JPH09206961A - 圧延型チタンクラッド鋼板の製造方法 - Google Patents
圧延型チタンクラッド鋼板の製造方法Info
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- JPH09206961A JPH09206961A JP1443996A JP1443996A JPH09206961A JP H09206961 A JPH09206961 A JP H09206961A JP 1443996 A JP1443996 A JP 1443996A JP 1443996 A JP1443996 A JP 1443996A JP H09206961 A JPH09206961 A JP H09206961A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】過大な設備負担なく現有設備にて優れた接合強
度を有する広幅または厚肉の圧延チタンクラッド鋼板を
製造することができる方法を提供すること。 【解決手段】 炭素鋼からなる母材とチタンまたはチタ
ン合金からなる合せ材との間に、中間材として、母材側
にC:0.001〜0.01重量%を含む極低炭素鋼板
を、合せ材側にFe:0.25重量%以下、O:0.1
5重量%以上を含む純チタン板を挿入してスラブを組み
立て、圧延することによりチタンクラッド鋼板が得られ
る。
度を有する広幅または厚肉の圧延チタンクラッド鋼板を
製造することができる方法を提供すること。 【解決手段】 炭素鋼からなる母材とチタンまたはチタ
ン合金からなる合せ材との間に、中間材として、母材側
にC:0.001〜0.01重量%を含む極低炭素鋼板
を、合せ材側にFe:0.25重量%以下、O:0.1
5重量%以上を含む純チタン板を挿入してスラブを組み
立て、圧延することによりチタンクラッド鋼板が得られ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた接合特性を
有する広幅または厚肉の圧延型チタンクラッド鋼板の製
造方法に関する。
有する広幅または厚肉の圧延型チタンクラッド鋼板の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、圧延型チタンクラッド鋼板では、
その製造過程において、母材である炭素鋼と合せ材との
間に、Cu,Cu合金、Ni,Ni合金、極低炭素鋼、
あるいはこれらを組み合わせたものを中間材として用い
ている。
その製造過程において、母材である炭素鋼と合せ材との
間に、Cu,Cu合金、Ni,Ni合金、極低炭素鋼、
あるいはこれらを組み合わせたものを中間材として用い
ている。
【0003】これらの中間材は、母材および合せ材中に
含有される元素が拡散し、相手材との界面で脆化相ある
いは低融点相を形成することを抑制している。例えば、
チタンクラッド鋼板における極低炭素鋼の中間材は、母
材中に含有される炭素のチタン材への拡散を阻害し、T
iC等の化合物形成を抑制して接合界面での脆化を防
ぎ、優れた接合性を達成する効果を有している。
含有される元素が拡散し、相手材との界面で脆化相ある
いは低融点相を形成することを抑制している。例えば、
チタンクラッド鋼板における極低炭素鋼の中間材は、母
材中に含有される炭素のチタン材への拡散を阻害し、T
iC等の化合物形成を抑制して接合界面での脆化を防
ぎ、優れた接合性を達成する効果を有している。
【0004】例えば、特公昭57−55514号、特開
昭62−89588号、特開昭62−158584号、
特開昭62−197285号、特開昭62−22758
6号、特開昭63−56370号、特公平6−7596
4号等の公報に、その製造過程において母材である炭素
鋼と合わせ材との間に、Cu、Cu合金、Ni、Ni合
金、極低炭素鋼、あるいはこれらを組み合わせたものを
中間材として適用し、スラブ組み立て、加熱、圧延を行
う方法が開示されている。
昭62−89588号、特開昭62−158584号、
特開昭62−197285号、特開昭62−22758
6号、特開昭63−56370号、特公平6−7596
