JPH09215406A - 走行車両における操向制御装置 - Google Patents

走行車両における操向制御装置

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JPH09215406A
JPH09215406A JP8341402A JP34140296A JPH09215406A JP H09215406 A JPH09215406 A JP H09215406A JP 8341402 A JP8341402 A JP 8341402A JP 34140296 A JP34140296 A JP 34140296A JP H09215406 A JPH09215406 A JP H09215406A
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JP
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turning
traveling
speed
hydraulic
vehicle speed
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Application number
JP8341402A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kawabuchi
博史 川渕
Tomoo Kobayashi
智夫 小林
Shuichi Kawada
秀一 河田
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Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Publication date
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  • Guiding Agricultural Machines (AREA)
  • Non-Deflectable Wheels, Steering Of Trailers, Or Other Steering (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧ポンプ及び油圧モータから成る左右別別
の油圧式駆動手段にて、左右の走行クローラの速度を調
節して直進から旋回迄を任意に調節する場合に、加速度
の変化を少なくして快適操向性能を付与する。 【解決手段】 左右各々の油圧モータの回転数を、油圧
ポンプに対する電気的アクチェータ22a,22bへの
出力信号値の増減により制御して、直進及び左右旋回の
操向制御をする走行車両において、旋回制御時の左右走
行クローラの駆動力の和が、常に一定になるように、旋
回内側と外側との油圧ポンプの出力を決定する。この場
合の1本の操作レバー30の傾動角度θ2と旋回ポテン
ショメータ47の出力値との関係を直線的比例関係とせ
ず、図8に示すような3次曲線等の曲線的増加関数また
は曲線的減少関数関係とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、刈取脱穀できるコ
ンバインや、農作業用または土木用のトラクタ等、左右
一対の走行クローラを備えた走行車両における操向制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、コンバインやトラクタ等の走
行車両における走行部を、左右一対の走行クローラにて
構成し、左右各走行クローラを、一つの油圧ポンプと油
圧モータとの組により駆動する構成、換言すれば、左右
の走行クローラを左右独立の油圧駆動系統(2ポンプ、
2モータ形式)にて駆動させて、刈取作業時の作物列に
沿っての操向制御と、通常の直進走行制御とを実行する
ことは、例えば特公昭54−34972号公報に開示さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これらの2
ポンプ2モータの駆動形式において、左右の走行クロー
ラの対地スリップ率が零であると仮定して、通常の直進
走行制御においては、左右の走行クローラへ伝達する駆
動力は、略半々としているが、自動操向時等の旋回時に
は、旋回外側の走行クローラへの駆動力はそのままで、
旋回内側の走行クローラへの駆動力の伝達を少なくする
か、伝達を零にするようにしている。
【0004】このように、旋回作業に際して、旋回内側
の走行クローラへの駆動力の伝達を少なくするか、伝達
を零にすると、直進走行から旋回走行に入ると、走行車
両が全体として急激に減速側への加速度(マイナス加速
度)が作用したように操縦者に感じられ、反対に旋回走
行から直進走行に移るときには、走行車両が全体として
急激に増速側への加速度(プラス加速度)が作用して恐
怖感があるというように、いずれも、走行車両の加減速
の変化が激しく走行の感じが悪いという問題があった。
【0005】本発明は、この問題を解決することを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、油圧ポンプ及び油圧モータから成る左右
別々の油圧式駆動手段にて、走行作業機における左右一
対の走行クローラを各々駆動するように構成し、前記左
右各々の油圧モータの回転数を、油圧ポンプに対する電
気的アクチェータへの出力信号値の増減により制御し
て、直進及び左右旋回の操向制御をする走行車両におい
て、旋回制御時の左右走行クローラの駆動力の和が、常
に一定になるように、旋回内側と外側との油圧ポンプの
出力を決定する制御手段を設けたものである。
【0007】
【発明の作用及び効果】このように、本発明の旋回時の
速度制御では、旋回時における増速側と減速側の左右
走行クローラの駆動力の和が直進時の左右走行クローラ
の駆動力の和に常に等しくなるようにするか、旋回時
における増速側と減速側の左右走行クローラの駆動力の
和が常に等しくなるように制御するのである。
【0008】前記のようにすれば、直進走行から旋回
走行に入るときに、急激に減速したように感じたり、反
対に旋回走行から直進走行に移るときに、急加速したよ
うに感じることがなく、操縦者に不安感を与えることが
ない。また、前記のようにすれば、旋回の程度(旋回
半径の大小または旋回時の速度の早い・遅い)の違いに
より、走行クローラの駆動力不足に陥ることがない。特
に低速で小半径の旋回時に駆動力不足にて走行車両が停
止してしまうような不都合がなくなる。
【0009】従って、旋回制御に移行するとき、または
旋回走行時から直線走行に移行するとき、速度段差が少
なく円滑な旋回走行となるという効果を奏するのであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明をコンバインに適用
した実施形態について説明すると、符号1は左右一対の
走行クローラ2a,2bを有する走行作業機である汎用
コンバインの走行機体を示し、該走行機体1上には脱穀
装置3を搭載し、該脱穀装置3における扱室内の扱胴4
をその軸線が走行機体1の進行方向に沿うように配設
し、その下方には受け網とシーブ等による揺動選別装置
5と唐箕フアンの風による風選別装置とを備え、脱穀装
置3の側方(図1において走行機体1の右側)に脱穀済
みの穀粒を貯留する籾タンク6を搭載してある。
【0011】刈取前処理装置7は、前記脱穀装置3の前
部に開口し、油圧シリンダ8にて昇降自在な角筒状のフ
イーダハウス9(内部にチエンスコンベヤ9aを備え
る)と、該フイーダハウス9の前端に連設した横長のバ
ケット状のプラットホーム10と、該プラットホーム1
0内に横設した横長の掻き込みオーガ11と、その前方
上部位置のタインバー12付きリール13と、プラット
ホーム10下面側に左右長手に配設したバリカン状の刈
刃14とから成る。符号15,15は刈取前処理装置7
の前部左右両端から前向きに突出する左右一対の分草体
である。
【0012】図3はエンジン16から前記各部への動力
伝達を模式的に示した伝動系統図で、符号17は走行部
への主変速装置、符号18は後述するスイッチ62,6
3,64の操作で低速、中速、高速に変更できる副変速
装置、符号19は刈取りクラッチ装置である。副変速装
置18の駆動下流側には、左右一対の油圧ポンプ20
a,20bと油圧モータ21a,21bを設け、これか
ら前記一対の走行クローラ2a,2bの駆動輪26,2
6を左右互いに独立的に駆動する。
【0013】符号22a,22bは、前記各油圧ポンプ
20a,20bの出力(吐出流量)を増減調節するため
の電気的アクチェータたる電磁ソレノイドで、各電磁ソ
