JPH09217890A5 - - Google Patents
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【発明の名称】フレキシブル熱絶縁パネル及びその製造方法
【特許請求の範囲】
【請求項1】多孔性のエンベロープ(1,15)に収容されて固められた微粒子から成る微孔性絶縁材料(7,19)のブロックを包含し、このブロックはその表面で前記エンベロープの小孔へ前記絶縁材料(7,19)の微粒子が入り込むことにより前記エンベロープに結合されるフレキシブル熱絶縁パネル(9,21)において、前記エンベロープ(1,15)は少なくとも一部分が伸縮性材料から成り、この伸縮性材料が前記固められたブロックに結合されたままの状態で、前記固められたブロック及びこのブロックに結合された前記エンベロープの伸縮性材料を平坦でない表面に適合させることができるようにしたことを特徴とするフレキシブル熱絶縁パネル。
【請求項2】伸縮性材料、特にメリヤス形状のものが、たとえば非金属又は金属の天然又は合成材料から成るヤーン、スレッド、ファイバー又はフィラメント材料のインターロックされたループから成る請求項1記載のパネル。
【請求項3】メリヤスが、コットン、ポリエステル又はポリアミド材料のような高分子プラスチック材料及びガラス材料のひとつ又はそれ以上から成る請求項2記載のパネル。
【請求項4】伸縮性材料が、クレープ紙のような伸縮特性を有する紙材料から成る請求項1記載のパネル。
【請求項5】伸縮性材料が、その平面において、一方の方向が他方の方向と比べて大きな伸縮性を有するように作られている請求項1〜4のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項6】伸縮性材料から成るエンベロープが、チューブ(1)の形状で用意されている請求項1〜5のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項7】エンベロープ(15)が、伸縮性材料(12)と、特に織物形状をしたガラス繊維材料のような非伸縮性材料(13)である多孔性材料とから成るように用意され、パネル(21)は、選択的に、第1及び第2の対置された主要な表面を有し、前記第1の表面が前記伸縮性材料(12)から成るエンベロープ材料によって覆われ、また前記第2の表面が前記非伸縮性材料(13)から成るエンベロープ材料によって覆われている請求項1〜5のいずれかの一項に記載のパネル。
【請求項8】少なくとも一部分が多孔性の伸縮性材料から成るエンベロープ(1,15)を用意すること、
微粒子から成る微孔性絶縁材料(7,19)を前記エンベロープの中に導入すること、及び
前記エンベロープ(1,15)の外側に圧力を加え、前記絶縁材料(7,19)をブロック形状に固めかつブロック表面で前記エンベロープの小孔へ前記絶縁材料(7,19)の微粒子を入り込ませることにより前記エンベロープの伸縮性材料を前記ブロックの表面に結合すること、
を包含し、これにより、前記エンベロープの伸縮性材料が前記固められたブロックに結合されたままの状態で、前記固められたブロック及びこれに結合された前記エンベロープの伸縮性材料を平坦でない表面に適合させることができるようにしたフレキシブル熱絶縁パネル(9,21)の製造方法。
【請求項9】微粒子から成る微孔性絶縁材料(7,19)の固め中にこの絶縁材料を収容しているエンベロープ(1,15)の寸法を制御する手段を設けて、前記エンベロープ(1,15)の外側に圧力を加え、寸法を制御する前記手段は、特に、前記エンベロープに圧力を加える前に前記微粒子から成る微孔性絶縁材料を収容している前記エンベロープが配置されるキャビティを画成するフレーム(5,17)を包含し、このフレーム(5,17)は、選択的に、圧力を加えるためのプレスのダイプレートに設けられているか又はこのダイプレートと一体にされている請求項8記載の方法。
【請求項10】伸縮性材料から成るエンベロープ(1,15)は、微粒子から成る微孔性絶縁材料(7,19)がその中に導入される間部分的に引き伸ばされ、特に、前記微粒子から成る微孔性絶縁材料がその中に導入される前に部分的に引き伸ばされてフレームワーク(5,17)に固定される請求項8又は9記載の方法。
【請求項11】フレームワークは、圧力が加えられている時に絶縁材料(7,19)を収容しているエンベロープ(1,15)の寸法を制御するのに使用されるフレーム(5,17)から成る、請求項9に従属する請求項10記載の方法。
【請求項12】伸縮性材料、特にメリヤスが、たとえば非金属又は金属の天然又は合成材料から成るヤーン、スレッド、ファイバー又はフィラメント材料のインターロックされたループから成る請求項8〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】メリヤスが、コットン、ポリエステル又はポリアミド材料のような高分子プラスチック材料及びガラス材料のひとつ又はそれ以上から成る請求項12記載のパネル。
【請求項14】伸縮性材料が、クレープ紙のような伸縮特性を有する紙材料から成る請求項8〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】伸縮性材料が、その平面において、一方の方向が他方の方向と比べて大きな伸縮性を有するように作られている請求項8〜14のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、微孔性絶縁材料を包含する熱絶縁パネル及びその製造方法に関する。特に、本発明は、熱絶縁パネルが結合される構造物の平坦でない面、たとえば曲面に対し、製造後に熱絶縁パネルを適合させることができるようにするフレキシブルな絶縁パネルに関する。
【0002】
用語「微孔性」とは、ここでは、セル又は空隙の最大サイズがNTPおける空気分子の平均自由通路よりも小である(すなわち、100nm程度又はそれよりも小さい)多孔性又はセルラー材料を表示するものとして使用される。かかる意味で微孔性である材料は、空気伝導(すなわち、空気分子間の衝突)による熱移動が非常に低いことを示す。このような微孔性材料はエーロゲル(液相を気相によって置換し、これにより、ゲルが液から直接に乾燥される際に生ずる縮みを回避したゲルである)を含む。実質的に同一の構造は、制御下における液からの沈殿によっても得られる(沈殿の間、開放格子沈殿物を得るため温度及びpHが制御される)。他の同等の開放格子構造体は、粒子の実質的部分が最大粒径100nmより小を有するものであるピロゲニック(ヒュームド)タイプ又はエレクトロサーマルタイプのものを含む。これらの材料(例えばシリカ、アルミナ、他の金属酸化物又は炭素を基材とする)は、いずれも、上述の如き微孔性の組成物の調製に使用される。
