JPH09188596A - ニオブ酸リチウム単結晶の加工方法 - Google Patents
ニオブ酸リチウム単結晶の加工方法Info
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- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 育成方位をX軸とするニオブ酸リチウム単結
晶の加工時の割れを防止する方法を提供することを目的
とする。 【構成】 引上法により育成し、育成方位をX軸とする
ニオブ酸リチウム単結晶を核ニオブ酸リチウムのキュリ
ー温度を少なくとも10℃上回る温度以上、融点以下の
温度にて熱処理をした後加工を行うこと。
晶の加工時の割れを防止する方法を提供することを目的
とする。 【構成】 引上法により育成し、育成方位をX軸とする
ニオブ酸リチウム単結晶を核ニオブ酸リチウムのキュリ
ー温度を少なくとも10℃上回る温度以上、融点以下の
温度にて熱処理をした後加工を行うこと。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導波路型光デバイスな
どの光学材料に用いられる高品質のニオブ酸リチウム単
結晶の加工方法に関するものである。
どの光学材料に用いられる高品質のニオブ酸リチウム単
結晶の加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ニオブ酸リチウムは高い電気光学効果を
有し、光変調器や光スイッチなどの導波路型光デバイス
に広く用いられている。導波路型光デバイスではニオブ
酸リチウム基板にチタンやプロトンなどを拡散して作製
されるが、従来、導波路型光デバイスとしてニオブ酸リ
チウム単結晶を使用する場合、主にZ軸、すなわち<0
01>方向に育成した単結晶を育成方向に垂直に切断研
磨したZカット基板を使用してきた。しかしながら、Z
カット基板は、特定の偏波方向を持った光に対してのみ
その特性を発揮し、すなわち、偏波依存性を持ち、現行
のシングルモード光ファイバー伝送路の途中に任意に挿
入して使用することができない。デバイス構成が方向性
結合器であるため、温度などの環境条件に影響されやす
い。(参考文献;石川、古田 電子情報通信学会技術研
究報告vol.91,No.511,OCS91 75 85Page 51-58,1992)な
どの欠点を有しており、特に双方向光伝送用外部変調器
などに使用することが困難であった。
有し、光変調器や光スイッチなどの導波路型光デバイス
に広く用いられている。導波路型光デバイスではニオブ
酸リチウム基板にチタンやプロトンなどを拡散して作製
されるが、従来、導波路型光デバイスとしてニオブ酸リ
チウム単結晶を使用する場合、主にZ軸、すなわち<0
01>方向に育成した単結晶を育成方向に垂直に切断研
磨したZカット基板を使用してきた。しかしながら、Z
カット基板は、特定の偏波方向を持った光に対してのみ
その特性を発揮し、すなわち、偏波依存性を持ち、現行
のシングルモード光ファイバー伝送路の途中に任意に挿
入して使用することができない。デバイス構成が方向性
結合器であるため、温度などの環境条件に影響されやす
い。(参考文献;石川、古田 電子情報通信学会技術研
究報告vol.91,No.511,OCS91 75 85Page 51-58,1992)な
どの欠点を有しており、特に双方向光伝送用外部変調器
などに使用することが困難であった。
【0003】一方、X軸、すなわち<100>方向に育
成したニオブ酸リチウム単結晶を育成方位に垂直に切断
研磨したXカット基板を用い、Z軸方向に光を伝播する
ように光導波路を構成し、Y軸方向に電界を印加する場
合には偏波無依存性が容易に得られ、Zカット基板に比
較して温度などの環境条件による特性変動の少ない導波
路型光デバイスが製造できる利点があり、最近注目を集
め研究が進められている。このX軸育成したニオブ酸リ
チウム単結晶は、従来から行われてきたZ軸育成したニ
オブ酸リチウム単結晶に比べ育成の際の温度条件が厳し
い、加工時の割れが発生し易い等の問題があり、これを
解決する必要がある。
成したニオブ酸リチウム単結晶を育成方位に垂直に切断
研磨したXカット基板を用い、Z軸方向に光を伝播する
ように光導波路を構成し、Y軸方向に電界を印加する場
合には偏波無依存性が容易に得られ、Zカット基板に比
較して温度などの環境条件による特性変動の少ない導波
路型光デバイスが製造できる利点があり、最近注目を集
め研究が進められている。このX軸育成したニオブ酸リ
チウム単結晶は、従来から行われてきたZ軸育成したニ
オブ酸リチウム単結晶に比べ育成の際の温度条件が厳し
い、加工時の割れが発生し易い等の問題があり、これを
解決する必要がある。
【0004】ニオブ酸リチウム単結晶は、白金るつぼ中
の融液からチョコラルスキー法(略してCZ法)と呼ば
れる引き上げ法により育成される。融液の組成は48.
