JPH09209126A - 真空蒸着装置 - Google Patents
真空蒸着装置Info
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- JPH09209126A JPH09209126A JP2248496A JP2248496A JPH09209126A JP H09209126 A JPH09209126 A JP H09209126A JP 2248496 A JP2248496 A JP 2248496A JP 2248496 A JP2248496 A JP 2248496A JP H09209126 A JPH09209126 A JP H09209126A
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- JP
- Japan
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- barrier
- vapor deposition
- substrate
- impurities
- thin film
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 純度の高い有機物の薄膜を確実に製造できる
真空蒸着装置を提供すること。 【解決手段】 蒸着源20のるつぼ23の開口縁近傍
に、基板12方向に突出した障壁30を着脱可能に設
け、障壁30の外面にはフィン33による凹凸32を形
成し、障壁本体31には障壁30を水冷する冷却パイプ
を内蔵させて真空蒸着装置10を形成する。これによ
り、蒸着初期に蒸着源20周辺に付着した不純物が温め
られて再蒸発しても冷却された障壁30で捕捉でき、捕
捉後は再蒸発することがないので、薄膜への不純物の混
入を防止でき、純度の高い有機物の薄膜を確実に成膜で
きる。
真空蒸着装置を提供すること。 【解決手段】 蒸着源20のるつぼ23の開口縁近傍
に、基板12方向に突出した障壁30を着脱可能に設
け、障壁30の外面にはフィン33による凹凸32を形
成し、障壁本体31には障壁30を水冷する冷却パイプ
を内蔵させて真空蒸着装置10を形成する。これによ
り、蒸着初期に蒸着源20周辺に付着した不純物が温め
られて再蒸発しても冷却された障壁30で捕捉でき、捕
捉後は再蒸発することがないので、薄膜への不純物の混
入を防止でき、純度の高い有機物の薄膜を確実に成膜で
きる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は真空蒸着装置に関
し、詳しくは、有機物を容器に入れて加熱する蒸着源と
前記有機物を蒸着させる基板とを備えた真空蒸着装置に
関する。
し、詳しくは、有機物を容器に入れて加熱する蒸着源と
前記有機物を蒸着させる基板とを備えた真空蒸着装置に
関する。
【0002】
【背景技術】近年、有機エレクトロルミネッセンス素子
(有機EL素子)の研究が盛んに行われている。有機E
L素子は、真空蒸着装置等を用いて、基板に有機物や金
属等の各種蒸着材料からなる蒸着層を積層して形成され
る。真空蒸着装置は、蒸着材料をヒータ等により加熱す
る蒸着源を有し、この蒸着源の上方に配置された基板の
被蒸着面(下面)に蒸着材料の蒸発物を付着させて成膜
を行う。
(有機EL素子)の研究が盛んに行われている。有機E
L素子は、真空蒸着装置等を用いて、基板に有機物や金
属等の各種蒸着材料からなる蒸着層を積層して形成され
る。真空蒸着装置は、蒸着材料をヒータ等により加熱す
る蒸着源を有し、この蒸着源の上方に配置された基板の
被蒸着面(下面)に蒸着材料の蒸発物を付着させて成膜
を行う。
【0003】従来より、アルミニウムの蒸着を行う場合
等には、円筒形のるつぼに蒸着材料を入れて加熱する蒸
着源が用いられている。これによれば、蒸着材料をボー
ト等に載置して蒸発させるよりも一回の蒸着で多くの蒸
着材料を連続して処理できるうえに、蒸着材料を大量蒸
発させることが可能となり、蒸着効率を高めることがで
きる。
等には、円筒形のるつぼに蒸着材料を入れて加熱する蒸
着源が用いられている。これによれば、蒸着材料をボー
ト等に載置して蒸発させるよりも一回の蒸着で多くの蒸
着材料を連続して処理できるうえに、蒸着材料を大量蒸
発させることが可能となり、蒸着効率を高めることがで
きる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述したるつぼを用い
て蒸着材料の加熱を長時間行うと、ヒータや蒸着材料等
からの伝熱により蒸着源周辺の温度も上昇する。蒸着材
料の中でも有機物は蒸発温度が低いため、加熱初期に有
機物から発生したガスや有機物の分解物等のうち、蒸着
源周辺に付着していたものがこの温度上昇に伴って再蒸
発し、基板に堆積される薄膜に不純物として混入すると
いう不具合があった。また、一つの真空槽内に複数の蒸
着源を設け、蒸着源毎に異なる有機物を用いて蒸着を行
う場合には、蒸着源同士で互いの有機物が混入すること
があり、薄膜の純度が低下するという問題があった。こ
のため、るつぼ等の比較的大きい容器を用いて成膜した
有機EL素子は不安定であり、有機EL素子を安定化さ
せるために膜の純度を高めなければならないという課題
があった。
て蒸着材料の加熱を長時間行うと、ヒータや蒸着材料等
からの伝熱により蒸着源周辺の温度も上昇する。蒸着材
料の中でも有機物は蒸発温度が低いため、加熱初期に有
機物から発生したガスや有機物の分解物等のうち、蒸着
源周辺に付着していたものがこの温度上昇に伴って再蒸
発し、基板に堆積される薄膜に不純物として混入すると
いう不具合があった。また、一つの真空槽内に複数の蒸
着源を設け、蒸着源毎に異なる有機物を用いて蒸着を行
う場合には、蒸着源同士で互いの有機物が混入すること
があり、薄膜の純度が低下するという問題があった。こ
のため、るつぼ等の比較的大きい容器を用いて成膜した
有機EL素子は不安定であり、有機EL素子を安定化さ
せるために膜の純度を高めなければならないという課題
があった。
【0005】本発明の目的は、有機物による純度の高い
薄膜を確実に製造できる真空蒸着装置を提供することに
ある。
薄膜を確実に製造できる真空蒸着装置を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の真空蒸着装置
