JPH09195571A - 低摩擦滑り支承と積層ゴム支承を混用してなる免震構造 - Google Patents
低摩擦滑り支承と積層ゴム支承を混用してなる免震構造Info
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- JPH09195571A JPH09195571A JP731696A JP731696A JPH09195571A JP H09195571 A JPH09195571 A JP H09195571A JP 731696 A JP731696 A JP 731696A JP 731696 A JP731696 A JP 731696A JP H09195571 A JPH09195571 A JP H09195571A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 滑り摩擦支承と積層ゴム支承を混用した免震
支承において、クーロン摩擦係数を低減して、滑らかで
効果的な減衰を得て、かつ減衰特性の調整が容易な低摩
擦滑り支承と積層ゴム支承を混用してなる免震構造と、
更に該免震系と速度比例型減衰装置(オイルダンパ)を
併用した免震系を提供することを課題とする。 【解決手段】 低摩擦滑り支承と積層ゴム支承をそぞれ
複数個づつ混用してなる構造とし、滑り摩擦支承の潤滑
材に含油ポリアセタール樹脂又はポリテトラフロロエチ
レン系樹脂板を使用し、潤滑油で滑り面を潤滑する場合
もある。なお積層ゴム支承の破断を許す場合は、主滑り
摩擦支承より1 〜2cm 高さの低い滑り支承をバックアッ
プ支承として用い、オイルダンパーと併用することも可
能である。
支承において、クーロン摩擦係数を低減して、滑らかで
効果的な減衰を得て、かつ減衰特性の調整が容易な低摩
擦滑り支承と積層ゴム支承を混用してなる免震構造と、
更に該免震系と速度比例型減衰装置(オイルダンパ)を
併用した免震系を提供することを課題とする。 【解決手段】 低摩擦滑り支承と積層ゴム支承をそぞれ
複数個づつ混用してなる構造とし、滑り摩擦支承の潤滑
材に含油ポリアセタール樹脂又はポリテトラフロロエチ
レン系樹脂板を使用し、潤滑油で滑り面を潤滑する場合
もある。なお積層ゴム支承の破断を許す場合は、主滑り
摩擦支承より1 〜2cm 高さの低い滑り支承をバックアッ
プ支承として用い、オイルダンパーと併用することも可
能である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低摩擦滑り支承と
積層ゴム支承を混用してなる建築物の免震構造に関す
る。
積層ゴム支承を混用してなる建築物の免震構造に関す
る。
【0002】
【従来技術及び発明の解決しようとする課題】従来、滑
り支承或いは積層ゴム支承はそれぞれ単独に免震支承と
して利用される場合が多かった。しかし免震性能にかか
わる降伏剪断力、免震周期等の諸要素の設定が比較的自
由で長周期化が容易であるという点に着眼して、滑り摩
擦支承と積層ゴム支承を組み合わせて利用する構造が脚
光を浴びている。
り支承或いは積層ゴム支承はそれぞれ単独に免震支承と
して利用される場合が多かった。しかし免震性能にかか
わる降伏剪断力、免震周期等の諸要素の設定が比較的自
由で長周期化が容易であるという点に着眼して、滑り摩
擦支承と積層ゴム支承を組み合わせて利用する構造が脚
光を浴びている。
【0003】既にニュージーランドで、An Introductio
n to Seismic Isolation(1993)に当該関係の簡単な記述
があるが、本文献では具体的な記述がない。また国内で
は、日本建築学会大会講演梗慨集(1995 年8 月) に、
「複合支承方式による免震構造の設計法開発(その1
構法概要と基本理論)」が発表されているが本文献では
滑り支承のクーロン摩擦係数はμ=0.1 〜0.15程度であ
る。
n to Seismic Isolation(1993)に当該関係の簡単な記述
があるが、本文献では具体的な記述がない。また国内で
