JPH0920510A - 炭化炉及びこの炭化炉で得られた炭化物並びにこの炭化物を含有する吸着剤 - Google Patents

炭化炉及びこの炭化炉で得られた炭化物並びにこの炭化物を含有する吸着剤

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JPH0920510A
JPH0920510A JP7189823A JP18982395A JPH0920510A JP H0920510 A JPH0920510 A JP H0920510A JP 7189823 A JP7189823 A JP 7189823A JP 18982395 A JP18982395 A JP 18982395A JP H0920510 A JPH0920510 A JP H0920510A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、簡単な操作で吸着剤として利用でき
る良質の炭を得ることができる炭化炉を明らかにするこ
と、この炭化炉により製造された炭を利用した吸着剤を
明らかにすることを目的とするものである。 【構成】本発明に係る炭化炉は、炭化炉本体の下方に配
置したエゼクターにより炉内ガスの吸引を行ない、炉内
ガスを煙道管に導いた状態でバーナー火炎を炉内に導入
し炉内に配置した炭化材の炭化を行なうこと、を特徴と
する。本発明に係る炭化物は、炭化炉本体の下方に配置
したエゼクターにより炉内ガスの吸引を行ない、炉内ガ
スを煙道管に導いた状態でバーナー火炎を炉内に導入し
炉内に配置した炭化材の炭化を行なうことによって得ら
れる。本発明に係る吸着剤は、上記炭化炉で得られた炭
化物を粉砕し、これに天然ゼオライトの粉末を混合し、
結着剤を用いて練成した後に成形機により成形し、これ
を焼成して得られること、を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、松などの炭化材を
炭化する炭化炉、及び、この炭化炉で得られた炭化物、
並びにこの炭化物を組成分として含有する吸着剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】炭化材を炭化するには、空気(酸素)の
供給を制限して燃焼させるか、或いは空気を遮断して外
部から熱するかの2つの方法がある。前者は、古くから
「炭焼き」として広く知られている方法であり、後者
は、コークス・石炭ガス・タールを得る目的で石炭につ
いて行なわれている化学的な「乾留」である。
【0003】「乾留」は、外部から加える熱により炭化
材の分解を促進させる方法であるのに対し、「炭焼き」
は工程の初期段階での燃焼材の燃焼による熱で炭化材が
270℃以上に熱せられると生じる自然炭化(これを着
火ないし点火という)により炭化が進み、以後は原則と
して燃焼材の燃焼による加熱が不要である点に大きな差
がある。自然炭化は、炭化材中のホロセルロース(セル
ロース・ヘミセルロース)が275℃以上で分解し、そ
の分解熱(150〜200Kcal/炭材Kg)で更に
炭化が進む現象で、リグニンの分解はセルロースの分解
で発生したガスの燃焼で温度が上昇した段階で生じる。
【0004】上記した炭焼きでは温度管理が非常に難し
く、経験と感に頼る部分が多い。例えば窯内の状態ない
し温度を煙によって推定するため煙道から出る煙を、水
煙−きわだ煙−本きわだ煙−白煙−白青煙−青煙−あさ
ぎ−煙切れ等と分類されている。水煙は燃焼材が燃焼し
て着火に至る段階で煙道口温度80〜82℃、窯内温度
(天井から下約10cm)320〜350℃、きわだ煙
はセルロースが本格的に分解を開始している段階で煙道
口温度は82〜100℃、窯内温度は350〜400
℃、本きわだ煙は煙道口温度100〜170℃、白煙は
煙道口温度180〜230℃、窯内温度450〜500
℃で、煙温度が220℃を越えるとリグニンの分解が始
まり、白青煙は煙道口温度230〜250℃、窯内温度
500〜530℃、青煙は煙道口温度260〜300
℃、窯内温度540〜570℃で精練(ならし)作業の
開始時期、あさぎ煙は煙道口温度330〜350℃、窯
内温度600〜680℃、煙切れは煙道口温度360〜
380℃、窯内温度700〜800℃である。
【0005】上記は日本の炭焼き窯での炭化の温度であ
るが、この炭化温度と炭質との間には重要な関係があ
