JPH09224659A - 酵素修飾剤 - Google Patents

酵素修飾剤

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JPH09224659A
JPH09224659A JP8056718A JP5671896A JPH09224659A JP H09224659 A JPH09224659 A JP H09224659A JP 8056718 A JP8056718 A JP 8056718A JP 5671896 A JP5671896 A JP 5671896A JP H09224659 A JPH09224659 A JP H09224659A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度の変化により水溶性あるいは水不溶性の
可逆形態をとることができ、水媒体中から容易に分離回
収することができ、また核酸と酵素を含む混合液から酵
素を選択的に除去することができ、従って核酸の精製に
も使用することができる酵素修飾剤を得る。 【解決手段】(a)エポキシ基含有重合性モノマーおよ
びアルデヒド基含有重合性モノマーから選ばれる少なく
とも1種と(b)N−イソプロピルアクリルアミドとを
重合して得られた共重合体からなることを特徴とする酵
素修飾剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酵素修飾剤に関す
るものである。さらに詳しくは、温度の変化により水溶
性あるいは水不溶性の可逆形態をとることのできる酵素
修飾剤に関する。本発明のこのような酵素修飾剤は、水
媒体中から容易に分離回収することができ、また核酸と
酵素を含む混合液から酵素を選択的に除去することがで
き、従って核酸の精製にも使用することができるもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、生体触媒である酵素反応が種々の
産業分野にて利用されるようになっており、たとえば繊
維の風合いや手触りの向上のために酵素処理が行われて
いたり、製紙の分野ではパルプの処理に用いられたりし
ている。従来、繊維、パルプなど固体状の基質を処理す
る場合に用いられる酵素の多くは、水溶液に可溶な状態
の酵素によるものであって、通常アミラーゼ、プロテア
ーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ、カタラーゼ、リパー
ゼ、ヘミセルラーゼなどの酵素を用いて実施されてい
る。これら酵素は、一般的に比較的高価であり、それを
効率良く再使用できれば経済的であるばかりでなく、ま
た酵素処理液から酵素を分離・回収することは、水質汚
染などの環境問題を解決することからも重要である。し
かしながら、酵素処理後、酵素のみを反応液から回収す
ることは技術的に非常に困難である。また、プロテアー
ゼなど蛋白質分解酵素のような酵素は酵素同士の反応や
失活が起こり易いという問題もある。特開平6−341
067には、水溶性共重合体に固定化した酵素、具体的
には、水溶性共重合体であるメチルビニルエーテルと無
水マレイン酸の共重合体にアミラーゼなどの酵素を結合
した状態のもので繊維を処理することが開示されてい
る。 また特開平6−240297には水溶性共重合体
であるメチルビニルエーテルと無水マレイン酸にタンパ
ク質分解酵素とそれ以外の消化酵素を結合して洗浄用助
剤として用いることが開示されている。しかしこれらの
方法によれば、酵素と水溶性共重合体の結合が不十分で
あり、かつ酵素活性が少ないという問題がある。従って
これらの方法では、水溶性カルボジイミドやグルタルア
ルデヒドのような比較的高価な結合用試薬を多量に用い
ることが必須であり、経済性の点で問題があるのが現状
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
技術的課題を解決するためになされたもので、高価な結
合用試薬を用いることなく効率的に酵素を分離でき、酵
素反応効率および耐久性にも優れた温度応答性を有する
酵素修飾剤を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)エポキ
シ基含有重合性モノマーおよびアルデヒド基含有重合性
モノマーから選ばれる少なくとも1種と(b)N−イソ
