JPH09209077A - 高温耐火鋼材及びその製造方法 - Google Patents
高温耐火鋼材及びその製造方法Info
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- JPH09209077A JPH09209077A JP3427496A JP3427496A JPH09209077A JP H09209077 A JPH09209077 A JP H09209077A JP 3427496 A JP3427496 A JP 3427496A JP 3427496 A JP3427496 A JP 3427496A JP H09209077 A JPH09209077 A JP H09209077A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、建築物骨材用主として用いられ無
被覆もしくは少ない被覆で供せされる700℃仕様の4
00〜510N/mm2級高温耐火鋼材及びその製造法
に関するものである。 【解決手段】 主として、重量比で、主としてC:0.
02〜0.07%、Nb:0.1〜0.15%、Al:0.
04〜0.1%、B:0.0003〜0.002%を含有
し且つMo:0.3〜1%、V:0.02%〜0.1%の
1種または2種以上を含有する鋼組成を有し、さらに、
C、N、Nb、Mo、V含有量及びベイナイト組織分率
fで表されるNb複合析出パラメーター、NBP=N+
0.3×C−(Nb/15+Mo/50+V/20)が
C≦NBP≦0.005を満足する高温耐火鋼材。靱性
はさらにCaもしくはREMの添加、溶接部靱性はNi
もしくはTiの添加によって向上せられる。
被覆もしくは少ない被覆で供せされる700℃仕様の4
00〜510N/mm2級高温耐火鋼材及びその製造法
に関するものである。 【解決手段】 主として、重量比で、主としてC:0.
02〜0.07%、Nb:0.1〜0.15%、Al:0.
04〜0.1%、B:0.0003〜0.002%を含有
し且つMo:0.3〜1%、V:0.02%〜0.1%の
1種または2種以上を含有する鋼組成を有し、さらに、
C、N、Nb、Mo、V含有量及びベイナイト組織分率
fで表されるNb複合析出パラメーター、NBP=N+
0.3×C−(Nb/15+Mo/50+V/20)が
C≦NBP≦0.005を満足する高温耐火鋼材。靱性
はさらにCaもしくはREMの添加、溶接部靱性はNi
もしくはTiの添加によって向上せられる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温耐火鋼材及び
その製造方法に関するものである。特に普通鋼(引張強
さ400〜510N/mm2 級の鋼)において、700
℃付近での耐火性の向上が著しい高温耐火鋼材及びその
製造方法に関するものである。
その製造方法に関するものである。特に普通鋼(引張強
さ400〜510N/mm2 級の鋼)において、700
℃付近での耐火性の向上が著しい高温耐火鋼材及びその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】昨今の構造物施工のコストダウンの気運
は建築業界に対しても強く、建設・鉄骨会社への安全規
制の強化要求の反面、コストダウンも同時に要求される
といった厳しい風潮にある。
は建築業界に対しても強く、建設・鉄骨会社への安全規
制の強化要求の反面、コストダウンも同時に要求される
といった厳しい風潮にある。
【0003】その最たるものは耐火規制とそれに関る施
工のコストダウン指向であり、厳しい耐火基準を満足し
つつも施主側からのコストダウン要求に応えるべく、建
設・鉄骨各社は工程省略等で対応しなけらばならない。
そのため、直近では無被覆もしくは被覆低減可能な40
0〜490N/mm2級耐火鋼開発に対する要求が高ま
っている。
工のコストダウン指向であり、厳しい耐火基準を満足し
つつも施主側からのコストダウン要求に応えるべく、建
設・鉄骨各社は工程省略等で対応しなけらばならない。
そのため、直近では無被覆もしくは被覆低減可能な40
0〜490N/mm2級耐火鋼開発に対する要求が高ま
っている。
【0004】上記の耐火鋼材への要求特性は、従来材を
はるかに上回る耐火特性(700℃降伏強さが常温規格
降伏強さの2/3以上の値、すなわち157N/mm2
以上)を有すること、低降伏比であること、及び施工時
の足場金具や吊金具を少ない予熱で溶接するための溶接
性に優れることなどが望まれる。
はるかに上回る耐火特性(700℃降伏強さが常温規格
降伏強さの2/3以上の値、すなわち157N/mm2
以上)を有すること、低降伏比であること、及び施工時
の足場金具や吊金具を少ない予熱で溶接するための溶接
性に優れることなどが望まれる。
【0005】従来目的に使用される耐火性鋼板の製造方
法の公知技術としては、たとえば特開平3−17371
5に記載されている490N/mm2級鋼材があるが、
そもそも600℃程度での耐火性を考慮したものであ
り、700℃付近の高温耐火性を具備する技術の開発が
強く求められている。
法の公知技術としては、たとえば特開平3−17371
5に記載されている490N/mm2級鋼材があるが、
そもそも600℃程度での耐火性を考慮したものであ
り、700℃付近の高温耐火性を具備する技術の開発が
強く求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑み考案されたもので、700℃と高温での耐火
性に優れ、さらに好ましくは耐震性及び溶接性にも優れ
た鋼材を提供するものである。
事情に鑑み考案されたもので、700℃と高温での耐火
性に優れ、さらに好ましくは耐震性及び溶接性にも優れ
た鋼材を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は以下の通
りである。
りである。
【0008】(1)重量比で、C:0.02〜0.07
%、Si:0.05〜0.3%、Mn:0.8〜1.5
%、Nb:0.1〜0.15%、Al:0.04〜0.
