JPH09210567A - 炉壁の溶射補修層及び補修方法 - Google Patents

炉壁の溶射補修層及び補修方法

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JPH09210567A
JPH09210567A JP8042961A JP4296196A JPH09210567A JP H09210567 A JPH09210567 A JP H09210567A JP 8042961 A JP8042961 A JP 8042961A JP 4296196 A JP4296196 A JP 4296196A JP H09210567 A JPH09210567 A JP H09210567A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】炉壁の溶射補修層が炉壁れんがと溶射補修層と
の界面より剥離するのを防止する。 【解決手段】 溶射補修材料中の易被酸化性金属粒子の
配合率の増加、溶融補修直前の基体炉壁温度を溶射材料
中に配合する易被酸化性金属の融点より高くすること、
炉壁側近傍の溶射補修層形成の火炎温度を高めることな
どにより、炉壁面と溶射補修層の間に溶融固化層を存在
させ、炉壁への溶射補修層の接着性を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工業窯炉内壁の溶
射補修層および補修方法に関する。とりわけ、コークス
炉内壁に、易被酸化性金属粉と粉状の耐火物を噴射ノズ
ル内で酸素含有ガスと混合して溶融または半溶融状態に
し、熱間で溶射して得られる溶射補修層及び補修方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】工業窯炉、特に鉄鋼設備としての築炉構
造物の内壁は、溶鉄、溶鋼、スラグや乾留石炭等の溶融
物質を保持しているので、通常1,000℃以上の温度
にさらされ、特に注湯、貯留、排出等を行う際には、そ
れら内壁の温度は著しく変化する。従って、それら内壁
は、単に溶融物が浸潤して溶損するだけでなく、亀裂や
剥離等の損傷が発生する。そこで、種々の損傷要因に対
処するため、設計あるいは築炉段階においては適切なれ
んが材質の選択を図る必要があり、一方では、一炉代の
延命を計る上において、稼動期間の中間段階で補修する
ことが重要になっている。
【0003】この炉壁の補修技術としては、耐火物損傷
部に補修材料を熱間で吹き付ける溶射補修方法が盛んに
試みられるようになっている。特に、コークス炉におい
ては、炉温を下げることができず、熱間での補修が必須
なことから、溶射補修方法が有効である。以下コークス
炉の炉壁を例に挙げて説明する。一般に火炎溶射補修の
方法は、可燃性ガス(プロパンガス、アセチレンガス
等)と支燃性ガス(通常は酸素ガス)の火炎内に耐火材
粉あるいは金属粉と耐火材粉の混合物、いわゆる溶射補
修材を供給し、これらの溶射補修材を溶融もしくは半溶
融の状態にして炉壁損傷部を補修する。このとき、溶射
補修材が融着しやすいように、炉壁の温度は高い方が好
ましい。そこで通常は、ライン作業後(コークス炉では
コークスの押し出し後、転炉では出鋼排滓後等)に直ち
に補修を開始することによって炉壁の高温を確保するこ
ととしている。
【0004】このようなことから、例えば、特開昭57
−166489号公報に示されているように、炉壁温度
や損耗状況に応じて火炎だけを照射し、引き続いて吹き
付け材を溶射して炉壁を高温に保持しながら溶射補修す
る方法や、また特公昭58−6875号公報のように、
溶射用バーナの前後に予熱及び保熱用のバーナを設置
し、炉壁を高温に保持しながら溶射補修する方法や、更
に特開昭60−17688号公報のように、テレビカメ
ラでの観察により、炉壁温度に応じて溶射中のフレー
ム、材料供給量、ノズル移動速度を付着効率・強度が最
適となるよう制御しながら溶射補修する技術が知られて
いる。
【0005】炉壁の溶射補修方法は、例えば特公平2−
45110号公報に示されるように、粉末状の耐火物に
可燃物質を混合し、支燃性ガスの供給で燃焼火炎を発生
させ、その熱により該耐火物を溶融または半溶融状態と
して、瞬間に内壁の損傷部に吹き付ける乾式方法であ
る。そのため、溶射された耐火物は、使用に際して高品
質を保ち、その耐用性は従来の湿式吹き付け法で得たも
のに比べ、格段に高いという特徴を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】溶射補修層の耐用性は
湿式吹き付け法と比較すれば格段に高いが、コスト低減
のためには、その耐用性を更に延ばすことが必要とされ
ている。ところでコークス炉での溶射補修層の耐用性観
察を行った結果、ほとんどの溶射補修層は炉壁れんがと
溶射補修層の界面より剥離して欠落しており、回収した
溶射補修層からは、その界面には炉壁れんがはほとんど
