JPH09212918A - 情報の記録媒体とその初期化方法及び初期化装置 - Google Patents

情報の記録媒体とその初期化方法及び初期化装置

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JPH09212918A
JPH09212918A JP8023664A JP2366496A JPH09212918A JP H09212918 A JPH09212918 A JP H09212918A JP 8023664 A JP8023664 A JP 8023664A JP 2366496 A JP2366496 A JP 2366496A JP H09212918 A JPH09212918 A JP H09212918A
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JP8023664A
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English (en)
Inventor
Yasushi Miyauchi
靖 宮内
Motoyasu Terao
元康 寺尾
Makoto Miyamoto
真 宮本
Akemi Hirotsune
朱美 廣常
Yoshihiro Shiroishi
芳博 城石
Hiroyuki Awano
博之 粟野
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Hitachi Ltd
Maxell Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】書き換え可能な相変化光記録媒体の従来の初期
化では、オーバーライト回数によって再生信号波形歪み
の程度が大きく変化した。 【解決手段】高出力半導体レーザあるいはフラッシュ、
あるいはストロボ光源から出射されたビームスポット形
状が記録膜面上で長円形となるようにビームを成形し、
さらにこの長円スポットの長軸方向を記録トラック方向
に対してほぼ直角方向になるように配置した状態でビー
ムを照射して、記録膜の少なくとも一部を少なくとも一
度は融解する。 【効果】初期化による記録膜の融解により記録膜中の各
元素の結合が安定状態となり、オーバーライト回数によ
らず良好な特性が得られた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザ光等の記録用
ビームによって、たとえば映像や音声などのアナログ符
号をFM変調したものや、たとえば電子計算機のデータ
や、ファクシミリ信号やディジタルオーディオ信号など
のディジタル情報を、リアルタイムで記録することが可
能な情報の記録媒体とその初期化方法及び記録・再生装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】結晶−非晶質間の相変化を利用して情報
の記録を行う相変化型光ディスクにおいて、記録するレ
−ザ照射時間とほぼ同じ程度の時間で結晶化が行える高
速消去が可能な記録膜を用いた場合には、1つのエネル
ギ−ビ−ムのパワ−を、いずれも読み出しパワ−レベル
より高い2つのレベル、すなわち高いパワ−レベルと中
間のパワ−レベルとの間で変化させることにより、既存
の情報を消去しながら新しい情報を記録する、いわゆる
オ−バ−ライト(重ね書きによる書き換え)が可能であ
る。このような記録膜を真空蒸着法およびスパッタリン
グ法などで形成した直後(as depo.状態)は少なくとも
一部分が非晶質状態となっているか、または準安定な結
晶状態となっている。このようなas depo.状態は通常、
反射率が低く、オートフォーカスやトラッキングが不安
定になりやすい。そこで、記録膜を予め初期化してい
る。従来は、この初期化の手段の一つとして、特公平2
−45247のように、例えば、アルゴンレーザのレー
ザビームを長円形の光スポットとして、その長手方向が
記録媒体の半径方向にほぼ一致するようにして照射し、
記録膜を結晶化温度以上融点以下の温度範囲になるよう
して結晶化させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術を用いて情報
の記録媒体の初期化を行なった場合には、記録膜を融点
より低い400〜500℃で結晶化させているため結晶
粒が全体に小さく、初期オーバーライト後の結晶化速度
はやや遅く、約100回のオーバーライトによる書き換
えで結晶化速度が速くなり、徐々に定常状態に達する。
このため、定常状態に達した後、最適の記録・再生が行
えるように記録波形を定めると、初期のオーバーライト
では再生信号波形の、特に記録マークの後端位置に対応
する部分の時間軸方向のシフトやゆらぎ(ジッター)が
大きく、2〜5回のオーバーライトで最大になり約10
0回までに小さくなってその後定常状態に達する。従っ
て、オーバーライト回数2〜100回で、場合によって
は読みだしエラーを起こしてしまうことになる。このよ
うな結晶化速度の変化は、製膜し、結晶化させただけの
記録膜には原子間結合の乱れが多く、結晶化速度が制限
され、記録時に膜が融解することにより乱れが徐々に少
なくなるために起こると考えられる。さらに、従来技術
の装置では、Arレーザから出されたレーザビームを2
つのスポットに分離して初期化を行うなど、装置が複雑
になるという問題があった。
【0004】従って、本発明の目的は、上記従来技術に
おける問題点を解決し、オーバーライト回数によらず情
報の記録が確実に行えるための情報の記録媒体の初期化
方法及び初期化装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した従来技術におけ
る問題点を解決するために、本発明の初期化方法におい
ては、例えば初期化用の高出力レーザ(出力2W程度)
を用い、この高出力レーザから出射された単一のビーム
スポット形状が記録膜面上で長円形となるようにビーム
を成形し、さらにこの長円スポットの長軸方向(長手方
向)を記録トラック方向に対してほぼ直角方向になるよ
うに配置した状態で記録媒体を回転または移動させなが
ら記録膜上に焦点を合わせて照射する。そして、初期化
用ビームを記録媒体の半径方向に移動させて初期化を行
なう。本発明では記録膜の少なくとも一部分が、初期化
用エネルギー源から出射され、ディスク上のビームスポ
ットの最大幅が記録トラックピッチより大きい特に高パ
ワーのエネルギービームの照射により融解過程を経てい
