JPH09192777A - 石膏鋳型 - Google Patents

石膏鋳型

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JPH09192777A
JPH09192777A JP1721396A JP1721396A JPH09192777A JP H09192777 A JPH09192777 A JP H09192777A JP 1721396 A JP1721396 A JP 1721396A JP 1721396 A JP1721396 A JP 1721396A JP H09192777 A JPH09192777 A JP H09192777A
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mold
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barium
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Yoshiaki Yamamoto
善章 山本
Hideyuki Masaki
英之 正木
Masaaki Tada
雅昭 多田
Toshio Sekihara
敏生 関原
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Toyota Tsusho Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Toyota Tsusho Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶湯温度が1000℃以上の合金を鋳造する
際にも、鋳型からの熱分解ガスによるガス欠陥の生成が
なく、表面が滑らかな鋳物を得ることができ、十分な鋳
型強度を有し、製作コストの大幅増のない石膏鋳型を提
供する。 【解決手段】 シリカ等の耐火物粉末を基材とし石膏を
結合材として含む材料よりなる石膏鋳型の、少なくとも
被鋳造物と接触する表面層を上記材料とバリウム化合物
の混合物で構成する。バリウム化合物は、溶湯熱によっ
て石膏が熱分解して生じる亜硫酸ガスと反応し、安定な
硫酸塩や硫化物を生成して、亜硫酸ガスの放出を防止す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、指輪等の装飾品や
機械部品、自動車部品等の製造に使用される石膏鋳型に
関する。
【0002】
【従来の技術】石膏を結合材として含む石膏鋳型は、均
一な鋳型が造型し易いこと、鋳造品の寸法精度が高く、
安定していることから精密鋳型として知られている。鋳
型用石膏の主成分は焼石膏(半水石膏:CaSO4 ・1
/2H 2O)で、加熱により脱水、収縮することから、
石膏鋳型の場合、通常、石膏を結合材とし、これに膨張
や収縮を抑制するために基材としてシリカ、タルク等の
耐火物粉末を添加した材料(一般に、このような石膏鋳
型の材料は石膏系埋没材と呼ばれる)を用いて鋳型を構
成している。
【0003】鋳型材としての石膏系埋没材に必要な条件
には、流動性、硬化時間、寸法精度、強度、耐熱性、通
気性等があり、特に、通気性は、注湯時の発生ガスに対
して十分な通気性を持つことが鋳物の品質向上に重要で
ある。ところが、石膏鋳型は砂型等に比べて通気性が悪
く、通常、これを減圧、真空、遠心鋳造法の採用によっ
てカバーしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、極薄肉
部やシャープなエッジを持つ鋳物、例えば宝飾用指輪や
ネックレスのような装飾品鋳物では、より減圧度を高め
る対策が必要である。そのためにエッジがシャープな
物、薄肉物については石膏スラリー硬化時に針金で石膏
鋳型に細い穴をあけて減圧効果を高め、通気性の向上手
段とすることが行われるが、鋳型割れによるバリ、耐火
物の巻き込み等による鋳肌不良を発生させると共に、ク
ラック発生の原因ともなり鋳型強度を低下させる問題が