は、日本建築学会大会講演梗慨集(1995 年8 月) に、
「複合支承方式による免震構造の設計法開発(その1
構法概要と基本理論)」が発表されているが本文献では
滑り支承のクーロン摩擦係数はμ=0.1 〜0.15程度であ
る。
【0004】一般に免震には、 地震入力の周期は短い振動が卓越するので、免震系
の固有振動周期を長くする方法。
の固有振動周期を長くする方法。
【0005】 地盤と建築物を絶縁する方法。
【0006】 入力地震エネルギを吸収する方法。
【0007】がある。
【0008】本発明では、滑り支承によって地震振動す
る地盤と建築物を絶縁する手段と、積層ゴム支承で建築
物の固有振動の周期を長くする手段と、オイルダンパを
付加して振動エネルギを吸収する手段を組み合わせ得る
もので、地震入力の減衰性能を容易に調整することがで
きるものである。
る地盤と建築物を絶縁する手段と、積層ゴム支承で建築
物の固有振動の周期を長くする手段と、オイルダンパを
付加して振動エネルギを吸収する手段を組み合わせ得る
もので、地震入力の減衰性能を容易に調整することがで
きるものである。
【0009】ここにオイルダインパのような変位速度比
例型のエネルギ吸収ダンパを用いれば、滑り支承単体の
場合のように変位が方向を変えるときの剛性の激変によ
ってぎくしゃくすることはなく、滑らかな地震応答性状
になる。また滑り支承単体の場合のように変位の増大と
ともに減衰性能が低下することなく、変位によらず一定
の減衰性能が確保される。
例型のエネルギ吸収ダンパを用いれば、滑り支承単体の
場合のように変位が方向を変えるときの剛性の激変によ
ってぎくしゃくすることはなく、滑らかな地震応答性状
になる。また滑り支承単体の場合のように変位の増大と
ともに減衰性能が低下することなく、変位によらず一定
の減衰性能が確保される。
【0010】又滑り支承は、積層ゴム支承と混用される
ので、建築物免震系の固有振動周期は、積層ゴム支承単
体の場合よりも長くなり(6 sec 程度)、固有振動周期
が長い(3秒程度)高層建築物や、長周期成分の卓越し
た設計地震動にも充分適用でき高い免震効果を発揮す
る。
ので、建築物免震系の固有振動周期は、積層ゴム支承単
体の場合よりも長くなり(6 sec 程度)、固有振動周期
が長い(3秒程度)高層建築物や、長周期成分の卓越し
た設計地震動にも充分適用でき高い免震効果を発揮す
る。
【0011】次に、低摩擦滑り支承と積層ゴム支承を混
用してなる免震系の特性を述べる。
用してなる免震系の特性を述べる。
【0012】該免震系の固有振動周期Tは、 T=TR/(1−α)1/2・・・・・・・・・・・・・・・・(1) TR =積層ゴム支承の固有振動周期 α=滑り支承の荷重支持率 該免震系の等価粘性減衰定数Heqは、 Heq=heq+4μαW/ πKR δ・・・・・・・・・・(2) =heq+31.6μαTR 2/δ・・・・・・・・・・・(3) heq=積層ゴム支承の等価粘性減衰定数 δ=変位 KR =変位δにおける積層ゴム支承の等価剛性 μ=滑り支承のクーロン摩擦係数 W=建築物の重量 該免震系の等価滑り摩擦係数μeqは、 μeq=αμ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(4) 従って、低摩擦滑り支承と積層ゴム支承を混用してなる
免震系のみを考えれば、系の等価粘性減衰定数Heqを大
きくすることは系の等価滑り摩擦係数μeq=αμ
((4)式)を大きくする必要がある。しかし系の等価
滑り摩擦係数μeqを大きくすることは、クーロン摩擦を
増やし免震を余計にぎくしゃくしたものにすることは既
に述べた。適度な固有振動周期を確保しながら、このぎ
くしゃくした免震から解放し、かつ滑り支承の特性であ
る建築物を地盤と絶縁した状態を確保するためには、系
の等価滑り摩擦係数μeq、すなわち滑り支承のクーロン
摩擦係数μが小さい方が好ましい。滑り支承の荷重負担
率αを小さくすることは(1)式に見るように免震系の
固有振動周期を短くする方向に作用し、更に滑り支承の