ることが特徴である。高パワーのエネルギービームとし
ては、キセノンランプ等の光源から発生するフラッシュ
光、ストロボ光(繰り返しパルス光フラッシュ光)を、
光の一部を通過させるマスク(スリット)、レンズ、反
射鏡のうちの一つ以上を用いて、記録媒体の全面でな
く、面積を1/3以下、より好ましくは1/10の領域
に当たるようにビーム状にしたものを用いても良い。レ
ーザを用いる利点は、ビームを十分に集光できるので1
回当たりの照射時間が短く、記録媒体の熱によるダメー
ジを避けられることである。ただし、初期化装置の価格
は高い。
【0006】一方、フラッシュ光やストロボ光の場合に
は、膜に欠陥があるとクラックなどを生じやすいが、初
期化装置を安価にすることが容易である。ここで、レー
ザ照射等により記録膜の温度が融点以上に達し、記録膜
が融解し、その後冷却される。これにより、記録膜の原
子配列は安定状態となり、初回のオーバーライトから良
好な特性が得られた。ここで、記録膜の冷却速度がディ
スクの記録時の冷却速度よりも小さいので記録膜の融解
後は少なくとも部分的に再結晶化して結晶状態となる。
結晶成長速度が小さい記録膜で再結晶化領域が小さい場
合には、更に結晶化温度以上融点以下の温度範囲のレー
ザビーム照射や、フラッシュ光、ストロボ光照射等を行
ない、記録膜を結晶化させてもよい。この時、記録膜が
融解後再結晶化した方が、ディスク全面にわたって一様
な最大幅が0.1μm以上の粗大結晶粒径(記録マーク
消去後の結晶粒形よりも大きい)の結晶状態となる可能
性があり好ましい。この時の初期化エネルギービームの
1回照射に対応する粗大結晶粒領域の幅は記録トラック
幅よりも広くなっている。
【0007】上記のような初期化のうち、高出力レーザ
による初期化において、熱によるダメージを少なくする
ために、本発明の一例で用いた長円スポットは、初期化
装置内の光学系で整形することにより、短軸方向(短手
方向)の光強度がガウス分布に近く、長軸方向(長手方
向)の光強度分布の断面形状が台形(頂点が平坦)に近
い形状となっている。そしてこの長円スポットの長軸方
向(長手方向)を記録トラック方向に対してほぼ直角方
向になるように配置した状態でディスクを回転させ記録
膜上にビーム焦点があうようにして連続光(DC光)照
射による初期化を行った。記録トラック方向(短軸方
向)のスポット幅は狭く、記録・再生装置のスポット幅
と大差ないため、急熱急冷が可能であり、熱によるダメ
ージが少ない。更に、ディスク上の初期化用ビームスポ
ットの最大幅を記録トラックピッチより大きくすること
により、初期化に要する時間が少なくなる。例えば、短
時間で大面積の初期化を可能とするために、ビームスポ
ットの形状が記録膜面上で約1.5μm×100μm程
度の長円スポットの高出力レーザ(パルス出力2W程
度)を用いた。そしてこの長円スポットの長軸方向(長
手方向)を記録トラック方向に対してほぼ直角方向(デ
ィスクの半径方向)になるように配置した状態で連続的
にビームを照射することにより、ディスク1回転で最大
100μmの送りピッチで初期化することができる。
【0008】例えば、直径5インチのディスクを180
0rpmで回転させ、半径30mmから外周に向かって
半径60mmまで、送りピッチ100μmでビームを移
動させながら初期化を行ったとすると、約10秒で初期
化が完了することになる。この場合には、ディスク全面
を確実に初期化するために内周から外周に向かってビー
ムの照射パワーを大きくすれば良い。また、初期化時間
は長くなるが、送りピッチを100μmより短くして、
記録媒体上の同一場所への照射回数を多くした方が確実
に初期化が行なえる場合もある。更に、初期化時の記録
媒体の線速度は、4m/s以上30m/s以下が好まし
い。特に、6m/s以上15m/s以下が好ましい。ま
た、初期化時の線速度をディスクの半径方向の位置によ
らず一定にすれば、初期化後の状態が一様になってより
好ましい。また、記録膜への熱的ダメージを小さくする
ためには、高出力レーザ光の場合、照射を連続光としな
いでパルス的に照射する方が好ましい。この場合には、
ビームのパワーレベルとして少なくとも3つのレベルを
設定し、記録膜の結晶化速度および記録膜の冷却速度に
合わせて、各パワーレベルの値、ビームのパルス照射周
波数やデューティー比やディスクの線速度などを変化さ
せれば良い。たとえば、初期化用ビームのそれぞれのパ
ワーレベルを、 高いパワーレベル(PH):ビームスポットの中心で記
録膜が融解するパワーレベル以上、 中間のパワーレベル(PM):記録媒体の線速度が速く
なるほど高い。(PH>PM>PLの関係) 低いパワーレベル(PL):再生パワーレベル。
【0009】の条件を満たした条件で初期化を行なえば
よい。そして、初期化時の記録媒体の線速度をv、初期
化用ビームの記録トラック方向の半値幅をx、初期化用
ビームのパルス照射周波数をfとすると、 f≧(v/x) の条件を満たした条件で初期化を行なうことにより、初
期化領域全体にわたって一様な状態で初期化が行なえ
る。このようなパルス照射による初期化の場合には、少
なくとも初期化を行なった領域と初期化を行なわない領
域との境界部分の粗大結晶粒領域の片側の縁が、円弧の
一部が多数集まった形状である。
【0010】また、記録媒体によっては、まず最初に記
録膜の融点より低い温度となるようなビームパワーを照
射し、その後で記録膜が融解する融点以上の温度となる
ビームパワーの少なくとも2段階の照射を行なった方が
良い場合がある。また、逆に最初に記録膜が融解する融
点以上の温度となるビームパワーで照射し、次に記録膜
の融点より低い温度となるようなビームパワーで照射し
て初期化しても良い。また、長円ビームの高出力レーザ
を用いなくても、実際に記録を行なうビーム形状とほぼ
同じ形状のレーザビームの照射により、記録膜の融解過
程を経る初期化を行なったり、実際に記録を行なうレー
ザビームで記録膜の融解過程を経る初期化を行なっても
良いが、初期化に用いる装置1台で1日に初期化できる
ディスク枚数は少なくなる。
【0011】初期化を行なうレーザの波長と、実際に情
報の読み出しを行なうレーザ波長とが異なる場合があ
る。この時は、初期化を行なうレーザの波長におけるas
depo.状態の反射率あるいは非晶質状態での反射率が、
実際に情報の読み出しを行なうレーザの波長におけるas
depo.状態の反射率あるいは非晶質状態での反射率の3
倍以下とした記録媒体を用いることにより、確実な初期
化及び良好な記録特性が得られた。特に1.5倍以下と
した方が好ましい。この時、初期化用レーザ波長でのas