レノイド22a,22bへの出力信号値(電流値)を変
更することにより、各油圧ポンプ20a,20bにおけ
る斜板角度を調節して単位時間あたりの吐出流量を増減
調節し、各油圧モータ21a,21bの回転数及びその
回転方向を正逆変更可能に構成するものである。
【0014】刈取前処理装置7に対する動力伝達は刈取
りクラッチ装置19の駆動下流側でフイーダハウス9内
のチエンスコンベヤ9aを駆動してその掻き込み板9b
でプラットホーム10からの刈取り穀稈を脱穀装置3の
前部に搬送する。他方、チエン23を介して刈取部変速
機構24に動力伝達して、掻き込みオーガ11、刈刃1
4及びリール13を各々所定の速度で駆動するものであ
る。
【0015】符号25a,25bは、前記左右各走行ク
ローラ2a,2bまたは左右の油圧モータ21a,21
bの各出力軸に関連させて設けて車速を検出する車速セ
ンサーである。符号28は走行機体1の操縦部における
座席29の一側方に設けた操作レバー装置で、後述する
ように、一本の操作レバー30を平面視で前後方向と左
右方向との互いに直交する2つの方向に動かすことが可
能で、2種類の操作を同時に実行できるようにしたもの
である。
【0016】実施例では、操作レバー30を略垂直状に
上向きに立てた時を中立位置とし、前方向に回動すると
走行機体1を前進させ、後方向に回動させると後退さ
せ、且つその走行速度は操作レバー30の前後傾斜角度
(垂直に対する傾き角度)が大きくなる程速くなるよう
に設定するものであり、操作レバー30を左右に傾動す
るときはその方向に走行機体1を旋回させ、左右傾斜角
度が大きくなる程旋回半径を小さくする(小廻りさせ
る)ようにするものである。
【0017】図4は操作レバー装置28の側面図、図5
は走行機体1の後方から見た図であり、符号31はケー
ス、32は機枠板33に取付く縦長の支持部材で、該支
持部材32の上下中途部には第1支軸34を横向き(左
右方向)水平状に固着する。符号35は前記第1支軸3
4に前後回動自在に装着した縦長の第1回動盤で、該第
1回動盤35の一端である上端には前後長手の筒状の第
2支軸36を設ける。この第2支軸36には側面視L字
状の操作レバー30の水平軸状の基部30aを回動自在
に嵌挿してあり、この基部30aに固着する第2回動盤
37は、前記第1回動盤35の広幅面と直交する方向に
広幅面を有し、且つ第1回動盤の延びる方向(下向き方
向)と平行状に延長させる。
【0018】従って、操作レバー30を前後方向に回動
すると、第1支軸34廻りに第1回動盤35が回動し、
操作レバー30を左右方向に回動すると、その基部30
aは筒状の第2支軸36の軸線廻りに回動するから、第
2回動盤37は前記第1回動盤35の回動方向と直交す
る軸線廻りに回動することになる。また、第1支軸34
と第2支軸36とを上下に食い違う位置に設けてあるの
で、操作レバー30の前後傾動の操作感覚と左右傾動の
操作感覚を異ならせて操作者に誤認を与えないようにし
ている。
【0019】さらに、操作レバー30の上下方向に延び
る軸部分を屈曲させることにより、前記の操作感覚を異
ならせるようにしても良い。符号38は前記支持部材3
2に固定した車速ポテンショメータで、その検出アーム
39を第1回動盤35の広幅面が延びる方向(下向き方
向)と略平行状に延長する。
【0020】そして、第1回動盤35から突出したピン
40の側面が前記検出アーム39の側面に接当するよう
に構成する。この場合、車速ポテンショメータ38の検
出アーム39はピン40に常時接当するようにばね付勢
(図示せず)されている。符号41は支持部材32に固
着したデテント装置で、そのボールを第1回動盤35の
円弧状下端面にばねで押圧し、第1回動盤35の凹所に
ボールが嵌まり込むときには、操作レバー30が中立位
置(N)に位置保持できる。
【0021】符号45は支持部材32から突出する規制
ピンで、第1回動盤35に穿設した横長の係合溝孔46
に規制ピン45が嵌合し、第1回動盤35の回動角度が
所定の範囲内に収まるように規制している。符号47
は、第1回動盤35に固定した旋回ポテンショメータ
で、該旋回ポテンショメータの検出アーム48を、第2
回動盤37の広幅面に接近させ、且つ、検出アーム48
の延びる方向を、第2回動盤37の回動半径外向き方
向、つまり下向き方向に延長し、第2回動盤37から突
出するピン49の側面で、これに常時接当付勢する旋回
ポテンショメータ47の検出アーム48を回動するよう
に構成するものである。
【0022】符号50は第1回動盤35から突出する規
制ピンで、該規制ピン50を第2回動盤37に穿設した
横長の係合溝孔51に嵌挿し、第2回動盤37の回動角
度が所定の範囲内にあるように規制するものである。符
号52は第1回動盤35の上端に固定したデテント装置
で、そのボールを第2回動盤37の板厚面にばねで押圧
し、凹所にボールが嵌合するときには、操作レバー3
0、ひいては第2回動盤37が左右傾動の中央に位置保
持する。
【0023】操作レバー30を前後方向に回動するとき
には強い力で操作し、左右傾動は軽い力で操作できるよ
うに、前記2つのデテント装置の設置位置を考慮してあ
る。支持部材32に対する第1回動盤35の回動支点で
ある第1支軸34では、摩擦板56,56及び皿ばね5
7等を介して第1回動盤35を挟持し、当該第1回動盤
35の前後方向の回動位置を任意の箇所で保持できるよ
うに構成する一方、操作レバー30の基部30aに遊嵌
したねじりばね58の一対の軸部を第1回動盤35から
突出規制ピン50と第2回動盤37に取付く係合ピン5
9の両者の左右両側面に接当させるように挟み、操作レ
バー30を左右に回動した状態で手を離すと、当該操作
レバー30が左右方向の中央に戻るように構成してい
る。
【0024】図3および図6に示す符号60は、走行機
体の車速及び旋回等を調節する制御手段で、該制御手段
60は、マイクロコンピュータ等の電子制御による中央
処理装置(CPU)と、中央処理装置で演算処理するの
に必要な制御プログラムや初期値を予め記憶しておく読
み取り専用メモリ(ROM)と、演算処理するのに用い
られる各種データを一時的に記憶するための読み書き可
能メモリ(RAM)と、入出力インターフェイス等から
成り、前記車速センサー25a,25b、前記車速ポテ
ンショメータ38,旋回ポテンショメータ47、並びに
操作レバー30の握り部に設けた芯地旋回用のボタンス
イッチ61、副変速装置18のスイッチ62,63,6
4、エンジン回転数センサー65等の信号を入力し、走
行クローラ2a,2bの油圧ポンプ20a,20bに対
する斜板71,71の角度を変更調節するための電気的
アクチェータ22a,22b、刈取クラッチ19の電磁
ソレノイド等に出力するものである。符号66はメイン
スイッチ、67は自動操向制御時に点灯するランプ、6
8は車速度自動制御するとき点灯するランプ、69は走
行車両の後退時に鳴るブザー、70は車速ポテンショメ
ータ38がニュートラルポジションにあるときOFFと
なるリレーである。
【0025】また、操作レバー30の握り部に設けた芯
地旋回用ボタンスイッチ61を押すと、左走行クローラ
2aと右走行クローラ2bとの回転方向が互いに逆にな
るように制御されて、いわゆる芯地旋回ができるのであ
る。そして、操作レバー30を前後に回動するとき、第
1回動盤35の回動角度θ1に比例して車速ポテンショ
メータ38の検出アーム39が回動し、その回動角度θ
1と所定の比例関係の下に検出信号を車速ポテンショメ
ータ38から出力し、制御手段60を介して左右両電気
的アクチェータ22a,22bを同時に作動させ、左右
の油圧ポンプ20a,20bを介してそれぞれ対応する
油圧モータ21a,21bを同時に増速し、前進または
後退させるのである。
【0026】このとき、操作レバー30の傾動角度θ1
と車速ポテンショメータ38の出力値(ひいては左右両
電気的アクチェータ22a,22bの出力値(電流値)
→前進速度または後退速度)との関係を直線的比例関係
とせず、図7に示すように、3次曲線等の曲線的増加関
数または曲線的減少関数関係とし、且つ直進ゾーン及び
その近傍では、変化率が零→微小となるようにし、操作
レバー30の傾動角度θ1が大きくなるに従って増速程
度が大きくなるようにするのである。このようにすれ
ば、操作者の操作レバーの傾動感覚と実際の増減速程度
の感覚がマッチングすることになり、操作性能が向上す
る。
【0027】前記操作レバー30を前または後に傾動し
た状態で左方向または右方向に傾動すると、その傾動角
度に応じて第2回動盤37が傾動し、旋回ポテンショメ
ータ47の検出アーム48を回動させる。これにより、
旋回ポテンショメータ47からの信号がコントローラ6