4〜48.6Li2 O%付近で融液の組成と結晶の組成
が一致するコングルエント組成といわれる組成が用いら
れる。このコングルエント組成は結晶の育成条件により
変化し育成方位(X軸、Z軸引き上げ)や育成中の温度
分布により決められている。
の融液からチョコラルスキー法(略してCZ法)と呼ば
れる引き上げ法により育成される。融液の組成は48.
4〜48.6Li2 O%付近で融液の組成と結晶の組成
が一致するコングルエント組成といわれる組成が用いら
れる。このコングルエント組成は結晶の育成条件により
変化し育成方位(X軸、Z軸引き上げ)や育成中の温度
分布により決められている。
【0005】結晶のサイズは1つのウェーハから取るデ
バイスの数を増やすため、通常直径3インチか4インチ
の結晶が育成される。このニオブ酸リチウム単結晶をア
ニールした後、切断加工、単一分極処理、円筒研削加
工、スライシングそして研磨をすることでニオブ酸リチ
ウム基板が得られる。しかしながら結晶が大径化したた
め、徐冷時の結晶内の温度分布の不均一等により発生し
た内部歪みにより、結晶育成やその後の加工の段階で割
れが生じ歩留まりを低下させる。これを改善し割れの少
ないニオブ酸リチウム単結晶を作ることがコストの低い
ニオブ酸リチウム基板を提供する上で重要である。Z軸
育成の結晶では例えば特開昭57−11896号や特開
昭63−285197号公報記載の発明において、ま
た、X軸育成したニオブ酸リチウム単結晶に関しては例
えば特開平7−144997号公報記載の発明で、育成
条件の変更により割れの低減を図っている。育成後は内
部歪みを取り除くため通常900〜1100℃の温度で
アニールが行われているがZ軸育成されたニオブ酸リチ
ウム単結晶では多少効果があるもののX軸育成されたニ
オブ酸リチウム単結晶での有効な割れの対策にはなって
いない。
バイスの数を増やすため、通常直径3インチか4インチ
の結晶が育成される。このニオブ酸リチウム単結晶をア
ニールした後、切断加工、単一分極処理、円筒研削加
工、スライシングそして研磨をすることでニオブ酸リチ
ウム基板が得られる。しかしながら結晶が大径化したた
め、徐冷時の結晶内の温度分布の不均一等により発生し
た内部歪みにより、結晶育成やその後の加工の段階で割
れが生じ歩留まりを低下させる。これを改善し割れの少
ないニオブ酸リチウム単結晶を作ることがコストの低い
ニオブ酸リチウム基板を提供する上で重要である。Z軸
育成の結晶では例えば特開昭57−11896号や特開
昭63−285197号公報記載の発明において、ま
た、X軸育成したニオブ酸リチウム単結晶に関しては例
えば特開平7−144997号公報記載の発明で、育成
条件の変更により割れの低減を図っている。育成後は内
部歪みを取り除くため通常900〜1100℃の温度で
アニールが行われているがZ軸育成されたニオブ酸リチ
ウム単結晶では多少効果があるもののX軸育成されたニ
オブ酸リチウム単結晶での有効な割れの対策にはなって
いない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ニオブ酸リチウム単結
晶、特にX軸方位に育成した単結晶を切断加工する際に
割れが発生しやすく、加工歩留まりが上がらなかった。
割れが発生しない加工方法による歩留まりの向上が望ま
れていた。
晶、特にX軸方位に育成した単結晶を切断加工する際に
割れが発生しやすく、加工歩留まりが上がらなかった。
割れが発生しない加工方法による歩留まりの向上が望ま
れていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ニオブ酸
リチウムの加工時の割れは、X軸育成ニオブ酸リチウム
単結晶に多く発生し、これは単結晶の分極構造に大きく
影響を受けることをみいだした。Z軸育成ニオブ酸リチ
ウム単結晶では細かく反対方向に分極した多分極構造を
とる(図1)。この多分極構造では、焦電効果により電
荷が生じても分極軸が反対を向いているため、全体で打