4号等の公報に、その製造過程において母材である炭素
鋼と合わせ材との間に、Cu、Cu合金、Ni、Ni合
金、極低炭素鋼、あるいはこれらを組み合わせたものを
中間材として適用し、スラブ組み立て、加熱、圧延を行
う方法が開示されている。
【0005】さらに、特開平1−309791号公報に
は、母材側にフェライト系ステンレス鋼、マルテンサイ
ト系ステンレス鋼、Nb、Ta、Fe、Mo、Cr、V
およびNiのうち1種または2種以上を介在させ、合せ
材側にα型チタン合金またはα+β型チタン合金を介在
させることにより、接合性の優れたクラッド鋼板を製造
する方法が開示されている。これは、チタンのα安定化
元素を中間材に含有させることにより、母材側の中間材
に含有されるCr、Nb、Ta、Mo、V等のβ安定化
元素が合せ材に拡散して、合せ材界面近傍でβ相を増加
させ、圧延後の冷却過程でβ相が脆弱なω相に変態して
接合性の劣化を招くことを抑制することを意図するもの
であり、これにより接合性の低下を防止しようとするも
のである。
は、母材側にフェライト系ステンレス鋼、マルテンサイ
ト系ステンレス鋼、Nb、Ta、Fe、Mo、Cr、V
およびNiのうち1種または2種以上を介在させ、合せ
材側にα型チタン合金またはα+β型チタン合金を介在
させることにより、接合性の優れたクラッド鋼板を製造
する方法が開示されている。これは、チタンのα安定化
元素を中間材に含有させることにより、母材側の中間材
に含有されるCr、Nb、Ta、Mo、V等のβ安定化
元素が合せ材に拡散して、合せ材界面近傍でβ相を増加
させ、圧延後の冷却過程でβ相が脆弱なω相に変態して
接合性の劣化を招くことを抑制することを意図するもの
であり、これにより接合性の低下を防止しようとするも
のである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
中間材を用いることで化合物形成を抑制して優れた接合
強度を得る技術においても、その圧延時のスラブ加熱温
度に制限があって、比較的低温の圧延加熱温度とならざ
るを得ない。このため、チタンクラッド鋼板において
は、通常製造している3600mm幅材や50mm厚材
ですらスラブ加熱温度が低いために圧延機に対する負荷
が大きくなるという不都合が生じており、このため40
00mm幅を越えるような幅広材や70mmを越えるよ
うな厚肉のチタンクラッド鋼板の製造においては、圧延
機の能力およびスラブ素材の変形抵抗等の観点から現用
設備での製造は困難である。
中間材を用いることで化合物形成を抑制して優れた接合
強度を得る技術においても、その圧延時のスラブ加熱温
度に制限があって、比較的低温の圧延加熱温度とならざ
るを得ない。このため、チタンクラッド鋼板において
は、通常製造している3600mm幅材や50mm厚材
ですらスラブ加熱温度が低いために圧延機に対する負荷
が大きくなるという不都合が生じており、このため40
00mm幅を越えるような幅広材や70mmを越えるよ
うな厚肉のチタンクラッド鋼板の製造においては、圧延
機の能力およびスラブ素材の変形抵抗等の観点から現用
設備での製造は困難である。
【0007】つまり、現状の圧延設備を採用してチタン
クラッド鋼板を製造するに際して、Cuを中間材として
採用した場合には、圧延加熱温度が890℃以上である
とTiとCuとにより液相が形成され、圧延時に溶融が
前面および側面から飛散するという不都合が発生する。
また、Niを中間材として使用した場合には、TiとN
iとから構成される脆い金属間化合物が形成され、接合
強度を低下させる不都合がある。さらに、極低炭素鋼を
中間材として採用した場合には、当該中間材にも極微量
ではあるが炭素が含まれているので、圧延加熱温度をチ
タン材のβ変態点以上にすると、チタン材はより炭素の
拡散の速いBCC構造となり、TiCが形成されて接合
強度の低下につながることとなるため、β変態点温度未
満の圧延加熱温度にしなければならない。
クラッド鋼板を製造するに際して、Cuを中間材として
採用した場合には、圧延加熱温度が890℃以上である
とTiとCuとにより液相が形成され、圧延時に溶融が
