JPH09192794A - 急冷金属薄帯の製造方法 - Google Patents

急冷金属薄帯の製造方法

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JPH09192794A
JPH09192794A JP23488096A JP23488096A JPH09192794A JP H09192794 A JPH09192794 A JP H09192794A JP 23488096 A JP23488096 A JP 23488096A JP 23488096 A JP23488096 A JP 23488096A JP H09192794 A JPH09192794 A JP H09192794A
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gap
roll
nozzle
side end
supply nozzle
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JP23488096A
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Inventor
Takayuki Yanagimoto
隆之 柳本
Takashi Suhara
俊 須原
Katsumi Kurokawa
克美 黒川
Tomoharu Kanamaru
智春 金丸
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融金属鋳込み中の供給ノズルと冷却ロール
のギャップを精度良く安定して測定することにより、長
さ方向の板厚変動が少ない薄帯を製造する技術を提供す
る。 【解決手段】 供給ノズルと冷却ロールの対からなる、
ロール軸方向の両側端面のうち、少なくとも一方の側端
面において、供給ノズルの先端部の側端面と冷却ロール
の表面部の側端面とを、ロール軸に垂直な同一平面内に
配置し、この側端面を冷却ロールの軸方向から撮像し、
得られた画像から、供給ノズルと冷却ロールとの間のギ
ャップを求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属薄帯の製造方
法に係り、特に単ロール法にて金属薄帯を連続的に製造
する際に、供給ノズルと冷却ロールとの間のギャップを
正確に計測することにより、安定した板厚の急冷金属薄
帯を得るための製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】急冷金属薄帯(以下、単に「薄帯」と略
記する。)の製造に関しては、従来から種々の手法が提
案されているが、それらの中でも、高速回転する冷却単
ロールの表面に、スリット状の開口を有する供給ノズル
から溶融金属を射出し、この冷却ロールの表面で急冷凝
固を強いて薄帯とする、いわゆる単ロール法が、主に量
産を目的とした製造に採用されている。この方式は、操
業のパラメータが比較的少なく、コントロールが容易で
あこと、また、製品の回収が容易で、冷却単ロールの損
傷が少ないことなどの大量生産に有利な特徴を有してい
る。
【0003】ところで、薄帯の品質上、長尺材であって
も薄帯の厚みが長さ方向に安定していることが重要であ
るが、単ロール式で薄帯を製造する場合には、一般に、
薄帯の厚みは主として次の操業要因によって決まる。 a)溶融金属の射出圧力 b)冷却単ロールの回転数(回転速度) c)供給ノズルの先端と冷却ロールとの間の間隙(ギャ
ップ) 上記各要因のうち、a),b)を一定に制御することは
比較的容易であるが、c)のギャップを一定に制御する
のは困難であり、このギャップ変動が薄帯の厚みを不安
定にさせる原因となっている。そして、上記ギャップ変
動の原因としては、冷却ロールの温度上昇に伴う熱膨張
や供給ノズルの熱による変形が挙げられ、このギャップ