は、有機物を容器に入れて加熱する蒸着源と前記有機物
を蒸着させる基板とを備えた真空蒸着装置であって、蒸
着源の容器の開口端近傍には、障壁が設けられているこ
とを特徴とする。ここで、容器にはるつぼ等を用いるこ
とができる。
は、有機物を容器に入れて加熱する蒸着源と前記有機物
を蒸着させる基板とを備えた真空蒸着装置であって、蒸
着源の容器の開口端近傍には、障壁が設けられているこ
とを特徴とする。ここで、容器にはるつぼ等を用いるこ
とができる。
【0007】このようにすれば、蒸着源の加熱とともに
容器の開口端近傍が昇温して、その伝熱により障壁が基
端から温められても、障壁は基端以外の部分から放熱で
きるので、加熱されている蒸着源や容器周辺よりも低温
となり、蒸発物を付着させることが可能となる。従っ
て、蒸着初期には、有機物の加熱の初期に発生するガス
等の不純物をその障壁で捕捉できるようになり、基板や
真空槽の壁面や蒸着源周辺に付着する不純物の量を低減
させることができ、再蒸発して基板に付着したり容器内
の有機物に混入したりする不純物の量を少なくすること
ができる。
容器の開口端近傍が昇温して、その伝熱により障壁が基
端から温められても、障壁は基端以外の部分から放熱で
きるので、加熱されている蒸着源や容器周辺よりも低温
となり、蒸発物を付着させることが可能となる。従っ
て、蒸着初期には、有機物の加熱の初期に発生するガス
等の不純物をその障壁で捕捉できるようになり、基板や
真空槽の壁面や蒸着源周辺に付着する不純物の量を低減
させることができ、再蒸発して基板に付着したり容器内
の有機物に混入したりする不純物の量を少なくすること
ができる。
【0008】障壁に捕捉されずに真空槽の壁面や蒸着源
周辺等に付着した不純物は、蒸着源を長時間加熱すると
その伝熱により温められて再蒸発するが、これらの再蒸
発物は障壁に衝突して捕捉されるようになり、容器内の
有機物や基板に付着するのを防止でき、不純物の薄膜へ
の混入を回避できる。また、長時間の加熱を行うと、蒸
着源周辺等に付着した純粋な有機物は加熱されて分解物
を発生しやすくなるが、このような分解物の再蒸発物も
障壁で捕らえることができるようになる。
周辺等に付着した不純物は、蒸着源を長時間加熱すると
その伝熱により温められて再蒸発するが、これらの再蒸
発物は障壁に衝突して捕捉されるようになり、容器内の
有機物や基板に付着するのを防止でき、不純物の薄膜へ
の混入を回避できる。また、長時間の加熱を行うと、蒸
着源周辺等に付着した純粋な有機物は加熱されて分解物
を発生しやすくなるが、このような分解物の再蒸発物も
障壁で捕らえることができるようになる。
【0009】そして、容器から蒸発する蒸発物のうち、
障壁に衝突するものは捕捉されるので、蒸発源からほぼ
直線的に基板に向かう蒸発分子だけが基板に到達するよ
うになり、蒸発分子の基板への入射角を制限することが
可能となり、優れた特性の薄膜が得られる。さらに、同
一の真空槽内に複数の蒸着源を形成した場合でも、他の
有機物の蒸発分子を障壁で捕捉できるようになり、他の
材料が容器内へ混入するのを防止でき、薄膜の純度を高
めることができる。これらにより、前記目的が達成され
る。
障壁に衝突するものは捕捉されるので、蒸発源からほぼ
直線的に基板に向かう蒸発分子だけが基板に到達するよ
うになり、蒸発分子の基板への入射角を制限することが
可能となり、優れた特性の薄膜が得られる。さらに、同
一の真空槽内に複数の蒸着源を形成した場合でも、他の
有機物の蒸発分子を障壁で捕捉できるようになり、他の
材料が容器内へ混入するのを防止でき、薄膜の純度を高
めることができる。これらにより、前記目的が達成され
る。
【0010】また、障壁はその周方向に閉じて設けられ
ていることが望ましい。これにより、前述した障壁によ
る不純物の捕捉を確実に行うことが可能となるうえに、
蒸発分子の基板への入射角を狭い範囲で確実に制限でき
るようになり、純度の高い優れた特性の薄膜を確実に形
成できる。
ていることが望ましい。これにより、前述した障壁によ
る不純物の捕捉を確実に行うことが可能となるうえに、
蒸発分子の基板への入射角を狭い範囲で確実に制限でき
るようになり、純度の高い優れた特性の薄膜を確実に形
成できる。
【0011】さらに、障壁はその外面に凹凸を有するこ
とが望ましい。ここで、障壁の外表面積は、その内表面
積の 1倍を越えて 100倍以下とすることが好ましく、内
面は平坦に形成することが好ましい。障壁の内表面積を
1倍以下とすると前述した放熱を障壁の外側へ効率よく
行うことができず、100倍より大きくするのは困難なた
め実用的ではない。
とが望ましい。ここで、障壁の外表面積は、その内表面
積の 1倍を越えて 100倍以下とすることが好ましく、内
面は平坦に形成することが好ましい。障壁の内表面積を
1倍以下とすると前述した放熱を障壁の外側へ効率よく
行うことができず、100倍より大きくするのは困難なた
め実用的ではない。
【0012】これによれば、凹凸により障壁の外表面積
を拡げることができるので、蒸着源からの伝熱により基
端から障壁が加熱されても、その熱を障壁の外側へ効率
よく放出できるようになる。また、凹凸のない障壁より
も多くの不純物を捕捉することができる。
を拡げることができるので、蒸着源からの伝熱により基
端から障壁が加熱されても、その熱を障壁の外側へ効率
よく放出できるようになる。また、凹凸のない障壁より
も多くの不純物を捕捉することができる。
【0013】そして、障壁の凹凸はフィンにより形成さ
れていてもよい。これにより、フィンを設けるだけで障
壁の外表面積を確実かつ容易に拡大できるうえに、フィ
ンでは単なる凹凸よりも大幅に表面積を拡大できるの
で、放熱を効率よく行うことができる。
れていてもよい。これにより、フィンを設けるだけで障
壁の外表面積を確実かつ容易に拡大できるうえに、フィ
ンでは単なる凹凸よりも大幅に表面積を拡大できるの
で、放熱を効率よく行うことができる。
【0014】また、障壁を冷却する冷却手段が設けられ
ていることが望ましい。ここで、冷却手段は、水等を流
す冷却パイプを障壁に内蔵させること等により形成でき
る。このようにすることで、障壁の温度を所望の温度ま
で低下させることが可能となり、蒸発温度の低い不純物
