JPH09193629A - 動的タイヤモデルに基づいて、乗物の車輪のタイヤの乗心地の質を設定する制御方法 - Google Patents

動的タイヤモデルに基づいて、乗物の車輪のタイヤの乗心地の質を設定する制御方法

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JPH09193629A
JPH09193629A JP8310861A JP31086196A JPH09193629A JP H09193629 A JPH09193629 A JP H09193629A JP 8310861 A JP8310861 A JP 8310861A JP 31086196 A JP31086196 A JP 31086196A JP H09193629 A JPH09193629 A JP H09193629A
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tire
model
damping
curves
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Federico Mancosu
フェデリコ・マンコス
Giuseppe Matrascia
ジュゼッペ・マトラッシャ
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Pirelli Tyre SpA
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Pirelli Coordinamento Pneumatici SpA
Pirelli SpA
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    • G01M17/02—Tyres
    • B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
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  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 タイヤの乗心地に影響を与える振動現象を分
析することを可能にする、平面内での動的なタイヤモデ
ルに基づくタイヤの制御方法を提供する。 【解決手段】 本制御方法は、タイヤの構造上の特性を
表現する集中的パラメータを有する剛性なリングを備え
る動的タイヤモデルに基づく。パラメータを測定し、自
然振動数及び制振量の8つの曲線を得る。これらを、モ
デルから得られた同数の計算曲線と比較する。8つの計
算曲線と8つの実験曲線とが一致するか否かをチェック
することにより、計算による振動数及び制振量を実験値
と一致させる集中的パラメータの値を求める。このよう
にして得られた集中的パラメータの値を予め設定した乗
心地の指標に対応する制振量及び剛性値と比較する。そ
の集中的パラメータが所定の範囲に属するとき、そのタ
イヤを合格品とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗物の車輪のタイ
ヤの乗心地の質を設定する制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】タイヤは、路面と乗物とが力を交換する
ための要素である。しかしながら、路面から乗物に伝達
される力が、乗員の乗心地に影響を与えるから、重要で
ある。
【0003】ある構造体が非常に剛性な性質であるなら
ば、力は、制御されずに、直接的に伝達される。しか
し、その構造体が弾性的であり且つ構造型、または集中
型の制振装置が設けられているならば、伝達された力
は、共振の作用のために、制振され、または、他方にて
増幅される。タイヤは、粘弾性体であり、全ての粘弾性
体と同様に、励起されたとき(力、または変形により)
振動する。このため、乗物の内部の乗員が感ずる振動
は、タイヤによる影響を受け、またはタイヤにより発生
される。
【0004】乗物においては、従来から、路面、又はエ
ンジンにより伝達された力を可能な限り多く、制振させ
るための試みが為されており、このことは、乗物の運転
中に発生した振動を制振させることを意味する。こうし
た振動を制振させるため、乗物の懸架装置を最適なもの
にするか(これは、現在、垂直方向に為されている)、
又はタイヤの快適性能を最適なものにする(特に、長手
方向及び横方向)。快適性の点で最適化されたタイヤ
は、運転性、安全、摩耗等のような、タイヤに必要とさ
れるその他の全ての特徴の点で必ずしも十分ではないか
ら。この問題の解決は簡単ではない。このため、乗物に
対応して、乗物の製造メーカは、必要とされる全ての性
能の点で適正に妥協したタイヤを選択し、このため、ユ
ーザは、可能な限り自己の条件に最も適合した製品をタ
イヤの製造メーカに要求する。乗物が側方向への振動現
象を顕著に呈するならば、路面保持力が多少、失われる
にしても、その方向への快適性を最適化するタイヤが必
要とされる。
【0005】このように、タイヤを通じてその乗心地を
最適にしようとする者にとって乗物の振動現象を分析す
ることは重要である。
【0006】今日迄、この分析は、ある種の実験、及び
タイヤ+乗物+路面の励起の算術的及び物理的モデルに
よるシュミレーションを通じて行われている。一般に、
公知のモデルは、次の二つの主な目的を有している。即
ち、対象とする物理的現象を分析することと、非常な時
間及び高価な装置を必要とする実験試験が最小限で済む
ように、実験結果を予測することとである。
【0007】タイヤの製造メータが関心のあるのは、タ
イヤのモデルのみならず、乗物及び路面の振動モデルで
ある。このため、タイヤの設計者の仕事が著しく複雑と
なり、設計者は、乗物のタイヤの挙動を簡略化し、また
は合成する快適性の指標を探求することが必要とされ
る。タイヤによってハブに伝達される力が小さければ小
さい程、乗物の乗心地が増すから、乗物の乗心地の指標
は、タイヤの観点からして、乗物の車輪のハブにおける
力とすることができる。しかしながら、この原理は、絶
対的なものではなく、乗物にとって相対的なものであ
る。換言すれば、タイヤが乗物のハブにて大きい力を発
生させるとしても、その同一のタイヤが別の乗物のハブ
にて大きい力を発生するとは限らず、また、その逆の場
合でも同様であるからである。この理由は、既に複雑な
運動系であるタイヤが、乗物のような、更により複雑な
別の系に挿入され、このため、乗物及びタイヤという二
つの系の運動現象が相互に相互作用するためである。
【0008】P.W.A.ジーグラー(Zegelaa
r)及びその他の者は、ビークル・システム・ダイナミ
ックス(Vehicle System Dynami
cs)、1994年23巻の付録、道路及び軌道におけ