が広くなれば薄帯の厚みは増し、逆に狭くなれば厚みが
減少することになる。
【0004】このようなギャップを測定するための方法
として、例えば、特開昭58−132356号公報においては、
テレビカメラを利用し、鋳込み方向および鋳込み直角方
向からノズルと冷却ロール間を撮影しギャップを測定す
る方法を提案している。しかし、この方法は、ギャップ
を高精度に測定するためには高倍率で測定する必要があ
ることから、被測定物の位置の違いがあると焦点ずれが
発生し、鮮明な画像とならず、画像処理などによりギャ
ップ値を求める場合に、誤差の原因となっていた。すな
わち、鋳込み方向から撮像する場合には、曲率をもつロ
ール面を撮影するため、ロールの画像を鮮明に撮影する
ことが難しいという問題があり、また、鋳込み直角方向
からの撮像の場合にも、撮像装置からノズルの撮像面ま
での距離とロールの撮像面までの距離が異なるため、鮮
明な撮像が行えないという問題が発生していた。
【0005】また、例えば特開昭57−80508 号公報にお
いては、ギャップに対して光ビームを照射し走査して、
時間的に変化する透過光の光量によりギャップを計測す
る方法が提案されている。しかしながら、この方法で
は、高温雰囲気を通過する光が屈折により光路変化し誤
差の原因となるという問題があった。さらに、実開昭61
−167246号公報には、金属薄帯の製造装置において、ノ
ズル先端部の両側縁に切込み部を設け、これら両切込み
部をはさんで、両側に投光器と受光器とを配置した装置
が開示されている。しかし、この装置では、高い精度で
の測定が必要となる低ギャップ時の測定精度が不十分で
あるという問題があった。
【0006】またさらに、急冷金属薄帯製造時の一般的
な操業においては、供給ノズルの位置は、製造開始前に
は冷却ロールから離れた高い位置にあり、製造直前に所
定ギャップに下降する。このとき、ギャップ部をカメラ
で撮像し画像処理により求める方法では、高倍率のレン
ズ系で撮像するので、高分解能の測定により、正確なギ
ャップが測定できても、測定視野が狭いため、供給ノズ
ルが高い位置にある場合には、測定不能となり操作性が
悪いという問題もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の急
冷金属薄帯の製造技術においては、いずれも供給ノズル
と冷却ロール間のギャップを正確に測定することが不可
能であり、そのうえ操作性も十分ではなかった。このた
め、長さ方向、あるいはさらに幅方向に安定した板厚の
薄帯を製造することができなかった。そこで、本発明の
目的は、上述した従来の薄帯の製造技術が抱えていた問
題点を解決し、溶融金属鋳込み中の供給ノズルと冷却ロ
ールのギャップを精度良く安定して測定することによ
り、長さ方向の板厚変動が少ない薄帯を製造する技術を
提供することにある。また、本発明の他の目的は、供給
ノズルの位置が鋳込み時の低い位置にあるときだけでな
く、非鋳込み時の高い位置にあるときにも、供給ノズル
と冷却ロールのギャップを安定して測定することによ
り、長さ方向の板厚変動が少ない薄帯を製造する技術を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る製造方法
は、上記の課題を解決したものであり、その要旨構成は
次のとおりである。 (1)高速回転する冷却ロールの表面に、該ロールの軸
方向に延びるスリット状の開口を有する供給ノズルから
溶融金属を射出し、該ロールと該ノズルとの間のギャッ
プ内で形成される、パドルの溶融金属を急冷凝固させて
金属薄帯を製造するにあたり、該ノズルと該ロールの対
からなる、ロール軸方向の両側端面のうち、少なくとも
一方の側端面において、該ノズルの先端部の側端面と該
ロールの表面部の側端面とを、ロール軸に垂直な同一平
面内に配置し、この側端面を冷却ロールの軸方向から撮
像し、得られた画像から、該ノズルと該ロールとの間の
ギャップを求めることを特徴とする急冷金属薄帯の製造
