JPH0920694A - 炭素架橋ビスシクロペンタジエン化合物 - Google Patents

炭素架橋ビスシクロペンタジエン化合物

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JPH0920694A
JPH0920694A JP8170981A JP17098196A JPH0920694A JP H0920694 A JPH0920694 A JP H0920694A JP 8170981 A JP8170981 A JP 8170981A JP 17098196 A JP17098196 A JP 17098196A JP H0920694 A JPH0920694 A JP H0920694A
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フランク・キュバー
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ミヒャエル・リーデル
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Abstract

(57)【要約】 【課題】炭素架橋ビスシクロペンタジエン化合物を簡単
に高収率で製造することができる方法を提供すること。 【解決手段】1つまたは2つのシクロペンタジエン化合
物LHを、1つ以上の塩基と1つ以上の相間移動触媒の
存在下でカルボニル化合物と反応させることによって炭
素架橋ビスシクロペンタジエン化合物を製造する方法で
あって、該シクロペンタジエン化合物LHの1つ以上が
置換シクロペンタジエンである方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素架橋ビスシク
ロペンタジエン化合物を製造する方法、この方法を例え
ばポリオレフィン製造用触媒成分として使用することが
できる炭素架橋ビスシクロペンタジエニルメタロセンの
製造に使用することに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンは、アルミノキサンまた
は他の助触媒と組み合わせてメタロセンの存在下で製造
することができることが文献公知である。助触媒はルイ
ス酸であることから中性メタロセンをカチオンにして安
定化することができる。
【0003】メタロセンとセミサンドウィッチ錯体は、
オレフィンの重合やオリゴマー化に関して関心がもたれ
ているだけでなく、水素化、エポキシ化、異性化やC−
Cカップリング触媒としても使用することができる(C
hem.Rev.1992,92,965−994)。
【0004】炭素架橋メタロセンは、米国特許第4,8
92,851号明細書および欧州特許公開第416,5
66号公報などの文献に記載されている。このメタロセ
ンは、炭素架橋ビスシクロペンタジエンリガンド系の製
造を経て合成される。しかしながら、炭素架橋ビスシク
ロペンタジエンリガンド系の製造には、多段階を経由す
ることが不可欠であり、収率も非常に悪い。
【0005】欧州特許公開第456,455号公報に
は、シクロペンタジエンのアルキル化のために4級アン
モニウム化合物を使用することが記載されている。
【0006】オルガノメタリクス(Organomet
allics)10巻(1991年)3739−374
5頁には、トリエチルベンジルアンモニウムクロリドを
ビスシクロペンタジエニルジメチルメタンの製造に使用
することが記載されている。
【0007】また、シクロペンタジエンに塩基を添加し
て直接環状ケトンと反応させて架橋ビスシクロペンタジ
エンリガンドにすることができることが文献公知になっ
ている(J.Chem.Research(S)(19
92年)162頁)。しかし、この製造方法の収率は低
いため、複雑なクロマトグラフィーによる精製を行わな
ければならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、こ
れらの先行技術の問題点に対処した炭素架橋ビスシクロ
ペンタジエン化合物を提供することを課題とした。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、1つまたは2
つのシクロペンタジエン化合物LHを、1つ以上の塩基
と1つ以上の相間移動触媒の存在下でカルボニル化合物
と反応させることによって炭素架橋ビスシクロペンタジ
エン化合物を製造する方法であって、該シクロペンタジ
エン化合物LHの1つ以上が置換シクロペンタジエンで
ある方法を提供する。
【0010】炭素架橋ビスシクロペンタジエン化合物
は、式I:
【化2】 (上式において、Lは各々独立に同一または異なるシク
ロペンタジエン基であって、1つ以上のLは置換シクロ
ペンタジエニル基であり、R1およびR2は同一または異
なって各々水素原子またはC1-30炭化水素基である)で
表される構造を有するのが好ましい。
【0011】式Iのシクロペンタジエン基Lは、置換さ
れていてもいなくてもよい。また、Lは互いに異なって
いても同一であってもよいが、同一であるのが好まし
い。
【0012】置換シクロペンタジエン基Lの例として、
テトラメチルシクロペンタジエン、3−メチルシクロペ
ンタジエン、3−tert−ブチルシクロペンタジエ
ン、メチル−tert−ブチルシクロペンタジエン、イ
ソプロピルシクロペンタジエン、ジメチルエチルシクロ
ペンタジエン、トリメチルシクロペンタジエン、トリメ
チルエチルシクロペンタジエン、3−フェニルシクロペ
ンタジエン、ジフェニルシクロペンタジエン、インデ
ン、2−メチルインデン、2−エチルインデン、3−メ
チルインデン、3−tert−ブチルインデン、3−ト
リメチルシリルインデン、2−メチルー4−フェニルイ
ンデン、2−エチル−4−フェニルインデン、2−メチ
ル−4−ナフチルインデン、2−メチル−4−イソプロ
ピルインデン、ベンゾインデン、2−メチル−4,5−
ベンゾインデン、2−メチル−α−アセナフトインデ
ン、2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデン、フ