ある。
【0005】しかも結合材である石膏は、雰囲気にもよ
るが、一般に750〜800℃程度から熱分解を起こ
し、1000℃以上では亜硫酸ガスを発生する。このた
め高融点金属、例えば鋳鉄を1300℃で鋳込むと鋳型
は侵食されつつ多量の亜硫酸ガスを発生し、この亜硫酸
ガスが鋳造時の溶湯に巻き込まれて鋳物に気泡状のガス
欠陥を生成させることになる。従って、低融点合金、亜
鉛、アルミニウム合金と一部の銅合金の鋳造は行われて
いるが、熱容量の大きい融点1000℃以上の合金の鋳
造用としては使用が難しかった。
【0006】そこで、石膏鋳型の通気性を改善して、発
生する亜硫酸ガスを型外に逃がし、ガス欠陥の生成を防
止するために、 (1)石膏に発泡剤を配合し、混水時に水によって炭酸
ガス等を発生発泡させてそのまま凝結硬化させる。 (2)活性剤を添加し、混水時に高速強制攪拌により発
泡させ、気泡を含んだまま硬化させる。 (3)250℃以上の高温に加熱し、添加剤の揮発、熱
分解等により鋳型内に微細な空隙を発生させる。 (4)水ガラス、白土の添加により石膏結晶を粗大化さ
せる。 等の方法が提案され、一部実用化されている。
【0007】例えば(3)の方法では、石膏に20〜2
5%の長繊維状の滑石を添加し、混合硬化後、約800
℃で数時間加熱する。あるいは、木粉等の可燃物を加
え、加熱乾燥時に炭化縮小ないしガス化逸散させること
により、通気性を与えている。また(4)の方法では、
半水石膏、水、けい酸ソーダ、白土、滑石、アスベスト
およびけい砂等を混合、泥状にして成型後、オートクレ
ーブ中にて加熱、加圧蒸気処理し、石膏の結晶を大きく
成長させることにより通気性を与えることができる。
【0008】しかしながら、これらの方法で製作された
鋳型は、いずれも、通気性を与えるための通気孔により
鋳肌表面の荒れが発生しやすい。この鋳肌荒れについ
て、例えば装身具用の鋳造体は、最終的に鏡面仕上げを
行った後、ルーペで表面を検査し、表面に全く欠陥がな
いという検査基準に合格しなければならない。従って、
微細な形状と表面形状をもつ装身具の場合は表面粗さが
鋳造体の良否を決定し、表面粗さが大きければ、表面模
様が鮮明に表現できない。また後工程の仕上げ研磨等に
要する時間と労力が増すとともに、貴金属の場合には損
耗による経済的損失も大きくなる。
【0009】また、無添加の場合に比較して鋳型強度が
硬化直後で1/2〜1/3、乾燥後で1/2〜1/5に
低下し、強度不足による鋳型の割れが発生するおそれが
ある。さらに、添加剤の購入費用や、通気性付与のため
の処理に伴う設備増、作業工程増等により製作コストが
大きく上昇するといった不具合があり、実用的ではなか
った。
【0010】しかして、本発明の目的は、溶湯温度が1
000℃以上の合金を鋳造する際にも、鋳型からの熱分
解ガスによるガス欠陥の生成がなく、表面が滑らかな、
高品質の鋳物を得ることができるとともに、十分な鋳型
強度を有し、製作コストの大幅増のない石膏鋳型を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の石膏鋳型は、石膏を結合材として含む石
膏鋳型であって、少なくとも鋳型の被鋳造物と接触する
表面層が、上記石膏鋳型の材料にバリウム化合物を添加
してなる。表面層に添加されるバリウム化合物は、具体
的には、該表面層中の石膏鋳型の材料100重量部に対
し5〜60重量部とすることが好ましい(請求項2)。
なお、上記表面層中の石膏鋳型の材料100重量部は、
添加するバリウム化合物を含まない量である。
【0012】石膏組成である硫酸カルシウムは溶湯熱に
よって熱分解し、亜硫酸ガスを発生する。特に溶湯温度
が1000℃以上の合金を鋳造する際には、多くの亜硫
酸ガスが発生する。バリウム化合物は、この時発生する
亜硫酸ガスと直ちに反応し、分解温度が被鋳造物の注湯
温度以上である安定な硫酸塩や硫化物を生成する。よっ
て、亜硫酸ガスを固定化してその放出を抑えることがで
きる。また、従来のように亜硫酸ガスを系外に放出する
ための多数の通気孔を有する構造とする必要がないの