前面および側面から飛散するという不都合が発生する。
また、Niを中間材として使用した場合には、TiとN
iとから構成される脆い金属間化合物が形成され、接合
強度を低下させる不都合がある。さらに、極低炭素鋼を
中間材として採用した場合には、当該中間材にも極微量
ではあるが炭素が含まれているので、圧延加熱温度をチ
タン材のβ変態点以上にすると、チタン材はより炭素の
拡散の速いBCC構造となり、TiCが形成されて接合
強度の低下につながることとなるため、β変態点温度未
満の圧延加熱温度にしなければならない。
【0008】また、合せ材側にα型チタン合金またはα
+β型チタン合金を介在させる方法においては、α型チ
タン合金の場合には不純物として含有されるFeのため
に圧延加熱温度を高温化した際にはβ相が多量に形成さ
れそのβ相の部分で、α+β型チタン合金の場合にはβ
相を含んでいるのでβ相の部分でC等の拡散により脆化
相が形成され接合特性の低下を招くという不都合が生じ
る。
+β型チタン合金を介在させる方法においては、α型チ
タン合金の場合には不純物として含有されるFeのため
に圧延加熱温度を高温化した際にはβ相が多量に形成さ
れそのβ相の部分で、α+β型チタン合金の場合にはβ
相を含んでいるのでβ相の部分でC等の拡散により脆化
相が形成され接合特性の低下を招くという不都合が生じ
る。
【0009】つまり、このような2重に中間材を挿入す
る方法においても、圧延加熱温度上昇によるβ相の体積
分率増加によって、脆化相をより多く形成するので、圧
延加熱温度に制限がある。
る方法においても、圧延加熱温度上昇によるβ相の体積
分率増加によって、脆化相をより多く形成するので、圧
延加熱温度に制限がある。
【0010】一方で、広幅あるいは厚肉のクラッド鋼板
を製造することは、溶接の省略や歩留まりの向上などの
メリットがある。しかしながら、上述したように現在の
スラブ加熱温度では、広幅化および厚肉化による圧延時
の変形抵抗の上昇による圧延荷重の増大により、現用の
圧延設備では製造不可能となる。また、たとえ圧延がで
きたとしても、各パスにおいて十分な圧下を加えること
ができず、圧延応力が低く合せ材が十分に塑性変形せ
ず、満足な接合強度が得られない不都合も生じる。
を製造することは、溶接の省略や歩留まりの向上などの
メリットがある。しかしながら、上述したように現在の
スラブ加熱温度では、広幅化および厚肉化による圧延時
の変形抵抗の上昇による圧延荷重の増大により、現用の
圧延設備では製造不可能となる。また、たとえ圧延がで
きたとしても、各パスにおいて十分な圧下を加えること
ができず、圧延応力が低く合せ材が十分に塑性変形せ
ず、満足な接合強度が得られない不都合も生じる。
【0011】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、過大な設備負担なく現有設備にて優れた接合
強度を有する広幅または厚肉の圧延チタンクラッド鋼板
が得られる圧延型チタンクラッド鋼板の製造方法を提供
することを目的とする。
であって、過大な設備負担なく現有設備にて優れた接合
強度を有する広幅または厚肉の圧延チタンクラッド鋼板
が得られる圧延型チタンクラッド鋼板の製造方法を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、優れた接
合強度を有する広幅または厚肉のチタンクラッド鋼板の
製造において、圧延機を改造することなく現用の圧延能
力でこれらを製造することが可能な方法について詳細な
検討を重ねた結果、中間材として母材である炭素鋼側に
C含有量を制御した極低炭素鋼板を、合わ材であるチタ
ン側にFeおよびOの含有量を制御して合せ材より高い
変態点を有する純チタン板を母材と合せ材との間に挿入
してスラブを組み立てることにより、圧延加熱温度を従
来より高くしても脆化相等の接合強度に悪影響を及ぼす
ような相が厚く形成されることを抑制することができ、
かつ圧延加熱温度が高温化されることにより変形抵抗を
低下させて圧延することが可能なことを見出した。
合強度を有する広幅または厚肉のチタンクラッド鋼板の
製造において、圧延機を改造することなく現用の圧延能
