JPH09197601A - 写真用ハロゲン化銀エマルション - Google Patents

写真用ハロゲン化銀エマルション

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JPH09197601A
JPH09197601A JP9001329A JP132997A JPH09197601A JP H09197601 A JPH09197601 A JP H09197601A JP 9001329 A JP9001329 A JP 9001329A JP 132997 A JP132997 A JP 132997A JP H09197601 A JPH09197601 A JP H09197601A
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Anthony Barcock Richard
リチャード・アンソニー・バーコック
Jane Hobson Rachel
レイチェル・ジェーン・ホブソン
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Minnesota Mining and Manufacturing Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真用ハロゲン化銀粒子エマルションおよび
その調製方法の提供。 【解決手段】 式:A-B、A-(B-A)m、B-(A-
B)m、(A-B)p-X、(B-A)p-X、[A-(B-
A)mp-X、および[B-(A-B)mp-X(式中、m
は、1またはそれ以上の整数、pは、3またはそれ以上
の整数、Xは、p価の結合基を表し、Aは、ポリ(テト
ラヒドロフラン)ブロックを表し、およびBは、ポリ
(エチレンオキサイド)ブロックを表す。)からなる群
より選ばれる構成を有するブロックコポリマーの存在下
における平板状のハロゲン化銀粒子エマルションの調
製。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真用ハロゲン化
銀エマルション、特に界面活性剤特性を有しかつハロゲ
ン化銀粒子形態を調節するために使用し得る、平板状の
粒子とブロックコポリマーを含んで成る写真用ハロゲン
化銀エマルションに関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀エマルション内での平板状
粒子の結晶形態の変種を制御することがしばしば望まれ
ている。特に、より優れたコントラストとより高い平均
粒子量子効率を示す傾向のような単分散ハロゲン化銀エ
マルションで表される長所がある。単分散エマルション
で示された改良された特性には多数の理由がある。平板
状粒子の化学増感についての最適な条件も同様である。
不適合の粒子は、平板状の粒子と比べて露光により別の
相互作用を受ける傾向がある。平板状の粒子は、非平板
状の粒子よりも光散乱を引き起こすことが少なく、その
ため、より高解像度の画像を得ることができる。非平板
状の粒子は、塗布および乾燥プロセス中に、塩基によっ
て平板状の粒子の平行配列を破壊することもある。針状
粒子(ロッド)は、場合により機械応力および摩擦熱に
よって、化学的な曇りを促進することがある。すなわ
ち、高速写真材料のために均一な単分散平板状粒子エマ
ルションを生じることにおいて明白な利点がある。
【0003】「単分散」粒子母相は、低い変動係数(C
OV)(すなわち、平均粒子直径で粒子直径の標準偏差
を除することにより得られる値)を特徴としている。粒
子の直径は、エマルションの電子顕微鏡写真で観られる
ような粒子の投影面積と等しい面積の円の直径で表され
る。こうして得られた値は、通常、100を乗じて、%
で表される。平板状粒子エマルションにおいて、20%
未満のCOVは非常に低く、10%未満のCOVは極め
て低いと考えられる。粒子の厚さは、平板状粒子の2つ
の主要な平行面の間の距離で表される。「アスペクト
比」は、平板状粒子の直径とその厚さの比であり、通
常、2つの数値の比(例えば、5:1または8:1)で
表される。
【0004】以前、小さなまたはポリマー類似形のよう
なエチレンオキサイド単位を含有する化合物は、該化合
物が面選択性粒子成長調整剤として作用することから、
平板状粒子の結晶形態の変種を制御するのに用いられて
いた。[ビー・エー・エス・エフ(BASF)からプルロニッ
ク(Pluronic、登録商標)という商品名で市販されてい
る]ブロックコポリマー界面活性剤の使用は、COVを
低下させることが分かっており、米国特許第51477
71号公報および同第5171659号公報に記載され
ている如く、平板状エマルション中の不適合な粒子の割
合を最小限にする。適切なコポリマーは、ポリプロピレ
ンオキサイドのようにより疎水性に優れたより高級のポ
リアルキレンオキサイド鎖と結合した(親水性および銀
親和性を有する)ポリエチレンオキサイド鎖を含んで成
る。低いCOV粒子寸法のエマルションは、核形成前
に、製造用釜中へ少量の上記ポリマーを導入することに
よって調製されている。上記の化合物は、対照試料に比
べて、プルロニック界面活性剤を含有しないで製造する
と、COVのみならず粒子寸法も低下させるのに効果を
発揮する。
【0005】(合計銀の約25%を添加したときに)二
重平面を含むハロゲン化銀核の形成後まで、プルロニッ
ク化合物の製造物中への導入を遅延させることは、低い
COVエマルションをもたらすことがある。米国特許第
5252453号公報には、得られた粒子寸法の向上を
引き起こす合計粒子母集団の低い分散度を維持している
間、沈殿を促進できることが開示されている。他のアル
キレンオキサイドブロックコポリマー変種は、製造する
平板状粒子エマルション内で粒子成長調整剤として使用
されることが記載されている。例えば、米国特許第51
47772号公報および同第5147773号公報に
は、中央のアミン官能性ブロック結合単位でそれぞれ結
合した、少なくとも3つの末端親水性または親油性ブロ
ック単位を含有するポリアルキレンオキサイドブロック
コポリマーが開示されている。
【0006】この低いCOVエマルション技術は、様々
な製造応用での用途が開示されている。例えば、欧州特
許出願公開第513726号公報には、「通常の」広範
なCOVの平板状粒子を用いた同じような構造の感光印
刷紙よりも高いコントラストと速度を発現する、低い
(15%未満の)COVの平板状粒子を利用する改良さ
れた感光印刷紙が開示されている。欧州特許出願公開第
515895号公報には、低い(15%未満の)COV
の平板状粒子AgXエマルションを使用した目に見える
反転染料画像を形成し得る多色写真要素が開示されてい
る。得られた長所には、画像鮮明性とコントラストの向
上が含まれている。速度の向上と粒度の低減も、単分散
平板状粒子エマルションによって達成された。
【0007】欧州特許出願公開第514742号公報に
は、多数のポリアルキレンオキサイドブロックポリマー
を用いた非常に低い(10%未満の)COVの平板状粒
子エマルションの調製が開示されており、それは、放射
線写真用フィルムでの用途に適している。粒子分散度の
制限は、エマルション中での画像形成不一致を低減し、
より均一な粒子応答性とより高い平均粒子係数を表して
いる。
【0008】欧州特許出願公開第514743号公報
は、高い光散乱効果を有する減量した割合の非平板状粒
子により、層内に向上した鮮明性の長所を有するスペク
トル増感したカラーネガ型フィルムのエマルション層
中、並びに下塗り層中で使用するための、低いCOV平
板状粒子を形成するポリアルキレンオキサイドブロック
ポリマーの使用に関する。向上した速度/粒度比が観察
され、また低いCOVエマルションの粒子寸法を単に高
めることにより、特定の粒度水準では、より高い速度が