【0003】
選択的に、補強するために結合剤が加えられ、このような場合には、結合剤を硬化させるために熱処理が必要になるだろう。
【0004】
公知の高性能の微孔性熱絶縁材料は、圧縮して取扱い可能な形状に固めた微孔性のシリカ粒子から成り、そして典型的にはセラミックファイバー補強材及びルチル粉末乳白剤を含有している。このような微孔性熱絶縁材料は、たとえば英国特許GB−A−1 350 661号に記載されている。
【0005】
絶縁材料は、材料を十分に高い密度に圧縮することにより、実質的に剛体の形状として取り扱うのに十分な強度になるスラブ又はパネルとして提供されるだろう。しかしながら、圧縮される材料にとってはエンベロープ又はスキンの中に収容されるのがより一般的なことであり、このエンベロープ又はスキンが、圧縮される材料の補強とダストなしの表面を提供する。
【0006】
エンベロープに収容され、引張ひずみを生じせしめる微孔性絶縁材料のコアから成るパネルは、特に良好に取り扱うことができ、このようなパネルはたとえば上記英国特許GB−A−1 350 661号に記載されている。この英国特許に記載されている製造方法において、エンベロープは、たとえば互いに重ね合わせられて配置されて3辺の回りを一緒に縫われた多孔性ウーブンガラス織物の2枚の長方形シートにより形成されている。そして、粉末化された微孔性絶縁材料がエンベロープの中に注入され、その後エンベロープは完全に封鎖される。このようにして絶縁材料が詰め込まれたエンベロープは、その後、プレス装置の対置している一対のプレート間で圧縮させられ、その作動中、絶縁材料の中の空気がウーブンガラス織物を通して追い出されて、エンベロープ内の圧力が増加する。これによって、引張ひずみがガラス織物のエンベロープに生ずる。エンベロープを圧縮した絶縁材料に結合することは、ガラス織物から成るエンベロープの小孔に絶縁材料の微粒子が入り込む結果、生ずる。ぴんと張られたガラス織物は、パネルに剛性を与え、このパネルは実質的にフレキシブルではなく、したがってパイプのように曲がった物体の回りを包むことができない。
【0007】
このようなウーブンガラス織物に代えて、コットン製の多孔性エンベロープを提供することが提案され、これにより、剛性が幾分小さくて多少のフレキシビリティを備えている平らなパネルが提供され、このパネルはそのフレキシビリティにより多少曲がっている表面に適合するような形状となることができる。しかしながら、このようなコットン織物は、これまで、ガラス織物と同様の方法で織り込まれた形状をしており、製造されたパネルは、たとえば直径が約219mmのパイプの回りを包むことができるほどにフレキシブルであるとは言えなかった。
【0008】
このため、よりフレキシブルなパネルを作るための種々の手段が適用されてきた。たとえば、パネルは、一方の主要な表面を形成するエンベロープ材料を対向する他方の主要な表面を形成するエンベロープ材料に縫い合わせるためにパネルを貫く縫合わせ作業により不規則な形状をした表面に適合するように作ることができる。しかしながら、圧縮された微孔性絶縁体がエンベロープ材料の表面カバーシート間に収容されている。したがって、パネルを貫く縫合わせ作業は、長方形の格子パターンを作り、その結果、キルティングされた多少フレキシブルな形状のパネルが得られる。
【0009】
フレキシビリティを与える他の方法は、パネルをスラット形状に作り、これにより、エンベロープ内に収容されて圧縮された絶縁体の個々のストリップが縫い合わせラインの手段によってお互いにヒンジ結合される。このようなスラット形状のパネルは、パイプのような円筒形物体の形状に容易に適合する。
【0010】
以上述べたキルティング及びスラット形状に作る従来技術の方法は、しかしながら、複雑な製造工程を必要とする。したがって、本発明の目的は、円筒形状の表面のように、明らかに平坦ではない表面に容易に追従して適合する、簡単な構造の圧縮された微孔性絶縁材料から成るフレキシブルなパネルを提供することにある。
【0011】
一態様によれば、本発明は、多孔性のエンベロープに収容されて固められた微粒子から成る微孔性絶縁材料のブロックを包含し、このブロックはその表面で前記エンベロープの小孔へ前記絶縁材料の微粒子が入り込むことにより前記エンベロープに結合されるフレキシブル熱絶縁パネルにおいて、前記エンベロープは少なくとも一部分が伸縮性材料から成り、この伸縮性材料が前記固められたブロックに結合されたままの状態で、前記固められたブロック及びこのブロックに結合された前記エンベロープの伸縮性材料を平坦でない表面に適合させることができるようにしたことを特徴とするフレキシブル熱絶縁パネルを提供する。
【0012】
他の態様によれば、本発明は、
少なくとも一部分が多孔性の伸縮性材料から成るエンベロープを用意すること、
微粒子から成る微孔性絶縁材料を前記エンベロープの中に導入すること、及び
前記エンベロープの外側に圧力を加え、前記絶縁材料をブロック形状に固めかつブロック表面で前記エンベロープの小孔へ前記絶縁材料の微粒子を入り込ませることにより前記エンベロープの伸縮性材料を前記ブロックの表面に結合すること、
を包含し、これにより、前記エンベロープの伸縮性材料が前記固められたブロックに結合されたままの状態で、前記固められたブロック及びこれに結合された前記エンベロープの伸縮性材料を平坦でない表面に適合させることができるようにしたフレキシブル熱絶縁パネルの製造方法を提供する。
【0013】
好適には、微粒子から成る微孔性絶縁材料の固め中にこの絶縁材料を収容しているエンベロープの寸法を制御する手段を設けて、前記エンベロープの外側に圧力を加える。適当には、寸法を制御する前記手段は、特に、前記エンベロープに圧力を加える前に前記微粒子から成る微孔性絶縁材料を収容している前記エンベロープが配置されるキャビティを画成するフレームを包含する。適当には、このフレームは、圧力を加えるためのプレスのダイプレートに設けられているか又はこのダイプレートと一体にされている。
【0014】
有益には、伸縮性材料から成るエンベロープは、微粒子から成る微孔性絶縁材料がその中に導入される間部分的に引き伸ばされる。適当には、前記微粒子から成る微孔性絶縁材料がその中に導入される前に部分的に引き伸ばされて、例えば、クランピングによりフレームワークに固定される。このフレームワークは、圧力が加えられている時に絶縁材料を収容しているエンベロープの寸法を制御するのに使用されるフレームから成ることができる。
【0015】
伸縮性材料は、絶縁材料のブロックを支持して保持しながら、特にパネルがこれとの結合を望まれる曲面に適合するために曲げられた時、パネルの曲げにより容易に引き伸ばされる(これは、伸張とも称される)性質を有する。
【0016】