ルオレン、2−メチルフルオレンおよび2,7−ジ−t
ert−ブチルフルオレンを挙げることができる。
【0013】シクロペンタジエン基Lの一方または両方
は、置換シクロペンタジエン基であり、特にインデン誘
導体である。インデン誘導体の例として、インデン、2
−メチルインデン、2−エチルインデン、3−メチルイ
ンデン、3−tert−ブチルインデン、3−トリメチ
ルシリルインデン、2−メチルー4−フェニルインデ
ン、2−エチル−4−フェニルインデン、2−メチル−
4−ナフチルインデン、2−メチルー4−イソプロピリ
デン、ベンゾインデン、2−メチル−4,5−ベンゾイ
ンデン、2−メチル−α−アセナナフトインデン、2−
メチル−4,6−ジイソプロピルインデンおよびフルオ
レニル誘導体を挙げることができる。フルオレニル誘導
体の例としては、フルオレン、2−メチルフルオレンお
よび2,7−ジーtert−ブチルフルオレンを挙げる
ことができる。
【0014】R1とR2は同一であっても異なっていても
よいが、同一であるのが好ましい。R1とR2は、C1-30
炭化水素基であり、例えばC1-10アルキルやC6-14アリ
ールがその中に含まれる。R1とR2は、R1とR2に結合
している原子とともに環状構造を形成することもでき
る。このとき形成される環状構造の炭素数は4−40、
特に好ましくは5−15である。
【0015】式Iで表される炭素架橋ビスシクロペンタ
ジエン化合物の例として、2,2−ビスインデニルプロ
パン、2,2−ビスインデニルブタン、2,2−ビスイ
ンデニルメタン、2,2−ビスインデニルシクロペンタ
ン、2,2−ビスインデニルシクロヘキサン、1,1−
ビスインデニル−1−フェニル−エタン、1,1−ビス
インデニルエタン、1,1−ビスインデニルプロパン、
2,2−ビス(2’−メチル−4’−フェニルインデニ
ル)プロパン、2,2−ビス(2’−エチル−4’−フ
ェニルインデニル)プロパン,2,2−ビス(2’−メ
チル−4’−ナフチルインデニル)プロパン、2,2−
ビス(2’−メチル−4’,5’−ベンゾインデニル)
プロパン、1,1−ビス(2’−メチルー4’−フェニ
ルインデニル−1−フェニルエタン、1,1−ビス
(2’−エチル−4’−フェニルインデニル)−1−フ
ェニルエタン、1,1−ビス(2’−メチル−4’−ナ
フチルインデニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビ
スシクロペンタジエニルブタン、2,2−ビス(メチル
シクロペンタジエニル)プロパン、2−シクロペンタジ
エニル−2−フルオレニルプロパン,2−(3’−メチ
ルシクロペンタジエニル)−2−フルオレニルプロパ
ン、2−インデニル−2−フルオロプロパン、2−シク
ロペンタジエニル−2−インデニルプロパン、1−シク
ロペンタジエニル−1−フルオレニル−1−フェニルエ
タン、1−インデニル−1−フルオレニル−1−フェニ
ルエタン、2−(3’−tert−ブチルシクロペンタ
ジエニル)−2−フルオレニルプロパン、1−シクロペ
ンタジエニル−1−インデニル−1−フェニルエタンを
挙げることができる。
【0016】2つのシクロペンタジエン基Lが同一であ
る式Iのビスシクロペンタジエン化合物を製造するとき
には、1つのシクロペンタジエン化合物LHを使用す
る。2つのシクロペンタジエン基Lが異なる式Iのビス
シクロペンタジエン化合物を製造するときには、2つの
互いに異なるシクロペンタジエン化合物LHを使用す
る。
【0017】本発明の方法で使用するシクロペンタジエ
ン化合物LHは、置換されていてもいなくてもよいが、
1つ以上のシクロペンタジエン化合物は置換シクロペン
タジエン化合物である。
【0018】置換シクロペンタジエン化合物LHの例と
して、テトラメチルシクロペンタジエン、メチルシクロ
ペンタジエン、tert−ブチルシクロペンタジエン、
メチル−tert−ブチルシクロペンタジエン、イソプ
ロピルシクロペンタジエン、ジメチルシクロペンタジエ
ン、トリメチルシクロペンタジエン、トリメチルエチル
シクロペンタジエン、フェニルシクロペンタジエン、ジ
フェニルシクロペンタジエン、インデン、2−メチルイ
ンデン、2−エチルインデン、3−メチルインデン、3
−tert−ブチルインデン,3−トリメチルシリルイ
ンデン、2−メチル−4−フェニルインデン、2−エチ
ル−4−フェニルインデン、2−メチル−4−ナフチル
インデン、2−メチル−4−イソプロピルインデン、ベ
ンゾインデン、2−メチル−4,5−ベンゾインデン、
2−メチル−α−アセナフトインデン、2−メチル−
4,6−ジイソプロピルインデン、フルオレン、2−メ
チルフルオレンおよび2,7−ジ−tert−ブチルフ
ルオレンを挙げることができる。
【0019】本発明の方法で用いるシクロペンタジエン
化合物LHの一方または両方は、置換シクロペンタジエ
ン化合物である。特にインデン誘導体が好ましい。イン
デン誘導体の例として、インデン、2−メチルインデ
ン、2−エチルインデン、3−メチルインデン、3−t
ert−ブチルインデン、3−トリメチルシリルインデ
ン、2−メチルー4−フェニルインデン、2−エチル−
4−フェニルインデン、2−メチル−4−ナフチルイン
デン、2−メチル−4−イソプロピルインデン、ベンゾ
インデン、2−メチル−4,5−ベンゾインデン、2−
メチル−α−アセナナフトインデン、2−メチル−4,
6−ジイソプロピルインデンおよびフルオレニル誘導体
を挙げることができる。フルオレニル誘導体の例とし
て、フルオレン、2−メチルフルオレンおよび2,7−
ジ−tert−ブチルフルオレンを挙げることができ
る。
【0020】本発明の方法で使用するカルボニル化合物
は、ケトンであるのが好ましい。ケトンの例として、ア
セトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、シクロヘキ
サノン、シクロペンタノン、2−ヘキサノン、2−ブタ
ノン、2−メチル−3−ペンタノンおよび2,2−ジメ
チル−3−ブタノンおよびアルデヒドを挙げることがで
