JPH09206589A - 空気浄化用吸着材およびその製造方法 - Google Patents

空気浄化用吸着材およびその製造方法

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JPH09206589A
JPH09206589A JP8035659A JP3565996A JPH09206589A JP H09206589 A JPH09206589 A JP H09206589A JP 8035659 A JP8035659 A JP 8035659A JP 3565996 A JP3565996 A JP 3565996A JP H09206589 A JPH09206589 A JP H09206589A
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JP
Japan
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activated carbon
carbon material
adsorbent
substance
impregnated
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JP8035659A
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Takeshi Maeda
武士 前田
Katsumi Okawa
勝美 大川
Tatsuya Itou
竜哉 伊藤
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期性能に優れ、かつ使用環境に影響される
ことなく常に所定の吸着除去性能を発揮できる添着活性
炭素材フィルターを提供することを目的とする。 【解決手段】 細孔直径10〜100Åで細孔容積が
0.25〜1.1cc/gの活性炭素に、酸性物質、塩
基性物質、酸化剤の何れか1つ、または酸化剤と酸性物
質又は塩基性物質とを、1〜30重量部添着してなる添
着活性炭素材に対し、10〜100重量部の水分を保持
させ、且つこれを密閉状態に保存したことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気中の悪臭成分
や公害成分を除去するための吸着材に関し、詳しくは化
学吸着機能を付与した添着活性炭素材からなる吸着材に
関する。
【0002】
【従来の技術】通常の活性炭は、比表面積が大きく、吸
着サイトの多くが疎水性(非極性)であるため水蒸気に
対する吸着親和性が小さいので、空気中に微量に存在す
る非極性成分を効率的に吸着除去できる。その一方、酸
性物質、塩基性物質や極性物質に対する吸着親和性が小
さいので、生活様式の変化や産業の高度化、複雑化に伴
い発生量の増加している例えばアンモニア、トリメチル
アミン、硫化水素、メチルメルカプタン等の極性分子を
有効に吸着除去できないという欠点を有している。
【0003】このため、このような欠点を補うために、
活性炭表面に酸性物質や塩基性物質などを添着する技術
(所謂添着活性炭素材)が開発されている。この技術に
よれば、酸性物質、塩基性物質や極性分子に対する吸着
力が向上するので、通常の性炭を用いたフィルターであ
っても、空気中に微量に混在するアンモニア等を効率良
く吸着除去できる。
【0004】ところで、このような添着活性炭素材で
は、被浄化空気中の除去目的成分が、活性炭表面に添着
された薬剤との間で化学反応を生じて無臭又は無害な物
質に変化し、或いは活性炭表面に多数存在する非極性サ
イトで吸着可能な物質に変化するため、酸性物質、塩基
性物質や極性分子に対する吸着除去能力が増大するもの
と考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らが添着活性炭素材を用いた従来の空気浄化用フィル
ターについてその性能を検討したところ、使用環境によ
りフィルター性能が大きく変動し、必ずしも所期の性能