ち消しあって表面電荷はゼロになる。また、同じZ軸育
成ニオブ酸リチウム単結晶でも、育成条件の違いにより
どちらかの分極の強い擬単分極構造(図2)が見られる
が、この場合電荷は完全には打ち消されないものの、表
面に溜まった電荷は空気中や結晶表面を通じて緩やかに
放電する。一方、X軸育成ニオブ酸リチウム単結晶では
結晶の中央が(−)極で外側が(+)極の二分割分極構
造(図3)をとることが判った。この二分割分極構造で
は、圧電もしくは焦電効果により電荷が生じた場合、結
晶の内部抵抗が高いため結晶中央に(−)電荷が溜ま
り、これが結晶表面との間に高電界を誘起する。この高
電界により結晶は絶縁抵抗の低い部分で絶縁破壊を起こ
し、これが引き金になって結晶が割れることが判明し
た。この絶縁抵抗の低い部分は、サブグレインや空孔の
集まった部分などが考えられる。
リチウムの加工時の割れは、X軸育成ニオブ酸リチウム
単結晶に多く発生し、これは単結晶の分極構造に大きく
影響を受けることをみいだした。Z軸育成ニオブ酸リチ
ウム単結晶では細かく反対方向に分極した多分極構造を
とる(図1)。この多分極構造では、焦電効果により電
荷が生じても分極軸が反対を向いているため、全体で打
ち消しあって表面電荷はゼロになる。また、同じZ軸育
成ニオブ酸リチウム単結晶でも、育成条件の違いにより
どちらかの分極の強い擬単分極構造(図2)が見られる
が、この場合電荷は完全には打ち消されないものの、表
面に溜まった電荷は空気中や結晶表面を通じて緩やかに
放電する。一方、X軸育成ニオブ酸リチウム単結晶では
結晶の中央が(−)極で外側が(+)極の二分割分極構
造(図3)をとることが判った。この二分割分極構造で
は、圧電もしくは焦電効果により電荷が生じた場合、結
晶の内部抵抗が高いため結晶中央に(−)電荷が溜ま
り、これが結晶表面との間に高電界を誘起する。この高
電界により結晶は絶縁抵抗の低い部分で絶縁破壊を起こ
し、これが引き金になって結晶が割れることが判明し
た。この絶縁抵抗の低い部分は、サブグレインや空孔の
集まった部分などが考えられる。
【0008】いろいろ検討した結果、この二分割分極構
造により発生する高電界が割れの原因となるためこの二
分割分極構造を解消して多分極や擬単分極構造にするこ
とにより加工時の割れが防げることが判り、分極構造を
変えるための熱処理が最も有効であることが判った。通
常、Z軸育成ニオブ酸リチウム単結晶のアニールは90
0〜1100℃の温度で行うが、X軸育成ニオブ酸リチ
ウム単結晶において、この温度範囲でのアニールは熱歪
みを多少低減するものの、加工時の割れを防ぐには十分
ではなく、結晶のキュリー温度により求められる温度で
の熱処理により分極構造を二分割分極構造から多分極構
造又は擬単分極構造に変えることによってX軸方位育成
のニオブ酸リチウム単結晶の加工時の割れを十分抑制し
得ることが見出されたのである。
造により発生する高電界が割れの原因となるためこの二
分割分極構造を解消して多分極や擬単分極構造にするこ
とにより加工時の割れが防げることが判り、分極構造を
変えるための熱処理が最も有効であることが判った。通
常、Z軸育成ニオブ酸リチウム単結晶のアニールは90
0〜1100℃の温度で行うが、X軸育成ニオブ酸リチ
ウム単結晶において、この温度範囲でのアニールは熱歪
みを多少低減するものの、加工時の割れを防ぐには十分
ではなく、結晶のキュリー温度により求められる温度で
の熱処理により分極構造を二分割分極構造から多分極構
造又は擬単分極構造に変えることによってX軸方位育成
のニオブ酸リチウム単結晶の加工時の割れを十分抑制し
得ることが見出されたのである。
【0009】よって本発明は、引上法により育成し、育
成方位をX軸とするニオブ酸リチウム単結晶を該ニオブ
酸リチウムのキュリー温度を少なくとも10℃上回る温
度以上、融点以下の温度にて熱処理をした後加工を行う
ことを特徴とするニオブ酸リチウム単結晶の加工方法を
提供するものである。
成方位をX軸とするニオブ酸リチウム単結晶を該ニオブ