観察されることが示唆された。
【0009】米国特許第5252442号公報には、表
裏のエマルションがいずれも、エマルション作製手順で
プルロニック界面活性剤を用いることにより、15%未
満のCOVの平板状AgX粒子を含有する、フィルター
染料下塗り層を含むスペクトル増感した両面X線用フィ
ルムが開示されている。単分散AgX平板状粒子エマル
ション層は、放射線用要素の検出量子収率の向上に寄与
している。
【0010】ポリアルキレンオキサイド系ポリマーは、
低い(通常、15%未満の)COV平板状粒子エマルシ
ョンを得るために使用されている。例えば、欧州特許出
願公開第633494号公報には、優れた粒度、速度/
曇り比、および鮮明性を有する粒子を与える、特定のポ
リエチレングリコール(PEG)メタクリレートコポリ
マーの存在下でのハロゲン化銀エマルションの調製が開
示されている。この平板状粒子は、単分散であるだけで
なく、上記の向上した写真特性を与える非常に規則正し
い六方晶形であると記載されている。同様に、日本特許
出願公開07/072574号公報には、低減した粒度
を有する低分散性の平板状粒子エマルションを生じさせ
るためのポリシロキサン系とポリシロキサンエーテルポ
リマーのブロックコポリマーが開示されている。日本特
許出願公開第07/072573号公報には、優れた分
散性の平板状粒子エマルションを提供するためのポリエ
チレンオキサイド単位を含んで成るゼラチングラフトポ
リマーが開示されている。
【0011】日本特許出願公開第07/072572号
公報には、ポリウレタンが、単分散平板状粒子エマルシ
ョンの調製において、粒子成長制御剤として作用するこ
とが開示されている。低減した粒度と高い感度を有する
この平板状粒子エマルションは、COVが20%未満で
あることが分かっている。日本特許出願公開第07/0
98482号公報には、ポリウレタンモノマーを含んで
なるビニルポリマー、およびポリウレタンと任意の置換
ポリエチレングリコールを含んで成るビニルモノマーを
用いることによって調製される、改良された平板状粒子
エマルションが開示されている。均一な分散、および優
れた粒度、並びに高い感度のエマルションが示されてい
る。日本特許出願公開第06/332090号公報に
は、優れた感度と粒度の平板状粒子を与える、ポリアル
キレンオキサイドポリマーの存在下において生じた低い
COV平板状粒子エマルションが開示されている。
【0012】ポリアルキレンオキサイドポリマーは、ハ
ロゲン化銀フィルムでの他の応用において使用されてい
る。米国特許第3567458号公報は、アルキレンオ
キサイドブロックコポリマーが、当該分野に適用される
通常の抑制剤(例えば、ポリエチレングリコール)より
も、リソグラフィー型エマルション内の非常に低減した
水準で有効な現像抑制剤として作用することを開示され
ている。この現像抑制剤は、上記フィルム内で、コント
ラストを高め、かつハーフトーンの質をかなり改良する
ことが分かっている。
【0013】米国特許第4298674号公報には、拡
散転写フィルムおよびプロセスにおける脱色剤としての
ポリエーテルが開示されている。
【0014】写真用フィルム内での欧州特許出願公開第
288059号公報に記載のアルキレンオキサイドブロ
ックポリマーは、現像手順におけるプロセス溶液やロー
ラーの染みを引き起こすことなく、帯電防止特性を低下
させる。例えば、自動現像機に容易にパスする際の用途
に適したX線フィルムには、明白な長所が見られる。帯
電防止剤としてのポリエチレンオキサイドブロックポリ
マーの使用は、米国特許第3850641号公報および
欧州特許出願公開第154799号公報にも開示されて
いる。しかしながら、この後者の帯電防止用添加剤の例
は、現像プロセスにおけるコンベヤーローラーの染みに
恐らく関係している。
【0015】ポリテトラヒドロフランポリマーとポリア
ルキレンオキサイドの両者は、異なる主鎖繰り返し単位
を有していても、脂肪族ポリエチレンとして分類されて
いる[文献:エイチ-ジー・エリアス(H-G.Elias)著、
クロモレキュールズ(Macromolecules)2、プレナム・プ
レス(Plenum Press)、938頁、1983年参照]。
【0016】アルキレンオキサイドは、(エポキシドま
たはオキシランとも呼ばれる。)を、通常、求核剤によ
って開始する開環重合に付すと形成される[ワイリー(W
iley)著、エンサイクロペディア・オブ・ポリマー・サ
イエンス・アンド・エンジニアリング(Encyclopedia of
Polymer Science and Engineering)、第2版、第6
巻、227頁]。これは、以下の構造を有するポリマー
を与える。
【0017】
【化1】 (式中、例えば、RがHであれば、ポリマーはポリエチ
レンオキサイドであり、RがCH3であれば、ポリマー
はポリプロピレンオキサイドである。)各鎖末端がOH
で停止したポリエチレンオキサイドは、ポリエチレング
リコール(PEG)としても知られている。
【0018】2つもしくはそれ以上のアルキレンオキサ
イドは、ランダムにまたは順序よく共重合して、例え
ば、市販のプルロニック(Pluronic、登録商標)材料のよ
うなブロックコポリマーを形成し得る。[手順について
は、文献:ブース(Booth)ら著、マクロモレキュール
、27(9)、2371頁(1994年)参照]。
【0019】他方、ポリテトラヒドロフランは、テトラ
ヒドロフランのカチオン重合のみから調製でき、その
後、無水マレイン酸の水素化によって調製される。[文
献:エイチ-ジー・エリアン(H-G.Elian)著、マクロモレ
キュールズ2、プレナム・プレス、939頁、1983
年参照]。
【0020】この物質の構造は、以下の通りである。
【0021】
【化2】
【0022】THFは、欧州特許出願公開第15822
9号公報や、ポリマー・サイエンス(Polymer Scienc
e)、シリーズB、36(3)、1994年、412〜4
14頁に開示されているように、オキシランまたはジオ
ールともカチオン的に共重合でき、生成物は、ランダム
コポリマーである。ポリ(THF)を連鎖を含んで成る
ブロックコポリマーは、強酸触媒の存在下において、グ
リコールとヒドロキシ末端ポリ(THF)を反応させる
ことによって調製されている(米国特許第5,284,9
80号公報)。例えば、PEGは、ポリ(THF)連鎖
とポリエチレンオキサイド連鎖を含んで成るブロックコ
ポリマーをもたらすが、関連生成物の分子量を形成する
グリコールとして用いられると、ポリマー鎖1個につ
き、それぞれの種類の少なくとも2つのブロックの平均
を含んでいることが明白である。
【0023】米国特許第5147771号公報、同第5
147772号公報、同第5147773号公報、およ
び同第5252453号公報には、式: −(C(R9)HCH2O)− (式中、R9は、炭素数1〜10の炭化水素である)を
満足する繰り返し単位を含む親油性のアルキレンオキサ
イドブロック結合単位と、式: −(C(R10)HCH2O)− (式中、R10は、水素、または少なくとも1個の極性基
で置換された炭素数1〜10の炭化水素である)を満足
する繰り返し単位を含む親水性アルキレンオキサイドブ
ロック結合単位を有するコポリマーが開示されている。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】英国特許出願公開第
2,283,977号公報には、1つまたはそれ以上のポ
リエチレンオキサイドブロックと、1つまたはそれ以上
のポリ(高級アルキレンオキサイド)ブロックを含んで
成るブロックコポリマー界面活性剤が開示されており、
ブロックの少なくともいくつかは、オキシメチレン基に
結合している。ブロックコポリマーは、塩基の存在下に
おけるジクロロメタンと適するポリマージオールの反応
によって調製される。写真用途についての記載はない。