る乗物の動力学(The Dynamics of V
ehicle on Roads and on Tr
acks)に記載された「平面内の動力学を研究するた
めのタイヤモデル(Tyre Models for
Study of In−Plane Dynamic
s)」という表題の論文において、平面におけるタイヤ
の動的モデルを発表している。このタイヤは、0乃至1
30Hzの範囲の振動数において、次のものから成るモ
デルがその近似モデルとされる。即ち、トレッドストリ
ップを表現する剛性なリングと、組立体のリムを表現す
るディスクと、ビード及び半径方向、接線方向へのばね
から成るタイヤ部分であって、円周方向に配分され、剛
性なリングをディスクに接続して、タイヤのサイドウォ
ール及びタイヤ内部の圧力空気を表現するタイヤ部分と
から成っている。また、このモデルは、タイヤと路面と
の間の接触領域における変形を考慮に入れる追加的なば
ね(残留剛性)と、接触領域下方における滑りを考慮に
入れる擦り(brush)モデルとを備えている。
【0009】公知のモデルは、車輪は長手方向及び垂直
方向への二つの並進成分x、z及び交軸線yを中心とす
る2つの回転θ(θ1及びθ2)という4°の自由度が
あるものと考える。更に、車輪の回転速度の変化は小さ
く、このため、モデルの運動方程式を一次方程式にする
ことができると仮定する。車輪の4°の自由度は、長手
方向x及び垂直方向z、並びに回転方向θに向けたタイ
ヤの振動の伝達能力を研究するために、公知のモデルを
適用することを可能にする。リングモデルの運動方程式
から、伝達マトリックス(変位量と力との間の入力−出
力の関係を説明するもの)が得られる。異なる状態下に
おける幾つかの伝達マトリックスを分析することによ
り、タイヤが振動するときの主要モードが計算により特
定される。
【0010】対象とするタイヤに対応する公知のモデル
の(全体的な)集中的パラメータを判断するため、モデ
ルの分析技術、及び物理的性質を直接測定する技術が使
用される。
【0011】モデルの分析技術は極めて費用高である一
方、直接測定技術は、タイヤの静的測定のために使用さ
れる。これは、筆者自身が述べているように、計算によ
る固有振動数の値と実験による振動数の値とに差を生じ
させる。このため、このタイヤの動的モデルは、固有振
動数の点にて、実験で測定したものに一致しない結果と
なる。
【0012】剛性なリングタイヤの動的モデルの改良例
が、当該出願人が同日に出願した、「乗物の車輪のタイ
ヤの快適性レベルを決定する制御方法(Method
ofcontrol to determinr th
e comfort level of a tyre
of a wheel for a vehicl
e)」という名称の伊国特許出願に記載されている。
【0013】この新たなモデルは、P.W.A.ジーグ
ラー及びその他の者によるモデルには見られない幾つか
の特異な点がある。即ち、これらは、a)制振から成る
集中的パラメータであること、b)計算及び実験により
得られた4つの国有振動曲線、及び4つの制振曲線を求
めることにより、選択した集中的パラメータをパラメー
タ毎に特定すること、c)研究中のタイヤを障害物の上
方を通す試験を使用して、実験曲線を得ることである。
【0014】このようにして得られた集中的パラメータ
の値を制振値及び剛性値(予め選択した乗心地の指標に
対応する)と比較することにより、集中的パラメータが
所定の範囲内に収まるタイヤを合格品とすることができ
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前進
速度におけるタイヤの物理的性質の変化を考慮に入れ
て、正確な近似値により実験結果に一致するようにし、
タイヤにより伝達または発生されて、乗物の乗心地に影
響を与える振動現象を分析することを可能にする、平面
内での動的なタイヤモデルに基づくタイヤの制御方法を
提供することである。
【0016】上述の目的は、本発明によれば、動的タイ
ヤモデルに基づいて、乗物の車輪のタイヤの乗心地の質
を設定する制御方法により達成される。この動的タイヤ
モデルは、 i)トレッドストリップと、ベルトパックと、上記タイ
ヤのカーカスとを表現する剛性なリングと、上記車輪の
リム及び上記タイヤのビードを表現するディスクと、半
径方向及び接線方向ばねであって、円周方向に配分され
て、上記の剛性なリングを上記ディスクに接続し且つ上
記タイヤのサイドウォール及び上記タイヤ内部の圧力空
気を表現する、上記半径方向及び接線方向ばねと、上記
タイヤと路面との接触領域に存在する変形に対応する残
留剛性を表現する追加のばねと、接触領域における滑り
現象をシュミレートする擦りモデルを表現する制御装置
と直列の更なるばねとを備え、 ii)変位量と力との間における伝達マトリックスを得
るために、長手方向x、垂直方向z、及び交軸線yの周
りの回転方向θにおける上記剛性なリングタイヤモデル
の運動方程式であって、上記のタイヤを振動させる固有
モードの計算によって判断することを可能にする異なる
境界状態下における伝達関数を規定する該運動方程式
と、 iii)次のパラメータについて上記タイヤの直接的な
測定値から得られた、上記タイヤの物理的特性を表現す
る上記モデルの集中的な物理的パラメータ、とを備えて
いる。
【0017】上記剛性なリングの質量mb、上記剛性な
リングの慣性モーメントlb、上記車輪及び上記ビード
の慣性モーメントlr、下部構造体の捩れ剛性Cbt、
擦りモデルの滑り剛性Ckx、接触領域の運動長さ2
a、上記方法は、次のステップを含むことを特徴として
いる。
【0018】a)固有振動数に対する4つの曲線、上記
タイヤの対応する制振程度に対する4つ曲線という、車
輪の前進速度に対応して計算した8つの曲線を求めるス
テップと、 b)障害物の上を通す試験により信号を分析するモデル
により得られた固有振動数及び制振率の8つの曲線を求
めるステップと、 c)上記モデルの次の集中的パラメータをパラメータ毎
に特定するステップと、下部構造体の半径方向への剛性
Cb及び対応する制振量rb、下部構造体の捩れ剛性C
btに対応する制振量rbt、接触領域Cctの残留捩
れ剛性及び対応する制振量rct、半径方向への残留剛
性Ccz及び対応する制振量rcz、接触領域の長手方
向への残留剛性Ccx、上記のパラメータによる特定
は、障害物の上を通す上記試験により得られた上記8つ
の計算曲線及び上記8つの固有振動数及び制振量の曲線
が算数的アルゴリズムで一致するかどうか確認し、ま
た、上記モデルの8つの集中的パラメータの値を変化さ
せることにより、上記8つの集中的パラメータの何れの
値が計算振動数及び制振量が実験値と一致するかを判断
することが可能となる。
【0019】d)このようにして得られた集中的パラメ
ータの値を、予め設定した乗心地の指標に対応する制振
