JPH09193742A - シートベルトリトラクタ - Google Patents

シートベルトリトラクタ

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Publication number
JPH09193742A
JPH09193742A JP8005798A JP579896A JPH09193742A JP H09193742 A JPH09193742 A JP H09193742A JP 8005798 A JP8005798 A JP 8005798A JP 579896 A JP579896 A JP 579896A JP H09193742 A JPH09193742 A JP H09193742A
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JP
Japan
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lock
lock gear
rotation
shaft
reel shaft
Prior art date
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Pending
Application number
JP8005798A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Maekawa
前川徹也
Yuuichi Sawato
澤渡雄一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takata Corp
Original Assignee
Takata Corp
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】シートバックのリクライニング動作等により、
減速度感知手段の慣性体が不用意に動作するのを防止す
る。 【構成】シートベルトリトラクタ1は、ウェビングを巻
き取るリールシャフトを有する本体部1Aと、本体部1
Aと別に形成され、慣性体を用いた減速度感知手段を有
する別体部1Bとからなる。そして、本体部1Aが車両
シートのシートバック43の上部側面に取り付けられ、
別体部1Bがシート部44の後部側面に取り付けられ
る。また、本体部1Aのリールシャフトと別体部1Bに
設けられたロックギヤとがフレキシブルシャフトアッシ
34により連結される。慣性体の作動時、ロックギヤの
回動によりワイヤアッシ21を介して本体部1Aのリー
ルシャフトがロックされる。シートバックのリクライニ
ング時に別体部1Bの慣性体が不用意に動作しないの
で、リールシャフトのロックが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車両に装備
され、乗員を保護するためのシートベルト装置に関し、
特に、車両に所定値以上の減速度が加えられたときウェ
ビングを巻き取るリールシャフトの回転をロックしてウ
ェビングの伸び出しを防止するシートベルトリトラクタ
に関し、特に少なくともウェビングの巻取り部が車両シ
ートに設けられているシートベルトリトラクタに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的な自動車等の車両に装備さ
れるシートベルトリトラクタには、ウェビングを巻取る
リールシャフトと、該リールシャフトの両端を回動自在
に支持するフレームと、該フレームおよびリールシャフ
ト間に配設されて通常時リールシャフトの回動を許容し
必要時に作動してリールシャフトの少なくともウェビン
グ引出し方向の回動を阻止するロック手段と、車両に所
定値以上の減速度が加えられたとき作動する減速度感知
手段と、該減速度感知手段の作動により前記ロック手段
を作動するロック作動手段とを備えたエマージェンシロ
ッキングリトラクタ(ELR)が使用されていることが
多い。
【0003】このようなELRは、通常時にはリールシ
ャフトが自由に回転可能となっているので、ウェビング
の引出しが自由に行われ、乗員は自由に前方移動ができ
るようになっている。また、車両に大きな減速度が作用
した場合のような緊急時には、減速度感知手段がこの減
速度を感知してロック作動手段を作動するため、ロック
手段が作動する。このロック手段の作動によりリールシ
ャフトの回転が阻止されてウェビングの伸び出しが防止
されるので、乗員がウェビングにより拘束されて乗員の
慣性による前方移動が防止されるようになっている。
【0004】このようなELRは、一般にはセンタピラ
ーや床等の車体に移動不能に取り付けられている。しか
しながら、乗員の種々異なる体格に対応するためや種々
異なる姿勢の要望に応えるため等により、一般に車両シ
ートは前後移動調節可能に設けられたり、シートバック
をリクライニング調節可能に設けられている場合が多
い。このため、ELRが車体に移動不能に取り付けられ
ていると、車両シートの前後位置やシートバックのリク
ライニング位置が変化したとき、シートベルトが乗員に
対して必ずしも適切な状態で装着されない場合が生じ
る。
【0005】このようなことから、ELRを車両シート
に取り付けるかあるいは車両シートの中に組み込んだビ
ルトインタイプのELRが提案されている。このビルト
インタイプのELRによれば、車両シートの前後調節あ
るいはリクライニング調節時に、ELRも車両シートと
一緒に移動するので、シートベルトが乗員に対してより
適切な状態で装着されるようになる。
【0006】ところで、一般にELRは、その減速度感
知手段が車両に所定値以上の減速度が加えられたとき傾
動する振り子やこれと類似のもの等の慣性体を備えてお
り、この慣性体が傾動したとき、ロック作動手段を作動
するようになっている。このため、シートバックのリク
ライニング調節をしたとき、シートバックの回動でEL
Rも回動してしまうので、その慣性体が傾動し、その結
果リールシャフトがロックされてウェビングを自由に引
き出すことができない場合が生じる。また、シートバッ
クのリクライニング角度によっては、ELRが大きく傾
くので、慣性体が傾動してしまう場合も生じる。
【0007】そこで、シートバックに回動自在に設けた
水平シャフトにELRを固定するとともに、連動機構に
よりシートバックのリクライニング運動に連動して水平
シャフトを逆方向に同量だけ回転させることにより、E
LRの姿勢を車体に対して常時一定に保持するようにし
たビルトインタイプのELRが特開平4ー201651
号公報において提案されている。この公報によるELR
によれば、シートバックがどのようなリクライニング角
度に回動しても、常にELRは同じ姿勢に保持されるの
で、慣性体が傾動するおそれは少なくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなELRでは、減速度感知手段の慣性体がシートバッ
クに設けられているので、シートバックのリクライニン
グ調節時に、ELRが逆方向に回動して同じ姿勢を保持
するようにしたとしても、ELRの周方向の移動により
この慣性体が傾動し、リールシャフトがロックされてし
まうおそれがあることが考えられる。
【0009】またこの従来のELRでは、ELRが水平
シャフトを介してシートバックに対して回動自在に設け
られるとともに、ELRが固定された水平シャフトが、
連動機構を構成する歯車およびチェーンによる回転伝達
機構を介してハンドルに連結されているだけであるの
で、車両に所定の減速度が加えられたとき、慣性体が傾
動してリールシャフトのウェビング引出し方向の回転を
ロックしても、乗員の慣性によりウェビングに加えられ
る引張り力により、ELRが水平シャフトを中心に回動
してしまうおそれがあり、その結果乗員を確実にかつ安
定して拘束保護することができない場合が生じることが
考えられる。すなわち、ELRの作動の信頼性が必ずし
も高いとは言えない。
【0010】更に従来のELRでは、シートバックのリ
クライニング操作がハンドルにより回転伝達機構を介し
て行われるようになるので、従来の一般的なリクライニ
ング機構、すなわちサイドレバーによりロックを解除し
てシートバックを直接手動で倒すとともに、シートバッ
クを付勢手段で起きあがらせるようなリクライニング機
構を有する車両シートに適用することができない。この
ため、専用の車両シートが必要となり、コストが高くな
るという問題もある。