数を減らすことになり、滑り支承を組込んだ混用構造と
しての特性を損ねる。
免震系のみを考えれば、系の等価粘性減衰定数Heqを大
きくすることは系の等価滑り摩擦係数μeq=αμ
((4)式)を大きくする必要がある。しかし系の等価
滑り摩擦係数μeqを大きくすることは、クーロン摩擦を
増やし免震を余計にぎくしゃくしたものにすることは既
に述べた。適度な固有振動周期を確保しながら、このぎ
くしゃくした免震から解放し、かつ滑り支承の特性であ
る建築物を地盤と絶縁した状態を確保するためには、系
の等価滑り摩擦係数μeq、すなわち滑り支承のクーロン
摩擦係数μが小さい方が好ましい。滑り支承の荷重負担
率αを小さくすることは(1)式に見るように免震系の
固有振動周期を短くする方向に作用し、更に滑り支承の
数を減らすことになり、滑り支承を組込んだ混用構造と
しての特性を損ねる。
【0013】そこで、本発明は免震特性の調整が容易な
低摩擦滑り支承と積層ゴム支承を混用してなる免震構造
を提供し、特に滑り支承のクーロン摩擦係数を低く押さ
えてオイルダンパーと併用してなる免震構造を提供する
ことを課題とする。
低摩擦滑り支承と積層ゴム支承を混用してなる免震構造
を提供し、特に滑り支承のクーロン摩擦係数を低く押さ
えてオイルダンパーと併用してなる免震構造を提供する
ことを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】低摩擦滑り支承と積層ゴ
ム支承をそぞれ複数個づつ混用してなることを特徴とし
た免震構造であり、低摩擦滑り支承には、初期に荷重を
受けるものと、該荷重を受ける低摩擦滑り支承より1〜
2cm高さが低く、初期は荷重を受けないバックアップ
滑り支承を混用することも可能である。このバックアッ
プ滑り支承には、従来の一般的な滑り支承を用いること
もできる。
ム支承をそぞれ複数個づつ混用してなることを特徴とし
た免震構造であり、低摩擦滑り支承には、初期に荷重を
受けるものと、該荷重を受ける低摩擦滑り支承より1〜
2cm高さが低く、初期は荷重を受けないバックアップ
滑り支承を混用することも可能である。このバックアッ
プ滑り支承には、従来の一般的な滑り支承を用いること
もできる。
【0015】低摩擦滑り支承と積層ゴム支承を混用して
なる免震構造は、低摩擦滑り支承と積層ゴム支承をそれ
ぞれ複数個づつ混用した支承に、オイルダンパを併用し
てなることも可能である。
なる免震構造は、低摩擦滑り支承と積層ゴム支承をそれ
ぞれ複数個づつ混用した支承に、オイルダンパを併用し
てなることも可能である。
【0016】低摩擦滑り支承は、被免震側にステンレス
板を取着し、基礎側に台を設け、該台上にゴムパッド、
中間プレート、含油ポリアセタール樹脂又はポリテトラ
フロロエチレン系樹脂板を順に重ね、前記ステンレス板
に当接して荷重を受け、前記含油ポリアセタール樹脂又
はポリテトラフロロエチレン系樹脂板とステンレス板の
間で滑動してなる構造としてもよいし、又、被免震側に
台を取着しゴムパット、中間プレート、含油ポリアセタ
ール樹脂又はポリテトラフロロエチレン系樹脂板を順に
積み下ろし、基礎側にステンレス板を取着し、該ステン
レス板の周囲に潤滑油枠を設け、該潤滑油枠内に潤滑油
を充填し、該潤滑油内の前記ステンレス板上で含油ポリ
アセタール樹脂又はポリテトラフロロエチレン系樹脂板
が滑動してなる構造とすることも可能である。
板を取着し、基礎側に台を設け、該台上にゴムパッド、
中間プレート、含油ポリアセタール樹脂又はポリテトラ
フロロエチレン系樹脂板を順に重ね、前記ステンレス板
に当接して荷重を受け、前記含油ポリアセタール樹脂又
はポリテトラフロロエチレン系樹脂板とステンレス板の
間で滑動してなる構造としてもよいし、又、被免震側に
台を取着しゴムパット、中間プレート、含油ポリアセタ
ール樹脂又はポリテトラフロロエチレン系樹脂板を順に
積み下ろし、基礎側にステンレス板を取着し、該ステン
レス板の周囲に潤滑油枠を設け、該潤滑油枠内に潤滑油
を充填し、該潤滑油内の前記ステンレス板上で含油ポリ