【0025】英国特許出願公開第1525902号公報
には、以下の式(I): Y[(CH2CH2CH2CH2O)m−(CH2CH2O)n−R]x (I) (式中、Yは、原子価:xの有機残基を表し、Rは、水
素原子、または炭素数1〜18のアルキル基を表し、m
は、5〜50の整数であり、nは、10〜100の整数
であり、およびxは、1〜3の整数である。)、および
/または式(II): HO(CH2CH2O)a(CH2CH2CH2CH2O)b(CH2CH2O)cH (II) (式中、bは、8〜50の整数であり、並びにaおよび
cは、整数であり、a+cの和は5〜100である。)
で表され、ポリオキシエチレン部位が、コポリマーの合
計重量の10〜70重量%を構成する少なくとも1つの
ブロックコポリマーの存在下における、画像態様で露光
したリソグラフィー型ハロゲン化銀写真用材料の現像処
理を含んで成る画像形成法が開示されている。
【0026】日本特許出願公開第07/140578号
公報には、ジカルボン酸とジオール化合物を反応させる
ことまたは環状エーテルとラクトンとの開環共重合を行
うことにより製造された少なくとも1つのポリエステル
の存在下で形成される平板状粒子を含んで成る、写真用
エマルションが開示されている。開示されたポリエステ
ルの一つは、テトラヒドロフラン/エチレンオキサイド
/δ-バレロラクトン/エチレンオキサイドのテトラブ
ロックコポリマーである。
【0027】日本特許出願公開第06/308644号
公報には、疎水性ポリアルキレンオキサイド単位と親水
性ポリアルキレンオキサイド単位から成るポリエチレン
オキサイドブロックコポリマーを含有する平板状粒子含
有写真用エマルションが開示されている。開示された具
体的なコポリマーは全て、ポリエチレンオキサイドのブ
ロックとポリプロピレンオキサイドのブロックを包含す
る。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明は、平板状のハロ
ゲン化銀粒子と、A-B、A-(B-A)m、B-(A-B)
m、(A-B)p-X、(B-A)p-X、[A-(B-A)m
p-X、および[B-(A-B)mp-X(式中、mは、1
またはそれ以上の整数、pは、3またはそれ以上の整
数、Xは、p価の結合基を表し、Aは、ポリテトラヒド
ロフランブロックを表し、およびBは、ポリエチレンオ
キサイドブロックを表す。)からなる群より選ばれた構
成のブロックコポリマーを含んで成る写真用ハロゲン化
銀エマルションを提供する。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の用途に適したブロックコ
ポリマーは、線状およびスター型ポリマーの両者を包含
する。
【0030】Aで表されるブロックは、2〜100の範
囲、特に5〜30の範囲の重合度を有している。Bで表
されるブロックは、エチレンオキシ繰り返し単位を含ん
で成り、好ましくは2〜100の範囲特に5〜30の範
囲の重合度を有する。
【0031】ポリエチレンオキサイドブロックBは、ポ
リテトラヒドロフランブロックAが比較的疎水性である
のに反して親水性であり、そのため、ブロックコポリマ
ーは、親水性と疎水性の平衡を示す。
【0032】ブロックAおよびBを互いにおよび/また
はXと繋ぐ結合は、好ましくは直接結合で提供される
が、あるいは、該結合基が、ブロックAおよびBの分子
量に比べて無視できるほどの分子量であれば、二価の結
合基で提供され、ブロックAおよびBによって与えられ
る疎水性−親水性平衡にはそれほど影響を及ぼさない。
上記パラメーターの範疇において適する結合基として
は、カルボニル、メチレン、フェニレンジカルボニル、
フェニレンジカルバモイル、アルキレンジカルボニル、
およびアルキレンジカルバモイルが挙げられる。
【0033】同様に、ポリマー鎖の末端の停止基は、好
ましくはブロックAおよびBの分子量に比べて無視でき
るほど小さな分子量であり、ブロックAおよびBによっ
て与えられる疎水性−親水性平衡にそれほど影響を及ぼ
さない。適した停止基としては、水素、炭素数1〜4の
低級アルキル(特に、メチル)、フェニル等が挙げられ
る。
【0034】スター型コポリマーの場合、中央の結合基
Xは、一般に、3価またはそれ以上の基であり得るが、
好ましくは、ブロックAおよびBの分子量に比べて無視
できるほど小さな分子量の基でも示され、ブロックAお
よびBで与えられた疎水性−親水性平衡にそれほど影響
を及ぼさない。適する例としては、芳香環、窒素原子、
>NCH2CH2N<等が挙げられる。
【0035】好ましいブロックコポリマーは、構造:A
−B−A、B−A−Bを有しており、これより後に、よ
り詳細に説明する。
【0036】ブロックコポリマーは、水性媒体と容易に
相溶し、強い界面活性効果を発揮し、また、それによ
り、写真用ハロゲン化銀エマルションの調製に有用であ
る。写真用ハロゲン化銀エマルションの調製は、典型的
に、硝酸銀水溶液と1つまたはそれ以上のアルカリ金属
ハロゲン化物を、ゼラチンの存在下で激しく撹拌しなが
ら混合することを伴う。一般的にいうと、激しく撹拌す
るほど、混合の効果は高まるが、ある一定の速度を超え
ると、空気の取り込みが生じ、発泡およびその結果とし
ての混合効果の低下をもたらす。従来、撹拌速度を低下
させること、および/またはエタノールのような発泡抑
制剤を一定間隔で添加することにより、問題を回避して
いたが、いずれも、問題に適合した解決策とは言えな
い。しかしながら、前記ブロックコポリマーは、最終エ
マルション中の銀1モルにつき少なくとも5mgに相当
する量でエマルション製造釜に添加すると、有効な発泡
抑制剤として作用し、かつ発泡の過剰形成もなく、迅速
な撹拌を行うことができることが分かった。添加するコ
ポリマーの量に特に上限はないが、銀1モルにつき約6
00mgを超えても、それ以上の利益は得られない。
【0037】ブロックコポリマーは、粒子の平均アスペ
クト比(すなわち、粒子の直径と厚さの比)が少なくと
も3であるエマルションとして定義され得る、平板状の
粒子エマルションの調製に特別な用途を見い出してい
る。ブロックコポリマーは、そのようなエマルションの
製造において適当な段階で添加されると、予期せぬこと
に、高度な単分散粒子母相の成長を可能にすることが分
かっている。
【0038】したがって、本発明の第2の観点では、 (a)エマルション製造用釜または反応容器内に臭化物
イオンと分散用媒体の溶液を提供すること; (b)銀イオンの溶液を前記の臭化物イオンの溶液に添
加して、ハロゲン化銀核の母集団を形成すること; (c)場合により、前記ハロゲン化銀核の母集団を熟成
すること;および (d)平板状のハロゲン化銀粒子の母集団を形成するよ
うに銀イオンとハロゲン化物イオンをさらに加えること の連続工程であって、工程(b)および/または工程
(d)の前に、前記の釜に、上記で定義されたコポリマ
ーを加えることを特徴とする連続工程を含んでなる平板
状エマルションの作製方法を提供するものである。
【0039】分散用媒体は、好ましくはゼラチンであ
る。本質的には、非酸化ゼラチンを含む写真用のゼラチ
ンを使用してよい。米国特許第5171659号公報、
同第5252453号公報、同第51447771、同
第5144772、同第5144773号公報、欧州特
許第0514742号公報および同第0633494号
公報に記載されているような、単分散平板状母相の生成
における比較先行技術の方法は、酸化ゼラチンまたは非
酸化ゼラチンのどちらを使用するかに依存して、作製中
に別のプロセス条件(例えば、pH、あるいは様々な段
階でのヨウ化物イオンの存在または不存在)を必要とす
ることがある。そのような制約は、本発明には当てはま
らない。
【0040】工程(a)の臭化物溶液は、典型的に、
0.3〜0.001Mの範囲の濃度(pBr約0.5〜3.
