JPH0921018A - 生分解性繊維及びこれを用いた不織布 - Google Patents

生分解性繊維及びこれを用いた不織布

Info

Publication number
JPH0921018A
JPH0921018A JP17114295A JP17114295A JPH0921018A JP H0921018 A JPH0921018 A JP H0921018A JP 17114295 A JP17114295 A JP 17114295A JP 17114295 A JP17114295 A JP 17114295A JP H0921018 A JPH0921018 A JP H0921018A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
biodegradable fiber
fiber
biodegradable
spinning
fiber according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP17114295A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3666059B2 (ja
Inventor
Mamoru Kitamura
守 北村
Kunio Kimura
邦生 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP17114295A priority Critical patent/JP3666059B2/ja
Publication of JPH0921018A publication Critical patent/JPH0921018A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3666059B2 publication Critical patent/JP3666059B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、自然環境下で放置すると、微生物
により徐々に生分解され、最終的に消失し、環境破壊の
心配はないが、室温での経時安定性(強度保持率)が良
く、且つ強度をもつ生分解性繊維を提供する。 【構成】 ポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を主体とする共
重合物からなる熱可塑性樹脂を含んでなり、低分子量化
合物の含量が1重量%以下であることを特徴とする生分
解性繊維。また、これを用いてなる不織布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生分解性繊維に関し、
特に室温での経時安定性の良い生分解性繊維に関する。
【0002】
【従来技術・発明が解決しようとする課題】従来、生活
資材、農業資材、漁業資材、土木資材に使用されている
繊維として、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミ
ド等の合成繊維が挙げられる。これらの繊維は、使用後
自然界に放置されると、分解されにくく、その為にいろ
いろな問題が生じるものであった。例えば、これらの生
活資材、農業資材、土木資材等は、分解されにくい為、
使用後は土中に埋める、焼却する等の処理が必要とな
り、土中に埋めると生分解性が低いため、その土地の利
用方法には制限があった。また、漁業資材においては、
水中に放置されることが多く、海洋を汚す等の問題があ
った。このような問題を解決する為に、土中または水中
で分解される素材を用いることが考えられてきたが、充
分なものは得られていない。
【0003】従来の生分解性ポリマーとしては、セルロ
ース、セルロース誘導体、キチン、キトサン等の多糖
類、タンパク質、ポリ3−ヒドロキシブチレートや3−
ヒドロキシブチレートと3−ヒドロキシバリレートの共
重合体等の微生物により作られるポリマー、ポリグリコ
リド、ポリラクチド、ポリカプロラクトン等の脂肪族ポ
リエステルが知られている。主に使用されているセルロ
ース系のコットン、再生セルロースは安価であるが、熱