1%、B:0.0003〜0.002%を含有し、Nb
との複合炭窒化物形成元素群、Mo:0.3〜1%、
V:0.02〜0.1%の1種または2種を含有し、且
つ、C、N、Nb、Mo、V含有量及びベイナイト組織
分率fで表されるNb複合析出パラメーター、NBP=
N+0.3×C−f×(Nb/15+Mo/50+V/
20)が0≦NBP≦0.005を満足し、残部Fe及
び不可避的不純物からなることを特徴とする高温耐火鋼
材、(2)重量比で、C:0.02〜0.07%、S
i:0.05〜0.3%、Mn:0.8〜1.5%、C
r:0.3〜1%、Nb:0.1〜0.15%、Al:
0.04〜0.1%、B:0.0003〜0.002%
を含有し、Nbとの複合炭窒化物形成元素群、Mo:
0.3〜1%、V:0.02〜0.1%の1種または2
種を含有し、且つ、C、N、Nb、Mo、V含有量及び
ベイナイト組織分率fで表されるNb複合析出パラメー
ター、NBP=N+0.3×C−f×(Nb/15+M
o/50+V/20)が0≦NBP≦0.005を満足
し、残部Fe及び不可避的不純物からなることを特徴と
する高温耐火鋼材、(3)前記(1)もしくは(2)記
載の鋼組成に、更に、Ni:0.2〜1%、Ti:0.
01〜0.05%の1種または2種を含有せしめたこと
を特徴とする前記(1)または(2)記載の高温耐火鋼
材、(4)前記(1)、(2)もしくは(3)記載の鋼
に、Ca:0.001〜0.01%、REM:0.01
〜0.05%の1種または2種を含有せしめたことを特
徴とする前記(1)、(2)もしくは(3)記載の高温
耐火鋼材、及び、(5)前記(1)、(2)、(3)も
しくは(4)記載の鋼において、C、N、Nb、Mo、
V含有量及びベイナイト組織分率fで表されるNb複合
析出パラメーター、NBP=N+0.3×C−f×(N
b/15+Mo/50+V/20)が0≦NBP≦0.
005を満足し且つ圧延後、ベイナイト組織分率が0.
6以上となる熱処理を施し、さらにMoおよび/または
VとNbとの複合炭窒化物形成熱処理を施すことを特徴
とする高温耐火鋼材の製造方法。
%、Si:0.05〜0.3%、Mn:0.8〜1.5
%、Nb:0.1〜0.15%、Al:0.04〜0.
1%、B:0.0003〜0.002%を含有し、Nb
との複合炭窒化物形成元素群、Mo:0.3〜1%、
V:0.02〜0.1%の1種または2種を含有し、且
つ、C、N、Nb、Mo、V含有量及びベイナイト組織
分率fで表されるNb複合析出パラメーター、NBP=
N+0.3×C−f×(Nb/15+Mo/50+V/
20)が0≦NBP≦0.005を満足し、残部Fe及
び不可避的不純物からなることを特徴とする高温耐火鋼
材、(2)重量比で、C:0.02〜0.07%、S
i:0.05〜0.3%、Mn:0.8〜1.5%、C
r:0.3〜1%、Nb:0.1〜0.15%、Al:
0.04〜0.1%、B:0.0003〜0.002%
を含有し、Nbとの複合炭窒化物形成元素群、Mo:
0.3〜1%、V:0.02〜0.1%の1種または2
種を含有し、且つ、C、N、Nb、Mo、V含有量及び
ベイナイト組織分率fで表されるNb複合析出パラメー
ター、NBP=N+0.3×C−f×(Nb/15+M
o/50+V/20)が0≦NBP≦0.005を満足
し、残部Fe及び不可避的不純物からなることを特徴と
する高温耐火鋼材、(3)前記(1)もしくは(2)記
載の鋼組成に、更に、Ni:0.2〜1%、Ti:0.