酸リチウムのキュリー温度を少なくとも10℃上回る温
度以上、融点以下の温度にて熱処理をした後加工を行う
ことを特徴とするニオブ酸リチウム単結晶の加工方法を
提供するものである。
【0010】本発明者らの研究、実験によれば、X軸育
成ニオブ酸リチウム単結晶の分極構造を変えるためには
キュリー温度を少なくとも10℃以上上回る温度で熱処
理することが必要なのであり、キュリー温度付近、もし
くはそれ以下の温度での熱処理ではX軸育成で発生する
加工時の割れを防ぐことができない。熱処理の上限温度
は結晶の融点(1260℃=1533°K)以下にする
必要があるが、1240℃以下が好ましい。より好まし
い熱処理温度範囲としては、キュリー温度を少なくとも
40℃以上上回る温度から1220℃以下の温度範囲で
熱処理することが望ましい。キュリー温度は結晶の組成
の変化1%当たり40℃以上変化するため、良好な熱処
理の結果を得るためにはそれぞれの結晶組成に合わせた
熱処理温度を設定する必要がある。また、同一の原料組
成であっても育成条件や徐冷環境の違いによりニオブ酸
リチウム中の酸化リチウムの外拡散速度が異なり、結晶
の組成が変化するため、同一組成、同一育成条件での熱
処理温度を定める必要がある。
成ニオブ酸リチウム単結晶の分極構造を変えるためには
キュリー温度を少なくとも10℃以上上回る温度で熱処
理することが必要なのであり、キュリー温度付近、もし
くはそれ以下の温度での熱処理ではX軸育成で発生する
加工時の割れを防ぐことができない。熱処理の上限温度
は結晶の融点(1260℃=1533°K)以下にする
必要があるが、1240℃以下が好ましい。より好まし
い熱処理温度範囲としては、キュリー温度を少なくとも
40℃以上上回る温度から1220℃以下の温度範囲で
熱処理することが望ましい。キュリー温度は結晶の組成
の変化1%当たり40℃以上変化するため、良好な熱処
理の結果を得るためにはそれぞれの結晶組成に合わせた
熱処理温度を設定する必要がある。また、同一の原料組
成であっても育成条件や徐冷環境の違いによりニオブ酸
リチウム中の酸化リチウムの外拡散速度が異なり、結晶
の組成が変化するため、同一組成、同一育成条件での熱
処理温度を定める必要がある。
【0011】よく知られているように、キュリー温度は
強誘電体の常誘電体への転移温度のことであり、これを
精度よく測定することによって例えばニオブ酸リチウム
のような酸化物圧電材料の組成、物性を高精度に知るこ
とができる。その場合キュリー温度は結晶を構成するL
iとNbの比によって変化し、Li量が多いとキュリー
温度が高くなる。キュリー温度は通常、示差熱分析(D
TA)又は示差走査熱量測定(DSC)等の熱分析の方
法又は装置を用いて測定される。ニオブ酸リチウムのキ
ュリー温度の測定は特開平6−201618号公報又は
特開平6−265495号公報に詳しく述べられている
が、簡単に言えば、一方の容器にα−アルミナの如き基
準物質を入れ、もう一方の容器にニオブ酸リチウムの試
料を入れて炉内で加熱し、徐々に温度を上げ両者間の温
度上昇の違いを測定する。そして試料の温度がある温度
でキュリー温度を越えるとき吸熱反応を示すのでその吸
熱のピークの位置をキュリー温度とする。その際、たと
えば粉末試料の粒度又はその分布を調整することによっ
て測定精度を上げることができる。
強誘電体の常誘電体への転移温度のことであり、これを
精度よく測定することによって例えばニオブ酸リチウム
のような酸化物圧電材料の組成、物性を高精度に知るこ
とができる。その場合キュリー温度は結晶を構成するL
iとNbの比によって変化し、Li量が多いとキュリー
温度が高くなる。キュリー温度は通常、示差熱分析(D
TA)又は示差走査熱量測定(DSC)等の熱分析の方
法又は装置を用いて測定される。ニオブ酸リチウムのキ
ュリー温度の測定は特開平6−201618号公報又は
特開平6−265495号公報に詳しく述べられている
が、簡単に言えば、一方の容器にα−アルミナの如き基