0に相当する。)であり、対イオンは、アルカリ金属
(例えば、カリウム)、アンモニウム、または同様の対
イオンである。
【0041】核の母集団は、好ましくは、過剰の臭化物
イオンを保持しながら、硝酸銀溶液を添加することによ
り、40〜60℃の範囲の温度で形成される。好ましく
は、pBrは、核形成中、0.5〜3.0の範囲、特に
0.7〜1.4の範囲である。これは、典型的には、平衡
させたダブルジェット技術による別の臭化物イオンとの
同時添加によって達成される。
【0042】工程(c)における熟成は、作製手順に一
時停止を導入することによって行われ、しばしば、反応
釜内容物の温度上昇および/またはアンモニアもしくは
当業者に周知の別のハロゲン化銀溶媒の添加によって行
われてよい。熟成の一時停止の目的は、粒子のオストワ
ルド熟成を促進し、それによって、その後、成長が生じ
たときに、種結晶粒子のより優れた単分散母相を提供す
ることである。熟成の一時停止は、典型的に(ではある
が、独占的にではなく)、比較的高いpBr(例えば、
約1.3以上)で核形成を行うと、作製するエマルショ
ン中に包含される。低いpBrで核形成を行うと、過剰
の臭化物が、溶媒作用を及ぼし、オストワルド熟成は、
別の熟成期間を要しないほど熟成期間が十分に迅速であ
り得る。
【0043】最終の平板状粒子母集団を形成するための
更なる成長は、更なる硝酸銀とアルカリ金属ハロゲン化
物の平衡させたダブルジェット添加の1回またはそれ以
上の期間によって最も容易に達成される。臭化物、塩化
物およびヨウ化物、またはハロゲン化物の混合物より選
ばれたハロゲン化物を、最終成長期間中に使用できる。
ハロゲン化物組成物は、この成長期間中に1回またはそ
れ以上の時点で変化させて、コア−シェル構造を与える
ことができる。しかしながら、純粋な臭化物、またはヨ
ウ化物3.0モル%までを混合した臭化物の使用が好ま
しい。
【0044】粒子成長の終了後、エマルションを標準的
な技術によって、凝結、洗浄、および(化学的およびス
ペクトル的のいずれかで)増感してよい。
【0045】ブロックコポリマーは、好ましくは、工程
(a)中に前記の釜に添加され、場合により、工程
(c)中でも更なる量を添加する。ブロックコポリマー
の存在は、得られた粒子母集団の分散性の劇的な低下を
引き起こす。例えば、ブロックコポリマーの不存在下に
おいて、COV20%のエマルションを生じさせる作製
手順中では、ポリマーの添加によって、COVを10%
未満へ低下させることができる。更に有利な効果は、針
状粒子のような「不適合」粒子の数の実質上の低減であ
る。
【0046】針状粒子(ロッド)は、特により低いpB
r(<1)で生成する場合に、平板状粒子の形成中で発
生する傾向がある。これらのロッドは、上記で定義され
た様々な理由により非常に望ましくない。そのため、そ
の存在を排除するかまたは著しく低下させる方法が望ま
れる。本発明のポリエーテル粒子成長調整剤は、0.8
2程度の低いpBrで初期に生成されたエマルションの
場合でも、平板状粒子の調製中に見つけられるロッド状
の粒子を事実上排除するかまたは少なくとも著しく低減
させるのに非常に有効であることが分かった。
【0047】プルロニック31R1(登録商標)を使用する
上記特許(例えば、欧州特許第514742号公報;米
国特許第5171659号公報;同第5147771/
772/773号公報;欧州特許出願公開第63349
4号公報)において作製したエマルションの例では、核
形成pBrは、一般に、1.4〜3.5の間であり、pB
r1.62〜1.97の範囲がより一般に適用される。本
発明のポリ(THF)化合物は、核形成において、大変
低いpBr範囲(例えば0.82程度)でCOVを制御
することができる。これは、臭化物イオン濃度がより高
いために、オストワルド熟成の効果が、低いpBrほど
極めて優勢になることから、非常に望ましい試験であ
る。
【0048】比較的低いCOVの平板状粒子と低い針状
粒子内容物のエマルションは、本発明のブロックコポリ
マーが存在すると、アンモニアまたは他のハロゲン化銀
溶媒の不存在下で調製できることが分かった。アンモニ
アは、例えば、米国特許第4801522号公報、同第
5028521号公報、および同5013641号公報
に記載されているように、平板粒子エマルションの調製
の熟成段階中にしばしば添加される。アンモニアは、オ
ストワルド熟成のプロセスを促進し、また種結晶粒子の
より均一な母集団をもたらすと考えられる。これは、結
果として、低減した割合の不適合粒子と、最終エマルシ
ョン中でのより狭い粒子寸法分布をもたらす。得られた
粒子は、典型的に、アンモニアの不存在下で熟成した種
結晶から成長した比較粒子よりも大きくかつ厚い。
【0049】驚くべきことに、本発明のブロックコポリ
マーは、針状粒子を排除することおよび母集団のCOV
を低減することから、アンモニアと同等の効果を発揮す
ることが分かった。成長段階中に添加した特定の量の銀
においては、平均粒子寸法が、アンモニア熟成した種結
晶から成長した粒子の寸法よりも小さい。
【0050】本発明の用途に特に好ましいブロックコポ
リマーは、トリブロック構造を有する。構造:A−B−
Aは、新規であり、かつ本発明の別の観点を表してい
る。
【0051】本発明のポリマー組成物は、ブロックAお
よびBに対応する前駆体ポリマーにおいて、常套のカッ
プリング反応を起こすことによって合成できる。前記前
駆体ポリマーは、ブロックAおよびBと同様の繰り返し
単位を含んで成り、さらに、少なくとも1つの鎖末端に
おいて、反応性官能基を含んでいる。A-B-AまたはB
-A-B構造の中央のブロックに対応する前記体ポリマー
は、両鎖末端に反応性官能基を含んでいなければならな
い。適した反応性官能基は、求核置換基(例えば、−O
H、−NH2、および−SH)、またはレイビルエステ
ル(例えば、メタンスルホン酸エステル、トシレート、
トリフレート、トリフルオロ酢酸エステル)、カルボン