量及び剛性の値と比較するステップと、 e)集中的パラメータが所定の範囲に属するときそのタ
イヤを合格品とするステップとである。
【0020】上記範囲は次の値であることが好ましい。
【0021】rb=100−300(Ns/m) rbt=2−40(Nms/rad) rcz=100−350(Ns/m) rct=10−90(Nms/rad) Ckx=18,000−70,000(N)
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明によるタイヤの制
御方法によれば、実験的測定は、対象とする4つの固有
モードに関して固有振動数及び制振量の曲線により行わ
れ、それは前進速度に対して行われる。このようにし
て、前進速度におけるタイヤの物理的性質(剛性及び制
振量)の変化が考慮される。
【0023】使用する動的タイヤモデルにより、タイヤ
により伝達されまたは発生されて、乗物の乗心地に影響
を及ぼす、0乃至130Hzの振動数の範囲内の振動現
象を理解し且つ分析することが可能となる。この動的タ
イヤモデルは、乗心地の研究及びシュミレーションのた
め、乗物のモデルのようなより複雑な動的系の一つの要
素として使用することができる。
【0024】タイヤの設計の仕様を最適にすることは、
乗物/タイヤ/路面の振動の完全なモデルを適切にシュ
ミレーションすることで達成される。平面状タイヤモデ
ルのパラメータは、乗物の乗心地を最適にする目的で変
化される(例えば、乗物の乗心地の指標として、運転者
のシートにおける加速度を測定することが可能であ
る)。このタイヤモデルは物理的なものであり、従っ
て、最適な乗心地にする物理的特徴を区別(識別)する
ことを可能にする。特に、動的タイヤモデルは、集中的
な物理的パラメータを有するモデルである。例えば、サ
イドウォールの半径方向剛性は全体的な値であり、単位
円周当りの剛性ではない。このことは、ベルト/カーカ
ス/トレッドストリップパック等の質量及び慣性モーメ
ントでもそうである。このように、平面状の動的モデル
の集中的な特別の物理的パラメータが最適にされたなら
ば、平面状の動的モデルの特別な全体の物理的パラメー
タを得るため、作用することが適当であるタイヤの材料
の特徴またはその幾何学的特徴の有限要素モデルによる
特定が成される。
【0025】本発明によるタイヤの制御方法は、コス
ト、信頼性、結果の明瞭性、製品の品質及び性能の点で
特に有利である。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に非限定的に一例
として記載した実施の形態に関して本発明の特徴及び有
利な点を説明する。
【0027】図1には、剛性なリングタイヤのモデル
(上記の乗物用の車輪のタイヤに関する制御方法の基本
となる)が示されており、本発明により形成された、乗
物の車輪用タイヤの制御方法は、このモデルを基にして
行われる。この剛性なリングモデルは平面状であり、対
象とするタイヤのパラメータに対応する(全体的)集中
的パラメータを有する。該タイヤモデルは、トレッドス
トリップ、ショルダ、ベルト構造体、カーカスの対応す
る部分を表現する剛性なリング2を備えており、質量m
b=2πRρA及び慣性モーメントlb=2πR3ρA
であり、ここで、ρAは、トレッドストリップ、ショル
ダ、ベルト構造体及びカーカスの対応する部分の単位長
さ当りの質量であり、Rは、タイヤの平均外半径であ
る。このタイヤモデルは、車輪のリム及びタイヤのビー
ドを表現するディスク3を備えており、該モデルの慣性
モーメントlrはリム及びビードの慣性モーメントから
成っている。該モデルは、リング2とディスク3との間
に介在させた半径方向ばね4、5と、接線方向ばね6と
を備えており、これらのばねは円周方向に配分されて、
タイヤを膨張させたときのサイドウォールカム及びカー
カスのそれぞれの空気圧剛性を表現する一方、半径方向
への下部構造体の剛性Cb=πR[Cv+Cw]及び下
部構造体の捩れ剛性Cbt=2πR3Cvをそれぞれ有
している。ここで、ここで、Cvは、ベルトの単位長さ
当りの接線方向剛性であり、Cwは、ベルトの単位長さ
当りの半径方向剛性である。このモデルは、リング2と
ディスク3との間に介在させた半径方向制振装置7、8
と、接線方向制振装置9とを備えており、これらの制振
装置は、それぞれ下部構造体の剛性Cb及びCbtに対
応する下部構造体の制振率の値rb及びrbtを有す
る。
【0028】また、このモデルは、タイヤと路面との接
触領域に存在する変形をシュミレートし、それぞれ半径
方向残留剛性Ccz、長手方向剛性Ccx及び捩り剛性
Cctを有する垂直ばね10と、長手方向ばね11と、
接線方向ばね12とを備えている。また、このモデル
は、残留剛性Ccx及びCctにそれぞれ対応する残留
制振率rcz及びrctを有する垂直制振装置13及び
接線方向制振装置14を備えている。また、このモデル
は、接触領域における滑り現象をシュミレートする「擦
りモデル」を表現するもう一つの長手方向ばね15と、
長手方向制振装置16とを備えている。この擦りモデル
の滑り剛性は、Ckx=2a2Cpであり、ここで、C
pは単位長さ当りのトレッドの剛性(振動数の関数)で
あり、2aは接触領域の運動長さである。
【0029】図1には、原点Oを有する垂直軸線zb及
び長手方向軸線xb(交軸線ybの軌跡)と、リング2
の回転角度θb、ディスク3の角度角度θr、トラクシ
ョントルクT、キャンバーf(軸線zbからの接触領域
の中心距離)、車輪の前進速度Vx及び滑り速度Vs
x、bが図示されている。
【0030】独立的な変数の僅かな変化に対する動的平
衡を通じて得られた剛性なリングモデルの運動方程式は
次の通りである。
【0031】
【式1】 タイヤのモデルが具体化されたならば、所望に応じて対
象とするタイヤに対応するモデルの集中的パラメータを
設定しなければならない。このためには、タイヤの幾つ
かの物理的特性を直接測定することと、算術的方法によ
り残りのパラメータをパラメータ毎に特定することとい
う、複合技術から成る独創的な方法が採用される。この
方法は、以下に説明する、タイヤを有する路面輪の障害
物の上を通す試験から成る適当な実験的な動的試験を採
用して行われる。
【0032】設定すべきモデルのパラメータの合計数は
14個である。これらのパラメータは、mb、lb、l
r、Cbt、Ckx(またはCp)、a、Cb、rb、
Cct、rct、rbt、Ccz、rcz、Ccxであ
る。こうしたパラメータの内、その6つは、以下に詳細
に説明する方法にて実験的に測定される。測定したパラ
メータは、mb、lb、lr、Cbt、Ckx(または
Cp)、a(接触領域の写真)である。実験的に測定し
たモデルの6つのパラメータは慎重に選択する。特に、
その測定値が臨界的でなく(タイヤの重量、慣性モーメ
ント、リムの慣性モーメント等のような)、また、タイ
ヤの前進速度と共に変化しないパラメータ(捩り剛