伸縮性材料は、たとえば非金属又は金属の天然又は合成材料から成るヤーン、スレッド、ファイバー又はフィラメント材料のインターロックされたループから成ることができる。
【0017】
ヤーンのインターロックされたループから成る伸縮性材料は、好適には、メリヤスから成る。
【0018】
好適には、メリヤスはコットン、ポリエステル又はポリアミド材料のような高分子プラスチック材料及びガラス材料のひとつ又はそれ以上から成る。
【0019】
選択的に、伸縮性材料は、伸縮特性を有する紙材料、特にクレープ紙から成ることができる。
【0020】
伸縮性材料は、もしも必要であれば、その平面において、一方の方向が他方の方向と比べて、大きな伸縮性を有するように作ることができる。これは、パネルの正確な寸法制御が要求されまたパネルのフレキシビリティを特別の方向に最大にすることが望まれる場合に、利益があるであろう。
【0021】
伸縮性材料から成るエンベロープは、チューブの形状で用意することができる。
【0022】
エンベロープは、一部分が伸縮性材料から成り、かつ他の一部分が伸縮性材料でない多孔性材料から成るように用意することができる。
【0023】
この方法では、フレキシブル熱絶縁パネルは第1及び第2の対置された主要な表面を有するように作られ、第1の表面は伸縮性のエンベロープ材料によって覆われ、また第2の表面は非伸縮性のエンベロープ材料によって覆われる。
【0024】
使用において、このような絶縁パネルは、第1の表面が引張り応力にさらされ、また第2の表面が圧縮応力にさらされるようにして、要求された平坦でない形状に曲げられる。
【0025】
伸縮性材料でない材料は、適当には、たとえば織物形状のガラス布材料から成ることができる。
【0026】
この構成のエンベロープは、伸縮性材料から成るシートと非伸縮性材料から成るシートとを互いに横たわって接触した状態に配置し、それからこの2枚のシートを一緒にそれらの縁に沿って、たとえば縫うことにより、あるいはステープル留めにより、あるいは粘着剤又は接着剤の手段により、あるいは加熱溶着により、あるいは粘着テープの手段により固定することによって、形成することができる。
【0027】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例について説明する。
【0028】
図1を参照するに、多孔性で伸縮性の布を材料としてなる細長いチューブ1が、フレキシブル熱絶縁パネル用のエンベロープ形成に使用するために用意されている。このチューブ1は、たとえばポリアミド繊維のような繊維のインターロックされたループから成るメリヤスから作られる。好適なこのような伸縮性の布は、たとえばTシャツのような衣服を製造するのに使用されるものである。メリヤスは、しかしながら、他の繊維材料、あるいは天然又は合成材料のヤーン、スレッド又はマルチフィラメント材料から成ることができる。他の材料の例は、コットン、ガラス、ポリエステル及び他のプラスチック材料がある。たとえ非金属絶縁材料が一般的に好適でも、編んだ金属ワイヤから成る金属の伸縮性材料もまた考慮されるべきである。
【0029】
伸縮性材料は、また、混合材料から成ることができる。
【0030】
選択的に、多孔性の伸縮性材料は、特にクレープ紙のような伸縮特性を有する紙材料から成ることができる。
【0031】
図2に示すように、エンベロープは、チューブ1を平らにし、一方の端部2を、ミシンを使用して、一列に並んだステッチの手段によって閉じることにより形成される。チューブの他方の端部3は、小さな穴4が残るのを許す以外は、一列に並んだステッチの手段により同様に閉じられる。ステッチによるチューブの端部の閉鎖に代えて、たとえばステープル留め、接着、加熱溶着又は粘着テープ使用のような他の方法が採用可能である。
【0032】
図3に示すように、チューブ1から形成されたエンベロープ(以下、エンベロープ1と称する)は、それから、多少引き伸ばされ、そしてその対向する両端部2及び3が、たとえば金属、木又はプラスチック製で、最後に要求されるフレキシブル絶縁パネルの形状や寸法に一致して寸法が決められた長方形のフレーム5にクランプされる。
【0033】
チューブ6は、フレーム5の端部の穴を通り抜けて、エンベロープの端部3の穴4を通ってエンベロープ1内に導入される。乾燥した微粒子から成る微孔性絶縁材料7は、たとえば、60重量パーセントのヒュームドシリカと、3重量パーセントの補強ガラスフィラメントと、37重量パーセントのチタニア(ルチル)乳白剤とから成り、チューブ6を通してエンベロープ1の中へ詰め込まれる。一例として、700グラムの絶縁材料がおおよそ670mmの長さで幅が400mmのエンベロープの中に詰め込まれる。チューブ6はその後に取り外され、そしてエンベロープ1の穴4は適当なプラグの挿入によって封鎖される。
【0034】
微孔性絶縁材料が詰め込まれたエンベロープ1を備えたフレーム5は、それから、プラテンプレス装置の下側ダイプレート8A上に載置される。このプレス装置は、微孔性絶縁材料が詰め込まれたエンベロープ1を下側プレート8Aと上側プレート8Bとの間にサンドイッチ状にはさむように作動される。微粒子から成る微孔性絶縁材料は、これによって加圧され、そして固められ、さらにその中に含まれている空気は、エンベロープ1の小孔を通り、そしてそこからフレーム5の縁部を通って、あるいはプレス装置のプレート8A、8Bに設けられた図示省略の穴を通って流出する。フレーム5は、圧力が加えられている間、微孔性絶縁材料が詰め込まれたエンベロープの寸法を制御する。ある適用にとっては、特に正確な寸法制御が要求されない場合には、フレーム5を省略することが可能になるかもしれない。
【0035】
熱絶縁パネル9は、このようにして製造され、プレス装置及びフレーム5から取り外された後、図4に示されている形状を有する。必要ならば、エンベロープ1に残った穴4が続いて封鎖されるだろう。プレス装置において圧力が加えられている間に、微孔性絶縁材料7のブロックがエンベロープ1の中に形成され、このブロックは、その表面の微孔性絶縁材料の微粒子がエンベロープの小孔へ入り込む結果、エンベロープに結合される。
【0036】
このようにして製造された絶縁パネル9は、本例では、厚さが約10mm、長さが約670mm及び幅が約410mmであるが、引き伸ばしに関するエンベロープの材料の能力の結果として、圧縮される微孔性絶縁材料のクラッキングを伴うことなく、そしてエンベロープ1と絶縁材料7との間の結合が失われることなく、熱絶縁される物体の回りを包むことができる程度にフレキシブルである。一例として、微孔性絶縁材料は好適には、押圧されている間に、約150Kg/m3から400Kg/m3までの間、典型的には約250Kg/m3の密度に圧縮される。
【0037】
このフレキシブル絶縁パネル9は、パイプのような円筒状の物体へ適用するのに特に適している。このことは図5に例示されている。
