JPH09198712A - 光学的情報記録媒体及びその製造方法 - Google Patents
光学的情報記録媒体及びその製造方法Info
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- JPH09198712A JPH09198712A JP8009043A JP904396A JPH09198712A JP H09198712 A JPH09198712 A JP H09198712A JP 8009043 A JP8009043 A JP 8009043A JP 904396 A JP904396 A JP 904396A JP H09198712 A JPH09198712 A JP H09198712A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】誘電体層を、ZnS と、窒素を膜中のシリコンと
結合させたシリコン窒酸化物の混合物とすることによ
り、機械的強度が高まり、オーバーライトサイクル特性
を向上させた相変化型光学的情報記録媒体を提供する。 【解決手段】基板上1に、少なくとも第1の誘電体層2
と、レーザー光線の照射によって光学的に識別可能な状
態間で可逆的変化を生じる材料からなる記録層3と、第
2の誘電体層4を積層し、少なくとも前記第1の誘電体
層2と前記第2の誘電体層4のうちの一方がZnSとシリコ
ン窒酸化物の混合物とする。この誘電体層は、ZnSとSiO
2とSi3N4の混合物からなるターゲットから希ガスと窒素
の混合ガス雰囲気でスパッタ法で成膜し、誘電体中にお
けるZnS 量が40mol%以上95mol%以下、かつSi3N4とS
iO2のモル比(Si3N4/SiO2 )を0.05以上1以下の範
囲とするのが好ましい。
結合させたシリコン窒酸化物の混合物とすることによ
り、機械的強度が高まり、オーバーライトサイクル特性
を向上させた相変化型光学的情報記録媒体を提供する。 【解決手段】基板上1に、少なくとも第1の誘電体層2
と、レーザー光線の照射によって光学的に識別可能な状
態間で可逆的変化を生じる材料からなる記録層3と、第
2の誘電体層4を積層し、少なくとも前記第1の誘電体
層2と前記第2の誘電体層4のうちの一方がZnSとシリコ
ン窒酸化物の混合物とする。この誘電体層は、ZnSとSiO
2とSi3N4の混合物からなるターゲットから希ガスと窒素
の混合ガス雰囲気でスパッタ法で成膜し、誘電体中にお
けるZnS 量が40mol%以上95mol%以下、かつSi3N4とS
iO2のモル比(Si3N4/SiO2 )を0.05以上1以下の範
囲とするのが好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザー光線等の
光学的手段を用いて情報を高密度かつ高速に記録、再生
および書換えを行う光学的情報記録媒体およびその製造
方法に関するものである。
光学的手段を用いて情報を高密度かつ高速に記録、再生
および書換えを行う光学的情報記録媒体およびその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザー光線等を利用して光ディスク上
に高密度な情報の記録再生を行う技術は公知であり、現
在文書ファイル、静止画ファイル、コンピュータ用外部
メモリ等への応用が行われている。また書換え可能型の
情報記録システムの研究開発も進められており、その一
つに相変化光ディスクがある。相変化光ディスクは記録
膜がレーザー光線の照射によってアモルファスと結晶間
(あるいは結晶とさらに異なる構造の結晶間)で可逆的
に状態変化を起こすことを利用して信号を記録し、アモ
ルファスと結晶の間の反射率の違いを光学的に検出して
信号の再生を行う。
に高密度な情報の記録再生を行う技術は公知であり、現
在文書ファイル、静止画ファイル、コンピュータ用外部
メモリ等への応用が行われている。また書換え可能型の
情報記録システムの研究開発も進められており、その一
つに相変化光ディスクがある。相変化光ディスクは記録
膜がレーザー光線の照射によってアモルファスと結晶間
(あるいは結晶とさらに異なる構造の結晶間)で可逆的
に状態変化を起こすことを利用して信号を記録し、アモ
ルファスと結晶の間の反射率の違いを光学的に検出して
信号の再生を行う。
【0003】相変化光ディスクは古い信号を消去しなが
ら新しい信号を記録するオーバーライトが、信号トラッ
ク上をレーザースポットが一回通過するだけでできると
いう大きなメリットがある。すなわち、レーザー光のパ
ワーを信号に応じて記録レベルと消去レベル間で変調し
て照射すると、記録レベルで照射された領域は古い信号
の有無に係わらず記録膜は溶融された後冷却されるため
にアモルファスになり、消去レベルで照射された領域は
結晶化温度以上に昇温されるために前の状態に係わらず
結晶となるのである。
ら新しい信号を記録するオーバーライトが、信号トラッ
ク上をレーザースポットが一回通過するだけでできると
いう大きなメリットがある。すなわち、レーザー光のパ
ワーを信号に応じて記録レベルと消去レベル間で変調し
て照射すると、記録レベルで照射された領域は古い信号
の有無に係わらず記録膜は溶融された後冷却されるため