depo.状態の反射率が低いため、初期化用レーザのビー
ムの焦点があいにくい時には、初期化用レーザによる初
期化の前に弱いフラッシュ光照射を行ない、ディスクの
反射率を高くした後、初期化用レーザ光照射による結晶
化を行なえばよい。また、as depo.状態の反射率が低い
場合でも、焦点をあわせるための初期化用レーザのリー
ド光のパワーを、初期化を行う時のパワーに近くするこ
とにより、焦点をあわせようとする動作の途中で焦点が
あった瞬間に記録膜が結晶化し、それによって反射率が
上昇するため、その後は安定に焦点をあわせることがで
きる場合がある。
【0012】ビームスポット内に光透過量が減少する領
域を生じさせるマスク層を設けて高密度再生または記録
を可能する光ディスク媒体を初期化する場合にも、本発
明が適用できる。例えばマスク層として色素を用いた場
合や、低融点の無機物層を用いた場合などである。さら
に、ビームスポット内に光透過量が減少する領域を生じ
させるマスク層を設けて高密度再生または記録を可能す
る光ディスク媒体を初期化する場合にも、本発明が適用
できる。例えばマスク層としてナフタロシアニンなどの
色素を用いた場合や、低融点の無機物層を用いた場合な
どである。
【0013】本発明に用いる初期化装置は、初期化用エ
ネルギービームを出射する手段、記録媒体を回転または
移動させる手段、初期化用ビームの焦点を記録膜上に合
わせる手段、初期化用ビームの記録媒体上の位置を動か
す手段、初期化ビームのパワーレベル及び照射時間を制
御し記録膜を一時的に融解させる手段を少なくとも有し
ている。さらに、エネルギー源から出射されたビーム
を、そのスポット形状が記録膜面上で短軸方向の光強度
分布がガウス分布に近く、長軸方向の光強度分布の断面
形状が台形(頂点が平坦)の長円スポットに整形する手
段、該長円スポットの長軸方向を記録トラック方向に対
してほぼ直角方向に配置する記録ヘッドの位置決め手
段、記録媒体の回転または移動とエネルギービームの記
録媒体の半径方向の移動の相互の関係を制御する手段、
フラッシュ光を照射する手段、フラッシュ光照射とエネ
ルギービーム照射の照射順序を決定する手段のうちの少
なくとも1つ以上を有している。
【0014】本発明では、少なくとも基板上に保護層、
光記録膜、中間層、反射層の順に形成した記録媒体を用
いる。この時、各層の膜厚を以下の範囲にすることによ
り良好な特性が得られた。まず、保護層の膜厚は、50
nm以上150nm以下が好ましく、特に60nm以上
130nm以下が好ましい。光記録膜の膜厚は、10n
m以上50nm以下が好ましく、特に12nm以上40
nm以下が好ましい。中間層の膜厚は、5nm以上50
nm以下が好ましく、特に10nm以上30nm以下が
好ましい。反射層の膜厚は、30nm以上300nm以
下が好ましく、特に50nm以上200nm以下が好ま
しい。用いる記録膜としては、高速結晶化が可能な結晶
−非晶質相変化光記録膜や、非晶質−非晶質間変化を利
用する記録膜、結晶系や結晶粒径の変化などの結晶−結
晶間相変化記録膜が好ましいが、他の記録膜を用いても
よい。特に、Ge-Sb-Te系記録膜やAg-In-Sb
-Te系記録膜などの相変化を利用した記録膜などを用
いれば良い。また、記録膜中に主成分材料よりも高融点
であるCr2Te3などの高融点材料を添加した記録膜、
反射層を2層にした記録媒体などを用いれば、記録膜の
流動による記録膜膜厚変化を抑制することができ好まし
い。ここで反射層を2層にした場合の第1層目の膜厚
は、20nm以上300nm以下が好ましく、特に50
nm以上100nm以下が好ましい。第2層目の膜厚
は、30nm以上300nm以下が好ましく、特に50
nm以上200nm以下が好ましい。
【0015】記録膜を融解させる動作は、基板上に記録
膜等の各層を形成し、少なくとも例えば紫外線硬化樹脂
の保護コートをした後で行う方が記録膜へのダメージが
少なくて好ましい。特に、紫外線硬化樹脂の保護層を塗
布した構造の光記録媒体と保護板とを紫外線硬化樹脂等
の接着剤あるいはホットメルト法などにより密着貼りあ
わせを行なった後に、基板側からレーザ光照射やフラッ
シュ光照射を行なうのが好ましい。また、前記光記録媒
体同志の密着貼りあわせを行なって両面記録媒体とした
後で両面に照射を行ってもよい。
【0016】本発明の初期化においては、記録膜の少な
くとも一部は一度はエネルギービームの照射による融解
過程を経ているが、この記録膜を融解させるエネルギー
源としては、半導体レーザ、Arレーザ、Krレーザ、
あるいは電子線等が使用できる。このうち、装置の小型
化や冷却水が不要な半導体レーザが好ましい。エネルギ
ー源が光源の場合、その主たる波長は記録媒体の記録・
再生の波長の少なくとも一方との波長差が100nm以
下が好ましく、50nm以下が特に好ましい。また、キ
セノンランプ等のフラッシュ光やストロボ光照射のみで
も記録膜の少なくとも一部を融解できれば使用できる。
また、記録膜の融点の少し下(融点の下100℃以内)
の温度でも、1ヵ所の照射回数を2倍以上に増やせば融
解した場合に近い効果が得られた。特に、フラッシュ光
やストロボ光の場合には照射時間が長いので、融点より
下でも効果を得ることはできる。エネルギービーム照射
前に記録膜は非晶質状態にあるので、実際には明確な融
点は無く、急冷した場合は結晶化しないで結晶の融点の
少し下の温度から軟化する。微細結晶が昇温中にできた
場合は、通常知られている融点(大きな結晶の融点)よ
り少し低い温度で融解する。このため、融点より少し下
でも効果があると考えられる。このような温度に達すれ
ば通常、冷却中に粗大結晶が生成することから知ること
ができる。
【0017】また記録膜を融解させる動作は、記録媒体
のサーティファイ(読み出しによる欠陥検査)と同時、
あるいはその前後に行えば良い。そして、記録膜を融解
させる上記の動作は、メーカーが記録媒体を製造した段
階(製造方法に関する)、あるいは実際に情報を記録再
生する装置で試し書きを行う前(前処理方法に関する)
に行えばよい。
【0018】また、本発明は、ディスク状のみならず、
カード状などの他の形態の記録媒体にも適用可能であ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を実施例を用
いて説明する。
【0020】実施例1 図1は、本実施例に用いる案内溝を有する書き換え型光
ディスクの構造断面図を示したものである。まず直径1
20mm,厚さ0.6mmの案内溝(トラックピッチ1.