可塑性でないためバインダーを必要とし、該バインダー
繊維としてポリオレフィン、ポリエステル繊維等を用い
るため、生分解されにくいという問題があった。微生物
により作られるポリ3−ヒドロキシブチレート、3−ヒ
ドロキシブチレートと3−ヒドロキシバリレートの共重
合体等は、高価であるため用途が限定され、また強度が
低いという問題があった。ポリカプロラクトンは、比較
的安価な生分解性ポリマーであるが、融点が約60℃と
低く、この温度は自然界において、夏期の流通段階で起
こり得る温度であり、耐熱性という点で問題があった。
【0004】さらには、安価な素材としてポリエチレン
に澱粉を混合した素材が検討されているが、生分解性に
おいて満足いく物でなく、均一な機械特性の繊維を得る
ことができていない。特開平4−108331号公報に
は、グリコール酸及び/又は乳酸を構造単位とする加水
分解性ポリエステル繊維に、その繊維より加水分解性が
低い分解性重合体をコートした釣り糸が開示されている
が、後加工を必要とする問題があった。また、ポリ乳酸
は、比較的安定なポリマーであるが、室温での経時安定
性(強度保持率)に問題があり、特に強度が低下すると
いう問題があった。
【0005】このように従来技術においては、強度及び
実用耐熱性を持ち、室温での経時安定性(強度保持率)
が良く、微生物により速やかで、且つ優れた生分解性を
もつ熱可塑性生分解性繊維がなく、実用性があり且つ比
較的安価な生分解性繊維を得ることができなかった。
【0006】本発明の課題は、このような事情に鑑み、
ポリ乳酸系の生分解性繊維において経時安定性(強度保
持率)が改善され、且つ強度をもつような生分解性繊維
を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究した結果、生分解性繊維に、
ポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を主体とする共重合物から
なる熱可塑性樹脂を用いて、低分子量化合物の含量を制
御することで上記問題を解決するに至った。
【0008】即ち、本発明は、(1) ポリ乳酸及び/又は
ポリ乳酸を主体とする共重合物からなる熱可塑性樹脂を
含んでなり、低分子量化合物の含量が1重量%以下であ
ることを特徴とする生分解性繊維、(2) 融点が120〜
200℃の範囲にあるか又は流動開始温度が100〜1
80℃の範囲にある (1)記載の生分解性繊維、(3) 前記
熱可塑性樹脂が、水酸基を持つ化合物によって該熱可塑
性樹脂中のカルボキシル基をエステル化されてなるもの
である (1)または(2) 記載の生分解性繊維、(4) 引張強
度2.5g/d以上、引張破断伸度10%以上である
(1)〜(3) のいずれかに記載の生分解性繊維、(5) 引張
強度2.5g/d以上、引張破断伸度10%以上、結節
強度1.5g/d以上である (1)〜(3) のいずれかに記
載の生分解性繊維、(6) マルチフィラメントの形態であ
る (1)〜(5) のいずれかに記載の生分解性繊維、(7) モ
ノフィラメントの形態である (1)〜(5) のいずれかに記
載の生分解性繊維、(8) 短繊維の形態である (1)〜(7)
のいずれかに記載の生分解性繊維、(9)(8)記載の生分解
性繊維を用いてなる短繊維不織布、(10) (1)〜(3) のい
ずれかに記載の生分解性繊維を用いてなる長繊維不織布
に関する。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明に用いられる熱可塑性樹脂は、ポリ乳酸及び/又は
ポリ乳酸を主体とする共重合物からなる。ポリ乳酸を製
造するための乳酸としては、D体のみ、L体のみ、D体
とL体の混合物のいずれでもよい。ポリ乳酸を主体とす
る共重合物としては、乳酸(D体のみ、L体のみ、D体
とL体の混合物のいずれでもよい。)と、例えばε−カ
プロラクトン等の環状ラクトン類、α−ヒドロキシ酪
酸、α−ヒドロキシイソ酪酸、α−ヒドロキシ吉草酸等
のα−オキシ酸類、エチレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール等のグリコール類、コハク酸、セバシン酸等