酸、酸クロリド、およびイソシアナートを含む電子親和
性基である。
【0052】トリブロックコポリマーの合成は、1つま
たはそれ以上の電子親和性末端基を有するB−ブロック
前駆体ポリマーと1つまたはそれ以上の求核性末端基を
有するA−ブロック前駆体ポリマーの(適当な計算割合
での)反応によって達成され得る。あるいは、合成は、
1つまたはそれ以上の求核性末端基を有するB−ブロッ
ク前駆体ポリマーと1つまたはそれ以上の電子親和性末
端基を有するA−ブロック前駆体ポリマーとの反応によ
り、同様にうまく達成できる。
【0053】一方または両方の鎖末端にOH基を有する
前駆体ポリマーは、(例えば、アルドリッチ・ケミカル
・カンパニー・リミテッド(Aldrich Chemical Company
Limited)、ギリンガム(Gillingham)、英国から、)広範
に市販されている。例えば、ポリ(THF)ジオール
を、様々な十分に定義された分子量で、前記の製造元か
ら入手することができ、A−ブロック用前駆体ポリマー
のよい例である。同様に、ポリエチレングリコール、お
よび対応するモノメチルエーテルは、同じ分子量の範囲
で同じ製造元から入手でき、B−ブロック用前駆体ポリ
マーのよい例である。上記ポリマー上の求核性水酸基
は、標準的な方法により、電子親和性官能基に転化でき
る。例えば、メタンスルホニルクロリド、トシルクロリ
ド、またはトリフルオロ酢酸クロリドとの反応は、対応
するレイビルエステル基を与え、求核置換反応を容易に
生じさせる。
【0054】B-A-Bポリマーへの好ましい反応経路
は、ポリ(THF)ジオールのビスメタンスルホネート
の調製、およびそれとPEGモノメチルエーテルとの強
塩基存在下での反応を伴う。2官能のA-ブロック前駆
体は、単官能のB-ブロック前駆体と反応するため、所
望のトリブロック段階を超える、望ましくない鎖延長の
危険がない。プロセスは、以下のようにまとめることが
できる。
【0055】
【数1】
【0056】同様に、A−B−Aコポリマーへの好まし
い経路は、以下のようにまとめることができる。
【数2】
【0057】この場合、試薬はいずれも2官能であり、
テトラブロックやより高級の系(A−B−A−B−…
等)への望ましくない鎖延長は、理論的に可能である。
しかしながら、実際には、注意深い計算上の制御と、比
較的希薄な反応媒体を使用することにより、そのような
望ましくない側鎖反応を最小限にするかまたは完全に排
除でき、所望のトリブロックコポリマーが高収率および
高純度で得られる。
【0058】上記のレイビルエステル反応経路に対する
あまり望ましくない代替物は、電子親和性基で停止した
前駆体ポリマーを形成するために、2官能の電子親和性
化合物(例えば、ホスゲン、ジクロロメタン、ビス(酸
クロリド)、ジイソシアナート等)とヒドロキシ末端の
前駆体ポリマーの反応を引き起こす。ポリマージオール
の対応するビス(電子親和性化合物)への転化では、注
意を払って、大過剰の2官能電子親和性化合物および/
または希薄な反応混合物を使用し、鎖延長反応を避けな
ければならない。その後、末端電子親和性基を有する得
られた前駆体ポリマーを、適当な計算上の割合で適した
ヒドロキシ官能性前駆体ポリマーと縮合して、所望のト
リブロックコポリマーが得られる。この方法では、A-
およびB-ブロックをカルボニル、メチレン、フェニレ
ンジカルボニル、フェニレンジカルバモイル、アルキレ
ンジカルボニル、アルキレンジカルバモイルのような基
で結合したコポリマーが生成される。
【0059】
【実施例】ポリ(THF)/PEGブロックコポリマーの調製 シー・セルヴ(C.Selve)ら著、シンセティック・コミュ
ニケーションズ(Synth.Comm.)、20(6)、799頁
(1990年)の記載と同様のカップリング手順を用い
て、十分に定義されたポリ(THF)/PEGのブロッ
クコポリマーを調製した。
【0060】ポリ(THF)/PEGブロックコポリマ
ーを調製するのに使用した手順の例は、親油性−親水性
−親油性配列を有するブロックコポリマーについて、以
下に記す。親水性−親油性−親水性配列を有するブロッ
クコポリマーは、ビス(メタンスルホネート)ポリ(T
HF)化合物を2当量のPEGとカップリングすること
によっても調製できる。
【0061】ポリテトラヒドロフラン(0.01モル、
分子量1,000)を無水THF(50mL)に溶解し
た。次に、この溶液に、粉砕した水酸化カリウムペレッ
ト(11.2g)を添加した。15分後、PEG600ビス
(メタンスルホネート)(0.005モル)の無水TH
F(20mL)溶液を前記溶液に加えて、溶液を65℃
の還流温度に48時間加熱した。
【0062】過剰の水酸化カリウムとメタンスルホン酸
を反応混合物から濾別した。固体をさらにTHF 20
mLで洗浄することにより、生成物全てを濾液中に残し
た。溶媒を蒸発させると粘稠な液体が得られ、放置する
とワックス状の固体に結晶した。GPC、13C NMR
スペクトル、および1H NMRスペクトルにより、所望
の生成物(A-B-Aブロックコポリマー)と同定した。
未反応のPEGメタンスルホネートに対応するピーク
は、特に見つからなかった。ポリスチレン標準を用いて
予め較正したカラムにおいてTHFで測定したこの材料
のGPCから、材料(8.47g)の平均分子量が2,6
07であることが示された。この材料では、サブユニッ
トがA-B-A型構造にカップリングしたことを示す唯一
のピークが見られた。
【0063】本質的には同様の手順で合成したポリ(T
HF)とPEG化合物の混合物も、同様のGPC装置で
分析し、複数のピークがあることが分かった。例えば、
以下のものが挙げられる。
【0064】
【化3】
【0065】多数のハロゲン化銀平板状粒子エマルショ
ンを調製した。各エマルションの特徴を以下の表1に示
す。
【0066】実施例1(対照試料) 釜内容物:ゼラチン[ルーゼロット(Rousselot)1183、
12.5g]、水(2160mL)、4M HNO3(5.