きる。アルデヒドの例としてはアセトアルデヒドやベン
ズアルデヒドを挙げることができる。
【0021】元素周期律表の第Ia族、第IIa族または
第IIIa族の水酸化物を用いることができる塩基の例と
して、LiOH、NaOH、KOH、RbOH、Mg
(OH)2、Ca(OH)2およびSr(OH)2を挙げ
ることができる。LiOH、NaOH、KOHなどの1
種類の塩基を用いるのが好ましい。
【0022】使用することができる相間移動触媒は、
式:[R3 4Z]+-で表される4級アンモニウム塩とホ
スホニウム塩である。ここでR3は同一または異なって
いてもよく、各々水素原子、ハロゲン原子またはC1-40
原子団である。C1-40原子団の例として、C1-20アルキ
ル、C1-10アルコキシ、C6-20アリール、C2-12アルケ
ニル、C7-40アリールアルキル、C7-40アルキルアリー
ルおよびC8-40アリールアルキルを挙げることができ
る。これらの原子団は、−NR4 3、−SR4 2、−SiR
4 3、−OSiR4 3を有していてもよい。R4は同一また
は異なっていてもよく、各々ハロゲン原子、C1-10アル
キルまたはC6-10アリールであるか、あるいは、2つ以
上のR4がR4に結合している原子とともに環状構造を形
成する。この環状構造はの炭素数は4−40であるのが
好ましく、特に5−15であるのが好ましい。Zは窒素
またはリンであり、X-はハライド、ヒドロキシド、テ
トラハロボレート(例えばテトラフルオロボレート)、
硫酸水素塩、スルフェートまたはヘキサハロホスフェー
ト(例えばヘキサフルオロホスフェート)である。
【0023】相間移動触媒として適当な化合物の例とし
て、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジ
ルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(特に40%水
溶液)、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミ
ド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド(特
に50%水溶液)、エチルヘキサデシルジメチルアンモ
ニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムテトラフル
オロボレート、テトラエチルアンモニウムブロミド、テ
トラエチルアンモニウムヒドロキシド(特に20%水溶
液)、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベン
ジルトリエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロ
ピルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウム
クロリド、テトラブチルアンモニウムフロリドトリヒド
レート、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレ
ート、テトラブチルアンモニウムヒドロゲンスルフェー
ト、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(特に1
2.5%メタノール溶液)、ベンゼルトリブチルアンモ
ニウムブロミド、テトラオクチルアンモニウムブロミ
ド、メチルトリオクチルアンモニウムクロリド、テトラ
ブチルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウ
ムクロリド、トリブチルヘキサデシルホスホニウムブロ
ミド、エチルトリオクチルホスホニウムブロミド、ブチ
ルトリフェニルホスホニウムクロリドおよびテトラフェ
ニルホスホニウムブロミドを挙げることができる。
【0024】相間移動触媒としてクラウン化合物も使用
することができる。クラウン化合物としては、以下の式
II、IIIおよびIVで表される化合物を特に使用しうる。
【0025】
【化3】 上式において、DはS、O、NR5、PR5であり、R5
は同一または異なっていて各々水素原子、ハロゲン原
子、C1-40原子団である。C1-40原子団の例として、各
々C1-20アルキル、C1-10アルコキシ、C6-20アリー
ル、C2-12アルケニル、C7-40アリールアルキル、C
7-40アルキルアリールおよびC8-40アリールアルケニル
を挙げることができる。C1-40原子団は、−NR6 3、−
SR6 2、−SiR6 3または−OSiR6 3で置換されてい
てもよい。R6は同一または異なって、各々ハロゲン原
子、C1-10アルキルまたはC6-10アリールである。Wは
同一または異なって、[R7 2C]nであって、R7は同一
または異なって、各々水素原子、ハロゲン原子、C1-40
原子団である。C1-40原子団の例として、各々C1-20
ルキル、C1-10アルコキシ、C6-20アリール、C2-12
ルケニル、C7-40アリールアルキル、C7-40アルキルア
リールおよびC8-40アリールアルケニルを挙げることが
できる。C1-40原子団は、−NR8 3、−SR8 2、−Si
8 3または−OSiR8 3で置換されていてもよい。R8
は、各々ハロゲン原子、C1-10アルキルまたはC6-10
リールであるか、あるいは2つ以上のR8がR8に結合し
ている原子とともに環状構造を形成する。この環状構造
の原子数、特に炭素原子数は、4−40、好ましくは5
−15である。n,lおよびmは、同一または異なっ
て、1−40、好ましくは1−5の整数であり、同一で
あるのが好ましい。Bは同一または異なって、NR9
たはPR9であり、R9は水素原子、ハロゲン原子または
1-4 0原子団である。C1-40原子団の例として、各々C
1-20アルキル、C1-10アルコキシ、C6-20アリール、C
2-12アルケニル、C7-40アリールアルキル、C7-40アル
キルアリールおよびC8-40アリールアルケニルを挙げる
