JPH09188697A - 血小板増多因子 - Google Patents
血小板増多因子Info
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- JPH09188697A JPH09188697A JP7334327A JP33432795A JPH09188697A JP H09188697 A JPH09188697 A JP H09188697A JP 7334327 A JP7334327 A JP 7334327A JP 33432795 A JP33432795 A JP 33432795A JP H09188697 A JPH09188697 A JP H09188697A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 巨核球−血小板系に作用し、巨核球細胞の分
化、成熟を促進し、血小板の生成を促進する活性を有す
る生理活性物質を提供する。 【解決手段】 分子中に下記のアミノ酸配列を有するこ
とを特徴とする血小板増多因子、及び当該血小板増多因
子を有効成分として含有することを特徴とする血小板減
少治療用医薬組成物。 Xaa Gly Asn Asn Asp Glu Ser Asn Ile Ser Phe Lys Glu Lys Asp Ile ( Xaa は、アミノ酸が特定されていないことを示す) 【効果】 当該生理活性物質は、化学治療や骨髄移植に
伴う血小板減少症及び血小板減少性紫斑病、血小板減少
が原因と考えられる出血傾向を示す各種の疾患の治療薬
及び予防薬等の有効成分として有用である。
化、成熟を促進し、血小板の生成を促進する活性を有す
る生理活性物質を提供する。 【解決手段】 分子中に下記のアミノ酸配列を有するこ
とを特徴とする血小板増多因子、及び当該血小板増多因
子を有効成分として含有することを特徴とする血小板減
少治療用医薬組成物。 Xaa Gly Asn Asn Asp Glu Ser Asn Ile Ser Phe Lys Glu Lys Asp Ile ( Xaa は、アミノ酸が特定されていないことを示す) 【効果】 当該生理活性物質は、化学治療や骨髄移植に
伴う血小板減少症及び血小板減少性紫斑病、血小板減少
が原因と考えられる出血傾向を示す各種の疾患の治療薬
及び予防薬等の有効成分として有用である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、巨核球系細胞に作
用し、その分化、成熟を促進し、血小板の生成を促進す
る活性を有する新規生理活性物質(血小板増多因子)、
及び当該生理活性物質を有効成分とする血小板減少治療
用医薬組成物に関するものである。本発明の生理活性物
質(血小板増多因子)は、巨核球−血小板系に作用し、
その分化、成熟を促進し、血小板の生成を促進する活性
を有するので、化学療法や骨髄移植に伴う血小板減少症
及び血小板減少性紫斑病、血小板減少が原因と考えられ
る出血傾向を示す各種の疾患の治療薬、予防薬の有効成
分等として、特に医療の分野において有用なものであ
る。
用し、その分化、成熟を促進し、血小板の生成を促進す
る活性を有する新規生理活性物質(血小板増多因子)、
及び当該生理活性物質を有効成分とする血小板減少治療
用医薬組成物に関するものである。本発明の生理活性物
質(血小板増多因子)は、巨核球−血小板系に作用し、
その分化、成熟を促進し、血小板の生成を促進する活性
を有するので、化学療法や骨髄移植に伴う血小板減少症
及び血小板減少性紫斑病、血小板減少が原因と考えられ
る出血傾向を示す各種の疾患の治療薬、予防薬の有効成
分等として、特に医療の分野において有用なものであ
る。
【0002】
【従来の技術】生体を構成する体細胞に不可欠な媒質で
ある血液中には、有形成分としての、赤血球、白血球、
リンパ球、血小板等の血液細胞が存在し、当該血液細胞
は、それぞれ固有の機能を分担して、生体を恒常に保つ
役割を担っている。ところで、当該血液細胞の生体内に
おける分化、成熟、及び増殖等の実体を解明すること
は、血液学分野における長年の研究課題とされてきた
が、近年になって、各種の血液細胞は、骨髄中の1種類
の多機能性造血幹細胞より分化、成熟すること、及び、
その分化、成熟の過程において各種の生体内液性因子が
関与していること等の事実が明らかとなった。
ある血液中には、有形成分としての、赤血球、白血球、
リンパ球、血小板等の血液細胞が存在し、当該血液細胞
は、それぞれ固有の機能を分担して、生体を恒常に保つ
役割を担っている。ところで、当該血液細胞の生体内に
おける分化、成熟、及び増殖等の実体を解明すること
は、血液学分野における長年の研究課題とされてきた
が、近年になって、各種の血液細胞は、骨髄中の1種類
の多機能性造血幹細胞より分化、成熟すること、及び、
その分化、成熟の過程において各種の生体内液性因子が
関与していること等の事実が明らかとなった。
【0003】これらの事実から、当該生体内液性因子
は、血球系細胞の減少を伴う疾患の治療薬等の医薬品へ
の応用が期待されており、これまでに、例えば、エリス
ロポエチン、G−CSF、GM−CSF、M−CSF、
インターロイキン等の各種の液性因子が見い出され、そ
の一部は、赤血球系、白血球系、リンパ球系等の血液細
胞に対する分化、成熟を促進する作用を有する医薬品と
して実際に応用されるに至っている。
は、血球系細胞の減少を伴う疾患の治療薬等の医薬品へ
の応用が期待されており、これまでに、例えば、エリス
ロポエチン、G−CSF、GM−CSF、M−CSF、
インターロイキン等の各種の液性因子が見い出され、そ
の一部は、赤血球系、白血球系、リンパ球系等の血液細
胞に対する分化、成熟を促進する作用を有する医薬品と
して実際に応用されるに至っている。
【0004】ところで、血小板は、血液中に存在する直
径2〜3μmの無核の細胞であり、生体における止血や
血栓の形成に重要な役割を有する血液中の有形成分の一
種であるが、当該血小板は、骨髄中の多機能性造血幹細
胞から巨核球系前駆細胞を経て巨核芽球となり、更に成
熟した巨核球の細胞質が断片化して生成され、血液中に
放出されることが明らかとなっている。
径2〜3μmの無核の細胞であり、生体における止血や
血栓の形成に重要な役割を有する血液中の有形成分の一
種であるが、当該血小板は、骨髄中の多機能性造血幹細
胞から巨核球系前駆細胞を経て巨核芽球となり、更に成
熟した巨核球の細胞質が断片化して生成され、血液中に
放出されることが明らかとなっている。
【0005】そして、最近になって、巨核球−血小板系
についての研究成果も種々報告されており、例えば、I
L−6が、血小板の前駆細胞である巨核球の成熟を促進
する作用を有することが報告されている〔Toshiy
uki Ishibashi,et al.,Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA.,Vol.
86,5953−5957(1989)、及びTosh
iyuki Ishibashi,et al.,Bl
ood.,Vol.74,1241−1244(198
9)〕。
についての研究成果も種々報告されており、例えば、I
L−6が、血小板の前駆細胞である巨核球の成熟を促進
する作用を有することが報告されている〔Toshiy
uki Ishibashi,et al.,Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA.,Vol.
86,5953−5957(1989)、及びTosh
iyuki Ishibashi,et al.,Bl
ood.,Vol.74,1241−1244(198
9)〕。
【0006】更に、これまでの研究によると、骨髄細胞
から巨核球コロニーを形成させるには、2種類の異なっ
た作用を有する因子があると考えられている〔Will
iams,N.,et al.,J.Cell Phy
siol.,110,101(1982)〕。すなわ
ち、当該因子としては、単独で巨核球コロニーを形成す
る巨核球コロニー刺激因子Meg−CSFと、それだけ
では巨核球コロニーを形成させる活性はないが、当該M
eg−CSFの存在下に巨核球コロニー数を増加させた
り、その成熟を促進する活性を有する巨核球増幅因子M
eg−POTの存在が報告されている。
から巨核球コロニーを形成させるには、2種類の異なっ
た作用を有する因子があると考えられている〔Will
iams,N.,et al.,J.Cell Phy
siol.,110,101(1982)〕。すなわ
ち、当該因子としては、単独で巨核球コロニーを形成す
る巨核球コロニー刺激因子Meg−CSFと、それだけ
では巨核球コロニーを形成させる活性はないが、当該M
eg−CSFの存在下に巨核球コロニー数を増加させた
り、その成熟を促進する活性を有する巨核球増幅因子M
eg−POTの存在が報告されている。
【0007】そして、例えば、ヒトでMeg−CSF活
性を有するものとしては、IL−3〔Teramur
a,M.,et al.,Exp.Hematol.,
16.843(1988)〕や、顆粒球・マクロファー
ジコロニー刺激因子〔Teramura,M.,et
al.,Exp.Hematol.,17,1011
(1989)〕、c−Mp1 リガンド〔de Sau
vage F.J.,etal.,Nature,36
9,533(1994)、Kaushansky
K.,et al.,Nature,369,568
(1994)〕等が報告されている。また、ヒトでMe
g−POT活性を有するものとしては、IL−6〔Te
ramura,M.and Mizoguchi,
H.,Int.J.Cell Cloning,8,2
45(1990)〕、IL−11〔Teramura,
M.,et al.,Blood,79,327(19
92)〕、及びエリスロポエチン〔Bruno,E.,
et al.,Blood,73,671(198
9)〕等が報告されている。
性を有するものとしては、IL−3〔Teramur
a,M.,et al.,Exp.Hematol.,
16.843(1988)〕や、顆粒球・マクロファー
ジコロニー刺激因子〔Teramura,M.,et
al.,Exp.Hematol.,17,1011
(1989)〕、c−Mp1 リガンド〔de Sau
vage F.J.,etal.,Nature,36
9,533(1994)、Kaushansky
K.,et al.,Nature,369,568