り、炭化温度105℃で木炭収量100%、留出液収量
0%、ガス収量0%、炭化温度200℃で木炭収量9
9.2%、留出液収量0.2%、ガス収量0.6%、炭
化温度400℃で木炭収量34.0%、留出液収量4
9.2%、ガス収量16.6%、炭化温度500℃で木
炭収量29.5%、留出液収量51.1%、ガス収量1
9.4%、炭化温度800℃で木炭収量25.6%、留
出液収量50.7%、ガス収量23.7%であり、得ら
れた木炭にもその成分(灰分、炭素、水素、ヨード吸
着)にも大きな差が生じる。
【0006】活性炭は表面積が大きく吸着性能に優れて
いることから各種の吸着剤として広く利用されている。
活性炭を製造するには、例えば、炭化前処理として、炭
化材を塩化亜鉛、リン酸、リン酸と硫酸の混合液に含浸
させる処理を行った後、750〜1000℃の温度で炭
化を行い、更に後処理として希硫酸と水とで洗う方法、
木炭を水蒸気又は炭酸ガスを絶えず流通させながら80
0〜1000℃程度の温度に1〜2時間程度保つ方法が
知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したように炭焼き
においては、黒炭窯にしろ白炭窯にしろ窯の構築には、
風向きを考慮した構築場所や土質・石質の選定を始め非
常に難しい技術を要するだけでなく、温度管理は更に難
しく、技量の優劣の違いにより、灰となってしまい炭と
して残る量に雲泥の差が生じることになり、得られる炭
の性能にも著しい差が生じることになる。
【0008】また、炭化材の樹種と、炭の用途にあった
性質を得るための炭化処理が必要であり、長年にわたり
蓄積されたノウハウが要求され、所謂修業が必要で、素
人が一朝にして為せることではない。
【0009】日本の山野をみると緑が濃く豊かに見える
が、その実は荒廃している。これは草木を燃料や堆肥と
して利用することが激減したこと、国内産木材の建築材
としての利用の減少、足場材など丸太から鉄パイプへの
変更、山林業就労者の激減などに起因するが、近年は酸
性雨による影響が重要視されている。
【0010】特に、松の立ち枯れが全国的に進んでお
り、かって青松白砂と愛でられていた時代が過去の遺産
となってしまう事態も懸念されている。
【0011】松の立ち枯れは、マツノセンザイチュウ
(一般に松食い虫)によるとの一説があるが、必ずしも
その主原因は特定されるに至っていない。立ち枯れ松に
はマツノセンザイチュウが巣くっていることから立ち枯
れの原因とされているが、自然農法の開拓実践者として
有名な愛媛の福岡正信さんは、酸性雨などによる土壌の
性質の変化が松の根の健康な活動を阻害し、弱った松に
マツノセンザイチュウが侵入したもので、マツノセンザ
イチュウと云えども健康な松には侵入することができな
い、従って、マツノセンザイチュウの侵入を防止する薬
剤の散布だけでは問題の解決はならず、松の根の周囲の
土壌改質だけが究極の解決策であると主張されている。
【0012】楢の木などその根に菌根菌が植生すること
を必要とする植物の立ち枯れが新潟県などで目立ちはじ
め、その研究によると積雪が酸性物質などを濃縮する作
用があり、これが菌根菌に悪影響を与える結果、根の活
性が失われることから立ち枯れとなることが判明した。
この理論は松にも適用されそうである。
【0013】このような立ち枯れの主原因が何にあれ、
立ち枯れ松が激増していることは事実であって、これを
放置しておくと、マツノセンザイチュウが益々大量に発
生し松の全滅も現実の問題と化しており、緊急の対策が
模索されている。
【0014】現在の段階での対抗策として、銘木古木と
して知られている松では樹頂部までパイプを導いて薬剤
を散布することが行なわれているが、山野の普通の松に
までこの手法を行なうことには、薬剤による汚染防止の
面から問題がある。そこで、立ち枯れに近い松を伐採
し、直ちに樹皮を剥してしまいマツノセンザイチュウの
産卵を防止することが推奨されている。然し、この方法
では、松材を伐採・皮剥ぎだけで放置することになり、
資源としての松材の損失であり、また、就労者の賃金手
当てなど財政的な裏付けも保証が得られない。
【0015】本発明者は、上記した事情に鑑み、立ち枯
れ或いは立ち枯れ寸前の松などの植物を炭化材として利
用することにより、立ち枯れの蔓延を防止する対策の財