が発揮されないという問題があることを知った。例えば
ドラフトチャンバーやクリーンベンチからの排出空気の
浄化や、低湿度に空調されたクリーンルームの空気浄化
や厳寒季の室内空気の浄化においては、十分な効果が得
られず、また、空気浄化運転を開始してから4時間位以
下の初期の段階(以下、初期性能という)においては、
極端に小さい吸着除去効果しか示さない場合があった。
【0006】本発明は、添着活性炭素材フィルターにお
ける上記問題を解決するためになされたものであり、初
期性能に優れ、かつ使用環境に影響されることなく常に
所定の吸着除去性能を発揮できる空気浄化用吸着材、及
びそのような吸着材の製造方法を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、細孔
直径10〜100Åで細孔容積が0.25〜1.1cc
/gの活性炭素に、酸性物質、塩基性物質、酸化剤の何
れか1つ、または酸化剤と酸性物質又は塩基性物質を1
〜30重量部添着してなる添着活性炭素材を主構成材と
する吸着材であって、前記添着活性炭素材に対し10〜
100重量部の水分を保持させた空気浄化用吸着材であ
ることを特徴とする。
【0008】請求項2の発明は、請求項1記載の空気浄
化用吸着材が、密閉状態に保存されたものであることを
特徴とする。
【0009】請求項3の発明は、細孔直径10〜100
Åで細孔容積が0.25〜1.1cc/gの活性炭素
に、酸性物質、塩基性物質、酸化剤の何れか1つ、また
は酸化剤と酸性物質又は塩基性物質を1〜30重量部添
着してなる添着活性炭素材を主構成材とする吸着材であ
って、前記吸着材が水分と共に密閉保存されたことを特
徴とする。
【0010】請求項4の発明は、細孔直径10〜100
Åで細孔容積が0.25〜1.1cc/gの活性炭素材
に、酸性物質、塩基性物質、酸化剤の何れか1つ、また
は酸化剤と酸性物質又は塩基性物質を1〜30重量部添
着させる添着活性炭素材作製工程と、前記添着活性炭素
材に対し、水分を10〜100重量部吸着させる水分吸
着工程とを備える空気浄化用吸着材の製造方法であるこ
とを特徴とする。
【0011】請求項5の発明は、請求項4記載の添着活
性炭素質吸着材の製造方法において、水分吸着工程が、
添着活性炭素材を主構成材とする吸着材を相対湿度40
〜85%の雰囲気に置いて、添着活性炭素材に対して水
分を吸着させることを特徴とする。
【0012】請求項6の発明は、請求項4記載の空気浄
化用吸着材の製造方法において、前記水分吸着工程が、
添着活性炭素材を主構成材とする吸着材を水分と共に密
閉容器内に収納して、添着活性炭素材に対して水分を吸
着させることを特徴とする。
【0013】ここにおいて、上記本発明で使用する活性
炭素材は、細孔直径が10Å〜100Å、細孔容積が
0.25cc/g〜1.1cc/gであることを必須と
する。細孔直径が10Å未満のものは製造困難であると
ともに、細孔が小さ過ぎると添着薬剤により細孔が塞が
れてしまう恐れがあるからであり、他方、細孔直径が1
00Åを越えると、比表面積が過小となり吸着効率が悪
くなるからである。また、細孔容積が0.25cc/g
未満であると十分な量の薬剤を保持させることができな
い一方、細孔容積が1.1cc/gを越える活性炭素材
の製造が困難だからである。
【0014】本発明においては、添着薬剤を活性炭素材
に対し1〜30重量部とすることを必須とする。添着薬
剤量が1重量部未満であると、薬剤量が少なすぎるため
に酸性物質、塩基性物質や極性分子に対し十分な吸着除
去能力を発揮し得いからであり、その一方、薬剤量が3
0重量部を越えた場合には、添着薬剤により活性炭素材
の細孔が塞がれ、被吸着物質の進入が困難となるからで
ある。
【0015】また、本発明では、添着活性炭素材の水分
量を、添着活性炭素材に対して10〜100重量部とす
ることを必須とする。水分量が10重量部未満である
と、十分に添着薬剤が濡れず、また自由水が少ないため
に十分な反応促進効果が得られない。その一方、水分量
