JPH09193378A - インクジェットプリンタ及びその駆動方法 - Google Patents

インクジェットプリンタ及びその駆動方法

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JPH09193378A
JPH09193378A JP927396A JP927396A JPH09193378A JP H09193378 A JPH09193378 A JP H09193378A JP 927396 A JP927396 A JP 927396A JP 927396 A JP927396 A JP 927396A JP H09193378 A JPH09193378 A JP H09193378A
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ink jet
ink
voltage
nozzle
vibration plate
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JP927396A
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English (en)
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Yoshifumi Gomi
佳文 五味
Chiyoshige Nakazawa
千代茂 中澤
Masahiro Minowa
政寛 箕輪
Hiroshi Takizawa
宏 瀧澤
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】印字中断時の一時的な吐出不良を解消するとと
もに振動板と個別電極間に発生する残留電荷の影響を排
除し、振動板の相対変位量を安定なものにし、良好な印
字品質を得るようにしたインクジェットヘッドの駆動方
法及びその駆動装置を提供する。 【解決手段】ノズルと、ノズルに連通するインク流路
と、流路の一部に設けられた振動板と、これに対向して
設けられた電極とを有し、この振動板と電極間に順方向
の電気パルスを印加し、振動板を静電気力により変形さ
せ、前記ノズルからインク液滴を吐出するインクジェッ
トヘッド10の駆動装置において、一時的な印字の中断
時に、印字周期と略同一周期で、ノズルからインクを吐
出するとともに駆動電圧とは異なる電圧を、振動板と電
極間に印加し、残留電荷を消去し、残留電荷の撓みを排
除することにより、ノズルの内のインクを活性化すると
同時に印刷時の振動板と電極との相対変位量を安定させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は静電気によって作動
するアクチュエータを用いたインクジェットヘッドを有
するインクジェットプリンタとその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクを吐出するアクチュエータの駆動
に静電気力を用いたインクジェットヘッドには、例えば
USP4,520,375号に開示されている構造が知
られている。
【0003】USP4,520,375号には、主に絶
縁手段により間隔をあけて対向する2枚のキャパシター
プレートからなるとキャパシターと、インクを収容する
リザーバとからなり、キャパシタープレートの内一枚が
例えばシリコンの半導体製の薄い振動板を形成し、キャ
パシターに時間的に変化する電圧を印加することによ
り、振動板に機械的振動を生じさせ、振動板の動きに応
答して、例えばインクの様な液体をノズルより吐出させ
る液体噴射装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】アクチュエータの駆動
に静電気力を用いたインクジェットヘッドをインク・オ
ン・デマンド方式で駆動させる場合、圧電素子によるも
のの駆動方法を単純に適用したのでは、以下に述べるよ
うな問題を生じ、実用化が困難であった。
【0005】アクチュエータに静電気を用いたインクジ
ェットヘッドは、圧電素子を用いたものと異なり、振動
板と個別電極間にパルス電圧を印加した後に、振動板及
び電極間の誘電体に電荷が残留し、この残留電荷が作り
出す電界により振動板と個別電極との相対変位量が低下
する。この相対変位量が低下は、インク液滴の吐出量や
インクスピードの低下等の吐出不良の原因となり、例え
ば印字濃度や画素ずれ等の印刷品質不良や画素抜け等の
信頼性の低下を招くという問題点があった。
【0006】そして更に、残留電荷は後述するように、