でも確実に捕捉でき、一層純度の高い薄膜を形成するこ
とができる。
ていることが望ましい。ここで、冷却手段は、水等を流
す冷却パイプを障壁に内蔵させること等により形成でき
る。このようにすることで、障壁の温度を所望の温度ま
で低下させることが可能となり、蒸発温度の低い不純物
でも確実に捕捉でき、一層純度の高い薄膜を形成するこ
とができる。
【0015】さらに、障壁は基板方向に突出して形成さ
れていることが望ましい。このようにすれば、基板方向
と異なる方向に移動する蒸発物だけを確実に捕捉できる
ようになり、蒸発分子の基板への入射角度を一層効率よ
く制限できるようになって、薄膜の特性を安定化させる
ことが可能となる。
れていることが望ましい。このようにすれば、基板方向
と異なる方向に移動する蒸発物だけを確実に捕捉できる
ようになり、蒸発分子の基板への入射角度を一層効率よ
く制限できるようになって、薄膜の特性を安定化させる
ことが可能となる。
【0016】そして、障壁は着脱可能に設けられている
ことが望ましい。これによれば、不純物が付着した障壁
のクリーニングを取り外した状態で簡単に行えるうえ
に、基板の形状寸法や有機物の種類等の条件に応じて障
壁を交換することができる。
ことが望ましい。これによれば、不純物が付着した障壁
のクリーニングを取り外した状態で簡単に行えるうえ
に、基板の形状寸法や有機物の種類等の条件に応じて障
壁を交換することができる。
【0017】さらに、蒸着源が複数設けられる場合に
は、各蒸着源の各容器の開口端近傍に障壁が設けられて
いるのがよい。このようにすれば、容器毎に障壁が設け
られているので、他の蒸着源からの蒸発物を捕捉できる
ようになり、他の有機物の容器内への混入を防止でき、
純度の高い薄膜を形成できる。
は、各蒸着源の各容器の開口端近傍に障壁が設けられて
いるのがよい。このようにすれば、容器毎に障壁が設け
られているので、他の蒸着源からの蒸発物を捕捉できる
ようになり、他の有機物の容器内への混入を防止でき、
純度の高い薄膜を形成できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態を図面
に基づいて説明する。 [第一実施形態]図1には、本実施形態の真空蒸着装置
10が示されている。真空蒸着装置10は、箱形の真空
槽11と、この真空槽11内に設置された基板12と蒸
着源20と障壁30とを含んで構成されている。真空槽
11の底面には下方へ突出した凹部111が設けられて
いる。この凹部111と対向して真空槽11の上部に
は、基板12が図示しない通常の支持機構により略水平
に支持されている。
に基づいて説明する。 [第一実施形態]図1には、本実施形態の真空蒸着装置
10が示されている。真空蒸着装置10は、箱形の真空
槽11と、この真空槽11内に設置された基板12と蒸
着源20と障壁30とを含んで構成されている。真空槽
11の底面には下方へ突出した凹部111が設けられて
いる。この凹部111と対向して真空槽11の上部に
は、基板12が図示しない通常の支持機構により略水平
に支持されている。
【0019】図2にも示すように、蒸着源20は凹部1
11内に形成されており、凹部111の内壁に沿って設
けられたヒータ21と、このヒータ21の内側に配置さ
れた略円柱形の熱シールド22と、この熱シールド22
の内側に配置された容器である略円柱形のるつぼ23と
を備えている。熱シールド22およびるつぼ23は、そ
れぞれの開口端に鍔部221,231を備え、熱シール
ド22の鍔部221は凹部111の開口周辺に係止さ
れ、るつぼ23の鍔部231は熱シールド22の鍔部2
21の上面に係止されている。
11内に形成されており、凹部111の内壁に沿って設
けられたヒータ21と、このヒータ21の内側に配置さ
れた略円柱形の熱シールド22と、この熱シールド22
の内側に配置された容器である略円柱形のるつぼ23と
を備えている。熱シールド22およびるつぼ23は、そ
れぞれの開口端に鍔部221,231を備え、熱シール
ド22の鍔部221は凹部111の開口周辺に係止さ
れ、るつぼ23の鍔部231は熱シールド22の鍔部2
21の上面に係止されている。
【0020】るつぼ23は、例えば、石英製であり、そ
の内部に有機物を入れて加熱を行うものである。るつぼ
23の内径は、真空槽11の底面が長方形の場合はその
長辺の1/2以下とされ、真空槽11の底面が正方形の場
合はその一辺の1/2以下、円形の場合にはその直径の1
/2以下とされる。るつぼ23の下面には真空槽11外
から延びる熱電対24が接続され、この熱電対24によ
りるつぼ23の温度を測定し、図示しない温度制御手段
によりヒータ21の加熱状態を調節し、るつぼ23内の
有機物の温度を調節できるようになっている。なお、こ
の温度は有機物の蒸発温度に応じて設定され、一般に15
0℃以上450℃以下の範囲内で設定される。
の内部に有機物を入れて加熱を行うものである。るつぼ
23の内径は、真空槽11の底面が長方形の場合はその
長辺の1/2以下とされ、真空槽11の底面が正方形の場
合はその一辺の1/2以下、円形の場合にはその直径の1
/2以下とされる。るつぼ23の下面には真空槽11外
から延びる熱電対24が接続され、この熱電対24によ
りるつぼ23の温度を測定し、図示しない温度制御手段
によりヒータ21の加熱状態を調節し、るつぼ23内の
有機物の温度を調節できるようになっている。なお、こ
の温度は有機物の蒸発温度に応じて設定され、一般に15
0℃以上450℃以下の範囲内で設定される。
【0021】るつぼ23の開口端近傍には、ほぼその開
口縁に沿って周方向に閉じた障壁30が立設され、基板
12方向に突出している。図3にも示すように、障壁3
0は、略円筒形の障壁本体31と、この障壁本体31の
外面に設けられた凹凸32である複数のフィン33と、
障壁本体31に内蔵された冷却手段である冷却パイプ3
4とで構成されている。
口縁に沿って周方向に閉じた障壁30が立設され、基板
12方向に突出している。図3にも示すように、障壁3
0は、略円筒形の障壁本体31と、この障壁本体31の
外面に設けられた凹凸32である複数のフィン33と、
障壁本体31に内蔵された冷却手段である冷却パイプ3
4とで構成されている。
【0022】障壁本体31は、るつぼ23の内径と略同