5mL)、および臭化カリウム(12.6g、105.9
ミリモル)を10L反応釜に入れて、溶液をpBr1.
31およびpH2.00にした。
【0067】核形成:前記の釜溶液の温度を45℃に昇
温し、分散機の頭頂を4500rpmで回転させた。
1.96M硝酸銀溶液35mL(68.6ミリモル、添加
した合計銀量2.16%)、および1.96M臭化カリウ
ム溶液35mL(68.6ミリモル)を、33秒かけ
て、ダブルジェット法により、同時に添加した。
【0068】熟成の一時停止:45℃でさらに37秒混
合した後、釜の温度を20分かけて70℃に昇温した。
温度傾斜15分後、2.5M NaOH(80.0mL)
中の(NH42SO4(10.0g、75.8ミリモル)
の混合物を釜に加え(pH〜10.5とし)た。さらに
5分後、釜内容物を、4M HNO3(25mL)でpH
6.85に中和した。水(475mL)中の75%フタ
レート化ゼラチン(47.5g)の溶液を釜内容物に添
加し、混合物をさらに10分間撹拌した。
【0069】第1成長段階:1.96M硝酸銀溶液(2
1.6mL、42.4ミリモル、添加した合計銀量1.3
9%)を2分53秒かけて7.5mL/分で添加して、
pBrを1.63(−56mV)の値に上げた。pAg
を(−56mVに)制御しながら、1.96M硝酸銀溶
液(794ミリモル、添加した合計銀量25.5%)4
05mL、および1.96M臭化カリウムの相当溶液
を、7.5mL/分から20.8mL/分までの線形速度
で28分39秒かけて同時に添加した。
【0070】第2成長段階:1.96M硝酸銀溶液をシ
ングルジェットによりポンプ速度7.5mL/分で添加
して、pAgを−56mVから−15mVに上げた。こ
れは、添加した合計銀量約2.6%を要した。pAgを
(−15mVに)制御しながら、1.96M硝酸銀溶液
(860.4ミリモル、添加した合計銀量27.7%)4
39mL、および1.96M臭化カリウムの相当溶液
を、7.5mL/分から26.25mL/分までの線形速
度で26分かけて同時に添加した。この後、pAgを
(−15mVに)制御しながら、1.96M硝酸銀溶液
(1.26ミリモル、添加した合計銀量40.6%)64
5mL、および1.92M臭化カリウム溶液と0.04M
ヨウ化カリウム溶液の相当する混合物を、27mL/分
から37.5mL/分までの線形速度で20分かけて同
時に添加した。次に、エマルションを45℃に冷却し、
当業者に周知の手順を用いて沈殿させた。
【0071】この手順で得られた平板状粒子は、大抵が
六方晶であり、以下の特徴を有していた。 平均粒子等円直径:1.30μm 平均粒子厚さ:0.19μm(平均アスペクト比=6.
8:1) 平板状粒子についての変動係数(COV):20%(全
粒子の全体COV:23%) 平板状粒子の投影面積:98.5% 平板状粒子の割合:95%
【0072】実施例2 分子量2,600で親油性−親水性−親油性配列を有す
るポリ(THF)ブロックコポリマー(P1)界面活性
剤を、核形成工程前に反応容器に入れ(0.20g)、
さらに温度傾斜後の更なるゼラチンの添加中にも加えた
(0.30g)こと以外は、実施例1を繰り返した。界
面活性剤は、熟成後の粒子成長工程の開始までに添加し
た合計銀量の6.7重量%と、エマルション全体に導入
した合計銀量の0.16重量%を占めていた。
【0073】この手順で得られた平板状粒子は、大抵が
規則正しい六方晶形であり、以下の特徴を有していた。 平均粒子等円直径:0.97μm 平均粒子厚さ:0.24μm(平均アスペクト比=4:
1) 平板状粒子についての変動係数(COV):7%(全粒
子の全体COV:9%) 平板状粒子の投影面積:98.5% 平板状粒子の割合:97%
【0074】実施例2a 分子量2,600で親油性−親水性−親油性配列を有す
るポリ(THF)ブロックコポリマー(P1)界面活性
剤の減量した量を、核形成工程前に反応容器に入れ
(0.10g)、さらに温度傾斜後の更なるゼラチンの
添加中にも加えた(0.15g)こと以外は、実施例1
を繰り返した。界面活性剤は、熟成後の粒子成長工程の
開始までに添加した合計銀量の3.4重量%と、エマル
ション全体に導入した合計銀量の0.08重量%を占め
ていた。
【0075】この手順で得られた平板状粒子は、大抵が
規則正しい六方晶形であり、以下の特徴を有していた。 平均粒子等円直径:1.10μm 平均粒子厚さ:0.193μm(平均アスペクト比=5.
7:1) 平板状粒子についての変動係数(COV):8%(全粒
子の全体COV:10%) 平板状粒子の投影面積:98% 平板状粒子の割合:96%
【0076】実施例3 親水性−親油性−親水性配列を有しかつ分子量1,75
0のポリ(THF)ブロックコポリマー(P4)界面活
性剤を、核形成工程前に反応容器に入れ(0.20
g)、さらに温度傾斜後の更なるゼラチンの添加中にも
加えた(0.30g)こと以外は、実施例1を繰り返し
た。界面活性剤は、熟成後の粒子成長工程の開始までに
添加した合計銀量の6.7重量%と、エマルション全体
に導入した合計銀量の0.16重量%を占めていた。
【0077】この手順で得られた平板状粒子は、大抵が
規則正しい六方晶形であり、以下の特徴を有していた。 平均粒子等円直径:0.82μm 平均粒子厚さ:0.34μm(平均アスペクト比=2.
4:1) 平板状粒子についての変動係数(COV):8%(全粒
子の全体COV:10%) 平板状粒子の投影面積:98% 平板状粒子の割合:96.3%
【0078】実施例3a 親水性−親油性−親水性配列を有しかつ分子量1,75
0のポリ(THF)ブロックコポリマー(P4)界面活
性剤の減量した量を、核形成工程前に反応容器に入れ
(0.10g)、さらに温度傾斜後の更なるゼラチンの
添加中にも加えた(0.15g)こと以外は、実施例1
を繰り返した。界面活性剤は、熟成後の粒子成長工程の
開始までに添加した合計銀量の3.4重量%と、エマル
ション全体に導入した合計銀量の0.08重量%を占め
ていた。
【0079】この手順で得られた平板状粒子は、大抵が
規則正しい六方晶形であり、以下の特徴を有していた。 平均粒子等円直径:1.10μm 平均粒子厚さ:0.194μm(平均アスペクト比=5.
7:1) 平板状粒子についての変動係数(COV):16%(全
粒子の全体COV:17%) 平板状粒子の投影面積:99% 平板状粒子の割合:97%
【0080】実施例4 分子量1,900で親油性−親水性−親油性配列を有す
るポリ(THF)ブロックコポリマー(P2)界面活性
剤を、核形成工程前に反応容器に入れ(0.20g)、
さらに温度傾斜後の更なるゼラチンの添加中にも加えた
(0.30g)こと以外は、実施例1を繰り返した。界
面活性剤は、熟成後の粒子成長工程の開始までに添加し
た合計銀量の6.7重量%と、エマルション全体に導入
した合計銀量の0.16重量%を占めていた。
【0081】この手順で得られた平板状粒子は、大抵、
均一な六方晶形であり、以下の特徴を有していた。 平均粒子等円直径:0.83μm 平均粒子厚さ:0.306μm(平均アスペクト比=2.