過去の印加電圧の履歴によってその大きさが異なるとい
う性質を示すため、振動板と個別電極との相対変位量は
一義的に定まらず不安定になり、その結果として、イン
ク液滴の吐出量や吐出速度等が不安定になり、いずれに
しても、印字濃度や画素ずれ等の印刷品質不良や画素抜
け等、信頼性が低下する要因となっていた。
【0007】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、振動板−電極間の残留電荷が
インクジェットヘッドの駆動に与える悪影響を排除し、
インクジェットヘッドの振動板と個別電極との相対変位
量を安定なものにするインクジェットプリンタ及びその
制御方法を提供し、良好な印字品質を得ることを目的と
する。
【0008】又、本発明は、インクジェットヘッドのノ
ズル内に停留し粘土或いは濃度の高くなったインクを印
刷に支障がないよう効率よく排出することにより、放置
後の印刷の安定化を図ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ノズルと、ノ
ズルに連通するインク流路と、流路の一部に設けられた
振動板と、振動板に対向して設けられた電極とを有する
インクジェットヘッドを用い、振動板を静電気力により
変形させ、ノズルからインク液滴を吐出しながら、前記
インクジェットヘッドを記録紙に対して相対移動し印字
するインクジェットプリンタの駆動方法において、振動
板と電極とに通常の記録に用いる第1の電圧を印加する
第1の電圧印加手段と、第1の電位とは極性の異なる第
2の電位を印加する第2の電圧印加手段とを有し、印刷
工程に先立って、印刷工程の駆動周期と略同一周期で複
数回分第1の印加手段を作動し、次に第2の印加手段を
作動する単位回復処理工程を少なくとも1回実行するこ
とを特徴とするインクジェットプリンタの駆動方法であ
る。
【0010】又、本発明は、ノズルと、該ノズルに連通
するインク流路と、該流路の一部に設けられた振動板
と、該振動板に対向して設けられた電極とを有するイン
クジェットヘッドを用い、前記振動板を静電気力により
変形させ、前記ノズルからインク液滴を吐出しながら、
前記インクジェットヘッドを記録紙に対して相対移動し
印字するインクジェットプリンタにおいて、振動板と前
記電極とに通常の記録に用いる第1の電圧を印加する第
1の電圧印加手段と、前記第1の電位とは極性の異なる
第2の電位を印加する第2の電圧印加手段とを有し印刷
工程に先立って、該印刷工程の駆動周期と略同一周期で
複数回分前記第1の印加手段を作動し、次に前記第2の
印加手段を作動する制御手段を有することを特徴とする
インクジェットプリンタ。
【0011】更に、本発明はノズルと、該ノズルに連通
するインク流路と、該流路の一部に設けられた振動板
と、該振動板に対向して設けられた電極とを有するイン
クジェットヘッドを用い、前記振動板を静電気力により
変形させ、前記ノズルからインク液滴を吐出しながら、
前記インクジェットヘッドを記録紙に対して幅方向に移
動し行単位で印字するシリアル型のインクジェットプリ
ンタにおいて、前記振動板と前記電極とに通常の記録に
用いる第1の電圧を印加する第1の電圧印加手段と、前
記第1の電位とは極性の異なる第2の電位を印加する第
2の電圧印加手段とを有し、1行の印字行程毎に印刷工
程に先立って、該印刷工程の駆動周期と略同一周期で複
数回分前記第1の印加手段を作動し、次に前記第2の印
加手段を作動する制御手段を有することを特徴とするイ
ンクジェットプリンタである。
【0012】
【作用】本発明は、印字に先立って粘土の高くなったイ
ンクをノズルから排出する回復処理時、インクジェット
ヘッドに配列された全ノズルからインクを所定量排出す
ると共に以下に詳述するインクジェットヘッドの残留電
荷を消滅および一様化し安定したインク吐出性能を維持
させるものである。
【0013】本発明のインクジェットヘッドは振動板と
個別電極間に電気パルスを印加することにより、振動板
とこれに対向して配置された個別電極との間に静電気力
による引力が働き、この静電気力によって振動板を変形
させ、次にその電気パルスを解除することにより、振動
板の復元力によりインク液滴をノズル孔より吐出させる
ものである。ところが、電気パルスを解除しても振動板
と個別電極との間に電荷が残留し、その残留電荷が作り
出す電界のため、振動板が完全に復元せずに撓みを含む
ことになる。それでは上述のように振動板と個別電極と
の相対変位量が低下することになるが、本発明において
は、駆動時の電圧とは極性の異なる電圧を、印刷工程の
前の回復処理時に印加することにより残留電荷を消滅さ