【0011】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、ウェビングの巻取り部がシ
ートバックに設けられても、シートバックのリクライニ
ング動作、リクライニング角度あるいは車両シートの前
後移動により減速度感知手段の慣性体が不用意に動作す
ることのない安価なシートベルトリトラクタを提供する
ことである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、付勢手段により付勢力により
ウェビングを巻き取るリールシャフトと、左右側壁を有
し、前記左右側壁にそれぞれ穿設された貫通孔を貫通す
る前記リールシャフトの両端を回動自在に支持するフレ
ームと、該フレームおよび前記リールシャフト間に配設
されて通常時前記リールシャフトの回動を許容し必要時
に作動して前記リールシャフトの少なくともウェビング
引出し方向の回動を阻止するロック手段と、所定値以上
の減速度が加えられたとき作動する減速度感知手段を有
するとともに該減速度感知手段の作動により前記ロック
手段を作動するロック作動手段を備え、前記減速度感知
手段が、通常時は前記ロック作動手段を作動しない状態
に保持されるとともに前記減速度が加えられたとき前記
ロック作動手段を作動する状態に動作する慣性体を少な
くとも有しているシートベルトリトラクタにおいて、車
両シートのシートバックに設けられ前記フレームおよび
前記リールシャフトを少なくとも有する本体部と、前記
車両シートのシート部または車体に設けられ前記減速度
感知手段を少なくとも有する別体部とを有することを特
徴としている。
【0013】また請求項2の発明は、前記本体部に、更
に前記ロック手段および前記ロック作動手段の一部が設
けられ、前記別体部に、前記ロック作動手段の他の一部
が設けられ、前記本体部と前記別体部との間に前記ロッ
ク作動手段の残部が設けられていることを特徴としてい
る。
【0014】更に請求項3の発明は、前記本体部に、前
記ロック作動手段の一部の構成部材の1つであり前記リ
ールシャフトの回転軸との間に相対回転を生じたとき前
記ロック手段を作動しかつ外周に歯を有する第1ロック
ギヤが回転可能に設けられているとともに、前記別体部
に、前記ロック作動手段の残部の構成部材の1つであり
前記リールシャフトの回動に連動して回動しかつ外周に
歯をする第2ロックギヤが回転可能に設けられており、
また前記ロック作動手段の構成部材の1つであり前記慣
性体の動作時に前記第2ロックギヤの回動により前記第
1ロックギヤの少なくともウェビング引出し方向の回動
を阻止する第1ロックギヤ回動阻止手段が設けられてお
り、更に前記リールシャフトの回転軸と前記ロックギヤ
の回転軸とが回動力を伝達する可撓性のフレキシブルシ
ャフトで連結されていることを特徴としている。
【0015】更に請求項4の発明は、前記第1ロックギ
ヤ回動阻止手段が、前記本体部に回動可能に設けられ前
記第1ロックギヤの歯に係合可能な第1係止部材と、前
記別体部に回動可能に設けられたアームと、前記アーム
に設けられ前記減速度感知手段の動作により前記第2ロ
ックギヤの歯に係合する第2係止部材と、前記アームの
回動により前記第1係止部材を前記第1ロックギヤの歯
に係合する位置に回動させるフレキシブルなワイヤとか
らなることを特徴としている。
【0016】更に請求項5の発明は、前記本体部に、前
記ロック作動手段の一部の構成部材の1つであり前記リ
ールシャフトの回転軸との間に相対回転を生じたとき前
記ロック手段を作動する第1ロックギヤと、この第1ロ
ックギヤの回転軸と一体に回動する第1リールとがそれ
ぞれ回転可能に設けられているとともに、前記別体部
に、前記ロック作動手段の残部の構成部材の1つであり
外周に歯をする第2ロックギヤと、この第2ロックギヤ
の回転軸と一体に回動する第2リールとがそれぞれ回転
可能に設けられており、また前記ロック作動手段の構成
部材の1つであり両端部がそれぞれ前記第1および第2
リールに巻かれていずれか一方のリールの回動をいずれ
か他方のリールに伝達する帯状連結部材とが設けられて
いることを特徴としている。
【0017】
【作用】このような構成をした本発明においては、シー
トベルトリトラクタが、少なくともリールシャフトを有
する本体部と、少なくとも減速度感知手段を有する別体
部とに別々に形成される。そして、本体部が車両シート
のシートバックに設けられるとともに、別体部が車両シ
ートのシート部または車体に設けられる。このため、車
両シートのシートバックをリクライニング調節するため
に回動させても、本体部がシートバックのリクライニン
グ運動にともなって移動するだけで、別体部は移動しな
い。これにより、減速度感知手段の慣性体はシートバッ
クのリクライニングのための回動時に不用意に動作する
ことはない。したがって、シートバックのリクライニン
グ調節をしても、リールシャフトの回動がロックされる
ことはなく、ウェビングは自由に引き出されるようにな
る。
【0018】また、リールシャフトを有する本体部がシ
ートバックのリクライニング運動にともなって移動する
ことから、ウェビングがシートバックのリクライニング
位置に関係なく、常にシートバックの一定の位置から引
き出されるようになる。したがって、ウェビングが乗員
に対して常に適切な状態となる。これにより、車両に所
定値以上の減速度が加えられたときに、ウェビングは乗
員をより一層適切にかつより一層効果的に拘束保護する
ようになるとともに、乗員のシートベルト装着フィーリ
ングがきわめて良好になり、乗員はドライブ中に快適に
過ごすことができるようになる。
【0019】更に、減速度感知手段の慣性体はシートバ
ックのリクライニング運動に影響されることがないこと
から、シートバックがどのようなリクライニング角度に
調節されても、慣性体は動作しない。したがって、シー
トバックのリクライニング角度の大きさにかかわらず、
ウェビングは常に自由に引き出されるようになる。
【0020】更に、特に減速度感知手段を有する別体部
を車体に設けた場合は、車両シートの前後調節が行われ
ても、減速度感知手段の慣性体は不用意に動作しない。
したがって、車両シートの前後調節によるリールシャフ
トのロックがより一層確実に防止できる。
【0021】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図1ないし図3は本発明に係るシートベルトリトラ
クタの一実施例を示す分解斜視図であり、図1はその本
体部の一部を示す図であり、図2はその本体部の他部を
示す図であり、図3はその別体部を示す図である。そし
て、図1の線A1と図2の線A2とが一直線上に整合し、
図3の線A3が図2の線A2と整合するか、あるいは線A
2に平行でかつ線A2の上方または下方に位置することに
より、この実施例の全体の分解斜視図が構成される。ま
た、図4、図5および図13はそれぞれこの実施例のシ
ートベルトリトラクタが組み立てられた状態を示し、図
4は本体部側におけるロックギヤカバーの一部の断面を
とったシートベルトリトラクタの右側面図、図5は図4
におけるVーV線に沿う断面をとった正面図、図13は別
体部側におけるカバーを取り外した状態を示す右側面図
である。
【0022】図1ないし図5および図13に示すよう
に、この実施例におけるシートベルトリトラクタ1は本
体部1Aと別体部1Bとからなっている。本体部1Aは
右、左側壁2a,2bを有するコ字形に形成されたフレ
ーム2を備えている。フレーム2はその右、左側壁2
a,2bが連結部材2cにより互いに連結されて補強さ
れている。また、図1に示すように右側壁2aには、内
周面に所定数の山形状の歯2d…が形成された円形状の
孔が穿設されているとともに、左側壁2bには内周面に
所定数の山形状の歯2e…が形成された円形状の孔が穿
設されている。その場合、左側の歯2eの位相が右側の
歯2dの位相に対してウェビング引出し方向αの方へ所
定角度(例えば3゜等)進んで設定されている。
【0023】図1、図2および図5に示すように、フレ
ーム2の右、左側壁2a,2b間にはウェビング3を巻
き取るリールシャフト4が配設されている。このリール
シャフト4は、中央のウェビング巻取り部4aと、この
ウェビング巻取り部4aの右、左両端に形成され、ウェ
ビング3の巻取り、引出しをガイドする円形のガイドフ
ランジ部4b,4cと、右側ガイドフランジ部4bの中
心部に設けられ、軸方向外方に突出する第1回転軸4d
と、左側ガイドフランジ部4cの中心部に設けられ、第
1回転軸4dと同軸の第2回転軸4eとから構成されて
いる。
【0024】図2に示すように、リールシャフト4には