プロピルアクリルアミドとを重合して得られた共重合体
(以下、「特定共重合体」という)からなることを特徴
とする酵素修飾剤を提供するものである。本発明におい
て酵素修飾剤とは、酵素と混合し、反応させることによ
って酵素と強固に結合し酵素表面を容易に修飾できるも
のを示す。以下、本発明について詳細に説明する。
【0005】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。特定共重合体を形成するエポキシ基含有重合性モノ
マーの具体例としては、グリシジルアクリレートおよび
グリシジルメタクリレートが挙げられる。また、アルデ
ヒド含有重合性モノマーの具体例としては、アクロレイ
ンとメタクロレインが挙げられる。エポキシ基含有モノ
マーの使用量は、全モノマーの1〜40重量%、好まし
くは2〜20重量%である。エポキシ含有モノマーの使
用量が1重量%より少ないと酵素に結合する効率が不十
分となり、また40重量%より多いと低温にしても溶解
しにくくなる。アルデヒド含有モノマーの使用量は、全
モノマーの1〜20重量%、好ましくは2〜15重量%
である。アルデヒド基含有モノマーの使用量が1重量%
より少ないと酵素に結合する効率が不十分となり、また
20重量%より多いと分子量が1000以下に低下しや
すくない。
【0006】一方、特定共重合体の形成に使用されるN
−イソプロピルアクリルアミドの使用量は、全モノマー
のうち40重量%以上、好ましくは40〜99重量%と
する必要がある。N−イソプロピルアクリルアミドの使
用量が40重量%より少ないと温度応答性はなくなり修
飾した酵素を不溶化して分離し難くなる傾向がみられ
る。本発明においては、特定共重合体には温度応答性に
悪影響しない範囲で、親水性または疎水性の他の重合性
モノマーを全モノマーの例えば20重量%以下、好まし
くは10重量%以下共重合することもできる。他の重合
性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタ
コン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、クロトン酸など
のモノまたはジカルボン酸化合物、スチレン、エチルビ
ニルベンゼン、α−メチルスチレン、フルオロスチレ
ン、ビニルピリジンなどの芳香族モノビニル化合物、メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、N′−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ(メタ)アクリ
レートなどの(メタ)アクリル酸エステル化合物、ブタ
ジエン、イソプレンなどの共役ジエン化合物、酢酸ビニ
ルなどのビニルエステル化合物、、N−メチロールアク
リルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチ
レンビスアミドなどのアミド化合物、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物、
スチレンスルホン酸塩、イソプレンスルホン酸塩などの
スルホン化重合性化合物、4−メチル−1−ペンテン、
その他のα−オレフィン化合物などを挙げることができ
る。
【0007】本発明における共重合体の重合方法は、何
れの方法でもよいが、好ましくはラジカル重合で、溶液
重合、乳化重合、懸濁重合いずれでも良い。最も好まし
い方法は溶液重合であり、重合溶媒としては、少なくと
も一種以上の有機溶剤を含む必要がある。有機溶剤の具
体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、
イソプロピルアルコール、アセトン、テトラヒドフラ
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸エチル、トル
エンなどが挙げられ、これらは一種または二種以上の組
み合わせで用いられる。本発明においては重合中共重合
体が析出しない範囲で有機溶剤に水を組み合わせること
もできる。重合開始剤としては通常のラジカル開始剤が
使用でき、アソイソブチロニトリルのようなアゾ系開始
剤、ベンゾイルパーオキサイドなどの有機過酸化物を使
用することができる。重合後、水を添加した後減圧蒸留