ことができる。C1-40原子団は、−NR10 3、−S
10 2、−SiR10 3または−OSiR10 3で置換されて
いてもよい。R10は同一または異なって、各々ハロゲン
原子、C1-10アルキルまたはC6-10アリールである。
【0026】クラウン化合物の例として、12−クラウ
ン−4、15−クラウン−5、ベンゾー15−クラウン
−5、18−クラウン−6−デシル−18−クラウン−
6、ジベンゾ−18−クラウン−6、ジシクロヘキシル
−18−クラウン−8、ジベンゾ−24−クラウン−
8、(+)−18−クラウン−6−テトラカルボン酸、
N−フェニルアザ−15−クラウン−5、Krypto
fix 21TM、Kryptofix 22TM、Kryp
tofix 22DDTM、Kryptofix23TM
トリス[2−(メトキシエトキシ)エチル]アミン、K
ryptofix 5TM、Kryptofix 11
TM、Kryptofix 211TM、Kryptof
ix 221TM、Kryptofix 221DTM、Kr
yptofix 222TM、Kryptofix 222
TM(50%トルエン溶液)、Kryptofix 2
22BBTM、Kryptofix 222CCTM(50
%トルエン溶液)、Kryptofix 222D
TM(50%トルエン溶液)、Kryptofix 22
1BTM(ポリマー)、Kryptofix 222BTM
(ポリマー)を挙げることができる。
【0027】本発明の方法では、相間移動触媒を使用す
るのが好ましい。相間移動触媒の濃度は、使用するシク
ロペンタジエン化合物LH量に基づいて0.1−100
モル%、特に好ましくは1−20モル%にすることがで
きる。
【0028】本発明の方法は、単一相系または多相系に
て1つ以上の塩基と1つ以上の相間移動触媒の存在下で
行う。本発明の方法は多相系で行うのが好ましい。特に
芳香族溶媒(例えばトルエン、キシレン)または脂肪族
溶媒(例えばテトラヒドロフラン、ヘキサン、ジクロロ
メタン)などの有機溶媒相と水相からなる2相系で行う
のが好ましい。その中でも、トルエン/水、ジクロロメ
タン/水およびテトラヒドロフラン/水の2相系が好ま
しい。水相中の塩基濃度は、5−70重量%、好ましく
は25−60重量%にすることができる。
【0029】同じシクロペンタジエン基Lを2つ有する
炭素架橋ビスシクロペンタジエン化合物を合成するとき
は、使用するカルボニル化合物(例えばアセトンやアセ
トフェノン)に対して過剰量のシクロペンタジエン化合
物LHを使用することができ、2−3当量のシクロペン
タジエン化合物LHを使用するのが好ましい。互いに異
なるシクロペンタジエン基Lを2つ有する炭素架橋ビス
シクロペンタジエン化合物を合成するときは、2つの互
いに異なるシクロペンタジエン化合物LHを使用する。
このとき、一方のシクロペンタジエン化合物をまずカル
ボニル化合物と約1:1の比で反応させる。約30分か
ら100時間、好ましくは30分から20時間の反応時
間後、残りのシクロペンタジエン化合物を添加する。
【0030】反応温度は0℃−100℃、好ましくは0
℃−30℃にする。反応時間は30分から100時間、
好ましくは30分から20時間にする。
【0031】有機相/水(例えばトルエン/水、ジクロ
ロメタン/水およびテトラヒドロフラン/水)の体積比
は、10,000:1から1:50、好ましくは10
0:1から1:10、特に好ましくは10:1から1:
1である。
【0032】シクロペンタジエン化合物とカルボニル化
合物の混合物はまず有機溶媒中に導入し、その後に塩基
と相間移動触媒を含む水相を添加する。この他の方法で
反応させることもできる。また、カルボニルを1分から
100時間、好ましくは15分から4時間かけて、シク
ロペンタジエン化合物LH、塩基および相間移動触媒を
含む2相系(例えばトルエン/水、ジクロロメタン/水
およびテトラヒドロフラン/水)に滴下することもでき
る。
【0033】本発明の方法を用いて製造することができ
る炭素架橋ビスシクロペンタジエン化合物は、二重結合
に関する異性体であることもある。
【0034】本発明の方法によれば、炭素架橋ビスシク
ロペンタジエン化合物を一段階で簡単に高収率で得るこ
とができる点が特に特徴的である。橋(R12C)とシ
クロペンタジエン基Lの置換パターンは広範囲に変える
ことができる。
【0035】本発明は、炭素架橋ビスシクロペンタジエ
ンメタロセン、特に式V:
【化4】 の炭素架橋ビスシクロペンタジエンメタロセンの製造方
法の補工程として本発明の方法を使用することをも提案
する。
【0036】式Vにおいて、M1は元素周期律表の第III
b族、第IVb族、第Vb族または第VIb族の元素、特に
第IVb族元素である。Lは互いに独立に同一または異な
っていてもよく、シクロペンタジエニル基であり、1つ
以上のシクロペンタジエン基L’は置換シクロペンタジ
エン基である。R1およびR2は同一または異なって、各
々水素またはC1-30炭化水素である。C1-30炭化水素の
例として、C1-10アルキルまたはC6-14アリールを挙げ
ることができる。R1およびR2は、R1およびR2に結合
する原子とともに炭素数4−40、好ましくは5−15
の環状構造を形成してもよい。R11およびR12は同一ま
たは異なって、各々水素、ハロゲン原子、またはC1-40
原子団である。C1-40原子団の例として、C1-10アルキ
ル、C1-10アルコキシ、C6-14アリール、C6-14アリー
ルオキシ、C2-10アルケニル、C7-40アリールアルキ
ル、C7-40アルキルアリール、C8-40アリールアルケニ
ル、ヒドロキシまたはNR5 2を挙げることができる。R
5は、C1-10アルキル、C1 -10アルコキシ、C6-14アリ
ール、C6-14アリールオキシ、C2-10アルケニル、C
7-40アリールアルキル、C7-40アルキルアリールまたは
8-40アリールアルケニルである。
【0037】式Vのシクロペンタジエニル基L’は置換
されていてもいなくてもよい。L’は同一でも異なって
いてもよいが、同一であるのが好ましい。