にアモルファスになり、消去レベルで照射された領域は
結晶化温度以上に昇温されるために前の状態に係わらず
結晶となるのである。
【0004】相変化光ディスクの構造は、記録層を誘電
体層でサンドイッチして基板上に設けた3層構造と、さ
らにその上に反射膜を設けた4層構造が一般的である。
誘電体層の役割は1)記録層のレーザー光吸収率を高め
る、2)アモルファス状態と結晶状態の反射率変化を大き
くして再生信号振幅を大きくする、3)基板を熱的ダメー
ジから保護する等がある。
体層でサンドイッチして基板上に設けた3層構造と、さ
らにその上に反射膜を設けた4層構造が一般的である。
誘電体層の役割は1)記録層のレーザー光吸収率を高め
る、2)アモルファス状態と結晶状態の反射率変化を大き
くして再生信号振幅を大きくする、3)基板を熱的ダメー
ジから保護する等がある。
【0005】相変化光ディスクの場合、信号記録時には
記録膜を融点(例えば600℃)以上に昇温して溶融す
る過程があるために、誘電体層は大きな熱的ストレスを
受ける。そのために内部応力が小さく、かつ熱的に安定
な誘電体材料としてZnSとSiO 2の混合材料(以下ZnS-Si
O2)が開発されている(第35回応用物理学関係連合講演
会予稿集28P-ZQ-3, P839(1988))。この材料は屈折率が
大きいためにレーザー光の吸収率を高めたり、アモルフ
ァスと結晶の反射率変化を大きくするのにも適してい
る。
記録膜を融点(例えば600℃)以上に昇温して溶融す
る過程があるために、誘電体層は大きな熱的ストレスを
受ける。そのために内部応力が小さく、かつ熱的に安定
な誘電体材料としてZnSとSiO 2の混合材料(以下ZnS-Si
O2)が開発されている(第35回応用物理学関係連合講演
会予稿集28P-ZQ-3, P839(1988))。この材料は屈折率が
大きいためにレーザー光の吸収率を高めたり、アモルフ
ァスと結晶の反射率変化を大きくするのにも適してい
る。
【0006】ZnS-SiO2の混合材料の微細構造は数10オン
グストローム(数nm)のZnS 結晶がアモルファス状態
のSiO2中に分散していることが確認されている。誘電体
層は一般的にはスパッタ法で成膜されるが、スパッタ法
で成膜されたZnS は多結晶であり、繰返し記録による加
熱の影響で結晶粒径が変化して記録特性が変化したり、
薄膜の熱破壊につながるが、SiO2中にZnSを分散させる
ことによってZnSの結晶成長を防ぎ、安定な誘電体材料
となっていると考えられる。
グストローム(数nm)のZnS 結晶がアモルファス状態
のSiO2中に分散していることが確認されている。誘電体
層は一般的にはスパッタ法で成膜されるが、スパッタ法
で成膜されたZnS は多結晶であり、繰返し記録による加
熱の影響で結晶粒径が変化して記録特性が変化したり、
薄膜の熱破壊につながるが、SiO2中にZnSを分散させる
ことによってZnSの結晶成長を防ぎ、安定な誘電体材料
となっていると考えられる。
【0007】また、ZnS-SiO2をスパッタ法で成膜すると
き、Arガスに加えてN2ガスを微量添加するとさらに熱的
安定性が増して、信号のオーバーライトサイクルが向上
することが提案されている(特開平3−232133号
公報)。
き、Arガスに加えてN2ガスを微量添加するとさらに熱的
安定性が増して、信号のオーバーライトサイクルが向上
することが提案されている(特開平3−232133号
公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の技術は、ZnS-SiO2をスパッタ法で成膜する場合に、
Ar+N2雰囲気で成膜するとオーバーライトサイクルは向
上するが、N2添加量が多すぎると記録消去特性が変化し
たりオーバーライトサイクル後の記録信号の熱的安定性
が低下するといった現象が現れることが分かった。原因
は過剰に添加されたN2ガスは誘電体中に誘電体を構成す
る元素と結合することなく取り込まれるために、オーバ
ーライトサイクルによって加熱された場合に記録膜中に
移動し、記録膜の構成元素と結合して記録膜の特性を変
えてしまうためと考えられる。
来の技術は、ZnS-SiO2をスパッタ法で成膜する場合に、
Ar+N2雰囲気で成膜するとオーバーライトサイクルは向
上するが、N2添加量が多すぎると記録消去特性が変化し
たりオーバーライトサイクル後の記録信号の熱的安定性
が低下するといった現象が現れることが分かった。原因
は過剰に添加されたN2ガスは誘電体中に誘電体を構成す
る元素と結合することなく取り込まれるために、オーバ
ーライトサイクルによって加熱された場合に記録膜中に
移動し、記録膜の構成元素と結合して記録膜の特性を変
えてしまうためと考えられる。
【0009】本発明は、前記従来の問題を解決するた
め、相変化型光学的情報記録媒体のオーバーライトサイ
クル特性が良好で、高信頼性の光学的情報記録媒体を提
供することを目的とする。
め、相変化型光学的情報記録媒体のオーバーライトサイ
クル特性が良好で、高信頼性の光学的情報記録媒体を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の光学的情報記録媒体は、基板上に、少なく
とも第1の誘電体層と、レーザー光線の照射によって光