などの方法により脱溶剤して20℃以下冷却することに
より共重合体水溶液を得ることができる。
【0008】本発明の酵素修飾剤は、水系媒体中におい
て温度の変化により可溶性と不溶性の可逆形態を有する
温度応答性のある共重合体である。本発明の共重合体の
酵素修飾剤は、低温側では可溶性であり、高温領域では
不溶性となり沈澱する温度応答性を有するものである。
溶解性が変化する温度は、特定共重合体の製造に使用す
るN−イソプロピルアクリルアミドの量、その他の重合
性モノマーの種類と量によってコントロールすることが
できる。従って、本発明の酵素修飾剤で修飾した酵素
は、水系媒体の温度の調整により、水系媒体に不溶と
し、遠心分離操作により沈降させることができ上清と沈
降物とを分離することができ、実用的には20℃以下で
酵素修飾剤の80重量%以上が水系媒体に溶解し、50
℃以上では酵素修飾剤の80重量%以上が水系媒体に不
溶化する酵素修飾剤が好ましい。本発明の酵素修飾剤で
酵素を修飾する場合には、酵素修飾剤が水系媒体に溶解
し、かつ酵素の活性に悪影響しない温度条件下で混合し
反応させることによって達成できる。酵素を本発明の酵
素修飾剤で修飾する利点としては、酵素が回収再利用で
きるという点の他、pH、熱などに対する耐久性が向上
する点が挙げられる。酵素を共重合体で修飾することに
より未修飾の酵素と比較して酸、アルカリに対する耐久
性と高温での耐熱性が向上する。
【0009】本発明の酵素修飾剤で修飾することのでき
る酵素としては、どのような酵素も使用することがで
き、例えばアミノペプチターゼ、キモトリプシン、パパ
イン、ウロキナーゼ、ウレアーゼ、アミダーゼ、アスパ
ラギナーゼ、プロテアーゼ、グルコースフォスファター
ゼ、アミラーゼ、キチナーゼ、リゾチーム、セルラー
ゼ、インベルターゼ、ペクチナーゼ、リパーゼ、リボヌ
クレアーゼ、各種制限酵素(エンドデオキシリボヌクレ
アーゼ)などの加水分解酵素、リシンラセマーゼ、UD
Pガラクトースエピメラーゼ、グルコースイソメラー
ゼ、乳酸ラセマーゼ、リシンアミノムターゼなどの異性
化酵素、グリシンメチルトランスフェラーゼ、トランス
ケトラーゼ、リシンアセチルトランスフェラーゼ、グル
タミルトランスフェラーゼ、フォスフォリラーゼ、ヘキ
ソキナーゼ、フォスフォグリセロムターゼ、グルタミン
酸アミノトランスフェラーゼ、アスパラギン酸アミノト
ランスフェラーゼ、ロイシンアミノペプチターゼ、クレ
アチンホスホキナーゼなどの転移酵素、アルコールデハ
イドロゲナーゼ、アルデヒドデハイドロゲナーゼ、フマ
レートリダクターゼ、ラクテートデハイドロゲナーゼ、
グルコースデハイドロゲナーゼ、アルコールオキシダー
ゼ、アミノ酸オキシダーゼ、ニコチネートデハイドロゲ
ナーゼ、ハイドロキシルアミンオキシダーゼ、グルタチ
オンデハイドロゲナーゼ、シトクロムcオキシダーゼ、
カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、リポオキシゲナーゼ、
スーパーオキサイドディスムターゼなどのような酸化還
元酵素、オルニチンデカルボキシラーゼ、リシンデカル
ボキシラーゼ、エノラーゼ、トリプトファンシンセター
ゼ、アデニレートシクラーゼなどのリアーゼ、tRNA
シンセターゼ、アセチルCoAシンセターゼ、グルタミ
ンシンセターゼなどのリガーゼを挙げることができる。
【0010】本発明では、酵素を修飾することにより温
度の制御で不溶化して溶液から分離除去できる特徴を有
するため、核酸と混在する酵素を除去する目的にも使用
することができる。具体的には、微生物や組織、細胞、
血液など生体組織を超音波処理などの処理により無細胞
化した後、本発明の酵素修飾剤を該酵素修飾剤が溶解す
る条件の温度で添加し、酵素を酵素修飾剤で修飾する。
その後、本発明の酵素修飾剤が水不溶となる条件にかえ
ることにより、酵素を核酸と分離することができる。こ
のように、本発明の酵素修飾剤は短時間で核酸の精製が
可能となるため、遺伝子解析におけるPCR法などへ応
用できる。
【0011】(実施例)以下、本発明の実施例を説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例1 N−イソプロピルアクリルアミド90gとグリシジルメ
タクリレート10gとをメタノール150gに溶解し重