01〜0.05%の1種または2種を含有せしめたこと
を特徴とする前記(1)または(2)記載の高温耐火鋼
材、(4)前記(1)、(2)もしくは(3)記載の鋼
に、Ca:0.001〜0.01%、REM:0.01
〜0.05%の1種または2種を含有せしめたことを特
徴とする前記(1)、(2)もしくは(3)記載の高温
耐火鋼材、及び、(5)前記(1)、(2)、(3)も
しくは(4)記載の鋼において、C、N、Nb、Mo、
V含有量及びベイナイト組織分率fで表されるNb複合
析出パラメーター、NBP=N+0.3×C−f×(N
b/15+Mo/50+V/20)が0≦NBP≦0.
005を満足し且つ圧延後、ベイナイト組織分率が0.
6以上となる熱処理を施し、さらにMoおよび/または
VとNbとの複合炭窒化物形成熱処理を施すことを特徴
とする高温耐火鋼材の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の高温での耐火強度の向上
機構としては、本発明者らは、Bのオーステナイト粒界
への偏析作用による焼入れ効果によりベイナイト主体組
織(望ましくは60%以上)を有したベイナイト基地中
に、Nb炭窒化物を核としてV及び/又はMoの板状炭
窒化物(特に平均一辺長さ50μm以上の板状のもの)
が複合析出することを考え、この強化機構により結果的
に火災時にも700℃という高温で高い耐火強度(降伏
強さ)が得られるというものである。併せてCを低く抑
えているため低降伏比及び溶接性も同時に良好である高
温耐火鋼材を提供できるというものである。
機構としては、本発明者らは、Bのオーステナイト粒界
への偏析作用による焼入れ効果によりベイナイト主体組
織(望ましくは60%以上)を有したベイナイト基地中
に、Nb炭窒化物を核としてV及び/又はMoの板状炭
窒化物(特に平均一辺長さ50μm以上の板状のもの)
が複合析出することを考え、この強化機構により結果的
に火災時にも700℃という高温で高い耐火強度(降伏
強さ)が得られるというものである。併せてCを低く抑
えているため低降伏比及び溶接性も同時に良好である高
温耐火鋼材を提供できるというものである。
【0010】ここで、球状Nb炭窒化物を核としたVも
しくはMoの板状炭窒化物の長さと700℃での降伏強
さとの関係を詳細に検討したところ、上記板状析出物の
平均一辺長さが50μm以上のときの特に高い降伏値が
得られることからわかった。これは、変形の担い手であ
る可動転位線を析出物界面で吸引することにより相乗効
果が発揮されるためと本発明者らは考えている。また、
鋼のミクロ組織中に60%以上のベイナイト組織が含ま
れると、前記転位線の吸引が促進され、さらに安定的に
高い高温耐火強度が得られることもわかった。
しくはMoの板状炭窒化物の長さと700℃での降伏強
さとの関係を詳細に検討したところ、上記板状析出物の
平均一辺長さが50μm以上のときの特に高い降伏値が
得られることからわかった。これは、変形の担い手であ
る可動転位線を析出物界面で吸引することにより相乗効
果が発揮されるためと本発明者らは考えている。また、
鋼のミクロ組織中に60%以上のベイナイト組織が含ま
れると、前記転位線の吸引が促進され、さらに安定的に
高い高温耐火強度が得られることもわかった。
【0011】次に、本発明の限定理由を説明する。
【0012】Cは、最低限の焼入れ性の確保及び炭窒化
物の構成元素ということで0.02%以上が必要である
が、0.07%を越える添加により溶接性が著しく低下
し、且つ過剰な固溶C及びセメンタイトにより降伏強さ
が上がり結果的に常温での降伏比が高くなって常温での
耐震性が低下してしまう。よってCの添加範囲は0.0
2〜0.07%である。
物の構成元素ということで0.02%以上が必要である
が、0.07%を越える添加により溶接性が著しく低下
し、且つ過剰な固溶C及びセメンタイトにより降伏強さ
が上がり結果的に常温での降伏比が高くなって常温での
耐震性が低下してしまう。よってCの添加範囲は0.0
2〜0.07%である。
【0013】Siは、脱酸及び焼き入性の点から最低
0.05%を必要とするが、0.3%を越える添加によ
り溶接性を低下させるばかりでなく、脱酸時に生成され
た酸化物を核として高温変形時にボイドが発生するため
高温強度を著しく低下させることになる。よってSiの
添加範囲は0.05〜0.3%とする。