のジカルボン酸類から選ばれるモノマーの一種又は二種
以上とを共重合したものが挙げられる。中でも、ポリマ
ーの重合性の点から、環状ラクトン類及びグリコール類
が好ましい。共重合の割合としては特に限定されない
が、乳酸100重量部に対して、共重合させるモノマー
は100重量部以下が好ましく、1〜50重量部がより
好ましい。
【0010】また、上記熱可塑性樹脂が、水酸基を持つ
化合物によって該熱可塑性樹脂中のカルボキシル基をエ
ステル化されてなるものであっても良い。水酸基を持つ
化合物としては、例えばオクチルアルコール、ラウリル
アルコール、ステアリルアルコール等の炭素数が6以上
の高級アルコール類、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、1,4−ブタンジオール等のグリコール類
が挙げられる。水酸基を持つ化合物で熱可塑性樹脂の分
子末端のカルボキシル基をエステル化処理することによ
り、溶融紡糸時の熱安定性および溶融紡糸後の繊維の経
時安定性を改善することができる。中でも、紡糸延伸性
の点から、炭素数6〜18の高級アルコールが好まし
い。
【0011】熱可塑性樹脂の合成は、自体既知の方法で
行えば良く、例えば、触媒存在下にてL−ラクチドを開
環重合し必要に応じて再沈澱精製し熱可塑性樹脂を得
る。また共重合するモノマー、又はオリゴマーとL−ラ
クチドを触媒存在下にて開環重合し必要に応じ再沈澱精
製し共重合熱可塑性樹脂を得る。
【0012】本発明に用いる熱可塑性樹脂は、その粘度
平均分子量が5×103 以上であることが好ましく、よ
り好ましくは1×104 〜1×106 である。5×10
3 未満では繊維として、充分な強度が得られない傾向が
あり、1×106 を越えると、紡糸時高粘度となり製糸
性が劣る傾向がある。
【0013】ここで粘度平均分子量〔MV〕は、ηsp
C=7.79×10-4MV0.73〔式中、ηsp/Cは還元
比粘度(dl/g)、MVは粘度平均分子量である〕に
基づいたものである。
【0014】また、本発明に用いる熱可塑性樹脂は、そ
の還元比粘度が0.5〜19(dl/g)であることが
好ましく、より好ましくは1.0〜6.0(dl/g)
である。熱可塑性樹脂の還元比粘度が0.4(dl/
g)未満であると、引張強度が不足である傾向があり、
20(dl/g)を越えると、紡糸時粘度が高く加工性
が良くない傾向がある。
【0015】ここで還元比粘度とは、試料を精秤し、
0.5g/dlとなるようにクロロホルムに溶解し、該
溶液について、25℃でウベローデ型粘度計を用いて測
定したものである。
【0016】熱可塑性樹脂の平均分子量は、重合開始
剤、及び重合条件により調整できる。
【0017】本発明の生分解性繊維は、上記熱可塑性樹
脂を通常の溶融紡糸法、例えばスピンドロー法、高速紡
糸法に付すことにより得ることができる。
【0018】溶融紡糸時の熱可塑性樹脂の温度は、その
融点以上且つ230℃以下であることが望ましい。より
好ましいのは、生分解性繊維の融点以上210℃以下で
ある。230℃を越えると、生分解性繊維中にラクチド
を再生成しやすい傾向があり、熱劣化する傾向がある。
【0019】溶融紡糸された未延伸糸は、空冷もしく
は、20〜60℃の水浴又は、油浴中で冷却した後、通
常一度巻き取った後、1段又は2段以上の延伸工程で延
伸される。全延伸倍率は、使用目的と要求性能により異
なるが、通常2〜8倍、好ましくは3〜7倍に延伸す
る。
【0020】本発明の生分解性繊維は、好ましくは12
0℃以上、より好ましくは130℃以上の融点を有す
る。かくして、流通における製品の温度安定性、例えば
夏期における80℃程度の保管にも耐えることができ
る。また、紡糸時の熱可塑性樹脂の熱安定性の点から、
好ましくは200℃以下、より好ましくは180℃以下
である。
【0021】本発明において生分解性繊維の融点とは、
島津製作所製DSC−50を用い、10℃/分の速度で
昇温して測定したものである。
【0022】生分解性繊維の融点は、環状ラクトン類、
グリコール類、ジカルボン酸等を共重合させることによ
り調整できる。また、乳酸のD/L体比を変えることで
も調整できる。
【0023】生分解性繊維は、DSCで結晶融解ピーク
