JPH09225680A - フェライト系ステンレス鋼溶接ワイヤ - Google Patents
フェライト系ステンレス鋼溶接ワイヤInfo
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- JPH09225680A JPH09225680A JP5824796A JP5824796A JPH09225680A JP H09225680 A JPH09225680 A JP H09225680A JP 5824796 A JP5824796 A JP 5824796A JP 5824796 A JP5824796 A JP 5824796A JP H09225680 A JPH09225680 A JP H09225680A
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- welding
- welding wire
- ferritic stainless
- stainless steel
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フェライト系ステンレス鋼を溶接ワイヤを用
いて溶接する場合、従来より延性・靱性に優れたフェラ
イト系ステンレス鋼溶接金属を得ることができる溶接ワ
イヤを提供する。 【解決手段】 C:0.001〜0.08%、Si:
0.01〜1.0%、Mn:0.01〜2.0%、C
r:10.5〜32.0%、Al:0.005〜0.5
%、Mg:0.001〜0.05%、N:0.001〜
0.04%、O:0.001〜0.02%、さらに必要
に応じて、Ni:0.1〜4.0%、Mo:0.1〜
4.0%、Nb:0.01〜0.5%、Ti:0.01
〜0.5%の1種以上を含有するフェライト系ステンレ
ス鋼溶接ワイヤ。
いて溶接する場合、従来より延性・靱性に優れたフェラ
イト系ステンレス鋼溶接金属を得ることができる溶接ワ
イヤを提供する。 【解決手段】 C:0.001〜0.08%、Si:
0.01〜1.0%、Mn:0.01〜2.0%、C
r:10.5〜32.0%、Al:0.005〜0.5
%、Mg:0.001〜0.05%、N:0.001〜
0.04%、O:0.001〜0.02%、さらに必要
に応じて、Ni:0.1〜4.0%、Mo:0.1〜
4.0%、Nb:0.01〜0.5%、Ti:0.01
〜0.5%の1種以上を含有するフェライト系ステンレ
ス鋼溶接ワイヤ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種フェライト系
ステンレス鋼の溶接に供されるフェライト系ステンレス
鋼ワイヤに関わるものである。
ステンレス鋼の溶接に供されるフェライト系ステンレス
鋼ワイヤに関わるものである。
【0002】
【従来の技術】フェライト系ステンレス鋼はオ−ステナ
イト系ステンレス鋼に比較して安価であり、また、強度
や塩化物環境での耐応力腐食割れ性という面でも優れて
いる。溶接構造物に適用される場合、溶接材料を添加し
ないで溶接するケース、溶接材料を添加して溶接するケ
ースいずれもあるが、いずれの場合も、溶接部組織の結
晶粒の粗大化に起因して溶接部の延性・靱性低下が大き
な問題である。
イト系ステンレス鋼に比較して安価であり、また、強度
や塩化物環境での耐応力腐食割れ性という面でも優れて
いる。溶接構造物に適用される場合、溶接材料を添加し
ないで溶接するケース、溶接材料を添加して溶接するケ
ースいずれもあるが、いずれの場合も、溶接部組織の結
晶粒の粗大化に起因して溶接部の延性・靱性低下が大き
な問題である。
【0003】このようなフェライト系ステンレス鋼溶接
部の延性・靱性低下を改善すべく、たとえば、特公昭5
5−47102号公報、特開平2−107744号公報
に示されているように、CおよびN量の制限、Ti、N
b等の安定化元素の添加、さらに上記特公昭55−47
102号公報のほか、特開昭50−109809号公報
に示されているように、Alの添加などの技術が発明さ
れてきた。これらの発明は、C、Nはフェライト中で靱
性・延性に有害であることから、C、Nをはじめから低
く抑えたり(高純化)、あるいは固相中でC、NをT
i、Nb、Alによって固定しようとするものである。
一方、これら従来技術を用いても、溶接部を含む部材を
強加工するような場合はいまだ溶接部の延性不足が問題
になることが多い。すなわち根本的な問題は、溶接部の
凝固組織が母材と比較して著しく粗大なことにある。
部の延性・靱性低下を改善すべく、たとえば、特公昭5