アセタール樹脂又はポリテトラフロロエチレン系樹脂板
が滑動してなる構造とすることも可能である。
【0017】前述の如く、低摩擦滑り支承の滑り材とし
て、 含油ポリアセタール樹脂 滑動面を潤滑油で潤滑したテトラフロロエチレン系
樹脂 を用いるが摩擦係数が0.05以下になる面圧、潤滑状態で
用いる。そのため面圧は300Kgf/cm2以上で用いるのが望
ましい。そうすると含油ポリアセタール樹脂では無潤滑
で0.05以下の摩擦係数が得られる。滑り支承と混用され
る積層ゴム支承としては、低減衰積層ゴム支承、高減衰
積層ゴム支承、鉛入り積層ゴム支承をそれぞれ単独か適
宜組み合わせて用いる。 付加ダンパーとしては、オイ
ルダンパーに限り、弾塑性ダンパーは変位の増大と共に
減衰性能が落ち、必要な時に必要な減衰能力を発揮しな
いので使用しない方が好ましい。
て、 含油ポリアセタール樹脂 滑動面を潤滑油で潤滑したテトラフロロエチレン系
樹脂 を用いるが摩擦係数が0.05以下になる面圧、潤滑状態で
用いる。そのため面圧は300Kgf/cm2以上で用いるのが望
ましい。そうすると含油ポリアセタール樹脂では無潤滑
で0.05以下の摩擦係数が得られる。滑り支承と混用され
る積層ゴム支承としては、低減衰積層ゴム支承、高減衰
積層ゴム支承、鉛入り積層ゴム支承をそれぞれ単独か適
宜組み合わせて用いる。 付加ダンパーとしては、オイ
ルダンパーに限り、弾塑性ダンパーは変位の増大と共に
減衰性能が落ち、必要な時に必要な減衰能力を発揮しな
いので使用しない方が好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下図面に従って本発明の実施の
形態を説明する。
形態を説明する。
【0019】図1(a)は滑り支承を高荷重となる建築
物の中心部に配置した平面図であり、図2は滑り支承を
低荷重となる建築物の周辺部に配置した平面図であり□
は滑り支承を○は積層ゴム支承を示す。図1(b)は積
層ゴム支承と滑り支承をランダムに配置した平面図であ
る。
物の中心部に配置した平面図であり、図2は滑り支承を
低荷重となる建築物の周辺部に配置した平面図であり□
は滑り支承を○は積層ゴム支承を示す。図1(b)は積
層ゴム支承と滑り支承をランダムに配置した平面図であ
る。
【0020】図3は含油ポリアセタール樹脂を用いた滑
り支承の図であり、被免震側1にステンレス板3を取着
し、基礎側2に台4を取着し、該台4の上に順にゴムパ
ット5、中間プレート6、潤滑材7(含油ポリアセター
ル樹脂)を重ねて被免震側からの荷重を受ける構造とす
る。
り支承の図であり、被免震側1にステンレス板3を取着
し、基礎側2に台4を取着し、該台4の上に順にゴムパ
ット5、中間プレート6、潤滑材7(含油ポリアセター
ル樹脂)を重ねて被免震側からの荷重を受ける構造とす
る。
【0021】図4は滑動面を潤滑油で潤滑したテトラフ
ロロエチレン系樹脂を用いた滑り支承の図である。被免
震側1に台4、ゴムパッド5、中間プレート6及び潤滑
材7(この場合テトラフロロエチレン系樹脂であるが含
油ポリアセタール樹脂でもよい)を順に積み下し、基礎
側2にステンレス板3を取着し該ステンレス板3を囲む
ように潤滑油枠8を設け、中に潤滑油を充填し、ステン
レス板3上で前記被免震側から積み下してきた潤滑材7
の荷重を受ける構造とする。
ロロエチレン系樹脂を用いた滑り支承の図である。被免
震側1に台4、ゴムパッド5、中間プレート6及び潤滑
材7(この場合テトラフロロエチレン系樹脂であるが含
油ポリアセタール樹脂でもよい)を順に積み下し、基礎
側2にステンレス板3を取着し該ステンレス板3を囲む
ように潤滑油枠8を設け、中に潤滑油を充填し、ステン
レス板3上で前記被免震側から積み下してきた潤滑材7
の荷重を受ける構造とする。
【0022】図5は免震系の固有振動周期Tと積層ゴム
支承の固有振動周期TR を滑り支承の荷重支持率αをパ
ラメータとして表した図である。
支承の固有振動周期TR を滑り支承の荷重支持率αをパ
ラメータとして表した図である。
【0023】図6は免震系の固有振動周期Tと滑り支承