7:1) 平板状粒子についての変動係数(COV):12%(全
粒子の全体COV:12.5%) 平板状粒子の投影面積:99.2% 平板状粒子の割合:98.6%
【0082】実施例5 分子量1,350で親水性−親油性−親水性配列を有す
るポリ(THF)ブロックコポリマー(P3)界面活性
剤を、核形成工程前に反応容器に入れ(0.20g)、
さらに温度傾斜後の更なるゼラチンの添加中にも加えた
(0.20g)こと以外は、実施例1を繰り返した。界
面活性剤は、熟成後の粒子成長工程の開始までに添加し
た合計銀量の5.4重量%と、エマルション全体に導入
した合計銀量の0.13重量%を占めていた。
【0083】この手順で得られた平板状粒子は、大抵が
規則正しい六方晶形であり、以下の特徴を有していた。 平均粒子等円直径:1.00μm 平均粒子厚さ:0.206μm(平均アスペクト比=4.
9:1) 平板状粒子についての変動係数(COV):10%(全
粒子の全体COV:15%) 平板状粒子の投影面積:98% 平板状粒子の割合:95%
【0084】実施例6(比較例) プルロニック(登録商標)31R1[ビー・エー・エス・エ
フ(BASF)製(MW3,200)](以下に示す。)
を、核形成工程前に反応容器に入れ(0.21g)、さ
らに温度傾斜後の更なるゼラチンの添加中にも加えた
(0.30g)こと以外は、実施例1を繰り返した。界
面活性剤は、熟成後の粒子成長工程の開始までに添加し
た合計銀量の6.8重量%と、エマルション全体に導入
した合計銀量の0.16重量%を占めていた。
【0085】プルロニック31R1: OH-(CH(CH3)CH2O)x-(CH2CH2O)y-(CH2
CH(CH3)O)x'-H (式中、xおよびx'は、6以上であり、エチレンオキ
サイドブロック(y)は、合計ブロックコポリマーの4
〜96%を占める。)
【0086】この手順で得られた平板状粒子は、以下の
特徴を有していた。 平均粒子等円直径:1.25μm 平均粒子厚さ:0.18μm(平均アスペクト比=6.
9:1) 平板状粒子についての変動係数(COV):18%(全
粒子の全体COV:19%) 平板状粒子の投影面積:99% 平板状粒子の割合:97%
【0087】この結果は、プルロニック31R1が、表面上
は、エマルションのCOVにほとんど影響を及ぼさず、
かつ粒子直径の低下にも非常にわずかな影響しか及ぼさ
ないことを示している。これは、米国特許第5,147,
771号公報;同第5,147,772号公報;同第5,
147,773号公報;および同第5,252,453号
公報に記載のAgX平板状粒子エマルションにおいてプ
ルロニック31R1によりツァウアー(Tsaur)らが観察した
劇的な効果とは対照的である。
【0088】実施例7(対照試料) 釜内容物:ゼラチン[ルーゼロット1183、45g]、水
(5120mL)、および臭化カリウム(92.8g、
0.78モル)を10L反応釜に入れて、溶液をpBr
0.82にした。
【0089】核形成:前記の釜溶液の温度を56℃に昇
温し、分散機の頭頂を4,500rpmで回転させた。
2.0M硝酸銀溶液72mL(144ミリモル、添加し
た合計銀量3.5%)を、8分かけて、シングルジェッ
ト法により添加した。
【0090】第1成長段階:pAgを(−110mV
に)制御しながら、2.0M硝酸銀溶液(2.21モル、
添加した合計銀量55.9%)405mLと、2.02M
臭化カリウム溶液の相当溶液を、9.0mから77.85
mL/分までの線形速度で25分30秒かけて同時に添
加した。
【0091】第2成長段階:2.0M硝酸銀溶液をシン
グルジェット法によりポンプ速度14.25mL/分で
添加して、pAgを−110mVから+65mVまで上
げた。これには、添加した合計銀量約18.9%を要し
た。次に、アンモニア溶液(0.9モル)を釜に20秒
かけて手で加えた。
【0092】pAgを(−45mVに)制御しながら、
2.0M硝酸銀(0.99モル、添加した合計銀量24.
1%)溶液495mL、および1.94M臭化カリウム
と0.06Mヨウ化カリウムの相当混合液を、16.5m
L/分の速度で30分かけて同時に添加した。この後、
エマルションを45℃に冷却し、当業者に周知の技術で
沈殿させた。
【0093】この手順で得られた平板状粒子は、以下の
特徴を有していた。 平均粒子等円直径:1.04μm 平均粒子厚さ:0.18μm(平均アスペクト比=5.
8:1) 平板状粒子についての変動係数(COV):38%(全
粒子の全体COV:41%) 平板状粒子の投影面積:97% 平板状粒子の割合:90%
【0094】このエマルションは、多数の針状(ロッ
ド)粒子を含んでおり、そのため、恐らくかなり低いp
Brでの核形成から得られることを特徴としている。
【0095】実施例8 分子量2,600で親油性−親水性−親油性配列を有す
るポリ(THF)ブロックコポリマー(P1)界面活性
剤を、核形成工程前にも反応容器に入れた(0.40
g)こと以外は、実施例7を繰り返した。界面活性剤
は、核形成工程で添加した合計銀量の2.6重量%と、
エマルション全体に導入した合計銀量の0.09重量%
を占めていた。
【0096】この手順で得られた平板状粒子は、以下の
特徴を有していた。 平均粒子等円直径:1.08μm 平均粒子厚さ:0.19μm(平均アスペクト比=5.
7:1) 平板状粒子についての変動係数(COV):28%(全
粒子の全体COV:33.0%) 平板状粒子の投影面積:95% 平板状粒子の割合:84%
【0097】このエマルションの針状粒子の数が著しく
減少したことに注目すべきである。明らかに、粒子成長
調整剤が、粒子の成長をいくらか抑制している。
【0098】実施例9(比較例) 分子量3,200で親油性−親水性−親油性配列を有す
るプルロニック31R1(ビー・エー・エス・エフ製)界面
活性剤を、核形成工程前にも反応容器に入れた(0.5
0g)こと以外は、実施例7を繰り返した。界面活性剤
は、核形成工程で添加した合計銀量の3.25重量%
と、エマルション全体に導入した合計銀量の0.11重
量%を占めていた。
【0099】この手順で得られた平板状粒子は、以下の
特徴を有していた。 平均粒子等円直径:1.05μm 平均粒子厚さ:0.18μm(平均アスペクト比=5.