力でこれらを製造することが可能な方法について詳細な
検討を重ねた結果、中間材として母材である炭素鋼側に
C含有量を制御した極低炭素鋼板を、合わ材であるチタ
ン側にFeおよびOの含有量を制御して合せ材より高い
変態点を有する純チタン板を母材と合せ材との間に挿入
してスラブを組み立てることにより、圧延加熱温度を従
来より高くしても脆化相等の接合強度に悪影響を及ぼす
ような相が厚く形成されることを抑制することができ、
かつ圧延加熱温度が高温化されることにより変形抵抗を
低下させて圧延することが可能なことを見出した。
【0013】本発明はこのような知見に基づいてなされ
たものであり、炭素鋼からなる母材とチタンまたはチタ
ン合金からなる合せ材との間に、中間材として、母材側
にC:0.001〜0.01重量%を含む極低炭素鋼板
を、合せ材側にFe:0.25重量%以下、O:0.1
5重量%以上を含む純チタン板を挿入してスラブを組み
立て、圧延することを特徴とするチタンクラッドクラッ
ド鋼板の製造方法を提供するものである。
たものであり、炭素鋼からなる母材とチタンまたはチタ
ン合金からなる合せ材との間に、中間材として、母材側
にC:0.001〜0.01重量%を含む極低炭素鋼板
を、合せ材側にFe:0.25重量%以下、O:0.1
5重量%以上を含む純チタン板を挿入してスラブを組み
立て、圧延することを特徴とするチタンクラッドクラッ
ド鋼板の製造方法を提供するものである。
【0014】また、本発明は、上記方法において、スラ
ブ加熱温度T℃を、890≦T≦890+150[O]
−20[Fe](ただし、[O]、[Fe]はそれぞれ
O含有量、Fe含有量を示す。)の温度域として圧延す
ることを特徴とするチタンクラッド鋼板の製造方法を提
供するものである。
ブ加熱温度T℃を、890≦T≦890+150[O]
−20[Fe](ただし、[O]、[Fe]はそれぞれ
O含有量、Fe含有量を示す。)の温度域として圧延す
ることを特徴とするチタンクラッド鋼板の製造方法を提
供するものである。
【0015】さらに、上記方法において、中間材とし
て、母材側にC:0.001〜0.01重量%を含む極
低炭素鋼板を、合せ材側にFe:0.10重量%未満、
O:0.15重量%以上を含む純チタン板を用いること
を特徴とするチタンクラッド鋼板の製造方法を提供する
ものである。
て、母材側にC:0.001〜0.01重量%を含む極
低炭素鋼板を、合せ材側にFe:0.10重量%未満、
O:0.15重量%以上を含む純チタン板を用いること
を特徴とするチタンクラッド鋼板の製造方法を提供する
ものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明の圧延型チタンクラッド鋼板は、炭素鋼
からなる母材とチタンまたはチタン合金からなる合せ材
との間に、中間材として、母材側にC:0.001〜
0.01重量%を含む極低炭素鋼板を、合せ材側にF
e:0.25重量%以下、O:0.15重量%以上を含
む純チタン板を挿入してスラブを組み立て、圧延するこ
とにより得られる。
明する。本発明の圧延型チタンクラッド鋼板は、炭素鋼
からなる母材とチタンまたはチタン合金からなる合せ材
との間に、中間材として、母材側にC:0.001〜
0.01重量%を含む極低炭素鋼板を、合せ材側にF
e:0.25重量%以下、O:0.15重量%以上を含
む純チタン板を挿入してスラブを組み立て、圧延するこ
とにより得られる。
【0017】中間材として母材である炭素鋼側にC:
0.001〜0.01重量%を含む極低炭素鋼板を用い
ることは、もう一つの中間材および合せ材に対する、厚
く脆化相を形成する多量のCの拡散を抑制し、かつ特性
劣化を招かない程度の極薄のTiCの形成によって、同
じく接合特性を低下させる脆化相であるTiFeの形成
を抑制する効果を有する。
0.001〜0.01重量%を含む極低炭素鋼板を用い
ることは、もう一つの中間材および合せ材に対する、厚
く脆化相を形成する多量のCの拡散を抑制し、かつ特性
劣化を招かない程度の極薄のTiCの形成によって、同
じく接合特性を低下させる脆化相であるTiFeの形成
を抑制する効果を有する。