の荷重支持率αを積層ゴム支承の固有振動周期TR をパ
ラメーターとして表した図である。
の荷重支持率αを積層ゴム支承の固有振動周期TR をパ
ラメーターとして表した図である。
【0024】図7は免震系の等価粘性減衰定数と積層ゴ
ム支承の等価粘性減衰定数の比Heq/ heqを積層ゴム支
承の等価粘性減衰定数heqを横軸に、変位δをパラメー
ターとして表した図である。
ム支承の等価粘性減衰定数の比Heq/ heqを積層ゴム支
承の等価粘性減衰定数heqを横軸に、変位δをパラメー
ターとして表した図である。
【0025】図8は免震系の等価粘性減衰係数と積層ゴ
ム支承の等価粘性減衰定数の比Heq/ heqを滑り支承の
荷重支持率αを横軸に積層ゴム支承の等価粘性減衰定数
heqをパラメーターにして表した図である。
ム支承の等価粘性減衰定数の比Heq/ heqを滑り支承の
荷重支持率αを横軸に積層ゴム支承の等価粘性減衰定数
heqをパラメーターにして表した図である。
【0026】また軟弱地盤等で、免震装置の変位が過大
になったとしても、滑り支承自体の許容変位は原則的に
無制限であるから、ステンレス板を充分大きくとってお
けば安全である。ただしこの場合、積層ゴム支承の破断
を許す設計にするならば、積層ゴム支承のバアックアッ
プが必要となる。このバアックアップには、従来の簡便
な滑り支承を用いることも可能である。バックアップ用
の滑り支承は、積層ゴム支承に接近して、被免震側と基
礎側の上下に1〜2cmのクリアランスを設けて設置す
る。積層ゴム支承が破断した場合は、バックアップ滑り
支承が積層ゴム支承に代わって荷重を支持し水平方向に
滑って免震機能を全うする。
になったとしても、滑り支承自体の許容変位は原則的に
無制限であるから、ステンレス板を充分大きくとってお
けば安全である。ただしこの場合、積層ゴム支承の破断
を許す設計にするならば、積層ゴム支承のバアックアッ
プが必要となる。このバアックアップには、従来の簡便
な滑り支承を用いることも可能である。バックアップ用
の滑り支承は、積層ゴム支承に接近して、被免震側と基
礎側の上下に1〜2cmのクリアランスを設けて設置す
る。積層ゴム支承が破断した場合は、バックアップ滑り
支承が積層ゴム支承に代わって荷重を支持し水平方向に
滑って免震機能を全うする。
【0027】本発明によれば免震系の摩擦係数は0.02程
度も可能である。従って免震系の減衰性能の調整が容易
になる。クーロン摩擦による減衰性を減少させ、変位速
度比例型の粘性減衰装置(オイルダンパー)を併用する
ことにより、免震性能を高めることができる。これに対
して弾塑性ダンパーだと、変位の増大とともに減衰性能
が低下し、減衰性が必要なときに充分な減衰が得られな
い。オイルダンパーだと変位に関係なく一定の減衰性が
得られる。さらに、変位の増大と共に減衰性能が増加す
るような、非線型ダンパーの設計も可能である。また積
層ゴム支承のばね定数を小さくして固有振動周期を伸ば
したとしても、地震後の残留変形が少ない免震系が可能
である。摩擦係数が0.1 程度の従来のすべり支承だと、
大きな残留変形が残る可能性がある。
度も可能である。従って免震系の減衰性能の調整が容易
になる。クーロン摩擦による減衰性を減少させ、変位速
度比例型の粘性減衰装置(オイルダンパー)を併用する
ことにより、免震性能を高めることができる。これに対
して弾塑性ダンパーだと、変位の増大とともに減衰性能
が低下し、減衰性が必要なときに充分な減衰が得られな
い。オイルダンパーだと変位に関係なく一定の減衰性が
得られる。さらに、変位の増大と共に減衰性能が増加す
るような、非線型ダンパーの設計も可能である。また積
層ゴム支承のばね定数を小さくして固有振動周期を伸ば
したとしても、地震後の残留変形が少ない免震系が可能
である。摩擦係数が0.1 程度の従来のすべり支承だと、
大きな残留変形が残る可能性がある。
【0028】
【発明の効果】本発明の効果は次の通りである。
【0029】 低摩擦滑り支承と積層ゴム支承を混用
