JPH09214020A - ガスレーザ管 - Google Patents

ガスレーザ管

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JPH09214020A
JPH09214020A JP1406896A JP1406896A JPH09214020A JP H09214020 A JPH09214020 A JP H09214020A JP 1406896 A JP1406896 A JP 1406896A JP 1406896 A JP1406896 A JP 1406896A JP H09214020 A JPH09214020 A JP H09214020A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レーザ光(紫外線)による劣化が少なく、安定
で高出力のガスレーザ管を得る。 【解決手段】ブリュースタ窓と気密接合する円筒状のブ
リュースタバルブとを水晶から作り、一端面をブリュー
スタ角(32.66°)傾けて切断し、かつ、この面が
Xカット面(Z軸に直交)となるようにする。一方、ブ
リュースタバルブの他端は、Xカット面と直交する面
(Zカット面)となるように切断する。Xカット面で
は、Z軸とY軸があり、機械的強度、および熱膨張率が
互いに約2倍異なる。一方Zカット面では、XおよびY
軸を含むが、熱膨張率等はほぼ同一である。Xカット面
にXカット水晶ブリュースタ窓を、Zカット面にはステ
ンレス,モネル,電磁軟鉄等の金属を夫々フリットガラ
スで気密接合すれば信頼度の高いガスレーザ管が製造で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスレーザ管、特に
ブリュースタ窓にXカット水晶板を用いた場合のガスレ
ーザ管の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスレーザ管は、アルゴンやヘリウムお
よびネオン等の低圧気体を気密容器に封入したもので、
その発振光を利用した、医用機器,プリンター,実験用
光源,製版など近年、増々その用途を拡大してきてい
る。また、最近の傾向として高出力の紫外光(波長約3
50nm以下)を利用する用途が増加している。
【0003】こうしたガスレーザ管の代表的構造例を図
3に示す。ブリュースタ窓32a,32b(以下窓と呼
ぶ)は、放電路細管31,アノード、およびカソード3
6を内蔵する気密容器30の両端に取付けたブリュース
タバルブ33a,33bの端部にガラス等で気密に接合
されている。ガスレーザ管の外部には反射ミラー34お
よび出力ミラー35が、夫々ブリュースタ窓32a,3
2bに対向して配置されている。
【0004】気密容器内には数10Paの希ガス、例え
ばアルゴン,クリプトンなどが封入されていて、カソー
ド36とアノード37の間に電圧を印加し、ガス放電を
起こさせる。その放電光は、ミラー34と35で構成さ
れる光共振器内を往復して発振し特定波長の光が増幅さ
れてレーザ光38となり、出力ミラー35側から放出さ
れる。
【0005】ブリュースタ窓32a,32bは、一般に
は光学ガラスや石英ガラス素材から作られていて、光軸
に対してブリュースタ角(石英ガラスの場合、約34
°)だけ傾けることによって光の位相角による反射ロス
に異方性が生じ、特定の位相成分の光の透過,増幅が起
り、直線偏光性の強いレーザ光を得ることができる。し
かるに、窓32a,32bは前述の高出力の紫外光の照
射を受けるため、これにより窓のガラスの光学的劣化が
起り、レーザ出力の低下や光モード不良をまねくことが
問題となって来た。
【0006】この対策として、最近ガラスに比べ安定な
水晶(SiO2 の単結晶)を窓に用いる試みがなされて
いる。しかし、結晶材料である水晶は結晶軸方向により
機械的特性、すなわちヤング率,強度および熱膨張率な
どの物理特性が著しく異なる。図6に結晶軸と熱膨張の
関係を示す。このため窓をブリュースタバルブに接合す
る場合、種々の工夫が必要となる。例えば特開昭58−
223384号では、従来の技法として用いて来たエポ
キシ樹脂接着剤による接着の気密接合の信頼性を高める
ことを目的として、ブリュースタバルブの窓接合面に、
金属酸化物層を順次蒸着して、最終的に接合用のガラス
成分組成比となる様な成分および厚さとしている。これ
に窓を重ねて加熱することでガラス接合層を極力薄くし
て、熱膨張差により発生する応力の影響を極力小さくす
る提案がなされている。
【0007】また、図4は、米国特許4677640号
に見られるブリュースタ窓部分の構造を引用したもの
で、異方性の小さなZカット水晶から成るブリュースタ
窓11をZカット面を持つブリュースタバルブ12の一
端面にシールガラス13で気密接合している。また、ブ
リュースタバルブの他端もZカット面とし、これに金属
管状部品14を別のシールガラス15で気密接合してい
る。これ等をガスレーザ管の端部金属部品16とろう付
等で接合し、ブリュースタ窓がガスレーザ管に取付けら
れる。
【0008】図5は、Xカット水晶の窓を用いた他のガ
スレーザ管のブリュースタ窓付近の断面構造を示す図で
ある。ここでブリュースタ窓21は、Xカット面を有す
る水晶製ブリュースタバルブ22にシールガラス23で
気密に接合されている。一方、ブリュースタバルブ22
の他端はフランジ22aが形成され、その端面は図示の
ようにレーザ光(管)軸に垂直である。また、この端面
は光学研磨されていて、レーザ管の端部金属部品26と
の間に円環状のインジウム(In)箔27を介して機械
的に気密接合されている。部品28a,28bは相対す
る金属フランジでこれ等はボルト28cで締付け、固定
されている。インジウム27を気密接合材に用いる理由
は、端部金属部品26と水晶フランジ(22a)の熱膨
張関係の不一致を回避するためである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし前述の従来の水
晶板をブリュースタ窓に用いたガスレーザ管の構造には
次の欠点があった。
【0010】(1)Xカット水晶板は方向性があるため
接合する相手部品もXカットとする等の制限がある。こ
れを無視すると割れ等の破損が生じやすい。
【0011】(2)Zカット水晶板は面内熱膨張特性の
等方性は良いが、レーザ管の出力特性等の安定化に時間
がかかると云う実用上の問題があった。この現象の原因
は、まだ明らかではないが光学面板の板厚方向が熱膨張
率の大きいZ軸方向であって、レーザ管自体やレーザ発
振器の温度ドリフトの影響を受け易いためと考えられ
る。
【0012】(3)前述のインジウムを用いた機械的気
密接合では、接合構造の耐熱性がInの融点(156
℃)で制限されガラスによる接合に比べ約200℃以上