0.05%を必要とするが、0.3%を越える添加によ
り溶接性を低下させるばかりでなく、脱酸時に生成され
た酸化物を核として高温変形時にボイドが発生するため
高温強度を著しく低下させることになる。よってSiの
添加範囲は0.05〜0.3%とする。
【0014】Mnは、Sを固定して熱間加工時の粒界割
れを防止する効果と焼入れ性の点から必須な元素であり
最低0.8%を必要とするが、1.5%を越える添加
で、溶接性を著しく低下させる。したがってMnの添加
範囲は0.8〜1.5%とする。
れを防止する効果と焼入れ性の点から必須な元素であり
最低0.8%を必要とするが、1.5%を越える添加
で、溶接性を著しく低下させる。したがってMnの添加
範囲は0.8〜1.5%とする。
【0015】Crは、ベイナイト組織の確保上添加が望
ましい元素であり、その場合0.3%以上を必要とする
が、1%を超える添加では溶接性を損なううえ、Cr系
粗大炭化物の生成によって前記のNb複合析出物の効果
を阻害し高温耐火強度をかえって低下させてしまう。し
たがってCrの添加範囲は0.3〜1%とする。
ましい元素であり、その場合0.3%以上を必要とする
が、1%を超える添加では溶接性を損なううえ、Cr系
粗大炭化物の生成によって前記のNb複合析出物の効果
を阻害し高温耐火強度をかえって低下させてしまう。し
たがってCrの添加範囲は0.3〜1%とする。
【0016】Moは,球状Nb炭窒化物を核として耐火
性上重要な長さ50μm以上の板状析出物による析出強
化と固溶強化及びベイナイト組織確保の点から最低0.
3%の添加を必要とするが、1%を越える添加により溶
接継手靱性と溶接性及び熱間加工性を著しく低下させ
る。したがって、Moの添加範囲は0.3〜1%とす
る。
性上重要な長さ50μm以上の板状析出物による析出強
化と固溶強化及びベイナイト組織確保の点から最低0.
3%の添加を必要とするが、1%を越える添加により溶
接継手靱性と溶接性及び熱間加工性を著しく低下させ
る。したがって、Moの添加範囲は0.3〜1%とす
る。
【0017】Vは本発明での重要元素である。ベイナイ
ト組織確保とNb炭窒化物を核とした長さ50μm以上
の板状V炭窒化物の析出強化の点から最低0.02%を
必要とするが、0.1%を超える添加は母材及び溶接継
手の靭性を著しく低下させる且つ溶接性も低下させる。
したがって、Vの添加範囲は0.02〜0.1%であ
る。
ト組織確保とNb炭窒化物を核とした長さ50μm以上
の板状V炭窒化物の析出強化の点から最低0.02%を
必要とするが、0.1%を超える添加は母材及び溶接継
手の靭性を著しく低下させる且つ溶接性も低下させる。
したがって、Vの添加範囲は0.02〜0.1%であ
る。
【0018】Nbは本発明での最重要元素である。Nb
は、高温耐火強度確保のための析出強化のもう1つの主
役であるVやMoの炭窒化物の析出核となり、この析出
核の高密度分布のため最低0.1%の添加を必要とする
が、0.15%を超えるとこれら炭窒化物の粗大化によ
る分布密度低下をまねき高温強度を著しく低下させ、且
つ母材及び溶接継手靭性を低下させる。したがって、N
bの添加範囲は0.1〜0.15%である。
は、高温耐火強度確保のための析出強化のもう1つの主
役であるVやMoの炭窒化物の析出核となり、この析出
核の高密度分布のため最低0.1%の添加を必要とする
が、0.15%を超えるとこれら炭窒化物の粗大化によ
る分布密度低下をまねき高温強度を著しく低下させ、且
つ母材及び溶接継手靭性を低下させる。したがって、N
bの添加範囲は0.1〜0.15%である。
【0019】Alは脱酸材として重要であるばかりでな
く、AlNを形成して、ベイナイト組織生成の主役であ
る固溶Bの確保すなわちBNの析出抑制効果を発揮する
元素である。この効果のため最低0.04%の添加を必
要とするが、1%以上の添加により脱酸生成酸化物を核
とした高温変形時のボイド発生により高温強度が著しく
低下する。したがって、Alの最適範囲は0.04〜1
%とする。
く、AlNを形成して、ベイナイト組織生成の主役であ
る固溶Bの確保すなわちBNの析出抑制効果を発揮する
元素である。この効果のため最低0.04%の添加を必
要とするが、1%以上の添加により脱酸生成酸化物を核
とした高温変形時のボイド発生により高温強度が著しく