で、鋳型の表面粗さを小さくできる。従って、ガス欠陥
の生成のない、表面の滑らかな鋳物を得ることができ
る。
【0013】また、構造中に多数の通気孔を有さず、通
気性をよくするために鋳型に穴を開ける等の処理も不要
であるので、バリウム化合物の添加量を適当量とすれ
ば、添加による強度低下のおそれはない。また、バリウ
ム化合物は、少なくとも溶湯と接触する表面層に存在す
ればよいので、表面層のみに十分な量のバリウム化合物
を添加して亜硫酸ガスの放出を確実に防止し、バリウム
化合物を添加しないその他の部分によって必要な鋳型強
度を確保することもできる。さらに、バリウム化合物
は、石膏鋳型の材料の混合時に同時に添加すればよく、
従来の通気性付与のための処理のように複雑な工程を要
しないので、製作コストを大きく増加させることはな
い。
【0014】石膏鋳型全体を、石膏を結合材として含む
石膏鋳型の材料にバリウム化合物を添加した混合物で構
成することもできる。この場合、石膏鋳型の材料(10
0重量部)に対するバリウム化合物の添加量は5〜30
重量部とすることが望ましく(請求項3)、この範囲で
はバリウム化合物の添加により鋳型強度を低下させるこ
とはない。なお、上記石膏鋳型の材料100重量部は、
添加するバリウム化合物を含まない量である。
【0015】バリウム化合物は、具体的には、炭酸バリ
ウム、酸化バリウムおよび水酸化バリウムのうちの少な
くとも一種が用いられる(請求項4)。また、石膏鋳型
の基材が耐火物粉末よりなる場合、耐火物粉末と石膏と
の混合比は重量比で3:1〜4:1の範囲とすることが
好ましい(請求項5)。耐火物粉末としては、例えばシ
リカ、タルク、けい石、カオリンおよびアスベストのう
ちの少なくとも一種が用いられる(請求項6)。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の石膏鋳型は、石膏を結合材として含む材料より
なる。なお、この石膏鋳型を構成する石膏鋳型の材料
(一般に石膏系埋没材と呼ばれるものであり、以下、石
膏系埋没材という)は、結合材としての石膏のみよりな
るものでもよいが、通常は、耐火物粉末を基材とし、石
膏を結合材として含むものが望ましい。結合材である石
膏は硫酸カルシウムを主成分とするもので、鋳型用に
は、通常、焼石膏(半水石膏:CaSO4 ・1/2H 2
O)、特にベータ焼石膏が主として用いられる。焼石膏
の原料である二水石膏(CaSO4 ・2H 2O)は天然
の石膏原石並びに化学石膏で、これを乾式炉中160℃
前後で焼成したのがベータ焼石膏、湿式オートクレーブ
中130℃前後で焼成したのがアルファ焼石膏である。
焼石膏は水と混合すると水和硬化し、再び二水石膏とな
る。水和硬化した二水石膏はミクロンオーダーの針状結
晶がからみあって強度を発生し、バインダとして利用で
きる。この針状結晶は水和する前の焼石膏粒子と比べて
極めて小さく、これが石膏鋳型において精密かつ平滑な
鋳肌が得られる理由の一つである。
【0017】石膏単体を加熱すると、二水石膏から半水
石膏への脱水時に収縮があり、300℃を過ぎるとさら
に大きく収縮して強度も低下する。このため、鋳型材と
して使用する際には、シリカ、タルク、けい石、カオリ
ンおよびアスベスト等の耐火物粉末を基材として混合す
るのがよい。シリカ等の耐火物粉末は、加熱すると相変
態と熱膨張により体積が増加する性質があり、鋳型の収
縮を抑制してクラックの発生等を防止する。特に、シリ
カの同素体であるクリストバライトは熱膨張が大きく、
収縮を抑制する効果が大きいので精密鋳型には最適であ
る。
【0018】なお、石膏鋳型の基材が耐火物粉末である
場合、石膏系埋没材における耐火物粉末と石膏との混合
比は、通常、重量比で3:1〜4:1の範囲とすること
が好ましい。すなわち、上記耐火物粉末と石膏との混合
比よりも、基材としての耐火物粉末の割合が大になり、
結合材としての石膏の割合が小さくなると、石膏系埋没
材の結合力不足により、常温硬化後の石膏系埋没材の強
度不足による割れが発生しやすくなる。また、加熱乾燥