付着していないことが分かった。
【0007】この観察結果をもとにして、本発明は炉壁
の溶射補修層の耐用性を向上するため、炉壁れんがと溶
射補修層の接着性向上を目的とした溶射補修層及びその
方法を提供するものである。また、窯炉の溶射補修は、
前述のように、炉壁を高温に保持しながら溶射すること
が好ましい。しかしながら、ラインの操業終了後、直ち
に溶射補修を施工することは、実際上困難な場合が多
い。例えばコークス炉においては、長期操業における炉
壁表面へのカーボン付着があり、カーボンが付着した面
を補修するにはカーボンを除去してから溶射補修を実施
しなければならない。また、特開昭57−166489
号公報のように、あらかじめ火炎のみを照射し被着炉壁
面を十分高温に保つ場合、転炉のように入口が小さく一
度の予熱により容器内の保熱が十分になるような場所で
は有効ではあるが、コークス炉のように入口が大きく長
さのある場所では一度の予熱で十分高温を保持しておく
ことは不可能である。カーボン除去のような作業を伴う
こともあり、炉壁を初期の温度を確保することが困難な
場合が多い。
【0008】一方、溶射用バーナの他に予熱・保熱用バ
ーナを併用する方法及びテレビカメラを用いて炉壁状況
を観察しながら溶射補修する技術においては、溶射設
備、特に炉内に入るランス及びバーナ部の重装化あるい
は複雑化を招くことにより、ことさらに作業を困難化さ
せる問題を有している。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、可燃性ガスお
よび支燃性ガスによる火炎内に、燃焼して耐火性酸化物
を形成する一種以上の易被酸化性金属の粒子と一種以上
の耐火性酸化物粒子とからなる混合耐火材料を溶射材料
として炉壁を熱間溶射補修する技術において、炉壁面と
溶射補修層の間に溶融固化層を存在させることにより、
炉壁への溶射補修層の接着性を向上させた技術である。
【0010】すなわち、本発明は、窯炉の炉壁面に施さ
れた溶射補修層の、基体炉壁との界面近傍の補修層に溶
融固化層を有することを特徴とする炉壁の溶射補修層を
提供する。また、本発明は、炉壁面に施された溶射補修
層の基体炉壁側3分の1厚さ中の易被酸化性金属粒子酸
化物の含有率が、残り3分の2厚さ中の易被酸化性金属
粒子酸化物の含有率に対して2.5倍以上であることを
特徴とする炉壁の溶射補修層である。
【0011】上記溶射補修層を得るための第1の方法と
しては、炉壁面に易被酸化性金属粒子と耐火性酸化物粒
子とからなる混合耐火材料を溶射して炉壁面に溶射補修
層を形成する炉壁の補修方法において、全溶射補修層厚
さのうち基体炉壁側の3分の1以内の厚さの溶射補修層
の形成に用いる混合耐火材料中の易被酸化性金属粒子の
配合率を、全溶射補修層厚さの表面側3分の2厚さの溶
射補修層の形成に用いる混合耐火材料中の易被酸化性金
属粒子の配合率の2.5倍以上とすることを特徴とす
る。但しこの場合に、基体炉壁側の3分の1以内の厚さ
が2mm未満である時は、これを2mmとする。
【0012】上記溶射補修層を得るための第2の方法と
しては、炉壁面に易被酸化性金属粒子と耐火性酸化物粒
子とからなる混合耐火材料を溶射して炉壁面に溶射補修
層を形成する炉壁の補修方法において、溶射直前の基体
炉壁面温度を当該易被酸化性金属粒子の融点以上に加熱
することである。また、上記溶射補修層を得るための第
3の方法としては、全溶射補修層厚さのうち基体炉壁側
の3分の1以内の厚さの溶射補修層を形成する溶射火炎
温度を、残りの溶射補修層を形成する溶射火炎温度より
も200℃以上高温にするとよい。さらに、上記第1の
方法と第2の方法の組み合わせ、上記第1の方法と第3
の方法の組み合わせ、又は、上記第1、第2、第3の方
法の組み合わせのように、これらの手段を組み合わせ
て、実情に応じて炉壁の補修をすると好適である。
【0013】本発明は、また、基体部炉壁を予熱・保熱
しながら健全な溶融固化した溶射補修層を容易に形成す
るようにしたものである。具体的方法としては、可燃性
ガス及び支燃性ガスによる火炎内に、補修用材料を供給
して窯炉耐火物壁を熱間補修する方法において、連続照
射する火炎内に、補修用材料を一定間隔時間ごとに供給
する、すなわち補修用材料をパルス状態で供給すること
によって、耐火物の損傷部分を火炎溶射補修する方法で
ある。
【0014】上記溶射補修層を得るための第4の方法と
しては、窯炉の炉壁面に易被酸化性金属粒子と耐火性酸
化物粒子とからなる混合耐火材料を溶射して炉壁面に溶
射補修層を形成する炉壁の補修方法において、火炎の照
射を維持しつつ、前記混合耐火材料を火炎中にパルス的
に供給することを特徴とする炉壁の補修方法である。パ
ルス的とは短時間毎に断続的に供給することをいう。
【0015】さらに上記溶射補修層を得るための第5の
方法としては、窯炉の炉壁面に易被酸化性金属粒子と耐
火性酸化物粒子とからなる混合耐火材料を溶射して炉壁
面に溶射補修層を形成する炉壁の補修方法において、全