低下する。したがって、Alの最適範囲は0.04〜1
%とする。
【0020】Bも本発明での最重要元素のひとつであ
る。Bは、オーステナイト粒界に偏析してフェライトの
生成を抑制することによって焼入れ性を確保する重要な
元素であり最低0.0003%の添加を必要とするが、
0.002%を超える添加でBNの粗大析出が起こり靭
性の著しい低下をまねく。よってBの添加範囲には制限
があり、0.0003〜0.002%がその範囲であ
る。
る。Bは、オーステナイト粒界に偏析してフェライトの
生成を抑制することによって焼入れ性を確保する重要な
元素であり最低0.0003%の添加を必要とするが、
0.002%を超える添加でBNの粗大析出が起こり靭
性の著しい低下をまねく。よってBの添加範囲には制限
があり、0.0003〜0.002%がその範囲であ
る。
【0021】Ni及びTiは、溶接熱影響部組織を微細
化してその靱性を向上させるはたらきを有する。添加に
際してはNiは0.2%以上、Tiは0.01%以上を
必要とするが、Niにおいて1%、Tiにおいて0.0
5%を超える添加では炭窒化物の粗大化が促進され高温
強度が低下する。よってNiの添加範囲は0.2〜1
%、Tiの添加範囲は0.01〜0.05%とする。
化してその靱性を向上させるはたらきを有する。添加に
際してはNiは0.2%以上、Tiは0.01%以上を
必要とするが、Niにおいて1%、Tiにおいて0.0
5%を超える添加では炭窒化物の粗大化が促進され高温
強度が低下する。よってNiの添加範囲は0.2〜1
%、Tiの添加範囲は0.01〜0.05%とする。
【0022】Ca及びREMは、介在物の形態及び分散
制御に極めて有効で靱性向上に寄与する。この効果のた
めにはCaは0.001%以上、REMは0.01%以
上の添加を必要とするが、Caでは0.01%、REM
では0.05%を超える添加では靱性をかえって低下さ
せる。よってCaの添加範囲は0.001〜0.01
%、REMの添加範囲は0.01〜0.05%とする。
制御に極めて有効で靱性向上に寄与する。この効果のた
めにはCaは0.001%以上、REMは0.01%以
上の添加を必要とするが、Caでは0.01%、REM
では0.05%を超える添加では靱性をかえって低下さ
せる。よってCaの添加範囲は0.001〜0.01
%、REMの添加範囲は0.01〜0.05%とする。
【0023】Nb複合窒化物を核としたV及び/又はM
oの板状炭窒化物の複合析出物の析出条件は、C、N、
Nb、Mo、V含有量及びベイナイト組織分率fで表さ
れるNb複合析出パラメーター、NBP=N+0.3×
C−f×(Nb/15+Mo/50+V/20)が、0
以上且つ0.005以下のときに満たされることがわか
った。NBPが0以下では板状析出物の成長が不完全で
あり、また0.005を超えると核となるNb炭窒化物
の異常成長時にNが消費されこれも成長不完全となる。
よって、0≦NBP≦0.005が満たすべき条件であ
る。
oの板状炭窒化物の複合析出物の析出条件は、C、N、
Nb、Mo、V含有量及びベイナイト組織分率fで表さ
れるNb複合析出パラメーター、NBP=N+0.3×
C−f×(Nb/15+Mo/50+V/20)が、0
以上且つ0.005以下のときに満たされることがわか
った。NBPが0以下では板状析出物の成長が不完全で
あり、また0.005を超えると核となるNb炭窒化物
の異常成長時にNが消費されこれも成長不完全となる。
よって、0≦NBP≦0.005が満たすべき条件であ
る。
【0024】加えて本発明では、圧延後、ベイナイト組
織分率が0.6以上となるような熱処理を施し、さらに
Moおよび/またはVとNbとの複合炭窒化物形成熱処
理を施すものである。 圧延に際しては、圧延素材の温
度が950℃未満であれば、加熱処理によるNb炭窒化
物の析出処理が必要であるが、素材温度が950℃以上
であれば再加熱処理は行わないことも可能である。圧延
条件に関しては、特に限定されるものではないが、Nb
炭窒化物の形成を効率的に行うためには800〜900
℃の温度で圧下比45%以上の圧下を行うことが望まし
い。圧延後の冷却も特に限定されるものではない。最後
のMoおよび/またはVとNbの析出処理は550℃か
らAc1点の範囲が望ましい。
織分率が0.6以上となるような熱処理を施し、さらに
Moおよび/またはVとNbとの複合炭窒化物形成熱処
