JPH09222588A - 光半導体装置 - Google Patents
光半導体装置Info
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- JPH09222588A JPH09222588A JP2825996A JP2825996A JPH09222588A JP H09222588 A JPH09222588 A JP H09222588A JP 2825996 A JP2825996 A JP 2825996A JP 2825996 A JP2825996 A JP 2825996A JP H09222588 A JPH09222588 A JP H09222588A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 長距離伝送に適したαパラメータを有する光
半導体装置を提供する。 【解決手段】 光を放出する発光手段と、前記発光手段
から放出された光の光路中に配置され、電子及び正孔に
対して3次元量子閉じ込めを行う量子箱と、前記量子箱
に電界を印加する電界印加手段とを有する。
半導体装置を提供する。 【解決手段】 光を放出する発光手段と、前記発光手段
から放出された光の光路中に配置され、電子及び正孔に
対して3次元量子閉じ込めを行う量子箱と、前記量子箱
に電界を印加する電界印加手段とを有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光半導体装置に関
し、特に印加電界によって光吸収強度を変化させて光変
調を行う光半導体装置に関する。
し、特に印加電界によって光吸収強度を変化させて光変
調を行う光半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】狭いバンドギャップの半導体の薄層を広
いバンドギャップの半導体の層で挟むと量子井戸構造を
形成することができる。単一の半導体薄層が電子と正孔
の両者に対する量子井戸を形成する場合をタイプIの量
子井戸と呼ぶ。この場合、狭バンドギャップの半導体層
を井戸(ウェル)層と呼び、広バンドギャップの半導体
層を障壁(バリア)層と呼ぶ。狭バンドギャップの半導
体層と広バンドギャップの半導体層とを交互に積層する
と、タイプIの多重量子井戸構造が形成される。
いバンドギャップの半導体の層で挟むと量子井戸構造を
形成することができる。単一の半導体薄層が電子と正孔
の両者に対する量子井戸を形成する場合をタイプIの量
子井戸と呼ぶ。この場合、狭バンドギャップの半導体層
を井戸(ウェル)層と呼び、広バンドギャップの半導体
層を障壁(バリア)層と呼ぶ。狭バンドギャップの半導
体層と広バンドギャップの半導体層とを交互に積層する
と、タイプIの多重量子井戸構造が形成される。
【0003】また、電子に対する量子井戸を第1の半導
体層で形成し、隣接して正孔に対する量子井戸を第2の
半導体層で形成し、電子および正孔に対して障壁を形成
する第3の半導体層でサンドイッチした構造をタイプI
Iの量子井戸と呼ぶ。この場合、第1及び第2の半導体
層の積層構造を井戸層と呼び、第3の半導体層を障壁層
と呼ぶ。第1の半導体層、第2の半導体層、必要に応じ
て第3の半導体層を順次積層するとタイプIIの多重量
子井戸が形成される。
体層で形成し、隣接して正孔に対する量子井戸を第2の
半導体層で形成し、電子および正孔に対して障壁を形成
する第3の半導体層でサンドイッチした構造をタイプI
Iの量子井戸と呼ぶ。この場合、第1及び第2の半導体
層の積層構造を井戸層と呼び、第3の半導体層を障壁層
と呼ぶ。第1の半導体層、第2の半導体層、必要に応じ
て第3の半導体層を順次積層するとタイプIIの多重量
子井戸が形成される。
【0004】タイプIまたはタイプIIの量子井戸構造
の井戸層を傾斜バンドギャップ材料で形成し、プリバイ
アスの作用を持たせたグレーテッドバンドギャップ量子
井戸、複数のタイプIの量子井戸層をキャリアがトンネ
ル可能な薄い障壁層を介して結合した結合量子井戸、結
合量子井戸で超格子を形成し、多数の井戸層に共通の状
態と単一井戸層のみに起因する状態を発生させた結合超
格子等も知られている。
の井戸層を傾斜バンドギャップ材料で形成し、プリバイ
アスの作用を持たせたグレーテッドバンドギャップ量子
井戸、複数のタイプIの量子井戸層をキャリアがトンネ
ル可能な薄い障壁層を介して結合した結合量子井戸、結
合量子井戸で超格子を形成し、多数の井戸層に共通の状
態と単一井戸層のみに起因する状態を発生させた結合超
格子等も知られている。
【0005】このような量子井戸構造ないし多重量子井
戸構造は種々の半導体装置に利用することができる。た
とえば、電子や正孔は井戸層においてより安定な状態と
なることを利用し、タイプIの多重量子井戸構造を用い
た半導体レーザが製作されている。
戸構造は種々の半導体装置に利用することができる。た
とえば、電子や正孔は井戸層においてより安定な状態と
なることを利用し、タイプIの多重量子井戸構造を用い
た半導体レーザが製作されている。
【0006】光通信の分野においては、光源および変調
器の重要性が高い。レーザ光源の駆動自体をオン/オフ
して出力光を変調することもできるが、出力波長の安定
性が悪く、いわゆるチャーピングが生じる。光波長を安
定に保持し、高速の変調を行うためには、レーザ光源を
連続発振させ変調器で変調を行うことが好ましい。量子
井戸構造を用いた変調器の開発が行なわれている。
器の重要性が高い。レーザ光源の駆動自体をオン/オフ
して出力光を変調することもできるが、出力波長の安定
性が悪く、いわゆるチャーピングが生じる。光波長を安
定に保持し、高速の変調を行うためには、レーザ光源を
連続発振させ変調器で変調を行うことが好ましい。量子
井戸構造を用いた変調器の開発が行なわれている。
【0007】図13A、13Bは、タイプIの量子井戸
構造の例を示す。図13Aは、タイプIの量子井戸のバ
ンドエネルギ分布を厚さ方向の位置の関数として示す。
InP基板上に、p型層、量子井戸構造、n型層が積層
され、pin構造を形成している。量子井戸構造内の障
壁層L1、L3は、In0.73Ga0.27As0.49P0.51で
形成され、InP基板に対し、−0.31%の伸長歪を
有する。この障壁層L1の伝導帯のバンド端のエネルギ
位置は−8.173eVであり、価電子帯のヘビーホー
ルのバンド端のエネルギ位置は−9.228eVであ
り、ライトホールのバンド端のエネルギ位置は−9.2
06eVである。
構造の例を示す。図13Aは、タイプIの量子井戸のバ
ンドエネルギ分布を厚さ方向の位置の関数として示す。
InP基板上に、p型層、量子井戸構造、n型層が積層
され、pin構造を形成している。量子井戸構造内の障
壁層L1、L3は、In0.73Ga0.27As0.49P0.51で
形成され、InP基板に対し、−0.31%の伸長歪を
有する。この障壁層L1の伝導帯のバンド端のエネルギ
位置は−8.173eVであり、価電子帯のヘビーホー
ルのバンド端のエネルギ位置は−9.228eVであ
り、ライトホールのバンド端のエネルギ位置は−9.2
06eVである。
【0008】井戸層L2は、+1.32%の圧縮歪を有
するIn0.89Ga0.11As0.65P0. 35で形成され、伝導
帯のバンド端のエネルギ位置は−8.344eV、価電
子帯のヘビーホールのバンド端のエネルギ位置は−9.
138eV、ライトホールのバンド端のエネルギ位置は
−9.221eVである。井戸層L2の厚さは、たとえ
ば9.0nmである。なお、井戸層L2及びそれに隣接
する障壁層L1、L3の領域はノンドープである。
するIn0.89Ga0.11As0.65P0. 35で形成され、伝導
帯のバンド端のエネルギ位置は−8.344eV、価電
子帯のヘビーホールのバンド端のエネルギ位置は−9.
138eV、ライトホールのバンド端のエネルギ位置は
−9.221eVである。井戸層L2の厚さは、たとえ
ば9.0nmである。なお、井戸層L2及びそれに隣接
する障壁層L1、L3の領域はノンドープである。
【0009】なお、単一の井戸層のみを示したが、井戸
層L2と障壁層L1(L3)を交互に配置し、多重量子
井戸としてもよい。このような構成により、電子に対す
る量子井戸と正孔に対する量子井戸とが同一層内に形成
されるタイプIの量子井戸構造が形成される。
層L2と障壁層L1(L3)を交互に配置し、多重量子
井戸としてもよい。このような構成により、電子に対す
る量子井戸と正孔に対する量子井戸とが同一層内に形成
されるタイプIの量子井戸構造が形成される。
【0010】このようなpin構造に対し、バイアス電
界を印加しない状態においては、伝導帯の電子の波動関
数も価電子帯の正孔の波動関数も井戸層L2を中心とし
て分布する。電子の波動関数のピークと正孔の波動関数
のピークとは一致する。量子井戸構造に井戸層L2のバ
ンドギャップに相当するエネルギの光子エネルギを有す
る光を入射すると、電子正孔対を生じ、光が吸収され
る。
界を印加しない状態においては、伝導帯の電子の波動関
数も価電子帯の正孔の波動関数も井戸層L2を中心とし
て分布する。電子の波動関数のピークと正孔の波動関数
のピークとは一致する。量子井戸構造に井戸層L2のバ
ンドギャップに相当するエネルギの光子エネルギを有す
る光を入射すると、電子正孔対を生じ、光が吸収され
る。
【0011】また、電子及び正孔を1次元方向にのみ閉
じ込めているため、バンド端近傍のエネルギ準位がほぼ
連続的に分布する。従って、井戸層L2のバンドギャッ
プに相当するエネルギ以上の光子エネルギを有する光に
対しても電子正孔対を生じ、光吸収強度が大きくなる。
従って、量子井戸構造に入射する光の波長を、井戸層L
2のバンドギャップに相当する波長よりも長い波長から
徐々に短くしていくと、始めは光吸収強度がほぼ0であ
り、バンドギャップに相当する波長で立ち上がり、それ
よりも短い波長に対して大きな光吸収強度を示す。
じ込めているため、バンド端近傍のエネルギ準位がほぼ
連続的に分布する。従って、井戸層L2のバンドギャッ
プに相当するエネルギ以上の光子エネルギを有する光に
対しても電子正孔対を生じ、光吸収強度が大きくなる。
従って、量子井戸構造に入射する光の波長を、井戸層L
2のバンドギャップに相当する波長よりも長い波長から
徐々に短くしていくと、始めは光吸収強度がほぼ0であ
り、バンドギャップに相当する波長で立ち上がり、それ
よりも短い波長に対して大きな光吸収強度を示す。
【0012】図13Bは、図13Aに示す量子井戸構造
にバイアス電界を印加した時の波動関数の分布を示す。
電子および正孔は電界により力を受け、その波動関数の
分布を変化させる。
にバイアス電界を印加した時の波動関数の分布を示す。
電子および正孔は電界により力を受け、その波動関数の
分布を変化させる。
【0013】図中、4段に分けて電界強度の極性および
強度の異なる4つの場合について電子および正孔の波動
関数の分布が示されている。図中、実線は電子の波動関
数を示し、点線は正孔(ヘビーホール)の波動関数を示
す。なお、図13Aに示すように、この量子井戸構造は
厚さ方向に関して対称的であり、波動関数の分布は正極
性の電界印加と負極性の電界印加に対し、対称的な形状
を示している。
強度の異なる4つの場合について電子および正孔の波動
関数の分布が示されている。図中、実線は電子の波動関
数を示し、点線は正孔(ヘビーホール)の波動関数を示
す。なお、図13Aに示すように、この量子井戸構造は
厚さ方向に関して対称的であり、波動関数の分布は正極
性の電界印加と負極性の電界印加に対し、対称的な形状
を示している。
【0014】積層方向に沿って電界が印加されると、正
孔は電界方向に移動し、電子は電界と逆方向に移動す
る。このため、印加電界がない時にはピーク位置が一致
していた電子と正孔の波動関数は、電界強度の増加と共
に反対方向に移動し、その重なりが減少している。波動
関数の重なりが減少することは、光吸収強度の低下を意