溶射補修層厚さのうち基体炉壁側の3分の1以内の厚さ
の溶射補修層を形成する際に、火炎の照射を維持しつ
つ、前記混合耐火材料を火炎中にパルス的に供給するこ
とを特徴とする炉壁の補修方法を提供する。
【0016】上記溶射補修層を得るための第6の方法と
しては、炉壁面に金属粒子と耐火物粒子とからなる混合
耐火材料を不活性ガス及び可燃性ガスの混合ガス又は可
燃性ガスと共に支燃性ガス気流中に噴射し溶射して炉壁
面に溶射補修層を形成する炉壁の補修方法において、全
溶射補修層厚さのうち、基体炉壁側3分の1以内の厚さ
の溶射補修層を形成する。溶射時の耐火物粒子最大粒径
Dmax(μm)を混合耐火材料の噴射先端から基体炉
壁までの距離x(mm)としたときに、(1)式で規定
することを特徴とする。
【0017】 Dmax=k×(Tf−Tm)×x …(1) ここで、kは耐火物の物質による係数で、SiO2 系酸
化物に対して4.5×10-4、Al23 系酸化物に対
して7.0×10-4となる係数である。また、Tfは溶
射形成時の火炎部の温度(℃)で、Tmは耐火性酸化物
の融点(℃)とする。
【0018】上記溶射補修層を得るための第7の方法と
しては、炉壁面に易被酸化性金属粒子と耐火性酸化物粒
子とからなる混合耐火材料を不活性ガス及び可燃性ガス
の混合ガス又は可燃性ガスと共に支燃性ガス気流中に噴
射し溶射して炉壁面に溶射補修層を形成する炉壁の補修
方法において、全溶射補修層厚さの内基体炉壁側の3分
の1以内の厚さの溶射補修層を形成する、溶射時のノズ
ル移動速度を0.5m/分以下とすることを特徴とす
る。
【0019】また、上記溶射補修層を得るための第8の
方法としては、全溶射補修層厚さの内基体炉壁側の3分
の1以内の厚さの溶射補修層を形成する溶射時の(酸素
/プロパン)体積比を、残りの溶射補修層を形成する
(酸素/プロパン)体積比よりも2.5以上10.0以
下高くすることを特徴とする。更に、上記第1〜第8の
方法は、これらの手段を組み合わせて、実情に応じて炉
壁の補修をすると好適である。
【0020】本発明において、耐火物粒子については、
珪石、アルミナ、ムライト、シャモット系、ジルコン、
ジルコニア、スピネル、マグネシア及びマググロ等のう
ちのいずれかの1種類以上を含むことでよいが、特に珪
石を使用した場合に効果を発揮する。珪石以外の上記k
の値についてはそれぞれの物質の融点と密度、比熱の関
係として求めることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明によれば、炉壁面の溶射補
修層の耐用性がその基体炉壁れんがと溶射補修層の界面
に支配されることから、その界面を強固にすることで溶
射補修層の接着性すなわち耐用性を向上することができ
る。基体炉壁と溶射補修層の界面において溶射補修層側
の界面近傍を溶融固化層を形成するには、溶射補修開始
直後の炉壁れんがの第一層目の溶射補修層が溶融するよ
うにすれば良い。
【0022】その溶融固化層を形成する方法について以
下に詳細に述べる。 (a)炉壁側近傍の溶射補修層を形成する溶射補修材料
中の易被酸化性金属粒子の配合率を増加すること。溶融
補修層を十分に溶融する1つの方法として、溶射補修材
料中に配合している易被酸化性金属粒子の燃焼熱に注目
し、溶射補修層の溶融を充分に図ろうと試み、種々の実
験を行った。溶射火炎は可燃性ガスと支燃性ガスの燃焼
により生成するので、この溶射火炎に注目して溶射補修
層の溶融を充分に図るために、全溶射補修層の厚さの
内、基体炉壁側の3分の1以内の溶射補修層の形成に用
いる混合耐火材料中の易被酸化性金属粒子の配合率を、
溶射補修層の表面側3分の2の厚さの部分に用いる混合
耐火物材料中の易被酸化性金属粒子の配合率の2.5倍
以上とすればよいことを見出した。
【0023】ここで全溶射補修層の厚さの内、基体炉壁
側3分の1以内の厚さの溶射補修層の形成に用いる混合
耐火材料中の易被酸化性金属粒子の配合率を、溶射補修
層の表面側3分の2の厚さの補修層に用いる混合耐火物
材料中の易被酸化性金属粒子の配合率の2.5倍以上と
規定したのは、以下の理由による。混合耐火材料中の易
被酸化性金属粒子の配合率を高くした材料の使用を全溶
射補修層の炉壁側3分の1以内としたのは、3分の1よ
り大きくしたのでは、耐火材料全体の溶融が進み過ぎて
固化が遅れ、溶射補修層が溶融状態のままとなり、固化
した部分を含んで流れ落ちていくこととなり、その結
果、溶射補修層表面の平滑性が得られなくなり、炉壁の
補修には不適になる。すなわち、表面の凹凸が激しい
と、例えばコークス炉では、コークスの押し止まり・押
し詰まりが発生してしまうので好ましくない。
【0024】全溶射補修層の炉壁側3分の1以内の形成
において、溶融補修材料中の易被酸化性金属粒子の配合
率を増加することにより、易酸化性金属粒子の酸化によ
り大きな燃焼熱が得られ、その熱によって耐火材料はよ
り溶融しやすくなる。この結果、溶射補修層側の炉壁の