(1994)〕等が報告されている。また、ヒトでMe
g−POT活性を有するものとしては、IL−6〔Te
ramura,M.and Mizoguchi,
H.,Int.J.Cell Cloning,8,2
45(1990)〕、IL−11〔Teramura,
M.,et al.,Blood,79,327(19
92)〕、及びエリスロポエチン〔Bruno,E.,
et al.,Blood,73,671(198
9)〕等が報告されている。
【0008】しかしながら、これらのものの多くは巨核
球−血小板系に特異的に作用する因子ではなく、むしろ
他の血球系や血球系以外の細胞に対しても作用してその
活性を発現することが知られている。従って、仮りに、
これらのものを医薬品として巨核球−血小板系への作用
を期待して投与した場合、当該活性とは別の活性をも発
現してしまうことが危惧される。すなわち、例えば、前
記IL−6は、前記作用以外にも多岐に亘る作用を有し
ており、その1例として、生体内での急性期反応蛋白質
として、炎症の惹起に深く関与していること等が知られ
ていることから示唆されるように、当該IL−6をその
まま医薬品として使用した場合には、強力な副作用を伴
うことが危惧される。
球−血小板系に特異的に作用する因子ではなく、むしろ
他の血球系や血球系以外の細胞に対しても作用してその
活性を発現することが知られている。従って、仮りに、
これらのものを医薬品として巨核球−血小板系への作用
を期待して投与した場合、当該活性とは別の活性をも発
現してしまうことが危惧される。すなわち、例えば、前
記IL−6は、前記作用以外にも多岐に亘る作用を有し
ており、その1例として、生体内での急性期反応蛋白質
として、炎症の惹起に深く関与していること等が知られ
ていることから示唆されるように、当該IL−6をその
まま医薬品として使用した場合には、強力な副作用を伴
うことが危惧される。
【0009】このようなことから、巨核球−血小板系に
作用する因子については、当該巨核球−血小板系に特異
的に作用するものであって、かつ、その分化、成熟を促
進する高い活性を有する生理活性物質を見い出すことが
重要であり、当業界において、このような生理活性物質
を開発することが強く要請されている状況にあった。
作用する因子については、当該巨核球−血小板系に特異
的に作用するものであって、かつ、その分化、成熟を促
進する高い活性を有する生理活性物質を見い出すことが
重要であり、当業界において、このような生理活性物質
を開発することが強く要請されている状況にあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような状況を踏ま
えて、本発明者等は、巨核球−血小板系に作用し、その
分化、成熟及び/又は増殖を促進し、血小板の生成を促
進する活性を有する新しい生理活性物質を見い出すこと
を目標として鋭意研究を積み重ねた結果、未分化甲状腺
癌患者由来のKHM−5M細胞株、シーゼリィ病患者由
来のHUT78細胞株等の培養上清中に当該活性を有す
る物質が存在することを見い出すと共に、更に当該培養
上清から、巨核球−血小板系に対する活性を指標とし
て、目標とする生理活性物質を採取し、精製、単離し
て、その性状を明らかにすることに成功し、本発明を完
成するに至った。
えて、本発明者等は、巨核球−血小板系に作用し、その
分化、成熟及び/又は増殖を促進し、血小板の生成を促
進する活性を有する新しい生理活性物質を見い出すこと
を目標として鋭意研究を積み重ねた結果、未分化甲状腺
癌患者由来のKHM−5M細胞株、シーゼリィ病患者由
来のHUT78細胞株等の培養上清中に当該活性を有す
る物質が存在することを見い出すと共に、更に当該培養
上清から、巨核球−血小板系に対する活性を指標とし
て、目標とする生理活性物質を採取し、精製、単離し
て、その性状を明らかにすることに成功し、本発明を完
成するに至った。
【0011】本発明は、巨核球−血小板系に作用し、そ
の分化、成熟を促進し、血小板の生成を促進する活性を
有する新規生理活性物質(血小板増多因子)を提供する
ことを目的とするものである。
の分化、成熟を促進し、血小板の生成を促進する活性を
有する新規生理活性物質(血小板増多因子)を提供する
ことを目的とするものである。
【0012】また、本発明は、巨核球−血小板系に作用
し、アセチルコリンエステラーゼ産生を促進する活性を
有する新規生理活性物質(血小板増多因子)を提供する
ことを目的とするものである。
し、アセチルコリンエステラーゼ産生を促進する活性を
有する新規生理活性物質(血小板増多因子)を提供する
ことを目的とするものである。
【0013】また、本発明は、当該生理活性物質(血小
板増多因子)を有効成分として含有することを特徴とす
る血小板減少治療用医薬組成物を提供することを目的と
するものである。
板増多因子)を有効成分として含有することを特徴とす
る血小板減少治療用医薬組成物を提供することを目的と
するものである。
【0014】更に、本発明は、当該生理活性物質を有効
成分とすることを特徴とする医薬組成物であって、血小
板減少に伴う疾患や、血小板の機能異常を伴う疾患の治
療あるいは予防等に有効な医薬組成物を提供することを
目的とするものである。
成分とすることを特徴とする医薬組成物であって、血小
板減少に伴う疾患や、血小板の機能異常を伴う疾患の治
療あるいは予防等に有効な医薬組成物を提供することを
目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】このような課題を達成す
る本発明は、以下の(1)〜(2)の技術的手段から構
成される。 (1)次の性質; げっ歯類の巨核球系細胞に作用し、アセチルコリンエ
ステラーゼ産生を促進する活性を有する; in vitroにおいて、巨核球の分化、成熟を促
進する活性を有する; SDS−PAGEで測定される分子量が約42kDで
ある; 分子中に下記のアミノ酸配列 Xaa Gly Asn Asn Asp Glu Ser Asn Ile Ser Phe Lys Glu Lys Asp Ile ( Xaa は、アミノ酸が特定されていないことを示す)を
有する;ことを特徴とする血小板増多因子。
る本発明は、以下の(1)〜(2)の技術的手段から構
成される。 (1)次の性質; げっ歯類の巨核球系細胞に作用し、アセチルコリンエ
ステラーゼ産生を促進する活性を有する; in vitroにおいて、巨核球の分化、成熟を促
進する活性を有する; SDS−PAGEで測定される分子量が約42kDで
ある; 分子中に下記のアミノ酸配列 Xaa Gly Asn Asn Asp Glu Ser Asn Ile Ser Phe Lys Glu Lys Asp Ile ( Xaa は、アミノ酸が特定されていないことを示す)を
有する;ことを特徴とする血小板増多因子。
【0016】(2)前記(1)に記載の血小板増多因子
を有効成分として含有することを特徴とする血小板減少
治療用医薬組成物。
を有効成分として含有することを特徴とする血小板減少
治療用医薬組成物。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の内容を詳細に説
明する。本発明の新規生理活性物質(血小板増多因子)
は、げっ歯類の巨核球−血小板系に作用し、アセチルコ
リンエステラーゼ(以後、AchEと記載することがあ
る)の産生を促進する活性を有することを特徴とする。
しかして、当該アセチルコリンエステラーゼは、げっ歯
類の巨核球系細胞の分化及び/又は成熟に伴い産生され
る酵素であることから、前記AchE産生を促進する活
性は、本発明の生理活性物質が、巨核球−血小板系に対
して作用することを示すものである。
明する。本発明の新規生理活性物質(血小板増多因子)
は、げっ歯類の巨核球−血小板系に作用し、アセチルコ
リンエステラーゼ(以後、AchEと記載することがあ
る)の産生を促進する活性を有することを特徴とする。
しかして、当該アセチルコリンエステラーゼは、げっ歯
類の巨核球系細胞の分化及び/又は成熟に伴い産生され
る酵素であることから、前記AchE産生を促進する活
性は、本発明の生理活性物質が、巨核球−血小板系に対
して作用することを示すものである。
【0018】このように、本発明の生理活性物質は、巨
核球−血小板系に対する活性を有するが、ここで言う巨
核球−血小板系に対する活性とは、巨核球もしくはその
前駆細胞の分化、成熟を促進する、あるいは、巨核球か
ら血小板が生成される過程における血小板の生成を促進
する活性を有することを意味する。
核球−血小板系に対する活性を有するが、ここで言う巨
核球−血小板系に対する活性とは、巨核球もしくはその
前駆細胞の分化、成熟を促進する、あるいは、巨核球か
ら血小板が生成される過程における血小板の生成を促進
する活性を有することを意味する。
【0019】次に、本発明の生理活性物質の巨核球−血
小板系に対する前記活性を測定するには、例えば、骨髄
細胞や巨核球系細胞を使用し、被実験物質(サンプル)
をこれらの細胞に作用させて、巨核球や血小板に特異的
な蛋白質や酵素の出現を測定する方法が好適なものとし
て使用される。
小板系に対する前記活性を測定するには、例えば、骨髄
細胞や巨核球系細胞を使用し、被実験物質(サンプル)
をこれらの細胞に作用させて、巨核球や血小板に特異的
な蛋白質や酵素の出現を測定する方法が好適なものとし
て使用される。
【0020】げっ歯類の巨核球系細胞は、その分化、成
熟に伴い、アセチルコリンエステラーゼを産生するの
で、例えば、細胞を染色してAchEを産生する細胞数
を測定するか、もしくは産生されるAchE活性を分光
光度計で測定すること〔Toshiro Nagasa
wa等,日本血液学会雑誌,49巻,1688−169
5頁(1986年)参照〕等により、生理活性物質の巨
核球−血小板系に対する前記活性を測定することができ
る。尚、後述するように、本発明の生理活性物質は、当
該測定方法によりその活性を測定した結果、巨核球系細
胞に作用し、アセチルコリンエステラーゼ産生を促進す
る活性を有するものであり、その分化、成熟を促進し、
血小板の生成を促進する活性を有するものであることが
分った。
熟に伴い、アセチルコリンエステラーゼを産生するの
で、例えば、細胞を染色してAchEを産生する細胞数
を測定するか、もしくは産生されるAchE活性を分光
光度計で測定すること〔Toshiro Nagasa
wa等,日本血液学会雑誌,49巻,1688−169