軸方向に延びる貫通孔4fが穿設されており、ジョイン
トピン5がこの貫通孔4fにリールシャフト4と相対回
動可能に貫通して設けられる。図6に示すように、この
ジョイントピン5はその軸部5aが断面円形状に形成さ
れており、軸部5aの同図(a)において右端には、軸
部5aに対して直角に延びる腕5bが形成されていると
ともに、この腕5bの先端には、断面円形のカムフォロ
ワ5cが設けられている。また軸部5aの他端には、断
面矩形状のパウル連結部5dが形成されている。
【0025】図7(a)に示すように右側のガイドフラ
ンジ部4bの側面には、メインパウル6が配置されてい
る。図8に示すように、このメインパウル6は一端側に
貫通孔6aを有するボス部6bが形成されているととも
に、他端の係止部6cにはフレーム2の右側壁2aの歯
2dに係合可能な所定数の係止爪6d,6d,…が形成さ
れている。また、メインパウル6の歯2dの近傍には円
柱状のカムフォロワ6eが突設されている。そしてメイ
ンパウル6は、ボス部6bの貫通孔6aがリールシャフ
ト4の貫通孔4fを貫通するジョイントピン5に嵌合さ
れて、このジョイントピン5を中心にリールシャフト4
の右側ガイドフランジ部4bに対して図7(a)に実線
で示す非係合位置と点線で示す係合位置との間で相対回
動自在に設けられている。メインパウル6の非係合位置
では、その先端の係止爪6dが右側ガイドフランジ部4
bの外周面から完全に内側に位置してフレーム2の右側
壁2aの歯2dに係合しない位置となり、また係合位置
では係止爪6dが右側ガイドフランジ部4bの外周面か
ら外側に突出して歯2dに係合する位置となる。
【0026】また、図7(b)に示すように左側のガイ
ドフランジ部4cの側面には、バックアップパウル7が
配置されている。図9に示すように、このバックアップ
パウル7は一端側に矩形状の貫通孔7aを有するボス部
7bが形成されているとともに、他端の係止部7cには
フレーム2の左側壁2bの歯2eに係合可能な所定数の
係止爪7d,7d,…が形成されている。そしてバックア
ップパウル7は、ボス部7bの貫通孔7aがリールシャ
フト4の貫通孔4fを貫通するジョイントピン5のパウ
ル連結部5dに相対回動不能に嵌合固定されて、このジ
ョイントピン5を中心にリールシャフト4の左側ガイド
フランジ部4cに対して図7(b)に実線で示す非係合
位置と点線で示す係合位置との間でジョイントピン5と
ともに回動可能に設けられている。バックアップパウル
7の非係合位置では、その先端の係止爪7dが左側ガイ
ドフランジ部4cの外周面から完全に内側に位置してフ
レーム2の左側壁2bの歯2eに係合しない位置とな
り、また係合位置では係止爪7dが左側ガイドフランジ
部4cの外周面から外側に突出して歯2eに係合する位
置となる。
【0027】そして、メインパウル6とバックアップパ
ウル7とは、後述する第1ないし第3カム孔16h,1
6i,16j(図11に図示)、ジョイントピン5の軸
部5aおよびカムフォロワ6e,5cにより、リールシ
ャフト4がロックギヤ16に対してα方向へ相対的に回
動すると、最初にメインパウル6の係止爪6dが右側壁
2aの歯2dに係合開始した後、遅れてバックアップパ
ウル7の係止爪7dが左側壁2bの歯2eに係合開始
し、係止爪6dが歯2dに係合完了した後、遅れて係止
爪7dが歯2eに係合完了するようになっている。これ
により、メインパウル6と歯2dとの係合およびバック
アップパウル7と歯2eとの係合の少なくともいずれか
一方に係合不良を生じることがなく、それらの係合が確
実に行われるようになる。
【0028】右側壁2aとメインパウル6、および左側
壁2bとバックアップパウル7により、メインパウル6
およびバックアップパウル7が各非係合位置のときに、
リールシャフト4をそのウェビング3の巻取り方向およ
び引出し方向のいずれの方向にも回動可能にするととも
に、メインパウル6およびバックアップパウル7が各係
合位置のときに、リールシャフト4を少なくともそのウ
ェビング3の引出し方向αの回動を不能にするロック手
段が構成されている。
【0029】図1および図5に示すように、左側壁2b
には、リールシャフト4にウェビング3の巻取り力を付
与する付勢力付与手段8が取り付けられている。この付
勢力付与手段8は、渦巻ばねからなるパワースプリング
9、このパワースプリング9の内側端9aが連結されて
ばね力が加えられるブッシュ10、パワースプリング9
の外側端9bが固定されるとともにこのパワースプリン
グ9を収容するスプリングケース11、このスプリング
ケース11に取り付けられてパワースプリング9を覆う
カバー12およびスプリングストッパー用の孔を塞ぐキ
ャップ13から構成されている。
【0030】ブッシュ10は第2回転軸4eに相対回転
不能に嵌合連結されるようになっており、これによりス
プリング9のばね力がブッシュ10を介してリールシャ
フト4にウェビング3の巻取り方向βに常時作用するよ
うになっている。
【0031】更に、図2,図4および図5に示すように
右側壁2aにはシートベルトロック作動手段14が取り
付けられている。このシートベルトロック作動手段14
は、フレーム2の右側壁2aに着脱可能に取り付けられ
るロックギヤカバー15と、第1ロックギヤ16と、こ
の第1ロックギヤ16に揺動可能に取り付けられる慣性
体17と、第1ロックギヤ16および慣性体17間に縮
設されるコントロールばね18と、リールシャフト4お
よびメインパウル6間に縮設されるパウルスプリング1
9と、前述のジョイントピン5と、第1レバー20と、
この第1レバー20を作動するためのフレキシブルのワ
イヤアッシ21と、図3に示す別体部1Bにおけるケー
ス22と、第2ロックギヤ23と、アーム24と、この
アーム24を付勢するコイルスプリング25と、アーム
24の下端に回動可能に支持される第2レバー26と、
ケース22のカバー27とから構成されている。
【0032】図10に示すように、ロックギヤカバー1
5は比較的大きな円環状の突出部15aを有しており、
この突出部15aの内周面には所定数の三角形の山形の
歯15b,15b,…が全周にわたって等間隔に形成され
ている。この円環状の突出部15aの中心には円形の貫
通孔15cが穿設されているとともに、この貫通孔15
cの周辺近傍に4個の取付孔15dが穿設されている。
また、ロックギヤカバー15の下部には、後述する減速
度感知手段41の一部が収容される減速度感知手段収容
部15eが設けられているとともに、この収容部15e
内に後述するレバースプリング33を支持する突起状の
支持部15f、このレバースプリングの一端が係止する
係止部15gおよび後述するガイド30の可動方向を規
制する案内リブ15jがそれぞれ設けられている。更に
このロックギヤカバー15の上部には、水平の細長いガ
イド孔15hが形成されている。
【0033】第1ロックギヤ16は、図11に示すよう
に円形の平板部16aとこの平板部16aの外周端に形
成された円環状の突出部16bとから構成されている。
突出部16bの外周面には所定数の3角形の山形の歯1
6c,16c,…が等間隔に形成されている。
【0034】平板部16aの右側ガイドフランジ部4b
対向面と反対側の面には軸16dが立設されており、こ
の軸16dには後述するように慣性体17が揺動自在に
支持されるようになっている。また、平板部16aには
第1ストッパ16eおよび第2ストッパ16fが立設さ
れているとともに、平板部16aの中央には筒状の回転
軸16gが軸方向に立設されている。なお、この筒状の
回転軸16gの孔には、リールシャフト4の第1回転軸
4dが貫通され、回転軸16gはこの第1回転軸4dを
中心に相対回動可能となっている。更に平板部16aに
は、この平板部16aを貫通する所定形状の第1、第2
および第3カム孔16h,16i,16jがそれぞれ穿設
されている。第1カム孔16hは回転軸16gを中心と
する円弧として形成されている。
【0035】第1カム孔16hにはジョイントピン5の
軸部5aが貫通しており、この第1カム孔16hによ
り、第1ロックギヤ16はリールシャフト4に対してそ
の回転軸16gを中心とする所定量の回転が許容されて
いる。また、第2カム孔16iにはジョイントピン5の
カムフォロワ5cが嵌合されていて、リールシャフト4
と第1ロックギヤ16との相対回転時に第2カム孔16
iがカムフォロワ5cを案内することにより、ジョイン
トピン5がその軸部5aを中心に回動する、すなわちバ
ックアップパウル7が第2カム孔16iに案内されるカ