味する。波動関数の重なりの2乗が、遷移確率すなわち
振動子強度に比例し、光吸収強度を表す。
孔は電界方向に移動し、電子は電界と逆方向に移動す
る。このため、印加電界がない時にはピーク位置が一致
していた電子と正孔の波動関数は、電界強度の増加と共
に反対方向に移動し、その重なりが減少している。波動
関数の重なりが減少することは、光吸収強度の低下を意
味する。波動関数の重なりの2乗が、遷移確率すなわち
振動子強度に比例し、光吸収強度を表す。
【0015】なお、電界印加によって図13Aに示すバ
ンド構造は傾斜する。井戸層L2のバンドがたとえば右
下がりに傾斜すると電子は右側に、正孔は左側に偏って
分布する。したがって、電子正孔対を発生させるのに必
要なエネルギはバンドが傾いた分減少し、吸収光波長は
長波長側に移動(レッドシフト)する。
ンド構造は傾斜する。井戸層L2のバンドがたとえば右
下がりに傾斜すると電子は右側に、正孔は左側に偏って
分布する。したがって、電子正孔対を発生させるのに必
要なエネルギはバンドが傾いた分減少し、吸収光波長は
長波長側に移動(レッドシフト)する。
【0016】図14は、図13Aに示すタイプIの量子
井戸構造の光吸収スペクトルの例を示す。横軸は波長を
単位nmで表し、縦軸は入射光の減衰量を単位dBで表
す。すなわち、縦軸は量子井戸構造の光吸収強度に対応
する。
井戸構造の光吸収スペクトルの例を示す。横軸は波長を
単位nmで表し、縦軸は入射光の減衰量を単位dBで表
す。すなわち、縦軸は量子井戸構造の光吸収強度に対応
する。
【0017】電界無印加時には、光吸収強度が波長約1
480nmにおいて極大となり、波長が長くなるに従っ
て減少する。波長が1560nm以上の領域で光吸収強
度がほとんど0になる。波長が1480nmより短くな
っても、比較的大きな光吸収強度を維持する。
480nmにおいて極大となり、波長が長くなるに従っ
て減少する。波長が1560nm以上の領域で光吸収強
度がほとんど0になる。波長が1480nmより短くな
っても、比較的大きな光吸収強度を維持する。
【0018】強さ−50kV/cmの電界を印加する
と、吸収ピークが長波長側へシフトし、波長約1495
nm近傍に弱い吸収ピークが現れる。電界印加により電
子と正孔の波動関数の重なりが減少するため、吸収ピー
クの高さは低くなる。また、電界印加により、波長約1
500nm以上の領域において、電界無印加時よりも光
吸収強度が増大する。この光吸収強度の変化を利用して
光変調を行うことができる。
と、吸収ピークが長波長側へシフトし、波長約1495
nm近傍に弱い吸収ピークが現れる。電界印加により電
子と正孔の波動関数の重なりが減少するため、吸収ピー
クの高さは低くなる。また、電界印加により、波長約1
500nm以上の領域において、電界無印加時よりも光
吸収強度が増大する。この光吸収強度の変化を利用して
光変調を行うことができる。
【0019】次に、図15を参照して、αパラメータと
光パルス信号の最大伝送距離との関係について説明す
る。光パルス発生源のαパラメータは、
光パルス信号の最大伝送距離との関係について説明す
る。光パルス発生源のαパラメータは、
【0020】
【数1】α=Δθ/ΔAm=Δn/ΔAb と定義される。ここで、Δθは光パルスの位相変化、Δ
Amは振幅の変化、Δnは光変調器の屈折率の変化、Δ
Abは光変調器の光吸収強度の変化を表す。
Amは振幅の変化、Δnは光変調器の屈折率の変化、Δ
Abは光変調器の光吸収強度の変化を表す。
【0021】図15は、αパラメータと最大伝送距離と
の関係を示す。横軸はαパラメータを表し、縦軸は伝送
距離を単位kmで表す。伝送媒体を分散係数17pS/
nm/kmの光ファイバ、光パルス信号の周波数を10
Gb/s、光パルス波形をガウシアン波形、パワーペナ
ルティを1dBとした。
の関係を示す。横軸はαパラメータを表し、縦軸は伝送
距離を単位kmで表す。伝送媒体を分散係数17pS/
nm/kmの光ファイバ、光パルス信号の周波数を10
Gb/s、光パルス波形をガウシアン波形、パワーペナ
ルティを1dBとした。
【0022】αパラメータが約−1のとき、最大伝送距
離が最大値を示し、αパラメータを正の向きに大きくす
ると最大伝送距離が急激に短くなり、負の向きに大きく
すると徐々に短くなる。従って、長距離伝送を行うため
には、αパラメータを負にすることが好ましく、−2〜
0とすることがより好ましい。
離が最大値を示し、αパラメータを正の向きに大きくす
ると最大伝送距離が急激に短くなり、負の向きに大きく
すると徐々に短くなる。従って、長距離伝送を行うため
には、αパラメータを負にすることが好ましく、−2〜
0とすることがより好ましい。
【0023】図16は、図14に示す特性を有する量子
井戸構造の、光吸収強度変化、屈折率変化、及びαパラ
メータの波長依存性を示す。横軸は波長を単位nmで表
し、左縦軸は光吸収強度変化ΔAbを任意目盛りで表
し、右縦軸は屈折率変化Δnとαパラメータを表す。図
中の実線は光吸収強度変化ΔAbを示し、記号■は屈折
率変化Δnを示し、記号○はαパラメータを示す。屈折
率変化Δnは、クラマースクローニッヒの式を用いて計
算したものである。
井戸構造の、光吸収強度変化、屈折率変化、及びαパラ
メータの波長依存性を示す。横軸は波長を単位nmで表
し、左縦軸は光吸収強度変化ΔAbを任意目盛りで表
し、右縦軸は屈折率変化Δnとαパラメータを表す。図
中の実線は光吸収強度変化ΔAbを示し、記号■は屈折
率変化Δnを示し、記号○はαパラメータを示す。屈折
率変化Δnは、クラマースクローニッヒの式を用いて計
算したものである。
【0024】長距離伝送を行うためには、光変調器の挿
入損失を少なくするために、光透過状態の時に光変調器
の光吸収強度がほぼ0であることが好ましい。従って、
図14の特性を有する量子井戸構造を用いた光変調器
は、光吸収強度の観点から、1560nm以上の波長域
の光の変調に適している。しかし、図16において、波
長1560nm以上の波長域でαパラメータが正になっ
ている。αパラメータの観点からは、この波長域は長距
離伝送に適さない。
入損失を少なくするために、光透過状態の時に光変調器
の光吸収強度がほぼ0であることが好ましい。従って、
図14の特性を有する量子井戸構造を用いた光変調器
は、光吸収強度の観点から、1560nm以上の波長域
の光の変調に適している。しかし、図16において、波
長1560nm以上の波長域でαパラメータが正になっ
ている。αパラメータの観点からは、この波長域は長距
離伝送に適さない。
【0025】また、1500〜1530nmの波長域に
おいてαパラメータが負になるため、αパラメータの観
点からは、この光変調器は1500〜1530nmの波
長域の光の変調に適している。しかし、図14からわか
るように、この波長域の光吸収強度が比較的大きいた
め、光吸収強度の観点からは、この光変調器は1500
〜1530nmの波長域の光の変調に適さない。このよ
うに、1次元閉じ込めを行うタイプIの量子井戸構造を
用いた光変調器は、光吸収強度とαパラメータ共に長距
離伝送のために好適な値になる波長域を有しない。
おいてαパラメータが負になるため、αパラメータの観
点からは、この光変調器は1500〜1530nmの波
長域の光の変調に適している。しかし、図14からわか
るように、この波長域の光吸収強度が比較的大きいた
め、光吸収強度の観点からは、この光変調器は1500
〜1530nmの波長域の光の変調に適さない。このよ
うに、1次元閉じ込めを行うタイプIの量子井戸構造を
用いた光変調器は、光吸収強度とαパラメータ共に長距
離伝送のために好適な値になる波長域を有しない。
【0026】図17A、17Bは、タイプIIの量子井
戸を示す。図17Aは、タイプIIの量子井戸のバンド
エネルギ分布を厚さ方向の位置の関数として示す。図に
おいて、障壁層M1、電子に対する井戸層M2、正孔に
対する井戸層M3、障壁層M4が積層し、タイプIIの
量子井戸構造を構成している。なお、障壁層M1側には
p型層が連続し、障壁層M4側にはn型層が連続する。
戸を示す。図17Aは、タイプIIの量子井戸のバンド
エネルギ分布を厚さ方向の位置の関数として示す。図に
おいて、障壁層M1、電子に対する井戸層M2、正孔に
対する井戸層M3、障壁層M4が積層し、タイプIIの
量子井戸構造を構成している。なお、障壁層M1側には
p型層が連続し、障壁層M4側にはn型層が連続する。
【0027】電子に対する井戸層を構成する層M2と正
孔に対する井戸層を構成する層M3は隣接して配置され
ており、その両側には障壁層M1、M4が配置されてい
る。なお、多重井戸構造とする場合には、層M1と層M
4は同一の層で構成される。
孔に対する井戸層を構成する層M3は隣接して配置され
ており、その両側には障壁層M1、M4が配置されてい
る。なお、多重井戸構造とする場合には、層M1と層M
4は同一の層で構成される。
【0028】たとえば、この量子井戸構造はInP基板
上に形成され、層M1(M4)はIn0.73Ga0.27As
0.49P0.51で形成された伸長歪−0.31%の層であ
り、伝導帯のバンド端のエネルギ位置は−8.173e
V、価電子帯のヘビーホールのバンド端のエネルギ位置
は−9.228eV、価電子帯のライトホールのバンド
端のエネルギ位置は−9.206eVである。
上に形成され、層M1(M4)はIn0.73Ga0.27As
0.49P0.51で形成された伸長歪−0.31%の層であ
り、伝導帯のバンド端のエネルギ位置は−8.173e
V、価電子帯のヘビーホールのバンド端のエネルギ位置
は−9.228eV、価電子帯のライトホールのバンド
端のエネルギ位置は−9.206eVである。
【0029】電子に対する井戸層M2は、たとえば厚さ
9.0nmのInAs0.43P0.57で形成され、圧縮歪+
1.37%を有する。伝導帯のバンド端のエネルギ位置
は−8.295eV、価電子帯のヘビーホールのバンド
端のエネルギ位置は−9.220eV、価電子帯のライ
トホールのバンド端のエネルギ位置は−9.307eV
である。
9.0nmのInAs0.43P0.57で形成され、圧縮歪+
1.37%を有する。伝導帯のバンド端のエネルギ位置
は−8.295eV、価電子帯のヘビーホールのバンド
端のエネルギ位置は−9.220eV、価電子帯のライ
トホールのバンド端のエネルギ位置は−9.307eV
である。
【0030】正孔に対する量子井戸を構成する層M3
は、たとえば厚さ12.0nmのIn 0.53Ga0.47As
0.71P0.29で形成され、伸長歪−1.0%を有する。こ
の層の伝導帯のバンド端のエネルギ位置は−8.169
eV、価電子帯のヘビーホールのバンド端のエネルギ位
置は−9.178eV、価電子帯のライトホールのバン
ド端のエネルギ位置は−9.105eVである。
は、たとえば厚さ12.0nmのIn 0.53Ga0.47As
0.71P0.29で形成され、伸長歪−1.0%を有する。こ
の層の伝導帯のバンド端のエネルギ位置は−8.169
eV、価電子帯のヘビーホールのバンド端のエネルギ位
置は−9.178eV、価電子帯のライトホールのバン
ド端のエネルギ位置は−9.105eVである。
【0031】図17Bは、図13Bと同様、印加電界に
対する波動関数の移動を示している。タイプIIの量子
井戸においては、電界を印加しない状態においても電子
の量子井戸の位置と正孔の量子井戸の位置が異なるた
め、電子と正孔の波動関数は離れて存在する。なお、両
量子井戸層の厚さが波動関数の拡がりと較べ、同等以下
である場合には、波動関数は障壁層に侵入して分布す
る。
対する波動関数の移動を示している。タイプIIの量子
井戸においては、電界を印加しない状態においても電子
の量子井戸の位置と正孔の量子井戸の位置が異なるた
め、電子と正孔の波動関数は離れて存在する。なお、両
量子井戸層の厚さが波動関数の拡がりと較べ、同等以下
である場合には、波動関数は障壁層に侵入して分布す
る。
【0032】電子と正孔が互いに離れる方向の電界を印