【0038】
たとえば直径が約219mmのパイプ10の回りをパネル9が包んだ後、パネル9は、パイプ10を完全に取り囲んでさらに曲げられ、そしてテープ11のような手段によって固定される。
【0039】
フレキシブル絶縁パネルは、これまで、直径約219mmの円筒状パイプの回りを包むことが可能な約15mmまでの厚さに製造されていた。しかしながら、本発明はこのような寸法によって制限されるものではない。本発明のパネルは、圧縮されて約250Kg/m3の密度を有する微孔性絶縁材料を包含する。密度をより高く、及び/又はより厚く製造されるパネルは、いくぶんフレキシブルの程度が劣ったものになる。
【0040】
絶縁パネルのエンベロープ1として使用される伸縮性材料、特にメリヤス形状又はクレープ紙形状のものは、その平面において、一方の方向が他方の方向と比べて大きい伸縮性を有している。このような場合には、従って、エンベロープを形成するために適用される材料の配置の方向は、得られるパネルのフレキシビリティを最適化するために、そしてまたその製造において最適の寸法制御を確実なものとするために選択されるだろう。
【0041】
伸縮性材料から成るチューブ1から作り始めるに代えて、2枚のシートを材料として用意することができる。この2枚のシートは、互いに横たわり、そして好適には縫着、ステープル留め、接着、又は加熱溶着により、あるいは粘着テープの手段によってそれらの縁部で互いに固定される。
【0042】
他の実施例においては、フレキシブル熱絶縁パネルが第1及び第2の対置された主要な表面を有して形成され、第1の表面は伸縮性のエンベロープ材料によって覆われ、そして第2の表面は非伸縮性材料のエンベロープ材料によって覆われる。
【0043】
図6によれば、多孔性で伸縮性を有する布を素材としてなるシート12が、非伸縮性の布素材を材料としてなるシート13と接触して横たわっている状態に配置される。シート12は、図1のチューブ1を参照してすでに記載したような伸縮性の布を素材としてなる。シート13は、好適には、ウーブンガラス布の素材から成る。シート12及び13は、縫着の手段によって(図7の符号14は縫着部分を示す)、あるいはステープル留め、接着又は加熱溶着の手段により、あるいはまた粘着テープの手段によって、互いにそれらの縁部に沿って固定される。エンベロープ15はこうして形成され、図7に示すように、小さな穴16が一端部に残されている。
【0044】
それから、図8に示すように、エンベロープ15は、たとえば金属、木又はプラスチックから成って、最終的に要求されるフレキシブル絶縁パネルの寸法に一致して寸法が決められた長方形のフレーム17の内側に配置される。
【0045】
チューブ18は、フレーム17の端部の穴を通り抜けて、エンベロープの端部の穴16を通ってエンベロープ15の中へ導入される。乾燥した微粒子から成る微孔性絶縁材料19は、たとえば、60重量パーセントのヒュームドシリカと、3重量パーセントの補強ガラスフィラメントと、37重量パーセントのチタニア(ルチル)乳白剤とから成り、チューブ18を通してエンベロープ15の中へ詰め込まれる。チューブ18はその後に取り外され、そしてエンベロープ15の穴16は適当なプラグの挿入によって封鎖される。
【0046】
微孔性絶縁材料が詰め込まれたエンベロープ15を備えたフレーム17は、それから、プラテンプレス装置の下側ダイプレート20A上に載置される。このプレス装置は、微孔性絶縁材料が詰め込まれたエンベロープ15を下側プレート20Aと上側プレート20Bとの間にサンドイッチ状にはさむように作動される。微粒子から成る微孔性絶縁材料は、これによって加圧され、そして固められ、さらにその中に含まれていた空気は、エンベロープ15の小孔を通り、そしてそこからフレーム17の縁部を通って、あるいはプレス装置のプレート20A、20Bに設けられた図示省略の穴を通って流出する。フレーム17は、圧力が加えられている間、微孔性絶縁材料が詰め込まれたエンベロープの寸法を制御する。しかしながら、このフレーム17は、特に正確な寸法制御が不可欠でない場合には、製造には、要求されないかもしれない。
【0047】
熱絶縁パネル21は、このようにして製造され、プレス装置及びフレームから取り外された後、図9に示される形状を有する。必要ならば、エンベロープ15に残った穴16が続いて封鎖されるだろう。このパネル21は、エンベロープの伸縮性布材料12によって覆われたひとつの主要な表面と、エンベロープの非伸縮性ウーブンガラス布材料13によって覆われた対向する主要な表面と有する。
【0048】
プレス装置において圧力が加えられている間に、微孔性絶縁材料のブロックがエンベロープの中に形成され、このブロックは、その表面の微孔性絶縁材料の微粒子がエンベロープの材料の小孔へ入り込む結果、エンベロープの材料12、13に結合される。
【0049】
このようにして製造されたパネルは、フレキシブルであり、図10に示されるように、たとえば円筒状のパイプ22のような絶縁される物体を取り囲むように曲げることができる。必要な曲げは、伸縮性布材料12によって覆われたパネルの主要な表面を外側に配置して、これにより引張り応力にさらし、また、非伸縮性ウーブンガラス布材料13によって覆われたパネルの対向する主要な表面を内側に配置してパイプ22と接触させ、これにより圧縮応力にさらすようにすることによって、達成される。
【0050】
曲げられたパネルは、テープ23の手段によってパイプ22に固定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフレキシブル絶縁パネルの第1の製造段階を示す斜視図である。
【図2】本発明によるフレキシブル絶縁パネルの第2の製造段階を示す斜視図である。
【図3】本発明によるフレキシブル絶縁パネルの第3の製造段階を示す斜視図である。
【図4】本発明によるフレキシブル絶縁パネルの斜視図である。
【図5】図4のフレキシブル絶縁パネルがパイプを絶縁する目的で適用された斜視図である。
【図6】本発明による他のフレキシブル絶縁パネルの第1の製造段階を示す斜視図である。
【図7】本発明による他のフレキシブル絶縁パネルの第2の製造段階を示す斜視図である。
【図8】本発明による他のフレキシブル絶縁パネルの第3の製造段階を示す斜視図である。
【図9】図6、7及び8の段階により製造された他のフレキシブル絶縁パネルの斜視図である。
【図10】図9のフレキシブル絶縁パネルがパイプを絶縁する目的で適用された斜視図である。
【符号の説明】
1 エンベロープ(チューブ)
2,3 端部
4,16 穴
5,17 フレーム
6,18 チューブ
9,21 熱絶縁パネル
10,22 パイプ
11,23 テープ
12 シート(伸縮性材料)