が10重量%を越えた場合には、前記した如く吸着材か
ら過剰の水分が流れ出し、フィルター枠等の腐食や浄化
空気を汚染する原因になるからである。
【0016】更に、このような本発明空気浄化用吸着材
は、好ましくは添着活性炭素材を作製した後に、相対湿
度40〜85%の湿度雰囲気に置いて、水分を吸着させ
る方法で作製するのがよい。この製法であると、添着活
性炭素材の吸湿量を簡便にコントロールできるととも
に、水分を添着活性炭素材の反応サイト近傍にまで万遍
なく行き渡らせることができる。他方、図1から明らか
なように、相対湿度を40%未満とした場合には、添着
活性炭素材に十分な水分を保持させることができず、8
5%を越える相対湿度では、添着活性炭素材に対する保
持水分量の制御が困難となり、性能向上にとって無用な
水分(過剰水)が保持されることになる。この過剰水
は、フィルター使用時(浄化運転時)に添着薬剤ととも
に外部に流れ出して、フィルター枠の腐食や浄化空気の
汚染を招く原因となるため、好ましくない。
【0017】なお、本発明にかかる空気浄化用吸着材
は、上記方法により作製したものに限られるものではな
い。例えば添着活性炭素材に所定量の水をスプレーする
方法で作製したものでもよく、また添着薬剤を溶解した
溶液に活性炭素材を浸漬し、その後所定水分量となるま
で乾燥する方法で作製したものであってもよい。更に、
予め算定した所定量の水分と添着活性炭素材とを密閉容
器に入れ、流通過程において本発明に規定する含水分を
吸湿させる方法であってもよい。
【0018】
【作用】従来の添着活性炭素材との比較において本発明
の作用効果を説明する。
【0019】酸性物質や塩基性物質等を添着させた従来
のこの種の添着活性炭素フィルターは、十分に乾燥した
状態で製品化されていた。この理由は、水分の存在を許
すと、この水分が活性炭の吸着サイトに吸着し、吸着目
的物質に対する吸着力を低下させること、また水分が存
在すると添着薬剤の流失の恐れが増すとともに、フィル
ター重量が増えるので取扱性が悪くなること、更には、
添着された薬剤の量を正確に知るためには、添着薬剤の
溶媒(例えば水)を除去した方が便宜であること等の品
質管理上の要請から十分に乾燥するのが良いと考えられ
ていたためである。
【0020】然るに、本発明者らは、上記従来の常識に
囚われることなく、この種の従来フィルターについて種
々検討を行ったところ、従来の常識に反し積極的にフィ
ルターに水分を付与する手段おいて、空気浄化性能の変
動という従来フィルターの欠点を克服できることを見出
した。本発明はこの知見に基づいて完成されたものであ
る。以下、本発明の作用効果を詳述する。
【0021】従来品フィルター(乾燥状態の添着活性炭
材)においては、図2に示すように、活性炭の細孔内に
進入してきた除去目的物質(ガス成分)は、細孔内に点
在する固形状の添着薬剤粒子に吸着し、そこで添着薬剤
と化学反応して物性を変えることになるが、固体状薬剤
では分子運動が殆どないため反応速度が遅いことに加
え、薬剤粒子内での拡散速度が遅いために、粒子表面の
みが反応に関与できるに過ぎない。つまり、除去目的物
質と添着薬剤との反応が円滑かつ効率よく進行しないの
で、十分な吸着除去性能が発揮できない。
【0022】この場合においても、被浄化空気が高湿度
であると、被浄化空気の湿度が反応を促進するように作
用し、また被浄化空気の湿度により次第に添着薬剤が濡
れるため、吸着除去性能が徐々に向上する。しかしなが
ら、フィルター使用環境における通常の湿度(30〜7
0%前後)においては、被浄化空気の湿度で添着薬剤が
濡れるまでには相当の時間を必要とする。このため、従
来フィルターでは、十分な湿度を有する被浄化空気にお
いても、運転初期における吸着除去性能(初期性能)が
顕著に低くなる。更に、被浄化空気が乾燥している場合
(50%以下)には、殆ど吸着除去性能を発揮できない
ことになる(図1、表2参照)。
【0023】因みに、従来フィルターでは、被浄化空気
の相対湿度が60%(日本の外気空気における平均的相