界面近傍は溶融固化層が形成される。易被酸化性金属粒
子について特に規定しないが、好ましくはその最大粒子
径を0.3mm以下にする。このことによって、溶射補
修部の密着性・接着性の一層の向上を図ることが可能に
なる。
【0025】また、耐火性粒子について特に規定しない
が、好ましくはその最大粒子径を0.5mm以下にす
る。溶射補修部の密着性・接着性の一層の向上を図るこ
とが可能になるからである。 (b)溶融補修直前の基体炉壁温度を溶射材料中に配合
する易被酸化性金属の融点より高くすること。
【0026】溶融固化層を形成する別の方法は、溶融補
修直前の基体炉壁温度を溶射材料中に配合する易被酸化
性金属の融点より高くすることである。基体炉壁が低温
であると、炉壁れんがへの溶射補修開始直後に溶射材料
から炉壁れんがへの吸熱が大きいため、溶射補修層の溶
融が不充分になる。そこで溶射補修直前の炉壁温度を高
温にする必要があるが、種々の実験を行った結果、炉壁
温度を易被酸化性金属粒子の融点以上であれば良いとの
結果を得た。
【0027】例えばコークス炉炉壁の材質がけい石れん
がの場合、溶射材料中に配合する易被酸化性金属は金属
シリコンになるが、その融点は1400℃である。14
00℃以上の基体炉壁れんがに金属シリコンが付着する
と金属シリコンが溶融するため液化し、炉壁れんがが濡
れる。その濡れた部分に耐火性酸化物粒子のけい石粉が
付着する。また、それと同時に金属シリコンが酸化する
ため金属シリコンから燃焼熱が得られ、その熱によって
付着したけい石粉が溶融する。この結果、溶射補修層側
の界面近傍が溶融固化する。
【0028】以上のように、溶射補修直前の炉壁温度を
易被酸化性金属粒子の融点以上とすることによって、溶
射補修層側の炉壁界面近傍を溶融固化層を形成すること
ができる。なお炉壁材がアルミナ系耐火材である場合に
易被酸化性金属粒子としてアルミニウム粒子を使用する
には、炉壁温度をアルミニウムの融点の670℃以上と
すれば良い。 (c)炉壁側近傍の溶射補修層形成の火炎温度を高める
こと。
【0029】全溶射補修層の厚さの内、基体炉壁側3分
の1以内の溶射補修層を形成するための溶射火炎温度
を、残りの溶射補修層を形成するための火炎温度よりも
200℃以上の高温とすれば、強固な溶融固化層を形成
することができることを見出した。ここで全溶射補修層
の内炉壁側3分の1以内の溶射補修層を形成するための
溶射火炎温度を残りの溶射補修層を形成するための火炎
温度よりも200℃以上高温とすると規定したのは、以
下の理由による。
【0030】溶射火炎温度を高温とする溶射補修層を全
溶射補修層の炉壁側3分の1以内としたのは、3分の1
より大きくしようとすると、耐火材料の溶融が進み過ぎ
て固化が遅れ、溶射補修層は溶融状態のままとなり、固
化した部分を含んで流れ落ちていく。その結果、溶射補
修層表面の平滑性が得られなくなり、炉壁の補修には不
適になる。すなわち表面の凹凸が激しいと、例えばコー
クス炉では押し止まり・押し止まりが発生してしまうの
で不可である。
【0031】全溶射補修層の炉壁側3分の1以内の形成
における溶射火炎温度を残りの溶射補修層の形成におけ
る温度よりも200℃以上高くすることにより、易被酸
化性粒子の酸化によるより大きな燃焼熱が得られ、その
熱によって耐火材料はより溶融しやすくなる。この結
果、溶射補修層側の炉壁との界面近傍に良好な溶融固化
層が形成される。 (d)炉壁側近傍の溶射補修層形成時のノズル移動速度
を低下すること。
【0032】全溶射補修層厚さのうち、基体炉壁側の3
分の1以内の厚さの溶射補修層を形成する、溶射時のノ
ズル移動速度を0.5mm/分以下とすれば、強固な溶
融固化層を形成することができることを見出した。ここ
で全溶射補修層厚さのうち、基体炉壁側の3分の1以内
の厚さの溶射補修層を形成する、溶射時のノズル移動速
度を0.5m/分以下とすると規定したのは以下の理由
による。
【0033】ノズル移動速度を低速化する溶射補修層を
全溶射補修層の炉壁側3分の1以内としたのは、3分の
1より大きくしようとすると、火炎が耐火材料を照射す
る時間が長くなり耐火材料の溶融が進みすぎて固化が遅
れ、溶射補修層は溶融状態のままとなり、固化した部分
を含んで流れ落ちていく。その結果、溶射補修層表面の
平滑性が得られなくなり、炉壁の補修には不適になる。
すなわち表面の凹凸が激しいと、例えばコークス炉では
押し止まり、押し詰まりが発生してしまうので不可であ
る。
【0034】全溶射補修層の炉壁側3分の1以内の形成
における溶射時のノズル移動速度を0.5m/分以下と
することにより、火炎が基体炉壁を照射する時間が長く
なり基体炉壁の温度が十分に上昇して耐火材料が溶融、
固着し易くなる。この結果、溶射補修層側の炉壁と界面
近傍に良好な溶融固化層が形成される。ノズル移動速度
が0.5mm/分を越えると基体炉壁の温度上昇が不十