政的裏付けを確保する着想を得て本発明に至ったもので
ある。
【0016】上記したように、炭化処理(炭焼き)には
非常に難しい技術が必要であるだけでなく、設備費用に
もかなりの負担がかかるので素人が容易に参入できる分
野ではない。そこで本発明者は、マニュアルに従って素
人でも稼働させることができる炭化炉を提供することを
目的として本発明に至ったのである。素人でも稼働させ
ることができる炭化炉が、地方の山林組合、農業組合、
公共団体などでリース等により容易に利用することがで
きれば、立ち枯れ松の炭化処理に利用できるだけでな
く、同時に高価な樹種の炭化処理も合わせて行なうこと
ができ、財政的負担の軽減、村興しにも有効と考えられ
る。
【0017】また、本発明の炭化炉を利用すれば、良好
な炭化物を簡単な操作で製造することができ、この炭化
物により吸着剤を製造することにより、家庭やオフィス
或いは工場などで広く利用することができ、また、立ち
枯れが生じている山野に土壌改良材としても利用するこ
とが可能となる。
【0018】以上から明らかなように、本発明は、簡単
な操作で吸着剤として利用できる良質の炭を得ることが
できる炭化炉を明らかにすること、この炭化炉により製
造された炭を利用した吸着剤を明らかにすることを目的
とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に係る炭化炉は、
炭化炉本体の下方に配置したエゼクターにより炉内ガ
スの吸引を行ない、炉内ガスを煙道管に導いた状態でバ
ーナー火炎を炉内に導入し炉内に配置した炭化材の炭化
を行なうこと、炭化炉の壁・底・蓋を水冷すること、
をそれぞれ特徴とする。また、本発明に係る炭化物は、
炭化炉本体の下方に配置したエゼクターにより炉内ガス
の吸引を行ない、炉内ガスを煙道管に導いた状態でバー
ナー火炎を炉内に導入し炉内に配置した炭化材の炭化を
行なうことで得られる。更に本発明に係る吸着剤は、
請求項1ないし2の炭化炉で得られた炭化物を粉砕し、
これに天然ゼオライトの粉末を混合し、デキストリンを
用いて練成した後に成形機により成形し、これを焼成し
て得られること、カルシウム及び又はアルミナが添加
されること、をそれぞれ特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】図1に示すフローチャートに従っ
て、本発明に係る吸着剤の製造工程を説明する。工程A
は、吸着剤に利用する炭化物の製造工程、工程Bは、天
然ゼオライトの加工工程、工程Cは、吸着剤を製造工程
である。
【0021】炭化材として利用する原木としては、前記
したように、第1に立ち枯れた松材やナラ材・ブナ材な
どが利用されるが、利用される原料に制限はない。原木
は伐採して枝落としを行なったものを一定の長さ、例え
ば30〜100cmに輪切りにしたものを利用する。太
さが10cmを越えるものは割り材として利用する外、
割らないでそのまま炭化処理することにより著しいコス
トの低減化を計ることができる。また、落とした枝材も
適当な長さに切って炭化材として利用できる。なお樹皮
はそのままで剥す必要はない。
【0022】炭化処理は、図2に示す炭化炉によって行
われる。
【0023】図2において、符号1は炭化炉本体であ
り、好ましくは、ステンレス製として有底の円筒体とし
て形成し、図示の如く基台上に載置する。2は炭化材を
配置する籠、3は灯油ないしは重油のバーナー、4は熱
風道、5は温度調節バタフライ弁、6は吸込ターボファ
ン、7は木酢取出バルブ、8は安全弁、9は木酢取出バ
ルブ、10は収量スライスバルブ、11は煙道管、12
は蓋、13は陣笠、14はバーナー調節温度計、15〜
18は温度計、19はアノメーター、20は水冷入口、
21は水冷オーバーフロー、22は水冷入口、23は水
冷オーバーフローである。
【0024】炭化材は、籠2に収納されて、蓋12を開
いて炭化炉本体1内に配置される。炭化炉本体1内は、
バーナー3による火炎が熱風道4を通して導入され加熱
される。
【0025】加熱温度は、例えば、4時間程度の一次運
転操作で約180℃、4〜5時間の二次運転操作で28
0℃程度である。即ち、本発明に係る炭化物は、160
〜200℃程度の一次運転操作の後、260〜500℃
程度の二次操作によって得られる炭素物質であり、その
比重は活性炭の1/5〜1/3程度である。加熱温度