対湿度に近似)において十分な吸着除去性能が得られる
ようになるまでには、3〜5時間以上必要とする。更
に、例えば熱源のあるクリーンルームやクリーンベン
チ、厳寒季の室内空気の浄化においては、空気の乾燥程
度が大きいので、運転当初ばかりでなくその後も殆ど有
効な浄化が行えないことがある。
【0024】これに対し、本発明によれば、添着薬剤と
共に予め活性炭素材中に保持させた所定量の水分が、添
着薬剤を濡らし、また除去目的物質と添着薬剤との反応
を円滑化するいわば触媒のような作用を奏する。したが
って、本発明吸着材では、被浄化空気の湿度にかかわり
なく、運転当初から所期の吸着除去性能が発揮され、特
に被浄化空気の相対湿度が低く、除去目的物質の濃度が
小さいときに顕著にその能力を発揮する。また、添着活
性炭素材の細孔に吸着保持させた水分は、通常の運転条
件においては短時間に失われることがないので、被浄化
空気の相対湿度が低い場合であっても長期にわたって高
い浄化能力が維持される。これにより、空気中に微量に
混在する酸性物質、塩基性物質や極性分子を高信頼性を
もって除去できるという顕著な効果が得られる。
【0025】更に、このような吸着材を密閉状態に保存
した本発明吸着材では、添着活性炭素材中に保持された
所定量の水分が、フィルター使用時まで確実に保持され
ているので、常に高い浄化性能を担保できる。
【0026】なお、本発明吸着材は、主に生活空間や作
業空間(空気)にごく微量に混在する臭気成分や公害成
分などの酸性物質、塩基性物質や極性分子に対する吸着
材として利用され、特に排出空気の乾燥度が高い条件下
で使用される。但し、本発明吸着材の利用は、このよう
な空間・条件に限られるものではなく、気相中に混在す
る成分の吸着除去材として広範な利用が可能である。
【0027】
【実施の形態】本発明に用いる活性炭素材(吸着基材)
としては、ヤシ殻や木材などを原料とする植物系、石炭
や石油重質油などを原料とする化石燃料系、フェノール
樹脂等の合成高分子系などの各種活性炭が使用可能であ
る。また、これら活性炭素材は、粉末状、粒状(造粒を
含む)、繊維状、更にはウエッブ、布、紙等の任意の形
態で使用できる。但し、本発明の主題は、非極性サイト
の割合の多い通常の活性炭材の吸着特性を、極性分子等
の吸着に適するように改善することを目的とするもので
あるので、化学修飾等の特殊な処理を加えて極性サイト
の割合を多くした活性炭素材を吸着基材として使用する
のは合理的でない。
【0028】本発明では、活性炭素材に各種の酸性物
質、塩基性物質、酸化剤を添着し、または酸化剤と酸性
物質、或いは酸化剤と塩基性物質を添着してなる添着活
性炭素材に、所定量の水分を吸着保持させたことを必須
とするが、ここでいう「酸性物質」、「塩基性物質」、
「酸化剤」の各々は、必ずしも単独のものを意味しな
い。例えば、無機酸と有機酸とを組み合わせて「酸性物
質」として用いることができる。但し、酸性物質と塩基
性物質と組み合わせて用いるのは、添着薬剤間で中和反
応が生じるので不適当である。また、性質が類似する薬
剤同志であっても、添着薬剤同志間で副反応を生じるも
のを使用するのも好ましくない。
【0029】添着薬剤としては、一般には、吸着除去し
たい成分(除去目的物質)の物理・化学的特性に合わせ
て1又は2以上の薬剤が選択され、例えば除去目的物質
がアンモニア、トリメチルアミン、アニリンなどの塩基
性ガスである場合には、添着薬剤として硫酸、リン酸等
の無機酸や、脂肪酸類、スルファニル酸等の有機酸、更
には柿果汁液等の有機天然物からなる酸などが使用され
る。また、除去目的物質が二酸化イオウ、二酸化窒素、
酢酸等の酸性ガスである場合には、水酸化カリウム、炭
酸カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等の無
機塩基や、トルイジン、アニリン等のアミノ基を有する
有機化合物などが使用される。更に、除去目的物質が硫
化水素、メルカプタン類、二酸化イオウ等のイオウ化合
物を含む極性物質である場合には、過マンガン酸カリウ