13 シート(非伸縮性材料)
14 縫着部分
15 エンベロープ
【特許請求の範囲】
【請求項1】多孔性のエンベロープ(1,15)に収容されて固められた微粒子から成る微孔性絶縁材料(7,19)のブロックを包含し、このブロックはその表面で前記エンベロープの小孔へ前記絶縁材料(7,19)の微粒子が入り込むことにより前記エンベロープに結合されるフレキシブル熱絶縁パネル(9,21)において、前記エンベロープ(1,15)は少なくとも一部分が伸縮性材料から成り、この伸縮性材料が前記固められたブロックに結合されたままの状態で、前記固められたブロック及びこのブロックに結合された前記エンベロープの伸縮性材料を平坦でない表面に適合させることができるようにしたことを特徴とするフレキシブル熱絶縁パネル。
【請求項2】伸縮性材料、特にメリヤス形状のものが、たとえば非金属又は金属の天然又は合成材料から成るヤーン、スレッド、ファイバー又はフィラメント材料のインターロックされたループから成る請求項1記載のパネル。
【請求項3】メリヤスが、コットン、ポリエステル又はポリアミド材料のような高分子プラスチック材料及びガラス材料のひとつ又はそれ以上から成る請求項2記載のパネル。
【請求項4】伸縮性材料が、クレープ紙のような伸縮特性を有する紙材料から成る請求項1記載のパネル。
【請求項5】伸縮性材料が、その平面において、一方の方向が他方の方向と比べて大きな伸縮性を有するように作られている請求項1〜4のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項6】伸縮性材料から成るエンベロープが、チューブ(1)の形状で用意されている請求項1〜5のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項7】エンベロープ(15)が、伸縮性材料(12)と、特に織物形状をしたガラス繊維材料のような非伸縮性材料(13)である多孔性材料とから成るように用意され、パネル(21)は、選択的に、第1及び第2の対置された主要な表面を有し、前記第1の表面が前記伸縮性材料(12)から成るエンベロープ材料によって覆われ、また前記第2の表面が前記非伸縮性材料(13)から成るエンベロープ材料によって覆われている請求項1〜5のいずれかの一項に記載のパネル。
【請求項8】少なくとも一部分が多孔性の伸縮性材料から成るエンベロープ(1,15)を用意すること、
微粒子から成る微孔性絶縁材料(7,19)を前記エンベロープの中に導入すること、及び
前記エンベロープ(1,15)の外側に圧力を加え、前記絶縁材料(7,19)をブロック形状に固めかつブロック表面で前記エンベロープの小孔へ前記絶縁材料(7,19)の微粒子を入り込ませることにより前記エンベロープの伸縮性材料を前記ブロックの表面に結合すること、
を包含し、これにより、前記エンベロープの伸縮性材料が前記固められたブロックに結合されたままの状態で、前記固められたブロック及びこれに結合された前記エンベロープの伸縮性材料を平坦でない表面に適合させることができるようにしたフレキシブル熱絶縁パネル(9,21)の製造方法。
【請求項9】微粒子から成る微孔性絶縁材料(7,19)の固め中にこの絶縁材料を収容しているエンベロープ(1,15)の寸法を制御する手段を設けて、前記エンベロープ(1,15)の外側に圧力を加え、寸法を制御する前記手段は、特に、前記エンベロープに圧力を加える前に前記微粒子から成る微孔性絶縁材料を収容している前記エンベロープが配置されるキャビティを画成するフレーム(5,17)を包含し、このフレーム(5,17)は、選択的に、圧力を加えるためのプレスのダイプレートに設けられているか又はこのダイプレートと一体にされている請求項8記載の方法。
【請求項10】伸縮性材料から成るエンベロープ(1,15)は、微粒子から成る微孔性絶縁材料(7,19)がその中に導入される間部分的に引き伸ばされ、特に、前記微粒子から成る微孔性絶縁材料がその中に導入される前に部分的に引き伸ばされてフレームワーク(5,17)に固定される請求項8又は9記載の方法。
【請求項11】フレームワークは、圧力が加えられている時に絶縁材料(7,19)を収容しているエンベロープ(1,15)の寸法を制御するのに使用されるフレーム(5,17)から成る、請求項9に従属する請求項10記載の方法。
【請求項12】伸縮性材料、特にメリヤスが、たとえば非金属又は金属の天然又は合成材料から成るヤーン、スレッド、ファイバー又はフィラメント材料のインターロックされたループから成る請求項8〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】メリヤスが、コットン、ポリエステル又はポリアミド材料のような高分子プラスチック材料及びガラス材料のひとつ又はそれ以上から成る請求項12記載のパネル。
【請求項14】伸縮性材料が、クレープ紙のような伸縮特性を有する紙材料から成る請求項8〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】伸縮性材料が、その平面において、一方の方向が他方の方向と比べて大きな伸縮性を有するように作られている請求項8〜14のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、微孔性絶縁材料を包含する熱絶縁パネル及びその製造方法に関する。特に、本発明は、熱絶縁パネルが結合される構造物の平坦でない面、たとえば曲面に対し、製造後に熱絶縁パネルを適合させることができるようにするフレキシブルな絶縁パネルに関する。
【0002】
用語「微孔性」とは、ここでは、セル又は空隙の最大サイズがNTPおける空気分子の平均自由通路よりも小である(すなわち、100nm程度又はそれよりも小さい)多孔性又はセルラー材料を表示するものとして使用される。かかる意味で微孔性である材料は、空気伝導(すなわち、空気分子間の衝突)による熱移動が非常に低いことを示す。このような微孔性材料はエーロゲル(液相を気相によって置換し、これにより、ゲルが液から直接に乾燥される際に生ずる縮みを回避したゲルである)を含む。実質的に同一の構造は、制御下における液からの沈殿によっても得られる(沈殿の間、開放格子沈殿物を得るため温度及びpHが制御される)。他の同等の開放格子構造体は、粒子の実質的部分が最大粒径100nmより小を有するものであるピロゲニック(ヒュームド)タイプ又はエレクトロサーマルタイプのものを含む。これらの材料(例えばシリカ、アルミナ、他の金属酸化物又は炭素を基材とする)は、いずれも、上述の如き微孔性の組成物の調製に使用される。
【0003】
選択的に、補強するために結合剤が加えられ、このような場合には、結合剤を硬化させるために熱処理が必要になるだろう。
【0004】