は、樹種やその乾燥度に対応させるが、通常の炭焼き温
度よりも低温となっている。また、加熱温度は、炭化し
ようとする炭化材のサイズにも対応させる。即ち、伝統
的な炭焼きの場合、前述したように炭化材のサイズは握
りこぶし程度、約10cmが最善とされるが、立ち枯れ
松材の炭化では、割り材とするとその分だけ労賃が嵩む
ことになり、原木を輪切りにしたまゝで炭化処理ができ
れば、著しい労賃の低減化を計ることができるからであ
る。
【0026】吸込ターボファン6を駆動させることで、
木酢取出バルブ7の上部にエゼクターが形成され、この
エゼクターの作用で吸引力が発生し、炭化炉1内の真空
化が行なわれる。従って、炭化炉1の内部に、炭化材が
配置され、バーナー3の火炎が導入されても、空気不足
のために炭化材及び炭化材から発生したガスが燃焼する
ことはない。
【0027】炭化炉1内に導入されたバーナー3の火炎
のガス及び炭化材から発生したガスはエゼクターの働き
で炭化炉1の底部を通して煙道管11に導かれる。煙道
管11には水冷手段が配置されているので、通過するガ
スの冷却が行なわれ、木酢及びタール分の分離回収を行
なうことができる。
【0028】なお、煙道管11には消煙装置としての燃
焼室を配備し、ガス燃焼を行なうようにしてもよい。更
に燃料の効率化を計るには、煙道管11から案内管を通
じ、炭化材から発生した可燃性ガスをバーナー3に導い
て燃焼させる方式である。
【0029】炭化炉1の壁及び底、蓋12(陣笠13)
は水冷される。これは、バーナー3の火炎の導入により
炉内温度が上昇する結果、炉を形成する金属材が赤熱
し、稼働年数を縮める結果となるのを防止するためと、
炭化処理終了時における冷却のためである。炭化炉1の
内壁或いは底部に耐火煉瓦などの耐火材で被覆すること
も耐用年数の延長化に有効である。
【0030】次に、上記した炭化炉による炭化処理の工
程を説明する。 炭化材のセット:所定の長さ及び径に調整された炭化材
は、金属製の籠2に収納されて、蓋12を開いた上部か
ら炉内に投入される。炭化材のセットが完了すると蓋1
2が被せられ、炉内は密閉される。
【0031】エゼクターの稼働:炭化材のセットが完了
すると、エゼクターが稼働される。エゼクターは、吸込
ターボファン6の駆動により発生する噴流を煙道管11
に通じる案内管中に噴出させることで強い吸引力を発生
させるもので、この吸引力で、炉内の空気を吸引させ
る。
【0032】バーナーの稼働:一定時間のエゼクターの
駆動の後、炉内の真空度が高まった段階でバーナー3を
駆動させ、火炎を熱風道4を通じて炉内に導入し、炉内
温度を上昇させる。
【0033】自然炭化の開始:火炎の導入により炉内温
度が上昇し、炭化材の温度が275℃を越えると自然炭
化が始まる。この段階に至るとバーナー3の稼働は炉内
温度の調整のためだけの断続的なものであったよい。
【0034】リグニンの分解開始:自然炭化が開始して
から後、煙道より白煙が見える段階に至り(この段階の
到達は、収納した炭化材の量及び質(樹種/水分含有
量)・炉内温度・稼働時間によって定められたマニュア
ルにより知ることができる)、バーナー3を稼働させて
炉内温度を更に上昇させ、リグニンの分解を行なわせ
る。
【0035】冷却・消化:リグニンの分解を開始してか
ら所定時間の後に、冷却・消化を行なう。この際には、
日本の炭焼きの技法で行なわれている精練(ならし)を
行なうことができる。精練は白炭黒炭によりその技法が
異なるが、蓋12の陣笠13の開閉操作及び終了スライ
スバルブ10による煙道管11の操作により外気の導入
操作でどちらも行なうことができる。
【0036】炭化物は炉外に取り出され粉砕される。粉
砕は、本発明に係る吸着剤を製造するためであるから、
所謂炭として利用する場合には粉砕の必要はない。
【0037】次に天然ゼオライトの加工工程Bを説明す
る。
【0038】ゼオライトは人工的にも製造されている
が、本発明では、沸石と呼ばれる天然のものが利用され
る。天然ゼオライトの代表的構成成分は、SiO・・
69.38wt%、Al・・11.02wt%、
Fe・・0.92wt%、MgO・・0.60w
t%、CaO・・1.31wt%、NaO・・3.3
4wt%、KO・・3.17wt%、HO(+)・
・8.09wt%、HO(−)・・2.04wt%な
どである。天然のゼオライトの鉱層は多層となってお