5−47102号公報、特開平2−107744号公報
に示されているように、CおよびN量の制限、Ti、N
b等の安定化元素の添加、さらに上記特公昭55−47
102号公報のほか、特開昭50−109809号公報
に示されているように、Alの添加などの技術が発明さ
れてきた。これらの発明は、C、Nはフェライト中で靱
性・延性に有害であることから、C、Nをはじめから低
く抑えたり(高純化)、あるいは固相中でC、NをT
i、Nb、Alによって固定しようとするものである。
一方、これら従来技術を用いても、溶接部を含む部材を
強加工するような場合はいまだ溶接部の延性不足が問題
になることが多い。すなわち根本的な問題は、溶接部の
凝固組織が母材と比較して著しく粗大なことにある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、自動車の排気系
や家電をはじめとするフェライト系ステンレス鋼の適用
の拡大、そしてその溶接構造物の設計・デザインの多様
化にともない、さらに溶接部の延性・靱性に優れたフェ
ライト系ステンレス鋼が強く望まれている。本発明はこ
のような背景からなされたものであり、フェライト系ス
テンレス鋼を溶接ワイヤを用いて溶接する場合、従来よ
り延性・靱性に優れたフェライト系ステンレス鋼溶接金
属を得ることができる溶接ワイヤを目的とする。
や家電をはじめとするフェライト系ステンレス鋼の適用
の拡大、そしてその溶接構造物の設計・デザインの多様
化にともない、さらに溶接部の延性・靱性に優れたフェ
ライト系ステンレス鋼が強く望まれている。本発明はこ
のような背景からなされたものであり、フェライト系ス
テンレス鋼を溶接ワイヤを用いて溶接する場合、従来よ
り延性・靱性に優れたフェライト系ステンレス鋼溶接金
属を得ることができる溶接ワイヤを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するものであって、重量%で(以下同じ)、C:0.0
01〜0.08%、Si:0.01〜1.0%、Mn:
0.01〜2.0%、Cr:10.5〜32.0%、A
l:0.005〜0.5%、Mg:0.001〜0.0
5%、N:0.001〜0.04%、O:0.001〜
0.02%、さらに必要に応じて、Ni:0.1〜4.
0%、Mo:0.1〜4.0%、Nb:0.01〜0.
5%、Ti:0.01〜0.5%の1種以上を含有し、
残部が鉄および不可避的不純物元素よりなることを特徴
とするフェライト系ステンレス鋼溶接ワイヤである。
するものであって、重量%で(以下同じ)、C:0.0
01〜0.08%、Si:0.01〜1.0%、Mn:
0.01〜2.0%、Cr:10.5〜32.0%、A
l:0.005〜0.5%、Mg:0.001〜0.0
5%、N:0.001〜0.04%、O:0.001〜
0.02%、さらに必要に応じて、Ni:0.1〜4.
0%、Mo:0.1〜4.0%、Nb:0.01〜0.
5%、Ti:0.01〜0.5%の1種以上を含有し、
残部が鉄および不可避的不純物元素よりなることを特徴
とするフェライト系ステンレス鋼溶接ワイヤである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明者らは、種々の成分系のフ
ェライト系ステンレス鋼溶接ワイヤを用い、板厚3mm
のSUS430フェライト系ステンレス鋼板をTIG溶
接し、その溶接金属組織、溶接部の延性・靱性を調べ、
それらに及ぼす溶接ワイヤの成分元素の影響を検討し
た。その結果、溶接ワイヤ中にMgとAlを含有するこ
とにより、溶接金属組織の等軸晶化・細粒化が達成さ
れ、それによって溶接部延性も大幅に改善されることが
新たに明らかになった。
ェライト系ステンレス鋼溶接ワイヤを用い、板厚3mm
のSUS430フェライト系ステンレス鋼板をTIG溶
接し、その溶接金属組織、溶接部の延性・靱性を調べ、
それらに及ぼす溶接ワイヤの成分元素の影響を検討し
た。その結果、溶接ワイヤ中にMgとAlを含有するこ
とにより、溶接金属組織の等軸晶化・細粒化が達成さ
れ、それによって溶接部延性も大幅に改善されることが
新たに明らかになった。
【0007】すなわち、前記の組成範囲からなるフェラ
イト系ステンレス鋼溶接ワイヤで溶接部の細粒化が達成
され、溶接部の靱性・延性もそれに伴ない向上した。以
下に本発明において各成分等の限定した理由を述べる。
イト系ステンレス鋼溶接ワイヤで溶接部の細粒化が達成
され、溶接部の靱性・延性もそれに伴ない向上した。以
下に本発明において各成分等の限定した理由を述べる。