を示さない場合は、その流動開始温度は好ましくは10
0〜180℃、より好ましくは120〜180℃であ
る。軟化点が100℃未満であれば、耐熱性が低く、用
途を満足しない傾向があり、180℃を越えると、不織
布等の熱加工性が低くなる傾向がある。
【0024】ここで流動開始温度とは、ヤナコ社製の精
密融点測定機を用い、せん断応力を加え、流動を示した
温度を流動開始温度とする。昇温温度は5℃/分であ
る。
【0025】生分解性繊維の流動開始温度は、共重合
物、及び共重合比により調整できる。
【0026】また、本発明の生分解性繊維は、その中に
含まれる低分子量化合物の量が1重量%以下である。好
ましくは0.5重量%以下であり、さらに好ましくは
0.3重量%である。生分解性繊維中の低分子量化合物
の含量が1重量%を越えると、室温での経時安定性が悪
くなる。
【0027】本発明において低分子量化合物とは、乳
酸、ラクチド、ラクチル乳酸を示し、低分子量化合物の
含量とは、乳酸、ラクチド、ラクチル乳酸の合計量で表
す。
【0028】ここで低分子量化合物の含量とは、液体ク
ロマトグラフィー法に基づき、オクタデシルシラン(O
DS)カラムを用いて逆相高速液体クロマトグラフィー
にて測定したものである。
【0029】生分解性繊維中の低分子量化合物の含量
は、熱可塑性樹脂中の低分子量化合物の含量を低下させ
たり、紡糸中の低分子量化合物の生成をおさえることに
より調整できる。すなわち、熱可塑性樹脂中の低分子量
化合物を減圧除去、又は溶媒に溶解し再沈澱精製した
り、紡糸中の解重合をおさえる触媒(重合後は除去する
か、又は失活させることが望ましい)を用いたりするこ
と等である。
【0030】本発明の生分解性繊維は、その引張強度が
2.5g/d以上、引張破断伸度が10%以上であるこ
とが好ましい。
【0031】本発明の生分解性繊維の引張強度は、前記
のように2.5g/d以上であることが好ましく、より
好ましくは4g/d以上である。引張強度が2.5g/
dに満たないと、土木建築資材用途、漁業資材用途、農
業資材用途、その他産業資材用途、衣料用途として用い
るには、引張強度が不足であって好ましくない。
【0032】本発明において引張強度とは、JIS L
1013に準じて測定したものである。
【0033】生分解性繊維の引張強度は、紡糸延伸条件
により調整できる。
【0034】また、本発明の生分解性繊維は、糸物性の
点から、その引張破断伸度が10%以上であることが好
ましく、20〜100%の範囲であることがより好まし
い。
【0035】本発明において引張破断伸度とは、JIS
L1013に準じて測定したものである。
【0036】生分解性繊維の引張破断伸度は、紡糸延伸
条件により調整できる。
【0037】本発明の生分解性繊維は、引張強度及び引
張破断伸度が上記範囲であることに加えて、その結節強
度が1.5g/d以上であることが好ましく、2.0g
/d以上がより好ましい。結節強度が1.5g/dに満
たないと、土木建築資材用途、漁業資材用途、農業資材
用途、その他産業資材用途、衣料用途として用いる場合
に要求される糸物性を満足できない傾向がある。
【0038】本発明において結節強度とは、JIS L
1013に基づいて測定したものである。
【0039】本発明の生分解性繊維は、マルチフィラメ
ント又はモノフィラメント、或いは短繊維又は長繊維不
織布の形態として用いることができる。
【0040】上記モノフィラメントとは、1本からなる
繊維のことで、前記紡糸法によって得ることができる。
【0041】上記マルチフィラメントとは、モノフィラ
メントが2〜100本の束となった繊維のことであり、
これらは、モノフィラメントと同様の方法によって得る
ことができる。
【0042】また、短繊維とは、繊維長2〜80mm程
度の長さを有する繊維であり、紡績糸、湿式不織布、乾
式不織布等に用いられる。通常、紡績糸に用いる場合、
繊維長は20〜80mm、好ましくは30〜70mm、
湿式不織布に用いる場合は2〜10mm、好ましくは2
〜8mm、乾式不織布に用いる場合は20〜80mm、
好ましくは20〜70mm程度である。本発明の短繊維
は、例えば溶融紡糸し、延伸した後、又は高速紡糸した
後、得られることができる。