ム、二クロム酸カリウム、臭素などの酸化剤が使用され
る。
【0030】なお、本発明は、水分を保持させることに
より除去目的物質と添着薬剤との反応性(薬剤活性)を
高めようとするものであるので、水分が存在すると薬剤
活性(吸着除去能)が低下する薬剤を添着薬剤として用
いるのは妥当でない。このような添着薬剤としては、例
えばシフ塩基反応の利用によりアルデヒド類の除去を目
的とする場合におけるアミン類が挙げられる。但し、塩
基性添着薬剤として、アミン類を用いることは可能であ
る。
【0031】本発明空気浄化用吸着材は、保水添着活性
炭素材単独で気相用フィルターとして使用でき、また他
の補助材と組み合わせてフィルターを構成してもよい。
後者としては、例えば薬剤を添着した粉状活性炭素材や
繊維状活性炭素材と他の繊維質と混ぜ合わせてシート状
や布状とし、これに所定量の水分を吸着させたものや、
発泡ウレタン等の多孔質基材に添着活性炭素材を担持さ
せた後、所定量の水分を吸着させて本発明にかかるフィ
ルターとなしたものが挙げられる。また、含水させた多
孔性基材に添着活性炭素材を支持させ、基材の水分で添
着活性炭素材を吸湿させる方法で本発明にかかるフィル
ターを作製することもできる。
【0032】更に、本発明にかかる空気浄化用吸着材を
用いたフィルターの商品形態としては、例えばアルミニ
ウム簿や防湿性プラスチックフィルム等で個別包装する
か、または密閉容器に収納した形態とするのが好まし
い。このような商品形態であれば、フィルターの乾燥が
防止できるので、長期保存による性能低下がない。ま
た、例えば乾燥状態の添着活性炭素材と、所定量の水を
保持させたスポンジ等の水分保持材とを密閉収納容器
(包装を含む)に入れる方法を採用するのもよい。この
方法であると、ユーザの手元に届くまで(運搬中)に、
添着活性炭素材が水分保持材の水分を吸収して、所定含
水分を保持した本発明にかる吸着材が構成できるので、
生産効率よく本発明を実施でき、常に高品質のフィルタ
ーを安価にユーザに提供できることになる。
【0033】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明する。
【0034】〔実施例1〕大きさ13cm×13cmの
繊維状活性炭素材(以下、ACFとする)フェルト(大
阪ガスケミカル(株)製FN−100PS・10)を2
0%リン酸水溶液に浸漬し乾燥し、ACFに対し約15
%のリン酸を添着した。このリン酸添着ACFフェルト
を温度25℃、相対湿度約60%の雰囲気に置き、平衡
吸着水分量になるまで吸湿させ、本発明にかかるリン酸
添着保水ACFフェルト(X1 )を作製した。このリン
酸添着保水ACFフェルトの水分量は、リン酸添着AC
Fに対し約34%であり、目付量は150g/m2 であ
った。
【0035】〔実施例2〕相対湿度を約70%としたこ
と以外は、上記実施例1と同様にして、リン酸添着AC
Fフェルト重量に対する水分量が約50%のリン酸添着
保水ACFフェルト(X2 )を作製した。
【0036】〔実施例3〕相対湿度を約50%としたこ
と以外は、上記実施例1と同様にして、リン酸添着AC
Fに対する水分量が約10%のリン酸添着保水ACFフ
ェルト(X3 )を作製した。
【0037】〔比較例〕実施例1において、りん酸水溶
液に浸漬し乾燥を行ったのみで、湿度雰囲気に置く操作
を行わなかったリン酸添着ACFフェルト(Y)を比較
例とした。このリン酸添着ACFフェルト(Y)のリン
酸添着ACFに対する含水分は、1%以下であった。
【0038】なお、実施例1〜3、及び比較例で使用し
たACFフェルト(FN−100PS・10)は、
(株)アドール社製のピッチ系ACF(商品名Aー1
0;公称比表面積1000m3 /g、細孔直径16Å、
細孔容積0.5cc/g)を、目付量100g/m2
フェルト状基材とし、この両面に目付量15g/m2
ポリエステル製不織布を保護材として配し、ニードルパ
ンチ加工を施し複合フェルトとしたものである。