分となり良好な溶融固化層が形成しにくくなる。 (e)炉壁側近傍の溶射補修層形成時の溶射時の(酸素
/プロパン)体積比を高めること。
【0035】全溶射補修層厚さのうち、基体炉壁側の3
分の1以内の厚さの溶射補修層を形成する、溶射時の支
燃性ガス/可燃性ガスの体積比、すなわち(酸素/プロ
パン)体積比を、残りの溶射補修層を形成する(酸素/
プロパン)体積比よりも2.5以上高くすれば、強固な
溶融固化層を形成することができることを見出した。
(酸素/プロパン)体積比とは、単位時間当たりに噴出
する酸素ガスとプロパンガスの標準状態換算の容積比率
とする。
【0036】ここで全溶射層補修厚さのうち、基体炉壁
側の3分の1以内の厚さの溶射補修層の形成する溶射時
の(酸素/プロパン)体積比を残りの溶射補修層を形成
する(酸素/プロパン)体積比よりも2.5以上高くす
ると規定したのは、以下の理由による。可燃性ガス及び
支燃性ガスによる火炎内に、燃焼して耐火性酸化物を形
成する一種以上の易被酸化性金属の粒子と一種以上の耐
火性酸化物粒子とからなる混合耐火材料を溶射材料とし
て、不活性ガス及び可燃性ガスの混合ガスまたは可燃性
ガスと共に支燃性ガス気流中に噴射して、炉壁を熱間で
溶射補修する技術において、溶射時の(酸素/プロパ
ン)体積比を高めることは、緻密な溶射補修層を形成で
きる反面、材料歩留りが低下することになる。これは、
(酸素/プロパン)体積比を高めるとは例えば支燃性ガ
スが酸素の場合酸素量が多くなることであり、溶射材料
中の易被酸化性金属粒子の燃焼を促進し、そのときの燃
焼熱により炉壁に付着した耐火性酸化物粒子は溶融する
ことになる。一方で、例えば可燃性ガスであるプロパン
とは燃焼しない過剰な酸素が存在するため、火炎温度が
低下し、火炎中を飛行中には耐火性酸化物粒子は溶融し
ないことになり、炉壁に付着する耐火性酸化物粒子数は
減少してしまう。このため、緻密な溶射補修層を形成で
きる反面、材料歩留りが低下することになる。以上を考
慮して実験を行なった結果、全溶射補修層厚さのうち基
体炉壁側の3分の1以内の厚さの溶射補修層を形成す
る、溶射時の(酸素/プロパン)体積比を、残りの溶射
補修層を形成する(酸素/プロパン)体積比よりも2.
5以上10.0以下大きくすることによって、材料歩留
り低下も低く押えられ、しかも溶射補修層側の炉壁と界
面近傍に良好な溶融固化層が形成される。
【0037】なお、残りの溶射補修層を形成する(支燃
性ガス/可燃性ガス)比は、通常の火炎溶射で用いられ
ている体積比でよい。2.5未満では十分な溶融固化層
を得にくく、10.0を越えると支燃性ガス過剰となっ
て火炎の温度低下が起り易い。 (f)上記各手段を組み合わせること。
【0038】以上の(a)(b)(c)(d)(e)の
手段を任意に組み合わせることによって、それらの相乗
効果により好ましい溶融固化層を容易に得ることができ
る。本発明によれば、補修用材料をパルス状態で火炎内
に供給することにより、溶射用バーナの前後に予熱及び
保熱用のバーナを設置して炉壁を高温に保持しながら溶
射補修する方法と同等の健全な溶射補修層が容易に形成
できる。
【0039】溶射補修用バーナに、本溶射補修に要する
可燃性ガスと支燃性ガスの供給により形成する火炎で、
補修用材料を吹きつける前にあらかじめ火炎で損傷部炉
壁を加熱することによって、炉壁の初期の高温を確保す
ることができる。次いで、溶射補修用バーナに本溶射補
修に要する可燃性ガスと支燃性ガスの供給により形成す
る火炎中に補修用材料を供給すれば、炉壁の初期の高温
が確保されているので、補修用材料は溶融もしくは反溶
融の状態で炉壁損傷部に付着する。
【0040】次いで、火炎のみを照射することにより補
修部をさらに加熱することで炉壁の高温を維持すると共
に補修用材料のうち、未溶融であった材料を溶融して、
炉壁界面近傍に健全な溶射補修層好ましくは溶融固化層
を形成することができる。前述の補修方法を炉壁補修部
の広範囲に対して繰り返しパルス的に実施することによ
り、健全な溶射補修層を容易に形成することができる。
本発明のパルス的に溶射補修用材料(混合耐火材料)を
供給する方法は、基体炉壁側1/3以内で用いれば十分
であり、それ以降は通常の火炎溶射補修方法でもよい。
【0041】溶融固化層を形成する方法について、以下
に詳細に述べる。全溶射補修層厚さのうち、基体炉壁側
3分の1以内の厚さの溶射補修層を形成する、溶射時の
耐火物粒子最大粒径Dmax(μm)を混合耐火材料が
噴射するノズル先端から基体炉壁までの距離をx(m
m)としたときに、(1)式で規定すれば、強固な溶融
固化層を形成することができることを見出した。
【0042】ここで、全溶射補修層厚さのうち、基体炉
壁側3分の1以内の厚さの溶射補修層を形成する、溶射
時の耐火性酸化物粒子の最大粒径Dmaxを、混合耐火
材料が噴射するノズル先端から基体炉壁間での距離をx
としたときに、(1)式で規定したのは、以下の理由に
よる。発明者等は、種々の実験結果や熱バランスを検討