準物質を入れ、もう一方の容器にニオブ酸リチウムの試
料を入れて炉内で加熱し、徐々に温度を上げ両者間の温
度上昇の違いを測定する。そして試料の温度がある温度
でキュリー温度を越えるとき吸熱反応を示すのでその吸
熱のピークの位置をキュリー温度とする。その際、たと
えば粉末試料の粒度又はその分布を調整することによっ
て測定精度を上げることができる。
【0012】またこれまでは育成された結晶の融液組成
とキュリー温度を対比させていたが、組成によっては融
液の組成と結晶の組成が一致しなかったので、キュリー
温度から結晶組成を知るためにニオブ酸リチウムの組成
とキュリー温度の関係を正しく求める必要があり、その
ためのニオブ酸リチウム標準サンプルのつくり方が特開
平7−97252号公報又は特開平7−53253号公
報に記載されている。たとえば原料をプレスして、収容
した容器を密封した状態で焼成することによって精度を
上げることができる。
とキュリー温度を対比させていたが、組成によっては融
液の組成と結晶の組成が一致しなかったので、キュリー
温度から結晶組成を知るためにニオブ酸リチウムの組成
とキュリー温度の関係を正しく求める必要があり、その
ためのニオブ酸リチウム標準サンプルのつくり方が特開
平7−97252号公報又は特開平7−53253号公
報に記載されている。たとえば原料をプレスして、収容
した容器を密封した状態で焼成することによって精度を
上げることができる。
【0013】本発明ではこのようにして求められたニオ
ブ酸リチウム結晶のキュリー温度から熱処理温度を決定
するものであり、その温度で熱処理することにより、従
来はよくなしえなかったX軸育成ニオブ酸リチウム単結
晶の加工時の割れを十分に防ぐことができるようになっ
たものである。
ブ酸リチウム結晶のキュリー温度から熱処理温度を決定
するものであり、その温度で熱処理することにより、従
来はよくなしえなかったX軸育成ニオブ酸リチウム単結
晶の加工時の割れを十分に防ぐことができるようになっ
たものである。
【0014】上述のように本発明における熱処理温度は
キュリー温度を少なくとも10℃上回る温度以上、融点
(1260℃)以下の温度であり、キュリー温度プラス
40℃以上、1240℃以下が好ましく、上限は122
0℃以下とするのが、更に好ましい。この熱処理の後、
常法に従って切断加工、スライシング加工、研磨加工等
各種の加工が実施されるが、その時の割れは十分防ぐこ
とができる。
キュリー温度を少なくとも10℃上回る温度以上、融点
(1260℃)以下の温度であり、キュリー温度プラス
40℃以上、1240℃以下が好ましく、上限は122
0℃以下とするのが、更に好ましい。この熱処理の後、
常法に従って切断加工、スライシング加工、研磨加工等
各種の加工が実施されるが、その時の割れは十分防ぐこ
とができる。
【0015】この熱処理は従来行われている1000℃
前後でのアニールと独立して、もしくは兼ねて行うこと
ができる。独立して行なうときは、本発明の熱処理の前
にアニールを行なうのが好ましい。上述のようにアニー
ルにより熱歪みを低減することができるがそれのみでは
加工時の割れを十分抑えることはできない。
前後でのアニールと独立して、もしくは兼ねて行うこと
ができる。独立して行なうときは、本発明の熱処理の前
にアニールを行なうのが好ましい。上述のようにアニー
ルにより熱歪みを低減することができるがそれのみでは
加工時の割れを十分抑えることはできない。
【0016】
【実施例】以下に実施例と比較例をあげる。 (実施例1)ニオブ酸リチウム単結晶はCZ(チョコラ
ルスキー)法の育成炉で育成された。直径125ミリ、
深さ125ミリの白金ルツボに約6.2キロのニオブ酸
リチウム原料(48.5Li2 O%)を溶かし、そこに
ニオブ酸リチウムの種結晶を融液に浸しこの種結晶を毎
分15〜24回転で回転させながら、1時間当たり2ミ
リの引き上げ速度で育成した。育成方位は引き上げ方向
がX軸になるようにし、直径80ミリ、長さ100ミリ