理を施すものである。 圧延に際しては、圧延素材の温
度が950℃未満であれば、加熱処理によるNb炭窒化
物の析出処理が必要であるが、素材温度が950℃以上
であれば再加熱処理は行わないことも可能である。圧延
条件に関しては、特に限定されるものではないが、Nb
炭窒化物の形成を効率的に行うためには800〜900
℃の温度で圧下比45%以上の圧下を行うことが望まし
い。圧延後の冷却も特に限定されるものではない。最後
のMoおよび/またはVとNbの析出処理は550℃か
らAc1点の範囲が望ましい。
【0025】本発明の鋼材とは、化学組成及びNb複合
析出パラメーターNBPを満足する鋼材であれば何でも
かまわず、例えば、厚鋼板、薄鋼板(熱延鋼板、冷延鋼
板、表面処理鋼板など)、形鋼(H形鋼など)などでも
本発明の効果は十分に享受可能である。
析出パラメーターNBPを満足する鋼材であれば何でも
かまわず、例えば、厚鋼板、薄鋼板(熱延鋼板、冷延鋼
板、表面処理鋼板など)、形鋼(H形鋼など)などでも
本発明の効果は十分に享受可能である。
【0026】
【実施例】表1−1、1−2に示す成分範囲の鋼を溶製
し、これらの鋼のスラブを1050℃で加熱後、960
℃で圧延を開始して厚減比50%の圧延を加えて板厚3
5mmまで圧延した後、600℃で析出熱処理を施して
供試鋼板とした。表1−3には、Nb複合析出パラメー
ター、ベイナイト分率、Nb炭窒化物を核として析出し
た板状析出物の一辺長さを示した。
し、これらの鋼のスラブを1050℃で加熱後、960
℃で圧延を開始して厚減比50%の圧延を加えて板厚3
5mmまで圧延した後、600℃で析出熱処理を施して
供試鋼板とした。表1−3には、Nb複合析出パラメー
ター、ベイナイト分率、Nb炭窒化物を核として析出し
た板状析出物の一辺長さを示した。
【0027】製造したそれぞれの鋼板の鋼板板厚1/4
の部位の圧延方向から採取した試験片を用い、室温引張
試験、700℃での耐火昇温高温引張試験を行った。ま
た、同じく鋼板板厚1/4の部位の圧延に対して垂直な
方向から衝撃試験片を採取し0℃での衝撃吸収エネルギ
ー(vE0)を測定した。さらに、サブマージ・アーク
溶接にて入熱5,800kJ/mmで鋼板の突合わせ継
手を製作後、鋼板板厚1/4で且つボンド線から2mm
溶接熱影響部に入った部位にノッチを入れた衝撃試験片
を採取し、0℃での衝撃吸収エネルギー(vE0)を測
定した。第2表に以上の試験結果を示す。第2表には、
基地中のベイナイト分率も併せて示す。
の部位の圧延方向から採取した試験片を用い、室温引張
試験、700℃での耐火昇温高温引張試験を行った。ま
た、同じく鋼板板厚1/4の部位の圧延に対して垂直な
方向から衝撃試験片を採取し0℃での衝撃吸収エネルギ
ー(vE0)を測定した。さらに、サブマージ・アーク
溶接にて入熱5,800kJ/mmで鋼板の突合わせ継
手を製作後、鋼板板厚1/4で且つボンド線から2mm
溶接熱影響部に入った部位にノッチを入れた衝撃試験片
を採取し、0℃での衝撃吸収エネルギー(vE0)を測
定した。第2表に以上の試験結果を示す。第2表には、
基地中のベイナイト分率も併せて示す。
【0028】なお、室温引張試験はJIS Z 220
1 4号試験片を用い、JIS Z2204に準拠して
行った。また、高温引張試験はJIS Z 2271の
引張クリープ試験法で用いる試験片を用い、引張試験自
体は室温での試験法すなわちJIS Z 2204に準
拠して行なった。衝撃試験は、JIS Z 2202
4号試験片を用い、JIS Z 2242に準拠して行
なった。
1 4号試験片を用い、JIS Z2204に準拠して
行った。また、高温引張試験はJIS Z 2271の
引張クリープ試験法で用いる試験片を用い、引張試験自
体は室温での試験法すなわちJIS Z 2204に準
拠して行なった。衝撃試験は、JIS Z 2202
4号試験片を用い、JIS Z 2242に準拠して行
なった。
【0029】
【表1−1】
【0030】
【表1−2】
【0031】
【表2】 表1−1、1−2に示す鋼のうちNo.1〜No.15
は本発明実施例であり、No.16〜No.40は本発
明の範囲外の比較例である。
は本発明実施例であり、No.16〜No.40は本発
明の範囲外の比較例である。
【0032】先ず比較例No.16及びNo.17はN
BPが本発明下限を下回るため、またNo.18及びN