せている。 このため、残留電荷による振動板の撓みは
なくなり、振動板と個別電極との相対変位量は低下せ
ず、常に安定した吐出性能を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図3は本発明の一実施例のインク
ジェットプリンタに用いるインクジェットヘッドの振動
部すなわちアクチュエータ部の分解斜視図である。イン
クジェットヘッド10は次に詳述する構造を持つ3枚の
基板1、2、3を重ねて接合した積層構造となってい
る。
【0015】中間の第1の基板1は、シリコン基板であ
り、複数のノズル孔4を構成するように、基板1の表面
に一端より平行に等間隔で形成された複数のノズル溝1
1と、各々のノズル溝11に連通し、底壁を振動板5と
する吐出室6を構成することになる凹部12と、インク
流入口のための細溝13と、各々の吐出室6にインクを
供給するための共通のインクキャビティ8を構成するこ
とになる凹部14とがあらかじめ形成される。また、振
動板5の下部には電極を被着し振動室9を構成すること
になる凹部15が設けられている。
【0016】第1の基板1の下面に接合される下側の第
2の基板2にはホウ珪酸系ガラスを使用し、この第2の
基板2の接合によって振動室9を構成するとともに、第
2の基板2上の振動板5に対応する各々の位置に、金を
略0.1μmスパッタリングにより被着し、振動板5と
ほぼ同じ形状に金パターンを形成して個別電極としてい
る。更に、電極端子部を除きパイレックスガラスのスパ
ッタ膜を全面に0.2μm被覆して絶縁層24を形成
し、インクジェットヘッド駆動時の絶縁破壊、ショート
を防止するための膜を形成している。
【0017】第1の基板1の上面に接合される上側の第
3の基板3は、第2の基板2と同じくホウ珪酸系ガラス
を用いている。この第3の基板3の接合によって、ノズ
ル孔4、吐出室6、オリフィス7及びインクキャビティ
8が構成される。そして、第3の基板3にはインクキャ
ビティ8に連通するインク供給口31が設けられる。イ
ンク供給口31はチューブ等を介して図示しないインク
タンクに接続される。
【0018】次に、第1の基板1と第2の基板2を温度
300〜500℃、電圧500〜800Vの印加で陽極
接合し、また同条件で第1の基板1と第3の基板3を接
合し、図3のようにインクジェットヘッドを組み立て
る。陽極の接合後に、振動板5と第2の基板2上の個別
電極21との間に形成されるギャップ長さGは、凹部1
5の深さと個別電極21の厚さとの差であり、本実施例
では0.5μmとしてある。また、振動板5と個別電極
21上の絶縁層24との空隙間隔G1は0.3μmとな
っている。
【0019】上記のように構成されたインクジェットヘ
ッドは、共通電極17と個別電極21に駆動回路102
をそれぞれ接続し、インクジェットプリンタを構成す
る。インクは、図示しないインクタンクよりインク供給
口31を経て第1の基板1の内部に供給され、インクキ
ャビティ8、吐出室6等を満たしている。そして、吐出
室6のインクは、インクジェットヘッド10の駆動時に
ノズル孔4よりインク液滴となって吐出され、記録紙に
印字される。
【0020】次に上記のように構成された本実施例の電
気的接続について説明する。金属−絶縁層−半導体層か
らなる構造、いわゆるMIS構造において、印加電圧の
極性により、電流の値に大きな差がある場合と差のない
場合が生ずることが、空間電荷層(空乏層ともいう)の
影響から現象として知られている。基板材質である半導
体がP形シリコンの場合は、基板電極側にプラス電圧を
かけた時は導体とみなせるが、マイナス電圧をかけた時
は空間電荷層の存在により導体とはみなせずに容量を持
つことがわかっている。
【0021】図4及び図5は本実施例におけるインクジ
ェットヘッドの駆動原理を示す振動板と個別電極の部分
の動作説明図であり、電荷の様子を模式化して示したも
のである。第1の基板1にP形シリコンを用い、第1の
基板1(振動板5)側、すなわち共通電極17をプラス
極性、個別電極21側をマイナス極性になるように駆動
回路に接続し、パルス電圧を印加した場合である。
【0022】P形シリコンはボロンをドープしており、
電子がドープされたボロンの数だけ不足するので、ドー
プ量と等しい正孔を持っていることが知られている。P
形シリコン中の正孔19は共通電極17のプラス電荷に
より、絶縁層26側へ反発させられる。この正孔19の
移動により、アクセプター(イオン化したボロン)は、
基板電極17から電荷の供給を受けるので、第1の基板
1内には正孔の流れが生じ、空間電荷層を発生せず導体