【0038】置換シクロペンタジエニル基L’の例とし
て、テトラメチルシクロペンタジエニル、3−メチルシ
クロペンタジエニル、3−tert−ブチルシクロペン
タジエニル、メチル−tert−ブチルシクロペンタジ
エニル、イソプロピルシクロペンタジエニル、ジメチル
シクロペンタジエニル、トリメチルシクロペンタジエニ
ル、トリメチルエチルシクロペンタジエニル、3−フェ
ニルシクロペンタジエニル、ジフェニルシクロペンタジ
エニル、インデニル、2−メチルインデニル、2−エチ
ルインデニル、3−メチルインデニル、3−tert−
ブチルインデニル、3−トリメチルシリルインデニル、
2−メチル−4−フェニルインデニル、2−エチルー4
−フェニルインデニル、2−メチルー4−ナフチルイン
デニル、2−メチル−4−ジソプロピルインデニル、ベ
ンゾインデニル、2−メチルー4,5−ベンゾインデニ
ル、2−メチル−a−アセナナフトインデニル、2−メ
チル−4,6−ジイソプロピルインデニル、フルオレニ
ル、2−メチルフルオレニルおよび2,7−ジーter
t−ブチルフルオレニルを挙げることができる。
【0039】シクロペンタジエニル基L’の一方または
両方は、置換シクロペンタジエニル基、特にインデニル
誘導体である。インデニル誘導体の例として、インデニ
ル、2−メチルインデニル、2−エチルインデニル、3
−メチルインデニル、3−tert−ブチルインデニ
ル、3−トリメチルシリルインデニル、2−メチルー4
−フェニルインデニル、2−エチル−4−フェニルイン
デニル、2−メチル−4−ナフチルインデニル、2−メ
チル−4−イソプロピルインデニル、ベンゾインデニ
ル、2−メチル−4,5−ベンゾインデニル、2−メチ
ル−α−アセナナフトインデニル、2−メチルー4,6
−ジイソプロピルインデニルおよびフルオレニル誘導体
を挙げることができる。フルオレニル誘導体の例とし
て、フルオレニル、2−メチルフルオレニルおよび2,
7−ジーtert−ブチルフロレニルを挙げることがで
きる。
【0040】R1およびR2は同一であっても異なってい
てもよいが、同一であるのが好ましい。R1およびR
2は、C1-10アルキルやC6-14アリールなどのC1-30
化水素である。R1およびR2は、R1およびR2が結合し
ている原子とともに環状構造を形成することもできる。
この環状構造の炭素数は、好ましくは4−40であり、
特に好ましくは5−15である。
【0041】M1は元素周期律表の第IV族元素である。
第IV族元素の例として、チタン、ジルコニウムやハフニ
ウム、特にジルコニウムを挙げることができる。R1
よびR2は同一であっても異なっていてもよいが、同一
であるのが好ましい。R1およびR2は、水素、C1-10
ルキルまたはC6-14アリールであり、特にC1-5アルキ
ルである。R11およびR12は同一であるのが好ましく、
メチルなどのC1-4アルキルまたは塩素などのハロゲン
原子である。
【0042】本発明のメタロセン製造方法によって製造
することができる炭素架橋ビスシクロペンタジエニルメ
タロセンの例として、イソプロピリデンビス(2,3,
4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムクロリド、メチルナフチルメチレンビス(2,3,
4−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリド、ジフェニルメチレンビス(2,3,4,5−
テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルジルコニ
ウム、メチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、イソプロピリデンビス(1−インデニル)ジ
ルコニウムジクロリド、メチルフェニルメチレンビス
(1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニ
ルメチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、メチレンビス(1−(4−フェニルインデニ
ル))ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデンビス
(1−(4−フェニルインデニル))ジルコニウムジク
ロリド、イソプロピリデンビス(1−(4−ナフチルイ
ンデニル))ジルコニウムジクロリド、メチルフェニル
メチレンビス(1−(4−フェニルインデニル))ジル
コニウムジクロリド、ジフェニルメチレンビス(1−
(4−フェニルインデニル))ジルコニウムジクロリ
ド、メチレンビス(1−(4−イソプロピルインデニ
ル))ジルコニウムジクロリド、イソプロピルインデン
ビス(1−(4−イソプロピルインデニル))ジルコニ
ウムジクロリド、メチルフェニルメチレンビス(1−
(4−イソプロピリデニル))ジメチルジルコニウム、
ジフェニルメチレンビス(1−(4−イソプロピリデニ
ル))ハフニウムジクロリド、メチレンビス(1−
(4,5−ベンゾインデニル))ジルコニウムジクロリ
ド、イソプロピリデンビス(1−(4,5−ベンゾイン
デニル))ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルメ
チレンビス(1−(4,5−ベンゾインデニル))ジル
コニウムジクロリド、ジフェニルメチレンビス(1−
(4,5−ベンゾインデニル))ジルコニウムジクロリ
ド、イソプロピリデン(1−インデニル)(シクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデ
ン(1−インデニル)(3−メチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルメチレン
(1−インデニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−インデニ
ル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジフェニルメチレン(1−(4−イソプロピル)イ
ンデニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド、イソプロピリデン(1−インデニル)(シクロ
ペンタジエニル)チタニウムジクロリド、イソプロピリ
デン(1−インデニル)(3−メチルシクロペンタジエ
ニル)チタニウムジクロリド、メチルフェニルメチレン
(1−インデニル)(シクロペンタジエニル)チタニウ
ムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)
(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド、イソ
プロピリデン(1−インデニル)(9−フルオレニル)
ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(9−フル
オレニル)(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、イソプロピリデン(9−フルオレニ
ル)(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリド、メチルフェニルメチレン(9−
フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、ジフェニルメチレン(9−フルオレニル)
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジ
フェニルメチレン(9−フルオレニル)(3−フェニル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジフ
ェニルメチレン(1−(4−イソプロピル)インデニ
ル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イ
ソプロピリデン(9−フルオレニル)(シクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルメチ
レン(9−フルオレニル)(シクロペンタジエニル)チ
タニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(9−フルオ
レニル)(シクロペンタジエニル)ジメチルチタニウ
ム、ジフェニルメチレン(9−(2,7−ジーtert
−ブチル)フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリド 、イソプロピリデン(9−
(2,7−ジ−tert−ブチル)フルオレニル)(シ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドを挙げる
ことができる。
【0043】本発明は、炭素架橋ビスシクロペンタジエ
ニルメタロセンの合成方法をも提供する。この方法は以
下の工程を含む。
【0044】a)1つまたは2つのシクロペンタジエン
化合物LH(そのうちの1つ以上のシクロペンタジエン
化合物は置換シクロペンタジエン化合物である)を、1
つ以上の塩基と1つ以上の相間移動触媒の存在下でカル
ボニル化合物と反応させて、炭素架橋ビスシクロペンタ
ジエン化合物にする工程、および、 b)工程a)で製造した炭素架橋ビスシクロペンタジエ
ン化合物を、工程a)で製造した炭素架橋ビスシクロペ
ンタジエン化合物を錯体形成させて炭素架橋ビスシクロ
ペンタジエンメタロセンにすることができる条件下で、
金属化合物M1p(ここにおいて、M1は元素周期律表
の第IIIb族、第IVb族、第Vb族または第VIb族の元素
であり、XはC1-40の原子団(例えばC1-10アルキル)
またはNR13 2である。R13はC1-20炭化水素(例えば
1-10アルキル、C6-16アリール)、ハロゲンまたはハ
ロゲノイドであり、pは0−4の整数である)と反応さ
せる工程。
【0045】炭素架橋ビスシクロペンタジエニルメタロ
センの製造方法の第2工程b)は、文献記載の方法によ
って行うことができる。該文献として、オーストラリア
特許公開第31478/89号公報、J.Organo
met.Chem.1988,342,21または欧州
特許公開第284,707号公報を例示することができ
る。これらの文献は本明細書の一部として引用する。炭
素架橋ビスシクロペンタジエン化合物は、まず式:R14
2で表される化合物と反応させ、その後金属化合物M1
pと反応させるのが好ましい。ここで、M2は元素周期
律表の第Ia族、第IIa族または第IIIa族の金属であ
り、R14はC1-20の炭化水素(例えばC1-10アルキル、
6-14アリール)である。これらの反応は、脂肪族また
は芳香族溶媒(例えばヘキサン、トルエン)、エーテル
溶媒(例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテ
ル)、ハロゲン化炭化水素(例えばメチレンクロリド、
o−ジクロロベンゼン)などの適当な溶媒中で行うのが
好ましい。式M1pで表される金属化合物のM1は元素
周期律表の第IIIb族の元素であるのが好ましい。ま
た、Xはハロゲン原子またはNR13であるのが好まし
い。ここで、R13はC1-10炭化水素(例えばC1-10アル
キル、C6-10アリール)であり、pは4であるのが好ま
しい。炭素架橋ビスシクロペンタジエニル化合物は異性
体の混合物として用いることもできる。
【0046】式Vで表される炭素架橋ビスシクロペンタ
ジエニルメタロセンハライドは、文献記載の方法によっ
て対応するモノアルキルまたはジアルキル化合物に転換
することができる。この反応は、例えばリチウムアルキ
ルなどのアルキル化剤を用いて行うことができる(J.
Am.Chem.Soc.,1973,95,626
3)。
【0047】式Vで表される炭素架橋ビスシクロペンタ
ジエニルメタロセンは、ラセミ体混合物およびメソ型と
して製造することができる。ラセミ体の分割、特にメソ
型の除去は、概ね公知であり(オーストラリア特許公開
第31478/89号公報、J.Organomet.