o.19は本発明上限を上回るためいずれも高温強度が
低い。
BPが本発明下限を下回るため、またNo.18及びN
o.19は本発明上限を上回るためいずれも高温強度が
低い。
【0033】比較例鋼No.20はCが本発明の下限を
下回るため常温及び高温強度が低い。
下回るため常温及び高温強度が低い。
【0034】比較例鋼No.21及びNo.22はCが
本発明の上限を上回るため降伏比が高く耐震性上要求さ
れる値の上限を超えている。
本発明の上限を上回るため降伏比が高く耐震性上要求さ
れる値の上限を超えている。
【0035】比較例鋼No.23はSiが本発明の下限
を下回るため常温及び高温強度が低い。
を下回るため常温及び高温強度が低い。
【0036】比較例鋼No.24はSiが本発明の上限
を上回るため高温強度が低い。
を上回るため高温強度が低い。
【0037】比較例鋼No.25はMnが本発明の下限
を下回るため常温及び高温強度が低い。
を下回るため常温及び高温強度が低い。
【0038】比較例鋼No.26はNiが本発明の上限
を上回るため高温強度が低い。
を上回るため高温強度が低い。
【0039】比較例鋼No.27はCrが本発明の上限
を上回るため高温強度が低い。
を上回るため高温強度が低い。
【0040】比較例鋼No.28はMoが本発明の下限
を下回るため常温及び高温強度が低い。
を下回るため常温及び高温強度が低い。
【0041】比較例鋼No.29はMoが本発明の上限
を上回るため溶接継手靱性が低い。
を上回るため溶接継手靱性が低い。
【0042】比較例鋼No.30はVが本発明の上限を
上回るため母材及び溶接継手靱性が低い。
上回るため母材及び溶接継手靱性が低い。
【0043】比較例鋼No.31及びNo.32はNb
が本発明の下限を下回るため高温強度が低い。
が本発明の下限を下回るため高温強度が低い。
【0044】比較例鋼No.33はNbが本発明の上限
を上回るため高温強度及び靱性が低い。
を上回るため高温強度及び靱性が低い。
【0045】比較例鋼No.34はTiが本発明の上限
を上回るため高温強度が低い。
を上回るため高温強度が低い。
【0046】比較例鋼No.35はAlが本発明の下限
を下回るため常温及び高温強度が低い。
を下回るため常温及び高温強度が低い。
【0047】比較例鋼No.36はAlが本発明の上限
を上回るため高温強度が低い。
を上回るため高温強度が低い。
【0048】比較例鋼No.37はBが本発明の下限を
下回るため常温及び高温強度が低い。
下回るため常温及び高温強度が低い。
【0049】比較例鋼No.38はBが本発明の上限を
上回るため靱性が低い。
上回るため靱性が低い。
【0050】比較例鋼No.39及びNo.40はそれ
ぞれCa及びREMが本発明の上限を上回るため靱性が
低い。
ぞれCa及びREMが本発明の上限を上回るため靱性が
低い。
【0051】これらに対し、本発明実施例No.1〜N
o.15は、常温及び高温耐火強度、常温での降伏比及
び靭性全てに申し分ない特性を示す。
o.15は、常温及び高温耐火強度、常温での降伏比及
び靭性全てに申し分ない特性を示す。
【0052】
【発明の効果】本発明により、高温耐火特性に優れた鋼
材(引張強度400〜510N/mm2級)を得ること
が可能となる。また、本発明によれば溶接性も合せて向
上でき溶接施工が容易になるとともに耐震性にも優れて
いるので産業界に与える効果は極めて大きいと言える。
材(引張強度400〜510N/mm2級)を得ること
が可能となる。また、本発明によれば溶接性も合せて向
上でき溶接施工が容易になるとともに耐震性にも優れて
いるので産業界に与える効果は極めて大きいと言える。
Claims (5)
- 【請求項1】 重量比で、 C :0.02〜0.07%、 Si:0.05〜0.3%、 Mn:0.8〜1.5%、 Nb:0.1〜0.15%、 Al:0.04〜0.1% B :0.0003〜0.002% を含有し、Nbとの複合炭窒化物形成元素群、 Mo:0.3〜1%、 V :0.02〜0.1% の1種または2種を含有し、且つ、C、N、Nb、M
o、V含有量及びベイナイト組織分率fで表されるNb
複合析出パラメーター、NBP=N+0.3×C−f×
(Nb/15+Mo/50+V/20)が、 0≦NBP≦0.005 を満足し、残部Fe及び不可避的不純物からなることを