【0018】もう一つの中間材として合せ材側にFe:
0.25重量%以下、O:0.15重量%以上を含む純
チタンを用いることは、この材料が合せ材より高い変態
点を有しているので、圧延加熱温度を高温化した際に合
せ材が変態点を越えてCの拡散の速い結晶構造(この場
合にはBCC構造)に変態した場合にも、該中間材はそ
の変態点を越えずに接合強度に悪影響を及ぼす元素の拡
散速度の遅い細密重点の結晶構造(この場合にはHCP
構造)のままであり、接合特性の低下につながるCが合
せ材および合せ材側の中間材へ拡散することを防止し、
圧延加熱温度の高温化の場合にも接合界面での脆化相形
成を抑制し、優れた接合特性を達成する効果を有する。
0.25重量%以下、O:0.15重量%以上を含む純
チタンを用いることは、この材料が合せ材より高い変態
点を有しているので、圧延加熱温度を高温化した際に合
せ材が変態点を越えてCの拡散の速い結晶構造(この場
合にはBCC構造)に変態した場合にも、該中間材はそ
の変態点を越えずに接合強度に悪影響を及ぼす元素の拡
散速度の遅い細密重点の結晶構造(この場合にはHCP
構造)のままであり、接合特性の低下につながるCが合
せ材および合せ材側の中間材へ拡散することを防止し、
圧延加熱温度の高温化の場合にも接合界面での脆化相形
成を抑制し、優れた接合特性を達成する効果を有する。
【0019】この場合、極低炭素鋼の中間材のC含有量
が0.01重量%より大であるともう一つの中間材との
界面に脆弱なTiC相を厚く形成し、0.001重量%
未満であるとTiCによるTiFe形成抑制効果が発揮
されず、TiFeの形成によって接合特性の低下を招
く。
が0.01重量%より大であるともう一つの中間材との
界面に脆弱なTiC相を厚く形成し、0.001重量%
未満であるとTiCによるTiFe形成抑制効果が発揮
されず、TiFeの形成によって接合特性の低下を招
く。
【0020】また、もう一つの中間材を構成する純チタ
ンのFe含有量が0.25重量%より大であると、β相
を生成し始める温度を低下させ、圧延加熱温度を高温化
した際に多量のβ相が生成される。このため、Cの拡散
が促進されてTiCが厚く形成され、接合特性の低下を
招く。また、O含有量が0.15重量%未満であると、
合せ材側に挿入する中間材の変態点を充分に高温化する
ことができず、広幅材あるいは厚肉材を製造するために
加熱温度を高温化した際に、その中間材がCの拡散の速
いBCC構造になるため、TiCが厚く形成されて接合
特性の低下を招く。
ンのFe含有量が0.25重量%より大であると、β相
を生成し始める温度を低下させ、圧延加熱温度を高温化
した際に多量のβ相が生成される。このため、Cの拡散
が促進されてTiCが厚く形成され、接合特性の低下を
招く。また、O含有量が0.15重量%未満であると、
合せ材側に挿入する中間材の変態点を充分に高温化する
ことができず、広幅材あるいは厚肉材を製造するために
加熱温度を高温化した際に、その中間材がCの拡散の速
いBCC構造になるため、TiCが厚く形成されて接合
特性の低下を招く。
【0021】このため、極低炭素鋼の中間材のC含有量
を0.001〜0.01重量%、純チタンの中間材のF
e含有量を0.25重量%以下、O含有量を0.15重
量%以上とする。また、純チタンの中間材のFe含有量
が0.10重量%未満であると一層接合特性が改善され
る。なお、工業用純チタンの中間材のO含有量は0.4
重量%程度が実質的な上限となる。
を0.001〜0.01重量%、純チタンの中間材のF
e含有量を0.25重量%以下、O含有量を0.15重
量%以上とする。また、純チタンの中間材のFe含有量
が0.10重量%未満であると一層接合特性が改善され
る。なお、工業用純チタンの中間材のO含有量は0.4
重量%程度が実質的な上限となる。
【0022】また、スラブ加熱温度T℃を、890≦T
≦150[O]−20[Fe](ただし、[O]、[F
e]はそれぞれO含有量、Fe含有量を示す。)に設定
することにより、従来よりも高温に制御することとな
り、脆化相の生成を抑制しつつ、圧延時の変形抵抗を低
下させて圧延時における圧延機の負荷を軽減することを