し、耐火材粒子を珪石とした時の粒径D(μm)が、距
離をx(mm)、溶射形成時の溶射層生成面の中央部分
の火炎温度(℃)に対し、 D≦4.5×10-4(Tf−1650)×x までに耐火材料が溶融することを見出した。つまりこの
Dを最大粒径とする耐火物粒子であれば、距離xまでに
全ての耐火物粒子は溶融することになり、この距離xを
混合耐火材料の噴射先端から基体炉壁間での距離とすれ
ば、火炎内で全ての耐火物粒子は溶融し、基体炉壁に溶
融した耐火材料が到着する。この結果、溶射補修層側の
炉壁と界面近傍に良好な溶融固化層が形成される。
【0043】上記知見について、同様に耐火物粒子であ
るアルミナ、マグネシアについても検討したところ、そ
の最大粒径Dmaxがx、Tf、Tmに対し、 Dmax=k×(Tf−Tm)×x であれば火炎内で全ての耐火物粒子は溶融し、基体炉壁
に溶融した耐火材料が到着することにより、溶射補修層
側の炉壁と界面近傍に良好な溶融固化層が形成されるこ
とがわかった。ここで、係数kは、耐火物粒子の融点T
(K)と密度ρ(g/cm3 )、比熱C(J/g・K)
に依存し、k=f(T,ρ、C)で表わされる。また、
Tmは耐火物粒子の融点T(℃)である。
【0044】具合的なkの値として例えば珪石のような
SiO2 耐火物の場合4.5×10 -4アルミ系耐火物の
場合7.0×10-4である。全溶射補修層の炉壁側3分
の1以内の形成における溶射時の耐火性酸化物粒子の最
大粒径Dmaxを、混合耐火材料の噴射先端から基体炉
壁までの距離をxとしたときに、(1)式で規定するこ
とにより、火炎内で耐火物粒子が完全に溶融し、基体炉
壁に溶融した耐火材料が到着する。この結果、溶射補修
層側の炉壁と界面近傍に良好な溶融固化層が形成され
る。
【0045】
【実施例】
(実施例−1)けい石質の耐火性粉体(平均粒径150
μm)と、金属シリコン粉(平均粒径82μm)とを重
量比率を変えて混合した溶射補修材料を用いて、雰囲気
温度を750℃に設定した実験炉内に設置したけい石質
の基体れんがに火炎溶射して溶射補修層を形成させ、基
体れんがと溶射補修層との接着状況を調査した。溶射補
修層の模式図を図1に示した。基体れんが1の表面に溶
射補修層2,3を形成した。図1において、基体れんが
1に近接する溶射補修層2と、溶射補修層の表面側の溶
射補修層3の厚さをそれぞれb,cとし、これをB層,
C層とし、その溶射条件を種々変更して試験を行った。
全厚さをaとした。基体れんが1は溶射直前に火炎のみ
当ててその表面温度を上昇させた。
【0046】溶射条件を表1に示した。またこれらの溶
射条件ならびに基体れんが1の表面温度と溶射補修層の
接着状況を表2にまとめて示した。溶射補修層の接着状
況は、実体顕微鏡による観察により評価した。表2中の
No.1〜3のごとく全溶射補修層のうち基体れんが側
2mm以上、3分の1以内の溶射補修層の形成に際して
使用する混合耐火材料中の金属シリコン粒子の配合率
が、残り3分の2の溶射補修層の形成に際して使用する
混合耐火材料中の金属シリコン粒子の配合率に対して、
2.5倍以上とすることにより、また、No.7のごと
く溶射直前の基体れんが表面温度を金属シリコンの融点
である1400℃以上に加熱することにより、また、N
o.9,10のごとく全溶射補修層のうち基体れんが側
2mm以上、3分の1以内の溶射補修層を形成するため
の溶射火炎温度が、溶射補修層を形成するための溶射火
炎温度よりも200℃以上高温とすることで、いずれも
接着性の優れた溶射補修層を得ることができた。さらに
また、上記方法を組合わせることによって、No.13
〜16のごとく溶射補修層の接着性は一層良好となっ
た。
【0047】表2から明らかなように、本発明を用いる
ことにより、基体れんがとの接着性が優れ、かつ表面が
滑らかな溶射補修層が得られた。基体れんがに接する溶
射補修層はいずれもいったん溶融後固化した溶融固化層
となっていた。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】(実施例−2)あらかじめ実験炉内に設置
した、表面温度約600℃の基体れんが(珪石質れん
が)に、可燃性ガスとしてプロパンガスを12.5Nm
3 /hとし、支燃性ガスとして酸素ガスを125Nm3
/hとして火炎を形成させ、珪石粉(平均粒径165μ
m)と金属シリコン粉(平均粒径82μm)を85:1
5の配合率で混合した補修用材料を使用して、溶射速度
70kg/hにより溶射補修実験を実施した。また、評
価項目として、溶射補修層の気孔率、残留金属率、材料
歩留りを測定した。
【0051】表3に実施例とその比較例を示す。実施例
では、補修用材料をパルス状態で供給することにより溶
射補修層の気孔率が低く、溶射補修層内の残留金属もな
く十分金属が燃焼しており、しかも材料歩留りも高いこ
とがわかり、しかも材料供給時間よりも予熱・保熱時間
の方が大きいとより健全な溶射層が形成されることにな