特徴とする高温耐火鋼材。 - 【請求項2】 重量比で、 C :0.02〜0.07%、 Si:0.05〜0.3%、 Mn:0.8〜1.5%、 Cr:0.3〜1%、 Nb:0.1〜0.15%、 Al:0.04〜0.1% B :0.0003〜0.002% を含有し、Nbとの複合炭窒化物形成元素群、 Mo:0.3〜1%、 V :0.02〜0.1% の1種または2種を含有し、且つ、C、N、Nb、M
o、V含有量及びベイナイト組織分率fで表されるNb
複合析出パラメーター、NBP=N+0.3×C−f×
(Nb/15+Mo/50+V/20)が、 0≦NBP≦0.005 を満足し、残部Fe及び不可避的不純物からなることを
特徴とする高温耐火鋼材。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の鋼組成に、更
に、 Ni:0.2〜1%、 Ti:0.01〜0.05% の1種または2種を含有せしめたことを特徴とする請求
項1または2記載の高温耐火鋼材。 - 【請求項4】 請求項1、2または3記載の鋼に、 Ca:0.001〜0.01%、 REM:0.01〜0.05% の1種または2種を含有せしめたことを特徴とする請求
項1、2または3記載の高温耐火鋼材。 - 【請求項5】 請求項1、2、3または4記載の鋼にお
いて、C、N、Nb、Mo、V含有量及びベイナイト組
織分率fで表されるNb複合析出パラメーター、NBP
=N+0.3×C−f×(Nb/15+Mo/50+V
/20)が、 0≦NBP≦0.005 を満足し且つ、圧延後、ベイナイト組織分率が0.6以
上となる熱処理を施し、さらにMoおよび/またはVと
Nbとの複合炭窒化物形成熱処理を施すことを特徴とす
る高温耐火鋼材の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3427496A JPH09209077A (ja) | 1996-01-30 | 1996-01-30 | 高温耐火鋼材及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3427496A JPH09209077A (ja) | 1996-01-30 | 1996-01-30 | 高温耐火鋼材及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09209077A true JPH09209077A (ja) | 1997-08-12 |
Family
ID=12409594
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3427496A Pending JPH09209077A (ja) | 1996-01-30 | 1996-01-30 | 高温耐火鋼材及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09209077A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2003087414A1 (fr) * | 2002-03-29 | 2003-10-23 | Nippon Steel Corporation | Acier a haute resistance presentant une excellente resistance aux temperatures elevees et procede de production de celui-ci |
-
1996
- 1996-01-30 JP JP3427496A patent/JPH09209077A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2003087414A1 (fr) * | 2002-03-29 | 2003-10-23 | Nippon Steel Corporation | Acier a haute resistance presentant une excellente resistance aux temperatures elevees et procede de production de celui-ci |
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