性)、または速度と共に変化することが既知であるパラ
メータ(接触領域の長さ)のようなパラメータが選択さ
れる。
【0033】このように、全体として、特に、Cb、r
b、Cct、rct、rbt、Ccz、rcz、Ccx
といったモデルの8つのパラメータを測定しなければな
らない。本発明による方法では、以下に詳細に説明する
ように、1つの障害物の上を通す、ハブを固定した試験
から得られた結果が利用される。この試験から8つの実
験値が得られ、これらは、車輪の速度に対する、タイヤ
の固有振動数、及び対応する制振率を示す最初の4つの
曲線から成っており、これら曲線は、残る8つのパラメ
ータを一義的に特定することを可能にする。このよう
に、実験試験は一回しか行われず、モデルを分析するこ
とによりパラメータが求められる、P.W.A.ジーグ
ラー及びその他の者による動的モデルよりも時間及び費
用の点で著しい節約となる。
【0034】図2には、上述の制御方法のフロー図が図
示されている。
【0035】ブロック20は、障害物の上を通す、ハブ
固定による試験結果を示し、この試験結果から、対象と
するタイヤの実験による固有振動数及び制振率(ブロッ
ク21)が求められる。ブロック22は、捩れ振動機に
よる試験結果を示し、この試験結果から、下部構造体の
捩れ剛性Cbtが得られる。ブロック23は、ブレーキ
キャリッジによる試験結果を示し、この試験結果から、
擦りモデルCkxの滑り剛性が求められる。ブロック2
4は、接触領域2aの長さを測定する方法を示す。ブロ
ック25は、捩れ振子による試験結果を示し、この試験
結果から、リム及びビードの慣性モーメントlr、トレ
ッドストリップ、ベルトパック及びカーカスの慣性モー
メントlbが求められる。ブロック26は、タイヤの重
量を測定する方法を示し、この方法から、トレッドスト
リップ、ショルダ、ベルト構造体及びカーカスの対応す
る部分の質量mbが求められる。
【0036】実験による固有振動数及び制振率、測定パ
ラメータCbt、Ckx、2a、lr、lb及びmb
は、ブロック27で表示した動的タイヤモデルの(全体
的な)集中的パラメータを計算して特定するために使用
される。モデルの(全体的な)集中的パラメータ、C
b、rb、Cct、rct、rbt、Ccz、rcz、
Ccx(ブロック28)は計算により求められる。
【0037】特に、計算すべきモデルの8つのパラメー
タは、4つの剛性(Cb、Cct、Ccz、Ccx)及
び4つの制振係数(rb、rct、rbt、rcz)か
ら成っている。上述した平面における動的タイヤモデル
は、車輪の平面にてタイヤの4つの固有モードを再現す
ることができる。これらは、振動数30乃至130Hz
の範囲で表示され、「剛性モード」とも称される。換言
すれば、このモデルは、タイヤの4つの固有モデルを研
究のために考慮することを可能にする4°の自由度を有
している。第一のモードは28−40Hz、第二のモー
ドは75−100Hz、第三のモードは90−110H
z、第四のモードは100−130Hzである。このた
め、上述のモデルは、計算を通じて、4つの固有振動数
及び4つの対応する制振率を提供し、これらの値は、当
然に、モデル自体の物理的パラメータの関数である。モ
デルの上述した8つの集中的パラメータを変化させるこ
とにより、固有振動数及び制振率が変化する。このた
め、モデルの残りの8つのパラメータの値を一義的な方
法で特定することにより、計算による固有振動数及び制
振率を障害物の上を通すハブ固定による試験による実験
的な測定値と等しくすることができる。
【0038】実際には、車輪の前進速度に対応して、該
モデルから8つの計算曲線が求められる。即ち、固有振
動数の4つの曲線及び対応する制振率の4つの曲線であ
る。こうした8つの曲線を8つの実験曲線と一致させる
ために、例えば、算術的アルゴリズムである従来の計算
方法が適用される。これは、適当な方法にてモデルの8
つのパラメータを変化させることにより、計算による振
動数及び制振率の値を実験値と一致させるものである
(図3及び図4)。かかるアルゴリズムは、8つの未知
数(モデルの集中的パラメータ)を有する8つの等式
(実験による固有振動数及び制振率の8つの曲線)の系
を解く以外のものではない。換言すれば、このアルゴリ
ズムは、実験曲線を計算値の曲線と比較して、必要に応
じてモデルのパラメータを変化させることにより、誤
差、即ち、相違を最小限にするものである。このように
して、8つの未知数を有する8つの方程式の系は、1つ
の解法しか許容しない当該出願人が構成したものである
から、特定(計算)されたパラメータの値は一義的であ
る。更に、8つの等式(または曲線)は互いに独立して
いるから、固有振動数の4つの曲線を制振率の曲線から
分離することはできず、このため、4つの未知数を有す
る4つの方程式から成る2つの系に分けることができな
いことに留意すべきである。
【0039】上述の試験について以下に詳細に説明す
る。
【0040】上述したように、タイヤモデルの固有振動
数及び制振を測定するためには、障害物の上を通す試験
が行われる。この試験により、タイヤモデルのパラメー
タを直接測定するその他の試験と異なり、垂直方向及び
長手方向における、即ち、車輪の平面におけるタイヤの
固有振動数及び制振率が測定される一方、こうした値
は、モデルでは明確には測定されない。上述したよう
に、こうした測定は、モデルの残りの8つのパラメー
タ、即ち、直接測定されないパラメータを特定し、また
は計算する基本となるものである。
【0041】採用される、障害物の上を通す試験は、路
面輪に対してハブを固定して行われる屋内型のものであ
る。この試験は、車輪101を動力測定用ハブ30の上
に取り付けることと、所定の速度で回転することのでき
る路面輪31に対して、車輪の軸線に対して垂直に荷重
を付与して該ハブを圧搾することと、障害物を形成する
突起32を所定の形状にて支持することから成っている
(図5)。付与された荷重は、車輪で支持される乗物の
重量の割合に対応する。
【0042】ハブを固定した試験において、タイヤ10
2に加えられる励起力は、車輪が特定の速度にて障害物
の上を通るときに該障害物により加えられる変形によ
る。この障害物は、車輪の前進速度に対応して、タイヤ
の固有の動作を励起して(衝撃型の励起)、タイヤはそ
の固有振動数にて振動し始める。多少の短時間後に、こ
うした振動は制振される。この方法は、次に、異なる前
進速度において制振されたタイヤの自由振動を分析する
ことから成っている。信号33、34は、固定したハブ
30にて測定したとき、時間と共に変化し、こうした信
号は、長手方向及び垂直方向への力の信号であり、障害
物による励起程度、車輪の前進速度、車輪の面における
タイヤの固有振動数に対応する。こうした信号は、磁気
記録器35及び入力・処理装置36により読み取られ
る。
【0043】「剛性」モードとして公知であるタイヤの