とみなすことができる。また個別電極21側はマイナス
電荷が帯電され、この結果、印加したパルス電圧が振動
板5を撓ませるに充分な静電気による吸引力を発生す
る。したがって、振動板5は個別電極21側へ撓むこと
になる。
【0023】次に振動板と個別電極との間にある誘電体
の残留電荷について説明する。前述したように振動板5
は半導体であり、共通電極17は金属で形成され、それ
らは、オーミック接続されている。この振動板5は絶縁
層26で覆われている。そして、個別電極21に形成さ
れた絶縁層24はギャップ16を介して絶縁層26と対
向しており、これらの絶縁層26、ギャップ16及び絶
縁層24は全体として絶縁層27を形成している。従っ
て、ここでは振動板5と個別電極21とによって構成さ
れる平行平板コンデンサ内に誘電体が介在したモデルと
してとらえることができる。誘電体は保護膜絶縁層2
4,26に相当する。平行平板に電圧を印加すると、誘
電体は印加電界を打ち消すような方向(電界とは逆方向
に)の分極を発生する。この分極のほとんどは印加電圧
を切り、コンデンサに蓄えられた電荷を抵抗を介して放
電すると短い時間で消滅する。放電後から分極が消滅す
るまでの遅れ時間を緩和時間といい、分極の種類によっ
て大きく異なる。
【0024】本実施例の振動板5と個別電極21の内部
の誘電体(絶縁層)の分極の場合には、緩和時間の短い
原子分極や電子分極以外に、イオン分極や界面分極と呼
ばれる比較的分極緩和時間の長い分極成分を含んでい
る。イオン分極は絶縁層内部のNa+,K+,B+等が
印加電界に沿って移動することによって発生するもので
あり、界面分極は、誘電体が不均質構造である場合、誘
電率の異なる媒質が接触する境界面に発生する分極であ
り、酸化シリコンと純シリコンの境界面に生ずるもので
ある。このため、本実施例の振動板5と個別電極21の
内部の誘電体(24,26)は、電界の繰返し印加もし
くは長時間の連続印加により分極の一部が完全に消失せ
ず分極が長時間にわたって残る。これにより誘電体は残
留分極を有するようになり、振動板5−電極21間に残
留する分極が作り出す残留電界Pが振動板5と個別電極
21とのギャップを小さくし結果として相対変位量の低
下を招く。
【0025】このような振動板5と個別電極21との相
対変位量の低下は、インク液滴の吐出量やインクスピー
ド低下等の吐出不良の原因となり、インクジェットプリ
ンタの信頼性や印刷品質に悪影響を及ぼしてしまう。ま
た、一度吐出不良が発生したノズルではインクの粘度が
徐々に硬化してしまい、通常の吐出動作では、硬化した
インクを排出することができなくなってしまう。そこ
で、本実施例においては後述するように、所定のタイミ
ングで印刷と無関係なインク吐出と振動板5と個別電極
21との間に印刷動作とは逆方向の電界の印加を施すこ
とにより、上述の残留電荷を消滅させ、ノズルの目詰ま
り防止とインク吐出の安定化を図っている。
【0026】図8は前述のヘッドを搭載したインクジェ
ットプリンタの一実施例であり、シリアル形プリンタで
ある。301はインクタンクを、306はインクを供給
するインクチューブをそれぞれ示しインクがヘッド10
に供給される。304はヘッド10に係合し廃インクを
回収するためのキャップであり、308は廃インク回収
チューブを、303はポンプを、305は回収インク用
タンクをそれぞれ示している。300はプラテンを、3
02はヘッドを搭載したキャリッジを、105は記録用
紙を示している。
【0027】インクジェットヘッド10は記録用紙10
5の搬送方向に直角方向に移送されこれに同期して記録
用紙が搬送され印刷動作が実行される。印刷動作は1行
毎に実行され、次行への移行時に若干の空白時間が生
じ、これが後述、吐出不良の一因となる。
【0028】図6は本発明の一実施例のインクジェット
プリンタの駆動制御装置のブロック図である。図におい
て、202はインクジェットヘッドを移動させたり、紙
等の印刷媒体を移動させたりする駆動モータ、203は
インクジェットヘッド10及び駆動モータ202を主な
構成要素としたプリンタである。このプリンタ203は
インクジェットヘッド10や印刷媒体を駆動モータ20
2により移動しながら、インクジェットヘッド10より
インクを吐出して印刷媒体に到達せしめることにより文
字や画像を印刷する。204は計時手段であり、時間の
計測を行う。206はノズルの目詰りあるいは増粘を防
止あるいは回復するための回復処理を制御するノズル回
復処理手段である。207は印刷データ等を入力する入
力手段でり、210は印刷の制御や入力手段207から
の入力信号を受けて各種の演算制御を行う印刷演算制御