加すると、図17B中、上2段のグラフに示すように、
電子の波動関数と正孔の波動関数はさらに離れて分布す
る。これに対し、電子と正孔が近づく方向の電界を印加
すると、電子および正孔の波動関数は両井戸層の境界側
に偏り、さらに障壁層内に進入し、波動関数の重なりは
増大する。
加すると、図17B中、上2段のグラフに示すように、
電子の波動関数と正孔の波動関数はさらに離れて分布す
る。これに対し、電子と正孔が近づく方向の電界を印加
すると、電子および正孔の波動関数は両井戸層の境界側
に偏り、さらに障壁層内に進入し、波動関数の重なりは
増大する。
【0033】また、図17Aにおいて、バンド構造が左
下がりになるような電界を印加すると、電子の波動関数
と正孔の波度関数は離れるように分布する。この場合、
バンドの傾きに対応する分、遷移エネルギが減少し、遷
移波長は長波長側に移動(レッドシフト)する。
下がりになるような電界を印加すると、電子の波動関数
と正孔の波度関数は離れるように分布する。この場合、
バンドの傾きに対応する分、遷移エネルギが減少し、遷
移波長は長波長側に移動(レッドシフト)する。
【0034】また、電子の波動関数と正孔の波動関数が
近づく方向の(右下がりになる)電界を印加すると、境
界におけるバンドギャップは変化しないが、井戸層底部
のバンド端のエネルギに傾きが生じるため、波動関数の
分布が境界付近に集まり、実効的井戸幅が減少する作用
が生じる。遷移エネルギは僅か増加する。この遷移エネ
ルギの増加は、遷移波長の短波長化(ブルーシフト)と
なる。
近づく方向の(右下がりになる)電界を印加すると、境
界におけるバンドギャップは変化しないが、井戸層底部
のバンド端のエネルギに傾きが生じるため、波動関数の
分布が境界付近に集まり、実効的井戸幅が減少する作用
が生じる。遷移エネルギは僅か増加する。この遷移エネ
ルギの増加は、遷移波長の短波長化(ブルーシフト)と
なる。
【0035】従来、量子井戸構造を光変調器に用いる場
合、電界印加による遷移波長のレッドシフトを利用して
いる。電界無印加時の光吸収端エネルギよりわずかに長
波長の光を入力光とする。電界印加によってレッドシフ
トが生じると光吸収端波長は長波長側に移動する。その
結果、透明領域であった入力光の波長が吸収領域の波長
となる。このように、電界印加により遷移波長をレッド
シフトさせ、電界印加時の光吸収を利用して光変調を行
うと、αパラメータが正になるため、この方法は長距離
伝送に適さない。
合、電界印加による遷移波長のレッドシフトを利用して
いる。電界無印加時の光吸収端エネルギよりわずかに長
波長の光を入力光とする。電界印加によってレッドシフ
トが生じると光吸収端波長は長波長側に移動する。その
結果、透明領域であった入力光の波長が吸収領域の波長
となる。このように、電界印加により遷移波長をレッド
シフトさせ、電界印加時の光吸収を利用して光変調を行
うと、αパラメータが正になるため、この方法は長距離
伝送に適さない。
【0036】電界無印加時の光吸収端エネルギより短波
長側の波長域は、電界無印加時及び電界印加時共に吸収
領域となるため、この波長域の光を被変調光として使用
することは好ましくない。
長側の波長域は、電界無印加時及び電界印加時共に吸収
領域となるため、この波長域の光を被変調光として使用
することは好ましくない。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、1次元
閉じ込めを行う量子井戸構造を用いた光変調器では、電
界印加により遷移波長をレッドシフトさせ、電界印加時
の光吸収を利用して光変調を行うため、αパラメータが
正になり長距離伝送に適さない。
閉じ込めを行う量子井戸構造を用いた光変調器では、電
界印加により遷移波長をレッドシフトさせ、電界印加時
の光吸収を利用して光変調を行うため、αパラメータが
正になり長距離伝送に適さない。
【0038】本発明の目的は、長距離伝送に適したαパ
ラメータを有する光半導体装置を提供することである。
ラメータを有する光半導体装置を提供することである。
【0039】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点による
と、光を放出する発光手段と、前記発光手段から放出さ
れた光の光路中に配置され、電子及び正孔に対して3次
元量子閉じ込めを行う量子箱と、前記量子箱に電界を印
加する電界印加手段とを有する光半導体装置が提供され
る。
と、光を放出する発光手段と、前記発光手段から放出さ
れた光の光路中に配置され、電子及び正孔に対して3次
元量子閉じ込めを行う量子箱と、前記量子箱に電界を印
加する電界印加手段とを有する光半導体装置が提供され
る。
【0040】量子箱内では、伝導帯と価電子帯にエネル
ギ準位が離散的に分布する。伝導帯のエネルギ準位と価
電子帯のエネルギ準位との差に等しいエネルギの光が入
射すると、電子正孔対が生成され光吸収が起こる。離散
的に分布するエネルギ準位に対応し、光吸収スペクトル
の吸収ピークも離散的に現れる。量子箱に電界を印加す
るとエネルギ準位間のエネルギ差が変動するため、吸収
ピークが長波長または短波長側へシフトする。
ギ準位が離散的に分布する。伝導帯のエネルギ準位と価
電子帯のエネルギ準位との差に等しいエネルギの光が入
射すると、電子正孔対が生成され光吸収が起こる。離散
的に分布するエネルギ準位に対応し、光吸収スペクトル
の吸収ピークも離散的に現れる。量子箱に電界を印加す
るとエネルギ準位間のエネルギ差が変動するため、吸収
ピークが長波長または短波長側へシフトする。
【0041】量子箱に、吸収ピークのシフト範囲内の波
長域の光を入射し、電界強度を変化させると、入射光に
対する光吸収強度が変化する。この光吸収強度の変化を
利用して光変調を行うことができる。
長域の光を入射し、電界強度を変化させると、入射光に
対する光吸収強度が変化する。この光吸収強度の変化を
利用して光変調を行うことができる。
【0042】本発明の他の観点によると、電界無印加時
において、前記量子箱に閉じ込められた電子及び正孔の
各波動関数のピークを与える空間座標が3次元的に一致
し、前記発光手段から放出される波長の光に関して、前
記量子箱に電界を印加している時の前記量子箱による光
吸収強度が、電界を印加していない時の光吸収強度より
も小さい光半導体装置が提供される。
において、前記量子箱に閉じ込められた電子及び正孔の
各波動関数のピークを与える空間座標が3次元的に一致
し、前記発光手段から放出される波長の光に関して、前
記量子箱に電界を印加している時の前記量子箱による光
吸収強度が、電界を印加していない時の光吸収強度より
も小さい光半導体装置が提供される。
【0043】電界無印加時に電子と正孔の波動関数のピ
ークが一致するため、遷移確率が高くなり光吸収強度が
大きくなる。電界を印加すると電子と正孔の波動関数の
ピークが反対方向に移動するため、波動関数の重なりが
少なくなり遷移確率が低くなる。このため、光吸収強度
が低下する。同時に、伝導帯及び価電子帯のバンド端が
傾斜するためエネルギギャップが狭くなり、吸収ピーク
が長波長側へ移動する。
ークが一致するため、遷移確率が高くなり光吸収強度が
大きくなる。電界を印加すると電子と正孔の波動関数の
ピークが反対方向に移動するため、波動関数の重なりが
少なくなり遷移確率が低くなる。このため、光吸収強度
が低下する。同時に、伝導帯及び価電子帯のバンド端が
傾斜するためエネルギギャップが狭くなり、吸収ピーク
が長波長側へ移動する。
【0044】電界印加時の光吸収強度が電界無印加時の
光吸収強度よりも小さい波長域の光を被変調光とする
と、電界無印加時に非透過状態になり、電界印加時に透
過状態になる。
光吸収強度よりも小さい波長域の光を被変調光とする
と、電界無印加時に非透過状態になり、電界印加時に透
過状態になる。
【0045】本発明の他の観点によると、前記発光手段
により放出される光の波長が、前記量子箱による光吸収
スペクトルのピークのうち最も長波長側のピークに対応
する波長に、そのピークの半値幅の1/2を加えた波長
よりも短い光半導体装置が提供される。
により放出される光の波長が、前記量子箱による光吸収
スペクトルのピークのうち最も長波長側のピークに対応
する波長に、そのピークの半値幅の1/2を加えた波長
よりも短い光半導体装置が提供される。
【0046】光変調器を長距離伝送用の光信号発生源と
して使用するためには、光変調器の透過状態における挿
入損失を少なくすることが望まれる。量子箱の光吸収ス
ペクトルには、離散的な吸収ピークが現れるため、最も
長波長側の吸収ピークよりも短波長側に、光吸収ピーク
の十分小さい波長域が存在する。
して使用するためには、光変調器の透過状態における挿
入損失を少なくすることが望まれる。量子箱の光吸収ス
ペクトルには、離散的な吸収ピークが現れるため、最も
長波長側の吸収ピークよりも短波長側に、光吸収ピーク
の十分小さい波長域が存在する。
【0047】また、吸収ピークに対応する波長にそのピ
ークの半値幅の1/2を加えた波長よりも短い波長域の
光に対しては、その吸収ピークを長波長側にシフトさせ
て光吸収強度を十分小さくすることができる。従って、
この波長域の光を被変調光とすることが可能である。
ークの半値幅の1/2を加えた波長よりも短い波長域の
光に対しては、その吸収ピークを長波長側にシフトさせ
て光吸収強度を十分小さくすることができる。従って、
この波長域の光を被変調光とすることが可能である。
【0048】本発明の他の観点によると、前記発光手段
により放出される光の波長が、前記量子箱に電界を印加
していない時における該量子箱の光吸収スペクトルのい
ずれかのピークの半値幅の範囲内の波長である光半導体
装置が提供される。
により放出される光の波長が、前記量子箱に電界を印加
していない時における該量子箱の光吸収スペクトルのい
ずれかのピークの半値幅の範囲内の波長である光半導体
装置が提供される。
【0049】電界無印加時の吸収ピークの半値幅の範囲
内の光に対して、電界無印加時に比較的大きな光吸収強
度を得ることができる。電界を印加すると吸収ピークが
シフトする。電界強度を適当に選択することにより、光
吸収強度を電界無印加時よりも小さくすることができ
る。
内の光に対して、電界無印加時に比較的大きな光吸収強
度を得ることができる。電界を印加すると吸収ピークが
シフトする。電界強度を適当に選択することにより、光
吸収強度を電界無印加時よりも小さくすることができ
る。
【0050】本発明の他の観点によると、電界無印加時
において、前記量子箱に閉じ込められた電子及び正孔の
各波動関数のピークを与える空間座標が、前記電界印加
手段によって印加される電界の方向に関してずれてお
り、前記発光手段から放出される波長の光に関して、前
記量子箱に電界を印加している時の前記量子箱による光
吸収強度が、電界を印加していない時の光吸収強度より
も大きい光半導体装置が提供される。
において、前記量子箱に閉じ込められた電子及び正孔の
各波動関数のピークを与える空間座標が、前記電界印加
手段によって印加される電界の方向に関してずれてお
り、前記発光手段から放出される波長の光に関して、前
記量子箱に電界を印加している時の前記量子箱による光
吸収強度が、電界を印加していない時の光吸収強度より
も大きい光半導体装置が提供される。
【0051】電界無印加時に電子と正孔の波動関数のピ
ーク位置がずれているため、遷移確率が比較的低くな
り、光吸収強度も小さい。波動関数のピーク位置が近づ
く向きに電界を印加すると、遷移確率が高くなり、光吸
収強度も大きくなる。
ーク位置がずれているため、遷移確率が比較的低くな
り、光吸収強度も小さい。波動関数のピーク位置が近づ
く向きに電界を印加すると、遷移確率が高くなり、光吸
収強度も大きくなる。
【0052】本発明の他の観点によると、前記発光手段
により放出される光の波長が、前記量子箱に電界を印加
していない時における該量子箱の光吸収スペクトルの相