方法。 (2)供給ノズル先端部の少なくとも一方の側端面に、
測定値の絶対値校正のための、基準長さ表示手段を設け
た供給ノズルを用いる上記(1)に記載の急冷金属薄帯
の製造方法。 (3)供給ノズル先端部のスリット状の開口を挟むロー
ル軸方向外側の少なくとも一方の側に、該ノズルの前後
方向に貫通し、かつロールの表面側に向けて開口する溝
を設け、供給ノズルと冷却ロール間のギャップ内に位置
する該溝の位置に向けて、連続的に、等速度で光ビーム
を走査し、光ビームを走査する側と供給ノズルに対して
対向する側から、該位置を通過した光ビームの強度を検
出し、該強度の時間変化から該ギャップを求めることを
併用する上記(1)または(2)に記載の急冷金属薄帯
の製造方法。 (4)撮像するレンズ系の倍率をギャップに応じて変化
させて撮像する上記(1)、(2)、または(3)に記
載の急冷金属薄帯の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について溶融金属を
ロールの上方から注ぐ上注ぎ方式を例にとり、図を用い
て具体的に説明する。図1は、本発明に従う薄帯の製造
に用いる装置の概略の正面図を示したものである。図1
において、冷却ロール2の周面に対して、上方に、所定
のギャップを介して、供給ノズル1を対向配置したもの
であり、加熱溶解した適温の溶融金属を供給ノズル1か
ら高速回転する冷却ロール2の表面に向けて射出し、冷
却ロール2と供給ノズル1との間に溶融金属のパドル5
を形成し、このパドル5の冷却ロール2側で溶融金属の
急冷凝固を強いて直接薄帯4を製造する。本発明は、上
記のように薄帯を製造する際に、供給ノズルの先端部と
冷却ロールの表面部の側端面を冷却ロールの軸方向から
撮像し、得られた画像から、供給ノズルと冷却ロールと
の間のギャップを求め、この供給ノズル1と冷却ロール
2間のギャップを一定に制御可能ならしめ、均質な厚み
の薄帯4を得ることを基本とするものである。
【0010】図1に示すように、供給ノズル1と冷却ロ
ール2間のギャップ6は、冷却ロール2の軸方向から撮
像部8によって、供給ノズル側端面と冷却ロール側端面
との間のギャップ近傍を撮像し、画像処理部9により画
像処理することによって測定する。また必要に応じて、
この測定値の情報を制御装置10に送り、この制御信号
11により、供給ノズルと冷却ロール間のギャップを調
整するためのモーターを駆動制御する。また、この制御
信号により、後述するように、撮像部の撮像レンズの倍
率を調整制御する。
【0011】図1のギャップの端部を拡大した詳細図を
図2に示す。図2に示すように、少なくとも一方の対の
側端面において、供給ノズルの先端部の側端面と冷却ロ
ールの表面部の側端面とを、ロール軸に垂直な平面内に
配置(すなわち、少なくとも一対の側端面のロール軸方
向位置(座標)を、該ノズルの先端部と該ロールの表面
部とにおいて一致)させ、このノズルの先端部側端面1
bとロールの表面部の側端面2bを冷却ロールの軸方向
から撮像し、得られた画像から、該ノズルと該ロールと
の間のギャップを求める。
【0012】このようにノズルの先端部の側端面の位置
とロールの表面部の側端面の位置とをロール軸に垂直な
同一平面内に配置することにより、撮像部8でギャップ
部を撮像する際に、撮像部8から供給ノズル側端面1b
および冷却ロール側端面2bのそれぞれの側端面までの
距離が一致するため、焦点ずれを防止することが可能に
なり、鮮明な画像をうることが可能となる。こうした側
端面位置のロール軸方向での一致は、両方の側端面で一
致させるのが望ましく、その場合には、図1のように、
供給ノズルの幅Wと冷却ロールの幅方向長さBとが一致
するように製作し、供給ノズル1を冷却ロール2上に設
置する際には、供給ノズル1の側端面1bが対となる冷
却ロール2の側端面2bとロール軸方向で一致するよう
に設置すればよい。