のニオブ酸リチウム単結晶を得た。このニオブ酸リチウ
ム単結晶はこの育成条件では結晶の上部(育成初期)及
び下部(育成末期)でどちらも1142℃のキュリー温
度を持ち、育成炉から取り出したニオブ酸リチウム単結
晶をキュリー温度プラス58℃即ち1200℃で20時
間の熱処理を行った。昇温及び冷却時間はそれぞれ20
時間とした。次に、結晶の肩部と底部をスライシングマ
シーンで切り落とした。また、結晶の分極構造を調べる
ため、結晶の一部をZ面が出るよう切り出して分極方位
を調べたところ多分極構造であることが確認された。
ルスキー)法の育成炉で育成された。直径125ミリ、
深さ125ミリの白金ルツボに約6.2キロのニオブ酸
リチウム原料(48.5Li2 O%)を溶かし、そこに
ニオブ酸リチウムの種結晶を融液に浸しこの種結晶を毎
分15〜24回転で回転させながら、1時間当たり2ミ
リの引き上げ速度で育成した。育成方位は引き上げ方向
がX軸になるようにし、直径80ミリ、長さ100ミリ
のニオブ酸リチウム単結晶を得た。このニオブ酸リチウ
ム単結晶はこの育成条件では結晶の上部(育成初期)及
び下部(育成末期)でどちらも1142℃のキュリー温
度を持ち、育成炉から取り出したニオブ酸リチウム単結
晶をキュリー温度プラス58℃即ち1200℃で20時
間の熱処理を行った。昇温及び冷却時間はそれぞれ20
時間とした。次に、結晶の肩部と底部をスライシングマ
シーンで切り落とした。また、結晶の分極構造を調べる
ため、結晶の一部をZ面が出るよう切り出して分極方位
を調べたところ多分極構造であることが確認された。
【0017】その後、結晶の分極方向を揃えるために、
単分域化処理(ボーリング)を1160℃、6時間、結
晶に1.5V/cmの電界をかけて行った。この結晶を
3インチ(76.2ミリ)の径に丸め、結晶の方位の目
印となるオリエンテーションフラットを研磨によりつ
け、これをワイヤーソーで厚さ1ミリのウェハーにし
た。ここまでの加工で、育成した3本のニオブ酸リチウ
ム単結晶に割れは発生しなかった。 (実施例2)育成後の熱処理温度をキュリー温度プラス
38℃即ち1180℃としたこと以外実施例1と同じに
行ったところ、育成した3本のニオブ酸リチウム単結晶
に割れは発生しなかった。また、結晶の分極構造を調べ
るため、熱処理後の結晶の一部をZ面が出るよう切り出
して分極方位を調べたところ多分極構造であることが確
認された。 (比較例)育成後の熱処理温度をキュリー温度プラス8
℃即ち1150℃としたこと以外実施例1と同じに行っ
たところ、17本の結晶すべてに放電による割れが主に
スライシングの際に発生した。また、結晶の分極構造を
調べるため、熱処理後の結晶の一部をZ面がでるよう切
り出して分極方位を調べたところ二分割分極構造である
ことが確認された。
単分域化処理(ボーリング)を1160℃、6時間、結
晶に1.5V/cmの電界をかけて行った。この結晶を
3インチ(76.2ミリ)の径に丸め、結晶の方位の目
印となるオリエンテーションフラットを研磨によりつ
け、これをワイヤーソーで厚さ1ミリのウェハーにし
た。ここまでの加工で、育成した3本のニオブ酸リチウ
ム単結晶に割れは発生しなかった。 (実施例2)育成後の熱処理温度をキュリー温度プラス
38℃即ち1180℃としたこと以外実施例1と同じに
行ったところ、育成した3本のニオブ酸リチウム単結晶
に割れは発生しなかった。また、結晶の分極構造を調べ
るため、熱処理後の結晶の一部をZ面が出るよう切り出
して分極方位を調べたところ多分極構造であることが確
認された。 (比較例)育成後の熱処理温度をキュリー温度プラス8
℃即ち1150℃としたこと以外実施例1と同じに行っ
たところ、17本の結晶すべてに放電による割れが主に
スライシングの際に発生した。また、結晶の分極構造を
調べるため、熱処理後の結晶の一部をZ面がでるよう切
り出して分極方位を調べたところ二分割分極構造である
ことが確認された。
【0018】