公知の高性能の微孔性熱絶縁材料は、圧縮して取扱い可能な形状に固めた微孔性のシリカ粒子から成り、そして典型的にはセラミックファイバー補強材及びルチル粉末乳白剤を含有している。このような微孔性熱絶縁材料は、たとえば英国特許GB−A−1 350 661号に記載されている。
【0005】
絶縁材料は、材料を十分に高い密度に圧縮することにより、実質的に剛体の形状として取り扱うのに十分な強度になるスラブ又はパネルとして提供されるだろう。しかしながら、圧縮される材料にとってはエンベロープ又はスキンの中に収容されるのがより一般的なことであり、このエンベロープ又はスキンが、圧縮される材料の補強とダストなしの表面を提供する。
【0006】
エンベロープに収容され、引張ひずみを生じせしめる微孔性絶縁材料のコアから成るパネルは、特に良好に取り扱うことができ、このようなパネルはたとえば上記英国特許GB−A−1 350 661号に記載されている。この英国特許に記載されている製造方法において、エンベロープは、たとえば互いに重ね合わせられて配置されて3辺の回りを一緒に縫われた多孔性ウーブンガラス織物の2枚の長方形シートにより形成されている。そして、粉末化された微孔性絶縁材料がエンベロープの中に注入され、その後エンベロープは完全に封鎖される。このようにして絶縁材料が詰め込まれたエンベロープは、その後、プレス装置の対置している一対のプレート間で圧縮させられ、その作動中、絶縁材料の中の空気がウーブンガラス織物を通して追い出されて、エンベロープ内の圧力が増加する。これによって、引張ひずみがガラス織物のエンベロープに生ずる。エンベロープを圧縮した絶縁材料に結合することは、ガラス織物から成るエンベロープの小孔に絶縁材料の微粒子が入り込む結果、生ずる。ぴんと張られたガラス織物は、パネルに剛性を与え、このパネルは実質的にフレキシブルではなく、したがってパイプのように曲がった物体の回りを包むことができない。
【0007】
このようなウーブンガラス織物に代えて、コットン製の多孔性エンベロープを提供することが提案され、これにより、剛性が幾分小さくて多少のフレキシビリティを備えている平らなパネルが提供され、このパネルはそのフレキシビリティにより多少曲がっている表面に適合するような形状となることができる。しかしながら、このようなコットン織物は、これまで、ガラス織物と同様の方法で織り込まれた形状をしており、製造されたパネルは、たとえば直径が約219mmのパイプの回りを包むことができるほどにフレキシブルであるとは言えなかった。
【0008】
このため、よりフレキシブルなパネルを作るための種々の手段が適用されてきた。たとえば、パネルは、一方の主要な表面を形成するエンベロープ材料を対向する他方の主要な表面を形成するエンベロープ材料に縫い合わせるためにパネルを貫く縫合わせ作業により不規則な形状をした表面に適合するように作ることができる。しかしながら、圧縮された微孔性絶縁体がエンベロープ材料の表面カバーシート間に収容されている。したがって、パネルを貫く縫合わせ作業は、長方形の格子パターンを作り、その結果、キルティングされた多少フレキシブルな形状のパネルが得られる。
【0009】
フレキシビリティを与える他の方法は、パネルをスラット形状に作り、これにより、エンベロープ内に収容されて圧縮された絶縁体の個々のストリップが縫い合わせラインの手段によってお互いにヒンジ結合される。このようなスラット形状のパネルは、パイプのような円筒形物体の形状に容易に適合する。
【0010】
以上述べたキルティング及びスラット形状に作る従来技術の方法は、しかしながら、複雑な製造工程を必要とする。したがって、本発明の目的は、円筒形状の表面のように、明らかに平坦ではない表面に容易に追従して適合する、簡単な構造の圧縮された微孔性絶縁材料から成るフレキシブルなパネルを提供することにある。
【0011】
一態様によれば、本発明は、多孔性のエンベロープに収容されて固められた微粒子から成る微孔性絶縁材料のブロックを包含し、このブロックはその表面で前記エンベロープの小孔へ前記絶縁材料の微粒子が入り込むことにより前記エンベロープに結合されるフレキシブル熱絶縁パネルにおいて、前記エンベロープは少なくとも一部分が伸縮性材料から成り、この伸縮性材料が前記固められたブロックに結合されたままの状態で、前記固められたブロック及びこのブロックに結合された前記エンベロープの伸縮性材料を平坦でない表面に適合させることができるようにしたことを特徴とするフレキシブル熱絶縁パネルを提供する。
【0012】
他の態様によれば、本発明は、
少なくとも一部分が多孔性の伸縮性材料から成るエンベロープを用意すること、
微粒子から成る微孔性絶縁材料を前記エンベロープの中に導入すること、及び
前記エンベロープの外側に圧力を加え、前記絶縁材料をブロック形状に固めかつブロック表面で前記エンベロープの小孔へ前記絶縁材料の微粒子を入り込ませることにより前記エンベロープの伸縮性材料を前記ブロックの表面に結合すること、
を包含し、これにより、前記エンベロープの伸縮性材料が前記固められたブロックに結合されたままの状態で、前記固められたブロック及びこれに結合された前記エンベロープの伸縮性材料を平坦でない表面に適合させることができるようにしたフレキシブル熱絶縁パネルの製造方法を提供する。
【0013】
好適には、微粒子から成る微孔性絶縁材料の固め中にこの絶縁材料を収容しているエンベロープの寸法を制御する手段を設けて、前記エンベロープの外側に圧力を加える。適当には、寸法を制御する前記手段は、特に、前記エンベロープに圧力を加える前に前記微粒子から成る微孔性絶縁材料を収容している前記エンベロープが配置されるキャビティを画成するフレームを包含する。適当には、このフレームは、圧力を加えるためのプレスのダイプレートに設けられているか又はこのダイプレートと一体にされている。
【0014】
有益には、伸縮性材料から成るエンベロープは、微粒子から成る微孔性絶縁材料がその中に導入される間部分的に引き伸ばされる。適当には、前記微粒子から成る微孔性絶縁材料がその中に導入される前に部分的に引き伸ばされて、例えば、クランピングによりフレームワークに固定される。このフレームワークは、圧力が加えられている時に絶縁材料を収容しているエンベロープの寸法を制御するのに使用されるフレームから成ることができる。
【0015】
伸縮性材料は、絶縁材料のブロックを支持して保持しながら、特にパネルがこれとの結合を望まれる曲面に適合するために曲げられた時、パネルの曲げにより容易に引き伸ばされる(これは、伸張とも称される)性質を有する。
【0016】
伸縮性材料は、たとえば非金属又は金属の天然又は合成材料から成るヤーン、スレッド、ファイバー又はフィラメント材料のインターロックされたループから成ることができる。
【0017】