学的に識別可能な状態間で可逆的変化を生じる材料から
なる記録層と、第2の誘電体層を積層してなる光学的情
報記録媒体であって、少なくとも前記第1の誘電体層と
前記第2の誘電体層のうちの一方がZnS とシリコン窒酸
化物の混合物からなることを特徴とする。
め、本発明の光学的情報記録媒体は、基板上に、少なく
とも第1の誘電体層と、レーザー光線の照射によって光
学的に識別可能な状態間で可逆的変化を生じる材料から
なる記録層と、第2の誘電体層を積層してなる光学的情
報記録媒体であって、少なくとも前記第1の誘電体層と
前記第2の誘電体層のうちの一方がZnS とシリコン窒酸
化物の混合物からなることを特徴とする。
【0011】前記構成においては、誘電体中におけるZn
S 量が40mol%以上95mol%以下、かつSi3N4とSiO2の
モル比(Si3N4/SiO2 )が、0.05以上1以下の範囲
であることが好ましい。
S 量が40mol%以上95mol%以下、かつSi3N4とSiO2の
モル比(Si3N4/SiO2 )が、0.05以上1以下の範囲
であることが好ましい。
【0012】次に本発明の光学的情報記録媒体の第1番
目の製造方法は、基板上に、少なくとも第1の誘電体層
と、レーザー光線の照射によって光学的に識別可能な状
態間で可逆的変化を生じる材料からなる記録層と、第2
の誘電体層を積層してなる光学的情報記録媒体の製造方
法であって、少なくとも前記第1の誘電体層と前記第2
の誘電体層のうちの一方がZnS とシリコン窒酸化物の混
合物からなり、かつ前記誘電体層をZnSとSiO2とSi3N4の
混合物からなるターゲットを用いて、希ガスと窒素の混
合ガス雰囲気でスパッタ法で成膜することを特徴とす
る。
目の製造方法は、基板上に、少なくとも第1の誘電体層
と、レーザー光線の照射によって光学的に識別可能な状
態間で可逆的変化を生じる材料からなる記録層と、第2
の誘電体層を積層してなる光学的情報記録媒体の製造方
法であって、少なくとも前記第1の誘電体層と前記第2
の誘電体層のうちの一方がZnS とシリコン窒酸化物の混
合物からなり、かつ前記誘電体層をZnSとSiO2とSi3N4の
混合物からなるターゲットを用いて、希ガスと窒素の混
合ガス雰囲気でスパッタ法で成膜することを特徴とす
る。
【0013】次に本発明の光学的情報記録媒体の第2番
目の製造方法は、基板上に、少なくとも第1の誘電体層
と、レーザー光線の照射によって光学的に識別可能な状
態間で可逆的変化を生じる材料からなる記録層と、第2
の誘電体層を積層してなる光学的情報記録媒体の製造方
法であって、少なくとも前記第1の誘電体層と前記第2
の誘電体層のうちの一方がZnS とシリコン窒酸化物の混
合物からなり、かつ前記誘電体層を、ZnSと酸化シリコ
ンSiOx(0≦x≦1.95) の混合物からなるターゲットを用
いて、希ガスと窒素の混合ガス雰囲気もしくは希ガスと
窒素と酸素の混合ガス雰囲気でスパッタ法で成膜するこ
とを特徴とする。
目の製造方法は、基板上に、少なくとも第1の誘電体層
と、レーザー光線の照射によって光学的に識別可能な状
態間で可逆的変化を生じる材料からなる記録層と、第2
の誘電体層を積層してなる光学的情報記録媒体の製造方
法であって、少なくとも前記第1の誘電体層と前記第2
の誘電体層のうちの一方がZnS とシリコン窒酸化物の混
合物からなり、かつ前記誘電体層を、ZnSと酸化シリコ
ンSiOx(0≦x≦1.95) の混合物からなるターゲットを用
いて、希ガスと窒素の混合ガス雰囲気もしくは希ガスと
窒素と酸素の混合ガス雰囲気でスパッタ法で成膜するこ
とを特徴とする。
【0014】前記第1〜2番目の製造方法においては、
誘電体中におけるZnS 量が40mol%以上95mol%以下、
かつSi3N4とSiO2のモル比(Si3N4/SiO2 )が、0.05
以上1以下の範囲となるように成膜することが好まし
い。
誘電体中におけるZnS 量が40mol%以上95mol%以下、
かつSi3N4とSiO2のモル比(Si3N4/SiO2 )が、0.05
以上1以下の範囲となるように成膜することが好まし
い。
【0015】前記した本発明の構成によれば、誘電体層
をZnS と、窒素を膜中のシリコンと結合させたシリコン
窒酸化物の混合物とすることで機械的強度が高まり、オ
ーバーライトサイクルが向上する。窒素が膜中元素と結
合しているためにオーバーライトサイクルによって加熱
された場合でも記録膜中に移動することなく、記録特性
は変化しない。
をZnS と、窒素を膜中のシリコンと結合させたシリコン
窒酸化物の混合物とすることで機械的強度が高まり、オ
ーバーライトサイクルが向上する。窒素が膜中元素と結
合しているためにオーバーライトサイクルによって加熱
された場合でも記録膜中に移動することなく、記録特性
は変化しない。
【0016】また、本発明の第1〜2番目の製造方法に
よれば、前記誘電体層を一つのターゲットから再現性よ
く安定して効率良くかつ合理的に成膜できる。
よれば、前記誘電体層を一つのターゲットから再現性よ
く安定して効率良くかつ合理的に成膜できる。
【0017】
【発明の実施の形態】相変化光ディスクは記録動作によ
って高温に達するために、様々な耐熱保護層が研究され
てきたが、その一つの解がZnS-SiO2膜である。ZnS-SiO2