互に隣り合うピークの中間の波長である光半導体装置が
提供される。
により放出される光の波長が、前記量子箱に電界を印加
していない時における該量子箱の光吸収スペクトルの相
互に隣り合うピークの中間の波長である光半導体装置が
提供される。
【0053】量子箱に、電子と正孔の波動関数のピーク
位置が近づく向きに電界を印加すると、吸収ピークの高
さが高くなると同時に、吸収ピークの中心波長が短波長
側へシフトする。被変調光の波長を電界無印加時の隣り
合う2つの吸収ピークの中間の波長とすると、電界無印
加時に透過状態になる。適当な強さの電界を印加して吸
収ピークを被変調光の波長域までシフトさせると、非透
過状態になる。
位置が近づく向きに電界を印加すると、吸収ピークの高
さが高くなると同時に、吸収ピークの中心波長が短波長
側へシフトする。被変調光の波長を電界無印加時の隣り
合う2つの吸収ピークの中間の波長とすると、電界無印
加時に透過状態になる。適当な強さの電界を印加して吸
収ピークを被変調光の波長域までシフトさせると、非透
過状態になる。
【0054】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施例による変
調器集積分布帰還型レーザの一部破断斜視図を示す。n
型InP基板1の表面の一部に回折格子3が形成されて
いる。この基板1の上に、n型層2が成長され、その上
に分布帰還型(DFB)レーザ14および光変調器15
が分離領域16を介在して形成されている。
調器集積分布帰還型レーザの一部破断斜視図を示す。n
型InP基板1の表面の一部に回折格子3が形成されて
いる。この基板1の上に、n型層2が成長され、その上
に分布帰還型(DFB)レーザ14および光変調器15
が分離領域16を介在して形成されている。
【0055】DFBレーザ14は、回折格子3の上にn
型クラッド層2、活性層4a、p型クラッド層5、p型
層6、コンタクト層7aを積層して形成されている。光
変調器15は、n型層2の上に量子箱を含む変調吸収層
4bを積層し、その上にp型層5、6、p型コンタクト
層7bを積層して構成されている。
型クラッド層2、活性層4a、p型クラッド層5、p型
層6、コンタクト層7aを積層して形成されている。光
変調器15は、n型層2の上に量子箱を含む変調吸収層
4bを積層し、その上にp型層5、6、p型コンタクト
層7bを積層して構成されている。
【0056】分離領域16は、積層構造上面からコンタ
クト層7a、7bの中間の領域を除去した構造で実現さ
れている。なお、DFBレーザ14、光変調器15の整
列方向に沿うように幅約1〜3μmの基板に達するメサ
構造がエッチングで形成され、メサ構造の側面は半絶縁
性埋込ヘテロ領域8によって埋め戻されている。また、
DFBレーザ14のコンタクト層7a上にはp側電極1
0aが形成され、光変調器15のコンタクト層7b上に
はp側電極10bが形成されている。
クト層7a、7bの中間の領域を除去した構造で実現さ
れている。なお、DFBレーザ14、光変調器15の整
列方向に沿うように幅約1〜3μmの基板に達するメサ
構造がエッチングで形成され、メサ構造の側面は半絶縁
性埋込ヘテロ領域8によって埋め戻されている。また、
DFBレーザ14のコンタクト層7a上にはp側電極1
0aが形成され、光変調器15のコンタクト層7b上に
はp側電極10bが形成されている。
【0057】また、ポリイミド領域9がp側電極10b
周辺に形成され、その上に形成された配線層11がp側
電極10bと接続されている。基板1の裏面にはn側電
極12が共通に形成されている。
周辺に形成され、その上に形成された配線層11がp側
電極10bと接続されている。基板1の裏面にはn側電
極12が共通に形成されている。
【0058】このような構造は、基板上への選択エピタ
キシャル成長、選択エッチング、メサ埋込成長、ポリイ
ミド塗布、基板研磨、電極層堆積、パターニング、へき
開等の技術を用いて作製することができる。
キシャル成長、選択エッチング、メサ埋込成長、ポリイ
ミド塗布、基板研磨、電極層堆積、パターニング、へき
開等の技術を用いて作製することができる。
【0059】このような構成において、DFBレーザ1
4は、単一波長の光を連続発振する。光変調器15は、
DFBレーザ14から発する光を選択的に吸収し、変調
した出力光を発生する。
4は、単一波長の光を連続発振する。光変調器15は、
DFBレーザ14から発する光を選択的に吸収し、変調
した出力光を発生する。
【0060】次に、図2〜図8を参照して、本発明の第
1の実施例による光変調器について説明する。図2A
は、第1の実施例による光変調器の変調吸収層4b内に
含まれる複数の量子箱の1つを模式的に示す。量子箱
は、各面がx軸、y軸及びz軸に垂直な直方体形状を有
する。なお、図2Aでは、直方体形状の量子箱を示す
が、その他の形状、例えば円筒状、球状、楕円球状等の
量子箱としてもよい。
1の実施例による光変調器について説明する。図2A
は、第1の実施例による光変調器の変調吸収層4b内に
含まれる複数の量子箱の1つを模式的に示す。量子箱
は、各面がx軸、y軸及びz軸に垂直な直方体形状を有
する。なお、図2Aでは、直方体形状の量子箱を示す
が、その他の形状、例えば円筒状、球状、楕円球状等の
量子箱としてもよい。
【0061】図2Bは、量子箱のx軸、y軸及びz軸方
向のエネルギ準位図を示す。各軸方向共、量子箱内の伝
導帯の最低エネルギ準位がその周囲の最低エネルギ準位
よりも低く、電子に対して量子井戸を形成している。ま
た、量子箱内の価電子帯の最高エネルギ準位が、その周
囲の最高エネルギ準位よりも高く、正孔に対して量子井
戸を形成している。すなわち、量子箱は電子及び正孔に
対して3次元量子閉じ込めを行い、電界無印加時におい
て、閉じ込められた電子と正孔の波動関数のピークの3
軸の空間座標がすべて一致する。これは、タイプIの量
子井戸層に類似する構成である。
向のエネルギ準位図を示す。各軸方向共、量子箱内の伝
導帯の最低エネルギ準位がその周囲の最低エネルギ準位
よりも低く、電子に対して量子井戸を形成している。ま
た、量子箱内の価電子帯の最高エネルギ準位が、その周
囲の最高エネルギ準位よりも高く、正孔に対して量子井
戸を形成している。すなわち、量子箱は電子及び正孔に
対して3次元量子閉じ込めを行い、電界無印加時におい
て、閉じ込められた電子と正孔の波動関数のピークの3
軸の空間座標がすべて一致する。これは、タイプIの量
子井戸層に類似する構成である。
【0062】図2Cは、量子箱の光吸収スペクトルを示
す。量子箱内のエネルギ準位が離散的に分布するため、
入射光の波長に対して光吸収強度の吸収ピークも離散的
に分布する。波長λ1 における吸収ピークが量子箱の最
小のエネルギギャップに相当し、それよりも長波長側に
はピークが現れない。波長λ1 よりも短波長側に2番
目、3番目のエネルギギャップに相当する吸収ピークが
現れている。
す。量子箱内のエネルギ準位が離散的に分布するため、
入射光の波長に対して光吸収強度の吸収ピークも離散的
に分布する。波長λ1 における吸収ピークが量子箱の最
小のエネルギギャップに相当し、それよりも長波長側に
はピークが現れない。波長λ1 よりも短波長側に2番
目、3番目のエネルギギャップに相当する吸収ピークが
現れている。
【0063】光変調器を構成する複数の量子箱がすべて
同じ大きさで、かつ結晶性が良好であれば、光吸収強度
の相互に隣り合う吸収ピークの間の光吸収強度は十分小
さくなる。
同じ大きさで、かつ結晶性が良好であれば、光吸収強度
の相互に隣り合う吸収ピークの間の光吸収強度は十分小
さくなる。
【0064】参考のために、図2Dに電子及び正孔に対
して1次元量子閉じ込めを行う量子井戸層及び2次元量
子閉じ込めを行う量子細線の光吸収スペクトルを示す。
この場合には、バンド端近傍にエネルギ準位が一定の幅
をもってほぼ連続的に分布するため、離散的なピークが
現れず、光吸収強度が階段状に変化する。従って、光変
調器の挿入損失を小さくするためには、被変調光の波長
を、吸収端の波長よりも長くする必要がある。
して1次元量子閉じ込めを行う量子井戸層及び2次元量
子閉じ込めを行う量子細線の光吸収スペクトルを示す。
この場合には、バンド端近傍にエネルギ準位が一定の幅
をもってほぼ連続的に分布するため、離散的なピークが
現れず、光吸収強度が階段状に変化する。従って、光変
調器の挿入損失を小さくするためには、被変調光の波長
を、吸収端の波長よりも長くする必要がある。
【0065】図2Cの場合には、光吸収スペクトルの吸
収ピークの両側で光吸収強度が小さくなっているため、
被変調光の波長を各吸収ピークの長波長側のみならず短
波長側に設定してもよい。後に、図6〜図8を参照して
説明する方法で作製した量子箱の光吸収スペクトルを測
定したところ、最も長波長側の吸収ピークと2番目の吸
収ピークのそれぞれに対応する波長の光のエネルギ差
は、約60meVであり、各吸収ピークの半値幅は約1
0meV程度であった。従って、2つの吸収ピークの間
に光吸収強度の十分小さい波長域が存在する。この波長
域の光を被変調光とすることができる。
収ピークの両側で光吸収強度が小さくなっているため、
被変調光の波長を各吸収ピークの長波長側のみならず短
波長側に設定してもよい。後に、図6〜図8を参照して
説明する方法で作製した量子箱の光吸収スペクトルを測
定したところ、最も長波長側の吸収ピークと2番目の吸
収ピークのそれぞれに対応する波長の光のエネルギ差
は、約60meVであり、各吸収ピークの半値幅は約1
0meV程度であった。従って、2つの吸収ピークの間
に光吸収強度の十分小さい波長域が存在する。この波長
域の光を被変調光とすることができる。
【0066】波長が短くなると、相互に隣接する吸収ピ
ーク間のエネルギ差が小さくなり、量子箱の周囲の材料
のバンドギャップに相当する波長よりも短波長側では、
エネルギ準位がほぼ連続的に存在するため、急峻な吸収
ピークが現れない。従って、なるべく長波長側の吸収ピ
ーク近傍の波長の光を被変調光とすることが好ましい。
量子箱の大きさを小さくすれば、光吸収スペクトルの相
互に隣接する吸収ピークに対応する波長の光のエネルギ
差を大きくすることができる。
ーク間のエネルギ差が小さくなり、量子箱の周囲の材料
のバンドギャップに相当する波長よりも短波長側では、
エネルギ準位がほぼ連続的に存在するため、急峻な吸収
ピークが現れない。従って、なるべく長波長側の吸収ピ
ーク近傍の波長の光を被変調光とすることが好ましい。
量子箱の大きさを小さくすれば、光吸収スペクトルの相
互に隣接する吸収ピークに対応する波長の光のエネルギ
差を大きくすることができる。
【0067】図3は、図2Aに示す量子箱の光吸収スペ
クトルの最も長波長側の吸収ピークの計算結果を示す。
なお、量子箱の大きさを一辺15nmの立方体、量子箱
の材料をGa0.415 In0.585 As0.890 P0.110 と
し、量子箱の周囲の材料をGa 0.146 In0.854 As
0.318 P0.682 とした。また、ピーク形状を半値幅20
/e2 〔meV〕のガウシアン波形と仮定した。ここ
で、eは自然対数の底を表す。
クトルの最も長波長側の吸収ピークの計算結果を示す。
なお、量子箱の大きさを一辺15nmの立方体、量子箱
の材料をGa0.415 In0.585 As0.890 P0.110 と
し、量子箱の周囲の材料をGa 0.146 In0.854 As
0.318 P0.682 とした。また、ピーク形状を半値幅20
/e2 〔meV〕のガウシアン波形と仮定した。ここ
で、eは自然対数の底を表す。
【0068】電界無印加時には、波長1550nmを中
心とする吸収ピークが現れる。図2Aのz軸方向に電界
を印加しその強さを徐々に増加させると、吸収ピークの
中心波長が長波長側にシフト(レッドシフト)するとと
もに、吸収ピークの高さが低くなる。レッドシフトする
のは、量子箱のバンドギャップが小さくなるためであ