ヤーンのインターロックされたループから成る伸縮性材料は、好適には、メリヤスから成る。
【0018】
好適には、メリヤスはコットン、ポリエステル又はポリアミド材料のような高分子プラスチック材料及びガラス材料のひとつ又はそれ以上から成る。
【0019】
選択的に、伸縮性材料は、伸縮特性を有する紙材料、特にクレープ紙から成ることができる。
【0020】
伸縮性材料は、もしも必要であれば、その平面において、一方の方向が他方の方向と比べて、大きな伸縮性を有するように作ることができる。これは、パネルの正確な寸法制御が要求されまたパネルのフレキシビリティを特別の方向に最大にすることが望まれる場合に、利益があるであろう。
【0021】
伸縮性材料から成るエンベロープは、チューブの形状で用意することができる。
【0022】
エンベロープは、一部分が伸縮性材料から成り、かつ他の一部分が伸縮性材料でない多孔性材料から成るように用意することができる。
【0023】
この方法では、フレキシブル熱絶縁パネルは第1及び第2の対置された主要な表面を有するように作られ、第1の表面は伸縮性のエンベロープ材料によって覆われ、また第2の表面は非伸縮性のエンベロープ材料によって覆われる。
【0024】
使用において、このような絶縁パネルは、第1の表面が引張り応力にさらされ、また第2の表面が圧縮応力にさらされるようにして、要求された平坦でない形状に曲げられる。
【0025】
伸縮性材料でない材料は、適当には、たとえば織物形状のガラス布材料から成ることができる。
【0026】
この構成のエンベロープは、伸縮性材料から成るシートと非伸縮性材料から成るシートとを互いに横たわって接触した状態に配置し、それからこの2枚のシートを一緒にそれらの縁に沿って、たとえば縫うことにより、あるいはステープル留めにより、あるいは粘着剤又は接着剤の手段により、あるいは加熱溶着により、あるいは粘着テープの手段により固定することによって、形成することができる。
【0027】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例について説明する。
【0028】
図1を参照するに、多孔性で伸縮性の布を材料としてなる細長いチューブ1が、フレキシブル熱絶縁パネル用のエンベロープ形成に使用するために用意されている。このチューブ1は、たとえばポリアミド繊維のような繊維のインターロックされたループから成るメリヤスから作られる。好適なこのような伸縮性の布は、たとえばTシャツのような衣服を製造するのに使用されるものである。メリヤスは、しかしながら、他の繊維材料、あるいは天然又は合成材料のヤーン、スレッド又はマルチフィラメント材料から成ることができる。他の材料の例は、コットン、ガラス、ポリエステル及び他のプラスチック材料がある。たとえ非金属絶縁材料が一般的に好適でも、編んだ金属ワイヤから成る金属の伸縮性材料もまた考慮されるべきである。
【0029】
伸縮性材料は、また、混合材料から成ることができる。
【0030】
選択的に、多孔性の伸縮性材料は、特にクレープ紙のような伸縮特性を有する紙材料から成ることができる。
【0031】
図2に示すように、エンベロープは、チューブ1を平らにし、一方の端部2を、ミシンを使用して、一列に並んだステッチの手段によって閉じることにより形成される。チューブの他方の端部3は、小さな穴4が残るのを許す以外は、一列に並んだステッチの手段により同様に閉じられる。ステッチによるチューブの端部の閉鎖に代えて、たとえばステープル留め、接着、加熱溶着又は粘着テープ使用のような他の方法が採用可能である。
【0032】
図3に示すように、チューブ1から形成されたエンベロープ(以下、エンベロープ1と称する)は、それから、多少引き伸ばされ、そしてその対向する両端部2及び3が、たとえば金属、木又はプラスチック製で、最後に要求されるフレキシブル絶縁パネルの形状や寸法に一致して寸法が決められた長方形のフレーム5にクランプされる。
【0033】
チューブ6は、フレーム5の端部の穴を通り抜けて、エンベロープの端部3の穴4を通ってエンベロープ1内に導入される。乾燥した微粒子から成る微孔性絶縁材料7は、たとえば、60重量パーセントのヒュームドシリカと、3重量パーセントの補強ガラスフィラメントと、37重量パーセントのチタニア(ルチル)乳白剤とから成り、チューブ6を通してエンベロープ1の中へ詰め込まれる。一例として、700グラムの絶縁材料がおおよそ670mmの長さで幅が400mmのエンベロープの中に詰め込まれる。チューブ6はその後に取り外され、そしてエンベロープ1の穴4は適当なプラグの挿入によって封鎖される。
【0034】
微孔性絶縁材料が詰め込まれたエンベロープ1を備えたフレーム5は、それから、プラテンプレス装置の下側ダイプレート8A上に載置される。このプレス装置は、微孔性絶縁材料が詰め込まれたエンベロープ1を下側プレート8Aと上側プレート8Bとの間にサンドイッチ状にはさむように作動される。微粒子から成る微孔性絶縁材料は、これによって加圧され、そして固められ、さらにその中に含まれている空気は、エンベロープ1の小孔を通り、そしてそこからフレーム5の縁部を通って、あるいはプレス装置のプレート8A、8Bに設けられた図示省略の穴を通って流出する。フレーム5は、圧力が加えられている間、微孔性絶縁材料が詰め込まれたエンベロープの寸法を制御する。ある適用にとっては、特に正確な寸法制御が要求されない場合には、フレーム5を省略することが可能になるかもしれない。
【0035】
熱絶縁パネル9は、このようにして製造され、プレス装置及びフレーム5から取り外された後、図4に示されている形状を有する。必要ならば、エンベロープ1に残った穴4が続いて封鎖されるだろう。プレス装置において圧力が加えられている間に、微孔性絶縁材料7のブロックがエンベロープ1の中に形成され、このブロックは、その表面の微孔性絶縁材料の微粒子がエンベロープの小孔へ入り込む結果、エンベロープに結合される。
【0036】
このようにして製造された絶縁パネル9は、本例では、厚さが約10mm、長さが約670mm及び幅が約410mmであるが、引き伸ばしに関するエンベロープの材料の能力の結果として、圧縮される微孔性絶縁材料のクラッキングを伴うことなく、そしてエンベロープ1と絶縁材料7との間の結合が失われることなく、熱絶縁される物体の回りを包むことができる程度にフレキシブルである。一例として、微孔性絶縁材料は好適には、押圧されている間に、約150Kg/m3から400Kg/m3までの間、典型的には約250Kg/m3の密度に圧縮される。
【0037】
このフレキシブル絶縁パネル9は、パイプのような円筒状の物体へ適用するのに特に適している。このことは図5に例示されている。
【0038】
たとえば直径が約219mmのパイプ10の回りをパネル9が包んだ後、パネル9は、パイプ10を完全に取り囲んでさらに曲げられ、そしてテープ11のような手段によって固定される。