【0008】C:Cは0.001%未満の極低C量では
ワイヤ製造コストが高くなり、また、0.08%超では
溶接部の靱性・耐食性が著しく低下する。したがって
0.001〜0.08%に限定した。
ワイヤ製造コストが高くなり、また、0.08%超では
溶接部の靱性・耐食性が著しく低下する。したがって
0.001〜0.08%に限定した。
【0009】Si:Siは脱酸剤および強化元素として
添加されるが、0.01%未満ではその効果が十分でな
く、一方、1.0%超では溶接部の衝撃靱性が大きく低
下するとともに、溶接時の溶融溶け込みを減じる。した
がって、0.01〜1.0%に限定した。
添加されるが、0.01%未満ではその効果が十分でな
く、一方、1.0%超では溶接部の衝撃靱性が大きく低
下するとともに、溶接時の溶融溶け込みを減じる。した
がって、0.01〜1.0%に限定した。
【0010】Mn:Mnも脱酸元素として添加するが、
0.01%未満では効果が十分でなく、一方、2.0%
超では溶接ワイヤの製造時の加工性が低下する。したが
って、0.01〜2.0%と限定した。
0.01%未満では効果が十分でなく、一方、2.0%
超では溶接ワイヤの製造時の加工性が低下する。したが
って、0.01〜2.0%と限定した。
【0011】Cr:Crはフェライト生成元素であり、
溶接金属に耐食性を付与する主要元素である。10.5
%未満では十分な耐食性が得られず、一方、32.0%
超では溶接ワイヤ用の線材の熱間、冷間での加工性が悪
く、製造が著しく難しい。したがって10.5〜32.
0%とした。
溶接金属に耐食性を付与する主要元素である。10.5
%未満では十分な耐食性が得られず、一方、32.0%
超では溶接ワイヤ用の線材の熱間、冷間での加工性が悪
く、製造が著しく難しい。したがって10.5〜32.
0%とした。
【0012】Al:Alは脱酸元素であり、また線材の
熱間加工性にも有効である。さらに、Mgと共存して溶
接金属組織を細粒化する。0.005%以上の添加が必
要であるが、0.5%超では、溶接部の溶融溶け込みを
低下させるとともに、溶接部延性を低下させる。したが
って、0.005〜0.5%と限定した。
熱間加工性にも有効である。さらに、Mgと共存して溶
接金属組織を細粒化する。0.005%以上の添加が必
要であるが、0.5%超では、溶接部の溶融溶け込みを
低下させるとともに、溶接部延性を低下させる。したが
って、0.005〜0.5%と限定した。
【0013】Mg:Mgは強力な脱酸元素であり、特に
溶接時には溶融地内でAlと共存して酸化物を形成し溶
接部の細粒化に主要な役割を果たす。種々の合金成分を
用いた実験から溶接部の細粒化に有効なMg量は0.0
01%以上であるが、0.05%超では溶接部の溶け込
み減少、溶接ビード上にスラグ生成などの問題があり、
0.001〜0.05%と限定した。
溶接時には溶融地内でAlと共存して酸化物を形成し溶
接部の細粒化に主要な役割を果たす。種々の合金成分を
用いた実験から溶接部の細粒化に有効なMg量は0.0
01%以上であるが、0.05%超では溶接部の溶け込
み減少、溶接ビード上にスラグ生成などの問題があり、
0.001〜0.05%と限定した。
【0014】N:Nは0.001%未満の極低N量では
溶接ワイヤの製造コストが高くなり、一方、0.04%
超の含有では、溶接部の延性を低下させるとともに、溶
接部でCrとも結合して耐食性を低下させる。したがっ
て、0.001〜0.04%と限定した。
溶接ワイヤの製造コストが高くなり、一方、0.04%
超の含有では、溶接部の延性を低下させるとともに、溶
接部でCrとも結合して耐食性を低下させる。したがっ
て、0.001〜0.04%と限定した。
【0015】O:Oは溶接時、溶融池内で主にMg、A
lと結合して溶接部の細粒化に寄与する。0.001%
以上の含有が必要あるが、0.02%超のO量では、過
剰な酸化物形成により溶接部の延性・靱性を阻害する。
よって0.001〜0.02%と限定した。
lと結合して溶接部の細粒化に寄与する。0.001%
以上の含有が必要あるが、0.02%超のO量では、過
剰な酸化物形成により溶接部の延性・靱性を阻害する。
よって0.001〜0.02%と限定した。
【0016】また、本発明の溶接ワイヤは必要に応じて
Ni、Mo、Nb、Tiの1種または2種以上を含有で
きる。 Ni:Niは0.1%以上の添加により溶接部の延性・
靱性に有効であるが、4.0%以上の添加で、いずれの
Crレベルでもフェライトが不安定になり、ワイヤ製造
時、熱間での脆化が起きやすくなるので、0.1〜0.