寸法の内径を有し、その下端に取付用鍔部311を備え
ている。取付用鍔部311にはその外周に沿って垂下部
312が形成され、この垂下部312の下端は、真空槽
11底面の凹部111の開口側の周囲に形成された溝1
12にはめ込まれている。この溝112は、熱シールド
22の鍔部221よりも外側に形成されている。これに
より、障壁30は熱シールド22およびるつぼ23の各
鍔部221,231を被覆した状態で設置される。ま
た、障壁30は、前述の垂下部312を溝112に嵌め
外しすることで、着脱できるようになっている。この
際、取付用鍔部311は、必要に応じてボルト等の固定
手段によって真空槽11の底面に固定できるようにして
もよく、溶接等により固定されていてもよい。
寸法の内径を有し、その下端に取付用鍔部311を備え
ている。取付用鍔部311にはその外周に沿って垂下部
312が形成され、この垂下部312の下端は、真空槽
11底面の凹部111の開口側の周囲に形成された溝1
12にはめ込まれている。この溝112は、熱シールド
22の鍔部221よりも外側に形成されている。これに
より、障壁30は熱シールド22およびるつぼ23の各
鍔部221,231を被覆した状態で設置される。ま
た、障壁30は、前述の垂下部312を溝112に嵌め
外しすることで、着脱できるようになっている。この
際、取付用鍔部311は、必要に応じてボルト等の固定
手段によって真空槽11の底面に固定できるようにして
もよく、溶接等により固定されていてもよい。
【0023】障壁本体31の外周面には、フィン33が
所定間隔をおいて略水平に設けられている。フィン33
は、障壁30の外表面積が障壁本体31の内表面積の 1
倍を越えて100倍以下となるように、本実施形態では、
障壁本体31と一体成形されている。冷却パイプ34は
障壁本体31内にらせん状に設置され、この冷却パイプ
34に寒剤や冷媒、水等を流通させて障壁本体31およ
びフィン33を冷却できるようになっている。この冷却
パイプ34には、障壁30の温度を制御する図示しない
温度制御手段が設けられ、100℃以上 400℃以下の範囲
内で有機物の加熱温度よりも低い温度に設定される。
所定間隔をおいて略水平に設けられている。フィン33
は、障壁30の外表面積が障壁本体31の内表面積の 1
倍を越えて100倍以下となるように、本実施形態では、
障壁本体31と一体成形されている。冷却パイプ34は
障壁本体31内にらせん状に設置され、この冷却パイプ
34に寒剤や冷媒、水等を流通させて障壁本体31およ
びフィン33を冷却できるようになっている。この冷却
パイプ34には、障壁30の温度を制御する図示しない
温度制御手段が設けられ、100℃以上 400℃以下の範囲
内で有機物の加熱温度よりも低い温度に設定される。
【0024】このように構成された本実施形態において
は、次のような手順で薄膜の形成を行う。先ず、凹部1
11内のヒータ21の内側に熱シールド22を設置し、
この熱シールド22の内側に有機物を入れたるつぼ23
を配置した後、障壁30の垂下部312を真空槽11底
面の溝112にはめ込んで障壁30を取り付ける。次
に、真空槽11内を真空にし、冷却パイプ34に水を流
して障壁本体31およびフィン33を所期の温度まで冷
却する。そして、ヒータ21に通電して有機物を所望の
温度まで加熱して蒸着を行う。
は、次のような手順で薄膜の形成を行う。先ず、凹部1
11内のヒータ21の内側に熱シールド22を設置し、
この熱シールド22の内側に有機物を入れたるつぼ23
を配置した後、障壁30の垂下部312を真空槽11底
面の溝112にはめ込んで障壁30を取り付ける。次
に、真空槽11内を真空にし、冷却パイプ34に水を流
して障壁本体31およびフィン33を所期の温度まで冷
却する。そして、ヒータ21に通電して有機物を所望の
温度まで加熱して蒸着を行う。
【0025】蒸着初期には、有機物に含まれていた有機
溶媒等からガスが発生したり、有機物が分解する等して
多くの不純物が蒸発し、これらの不純物が障壁30の内
面に付着する。冷却された障壁30に付着した蒸発物
は、運動エネルギを奪われるため再蒸発することがな
い。障壁30に捕捉されなかった不純物は、蒸着源20
近傍の真空槽11の底面や真空槽11の壁面に付着する
が、長時間加熱を続けると、これらの不純物が蒸着源2
0からの伝熱により加熱されて再蒸発することがある。
この再蒸発分子は、ほとんどが障壁30に衝突して捕捉
される。また、長時間の加熱を行うと、蒸着源20周辺
等に付着した不純物でない有機物は、加熱されて分解物
を発生しやすくなるが、このような分解物の再蒸発物も
障壁30で捕捉される。
溶媒等からガスが発生したり、有機物が分解する等して
多くの不純物が蒸発し、これらの不純物が障壁30の内
面に付着する。冷却された障壁30に付着した蒸発物
は、運動エネルギを奪われるため再蒸発することがな
い。障壁30に捕捉されなかった不純物は、蒸着源20
近傍の真空槽11の底面や真空槽11の壁面に付着する
が、長時間加熱を続けると、これらの不純物が蒸着源2
0からの伝熱により加熱されて再蒸発することがある。
この再蒸発分子は、ほとんどが障壁30に衝突して捕捉
される。また、長時間の加熱を行うと、蒸着源20周辺
等に付着した不純物でない有機物は、加熱されて分解物
を発生しやすくなるが、このような分解物の再蒸発物も
障壁30で捕捉される。
【0026】さらに、るつぼ23から蒸発する蒸発物の
うち、障壁30に衝突するものは捕捉されるので、蒸発
源20からほぼ直線的に基板12に向かう蒸発分子だけ
が基板12に到達するようになる。このようにして、基
板12には純粋な有機物だけが堆積するとともに、障壁
30により入射角の制限された蒸発分子だけが付着して
薄膜が形成される。
うち、障壁30に衝突するものは捕捉されるので、蒸発
源20からほぼ直線的に基板12に向かう蒸発分子だけ
が基板12に到達するようになる。このようにして、基
板12には純粋な有機物だけが堆積するとともに、障壁
30により入射角の制限された蒸発分子だけが付着して
薄膜が形成される。
【0027】このような本実施形態によれば以下のよう
な効果がある。すなわち、るつぼ23の開口端近傍に障
壁30を設けたので、蒸着初期には、有機物の加熱の初