可能にするとともに、さらに1パスで素材に大圧下を加
えることを可能とし、これによって、より接合特性を改
善する効果がある。
≦150[O]−20[Fe](ただし、[O]、[F
e]はそれぞれO含有量、Fe含有量を示す。)に設定
することにより、従来よりも高温に制御することとな
り、脆化相の生成を抑制しつつ、圧延時の変形抵抗を低
下させて圧延時における圧延機の負荷を軽減することを
可能にするとともに、さらに1パスで素材に大圧下を加
えることを可能とし、これによって、より接合特性を改
善する効果がある。
【0023】スラブ加熱温度が890℃未満では圧延時
の変形抵抗を十分荷軽減することができず、また(89
0+150[O]−20[Fe])℃より高温である
と、合せ材側に挿入する純チタンも変態点を超えて、C
の拡散の速いBCC構造となるため、TiCが界面に厚
く形成されて、接合性の低下を招く。このため、スラブ
加熱温度T℃は、890≦T≦890+150[O]−
20[Fe]の範囲であることが好ましい。
の変形抵抗を十分荷軽減することができず、また(89
0+150[O]−20[Fe])℃より高温である
と、合せ材側に挿入する純チタンも変態点を超えて、C
の拡散の速いBCC構造となるため、TiCが界面に厚
く形成されて、接合性の低下を招く。このため、スラブ
加熱温度T℃は、890≦T≦890+150[O]−
20[Fe]の範囲であることが好ましい。
【0024】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
する。 (実施例1)表1に示す符号Aの化学組成を有し、厚さ
350mmの炭素鋼を母材とし、表2に示す符号Dの化
学組成を有し、厚さ50mmのチタン材を合せ材として
用いた。また母材側の中間材として表1に示す符号B1
〜B5の組成のうちB3の組成を有する厚さ1mmのも
のを用い、合せ材側の中間材として表2に示す符号C1
〜C7の組成のうちC3の組成を有する厚さ1mmのも
のを用いた。これら母材、合せ材および中間材を用い
て、1800mm幅×1800mm長、4500幅×1
800mm長、および1800mm幅×3600mm長
のスラブを組立て、これらスラブから(35+5)mm
厚×4200mm幅×7000mm長および17800
mm長、ならびに(70+10)mm厚×4200幅×
7000mm長のクラッド鋼板を製造した。
する。 (実施例1)表1に示す符号Aの化学組成を有し、厚さ
350mmの炭素鋼を母材とし、表2に示す符号Dの化
学組成を有し、厚さ50mmのチタン材を合せ材として
用いた。また母材側の中間材として表1に示す符号B1
〜B5の組成のうちB3の組成を有する厚さ1mmのも
のを用い、合せ材側の中間材として表2に示す符号C1
〜C7の組成のうちC3の組成を有する厚さ1mmのも
のを用いた。これら母材、合せ材および中間材を用い
て、1800mm幅×1800mm長、4500幅×1
800mm長、および1800mm幅×3600mm長
のスラブを組立て、これらスラブから(35+5)mm
厚×4200mm幅×7000mm長および17800
mm長、ならびに(70+10)mm厚×4200幅×
7000mm長のクラッド鋼板を製造した。
【0025】また、合せ材側の高変態点を有する中間材
の有効性を確認するために、中間材を極低炭素鋼のみと
して、1800mm幅×1800mm長および1800
mm幅×3600mm長のスラブから、それぞれ(35
+5)mm厚×4200mm幅×7000mm長および
(70+10)mm厚×4200幅×7000mm長の
クラッド鋼板を製造した。
の有効性を確認するために、中間材を極低炭素鋼のみと
して、1800mm幅×1800mm長および1800
mm幅×3600mm長のスラブから、それぞれ(35
+5)mm厚×4200mm幅×7000mm長および
(70+10)mm厚×4200幅×7000mm長の
クラッド鋼板を製造した。
【0026】さらに、圧延時の荷重の比較のために、従
来からの方法にて1800mm幅×1800mm長のス
ラブから(35+5)mm厚×3200mm幅×850
0mm長のクラッド鋼板を製造した。