1を介して左右の電気的アクチェータ22a,22bに
所定の信号を送る。
【0028】例えば、操作レバー30を右に回動させる
と、左の電気的アクチェータ22aを増速側に作動させ
て左走行クローラ2aの速度を速くする一方、右の電気
的アクチェータ22bを減速側に作動して右走行クロー
ラ2bの速度を遅くし、右への旋回を実行することがで
きるので、走行機体の左右方向の操舵操作を実行できる
のである。
【0029】この場合の旋回程度(旋回半径の大小)
は、操作レバー30を中立位置から左右への傾動角度θ
2が大きい程旋回半径が小さくなるようにするのであ
り、操作レバー30の傾動角度θ2と旋回ポテンショメ
ータ47の出力値(ひいては左右両電気的アクチェータ
22a,22bの出力値(電流値)→走行クローラの速
度→旋回半径)との関係を直線的比例関係とせず、図8
に示すように、3次曲線等の曲線的増加関数または曲線
的減少関数関係とし、且つ直進ゾーン及びその近傍で
は、変化率が零→微小となるようにし、操作レバー30
の傾動角度θ2が大きくなるに従って、走行車両の速度
が大きくなり、旋回半径が小さくなるようにするのであ
る。このようにすれば、操作者の操作レバーの傾動感覚
と実際の旋回程度の感覚がマッチングすることとなる。
【0030】次に、図9〜図11で示すフローチャート
に従って、車速制御の態様を説明する。図9はメインフ
ローチャートを示し、スタートに続き、ステップ901 に
て前記自動車速スイッチがONか否を判別し、自動車速
スイッチがONのとき(yes のとき)には、ステップ90
2 にて自動車速制御サブルーチンに入る。この自動車速
制御では、刈取速度や脱穀の作業によるエンジンの負荷
状態を考慮に入れて、最適のエンジン回転数を保持する
車速でコンバインを走行させる制御を実行するものであ
る。
【0031】また、自動車速スイッチがOFFのとき
(noのとき)にはステップ903 にて手動車速制御サブ
ルーチンに入る。この手動車速制御サブルーチンは、機
体の直進走行速度の変更や旋回操向の程度( 旋回速度ひ
いては旋回半径)の変更を、前記操作レバー30の回動
操作にて作業者が任意に実行できるものであり、自動車
速制御時や、自動操向制御時に割り込んで実行できる優
先操作でもある。
【0032】この手動車速制御サブルーチンでは、作業
者が前記一本の操作レバー30の前方向または後方向に
回動傾斜させることにより、その角度に応じた車速ポテ
ンショメータ38の出力信号にて車速の目標値がセット
され、左右でトルクの異なる油圧ポンプ20a,20b
の両方の斜板71,71の角度を所定の値にセットし、
コンバインを所定の目標値の速度で直進走行させるもの
である。現在の車速が目標値になっているか否かは車速
センサー25a,25bにて検出し、フイードバック制
御される。
【0033】これらの場合、操作レバー30を直立状態
では左右両油圧モータの回転速度とも零(中立位置)で
あり、左右両側に傾斜させずに前傾斜すれば、走行機体
1前進であり、且つその傾斜角度(θ1)が大きくなる
程前進速度が大きくなる。同様に操作レバー30を左右
両側に傾斜させずに後傾すると走行機体1は後退し、操
作レバーの後傾角度が大きくなるとそれに比例して後退
速度も大きくなる。
【0034】なお、操作レバー30を前傾(車速ポテン
ショメータの前進ゾーン)から後傾(車速ポテンショメ
ータの後退ゾーン)へ、その反対の前傾から後傾へ回動
するとき、前記中立位置(略垂直状態)の位置を通過す
れば、適宜時間(実施例では略1秒間)走行速度零の状
態を保持(ニュートラルの出力値を一定時間保持)して
から前進から後退、又は後退から前進するように切り換
え、機械的機構の損傷防止、走行操作時の衝撃を無くす
るようにしている。
【0035】また、操作レバー30は左右方向にも回動
(傾斜)可能であるが、左右傾斜角度(θ2)が所定の
僅少範囲内にある(旋回ポテンショメータ47の出力が
直進ゾーン内にある)ときには、左右旋回を実行しない
いわゆる不感帯としている。図10は手動車速制御サブ
ルーチンを示し、ステップ1001にて、芯地旋回スイッチ
61がONされているか否かを判別し、yes(芯地旋回ス
イッチ61がON)のときには、芯地旋回車速制御(ス
テップ1002) を実行し、no(芯地旋回スイッチ61がO
FF)のときには、次のステップ1003にて旋回ポテンシ
ョメータ47が直進ゾーン内(操作レバー30の左右回
動(傾斜)角度(θ2)が所定の僅少範囲内)にあるか
否かを判別し、yes(直進ゾーン内)のときには、後述の
直進車速制御(ステップ1004) を実行し、no(直進ゾー
ン範囲外)のときには、後述の旋回車速制御(ステップ
1005) を実行するのである。 〔直進車速制御(ステップ1004) のサブルーチン〕( 図
11参照) この状態では、芯地旋回スイッチ61はOFFであり、
ステップ1101で車速ポテンショメータ38の出力信号が
変化するか否かを判別する。車速ポテンショメータ38
の出力信号が変化しないとき(noのとき)は、操作レバ
ー30を動かさなかったときであり、その状態の車速を
維持する。
【0036】作業者が操作レバー30を前傾または後傾
させると、ステップ1101でyes となり、ステップ1102で
は、右電気的アクチェータ22bのソレノイドに所定の
目標電流値MR1を有する出力信号を送り、同様に、ス
テップ1103では左電気的アクチェータ22aのソレノイ
ドに各々所定の目標電流値ML1を有する出力信号を送
る。但し、これらの目標電流値は絶対値が100 mAより小
の範囲内であるときとする。
【0037】この目標電流値は、例えば操作レバー30
の傾斜角度に対応する車速ポテンショメータ38の出力
値(SP)に対して、該出力SPに比例する比例関数f1
(SP)を、予め制御手段60内の記憶部に設定したマッ
プ若しくは関数表にて選択し、この比例関数により、右
目標値MR1 =f1(SP)と、左目標値ML1 =MR1×f
2を演算する。この関数f2は、右電気的アクチェータ2
2bのソレノイドに対する補正電流値HR1の関数であ
る。
【0038】このように、車速ポテンショメータ38の
出力信号の変化に応じて、目標電流値を出力して、適宜
時間T1(例えば、400m秒)経過したか否かをステップ
1104で判別し、T1時間経過すれば(yes のとき)、右
車速センサー25bの出力信号と左車速センサー25a
との出力信号(いずれもパルスで出力される)との差が
±1パルスであるか否かを判別する(ステップ1105) 、
前記差が±1パルス以内であるとき(yes のとき)に
は、左右両走行クローラ2a,2bが同方向に駆動し、
且つ両者の走行速度が一致していることになる。
【0039】ステップ1105でnoのときには、ステップ11
06でさらに左電気的アクチェータ22aのソレノイドの
電流値(現在値)が、−100mA 以下または+100mA 以上
であるか否を判別し、noのとき(左電気的アクチェータ
22aのソレノイドの電流値(現在値)が、絶対値100m
A 以内であるとき) には、右車速センサー25bの出力
信号と左車速センサー25aとの出力信号との差が±1
パルスになるように、左電気的アクチェータ22aのソ
レノイドの電流値を増減制御する(ステップ1107) 。反
対にyes のとき(左電気的アクチェータ22aのソレノ
イドの電流値(現在値)が最大値を越えるかまたは最小
値を越えているとき)には、右電気的アクチェータ22
bのソレノイドの電流値を増減させる(ステップ1108)
【0040】このように制御するのは、次のような理由
による。即ち、籾タンク6の位置する側がコンバインの
右側であることから、当該籾タンク6内に貯留する穀粒
積載量が多くなるに従って、コンバインの右側に重心が
偏るので、右側の油圧ポンプ20bに負荷(トルク)
が、左側の油圧ポンプ20aの負荷より多くなる。従っ
て、左右両油圧ポンプ20a,20bの油量が同じであ
ると、右旋回勝手になる。
【0041】これを補正して直進走行する制御を実行す
る場合、右側の油圧モータ21bに既に所定の油量を送
るべく、右電気的アクチェータ22bのソレノイドの電
流値(現在値)を相当程度高めているから、この電流値
をさらに増大させる制御の余裕が少ない。この状態で左
側の電気的アクチェータ22aの電流値(現在値)を基
準にして右側の電流値を増大させると、その最大値にす
ぐに到達し、その最大値に到達すると、電流値を下げる
しか方法がなく、そうすると、さらに激しく右旋回する
から、直進制御するには、左右両油圧モータ21a,2
1bへ送る油量を大幅に減少させるという制御を実行し
なければならなくなる。これでは、直進速度を大幅に減
速することになる。
【0042】本実施例のように、既に負荷が掛かってい