【0013】なお、上記説明では、冷却ロールと供給ノ
ズルを両者の幅が等しくなるように製作した場合につい
て説明したが、一般的な設備では冷却ロール2の幅の方
が供給ノズルの幅よりも広いので、この場合には、図3
に示すように冷却ロール2の表面側の幅が供給ノズルの
幅に等しくなるように、冷却ロールの表面側の両端を改
削し、供給ノズルを冷却ロール上に設置する際には、同
様にして、供給ノズルの側端面1bが対となる冷却ロー
ルの側端面2bとロール軸方向で一致するように設置す
ればよい。
【0014】図4は、供給ノズル1の側端面1bと冷却
ロール2の側端面2bを撮像方向(ロール軸方向)から
見た側面図であり、図5は、図4の点線で囲んだ撮像範
囲がモニターされた様子を示したものである。図4およ
び図5においては、撮像範囲を供給ノズルのロール回転
方向後端としているが、これは、パドル部5からの光放
射の影響を最小限に抑えるためである。したがって、撮
像範囲はこの位置に限られるものではなく、フィルター
などにより光放射が画像に与える影響を除去することが
できるならば、カメラ視野にギャップ部が認識できる任
意の位置でよい。
【0015】以上述べた方法で撮像したのち、画像処理
によってギャップ算出する方法を以下に説明する。撮像
部8で撮影したギャップ像から画像処理部9により、図
5に示す供給ノズル1の下端1aのY座標Y2と冷却ロ
ール2の上端位置のY座標Y3を求める。この際、冷却
ロール2はXY面内で曲率を有するので、検出したY3
座標と求めるべき吐出路直下のY座標は異なるが、供給
ノズルの寸法、冷却ロールの直径は既知であることを利
用して吐出路直下でのY座標Y3’を求めることができ
る。したがって、画像処理部9で求めた図5中のY2、
Y3座標から制御装置10により、(1)式に示す演算
を行いギャップ6の絶対値を求めることができる。 G=(Y2−Y3’)・C …(1) ただし、Cは撮像部8のレンズ系により決定されギャッ
プ絶対値に換算するための定数、Y3’はY3座標をロ
ールの曲率に従い補正した座標とする。
【0016】次に、供給ノズル先端部の側端面に基準長
さ表示手段を設けることについて説明する。図6は、基
準長さ表示手段を設けた側端面1bを撮像方向(ロール
軸方向)から見たものである。側端面1bに設けた基準
長さ表示手段は、図6の例では、ノズルの側端面1bの
ロール回転方向の後端に切り欠き部12を設けている。
切り欠き部の垂直部分12bの長さAはあらかじめ規定
長さに高精度に加工されたものとする。なお、ここに例
示した側端面に基準長さ表示手段を設けた供給ノズル先
端部をノズル下方から見たときの斜視図を図8に示す。
図7に、このギャップ部を撮像部8により撮影したとき
のモニター像を示すが、撮像視野内に切り欠き部12、
ギャップ6、冷却ロール側端面2bが入るように撮像レ
ンズ系の位置、倍率を調整し、この画像より、画像処理
部9により、切り欠き部上端12aのY座標Y1、供給
ノズル側端面1bの下端位置のY座標Y2、および冷却
ロール側端面2bの上端位置Y座標Y3を求める。この
とき、冷却ロール2は曲率を持つため、検出したY3座
標と求めるべき吐出路直下のY座標とは異なるが、供給
ノズルの長さおよび冷却ロールの長さが既知であること
を利用して吐出路直下でのギャップY3’が求められ
る。画像処理部9で求めたY1,Y2,Y3座標から制
御装置10により(2)式に示す演算を行い、ギャップ
6の絶対値を求める。 G=(Y2−Y3’)・A/(Y1−Y2)…(2) ただし、Aは切り欠き部垂直方向の長さ絶対値、Y3’
はY3座標をロールの曲率に従い補正した座標とする。
このように、基準長さの切り欠き部の垂直方向12bの
長さ(Y1−Y2)を、画像処理により求め絶対値校正
を行っているため、撮像部8のレンズの倍率変更に対し
て高精度にギャップ6の値を求めることが可能になる。
【0017】以上の説明において、ノズルの切り欠き部
の垂直方向の長さを基準としたのは、これは垂直方向長