【0039】図1に、実施例1〜3及び比較例で使用し
たリン酸添着ACFの水分吸着等温線を示す。なお、図
1には、参考として他のリン酸添着ACFの水分吸着等
温線を併記した。図1中、aは、前記(株)アドール社
製のピッチ系ACF(商品名Aー10)であり、bは、
アドール社製のピッチ系ACF(商品名Aー15;公称
比表面積1500m3 /g、細孔直径18Å、細孔容積
0.8cc/g)に対し約15%のリン酸を添着したも
のであり、更にcは、(株)アドール社製のピッチ系A
CF(商品名Aー20;公称比表面積2000m3
g、細孔直径18Å、細孔容積1.1cc/g)に対し
約15%のリン酸を添着したもの水分吸着等温線であ
る。
【0040】図1から明らかな如く、活性炭素材の特性
の違いにより、水分吸着等温特性が異なる。また図示し
ないが、添着薬剤の種類によっても水分吸着等温特性が
異なる。したがって、好ましくは個々の添着活性炭素材
について予め水分吸着等温線を作製しておき、このデー
タに基づいて所定量の水分を保有させるための条件(相
対湿度、及び吸湿処理時間)を設定するのがよい。
【0041】〔性能試験〕以下では、上記で作製したX
1 〜X3 及びYを用いて、各フィルターのアンモニアに
対する吸着除去性能を調べたので、その結果を説明す
る。
【0042】試験1では、20%及び60%の相対湿度
の空気にそれぞれ70±5μm/m3 のアンモニアを混
入した被浄化空気を用い、浄化後のアンモニア濃度を経
時的に測定する方法により、低濃度領域における臭気成
分に対する吸着除去性能を調べた。また、試験2では、
空気の相対湿度を20%とし、試験1よりも高濃度のア
ンモニア(約10倍)を混入させた被浄化空気を用い
て、試験1と同様な方法により、各フィルターの10%
破過時間を測定した。
【0043】表1に試験条件を示し、表2、3および図
1にそれぞれ試験1、2、3の結果を示す。なお、被浄
化空気の相対湿度は、除湿または加湿する方法により調
整した。また、各フィルターの水分量は、フィルターを
十分に乾燥しその際の重量減少量から算出した。
【0044】
【表1】
【0045】下記表2から明らかな如く、約34%量の
水を保有した添着活性炭素材からなる本発明フィルター
1 では、被浄化空気の湿度にかかわりなく、浄化開始
直後(運転当初)から高い浄化性能を発揮し、被浄化空
気の相対湿度20%においても、14日後まで高い浄化
性能が維持されていた。
【0046】これに対し、水分量が1%以下の比較例フ
ィルターY(従来フィルター)では、被浄化空気の相対
湿度が20%の場合においては、運転当初ばかりでな
く、その後も全く浄化効果が認められなかった。他方、
相対湿度を60%とした場合では、運転時間の経過とと
もに徐々に浄化性能が改善され、運転開始から2日を経
過した時点で本発明フィルターX1 と同等程度になっ
た。しかし、運転当初の性能は本発明フィルターX1
比べ大幅に劣っていた。
【0047】更に、被浄化空気のアンモニア濃度を試験
1の10倍以上にして行った10%破過試験の結果(表
3)から、本発明にかかるフィルター(X1 〜X3
は、比較フィルター(Y)に比べ、顕著に高い10%破
過時間を有することが確認された。これらの試験結果か
ら、本発明によれば長期にわたって臭気成分等を吸着除
去できることが実証された。
【0048】なお、被浄化空気の相対湿度が高い場合に
おいて、フィルター性能が改善されたのは、被浄化空気
中の湿度によりフィルターが吸湿し、本発明フィルター
と同様な条件が形成されるためであり、含有水によりフ
ィルターの吸着性能が向上するのは、リン酸の周囲に存
在する水分がリン酸へのNH3 の吸着を媒介し、また水
分がリン酸分子を動き易くするために中和反応が円滑に
進行するからと考えれる。
【0049】〔その他の事項〕 実施例1で作製したリン酸添着保水ACFフェルト
(X1 )を防湿性フィルムを用いて包装したものを、室
内に2月間放置した後、試験1と同様な条件でアンモニ
アに対する吸着除去性能を調べたところ、前記実施例1