48μm、U字型溝)を有するポリカーボネート基板1
上に,マグネトロンスパッタリング法によって厚さ約1
10nmのZnS−SiO2保護層2を形成した。次
に,Cr2Ge20Sb22Te56の組成の記録膜3を約2
5nmの膜厚に形成した。次にZnS−SiO2中間層
4を約20nmの膜厚に形成した。そして,更にSi層
(第1反射層)5を80nm,Al−Ti層(第2反射
層)6を約100nm形成した。これらの膜形成は同一
スパッタリング装置内で順次行った。その後,この上に
紫外線硬化樹脂層7を塗布した後,2液混合室温効果型
接着剤8で,同じ構造のもう一枚のディスクとの密着貼
りあわせを行った。
【0021】上記のようにして作製したディスクの初期
化は次のようにして行った。まず、出力約2Wの高出力
半導体レーザ(波長約810nm)から出射されたビー
ムのスポット形状が記録膜面で約1.5μm×100μ
mの長円スポットになるようにビーム成形し、図2に示
すようにこの長円スポット9の長軸方向を記録トラック
10方向に対してほぼ直角方向に配置した。そして、デ
ィスクを線速度8m/sで回転させ、記録膜面上で約1
50mWの連続光(DC光)を照射し、自動焦点合わせ
を行った。次に、長円スポット9をディスクの外周から
内周に一定速度で移動させながら、レーザパワーを記録
膜が融解するパワーに上昇させてパルス照射を行なっ
た。初期化条件は、ディスクの線速度8m/s、初期化
パルス周波数9MHz、初期化パルスのデューティー比
50%、高いパワーレベル(Ph)と中間のパワーレベ
ル(Pm)とのパワー比を2:1に固定し、ディスク上
の半径方向の2つの領域でそれぞれ高いパワーレベルを
900mWと1800mWにした条件で初期化を行なっ
た。比較のために、DC光(パルス変調していない光)
700mWの初期化も行なった。そして、記録は、レー
ザ波長680nm、NA0.55の記録装置を用い、図
3に示した3値波形でオーバーライトを行なった。ここ
では、記録パワー9mW、消去パワー4mW、読み出し
パワー1mWとした。図4は、各初期化領域での、ジッ
ターのオーバーライト回数依存性を調べた結果を示した
ものである。この図から、初期化パワーがDC光700
mWおよびパルス光900mWの場合には、オーバーラ
イト回数が少ないところでジッターが大きくなっている
ことがわかる。この原因として、初期化パワーが小さい
場合には記録膜が融解するまでの温度に達しておらず、
記録膜はas depo.状態から融解を経ずに結晶化した為に
オーバーライトにより記録膜の構造が徐々に変化したも
のと考えられる。これに対して、初期化パワーが180
0mWと高い場合には、記録膜温度が融点まで達し、一
旦記録膜が融解した後、冷却中に再結晶化して大部分が
結晶状態となったために初回オーバーライトから良好な
特性が得られていると考えられる。この時に粗大結晶粒
が形成された場合には、この粗大結晶粒領域の幅は記録
トラック幅よりも広くなっている。
【0022】本発明では、記録膜の結晶化速度および記
録膜の冷却速度に合わせて、各パワーレベルの値および
そのパワー比、ビームのパルス照射周波数やディスクの
線速度などを変化させれば良い。たとえば、初期化用ビ
ームのそれぞれのパワーレベルを、 高いパワーレベル(PH):ビームスポットの中心で記
録膜が融解するパワーレベル以上、 中間のパワーレベル(PM):記録媒体の線速度が速く
なるほど高い。(PH>PM>PLの関係) 低いパワーレベル(PL):再生パワーレベル以下。
【0023】の条件を満たした条件で初期化を行なえば
よい。本実施例では、PHは記録膜が融解するパワーレ
ベル(1200mW)よりも高い1800mW、PMは
PH>PM>PLの範囲にある900mW,そして、P
Lは再生パワーレベルの150mWの各条件とした。
【0024】また、初期化時のビームの照射周波数の値
によって、初期化ビームの進行方向に記録膜が融解する
領域が重ならなくなり反射率にムラが生じる可能性があ
る。その為に初期化領域の場所によって特性が異ってし
まう。そこで、初期化時の記録媒体の線速度をv[m/
s]、初期化用ビームの記録トラック方向の半値幅をx
[μm]、初期化用ビームのパルス照射周波数をf[M
Hz]とすると、 f≧(v/x) の条件を満たすようにして初期化を行なった。これによ
り、初期化領域全体にわたって一様な状態で初期化が行
なえた。
【0025】本実施例の初期化方法では、初期化パルス
周波数が高いパルス照射を行なった場合には、パルス光
が僅かな距離をおいて続けて照射されるために記録膜の
冷却速度が遅くなり再結晶化による粗大結晶が初期化領
域全体にわたって形成される。パルス初期化の場合に
は、少なくとも初期化を行なった領域と初期化を行なわ
ない領域との境界部分の粗大結晶粒領域の片側の縁が、
円弧の一部が多数集まった形状となる。
【0026】また、初期化時間は長くなるが、送りピッ
チを100μmより短くして、記録媒体上の同一場所へ
の照射回数を多くした方が確実に初期化が行なえる場合
もある。更に、初期化時の記録媒体の線速度としては、
4m/s以下では、熱の蓄積によるダメージが大きくな
り、30m/s以上では、初期化が不十分になる。そこ
で、初期化時の記録媒体の線速度としては、4m/s以
上30m/s以下が好ましい。特に、初期化マージンが
広くなる6m/s以上15m/s以下が好ましい。
【0027】また、記録媒体によっては、まず最初に記
録膜の融点以下の温度となるようなビームのパワーを照
射し、その後で記録膜が融解する融点以上の温度となる
ビームのパワーの少なくとも2段階の照射を行なった方
が良い場合がある。また、逆に最初に記録膜が融解する
融点以上の温度となるビームパワーを照射し、次に記録
膜の融点以下の温度となるようなビームパワーを照射し
て初期化しても良い。記録膜が融解した後再結晶化をし
た場合には、粗大結晶粒が生じる。ここでの粗大結晶粒
の最大幅は0.1μm以上となるような記録媒体及び初
期化方法とすることにより、良好な記録・再生特性が得
られた。より好ましくは、実際のオーバーライト時に形
成される粗大結晶粒の最大幅に近い0.3μm以上であ
る。また、長円ビームの高出力半導体レーザを用いなく
ても、実際に記録を行なうビーム形状とほぼ同じ形状の