る側(右側)の右電気的アクチェータ22bのソレノイ
ドの電流値(現在値)を基準とし、これに合わせるよう
に左側の電気的アクチェータ22aの電流値を増減制御
し、また、左側の電気的アクチェータ22aの電流値
(現在値)が最大値または最小値を越すと、はじめて右
電気的アクチェータ22bのソレノイドの電流値を増減
するという制御を実行することで、右側の走行速度を減
速することなく、これに略一致するように左側の走行速
度を変更でき、コンバインの左右の積載量の如何に拘ら
ず速度を大幅に変化しない状態の元で直進できるので、
直進性能が向上するのである。
【0043】なお、前記目標電流値の修正は、適宜時間
経過(例えば400m秒) ごとに更新するものとする。 〔旋回車速制御(ステップ1005) 〕(図12参照) この制御では、作業者が操作レバー30を前傾または後
傾させた状態で右に傾斜させると右旋回し、左に傾斜せ
さると左旋回する。
【0044】そして、左右両走行クローラ2a,2bを
同方向に駆動し、且つ、旋回内側の走行クローラに対す
る油圧モータの回転数を減速し、旋回外側の走行クロー
ラに対する油圧モータの回転数を増大させるのであり、
この場合、旋回直前時の走行作業機における左右両走行
クローラ2a,2bにおける各油圧モータの回転数を制
御する油圧ポンプの斜板71,71傾斜角度を調節する
ための電気的アクチェータ22a,22bへの出力信号
値を基準にして、旋回時の走行クローラに対する油圧モ
ータ21a,21bの回転数を制御する油圧ポンプ20
a,20bの斜板傾斜角度を調節するための電気的アク
チェータ22a,22bへの出力信号値を増減補正する
のであり、この補正の一例は旋回直前時の左右の油圧ポ
ンプ20a,20bの出力(吐出流量)の和、換言すれ
ば、旋回直前時の左右の電気的アクチェータ22a,2
2bへの出力信号値(電流値)の和Ia+Ib=Ioを
求め、次いで旋回時における、増加させた側の電気的ア
クチェータ22aの電流値(Ia+ΔI)、減少させた
側の電気的アクチェータ22bの電流値(Ib+ΔI)
を求め、その和(Ia+ΔI)+(Ib+ΔI)=Io
が、前記旋回直前時の電流値の和Ioと常時一致するよ
うにして、旋回制御を実行するのである(図12参
照)。
【0045】または、前記旋回直前時の左右両電気的ア
クチェータ22a,22bへの出力信号値(電流値)の
和Ia+Ib=Ioの値を考慮するすることなく、旋回
速度(旋回半径)を変更させるときでも、速度増加側
(旋回外側)の走行クローラに対する出力を制御する電
気的アクチェータの電流値(電流値増加側)と、速度減
速側の走行クローラに対する出力を制御する電気的アク
チェータの電流値(電流値減少側)との和が常に一定に
なるように、制御するのである。この場合、図12のよ
うな直線的関係で和が一定となるようにしても良いし、
図8のように曲線的変化の割合で和が一定となるように
しても良い。
【0046】さらに、言い換えると、左右の電気的アク
チェータ22a,22bへの出力信号値(電流値)は、
左右各走行クローラ2a,2bの駆動力に比例している
ことになるから、前記の旋回時の速度制御では、旋回
時における増速側と減速側の左右走行クローラ2a,2
bの駆動力の和が直進時の左右走行クローラ2a,2b
の駆動力の和に常に等しくなるようにするか、旋回時
における増速側と減速側の左右走行クローラ2a,2b
の駆動力の和が常に等しくなるように制御するのであ
る。
【0047】前記のようにすれば、直進走行から旋回
走行に入るときに、急激に減速したように感じたり、反
対に旋回走行から直進走行に移るときに、急加速したよ
うに感じることがなく、操縦者に不安感を与えることが
ない。また、前記のようにすれば、旋回の程度(旋回
半径の大小または旋回時の速度の早い・遅い)の違いに
より、走行クローラの駆動力不足に陥ることがない。特
に低速で小半径の旋回時に駆動力不足にて走行車両が停
止してしまうような不都合がなくなる。
【0048】旋回制御の一実施例として、旋回直前(例
えば0 〜400m秒前) の直進時の右側の油圧ポンプ20b
の出力VL1、左側の油圧ポンプ20aの出力VR1と
し、例えば、左旋回すべく作業者が操作レバー30を左
側に向かって適宜角度θ2倒すとき、旋回直前の直進車
速における操作レバー30の前傾斜角度に対応する車速
ポテンショメータ38の直進時出力値(SP)を読み込
む。
【0049】つぎに、旋回外側に対応する右電気的アク
チェータ22bに送る出力信号の右目標値MR2と、旋
回内側に対応する左電気的アクチェータ22aに送る出
力信号の左目標値ML2を演算する。この場合、前記旋
回開始直前(適宜時間前)の左右油圧ポンプの出力比率
(VL1/VR1)に比例する前記左右両アクチェータ
のソレノイドの電流値の比例関数f3(SP)を演算する一
方、操作レバー30の左右方向の傾斜角度θ2に対応す
る旋回ポテンショメータ47の出力値(TP)とすると
き、この出力値TPに比例する比例関数f4(TP)及びf5
(TP)を演算して求め、これらの比例関数により、旋回
外側に対応する右電気的アクチェータ22bに送る出力
信号の右目標値MR2=f4(TP)×f1(SP)と、旋回内
側に対応する左電気的アクチェータ22aに送る出力信
号の左目標値ML2=MR2×f5(TP)、MR2×f5
(TP)=f4(TP)×f1(SP)×f5(TP)とを、制御手段
60にて演算するのである。この場合、前記MR2+M
L2=一定値(C)とし、旋回程度を変更したとき、例
えば、θ2+Δθとしたとき、前記MR2→MR2+Δ
Mになるとすれば、他方のML2→ML2−ΔMとし
て、常時左右両電気的アクチェータに送る出力信号の左
目標値の和が一定となるように制御するのである。
【0050】なお、副変速装置18で、スイッチ62,
63,64のON・OFFにより、低速、中速、高速に
切り換えたときには、車速ポテンショメータ38の出力
値を電気的に変更するのであり、例えば、主変速装置1
7での速度値10に対して副変速の高速時の速度値は1
2、中速時は8、低速時は6の比率となるように切り換
えることができる。
【0051】そして、この副変速装置18での各変速操
作時(高速,中速,低速)における直進走行時の速度に
対する旋回走行時の速度と、芯地旋回走行時の速度との
比率を、図13に示すように設定する。例えば、中速時
の直進走行で1/1 のとき、旋回走行では 3/4の速度と
し、芯地旋回走行時には1/2 の速度となるようにするの
である。
【0052】このようにして、高速で直進した状態から
旋回に移るに際してより大きい減速にして、旋回時の安
全を図る一方、低速で直進した状態から旋回に移るに際
しては、駆動力不足にならず安定した走行が実現できる
ようにするのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの平面図である。
【図2】コンバインの側面図である。
【図3】伝動系及び自動調節手段の概略図である。
【図4】操作レバー装置の側面図である。
【図5】図4のV−V線矢視図である。
【図6】制御手段のブロック図である。
【図7】操作レバーの前後傾斜角度θ1と速度変化の関
係を示す図である。
【図8】操作レバーの左右傾斜角度θ2と電気的アクチ
ェータへの出力値との関係を示す図である。
【図9】メインフローチャートである。
【図10】手動車速制御のサブルーチンフローチャート
である。
【図11】直進制御のサブルーチンフローチャートであ
る。
【図12】操作レバーの左右傾斜角度θ2と電気的アク
チェータへの電流値との関係を示す図である。
【図13】副変速装置での直進走行に対する旋回走行時
と芯地旋回走行時の速度変動比率を示す図である。
【符号の説明】
1 走行機体 2a,2b 走行クローラ 3 脱穀装置 7 刈取前処理装置 16 エンジン 20a,20b 油圧ポンプ 21a,21b 油圧モータ 22a,22b 電気的アクチェータ 28 操作レバー装置 30 操作レバー 25a,25b 車速センサー 38 車速ポテンショメータ 47 旋回ポテンショメータ 60 制御手段 71,71 斜板
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年1月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 走行車両における操向制御装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、刈取脱穀できるコ
ンバインや、農作業用または土木用のトラクタ等、左右
一対の走行クローラを備えた走行車両における操向制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、コンバインやトラクタ等の走