ムフォロワ5cの動きに応じて回動するようになってい
る。更に、第3カム孔16jにはメインパウル6のカム
フォロワ6eが嵌合されていて、リールシャフト4と第
1ロックギヤ16との相対回転時に第3カム孔16jが
カムフォロワ6eを案内することにより、メインパウル
6が第3カム孔16jに案内されるカムフォロワ6eの
動きに応じてジョイントピン5の軸部5aを中心に回動
するようになっている。
【0036】更に、コントロールばね18の一端を支持
するばね受け部材16kが立設されており、このばね受
け部材16kにはばねガイド部16mが平板部16aに
平行に立設されている。一方、平板部16aの右側ガイ
ドフランジ部4b対向面(円環状の突出部16bにより
囲まれない側の面)には、パウルスプリング19の一端
を支持するばね受け部材16nが立設されており、この
ばね受け部材16nにはばねガイド部16oが平板部1
6aに平行に立設されている。
【0037】図12に示すように、慣性体17は平板か
ら概略半円形状に形成されており、その中央に孔17a
が穿設されている。また、一方の端部には係止爪17b
が形成されているとともに、他端にはコントロールばね
18の他端が支持されかつ案内されるばね受け部17c
およびばねガイド部17dが設けられている。図4に示
すようにこの慣性体17は孔17aを第1ロックギヤ1
6の軸16dに嵌合することによりこの軸16dを中心
に揺動自在に第1ロックギヤ16に支持される。
【0038】図4に示すように、コントロールばね18
は、慣性体17が軸16dに揺動自在に支持された状態
で第1ロックギヤ16および慣性体17の両ガイド部1
6m,17dに嵌合されて、ばね受け部材16kとばね
受け部17cとの間に縮設されている。したがって、こ
のコントロールばね18のばね力により、慣性体17は
第1ロックギヤ16に対してウェビング引出し方向αに
常時付勢されていて、通常時は実線で示すように第1ス
トッパ16eに当接した位置に保持される。また、慣性
体17が第1ロックギヤ16に対してウェビング巻取り
方向βにコントロールばね18のばね力に抗して相対回
転したとき二点鎖線で示すように第2ストッパ16fに
当接した位置となる。
【0039】図4および図5に示すように、シートベル
トリトラクタ1を組み立てた状態では、ロックギヤカバ
ー15の歯15bが第1ロックギヤ16の環状の突出部
16bの内側で、この突出部16bと慣性体17との間
に位置する。そして、慣性体17が通常時には図4に実
線で示す第1ストッパ16hに当接した位置に保持され
ているので、係止爪17bは歯15bから離れた非係合
位置に保持されている。また、慣性体17が図4に二点
鎖線で示す第2ストッパ16fに当接した位置にあると
きは、係止爪17bは歯15bとの係合可能位置とな
る。
【0040】係止爪17bがこの係合可能位置にある時
に第1ロックギヤ16がウェビング引出し方向αに回転
すると、係止爪17bが歯15bと係合し、第1ロック
ギヤ16はそれ以上のウェビング引出し方向αの回転が
阻止される。なお、係止爪17bが係合可能位置にある
時に第1ロックギヤ16がウェビング巻取り方向βに回
転すると、係止爪17bが歯15bのゆるやかな傾斜面
に沿ってコントロールばね18に抗して移動して歯15
bを飛び越えるので、第1ロックギヤ16はウェビング
巻取り方向βに対しては回転可能となっている。
【0041】パウルスプリング19は第1ロックギヤ1
6のばねガイド部16oに嵌合され、右側ガイドフラン
ジ部4bの凹嵌部に形成されたばね受け部4gとばね受
け部材16nとの間に縮設されている。したがって、こ
のパウルスプリング19は第1ロックギヤ16をリール
シャフト4に対してウェビング引出し方向αに常時付勢
している。そして図4および図11に示すように、第1
ロックギヤ16はリールシャフト4に対して相対回動し
ない通常時には第1カム孔16hの左端がジョイントピ
ン5の軸部5aに当接した位置に保持されている。この
ときには、2つのカムフォロワ5c,6eもそれぞれ第
2および第3カム孔16i,16jの左端に当接した位
置に保持され、したがって通常時にはメインパウル6お
よびバックアップパウル7はともに非係合位置に保持さ
れる。
【0042】図4に示すように、第1レバー20はロッ
クギヤカバー15の支持部15fに回動自在に設けられ
ており、この第1レバー20の先端には、第1ロックギ
ヤ16の歯16cに係合可能な第1係止爪20aが形成
されている。また、第1レバー20の第1係止爪20a
と反対側の端部には貫通孔20bが穿設されている。
【0043】図2ないし図4に示すようにワイヤアッシ
21はインナーワイヤ28とインナーワイヤ28を覆う
カバーワイヤ29とを備えている。インナーワイヤ28
の一端側が第1レバー20の貫通孔20bを貫通してお
り、その先端に円柱状のガイド30が設けられている。
このガイド30はロックギヤカバー15の案内用リブ1
5jによってその可動方向が規制されている。また、イ
ンナーワイヤ28の他端側の先端にも円柱状のガイド3
1が設けられている。更に、カバーワイヤ29の両端に
は、それぞれロックギヤカバー15およびケース22か
ら抜け出るのを阻止する抜け止め用フランジ29a,2
9bが設けられている。
【0044】ガイド30と第1レバー20との間のイン
ナーワイヤ28にはコイルばね32が遊嵌されており、
このコイルばね32は図4に示す通常時は自由長とされ
ている。インナーワイヤ28が下方に引っ張られてガイ
ド30がコイルばね32に当接し、更にこのコイルばね
32を介して第1レバー20を支持部15fを中心に時
計方向に回転するようになっている。このとき、コイル
ばね32は設計上軽く圧縮されながら第1レバー20を
回転させるとともに、第1レバー20の回転後、インナ
ーワイヤ28が規定ストローク以上に引張られたとき等
に収縮してそのストロークを吸収することにより第1レ
バー20を保護するようになっている。
【0045】更に、レバースプリング33が支持部15
fに遊嵌されており、このレバースプリング33の一端
がロックギヤカバー15の係止部15gに係止されてい
るとともに、他端が第1レバー20の係止部20cに係
止されている。このレバースプリング33のばね力によ
り、第1レバー20が図4において反時計方向に常時付
勢されている。そして、通常時は第1レバー20はロッ
クギヤカバー15のストッパ部15iに当接した位置に
保持されている。この位置は、第1係止爪20aが第1
ロックギヤ16の歯16cに係合しない非係合位置とな
っている。
【0046】図3および図13に示すように、ケース2
2には、インナーワイヤ28を案内するガイド溝22
a、コイルスプリング25の一端を支持するばね支持部
22b、アーム24の一方の端部のガタ止めを行うガタ
止めリブ22c、円形の貫通孔22d、この貫通孔22
dの周辺近傍に穿設された4個の取付孔22e,22e,
…、アーム24の一方の端部のガタ止めを行うガタ止め
リブ22f、および後述する減速度感知手段41を支持
固定するための一対の支持部22g,22gが設けられ
ている。
【0047】第2ロックギヤ23は、円形の平板部23
aとこの平板部23aの外周端に形成された円環状の突
出部23bとから構成されている。突出部23bの外周
面には第1ロックギヤ16の歯16cの形状と同形状の
所定数の歯23c,23c,…が等間隔に形成されてい
る。また、平板部23aの中央には筒状の回転軸23d
が軸方向に立設されている。
【0048】アーム24は細長い板状体で形成され、そ
のほぼ中央に筒状の回転軸24bが形成されている。ア
ーム24の一端部には前述のように第2レバー取付部2
4aが設けられているとともに、他端部にはインナーワ
イヤ28の端部に取り付けられたガイド31が嵌入係止
されるガイド係止部24c、インナーワイヤ28を案内
するガイド溝24dおよびスプリングガイドを有するば
ね受け部24eが設けられている。このアーム24は第
2ロックギヤ23に対して相対回動可能となるように、
その回転軸24bが第2ロックギヤ23の回転軸23d
に嵌合支持されかつ回転軸24bの位置がカバー27の
ボス部27aに回動方向のみ自由に規制されている。ま
た、ガイド31がアーム24に係止固定されていること
により、インナーワイヤ28の動きは、アーム24の動
き(すなわち回転)にのみ規制されている。
【0049】コイルスプリング25はアーム24のばね
受け部24eとケース22のばね受け部22bとの間に
縮設されて、アーム24を図13において時計方向に常