半導体レーザビームの照射により、記録膜の融解過程を
経る初期化を行なったり、実際に記録を行なう半導体レ
ーザビームで記録膜の融解過程を経る初期化を行なって
も良い。この場合には、初期化に用いる装置1台で1日
に初期化できるディスク枚数は少なくなる。キセノンラ
ンプからのフラッシュ光、あるいはストロボ光を、エネ
ルギービームとして使用しても良い。この場合、ディス
ク全面に同時に照射しても良いがクラック発生等の熱的
ダメージが起こりやすい。そこで、ランプの後に凹面反
射鏡、前に光の一部を通過させるスリットとレンズを配
置し、ディスクを2000rpmで回転させながらディ
スク上の一部にビームを照射したところ、良好な初期化
が行なえた。
【0028】記録や再生ビームスポット内に光透過量が
減少する領域を生じさせるマスク層を設けて高密度再生
または記録を可能する光ディスク媒体を初期化する場合
にも、本発明が適用できる。例えばマスク層として色素
を用いた場合や、低融点の無機物層を用いた場合などで
ある。さらに、ビームスポット内にレーザビームが記録
膜まで透過しない領域を生じさせるマスク層を設けて高
密度記録情報の再生または記録を可能する光ディスク媒
体を初期化する場合にも、本発明が適用できる。例えば
マスク層としてフタロシアニンなどの色素を用いた場合
や、低融点の無機物層を用いた場合などである。
【0029】本実施例に用いた初期化装置は、初期化用
エネルギービームを出射する手段、記録媒体を回転させ
る手段、初期化用ビームの焦点を記録膜上に合わせる手
段、初期化用ビームの記録媒体上の位置を動かす手段、
初期化ビームのパワーレベル及び照射時間を最適に制御
し記録膜を一時的に融解させる手段、エネルギー源から
出射されたビームを、そのスポット形状が記録膜面上で
短軸方向の光強度分布がガウス分布に近く、長軸方向の
光強度分布の断面形状が台形(頂点が平坦)の長円スポ
ットに整形する手段、該長円スポットの長軸方向を記録
トラック方向に対してほぼ直角方向に配置する記録ヘッ
ドの位置決め手段、記録媒体の回転または移動とエネル
ギービームの記録媒体の半径方向の移動の相互の関係を
制御する手段を有している。ただし、フラッシュ光源や
ストロボ光源を用いる場合は、焦点を合わせる必要はな
く、ビームを記録膜上に導くだけで良い。また、長円形
や長方形の光スポットに整形しても良いが、短軸方向の
光強度をガウス分布にする必要は無い。
【0030】高出力半導体レーザによる初期結晶化にお
いては、熱によるダメージを少なくする必要がある。そ
こで、本発明で用いた長円スポットは、短軸方向(短手
方向)には回折限界まで集光し、ガウス分布に近くなっ
ている。さらに、大面積を一度に一様に初期化するため
に長軸方向(長手方向)の光強度分布の断面形状を台形
に近くしている。すなわち、光強度分布の頂点が平坦部
を有しているのである。この時、頂点の平坦部より10
%程度低いパワーにおける長軸方向の長さを、短軸方向
の強度分布の1/e2のパワーでスライスしたときの長
軸方向の長さの約70%以上にしている。本実施例で
は、長円スポットの短軸方向は約1.5μm(1/e2
で、長軸方向は約100μmである。この長円スポット
の長軸方向を記録トラック方向に対してほぼ直角方向に
なるように配置した状態でディスクを回転させ記録膜上
にビーム焦点があうようにして初期結晶化を行う。この
場合の記録トラック方向(短軸方向)の光強度分布はガ
ウス分布をしているため、急熱急冷が可能となり熱によ
るダメージが少ない。
【0031】以上のように、高出力半導体レーザ(出力
2W程度)を用い、この高出力半導体レーザから出射さ
れたビームスポット形状が記録膜面上で長円形となるよ
うにビームを整形し、さらにこの長円スポットの長軸方
向を記録トラック方向に対してほぼ直角方向になるよう
に配置した状態でビームをパルス照射することにより、
照射回数10回(光ヘッドの送り量:10μm/回
転)、高いパワー1800mW、中間のパワー900m
W、線速8m/sの条件で初期結晶化を行い、直径12
0mmのディスク1枚を約100秒でオーバーライト回
数による再生信号のジッターの変化が小さい初期化が可
能となり、従来方法(溝上および溝間とも記録トラック
毎に初期化)に比べて、10倍以上の初期化時間の短縮
ができた。ここで、高出力半導体レーザの出力が1Wの
場合は、長円スポットの形状を、短軸方向を約1.5μ
m(1/e2)、長軸方向を約50μmにビーム整形す
ることにより、初期化時間の短縮程度は小さくなるが同
様な効果が得られた。
【0032】本発明では、少なくとも基板上に保護層、
光記録膜、中間層、反射層の順に形成した記録媒体を用
いる。この時、各層の膜厚を以下の範囲に設定した。ま
ず、保護層の膜厚は、50nmよりも薄いとオーバーラ
イトによる記録膜流動が起こりやすくなり、150nm
よりも厚いと記録時の熱によるダメージが大きくなるた
め、50nm以上150nm以下が好ましく、特に初期
化用のレーザでの吸収率を大きく取ることができる60
nm以上130nm以下が好ましい。光記録膜の膜厚
は、10nm以下では信号レベルを大きく取ることがで
きず、また50nm以上ではオーバーライトによる記録
膜流動が起こりやすくなるため、10nm以上50nm
以下が好ましく、特にオーバーライト特性が良好な12
nm以上40nm以下が好ましい。中間層の膜厚は、5
nm以下ではオーバーライト時に変形したり記録膜と反
射層の間で拡散が生じる可能性があり、50nm以上で
は徐冷構造となり消去比のパワーマージンが狭くなるた
め、5nm以上50nm以下が好ましく、特に記録膜流
動が起こりにくい10nm以上30nm以下が好まし
い。反射層の膜厚は、30nm以下では反射層としての
効果が少なく、300nm以上では膜が剥がれやすくな
るため、30nm以上300nm以下が好ましく、特に
熱的及び機械的効果の大きい50nm以上200nm以
下が好ましい。用いる記録膜としては、高速結晶化が可
能な結晶−非晶質相変化光記録膜や、非晶質−非晶質間
変化を利用する記録膜、結晶系や結晶粒径の変化などの
結晶−結晶間相変化記録膜が好ましいが、他の記録膜を
用いてもよい。特に、Ge-Sb-Te系記録膜やAg-
In-Sb-Te系記録膜などの相変化を利用した記録膜