期に発生するガス等の不純物がその障壁30で捕捉さ
れ、基板12や真空槽11の壁面や蒸着源20周辺に付
着する不純物の量を低減させることができ、再蒸発して
基板12に付着したりるつぼ23内の有機物に混入した
りする不純物の量を少なくすることができる。
な効果がある。すなわち、るつぼ23の開口端近傍に障
壁30を設けたので、蒸着初期には、有機物の加熱の初
期に発生するガス等の不純物がその障壁30で捕捉さ
れ、基板12や真空槽11の壁面や蒸着源20周辺に付
着する不純物の量を低減させることができ、再蒸発して
基板12に付着したりるつぼ23内の有機物に混入した
りする不純物の量を少なくすることができる。
【0028】また、障壁30に捕捉されずに真空槽11
の壁面や蒸着源20周辺等に付着して再蒸発した不純物
の再蒸発物は、障壁30に衝突して捕捉されるので、る
つぼ23内の有機物や基板12に付着するのを防止で
き、不純物の薄膜への混入を回避できる。また、長時間
の加熱を行うと、蒸着源20周辺等に付着した純粋な有
機物は加熱されて分解物を発生しやすくなるが、このよ
うな分解物の再蒸発物も障壁30で捕らえることがで
き、薄膜やるつぼ23内の有機物への混入を防止でき
る。
の壁面や蒸着源20周辺等に付着して再蒸発した不純物
の再蒸発物は、障壁30に衝突して捕捉されるので、る
つぼ23内の有機物や基板12に付着するのを防止で
き、不純物の薄膜への混入を回避できる。また、長時間
の加熱を行うと、蒸着源20周辺等に付着した純粋な有
機物は加熱されて分解物を発生しやすくなるが、このよ
うな分解物の再蒸発物も障壁30で捕らえることがで
き、薄膜やるつぼ23内の有機物への混入を防止でき
る。
【0029】そして、るつぼ23から蒸発する蒸発物の
うち、障壁30に衝突するものは捕捉されるので、蒸発
源20からほぼ直線的に基板12に向かう蒸発分子だけ
が基板12に到達するようになり、蒸発分子の基板12
への入射角を制限でき、優れた特性の薄膜が得られる。
うち、障壁30に衝突するものは捕捉されるので、蒸発
源20からほぼ直線的に基板12に向かう蒸発分子だけ
が基板12に到達するようになり、蒸発分子の基板12
への入射角を制限でき、優れた特性の薄膜が得られる。
【0030】また、障壁30はその周方向に閉じて設け
られているので、前述した障壁30による不純物の捕捉
を確実に行うことができるうえに、蒸発分子の基板12
への入射角を狭い範囲で確実に制限できるようになり、
純度の高い優れた特性の薄膜を確実に形成できる。
られているので、前述した障壁30による不純物の捕捉
を確実に行うことができるうえに、蒸発分子の基板12
への入射角を狭い範囲で確実に制限できるようになり、
純度の高い優れた特性の薄膜を確実に形成できる。
【0031】そして、障壁30の外面にフィン33によ
る凹凸32を設けたため、障壁30の外表面積を拡げる
ことができ、蒸着源20からの伝熱により基端から障壁
30が加熱されてもその熱を障壁30の外側へ効率よく
放出できる。また、凹凸32のない障壁よりも多くの不
純物を捕捉することができる。さらに、障壁本体31に
フィン33を設けるだけで凹凸32を形成できるので、
障壁30の外表面積を確実かつ容易に拡大できるうえ
に、フィン33によれば単なる凹凸よりも大幅に表面積
を拡大できるので、放熱および不純物の吸着を効率よく
行うことができる。
る凹凸32を設けたため、障壁30の外表面積を拡げる
ことができ、蒸着源20からの伝熱により基端から障壁
30が加熱されてもその熱を障壁30の外側へ効率よく
放出できる。また、凹凸32のない障壁よりも多くの不
純物を捕捉することができる。さらに、障壁本体31に
フィン33を設けるだけで凹凸32を形成できるので、
障壁30の外表面積を確実かつ容易に拡大できるうえ
に、フィン33によれば単なる凹凸よりも大幅に表面積
を拡大できるので、放熱および不純物の吸着を効率よく
行うことができる。
【0032】また、障壁本体31内に冷媒や水等を流通
させる冷却パイプ34を設けたため、障壁30の温度を
確実に低下させることができ、蒸発温度の低い不純物で
も確実に捕捉でき、純度の高い薄膜を形成することがで
きる。さらに、100℃以上400℃以下の範囲内で温度制御
を行う図示しない温度制御手段を設けたので、有機物の
種類に応じて障壁30の温度を調節でき、無駄な冷却を
行う必要がなくなる。この際、例えば、不純物の蒸発温
度が純粋な有機物の蒸発温度よりも高い場合には、障壁
30の温度をその間の温度とすれば不純物だけを捕捉す
ることができ、有機物を無駄のなく基板12に蒸着させ
ることができる。
させる冷却パイプ34を設けたため、障壁30の温度を
確実に低下させることができ、蒸発温度の低い不純物で
も確実に捕捉でき、純度の高い薄膜を形成することがで
きる。さらに、100℃以上400℃以下の範囲内で温度制御
を行う図示しない温度制御手段を設けたので、有機物の
種類に応じて障壁30の温度を調節でき、無駄な冷却を
行う必要がなくなる。この際、例えば、不純物の蒸発温
度が純粋な有機物の蒸発温度よりも高い場合には、障壁
30の温度をその間の温度とすれば不純物だけを捕捉す
ることができ、有機物を無駄のなく基板12に蒸着させ
ることができる。
【0033】さらに、障壁30を基板12方向に突出さ
せて設けたので、基板12方向と異なる方向に移動する
蒸発物は確実に捕捉される。従って、蒸発分子の基板1
2への入射角度を一層効率よく制限でき、薄膜の特性を
安定化させることができる。
せて設けたので、基板12方向と異なる方向に移動する
蒸発物は確実に捕捉される。従って、蒸発分子の基板1
2への入射角度を一層効率よく制限でき、薄膜の特性を
安定化させることができる。
【0034】加えて、障壁30を着脱可能に設けたの
で、不純物が付着した障壁30のクリーニングを取り外
した状態で簡単に行えるうえに、基板12の形状寸法や
有機物の種類等の条件に応じて障壁30を交換すること
ができる。また、有機物をるつぼ23に入れて加熱した
ため、一回の蒸着で多くの有機物を処理できるようにな
るうえに大量蒸着も可能となり、蒸着効率を向上させる
ことができる。
で、不純物が付着した障壁30のクリーニングを取り外
した状態で簡単に行えるうえに、基板12の形状寸法や
有機物の種類等の条件に応じて障壁30を交換すること