時付勢している。その場合、アーム24はコイルスプリ
ング25のばね力が付与されてもガイド溝22aの端に
当接してそれ以上の時計方向の回動は阻止されるように
なっている。
【0050】第2レバー26は、前述のようにその一端
がアーム24の第2レバー取付部24aに回動可能に取
り付けられている。その場合、第2レバー26は図13
において図示位置すなわちほぼ水平位置より下方(すな
わち反時計方向)には回動不能となっている(なお図1
3では、第2レバー26に後述する減速度感知手段41
の第3レバー41bが当接しているが、この第3レバー
41bがなくても図示位置より下方には回動不能であ
る)。また、他端には第2ロックギヤ23の歯23cに
係合可能な第2係止爪26aが設けられている。
【0051】図2、図3および図5に示すように、本体
部1Aと別体部1Bとは、フレキシブルシャフトアッシ
34により連結されている。このフレキシブルシャフト
アッシ34は、可撓性の回動力伝達シャフト35と、こ
の回動力伝達シャフト35を覆う可撓性のカバー36と
からなっている。
【0052】回動力伝達シャフト35の本体部1A側端
部は、ロックギヤカバー15の貫通孔15cを貫通して
第1ピン37の一端側に相対回動不能に嵌合係止されて
いる。この第1ピン37の他端側は、第1ロックギヤ1
6を貫通して延設されるリールシャフト4の第1回転軸
4dに相対回動不能に嵌合係止されている。また、回動
力伝達シャフト35の別体部1B側端部は、ケース22
の貫通孔22dを貫通して第2ピン38の一端側に相対
回動不能に嵌合係止されている。この第2ピン38の他
端側は第2ロックギヤ23の回転軸23dを貫通してカ
バー27のボス部27aに回転可能に支持されている。
その場合、第2ロックギヤ23は第2ピン38に相対回
動不能に取り付けられている。したがって、リールシャ
フト4の回転は、第1回転軸4d、第1ピン37、回動
力伝達シャフト35、および第2ピン38を介して第2
ロックギヤ23に伝達され、第2ロックギヤ23がリー
ルシャフト4と一緒に回動するようになっている。
【0053】可撓性のカバー36の両端には、取付フラ
ンジ36a,36bがそれぞれ形成されており、これら
の取付フランジ36a,36bにはそれぞれ取付孔36
c,36dが穿設されている。一方の取付フランジ36
aは、ビス39を取付孔36cを貫通してロックギヤカ
バー15の取付孔15dにねじ込むことにより、このロ
ックギヤカバー15に取り付けられる。また他方の取付
フランジ36bは、ビス40を取付孔36dを貫通して
ケース22の取付孔22eにねじ込むことにより、この
ケース22に取り付けられる。
【0054】図3、図13および図14に示すように、
ケース22の左下部に減速度感知手段41が設けられて
いる。この減速度感知手段41は、ケース41aと、第
3レバー41bと、ケース41aに収容された慣性体4
1cとを備えている。
【0055】ケース41aの車両前後方向の側面には一
対の取付部41d,41dが形成されており、これらの
取付部41d,41dがそれぞれケース22に設けられ
た一対の支持部22g,22gに嵌合されることによ
り、減速度感知手段41のケース41aはケース22に
取り付けられる。第3レバー41bの車両前後方向に関
して後端はケース41aに回動自在に支持されており、
この第3レバー41bの前端には、第2レバー26の下
面に常時当接する当接部41eが設けられている。慣性
体41cは、通常時には図14において実線で示す状態
にあるとともに、車両に所定以上の減速度が生じたとき
二点鎖線の位置に揺動するようになっている。この慣性
体41cの上部は第3レバー41bに常時当接してい
る。
【0056】そして、慣性体41cの実線位置では、第
3レバー41bおよび第2レバー26もともに実線で示
す位置にある。第2レバー26のこの実線位置では、第
2レバー26の第2係止爪26aが第2ロックギヤ23
の歯23cに係合しない非係合位置に設定されるように
なっている。また、慣性体41cの二点鎖線位置では、
第3レバー41bおよび第2レバー26がともに上方に
回動して二点鎖線で示す位置となる。第2レバー26の
この二点鎖線位置では、第2レバー26の第2係止爪2
6aが第2ロックギヤ23の歯23cと係合する係合位
置に設定されるようになっている。
【0057】なお図1において、42はフレーム2の
右、左側壁2a,2b間に架設されて、ウェビング3の
引出し量および巻取り量に応じて移動してウェビング3
を案内するウェビングガイドである。
【0058】図15は、本実施例のシートベルトリトラ
クタを車両シートに取り付けた状態を模式的に示す図で
あり、(a)は側面図、(b)は正面図である。図15
(a)および(b)に示すように、本実施例のシートベ
ルトリトラクタ1の本体部1Aが車両シートのシートバ
ック43の上部側面に取り付けられるとともに、別体部
1Bがシート部44の後部側面に取り付けられ、更に本
体部1Aのリールシャフト4の第1回転軸4dと別体部
1Bの第2ロックギヤ23の回転軸23dとがフレキシ
ブルシャフトアッシ34により連結される。また、本体
部1Aの第1レバー20と別体部1Bのアーム24とが
フレキシブルなワイヤアッシ21により連結される。こ
のように、本体部1Aと別体部1Bとが互いに離隔しか
つ異なる部材に取り付けられる。なお図15において、
45はウェビング3に摺動自在に設けられたタング、4
6は車両シートに固定され、タング45が挿入係止され
るバックルである。
【0059】次に図16ないし図20を用いて、このよ
うに構成された本実施例のシートベルトリトラクタの作
用について説明する。なお、これらの図において、
(a)は本体部1Aの作用を示し、(b)は別体部1B
の作用を示している。
【0060】[車両に所定値以上の減速度が作用しない
通常状態]この通常状態では、本体部1Aは図15
(a)に示す状態となっており、また別体部1Bは同図
(b)に示す状態となっている。
【0061】(シートベルトの非装着状態)この状態で
は、ウェビング3に取り付けられているタング45とバ
ックル46とが離れている。そして、別体部1Bにおい
ては減速度感知手段41の慣性体41cが前方へ傾動し
なく、慣性体41c、第3レバー41bおよび第2レバ
ー26は正立位置(図14に示す実線位置)にある。し
たがって、第2係止爪26aは第2ロックギヤ23の歯
23cから離れた非係合位置にある。また、本体部1A
においては慣性体17の係止爪17b、メインパウル6
およびバックアップパウル7もそれぞれ図4および図6
(a),(b)に実線で示す非係合位置にある。
【0062】したがって、この状態ではシートベルトリ
トラクタ1はおもに付勢力付与手段8の作用が行われ
る。すなわち、この付勢力付与手段8のパワースプリン
グ9のばね力により、リールシャフト4はウェビング巻
取り方向βに付勢され、ウェビング3が巻き取られる。
この状態ではウェビング巻取り量が最大となっており、
したがって、ウェビングガイド42は、図16(a)に
示すようにウェビングガイド42のストローク範囲の最
も右位置となっている。
【0063】(ウェビングを引き出すときの状態)シー
トベルトを装着するために乗員が通常の速度でウェビン
グ3を引き出すと、これにともないリールシャフト4お
よびブッシュ10がウェビング引出し方向αへ回転す
る。このとき、パワースプリング9が巻き締められてい
くとともに、ウェビング3の引出し量に応じてリールシ
ャフト4のウェビング巻取り量が減少するので、ウェビ
ングガイド42がウェビング巻取り量に応じて図16
(a)において左方へ移動する。
【0064】この通常速度でのウェビング3の引出しで
は、慣性体17に遅れが生じないので、慣性体17の係
止爪17bはロッキングカバー15の歯15bに係合し
ない。したがって、リールシャフト4と第1ロッキング
ギヤ16とはともに一緒に回動する。このため、メイン
パウル6およびバックアップパウル7の係止爪6d,7
dがそれぞれフレーム2の歯2d,2eに係合しない。
これにより、リールシャフト4は自由に回動し、ウェビ
ング3は自由に引き出される。
【0065】(タングとバックルとの結合後、ウェビン
グから手を離したときの状態)乗員がウェビング3を所
定量引き出した後、タング46とバックル45とを結合
した時点では、ウェビング3は正規の装着状態のときの
引出し長さよりも余分に引き出された状態となっている
ので、乗員が結合操作後にウェビング3を離すと、パワ
ースプリング9のばね力によってウェビング3は乗員の
体にフィットするまで巻き取られる。このとき、ウェビ