り、層により成分の構成比が異なっているので、好まし
い成分構成比のものを選択するか、或いは数種のものを
配合して利用する。
【0039】ゼオライトは一定の大きさに破砕したもの
を焼成し、更に粉末状としたものを以下に説明する吸着
剤の素材として利用する。
【0040】ゼオライトには、CaOの形でカルシウム
が1.31wt%程含まれており、また、前記した炭化
炉での炭化処理された炭の中にもカルシウム分が含まれ
ているが、吸着性能を更に向上させるためには、単体と
してのカルシウムを添加することが好ましい実施態様と
なる。アルミナ(Al)や燐酸についても同様で
ある。
【0041】以上の工程で得られた粉末炭、ゼオライト
(添加されたカルシウム、アルミナなどを包含する)は
攪拌混合され、結着剤を加えて練り合わされ、成形機に
より直径4〜5mm、長さ5〜15mm程度の円柱形に
形成される。
【0042】各成分の配合比は、例えば、炭化物粉末5
2wt%、ゼオライト粉末35wt%、結着剤13wt
%である。
【0043】結着剤としては、例えばケイ酸ソーダ、P
entalyG(商品名)、高融点ピッチ、エチルセル
ロース、リグニン、フェノールホルムアルデヒト、砂
糖、デキストロース、サッカロース、セルロース、澱
粉、デキストリンなどが利用される。
【0044】尚、デキストリン、澱粉などを結着剤とし
て用いる場合、微生物を含浸させることにより、NH
を分解させることが可能となる。
【0045】成形されて一定の乾燥が済んだものは焼成
機に投入され焼成される。この工程はデキストリン中の
水分を蒸発させる工程であり、好ましくは、デキストリ
ンが炭化する温度で行うものとし、吸着に重要な働きを
持つ炭及びゼオライトの表面の微孔が塞がれてしまうの
を防止するものである。
【0046】
【実施例】
実験例 上記により得られた吸着剤を用いてアンモニア(N
)及び二酸化炭素(CO)の吸着性能を確かめる
実験を行った。
【0047】実験例1 濃度120ppm/100mlのアンモニアを含む空気
を1mの密閉容器中に遮蔽し、この密閉容器中に、5
90gの吸着剤を筒体に封入しファンにより強制通風さ
せる吸着装置を配置して経過時間毎のアンモニア濃度を
検知管により測定した。尚、温度18℃、湿度52%に
設定した。実験値は5分経過後19ppm、10分経過
後7.5ppm、15分経過後5ppm、20分経過後
3.5ppmであった。アンモニアは濃度5〜10pp
mで臭気を感じる、濃度50ppmで不快感を感じる、
濃度100ppmで刺激を感じるものであるから、十分
な吸着性能が認められた。
【0048】実験例2 容積0.08mの密閉容器中に10ppmの濃度のア
ンモニアを封入し、この容器中に700gの吸着剤を放
置した状態で、経過時間毎のアンモニア濃度を測定し
た。初期濃度10ppm、10分経過後1.5ppm、
20経過後1ppmとの実験値が得られた。
【0049】実験例3 容積0.08mの密閉容器中に5200ppmの濃度
のCOを封入し、この容器中に920gの吸着剤を放
置した状態で、経過時間毎のCO濃度を測定した。
尚、温度は27℃、湿度64%であった。5分経過後2
500ppm、10分経過後1600ppm、15分経
過後1300ppm、20分経過後1000ppm、2
5分経過後750ppm、30分経過後600ppm、
35分経過後500ppmとの実験値が得られた。
【0050】実験例4 濃度100ppm/100mlのアンモニアを含む空気
を1mの密閉容器中に遮蔽し、この密閉容器中に、5
00gの吸着剤を筒体に封入しファンにより強制通風さ
せる吸着装置を配置して経過時間毎のアンモニア濃度を
検知管により測定した。尚、温度15℃、湿度54%に
設定した。実験値は5分経過後10ppm、10分経過
後2.0ppm、15分経過後1.0ppmであった。
【0051】実験例5 濃度30ppm/100mlのアンモニアを含む空気を
1mの密閉容器中に遮蔽し、この密閉容器中に、50
0gの吸着剤を筒体に封入しファンにより強制通風させ
る吸着装置を配置して経過時間毎のアンモニア濃度を検
知管により測定した。尚、温度14℃、湿度46%に設
定した。実験値は5分経過後7.0ppm、10分経過
後0.0ppmであった。
【0052】実験例6 濃度60ppm/100mlのアンモニアを含む空気を
1mの密閉容器中に遮蔽し、この密閉容器中に、50