る。また、吸収ピークの高さが低くなるのは電子と正孔
の波動関数の重なりが少なくなるためである。
心とする吸収ピークが現れる。図2Aのz軸方向に電界
を印加しその強さを徐々に増加させると、吸収ピークの
中心波長が長波長側にシフト(レッドシフト)するとと
もに、吸収ピークの高さが低くなる。レッドシフトする
のは、量子箱のバンドギャップが小さくなるためであ
る。また、吸収ピークの高さが低くなるのは電子と正孔
の波動関数の重なりが少なくなるためである。
【0069】図4は、図3に示す光吸収スペクトルにお
いて、印加電界を−150kV/cmから−100kV
/cmに変化させたときの光吸収強度の変化及びαパラ
メータを示す。横軸は波長を単位nmで表し、左縦軸は
光吸収強度の変化を任意目盛りで表し、右縦軸はαパラ
メータを表す。図中の実線は光吸収強度を示し、記号■
はαパラメータを示す。
いて、印加電界を−150kV/cmから−100kV
/cmに変化させたときの光吸収強度の変化及びαパラ
メータを示す。横軸は波長を単位nmで表し、左縦軸は
光吸収強度の変化を任意目盛りで表し、右縦軸はαパラ
メータを表す。図中の実線は光吸収強度を示し、記号■
はαパラメータを示す。
【0070】波長が1580nm以下及び1640〜1
700nmの領域でαパラメータが負になっている。例
えば、被変調光の波長を1550nmとすると、強さ−
150kV/cmの電界を印加した時が透過状態、電界
無印加時が非透過状態になる。このときのαパラメータ
は図4に示すように約−1.1である。
700nmの領域でαパラメータが負になっている。例
えば、被変調光の波長を1550nmとすると、強さ−
150kV/cmの電界を印加した時が透過状態、電界
無印加時が非透過状態になる。このときのαパラメータ
は図4に示すように約−1.1である。
【0071】図5は、被変調光の波長を1550nmと
したときの電界強度に対する光吸収強度とαパラメータ
の変化を示す。横軸は電界強度を単位kV/cmで表
し、左縦軸は光吸収強度を任意目盛りで表し、右縦軸は
αパラメータを表す。図中の実線は光吸収強度を示し、
記号■はαパラメータを示す。なお、αパラメータは、
電界強度を変化させたときの光吸収強度及び屈折率の変
化により定まるため、計算した電界強度の2点の中心位
置にプロットしている。
したときの電界強度に対する光吸収強度とαパラメータ
の変化を示す。横軸は電界強度を単位kV/cmで表
し、左縦軸は光吸収強度を任意目盛りで表し、右縦軸は
αパラメータを表す。図中の実線は光吸収強度を示し、
記号■はαパラメータを示す。なお、αパラメータは、
電界強度を変化させたときの光吸収強度及び屈折率の変
化により定まるため、計算した電界強度の2点の中心位
置にプロットしている。
【0072】図4で説明したように、電界強度が−15
0kV/cmから−100kV/cmに変化する時のα
パラメータが負になっている。このときの光吸収強度は
比較的小さく、例えば印加電界を−150kV/cmと
した時を透過状態に対応させることができる。電界強度
が−50kV/cmから0kV/cmに変化する時のα
パラメータは約+0.8である。この時の光吸収強度は
大きく、例えば電圧無印加時を非透過状態に対応させる
ことができる。
0kV/cmから−100kV/cmに変化する時のα
パラメータが負になっている。このときの光吸収強度は
比較的小さく、例えば印加電界を−150kV/cmと
した時を透過状態に対応させることができる。電界強度
が−50kV/cmから0kV/cmに変化する時のα
パラメータは約+0.8である。この時の光吸収強度は
大きく、例えば電圧無印加時を非透過状態に対応させる
ことができる。
【0073】このように、透過状態時のαパラメータが
負になるため、長距離伝送に適している。また、透過状
態の光吸収強度も図3に示すように非常に小さく長距離
伝送に適している。なお、非透過状態時のαパラメータ
が正になるが、この時には光パルス信号が出力されない
ため、信号伝送上の問題はない。
負になるため、長距離伝送に適している。また、透過状
態の光吸収強度も図3に示すように非常に小さく長距離
伝送に適している。なお、非透過状態時のαパラメータ
が正になるが、この時には光パルス信号が出力されない
ため、信号伝送上の問題はない。
【0074】量子井戸層または量子細線で構成した光変
調器の場合には、前述のように挿入損失を小さくするた
めに被変調光の波長を光吸収スペクトルの吸収端よりも
長くする必要がある。これに対し、量子箱で構成した光
変調器の場合には、例えば図3で説明したように、被変
調光の波長を電界無印加時の吸収端(図3では約165
0nm)よりも短波長とすることができる。
調器の場合には、前述のように挿入損失を小さくするた
めに被変調光の波長を光吸収スペクトルの吸収端よりも
長くする必要がある。これに対し、量子箱で構成した光
変調器の場合には、例えば図3で説明したように、被変
調光の波長を電界無印加時の吸収端(図3では約165
0nm)よりも短波長とすることができる。
【0075】また、量子箱で構成した光変調器は、光吸
収強度が最大になる時すなわち電子と正孔の波動関数の
重なりが最大になる状態の時に非透過状態になる。これ
に対し、1次元量子閉じ込めを行うタイプIの量子井戸
層を用いる場合には、量子井戸層に電界を印加している
状態、すなわち電子と正孔の波動関数の重なりが少なく
なり光吸収強度が小さい状態を非透過状態としている。
従って、量子箱を用いることにより量子井戸層を用いる
場合に比べて、非透過状態の時の減衰量を大きくするこ
とができる。このため、光変調器を小型化することが可
能になる。
収強度が最大になる時すなわち電子と正孔の波動関数の
重なりが最大になる状態の時に非透過状態になる。これ
に対し、1次元量子閉じ込めを行うタイプIの量子井戸
層を用いる場合には、量子井戸層に電界を印加している
状態、すなわち電子と正孔の波動関数の重なりが少なく
なり光吸収強度が小さい状態を非透過状態としている。
従って、量子箱を用いることにより量子井戸層を用いる
場合に比べて、非透過状態の時の減衰量を大きくするこ
とができる。このため、光変調器を小型化することが可
能になる。
【0076】量子箱をレーザダイオードとして用いる場
合には、電子と正孔が量子箱に捕獲されるまでに比較的
長時間を必要とすることが大きな問題になる。しかし、
電界吸収による電子正孔対の生成プロセスは十分速いた
め、レーザダイオードの場合のような捕獲時間による動
作速度の制限はない。
合には、電子と正孔が量子箱に捕獲されるまでに比較的
長時間を必要とすることが大きな問題になる。しかし、
電界吸収による電子正孔対の生成プロセスは十分速いた
め、レーザダイオードの場合のような捕獲時間による動
作速度の制限はない。
【0077】上述の例では、被変調光の波長を1550
nmとしたが、その他の波長としてもよい。例えば、電
界を印加したときの光吸収強度が電界無印加時の光吸収
強度よりも小さくなる波長域から選択してもよい。図3
の場合を例にとると、波長1600nm以下の波長域に
おいて、強さ−150kV/cmの電界を印加した時の
光吸収強度が電界無印加時の光吸収強度よりも小さい。
図4に示すように、この波長域において、αパラメータ
は負になるかまたは正になる場合であっても0.2以下
と比較的小さくなるため長距離伝送に適している。
nmとしたが、その他の波長としてもよい。例えば、電
界を印加したときの光吸収強度が電界無印加時の光吸収
強度よりも小さくなる波長域から選択してもよい。図3
の場合を例にとると、波長1600nm以下の波長域に
おいて、強さ−150kV/cmの電界を印加した時の
光吸収強度が電界無印加時の光吸収強度よりも小さい。
図4に示すように、この波長域において、αパラメータ
は負になるかまたは正になる場合であっても0.2以下
と比較的小さくなるため長距離伝送に適している。
【0078】また、被変調光の波長を電界無印加時の光
吸収スペクトルの最も長波長側の吸収ピークに対応する
波長に、その吸収ピークの半値幅の1/2を加えた波長
よりも短い波長域から選択してもよい。図3の場合を例
にとると、波長1585nm以下の波長域に相当する。
吸収スペクトルの最も長波長側の吸収ピークに対応する
波長に、その吸収ピークの半値幅の1/2を加えた波長
よりも短い波長域から選択してもよい。図3の場合を例
にとると、波長1585nm以下の波長域に相当する。
【0079】図3では、光吸収スペクトルの最も長波長
側の吸収ピークのレッドシフトを利用する場合を示した
が、他の吸収ピークのレッドシフトを利用してもよい。
この場合、透過状態と非透過状態とにおける十分な光吸
収強度の差を確保するために、被変調光の波長を電界無
印加時の吸収ピークの半値幅の範囲内の波長とすること
が好ましい。
側の吸収ピークのレッドシフトを利用する場合を示した
が、他の吸収ピークのレッドシフトを利用してもよい。
この場合、透過状態と非透過状態とにおける十分な光吸
収強度の差を確保するために、被変調光の波長を電界無
印加時の吸収ピークの半値幅の範囲内の波長とすること
が好ましい。
【0080】次に、図6〜図8を参照して、図2Aに示
す量子箱を作製する方法を説明する。図6は、量子箱を
含む半導体積層構造を示す。GaAs基板31上にGa
Asバッファ層32、散点状に配置された量子箱35を
有するInGaAs層33、及びGaAsキャップ層3
4がそれぞれエピタキシャル成長されている。量子箱を
含む半導体積層構造は、このように量子箱35を有する
層(以下、「量子箱層」と呼ぶ)33が、バッファ層3
2とキャップ層34との間に挟まれた構造を有する。
す量子箱を作製する方法を説明する。図6は、量子箱を
含む半導体積層構造を示す。GaAs基板31上にGa
Asバッファ層32、散点状に配置された量子箱35を
有するInGaAs層33、及びGaAsキャップ層3
4がそれぞれエピタキシャル成長されている。量子箱を
含む半導体積層構造は、このように量子箱35を有する
層(以下、「量子箱層」と呼ぶ)33が、バッファ層3
2とキャップ層34との間に挟まれた構造を有する。
【0081】図7は、図6に示す半導体積層構造を形成
するための減圧MOCVD(有機金属化学気相成長)装
置の概略を示す。ただし、結晶成長は、原料交互供給で
行う。なお、ALE(原子層エピタキシャル成長)で行
ってもよい。反応容器40の下方にガス流路45が開口
し、ガス流路45から反応容器40内に反応ガスが導入
される。反応容器40内に導入された反応ガスは反応容
器40の上方に設けられたガス排気管44から外部に排
気される。
するための減圧MOCVD(有機金属化学気相成長)装
置の概略を示す。ただし、結晶成長は、原料交互供給で
行う。なお、ALE(原子層エピタキシャル成長)で行
ってもよい。反応容器40の下方にガス流路45が開口
し、ガス流路45から反応容器40内に反応ガスが導入
される。反応容器40内に導入された反応ガスは反応容
器40の上方に設けられたガス排気管44から外部に排
気される。
【0082】反応容器40内にはサセプタ41が配置さ
れ、ガス流路45の開口部に対向する位置に基板31が
保持される。反応容器40の周囲にはサセプタ41を取
り囲むように高周波コイル42が配置されており、サセ
プタ41及び基板31を高周波加熱することができる。
れ、ガス流路45の開口部に対向する位置に基板31が
保持される。反応容器40の周囲にはサセプタ41を取
り囲むように高周波コイル42が配置されており、サセ
プタ41及び基板31を高周波加熱することができる。
【0083】ガス流路50からガス供給系にキャリアガ
ス及びパージガスとしてH2 ガスが供給される。ガス流
路50から分岐したH2 ガス、及びガス流路50から分
岐しTMIDMEA(トリメチルインジウムジメチルエ
チルアミンアダクト)をバブリングしたH2 ガスがそれ
ぞれマスフローコントローラMFCを通してガス流路5
1に供給される。
ス及びパージガスとしてH2 ガスが供給される。ガス流