5頁(1986年)参照〕等により、生理活性物質の巨
核球−血小板系に対する前記活性を測定することができ
る。尚、後述するように、本発明の生理活性物質は、当
該測定方法によりその活性を測定した結果、巨核球系細
胞に作用し、アセチルコリンエステラーゼ産生を促進す
る活性を有するものであり、その分化、成熟を促進し、
血小板の生成を促進する活性を有するものであることが
分った。
【0021】次に、本発明の生理活性物質は、SDS−
PAGE(SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動)
で測定される分子量が、約42kDであることを特徴と
する。一般に、生理活性物質の分子量は、ゲル濾過やS
DS−PAGE等の分子量測定方法により測定され、そ
の測定値は、当該測定方法の種類、測定に用いる担体や
分子量マーカーの種類、測定条件等によって微妙に変動
することがあるが、本発明の生理活性物質は、前記した
ように、SDS−PAGEで測定した場合の分子量が、
約42kDである。尚、この場合、後述するように、分
子量マーカーとして、ファルマシア LMW kit
E(ファルマシア社製)の14.4kD、20.1k
D、30kD、43kD、67kD及び94kDの分子
量マーカーを使用して測定を行った。
PAGE(SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動)
で測定される分子量が、約42kDであることを特徴と
する。一般に、生理活性物質の分子量は、ゲル濾過やS
DS−PAGE等の分子量測定方法により測定され、そ
の測定値は、当該測定方法の種類、測定に用いる担体や
分子量マーカーの種類、測定条件等によって微妙に変動
することがあるが、本発明の生理活性物質は、前記した
ように、SDS−PAGEで測定した場合の分子量が、
約42kDである。尚、この場合、後述するように、分
子量マーカーとして、ファルマシア LMW kit
E(ファルマシア社製)の14.4kD、20.1k
D、30kD、43kD、67kD及び94kDの分子
量マーカーを使用して測定を行った。
【0022】次に、本発明の生理活性物質は、分子中に
以下に示すアミノ酸配列を有することを特徴とする。当
該アミノ酸配列は、後述するように、プロテインシーケ
ンサーにより、実験的に同定したものである。 (配列) Xaa Gly Asn Asn Asp Glu Ser Asn Ile Ser Phe Lys Glu Lys Asp Ile ( Xaa は、アミノ酸が特定されていないことを示す)
以下に示すアミノ酸配列を有することを特徴とする。当
該アミノ酸配列は、後述するように、プロテインシーケ
ンサーにより、実験的に同定したものである。 (配列) Xaa Gly Asn Asn Asp Glu Ser Asn Ile Ser Phe Lys Glu Lys Asp Ile ( Xaa は、アミノ酸が特定されていないことを示す)
【0023】次に、本発明の生理活性物質は、その由来
として、前記未分化甲状腺癌患者由来のKHM−5M細
胞株、シーゼリィ病患者由来のHUT78細胞株等が好
適なものとしてあげられるが、その由来はこれに限定さ
れるものではなく、例えば、本発明の生理活性物質を産
生し得るヒト由来細胞の培養上清や、尿等のヒト体液か
ら得たもの、本発明の生理活性物質に対する遺伝子を利
用して遺伝子工学的に産生させたもの等であってもよ
い。尚、後述するように、本発明の具体的説明において
は、KHM−5M細胞株及びHUT78細胞株を使用
し、かつ当該KHM−5M細胞株あるいはHUT78細
胞株の培養上清から得られたものを好適な例として開示
している。
として、前記未分化甲状腺癌患者由来のKHM−5M細
胞株、シーゼリィ病患者由来のHUT78細胞株等が好
適なものとしてあげられるが、その由来はこれに限定さ
れるものではなく、例えば、本発明の生理活性物質を産
生し得るヒト由来細胞の培養上清や、尿等のヒト体液か
ら得たもの、本発明の生理活性物質に対する遺伝子を利
用して遺伝子工学的に産生させたもの等であってもよ
い。尚、後述するように、本発明の具体的説明において
は、KHM−5M細胞株及びHUT78細胞株を使用
し、かつ当該KHM−5M細胞株あるいはHUT78細
胞株の培養上清から得られたものを好適な例として開示
している。
【0024】次に、本発明の生理活性物質の製法につい
て説明すると、本発明の生理活性物質は、例えば、下記
の工程により効率よく製造することができる。 (1)KHM−5M細胞株等を培養する。 (2)KHM−5M細胞株等の培養上清を回収する。 (3)培養上清を限外濾過膜により濃縮する。 (4)下記の〜により精製を行なう。 DEAE−Sepharose FFイオン交換クロ
マトグラフィー 第1回目逆相高速液体クロマトグラフィー 第2回目逆相高速液体クロマトグラフィー ゲル濾過 SDS−PAGE 本発明では、当該工程による製法が好適なものとしてあ
げられるが、これに限定されるものではなく、これらの
工程に、必要に応じて他の工程を付加した製法も適宜使
用される。
て説明すると、本発明の生理活性物質は、例えば、下記
の工程により効率よく製造することができる。 (1)KHM−5M細胞株等を培養する。 (2)KHM−5M細胞株等の培養上清を回収する。 (3)培養上清を限外濾過膜により濃縮する。 (4)下記の〜により精製を行なう。 DEAE−Sepharose FFイオン交換クロ
マトグラフィー 第1回目逆相高速液体クロマトグラフィー 第2回目逆相高速液体クロマトグラフィー ゲル濾過 SDS−PAGE 本発明では、当該工程による製法が好適なものとしてあ
げられるが、これに限定されるものではなく、これらの
工程に、必要に応じて他の工程を付加した製法も適宜使
用される。
【0025】次に、前記各工程について説明する。前記
(1)のKHM−5M細胞株等の培養工程は、当該細胞
が増殖し得る培養条件により適宜実施される。すなわ
ち、KHM−5M細胞株等を増殖させるのに好適な濃度
の血清や増殖因子、例えば、ウシ胎児血清やインスリン
等を含む培地を用いて、37℃で培養する。培地として
は、一般的に使用されているDMEM(Dulbecc
o’s Modified Eagle’s Medi
um)、IMDM(Iscove’s Modifie
d Dulbecco’s Medium)、及びRP
MI−1640等の培地が好適なものとしてあげられ
る。当該細胞を、その増殖に好適な条件で培養した後、
本発明の生理活性物質の回収に適切な条件、例えば、血
清等を含まない完全合成培地に移して培養することが好
ましい。
(1)のKHM−5M細胞株等の培養工程は、当該細胞
が増殖し得る培養条件により適宜実施される。すなわ
ち、KHM−5M細胞株等を増殖させるのに好適な濃度
の血清や増殖因子、例えば、ウシ胎児血清やインスリン
等を含む培地を用いて、37℃で培養する。培地として
は、一般的に使用されているDMEM(Dulbecc
o’s Modified Eagle’s Medi
um)、IMDM(Iscove’s Modifie
d Dulbecco’s Medium)、及びRP
MI−1640等の培地が好適なものとしてあげられ
る。当該細胞を、その増殖に好適な条件で培養した後、
本発明の生理活性物質の回収に適切な条件、例えば、血
清等を含まない完全合成培地に移して培養することが好
ましい。
【0026】また、当該細胞を、動物固体を利用して培
養することも可能である。すなわち、動物個体内に当該
細胞を移植するか、又は動物個体内あるいは個体外に取
り付けた拡散チャンバー内にて、動物の体液を利用して
培養することも可能である。更に、動物個体を利用して
培養した当該細胞を、動物個体から取り出して分散し、
適当な増殖培地にて培養することも可能である。当該細
胞を動物個体を利用して培養する場合に使用する動物と
しては、当該細胞が増殖し得る動物であれば適宜使用可
能であり、例えば、胸腺摘出あるいは抗胸腺抗体処理さ
れたマウス、ラット、ハムスター、ヌードマウス、ヌー
ドラット等が好適なものとしてあげられる。
養することも可能である。すなわち、動物個体内に当該
細胞を移植するか、又は動物個体内あるいは個体外に取
り付けた拡散チャンバー内にて、動物の体液を利用して
培養することも可能である。更に、動物個体を利用して
培養した当該細胞を、動物個体から取り出して分散し、
適当な増殖培地にて培養することも可能である。当該細
胞を動物個体を利用して培養する場合に使用する動物と
しては、当該細胞が増殖し得る動物であれば適宜使用可
能であり、例えば、胸腺摘出あるいは抗胸腺抗体処理さ
れたマウス、ラット、ハムスター、ヌードマウス、ヌー
ドラット等が好適なものとしてあげられる。
【0027】次に、前記(2)のKHM−5M細胞株等
の培養上清の回収工程は、例えば、前記(1)によりK
HM−5M細胞株等を培養した培地から、適宜の手段で
その培養上清を回収すればよく、KHM−5M細胞株等
を培養後、培養容器から培地を取り出し、必要があれ
ば、遠心分離、濾過等の手段により、培地中の当該細胞
と培養上清とを分離し、培養上清を回収する。このよう
に、培養上清は、本発明の生理活性物質を含有するKH
M−5M細胞株等の培養上清であれば、血清等を含む培
地であっても、あるいは動物の体液であってもよい。
の培養上清の回収工程は、例えば、前記(1)によりK
HM−5M細胞株等を培養した培地から、適宜の手段で
その培養上清を回収すればよく、KHM−5M細胞株等
を培養後、培養容器から培地を取り出し、必要があれ
ば、遠心分離、濾過等の手段により、培地中の当該細胞
と培養上清とを分離し、培養上清を回収する。このよう
に、培養上清は、本発明の生理活性物質を含有するKH
M−5M細胞株等の培養上清であれば、血清等を含む培
地であっても、あるいは動物の体液であってもよい。
【0028】次に、前記(3)の限外濾過膜による培養
上清の濃縮は、常法により市販の限外濾過膜を利用して
実施することにより、適宜のレベルに濃縮し、液体濃縮
物を調製すればよく、その手段は、特に限定されるもの
ではない。尚、本発明の生理活性物質を含有する液体濃
縮物としては、前記KHM−5M細胞株、HUT78細
胞株等が好適なものとして使用されるが、その他、本発
明の生理活性物質を産生しうる組織や細胞の培養上清、
本発明の生理活性物質を産生し得る細胞や微生物を培養
した培地、本発明の生理活性物質を含有する体液等の濃
縮物を適宜使用することができる。