ング3により乗員に圧迫感を与えないように、パワース
プリング9のばね力が適宜決定されている。こうして、
シートベルトが乗員に対して装着される。
【0066】そして、車両に所定値以上の減速度が作用
しない車両の通常走行時には、シートベルトリトラクタ
1はこのシートベルト装着状態を保持している。またシ
ートベルト装着状態において乗員が通常の前方移動をし
たときには、前述の通常速度でのウェビング3の引出し
の場合と同様にウェビング3が自由に引き出されるの
で、乗員は着座姿勢等を自由に調整することができる。
【0067】(シートベルト装着状態で車両シートのリ
クライニング調節をしたときの状態)タング46とバッ
クル45とを結合してシートベルトを装着した状態で、
車両シートのリクライニングを調節するために、シート
バック43を所望のリクライニング角度に回動させる
と、本体部1Aがシートバック43とともに回動する。
しかしながら、別体部1Bがシート部44に取り付けら
れているので、シートバック43のリクライニング調節
時に別体部1Bは何等回動しない。このため、リクライ
ニング調節時に減速度感知手段41の慣性体41cが不
用意に傾動してリールシャフト4のウェビング引出し方
向の回動がロックされることはない。これにより、リク
ライニング調節が行われても、ウェビング3は自由に引
き出すことができる。また、リクライニング角度がどの
ような角度に設定されても、同様に慣性体41cが不用
意に傾動することはなく、ウェビング3を自由に引き出
すことができる。
【0068】したがって、ウェビング3を自由に車両シ
ートのリクライニング調節後に乗員は着座姿勢等を自由
に調整することができる。しかも、シートバック43の
回動に伴い、本体部1Aもシートバック43と一緒に回
動するので、シートバック43がどのようなリクライニ
ング角度に設定されても、乗員に対するウェビング3の
位置が変化しなく、ウェビング3は乗員を常に適正位置
で拘束するようになる。
【0069】なお、シートベルトを装着する前に車両シ
ートのリクライニング調節をしたときにも、前述と同様
に減速度感知手段41の慣性体41cが不用意に傾動し
てリールシャフト4がロックされることはない。
【0070】[車両に所定値以上の減速度が作用したと
きの状態]シートベルト装着状態で車両走行中におい
て、急ブレーキ等により車両に所定値以上の減速度が作
用すると、まず別体部1Bの減速度感知手段41が動作
する。すなわち、図17(b)に示すように減速度感知
手段41の慣性体41cが慣性により前方に傾動するの
で、第3レバー41bが上方(反時計方向)へ回動し、
更にこれにともない第2レバー26が上方(時計方向)
に回動する。このため、第2レバー26の第2係止爪2
6aが第2ロックギヤ23の歯23cと係合する係合位
置となる。
【0071】一方、車両のこの所定値以上の減速度によ
り乗員が慣性で前方へ移動しようとするため、ウェビン
グ3が引き出されるが、このウェビング3の引出しによ
り、リールシャフト4が更に引出し方向αに回動する。
このリールシャフト4の引出し方向αへの回動がフレキ
シブルワイヤアッシ34の可撓性の回動力伝達シャフト
35を介して第2ロックギヤ23に伝達され、第2ロッ
クギヤ23も更に引出し方向αに回動する。このため、
第2ロックギヤ23の歯23cがすぐに第2係止爪26
aに係合する。またこの間、本体部1Aはその状態が変
化しなく、図16(a)に示す状態に保持される。
【0072】更に、乗員の前方移動によるウェビング3
の引出しでリールシャフト4が更に引出し方向αに回動
すると、第2ロックギヤ23も更に引出し方向αに回動
する。この第2ロックギヤ23の回動が歯23cおよび
第2レバー26を介してアーム24に伝えられるので、
図18(b)に示すようにアーム24がコイルスプリン
グ25のばね力に抗して同方向αに回動する。その場
合、アーム24の両端はガタ止めリブ22c,22fに
よりガタ止めされるとともに、アーム24の回転軸22
4bの位置はカバー27のボス部27aに回転のみ自由
に規制されるので、アーム24は安定した状態で確実に
回動するようになる。
【0073】このアーム24の回動により、ガイド31
を介してインナーワイヤ28が別体部1B側に引っ張ら
れる。このため、図18(a)に示すようにインナーワ
イヤ28のガイド30がばね32を介して第1レバー2
0を押すので、第1レバー20が時計方向に回動し、第
1レバー20の第1係止爪20aが第1ロックギヤ16
の歯16cと係合する係合位置となる。そして、ウェビ
ング3の更なる引出しにより、リールシャフト4が更に
引出し方向αに回動するとともに、第1ロックギヤ16
も更に引出し方向αに回動する。このため、第1ロック
ギヤ16の歯16cがすぐに第1係止爪20aに係合す
る。これにより、第1ロックギヤ16の回動が阻止され
てリールシャフト4のみが引き出し方向αへ引続き回動
するため、リールシャフト4は第1ロックギヤ16に対
してα方向へ相対回動するようになる。
【0074】この第1ロックギヤ16に対するリールシ
ャフト4のα方向への相対回動により、図19(a)に
示すようにメインパウル6のカムフォロワ6eが第3カ
ム孔16jに案内されるので、メインパウル6が図6
(a)に破線で示す係合位置にリールシャフト4に対し
て回動して右側壁2aの歯2dに係合する。更に、その
後若干遅れてバックアップパウル7がリールシャフト4
に対し図19(a)に示すようにロッド5のカムフォロ
ワ5cが第2カム孔16iに案内されるので、バックア
ップパウル7が図6(b)に破線で示す係合位置にリー
ルシャフト4に対して回動して歯2eに係合する。これ
により、リールシャフト4はウェビング引出し方向αの
回動が阻止されるようになる。この結果、慣性により乗
員が前方へ移動しようとすることによって生じるウェビ
ング3の引出しが確実に阻止される。したがって、乗員
は確実に拘束されて保護されるようになる。
【0075】またメインパウル6およびバックアップパ
ウル7がそれぞれ歯2d,2eに係合するまでの間、別
体部1bはその状態が変化しなく、図18(b)に示す
状態に保持される。
【0076】車両に作用した減速度が消滅し、ウェビン
グ3に張力がなくなると、リールシャフト4がウェビン
グ巻取り方向βに回転するとともに、第2ロックギヤ2
3もウェビング巻取り方向βに回転する。更に、アーム
24も第2レバー26が第2ロックギヤ23の歯23c
と係合したままで同方向βに回転する。アーム24が原
点位置(初期位置)に戻ったとき、第2レバー26が第
2ロックギヤ23の歯23cから外れる。このとき、慣
性体41cは図14に実線で示す初期の正立姿勢に復帰
しているとともに第3レバー41bが図14に実線で示
す初期位置に復帰している。したがって、アーム24が
初期位置に復帰したときには、第2レバー26は第3レ
バー41bの上に載置した初期位置に復帰する。更に、
インナーワイヤー28および第1レバー20原点の非係
合位置に復帰するので、シートベルトリトラクタのメカ
ニカル機構はすべて原点に復帰する。
【0077】[ウェビングが急激に引き出されたときの
状態]ウェビング3が通常の速度よりはるかに大きな速
度で急激に引き出されると、リールシャフト4、第1ロ
ックギヤ16および慣性体17がウェビング引出し方向
αへ急激に回動しようとする。しかし、コントロールば
ね18のばね力がそれほど大きくないので、第1ロック
ギヤ16からの押圧力によりコントロールばね18が縮
む。このため、慣性体17は慣性遅れを生じる。すなわ
ち、慣性体17は第1ロックギヤ16とともにウェビン
グ引出し方向αへ公転するばかりでなく軸16dを中心
に第1ロックギヤ16に対してβ方向へ相対的に自転す
る。
【0078】この慣性体17の自転により、図4に二点
鎖線で示すように係止爪17bが第2ストッパ16fに
当接する係合位置に移動してロックギヤカバー15の歯
15bに係合する。このため、慣性体17の公転、第1
ロックギヤ16のウェビング引出し方向αの回転が阻止
されるようになる。したがって、リールシャフト4のみ
がウェビング引出し方向αへ回転する。これにより、前
述したようにリールシャフト4は第1ロックギヤ16に
対してα方向へ相対回動するようになる。
【0079】このリールシャフト4のα方向への相対回
動により、前述と同様にメインパウル6が回動して歯2
dに係合し、その後遅れてバックアップパウル7が歯2
eに係合する。これにより、リールシャフト4はウェビ
ング引出し方向αの回動が阻止されるようになる。この