路50から分岐したH2 ガス、及びガス流路50から分
岐しTMIDMEA(トリメチルインジウムジメチルエ
チルアミンアダクト)をバブリングしたH2 ガスがそれ
ぞれマスフローコントローラMFCを通してガス流路5
1に供給される。
【0084】同様に、ガス流路50から分岐したH2 ガ
ス、及びTMG(トリメチルガリウム)をバブリングし
たH2 ガスがそれぞれマスフローコントローラMFCを
通してガス流路52に供給される。
ス、及びTMG(トリメチルガリウム)をバブリングし
たH2 ガスがそれぞれマスフローコントローラMFCを
通してガス流路52に供給される。
【0085】ガス流路51、52はガス切り換えバルブ
55の入力側に接続されている。ガス切り換えバルブ5
5の出力側は、反応容器40に反応ガスを供給するため
のガス流路45及び排気用ガス流路57に接続されてい
る。ガス切り換えバルブ55でガス流路を切り換えるこ
とにより、ガス流路45にTMIDMEAを含んだH 2
ガスあるいはTMGを含んだH2 ガス、またはその両方
を供給することができる。また、両方のガスを排気用ガ
ス流路57に排気することもできる。
55の入力側に接続されている。ガス切り換えバルブ5
5の出力側は、反応容器40に反応ガスを供給するため
のガス流路45及び排気用ガス流路57に接続されてい
る。ガス切り換えバルブ55でガス流路を切り換えるこ
とにより、ガス流路45にTMIDMEAを含んだH 2
ガスあるいはTMGを含んだH2 ガス、またはその両方
を供給することができる。また、両方のガスを排気用ガ
ス流路57に排気することもできる。
【0086】ガス流路50から分岐したH2 ガスがマス
フローコントローラMFCを介してガス流路53に供給
される。また、ガス流路50から分岐したH2 ガス、及
びAsH3 (アルシン)がそれぞれマスフローコントロ
ーラMFCを通してガス流路54に供給される。
フローコントローラMFCを介してガス流路53に供給
される。また、ガス流路50から分岐したH2 ガス、及
びAsH3 (アルシン)がそれぞれマスフローコントロ
ーラMFCを通してガス流路54に供給される。
【0087】ガス流路53、54はガス切り換えバルブ
56の入力側に接続されている。ガス切り換えバルブ5
6の出力側は、ガス切り換えバルブ55と同様にガス流
路45及び排気用ガス流路58に接続されている。ガス
切り換えバルブ56でガス流路を切り換えることによ
り、ガス流路45にパージ用H2 ガスあるいはAsH3
とH2 の混合ガスを供給することができる。
56の入力側に接続されている。ガス切り換えバルブ5
6の出力側は、ガス切り換えバルブ55と同様にガス流
路45及び排気用ガス流路58に接続されている。ガス
切り換えバルブ56でガス流路を切り換えることによ
り、ガス流路45にパージ用H2 ガスあるいはAsH3
とH2 の混合ガスを供給することができる。
【0088】次に、図7に示す減圧MOCVD装置を使
用して図6に示す積層構造を形成する方法について説明
する。まず、GaAs基板31をサセプタ41上に保持
する。パージガスとしてH2ガスを流しながら高周波コ
イル42でサセプタ41を加熱し、基板温度を460℃
とする。なお、反応容器40内の圧力が2000Paと
なるように排気量を制御する。
用して図6に示す積層構造を形成する方法について説明
する。まず、GaAs基板31をサセプタ41上に保持
する。パージガスとしてH2ガスを流しながら高周波コ
イル42でサセプタ41を加熱し、基板温度を460℃
とする。なお、反応容器40内の圧力が2000Paと
なるように排気量を制御する。
【0089】基板温度が460℃となったところでTM
Gを含むH2 ガスを流量25sccm、AsH3 とH2
の混合ガスを流量100sccmの条件で供給し、厚さ
100nmのGaAsバッファ層32をMOCVDで堆
積する。
Gを含むH2 ガスを流量25sccm、AsH3 とH2
の混合ガスを流量100sccmの条件で供給し、厚さ
100nmのGaAsバッファ層32をMOCVDで堆
積する。
【0090】次に、TMIDMEA、TMG及びAsH
3 を時間的に切り換えて供給し、厚さ7nmのInGa
As量子箱層33を堆積する。図8は、TMIDME
A、TMG及びAsH3 の供給のタイムチャートを示
す。まず、H2 ガスを0.5秒間流し反応容器40内を
パージする。続いて、TMIDMEAをバブリングした
H2 ガスを流量200sccmの条件で1.0秒間、続
いてTMGをバブリングしたH2 ガスを流量35scc
mの条件で0.1秒間供給する。H2 ガスを0.5秒間
供給し反応容器40内をパージする。続いて、AsH3
とH2 の混合ガスを流量400sccmの条件で10秒
間供給する。
3 を時間的に切り換えて供給し、厚さ7nmのInGa
As量子箱層33を堆積する。図8は、TMIDME
A、TMG及びAsH3 の供給のタイムチャートを示
す。まず、H2 ガスを0.5秒間流し反応容器40内を
パージする。続いて、TMIDMEAをバブリングした
H2 ガスを流量200sccmの条件で1.0秒間、続
いてTMGをバブリングしたH2 ガスを流量35scc
mの条件で0.1秒間供給する。H2 ガスを0.5秒間
供給し反応容器40内をパージする。続いて、AsH3
とH2 の混合ガスを流量400sccmの条件で10秒
間供給する。
【0091】上記ガス供給シーケンスを1サイクルとし
てガス供給を12サイクル繰り返す。続いて、GaAs
バッファ層32の形成と同一の条件で厚さ100nmの
GaAsキャップ層34を堆積する。なお、有機金属材
料として他の原料ガスを用いることも可能である。
てガス供給を12サイクル繰り返す。続いて、GaAs
バッファ層32の形成と同一の条件で厚さ100nmの
GaAsキャップ層34を堆積する。なお、有機金属材
料として他の原料ガスを用いることも可能である。
【0092】TMIDMEA、TMG、及びAsH3 を
時間的に分割して供給すると、通常、形成されるInG
aAsは各構成元素の原料ガスの供給時間等によって特
定されるIn組成となる。
時間的に分割して供給すると、通常、形成されるInG
aAsは各構成元素の原料ガスの供給時間等によって特
定されるIn組成となる。
【0093】GaAsバッファ層の上にInGaAsを
堆積する場合に、全面にIn組成が均一のInGaAs
層が形成されるとすると、格子不整合のためInGaA
s層に面内方向の歪が発生する。このようにInGaA
s層全面に歪が発生するよりも、広い領域で下地のGa
Asバッファ層と格子定数がほぼ整合するIn組成の少
ない領域が形成され、局所的にIn組成の多い領域が散
点状に形成される方が歪エネルギが低くなると考えられ
る。また、このIn組成が多い領域が球状に近いほど歪
エネルギが低くなると考えられる。
堆積する場合に、全面にIn組成が均一のInGaAs
層が形成されるとすると、格子不整合のためInGaA
s層に面内方向の歪が発生する。このようにInGaA
s層全面に歪が発生するよりも、広い領域で下地のGa
Asバッファ層と格子定数がほぼ整合するIn組成の少
ない領域が形成され、局所的にIn組成の多い領域が散
点状に形成される方が歪エネルギが低くなると考えられ
る。また、このIn組成が多い領域が球状に近いほど歪
エネルギが低くなると考えられる。
【0094】上記のような理由から、図6に示すように
In組成の少ない領域の中にIn組成の多い島状領域が
散点状に形成されると考えられる。上記条件で積層構造
を形成したところ、直径約10nmの島状領域が形成さ
れた。このIn組成の多い島状領域は、周囲のIn組成
の少ない領域及び上下のGaAsバッファ層及びGaA
sキャップ層に比べてエネルギギャップが小さいため、
キャリアに対して3次元的な量子井戸として働く。
In組成の少ない領域の中にIn組成の多い島状領域が
散点状に形成されると考えられる。上記条件で積層構造
を形成したところ、直径約10nmの島状領域が形成さ
れた。このIn組成の多い島状領域は、周囲のIn組成
の少ない領域及び上下のGaAsバッファ層及びGaA
sキャップ層に比べてエネルギギャップが小さいため、
キャリアに対して3次元的な量子井戸として働く。
【0095】図8では、In原料、Ga原料、As原料
をこの順番で供給する場合について示したが、その他の
順番で供給してもよい。例えば、Ga原料とIn原料を
供給する順番を逆にしてもよい。また、In原料の供給
とGa原料の供給の間にさらにAs原料を供給してもよ
い。
をこの順番で供給する場合について示したが、その他の
順番で供給してもよい。例えば、Ga原料とIn原料を
供給する順番を逆にしてもよい。また、In原料の供給
とGa原料の供給の間にさらにAs原料を供給してもよ
い。
【0096】また、図8では、Ga原料の供給からAs
原料の供給への切替え時及びAs原料の供給からIn原
料の供給への切替え時にパージ用の水素ガスを供給する
場合について示したが、他の原料切り替え時にパージ用
の水素ガスを供給してもよい。
原料の供給への切替え時及びAs原料の供給からIn原
料の供給への切替え時にパージ用の水素ガスを供給する
場合について示したが、他の原料切り替え時にパージ用
の水素ガスを供給してもよい。
【0097】また、ガス供給サイクルの繰り返し回数は
12回に限らない。なお、ガス供給サイクルを6回以上
繰り返すことが好ましく、さらには10〜24回繰り返
すことが好ましい。
12回に限らない。なお、ガス供給サイクルを6回以上
繰り返すことが好ましく、さらには10〜24回繰り返
すことが好ましい。
【0098】また、量子箱層の成長温度を460℃とす
る場合について説明したが、その他の温度としてもよ
い。成長温度の好適な範囲は250℃〜600℃、より
好適な範囲は420℃〜500℃である。
る場合について説明したが、その他の温度としてもよ
い。成長温度の好適な範囲は250℃〜600℃、より
好適な範囲は420℃〜500℃である。
【0099】次に、図9〜図11を参照して、本発明の
第2の実施例による光変調器について説明する。図9A
は、第2の実施例による光変調器の変調吸収層4bに含
まれる複数の量子箱の1つを模式的に示す。電子に対し
て3次元量子閉じ込めを行う量子箱Qeと、正孔に対し
て3次元量子閉じ込めを行う量子箱Qhがz軸方向に並
んで配置されている。図9Aでは、量子箱Qe、Qhが
直方体形状の場合を示しているがその他の形状でもよ
い。
第2の実施例による光変調器について説明する。図9A
は、第2の実施例による光変調器の変調吸収層4bに含
まれる複数の量子箱の1つを模式的に示す。電子に対し
て3次元量子閉じ込めを行う量子箱Qeと、正孔に対し
て3次元量子閉じ込めを行う量子箱Qhがz軸方向に並
んで配置されている。図9Aでは、量子箱Qe、Qhが
直方体形状の場合を示しているがその他の形状でもよ
い。
【0100】図9B及び図9Cは、それぞれ量子箱Qe
及びQhを横切る位置におけるx軸及びy軸方向に関す
るエネルギ準位図を示す。図9Dは、z軸方向に関する
エネルギ準位図を示す。量子箱Qeの伝導帯のエネルギ
準位はその周囲のエネルギ準位よりも低いため、量子箱
Qe内に電子が閉じ込められる。量子箱Qeの価電子帯
のエネルギ準位はその周囲のエネルギ準位よりも低い
(正孔に対してはエネルギ準位が高い)ため、量子箱Q
e内に正孔は閉じ込められない。同様に、量子箱Qh内
には、正孔が閉じ込められ、電子は閉じ込められない。
及びQhを横切る位置におけるx軸及びy軸方向に関す
るエネルギ準位図を示す。図9Dは、z軸方向に関する
エネルギ準位図を示す。量子箱Qeの伝導帯のエネルギ
準位はその周囲のエネルギ準位よりも低いため、量子箱
Qe内に電子が閉じ込められる。量子箱Qeの価電子帯
のエネルギ準位はその周囲のエネルギ準位よりも低い
(正孔に対してはエネルギ準位が高い)ため、量子箱Q
e内に正孔は閉じ込められない。同様に、量子箱Qh内
には、正孔が閉じ込められ、電子は閉じ込められない。