来からの方法にて1800mm幅×1800mm長のス
ラブから(35+5)mm厚×3200mm幅×850
0mm長のクラッド鋼板を製造した。
【0027】スラブの組立寸法、スラブ寸法、スラブ加
熱温度およびクラッド鋼板の寸法を表3に示す。このと
きの予定したパススケジュールでの圧延の可否、接合特
性を劣化させるTiC相の圧延まま状態での厚さ、圧延
まま状態での剪断強度、およびR/t=1における側曲
げならびに裏曲げをした際の接合界面でのクラックの発
生の有無を表4に示す。
熱温度およびクラッド鋼板の寸法を表3に示す。このと
きの予定したパススケジュールでの圧延の可否、接合特
性を劣化させるTiC相の圧延まま状態での厚さ、圧延
まま状態での剪断強度、およびR/t=1における側曲
げならびに裏曲げをした際の接合界面でのクラックの発
生の有無を表4に示す。
【0028】これらの表に示すように、本発明内の成分
組成を有する中間材を用い、本発明に従って製造され、
かつ好ましいスラブ加熱温度に設定した場合には、圧延
により4000mm幅超えおよび70mm厚超えのチタ
ンクラッド鋼板が製造可能であった。また、TiC層厚
は薄く、剪断強度は20kgf/mm2 以上と高く、曲
げ試験においても割れの発生はなく、4000mm幅超
えおよび70mm厚超えのチタンクラッド鋼板の接合特
性は、どの評価方法においても良好なものであった。
組成を有する中間材を用い、本発明に従って製造され、
かつ好ましいスラブ加熱温度に設定した場合には、圧延
により4000mm幅超えおよび70mm厚超えのチタ
ンクラッド鋼板が製造可能であった。また、TiC層厚
は薄く、剪断強度は20kgf/mm2 以上と高く、曲
げ試験においても割れの発生はなく、4000mm幅超
えおよび70mm厚超えのチタンクラッド鋼板の接合特
性は、どの評価方法においても良好なものであった。
【0029】(実施例2)表1に示す符号Aの化学組成
を有し、厚さ350mmの炭素鋼を母材とし、表2に示
す符号Dの化学組成を有し、厚さ50mmのチタン材を
クラッド材として用いた。また、母材側の中間材として
表1に示す符号B1〜B5の組成を有する厚さ1mmの
ものを用い、合せ材側の中間材として表2に示す符号C
1〜C7の組成を有する厚さ1mmのものを用いた。表
5に示す条件でスラブを組立て、スラブ加熱温度を90
0℃として、1800mm幅×1800mm長のスラブ
から(35+5)mm厚×4200mm幅×7200m
m長のクラッド鋼板を製造した。この際に、圧延加熱温
度を高温化したため、どの条件においても変形抵抗が低
く、圧延可能であった。
を有し、厚さ350mmの炭素鋼を母材とし、表2に示
す符号Dの化学組成を有し、厚さ50mmのチタン材を
クラッド材として用いた。また、母材側の中間材として
表1に示す符号B1〜B5の組成を有する厚さ1mmの
ものを用い、合せ材側の中間材として表2に示す符号C
1〜C7の組成を有する厚さ1mmのものを用いた。表
5に示す条件でスラブを組立て、スラブ加熱温度を90
0℃として、1800mm幅×1800mm長のスラブ
から(35+5)mm厚×4200mm幅×7200m
m長のクラッド鋼板を製造した。この際に、圧延加熱温
度を高温化したため、どの条件においても変形抵抗が低
く、圧延可能であった。
【0030】この際における、接合特性を劣化させるT
iC相の圧延まま状態での厚さ、圧延まま状態での剪断
強度、R/t=1における側曲げおよび裏曲げをした際
の接合界面でのクラックの発生の有無を表5にあわせて
示す。
iC相の圧延まま状態での厚さ、圧延まま状態での剪断
強度、R/t=1における側曲げおよび裏曲げをした際
の接合界面でのクラックの発生の有無を表5にあわせて
示す。
【0031】表5に示すように、本発明内の成分組成を
有する中間材を用い、本発明に従って製造した場合に
は、TiC層厚は薄く、剪断強度は20kgf/mm2
以上と高く、曲げ試験においても割れの発生はなく、4
000mm幅超えおよび70mm厚超えのチタンクラッ
ド鋼板の接合特性は、どの評価方法においても良好なも
のであった。また、合せ材側の中間材のFe濃度が0.