上清の濃縮は、常法により市販の限外濾過膜を利用して
実施することにより、適宜のレベルに濃縮し、液体濃縮
物を調製すればよく、その手段は、特に限定されるもの
ではない。尚、本発明の生理活性物質を含有する液体濃
縮物としては、前記KHM−5M細胞株、HUT78細
胞株等が好適なものとして使用されるが、その他、本発
明の生理活性物質を産生しうる組織や細胞の培養上清、
本発明の生理活性物質を産生し得る細胞や微生物を培養
した培地、本発明の生理活性物質を含有する体液等の濃
縮物を適宜使用することができる。
【0029】次に、このようにして得た培養上清の濃縮
物から本発明の生理活性物質を精製する方法は、特に限
定されるものではなく、塩析、限外濾過、等電点沈澱、
ゲル濾過、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性クロ
マトグラフィー、抗体アフィニティークロマトグラフィ
ー、クロマトフォーカシング、吸着クロマトグラフィ
ー、逆相クロマトグラフィー等、多くの成書、例えば、
〔生化学実験口座1 タンパク質の科学,日本生化学会
編,東京化学同人(1976年)〕等に記載された方法
の中から、適宜の方法を選択し、適宜実施すればよい
が、特に、前記工程(4)は、DEAE−Sepha
rose FFイオン交換クロマトグラフィー、〜
逆相高速液体クロマトグラフィー、ゲル濾過、及び
SDS−PAGEを組み合わせてなる好適な精製ステッ
プであり、当該精製ステップを利用することにより、本
発明の生理活性物質を効率よく精製することができる。
物から本発明の生理活性物質を精製する方法は、特に限
定されるものではなく、塩析、限外濾過、等電点沈澱、
ゲル濾過、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性クロ
マトグラフィー、抗体アフィニティークロマトグラフィ
ー、クロマトフォーカシング、吸着クロマトグラフィ
ー、逆相クロマトグラフィー等、多くの成書、例えば、
〔生化学実験口座1 タンパク質の科学,日本生化学会
編,東京化学同人(1976年)〕等に記載された方法
の中から、適宜の方法を選択し、適宜実施すればよい
が、特に、前記工程(4)は、DEAE−Sepha
rose FFイオン交換クロマトグラフィー、〜
逆相高速液体クロマトグラフィー、ゲル濾過、及び
SDS−PAGEを組み合わせてなる好適な精製ステッ
プであり、当該精製ステップを利用することにより、本
発明の生理活性物質を効率よく精製することができる。
【0030】前記工程(4)において、イオン交換クロ
マトグラフィーとしては、DEAE−Sepharos
e FFイオン交換クロマトグラフィーが、逆相高速液
体クロマトグラフィーとしては、Vydac Prot
ein C4 RP−HPLCが、また、ゲル濾過とし
ては、TSK G3000SWXL GPCが好適なも
のとしてあげられる。尚、本発明の生理活性物質(血小
板増多因子)は、このようにして精製されるが、一旦採
取、精製され、その性質が解明された後は、それらの性
質を指標として蛋白質の単離、精製に用いられる適当な
方法を利用することが可能である。
マトグラフィーとしては、DEAE−Sepharos
e FFイオン交換クロマトグラフィーが、逆相高速液
体クロマトグラフィーとしては、Vydac Prot
ein C4 RP−HPLCが、また、ゲル濾過とし
ては、TSK G3000SWXL GPCが好適なも
のとしてあげられる。尚、本発明の生理活性物質(血小
板増多因子)は、このようにして精製されるが、一旦採
取、精製され、その性質が解明された後は、それらの性
質を指標として蛋白質の単離、精製に用いられる適当な
方法を利用することが可能である。
【0031】更に、本発明の生理活性物質を遺伝子工学
的手段により製造することも可能である。例えば、上記
株化細胞のKHM−5M細胞株等から常法に従ってmR
NAを単離し、当該mRNAを用いて常法によりcDN
Aライブラリーを作製することができる。このcDNA
ライブラリーをスクリーニングするためのDNAプロー
ブは、例えば、本発明によって明らかにされた部分アミ
ノ酸配列に基づいて設計することができる。あるいは、
本発明の生理活性物質を酵素的に又は化学的に切断し、
その断片のアミノ酸配列を決定した後、そのアミノ酸配
列に基づいてDNAプローブを設計することもできる。
的手段により製造することも可能である。例えば、上記
株化細胞のKHM−5M細胞株等から常法に従ってmR
NAを単離し、当該mRNAを用いて常法によりcDN
Aライブラリーを作製することができる。このcDNA
ライブラリーをスクリーニングするためのDNAプロー
ブは、例えば、本発明によって明らかにされた部分アミ
ノ酸配列に基づいて設計することができる。あるいは、
本発明の生理活性物質を酵素的に又は化学的に切断し、
その断片のアミノ酸配列を決定した後、そのアミノ酸配
列に基づいてDNAプローブを設計することもできる。
【0032】次に、こうして得られた生理活性物質をコ
ードするcDNAを適宜の発現ベクターに挿入した後、
当該発現ベクターにより宿主を形質転換し、この形質転
換体を培養することにより本発明の生理活性物質を製造
することができる。宿主としては、大腸菌の如き原核細
胞、酵母の如き下等真核細胞、哺乳動物細胞の如き高等
真核細胞等、常用の宿主を用いればよい。
ードするcDNAを適宜の発現ベクターに挿入した後、
当該発現ベクターにより宿主を形質転換し、この形質転
換体を培養することにより本発明の生理活性物質を製造
することができる。宿主としては、大腸菌の如き原核細
胞、酵母の如き下等真核細胞、哺乳動物細胞の如き高等
真核細胞等、常用の宿主を用いればよい。
【0033】以下に、前記工程により製造された本発明
の生理活性物質(血小板増多因子)の特性を示す。 (1)分子量 本発明の生理活性物質は、SDS−PAGEで測定され
る分子量が約42kDである。 (2)部分アミノ酸配列 本発明の生理活性物質は、分子中に以下のアミノ酸配列
を有する。 Xaa Gly Asn Asn Asp Glu Ser Asn Ile Ser Phe Lys Glu Lys Asp Ile ( Xaa は、アミノ酸が特定されていないことを示す)
の生理活性物質(血小板増多因子)の特性を示す。 (1)分子量 本発明の生理活性物質は、SDS−PAGEで測定され
る分子量が約42kDである。 (2)部分アミノ酸配列 本発明の生理活性物質は、分子中に以下のアミノ酸配列
を有する。 Xaa Gly Asn Asn Asp Glu Ser Asn Ile Ser Phe Lys Glu Lys Asp Ile ( Xaa は、アミノ酸が特定されていないことを示す)
【0034】(3)血小板増多活性 げっ歯類の巨核球系細胞に作用し、アセチルコリンエ
ステラーゼ産生を促進する活性を有する。 in vitroにおいて、巨核球の分化、成熟を促
進する活性を有する。
ステラーゼ産生を促進する活性を有する。 in vitroにおいて、巨核球の分化、成熟を促
進する活性を有する。
【0035】尚、本発明者等がスクリーニングし、細胞
株として樹立した前記未分化甲状腺癌患者由来のKHM
−5M細胞株は、1994年11月29日付で、公的微
生物寄託機関である工業技術院生命工学工業技術研究所
にKHM−5M,受託番号:FERM BP−4901
として寄託(ブダペスト条約に基づく国際寄託)されて
いる。尚、後記する実施例2に示されるように、上記K
HM−5Mは、微生物寄託機関の通告に従って、マイコ
プラズマを除染したKHM−5M細胞株として寄託され
ている。
株として樹立した前記未分化甲状腺癌患者由来のKHM
−5M細胞株は、1994年11月29日付で、公的微
生物寄託機関である工業技術院生命工学工業技術研究所
にKHM−5M,受託番号:FERM BP−4901
として寄託(ブダペスト条約に基づく国際寄託)されて
いる。尚、後記する実施例2に示されるように、上記K
HM−5Mは、微生物寄託機関の通告に従って、マイコ
プラズマを除染したKHM−5M細胞株として寄託され
ている。
【0036】次に、本発明の血小板減少治療用医薬組成
物について説明する。本発明の医薬組成物は、本発明の
生理活性物質(血小板増多因子)を有効成分として含有
することを特徴とするものである。当該生理活性物質
(血小板増多因子)としては、前記アミノ酸配列をその
分子中のN末端もしくは適宜の部位に有するものを使用
することができる。本発明の医薬組成物は、当該生理活
性物質(血小板増多因子)を、凍結乾燥、除菌濾過等の
製剤学的に必要な工程で処理しただけのものでも充分に
その効果を奏することができるものであるが、当該生理
活性物質に、製剤学的に許容されうる補助成分を適宜添
加し、常法により製剤化し得ることは言うまでもない。
物について説明する。本発明の医薬組成物は、本発明の
生理活性物質(血小板増多因子)を有効成分として含有
することを特徴とするものである。当該生理活性物質
(血小板増多因子)としては、前記アミノ酸配列をその
分子中のN末端もしくは適宜の部位に有するものを使用
することができる。本発明の医薬組成物は、当該生理活
性物質(血小板増多因子)を、凍結乾燥、除菌濾過等の
製剤学的に必要な工程で処理しただけのものでも充分に
その効果を奏することができるものであるが、当該生理
活性物質に、製剤学的に許容されうる補助成分を適宜添
加し、常法により製剤化し得ることは言うまでもない。
【0037】この補助成分としては、基剤、安定剤、防
腐剤、保存剤、乳化剤、懸濁化剤、溶解剤、溶解補助
剤、滑沢剤、矯味剤、着色剤、芳香剤、無痛化剤、賦形
剤、結合剤、粘稠剤、緩衝剤等があげられるが、具体的
には、例えば、炭酸カルシウム、乳糖、蔗糖、ソルビッ
ト、マンニトール、デンプン、アミロペクチン、セルロ
ース誘導体、ゼラチン、カカオ脂、注射用蒸留水、塩化
ナトリウム水溶液、リンゲル溶液、グルコース溶液、ヒ
ト血清アルブミン(HSA)等があげられる。
腐剤、保存剤、乳化剤、懸濁化剤、溶解剤、溶解補助
剤、滑沢剤、矯味剤、着色剤、芳香剤、無痛化剤、賦形
剤、結合剤、粘稠剤、緩衝剤等があげられるが、具体的
には、例えば、炭酸カルシウム、乳糖、蔗糖、ソルビッ
ト、マンニトール、デンプン、アミロペクチン、セルロ
ース誘導体、ゼラチン、カカオ脂、注射用蒸留水、塩化
ナトリウム水溶液、リンゲル溶液、グルコース溶液、ヒ
ト血清アルブミン(HSA)等があげられる。
【0038】これらの補助成分を利用して、本発明の医