【0101】図9Dに示すように、量子箱Qeと量子箱
Qhのz軸方向の位置がずれている。従って、量子箱Q
eに閉じ込められた電子の波動関数と量子箱Qhに閉じ
込められた正孔の波動関数とは、z軸方向に関するピー
クの位置を異にする。量子箱QeとQhは、z軸方向に
関して、タイプIIの量子井戸構造に類似する。
Qhのz軸方向の位置がずれている。従って、量子箱Q
eに閉じ込められた電子の波動関数と量子箱Qhに閉じ
込められた正孔の波動関数とは、z軸方向に関するピー
クの位置を異にする。量子箱QeとQhは、z軸方向に
関して、タイプIIの量子井戸構造に類似する。
【0102】図10は、図9Aの量子箱にz軸方向の電
界を印加した時の光吸収スペクトルの最も長波長側の吸
収ピークの計算結果を示す。すなわち、量子箱Qeの伝
導帯の最低エネルギ準位と量子箱Qhの価電子帯の最高
エネルギ準位との間の遷移に対応する吸収吸収ピークで
ある。この吸収ピークよりも短波長側には、他のエネル
ギ準位間の遷移に対応する吸収ピークが現れる。
界を印加した時の光吸収スペクトルの最も長波長側の吸
収ピークの計算結果を示す。すなわち、量子箱Qeの伝
導帯の最低エネルギ準位と量子箱Qhの価電子帯の最高
エネルギ準位との間の遷移に対応する吸収吸収ピークで
ある。この吸収ピークよりも短波長側には、他のエネル
ギ準位間の遷移に対応する吸収ピークが現れる。
【0103】なお、量子箱QeとQhのx軸及びy軸方
向の長さを15nm、量子箱Qeのz軸方向の長さを9
nm、量子箱Qhのz軸方向の長さを4.5nmとし、
量子箱Qeの材料をGa0.084 In0.916 As0.652 P
0.348 、量子箱Qhの材料をGa0.708 In0.292 As
0.769 P0.231 、量子箱の周囲の材料をGa0.573 In
0.427 As0.774 P0.226 とした。また、吸収ピークの
形状は、図3の場合と同様に半値幅20/e2 meVの
ガウシアン波形と仮定した。
向の長さを15nm、量子箱Qeのz軸方向の長さを9
nm、量子箱Qhのz軸方向の長さを4.5nmとし、
量子箱Qeの材料をGa0.084 In0.916 As0.652 P
0.348 、量子箱Qhの材料をGa0.708 In0.292 As
0.769 P0.231 、量子箱の周囲の材料をGa0.573 In
0.427 As0.774 P0.226 とした。また、吸収ピークの
形状は、図3の場合と同様に半値幅20/e2 meVの
ガウシアン波形と仮定した。
【0104】2番目の吸収ピークは、図10に示す1番
目の吸収ピークから十分離れた位置に現れるため、1番
目の吸収ピークの短波長側に光吸収強度の十分小さな波
長域が存在する。
目の吸収ピークから十分離れた位置に現れるため、1番
目の吸収ピークの短波長側に光吸収強度の十分小さな波
長域が存在する。
【0105】電界無印加時には、波長約1625nmを
中心とした弱い吸収ピークが現れる。量子箱に閉じ込め
られた電子及び正孔の波動関数の重なりが大きくなる向
き(z軸の正の向き)の電界を印加して、その強さを徐
々に大きくすると、吸収ピークの中心波長が短波長側に
シフト(ブルーシフト)し、その高さが高くなる。
中心とした弱い吸収ピークが現れる。量子箱に閉じ込め
られた電子及び正孔の波動関数の重なりが大きくなる向
き(z軸の正の向き)の電界を印加して、その強さを徐
々に大きくすると、吸収ピークの中心波長が短波長側に
シフト(ブルーシフト)し、その高さが高くなる。
【0106】吸収ピークの高さが高くなるのは、電子と
正孔の波動関数の重なりが大きくなり遷移確率が高くな
ったためである。吸収ピークの中心波長がブルーシフト
するのは、伝導帯及び価電子帯のバンド端が傾きエネル
ギギャップが大きくなったためである。
正孔の波動関数の重なりが大きくなり遷移確率が高くな
ったためである。吸収ピークの中心波長がブルーシフト
するのは、伝導帯及び価電子帯のバンド端が傾きエネル
ギギャップが大きくなったためである。
【0107】電界無印加時の1番目の吸収ピークの短波
長側に光吸収強度の十分小さな波長域が存在するため、
この波長域の光、例えば波長1550nmの光を被変調
光とすることができる。
長側に光吸収強度の十分小さな波長域が存在するため、
この波長域の光、例えば波長1550nmの光を被変調
光とすることができる。
【0108】図11は、被変調光の波長を1550nm
としたときの、光吸収強度及びαパラメータを電界強度
に関して示す。横軸は電界強度を単位kV/cmで表
し、左縦軸は光吸収強度を任意目盛りで表し、右縦軸は
αパラメータを表す。図中の実線は光吸収強度を示し、
記号■はαパラメータを示す。
としたときの、光吸収強度及びαパラメータを電界強度
に関して示す。横軸は電界強度を単位kV/cmで表
し、左縦軸は光吸収強度を任意目盛りで表し、右縦軸は
αパラメータを表す。図中の実線は光吸収強度を示し、
記号■はαパラメータを示す。
【0109】電界強度を0kV/cmから50kV/c
mに変化させたときのαパラメータは約−0.5であ
る。この時の光吸収強度は比較的小さく、例えば電界無
印加時の状態を透過状態に対応させることができる。電
界強度を100kV/cmから150kV/cmに変化
させたときのαパラメータは約+0.2である。この時
の光吸収強度は比較的大きく、例えば強さ150kV/
cmの電界を印加した状態を非透過状態に対応させるこ
とができる。
mに変化させたときのαパラメータは約−0.5であ
る。この時の光吸収強度は比較的小さく、例えば電界無
印加時の状態を透過状態に対応させることができる。電
界強度を100kV/cmから150kV/cmに変化
させたときのαパラメータは約+0.2である。この時
の光吸収強度は比較的大きく、例えば強さ150kV/
cmの電界を印加した状態を非透過状態に対応させるこ
とができる。
【0110】このように、透過状態におけるαパラメー
タが負になるため、長距離伝送に適している。第2の実
施例による光変調器の場合には、第1の実施例による光
変調器の場合とは異なり、電界を印加している時に非透
過状態になる。従って、電界を印加している時に量子箱
内に電子正孔対が生成される。生成された電子と正孔
は、印加されている電界によって移動し、量子箱内から
速やかに除去される。このように、第2の実施例による
光変調器では、生成した電子正孔対を効率的に量子箱内
から除去することができる。
タが負になるため、長距離伝送に適している。第2の実
施例による光変調器の場合には、第1の実施例による光
変調器の場合とは異なり、電界を印加している時に非透
過状態になる。従って、電界を印加している時に量子箱
内に電子正孔対が生成される。生成された電子と正孔
は、印加されている電界によって移動し、量子箱内から
速やかに除去される。このように、第2の実施例による
光変調器では、生成した電子正孔対を効率的に量子箱内
から除去することができる。
【0111】図11では、被変調光の波長を1550n
mとした場合を示したが、その他の波長としてもよい。
例えば、電界無印加時に相互に隣り合う吸収ピークの中
間の波長域としてもよい。適当な強さの電界を印加する
と吸収ピークがブルーシフトして被変調光に対する光吸
収強度が大きくなり、非透過状態になる。
mとした場合を示したが、その他の波長としてもよい。
例えば、電界無印加時に相互に隣り合う吸収ピークの中
間の波長域としてもよい。適当な強さの電界を印加する
と吸収ピークがブルーシフトして被変調光に対する光吸
収強度が大きくなり、非透過状態になる。
【0112】上記第2の実施例では、最も長波長側の吸
収ピークのブルーシフトを利用した場合を説明したが、
その他の吸収ピークのブルーシフトを利用してもよい。
2番目以降の吸収ピークのブルーシフトを利用するため
には、2番目以降の吸収ピークとその次の吸収ピークと
の間のエネルギ差をなるべく大きくすることが好まし
い。
収ピークのブルーシフトを利用した場合を説明したが、
その他の吸収ピークのブルーシフトを利用してもよい。
2番目以降の吸収ピークのブルーシフトを利用するため
には、2番目以降の吸収ピークとその次の吸収ピークと
の間のエネルギ差をなるべく大きくすることが好まし
い。
【0113】吸収ピーク間のエネルギ差を大きくするた
めには、量子箱の大きさを小さくすればよい。しかし、
図9Aにおいて量子箱のz軸方向の長さを短くすると電
界印加時の吸収ピークのブルーシフト量が少なくなって
しまう。従って、xy面内の大きさを小さくすることが
好ましい。
めには、量子箱の大きさを小さくすればよい。しかし、
図9Aにおいて量子箱のz軸方向の長さを短くすると電
界印加時の吸収ピークのブルーシフト量が少なくなって
しまう。従って、xy面内の大きさを小さくすることが
好ましい。
【0114】次に、図12A〜12Cを参照して、図9
Aに示す量子箱を作製する方法を説明する。図12Aに
示すように、InP基板61の表面上に、例えばMOC
VDにより、バリア層62、正孔用量子箱層63、電子
用量子箱層64、バリア層65を堆積する。バリア層6
2及び65はGa0.573 In0.427 As0.774 P0.226
からなる層である。正孔用量子箱層63は、Ga0.708
In0.292 As0.769 P0.23 1 からなる厚さ4.5nm
の層である。電子用量子箱層64は、Ga0.084 In
0.916 As0.652 P0.348 からなる厚さ9nmの層であ
る。
Aに示す量子箱を作製する方法を説明する。図12Aに
示すように、InP基板61の表面上に、例えばMOC
VDにより、バリア層62、正孔用量子箱層63、電子
用量子箱層64、バリア層65を堆積する。バリア層6
2及び65はGa0.573 In0.427 As0.774 P0.226
からなる層である。正孔用量子箱層63は、Ga0.708
In0.292 As0.769 P0.23 1 からなる厚さ4.5nm
の層である。電子用量子箱層64は、Ga0.084 In
0.916 As0.652 P0.348 からなる厚さ9nmの層であ
る。
【0115】バリア層65の表面上に、電子ビーム露光
を用いてSiO2 からなるマスクパターン66を形成す
る。マスクパターン66は、例えば一辺の長さが10〜
50nmの矩形形状を有する。
を用いてSiO2 からなるマスクパターン66を形成す
る。マスクパターン66は、例えば一辺の長さが10〜
50nmの矩形形状を有する。
【0116】図12Bに示すように、マスクパターン6
6をエッチングマスクとしてバリア層65からバリア層
62までの積層構造をエッチングする。エッチングは、
例えばエッチングガスとしてC2 H6 とH2 の混合ガス
またはCH4 とH2 の混合ガスを用いたリアクティブイ
オンエッチング(RIE)により行う。このようにし
て、バリア層62a、正孔用量子箱63a、電子用量子
箱64a、バリア層65a及びマスクパターン66から
なるメサ67が形成される。
6をエッチングマスクとしてバリア層65からバリア層
62までの積層構造をエッチングする。エッチングは、
例えばエッチングガスとしてC2 H6 とH2 の混合ガス
またはCH4 とH2 の混合ガスを用いたリアクティブイ
オンエッチング(RIE)により行う。このようにし
て、バリア層62a、正孔用量子箱63a、電子用量子
箱64a、バリア層65a及びマスクパターン66から
なるメサ67が形成される。
【0117】図12Cに示すように、MOCVDによ
り、マスクパターン66の表面上には成長せず、InP
基板61の表面上にのみ成長する条件で、バリア層62
a及び65aと同一組成のバリア層67を堆積する。バ
リア層67の上面が少なくとも電子用量子箱64aの上
面よりも高くなるような構成とする。
り、マスクパターン66の表面上には成長せず、InP
基板61の表面上にのみ成長する条件で、バリア層62
a及び65aと同一組成のバリア層67を堆積する。バ
リア層67の上面が少なくとも電子用量子箱64aの上