【0043】上記湿式不織布とは、液体中に短繊維を分
散し抄造後、乾燥することにより得られる不織布であ
り、乾式不織布とは、カード、ローラ等で開繊後、ウェ
ッバーによりウェッブとし、必要に応じ部分的、又は全
体に融着させたり、三次元に交絡させた不織布である。
【0044】生分解性短繊維には、カード開繊性を良く
するために、捲縮加工を加えることができる。捲縮加工
方法は特に限定されるものではなく、公知の方法を用い
ることができ、例えば押し込みギアー法、スタフィング
ボックス法を使用することができる。
【0045】捲縮数は5〜50コ/25mm、好ましく
は10〜30コ/25mmが好適である。捲縮数が5コ
/25mmより少ないと、開繊時未開繊部分が生じ易い
傾向があり、50コ/25mmを越えると均一な開繊が
得られない傾向がある。ここで捲縮数とは、JIS L
1015に準じて測定したものである。
【0046】また、捲縮率は5%以上であり、好ましく
は8%以上である。捲縮率が5%未満であると、カード
にかけた時、均一なウェブが得にくく、疎密部分が発生
する傾向がある。ここで捲縮率とは、JIS L101
5に準じて測定したものである。
【0047】本発明の生分解性繊維を用いてなる短繊維
不織布は、上記短繊維を用い、自体既知の方法で製造す
ればよいが、例えば短繊維をローラーカードによりカー
ディングし、ウェブとし、必要に応じてニードルパンチ
加工、カレンダー加工、エンボス加工等により交絡また
は接着することにより製造できる。また、必要により繊
維方向性をランダムウェバーにより変えることができ
る。
【0048】また、本発明の生分解性繊維を用いてなる
長繊維不織布は、自体既知の方法で製造すればよいが、
例えばスパンボンド法またはメルトブロー法により製造
することができる。スパンボンド法とは、熱可塑性樹脂
を融点以上に加熱溶融し、紡糸口金より紡出し、紡出さ
れた長繊維を冷却固化しながら下部に設置されたエアー
サッカー等の引取り手段により2000m/min以上
の引取り速度により牽引し、その後開繊し定速で移動し
ているエンドレスの捕集面に補集しウェブとし、これを
エンボス加工、カレンダー加工により全体または部分的
に熱圧着する、或いはニードルパンチ加工、水流交絡加
工により交絡する方法である。メルトブロー法とは、熱
可塑性樹脂を融点以上に加熱溶融し一直線に配列された
紡糸孔を有する紡糸口金より吐出し紡糸ノズルの両サイ
ドから高速噴出する高温高圧エアーによってマイクロフ
ァイバー化する。その後定速で移動しているエンドレス
の捕集面に補集しウェブとし、これをエンボス加工、カ
レンダー加工により全体または部分的に熱圧着する、或
いはニードルパンチ加工、水流交絡加工により交絡する
方法である。
【0049】本発明の生分解性繊維には、帯電防止性、
集束性を考慮して、ラウリルホスフェートカリウム塩等
のアニオン系界面活性剤、四級アンモニウム塩等のカチ
オン系界面活性剤、脂肪族高級アルコールや高級脂肪酸
のエチレンオキサイド付加物等のノニオン系界面活性
剤、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール
・ポリプロピレングリコールブロック共重合体等のポリ
アルキレングリコール類、ジメチルポリシロキサン、ポ
リエーテル変性シリコーンオイル、高級アルコキシ変性
シリコーンオイル等のシリコーンオイル類を一種又は二
種以上付与することができる。
【0050】本発明に用いる生分解性繊維には、熱可塑
性樹脂、ポリカプロラクトン等の他の脂肪族ポリエステ
ル、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコー
ル、ポリアミノ酸等のポリマー、タルク、炭酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、塩化カルシウム等の無機物、デン
プン、タンパク質、食品添加物等を一種又は二種以上、
適量混合することができ、機械特性、生分解特性等を種
々変化させることができる。
【0051】本発明の生分解性繊維には、上記以外に必
要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等の公知