手段210である。この印刷演算制御手段210は計時
手段204を起動するための初期化信号や、プリンタ2
03を制御するための印刷制御信号を出力したり、各種
の制御を行う。211は記憶手段であり、印刷演算制御
手段210の演算処理の際に用いられる各種のデータが
格納される。212は振動板の残留電荷除去手段であ
り、後述するように振動板の残留電荷に対する回復処理
を行うために、振動板回復処理制御信号を出力する。
【0029】213はヘッド駆動手段を、214は駆動
モータ202の駆動制御回路でありノズル回復処理制御
信号、印刷制御信号及び振動板回復処理制御信号が入力
され、これらの制御信号に基いてインクジェットヘッド
10と駆動モータ202の駆動を制御する。
【0030】図7は、図6のヘッド駆動手段213の回
路構成を示す部分回路図である。このヘッド駆動手段に
は、ノズル回復処理制御信号、印刷制御信号及び振動板
回復処理制御信号が制御部215に入力され、これらの
制御信号に基いて駆動回路102aが作動しヘッドを制
御する。駆動回路102aはトランジスタ106〜10
9及び増幅器110〜113を有している。それらの制
御信号に基いてパルス電圧P1〜P4を増幅器110〜
113に適宜出力し、増幅器110〜113の出力によ
りにトランジスタ106〜109が駆動され、その結
果、振動板5と個別電極21によって構成されるコンデ
ンサ114に電荷がチャージ又はディスチャージするこ
とにより、インク液滴104がノズル孔4から吐出され
る。ここで、抵抗115は放電速度を決める抵抗で、抵
抗116は充電速度を決める抵抗であって、各々の抵抗
値及びアクチュエータであるコンデンサ114の容量で
充放電の時定数が定まる。
【0031】印字ドットの形成時は、トランジスタ10
8、107がON、トランジスタ106、109がOF
Fとなるよう制御し、アクチュエータに充電し、静電気
力によりアクチュエータを作動する。この動作によりイ
ンクを吐出室に吸入する。次にトランジスタ108、1
06がONとなるよう制御し、放電することによりアク
チュエータを復帰する動作によりインク滴をノズルから
吐出し、印字ドットが形成される。
【0032】前述の残量電荷を除去する時は、トランジ
スタ106、109をONし、コンデンサ114に逆電
圧を印加する。印字に与る電源を用いて、トランジスタ
回路により逆電圧を印加するため、電源回路は共通に使
用できる他、電圧の絶対値は印字時の電圧値と概略同じ
であり、この印加電圧によって、アクチュエータが破壊
されることはない。またインクの吐出動作も同時に実行
することも可能である。
【0033】図1は本発明の一実施例のインクジェット
プリンタの制御方法を示したフローチャートであり、図
2はこれに関係する回復処理のタイムチャートである。
【0034】電源がONとなると(ステップS1)、先
ず印刷動作に先立って回復処理モード1(ステップS
2)が実行される。この後、印刷指令を待って(ステッ
プS3)印刷指令が出力されると印刷に先立って回復処
理モード2(ステップS4)が実行される。一行の印刷
動作(ステップS5)が実行されると、非印字時間を計
測するタイマーのリセット(ステップS6)が実行され
る。この後、連続して次行の印字をするかをチェックし
(ステップS7)、連続するときは又、回復処理モード
2を実行し、一連の処理を繰り返す。連続しない場合
は、タイマーがカウントアップしていないかチェックし
(ステップS8)、カウントアップしていれば回復処理
モード1(S9)とタイマーのリセット(ステップS1
0)を実行し、そうでなければ、次のデータの処理を続
行するかどうかチェックし(ステップS11)、印刷処
理が終了ならステップS12へ移行し、続行なら印刷デ
ータの待ちルーチンとしてステップS8からステップS
11が繰り返される。
【0035】次に上記回復処理モード1、2について詳
述する。
【0036】インクの目つまり防止の回復処理では、イ
ンクが放置された状態に応じて回復処理の方法を可変さ
せることによって効率よく回復処理を実行することがで
きることが実験によって明らかとなった。
【0037】例えば、長時間放置された場合は、インク
の粘度の硬化が、ノズルの比較的深い部分まで進行し、
これを排出するため多数回の空吐出を必要とする。ま
た、粘度が高いため、その吐出周期は比較的大きい方
が、排出性能を向上させることができる。
【0038】一方、一行の印刷行程の終了直後に於い
て、前述の次行への移行時の空白時間において、一時的
にノズル内のインク粘度が高くなり、吐出不良となるこ