ができる。また、有機物をるつぼ23に入れて加熱した
ため、一回の蒸着で多くの有機物を処理できるようにな
るうえに大量蒸着も可能となり、蒸着効率を向上させる
ことができる。
【0035】[第二実施形態]図4に示す本実施形態の
真空蒸着装置40は、前記第一実施形態の真空蒸着装置
10と略同様な構成を備え、蒸着源20および障壁30
の数が異なるのみであるので、同一部分には同一符号を
付して詳しい説明は省略し、以下には異なる部分のみを
詳述する。真空蒸着装置40は二つの蒸着源20A,2
0Bを有し、これらの蒸着源20A,20Bは、るつぼ
23の開口が基板12に向かうように真空槽11の底面
に対して斜めに設けられている。
真空蒸着装置40は、前記第一実施形態の真空蒸着装置
10と略同様な構成を備え、蒸着源20および障壁30
の数が異なるのみであるので、同一部分には同一符号を
付して詳しい説明は省略し、以下には異なる部分のみを
詳述する。真空蒸着装置40は二つの蒸着源20A,2
0Bを有し、これらの蒸着源20A,20Bは、るつぼ
23の開口が基板12に向かうように真空槽11の底面
に対して斜めに設けられている。
【0036】これらの蒸着源20A,20Bの各るつぼ
23の開口端近傍には、障壁30A,30Bがそれぞれ
取り付けられ、これらの障壁30A,30Bは蒸着源2
0A,20Bと同様に、各々基板12方向に突出して真
空槽11の底面に対して斜めに立設されている。このよ
うに構成された本実施形態においては、各蒸着源20
A,20Bで異なる有機物を用い、真空を破ることなく
連続して二層の薄膜を基板12上に形成する。
23の開口端近傍には、障壁30A,30Bがそれぞれ
取り付けられ、これらの障壁30A,30Bは蒸着源2
0A,20Bと同様に、各々基板12方向に突出して真
空槽11の底面に対して斜めに立設されている。このよ
うに構成された本実施形態においては、各蒸着源20
A,20Bで異なる有機物を用い、真空を破ることなく
連続して二層の薄膜を基板12上に形成する。
【0037】本実施形態によれば、前記第一実施形態と
同様な作用、効果を奏することができる他、以下のよう
な効果がある。すなわち、各蒸着源20A,20Bのる
つぼ23近傍に障壁30A,30Bが設けられているの
で、互いの蒸着源20A,20Bの有機物の蒸発分子を
障壁30A,30Bで各々に捕捉できるようになり、他
の有機物の容器内への侵入を防止でき、各有機物による
それぞれの薄膜の純度を高めることができる。また、る
つぼ23および障壁30A,30Bが各々基板12方向
に突出しているため、基板12方向と異なる方向に移動
する蒸発物を捕捉できるようになり、蒸発分子の基板1
2への入射角度を制限できるようになり、薄膜の特性を
安定化させることが可能となる。
同様な作用、効果を奏することができる他、以下のよう
な効果がある。すなわち、各蒸着源20A,20Bのる
つぼ23近傍に障壁30A,30Bが設けられているの
で、互いの蒸着源20A,20Bの有機物の蒸発分子を
障壁30A,30Bで各々に捕捉できるようになり、他
の有機物の容器内への侵入を防止でき、各有機物による
それぞれの薄膜の純度を高めることができる。また、る
つぼ23および障壁30A,30Bが各々基板12方向
に突出しているため、基板12方向と異なる方向に移動
する蒸発物を捕捉できるようになり、蒸発分子の基板1
2への入射角度を制限できるようになり、薄膜の特性を
安定化させることが可能となる。
【0038】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を
含み、以下に示すような変形なども本発明に含まれる。
すなわち、前記各実施形態では、障壁30,30A,3
0Bは、フィン33による凹凸32を備えていたが、こ
の凹凸32はなくてもよい。しかし、凹凸32を設けれ
ば、前述した効果を発揮できるので設けることが好まし
い。
ものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を
含み、以下に示すような変形なども本発明に含まれる。
すなわち、前記各実施形態では、障壁30,30A,3
0Bは、フィン33による凹凸32を備えていたが、こ
の凹凸32はなくてもよい。しかし、凹凸32を設けれ
ば、前述した効果を発揮できるので設けることが好まし
い。
【0039】また、凹凸32を設ける場合には、図5
(A)に示すように、障壁本体31の外面を波形に形成
して凹凸32としてもよく、図5(B)に示すように、
凹凸32をフィン33よりも厚い突起51により形成し
てもよく、図5(C)に示すように、障壁本体31を切
り欠いて形成したV溝52により形成してもよい。
(A)に示すように、障壁本体31の外面を波形に形成
して凹凸32としてもよく、図5(B)に示すように、
凹凸32をフィン33よりも厚い突起51により形成し
てもよく、図5(C)に示すように、障壁本体31を切
り欠いて形成したV溝52により形成してもよい。
【0040】そして、障壁30,30A,30Bは周方
向に閉じて設けられていたが、若干の隙間により分断さ
れていてもよい。また、障壁本体31の内径はるつぼ2
3の内径と略同寸法とされていたが、凹部111の開口
の直径程度の内径であってもよく、るつぼ23の内径よ
りも若干小さい内径としてもよい。しかし、蒸発物の基
板12への入射角を制限し、不純物を確実に捕捉するた
めにはるつぼ23の内径と略同寸法とすることが好まし
い。また、障壁30,30A,30Bの高さはとくに限
定しないが、例えば、基板12近傍まで延びていてもよ
く、基板12に堆積する膜の厚さの均一性や、基板12
と蒸着源20,20A,20Bとの距離等に応じて適宜
設定すればよい。
向に閉じて設けられていたが、若干の隙間により分断さ
れていてもよい。また、障壁本体31の内径はるつぼ2
3の内径と略同寸法とされていたが、凹部111の開口
の直径程度の内径であってもよく、るつぼ23の内径よ
りも若干小さい内径としてもよい。しかし、蒸発物の基
板12への入射角を制限し、不純物を確実に捕捉するた
めにはるつぼ23の内径と略同寸法とすることが好まし
い。また、障壁30,30A,30Bの高さはとくに限
定しないが、例えば、基板12近傍まで延びていてもよ
く、基板12に堆積する膜の厚さの均一性や、基板12