薬組成物を調製するに際しては、例えば、医薬品添加物
一覧表(財団法人東京医薬品工業協会医事法規委員会及
び大阪医薬品工業協会医事法規研究委員会発行)にある
如く、当該補助成分を適宜選択し、使用すればよい。ま
た、補助成分の使用量は、製剤学的に許容され得る範囲
内において、医薬組成物の薬剤形態等に応じて適宜選択
すればよい。
薬組成物を調製するに際しては、例えば、医薬品添加物
一覧表(財団法人東京医薬品工業協会医事法規委員会及
び大阪医薬品工業協会医事法規研究委員会発行)にある
如く、当該補助成分を適宜選択し、使用すればよい。ま
た、補助成分の使用量は、製剤学的に許容され得る範囲
内において、医薬組成物の薬剤形態等に応じて適宜選択
すればよい。
【0039】本発明の医薬組成物の投与量は、患者の状
態、年齢、性別、体重等に応じて適宜決定される。ま
た、その投与方法は、患者の状態に応じ、経口投与、筋
肉内投与、腹腔内投与、皮内投与、皮下投与、静脈内投
与、動脈内投与、直腸投与等の種々の投与方法から適宜
選択される。
態、年齢、性別、体重等に応じて適宜決定される。ま
た、その投与方法は、患者の状態に応じ、経口投与、筋
肉内投与、腹腔内投与、皮内投与、皮下投与、静脈内投
与、動脈内投与、直腸投与等の種々の投与方法から適宜
選択される。
【0040】当該医薬組成物は、化学療法や骨髄移植に
伴う血小板減少症及び血小板減少性紫斑病、血小板減少
が原因と考えられる出血傾向を示す各種の疾患や、巨核
球及び/又は血小板の機能異常を伴う疾患の治療薬や予
防薬等として有用なものである。
伴う血小板減少症及び血小板減少性紫斑病、血小板減少
が原因と考えられる出血傾向を示す各種の疾患や、巨核
球及び/又は血小板の機能異常を伴う疾患の治療薬や予
防薬等として有用なものである。
【0041】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明を具体的に
説明するが、本発明はこれらにより限定されるものでは
ない。尚、以下の記載においては、一部、当該分野にお
ける慣用の略号を使用して記載した。
説明するが、本発明はこれらにより限定されるものでは
ない。尚、以下の記載においては、一部、当該分野にお
ける慣用の略号を使用して記載した。
【0042】実施例1 (1)ヒト由来KHM−5M細胞株の継代培養 ヒト由来KHM−5M細胞株は、前記したように未分化
甲状腺癌患者由来の樹立された株化細胞であり、当該細
胞株の継代培養を以下の方法により行なった。先ず、1
0%非働化ウシ胎児血清(FCS)を含むRPMI−1
640培地100mlに、ヒト由来KHM−5M細胞株
を植え込み、底面積175平方センチメートルの培養フ
ラスコ(Falcon社製)で、37℃で3日間培養し
た。
甲状腺癌患者由来の樹立された株化細胞であり、当該細
胞株の継代培養を以下の方法により行なった。先ず、1
0%非働化ウシ胎児血清(FCS)を含むRPMI−1
640培地100mlに、ヒト由来KHM−5M細胞株
を植え込み、底面積175平方センチメートルの培養フ
ラスコ(Falcon社製)で、37℃で3日間培養し
た。
【0043】培養終了後、培地を取り除き、RPMI−
1640培地で2回洗浄した後、EDTA含有トリプシ
ン溶液約2〜5mlを加えて細胞を剥離せしめ、10%
FCSを含むRPMI−1640培地を加え、細胞浮遊
液を調製し、それを、培養フラスコで、37℃で培養し
た。以後、同様にして継代培養を行なった。
1640培地で2回洗浄した後、EDTA含有トリプシ
ン溶液約2〜5mlを加えて細胞を剥離せしめ、10%
FCSを含むRPMI−1640培地を加え、細胞浮遊
液を調製し、それを、培養フラスコで、37℃で培養し
た。以後、同様にして継代培養を行なった。
【0044】(2)KHM−5M細胞株の培養及び培養
上清の調製 KHM−5M細胞株を10%非働化ウシ胎児血清を含む
RPMI−1640培地100mlを用いて底面積17
5平方センチメートルの培養フラスコで、37℃、5%
CO2 、湿度100%の条件下で3日間培養した。培養
終了後、培地を除去し、細胞をIMDM培地にて3回洗
浄し、IMDM培地100mlを用いて更に3日間培養
した。この培養上清を集め、8000回転で20分間遠
心した上清を、KHM−5M細胞株の培養上清とし、−
20℃で凍結保存した。
上清の調製 KHM−5M細胞株を10%非働化ウシ胎児血清を含む
RPMI−1640培地100mlを用いて底面積17
5平方センチメートルの培養フラスコで、37℃、5%
CO2 、湿度100%の条件下で3日間培養した。培養
終了後、培地を除去し、細胞をIMDM培地にて3回洗
浄し、IMDM培地100mlを用いて更に3日間培養
した。この培養上清を集め、8000回転で20分間遠
心した上清を、KHM−5M細胞株の培養上清とし、−
20℃で凍結保存した。
【0045】(3)本発明の生理活性物質(血小板増多
因子)の精製 1)限外濾過膜による濃縮 上記の培養上清約20Lを室温にて融解し、限外濾過膜
(アサヒメディカル社製、PAN1200及びアミコン
社製、PM−10)を用いて500〜1000mlまで
濃縮し、当該濃縮物を凍結保存した。
因子)の精製 1)限外濾過膜による濃縮 上記の培養上清約20Lを室温にて融解し、限外濾過膜
(アサヒメディカル社製、PAN1200及びアミコン
社製、PM−10)を用いて500〜1000mlまで
濃縮し、当該濃縮物を凍結保存した。
【0046】2)DEAE−Sepharose FF
イオン交換クロマトグラフィー 上記の濃縮した培養上清を20mMトリス−塩酸緩衝液
pH7.4に対して透析した。これを同一の緩衝液で平
衡化してあるDEAE−SepharoseFF(ファ
ルマシア社製)のカラムに吸着させ、NaClの濃度を
250mM、1000mMと段階的に増加させて溶出さ
せた。以下の精製は、250mMNaClで溶出される
画分について行なった。
イオン交換クロマトグラフィー 上記の濃縮した培養上清を20mMトリス−塩酸緩衝液
pH7.4に対して透析した。これを同一の緩衝液で平
衡化してあるDEAE−SepharoseFF(ファ
ルマシア社製)のカラムに吸着させ、NaClの濃度を
250mM、1000mMと段階的に増加させて溶出さ
せた。以下の精製は、250mMNaClで溶出される
画分について行なった。
【0047】3)Vydac Protein C4
RP−HPLC 次に、上記の250mMNaClで溶出される画分を、
Vydac Protein C4(Vydac社製)
のカラムを用いた逆相系の高速液体クロマトグラフィー
で分画した。すなわち、流速8ml/minで40%ア
セトニトリルを含む0.1%トリフルオロ酢酸溶液で平
衡化してあるカラムに吸着させ、60分間でアセトニト
リルの濃度を80%まで直線的に増加させて溶出した。
当該高速液体クロマトグラフィーによる溶出結果を図1
に示す。得られた画分の活性を測定した結果、フラクシ
ョンNo.19−21に活性が認められた。
RP−HPLC 次に、上記の250mMNaClで溶出される画分を、
Vydac Protein C4(Vydac社製)
のカラムを用いた逆相系の高速液体クロマトグラフィー
で分画した。すなわち、流速8ml/minで40%ア
セトニトリルを含む0.1%トリフルオロ酢酸溶液で平
衡化してあるカラムに吸着させ、60分間でアセトニト
リルの濃度を80%まで直線的に増加させて溶出した。
当該高速液体クロマトグラフィーによる溶出結果を図1
に示す。得られた画分の活性を測定した結果、フラクシ
ョンNo.19−21に活性が認められた。
【0048】4)2nd Vydac Protein
C4 RP−HPLC 上記の活性画分を、再度、2回目のVydac Pro
tein C4(Vydac社製)のカラムを用いた逆
相系の高速液体クロマトグラフィーで分画した。すなわ
ち、流速1ml/minで40%アセトニトリルを含む
0.1%トリフルオロ酢酸溶液で平衡化してあるカラム
に吸着させ、40分間でアセトニトリルの濃度を80%
まで直線的に増加させた。当該2回目の高速液体クロマ
トグラフィーによる溶出結果を図2に示す。得られた画
分の活性を測定した結果、フラクションNo.7−9に
活性が認められた。
C4 RP−HPLC 上記の活性画分を、再度、2回目のVydac Pro
tein C4(Vydac社製)のカラムを用いた逆
相系の高速液体クロマトグラフィーで分画した。すなわ
ち、流速1ml/minで40%アセトニトリルを含む
0.1%トリフルオロ酢酸溶液で平衡化してあるカラム
に吸着させ、40分間でアセトニトリルの濃度を80%
まで直線的に増加させた。当該2回目の高速液体クロマ
トグラフィーによる溶出結果を図2に示す。得られた画
分の活性を測定した結果、フラクションNo.7−9に
活性が認められた。
【0049】5)TSK G3000SWXL GPC 次に、上記の活性画分を、それぞれ、TSK G300
0SWXL(東ソー株式会社製)のカラムを用いてゲル
濾過に供した。流速0.25ml/minで40%アセ
トニトリルを含む0.1%トリフルオロ酢酸溶液で平衡
化してあるカラムでゲル濾過した。得られた画分の活性
を測定した結果、いずれもフラクションNo.6−9に
活性が認められた。1例として2nd Vydac P
rotein C4 RP−HPLCフラクションN
o.8をTSK G3000SWXL GPCで分画し
た結果を図3に示した。
0SWXL(東ソー株式会社製)のカラムを用いてゲル
濾過に供した。流速0.25ml/minで40%アセ
トニトリルを含む0.1%トリフルオロ酢酸溶液で平衡
化してあるカラムでゲル濾過した。得られた画分の活性
を測定した結果、いずれもフラクションNo.6−9に
活性が認められた。1例として2nd Vydac P
rotein C4 RP−HPLCフラクションN
o.8をTSK G3000SWXL GPCで分画し
た結果を図3に示した。
【0050】6)SDS−PAGE 上記のTSK G3000SWXL GPCのそれぞれ
のフラクションについて活性と相関してSDS−PAG
Eで分子量42kDの銀染色バンドが認められた。この
蛋白質が活性本体であることを確認するためにSDS−
PAGEを行ない、ゲルからの抽出を行なった。すなわ
ち、2nd Vydac Protein C4 RP
−HPLCフラクションNo.7をTSK G3000
SWXLGPCで分画したフラクションNo.6につい
て非還元条件(4%SDS、20%グリセロール、0.