することにより、積層ゴム支承のみを用いた場合に比べ
て、免震系の固有振動周期が伸びる。(図5、図6参
照)例えば、現在一般的な固有振動周期3sec の高層建
築物に対し、6sec の固有振動周期が可能である。従っ
て軟弱地盤上で長周期地震動が卓越したとしても、建築
物は共振応答を免れる。例えそれでもなお免震装置の変
位が過大になったとしても、滑り支承自体の許容変位は
原則的に無制限であるから、ステンレス板を充分大きく
とっておけば安全である。ただしこの場合、積層ゴム支
承の破断を許す設計にするならば、積層ゴム支承のバア
ックアップが必要となる。このバアックアップには、従
来の簡便な滑り支承を用いることも可能である。バック
アップ用の滑り支承は、積層ゴム支承に接近して、被免
震側と基礎側の上下に1〜2cmのクリアランスを設けて
設置する。積層ゴム支承が破断した場合は、バックアッ
プ滑り支承が積層ゴムに代わって荷重を支持し水平方向
に滑って免震機能を全うする。
することにより、積層ゴム支承のみを用いた場合に比べ
て、免震系の固有振動周期が伸びる。(図5、図6参
照)例えば、現在一般的な固有振動周期3sec の高層建
築物に対し、6sec の固有振動周期が可能である。従っ
て軟弱地盤上で長周期地震動が卓越したとしても、建築
物は共振応答を免れる。例えそれでもなお免震装置の変
位が過大になったとしても、滑り支承自体の許容変位は
原則的に無制限であるから、ステンレス板を充分大きく
とっておけば安全である。ただしこの場合、積層ゴム支
承の破断を許す設計にするならば、積層ゴム支承のバア
ックアップが必要となる。このバアックアップには、従
来の簡便な滑り支承を用いることも可能である。バック
アップ用の滑り支承は、積層ゴム支承に接近して、被免
震側と基礎側の上下に1〜2cmのクリアランスを設けて
設置する。積層ゴム支承が破断した場合は、バックアッ
プ滑り支承が積層ゴムに代わって荷重を支持し水平方向
に滑って免震機能を全うする。
【0030】 低摩擦滑り支承と積層ゴム支承を混用
することにより、滑り摩擦支承のみの場合に比較して、
免震系の摩擦係数は低下する。従来の滑り支承のみを用
いる場合は、摩擦係数は0.1 〜0.15程度であったが、本
発明によれば0.02も可能である。従って免震系の減衰性
能の調整が容易になる。クーロン摩擦による減衰性を減
少させ、変位速度比例型の粘性減衰装置(オイルダンパ
ー)を併用することにより、免震性能を高めることがで
きる。これに対して弾塑性ダンパーだと、変位の増大と
ともに減衰性能が低下し、減衰性が必要なときに充分な
減衰が得られない。オイルダンパーだと変位に関係なく
一定の減衰性が得られる。さらに、変位の増大と共に減
衰性能が増加するような、非線型ダンパーの設計も可能
である。また積層ゴム支承のばね定数を小さくして固有
振動周期を伸ばしたとしても、地震後の残留変形が少な
い免震系が可能である。摩擦係数が0.1 程度の従来のす
べり支承だと、大きな残留変形が残る可能性がある。
することにより、滑り摩擦支承のみの場合に比較して、
免震系の摩擦係数は低下する。従来の滑り支承のみを用
いる場合は、摩擦係数は0.1 〜0.15程度であったが、本
発明によれば0.02も可能である。従って免震系の減衰性
能の調整が容易になる。クーロン摩擦による減衰性を減
少させ、変位速度比例型の粘性減衰装置(オイルダンパ
ー)を併用することにより、免震性能を高めることがで
きる。これに対して弾塑性ダンパーだと、変位の増大と
ともに減衰性能が低下し、減衰性が必要なときに充分な
減衰が得られない。オイルダンパーだと変位に関係なく
一定の減衰性が得られる。さらに、変位の増大と共に減
衰性能が増加するような、非線型ダンパーの設計も可能
である。また積層ゴム支承のばね定数を小さくして固有
振動周期を伸ばしたとしても、地震後の残留変形が少な
い免震系が可能である。摩擦係数が0.1 程度の従来のす
べり支承だと、大きな残留変形が残る可能性がある。
【0031】 本発明の滑り支承は、面圧1000Kgf/cm