低い。この分、ガス出し加熱が不充分となって、管内ガ
スの清浄度が悪化し、自ずと短寿命となる不具合があっ
た。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、気密容器内に
放電路細管を備え、この放電路細管の管軸と同軸に配置
したブリュースタバルブおよびブリュースタ窓が、気密
容器の端部に気密に接合されているガスレーザ管におい
て、ブリュースタ窓がXカット水晶板から成り、かつブ
リュースタバルブは水晶管状部材から作られていてお
り、そしてブリュースタバルブは、ブリュースタ窓との
接合面がXカット面とされ、気密容器との接合面がZカ
ット面とされていることを特徴とする。
【0014】また、ブリュースタバルブのZカット面と
気密容器との間に、熱膨張率がZカット水晶のそれと近
似した金属管状部品を配置し、ブリュースタバルブとこ
の金属管状部品とをフリットガラスで気密に接合されて
いる。金属管状部品の材質としては、モネル,キュプロ
ニッケル,42%Ni−6%Cr−残りFe合金,ステ
ンレス鋼,電磁軟鉄,ニッケルなどが用いられる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態による
ガスレーザ管のブリュースタ窓部とその付近の断面図で
ある。1は長径18mm,短径10mm、厚さ1mmの
楕円形のXカット水晶板から成るブリュースタ窓(以下
窓と呼ぶ)である。この窓1は、長径方向をZ軸と平行
に取り、短径方向をY軸と平行(X軸およびZ軸に垂
直)にされている。2は外径12mm,内径7mmの水
晶の円筒から成るブリュースタバルブで、管軸に対し一
端面は32.66°、および相対する他端面が122.
66°に傾け切断し研磨されている。この時、前記3
2.66°の面は結晶軸のX軸に垂直(Xカット)にな
るように選んだので、他端(122,66°の面)は自
動的にZ軸に垂直,X・Y軸に平行(Zカット)となっ
ている。両面は平面度λ/10以下になるように研磨し
た。
【0016】次に、電磁軟鉄板をプレス加工して一端が
フランジ状の金属管状部品4aを用意した。この部品
は、後工程でガスレーザ管本体の気密容器の一端部にあ
り、前記金属管状部品4aのフランジと同じ寸法に作ら
れたコバール合金の端部金属部品6aとTIG溶接7で
接合された。
【0017】ブリュースタ窓1の組立と接合において
は、先ずブリュースタバルブ2のZカット面(122.
66°面)にシールガラス(#7575、岩城ガラス
(株)製、熱膨張率:89×10-7/℃)のペーストを
塗布する。同様にして、先端にこのシールガラスのペー
ストを塗布した金属管状部品4aを同心的に突合せ治具
で固定(図示せず)する。このように組合わせたブリュ
ースタバルブ2と金属管状部品4aを450℃で40分
間加熱して#7575シールガラス5を溶融および結晶
化し、その後冷却してブリュースタ窓組立を得た。
【0018】次に、この組立体をXカット面が水平とな
るよう傾けて保持する治具(図示せず)に固定する。こ
の組立体にXカット水晶のブリュースタ窓1をブリュー
スタバルブ2のブリュースタ面(Xカット面)にのせ、
別のシールガラス3(LS−0111M,日本電気ガラ
ス(株)製,熱膨張率:50×10-7/℃)から成る楕
円形で窓1に外接する寸法のガラス焼結体を窓1の周囲
に置く。これ等組立体を電気炉中で460℃で10分間
加熱してシールガラス3を溶融し、その後冷却してブリ
ュースタ窓部を製造した。
【0019】次に、以上のようにして製造したブリュー
スタ窓部は前述の別に製造してあるガスレーザ管の両端
に取付けられているコバール合金製のフランジ付の端部
金属部品6aに、フランジ部を互に密着させて、その周
縁部をアルゴンアーク溶接で気密に接合した。ガスレー
ザ管の他端も同様にしてブリュースタ窓部を気密接合し
た。この工程によってガスレーザ管の密閉管が完成し、
その後は、従来と同じ工程を経て、排気、ガス入れの
後、排気管部を閉塞してガスレーザ管が完成した。
【0020】図2は本発明の第2の実施の形態によるガ
スレーザ管のブリュースタ窓部とその付近の断面図であ
る。ブリュースタバルブ2は、前記第1の実施の形態と
同じで一端面がXカット面、他端がZカット面を有する
水晶製の管状部品である。このブリュースタバルブ2の
Zカット側に、この外周面と0.2mmのクリアランス
でかん合する42%Ni−6%Cr−Fe合金の金属管
状部品4bを#7575シールガラス5で気密接合し
た。
【0021】次に、金属管状部品4bの他端をガスレー
ザ管の端部金属部品6bに高周波誘導加熱ろう付装置で
銀−銅合金ろう(図示せず)を用いてろう付した。その
後、ブリュースタバルブ2、金属管状部品4bおよび気
密容器の端部金属部品6bの一部が入るように、かつ、
ブリュースタバルブ2のXカット面が水平となるように
組立体を窒素雰囲気の電気炉内に設置した。次に、ブリ
ュースタ窓1をブリュースタバルブ2の上にのせ、その
周囲にLS−0111Mシールガラス3から作ったガラ
ス焼結体を配置して、460℃で10分間加熱してブリ
ュースタ窓1とブリュースタバルブ2とを気密に接合し
た。その後、第1の実施の形態で述べたのと同様にして
ガスレーザ管を完成した。
【0022】
【発明の効果】以上のようにして製造したガスレーザ管
は、従来の構造に比べ次の点で優れていることが確認で
きた。(1)Xカット水晶を窓に用いることができ、レ
ーザ光出力の初期安定化時間が従来のZカット窓のそれ
に比べ約1/3となった、(2)気密接合部にガラスに
よるハードシールが採用できるようになったのでシール
の信頼性が向上し、排気時のガス出し加熱を300℃以
上に高めることができたため、管内放出ガスが減少し、
その分長寿命となった、(3)ブリュースタバルブに、
水晶結晶軸方向による熱膨張特性などの異方性を変換す
る機能を持たせたため、ガスレーザ管の設計が容易とな
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のブリュースタ窓部
の断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態のブリュースタ窓部
の断面図である。
【図3】従来のガスレーザ発振器の構成を示す模式図で
ある。
【図4】従来のガスレーザ管のブリュースタ窓部の断面
図である。
【図5】従来の他のガスレーザ管のブリュースタ窓部の
断面図である。
【図6】水晶のX・Y軸およびZ軸方向の熱膨張率の温
度変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ブリュースタ窓 2 ブリュースタバルブ 3,5 シールガラス 4a,4b 金属管状部品 6a,6b 端部金属部品