さとギャップ部の計測方向が一致するために画像処理速
度の点で有効であるためである。しかし、画像処理速度
に制約がない場合には、切り欠き部の水平方向の長さを
基準長さとしても良い。また、供給ノズルの側端面に設
ける基準長さ表示手段は、この例のような矩形状の切り
欠き部に限定されるものでなく、基準長さの突起部な
ど、画像処理時に基準長さを表す境界部が識別できるも
のであればよい。
【0018】さて、実操業においては、製造前の広ギャ
ップから製板時の狭ギャップの範囲に渡ってギャップを
測定することも必要である。この場合には、レンズの倍
率を鋳込み直前の比較的広ギャップ時は低倍率とし、測
定視野を広く確保して、定常ギャップ(一般的には製板
前より狭ギャップであり、0.05〜0.5 mmの範囲) 時はレ
ンズ倍率を高倍率として測定視野を狭くして、画像処理
による測定分解能を高くすることにより効果的に実施で
きる。
【0019】具体的には、図9で例示するように、レン
ズの倍率は遠隔で変更可能とし、前述した供給ノズル部
の側端面内に加工した基準長さの切り欠き部の垂直方向
長さの画像処理結果とギャップ部の画像処理結果の関係
からギャップの絶対値を算出し、このギャップを高分解
能で検出するための倍率となるようにレンズ倍率の変更
を行うコントローラーへフィードバック信号を送り、変
化するギャップに対応した測定視野を常時確保すること
により、広範囲に変化するギャップを安定して測定する
ことが可能になる。
【0020】すなわち、レンズの倍率は遠隔で変更可能
とし、供給ノズルの撮像面(側端面)内に加工した基準
長さの切り欠き部12の垂直面長さ12bに対応する画
素数を画像処理により求め、同時にギャップ部の画素数
を画像処理により求めることにより、垂直面長さ12b
の絶対長さは既知であることから、レンズの倍率が連続
的に変化し未知であっても前記(2)式によりギャップ
の絶対値を算出することが可能となる。
【0021】例えば、板厚30μm 程度の薄帯を製造す
る場合には、ギャップは一般的には0.05〜0.5 mmとする
が、供給ノズルは製板直前に所定ギャップにセットし、
溶融金属の加熱時等の製板状態が整うまでは、通常、鋳
込みギャップよりも高い位置で待機する。前述したよう
に、倍率可変レンズを使用して製板開始前は低倍率でギ
ャップを測定し、供給ノズル1の下降とともにギャップ
を高分解能で検出するための倍率となるようにレンズ倍
率の変更を行うコントローラーへフィードバック信号を
送り変化するギャップに対応した測定視野を常時確保し
て、広範囲に変化するギャップを測定する。
【0022】以上述べたギャップの測定は、切り欠き部
の長さを画像処理により求め、この処理結果でギャップ
部の絶対値換算を行う方法であるため、その精度は、切
り欠き部の長さの画像による測定精度に左右され、とく
に低倍率の場合には、測定精度が悪くなる。また、測定
範囲外となり測定ができなくなることもある。そこで、
広ギャップ時に、より高精度のギャップ測定が要求され
るときは、光ビーム走査方式を併用(図9参照)して測
定するこが推奨される。
【0023】すなわち、高温雰囲気を通過する光は、屈
折により光路変化し誤差を生じるので、多少精度が低く
ても問題の生じない広ギャップ時の測定には、測定範囲
の広い光ビーム走査方式を使用し、高精度の測定が必要
な低ギャップ時の測定には、供給ノズル部の片端または
両端を冷却ロールの軸方向から撮像する方式を採用す
る。この方式では、狭いギャップの測定に適用する画像
処理方式は、高温雰囲気による光の屈折の影響も少なく
高精度の測定を可能とする。上記2種類の測定方法の組
合わせにより、ギャップ測定におけるそれぞれの方法の
欠点を補うことが可能になる。
【0024】上記光ビーム走査方式は、図10に示すよ
うに、多面体の回転ミラー(図では8面体)に光ビーム
を連続的に、等速度で照射して、その反射光を集光レン