の添加剤が配合されていてもよい。
【0052】
【実施例】以下実施例をあげて、本発明をさらに説明す
る。また、各測定法を以下に説明する。
【0053】低分子量化合物の含量は、液体クロマトグ
ラフィー法に基づき、オクタデシルシラン(ODS)カ
ラムを用いて逆相高速液体クロマトグラフィーにて測定
した。
【0054】還元比粘度は、試料を精秤し、0.5g/
dlとなるようにクロロホルムに溶解し、該溶液につい
て、25℃でウベローデ型粘度計を用いて測定した。
【0055】引張強度、引張破断伸度および結節強度
は、JIS L1013に基づいて測定した。
【0056】融点は、島津製作所製DSC−50を用
い、10℃/分の速度で昇温して測定した。
【0057】強度保持率は、繊維の初期の引張強度と、
室温25℃、相対湿度60%中に12ヵ月放置した後の
繊維の引張強度を測定し、(式2)により求めた。 強度保持率(%)=(T/T0 )×100 (式2) 〔式中、Tは室温25℃、相対湿度60%中に12ヵ月
放置後の繊維の引張強度(g/d)、T0 は繊維の初期
引張強度(g/d)である〕
【0058】生分解性については、土壌中に、繊維を埋
没させ、6ヵ月後の分解状態を走査型電子顕微鏡(SE
M:Scanning Electron Microscope)にて評価した。形
状が失われている場合(表面に凹凸が生じる、破断する
等)を生分解性良好とした。
【0059】実施例1 還元比粘度が1.57である、分子末端のカルボキシル
基をラウリルアルコールでエステル化したポリ乳酸を、
紡糸温度190℃で直径3mmの紡糸孔を20個有する
紡糸ノズルから、紡速300m/minで溶融紡糸し
た。未延伸糸を一旦巻取った後、140℃で4.5倍に
延伸し、単糸繊度2.1d、低分子量化合物含量0.2
重量%の繊維を得た。
【0060】実施例2 還元比粘度が1.54であるポリ乳酸を、紡糸温度20
0℃で直径0.3mmの紡糸孔を20個有する紡糸ノズ
ルから、紡速300m/minで溶融紡糸した。未延伸
糸を一旦巻取った後、140℃で4.5倍に延伸し、単
糸繊度2.2d、低分子量化合物含量0.4重量%の繊
維を得た。
【0061】実施例3 還元比粘度が1.55であるポリ乳酸を、紡糸温度19
0℃で直径0.3mmの紡糸孔を20個有する紡糸ノズ
ルから、紡速300m/minで溶融紡糸した。未延伸
糸を一旦巻取った後、140℃で4.5倍に延伸し、単
糸繊度2.2d、低分子量化合物含量0.9重量%の繊
維を得た。
【0062】実施例4 還元比粘度が1.73であるポリ乳酸を、紡糸温度19
0℃で直径1.0mmの紡糸孔を1個有する紡糸ノズル
から溶融紡糸し、水浴中(30℃)で固化させ、紡速2
0m/minで紡糸した。未延伸糸を一旦巻取った後、
140℃で5倍に延伸し、繊度380d、低分子量化合
物含量0.8重量%の繊維を得た。
【0063】比較例1 還元比粘度が1.56であるポリ乳酸を、紡糸温度19
0℃で直径0.3mmの紡糸孔を20個有する紡糸ノズ
ルから、紡速300m/minで溶融紡糸した。未延伸
糸を一旦巻取った後、140℃で4.5倍に延伸し、単
糸繊度2.0d、低分子量化合物含量3.0重量%の繊
維を得た。
【0064】比較例2 還元比粘度が1.56であるポリ乳酸を、紡糸温度22
0℃で直径0.3mmの紡糸孔を20個有する紡糸ノズ
ルから、紡速300m/minで溶融紡糸した。未延伸
糸を一旦巻取った後、140℃で4.5倍に延伸し、単
糸繊度2.1d、低分子量化合物含量2.2重量%の繊
維を得た。
【0065】比較例3 還元比粘度が1.54であるポリ乳酸を、紡糸温度23
0℃で直径0.3mmの紡糸孔を20個有する紡糸ノズ
ルから、紡速300m/minで溶融紡糸した。未延伸
糸を一旦巻取った後、140℃で4.5倍に延伸し、単
糸繊度2.1d、低分子量化合物含量5.1重量%の繊
維を得た。
【0066】比較例4 還元比粘度が1.78であるポリ乳酸を、紡糸温度19
0℃で直径1.0mmの紡糸孔を1個有する紡糸ノズル
から溶融紡糸し、水浴中(30℃)で固化させ、紡速2
0m/minで紡糸した。未延伸糸を一旦巻取った後、
140℃で5倍に延伸し、繊度380d、低分子量化合