することにより、耐火物粉末の相変態と熱膨張による体
積増加量が粘結材の収縮量よりも大となり、鋳型寸法不
良とともに鋳型にクラックが発生するおそれがある。
【0019】一方、上記耐火物粉末と石膏との混合比よ
りも基材としての耐火物粉末の割合が小さくなり、結合
材としての石膏の割合が大きくなると、常温硬化後の石
膏系埋没材の強度は十分となり、取扱いしやすくなる反
面、加熱乾燥することにより、結合材の収縮量が基材で
ある耐火物粉末の熱膨張量よりも大となり、体積が収縮
し、鋳型寸法不良とともに鋳型にクラックが発生するお
それがある。
【0020】これより、石膏系埋没材の常温硬化後の取
扱いやすさ、および加熱乾燥に伴う基材としての耐火物
粉末の加熱膨張量と結合材としての石膏の加熱収縮量の
バランスにより、耐火物粉末と石膏との混合比を上記範
囲とすることが体積変化量を小さくさせる上で望まし
い。上記混合割合による石膏系埋没材を用いることで、
常温硬化後の取扱いと、加熱乾燥に伴う安定な寸法精度
の確保とクラックのない鋳型を得ることができ、望まし
い。また、鋳型の割れ、クラックの発生を防止するため
に、石膏系埋没材に無機系短繊維を混合することもでき
る。
【0021】本発明では、石膏鋳型の少なくとも被鋳造
物と接触する表面層を、耐火物粉末と石膏を含む石膏系
埋没材に、さらにバリウム化合物を添加した混合物で構
成する。バリウム化合物は、鋳造時の溶湯熱によって石
膏が熱分解して発生する亜硫酸ガスと直ちに反応し、融
点が1500℃以上の硫酸バリウムや硫化物を生成して
亜硫酸ガスの放出を抑制する効果を有する。
【0022】この時、少なくとも被鋳造物と接触する表
面層、つまり鋳型の中で被鋳造物の溶湯熱に直接曝され
て石膏組成である硫酸カルシウムが熱分解し、亜硫酸ガ
スを発生する部分にバリウム化合物が存在していれば本
発明の効果が得られる。従って、被鋳造物と接触する表
面層のみをバリウム化合物との混合物で構成し、他の部
分はバリウム化合物を含有しない石膏系埋没材で構成し
て、いわゆる肌付き石膏鋳型としてもよい。鋳型全体を
石膏系埋没材とバリウム化合物との混合物で形成するこ
とももちろんできる。
【0023】バリウム化合物としては、具体的には、炭
酸バリウム、酸化バリウムおよび水酸化バリウム等が挙
げられ、これらのうちの少なくとも一種を使用する。な
お、炭酸バリウム、酸化バリウムは固形粉末状(結合材
と同粒径の1〜2μmのものが望ましい)で石膏系埋没
材に添加混合されるが、水酸化バリウムは添加混合、混
練され、スラリー状になることにより水に溶解し、石膏
系埋没材の中の硫酸カルシウムやシリカ粒子の周りに均
一に付着した状態になる。従って、鋳造体の溶湯熱によ
って効果的に硫酸カルシウムに作用し、効果が大きい。
【0024】バリウム化合物の添加量は多ければ多い
程、亜硫酸ガスの放出を防止する効果は高いが、他方、
鋳型としての強度や取り扱いが問題となる。石膏の濡れ
圧縮強さは、アルファ焼石膏で240kgf/cm2
高いが、鋳型用石膏では熱膨張収縮と熱伝導率を調整す
るために、上記した耐火物粉末が相当量添加されるた
め、硬化、放置後の圧縮強さは70〜150kgf/c
2 程度となる。また、200℃以上に加熱、乾燥する
と、さらに強度が低下する傾向にある。
【0025】ロストワックス用石膏の場合、高温度でワ
ックスを焼成させることと、鋳肌の改善を行うこと、お
よび寸法精度の要求値が高いことから、強度より熱膨張
収縮に重点をおいており、このため、石膏鋳型の造型に
は通常、金属製リングの内部にスラリーを流し込んで鋳
型を補強する。この金属製リングが鋳型の移動、持ち運
び時に鋳型を保持し、また無機系短繊維の混合により鋳
型の割れ、クラックの防止に効果があるが、振動、衝撃
による鋳型の割れについては、特に乾燥後は十分な注意
が必要となる。
【0026】鋳型のクラックによる鋳造体のバリの発生
原因としては、鋳型の収縮、強度不足、型内外部の温度
差等、複数の要因が考えられる。従って、従来通りの鋳
型の移動、持ち運びができ、しかもクラックを発生させ
ずに、亜硫酸ガスの発生を防止できる効果的なバリウム