125M トリス−塩酸緩衝液(pH6.8)を100
℃で3分間処理した直後の溶液をサンプルと1:1で混
和した)でSDS化を行ない、SDS−PAGE mi
niゲル(TEFCO社製、10 T%)を用いて定電
流(濃縮ゲル:10mA、分離ゲル:15mA)で泳動
した。
のフラクションについて活性と相関してSDS−PAG
Eで分子量42kDの銀染色バンドが認められた。この
蛋白質が活性本体であることを確認するためにSDS−
PAGEを行ない、ゲルからの抽出を行なった。すなわ
ち、2nd Vydac Protein C4 RP
−HPLCフラクションNo.7をTSK G3000
SWXLGPCで分画したフラクションNo.6につい
て非還元条件(4%SDS、20%グリセロール、0.
125M トリス−塩酸緩衝液(pH6.8)を100
℃で3分間処理した直後の溶液をサンプルと1:1で混
和した)でSDS化を行ない、SDS−PAGE mi
niゲル(TEFCO社製、10 T%)を用いて定電
流(濃縮ゲル:10mA、分離ゲル:15mA)で泳動
した。
【0051】分子量マーカーとしてはファルマシア社製
LMW kit Eの14.4kD、20.1kD、3
0kD、43kD、67kD及び94kDを用いた。泳
動後、ゲルを2mm間隔にスライスして0.1%BSA
を含むIMDM培地(1ml)に入れて蛋白質を溶出さ
せた。ポアーサイズ0.2μmフィルター(ニューステ
ラデイスク、クラボウ社製)で濾過して活性測定を行な
った。その結果、図4に示すように分子量42kD付近
(42−45kD)に活性が認められた。このことか
ら、分子量42kDに認められる銀染色バンドが活性本
体と考えられた。
LMW kit Eの14.4kD、20.1kD、3
0kD、43kD、67kD及び94kDを用いた。泳
動後、ゲルを2mm間隔にスライスして0.1%BSA
を含むIMDM培地(1ml)に入れて蛋白質を溶出さ
せた。ポアーサイズ0.2μmフィルター(ニューステ
ラデイスク、クラボウ社製)で濾過して活性測定を行な
った。その結果、図4に示すように分子量42kD付近
(42−45kD)に活性が認められた。このことか
ら、分子量42kDに認められる銀染色バンドが活性本
体と考えられた。
【0052】(4)活性(巨核球系細胞に対する作用)
の測定 1)AchE Assay(アセチルコリンエステラー
ゼ アッセイ) 活性測定用細胞懸濁液の調製 C57BL/6Crマウス(6〜10週齢)(日本SL
C.社製)の大腿骨及び脛骨より骨髄細胞を採取し、こ
れを10%FCS/IMDM培地に懸濁した。メッシュ
径100μmのフィルター濾過により、骨片などを除去
した後、細胞培養用シャーレに蒔き込み、37℃、5%
CO2 の条件下で90分間静置した。シャーレに付着し
た細胞を除去し、非付着性細胞懸濁液に1/10量のK
AC2溶液(大塚アッセイ研究所製)を添加し、10分
間ごとに攪拌しながら37℃で1時間インキュベートし
た。
の測定 1)AchE Assay(アセチルコリンエステラー
ゼ アッセイ) 活性測定用細胞懸濁液の調製 C57BL/6Crマウス(6〜10週齢)(日本SL
C.社製)の大腿骨及び脛骨より骨髄細胞を採取し、こ
れを10%FCS/IMDM培地に懸濁した。メッシュ
径100μmのフィルター濾過により、骨片などを除去
した後、細胞培養用シャーレに蒔き込み、37℃、5%
CO2 の条件下で90分間静置した。シャーレに付着し
た細胞を除去し、非付着性細胞懸濁液に1/10量のK
AC2溶液(大塚アッセイ研究所製)を添加し、10分
間ごとに攪拌しながら37℃で1時間インキュベートし
た。
【0053】この非付着性細胞懸濁液をリンフォライト
M溶液4ml当り10ml重層し、遠心分離機を用いて
25℃にて1,500回転/分で30分間遠心した。リ
ンフォライトM溶液と培地の界面に存在する非貪食性細
胞を集め、2,000回転/分で5分間遠心して細胞を
沈澱として回収した。このようにして得られた非付着性
かつ非貪食性細胞を0.1%BSA/IMDM培地で2
回洗浄した。
M溶液4ml当り10ml重層し、遠心分離機を用いて
25℃にて1,500回転/分で30分間遠心した。リ
ンフォライトM溶液と培地の界面に存在する非貪食性細
胞を集め、2,000回転/分で5分間遠心して細胞を
沈澱として回収した。このようにして得られた非付着性
かつ非貪食性細胞を0.1%BSA/IMDM培地で2
回洗浄した。
【0054】活性の測定 活性測定用サンプルは0.1%BSA/IMDMで稀釈
した。96穴マイクロプレートを準備し、実験群には上
記サンプルを、対照群には0.1%BSA/IMDM培
地を、それぞれ100μl/ウェルずづ添加した。次
に、上述した活性測定用細胞を10%DFP(Diis
opropyl Fluoro Phosphate)
処理したFCS10%を含むIMDM培地に0.8×1
06 細胞/mlとなるように懸濁し、これを100μl
/ウェルずつ添加し、37℃にて4日間培養した。
した。96穴マイクロプレートを準備し、実験群には上
記サンプルを、対照群には0.1%BSA/IMDM培
地を、それぞれ100μl/ウェルずづ添加した。次
に、上述した活性測定用細胞を10%DFP(Diis
opropyl Fluoro Phosphate)
処理したFCS10%を含むIMDM培地に0.8×1
06 細胞/mlとなるように懸濁し、これを100μl
/ウェルずつ添加し、37℃にて4日間培養した。
【0055】培養終了後、プレートごと1,500回転
/分で10分間遠心し、各ウェルより上清150μlを
除去し、代わりにpH7.2に調製したPBS(−)を
150μlずつ添加した。次に、3.15mg/ml
DTNB/1%クエン酸Na溶液を1%Triton
X−100溶液で10倍稀釈し、これを50μl/ウェ
ルずつ添加してプレートミキサーで攪拌し、波長405
nmと690nmの吸光度差を測定して0minにおけ
る吸光度とした。
/分で10分間遠心し、各ウェルより上清150μlを
除去し、代わりにpH7.2に調製したPBS(−)を
150μlずつ添加した。次に、3.15mg/ml
DTNB/1%クエン酸Na溶液を1%Triton
X−100溶液で10倍稀釈し、これを50μl/ウェ
ルずつ添加してプレートミキサーで攪拌し、波長405
nmと690nmの吸光度差を測定して0minにおけ
る吸光度とした。
【0056】次に、2.17mg/mlヨー化アセチル
チオコリン溶液を20μl/ウェルずつ添加し、室温に
て30分間又は60分間反応させた後、波長405nm
と690nmの吸光度差を測定し(30min又は60
minにおける吸光度)、△OD(30min又は60
minの吸光度と0minの吸光度の差)を求めた。
尚、DTNBは、5.5′−dithiobis−(2
−nitrobenzoic acid)の略称であ
る。対照群に比較して、明らかに△ODが高い場合、ア
セチルコリンエステラーゼ活性が誘導されたものとし、
血小板系の造血に対する作用があると判断した。
チオコリン溶液を20μl/ウェルずつ添加し、室温に
て30分間又は60分間反応させた後、波長405nm
と690nmの吸光度差を測定し(30min又は60
minにおける吸光度)、△OD(30min又は60
minの吸光度と0minの吸光度の差)を求めた。
尚、DTNBは、5.5′−dithiobis−(2
−nitrobenzoic acid)の略称であ
る。対照群に比較して、明らかに△ODが高い場合、ア
セチルコリンエステラーゼ活性が誘導されたものとし、
血小板系の造血に対する作用があると判断した。
【0057】結果 前記(3)の6)で得られた42kD付近のゲルから溶
出させた蛋白質をサンプルとして、前記した方法により
AchE Assayを実施した。その結果、対照群に
比較して、高いアセチルコリンエステラーゼ活性を有す
ることが確認された。
出させた蛋白質をサンプルとして、前記した方法により
AchE Assayを実施した。その結果、対照群に
比較して、高いアセチルコリンエステラーゼ活性を有す
ることが確認された。
【0058】(5)アミノ酸配列の決定 1)同定方法 前記2回目の逆相系の高速液体クロマトグラフィー(V
ydac社製)で得られた活性画分(フラクションN
o.8)をTSK G3000SWXLゲル濾過クロマ
トグラフィー(東ソー株式会社製)で分画した。活性が
認められたフラクションNo.7にSDSを最終濃度
0.04%になるように添加しN2 ガスを吹き付け濃縮
した。濃縮画分は0.1N NaOHで中和した後サン
プル処理液(4%SDS、10%2−メルカプトエタノ
ール、20%グリセロール、0.125M トリス−塩
酸緩衝液(pH6.8))と1:1で混和して100℃
にて3分間処理した。得られたサンプルはSDS−PA
GE mini(TEFCO社製、10 T%)ゲルに
添加し、定電流(濃縮ゲル10mA、分離ゲル15m
A)で泳動を行なった。泳動後セミドライブロッティン
グ装置(Bio−rad、TRANS−BLOT SD
SEMI−DRY TRANSFER CELL)を
用いてPVDF膜に140mA、4hr転写後クマシー
ブルー染色液で染色した(図5)、(平野久 著,遺伝
子クローニングのためのタンパク質構造解析,p41〜
p71)。
ydac社製)で得られた活性画分(フラクションN
o.8)をTSK G3000SWXLゲル濾過クロマ
トグラフィー(東ソー株式会社製)で分画した。活性が
認められたフラクションNo.7にSDSを最終濃度
0.04%になるように添加しN2 ガスを吹き付け濃縮
した。濃縮画分は0.1N NaOHで中和した後サン
プル処理液(4%SDS、10%2−メルカプトエタノ
ール、20%グリセロール、0.125M トリス−塩
酸緩衝液(pH6.8))と1:1で混和して100℃
にて3分間処理した。得られたサンプルはSDS−PA
GE mini(TEFCO社製、10 T%)ゲルに
添加し、定電流(濃縮ゲル10mA、分離ゲル15m
A)で泳動を行なった。泳動後セミドライブロッティン
グ装置(Bio−rad、TRANS−BLOT SD
SEMI−DRY TRANSFER CELL)を
用いてPVDF膜に140mA、4hr転写後クマシー
ブルー染色液で染色した(図5)、(平野久 著,遺伝
子クローニングのためのタンパク質構造解析,p41〜
p71)。
【0059】この42kDのバンドを切り出しモデル4
76Aプロテインシークエンサー(アプライドバイオシ
ステム社製)により分子中のN末端アミノ酸配列を決定
した。すなわち、エドマン分解によって遊離したPTH
−アミノ酸を紫外部吸収にて検出し予め分離した標準P
TH−アミノ酸(アプライドバイオシステム社製)の保
持時間を基準にしてアミノ酸を同定した。
76Aプロテインシークエンサー(アプライドバイオシ
ステム社製)により分子中のN末端アミノ酸配列を決定
した。すなわち、エドマン分解によって遊離したPTH