行車両における走行部を、左右一対の走行クローラにて
構成し、左右各走行クローラを、一つの油圧ポンプと油
圧モータとの組により駆動する構成、換言すれば、左右
の走行クローラを左右独立の油圧駆動系統(2ポンプ、
2モータ形式)にて駆動させて、刈取作業時の作物列に
沿っての操向制御と、通常の直進走行制御とを実行する
ことは、例えば特開昭58−101870号公報、特開
昭64−22678号公報等に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これらの2
ポンプ2モータの駆動形式において、左右の走行クロー
ラの対地スリップ率が零であると仮定して、通常の直進
走行制御においては、左右の走行クローラへ伝達する駆
動力を半々とする一方、旋回時には、旋回外側の走行ク
ローラへの駆動力を増加させると同時に、旋回内側の走
行クローラへの駆動力を減少させる制御を実行する。
【0004】この場合、単に左右走行クローラのトルク
の和が一定に保持されるように制御するだけでは、緩旋
回から急旋回までの操向操作手段による操作の感覚と、
現実の旋回の緩急程度とが一致せず、旋回操作がしずら
いという問題があった。即ち、操向操作手段を操作レバ
ーの左右方向への回動操作とし、この回動角度と走行車
両の旋回半径とが直線的比例関係にあるように制御する
と、回動中心点廻りに円弧回動する操作レバーでは、中
立位置(上死点)から略45度までは下向きに回動する
とき、単位回動角度に対する左右方向(水平方向)の移
動量が大きく、前記略45度を過ぎると、単位回動角度
に対する左右方向(水平方向)の移動量が少なくなると
いう余弦関係があるので、中立位置(直進状態)から操
作レバーを左右いずれかに少しだけ変動させても、緩旋
回が開始される一方、急旋回を実行するには、操作レバ
ーを大きい角度まで傾動させる必要がある。
【0005】換言すると、操作者が操作レバーを中立位
置の近傍に位置させるときには、あまり旋回をさせたく
ないという意思が働いているのに、実際には旋回が実行
されることになり、操作者による操作レバーの傾動の感
覚と実際の走行車両の旋回程度の感覚とが一致しないと
いう問題があった。また、特開昭64−22678号公
報に示す先行技術では、直進等における走行速度の変速
用の操作レバーと、左右旋回操作のための操作レバーと
が別々にあため、直進減速から旋回への移行や、逆に旋
回終了から直進増速への移行操作等を円滑に実行するの
が煩わしく、簡便でないという問題もあった
【0006】本発明は、これらの問題を解決することを
目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明の走行車両における操向制御
装置は、油圧ポンプ及び油圧モータから成る左右別々の
油圧式駆動手段にて、走行作業機における左右一対の走
行クローラを各々駆動するように構成し、前記左右各々
の油圧モータの回転数を、油圧ポンプに対する電気的ア
クチェータへの出力信号値の増減により制御して、直進
及び左右旋回の操向制御をする走行車両において、旋回
制御時の左右走行クローラの駆動力の和が、常に一定に
なるように、旋回内側と外側との油圧ポンプの出力を決
定する制御手段を設け、且つ該制御手段は、操向操作手
段が左右旋回の中立位置に近い側に位置するときには左
右の走行クローラの速度差の変化率が小さく、操向操作
手段が前記中立位置から離れるに従って、順次前記左右
の走行クローラの速度差の変化率が大きくなるような制
御を実行するように構成したものである。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の走行車両における操向制御装置において、前記操向操
作手段は、1本の操作レバーの前後傾斜操作にて前進・
後退時の速度変更を実行し、前記操作レバーの左右方向
への傾斜操作にて、左右旋回程度を変更するように構成
したものである。
【0009】
【発明の作用及び効果】このように、本発明の旋回時の
速度制御では、旋回時における増速側と減速側の左右走
行クローラの駆動力の和が直進時の左右走行クローラの
駆動力の和に常に等しくなるようにするか、旋回時にお
ける増速側と減速側の左右走行クローラの駆動力の和が
常に等しくなるように制御するのである。そして、これ
らのとき、制御手段は、操向操作手段が左右旋回の中立
位置に近い側に位置するときには左右の走行クローラの
速度差の変化率が小さく、操向操作手段が前記中立位置
から離れるに従って、順次前記左右の走行クローラの速
度差の変化率が大きくなるような制御を実行するもので
ある。
【0010】従って、直進走行から旋回走行に入るとき
に、操向操作手段を中立位置から徐々に離れるように操
作すると、急激な速度変化を感じないで且つ円滑に旋回
操作ができる。反対に、旋回走行から直進走行に移ると
きに、操向操作手段を徐々に中立位置に戻すと、滑らか
に直進走行に移行できる。そして、制御手段は、操向操
作手段が左右旋回の中立位置に近い側に位置するときに
は左右の走行クローラの速度差の変化率が小さく、操向
操作手段が前記中立位置から離れるに従って、順次前記
左右の走行クローラの速度差の変化率が大きくなるよう
な制御を実行するので、大きい旋回半径(緩旋回)から
小さい旋回半径(急旋回)に移行するときや、逆に小さ
い旋回半径(急旋回)から大きい旋回半径(緩旋回)に
移行する操作の感覚と実体の走行車両の旋回の変化の程
度がマッチするから操作性が向上するという効果を奏す
る。
【0011】また、請求項2に記載の発明によれば、前
進・後退時の走行速度の変速操作と旋回操作とを1本の
操作レバーの傾動角度に応じて実行するので、操縦操作
が至極簡単にできるという効果を奏する。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明をコンバインに適用
した実施形態について説明すると、符号1は左右一対の
走行クローラ2a,2bを有する走行作業機である汎用
コンバインの走行機体を示し、該走行機体1上には脱穀
装置3を搭載し、該脱穀装置3における扱室内の扱胴4
をその軸線が走行機体1の進行方向に沿うように配設
し、その下方には受け網とシーブ等による揺動選別装置
5と唐箕フアンの風による風選別装置とを備え、脱穀装
置3の側方(図1において走行機体1の右側)に脱穀済
みの穀粒を貯留する籾タンク6を搭載してある。
【0013】刈取前処理装置7は、前記脱穀装置3の前
部に開口し、油圧シリンダ8にて昇降自在な角筒状のフ
イーダハウス9(内部にチエンスコンベヤ9aを備え
る)と、該フイーダハウス9の前端に連設した横長のバ
ケット状のプラットホーム10と、該プラットホーム1
0内に横設した横長の掻き込みオーガ11と、その前方
上部位置のタインバー12付きリール13と、プラット
ホーム10下面側に左右長手に配設したバリカン状の刈
刃14とから成る。符号15,15は刈取前処理装置7
の前部左右両端から前向きに突出する左右一対の分草体
である。
【0014】図3はエンジン16から前記各部への動力
伝達を模式的に示した伝動系統図で、符号17は走行部
への主変速装置、符号18は後述するスイッチ62,6
3,64の操作で低速、中速、高速に変更できる副変速
装置、符号19は刈取りクラッチ装置である。副変速装
置18の駆動下流側には、左右一対の油圧ポンプ20
a,20bと油圧モータ21a,21bを設け、これか
ら前記一対の走行クローラ2a,2bの駆動輪26,2
6を左右互いに独立的に駆動する。
【0015】符号22a,22bは、前記各油圧ポンプ
20a,20bの出力(吐出流量)を増減調節するため
の電気的アクチェータたる電磁ソレノイドで、各電磁ソ
レノイド22a,22bへの出力信号値(電流値)を変
更することにより、各油圧ポンプ20a,20bにおけ
る斜板角度を調節して単位時間あたりの吐出流量を増減
調節し、各油圧モータ21a,21bの回転数及びその
回転方向を正逆変更可能に構成するものである。
【0016】刈取前処理装置7に対する動力伝達は刈取
りクラッチ装置19の駆動下流側でフイーダハウス9内
のチエンスコンベヤ9aを駆動してその掻き込み板9b
でプラットホーム10からの刈取り穀稈を脱穀装置3の
前部に搬送する。他方、チエン23を介して刈取部変速
機構24に動力伝達して、掻き込みオーガ11、刈刃1
4及びリール13を各々所定の速度で駆動するものであ
る。
【0017】符号25a,25bは、前記左右各走行ク
ローラ2a,2bまたは左右の油圧モータ21a,21
bの各出力軸に関連させて設けて車速を検出する車速セ
ンサーである。符号28は走行機体1の操縦部における