り、補修用材料をパルス状態で火炎内に供給することの
効果が確認できた。
【0052】
【表3】
【0053】(実施例−3)珪石質の耐火性粉体(平均
粒径165μm)と金属シリコン粉(平均粒径105μ
m)とを重量比を変えて混合した溶射補修材料を用い
て、雰囲気温度を750℃に設定した実験炉内に設置し
た珪石質の基体れんがに火炎溶射して溶射層を形成さ
せ、基体れんがと溶射補修層との接着状況を調査した。
溶射補修層の模式図を図1に示した。基体れんが1の表
面に溶射補修層2、3を形成した。図1において、基体
れんが1に近接する溶射補修層2と、溶射補修層の表面
側の溶射補修層3の厚みをそれぞれb、cとし、これら
をB層、C層とし、その溶射条件を種々変更して試験を
行った。また全厚さをaとした。
【0054】溶射条件を表5に示した。またこれらの溶
射条件と溶射保守層の接着状況を表5にまとめて示し
た。溶射補修層の接着状況は、実体顕微鏡による観察に
より評価した 。表2中のNo.1、2のごとく全溶射
層のうち基体れんが側2mm以上、3分の1以内の溶射
補修層の形成に際して、全溶射補修厚さのうち、基体炉
壁側の3分の1以内の厚さの溶射補修層の形成する溶射
時のランス移動速度を0.5m/分以下とすることによ
り、また、No.6、7のごとく全溶射補修厚さのうち
基体炉壁側2mm以上、3分の1以内の厚さの溶射補修
層の形成する溶射時の(酸素/プロパン)体積比を残り
の溶射補修層を形成する(酸素/プロパン)体積比より
も2.5以上高くすることで、いずれも接着性の優れた
溶射補修層を得ることができた。更にまた、上記方法を
組み合わせることによって、No.10のごとく溶射補
修層の接着性は一層良好となった。
【0055】表5から明らかなように、本発明を用いる
ことにより、基体れんがとの接着性が優れかつ表面が滑
らかな溶射補修層が得られた。基体れんがに接する溶射
補修層はいずれも一旦溶融後固化した溶融固化層となっ
ていた。
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】(実施例−4)珪石質粉体と金属シリコン
質粉体(平均粒径105μm)とを重量比を変えて混合
した溶射補修材料を用いて、雰囲気温度を750℃に設
定した実験炉内に設置した珪石質の基体れんがに火炎溶
射して溶射層を形成させ、基体れんがと溶射補修層との
接着状況を調査した。溶射補修層の模式図を図1に示し
た。基体れんが1の表面に溶射補修層2、3を形成し
た。図1において、基体れんが1に近接する溶射補修層
2と、溶射補修層の表面側の溶射補修層3の厚みをそれ
ぞれb、cとし、これらをB層、C層とし、その溶射条
件を種々変更して試験を行った。また全厚さをaとし
た。また、基体れんがをアルミナ質とした場合の試験も
行った。
【0059】溶射条件を表6に示した。またこれらの溶
射条件と溶射補修層の接着状況を表7にまとめて示し
た。溶射補修層の接着状況は、実体顕微鏡による観察に
より評価した。表7中のNo.1、2及び6のごとく全
溶射層のうち、基体れんが側2mm以上、3分の1以内
の溶射補修層の形成に際して、全溶射補修厚さのうち、
基体炉壁側の3分の1以内の厚さの溶射補修層の形成す
る溶射時の耐火性酸化物粒子の最大粒径Dmax(μ
m)を、混合耐火材料の噴射先端から基体炉壁までの距
離をx(mm)としたときに、Dmax=k×(Tf−
Tm)×xの関係を満足することにより、接着性の優れ
た溶射補修層を得ることができた。
【0060】表7から明らかなように、本発明を用いる
ことにより、基体れんがとの接着性が優れ、かつ表面が
滑らかな溶射補修層が得られた。基体れんがに接する溶
射補修層はいずれも一旦溶融後固化した溶融固化層とな
っていた。
【0061】
【表6】
【0062】
【表7】
【0063】
【発明の効果】本発明に係る溶射補修層およびその方法
を炉壁の熱間溶射補修に採用することにより、炉壁と溶
射補修層の界面で溶射補修層側の界面近傍を溶融固化す
ることができ、溶射補修層の耐用性向上が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶射補修層を示す模式図である。
【符号の説明】
1 基体れんが 2 溶融固化層(溶射補修層) 3 溶射補修層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 聡 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 田村 望 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窯炉の炉壁面に施された溶射補修層の、
    基体炉壁との界面近傍の補修層に溶融固化層を有するこ
    とを特徴とする炉壁の溶射補修層。
  2. 【請求項2】 窯炉の炉壁面に施された溶射補修層の基
    体炉壁側3分の1厚さ中の易被酸化性金属粒子酸化物の