ズにより各時間毎のビームが平行となるようにして被測
定ギャップ部に照射し、ギャップ部を通過した光ビーム
を集光し、この強度を光検出器で測定して、ギャップ部
を通過した光ビームが光検出器によって検出された時間
からギャップを測定する方法である。光ビーム走査方式
は、測定範囲が〜数十mmと広く、供給ノズル位置を広範
囲で測定することが可能である。
【0025】光ビーム走査方式を採用する場合には、供
給ノズル先端部のスリット状開口を挟むロール軸方向外
側の少なくとも一方の側に、該ノズルの前後方向(ロー
ルの回転方向の後面側と前面側とを結ぶ方向)に直線的
に貫通し、ロールの表面側に開口する溝(図1、図2の
7に例示)を設ける。そして、この溝を含むギャップ部
に、光ビームを照射する。本来、光ビーム走査方式での
測定位置は、図1中パドル部の外側のフラットな部分で
もよいが、光ビーム走査方式の測定精度は一般的に間隙
が2mm以下では悪くなる傾向があるため、上記のような
溝を設け、溝の深さを測定して、測定結果からこの溝深
さを差し引くことによりギャップを算出する。なお、溝
の大きさは、ギャップ方向には2mm以上で既値であれば
よいが、ノズルチップの大きさの制約より10mm程度ま
でが実用的な範囲である。また、ロール幅方向の長さは
図9のように、投・受光器が製板ライン方向と平行な場
合には、レーザビーム径より大きければ問題ないが、5
mm以上が実用的であり、図11に示すように、投・受光
器が交差して配置される場合には、図9の場合よりも大
きくする必要があり20mm程度が実用的である。
【0026】以上述べたように、画像処理方式と光ビー
ム走査方式の両測定方式を併用してギャップを測定し、
目標ギャップに制御することにより、長さ方向に安定し
た薄帯が製造可能となる。これらの両方式を併用するに
あたり、図9のようにパドルの幅方向の両サイドから、
ギャップを測定、制御すれば長さ方向は勿論のこと、幅
方向のギャップの差もなくなるので、板幅方向にもより
一層均一な板厚の薄帯が製造可能となる。また、図9で
は、光ビーム走査方式の投光器と受光器の配置はライン
方向と平行に設置した場合で示したが、この配置に限ら
ず、図11に示すように投光器と受光器の配置を交差す
るようにしても問題ない。
【0027】撮像部で鮮明な側端面の画像を撮像するた
めには、被写体の明るさにより補助照明が必要になる。
このような場合には、両側端面のうちの少なくとも一方
から光照射を行うことが望ましい。すなわち、図12に
示すように、撮像部8と対をなす光照射部21を設置す
ることにより、被写体の照度を確保する。このような光
照射部と撮像部からなる組み合わせを、薄帯の幅方向の
両側に設け、それぞれの画像からギャップを測定する場
合には、一方の光照射部からの光が反対側の撮像部 (カ
メラ) に入ると鮮明な画像が得られにくくなる。この場
合には、光照射と撮像のタイミングを薄帯の両側でずら
すことによって、鮮明な画像が得られ、ギャップ測定が
可能になる。とくに、強い閃光であるストロボにて、両
側端面を照射する場合には、カメラの撮像時間に比べて
ストロボの発光時間が十分に短いので、図13に示すよ
うに、一方のカメラ撮像のタイミングを対をなすストロ
ボの発光時間を含むように動作させるとともに、他方の
撮像部の撮像タイミングは前者の撮像タイミングから所
定時間遅らせるようにすればよい。
【0028】なお、以上の説明では、供給ノズルが冷却
ロールの直上にある、上注ぎの場合について説明した
が、本発明法はこのほかに、横注ぎや下注ぎの場合にも
同様に適用可能である。
【0029】
【実施例】実施例1 Cu製の冷却単ロールを用いてFe78B13Si9 (at%)の溶融
金属から薄帯を製造するに当たり、図1に示す装置、た
だし側端面(撮像面)1bに、絶対値校正を行うための
切り欠き部の垂直方向12bの長さ(図6中のA)が0.
3 mm、切り欠き部上面12aの長さ(図6中のB)が1.