4つの固有のモードは、障害物の上を通す、ハブ固定に
よる試験にて顕著となる。この試験中、障害物がタイヤ
から離れた後に、長手方向及び垂直方向への力の信号が
時間と共に分析され、固有振動数及び制振量は、例え
ば、プローニ(Prony)、またはイブラヒム(Ib
rahim)モデルのような衝撃型振動を分析する周知
の技術、または数学的モデルで特定される。最終結果
は、前進速度に対する固有振動数の曲線、及びタイヤの
4つの振動モード、即ち、30Hz乃至130Hzの範
囲のモードの制振率の曲線となる。このように、固有振
動数の4つの曲線、及び制振率の4つの曲線という、速
度に対応した、合計、8つの曲線が得られる。
【0044】ハブが垂直及び長手方向に振動自在である
車輪の固有モードを明らかにすることが妥当である場合
がある。かかる固有モードは、30Hz以下(垂直方向
に約14Hz、長手方向約20Hz)にて自動車に存在
する。
【0045】0乃至30Hzの範囲内の車輪の固有モー
ドを分析するためには、可動である(上記の二方向に)
ハブを使用して、障害物の上を通す試験が採用される。
この目的に適した装置は、当該出願人が同日に出願した
「リブ及びタイヤを備える車輪の障害物の上を通す試験
の試験装置(Apparatus for a tes
t of passing over an obst
acle of awheel comprising
a rim and tyre)」という名称の伊国
特許出願に記載されている。
【0046】「受動型懸架装置」と呼ばれるこの装置
は、乗物における車輪の懸架装置の動作を実際にシュミ
レートするものである。該装置は、タイヤと共に車輪を
回転可能に支持する懸架アームであって、板ばねにより
支持車台に接続された該懸架アームを備えている。該板
ばねは、該板ばねを車台に接続する箇所を変えることに
より調節可能である剛性を有する。このようにして、垂
直及び長手方向への懸架装置の剛性を変化させ、「シュ
ミレータ」(受動型懸架装置)の支持されていない質量
の振動数を対象とする乗物の質量と一致させることが可
能となる。
【0047】下部構造体の捩れ剛性Cbtを測定するた
め、図6及び図7に図示し且つ当該出願人が同日に出願
した「捩れ振動機(Torsional Vibrat
or)」という名称の伊国特許出願に記載された電動の
捩れ振動機が使用される。
【0048】かかる振動機は、車輪101(リム103
+タイヤ102)がキー止めされたシャフト48が設け
られた直流電気モータ41から成っている。該モータ4
1は、誘導巻線47を有するロータ45を備えており、
該誘導巻線には、該誘導巻線47、従って誘導磁界の極
を交互に(正弦波状)に変化させることのできるインバ
ータ手段411により直流電流が供給される。このよう
にして、シャフト48は振動し始め、これにより、車輪
101を回転方向に振動させる。
【0049】特に、シャフト48、従って、車輪101
が振動するときの振動数は、磁界の反転周波数に関係し
ている。このようにして、所望の振動数の範囲内にてタ
イヤを捩れ振動させることのできる電動の回転振動機が
得られる。
【0050】加速度計から成る測定トランスデューサ4
18、419、420、421がタイヤ102のトレッ
ド112に緊密に取り付けられたリム103及び金属製
バンド422の上に配置されている。このため、得られ
る測定値は、リム103、及びタイヤ102の角加速
度、即ち、トレッドストリップ、ショルダ、ベルト構造
体及びカーカスの対応する部分の角加速度である。タイ
ヤの角加速度(出力として測定)とリムの角加速度(入
力として測定)との比を計算することにより、図9及び
図10に図示するように、振幅及び位相(励起振動数に
対応)に関する伝達関数が得られる。かかる伝達関数
(図8及び図9)は、タイヤの固有の捩れ振動数に(最
大)共振ピーク値がある。この場合、振動数範囲0乃至
200Hzにおける2つの角加速度の振幅及び位相、並
びにタイヤの慣性モーメントlb(以下に説明するよう
に、捩れ振子で測定した場合)が既知であるならば、1
°の自由度の動的系の方程式を適用することにより、タ
イヤの下部構造体の捩れ剛性Cbt(トレッドストリッ
プ、ショルダ、ベルト構造体、カーカス及びリムの対応
する部分間の剛性)を算術的に計算することができる。
【0051】当該出願人が設計した捩れ振動機で行った
捩れ剛性の測定は、動的測定方式(タイヤの振動応答を
利用するもの)である一方、P.W.A.ジーグラー及
びその他の者による文献に記載されたものは、著しく異
なり、他方、静的測定方式であろう。換言すれば、タイ
ヤを「円形の形態」に拘束した状態で車輪のリムに静ト
ルクが付与されたときに、リム自体の回転角度が測定さ
れる。
【0052】タイヤの慣性モーメントlbを測定する場
合、ヘリカルばね50から成る捩れ振子(図10)が使
用される。該ヘリカルばねは、その一端が鋼製ビーム5
1から張り出して、また、その他端にてハブ105に接
続され、該ハブは、車輪101のタイヤ102がその上
に取り付けられるリム103に締結される。この試験
は、振子をその平衡状態から摂動させ、車輪101に初
期の回転を付与し、該車輪が自在に回転することを許容
するものである。公知であるように、該振子は、系(車
輪101+ヘリカルばね50)の固有振動数にて振動す
る。次に、その振動期間を測定し(クロノメータ、また
は分析機により)、ヘリカルばね50の剛性を把握した
ならば、車輪101(リム103+タイヤ102)の慣
性モーメントを測定することが可能となる。タイヤの慣
性モーメントlbは、車輪101の慣性モーメントから
予め求めたリム(ハブ105を含む)の慣性モーメント
lrを差し引いた値から求められる。タイヤの慣性モー
メントlbは、実質的に、トレッドストリップ、ショル
ダ、ベルト構造体及びカーカスの対応する部分の慣性モ
ーメントと、ビードの慣性モーメントとに分割し得るこ
とが理解される。上述の動的タイヤモデル及び下部構造
体の捩れ剛性Cbtの測定値を求めるため、トレッドス
トリップ、ショルダ、ベルト構造体及びカーカスの対応
する部分の慣性モーメントが使用される。
【0053】擦りモデルCkxの全体的な滑り剛性を測
定するため、「ブレーキキャリッジ」として公知の動力
測定用キャリッジが使用される(図11)。
【0054】試験タイヤ102を備える車輪101が取
り付けられたキャリッジ52は、乗物53(キャリッジ
52に対するブレーキ作用を操作する)により、大理石
タイルで出来た極めて平滑な軌道54に沿って駆動され
る。車輪にブレーキトルクを付与したときに生ずる長手
方向への力を測定する2つの荷重セル55が車輪101
に取り付けられている。同一の車輪には、その角速度を
測定するホニック車から成る速度トランスデューサ56
も取り付けられている。キャリッジの前進速度を測定す
る周知のペェイゼラー(Paiseler)車57及び