における結果と同様な結果が得られた。 また、比較例にかかるリン酸添着ACFフェルト
(Y)と、このリン酸添着ACFフェルト(Y)の1/
2の重量の水を含ませた吸湿材とを、吸湿フィルム製の
袋に入れ密閉したものを室内に2週間放置した後、リン
酸添着ACFフェルトを取り出し含水分を測定した。そ
の結果、リン酸添着ACFフェルトの含水物は約30%
であり、このリン酸添着ACFフェルトについて、試験
2と同様な条件で10%破過時間を測定したところ、実
施例1にかかるフィルターX1 と同様な結果が得られ
た。
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【発明の効果】以上の結果から明らかなごとく、本発明
によれば、添着活性炭素材の酸性ガス、塩基性ガスや極
性ガス成分に対する吸着性能、特に初期性能に優れた空
気浄化用吸着材を提供できる。また、所定の相対湿度下
で吸湿処理する本発明製造方法によれば、殆どコストア
ップを招くことなく安定して高性能・高信頼性の空気浄
化用フィルターを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各種添着活性炭素材(繊維状活性炭素材)の水
分等温吸着線を示す参考図である。
【図2】除去目的物質と添着薬剤との関係を模式的に表
した説明図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年3月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】ここにおいて、上記本発明で使用する活性
炭素材は、細孔直径が10Å〜100Å、細孔容積が
0.25cc/g〜1.1cc/gであることを必須と
する。細孔直径が10Å未満のものは製造困難であると
ともに、細孔が小さ過ぎると添着薬剤により細孔が塞が
れてしまう恐れがあるからであり、他方、細孔直径が1
00Åをえると、比表面積が過小となり吸着効率が悪
くなるからである。また、細孔容積が0.25cc/g
未満であると十分な量の薬剤を保持させることができな
い一方、細孔容積が1.1cc/gをえる活性炭素材
の製造が困難だからである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】本発明においては、添着薬剤を活性炭素材
に対し1〜30重量部とすることを必須とする。添着薬
剤量が1重量部未満であると、薬剤量が少なすぎるため
に酸性物質、塩基性物質や極性分子に対し十分な吸着除
去能力を発揮しいからであり、その一方、薬剤量が3
0重量部を越えた場合には、添着薬剤により活性炭素材
の細孔が塞がれ、被吸着物質の進入が困難となるからで
ある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】また、本発明では、添着活性炭素材の水分
量を、添着活性炭素材に対して10〜100重量部とす
ることを必須とする。水分量が10重量部未満である
と、十分に添着薬剤が濡れず、また自由水が少ないため
に十分な反応促進効果が得られない。その一方、水分量
100重量%を越えた場合には、前記した如く吸着材
から過剰の水分が流れ出し、フィルター枠等の腐食や浄
化空気を汚染する原因になるからである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】本発明では、活性炭素に各種の酸性物質、
塩基性物質、酸化剤を添着し、または酸化剤と酸性物
質、或いは酸化剤と塩基性物質を添着してなる添着活性
炭素材に、所定量の水分を吸着保持させたことを必須と
するが、ここでいう「酸性物質」、「塩基性物質」、
「酸化剤」の各々は、必ずしも単独のものを意味しな
い。例えば、無機酸と有機酸とを組み合わせて「酸性物
質」として用いることができる。但し、酸性物質と塩基
性物質と組み合わせて用いるのは、添着薬剤間で中和反
応が生じるので不適当である。また、性質が類似する薬
剤同志であっても、添着薬剤同志間で副反応を生じるも