8:1) 平板状粒子についての変動係数(COV):34%(全
粒子の全体COV:36%) 平板状粒子の投影面積:97% 平板状粒子の割合:92%
【0100】プルロニック31R1(ビー・エー・エス・エ
フ製)界面活性剤を用いても、このエマルションのCO
Vにはほとんど効果を発揮しない。このエマルション
は、多数の針状粒子の数が含まれていることに注目すべ
きである。粒子成長調整剤は、粒子の成長を抑制するの
に全く効果を発揮していない。
【0101】
【表1】
【0102】表1中、A.A.Rは、平均アスペクト比(A
verage Aspect Ratio)を意味する。
【0103】実施例10(a)(対照試料) 釜内容物:ゼラチン[ルーゼロット1183、12.5
g]、水(2160mL)、および臭化カリウム(1
2.6g)を10L反応釜に入れて、溶液をpBr1.3
1にした。
【0104】核形成:前記の釜溶液の温度を45℃に昇
温し、4,500rpmで撹拌しながら、2M硝酸銀
(添加した合計銀量2.0%)と2M臭化カリウムをそ
れぞれ40mLずつ、2分かけて、平衡させたダブルジ
ェット法により添加した。
【0105】熟成の一時停止:25分かけて温度を70
℃に昇温した。温度傾斜20分後に、2.5M NaOH
(80mL)中のアンモニウムスルフェート溶液(1
0.0g、75.8ミリモル)を添加し、pHを10.9
にした。さらに15分後、釜内容物を、4M硝酸でpH
6.85に中和し、水(475mL)中のゼラチン(4
6.0g)の溶液を加えて、混合物をさらに10分間撹
拌した。
【0106】第1成長段階:2.00M硝酸銀溶液(2
1.6mL、添加した合計銀量1.08%)を、7.5m
L/分で2分54秒かけて添加し、pBrを1.63に
上げた。pAgを(−56mVに)制御しながら、硝酸
銀と臭化カリウムの2.00N溶液を7.5mL/分から
29.0mL/分までの線形傾斜速度で45分かけて同
時に添加することにより、さらに銀1.64モル(合計
40.9%)を添加した。
【0107】第2成長段階:2.00M硝酸銀溶液の7.
5mL/分でのシングルジェット添加を、読み(mV)
が−23mVに上がるまで続けた。同様の溶液の平衡さ
せたダブルジェット添加を、7.5mL/分で再開し、
pAgを制御しながら46分かけて37.5mL/分ま
での線形傾斜により、さらに銀2.17モル(合計銀量
の54%)を添加した。45℃に冷却した後、エマルシ
ョンを沈殿させて標準的な方法で洗浄した。
【0108】実施例10(b)(対照試料) 熟成段階中でのアンモニア(および中和酸)の添加を除
いたこと以外は、実施例10(a)と同様の手順を追従
した。
【0109】実施例10(c)(対照試料) ポリマーP1(0.15g)を、中和工程の前に釜に添
加し、温度傾斜の終点で更に0.10gをゼラチンと一
緒に添加したこと以外は、実施例10(b)と同様の手
順を追従した。ブロックコポリマー界面活性剤の量は、
熟成粒子成長の開始前までに添加した銀の2.9重量%
であり、またエマルション中の合計銀量の0.06重量
%であった。
【0110】3種のエマルションはいずれも大抵が規則
正しい六方晶を構成していた。3種の母集団の特徴を以
下にまとめる。
【0111】 エマルション 10(a) 10(b) 10(c) 平均粒子等円直径(μm) 1.38 1.20 1.20 平均粒子厚さ(μm) 0.19 0.12 0.15 平均アスペクト比 7.7:1 10:1 7.8:1 COV(平板状粒子) 23% 33% 24% COV(全粒子) 24% 40% 25% 平板状粒子(投影面積) 99% 99% 99% 平板状粒子(数) 98% 90% 97%
【0112】実施例10(a)と実施例10(b)につ
いての数値を比較すると、不適合な粒子の割合の低減と
粒子寸法分布の狭域化におけるアンモニアの有利な効果
が示されている。しかしながら、得られた粒子は、アン
モニアの不存在下で調製されたものよりも、大きくかつ
かなり厚い。10(c)の数値は、ブロックコポリマー
界面活性剤が、その粒子寸法分布を制御する能力と不適
合な粒子の数を制限する能力においてアンモニアに類似
していることを明白にしている。粒子のアスペクト比
は、アンモニアを用いて調製したものと同等であるが、
平均するとより小さい。
【0113】
【発明の効果】本発明により得られる平板状の粒子とブ
ロックコポリマーを写真用エマルション中に添加するこ
とにより、該エマルションに界面活性特性を与え、かつ
ハロゲン化銀粒子の結晶形態の変化を調節することがで
き、粒子の変動係数(COV)を低下させることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 レイチェル・ジェーン・ホブソン アメリカ合衆国55144−1000ミネソタ州セ ント・ポール、スリーエム・センター(番 地の表示なし)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状のハロゲン化銀粒子と、A-B、
    A-(B-A)m、B-(A-B)m、(A-B)p-X、(B-
    A)p-X、[A-(B-A)mp-X、および[B-(A-
    B)mp-X(式中、mは、1またはそれ以上の整数、
    pは、3またはそれ以上の整数、Xは、p価の結合基を
    表し、Aは、ポリテトラヒドロフランブロックを表し、
    およびBは、ポリエチレンオキサイドブロックを表
    す。)からなる群より選ばれた構成のブロックコポリマ
    ーを含んで成る写真用ハロゲン化銀エマルション。
  2. 【請求項2】 (a)エマルション製造用釜内で臭化物
    イオンと分散用媒体から成る溶液を提供すること; (b)銀イオンの溶液を前記の臭化物イオンの溶液に添
    加して、ハロゲン化銀核の母集団を形成すること; (c)場合により、前記ハロゲン化銀核の母集団を熟成
    すること;および (d)平板状のハロゲン化銀粒子の母集団を形成するよ
    うに銀イオンとハロゲン化物イオンをさらに加えること の連続工程であって、工程(b)および/または工程
    (d)の前に、前記の釜に、A-B、A-(B-A)m、B
    -(A-B)m、(A-B)p-X、(B-A)p-X、[A-
    (B-A)mp-X、および[B-(A-B)mp-X(式
    中、mは、1またはそれ以上の整数、pは、3またはそ
    れ以上の整数、Xは、p価の結合基を表し、Aは、ポリ
    テトラヒドロフランブロックを表し、およびBは、ポリ
    エチレンオキサイドブロックを表す。)からなる群より
    選ばれたブロックコポリマーを加えることを特徴とする
    連続工程を含んで成る平板状のハロゲン化銀粒子エマル
    ションの製造方法。
  3. 【請求項3】 構造:A-B-A(式中、Aは、ポリテト
    ラヒドロフランブロックを表し、およびBは、ポリエチ
    レンオキサイドブロックを表す。)を有するトリブロッ
    クコポリマーから本質的に構成されるポリマー組成物。
JP9001329A 1996-01-09 1997-01-08 写真用ハロゲン化銀エマルション Pending JPH09197601A (ja)

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