−アミノ酸を紫外部吸収にて検出し予め分離した標準P
TH−アミノ酸(アプライドバイオシステム社製)の保
持時間を基準にしてアミノ酸を同定した。
【0060】2)結果 この結果、本発明の生理活性物質(血小板増多因子)
は、N末端に以下のアミノ酸配列を有していることが確
認された。 Xaa Gly Asn Asn Asp Glu Ser Asn Ile Ser Phe Lys Glu Lys Asp Ile 1 5 10 15 ( Xaa は、アミノ酸が特定されていないことを示す)
は、N末端に以下のアミノ酸配列を有していることが確
認された。 Xaa Gly Asn Asn Asp Glu Ser Asn Ile Ser Phe Lys Glu Lys Asp Ile 1 5 10 15 ( Xaa は、アミノ酸が特定されていないことを示す)
【0061】実施例2 (本発明の生理活性物質の産生機序)工業技術院生命工
学工業技術研究所から寄託したKHM−5M細胞株にマ
イコプラズマが感染していると通告された。そこで、本
発明者等は、本発明の生理活性物質の産生機序を明らか
にするために、本発明の生理活性物質(血小板増多因
子)の産生に及ぼすマイコプラズマ感染の影響について
検討した。
学工業技術研究所から寄託したKHM−5M細胞株にマ
イコプラズマが感染していると通告された。そこで、本
発明者等は、本発明の生理活性物質の産生機序を明らか
にするために、本発明の生理活性物質(血小板増多因
子)の産生に及ぼすマイコプラズマ感染の影響について
検討した。
【0062】(1)方法 以下に示される方法の他は、実施例1の場合と同様の方
法に従った。 1)細胞株の継代維持及び培養上清の調製 細胞株は10%牛胎児血清(FBS)を含むRPMI−
1640培地あるいはIMDM培地で継代維持した。本
生理活性物質の産生を確認するための試料は、細胞をF
BS存在下あるいは非存在下で培養し、遠心で細胞を除
いた上清を使用した。
法に従った。 1)細胞株の継代維持及び培養上清の調製 細胞株は10%牛胎児血清(FBS)を含むRPMI−
1640培地あるいはIMDM培地で継代維持した。本
生理活性物質の産生を確認するための試料は、細胞をF
BS存在下あるいは非存在下で培養し、遠心で細胞を除
いた上清を使用した。
【0063】2)マイコプラズマの感染 細胞株に感染しているマイコプラズマは大日本製薬のM
C−210で除去した。10%牛胎児血清(FBS)を
含むRPMI−1640培地又はIMDM培地に最終濃
度0.5μg/mlとなるようにMC−210を添加
し、7日から14日間継代培養した。その後、MC−2
10を添加していない培地で数回継代して、マイコプラ
ズマを除去した細胞株とした。
C−210で除去した。10%牛胎児血清(FBS)を
含むRPMI−1640培地又はIMDM培地に最終濃
度0.5μg/mlとなるようにMC−210を添加
し、7日から14日間継代培養した。その後、MC−2
10を添加していない培地で数回継代して、マイコプラ
ズマを除去した細胞株とした。
【0064】3)本生理活性物質のN末端部分のアミノ
酸配列を含むペプチド抗体の作成 本生理活性物質のN末端部分のアミノ酸配列を含む19
アミノ酸からなるペプチドをMAP法で合成((株)サ
ワディー・テクノロジー)して抗原とした。このMAP
ペプチドをフレンドの完全アジュバントでエマルジョン
とし、ウサギの皮内に免疫した。このウサギの血清を抗
Sb血清とした。また、一部の抗Sb血清は本生理活性
物質の部分ペプチドを固定化したカラムを用い、アフィ
ニティー精製して使用した(AF抗Sb抗体)。
酸配列を含むペプチド抗体の作成 本生理活性物質のN末端部分のアミノ酸配列を含む19
アミノ酸からなるペプチドをMAP法で合成((株)サ
ワディー・テクノロジー)して抗原とした。このMAP
ペプチドをフレンドの完全アジュバントでエマルジョン
とし、ウサギの皮内に免疫した。このウサギの血清を抗
Sb血清とした。また、一部の抗Sb血清は本生理活性
物質の部分ペプチドを固定化したカラムを用い、アフィ
ニティー精製して使用した(AF抗Sb抗体)。
【0065】4)本生理活性物質の検出 本生理活性物質は抗Sb血清あるいはAF抗Sb抗体を
使用したウエスタンブロットで検出した。SDS−PA
GEはLaemmliらの方法を部分的に改変して行っ
た。試料は適切な濃度に希釈してTEFCOサンプルバ
ッファーと1:1で混合し、100℃で3分間処理し
た。分子量の推定はTEFCO分子量マーカー(TEF
CO社製)を標準蛋白質として用いた。泳動はTEFC
O SDS−PAGEmini(10T%、1mm)ゲ
ルで、Bio−RadのElectrophoresi
s Buffer系を用い、定電流18mAで行った。
泳動終了後、ゲル中の蛋白質をBio−Rad Sem
i−Dry Transblot装置を使用してPVD
F膜に移行させた。SDS添加Bjerrum and
Schafer−Nielsen転写バッファー系で
定電圧10−20Vで30分間泳動して移行させた。標
準蛋白質のレーンはCBB R250で蛋白質染色し
た。試料のレーンは一次抗体として抗Sb血清あるいは
AF抗Sb抗体、二次抗体としてアルカリホスファター
ゼをコンジュゲートさせた抗ウサギIgG抗体を使用
し、免疫酵素染色した。
使用したウエスタンブロットで検出した。SDS−PA
GEはLaemmliらの方法を部分的に改変して行っ
た。試料は適切な濃度に希釈してTEFCOサンプルバ
ッファーと1:1で混合し、100℃で3分間処理し
た。分子量の推定はTEFCO分子量マーカー(TEF
CO社製)を標準蛋白質として用いた。泳動はTEFC
O SDS−PAGEmini(10T%、1mm)ゲ
ルで、Bio−RadのElectrophoresi
s Buffer系を用い、定電流18mAで行った。
泳動終了後、ゲル中の蛋白質をBio−Rad Sem
i−Dry Transblot装置を使用してPVD
F膜に移行させた。SDS添加Bjerrum and
Schafer−Nielsen転写バッファー系で
定電圧10−20Vで30分間泳動して移行させた。標
準蛋白質のレーンはCBB R250で蛋白質染色し
た。試料のレーンは一次抗体として抗Sb血清あるいは
AF抗Sb抗体、二次抗体としてアルカリホスファター
ゼをコンジュゲートさせた抗ウサギIgG抗体を使用
し、免疫酵素染色した。
【0066】5)マイコプラズマの検出 マイコプラズマの検出にはMycoplasma PC
R Primer Set(STRATAGENE)を
使用した。細胞からのGenomic DNAはQIA
amp BLOOD KIT(QIAGEN)で調製し
た。
R Primer Set(STRATAGENE)を
使用した。細胞からのGenomic DNAはQIA
amp BLOOD KIT(QIAGEN)で調製し
た。
【0067】6)マイコプラズマ感染細胞株の作製 感染させるマイコプラズマとしては感染HUT78及び
同様にマイコプラズマが感染していると予想される他の
細胞株の培養上清を使用した。これらのマイコプラズマ
をあらかじめ除染しておいたHUT78細胞株に加えて
数回継代維持して感染細胞株とした。
同様にマイコプラズマが感染していると予想される他の
細胞株の培養上清を使用した。これらのマイコプラズマ
をあらかじめ除染しておいたHUT78細胞株に加えて
数回継代維持して感染細胞株とした。
【0068】(2)検討及び結果 1)KHM−5M細胞株での本生理活性因子産生に及ぼ
すマイコプラズマ感染の影響 前記実施例1で用いたKHM−5M細胞株は、前記のよ
うに、未分化甲状腺癌患者由来の株化細胞であり、当該
KHM−5M細胞株ではマイコプラズマ感染がMyco
plasma PCR Primer Setで確認で
きた。しかし、KHM−5M細胞株に感染していたマイ
コプラズマをMC−210を使用して除去すると、本発
明の生理活性物質を検出できなかった。このことは、本
生理活性因子の産生にマイコプラズマの感染が寄与して
いる可能性を示唆するものである。
すマイコプラズマ感染の影響 前記実施例1で用いたKHM−5M細胞株は、前記のよ
うに、未分化甲状腺癌患者由来の株化細胞であり、当該
KHM−5M細胞株ではマイコプラズマ感染がMyco
plasma PCR Primer Setで確認で
きた。しかし、KHM−5M細胞株に感染していたマイ
コプラズマをMC−210を使用して除去すると、本発
明の生理活性物質を検出できなかった。このことは、本
生理活性因子の産生にマイコプラズマの感染が寄与して
いる可能性を示唆するものである。
【0069】2)各種細胞株での本生理活性因子の産生
とマイコプラズマ感染 そこで、KHM−5M細胞株以外の本生理活性物質産生
細胞株でもマイコプラズマ感染が寄与しているかどうか
検討した。検討した細胞株培養上清の中で、本生理活性
物質を検出できた細胞株はHUT78のみであった。こ
のHUT78はSezary Syndrome(シー
ゼリィ病)患者末梢血由来のT細胞株である。この細胞
株でもマイコプラズマ感染がMycoplasma P
CR Primer Setで確認できた。更に、KH
M−5M細胞株の場合と同様に、感染しているマイコプ
ラズマをMC−210を使用して除去すると、その培養
上清中の生理活性物質を検出できなくなった。尚、HU
T78は、市販品として入手することができる(ATC
C TIB161)が、本実施例2で用いたHUT78
は、継代培養中に何らかの形でマイコプラズマ汚染され
たものであった。
とマイコプラズマ感染 そこで、KHM−5M細胞株以外の本生理活性物質産生
細胞株でもマイコプラズマ感染が寄与しているかどうか
検討した。検討した細胞株培養上清の中で、本生理活性
物質を検出できた細胞株はHUT78のみであった。こ
のHUT78はSezary Syndrome(シー
ゼリィ病)患者末梢血由来のT細胞株である。この細胞
株でもマイコプラズマ感染がMycoplasma P
CR Primer Setで確認できた。更に、KH
M−5M細胞株の場合と同様に、感染しているマイコプ
ラズマをMC−210を使用して除去すると、その培養
上清中の生理活性物質を検出できなくなった。尚、HU
T78は、市販品として入手することができる(ATC
C TIB161)が、本実施例2で用いたHUT78
は、継代培養中に何らかの形でマイコプラズマ汚染され
たものであった。
【0070】3)マイコプラズマを感染させることによ
る本生理活性因子の産生 上記の結果から、本発明の生理活性物質を産生する細胞
株では未分化甲状腺癌患者由来KHM−5M及びシーゼ
リィ病患者由来HUT78ともにマイコプラズマに感染
していることが明らかとなった。また、いずれもマイコ
プラズマを除去すると、ウエスタンブロットで特異的な
バンドが検出できなかった。これらのことから、本生理