と蒸着源20,20A,20Bとの距離等に応じて適宜
設定すればよい。
【0041】前記各実施形態では、冷却手段として障壁
本体31内に冷却パイプ34を設けたが、障壁30は蒸
着源20,20A,20B近傍の取付用鍔部311や障
壁本体31の基端以外のフィン33等から放熱できるの
で、冷却手段は設けなくてもよい。冷却手段として冷却
パイプ34設ける場合には、障壁本体31の周面に巻き
付けてもよく、また、フィン33に内蔵させてもよい。
また、冷却手段としてヒートパイプを設け、真空槽11
外に障壁30,30A,30Bの熱を放出させてもよ
く、要するに、障壁30,30A,30Bを冷却できれ
ば冷却手段の種類は任意である。
本体31内に冷却パイプ34を設けたが、障壁30は蒸
着源20,20A,20B近傍の取付用鍔部311や障
壁本体31の基端以外のフィン33等から放熱できるの
で、冷却手段は設けなくてもよい。冷却手段として冷却
パイプ34設ける場合には、障壁本体31の周面に巻き
付けてもよく、また、フィン33に内蔵させてもよい。
また、冷却手段としてヒートパイプを設け、真空槽11
外に障壁30,30A,30Bの熱を放出させてもよ
く、要するに、障壁30,30A,30Bを冷却できれ
ば冷却手段の種類は任意である。
【0042】前記各実施形態では、略同一形状の障壁3
0,30A,30Bを用いて蒸着を行ったが、種々の障
壁を用意しておき、蒸着材料に用いる有機物の種類や、
膜厚、基板の寸法形状等に応じたものを適宜選択して装
着し、蒸着を行ってもよい。前記各実施形態では、容器
として円柱形のるつぼ23を用いたが、角柱形の容器や
ボート形の容器を用いてもよい。
0,30A,30Bを用いて蒸着を行ったが、種々の障
壁を用意しておき、蒸着材料に用いる有機物の種類や、
膜厚、基板の寸法形状等に応じたものを適宜選択して装
着し、蒸着を行ってもよい。前記各実施形態では、容器
として円柱形のるつぼ23を用いたが、角柱形の容器や
ボート形の容器を用いてもよい。
【0043】前記第二実施形態では、二つの蒸着源20
A,20Bを設けたが、三つ以上設けてもよく、また、
二つの蒸着源20A,20Bのうち何れか一方だけに障
壁を設けてもよい。加えて、基板12と蒸着源20A,
20Bの位置は固定されていたが、例えば、蒸着源20
A,20Bを真空槽11の底面に対して垂直に設け、基
板12を各蒸着源20A,20Bの真上まで移動させて
順次蒸着を行うものであってもよい。
A,20Bを設けたが、三つ以上設けてもよく、また、
二つの蒸着源20A,20Bのうち何れか一方だけに障
壁を設けてもよい。加えて、基板12と蒸着源20A,
20Bの位置は固定されていたが、例えば、蒸着源20
A,20Bを真空槽11の底面に対して垂直に設け、基
板12を各蒸着源20A,20Bの真上まで移動させて
順次蒸着を行うものであってもよい。
【0044】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
蒸着源の容器の開口端近傍に障壁を設けることで、蒸着
初期には、有機物の加熱の初期に発生するガス等の不純
物をその障壁で捕捉できるようになり、基板や真空槽の
壁面や蒸着源周辺に付着する不純物の量を低減させるこ
とができ、再蒸発して基板に付着したり容器内の有機物
に混入したりする不純物の量を少なくすることができ
る。
蒸着源の容器の開口端近傍に障壁を設けることで、蒸着
初期には、有機物の加熱の初期に発生するガス等の不純
物をその障壁で捕捉できるようになり、基板や真空槽の
壁面や蒸着源周辺に付着する不純物の量を低減させるこ
とができ、再蒸発して基板に付着したり容器内の有機物
に混入したりする不純物の量を少なくすることができ
る。
【0045】また、障壁に捕捉されずに真空槽の壁面や
蒸着源周辺等に付着した不純物は、蒸着源を長時間加熱
すると温められて再蒸発するが、これらの再蒸発物は障
壁に衝突して捕捉され、容器内の有機物や基板に付着す
るのを防止でき、不純物の薄膜への混入を回避できる。
また、長時間の加熱を行うと、蒸着源周辺等に付着した
純粋な有機物は加熱されて分解物を発生しやすくなる
が、このような分解物の再蒸発物も障壁で捕らえること
ができる。
蒸着源周辺等に付着した不純物は、蒸着源を長時間加熱
すると温められて再蒸発するが、これらの再蒸発物は障
壁に衝突して捕捉され、容器内の有機物や基板に付着す
るのを防止でき、不純物の薄膜への混入を回避できる。
また、長時間の加熱を行うと、蒸着源周辺等に付着した
純粋な有機物は加熱されて分解物を発生しやすくなる
が、このような分解物の再蒸発物も障壁で捕らえること
ができる。
【0046】そして、容器から蒸発する蒸発物のうち、
障壁に衝突するものは捕捉されるので、蒸発源からほぼ
直線的に基板に向かう蒸発分子だけが基板に到達するよ
うになり、蒸発分子の基板への入射角を制限することが
でき、優れた特性の薄膜が得られる。さらに、同一の真
空槽内に複数の蒸着源を形成した場合でも、他の有機物
の蒸発分子を障壁で捕捉でき、他の材料が容器内へ混入
するのを防止可能となり、薄膜の純度を高めることがで
きる。
障壁に衝突するものは捕捉されるので、蒸発源からほぼ
直線的に基板に向かう蒸発分子だけが基板に到達するよ
うになり、蒸発分子の基板への入射角を制限することが
でき、優れた特性の薄膜が得られる。さらに、同一の真
空槽内に複数の蒸着源を形成した場合でも、他の有機物
の蒸発分子を障壁で捕捉でき、他の材料が容器内へ混入
するのを防止可能となり、薄膜の純度を高めることがで
きる。
【図1】本発明の第一実施形態を示す断面図。
【図2】前記実施形態の蒸着源を拡大して示す断面図。
【図3】前記実施形態の障壁の半割状態を示す斜視図。
【図4】本発明の第二実施形態を示す断面図。
【図5】本発明の変形形態を示す断面図。
10,40 真空蒸着装置 12 基板 20,20A,20B 蒸着源 23 容器 30,30A,30B 障壁 32 凹凸 33 フィン 34 冷却手段
Claims (8)
- 【請求項1】 有機物を容器に入れて加熱する蒸着源と
前記有機物を蒸着させる基板とを備えた真空蒸着装置で
あって、前記蒸着源の容器の開口端近傍には障壁が設け