合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル1gを加え
70℃で10時間重合した。重合転化率は99%であっ
た。次いで水400g添加し、減圧蒸留によりメタノー
ルおよび残留モノマーを除去した後、pH調整剤と調整
水を添加して固形分濃度10%、pH=7の共重合体
(特定重合体(1))水溶液を得た。得られた特定重合
体(1)の温度応答性を測定したところ30℃以下では
透明で溶解し、35℃以上では不溶化により析出した。
この変化は可逆的であった。得られた特定重合体水溶液
100μLに、pH7のリン酸緩衝液10mLに10m
g溶解したセルラーゼ(Tricoderma reesei、Sigma 製)
の溶液1mLを添加し、4℃、2時間混合して共重合体
とセルラーゼを結合し、修飾された酵素を得た。その
後、再度50℃に昇温して修飾された酵素を析出させた
後、3000rpmで10分間遠心分離した。上澄みを
廃棄した後、20℃のpH7のリン酸緩衝液2mL添加
し再溶解した。その後また50℃に昇温することにより
修飾された酵素を析出させ遠心分離した後、上清を廃棄
し再び20℃のpH7の緩衝液1mLを添加し溶解させ
た。2回の水不溶化−可溶化操作の後のセルラーゼを、
Lowry法で定量したところ、セルラーゼの回収率は
80%であった。またカルボキシメチルセルロースを基
質としてセルラーゼの活性を測定したところ相対活性7
9%であった。これらの結果を表1に示す。
【0012】実施例2〜3および比較例1〜3 実施例1において、N−イソプロピルアクリルアミド
(NIPAMと略す)、グリシジルアクリレート(GM
Aと略す)、アクリルアミド(AAmと略す)を表1に
示した組成に変更する以外は、実施例1と同様の操作を
行った。結果を表1に示す。
【0013】
【表1】 回収率:実施例1で記載したセルラーゼの2回洗浄後の回収率 相対活性:未修飾酵素の活性に対する修飾酵素の活性 − :測定不能
【0014】実施例4 N−イソプロピルアクリルアミド95gとアクロレイン
5gとをメタノール150gに溶解し、重合開始剤とし
てアゾビスイソブチロニトリル2gを加え70℃で20
時間重合した。重合転化率は98%であった。次いで、
水400gを添加し、減圧蒸留によりメタノールおよび
残留モノマーを除去した後、pH調整剤と調整水を添加
して固形分濃度10重量%、pH=7の共重合体(特定
重合体(2))水溶液を得た。得られた特定重合体
(2)の温度応答性を測定したところ30℃以下では透
明で溶解し、35℃以上では不溶化により析出した。こ
の変化は可逆的であった。得られた特定重合体(2)水
溶液100μLに、pH7のリン酸緩衝液10mLに1
0mg溶解したセルラーゼ(Tricoderma reesei、Sigma
製)の溶液1mLを添加し、4℃、2時間混合して共重
合体とセルラーゼを結合し、修飾された酵素を得た。そ
の後、50℃に昇温して修飾された酵素を析出させた
後、3000rpmで10分間遠心分離した。上澄みを
廃棄した後、20℃のpH7のリン酸緩衝液2mL添加
し再溶解した。その後また50℃に昇温することにより
修飾された酵素を析出させ遠心分離した後上清を廃棄
し、再び20℃のpH7の緩衝液1mLを添加し溶解さ
せた。2回の水不溶化−可溶化操作の後のセルラーゼ
を、Lowry法で定量したところ、セルラーゼの回収
率は89%であった。またカルボキシメチルセルロース
を基質としてセルラーゼの活性を測定したところ相対活
性87%であった。これらの結果を表2に示す。
【0015】実施例5〜6および比較例4〜6 実施例4において、N−イソプロピルアクリルアミド
(NIPAMと略す)、アクロレイン(ALと略す)、
メタクリル酸(MAAと略す)を表2に示した組成に変
更する以外は、実施例4と同様の操作を行った。結果を
表2に示す。
【0016】
【表2】 回収率:実施例1で記載したセルラーゼの2回洗浄後の回収率 相対活性:未修飾酵素の活性に対する修飾酵素の活性 − :測定不能
【0017】試験例1 (1)ヒト白血球の癌細胞であるK562細胞を1重量
%牛胎児血清を含むPRM1−1640培地で培養し
た。培養懸濁液1mL当り50万の細胞となった時点
で、1mLの培養懸濁液をサンプリングチューブに取
り、500rpmで5分間遠心分離し、細胞を回収し
た。細胞に対し1mLのリン酸カリウム緩衝液pH7.