物含量3.5重量%の繊維を得た。
【0067】実施例1〜4、比較例1〜4で得られた繊
維物性値、及び生分解性の評価結果を表1に示す。
【0068】
【表1】
【0069】表1より本発明の生分解性繊維が、優れた
生分解性と良好な物性を有し、室温での強度保持率も良
く、耐熱性にも優れていることが分かった。
【0070】実施例5 実施例1で得られた生分解性繊維を、スタフィングボッ
クス法で捲縮加工した後、64mmにカットし、生分解
性短繊維を得た。得られた短繊維をランダムウェッバー
により目付け100g/m2 のウェブとした後、ニード
ルパンチ処理し不織布を得た。
【0071】実施例6 還元比粘度が1.51の分子末端カルボキシル基をラウ
リルアルコールでエステル化したポリ乳酸を、スパンボ
ンド法で目付100g/cm2 の不織布を得た。紡糸条
件は、紡糸温度200℃で直径0.3mmの紡糸孔を有
する紡糸ノズルから吐出量=0.8g/min.孔、牽
引速度=3500m/min.であった。スパンボンド
不織布の低分子量化合物の含量は0.5%で、融点は1
73℃であった。
【0072】実施例7 還元比粘度が1.21のポリ乳酸を、紡糸温度210
℃、空気温度210℃、吐出量=0.8g/min.孔
の条件でメルトブロー法により平均繊維径3.5μm、
目付100g/cm2 のメルトブロー不織布を得た。メ
ルトブロー不織布の低分子量化合物の含量は0.8%
で、融点は172℃であった。
【0073】実施例5、6、7の不織布の生分解性を評
価したところ生分解性は良好であった。
【0074】
【発明の効果】本発明の生分解性繊維は、ポリ乳酸系の
生分解性繊維であり、しかも経時安定性(強度保持率)
に優れ、且つ強度及び実用耐熱性をもち、実用性があり
且つ比較的安価な生分解性繊維である。また、本発明の
生分解性繊維は、生活資材、農業資材、漁業資材、土木
建築資材、その他産業資材、衣料に好適であり、自然界
において完全生分解性を有する。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を主体とす
    る共重合物からなる熱可塑性樹脂を含んでなり、低分子
    量化合物の含量が1重量%以下であることを特徴とする
    生分解性繊維。
  2. 【請求項2】 融点が120〜200℃の範囲にあるか
    又は流動開始温度が100〜180℃の範囲にある請求
    項1記載の生分解性繊維。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂が、水酸基を持つ化合
    物によって該熱可塑性樹脂中のカルボキシル基をエステ
    ル化されてなるものである請求項1または2記載の生分
    解性繊維。
  4. 【請求項4】 引張強度2.5g/d以上、引張破断伸
    度10%以上である請求項1〜3のいずれかに記載の生
    分解性繊維。
  5. 【請求項5】 引張強度2.5g/d以上、引張破断伸
    度10%以上、結節強度1.5g/d以上である請求項
    1〜3記載のいずれかに生分解性繊維。
  6. 【請求項6】 マルチフィラメントの形態である請求項
    1〜5のいずれかに記載の生分解性繊維。
  7. 【請求項7】 モノフィラメントの形態である請求項1
    〜5のいずれかに記載の生分解性繊維。
  8. 【請求項8】 短繊維の形態である請求項1〜7のいず
    れかに記載の生分解性繊維。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の生分解性繊維を用いてな
    る短繊維不織布。
  10. 【請求項10】 請求項1〜3のいずれかに記載の生分
    解性繊維を用いてなる長繊維不織布。
JP17114295A 1995-07-06 1995-07-06 生分解性繊維及びこれを用いた不織布 Expired - Lifetime JP3666059B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17114295A JP3666059B2 (ja) 1995-07-06 1995-07-06 生分解性繊維及びこれを用いた不織布