座席29の一側方に設けた操作レバー装置で、後述する
ように、一本の操作レバー30を平面視で前後方向と左
右方向との互いに直交する2つの方向に動かすことが可
能で、2種類の操作を同時に実行できるようにしたもの
である。
【0018】実施例では、操作レバー30を略垂直状に
上向きに立てた時を中立位置とし、前方向に回動すると
走行機体1を前進させ、後方向に回動させると後退さ
せ、且つその走行速度は操作レバー30の前後傾斜角度
(垂直に対する傾き角度)が大きくなる程速くなるよう
に設定するものであり、操作レバー30を左右に傾動す
るときはその方向に走行機体1を旋回させ、左右傾斜角
度が大きくなる程旋回半径を小さくする(小廻りさせ
る)ようにするものである。
【0019】図4は操作レバー装置28の側面図、図5
は走行機体1の後方から見た図であり、符号31はケー
ス、32は機枠板33に取付く縦長の支持部材で、該支
持部材32の上下中途部には第1支軸34を横向き(左
右方向)水平状に固着する。符号35は前記第1支軸3
4に前後回動自在に装着した縦長の第1回動盤で、該第
1回動盤35の一端である上端には前後長手の筒状の第
2支軸36を設ける。この第2支軸36には側面視L字
状の操作レバー30の水平軸状の基部30aを回動自在
に嵌挿してあり、この基部30aに固着する第2回動盤
37は、前記第1回動盤35の広幅面と直交する方向に
広幅面を有し、且つ第1回動盤の延びる方向(下向き方
向)と平行状に延長させる。
【0020】従って、操作レバー30を前後方向に回動
すると、第1支軸34廻りに第1回動盤35が回動し、
操作レバー30を左右方向に回動すると、その基部30
aは筒状の第2支軸36の軸線廻りに回動するから、第
2回動盤37は前記第1回動盤35の回動方向と直交す
る軸線廻りに回動することになる。また、第1支軸34
と第2支軸36とを上下に食い違う位置に設けてあるの
で、操作レバー30の前後傾動の操作感覚と左右傾動の
操作感覚を異ならせて操作者に誤認を与えないようにし
ている。
【0021】さらに、操作レバー30の上下方向に延び
る軸部分を屈曲させることにより、前記の操作感覚を異
ならせるようにしても良い。符号38は前記支持部材3
2に固定した車速ポテンショメータで、その検出アーム
39を第1回動盤35の広幅面が延びる方向(下向き方
向)と略平行状に延長する。
【0022】そして、第1回動盤35から突出したピン
40の側面が前記検出アーム39の側面に接当するよう
に構成する。この場合、車速ポテンショメータ38の検
出アーム39はピン40に常時接当するようにばね付勢
(図示せず)されている。符号41は支持部材32に固
着したデテント装置で、そのボールを第1回動盤35の
円弧状下端面にばねで押圧し、第1回動盤35の凹所に
ボールが嵌まり込むときには、操作レバー30が中立位
置(N)に位置保持できる。
【0023】符号45は支持部材32から突出する規制
ピンで、第1回動盤35に穿設した横長の係合溝孔46
に規制ピン45が嵌合し、第1回動盤35の回動角度が
所定の範囲内に収まるように規制している。符号47
は、第1回動盤35に固定した旋回ポテンショメータ
で、該旋回ポテンショメータの検出アーム48を、第2
回動盤37の広幅面に接近させ、且つ、検出アーム48
の延びる方向を、第2回動盤37の回動半径外向き方
向、つまり下向き方向に延長し、第2回動盤37から突
出するピン49の側面で、これに常時接当付勢する旋回
ポテンショメータ47の検出アーム48を回動するよう
に構成するものである。
【0024】符号50は第1回動盤35から突出する規
制ピンで、該規制ピン50を第2回動盤37に穿設した
横長の係合溝孔51に嵌挿し、第2回動盤37の回動角
度が所定の範囲内にあるように規制するものである。符
号52は第1回動盤35の上端に固定したデテント装置
で、そのボールを第2回動盤37の板厚面にばねで押圧
し、凹所にボールが嵌合するときには、操作レバー3
0、ひいては第2回動盤37が左右傾動の中央に位置保
持する。
【0025】操作レバー30を前後方向に回動するとき
には強い力で操作し、左右傾動は軽い力で操作できるよ
うに、前記2つのデテント装置の設置位置を考慮してあ
る。支持部材32に対する第1回動盤35の回動支点で
ある第1支軸34では、摩擦板56,56及び皿ばね5
7等を介して第1回動盤35を挟持し、当該第1回動盤
35の前後方向の回動位置を任意の箇所で保持できるよ
うに構成する一方、操作レバー30の基部30aに遊嵌
したねじりばね58の一対の軸部を第1回動盤35から
突出規制ピン50と第2回動盤37に取付く係合ピン5
9の両者の左右両側面に接当させるように挟み、操作レ
バー30を左右に回動した状態で手を離すと、当該操作
レバー30が左右方向の中央に戻るように構成してい
る。
【0026】図3および図6に示す符号60は、走行機
体の車速及び旋回等を調節する制御手段で、該制御手段
60は、マイクロコンピュータ等の電子制御による中央
処理装置(CPU)と、中央処理装置で演算処理するの
に必要な制御プログラムや初期値を予め記憶しておく読
み取り専用メモリ(ROM)と、演算処理するのに用い
られる各種データを一時的に記憶するための読み書き可
能メモリ(RAM)と、入出力インターフェイス等から
成り、前記車速センサー25a,25b、前記車速ポテ
ンショメータ38,旋回ポテンショメータ47、並びに
操作レバー30の握り部に設けた芯地旋回用のボタンス
イッチ61、副変速装置18のスイッチ62,63,6
4、エンジン回転数センサー65等の信号を入力し、走
行クローラ2a,2bの油圧ポンプ20a,20bに対
する斜板71,71の角度を変更調節するための電気的
アクチェータ22a,22b、刈取クラッチ19の電磁
ソレノイド等に出力するものである。符号66はメイン
スイッチ、67は自動操向制御時に点灯するランプ、6
8は車速度自動制御するとき点灯するランプ、69は走
行車両の後退時に鳴るブザー、70は車速ポテンショメ
ータ38がニュートラルポジションにあるときOFFと
なるリレーである。
【0027】また、操作レバー30の握り部に設けた芯
地旋回用ボタンスイッチ61を押すと、左走行クローラ
2aと右走行クローラ2bとの回転方向が互いに逆にな
るように制御されて、いわゆる芯地旋回ができるのであ
る。そして、操作レバー30を前後に回動するとき、第
1回動盤35の回動角度θ1に比例して車速ポテンショ
メータ38の検出アーム39が回動し、その回動角度θ
1と所定の比例関係の下に検出信号を車速ポテンショメ
ータ38から出力し、制御手段60を介して左右両電気
的アクチェータ22a,22bを同時に作動させ、左右
の油圧ポンプ20a,20bを介してそれぞれ対応する
油圧モータ21a,21bを同時に増速し、前進または
後退させるのである。
【0028】このとき、操作レバー30の傾動角度θ1
と車速ポテンショメータ38の出力値(ひいては左右両
電気的アクチェータ22a,22bの出力値(電流値)
→前進速度または後退速度)との関係を直線的比例関係
とせず、図7に示すように、3次曲線等の曲線的増加関
数または曲線的減少関数関係とし、且つ直進ゾーン及び
その近傍では、変化率が零→微小となるようにし、操作
レバー30の傾動角度θ1が大きくなるに従って増速程
度が大きくなるようにするのである。このようにすれ
ば、操作者の操作レバーの傾動感覚と実際の増減速程度
の感覚がマッチングすることになり、操作性能が向上す
る。
【0029】前記操作レバー30を前または後に傾動し
た状態で左方向または右方向に傾動すると、その傾動角
度に応じて第2回動盤37が傾動し、旋回ポテンショメ
ータ47の検出アーム48を回動させる。これにより、
旋回ポテンショメータ47からの信号がコントローラ6
1を介して左右の電気的アクチェータ22a,22bに
所定の信号を送る。
【0030】例えば、操作レバー30を右に回動させる
と、左の電気的アクチェータ22aを増速側に作動させ
て左走行クローラ2aの速度を速くする一方、右の電気
的アクチェータ22bを減速側に作動して右走行クロー
ラ2bの速度を遅くし、右への旋回を実行することがで
きるので、走行機体の左右方向の操舵操作を実行できる
のである。
【0031】この場合の旋回程度(旋回半径の大小)
は、操作レバー30を中立位置から左右への傾動角度θ
2が大きい程旋回半径が小さくなるようにするのであ
り、操作レバー30の傾動角度θ2と旋回ポテンショメ
ータ47の出力値(ひいては左右両電気的アクチェータ
22a,22bの出力値(電流値)→走行クローラの速
度→旋回半径)との関係を直線的比例関係とせず、図8
に示すように、3次曲線等の曲線的増加関数または曲線
的減少関数関係とし、且つ直進ゾーン及びその近傍で