などを用いれば良い。また、記録膜中に主成分材料より
も高融点であるCr2Te3などの高融点材料を添加した
記録膜、本実施例のように反射層を2層にした記録媒体
などを用いれば、記録膜の流動による記録膜膜厚変化を
抑制することができ好ましい。ここで反射層を2層にし
た場合の第1層目の膜厚は、20nm以上300nm以
下が好ましく、特に50nm以上100nm以下が好ま
しい。第2層目の膜厚は、30nm以下では記録膜の流
動による記録膜膜厚変化を抑制するのが難しくなり、3
00nm以上では徐冷構造となり消去比のパワーマージ
ンが狭くなるため、30nm以上300nm以下が好ま
しく、特にオーバーライトによる記録膜流動が起こりに
くい50nm以上200nm以下が好ましい。
【0033】記録膜を融解させる動作は、本実施例のよ
うに2枚のディスクを張り合わせた後で行う方が確実に
行えるため好ましいが、少なくとも保護コートをした後
で行えば記録膜へのダメージが少なくてよい。
【0034】下部保護層の膜厚を変えて読み出し、ある
いは記録波長での光反射率を下げ、最大の再生信号強度
が得られるようにすると、他の波長の反射率が上がって
初期化パワー不足状態になるので、初期化レーザの波長
は記録または読み出し波長から±50nm以内の範囲に
するのが好ましい。高出力レーザの作りやすさも考慮す
ると、波長680nm±30nmの高出力半導体レーザ
を用いるのが特に好ましい。
【0035】本実施例では、記録膜の融解は、ディスク
のサーティファイ(読み出しによる欠陥検査)の後に行
ったが、ディスクのサーティファイと同時あるいはサー
ティファイの前に行っても同様な効果が得られた。
【0036】以上の説明は、エネルギービームの照射に
よって情報の書き換えが可能な情報の記録媒体の製造方
法(メーカーが記録媒体を製造した段階)に関しての説
明であるが、実際に本発明の記録媒体に情報を記録再生
する装置で試し書きを行う前(前処理方法に関する)に
行う場合においても上記の効果が得られた。
【0037】実施例2 本実施例に用いる書き換え型光ディスクの構造は図1と
基本的に同じである。ただ、各層の膜厚が異なる。まず
直径120mm,厚さ0.6mmの案内溝(トラックピ
ッチ1.48μm、U字型溝)を有するポリカーボネー
ト基板上に,マグネトロンスパッタリング法によって厚
さ約80nmのZnS−SiO2保護層を形成した。次
に,Cr3Ge21Sb20Te56の組成の記録膜を約25
nmの膜厚に形成した。次にZnS−SiO2中間層を
約20nmの膜厚に形成した。そして,更にSi層(第
1反射層)を50nm,Al−Ti層(第2反射層)を
約100nm形成した。これらの膜形成は同一スパッタ
リング装置内で順次行った。その後,この上に紫外線硬
化樹脂層を塗布した後,ホットメルト接着剤で,同じ構
造のもう一枚のディスクとの密着貼りあわせを行った。
【0038】上記のようにして作製したディスクの初期
化は実施例1とほぼ同じであるが、このディスクは、読
み出し波長において結晶状態と非晶質状態の反射率差を
大きくとるためにas depo.状態の反射率を低くした構造
としている。そのために、記録・消去・読み出しに用い
ている半導体レーザの波長である680nm付近では、
as depo.状態での反射率が5%と低く、自動焦点合わせ
が非常にかかりにくい状態である。そこで、本実施例で
は、高出力半導体レーザによる初期結晶化の前に、作製
したディスクの反射率を焦点が合う程度に上げるため、
まず融点より少し低い温度になるフラッシュ光照射を行
なった。このフラッシュ光照射パワーは約2ジュール/
cm2とした。これにより反射率が13%と高くなり、
安定に焦点が合うようになった。また、フラッシュ光照
射を行なわなくても焦点をあわせるための高出力半導体
レーザのリード光のパワーを、約500mWと大きくす
ることにより、焦点をあわせようとする動作の途中で焦
点があった瞬間に記録膜が結晶化し、それによって反射
率が上昇するため、その後は安定に焦点をあわせること
ができる場合がある。
【0039】本実施例のように初期化を行なう半導体レ
ーザの波長(810nm)と実際に情報の読み出しを行
なう半導体レーザの波長(680nm)とが異なる場合
がある。この時は、初期化を行なう半導体レーザの波長
におけるas depo.状態の反射率が、実際に情報の読み出
しを行なう半導体レーザの波長におけるas depo.状態の
反射率の3倍以下とした記録媒体を用いることにより、
確実な初期化及び良好な記録特性が得られた。特に、各
波長でのas depo.状態の反射率差を1.5倍以下とする
ことにより効果が大きかった。
【0040】本実施例に用いた初期化装置は、初期化用
エネルギービームを出射する手段、記録媒体を回転また
は移動させる手段、初期化用ビームの焦点を記録膜上に
合わせる手段、初期化用ビームの記録媒体上の位置を動
かす手段、初期化ビームのパワーレベル及び照射時間を
制御し記録膜を一時的に融解させる手段、エネルギー源
から出射されたビームを、そのスポット形状が記録膜面
上で短軸方向の光強度分布がガウス分布に近く、長軸方
向の光強度分布の断面形状が台形(頂点が平坦)の長円
スポットに整形する手段、該長円スポットの長軸方向を
記録トラック方向に対してほぼ直角方向に配置する記録
ヘッドの位置決め手段、記録媒体の回転または移動とエ
ネルギービームの記録媒体の半径方向の移動の相互の関
係を制御する手段、フラッシュ光を照射する手段、フラ
ッシュ光照射とエネルギービーム照射の照射順序を決定
する手段を有している。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、初期化に高出力エネル
ギービームを用い、ビームスポット形状が記録膜面上で
長円形あるいは長方形となるようにビームを成形し、更
にこの長円スポットの長軸方向を記録トラック方向に対
してほぼ直角方向になるように配置した状態でビームを
照射して、記録膜を少なくとも部分的に融解させること
により、オーバーライト回数の違いによる特性変化を小
さくすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるディスク構造の断面図。
【図2】本発明における長円ビームの配置図。