Chem.1988,342,21または欧州特許公開
第284,707号公報)、種々の溶媒を用いて抽出ま
たは再結晶することによって行うことができる。
【0048】本発明の方法によって、炭素架橋ビスシク
ロペンタジエニルメタロセンを高収率で簡単に製造する
ことができる。
【0049】本発明のメタロセンの製造方法を用いて製
造することができる炭素架橋ビスシクロペンタジエニル
メタロセンは、助触媒とともに、高活性触媒成分(例え
ばオレフィンポリマー製造用)として用いることができ
る。
【0050】オレフィンの重合、特に式Ra−CH=C
H−Rb(RaおよびRbは同一または異なっていてもよ
く、各々水素原子または炭素数1−20の炭化水素であ
る。RaおよびRbは、RaおよびRbに結合している原子
とともに環状構造を形成していてもよい)で表されるオ
レフィンの重合を行うことができる。オレフィンの例と
して、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、1,3
−ブタジエン、イソプレン、ノルボルネン、ジメタノオ
クタヒドロナフタレン、ノルホルナジエンを挙げること
ができる。特に、プロピレンおよびエチレンを共重合し
たり、エチレンをC3-20オレフィンおよび/またはC
4-20ジエンとともに共重合したり、またはエチレンをシ
クロオレフィンと共重合することができる。
【0051】重合は単独重合または共重合のいずれでも
よく、溶液中、懸濁液中または気体相中のいずれでも行
うことができる。また、連続式またはバッチ式、1段階
または多段階のいずれでも行うことができる。重合温度
は0−200℃、好ましくは30−100℃で行うこと
ができる。
【0052】重合の助触媒は、概してルイス酸性である
ために中性メタロセンをカチオンにして安定化すること
ができる化合物が適当である(不安定な配位)。また、
助触媒や助触媒から形成されるアニオンは、形成される
カチオンとさらに反応しないものでなければならない
(欧州特許公開第427,697号公報)。助触媒は、
アルミニウム化合物および/または硼素化合物を用いる
のが好ましい。
【0053】助触媒として、アルミノキサンを使用する
のが好ましい(欧州特許公開第129,368号公報、
Polyhedron,1990,9,429)。アル
ミノキサンの代わりか、アルミノキサンに加えて、助触
媒として硼素化合物、特に式:RxNH4-XBR4’、Rx
PH4-XBR4’、R3CBR4’またはBR3’を使用す
ることができる。これらの式において、Xは1−4の整
数、好ましくは3であり、Rは同一または異なっていて
もよく、C1-10アルキル、C6-18アリールまたは2つの
RがRに結合している原子とともに環状構造を形成す
る。R’は同一または異なっていてもよいが、同一であ
るのが好ましい。R’はC6-18アルキルまたはC6-18
リールであり、アルキル、ハロアルキルまたはフッ素で
置換されていてもよい(欧州特許公開第277,003
号公報、同第277,004号公報、同第426,63
8号公報および同第427,697号公報)。
【0054】メタロセンを助触媒(特にアルミノキサ
ン)を用いて重合反応を行う前にあらかじめ活性化して
おくこともできる。これによって重合活性を著しく高め
ることができる。このようなメタロセンの予備活性化は
溶液中で行うのが好ましい。ここで、メタロセンはアル
ミノキサンの不活性炭化水素溶液中に溶解するのが好ま
しい。不活性炭化水素としては、脂肪族または芳香族炭
化水素が適当であり、好ましいのはトルエンである。
【0055】オレフィン中に存在する触媒毒を除去する
ために、精製はアルミニウム化合物、好ましくはアルミ
ニウムアルキル(例えばトリメチルアルミニウム、トリ
エチルアルミニウム)を用いて行うのが好ましい。この
精製は、重合系そのものの中で行ってもよいし、重合系
に添加する前にオレフィンをアルミニウム化合物に接触
させておき、その後再度分離してもよい。
【0056】分子量を調節したり、触媒活性を上げたり
するために、重合工程中で水素を添加することができ
る。水素添加によって、低分子量のポリオレフィン(例
えばワックス)を製造することができる。
【0057】重合反応器の外で行う独立工程として、メ
タロセンを適当な溶媒を用いて助触媒と反応させるのが
好ましい。この工程中にキャリヤーに適用することがで
きる。
【0058】この工程中に、メタロセンによって予備重
合を行うことができる。予備重合は、重合で用いるオレ
フィンの一部または全部を用いて行うのが好ましい。
【0059】オレフィン重合の触媒はキャリヤーに担持
してもよい。支持体に単持することによって、例えば製
造するポリマー粒子の形態を制御することができる。メ
タロセンはまずキャリヤーと反応させ、次いで助触媒と
反応させることができる。助触媒もまず担持してから、
メタロセンと反応させることができる。メタロセンと助
触媒の反応生成物を担持することもできる。キャリヤー
の材料は、例えばシリカゲル、酸化アルミニウム、固体
アルミノキサン、その他の無機キャリヤー材料(例えば
塩化マグネシウム)などが適当である。その他のキャリ
ヤーの材料として、微粉砕したポリオレフィン粉末も適
当である。担持助触媒は、欧州特許公開第567,95
2号公報に記載される方法によって製造することができ
る。
【0060】助触媒(例えばアルミノキサン)は、例え
ばシリカゲル、酸化アルミニウム、固体アルミノキサ
ン、その他の無機キャリヤー材料(例えば塩化マグネシ
ウム)、微粉砕したポリオレフィン粉末などに担持し、
次いでメタロセンと反応させる。
【0061】この重合を懸濁液または溶液で行うとき
は、チーグラー低圧工程で常用される不活性溶媒を用い
る。例えば、脂肪族または環式脂肪族炭化水素中で重合
を行う。そのような溶媒の例として、プロパン、ブタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサンを挙げることができる。さら
に、石油または水素化ディーゼル油画分も用いることが
できる。好ましいのは、液体単量体中で重合する場合で
ある。
【0062】水素を使用するか、重合温度を上げること
によって、低分子オレフィン(例えばワックス)を製造
することもできる。低分子オレフィンの硬度または融点
は、コモノマーの含量によって調節することができる。
重合工程とコモノマーの種類と量を選択することによっ
て、弾性を有するオレフィン共重合体(例えばエチレン
/プロピレン/1,4−ヘキサジエンターポリマー)を
製造することもできる。
【0063】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を説明する。
【0064】実施例1:2,2−ビスインデニルプロパ
インデン100g(0.86mol)をトルエン400
mlに溶解した。水酸化ナトリウム86.2g(2.2
mol)とトリエチルベンジルアンモニウムクロリド1
9.6g(86mmol)を水86.2mlに溶解した
溶液(50%NaOH溶液)を、インデン溶液に添加し
た。アセトン25.0g(0.43mol)を30分か
けて滴下し、5時間反応させた後、水相を分離してジエ
チルエーテル100mlで2回洗浄した。有機相をあわ
せて硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し
て、粗生成物をトルエン/ヘキサンを用いて再結晶する
ことによって精製し、黄色粉末の2,2−ビスインデニ
ルプロパンを収率85%で得た。
【0065】1H−NMR(200MHz、CDC
3):7.4−6.9(m,8H,芳香族H)、6.