とがある。これはインクの成分である界面活性剤が、吐
出動作終了後急激にノズル内の先端部に凝集し、ノズル
先端部の粘度が高まるためと考えられる。この凝集は1
分から5分で解消されることが実験的に明らかである
が、連続印字中に、一行印字毎に1分から5分の待ち時
間を取ることは極めて非効率的である。これを解消する
ため次行の印字の直前に印字周期と同一で且つ吐出回数
を長時間放置より減少させた空吐出を実行する。これに
より、凝集した界面活性剤が吐出され、あるいは混ぜ合
わされノズル部分のインクが活性化させる。この時、連
続印字により発生する静電気の蓄積を同時に解消するこ
とが極めて効率的である。
【0039】本願では上記長時間放置時の回復処理を、
モード1と呼び、連続印字時の回復処理をモード2と呼
ぶ。
【0040】図1のタイミング401は印字の周期の基
本となるクロック波形であり、所定の周期T0である。
タイミング402は回復処理モード1のタイミングを示
し、印字周期と同一の周期で予備的な吐出e1、e2、
e3が実行され、引き続いて同一周期で、アクチュエー
タに逆電圧r1が印加される。この一連の動作を周期T
1で、数回〜十数回実行される。
【0041】タイミング403は回復モード2のタイミ
ングを示し、周期は印字周期より大きいT2で、吐出f
1、f2・・・f100の約100回程度の吐出が実行
される。この時の吐出周期は、増粘したインクの吐出が
主目的であり、この場合吐出周期は印字周期より、かな
り大きく設定されるため、残留電荷の蓄積は極めて小さ
いので、逆電圧の印加は実行されない。又、もともと放
置時間が長い場合であり、回復処理以前の残留電荷は、
ほとんど放電されていると考えられる。
【0042】この様に本発明では、印刷が開始される前
にその印字ヘッドの状態に応じて最適な、ノズル回復処
理が実行される。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、個別
電極とこれに対向して配置された振動板との間に静電引
力を働かせてインク吐出を行うインクジェットヘッドに
おいて、印刷工程の直前時に、ノズル回復目詰まり回復
のためのインク吐出と、アクチュエータの残留電荷の除
去とを実行することにより、ノズルの回復あるいは目詰
まり防止と振動板の復元とを同時に達成し、ノズル近傍
のインクを均一化し振動板と個別電極との相対変位量が
低下を防止し、ドットの形成を常に安定化することが可
能となった。
【0044】又、本発明によれば、インクジェットヘッ
ドの状態に対応して最適なノズル回復処理が実行され、
回復処理時の余計なインク消費を抑制し、極めて効率的
に、ノズルの目詰まり防止、あるいは回復処理を実行す
ることが可能となった。
【0045】そして、残留電荷の除去には、印刷の用い
るものと同一電源を逆に印加することで、通常の特性を
有する安価な電源装置の利用が可能となるとともに、繰
り返し印字の際、ノズル回復と同時にインク液滴の吐出
不良を引き起こす残留電荷の影響が排除されたため、イ
ンク液滴の吐出量や吐出速度が安定し、高い印刷品質が
得られる。これにより、長寿命で消費電力が少ないとい
う優れた特徴を有する静電アクチュエータを応用した実
用的な印刷装置を提供することが可能となった。
【0046】更に、シリアル型のインクジェットプリン
タでは、1行の印字毎に、ノズルの目詰まり防止のイン
ク吐出と残留電荷の除去を実行するため、印字開始直後
の印字ドット抜け等の印字不良が発生せず、且つインク
ジェットヘッドの状況に最適な回復処理を行うため、無
駄なインク消費もなくなり、ローコストのインクジェッ
トプリンタに最適な処理装置を実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のインクジェットプリンタの
制御方法を示したフローチャートである。
【図2】前記実施例のインクジェットヘッドの分解斜視
図である。
【図3】本発明の一実施例のインクジェットプリンタに
用いるインクジェットヘッドのアクチュエータ部の分解
斜視図である。
【図4】本実施例におけるインクジェットヘッドの駆動
原理を示す振動板と個別電極の部分の動作説明図であ
る。
【図5】本実施例におけるインクジェットヘッドの駆動
原理を示す振動板と個別電極の部分の動作説明図であ
る。
【図6】本発明の一実施例のインクジェットプリンタの
駆動制御装置のブロック図である。
【図7】本発明のヘッド駆動手段213の回路構成を示
す部分回路図である。
【図8】前記実施例における振動板の撓みを経時的に示