のを使用するのも好ましくない。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】
【表1】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正書】
【提出日】平成8年7月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】各種添着活性炭素材(繊維状活性炭素材)の水
分等温吸着線を示すである。
【図2】除去目的物質と添着薬剤との関係を模式的に表
した説明図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細孔直径10〜100Åで細孔容積が
    0.25〜1.1cc/gの活性炭素に、酸性物質、塩
    基性物質、酸化剤の何れか1つ、または酸化剤と酸性物
    質又は塩基性物質とを、1〜30重量部添着してなる添
    着活性炭素材を主構成材とする吸着材であって、 前記添着活性炭素材に対し10〜100重量部の水分を
    保持させたことを特徴とする空気浄化用吸着材。
  2. 【請求項2】 密閉状態に保存された請求項1記載の空
    気浄化用吸着材。
  3. 【請求項3】 細孔直径10〜100Åで細孔容積が
    0.25〜1.1cc/gの活性炭素に、酸性物質、塩
    基性物質、酸化剤の何れか1つ、または酸化剤と酸性物
    質又は塩基性物質とを、1〜30重量部添着してなる添
    着活性炭素材を主構成材とする吸着材であって、前記吸
    着材が水分と共に密閉保存された空気浄化用吸着材。
  4. 【請求項4】 細孔直径10〜100Åで細孔容積が
    0.25〜1.1cc/gの活性炭素材に、酸性物質、
    塩基性物質、酸化剤の何れか1つ、または酸化剤と酸性
    物質又は塩基性物質とを、1〜30重量部添着させてな
    る添着活性炭素材作製工程と、 前記添着活性炭素材に対し、水分を10〜100重量部
    吸着させる水分吸着工程とを備える空気浄化用吸着材の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記水分吸着工程が、添着活性炭素材を
    主構成材とする吸着材を相対湿度40〜85%の雰囲気
    に置いて、添着活性炭素材に対して水分を吸着させるこ
    とを特徴とする請求項4記載の空気浄化用吸着材の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記水分吸着工程が、添着活性炭素材を
    主構成材とする吸着材を水分と共に密閉容器内に収納し
    て、添着活性炭素材に対して水分を吸着させることを特
    徴とする請求項4記載の空気浄化用吸着材の製造方法。
JP8035659A 1996-01-30 1996-01-30 空気浄化用吸着材およびその製造方法 Pending JPH09206589A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000093493A (ja) * 1998-09-18 2000-04-04 Japan Exlan Co Ltd 消臭材
JP2003275531A (ja) * 2002-03-26 2003-09-30 Nippon Steel Corp ガス分離装置および混合ガス分離方法
CN111135690A (zh) * 2020-03-18 2020-05-12 桂林师范高等专科学校 一种除松节油材料和装置
CN117007751A (zh) * 2023-07-26 2023-11-07 中国科学院生态环境研究中心 测试孔径对多孔炭吸附有机物分子效能影响的方法和模型
CN119344203A (zh) * 2024-04-07 2025-01-24 黑龙江智云互联农业科技有限公司 水稻田自动化节水精准灌溉系统

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