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17114295A JP3666059B2 (ja) 1995-07-06 1995-07-06 生分解性繊維及びこれを用いた不織布

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0921018A true JPH0921018A (ja) 1997-01-21
JP3666059B2 JP3666059B2 (ja) 2005-06-29

Family

ID=15917773

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17114295A Expired - Lifetime JP3666059B2 (ja) 1995-07-06 1995-07-06 生分解性繊維及びこれを用いた不織布

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3666059B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002038365A (ja) * 2000-07-31 2002-02-06 Toray Ind Inc 土木用不織布およびその製造方法
JP2002065079A (ja) * 2000-08-30 2002-03-05 Unitika Ltd 幼木保護シート
WO2004020708A1 (ja) * 2002-08-30 2004-03-11 Toray Industries, Inc. ポリ乳酸繊維、ヤーンパッケージおよび繊維製品
JP2004189770A (ja) * 2002-12-06 2004-07-08 Uniplas Shiga Kk 生分解性樹脂組成物
JP2005307427A (ja) * 1999-06-18 2005-11-04 Toray Ind Inc ポリ乳酸ステープルファイバーおよびその製造方法
US7994078B2 (en) 2002-12-23 2011-08-09 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. High strength nonwoven web from a biodegradable aliphatic polyester
JP2014019992A (ja) * 2012-07-23 2014-02-03 Nippon Ester Co Ltd 高伸度短繊維不織布

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005307427A (ja) * 1999-06-18 2005-11-04 Toray Ind Inc ポリ乳酸ステープルファイバーおよびその製造方法
JP2005307428A (ja) * 1999-06-18 2005-11-04 Toray Ind Inc ポリ乳酸モノフィラメントおよびその製造方法
US7989061B2 (en) 1999-06-18 2011-08-02 Toray Industries, Inc. Polylactic acid resin, textile products obtained therefrom, and processes for producing textile products
JP2002038365A (ja) * 2000-07-31 2002-02-06 Toray Ind Inc 土木用不織布およびその製造方法
JP2002065079A (ja) * 2000-08-30 2002-03-05 Unitika Ltd 幼木保護シート
WO2004020708A1 (ja) * 2002-08-30 2004-03-11 Toray Industries, Inc. ポリ乳酸繊維、ヤーンパッケージおよび繊維製品
US8101688B2 (en) 2002-08-30 2012-01-24 Toray Industries., Inc. Polylactic acid fiber yarn package, and textile products
JP2004189770A (ja) * 2002-12-06 2004-07-08 Uniplas Shiga Kk 生分解性樹脂組成物
US7994078B2 (en) 2002-12-23 2011-08-09 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. High strength nonwoven web from a biodegradable aliphatic polyester
JP2014019992A (ja) * 2012-07-23 2014-02-03 Nippon Ester Co Ltd 高伸度短繊維不織布

Also Published As

Publication number Publication date
JP3666059B2 (ja) 2005-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE69433340T2 (de) Biologisch abbaubarer copolyester, formteil hieraus hergestellt und verfahren zur herstellung des formteils
EP1612314A2 (en) Filament nonwoven fabrics and method of fabricating the same
JPH07133511A (ja) 生分解性複合繊維及びそれを用いた不織布
JP2005307427A (ja) ポリ乳酸ステープルファイバーおよびその製造方法
JP3666059B2 (ja) 生分解性繊維及びこれを用いた不織布
JP3663678B2 (ja) 生分解性繊維及びこれを用いた不織布
JP3150218B2 (ja) 生分解性短繊維不織布
JP2000136479A (ja) 生分解性を有する成型用不織布、その製造方法、同不織布を用いてなる容器形状品
JP3716470B2 (ja) 生分解性袋
JP3150217B2 (ja) 生分解性短繊維不織布
JPH09205827A (ja) 生分解性播種シート
JP3497561B2 (ja) 改良された生分解性ポリエステル繊維
JP4578929B2 (ja) ポリ乳酸系複合バインダー繊維
JP3506521B2 (ja) 生分解性芯鞘複合長繊維およびその製造方法
JPH07133569A (ja) 生分解性不織布
JP3886808B2 (ja) ポリ乳酸自発捲縮繊維
JPH09310292A (ja) 生分解性湿式不織布及びその製造方法
JP2003336124A (ja) ポリ乳酸ノークリンプショートカット繊維
JPH07118922A (ja) 生分解性短繊維
EP0572670A1 (en) Polycaprolactone staple fiber and production
JP4033698B2 (ja) ポリ乳酸系複合繊維
JPH09272760A (ja) 生分解性成形物
JP3319531B2 (ja) 生分解性不織布
JP2795487B2 (ja) 繊維積層物
JPH09239881A (ja) 生分解性成形体

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050315

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050328

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080415

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090415

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090415

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100415

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100415

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110415

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110415

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120415

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120415

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130415

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130415

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140415

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term