した模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀧澤 宏 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルと、該ノズルに連通するインク流
    路と、該流路の一部に設けられた振動板と、該振動板に
    対向して設けられた電極とを有するインクジェットヘッ
    ドを用い、前記振動板を静電気力により変形させ、前記
    ノズルからインク液滴を吐出しながら、前記インクジェ
    ットヘッドを記録紙に対して相対移動し印字するインク
    ジェットプリンタの駆動方法において、 前記振動板と前記電極とに通常の記録に用いる第1の電
    圧を印加する第1の電圧印加手段と、前記第1の電位と
    は極性の異なる第2の電圧を印加する第2の電圧印加手
    段とを有し、印刷工程に先立って、該印刷工程の駆動周
    期と略同一周期で複数回分前記第1の印加手段を作動
    し、次に前記第2の印加手段を作動する単位回復処理工
    程を少なくとも2回以上実行することを特徴とするイン
    クジェットプリンタの駆動方法。
  2. 【請求項2】 前記インクジェットプリンタは、前記イ
    ンクジェットヘッドがキャリッジに搭載され記録用紙の
    幅方向に移動しながら印字するシリアル型のインクジェ
    ットプリンタであって、前記単位回復処理工程を一行の
    印刷工程毎に少なくとも2回以上実行することを特徴と
    する請求項1記載のインクジェットプリンタの駆動方
    法。
  3. 【請求項3】 前記第2の電圧は、前記第1の電圧と逆
    電圧でその電圧値の絶対値は前記第1の電圧と略同一な
    値であることを特徴とする請求項1記載のインクジェッ
    トプリンタの駆動方法。
  4. 【請求項4】 印字指令を受信後、印字指令に基ずく印
    刷工程に先だって、前記単位回復処理行程を少なくとも
    1回実行するインクジェットプリンタの駆動方法。
  5. 【請求項5】 ノズルと、該ノズルに連通するインク流
    路と、該流路の一部に設けられた振動板と、該振動板に
    対向して設けられた電極とを有するインクジェットヘッ
    ドを用い、前記振動板を静電気力により変形させ、前記
    ノズルからインク液滴を吐出しながら、前記インクジェ
    ットヘッドを記録紙に対して相対移動し印字するインク
    ジェットプリンタにおいて、前記振動板と前記電極とに
    通常の記録に用いる第1の電圧を印加する第1の電圧印
    加手段と、前記第1の電位とは極性の異なる第2の電位
    を印加する第2の電圧印加手段とを有し印刷工程に先立
    って、該印刷工程の駆動周期と略同一周期で複数回分前
    記第1の印加手段を作動し、次に前記第2の印加手段を
    作動する制御手段を有することを特徴とするインクジェ
    ットプリンタ。
  6. 【請求項6】 ノズルと、該ノズルに連通するインク流
    路と、該流路の一部に設けられた振動板と、該振動板に
    対向して設けられた電極とを有するインクジェットヘッ
    ドを用い、前記振動板を静電気力により変形させ、前記
    ノズルからインク液滴を吐出しながら、前記インクジェ
    ットヘッドを記録紙に対して幅方向に移動し行単位で印
    字するシリアル型のインクジェットプリンタにおいて、
    前記振動板と前記電極とに通常の記録に用いる第1の電
    圧を印加する第1の電圧印加手段と、前記第1の電位と
    は極性の異なる第2の電位を印加する第2の電圧印加手
    段とを有し、1行の印字行程毎に印刷工程に先立って、
    該印刷工程の駆動周期と略同一周期で複数回分前記第1
    の印加手段を作動し、次に前記第2の印加手段を作動す
    る制御手段を有することを特徴とするインクジェットプ
    リンタ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6908174B2 (en) 2000-04-18 2005-06-21 Seiko Epson Corporation Ink jet recording apparatus
KR100609901B1 (ko) * 2004-12-09 2006-08-08 삼성전자주식회사 잉크젯 프린터
CN109572218A (zh) * 2019-01-17 2019-04-05 南京沃航智能科技有限公司 压电复合激励喷墨打印机喷头

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