結果、慣性により乗員が急激に前方へ移動しようとする
ことによって生じるウェビング3の引出しが確実に阻止
される。これにより、乗員は確実に拘束されて保護され
るようになる。
【0080】図21は本発明の他の実施例を示し、
(a)は第1実施例の図5に対応する断面図、(b)は
(a)におけるY方向から見た減速度感知手段を示す図
である。なお、前述の実施例と同じ構成要素には同じ符
号を付すことにより、その詳細な説明は省略する。
【0081】図21(a)に示すように本実施例におい
ては、本体部1Aに、第1ロックギヤ16と一体に回転
する第1の連結テープ巻取りリール47が設けられてい
る。この第1の連結テープ巻取りリール47は、リール
シャフト4の第1回転軸4dに対してこの第1回転軸4
dを中心に相対回動可能とされている第1ロックギヤ1
6の回転軸16gに相対回動不能に取り付けられてい
る。
【0082】また別体部1Bには、第2の連結テープ巻
取りリール48が設けられている。そして、第1および
第2の連結テープ巻取りリール47,48には、これら
のリール47,48が同方向に回動するように連結テー
プ49が巻かれている。また別体部1Bには、第2の連
結テープ巻取りリール48をウェビング巻取り方向に常
時付勢する付勢力付与手段8が設けられている。この付
勢力付与手段8により、第2の連結テープ巻取りリール
48、連結テープ49および第1の連結テープ巻取りリ
ール47を介してリールシャフト4がウェビング巻取り
方向に常時付勢されている。
【0083】図21(b)に示すように減速度感知手段
41の第3レバー41bの先端には、第2ロックギヤ2
3の歯23cに係合可能な第3係止爪41fが設けられ
ている。そして、車両に所定値以上の減速度が作用しな
い通常時は慣性体41cが実線で示す正立姿勢をとり、
第3レバー41bは作動しなく、第3レバー41bは実
線で示す非係合位置にある。また、車両に所定値以上の
減速度が作用すると、慣性体41cが二点鎖線で示すよ
うに傾動姿勢をとる。これにより、第3レバー41bが
作動して、第3レバー41bは第2ロックギヤ23の歯
23cと係合可能な二点鎖線で示す係合位置となる。
【0084】更に、本実施例においては減速度感知手段
41の作動時に第1ロックギヤ16のウェビング引出し
方向αの回動阻止を、別体部1Bの第3レーバー41B
の第3係止爪41f、第2ロックギヤ23の歯23c、
第2連結テープ巻取りリール48、連結テープ49およ
び第1連結テープ巻取りリール47を介して行われるの
で、前述の実施例において本体部1Aの第1ロックギヤ
16の外周に設けられている歯16cは不要となる。他
の構成は前述の実施例と同じである。
【0085】図22に示すように、この実施例のシート
ベルトリトラクタ1も、前述の実施例の場合と同様に本
体部1Aがシートバック43の所定位置に取り付けられ
るとともに、別体部1Bがシート部44の所定位置に取
り付けられる。
【0086】このように構成された本実施例において
は、車両に所定値以上の減速度が作用しない通常状態の
とき、減速度感知手段41の慣性体41cが正立姿勢を
とる。したがって、第3係止爪41fは第2ロックギヤ
23の歯23cに係合しない非係合位置に設定され、第
2ロックギヤ23がウェビング引出し方向αおよびウェ
ビング巻取り方向βのいずれの方向にも自由に回動可能
となる。したがって、前述の実施例と同様にウェビング
3の引出しおよび巻取りが自由に行われる。
【0087】車両に所定値以上の減速度が作用したと
き、この減速度により減速度感知手段41の慣性体41
cが傾動姿勢をとる。これにより、第3係止爪41fは
第2ロックギヤ23の歯23cに係合する係合位置に設
定される。乗員の慣性移動によりウェビング3が引き出
されようとして、リールシャフト4がウェビング引出し
方向αに回動する。このリールシャフト4の回動が、第
1ロックギヤ16、第1の連結テープ巻取りリール4
7、連結テープ49および第2の連結テープ巻取りリー
ル48を介して第2ロックギヤ23に伝えられ、この第
2ロックギヤ23がウェビング引出し方向αに回動す
る。しかし、直ぐに第2ロックギヤ23の歯23cが第
3係止爪41fに係合するので、第2ロックギヤ23の
ウェビング引出し方向αの回動が直ぐに停止する。この
第2ロックギヤ23の回動停止により、第2の連結テー
プ巻取りリール48、連結テープ49および第1の連結
テープ巻取りリール47を介して第1ロックギヤ16の
ウェビング引出し方向αの回動が停止する。このため、
リールシャフト4のみがウェビング引出し方向αに回動
し、リールシャフト4と第1ロックギヤ16との間に相
対回動が生じる。これ以後は、前述の実施例の場合と同
じである。すなわちこの相対回動により、前述のように
メインパウル6およびバックアップ7がそれぞれ歯2
d,2eに係合し、リールシャフト4のウェビング引出
し方向αの回動が阻止されるので、ウェビング3の引出
しが阻止され、乗員が拘束保護される。本実施例の他の
作用は、前述の実施例のそれと同じである。
【0088】なお、本発明は前述の実施例に限定される
ことなく、種々の設計変更が可能である。例えば前述の
実施例では、リールシャフト4の両端のガイドフランジ
部4b,4cにそれぞれ設けたメインパウル6およびバ
ックアップパウル7を、フレームに形成された歯に係合
するタイプのシートベルトリトラクタに本発明を適用し
た場合について説明しているが、本発明は減速度感知手
段7の作動によりリールシャフト4のウェビング引出し
方向の回動を阻止するものであれば、他のどのようなタ
イプのシートベルトリトラクタにも適用することができ
る。
【0089】また、前述の実施例においては、本体部1
Aのリールシャフト4から延びているウェビング3の先
端がシート部44に連結されているが、このウェビング
3の先端は床等の車体に連結することもできる。更に同
様に、別体部1Bも床等の車体に移動不能に設けること
もできる。このように別体部1Bを移動不能に設けるこ
とにより、車両シートの前後調節時に車両シートが移動
しても、慣性体41が傾動することがないので、更に一
層確実にリールシャフト4の回動のロックが防止される
ようになる。
【0090】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るシートベルトリトラクタによれば、車両シートの
シートバックのリクライニング調節をしても、減速度感
知手段の慣性体が不用意に動作することはないので、シ
ートバックのリクライニング動作によるリールシャフト
のロックを確実に防止でき、ウェビングを自由に引き出
すことができる。
【0091】また本発明によれば、ウェビングがシート
バックのリクライニング位置に関係なく常に一定の位置
から引き出されるようになるので、ウェビングを乗員に
対して常に適切な状態にすることができる。したがっ
て、車両に所定値以上の減速度が加えられたときに、ウ
ェビングにより乗員をより一層適切にかつより一層効果
的に拘束保護することができるとともに、乗員のシート
ベルト装着フィーリングがきわめて良好になり、乗員は
ドライブ中に快適に過ごすことができる。
【0092】更に本発明によれば、シートバックがどの
ようなリクライニング角度に調節されても、慣性体が動
作することはないので、シートバックのリクライニング
角度の大きさにかかわらず、リールシャフトのロックを
確実に防止でき、ウェビングを常に自由に引き出すこと
ができる。
【0093】更に本発明によれば、特に減速度感知手段
を有する別体部を車体に設けた場合は、車両シートの前
後調節をしても、減速度感知手段の慣性体が不用意に動
作することはないので、車両シートの前後調節によるリ
ールシャフトのロックもより一層確実に防止できる。
【0094】更に本発明によれば、シートベルトリトラ
クタをシートバックに固定しているので、シートベルト
リトラクタがシートバックに対して相対回動することは
なく、ウェビングにより乗員を確実にかつ安定して拘束
保護することができる。したがって、シートベルトリト
ラクタの信頼性が向上する。
【0095】更に本発明によれば、前述の従来の一般的
なリクライニング機構を有する車両シートに適用するこ
とができるので、専用の車両シートが不要となり、コス
トを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るシートベルトリトラクタの一実
施例を分解斜視的に示し、その第1部分を示す分解斜視
図である。
【図2】 図1に示す実施例の第2部分を示す分解斜視