    含有率が、残り3分の2厚さ中の易被酸化性金属粒子酸
    化物の含有率に対して2.5倍以上であることを特徴と
    する炉壁の溶射補修層。
  3. 【請求項3】 窯炉の炉壁面に易被酸化性金属粒子と耐
    火性酸化物粒子とからなる混合耐火材料を溶射して炉壁
    面に溶射補修層を形成する炉壁の補修方法において、全
    溶射補修層厚さのうち基体炉壁側の3分の1以内の厚さ
    の溶射補修層の形成に用いる混合耐火材料中の易被酸化
    性金属粒子の配合率を、全溶射補修層厚さの表面側3分
    の2厚さの溶射補修層の形成に用いる混合耐火材料中の
    易被酸化性金属粒子の配合率の2.5倍以上とすること
    を特徴とする炉壁の補修方法。
  4. 【請求項4】 窯炉の炉壁面に易被酸化性金属粒子と耐
    火性酸化物粒子とからなる混合耐火材料を溶射して炉壁
    面に溶射補修層を形成する炉壁の補修方法において、溶
    射直前の基体炉壁面温度を当該易被酸化性金属粒子の融
    点以上に加熱することを特徴とする炉壁の補修方法。
  5. 【請求項5】 窯炉の炉壁面に易被酸化性金属粒子と耐
    火性酸化物粒子とからなる混合耐火材料を溶射して炉壁
    面に溶射補修層を形成する炉壁の補修方法において、全
    溶射補修層厚さのうち基体炉壁側の3分の1以内の厚さ
    の溶射補修層を形成する溶射火炎温度を、残りの溶射補
    修層を形成する溶射火炎温度よりも200℃以上高温に
    することを特徴とする炉壁の補修方法。
  6. 【請求項6】 さらに、溶射直前の炉壁面温度を当該易
    被酸化性金属粒子の融点以上に加熱することを特徴とす
    る請求項3記載の炉壁の補修方法。
  7. 【請求項7】 さらに、全溶射補修層厚さのうち基体炉
    壁側3分の1以内の厚さの溶射補修層を形成する溶射火
    炎温度を、残りの溶射補修層を形成する溶射火炎温度よ
    りも200℃以上高温にすることを特徴とする請求項3
    または6記載の炉壁の補修方法。
  8. 【請求項8】 窯炉の炉壁面に易被酸化性金属粒子と耐
    火性酸化物粒子とからなる混合耐火材料を溶射して炉壁
    面に溶射補修層を形成する炉壁の補修方法において、火
    炎の照射を維持しつつ、前記混合耐火材料を火炎中にパ
    ルス的に供給することを特徴とする炉壁の補修方法。
  9. 【請求項9】 窯炉の炉壁面に易被酸化性金属粒子と耐
    火性酸化物粒子とからなる混合耐火材料を溶射して炉壁
    面に溶射補修層を形成する炉壁の補修方法において、全
    溶射補修層厚さのうち基体炉壁側の3分の1以内の厚さ
    の溶射補修層を形成する際に、火炎の照射を維持しつ
    つ、前記混合耐火材料を火炎中にパルス的に供給するこ
    とを特徴とする炉壁の補修方法。
  10. 【請求項10】 窯炉の炉壁面に易被酸化性金属粒子と
    耐火性酸化物粒子とからなる混合耐火材料を溶射して炉
    壁面に溶射補修層を形成する炉壁の補修方法において、
    全溶射補修層厚さのうち基体炉壁側の3分の1以内の厚
    さの溶射補修層を形成する耐火性酸化物粒子の最大粒径
    を(1)式で示されるDmax(μm)以下とすること
    を特徴とする炉壁の補修方法。 Dmax=k×(Tf−Tm)×X ……(1) ここで、X:混合耐火材料の噴射位置から基体炉壁面ま
    での距離(mm) k:耐火性酸化物の種類による係数 SiO2 系酸化物に対してk=4.5×10-4 Al23 系酸化物に対してk=7.0×10-4 Tf:火炎部の温度(℃) Tm:耐火性酸化物の融点(℃)
  11. 【請求項11】 窯炉の炉壁面に易被酸化性金属粒子と
    耐火性酸化物粒子とからなる混合耐火材料を溶射して炉
    壁面に溶射補修層を形成する炉壁の補修方法において、
    全溶射補修層厚さのうち基体炉壁側の3分の1以内の厚
    さの溶射補修層を形成する際の、溶射ノズルの移動速度
    を0.5m/分以下とすることを特徴とする炉壁の補修
    方法。
  12. 【請求項12】 窯炉の炉壁面に易被酸化性金属粒子と
    耐火性酸化物粒子とからなる混合耐火材料を、可燃性ガ
    スまたは可燃性ガスと不活性ガスとの混合ガスとともに
    支燃性ガス気流中に噴射することにより溶射して炉壁面
    に溶射補修層を形成する炉壁の補修方法において、全溶
    射補修層厚さのうち基体炉壁側の3分の1以内の厚さの
    溶射補修層を形成する際の、支燃性ガス/可燃性ガスの
    体積比を、残りの溶射補修層を形成する際の支燃性ガス
    /可燃性ガスの体積比に対して2.5以上10.0以下
    大きくすることを特徴とする炉壁の補修方法。
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