は内部応力が小さく、かつ熱的に安定であるために、良
好だと思われてきたそれまでの誘電体材料に比べてオー
バーライトサイクルが大幅に改善された。さらには、Zn
S-SiO2をAr+N2雰囲気でスパッタして成膜すると、オー
バーライトサイクルがさらに向上する。
って高温に達するために、様々な耐熱保護層が研究され
てきたが、その一つの解がZnS-SiO2膜である。ZnS-SiO2
は内部応力が小さく、かつ熱的に安定であるために、良
好だと思われてきたそれまでの誘電体材料に比べてオー
バーライトサイクルが大幅に改善された。さらには、Zn
S-SiO2をAr+N2雰囲気でスパッタして成膜すると、オー
バーライトサイクルがさらに向上する。
【0018】しかしながら、ZnS-SiO2をAr+N2雰囲気で
成膜する場合のN2添加量には上限があることが分かっ
た。すなわちN2添加量が多すぎると記録消去特性が変化
したりオーバーライトサイクル後の記録信号の熱的安定
性が低下するといった現象が現れた。発明者らのさらな
る研究によって原因は微量に添加されたN2ガスは誘電体
を構成する元素、例えばシリコンと結合しているが、さ
らに過剰に添加されたN2ガスは誘電体中に誘電体を構成
する元素と結合することなく取り込まれていることが分
かった。
成膜する場合のN2添加量には上限があることが分かっ
た。すなわちN2添加量が多すぎると記録消去特性が変化
したりオーバーライトサイクル後の記録信号の熱的安定
性が低下するといった現象が現れた。発明者らのさらな
る研究によって原因は微量に添加されたN2ガスは誘電体
を構成する元素、例えばシリコンと結合しているが、さ
らに過剰に添加されたN2ガスは誘電体中に誘電体を構成
する元素と結合することなく取り込まれていることが分
かった。
【0019】窒素が膜中元素と結合しているか、あるい
は単に膜中に取り込まれているかは、例えば昇温脱離分
析法(TDS)により検証できる。TDSはサンプル片
を真空中で加熱することにより放出される元素を検出す
るものであるが、Ar+N2雰囲気で成膜されたZnS-SiO2膜
の場合、N2添加量が少ない場合は約700℃〜900℃
にかけてN2の放出ピークが現れたが、N2添加量が多くな
ると約300℃〜500℃にかけて新たなピークが出現
した。これらの2つのピークのうち、低温側のピークは
膜中に元素と結合することなく取り込まれた窒素が放出
されたものであり、逆に高温側のピークは膜中元素、例
えばシリコンと結合した窒素が解離して放出されたもの
と考えられる。
は単に膜中に取り込まれているかは、例えば昇温脱離分
析法(TDS)により検証できる。TDSはサンプル片
を真空中で加熱することにより放出される元素を検出す
るものであるが、Ar+N2雰囲気で成膜されたZnS-SiO2膜
の場合、N2添加量が少ない場合は約700℃〜900℃
にかけてN2の放出ピークが現れたが、N2添加量が多くな
ると約300℃〜500℃にかけて新たなピークが出現
した。これらの2つのピークのうち、低温側のピークは
膜中に元素と結合することなく取り込まれた窒素が放出
されたものであり、逆に高温側のピークは膜中元素、例
えばシリコンと結合した窒素が解離して放出されたもの
と考えられる。
【0020】そして高温側のピークのみが現れるZnS-Si
O2膜で形成した光ディスクはオーバーライト特性が優れ
るが、低温側のピークが大きいZnS-SiO2膜で形成した光
ディスクは逆にオーバーライト特性が低下することが分
かった。オーバーライト時には第1のピークが現れる3
00℃〜500℃より高温に達するために、誘電体中の
窒素は記録膜中に移り、記録膜元素と結合して記録特性
に影響を与えているものと考えられる。
O2膜で形成した光ディスクはオーバーライト特性が優れ
るが、低温側のピークが大きいZnS-SiO2膜で形成した光
ディスクは逆にオーバーライト特性が低下することが分
かった。オーバーライト時には第1のピークが現れる3
00℃〜500℃より高温に達するために、誘電体中の
窒素は記録膜中に移り、記録膜元素と結合して記録特性
に影響を与えているものと考えられる。
【0021】次に誘電体中の窒素濃度を二次イオン質量
分析(SIMS)およびオージェ電子分光法(AES)
で分析した結果、ZnS-SiO2膜をZnSとSiO2の混合ターゲ
ットからAr+N2雰囲気で成膜した場合、窒素濃度は全て
がシリコンと結合していると仮定してSi3N4量で換算す
ると、Si3N4/SiO2のモル比が0.05未満のとき、高温側ピ
ークが支配的であるのに対して、それ以上添加した誘電
体膜では高温側ピークは同じでも低温側ピークが大きく
なり支配的になることが分かった。
分析(SIMS)およびオージェ電子分光法(AES)
で分析した結果、ZnS-SiO2膜をZnSとSiO2の混合ターゲ
ットからAr+N2雰囲気で成膜した場合、窒素濃度は全て
がシリコンと結合していると仮定してSi3N4量で換算す
ると、Si3N4/SiO2のモル比が0.05未満のとき、高温側ピ
ークが支配的であるのに対して、それ以上添加した誘電
体膜では高温側ピークは同じでも低温側ピークが大きく
なり支配的になることが分かった。
【0022】そこで低温側ピークが出現することなく、
すなわち膜中元素と結合しない窒素を含むことなく膜中
元素と結合した窒素を増やすことができたなら、オーバ
ーライト特性はさらに向上すると考え、鋭意検討した。
その結果、以下のことが分かった。 (1)ZnS量は膜中に40mol%以上95mol%以下必要で
ある。95mol%を越えると良好なオーバーライトサイク
ル特性が得られなかった。これはZnSの結晶を充分に分
散するだけのシリコン窒酸化物が含まれていないため
に、記録時の昇温によってZnSの結晶成長が進み、記録
特性が変化し、あるいは誘電体膜が破壊されやすくなる
ためと考えられる。一方40mol%未満ではサイクルにと
もなうノイズ増加が大きくなりサイクル特性はかえって
悪化した。また、誘電体膜の屈折率が小さくなり、アモ
ルファスと結晶の反射率変化が小さくなったり、または
スパッタ時の成膜速度が遅くなるために好ましくない。 (2)Si3N4のSiO2に対するモル比率は0.05以上1以
下の範囲がよい。0.05未満ではZnS-SiO2膜に比べて
サイクル特性は改善されるものの充分ではない。逆に1
以上ではサイクル特性はかえって劣化する。これはSi3N
4の添加で膜の機械的強度は強くなるものの、逆に硬く
なって脆くなるためではないかと推測される。なお、従
来のZnSとSiO2の混合ターゲットのAr+N2雰囲気での成膜
では、0.05以上にしようとすると膜中元素と結合し
ない窒素が増加するためにサイクル特性はかえって劣化
する。
すなわち膜中元素と結合しない窒素を含むことなく膜中
元素と結合した窒素を増やすことができたなら、オーバ
ーライト特性はさらに向上すると考え、鋭意検討した。
その結果、以下のことが分かった。 (1)ZnS量は膜中に40mol%以上95mol%以下必要で
ある。95mol%を越えると良好なオーバーライトサイク
ル特性が得られなかった。これはZnSの結晶を充分に分
散するだけのシリコン窒酸化物が含まれていないため
に、記録時の昇温によってZnSの結晶成長が進み、記録
特性が変化し、あるいは誘電体膜が破壊されやすくなる
ためと考えられる。一方40mol%未満ではサイクルにと
もなうノイズ増加が大きくなりサイクル特性はかえって
悪化した。また、誘電体膜の屈折率が小さくなり、アモ
ルファスと結晶の反射率変化が小さくなったり、または
スパッタ時の成膜速度が遅くなるために好ましくない。 (2)Si3N4のSiO2に対するモル比率は0.05以上1以
下の範囲がよい。0.05未満ではZnS-SiO2膜に比べて
サイクル特性は改善されるものの充分ではない。逆に1
以上ではサイクル特性はかえって劣化する。これはSi3N
4の添加で膜の機械的強度は強くなるものの、逆に硬く
なって脆くなるためではないかと推測される。なお、従
来のZnSとSiO2の混合ターゲットのAr+N2雰囲気での成膜
では、0.05以上にしようとすると膜中元素と結合し
ない窒素が増加するためにサイクル特性はかえって劣化
する。
【0023】前記(1)(2)を同時に満たす範囲に誘
電体の組成があれば良好なオーバーライトサイクルが得
られる。なお、誘電体膜はZnSとシリコン窒酸化物の混
合物と考えられ、またSi,O,Nの元素の結合としては、Si
-O,Si-N,O-Nが混在していると考えられるが、本発明で
はこれをZnSとSiO2とSi3N4の混合物として表わすものと
する(誘電体が透明な場合はほぼこの表記方法が可能で
あることを確認した)。
電体の組成があれば良好なオーバーライトサイクルが得
られる。なお、誘電体膜はZnSとシリコン窒酸化物の混
合物と考えられ、またSi,O,Nの元素の結合としては、Si
-O,Si-N,O-Nが混在していると考えられるが、本発明で
はこれをZnSとSiO2とSi3N4の混合物として表わすものと
する(誘電体が透明な場合はほぼこの表記方法が可能で
あることを確認した)。
【0024】次に膜中元素と結合した窒素を多量に含
む、ZnSとシリコン窒酸化物の混合材料からなる誘電体
層を簡単かつ安定して成膜する製造方法について説明す
る。一つはZnSとSiO2とSi3N4からなる混合物ターゲット
から希ガス(例えばアルゴン)雰囲気でスパッタ法によ
り成膜する方法である。この場合、希ガスにさらに微量
のN2を添加するとサイクル特性が向上する場合がみられ
た。これはシリコン等のダングリングボンドに窒素原子
が結び付き、膜の強度が増したためと推測される。ただ
しこの場合も窒素添加量が多すぎるとサイクル特性は急
激に低下した。これは膜中に未結合の窒素が取り込まれ
るためと考えられる。
む、ZnSとシリコン窒酸化物の混合材料からなる誘電体
層を簡単かつ安定して成膜する製造方法について説明す
る。一つはZnSとSiO2とSi3N4からなる混合物ターゲット
から希ガス(例えばアルゴン)雰囲気でスパッタ法によ
り成膜する方法である。この場合、希ガスにさらに微量
のN2を添加するとサイクル特性が向上する場合がみられ
た。これはシリコン等のダングリングボンドに窒素原子
が結び付き、膜の強度が増したためと推測される。ただ
しこの場合も窒素添加量が多すぎるとサイクル特性は急
激に低下した。これは膜中に未結合の窒素が取り込まれ
るためと考えられる。
【0025】さらにはZnSと酸化シリコンSiOx(0≦x≦1.
95)の混合物からなるターゲットを用いて、希ガスと窒
素の混合ガス雰囲気もしくは希ガスと窒素と酸素の混合
ガス雰囲気でスパッタ法で成膜する。ターゲットの酸化
シリコンは充分に酸化されていないために、反応性スパ
ッタによって膜中には多量の膜中元素と結合した窒素が
導入される。
95)の混合物からなるターゲットを用いて、希ガスと窒
素の混合ガス雰囲気もしくは希ガスと窒素と酸素の混合
ガス雰囲気でスパッタ法で成膜する。ターゲットの酸化
シリコンは充分に酸化されていないために、反応性スパ
ッタによって膜中には多量の膜中元素と結合した窒素が
導入される。
【0026】図1に本発明による光学的情報記録媒体の
構造の一例を示す。基板1上に第1の誘電体層2、記録
層3、第2の誘電体層4、反射層5の順に積層してあ
る。基板1としてはガラス、樹脂等が使用可能である
が、一般的には透明なガラス、石英、ポリカーボネート
樹脂、ポリメチルメタアクリレート樹脂、ポリオレフィ
ン樹脂等が用いられる。記録層3は相変化媒体であり、
アモルファスと結晶間、あるいは結晶とさらに異なる結
晶間で状態変化を起こすTe,Se,Sb,In,Ge等の合金であ
り、例えばGeSbTe,InSbTe,GaSb,InGaSb,GeSnTe,AgSbTe
等である。反射層5はAu,Al,Ti,Ni,Cr等の単体あるいは
合金で構成される。そして第1の誘電体層2および/ま
たは第2の誘電体層4がZnSとシリコン窒酸化物の混合
材料で構成されるものである。
構造の一例を示す。基板1上に第1の誘電体層2、記録
層3、第2の誘電体層4、反射層5の順に積層してあ
る。基板1としてはガラス、樹脂等が使用可能である
が、一般的には透明なガラス、石英、ポリカーボネート
樹脂、ポリメチルメタアクリレート樹脂、ポリオレフィ
ン樹脂等が用いられる。記録層3は相変化媒体であり、
アモルファスと結晶間、あるいは結晶とさらに異なる結
晶間で状態変化を起こすTe,Se,Sb,In,Ge等の合金であ
り、例えばGeSbTe,InSbTe,GaSb,InGaSb,GeSnTe,AgSbTe
等である。反射層5はAu,Al,Ti,Ni,Cr等の単体あるいは
合金で構成される。そして第1の誘電体層2および/ま
たは第2の誘電体層4がZnSとシリコン窒酸化物の混合
材料で構成されるものである。
【0027】図1は反射層を有する4層構造であるが、
反射層を有しない3層構造、あるいはその他の積層構造
にも本発明の誘電体層は有効である。
反射層を有しない3層構造、あるいはその他の積層構造
にも本発明の誘電体層は有効である。
【0028】
【実施例】以下実施例を用いて本発明をさらに具体的に
説明する。
説明する。
【0029】
【実施例1】基板として信号記録用トラックを予め設け
た直径120mmのポリカーボネイト基板、記録層とし
てGeSbTeからなる3元材料、反射層としてAl合金、上下
の誘電体層としてZnSとSiO2とSi3N4の混合材料を用いて
光ディスクを作製した。なお、光ディスクの薄膜層を保
護するために反射層の上に樹脂コートを施した。ここで
各層の膜厚、記録層と反射層の組成をすべて同じとし
て、誘電体の組成比のみを変化させて、複数の光ディス
クを作製し、誘電体の組成とオーバーライトサイクル特
性について調べた。
た直径120mmのポリカーボネイト基板、記録層とし
てGeSbTeからなる3元材料、反射層としてAl合金、上下
の誘電体層としてZnSとSiO2とSi3N4の混合材料を用いて
光ディスクを作製した。なお、光ディスクの薄膜層を保
護するために反射層の上に樹脂コートを施した。ここで
各層の膜厚、記録層と反射層の組成をすべて同じとし
て、誘電体の組成比のみを変化させて、複数の光ディス
クを作製し、誘電体の組成とオーバーライトサイクル特
性について調べた。
【0030】各層の膜厚は第1の誘電体層が140n
m、記録層が25nm、第2の誘電体層が30nm、反
射層が150nmである。各層の成膜はスパッタ法で行
ったが、誘電体層はその組成比を変化させるために、Zn
SとSiO2とSi3N4のそれぞれのターゲットを用いてアルゴ
ン雰囲気での同時スパッタ法で成膜した。なお、誘電体
層中の各組成はSIMSおよびAESで求めた。
m、記録層が25nm、第2の誘電体層が30nm、反
射層が150nmである。各層の成膜はスパッタ法で行
ったが、誘電体層はその組成比を変化させるために、Zn
SとSiO2とSi3N4のそれぞれのターゲットを用いてアルゴ
ン雰囲気での同時スパッタ法で成膜した。なお、誘電体
層中の各組成はSIMSおよびAESで求めた。
【0031】作製した光ディスクはレーザー波長780
nm、開口数(NA)0.55の光学系を有する信号評
価装置により10m/sで回転しながら5MHzと3M
Hzを交互にオーバーライトしながら5MHzの信号の
CNR(信号対雑音比)を測定して、サイクル特性を求
めた。オーバーライトサイクルにともないCNRは低下
するが、初期CNRより3dB低下するオーバーライト
サイクルをもってその光ディスクのサイクル寿命と定義
した。
nm、開口数(NA)0.55の光学系を有する信号評
価装置により10m/sで回転しながら5MHzと3M
Hzを交互にオーバーライトしながら5MHzの信号の
CNR(信号対雑音比)を測定して、サイクル特性を求
めた。オーバーライトサイクルにともないCNRは低下
するが、初期CNRより3dB低下するオーバーライト
サイクルをもってその光ディスクのサイクル寿命と定義
した。
【0032】表1に誘電体の組成とサイクル寿命の関係
について示す。50万回以上の良好なサイクル寿命が得
られる誘電体材料の組成範囲は、ZnS量が40mol%以上
95mol%以下、かつSi3N4/SiO2が0.05以上1以下で
あることが確認できた。
について示す。50万回以上の良好なサイクル寿命が得
られる誘電体材料の組成範囲は、ZnS量が40mol%以上
95mol%以下、かつSi3N4/SiO2が0.05以上1以下で
あることが確認できた。
【0033】
【表1】
【0034】
【実施例2】ZnSとSiO2とSi3N4の混合材料からなるター
ゲットを作製して実施例1と同様の構造の光ディスクを
作製した。ターゲットの組成比はZnS:70mol%、SiO2:2
4mol%、Si3N4:6mol%(Si3N4/SiO2=0.25)である。誘電
体層の成膜はこのターゲットを用いてアルゴン雰囲気で
成膜(光ディスクA)、およびアルゴンと窒素の混合ガ
ス雰囲気で成膜した(光ディスクB)。光ディスクBで
の窒素添加量は全圧に対して2%の分圧とした。
ゲットを作製して実施例1と同様の構造の光ディスクを
作製した。ターゲットの組成比はZnS:70mol%、SiO2:2
4mol%、Si3N4:6mol%(Si3N4/SiO2=0.25)である。誘電
体層の成膜はこのターゲットを用いてアルゴン雰囲気で
成膜(光ディスクA)、およびアルゴンと窒素の混合ガ
ス雰囲気で成膜した(光ディスクB)。光ディスクBで
の窒素添加量は全圧に対して2%の分圧とした。
【0035】光ディスクA,Bを実施例1と同様の方法
でサイクル寿命を測定したところ、光ディスクAでは1
00万回、光ディスクBでは150万回であった。すな
わちZnSとSiO2とSi3N4の混合材料からなる単一のターゲ
ットから成膜しても良好なサイクル特性が得られること
が分かる。また窒素添加によってサイクル特性はさらに
良くなったが、これはZnSとSiO2とSi3N4の他の組成比か
らなるターゲットでも確認された。ただしサイクル特性
が改善される窒素の添加濃度は分圧で0.5%以上10%以下
であった。10%以上では逆にサイクル回数は低減した
が、これは膜中に未結合の窒素が取り込まれたためと考
えられる。
でサイクル寿命を測定したところ、光ディスクAでは1
00万回、光ディスクBでは150万回であった。すな
わちZnSとSiO2とSi3N4の混合材料からなる単一のターゲ
ットから成膜しても良好なサイクル特性が得られること
が分かる。また窒素添加によってサイクル特性はさらに
良くなったが、これはZnSとSiO2とSi3N4の他の組成比か
らなるターゲットでも確認された。ただしサイクル特性
が改善される窒素の添加濃度は分圧で0.5%以上10%以下
であった。10%以上では逆にサイクル回数は低減した
が、これは膜中に未結合の窒素が取り込まれたためと考
えられる。
【0036】
【実施例3】ZnSと酸化シリコンSiOx(x=1.1)の混合物か
らなるターゲットを作製して実施例1と同様の構造の光
ディスクを作製した。ターゲットの組成比はZnS:70mol
%、SiOx:30mol%である。誘電体層の成膜はこのターゲ
ットを用いてアルゴンと窒素と酸素の混合雰囲気で成膜
した(光ディスクC)。窒素添加量は全圧に対して10
%、酸素添加量は全圧に対して15%の分圧とした。この条
件で成膜された誘電体は無色透明であり、その組成を分
析したところ、ZnS:72mol%、SiO2:23mol%、Si3N4:5m
ol%(Si3N4/SiO2=0.22)であった。
らなるターゲットを作製して実施例1と同様の構造の光
ディスクを作製した。ターゲットの組成比はZnS:70mol
%、SiOx:30mol%である。誘電体層の成膜はこのターゲ
ットを用いてアルゴンと窒素と酸素の混合雰囲気で成膜
した(光ディスクC)。窒素添加量は全圧に対して10
%、酸素添加量は全圧に対して15%の分圧とした。この条
件で成膜された誘電体は無色透明であり、その組成を分
析したところ、ZnS:72mol%、SiO2:23mol%、Si3N4:5m
ol%(Si3N4/SiO2=0.22)であった。
【0037】光ディスクCを実施例1と同様の方法でサ
イクル寿命を測定したところ、140万回であり、良好
なサイクル特性が得られた。SiOxのxの値が0以上1.95以
下であれば本実施例の方法による成膜が有効であり、良
好なサイクル特性が得られることが分かった。xが1.95
を越えるとアルゴンと窒素の混合ガス雰囲気で成膜して
もサイクル特性の改善効果は小さいものであった。
イクル寿命を測定したところ、140万回であり、良好
なサイクル特性が得られた。SiOxのxの値が0以上1.95以
下であれば本実施例の方法による成膜が有効であり、良
好なサイクル特性が得られることが分かった。xが1.95
を越えるとアルゴンと窒素の混合ガス雰囲気で成膜して
もサイクル特性の改善効果は小さいものであった。
【0038】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、誘
電体層をZnS と、窒素を膜中のシリコンと結合させたシ
リコン窒酸化物の混合物とすることで機械的強度が高ま
り、オーバーライトサイクルが向上する。窒素が膜中元
素と結合しているためにオーバーライトサイクルによっ
て加熱された場合でも記録膜中に移動することなく、記
録特性は変化しない。その結果、とくに相変化型光学的
情報記録媒体のオーバーライトサイクル特性が良好で、
高信頼性の光学的情報記録媒体を提供することができ
る。
電体層をZnS と、窒素を膜中のシリコンと結合させたシ
リコン窒酸化物の混合物とすることで機械的強度が高ま
り、オーバーライトサイクルが向上する。窒素が膜中元
素と結合しているためにオーバーライトサイクルによっ
て加熱された場合でも記録膜中に移動することなく、記
録特性は変化しない。その結果、とくに相変化型光学的
情報記録媒体のオーバーライトサイクル特性が良好で、
高信頼性の光学的情報記録媒体を提供することができ
る。
【0039】また、本発明の第1〜2番目の製造方法に
よれば、前記誘電体層を一つのターゲットから再現性よ
く安定して効率良くかつ合理的に成膜できる。さらに、
本発明による光学的情報記録媒体及びその製造方法によ
れば、サイクル特性が良好で高信頼性の光ディスクを、
従来の製造方法と同じ装置で供給可能となる。
よれば、前記誘電体層を一つのターゲットから再現性よ
く安定して効率良くかつ合理的に成膜できる。さらに、
本発明による光学的情報記録媒体及びその製造方法によ
れば、サイクル特性が良好で高信頼性の光ディスクを、
従来の製造方法と同じ装置で供給可能となる。
【図1】本発明の実施形態の光学的情報記録媒体の一例
を示す断面図である。
を示す断面図である。
1 基板 2 第1の誘電体層 3 記録層 4 第2の誘電体層 5 反射層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 磯村 秀己 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 基板上に、少なくとも第1の誘電体層
と、レーザー光線の照射によって光学的に識別可能な状
態間で可逆的変化を生じる材料からなる記録層と、第2
の誘電体層を積層してなる光学的情報記録媒体であっ
て、少なくとも前記第1の誘電体層と前記第2の誘電体
層のうちの一方がZnS とシリコン窒酸化物の混合物から
なることを特徴とする光学的情報記録媒体。 - 【請求項2】 前記誘電体中におけるZnS 量が40mol%
以上95mol%以下、かつSi3N4とSiO2のモル比(Si3N4/S
iO2 )が、0.05以上1以下の範囲である請求項1に
記載の光学的情報記録媒体。 - 【請求項3】 基板上に、少なくとも第1の誘電体層
と、レーザー光線の照射によって光学的に識別可能な状
態間で可逆的変化を生じる材料からなる記録層と、第2
の誘電体層を積層してなる光学的情報記録媒体の製造方
法であって、少なくとも前記第1の誘電体層と前記第2
の誘電体層のうちの一方がZnS とシリコン窒酸化物の混
合物からなり、かつ前記誘電体層をZnSとSiO2とSi3N4の
混合物からなるターゲットを用いて、希ガスと窒素の混
合ガス雰囲気でスパッタ法で成膜することを特徴とする
光学的情報記録媒体の製造方法。 - 【請求項4】 基板上に、少なくとも第1の誘電体層
と、レーザー光線の照射によって光学的に識別可能な状
態間で可逆的変化を生じる材料からなる記録層と、第2
の誘電体層を積層してなる光学的情報記録媒体の製造方
法であって、少なくとも前記第1の誘電体層と前記第2
の誘電体層のうちの一方がZnS とシリコン窒酸化物の混
合物からなり、かつ前記誘電体層を、ZnSと酸化シリコ
ンSiOx(0≦x≦1.95) の混合物からなるターゲットを用
いて、希ガスと窒素の混合ガス雰囲気もしくは希ガスと
窒素と酸素の混合ガス雰囲気でスパッタ法で成膜するこ
とを特徴とする光学的情報記録媒体の製造方法。 - 【請求項5】 前記誘電体中におけるZnS 量が40mol%
以上95mol%以下、かつSi3N4とSiO2のモル比(Si3N4/S
iO2 )が、0.05以上1以下の範囲となるように成膜
する請求項3または4に記載の光学的情報記録媒体の製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8009043A JPH09198712A (ja) | 1996-01-23 | 1996-01-23 | 光学的情報記録媒体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8009043A JPH09198712A (ja) | 1996-01-23 | 1996-01-23 | 光学的情報記録媒体及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09198712A true JPH09198712A (ja) | 1997-07-31 |
Family
ID=11709624
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8009043A Pending JPH09198712A (ja) | 1996-01-23 | 1996-01-23 | 光学的情報記録媒体及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09198712A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6114001A (en) * | 1997-06-06 | 2000-09-05 | Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha | Optical information recording medium, and method for fabricating it |
| US6908725B2 (en) | 2001-01-16 | 2005-06-21 | Dphi Acquisitions, Inc. | Double-sided hybrid optical disk with surface topology |
| US7368222B2 (en) * | 2001-01-16 | 2008-05-06 | Dphi Acquisitions, Inc. | Optical data storage media with enhanced contrast |
| JP2016001746A (ja) * | 2008-07-31 | 2016-01-07 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 半導体装置 |
-
1996
- 1996-01-23 JP JP8009043A patent/JPH09198712A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6114001A (en) * | 1997-06-06 | 2000-09-05 | Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha | Optical information recording medium, and method for fabricating it |
| US6908725B2 (en) | 2001-01-16 | 2005-06-21 | Dphi Acquisitions, Inc. | Double-sided hybrid optical disk with surface topology |
| US7368222B2 (en) * | 2001-01-16 | 2008-05-06 | Dphi Acquisitions, Inc. | Optical data storage media with enhanced contrast |
| JP2016001746A (ja) * | 2008-07-31 | 2016-01-07 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 半導体装置 |
| US10937897B2 (en) | 2008-07-31 | 2021-03-02 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device and method for manufacturing the same |
| US12074210B2 (en) | 2008-07-31 | 2024-08-27 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device and method for manufacturing the same |
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