10重量%未満であると、剪断強度は25kgf/mm
2 以上となり、一層接合特性が改善されることが確認さ
れた。以上の結果から明らかなように、本発明の条件内
であれば、現用の設備にて接合特性が優れた広幅および
厚肉のクラッド鋼板の製造が可能となる。
有する中間材を用い、本発明に従って製造した場合に
は、TiC層厚は薄く、剪断強度は20kgf/mm2
以上と高く、曲げ試験においても割れの発生はなく、4
000mm幅超えおよび70mm厚超えのチタンクラッ
ド鋼板の接合特性は、どの評価方法においても良好なも
のであった。また、合せ材側の中間材のFe濃度が0.
10重量%未満であると、剪断強度は25kgf/mm
2 以上となり、一層接合特性が改善されることが確認さ
れた。以上の結果から明らかなように、本発明の条件内
であれば、現用の設備にて接合特性が優れた広幅および
厚肉のクラッド鋼板の製造が可能となる。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】なお、上述の890≦T≦890+150
[O]−20[Fe]式は、成分組成と変態点との関係
を詳細に検討した結果から得られた経験的な式である。
また、上記実施例では合せ材として純チタンを用いた
が、これに限るものではなく、Grade7やTi−6
Al−4VのようなTi合金を用いることができる。
[O]−20[Fe]式は、成分組成と変態点との関係
を詳細に検討した結果から得られた経験的な式である。
また、上記実施例では合せ材として純チタンを用いた
が、これに限るものではなく、Grade7やTi−6
Al−4VのようなTi合金を用いることができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
過大な設備負担なく現有設備にて優れた接合強度を有す
る広幅または厚肉の圧延チタンクラッド鋼板を製造する
ことができる。
過大な設備負担なく現有設備にて優れた接合強度を有す
る広幅または厚肉の圧延チタンクラッド鋼板を製造する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C21D 9/00 101 9352−4K C21D 9/00 101A C22C 14/00 C22C 14/00 Z 38/00 301 38/00 301Z
Claims (3)
- 【請求項1】 炭素鋼からなる母材とチタンまたはチタ
ン合金からなる合せ材との間に、中間材として、母材側
にC:0.001〜0.01重量%を含む極低炭素鋼板
を、合わ材側にFe:0.25重量%以下、O:0.1
5重量%以上を含む純チタン板を挿入してスラブを組み
立て、圧延することを特徴とするチタンクラッドクラッ
ド鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 スラブ加熱温度T℃を、890≦T≦8
90+150[O]−20[Fe](ただし、[O]、
[Fe]はそれぞれO含有量、Fe含有量を示す。)の
温度域として圧延することを特徴とする請求項1に記載
のチタンクラッド鋼板の製造方法。 - 【請求項3】 中間材として、母材側にC:0.001
〜0.01重量%wo含む極低炭素鋼板を、合せ材側に
Fe:0.10重量%未満、O:0.15重量%以上を
含む純チタン板を用いることを特徴とする請求項1また
は請求項2に記載のチタンクラッド鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1443996A JPH09206961A (ja) | 1996-01-30 | 1996-01-30 | 圧延型チタンクラッド鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1443996A JPH09206961A (ja) | 1996-01-30 | 1996-01-30 | 圧延型チタンクラッド鋼板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09206961A true JPH09206961A (ja) | 1997-08-12 |
Family
ID=11861065
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1443996A Pending JPH09206961A (ja) | 1996-01-30 | 1996-01-30 | 圧延型チタンクラッド鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09206961A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN119282121A (zh) * | 2024-09-09 | 2025-01-10 | 中国科学院金属研究所 | 一种具有纳米TiC界面层的钛/钢复合板的制备方法 |
-
1996
- 1996-01-30 JP JP1443996A patent/JPH09206961A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN119282121A (zh) * | 2024-09-09 | 2025-01-10 | 中国科学院金属研究所 | 一种具有纳米TiC界面层的钛/钢复合板的制备方法 |
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