化合物の添加量は、鋳型全体をバリウム化合物との混合
物で形成する場合、石膏系埋没材100重量部に対して
5〜30重量部とすることが望ましい。5重量部未満で
はバリウム化合物の添加による効果が小さく、30重量
部を越えると鋳型にクラックが発生しやすくなり、鋳型
の取扱に支障をきたすおそれがある。なお、バリウム化
合物の添加量が上記範囲であれば、添加による鋳型強度
の変化はほとんど生じない。
【0027】バリウム化合物の添加方法は、石膏系埋没
材の充填物粉末と、添加物であるバリウム化合物の粉末
を機械的に混合、混練すればよい。このようにして得た
スラリーをロストワックス装着の金属製リング内、ある
いはゴム模型装着の金属製リングに流し込んで固化、造
型後、通常の工程で乾燥し、鋳型とする。
【0028】肌付き石膏鋳型の場合は、強度を表面層以
外の部分で確保することができるため、表面層のバリウ
ム化合物の添加量をより多くすることができる。通常、
上記石膏系埋没材100重量部に対しバリウム化合物の
添加量を5〜60重量部とすることが好ましい。5重量
部未満ではバリウム化合物の添加による効果が小さく、
60重量部を越えると鋳肌面にクラックが発生しやすく
なる。
【0029】この場合の鋳型の製造は、まず、石膏系埋
没材の粉末とバリウム化合物の粉末を機械的に混合後、
水を加えて混練攪拌する。スラリー状にした加水混合物
をロストワックス模型またはゴム模型の表面に刷け塗り
あるいはスプレー塗布、もしくはどぶ漬けし、肌付き石
膏の表面層を形成する。ここで、表面層の厚みは、鋳造
される溶湯の温度、被鋳造物の太さ形状に応じて、加熱
分解ガスを発生する層厚さにより決定され、通常、0.
2〜1mm程度の厚さとするのがよい。例えば、同一形
状の鋳造体の場合には、溶湯温度が低い600〜700
℃の時の肌付き石膏鋳型の表面層の厚さは0.2mm程
度、溶湯温度が1200〜1300℃と高い時には1m
m程度の厚さとすることが望ましい。
【0030】この肌付き石膏の表面層が剥離しない半乾
きの頃を見はからって、従来の石膏系埋没材を通常の方
法で流し込んで充填後、必要に応じて振動、脱泡処理を
施し石膏系鋳型を造型する。さらに、従来実施のように
室温で乾燥後、所定温度、例えば被鋳造物および溶湯温
度によって300〜800℃に加熱乾燥する。
【0031】鋳造は、このようにして得られた鋳型に加
熱溶解した溶湯を流し込んで通常の方法で行えばよい。
本発明の鋳型は、宝飾品、装飾品用の金合金、銀合金等
の貴金属、接点、機械部品用の銅合金、機械、自動車部
品用のアルミニウム合金、ホイール、ケース類用のマグ
ネシウム合金等、種々の合金の鋳造に好適に用いられ
る。
【0032】
【実施例】
(鋳型全体混合法)基材としてシリカ、結合材として半
水石膏を4:1で混合した石膏系埋没材100重量部に
対し、炭酸バリウム5重量部を添加し、回転マラーで数
分間混合した。次に、15〜25℃の水を40重量部添
加し、真空中で混練攪拌し、スラリー状とした。このス
ラリーを予めロストワックス模型を装着した金属製リン
グ(フラスコ)に気泡を生じさせないように流し込ん
で、約60分間静置、固化させた。また、同様にして炭
酸バリウムの添加量を10、30、40重量部とした金
属リング付き鋳型を作製した。
【0033】得られた金属リング付き鋳型を加熱し、脱
ワックス後、加熱乾燥保持するため、酸化性雰囲気炉中
で±5℃/分のコントロールで約700℃に昇温、保持
した。次に、溶解、注湯機構のある加工鋳造機中に70
0℃に加熱保持した鋳型を装着し、直ちに加工鋳造機を
密閉、減圧すると共に、同容器内の高周波炉で18金相
当合金を加熱溶解し、液相線+100℃で上記鋳型に注
湯後、直ちに容器内を3気圧に加圧し、溶湯が凝固する
まで持続させた。
【0034】溶湯の凝固後、これを水中にて急冷し、2
5ヶ/型のリング付き鋳造体を取出した。これらを水洗
浄後、研磨して鋳造欠陥の検査を行った。同一処理を施
した4型/条件の鋳型から鋳造したリング100ヶにつ
いて鋳造欠陥を検査した結果を表1に示す。