2を添加した後、超音波処理により無細胞化し、試料と
した。(2)実施例1で合成した固形分濃度10重量
%、pH=7の特定共重合体(1)水溶液または実施例
4で合成した固形分濃度10重量%、pH=7の特定共
重合体(2)水溶液100μLを上記(1)で調製した
試料に添加し、4℃で2時間酵素と特定共重合体とを結
合した後、50℃に昇温し修飾酵素を不溶化し沈澱させ
た。その後30分間遠心分離を行い脂質など水不溶性物
質と共に酵素などのタンパク質を沈降させて、精製され
た核酸を含む上清を得た。以上のように精製された核酸
に制限酵素を作用させた結果、制限酵素による反応は阻
害されなかった。
【0018】試験例2 試験例1(1)で得た無細胞化したK562細胞溶解液
を、それぞれ0.5mL、3本の2mL遠心チューブに
取り、pH5の10mMリン酸緩衝液で2mLまで希釈
した。この希釈液の中にエイズウィルスDNAを組み込
んで培養したヒト白血球(NY10株)から取ったHI
V−1DNAをチューブ1、2、3に、0分子、10分
子、50分子分それぞれ加えた。ボルテックス後、各チ
ューブに実施例1で合成した固形分濃度10重量%の特
定共重合体(1)水溶液を2μL添加し、28℃で5分
間回転攪拌した(10rpm)。また、実施例4で合成
した固形分濃度10重量%お特定共重合体(2)水溶液
についても特定共重合体(1)と同様な操作をおこなっ
た。次いで、50℃に昇温して共重合体を析出させた後
3,000rpmで3分間遠心し、核酸のみを上清とし
回収した。上澄をピペットで別の遠心チューブに移し取
り、25μLのポリメラーゼチェーンリアクション(P
CR)反応溶液を加えて、PCR反応を行った。
【0019】PCR反応液の組成は以下のとおりであ
る。 10xリアクションバッファ(タカラ製) 2.5μL dNTP mix(1mM)(タカラ製) 5.0μL プライマー SK145A(20mM) 0.5μL プライマー SK451A(20mM) 0.5μL Tag DNAポリメラーゼ(0.5UNIT/mL) (タカラ製) 1.25μL 減菌蒸留水 5.25μL ミネラルオイル(シグマ社製) 1DROP プライマー SK145Aの配列は 5’CCCACAAGATTTAAACACCA 3’ プライマー SK451Aの配列は 5’TGAAGGGTACTAGTAGTTCC 3’ であって、これらをアプライドバイオシステム社製DN
A合成器381A型を用いて、メーカーマニュアルに従
って合成し、HPLCで精製品を得た。なお、PCR反
応はPERKIN ELMER CETUS 社製のサーマルサイクラー モ
デルJP2000を用いて、次のプログラムで増幅反応
を行った。 94℃ 0.5分 55℃ 1.0分 72℃ 1.5分 30サイクル 72℃ 7分 上記1回目のPCR法による増幅反応の生成物を5μL
取り、同様なプログラムでNested PCR法の反
応を行った。その時のPCR法の反応液の組成はプライ
マー SK145Aの代わりにSK145(タカラ
製)、SK451Aの代わりにSK451を使用した以
外は同様に行った。Nested PCR法の反応増幅
産物を2重量%のアガロースゲル(Agarose 1
600、和光純薬製)を用いてTBE緩衝液(50mM
ホウ酸からなる緩衝液、pH8.2)中でMupid型
電気泳動装置で泳動し、エチジウムプロマイド染色後に
紫外線(254nm)照射下で検出した。その結果を表
3にまとめて示す。この結果により、本発明の酵素修飾
剤で修飾された酵素を用いることにより、DNAのみ回
収することができるためPCR法に利用できることがわ
かった。
【0020】
【表3】
【0030】
【発明の効果】本発明の酵素修飾剤は、高価な結合用試
薬を用いることなく、酵素と混合し反応させることによ
って酵素を修飾することができる。また、本発明の酵素
修飾剤で修飾された酵素は、温度をコントロールするの
みで不溶化し反応系から分離できるため再利用が可能と
なる。また、本発明の酵素修飾剤で修飾された酵素はp
H、熱の変化、酸、アルカリに対しても耐久性が増すと
いう効果もある。さらに、本発明の酵素修飾剤を用いる
ことにより核酸の精製が効率よくできる効果もあるため
遺伝子解析におけるPCR法などへも応用できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)エポキシ基含有重合性モノマーお
    よびアルデヒド基含有重合性モノマーから選ばれる少な
    くとも1種と(b)N−イソプロピルアクリルアミドと
    を重合して得られた共重合体からなることを特徴とする
    酵素修飾剤。
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