ブレーキ力の検出器58がキャリッジに取り付けられて
いる。力の信号及びキャリッジ52からの滑り速度の信
号を受け取る装置が乗物に取り付けられている。これら
の信号は、遠隔測定手段により制御タワーに伝達され
る。装置及び制御タワーは公知であるため、図示されて
いない。
【0055】この試験は、車輪101に対して、「不規
則な」ブレーキトルクを付与し(可能な限り振動数成分
を最も広くし且つ長手方向剛性が振動数と共に変化する
ことを考慮するため)、また、車輪のハブにおける長手
方向への力の信号(出力)と、タイヤの滑り速度(入
力)との間の伝達関数を測定することから成っており、
この伝達関数は、キャリッジ52の前進速度と、タイヤ
102の円周速度との差を意味する。図12には、振動
数(Hz)に対する伝達関数の曲線F/s(kg/%)
が図示されている。0となる傾向の振動数(図12に点
線で図示)の場合、長手方向力と滑りとの伝達関数の制
御限界値は、接触領域下方におけるトレッドの全長手方
向剛性Ckxである。トレッドの単位長さ当りの長手方
向剛性Cpは、Ckx/2a2で示される。
【0056】この測定は、P.W.A.ジーグラー及び
その他の者による文献に記載されたものと異なり、この
剛性が振動数と共に変化することを考慮するものである
(この事実は、ジーグラー及びその他の者の文献では無
視されている)。
【0057】上述の動力測定用キャリッジの一つの代替
例として使用すべきブレーキの試験装置は、当該出願人
が同日に出願した「リム及びタイヤを備える車輪のブレ
ーキ及びトラクションの試験装置(Device fo
r a braking and traction
test of a wheel comprisin
g a rim and a tyre)」という名称
の伊国特許出願に記載されている。この装置の場合、ブ
レーキ試験は、動力測定用キャリッジで行われたものと
異なり、屋内で行われる、即ち、より容易に行うことが
でき、より高精度で剛性の測定値が求められる。この場
合、図13に図示するように、タイヤ102を備える車
輪101は、動力測定用ハブ65に取り付けられて、路
面輪61に対して半径方向に付勢される。一方、タイヤ
102を有するリム103は、クランク66及び接続ロ
ッド67により圧縮チャンバ611(ピストン610+
シリンダ612及びヘッド618)に接続される(その
目的は、車輪101にて正弦波状の運転及びブレーキト
ルクを得るためである)。この装置の場合、ピストン6
10は、圧縮行程中、接続ロッド67及びクランク66
を通じて、タイヤの車輪にブレーキトルクを提供する一
方、膨張行程中に、タイヤに付与されるトルクは運転ト
ルクである。タイヤ102の滑りは、路面輪及びタイヤ
のリム103にそれぞれ取り付けられた2つの角速度ト
ランスデューサ615、613を通じて測定される。タ
イヤのハブにおける長手方向への力は、動力測定用ハブ
65のトランスデューサ614を通じて測定される。
【0058】この試験は、0.1乃至25Hzの振動数
の適当な振幅の正弦波状トルクを付与することと、車輪
のハブにおける長手方向への力の信号(出力)と、タイ
ヤの滑り信号(入力)間との伝達関数を設定することと
から成っている。この屋内試験の場合、低振動数(0.
1Hz)にて長手方向への力を測定するときの精度が向
上するという利点が得られる。零となる傾向の振動数の
場合、長手方向への力と滑りとの間の伝達関数の限界値
は、接触領域下方におけるトレッドの全長手方向剛性C
kxである。トレッドの単位長さ当りの長手方向剛性C
pは、全剛性Ckxと接触領域2aの長さとの比によっ
て求められる。この剛性は、トレッド混合体、及び設計
の関数であるため、この剛性が振動数の関数となり、こ
の関数は、当該出願人が設計した「擦りモデル」に考慮
されている。
【0059】接触領域2aの測定は、乗物に取り付けら
れたタイヤの通過をガラス板を通じて写真撮影する公知
の方法で行われ、これは、タイヤの接触領域が前進速度
と共に変化することを考慮に入れるためである(静止型
タイヤが得られる測定値は、動いているときの測定値よ
りも多少、小さい)。特に、路面の下方に掘った穴にテ
レビカメラを配置し、この穴をガラス板で覆い、読み取
りシステムによりタイヤの接触面積を直接、パーソナル
コンピュータに表示することが可能となる。対象とする
タイヤを有する乗物が異なる前進速度にて穴のガラス板
の上を通る間に写真撮影が為される(ガラス板とタイヤ
との間には造影液が配置される)。
【0060】b上述のように、動的タイヤモデルの集中
的パラメータを測定した後、このようにして得られた集
中的パラメータの値と制振量及び剛性の値(乗心地の予
め設定した指標に対応する)とを比較し、その集中的パ
ラメータが次の値の範囲に含まれるタイヤを合格品とす
る。
【0061】rb=100−300(Ns/m) rbt=2−40(Nms/rad) rcz=100−350(Ns/m) rct=10−90(Nms/rad) Ckx=18,000−70,000(N) 上述のモデルの制振量及び剛性のパラメータは、特に、
次のように、タイヤの構造体的特徴による影響を受け
る。
【0062】rbは、空圧による制振の影響を受ける、
即ち、内部の圧力空気、及びタイヤのサイドウォールの
構造的制振による影響を受ける。設計上の観点からし
て、第一の制振に対して何ら措置を講ずることは不可能
である一方、材料、混合体、ゴム織地及び断面の幾何学
的形状について第二の制振に対し何らかの措置を講ずる
ことが可能である。例えば、直線状であるより「直立」
のサイドウォールは、より円形のサイドウォールよりも
剛性であり且つ制振量が少ない。
【0063】また、rbtも空気圧による制振、及びタ
イヤのカーカスの構造的制振による影響を受ける。この
制振量は、材料、混合体、ゴム織地及びタイヤの断面の
幾何学的形状に関係している。例えば、高さの低いタイ
ヤは、高さの低くないタイヤよりもより捩れ剛性であ
り、従って、制振量は小さくなる。
【0064】rczは、タイヤの接触領域に関係する垂
直方向への制振量である。この制振量は、タイヤの平衡
なプロファイル(横断面)により基本的に影響される。
【0065】rctは、主として、タイヤの混合体のヒ
ステリシスに関係付けられた回転方向への制振量であ
る。
【0066】Ckxは、タイヤの接触領域の長手方向へ
の剛性であり、基本的に、混合体及びトレッドの設計に
関係する。
【0067】上記の動的タイヤモデルを通じて、タイヤ
の4つの固有振動モデルが求められる。良好な乗心地を
得るためには、対象とするタイヤの制振率の曲線は、車
輪の前進速度に基づいて、4つの振動モードに対応して
設定される。
【0068】前進速度にて4つの固有振動数に関係付け
られた制振量の数値は次の通りである。
【0069】1.車輪に加わる垂直静荷重が200−4
50kgのとき。