0 mm、溝深さL:2mmの装置を使用して薄帯を製板する
実験を行った。まず、初期のギャップを約20mmに設定
し、製板の条件が整った時点から、目標のギャップであ
る0.15mmまで供給ノズルを下降させた。撮像部8のレン
ズ系の倍率は、測定対象部で2mmの長さの物がTV画面
上のY方向(縦方向)いっぱいに写る倍率とした。Y方
向解像度 450画素の画像処理部を用いて処理を行ったの
で、検出分解能は 4.4μm/1画素となる。なお、画像
を鮮明に撮像するために、照明により被写体を照らし、
さらに撮像部にはシャッター機能付きのCCDカメラを
使用したが、ストロボ照明でも同様の効果が得られる。
冷却ロール2と供給ノズル1間の目標ギャップ:0.15mm
および冷却単ロールの周速:27m/sに設定し、本発明
に従って、薄帯製造中のギャップ部の映像をCCDカメ
ラを使用した撮像部8により一定時間間隔で撮影し、映
像から図6中に示したY1、Y2、Y3座標を求め、
(2) 式に従って、ギャップ6の値を求めた。ここにノズ
ルの位置の調整は図1には図示しないが、ノズル全体を
稼動式としモーターにより駆動して調整を行った。
【0030】なお、この実施例では、絶対値校正を同時
に行う例を中心に示したが、レンズ系の倍率を一定にし
て測定する場合には、本発明に従って、あらかじめ校正
を一回行って、(1) 式に従って、ギャップを求めてもよ
い。こうして得たギャップ測定値を目標ギャップと比較
し、その偏差をなくすように、ノズルの位置を調整し
て、製板を行った。その結果、図14に示すように、薄
帯の板厚は24〜26μmの範囲であり、良好であった。
【0031】実施例2 図9の装置を用いて、実施例1と同様な成分の素材を用
いて薄帯を製板する実験を行った。まず、撮像部の測定
視野を初期ギャップ時に32mmとなるようにレンズ倍率
を設定し、ギャップの測定値が8mm以下となった時点で
視野16mm、ギャップが4mm以下で視野8mm、2mm以下
で4mm、1mm以下で2mmとなるパターンでレンズの倍率
を変化させ、ギャップを測定、制御した。なお、レンズ
の倍率は、測定視野が約2mmの時点で倍率を固定して測
定を行った。ギャップ方向に 480画素の解像度を持つ画
像処理部を用いた場合、測定視野と分解能の関係は図1
5のようになる。画像方式は、測定視野4.8 mm以下では
光ビーム走査方式よりも分解能が良好であるが、測定視
野4.8 以上では逆に分解能が劣ることがわかる。
【0032】図15より、光ビーム走査方式の測定分解
能は約10μmであり、画像方式ギャップ計の測定視野
が4.8 mm以下の場合、画像処理方式が有効となることが
わかる。カメラ視野4.8 mmを境に光ビーム走査方式から
画像処理方式に変更することが計算上有効であるが、レ
ンズの倍率を測定視野が32→16→8→4→2mmとなるよ
うに変更するパターンとしたため、測定視野が4mmでギ
ャップ測定値が2mm以下となった時点で、ギャップ計測
を光ビーム走査方式から画像処理方式に切り替えて制御
する運転とした。
【0033】ギャップ計測を画像処理方式に切り替えた
後も、光ビーム走査方式は測定を続けることにより、低
ギャップ製板時に画像処理方式ギャップ計のトラブルが
発生した場合でも、光ビーム走査方式のギャップ測定値
を利用して供給ノズルと冷却ロールの接触などのトラブ
ルを防ぎ、安全に製板終了操作を行うことが可能となっ
た。また、この併用方式を採用した場合も実施例1と同
様に、目標ギャップを0.15mmとし、ギャップが0.15mmと
なった時点で注湯を開始する操業を行ったので、板厚が
24〜26μmの範囲となり、均一な厚みの薄帯を安定して
製造できた。
【0034】実施例3 図12に示す装置を用いて、図1の撮像部, 画像処理
部, 制御装置以外は実施例1と同一にして、撮像角度お
よび光照射角度θは図12に示す10°で、ストロボの
照射時間=25μsec., カメラ露光時間=250μsec
で測定し、タイミングは図13に示すとおりで行った。
その結果、実施例1と同様な結果が得られた。
【0035】実施例4 図9に示す装置に、図12に示したストロボトリガー発
生器を追加して、図13のようにして撮像した以外は、
実施例2と同様にして行った。なお、光ビーム走査方式
の測定がストロボ光の影響により不安定になる場合は、
光ビームを走査する多面体回転ミラーの回転とストロボ
の発光タイミングの同期をとって、光ビーム走査方式の
測定の間はストロボを発光しないタイミングとして測定
した。θ=10°で測定した結果、実施例2と同様の良
好な結果が得られた。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明法を適用す
れば、薄帯製造中に供給ノズルと冷却ロール間のギャッ