0gの吸着剤を筒体に封入しファンにより強制通風させ
る吸着装置を配置して経過時間毎のアンモニア濃度を検
知管により測定した。尚、温度14℃、湿度43%に設
定した。実験値は5分経過後6.0ppm、10分経過
後0.0ppmであった。
【0053】実験例7 吸着剤の組成分を、炭化炉で得られた炭化物(87wt
%)、デキストリン13wt%とした吸着剤を作成し吸
着性能の実験を行った。実験は、濃度100ppm/1
00mlのアンモニアを含む空気を1mの密閉容器中
に遮蔽し、この密閉容器中に、600gの吸着剤を筒体
に封入しファンにより強制通風させる吸着装置を配置し
て経過時間毎のアンモニア濃度を検知管により測定する
ことによって行った。40分後のアンモニア濃度は48
ppmであった。
【0054】実験例8 吸着剤の組成分を、ゼオライト(87wt%)、デキス
トリン13wt%とした吸着剤を作成し吸着性能の実験
を行った。実験は、濃度100ppm/100mlのア
ンモニアを含む空気を1mの密閉容器中に遮蔽し、こ
の密閉容器中に、600gの吸着剤を筒体に封入しファ
ンにより強制通風させる吸着装置を配置して経過時間毎
のアンモニア濃度を検知管により測定することによって
行った。40分後のアンモニア濃度は32ppmであっ
た。
【0055】
【発明の効果】本発明に係る炭化炉によれば、稼働マニ
ュアルに従うだけで、謂わば素人でも吸着性能に優れた
炭化物を製造することができ、これを天然ゼオライトと
組合せた組成により優れた吸着剤を得ることができ、頭
記した課題が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る吸着剤の製造工程を示すフローチ
ャート
【図2】本発明に係る炭化炉の1実施例を示す概略断面
【符号の説明】 1−炭化炉本体 2−炭化材を収納する金属製の籠 3−バーナー 4−熱風道 5−温度調整バタフライ弁 6−吸込ターボファン 7−木酢取出バルブ 8−安全弁 9−木酢取出バルブ 10−終了スライスバルブ 11−煙道管 12−蓋 13−陣笠 14−バーナー調節温度計 15−温度計 16−温度計 17−温度計 18−温度計 19−アノメーター 20−水冷入口 21−水冷オーバーフロー 22−水冷入口 23−水冷オーバーフロー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F27B 17/00 F27B 17/00 Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化炉本体の下方に配置したエゼクターに
    より炉内ガスの吸引を行ない、炉内ガスを煙道管に導い
    た状態でバーナー火炎を炉内に導入し炉内に配置した炭
    化材の炭化を行なうことを特徴とする炭化炉。
  2. 【請求項2】炭化炉の壁・底・蓋を水冷することを特徴
    とする請求項1に記載の炭化炉。
  3. 【請求項3】炭化炉本体の下方に配置したエゼクターに
    より炉内ガスの吸引を行ない、炉内ガスを煙道管に導い
    た状態でバーナー火炎を炉内に導入し炉内に配置した炭
    化材の炭化を行なうことによって得られた炭化物。
  4. 【請求項4】請求項1ないし2の炭化炉で得られた炭化
    物を粉砕し、これに天然ゼオライトの粉末を混合し、結
    着剤を用いて練成した後に成形機により成形し、これを
    焼成して得られる吸着剤。
  5. 【請求項5】カルシウム及び又はアルミナが添加される
    ことを特徴とする請求項4に記載の吸着剤。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002036711A1 (en) * 2000-10-27 2002-05-10 Yoshinobu Nitta Heating furnace
JPWO2002090070A1 (ja) * 2001-05-02 2004-08-19 山英建設株式会社 ガス吸収材
JP4874505B2 (ja) * 2000-10-27 2012-02-15 善信 新田 加熱炉
CN115451705A (zh) * 2022-10-15 2022-12-09 覃健林 一种竹材碳化设备

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