【0039】
フレキシブル絶縁パネルは、これまで、直径約219mmの円筒状パイプの回りを包むことが可能な約15mmまでの厚さに製造されていた。しかしながら、本発明はこのような寸法によって制限されるものではない。本発明のパネルは、圧縮されて約250Kg/m3の密度を有する微孔性絶縁材料を包含する。密度をより高く、及び/又はより厚く製造されるパネルは、いくぶんフレキシブルの程度が劣ったものになる。
【0040】
絶縁パネルのエンベロープ1として使用される伸縮性材料、特にメリヤス形状又はクレープ紙形状のものは、その平面において、一方の方向が他方の方向と比べて大きい伸縮性を有している。このような場合には、従って、エンベロープを形成するために適用される材料の配置の方向は、得られるパネルのフレキシビリティを最適化するために、そしてまたその製造において最適の寸法制御を確実なものとするために選択されるだろう。
【0041】
伸縮性材料から成るチューブ1から作り始めるに代えて、2枚のシートを材料として用意することができる。この2枚のシートは、互いに横たわり、そして好適には縫着、ステープル留め、接着、又は加熱溶着により、あるいは粘着テープの手段によってそれらの縁部で互いに固定される。
【0042】
他の実施例においては、フレキシブル熱絶縁パネルが第1及び第2の対置された主要な表面を有して形成され、第1の表面は伸縮性のエンベロープ材料によって覆われ、そして第2の表面は非伸縮性材料のエンベロープ材料によって覆われる。
【0043】
図6によれば、多孔性で伸縮性を有する布を素材としてなるシート12が、非伸縮性の布素材を材料としてなるシート13と接触して横たわっている状態に配置される。シート12は、図1のチューブ1を参照してすでに記載したような伸縮性の布を素材としてなる。シート13は、好適には、ウーブンガラス布の素材から成る。シート12及び13は、縫着の手段によって(図7の符号14は縫着部分を示す)、あるいはステープル留め、接着又は加熱溶着の手段により、あるいはまた粘着テープの手段によって、互いにそれらの縁部に沿って固定される。エンベロープ15はこうして形成され、図7に示すように、小さな穴16が一端部に残されている。
【0044】
それから、図8に示すように、エンベロープ15は、たとえば金属、木又はプラスチックから成って、最終的に要求されるフレキシブル絶縁パネルの寸法に一致して寸法が決められた長方形のフレーム17の内側に配置される。
【0045】
チューブ18は、フレーム17の端部の穴を通り抜けて、エンベロープの端部の穴16を通ってエンベロープ15の中へ導入される。乾燥した微粒子から成る微孔性絶縁材料19は、たとえば、60重量パーセントのヒュームドシリカと、3重量パーセントの補強ガラスフィラメントと、37重量パーセントのチタニア(ルチル)乳白剤とから成り、チューブ18を通してエンベロープ15の中へ詰め込まれる。チューブ18はその後に取り外され、そしてエンベロープ15の穴16は適当なプラグの挿入によって封鎖される。
【0046】
微孔性絶縁材料が詰め込まれたエンベロープ15を備えたフレーム17は、それから、プラテンプレス装置の下側ダイプレート20A上に載置される。このプレス装置は、微孔性絶縁材料が詰め込まれたエンベロープ15を下側プレート20Aと上側プレート20Bとの間にサンドイッチ状にはさむように作動される。微粒子から成る微孔性絶縁材料は、これによって加圧され、そして固められ、さらにその中に含まれていた空気は、エンベロープ15の小孔を通り、そしてそこからフレーム17の縁部を通って、あるいはプレス装置のプレート20A、20Bに設けられた図示省略の穴を通って流出する。フレーム17は、圧力が加えられている間、微孔性絶縁材料が詰め込まれたエンベロープの寸法を制御する。しかしながら、このフレーム17は、特に正確な寸法制御が不可欠でない場合には、製造には、要求されないかもしれない。
【0047】
熱絶縁パネル21は、このようにして製造され、プレス装置及びフレームから取り外された後、図9に示される形状を有する。必要ならば、エンベロープ15に残った穴16が続いて封鎖されるだろう。このパネル21は、エンベロープの伸縮性布材料12によって覆われたひとつの主要な表面と、エンベロープの非伸縮性ウーブンガラス布材料13によって覆われた対向する主要な表面と有する。
【0048】
プレス装置において圧力が加えられている間に、微孔性絶縁材料のブロックがエンベロープの中に形成され、このブロックは、その表面の微孔性絶縁材料の微粒子がエンベロープの材料の小孔へ入り込む結果、エンベロープの材料12、13に結合される。
【0049】
このようにして製造されたパネルは、フレキシブルであり、図10に示されるように、たとえば円筒状のパイプ22のような絶縁される物体を取り囲むように曲げることができる。必要な曲げは、伸縮性布材料12によって覆われたパネルの主要な表面を外側に配置して、これにより引張り応力にさらし、また、非伸縮性ウーブンガラス布材料13によって覆われたパネルの対向する主要な表面を内側に配置してパイプ22と接触させ、これにより圧縮応力にさらすようにすることによって、達成される。
【0050】
曲げられたパネルは、テープ23の手段によってパイプ22に固定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフレキシブル絶縁パネルの第1の製造段階を示す斜視図である。
【図2】本発明によるフレキシブル絶縁パネルの第2の製造段階を示す斜視図である。
【図3】本発明によるフレキシブル絶縁パネルの第3の製造段階を示す斜視図である。
【図4】本発明によるフレキシブル絶縁パネルの斜視図である。
【図5】図4のフレキシブル絶縁パネルがパイプを絶縁する目的で適用された斜視図である。
【図6】本発明による他のフレキシブル絶縁パネルの第1の製造段階を示す斜視図である。
【図7】本発明による他のフレキシブル絶縁パネルの第2の製造段階を示す斜視図である。
【図8】本発明による他のフレキシブル絶縁パネルの第3の製造段階を示す斜視図である。
【図9】図6、7及び8の段階により製造された他のフレキシブル絶縁パネルの斜視図である。
【図10】図9のフレキシブル絶縁パネルがパイプを絶縁する目的で適用された斜視図である。
【符号の説明】
1 エンベロープ(チューブ)
2,3 端部
4,16 穴
5,17 フレーム
6,18 チューブ
9,21 熱絶縁パネル
10,22 パイプ
11,23 テープ
12 シート(伸縮性材料)
13 シート(非伸縮性材料)
14 縫着部分
15 エンベロープ
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