42(s,2H,オレフィンH)、3.35(s,4
H,CH2)、1.70(s,6H,CH3) マススペクトル:272M+(補正崩壊パターン)
【0066】実施例2:1,1−ビスインデニルエタン インデン100.0g(0.86mol)をトルエン4
00mlに溶解した。水酸化ナトリウム86.2g
(2.2mol)とトリエチルベンジルアンモニウムク
ロリド19.6g(86mmol)を水86.2mlに
溶解した溶液(50%NaOH溶液)を、インデン溶液
に添加した。アセトアルデヒド18.9g(0.43m
ol)を30分かけて滴下し、5時間反応させた後、水
相を分離してジエチルエーテル100mlで2回洗浄し
た。有機相をあわせて硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒を減圧留去して、粗生成物をトルエン/ヘキサンを用
いて再結晶することによって精製し、黄色粉末の1,1
−ビスインデニルエタンを収率82%で得た。
【0067】1H−NMR(200MHz、CDC
3):7.3−6.9(m,8H,芳香族H)、6.
47(s,2H,オレフィンH)、3.41(s,4
H,CH2)、3.10(s,1H,CH)、1.65
(s,3H,CH3) マススペクトル:259M+(補正崩壊パターン)
【0068】実施例3:イソプロピリデンビス(1−イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド 2,2−ビスインデニルプロパン10g(37mmo
l)をジエチルエーテル30mlに溶解した溶液をアル
ゴン保護下で、2.5Mブチルリチウムのヘキサン溶液
29.6ml(74mmol)と室温で一晩撹拌混合し
た。ヘキサン20mlを添加した後、ベージュ色の懸濁
液をろ過して、残渣をペンタン20mlで洗浄した。ジ
リチオ塩をオイルポンプで減圧乾燥して、ZrCl
48.6g(37mmol)のジクロロメタン懸濁液に
−78℃で添加した。この混合物を室温まで1時間かけ
て加温して、さらにその温度で30分間撹拌した。溶媒
を除去して、橙褐色残渣をトルエン50mlで抽出し
た。溶媒を除去することによって橙粉末8.8gを得た
(55%)。ラセミ体とメソ型の比を測定したところ
2:1であった。トルエンで再結晶して、純粋ラセミ体
4.1gを得た(26%)。
【0069】1H−NMR(200MHz、CDC
3):7.8−6.9(m,8H,芳香族H)、6.
72(m,2H,Cp−H)、6.17(m,2H,C
p−H)、2.15(s,6H,CH3) マススペクトル:432M+(補正崩壊パターン)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1つまたは2つのシクロペンタジエン化合
    物LHを、1つ以上の塩基と1つ以上の相間移動触媒の
    存在下でカルボニル化合物と反応させることによって炭
    素架橋ビスシクロペンタジエン化合物を製造する方法で
    あって、該シクロペンタジエン化合物LHの1つ以上が
    置換シクロペンタジエンである方法。
  2. 【請求項2】多相系で行う請求項1の方法。
  3. 【請求項3】有機溶媒と水を含む2相系で行う請求項1
    または2の方法。
  4. 【請求項4】塩基が元素周期律表の第Ia族、第IIa族
    または第IIIa族の水酸化物である請求項1−3のいず
    れかの方法。
  5. 【請求項5】相間移動触媒が4級アンモニウム塩、4級
    ホスホニウム塩またはクラウン化合物である請求項1−
    4のいずれかの方法。
  6. 【請求項6】炭素架橋ビスシクロペンタジエン化合物
    が、式I: 【化1】 (上式において、Lは各々独立に同一または異なるシク
    ロペンタジエン基であって、1つ以上のLは置換シクロ
    ペンタジエニル基であり、R1およびR2は同一または異
    なって各々水素原子またはC1-30炭化水素基である)で
    表される構造を有する請求項1−5のいずれかの方法。
  7. 【請求項7】式Iにおいて、一方または両方のシクロペ
    ンタジエン基Lは置換シクロペンタジエン基である請求
    項1−6のいずれかの方法。
  8. 【請求項8】a)請求項1−7のいずれかの方法によっ
    て炭素架橋ビスシクロペンタジエン化合物を製造する工
    程、および、 b)工程a)で製造した炭素架橋ビスシクロペンタジエ
    ン化合物を錯体形成させて炭素架橋ビスシクロペンタジ
    エンメタロセンにすることができる条件下で、工程a)
    で製造した炭素架橋ビスシクロペンタジエン化合物を金
    属化合物M1p(ここにおいて、M1は元素周期律表の
    第IIIb族、第IVb族、第Vb族または第VIb族の元素で
    あり、XはC1-40の原子団、ハロゲンまたはハロゲノイ
    ドであり、pは0−4の整数である)と反応させる工程
    を含む炭素架橋ビスシクロペンタジエニルメタロセンを
    製造する方法。
  9. 【請求項9】炭素架橋ビスシクロペンタジエンメタロセ
    ンを製造する方法の補工程としての、請求項1−7のい
    ずれかの方法の使用。
  10. 【請求項10】1つ以上の置換シクロペンタジエニル基
    を含む炭素架橋ビスシクロペンタジエン化合物を製造す
    るための、相間移動触媒の使用。
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