【発明の効果】本発明によりニオブ酸リチウムの加工の
際の割れの原因となる二分割構造が解消でき、これによ
り割れが低減でき、ニオブ酸リチウム基板を効率良く製
造することができる。
際の割れの原因となる二分割構造が解消でき、これによ
り割れが低減でき、ニオブ酸リチウム基板を効率良く製
造することができる。
【図1】ニオブ酸リチウム単結晶の多分極構造を示すた
めの説明図。
めの説明図。
【図2】上記結晶の擬単分極構造を示すための説明図。
【図3】上記結晶の二分割分極構造を示すための説明
図。
図。
Claims (3)
- 【請求項1】引上法により育成し、育成方位をX軸とす
るニオブ酸リチウム単結晶を該ニオブ酸リチウムのキュ
リー温度を少なくとも10℃上回る温度以上、融点以下
の温度にて熱処理をした後加工を行うことを特徴とする
ニオブ酸リチウム単結晶の加工方法。 - 【請求項2】該熱処理温度が、ニオブ酸リウチム単結晶
のキュリー温度を少なくとも40℃上回る温度以上12
40℃以下であることを特徴とする請求項1記載のニオ
ブ酸リチウム単結晶の加工方法。 - 【請求項3】該熱処理によりX軸育成されたニオブ酸リ
チウム単結晶の分極構造を二分割構造から多分極構造か
擬単分極構造にすることを特徴とする請求項1記載のニ
オブ酸リチウム単結晶の加工方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP399096A JPH09188596A (ja) | 1996-01-12 | 1996-01-12 | ニオブ酸リチウム単結晶の加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP399096A JPH09188596A (ja) | 1996-01-12 | 1996-01-12 | ニオブ酸リチウム単結晶の加工方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09188596A true JPH09188596A (ja) | 1997-07-22 |
Family
ID=11572467
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP399096A Pending JPH09188596A (ja) | 1996-01-12 | 1996-01-12 | ニオブ酸リチウム単結晶の加工方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09188596A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006108940A (ja) * | 2004-10-01 | 2006-04-20 | Tohoku Univ | 強誘電体単結晶製造のための原料組成決定方法、及び強誘電体単結晶の化学組成比校正方法、及び弾性表面波デバイスの設計パラメータ決定方法 |
| CN116200828A (zh) * | 2023-05-06 | 2023-06-02 | 天通控股股份有限公司 | 一种大尺寸铌酸锂晶体的制备方法 |
-
1996
- 1996-01-12 JP JP399096A patent/JPH09188596A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006108940A (ja) * | 2004-10-01 | 2006-04-20 | Tohoku Univ | 強誘電体単結晶製造のための原料組成決定方法、及び強誘電体単結晶の化学組成比校正方法、及び弾性表面波デバイスの設計パラメータ決定方法 |
| CN116200828A (zh) * | 2023-05-06 | 2023-06-02 | 天通控股股份有限公司 | 一种大尺寸铌酸锂晶体的制备方法 |
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