面よりも高くなるような構成とする。
【0118】このようにして、上下をバリア層62aと
65a、側方をバリア層67で囲まれた図9Aに示す量
子箱を形成することができる。以上実施例に沿って本発
明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものでは
ない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能
なことは当業者に自明であろう。
65a、側方をバリア層67で囲まれた図9Aに示す量
子箱を形成することができる。以上実施例に沿って本発
明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものでは
ない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能
なことは当業者に自明であろう。
【0119】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
3次元量子閉じ込めを行う量子箱で光変調器を構成する
ことにより、長距離伝送に適したαパラメータを有し、
かつ透過状態のときの挿入損失の少ない光変調器を得る
ことができる。連続発光する光源とこの光変調器とを組
み合わせて、長距離伝送に適した光半導体装置を作製す
ることができる。
3次元量子閉じ込めを行う量子箱で光変調器を構成する
ことにより、長距離伝送に適したαパラメータを有し、
かつ透過状態のときの挿入損失の少ない光変調器を得る
ことができる。連続発光する光源とこの光変調器とを組
み合わせて、長距離伝送に適した光半導体装置を作製す
ることができる。
【図1】本発明の実施例による変調器集積分布帰還型レ
ーザの一部破断斜視図である。
ーザの一部破断斜視図である。
【図2】図2Aは、本発明の第1の実施例による光変調
器を構成する量子箱を模式的に表した図、図2Bは量子
箱のエネルギ準位図、図2Cは、量子箱の光吸収スペク
トルを表すグラフ、図2Dは、従来の量子井戸層の光吸
収スペクトルを表すグラフである。
器を構成する量子箱を模式的に表した図、図2Bは量子
箱のエネルギ準位図、図2Cは、量子箱の光吸収スペク
トルを表すグラフ、図2Dは、従来の量子井戸層の光吸
収スペクトルを表すグラフである。
【図3】図2Aに示す量子箱の光吸収スペクトルの最も
長波長側の吸収ピークを表すグラフである。
長波長側の吸収ピークを表すグラフである。
【図4】図2Aに示す量子箱の光吸収強度の変化及びα
パラメータを波長に関して表すグラフである。
パラメータを波長に関して表すグラフである。
【図5】図2Aに示す量子箱の光吸収強度及びαパラメ
ータを電界強度に関して表すグラフである。
ータを電界強度に関して表すグラフである。
【図6】量子箱を有する半導体積層構造を示す断面図で
ある。
ある。
【図7】図6に示す半導体積層構造を形成するための減
圧MOCVD装置を表す図である。
圧MOCVD装置を表す図である。
【図8】図6に示す半導体積層構造を形成するための反
応ガスの供給タイムチャートである。
応ガスの供給タイムチャートである。
【図9】図9Aは、本発明の第2の実施例による光変調
器を構成する量子箱を模式的に表した図、図9B〜9D
は量子箱のエネルギ準位図である。
器を構成する量子箱を模式的に表した図、図9B〜9D
は量子箱のエネルギ準位図である。
【図10】図9Aに示す量子箱の光吸収スペクトルの最
も長波長側の吸収ピークを表すグラフである。
も長波長側の吸収ピークを表すグラフである。
【図11】図9Aに示す量子箱の光吸収強度及びαパラ
メータを電界強度に関して表すグラフである。
メータを電界強度に関して表すグラフである。
【図12】図9Aに示す量子箱の製造方法を説明するた
めの積層構造の一部破断斜視図である。
めの積層構造の一部破断斜視図である。
【図13】従来のタイプIの量子井戸構造を説明するた
めのエネルギバンド図、及び波動関数を表すグラフであ
る。
めのエネルギバンド図、及び波動関数を表すグラフであ
る。
【図14】従来のタイプIの量子井戸構造の光吸収スペ
クトルを表すグラフである。
クトルを表すグラフである。
【図15】光パルス信号発生源のαパラメータと最大伝
送距離との関係を示すグラフである。
送距離との関係を示すグラフである。
【図16】従来のタイプIの量子井戸構造の光吸収強度
変化、屈折率変化、及びαパラメータを波長に関して表
したグラフである。
変化、屈折率変化、及びαパラメータを波長に関して表
したグラフである。
【図17】従来のタイプIIの量子井戸構造を説明する
ためのエネルギバンド図、及び波動関数を表すグラフで
ある。
ためのエネルギバンド図、及び波動関数を表すグラフで
ある。
1 半導体基板 2 n型領域 3 分布帰還用回折格子 4a レーザ活性層 4b 変調吸収層 6、7 p型領域 8 半絶縁性埋込領域 9 ポリイミド領域 10 p側電極 11 配線 12 n側電極 14 DFBレーザ 15 光変調器 16 分離領域 31 基板 32 バッファ層 33 量子箱層 34 キャップ層 35 量子箱 40 反応容器 41 サセプタ 42 高周波コイル 44 ガス排気管 45、50、51、52、53、54 ガス流路 55、56 ガス切り換えバルブ 57、58 排気用ガス流路 61 InP基板 62、65、67 バリア層 63 正孔用量子箱層 64 電子用量子箱層 66 マスクパターン
Claims (6)
- 【請求項1】 光を放出する発光手段と、 前記発光手段から放出された光の光路中に配置され、電
子及び正孔に対して3次元量子閉じ込めを行う量子箱
と、 前記量子箱に電界を印加する電界印加手段とを有する光
半導体装置。 - 【請求項2】 電界無印加時において、前記量子箱に閉
じ込められた電子及び正孔の各波動関数のピークを与え
る空間座標が3次元的に一致し、 前記発光手段から放出される波長の光に関して、前記量
子箱に電界を印加している時の前記量子箱による光吸収
強度が、電界を印加していない時の光吸収強度よりも小
さい請求項1に記載の光半導体装置。 - 【請求項3】 前記発光手段により放出される光の波長
が、前記量子箱による光吸収スペクトルのピークのうち
最も長波長側のピークに対応する波長に、そのピークの
半値幅の1/2を加えた波長よりも短い請求項1または
2に記載の光半導体装置。 - 【請求項4】 前記発光手段により放出される光の波長
が、前記量子箱に電界を印加していない時における該量
子箱の光吸収スペクトルのいずれかのピークの半値幅の
範囲内の波長である請求項1または2に記載の光半導体
装置。 - 【請求項5】 電界無印加時において、前記量子箱に閉
じ込められた電子及び正孔の各波動関数のピークを与え
る空間座標が、前記電界印加手段によって印加される電
界の方向に関してずれており、 前記発光手段から放出される波長の光に関して、前記量
子箱に電界を印加している時の前記量子箱による光吸収
強度が、電界を印加していない時の光吸収強度よりも大
きい請求項1に記載の光半導体装置。 - 【請求項6】 前記発光手段により放出される光の波長
が、前記量子箱に電界を印加していない時における該量
子箱の光吸収スペクトルの相互に隣り合うピークの中間
の波長である請求項5に記載の光半導体装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2825996A JPH09222588A (ja) | 1996-02-15 | 1996-02-15 | 光半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2825996A JPH09222588A (ja) | 1996-02-15 | 1996-02-15 | 光半導体装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09222588A true JPH09222588A (ja) | 1997-08-26 |
Family
ID=12243581
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2825996A Pending JPH09222588A (ja) | 1996-02-15 | 1996-02-15 | 光半導体装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09222588A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2386753A (en) * | 2002-03-19 | 2003-09-24 | Bookham Technology Plc | Tuneable laser |
| GB2388706A (en) * | 2002-05-15 | 2003-11-19 | Bookham Technology Plc | Tunable laser |
| GB2388708A (en) * | 2002-05-15 | 2003-11-19 | Bookham Technology Plc | Tuneable Laser |
| WO2003081733A3 (en) * | 2002-03-19 | 2004-07-01 | Bookham Technology Plc | Tunable laser |
| WO2003098755A3 (en) * | 2002-05-15 | 2004-09-10 | Bookham Technology Plc | Tuneable laser |
-
1996
- 1996-02-15 JP JP2825996A patent/JPH09222588A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2386753A (en) * | 2002-03-19 | 2003-09-24 | Bookham Technology Plc | Tuneable laser |
| WO2003081733A3 (en) * | 2002-03-19 | 2004-07-01 | Bookham Technology Plc | Tunable laser |
| GB2386753B (en) * | 2002-03-19 | 2005-06-29 | Bookham Technology Plc | Tunable laser |
| GB2388706A (en) * | 2002-05-15 | 2003-11-19 | Bookham Technology Plc | Tunable laser |
| GB2388708A (en) * | 2002-05-15 | 2003-11-19 | Bookham Technology Plc | Tuneable Laser |
| WO2003098755A3 (en) * | 2002-05-15 | 2004-09-10 | Bookham Technology Plc | Tuneable laser |
| GB2388708B (en) * | 2002-05-15 | 2005-05-25 | Bookham Technology Plc | Tunable laser |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20040521 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041005 |
|
| A521 | Written amendment |
Effective date: 20041206 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20050111 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |