JPH09202933A - 焼入性に優れた高強度アルミニウム合金 - Google Patents
焼入性に優れた高強度アルミニウム合金Info
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- JPH09202933A JPH09202933A JP1054796A JP1054796A JPH09202933A JP H09202933 A JPH09202933 A JP H09202933A JP 1054796 A JP1054796 A JP 1054796A JP 1054796 A JP1054796 A JP 1054796A JP H09202933 A JPH09202933 A JP H09202933A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 焼入性に優れた高強度アルミニウム合金を得
る。 【解決手段】 重量%で、Mg:0.4〜1.0%,S
i:0.6〜1.6%を含有し、かつMg2 Si量とM
g2 Siバランス組成よりも過剰なSi量が 1.2−0.15×(過剰Si量)≧(Mg2 Si量)
≧1.4−1.4×(過剰Si量) ここで、(過剰Si量)=(全Si量)−(Mg2 Si
としてのSi量)なる関係式を満足し、残部がAlおよ
び不可避的不純物よりなることを特徴とする焼入性に優
れた高強度アルミニウム合金。なお、上記アルミニウム
合金には少量のCu,Zn,Mn,Cr,Zr,V,F
e,Tiを特定元素として含有できる。これによって、
焼入性に優れるとともに、T6処理後の引張強さで30
0MPa以上を有する高強度アルミニウム合金を得るこ
とができる。
る。 【解決手段】 重量%で、Mg:0.4〜1.0%,S
i:0.6〜1.6%を含有し、かつMg2 Si量とM
g2 Siバランス組成よりも過剰なSi量が 1.2−0.15×(過剰Si量)≧(Mg2 Si量)
≧1.4−1.4×(過剰Si量) ここで、(過剰Si量)=(全Si量)−(Mg2 Si
としてのSi量)なる関係式を満足し、残部がAlおよ
び不可避的不純物よりなることを特徴とする焼入性に優
れた高強度アルミニウム合金。なお、上記アルミニウム
合金には少量のCu,Zn,Mn,Cr,Zr,V,F
e,Tiを特定元素として含有できる。これによって、
焼入性に優れるとともに、T6処理後の引張強さで30
0MPa以上を有する高強度アルミニウム合金を得るこ
とができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼入性に優れ、自
動車の構造材をはじめ、車両,電気機器,建築用等の材
料に適した高強度を有するアルミニウム合金に関する。
動車の構造材をはじめ、車両,電気機器,建築用等の材
料に適した高強度を有するアルミニウム合金に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、Al−Mg−Si系合金は押
出性に優れる上に、熱処理によって高強度が得られるた
め、車両,船舶,建築等の用途に広く使用されている。
近年、自動車の軽量化の観点から、アルミニウム合金の
押出型材が自動車の構造部材に適用されるようになり、
その材料として、上記のAl−Mg−Si系合金が注目
されている。本系合金は熱処理型合金であるため、通常
は溶体化・焼入れ後、時効処理を行って使用されるが、
JISA6063合金やJISA6NO1合金など、一
部の合金は焼入性に優れているため、この溶体化・焼入
れ処理を省略し、押出加工後そのまま時効処理を行える
ので製造コストを節約できるという利点を有している。
しかしながら、これらの焼入性に優れた合金はいずれも
時効処理後の強度が低く、構造材としては強度不足であ
った。
出性に優れる上に、熱処理によって高強度が得られるた
め、車両,船舶,建築等の用途に広く使用されている。
近年、自動車の軽量化の観点から、アルミニウム合金の
押出型材が自動車の構造部材に適用されるようになり、
その材料として、上記のAl−Mg−Si系合金が注目
されている。本系合金は熱処理型合金であるため、通常
は溶体化・焼入れ後、時効処理を行って使用されるが、
JISA6063合金やJISA6NO1合金など、一
部の合金は焼入性に優れているため、この溶体化・焼入
れ処理を省略し、押出加工後そのまま時効処理を行える
ので製造コストを節約できるという利点を有している。
しかしながら、これらの焼入性に優れた合金はいずれも
時効処理後の強度が低く、構造材としては強度不足であ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、焼入性に優
れ、溶体化・焼入れ処理を省略して、押出加工後そのま
ま時効処理を行うだけで、構造材として十分な強度が得
られるアルミニウム合金が望まれている。本発明は以上
の事情を背景としてなされたもので、焼入性に優れると
ともに、T6処理によって300MPa以上の引張強さ
が得られる高強度アルミニウム合金を提供することを目
的としたものである。
れ、溶体化・焼入れ処理を省略して、押出加工後そのま
ま時効処理を行うだけで、構造材として十分な強度が得
られるアルミニウム合金が望まれている。本発明は以上
の事情を背景としてなされたもので、焼入性に優れると
ともに、T6処理によって300MPa以上の引張強さ
が得られる高強度アルミニウム合金を提供することを目
的としたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】従来、Al−Mg−Si
系合金の焼入性はMg2 Si量および過剰Si量の増大
とともに低下するとされていた(たとえば、軽金属学会
編「アルミニウムの組織と性質」(1991))。しか
しながら、本発明者は、Al−Mg−Si系合金の焼入
性および時効硬化能に及ぼす合金成分の影響について種
々検討した結果、本系合金の成分組成を適切に選択する
とともに、Mg2 Si量と過剰Si量の関係を特定する
ことによって上記目的を達成できることを見い出し、本
発明をなすに至ったものである。すなわち、本発明は、 (1)重量%で、 Mg:0.4〜1.0% Si:0.6〜1.6% を含有し、かつMg2 Si量(重量%)とMg2 Siバ
ランス組成よりも過剰なSi量(重量%)が、 1.2−0.15×(過剰Si量)≧(Mg2 Si量)
≧1.4−1.4×(過剰Si量) ここで、(過剰Si量)=(全Si量)−(Mg2 Si
としてのSi量)なる関係式を満足し、残部がAlおよ
び不可避的不純物よりなることを特徴とする焼入性に優
れた高強度アルミニウム合金。
系合金の焼入性はMg2 Si量および過剰Si量の増大
とともに低下するとされていた(たとえば、軽金属学会
編「アルミニウムの組織と性質」(1991))。しか
しながら、本発明者は、Al−Mg−Si系合金の焼入
性および時効硬化能に及ぼす合金成分の影響について種
々検討した結果、本系合金の成分組成を適切に選択する
とともに、Mg2 Si量と過剰Si量の関係を特定する
ことによって上記目的を達成できることを見い出し、本
発明をなすに至ったものである。すなわち、本発明は、 (1)重量%で、 Mg:0.4〜1.0% Si:0.6〜1.6% を含有し、かつMg2 Si量(重量%)とMg2 Siバ
ランス組成よりも過剰なSi量(重量%)が、 1.2−0.15×(過剰Si量)≧(Mg2 Si量)
≧1.4−1.4×(過剰Si量) ここで、(過剰Si量)=(全Si量)−(Mg2 Si
としてのSi量)なる関係式を満足し、残部がAlおよ
び不可避的不純物よりなることを特徴とする焼入性に優
れた高強度アルミニウム合金。
【0005】(2)上記(1)記載のアルミニウム合金
において、さらに、重量%で、 Cu:0.05〜1.0% Zn:0.03〜1.5% Mn:0.03〜0.1% Cr:0.03〜0.1% Zr:0.03〜0.1% V :0.03〜0.1% Fe:0.03〜0.6% Ti:0.005〜0.2% のうちの1種または2種以上を含有する焼入性に優れた
高強度アルミニウム合金にある。
において、さらに、重量%で、 Cu:0.05〜1.0% Zn:0.03〜1.5% Mn:0.03〜0.1% Cr:0.03〜0.1% Zr:0.03〜0.1% V :0.03〜0.1% Fe:0.03〜0.6% Ti:0.005〜0.2% のうちの1種または2種以上を含有する焼入性に優れた
高強度アルミニウム合金にある。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
まず、成分組成の限定理由を述べる。なお、以下の%は
重量%を意味する。 Mg:Mgは本発明で対象としている系の合金で基本と
なる合金元素であり、Siとともに化合物を形成して強
度の上昇に寄与する。Mg量が0.4%未満では、析出
硬化によって強度の向上に寄与するMg2 Siの生成量
が少なくなるため、十分な強度が得られず、一方、1.
0%を越えれば焼入性が低下する上に、押出加工性も低
下することから、Mg量は0.4〜1.0%の範囲内と
した。
まず、成分組成の限定理由を述べる。なお、以下の%は
重量%を意味する。 Mg:Mgは本発明で対象としている系の合金で基本と
なる合金元素であり、Siとともに化合物を形成して強
度の上昇に寄与する。Mg量が0.4%未満では、析出
硬化によって強度の向上に寄与するMg2 Siの生成量
が少なくなるため、十分な強度が得られず、一方、1.
0%を越えれば焼入性が低下する上に、押出加工性も低
下することから、Mg量は0.4〜1.0%の範囲内と
した。
【0007】Si:Siも本発明の系の合金で基本とな
る合金元素であって、Mgとともに化合物を形成して強
度の向上に寄与する。Siが0.6%未満では硬化に寄
与するMg2 Siの生成量が少なくなるため、十分な強
度が得られない上に、焼入性が低下する。一方、1.6
%を越えると、凝固の際に粗大Si相が晶出して押出加
工性や曲げ加工性を低下させる。従って、Si量は0.
6〜1.6%の範囲とした。焼入性と強度のバランスか
らは0.7〜1.5%が好ましい。
る合金元素であって、Mgとともに化合物を形成して強
度の向上に寄与する。Siが0.6%未満では硬化に寄
与するMg2 Siの生成量が少なくなるため、十分な強
度が得られない上に、焼入性が低下する。一方、1.6
%を越えると、凝固の際に粗大Si相が晶出して押出加
工性や曲げ加工性を低下させる。従って、Si量は0.
6〜1.6%の範囲とした。焼入性と強度のバランスか
らは0.7〜1.5%が好ましい。
【0008】上記の基本組成以外に、Cu,Zn,C
r,Zr,V,Fe,Tiの中から1種以上を含有させ
ることも有効である。 Cu:Cuは時効硬化を促進し、合金の強度を高める元
素である。0.05%未満ではその効果が十分に得られ
ず、一方、1.0%を越えると耐食性が低下する。従っ
て、Cuの添加量は0.05〜1.0%の範囲内とし
た。 Zn:Znは合金の時効硬化性の向上を通じて強度の向
上に寄与する元素であり、その含有量が0.03%未満
では上記の効果が不十分であり、一方、1.5%を越え
ると曲げ加工性および耐食性が低下する。そのため、Z
nを添加する場合のZn量は0.03〜1.5%の範囲
内とした。
r,Zr,V,Fe,Tiの中から1種以上を含有させ
ることも有効である。 Cu:Cuは時効硬化を促進し、合金の強度を高める元
素である。0.05%未満ではその効果が十分に得られ
ず、一方、1.0%を越えると耐食性が低下する。従っ
て、Cuの添加量は0.05〜1.0%の範囲内とし
た。 Zn:Znは合金の時効硬化性の向上を通じて強度の向
上に寄与する元素であり、その含有量が0.03%未満
では上記の効果が不十分であり、一方、1.5%を越え
ると曲げ加工性および耐食性が低下する。そのため、Z
nを添加する場合のZn量は0.03〜1.5%の範囲
内とした。
【0009】Mn,Cr,Zr,V:これらの元素は強
度の向上と結晶粒の微細化に有効な元素であるが、いず
れも含有量が0.03%未満では上記の効果が十分に得
られず、一方、0.1%を越えると焼入性が低下する。
従って、Mn,Cr,ZrおよびVの含有量はいずれも
0.03〜0.1%の範囲内とした。 Fe:Feは本来、不可避的不純物として、アルミニウ
ム合金中に含まれる元素であるが、やはり強度の向上と
結晶粒の微細化に有効であり、0.03〜0.6%の範
囲内で添加しても良い。この場合、0.03%未満では
上記の効果が十分に得られず、一方、0.6%を越える
と上記効果は飽和するばかりでなく、巨大金属間化合物
が生成されて押出加工性、曲げ加工性等に悪影響を及ぼ
す恐れがある。従って、Feの含有量は0.03〜0.
6%の範囲内とした。
度の向上と結晶粒の微細化に有効な元素であるが、いず
れも含有量が0.03%未満では上記の効果が十分に得
られず、一方、0.1%を越えると焼入性が低下する。
従って、Mn,Cr,ZrおよびVの含有量はいずれも
0.03〜0.1%の範囲内とした。 Fe:Feは本来、不可避的不純物として、アルミニウ
ム合金中に含まれる元素であるが、やはり強度の向上と
結晶粒の微細化に有効であり、0.03〜0.6%の範
囲内で添加しても良い。この場合、0.03%未満では
上記の効果が十分に得られず、一方、0.6%を越える
と上記効果は飽和するばかりでなく、巨大金属間化合物
が生成されて押出加工性、曲げ加工性等に悪影響を及ぼ
す恐れがある。従って、Feの含有量は0.03〜0.
6%の範囲内とした。
【0010】また、Tiは一般に鋳塊の結晶粒微細化の
ため、単独あるいは微量のBと組み合わせて添加する。
この場合、Tiの含有量が0.005%未満では上記の
効果は得られず、0.2%を越えるとその効果は飽和す
る。従って、Tiの含有量は0.005〜0.2%の範
囲内とする。Bの添加量は0.0005〜0.03%が
有利である。つぎに、Mg2 Si量と過剰Si量の関係
について説明する。ここで、過剰Si量とは全Si量か
らMg2 SiとしてのSi量を差し引いた量である。
ため、単独あるいは微量のBと組み合わせて添加する。
この場合、Tiの含有量が0.005%未満では上記の
効果は得られず、0.2%を越えるとその効果は飽和す
る。従って、Tiの含有量は0.005〜0.2%の範
囲内とする。Bの添加量は0.0005〜0.03%が
有利である。つぎに、Mg2 Si量と過剰Si量の関係
について説明する。ここで、過剰Si量とは全Si量か
らMg2 SiとしてのSi量を差し引いた量である。
【0011】Al−Mg−Si系合金においては、Mg
2 Si量および過剰Si量の増加に伴い、強度は上昇す
る。本発明者がT6処理後の引張強さに及ぼすMg2 S
i量および過剰Si量の影響を調査した結果、Mg2 S
i量と過剰Si量が次式(1)を満足する時にT6処理
後の引張強さが300MPaを越えることが明らかにな
った。 (Mg2 Si量)≧1.4−1.4×(過剰Si量) ・・・・・(1)
2 Si量および過剰Si量の増加に伴い、強度は上昇す
る。本発明者がT6処理後の引張強さに及ぼすMg2 S
i量および過剰Si量の影響を調査した結果、Mg2 S
i量と過剰Si量が次式(1)を満足する時にT6処理
後の引張強さが300MPaを越えることが明らかにな
った。 (Mg2 Si量)≧1.4−1.4×(過剰Si量) ・・・・・(1)
【0012】一方、Mg2 Si量および過剰Si量の増
加に伴い、Al−Mg−Si系合金の焼入性は低下す
る。今、焼入性の指標として、水冷後180℃×8時間
の時効処理を行った場合の引張強さに対する、空冷後同
処理を行った場合の引張強さの比を取り、この値が0.
8以上を示すものを焼入性が良好であるとする。この焼
入性指標とMg2 Si量および過剰Si量の関係を調査
した結果、Mg2 Si量と過剰Si量が次式(2)を満
足する時に焼入性指標が0.8以上になることを見いだ
した。 1.2−0.15×(過剰Si量)≧(Mg2 Si量)・・・・・(2)
加に伴い、Al−Mg−Si系合金の焼入性は低下す
る。今、焼入性の指標として、水冷後180℃×8時間
の時効処理を行った場合の引張強さに対する、空冷後同
処理を行った場合の引張強さの比を取り、この値が0.
8以上を示すものを焼入性が良好であるとする。この焼
入性指標とMg2 Si量および過剰Si量の関係を調査
した結果、Mg2 Si量と過剰Si量が次式(2)を満
足する時に焼入性指標が0.8以上になることを見いだ
した。 1.2−0.15×(過剰Si量)≧(Mg2 Si量)・・・・・(2)
【0013】従って、Mg2 Si量と過剰Si量の関係
を次式(3)のように規定した。 1.2−0.15×(過剰Si量)≧(Mg2 Si量)≧1.4−1.4 ×(過剰Si量) ・・・・・・・・・・・・・(3) 以上のように、本発明では合金の成分組成を適切に調整
するとともに、Mg2Si量と過剰Si量の関係を特定
することによって、焼入性に優れるとともに、T6処理
によって300MPa以上の引張強さを示す高強度アル
ミニウム合金が得られる。
を次式(3)のように規定した。 1.2−0.15×(過剰Si量)≧(Mg2 Si量)≧1.4−1.4 ×(過剰Si量) ・・・・・・・・・・・・・(3) 以上のように、本発明では合金の成分組成を適切に調整
するとともに、Mg2Si量と過剰Si量の関係を特定
することによって、焼入性に優れるとともに、T6処理
によって300MPa以上の引張強さを示す高強度アル
ミニウム合金が得られる。
【0014】
【実施例】次に、本発明を実施例で説明する。表1に示
す化学成分を有する各合金を常法により、溶解,鋳造
し,面削,均質化処理を行って熱間押出用素材とした。
これらの素材を500℃で5分間予備加熱後、20m/
分の押出速度で熱間押出成形を行い、押出型材を作製し
た。型材の形状は板厚2mm、一辺40mmのロ型であ
る。押出後、50mm長さの試験片を切り出し、540
℃×30分の溶体化処理を施し、その温度から水冷およ
び空冷した後、180℃×8時間の時効処理を行った。
このようにして得られた各合金について、引張試験を実
施し、引張特性と焼入性を評価した。
す化学成分を有する各合金を常法により、溶解,鋳造
し,面削,均質化処理を行って熱間押出用素材とした。
これらの素材を500℃で5分間予備加熱後、20m/
分の押出速度で熱間押出成形を行い、押出型材を作製し
た。型材の形状は板厚2mm、一辺40mmのロ型であ
る。押出後、50mm長さの試験片を切り出し、540
℃×30分の溶体化処理を施し、その温度から水冷およ
び空冷した後、180℃×8時間の時効処理を行った。
このようにして得られた各合金について、引張試験を実
施し、引張特性と焼入性を評価した。
【0015】
【表1】
【0016】焼入性は溶体化後空冷した場合と水冷した
場合の180℃×8時間時効後の引張強さの比で評価し
た。さらに、耐食性,押出性および曲げ加工性について
も評価した。耐食性は500時間の塩水噴霧後の錆発生
状況から〇:錆無し,△:錆小,×:錆大の三段階に評
価した。押出性は押出型材の作製の際の押出成形の容易
さを、比較材のJISA6063合金を100として相
対評価した。また、曲げ加工性はパンチ半径200mm
でプレス曲げ試験によって行い、〇:良好,△:しわ有
り,×:割れ、の3段階で評価した。それらの結果を表
2に示す。
場合の180℃×8時間時効後の引張強さの比で評価し
た。さらに、耐食性,押出性および曲げ加工性について
も評価した。耐食性は500時間の塩水噴霧後の錆発生
状況から〇:錆無し,△:錆小,×:錆大の三段階に評
価した。押出性は押出型材の作製の際の押出成形の容易
さを、比較材のJISA6063合金を100として相
対評価した。また、曲げ加工性はパンチ半径200mm
でプレス曲げ試験によって行い、〇:良好,△:しわ有
り,×:割れ、の3段階で評価した。それらの結果を表
2に示す。
【0017】
【表2】
【0018】No.1〜28はいずれも合金の成分組成
が本発明で規定する範囲内で、かつMg2 Si量と過剰
Si量の関係が本発明で規定する条件を満たした例であ
る。これらの場合は、いずれも焼入性が良好(空冷材と
水冷材の引張強さの比が0.8以上)で、引張強さが3
00MPa以上の高強度が得られ、その他の特性も良好
である。
が本発明で規定する範囲内で、かつMg2 Si量と過剰
Si量の関係が本発明で規定する条件を満たした例であ
る。これらの場合は、いずれも焼入性が良好(空冷材と
水冷材の引張強さの比が0.8以上)で、引張強さが3
00MPa以上の高強度が得られ、その他の特性も良好
である。
【0019】これに対して、No.29〜38は合金の
成分範囲が本発明で規定する条件を満たさなかったた
め、全ての特性を同時に満足することはできなかった。
すなわち、No.29は焼入性は良好であるがT6処理
後の強度が低く、No.30は焼入性および強度には優
れているが、押出性および曲げ加工性に劣り、No.3
1は耐食性および押出性に劣り、No.32,33,3
5,36,37および38は焼入性,押出性および曲げ
加工性に劣る。また、No.34は耐食性および曲げ加
工性に劣っている。No.39および40は合金の成分
組成は本発明で規定する範囲内であるが、Mg2 Si量
と過剰Si量の関係が本発明で規定する関係式を満たさ
ないため、No.39は焼入性に劣り、No.40はT
6処理後の強度が300MPaに満たなかった。
成分範囲が本発明で規定する条件を満たさなかったた
め、全ての特性を同時に満足することはできなかった。
すなわち、No.29は焼入性は良好であるがT6処理
後の強度が低く、No.30は焼入性および強度には優
れているが、押出性および曲げ加工性に劣り、No.3
1は耐食性および押出性に劣り、No.32,33,3
5,36,37および38は焼入性,押出性および曲げ
加工性に劣る。また、No.34は耐食性および曲げ加
工性に劣っている。No.39および40は合金の成分
組成は本発明で規定する範囲内であるが、Mg2 Si量
と過剰Si量の関係が本発明で規定する関係式を満たさ
ないため、No.39は焼入性に劣り、No.40はT
6処理後の強度が300MPaに満たなかった。
【0020】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よるとMg2 Si量と過剰Siの量的関係を特定するこ
とによって、焼入性が良好で、耐食性,押出性,曲げ加
工性にも優れ、かつT6処理後の引張強さが300MP
a以上の高強度アルミニウム合金を得ることができる。
よるとMg2 Si量と過剰Siの量的関係を特定するこ
とによって、焼入性が良好で、耐食性,押出性,曲げ加
工性にも優れ、かつT6処理後の引張強さが300MP
a以上の高強度アルミニウム合金を得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 重量%で、 Mg:0.4〜1.0% Si:0.6〜1.6% を含有し、かつMg2 Si量(重量%)とMg2 Siバ
ランス組成よりも過剰なSi量(重量%)が、 1.2−0.15×(過剰Si量)≧(Mg2 Si量)
≧1.4−1.4×(過剰Si量) ここで、(過剰Si量)=(全Si量)−(Mg2 Si
としてのSi量)なる関係式を満足し、残部がAlおよ
び不可避的不純物よりなることを特徴とする焼入性に優
れた高強度アルミニウム合金。 - 【請求項2】 請求項1記載のアルミニウム合金におい
て、さらに、重量%で、 Cu:0.05〜1.0% Zn:0.03〜1.5% Mn:0.03〜0.1% Cr:0.03〜0.1% Zr:0.03〜0.1% V :0.03〜0.1% Fe:0.03〜0.6% Ti:0.005〜0.2% のうちの1種または2種以上を含有する焼入性に優れた
高強度アルミニウム合金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1054796A JPH09202933A (ja) | 1996-01-25 | 1996-01-25 | 焼入性に優れた高強度アルミニウム合金 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1054796A JPH09202933A (ja) | 1996-01-25 | 1996-01-25 | 焼入性に優れた高強度アルミニウム合金 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09202933A true JPH09202933A (ja) | 1997-08-05 |
Family
ID=11753294
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1054796A Withdrawn JPH09202933A (ja) | 1996-01-25 | 1996-01-25 | 焼入性に優れた高強度アルミニウム合金 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09202933A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6461454B2 (en) | 2000-04-20 | 2002-10-08 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) | Aluminum alloy plate for automobile and manufacturing method thereof |
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