【0070】 速度 制振率 第一の長手方向 第一の垂直方向 第二の長手方向 第三の長手方向 モード モード モード モード kph % % % % 20 12−18 6−12 6−12 4−6 30 15−20 6−12 6−12 4−6 40 18−25 6−12 6−12 5−7 50 25−30 6−12 6−12 5−7 60 28−32 6−12 6−12 5−8 70 30−35 6−12 6−12 6−8 80 33−38 6−12 6−12 7−9 90 35−40 6−12 6−12 7−10 100 38−42 6−12 6−12 8−12 110 38−45 6−12 6−12 8−12 120 38−45 6−12 6−12 9−13 130 38−45 6−12 6−12 9−13 140 38−45 6−12 6−12 10−14 2.車輪に加わる垂直静荷重が450−650kgのと
き。
【0071】 速度 制振率 第一の長手方向 第一の垂直方向 第二の長手方向 第三の長手方向 モード モード モード モード kph % % % % 20 8−18 6−12 6−12 3−5 30 9−14 6−12 6−12 4−6 40 10−15 6−12 6−12 4−6 50 12−15 6−12 6−12 4−6 60 12−16 6−12 6−12 5−7 70 13−17 6−12 6−12 5−7 80 15−18 6−12 6−12 6−8 90 16−20 6−12 6−12 6−8 100 17−21 6−12 6−12 7−9 110 18−22 6−12 6−12 7−9 120 18−22 6−12 6−12 7−9 130 18−22 6−12 6−12 8−10 140 18−22 6−12 6−12 8−10 タイヤの4つの振動モードに関係付けられた制振率は、
以下に説明する集中的制振で物理的にモデル内で表現さ
れたタイヤの構造的制振率に対応する。
【0072】上述の方法で測定した構造上の特徴を有す
るタイヤ70は、図14に図示されている。トレッドス
トリップ71、ショルダ72、サイドウォール73、鋼
製ワイヤーから成るビードワイヤー76を有するビード
74、ビードフィラー77、摩耗防止ストリップ75、
強化縁部78、ビードワイヤー76の上に折り返した一
または二以上のゴム織地79のプライを有するカーカス
80、2つのストリップ内で一方が他方の上に成るよう
に交差状に配置され且つタイヤの赤道面に関して対称状
に配置されたコードで強化されたゴム織地81のストリ
ップと、半径方向外方の位置に設けられたゴム織地83
のストリップであって、円周方向に方向決めされ、即
ち、0°のコードと、空気不透過性の内側ライナー82
とが設けられたストリップとを有するベルト構造体を備
えるタイヤ70が図示されている。
【0073】特に、サイズ225/55ZR16で製造
されたタイヤ70において、トレッド71は、次の特徴
を有する混合体により製造される。
【0074】CA1剛性=1.6−2.4Mpa 硬さ(IRHD)=60−75 運動モジュール(dynamic module)E′=10−11.
5Mpa 損失モジュールE′′=5.5−7Mpa ヒステリシス・デルタtg=0.55−0.609 ショルダ72は、次の特徴を有する混合体で製造され
る。
【0075】CA1剛性=1.2−1.8Mpa 硬さ(IRHD)=50−60 運動モジュールE′=5−6Mpa 損失モジュールE′′=0.8−1.2Mpa ヒステリシス・デルタtg=0.16−0.2 サイドウォール73は、次の特徴を有する混合体で製造
される。
【0076】CA1剛性=1.2−1.8Mpa 硬さ(IRHD)=50−60 運動モジュールE′=5−6Mpa 損失モジュールE′′=0.8−1.2Mpa ヒステリシス・デルタtg=0.16−0.2 摩擦防止ストリップ75は、次の特徴を有する混合体で
製造される。
【0077】CA1剛性=4−7Mpa 硬さ(IRHD)=75−98 運動モジュールE′=13−16Mpa 損失モジュールE′′=3−4.5Mpa ヒステリシス・デルタtg=0.31−0.281 ビードフィラー77は、次の特徴を有する混合体で製造
される。
【0078】CA1剛性=5−7Mpa 硬さ(IRHD)=80−100 運動モジュールE′=68−78Mpa 損失モジュールE′′=14−19Mpa ヒステリシス・デルタtg=0.206−0.243 ビードワイヤー76を構成する鋼製ワイヤーのゴム被覆
の混合体は、次の特徴を有する。
【0079】CA1剛性=7.5−10Mpa 硬さ(IRHD)=75−90 運動モジュールE′=13.4−15Mpa 損失モジュールE′′=3.4−4.5Mpa ヒステリシス・デルタtg=0.254−0.3 カーカスプライ79のゴム被覆の混合体は、次の特徴を
有する。
【0080】CA1剛性=3.5−5Mpa 硬さ(IRHD)=75−90 運動モジュールE′=8.0−9.5Mpa 損失モジュールE′′=1.2−1.8Mpa ヒステリシス・デルタtg=0.15−0.189 カーカスプライ79のコードは、密度Fが110−12
5コード/dmにて配置されたA/J1842を成分と
するナイロンである。
【0081】ベルトストリップ81のゴム被覆の混合体
は、次の特徴を有する。
【0082】CA1剛性=4−5.5Mpa 硬さ(IRHD)=78−90 運動モジュールE′=10−11.5Mpa 損失モジュールE′′=1.7−2.5Mpa ヒステリシス・デルタtg=0.170−0.217 コードは、次の構造で鋼から製造される。
【0083】密度75−90コード/dmの2+1×
0.28の鋼をタイヤの円周方向に関して25°−28
°の角度で方向決めする。
【0084】0°ベルトストリップ83のゴム被覆混合
体は、次の特性を有する。
【0085】CA1剛性=3.5−5Mpa 硬さ(IRHD)=75−90 運動モジュールE′=8.0−9.5Mpa 損失モジュールE′′=1.2−1.8Mpa ヒステリシス・デルタtg=0.15−0.189 強化コードは、105−120コード/dmの密度にて
円周方向にら旋状に巻いたナイロン(Nylon)で出
来ている。
【0086】CA1剛性は、100%延伸した場合の剛
性係数を意味する。
【0087】垂直荷重277kgで測定したときの上記
タイヤの集中的パラメータは、次の値を有する。
【0088】rb=250(Ns/m) rbt=29(Nms/rad) rcz=150(Ns/m) rct=70(Nms/rad) Ckx=25,000(N)(10Hzの振動数で測
定) Ckx=32,500(N)(100Hzの振動数で測
定) 垂直荷重555kgで測定したときの上記タイヤの同一
の集中的パラメータは、次の値を有する。
【0089】rb=250(Ns/m) rbt=29(Nms/rad) rcz=160(Ns/m) rct=35(Nms/rad) Ckx=50,000(N)(10Hzの振動数で測