図である。
【図3】 図1に示す実施例の第3部分を示す分解斜視
図である。
【図4】 図1に示す実施例のシートベルトリトラクタ
の組立状態を示し、ロックギヤカバーの断面(図5にお
いてIV-IV線に沿う断面)をとって示す左側面図であ
る。
【図5】 この実施例のシートベルトリトラクタの組立
状態を示し、図4におけるVーV線に沿う断面図である。
【図6】この実施例に用いられるジョイントピンを示
し、(a)はその正面図、(b)は(a)におけるXIVB
ーXIVB線に沿う断面図、(c)はその左側面図である。
【図7】 この実施例に用いられるリールシャフトを示
し、(a)はその右側面図、(b)はその左側面図であ
る。
【図8】この実施例に用いられるメインパウルを示し、
(a)はその左側面図、(b)はその正面図、(c)は
その右側面図である。
【図9】この実施例に用いられるバックアップパウルを
示し、(a)はその左側面図、(b)はその正面図、
(c)はその右側面図である。
【図10】この実施例に用いられるロックギヤカバーを
示す左側面図である。
【図11】この実施例に用いられる第1ロックギヤを示
す図である。
【図12】この実施例に用いられる慣性体を示す図であ
る。
【図13】この実施例における別体部を、カバーを取り
外した状態で示す図である。
【図14】この実施例における別体部の減速度感知手段
の部分を示す部分拡大図である。
【図15】この実施例のシートベルトリトラクタを車両
シートに取り付けた状態を示し、(a)はその右側面
図、(b)はその正面図である。
【図16】この実施例の作用の一部を説明し、(a)は
本体部の作用を説明する図、(b)は別体部の作用を説
明する図である。
【図17】この実施例の作用の他の一部を説明し、
(a)は本体部の作用を説明する図、(b)は別体部の
作用を説明する図である。
【図18】この実施例の作用の更に他の一部を説明し、
(a)は本体部の作用を説明する図、(b)は別体部の
作用を説明する図である。
【図19】この実施例の作用の更に他の一部を説明し、
(a)は本体部の作用を説明する図、(b)は別体部の
作用を説明する図である。
【図20】この実施例の作用の更に他の一部を説明し、
(a)は本体部の作用を説明する図、(b)は別体部の
作用を説明する図である。
【図21】本発明の他の実施例を示し、(a)は断面
図、(b)は部分拡大図である。
【図22】この他の実施例のシートベルトリトラクタを
車両シートに取り付けた状態を示す左側面図である。
【符号の説明】
1…シートベルトリトラクタ、1A…本体部、1B…別
体部、2…フレーム、2a…右側壁、2b…左側壁、2
d,2e…歯、3…ウェビング、4…リールシャフト、
4b…右側ガイドフランジ部、4c…左側ガイドフラン
ジ部、4d…第1回転軸、4f…貫通孔、5…ジョイン
トピン、6…メインパウル、6d…係止爪、7…バック
アップパウル、7d…係止爪、8…付勢力付与手段、9
…パワースプリング、10…ブッシュ、12…カバー、
14…シートベルトロック作動手段、15…ロックギヤ
カバー、16…第1ロックギヤ、16c…歯、16h…
第1カム孔、16i…第2カム孔、16j…第2カム
孔、17…慣性体、17b…係止爪、20…第1レバ
ー、20a…第1係止爪、21…ワイヤアッシ、22…
ケース、23…第2ロックギヤ、23c…歯、24…ア
ーム、26…第2レバー、226a…第2係止爪、8…
インナーワイヤ、30,31…ガイド、33…レバース
プリング、34…フレキシブルシャフトアッシ、35…
回動力伝達シャフト、37…第1ピン、38…第2ピ
ン、41…減速度感知手段、41b…第3レバー、41
c…慣性体、41e…当接部、41f…第3係止爪、4
3…シートバック、44…シート部、45…タング、4
6…バックル、47…第1の連結テープ巻取りリール、
48…第2の連結テープ巻取りリール、49…連結テー
プ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 付勢手段により付勢力によりウェビング
    を巻き取るリールシャフトと、左右側壁を有し、前記左
    右側壁にそれぞれ穿設された貫通孔を貫通する前記リー
    ルシャフトの両端を回動自在に支持するフレームと、該
    フレームおよび前記リールシャフト間に配設されて通常
    時前記リールシャフトの回動を許容し必要時に作動して
    前記リールシャフトの少なくともウェビング引出し方向
    の回動を阻止するロック手段と、所定値以上の減速度が
    加えられたとき作動する減速度感知手段を有するととも
    に該減速度感知手段の作動により前記ロック手段を作動
    するロック作動手段を備え、前記減速度感知手段が、通
    常時は前記ロック作動手段を作動しない状態に保持され
    るとともに前記減速度が加えられたとき前記ロック作動
    手段を作動する状態に動作する慣性体を少なくとも有し
    ているシートベルトリトラクタにおいて、 車両シートのシートバックに設けられ前記フレームおよ
    び前記リールシャフトを少なくとも有する本体部と、前
    記車両シートのシート部または車体に設けられ前記減速
    度感知手段を少なくとも有する別体部とを有することを
    特徴とするシートベルトリトラクタ。
  2. 【請求項2】 前記本体部に、更に前記ロック手段およ
    び前記ロック作動手段の一部が設けられ、前記別体部
    に、前記ロック作動手段の他の一部が設けられ、前記本
    体部と前記別体部との間に前記ロック作動手段の残部が
    設けられていることを特徴とする請求項1記載のシート
    ベルトリトラクタ。
  3. 【請求項3】 前記本体部に、前記ロック作動手段の一
    部の構成部材の1つであり前記リールシャフトの回転軸
    との間に相対回転を生じたとき前記ロック手段を作動し
    かつ外周に歯を有する第1ロックギヤが回転可能に設け
    られているとともに、前記別体部に、前記ロック作動手
    段の残部の構成部材の1つであり前記リールシャフトの
    回動に連動して回動しかつ外周に歯をする第2ロックギ
    ヤが回転可能に設けられており、また前記ロック作動手
    段の構成部材の1つであり前記慣性体の動作時に前記第
    2ロックギヤの回動により前記第1ロックギヤの少なく
    ともウェビング引出し方向の回動を阻止する第1ロック
    ギヤ回動阻止手段が設けられており、更に前記リールシ
    ャフトの回転軸と前記ロックギヤの回転軸とが回動力を
    伝達する可撓性のフレキシブルシャフトで連結されてい
    ることを特徴とする請求項2記載のシートベルトリトラ
    クタ。
  4. 【請求項4】 前記第1ロックギヤ回動阻止手段は、前
    記本体部に回動可能に設けられ前記第1ロックギヤの歯
    に係合可能な第1係止部材と、前記別体部に回動可能に
    設けられたアームと、前記アームに設けられ前記減速度
    感知手段の動作により前記第2ロックギヤの歯に係合す
    る第2係止部材と、前記アームの回動により前記第1係
    止部材を前記第1ロックギヤの歯に係合する位置に回動
    させるフレキシブルなワイヤとからなることを特徴とす
    る請求項3記載のシートベルトリトラクタ。
  5. 【請求項5】 前記本体部に、前記ロック作動手段の一
    部の構成部材の1つであり前記リールシャフトの回転軸
    との間に相対回転を生じたとき前記ロック手段を作動す
    る第1ロックギヤと、この第1ロックギヤの回転軸と一
    体に回動する第1リールとがそれぞれ回転可能に設けら
    れているとともに、前記別体部に、前記ロック作動手段
    の残部の構成部材の1つであり外周に歯をする第2ロッ
    クギヤと、この第2ロックギヤの回転軸と一体に回動す
    る第2リールとがそれぞれ回転可能に設けられており、
    また前記ロック作動手段の構成部材の1つであり両端部
    がそれぞれ前記第1および第2リールに巻かれていずれ
    か一方のリールの回動をいずれか他方のリールに伝達す
    る帯状連結部材とが設けられていることを特徴とする請
    求項2記載のシートベルトリトラクタ。
JP8005798A 1996-01-17 1996-01-17 シートベルトリトラクタ Pending JPH09193742A (ja)

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