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気密容器内に放電路細管を備え、この放
    電路細管の管軸と同軸に配置したブリュースタバルブお
    よびブリュースタ窓が、前記気密容器の少なくとも一方
    の端部に気密に接合されているガスレーザ管において、
    前記ブリュースタ窓がXカット水晶板から成るとともに
    前記ブリュースタバルブは、水晶管状部材から作られて
    いて、このブリュースタバルブは前記ブリュースタ窓と
    の接合面がXカット面、かつ前記気密容器との接合面が
    Zカット面とされていることを特徴とするガスレーザ
    管。
  2. 【請求項2】 前記ブリュースタバルブのZカット面と
    前記気密容器との間に、熱膨張率がZカット水晶のそれ
    と近似した金属管状部品を配置し、前記ブリュースタバ
    ルブとこの金属管状部品とをフリットガラスで気密に接
    合したことを特徴とする請求項1記載のガスレーザ管。
  3. 【請求項3】 前記金属管状部品の材質がモネル、キュ
    プロニッケル、42%Ni−6%Cr−残りFe合金,
    18%Cr−Fe合金,ステンレス鋼,電磁軟鉄および
    ニッケルの何れかである請求項2記載のガスレーザ管。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014186887A (ja) * 2013-03-25 2014-10-02 Kyocera Crystal Device Corp 光学機器用窓部材
JP2015087330A (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 セイコーエプソン株式会社 センサー素子、力検出装置、ロボット、電子部品搬送装置、電子部品検査装置および部品加工装置
WO2018179642A1 (ja) 2017-03-30 2018-10-04 株式会社村田製作所 ガスレーザ装置

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WO2018179642A1 (ja) 2017-03-30 2018-10-04 株式会社村田製作所 ガスレーザ装置

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