【図3】本発明における3値記録波形。
【図4】本発明におけるジッターのオーバーライト回数
依存性。
【符号の説明】
1,1’ ポリカーボネート基板 2,2’ ZnS−SiO2誘電体層 3,3’ 記録膜(Cr2Ge20Sb22Te56) 4,4’ ZnS−SiO2誘電体層 5,5’ Si反射層 6,6’ Al−Ti合金反射層 7,7’ 紫外線硬化樹脂保護層 8 ホットメルト接着層 9 長円スポット 10 記録トラック。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 真 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所映像情報メディア事業部 内 (72)発明者 廣常 朱美 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 城石 芳博 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 粟野 博之 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エネルギービームの照射によって情報の記
    録が可能な光記録媒体において、その記録膜の少なくと
    も一部分が、初期化用エネルギー源から出射され、ディ
    スク上のビームスポットの最大幅が記録トラックピッチ
    より大きいエネルギービームの照射により融解過程を経
    ていることを特徴とする情報の記録媒体。
  2. 【請求項2】請求項1記載の情報の記録媒体において、
    エネルギー源から出射されたビームがパルス状に照射さ
    れていることを特徴とする情報の記録媒体。
  3. 【請求項3】請求項1記載の情報の記録媒体において、
    初期化後の結晶粒の最大幅が0.1μm以上である(粗
    大結晶粒)ことを特徴とする情報の記録媒体。
  4. 【請求項4】請求項3記載の情報の記録媒体において、
    粗大結晶粒領域の幅が記録トラック幅よりも広いことを
    特徴とする情報の記録媒体。
  5. 【請求項5】請求項3記載の情報の記録媒体において、
    少なくとも初期化を行なった領域と初期化を行なわない
    領域との境界部分の粗大結晶領域の片側の縁が、円弧の
    一部が多数集まった形状であることを特徴とする情報の
    記録媒体。
  6. 【請求項6】請求項1記載の情報の記録媒体において、
    初期化に用いるエネルギービームの波長におけるas dep
    o.状態での反射率が、情報の読み出しに用いるエネルギ
    ービームの波長におけるas depo.状態での反射率の3倍
    以下であることを特徴とする情報の記録媒体。
  7. 【請求項7】請求項1記載の情報の記録媒体において、
    少なくとも基板上に保護層、光記録膜、中間層、反射層
    を有し、該保護層の膜厚は、50nm以上150nm以
    下であることを特徴とする情報の記録媒体。
  8. 【請求項8】請求項1記載の情報の記録媒体において、
    少なくとも基板上に保護層、光記録膜、中間層、反射層
    を有し、該光記録膜の膜厚は、10nm以上50nm以
    下であることを特徴とする情報の記録媒体。
  9. 【請求項9】請求項1記載の情報の記録媒体において、
    少なくとも基板上に保護層、光記録膜、中間層、反射層
    を有し、該中間層の膜厚は、5nm以上50nm以下で
    あることを特徴とする情報の記録媒体。
  10. 【請求項10】請求項1記載の情報の記録媒体におい
    て、少なくとも基板上に保護層、光記録膜、中間層、反
    射層を有し、該反射層の膜厚は、30nm以上300n
    m以下であることを特徴とする情報の記録媒体。
  11. 【請求項11】請求項1記載の情報の記録媒体におい
    て、少なくとも基板上に保護層、光記録膜、中間層、第
    1反射層、第2反射層を有し、該第2反射層の膜厚は、
    20nm以上300nm以下であることを特徴とする情
    報の記録媒体。
  12. 【請求項12】エネルギービームの照射によって情報の
    記録が可能な光記録媒体を最初に記録可能な状態にする
    情報の記録媒体の初期化方法において、初期化用エネル
    ギー源から出射され、ディスク上のビームスポットの最
    大幅が記録トラックピッチより大きいエネルギービーム
    の照射により融解過程を経ていることを特徴とする情報
    の記録媒体の初期化方法。
  13. 【請求項13】請求項12記載の情報の初期化方法にお
    いて、エネルギー源が光源であり、その主たる波長は記
    録媒体の記録・再生の波長の少なくとも一方との波長差
    が100nm以下であることを特徴とする情報の記録媒
    体の初期化方法。
  14. 【請求項14】請求項12記載の情報の初期化方法にお
    いて、単一のビームスポットにより初期化を行うことを
    特徴とする情報の記録媒体の初期化方法。
  15. 【請求項15】請求項12記載の情報の初期化方法にお
    いて、記録膜が融解した後冷却中に記録膜が再結晶化す
    る条件で初期化を行なうことを特徴とする情報の記録媒
    体の初期化方法。
  16. 【請求項16】請求項12記載の情報の記録媒体の初期
    化方法において、エネルギー源から出射されたビームス
    ポット形状が記録膜面上で長円形または長方形となるよ
    うにビーム成形し、この光スポットの長軸方向を記録ト
    ラック方向に対してほぼ直角方向に配置した状態で記録
    媒体を回転させながら該光スポットを記録媒体の半径方
    向に移動させることによって初期化を行うことを特徴と
    する情報の記録媒体の初期化方法。
  17. 【請求項17】請求項12記載の情報の記録媒体の初期
    化方法において、記録媒体の線速度を4m/s以上30
    m/s以下とした条件で初期化を行なうことを特徴とす
    る情報の記録媒体の初期化方法。
  18. 【請求項18】請求項12記載の情報の記録媒体の初期
    化方法において、エネルギー源から出射しエネルギービ