プを、広範囲に、かつ雰囲気に影響されずに正確に測定
できるので、ギャップのコントロールが精度が向上し、
安定した厚み品質の薄帯を製造することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様を示す正面模式図。
【図2】ギャップ端部の拡大図。
【図3】冷却ロール端部を供給ノズル端面と一致するよ
うに改削した場合の説明図。
【図4】供給ノズルと冷却ロールの側端面(撮像面)。
【図5】ギャップ部を撮影したモニター像の概略図。
【図6】長さ表示手段を設けた供給ノズルと冷却ロール
の側端面(撮像面)。
【図7】ギャップを撮影したモニター像の概略図。
【図8】基準長さ表示手段を設けた供給ノズル先端部の
斜視図。
【図9】画像処理方式と光ビーム走査方式を併用する態
様を示す平面模式図。
【図10】光ビーム走査方式の測定原理を示す模式図。
【図11】画像処理方式と光ビーム走査方式を併用する
別の態様を示す平面模式図。
【図12】撮像装置の側方から光照射する態様を示す平
面模式図。
【図13】薄帯の両側から光照射する場合における照射
と撮像のタイミングを示す説明図。
【図14】ギャップ測定結果を示すグラフ。
【図15】測定視野と分解能の関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1 供給ノズル 1a 供給ノズル下端 1b 供給ノズル側端面 2 冷却ロール 2b 冷却ロール側端面 3 ロール軸 4 金属薄帯 5 パドル 6 ギャップ 7 溝 8 撮像部(倍率可変レンズ付き) 9 画像処理部 10 制御装置 11 制御信号 12 切り欠き部 13 吐出路 14 レンズコントローラ 15 コンピュータ 16 投光器(光ビーム走査方式) 17 受光器(光ビーム走査方式) 18 光源 19 多面体回転ミラー 20 集光レンズ 21 光照射部 22 トリガ発生器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒川 克美 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 金丸 智春 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高速回転する冷却ロールの表面に、該ロ
    ールの軸方向に延びるスリット状の開口を有する供給ノ
    ズルから溶融金属を射出し、該ロールと該ノズルとの間
    のギャップ内で形成される、パドルの溶融金属を急冷凝
    固させて金属薄帯を製造するにあたり、 該ノズルと該ロールの対からなる両側端面のうち、少な
    くとも一方の側端面において、該ノズルの先端部の側端
    面と該ロールの表面部の側端面とを、ロール軸に垂直な
    同一平面内に配置し、この側端面を冷却ロールの軸方向
    から撮像し、得られた画像から、該ノズルと該ロールと
    の間のギャップを求めることを特徴とする急冷金属薄帯
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 供給ノズル先端部の少なくとも一方の側
    端面に、基準長さ表示手段を設けた供給ノズルを用いる
    請求項1に記載の急冷金属薄帯の製造方法。
  3. 【請求項3】 供給ノズル先端部のスリット状の開口を
    挟むロール軸方向外側の少なくとも一方の側に、該ノズ
    ルの前後方向に貫通し、かつロールの表面側に向けて開
    口する溝を設け、供給ノズルと冷却ロール間のギャップ
    内に位置する該溝の位置に向けて、連続的に、等速度で
    光ビームを走査し、光ビームを走査する側と供給ノズル
    に対して対向する側から、該位置を通過した光ビームの
    強度を検出し、該強度の時間変化から該ギャップを求め
    ることを併用する請求項1または2に記載の急冷金属薄
    帯の製造方法。
  4. 【請求項4】 撮像するレンズ系の倍率をギャップに応
    じて変化させて撮像する請求項1、2または3に記載の
    急冷金属薄帯の製造方法。
  5. 【請求項5】 冷却ロールの軸方向から撮像するに当た
    って、側方から光照射し、光照射領域を撮像する請求項
    1, 2, 3または4に記載の急冷金属薄帯の製造方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000205832A (ja) * 1999-01-19 2000-07-28 Sharp Corp プラズマ反応装置に用いるギャップ測定装置
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