は、変化率が零→微小となるようにし、操作レバー30
の傾動角度θ2が大きくなるに従って、走行車両の速度
が大きくなり、旋回半径が小さくなるようにするのであ
る。このようにすれば、操作者の操作レバーの傾動感覚
と実際の旋回程度の感覚がマッチングすることとなる。
【0032】次に、図9〜図11で示すフローチャート
に従って、車速制御の態様を説明する。図9はメインフ
ローチャートを示し、スタートに続き、ステップ901 に
て前記自動車速スイッチがONか否を判別し、自動車速
スイッチがONのとき(yes のとき)には、ステップ90
2 にて自動車速制御サブルーチンに入る。この自動車速
制御では、刈取速度や脱穀の作業によるエンジンの負荷
状態を考慮に入れて、最適のエンジン回転数を保持する
車速でコンバインを走行させる制御を実行するものであ
る。
【0033】また、自動車速スイッチがOFFのとき
(noのとき)にはステップ903 にて手動車速制御サブ
ルーチンに入る。この手動車速制御サブルーチンは、機
体の直進走行速度の変更や旋回操向の程度( 旋回速度ひ
いては旋回半径)の変更を、前記操作レバー30の回動
操作にて作業者が任意に実行できるものであり、自動車
速制御時や、自動操向制御時に割り込んで実行できる優
先操作でもある。
【0034】この手動車速制御サブルーチンでは、作業
者が前記一本の操作レバー30の前方向または後方向に
回動傾斜させることにより、その角度に応じた車速ポテ
ンショメータ38の出力信号にて車速の目標値がセット
され、左右でトルクの異なる油圧ポンプ20a,20b
の両方の斜板71,71の角度を所定の値にセットし、
コンバインを所定の目標値の速度で直進走行させるもの
である。現在の車速が目標値になっているか否かは車速
センサー25a,25bにて検出し、フイードバック制
御される。
【0035】これらの場合、操作レバー30を直立状態
では左右両油圧モータの回転速度とも零(中立位置)で
あり、左右両側に傾斜させずに前傾斜すれば、走行機体
1前進であり、且つその傾斜角度(θ1)が大きくなる
程前進速度が大きくなる。同様に操作レバー30を左右
両側に傾斜させずに後傾すると走行機体1は後退し、操
作レバーの後傾角度が大きくなるとそれに比例して後退
速度も大きくなる。
【0036】なお、操作レバー30を前傾(車速ポテン
ショメータの前進ゾーン)から後傾(車速ポテンショメ
ータの後退ゾーン)へ、その反対の前傾から後傾へ回動
するとき、前記中立位置(略垂直状態)の位置を通過す
れば、適宜時間(実施例では略1秒間)走行速度零の状
態を保持(ニュートラルの出力値を一定時間保持)して
から前進から後退、又は後退から前進するように切り換
え、機械的機構の損傷防止、走行操作時の衝撃を無くす
るようにしている。
【0037】また、操作レバー30は左右方向にも回動
(傾斜)可能であるが、左右傾斜角度(θ2)が所定の
僅少範囲内にある(旋回ポテンショメータ47の出力が
直進ゾーン内にある)ときには、左右旋回を実行しない
いわゆる不感帯としている。図10は手動車速制御サブ
ルーチンを示し、ステップ1001にて、芯地旋回スイッチ
61がONされているか否かを判別し、yes(芯地旋回ス
イッチ61がON)のときには、芯地旋回車速制御(ス
テップ1002) を実行し、no(芯地旋回スイッチ61がO
FF)のときには、次のステップ1003にて旋回ポテンシ
ョメータ47が直進ゾーン内(操作レバー30の左右回
動(傾斜)角度(θ2)が所定の僅少範囲内)にあるか
否かを判別し、yes(直進ゾーン内)のときには、後述の
直進車速制御(ステップ1004) を実行し、no(直進ゾー
ン範囲外)のときには、後述の旋回車速制御(ステップ
1005) を実行するのである。 〔直進車速制御(ステップ1004) のサブルーチン〕( 図
11参照) この状態では、芯地旋回スイッチ61はOFFであり、
ステップ1101で車速ポテンショメータ38の出力信号が
変化するか否かを判別する。車速ポテンショメータ38
の出力信号が変化しないとき(noのとき)は、操作レバ
ー30を動かさなかったときであり、その状態の車速を
維持する。
【0038】作業者が操作レバー30を前傾または後傾
させると、ステップ1101でyes となり、ステップ1102で
は、右電気的アクチェータ22bのソレノイドに所定の
目標電流値MR1を有する出力信号を送り、同様に、ス
テップ1103では左電気的アクチェータ22aのソレノイ
ドに各々所定の目標電流値ML1を有する出力信号を送
る。但し、これらの目標電流値は絶対値が100 mAより小
の範囲内であるときとする。
【0039】この目標電流値は、例えば操作レバー30
の傾斜角度に対応する車速ポテンショメータ38の出力
値(SP)に対して、該出力SPに比例する比例関数f1
(SP)を、予め制御手段60内の記憶部に設定したマッ
プ若しくは関数表にて選択し、この比例関数により、右
目標値MR1 =f1(SP)と、左目標値ML1 =MR1×f
2を演算する。この関数f2は、右電気的アクチェータ2
2bのソレノイドに対する補正電流値HR1の関数であ
る。
【0040】このように、車速ポテンショメータ38の
出力信号の変化に応じて、目標電流値を出力して、適宜
時間T1(例えば、400m秒)経過したか否かをステップ
1104で判別し、T1時間経過すれば(yes のとき)、右
車速センサー25bの出力信号と左車速センサー25a
との出力信号(いずれもパルスで出力される)との差が
±1パルスであるか否かを判別する(ステップ1105) 、
前記差が±1パルス以内であるとき(yes のとき)に
は、左右両走行クローラ2a,2bが同方向に駆動し、
且つ両者の走行速度が一致していることになる。
【0041】ステップ1105でnoのときには、ステップ11
06でさらに左電気的アクチェータ22aのソレノイドの
電流値(現在値)が、−100mA 以下または+100mA 以上
であるか否を判別し、noのとき(左電気的アクチェータ
22aのソレノイドの電流値(現在値)が、絶対値100m
A 以内であるとき) には、右車速センサー25bの出力
信号と左車速センサー25aとの出力信号との差が±1
パルスになるように、左電気的アクチェータ22aのソ
レノイドの電流値を増減制御する(ステップ1107) 。反
対にyes のとき(左電気的アクチェータ22aのソレノ
イドの電流値(現在値)が最大値を越えるかまたは最小
値を越えているとき)には、右電気的アクチェータ22
bのソレノイドの電流値を増減させる(ステップ1108)
【0042】このように制御するのは、次のような理由
による。即ち、籾タンク6の位置する側がコンバインの
右側であることから、当該籾タンク6内に貯留する穀粒
積載量が多くなるに従って、コンバインの右側に重心が
偏るので、右側の油圧ポンプ20bに負荷(トルク)
が、左側の油圧ポンプ20aの負荷より多くなる。従っ
て、左右両油圧ポンプ20a,20bの油量が同じであ
ると、右旋回勝手になる。
【0043】これを補正して直進走行する制御を実行す
る場合、右側の油圧モータ21bに既に所定の油量を送
るべく、右電気的アクチェータ22bのソレノイドの電
流値(現在値)を相当程度高めているから、この電流値
をさらに増大させる制御の余裕が少ない。この状態で左
側の電気的アクチェータ22aの電流値(現在値)を基
準にして右側の電流値を増大させると、その最大値にす
ぐに到達し、その最大値に到達すると、電流値を下げる
しか方法がなく、そうすると、さらに激しく右旋回する
から、直進制御するには、左右両油圧モータ21a,2
1bへ送る油量を大幅に減少させるという制御を実行し
なければならなくなる。これでは、直進速度を大幅に減
速することになる。
【0044】本実施例のように、既に負荷が掛かってい
る側(右側)の右電気的アクチェータ22bのソレノイ
ドの電流値(現在値)を基準とし、これに合わせるよう
に左側の電気的アクチェータ22aの電流値を増減制御
し、また、左側の電気的アクチェータ22aの電流値
(現在値)が最大値または最小値を越すと、はじめて右
電気的アクチェータ22bのソレノイドの電流値を増減
するという制御を実行することで、右側の走行速度を減
速することなく、これに略一致するように左側の走行速
度を変更でき、コンバインの左右の積載量の如何に拘ら
ず速度を大幅に変化しない状態の元で直進できるので、
直進性能が向上するのである。
【0045】なお、前記目標電流値の修正は、適宜時間
経過(例えば400m秒) ごとに更新するものとする。 〔旋回車速制御(ステップ1005) 〕(図12参照) この制御では、作業者が操作レバー30を前傾または後
傾させた状態で右に傾斜させると右旋回し、左に傾斜せ