    ームを記録媒体上でパルス状に照射させることを特徴と
    する情報の記録媒体の初期化方法。
  19. 【請求項19】請求項18記載の情報の記録媒体の初期
    化方法において、初期化用ビームのパワーレベルを、高
    いパワーレベル(PH)、中間のパワーレベル(P
    M)、低いパワーレベル(PL)の少なくとも3つのレ
    ベルに設定した状態で初期化を行なうことを特徴とする
    情報の記録媒体の初期化方法。
  20. 【請求項20】請求項19記載の情報の記録媒体の初期
    化方法において、初期化用ビームのそれぞれのパワーレ
    ベルが、 高いパワーレベル(PH):ビームスポットの中心で記
    録膜が融解するパワーレベル以上、 中間のパワーレベル(PM):記録媒体の線速度が速く
    なるほど高い。(PH>PM>PLの関係) 低いパワーレベル(PL):再生パワーレベル。 の条件を満たした条件で初期化を行なうことを特徴とす
    る情報の記録媒体の初期化方法。
  21. 【請求項21】請求項19記載の情報の記録媒体の初期
    化方法において、初期化時の記録媒体の線速度をv、初
    期化用ビームの記録トラック方向の半値幅をx、初期化
    用ビームのパルス照射周波数をfとすると、 f≧(v/x) の条件を満たした条件で初期化を行なうことを特徴とす
    る情報の記録媒体の初期化方法。
  22. 【請求項22】請求項12記載の情報の記録媒体の初期
    化方法において、まず最初にフラッシュ光照射を行い、
    次にエネルギー源から出射されたビームスポット形状が
    記録膜面上で長円形または長方形となるようにビーム成
    形し、この光スポットの長軸方向を記録トラック方向に
    対してほぼ直角方向に配置した状態で記録媒体を回転さ
    せながら該光スポットを記録媒体の半径方向に移動させ
    ることによって初期化を行うことを特徴とする情報の記
    録媒体の初期化方法。
  23. 【請求項23】請求項12記載の情報の記録媒体の初期
    化方法において、該光スポットの短軸方向の光強度分布
    がガウス分布に近く、長軸方向の光強度分布の断面形状
    が台形(頂点が平坦)に近いことを特徴とする情報の記
    録媒体の初期化方法。
  24. 【請求項24】請求項12記載の情報の記録媒体の初期
    化方法において、最初に融点より低く、結晶化しやすい
    温度となるパワーで照射を行ない、次に、記録膜の少な
    くとも一部が融解するパワーで照射を行なうことを特徴
    とする情報の記録媒体の初期化方法。
  25. 【請求項25】請求項12記載の情報の記録媒体の初期
    化方法において、最初に記録膜の少なくとも一部が融解
    するパワーで照射を行ない、次に、記録の融点より低
    く、結晶化しやすい温度となるパワーで照射を行なうこ
    とを特徴とする情報の記録媒体の初期化方法。
  26. 【請求項26】エネルギービームの照射によって情報の
    記録が可能な光記録媒体を最初に記録可能な状態にする
    情報の記録媒体の初期化装置において、初期化用エネル
    ギービームを出射する手段、記録媒体を回転または移動
    させる手段、初期化用のビームの焦点を記録膜上に合わ
    せる手段、初期化用ビームの記録媒体上の位置を動かす
    手段、初期化ビームのパワーレベル及び照射時間を制御
    し記録膜の少なくとも一部を一時的に融解させる手段を
    少なくとも有することを特徴とする情報の記録媒体の初
    期化装置。
  27. 【請求項27】請求項25記載の情報の記録媒体の初期
    化装置において、エネルギー源から出射されたビームの
    スポット形状が記録膜面上で長円形となるように集光す
    る手段、該長円スポットの長軸方向を記録トラック方向
    に対してほぼ直角方向に配置する記録ヘッドの位置決め
    手段、記録媒体の回転または移動とエネルギービームの
    記録媒体の半径方向の移動の相互の関係を制御する手
    段、融点より低く、結晶化しやすい温度で結晶化させる
    ためのフラッシュ光を照射する手段、フラッシュ光照射
    とエネルギービーム照射の照射順序を決定する手段、長
    円スポットの短軸方向の光強度分布がガウス分布に近
    く、長軸方向の光強度分布の断面形状が台形(頂点が平
    坦)の長円スポットに整形する手段のうち少なくとも1
    つ以上の手段を有することを特徴とする情報の記録媒体
    の初期化装置。 【請求項27】請求項25記載の情報の記録媒体の初期
    化装置において、エネルギー源が光源であり、その主た
    る波長は記録媒体の記録・再生の波長の少なくとも一方
    との波長差が100nm以下であることを特徴とする情
    報の記録媒体の初期化装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1160773A1 (en) * 2000-05-24 2001-12-05 Pioneer Corporation Initializing optical multilayer recording
WO2005029479A1 (ja) * 2003-09-18 2005-03-31 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 記録再生方法および記録再生装置

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EP1160773A1 (en) * 2000-05-24 2001-12-05 Pioneer Corporation Initializing optical multilayer recording
WO2005029479A1 (ja) * 2003-09-18 2005-03-31 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 記録再生方法および記録再生装置

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