られていることを特徴とする真空蒸着装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載した真空蒸着装置におい
て、前記障壁はその周方向に閉じて設けられていること
を特徴とする真空蒸着装置。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載した真空
蒸着装置において、前記障壁はその外面に凹凸を有する
ことを特徴とする真空蒸着装置。 - 【請求項4】 請求項3に記載した真空蒸着装置におい
て、前記障壁の凹凸がフィンにより形成されていること
を特徴とする真空蒸着装置。 - 【請求項5】 請求項1から請求項4までの何れかに記
載した真空蒸着装置において、前記障壁を冷却する冷却
手段が設けられていることを特徴とする真空蒸着装置。 - 【請求項6】 請求項1から請求項5までの何れかに記
載した真空蒸着装置において、前記障壁は前記基板方向
に突出して形成されていることを特徴とする真空蒸着装
置。 - 【請求項7】 請求項1から請求項6までの何れかに記
載した真空蒸着装置において、前記障壁は着脱可能に設
けられていることを特徴とする真空蒸着装置。 - 【請求項8】 請求項1から請求項7までの何れかに記
載した真空蒸着装置において、前記蒸着源が複数設けら
れ、前記蒸着源の各容器の開口端近傍に前記障壁が設け
られていることを特徴とする真空蒸着装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2248496A JPH09209126A (ja) | 1996-02-08 | 1996-02-08 | 真空蒸着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2248496A JPH09209126A (ja) | 1996-02-08 | 1996-02-08 | 真空蒸着装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09209126A true JPH09209126A (ja) | 1997-08-12 |
Family
ID=12084007
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2248496A Pending JPH09209126A (ja) | 1996-02-08 | 1996-02-08 | 真空蒸着装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09209126A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2010019218A3 (en) * | 2008-08-11 | 2010-06-10 | Veeco Instruments Inc. | Electrical contacts for use with vacuum deposition sources |
| WO2012039524A1 (ko) * | 2010-09-20 | 2012-03-29 | 에스엔유 프리시젼 주식회사 | 모노머 증착장치 |
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| US9062369B2 (en) | 2009-03-25 | 2015-06-23 | Veeco Instruments, Inc. | Deposition of high vapor pressure materials |
| KR20170117996A (ko) * | 2017-10-11 | 2017-10-24 | 주식회사 원익아이피에스 | 외부 가열용기를 포함하는 고온 증발원 |
| CN114635107A (zh) * | 2020-12-16 | 2022-06-17 | 合肥欣奕华智能机器股份有限公司 | 一种用于线性蒸发源中的坩埚及线性蒸发源 |
| JP2023067992A (ja) * | 2019-04-16 | 2023-05-16 | 東京エレクトロン株式会社 | 加熱機構および基板加熱方法 |
-
1996
- 1996-02-08 JP JP2248496A patent/JPH09209126A/ja active Pending
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| WO2010019218A3 (en) * | 2008-08-11 | 2010-06-10 | Veeco Instruments Inc. | Electrical contacts for use with vacuum deposition sources |
| US8871027B2 (en) | 2008-08-11 | 2014-10-28 | Veeco Instruments Inc. | Electrical contacts for use with vacuum deposition sources |
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| WO2014034410A1 (ja) * | 2012-08-29 | 2014-03-06 | キヤノントッキ株式会社 | 蒸発源 |
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| KR20170117996A (ko) * | 2017-10-11 | 2017-10-24 | 주식회사 원익아이피에스 | 외부 가열용기를 포함하는 고온 증발원 |
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| JP2024026803A (ja) * | 2019-04-16 | 2024-02-28 | 東京エレクトロン株式会社 | 基板処理装置 |
| CN114635107A (zh) * | 2020-12-16 | 2022-06-17 | 合肥欣奕华智能机器股份有限公司 | 一种用于线性蒸发源中的坩埚及线性蒸发源 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040706 |