な
    る液晶の配向状態を形成しうる配向膜がシロキサンまた
    は弗素を有する高分子を含有する請求項1または2に記
    載の液晶表示素子。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003195271A (ja) * 2001-12-25 2003-07-09 Fuji Photo Film Co Ltd 表示装置用基板及びその製造方法
KR100524840B1 (ko) * 2001-11-28 2005-10-28 엔이씨 인프론티아 가부시키가이샤 액정 디스플레이 장치 및 단말 장치
CN116438220A (zh) * 2020-11-19 2023-07-14 日产化学株式会社 液晶取向剂、聚合物的制造方法、液晶取向膜、液晶显示元件

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