さると左旋回する。
【0046】そして、左右両走行クローラ2a,2bを
同方向に駆動し、且つ、旋回内側の走行クローラに対す
る油圧モータの回転数を減速し、旋回外側の走行クロー
ラに対する油圧モータの回転数を増大させるのであり、
この場合、旋回直前時の走行作業機における左右両走行
クローラ2a,2bにおける各油圧モータの回転数を制
御する油圧ポンプの斜板71,71傾斜角度を調節する
ための電気的アクチェータ22a,22bへの出力信号
値を基準にして、旋回時の走行クローラに対する油圧モ
ータ21a,21bの回転数を制御する油圧ポンプ20
a,20bの斜板傾斜角度を調節するための電気的アク
チェータ22a,22bへの出力信号値を増減補正する
のであり、この補正の一例は旋回直前時の左右の油圧ポ
ンプ20a,20bの出力(吐出流量)の和、換言すれ
ば、旋回直前時の左右の電気的アクチェータ22a,2
2bへの出力信号値(電流値)の和Ia+Ib=Ioを
求め、次いで旋回時における、増加させた側の電気的ア
クチェータ22aの電流値(Ia+ΔI)、減少させた
側の電気的アクチェータ22bの電流値(Ib+ΔI)
を求め、その和(Ia+ΔI)+(Ib+ΔI)=Io
が、前記旋回直前時の電流値の和Ioと常時一致するよ
うにして、旋回制御を実行するのである(図12参
照)。
【0047】または、前記旋回直前時の左右両電気的ア
クチェータ22a,22bへの出力信号値(電流値)の
和Ia+Ib=Ioの値を考慮するすることなく、旋回
速度(旋回半径)を変更させるときでも、速度増加側
(旋回外側)の走行クローラに対する出力を制御する電
気的アクチェータの電流値(電流値増加側)と、速度減
速側の走行クローラに対する出力を制御する電気的アク
チェータの電流値(電流値減少側)との和が常に一定に
なるように、制御するのである。この場合、図12のよ
うな直線的関係で和が一定となるようにしても良いし、
図8のように曲線的変化の割合で和が一定となるように
しても良い。
【0048】さらに、言い換えると、左右の電気的アク
チェータ22a,22bへの出力信号値(電流値)は、
左右各走行クローラ2a,2bの駆動力に比例している
ことになるから、前記の旋回時の速度制御では、旋回
時における増速側と減速側の左右走行クローラ2a,2
bの駆動力の和が直進時の左右走行クローラ2a,2b
の駆動力の和に常に等しくなるようにするか、旋回時
における増速側と減速側の左右走行クローラ2a,2b
の駆動力の和が常に等しくなるように制御するのであ
る。
【0049】前記のようにすれば、直進走行から旋回
走行に入るときに、急激に減速したように感じたり、反
対に旋回走行から直進走行に移るときに、急加速したよ
うに感じることがなく、操縦者に不安感を与えることが
ない。また、前記のようにすれば、旋回の程度(旋回
半径の大小または旋回時の速度の早い・遅い)の違いに
より、走行クローラの駆動力不足に陥ることがない。特
に低速で小半径の旋回時に駆動力不足にて走行車両が停
止してしまうような不都合がなくなる。
【0050】旋回制御の一実施例として、旋回直前(例
えば0 〜400m秒前) の直進時の右側の油圧ポンプ20b
の出力VL1、左側の油圧ポンプ20aの出力VR1と
し、例えば、左旋回すべく作業者が操作レバー30を左
側に向かって適宜角度θ2倒すとき、旋回直前の直進車
速における操作レバー30の前傾斜角度に対応する車速
ポテンショメータ38の直進時出力値(SP)を読み込
む。
【0051】つぎに、旋回外側に対応する右電気的アク
チェータ22bに送る出力信号の右目標値MR2と、旋
回内側に対応する左電気的アクチェータ22aに送る出
力信号の左目標値ML2を演算する。この場合、前記旋
回開始直前(適宜時間前)の左右油圧ポンプの出力比率
(VL1/VR1)に比例する前記左右両アクチェータ
のソレノイドの電流値の比例関数f3(SP)を演算する一
方、操作レバー30の左右方向の傾斜角度θ2に対応す
る旋回ポテンショメータ47の出力値(TP)とすると
き、この出力値TPに比例する比例関数f4(TP)及びf5
(TP)を演算して求め、これらの比例関数により、旋回
外側に対応する右電気的アクチェータ22bに送る出力
信号の右目標値MR2=f4(TP)×f1(SP)と、旋回内
側に対応する左電気的アクチェータ22aに送る出力信
号の左目標値ML2=MR2×f5(TP)、MR2×f5
(TP)=f4(TP)×f1(SP)×f5(TP)とを、制御手段
60にて演算するのである。この場合、前記MR2+M
L2=一定値(C)とし、旋回程度を変更したとき、例
えば、θ2+Δθとしたとき、前記MR2→MR2+Δ
Mになるとすれば、他方のML2→ML2−ΔMとし
て、常時左右両電気的アクチェータに送る出力信号の左
目標値の和が一定となるように制御するのである。
【0052】なお、副変速装置18で、スイッチ62,
63,64のON・OFFにより、低速、中速、高速に
切り換えたときには、車速ポテンショメータ38の出力
値を電気的に変更するのであり、例えば、主変速装置1
7での速度値10に対して副変速の高速時の速度値は1
2、中速時は8、低速時は6の比率となるように切り換
えることができる。
【0053】そして、この副変速装置18での各変速操
作時(高速,中速,低速)における直進走行時の速度に
対する旋回走行時の速度と、芯地旋回走行時の速度との
比率を、図13に示すように設定する。例えば、中速時
の直進走行で1/1 のとき、旋回走行では 3/4の速度と
し、芯地旋回走行時には1/2 の速度となるようにするの
である。
【0054】このようにして、高速で直進した状態から
旋回に移るに際してより大きい減速にして、旋回時の安
全を図る一方、低速で直進した状態から旋回に移るに際
しては、駆動力不足にならず安定した走行が実現できる
ようにするのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの平面図である。
【図2】コンバインの側面図である。
【図3】伝動系及び自動調節手段の概略図である。
【図4】操作レバー装置の側面図である。
【図5】図4のV−V線矢視図である。
【図6】制御手段のブロック図である。
【図7】操作レバーの前後傾斜角度θ1と速度変化の関
係を示す図である。
【図8】操作レバーの左右傾斜角度θ2と電気的アクチ
ェータへの出力値との関係を示す図である。
【図9】メインフローチャートである。
【図10】手動車速制御のサブルーチンフローチャート
である。
【図11】直進制御のサブルーチンフローチャートであ
る。
【図12】操作レバーの左右傾斜角度θ2と電気的アク
チェータへの電流値との関係を示す図である。
【図13】副変速装置での直進走行に対する旋回走行時
と芯地旋回走行時の速度変動比率を示す図である。
【符号の説明】 1 走行機体 2a,2b 走行クローラ 3 脱穀装置 7 刈取前処理装置 16 エンジン 20a,20b 油圧ポンプ 21a,21b 油圧モータ 22a,22b 電気的アクチェータ 28 操作レバー装置 30 操作レバー 25a,25b 車速センサー 38 車速ポテンショメータ 47 旋回ポテンショメータ 60 制御手段 71,71 斜板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧ポンプ及び油圧モータから成る左右
    別々の油圧式駆動手段にて、走行作業機における左右一
    対の走行クローラを各々駆動するように構成し、前記左
    右各々の油圧モータの回転数を、油圧ポンプに対する電
    気的アクチェータへの出力信号値の増減により制御し
    て、直進及び左右旋回の操向制御をする走行車両におい
    て、旋回制御時の左右走行クローラの駆動力の和が、常
    に一定になるように、旋回内側と外側との油圧ポンプの
    出力を決定する制御手段を設けたことを特徴とする走行
    車両における操向制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019113960A (ja) * 2017-12-21 2019-07-11 株式会社クボタ 自動操舵システム
CN114313003A (zh) * 2022-01-21 2022-04-12 江苏英拓动力科技有限公司 无人履带车电控静液转向动力系统
US11317557B2 (en) 2017-12-18 2022-05-03 Kubota Corporation Automatic steering system and automatic steering method

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