2 まで耐圧荷重があり、設計荷重数1000Tonfから数10To
nfまでの広い範囲の容量の支承が設計可能であり、積層
ゴム支承では設計が困難な低荷重にも容易に対応でき
る。
2 まで耐圧荷重があり、設計荷重数1000Tonfから数10To
nfまでの広い範囲の容量の支承が設計可能であり、積層
ゴム支承では設計が困難な低荷重にも容易に対応でき
る。
【0032】 滑り支承は極めてコンパクトで施工性
がよく、低廉である。
がよく、低廉である。
【図1】(a)滑り支承を高荷重となる建築物の中心部
に配置した平面図である。 (b)は積層ゴム支承と滑り支承をランダムに配置した
平面図である。
に配置した平面図である。 (b)は積層ゴム支承と滑り支承をランダムに配置した
平面図である。
【図2】滑り支承を低荷重となる建築物の周辺部に配置
した平面図である。
した平面図である。
【図3】含油ポリアセタール樹脂を用いた滑り支承の図
である。
である。
【図4】滑動面を潤滑油で潤滑したテトラフロロエチレ
ン系樹脂を用いた滑り支承の図である。
ン系樹脂を用いた滑り支承の図である。
【図5】免震系の固有振動周期Tと積層ゴム支承の固有
振動周期TR を滑り支承の荷重支持率αをパラメータと
して表した図である。
振動周期TR を滑り支承の荷重支持率αをパラメータと
して表した図である。
【図6】免震系の固有振動周期Tと滑り支承の荷重支持
率αを積層ゴム支承の固有振動周期TR をパラメーター
として表した図である。
率αを積層ゴム支承の固有振動周期TR をパラメーター
として表した図である。
【図7】免震系の等価粘性減衰定数と積層ゴム支承の等
価粘性減衰定数の比Heq/ heqを積層ゴム支承の等価粘
性減衰定数heqを横軸に、変位δをパラメーターとして
表した図である。
価粘性減衰定数の比Heq/ heqを積層ゴム支承の等価粘
性減衰定数heqを横軸に、変位δをパラメーターとして
表した図である。
【図8】免震系の等価粘性減衰係数と積層ゴム支承の等
価粘性減衰定数の比Heq/ heqを滑り支承の荷重支持率
αを横軸に積層ゴム支承の等価粘性減衰定数heqをパラ
メーターにして表した図である。
価粘性減衰定数の比Heq/ heqを滑り支承の荷重支持率
αを横軸に積層ゴム支承の等価粘性減衰定数heqをパラ
メーターにして表した図である。
1……被免震側、2……基礎側、3……ステンレス板、
4……台、5……ゴムパット、6……中間プレート、7
……潤滑材、8……潤滑油枠、9……潤滑油
4……台、5……ゴムパット、6……中間プレート、7
……潤滑材、8……潤滑油枠、9……潤滑油
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高岡 栄治 東京都調布市飛田給2丁目19番1号 鹿島 建設株式会社技術研究所内 (72)発明者 池永 雅良 神奈川県藤沢市桐原町8番地 オイレス工 業株式会社藤沢事業場内
Claims (5)
- 【請求項1】 低摩擦滑り支承と積層ゴム支承をそぞれ
複数個づつ混用してなることを特徴とした低摩擦滑り支
承と積層ゴム支承を混用してなる免震構造。 - 【請求項2】 低摩擦滑り支承には、初期に荷重を受け
るものと、該荷重を受ける低摩擦滑り支承より1〜2c
m高さが低く、初期は荷重を受けないバァックアップ滑
り支承を混用してなることを特徴とした請求項1記載の
低摩擦滑り支承と積層ゴム支承を混用してなる免震構
造。 - 【請求項3】 低摩擦滑り支承と積層ゴム支承をそれぞ
れ複数個づつ混用した支承に、オイルダンパを併用して
なることを特徴とした請求項1又は2記載の低摩擦滑り
支承と積層ゴム支承を混用してなる免震構造。 - 【請求項4】 被免震側にステンレス板を取着し、基礎
側に台を設け、該台上にゴムパッド、中間プレート、含
油ポリアセタール樹脂又はポリテトラフロロエチレン系
樹脂板を順に重ね、前記ステンレス板に当接して荷重を
受け、前記含油ポリアセタール樹脂又はポリテトラフロ
ロエチレン系樹脂板とステンレス板の間で滑動してなる
ことを特徴とした請求項1、2又は3記載の低摩擦滑り
支承と積層ゴム支承を混用してなる免震構造。 - 【請求項5】 被免震側に台を取着しゴムパット、中間
プレート、含油ポリアセタール樹脂又はポリテトラフロ
ロエチレン系樹脂板を順に積み下ろし、基礎側にステン
レス板を取着し、該ステンレス板の周囲に潤滑油枠を設
け、該潤滑油枠内に潤滑油を充填し、該潤滑油内の前記
ステンレス板上で含油ポリアセタール樹脂又はポリテト
ラフロロエチレン系樹脂板が滑動してなることを特徴と
した請求項1、2又は3記載の低摩擦滑り支承と積層ゴ
ム支承を混用してなる免震構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP731696A JPH09195571A (ja) | 1996-01-19 | 1996-01-19 | 低摩擦滑り支承と積層ゴム支承を混用してなる免震構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP731696A JPH09195571A (ja) | 1996-01-19 | 1996-01-19 | 低摩擦滑り支承と積層ゴム支承を混用してなる免震構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09195571A true JPH09195571A (ja) | 1997-07-29 |
Family
ID=11662595
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP731696A Pending JPH09195571A (ja) | 1996-01-19 | 1996-01-19 | 低摩擦滑り支承と積層ゴム支承を混用してなる免震構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09195571A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11125310A (ja) * | 1997-10-23 | 1999-05-11 | Showa Electric Wire & Cable Co Ltd | 免震装置 |
| JP2000161426A (ja) * | 1998-11-27 | 2000-06-16 | Akurosu Kk | 免震構造の滑り支承の滑り板用塗料組成物 |
| JP2000170828A (ja) * | 1998-12-02 | 2000-06-23 | Takenaka Komuten Co Ltd | すべり免震装置および免震構造 |
| JP2000170829A (ja) * | 1998-12-02 | 2000-06-23 | Takenaka Komuten Co Ltd | すべり免震装置および免震構造 |
-
1996
- 1996-01-19 JP JP731696A patent/JPH09195571A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11125310A (ja) * | 1997-10-23 | 1999-05-11 | Showa Electric Wire & Cable Co Ltd | 免震装置 |
| JP2000161426A (ja) * | 1998-11-27 | 2000-06-16 | Akurosu Kk | 免震構造の滑り支承の滑り板用塗料組成物 |
| JP2000170828A (ja) * | 1998-12-02 | 2000-06-23 | Takenaka Komuten Co Ltd | すべり免震装置および免震構造 |
| JP2000170829A (ja) * | 1998-12-02 | 2000-06-23 | Takenaka Komuten Co Ltd | すべり免震装置および免震構造 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010206 |