定) Ckx=65,000(N)(100Hzの振動数で測
定)
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って、乗物の車輪のタイヤの制御方
法に使用される剛性なリングタイヤモデルの図である。
【図2】本発明による制御方法のフロー図である。
【図3】本発明による方法により求められた、車輪の前
進速度に対する、実験及び計算による固有振動数及び制
振率の曲線図である。
【図4】図3と同様の曲線図である。
【図5】ハブを固定した車輪を障害物の上を通過させる
試験装置の概略図である。
【図6】本発明による方法における車輪の下部構造体の
捩れ剛性Cbtの測定に使用される捩れ振動機の図であ
る。
【図7】図6と同様の捩れ振動機の図である。
【図8】図6の振動機で励起させた車輪のリム及びタイ
ヤの角加速度下における伝達関数のグラフ図である。
【図9】図7の振動機で励起させた車輪のリム及びタイ
ヤの角加速度下における伝達関数のグラフ図である。
【図10】タイヤの慣性モーメントlbを測定する捩れ
振子の図である。
【図11】車輪のブレーキ試験用の動力測定用キャリッ
ジの概略図である。
【図12】図12の動力測定用キャリッジでブレーキ試
験を行った車輪で観察された、振動数に対する長手方向
への力及び滑り速度間の伝達関数の曲線図である。
【図13】図11の動力測定用キャリッジの一つの代替
例として使用することのできるブレーキ試験装置の概略
図である。
【図14】本発明による制御方法で測定した構造上の特
徴を有するタイヤの部分斜視図である。
【符号の説明】
1 動的タイヤモデル 2 リング 3 ディスク 4、5 半径方向ば
ね 6 接線方向ばね 7、8 半径方向制
振装置 9 接線方向制振装置 10 垂直ばね 11 長手方向ばね 12 接線方向ばね 13 垂直制振装置 14 接線方向制振
装置 15 長手方向ばね 16 長手方向制振
装置 30 動力測定用ハブ 31 路面輪 32 突起 33、34 信号 35 磁気記録器 36 入力処理装置 41 直流電気モータ 45 ロータ 47 誘導巻線 48 シャフト 50 ヘリカルばね 51 鋼製ビーム 52 キャリッジ 53 乗物 54 軌道 55 荷重セル 56 トランスデューサ 57 ペィゼラー車 58 ブレーキ力の検出器 101 乗物の車輪 102 車輪のタイヤ 103 リム 105 ハブ 112 タイヤのト
レッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジュゼッペ・マトラッシャ イタリア共和国ミラノ,20038 セレーニ ョ,ヴィア・ヴァラッシーナ 14

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動的タイヤモデル(1)に基づいて、乗
    物の車輪(101)のタイヤ(102)の乗心地の質を
    設定する制御方法であって、 該動的タイヤモデルが、 i)トレッドストリップと、ベルトパックと、前記タイ
    ヤ(102)のカーカスとを表現する剛性なリング
    (2)と、前記車輪(101)のリム(103)及び前
    記タイヤ(102)のビードを表現するディスク(3)
    と、半径方向及び接線方向ばねであって、円周方向に配
    分されて、前記剛性なリング(2)を前記ディスク
    (3)に接続し且つ前記タイヤのサイドウォール及び前
    記タイヤ内部の圧力空気を表現する、前記半径方向及び
    接線方向ばね(4、5、6)と、前記タイヤ(102)
    と路面との接触領域に存在する変形に対応する残留剛性
    を表現する追加のばね(10、11、12)と、接触領
    域における滑り現象をシュミレートする擦りモデルを表
    現する制振装置(16)に対して直列の更なるばね(1
    5)とを備え、 ii)変位量と力との間における伝達マトリックスを得
    るために、長手方向x、垂直方向z、及び横方向軸線y
    の周りの回転方向θにおける上記剛性なリングタイヤモ
    デルの運動方程式であって、上記のタイヤを振動させる
    固有モードを計算によって測定することを可能にする異
    なる境界状態下における伝達関数を規定する前記運動方
    程式と、 iii)次のパラメータについて上記タイヤの直接的な
    測定値から得られた、上記タイヤの物理的特性を表現す
    る上記モデルの集中的な物理的パラメータ、とを備え、 前記剛性なリングの質量mb、 前記剛性なリングの慣性モーメントlb、 前記車輪及び前記ビードの慣性モーメントlr、 下部構造体の捩れ剛性Cbt、 擦りモデルの滑り剛性Ckx、 接触領域の動的長さ2a、 次のステップを含むことを特徴とする制御方法。 a)固有振動数に対する4つの曲線、上記タイヤの対応
    する制振程度に対する4つ曲線という、車輪(101)
    の前進速度に対応して計算した8つの曲線を求めるステ
    ップと、 b)障害物の上を通す試験により信号を分析するモデル
    により得られた固有振動数及び制振程度の8つの曲線を
    求めるステップと、 c)前記モデルの次の集中的パラメータをパラメータ毎
    に特定するステップと、 下部構造体の半径方向への剛性Cb及び対応する制振量
    rb、 下部構造体の捩れ剛性Cbtに対応する制振量rbt、 接触領域の残留捩れ剛性Cct及び対応する制振量rc
    t、 接触領域の半径方向への残留剛性Ccz及び対応する制
    振量rcz、 接触領域の長手方向への残留剛性Ccx、 前記パラメータ毎の特定が、障害物の上を通す上記試験
    により得られた前記8つの計算曲線及び前記8つの固有
    振動数及び制振量の曲線が算数的アルゴリズムにより一
    致するかどうか確認し、また、前記モデルの8つの集中
    的パラメータの値を変化させることにより、計算振動数
    及び制振量が実験値と一致するのは、上記8つの集中的
    パラメータの何れの値であるかを測定することが可能と
    なり、 d)このようにして得られた集中的パラメータの値を、
    予め設定した乗心地の指標に対応する制振量及び剛性の
    値の範囲と比較するステップと、 e)集中的パラメータが所定の範囲に属するとき、その
    タイヤを合格品とするステップとである。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の制御方法にして、前記
    範囲が次の値であることを特徴とする制御方法。 rb=100−300(Ns/m)、 rbt=2−40(Nms/rad)、 rcz=100−350(Ns/m)、 rct=10−90(Nms/rad)、 Ckx=18,000−70,000(N)。
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