活性物質の産生にマイコプラズマの感染が関与している
と推定した。一方、マイコプラズマに感染している他の
細胞株ではこの生理活性物質を産生しないことから、マ
イコプラズマの種類あるいは細胞株の種類が寄与してい
るものと考えた。そこで、マイコプラズマを除去したH
UT78細胞株に、HUT78に感染していたマイコプ
ラズマあるいは他の細胞株に感染していたマイコプラズ
マを感染させ、本生理活性物質が産生されるかどうかウ
エスタンブロットで解析した。
る本生理活性因子の産生 上記の結果から、本発明の生理活性物質を産生する細胞
株では未分化甲状腺癌患者由来KHM−5M及びシーゼ
リィ病患者由来HUT78ともにマイコプラズマに感染
していることが明らかとなった。また、いずれもマイコ
プラズマを除去すると、ウエスタンブロットで特異的な
バンドが検出できなかった。これらのことから、本生理
活性物質の産生にマイコプラズマの感染が関与している
と推定した。一方、マイコプラズマに感染している他の
細胞株ではこの生理活性物質を産生しないことから、マ
イコプラズマの種類あるいは細胞株の種類が寄与してい
るものと考えた。そこで、マイコプラズマを除去したH
UT78細胞株に、HUT78に感染していたマイコプ
ラズマあるいは他の細胞株に感染していたマイコプラズ
マを感染させ、本生理活性物質が産生されるかどうかウ
エスタンブロットで解析した。
【0071】まず、これら細胞株にマイコプラズマが感
染したことをMycoplasmaPCR Prime
r Setを使用して確認した。その結果を図6に示
す。図中、1はマイコプラズマを除染したHUT78、
2はマイコプラズマ感染HUT78、3は他の細胞株由
来マイコプラズマを再感染させたHUT78、4はHU
T78由来マイコプラズマを再感染させたHUT78、
5は100bp Ladderマーカー(Pharma
cia社製)、をそれぞれ示す。HUT78細胞株由来
のマイコプラズマと他の細胞株由来のマイコプラズマで
感染させたHUT78細胞株では、いずれもPCRでマ
イコプラズマに特異的なバンドが認められた。しかし、
そのバンドのサイズが異なることから、種類の異なるマ
イコプラズマであると推定した。このHUT78細胞株
由来のマイコプラズマはMycoplasma fer
mentansに類似した泳動パターンを示した。次
に、これらの培養上清中の本生理活性物質の産生をウエ
スタンブロットで解析したところ、HUT78細胞株由
来のマイコプラズマを感染させた細胞の培養上清では特
異的なバンドが検出されたが、他の細胞株由来のマイコ
プラズマを感染させた細胞の上清では検出することがで
きなかった。その結果を図7に示す。図中、1はマイコ
プラズマを除染したHUT78、2はマイコプラズマ感
染HUT78、3は他の細胞株由来マイコプラズマを再
感染させたHUT78、4はHUT78由来マイコプラ
ズマを再感染させたHUT78、5は分子量マーカー
(TEFCO社製)、をそれぞれ示す。このことから、
本生理活性物質の産生に特定のマイコプラズマによる感
染が寄与していると推定した。
染したことをMycoplasmaPCR Prime
r Setを使用して確認した。その結果を図6に示
す。図中、1はマイコプラズマを除染したHUT78、
2はマイコプラズマ感染HUT78、3は他の細胞株由
来マイコプラズマを再感染させたHUT78、4はHU
T78由来マイコプラズマを再感染させたHUT78、
5は100bp Ladderマーカー(Pharma
cia社製)、をそれぞれ示す。HUT78細胞株由来
のマイコプラズマと他の細胞株由来のマイコプラズマで
感染させたHUT78細胞株では、いずれもPCRでマ
イコプラズマに特異的なバンドが認められた。しかし、
そのバンドのサイズが異なることから、種類の異なるマ
イコプラズマであると推定した。このHUT78細胞株
由来のマイコプラズマはMycoplasma fer
mentansに類似した泳動パターンを示した。次
に、これらの培養上清中の本生理活性物質の産生をウエ
スタンブロットで解析したところ、HUT78細胞株由
来のマイコプラズマを感染させた細胞の培養上清では特
異的なバンドが検出されたが、他の細胞株由来のマイコ
プラズマを感染させた細胞の上清では検出することがで
きなかった。その結果を図7に示す。図中、1はマイコ
プラズマを除染したHUT78、2はマイコプラズマ感
染HUT78、3は他の細胞株由来マイコプラズマを再
感染させたHUT78、4はHUT78由来マイコプラ
ズマを再感染させたHUT78、5は分子量マーカー
(TEFCO社製)、をそれぞれ示す。このことから、
本生理活性物質の産生に特定のマイコプラズマによる感
染が寄与していると推定した。
【0072】
【発明の効果】本発明の生理活性物質は、巨核球−血小
板系に作用を示す血小板増多活性を有する因子であり、
巨核球細胞の分化、成熟を促進し、血小板の生成を促進
する活性を有する。また、当該生理活性物質を有効成分
として含有する本発明の医薬組成物は、化学治療や骨髄
移植に伴う血小板減少症及び血小板減少性紫斑病、血小
板減少が原因と考えられる出血傾向を示す各種の疾患の
治療薬及び予防薬として有用である。
板系に作用を示す血小板増多活性を有する因子であり、
巨核球細胞の分化、成熟を促進し、血小板の生成を促進
する活性を有する。また、当該生理活性物質を有効成分
として含有する本発明の医薬組成物は、化学治療や骨髄
移植に伴う血小板減少症及び血小板減少性紫斑病、血小
板減少が原因と考えられる出血傾向を示す各種の疾患の
治療薬及び予防薬として有用である。
【0073】
配列番号:1 配列の長さ:16 配列の型:アミノ酸(amino acid) トポロジー:直鎖状(linear) 配列の種類:ペプチド(peptide) 配列の特徴 特徴を表す記号:peptide 存在位置 :1 ..16 特徴を決定した方法:E 配列 Xaa Gly Asn Asn Asp Glu Ser Asn Ile Ser Phe Lys Glu Lys Asp Ile 1 5 10 15
【図1】本発明の実施例1の逆相系の高速液体クロマト
グラフィーのモニタリングチャートを示す。
グラフィーのモニタリングチャートを示す。
【図2】本発明の実施例1の第2回目の逆相系の高速液
体クロマトグラフィーのモニタリングチャートを示す。
体クロマトグラフィーのモニタリングチャートを示す。
【図3】本発明の実施例1のTSK G3000SWX
Lによるゲル濾過の溶出パターンを示す。
Lによるゲル濾過の溶出パターンを示す。
【図4】本発明の実施例1のSDS−PAGE後蛋白質
を抽出し、活性を測定した結果を示す。
を抽出し、活性を測定した結果を示す。
【図5】本発明の実施例1のSDS−PAGE後PVD
F膜に転写して蛋白染色したパターンを示す。
F膜に転写して蛋白染色したパターンを示す。
【図6】Mycoplasma PCR Primer
Setにより各細胞株のマイコプラズマを検出した結
果を示す。
Setにより各細胞株のマイコプラズマを検出した結
果を示す。
【図7】ウエスタンブロットにより各細胞株の培養上清
中の本発明の生理活性物質の産生を検出した結果を示
す。
中の本発明の生理活性物質の産生を検出した結果を示
す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 21/00 C12R 1:91) (72)発明者 樋口 正人 静岡県御殿場市駒門1−135 中外製薬株 式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 次の性質; (1)げっ歯類の巨核球系細胞に作用し、アセチルコリ
ンエステラーゼ産生を促進する活性を有する; (2)in vitroにおいて、巨核球の分化、成熟
を促進する活性を有する; (3)SDS−PAGEで測定される分子量が約42k
Dである; (4)分子中に下記のアミノ酸配列 Xaa Gly Asn Asn Asp Glu Ser Asn Ile Ser Phe Lys Glu Lys Asp Ile ( Xaa は、アミノ酸が特定されていないことを示す)を
有する;ことを特徴とする血小板増多因子。 - 【請求項2】 請求項1に記載の血小板増多因子を有効
成分として含有することを特徴とする血小板減少治療用
医薬組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7334327A JPH09188697A (ja) | 1994-11-30 | 1995-11-30 | 血小板増多因子 |
Applications Claiming Priority (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6-321619 | 1994-11-30 | ||
| JP32161994 | 1994-11-30 | ||
| JP31607795 | 1995-11-08 | ||
| JP7-316077 | 1995-11-08 | ||
| JP7334327A JPH09188697A (ja) | 1994-11-30 | 1995-11-30 | 血小板増多因子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09188697A true JPH09188697A (ja) | 1997-07-22 |
Family
ID=27339514
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7334327A Pending JPH09188697A (ja) | 1994-11-30 | 1995-11-30 | 血小板増多因子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09188697A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007222155A (ja) * | 2006-01-27 | 2007-09-06 | Shinshu Univ | ヒトリンパ管由来細胞株およびそれを用いた診断キット |
-
1995
- 1995-11-30 JP JP7334327A patent/JPH09188697A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007222155A (ja) * | 2006-01-27 | 2007-09-06 | Shinshu Univ | ヒトリンパ管由来細胞株およびそれを用いた診断キット |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041210 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050331 |