【0035】また、比較のため、炭酸バリウムを添加し
ない以外は同様の方法で金属リング付き鋳型を作製し、
同様の条件で鋳造を行って鋳造欠陥の検査を行った。結
果を従来法として表1に併記する。
【0036】
【表1】
【0037】表1に明らかなように、従来法では鋳造体
100ヶ中、2ヶにガス欠陥が生じたのに対し、炭酸バ
リウムを添加した本発明の鋳型ではガス欠陥の発生が全
く見られず、鋳肌も滑らかで品質の良好な鋳物が得られ
た。なお、クラックによるさし込みは炭酸バリウムの添
加量が40重量部のものに見られ、これより鋳型全体を
バリウム化合物との混合物で形成する場合、バリウム化
合物の添加量は5〜30重量部とすることが望ましいこ
とがわかる。
【0038】(肌付き石膏法)上記と同様の方法で炭酸
バリウム含有スラリー、もしくは炭酸バリウムに代えて
水酸化バリウムを添加、混合したスラリーを調製した。
バリウム化合物の添加量は上記表1の通りとした。この
スラリー中にロストワックス模型を周りに気泡を生じさ
せないように静かにどぶ漬けし、ロストワックス模型周
りに約0.2〜0.3mm厚さでスラリーを塗布して、
そのまま5分間放置した。
【0039】得られた肌付き模型を金属リング中に装着
し、模型の周りに、予め調製しておいた炭酸バリウム
(もしくは水酸化バリウム)を含有しない石膏系埋没材
のみのスラリーを静かに流し込んで、約60分間静置し
固化させた。
【0040】このようにして形成した金属リング付き鋳
型を用いて、上記の鋳型全体混合法と同様の条件で鋳造
を行い、鋳造欠陥の検査を行った。結果を表1に併記す
る。表1に明らかなように、表面層のみにバリウム化合
物を添加した場合、バリウム化合物の添加量が5〜60
重量部のいずれにおいても、ガス欠陥やクラックのな
い、鋳肌の滑らかな高品質の鋳物が得られた。また、バ
リウム化合物として水酸化バリウムを用いた場合も同様
の効果が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 正木 英之 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 多田 雅昭 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 関原 敏生 愛知県名古屋市中村区名駅4丁目7番23号 豊田通商株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石膏を結合材として含む石膏鋳型であっ
    て、少なくとも鋳型の被鋳造物と接触する表面層が、上
    記石膏鋳型の材料にバリウム化合物を添加してなること
    を特徴とする石膏鋳型。
  2. 【請求項2】 上記表面層が、該表面層中の石膏鋳型の
    材料100重量部に対して上記バリウム化合物を5〜6
    0重量部添加してなる請求項1記載の石膏鋳型。
  3. 【請求項3】 石膏を結合材として含む石膏鋳型であっ
    て、上記石膏鋳型の材料にバリウム化合物を添加してな
    り、上記石膏鋳型の材料100重量部に対して上記バリ
    ウム化合物を5〜30重量部添加したことを特徴とする
    石膏鋳型。
  4. 【請求項4】 上記バリウム化合物が、炭酸バリウム、
    酸化バリウムおよび水酸化バリウムのうちの少なくとも
    一種である請求項1ないし3のうちのいずれかに記載の
    石膏鋳型。
  5. 【請求項5】 上記石膏鋳型の基材が耐火物粉末よりな
    り、上記石膏鋳型における耐火物粉末と石膏との混合比
    が重量比で3:1〜4:1の範囲にある請求項1ないし
    4のうちのいずれかに記載の石膏鋳型。
  6. 【請求項6】 上記石膏鋳型の基材が耐火物粉末よりな
    り、該耐火物粉末がシリカ、タルク、けい石、カオリン
    およびアスベストのうちの少なくとも一種である請求項
    1ないし5のうちのいずれかに記載の石膏鋳型。
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