4%とした。
Ni、Mo、Nb、Tiの1種または2種以上を含有で
きる。 Ni:Niは0.1%以上の添加により溶接部の延性・
靱性に有効であるが、4.0%以上の添加で、いずれの
Crレベルでもフェライトが不安定になり、ワイヤ製造
時、熱間での脆化が起きやすくなるので、0.1〜0.
4%とした。
【0017】Mo:Moは特に塩化物環境での耐食性を
向上させる元素であり、0.1%以上の添加が有効であ
るが、4.0%超では溶接部の延性・靱性が低下する。
向上させる元素であり、0.1%以上の添加が有効であ
るが、4.0%超では溶接部の延性・靱性が低下する。
【0018】Nb:NbはCと結合して、溶接金属中の
炭化物析出を抑えて耐食性を向上させる。0.01%以
上の添加が有効であるが、0.5%超の添加は母材およ
び溶接部の延性・靱性を低下させる。
炭化物析出を抑えて耐食性を向上させる。0.01%以
上の添加が有効であるが、0.5%超の添加は母材およ
び溶接部の延性・靱性を低下させる。
【0019】Ti:TiはCと結合して、溶接金属中の
炭化物析出を抑えて耐食性を向上させる。0.01%以
上の添加が有効であるが、0.5%超の添加は溶接ワイ
ヤの製造性、溶接部の延性・靱性を低下させる。
炭化物析出を抑えて耐食性を向上させる。0.01%以
上の添加が有効であるが、0.5%超の添加は溶接ワイ
ヤの製造性、溶接部の延性・靱性を低下させる。
【0020】なお本発明溶接ワイヤは、TIG溶接、M
IG溶接、プラズマ溶接、レーザー溶接、サブマージア
ーク溶接などの溶接法に溶接ワイヤとして使用されるほ
か、被覆アーク溶接棒の芯線としても使用することがで
きる。これらは、フェライト系ステンレス鋼の溶接に適
用するとともに、それら構造物の補修、フェライト系ス
テンレスと普通鋼・低合金鋼などとの異材溶接、あるい
は肉盛などにも適用できる。
IG溶接、プラズマ溶接、レーザー溶接、サブマージア
ーク溶接などの溶接法に溶接ワイヤとして使用されるほ
か、被覆アーク溶接棒の芯線としても使用することがで
きる。これらは、フェライト系ステンレス鋼の溶接に適
用するとともに、それら構造物の補修、フェライト系ス
テンレスと普通鋼・低合金鋼などとの異材溶接、あるい
は肉盛などにも適用できる。
【0021】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明の効果を具体的
に述べる。表1に示す10種のフェライト系ステンレス
鋼溶接ワイヤを試験に供した。表中、No.1〜No.
6は本発明溶接ワイヤであり、No.7〜No.10は
比較のためのワイヤである。これらの溶接ワイヤを用い
て、典型的なフェライト系ステンレス鋼であるSUS4
30の3mm厚の鋼板をTIG溶接法にて溶接した。鋼
板の化学組成を表2に示す。溶接開先形状は、Y開先
(角度80°、ルートフェース0.5mm、ルート間隔
なし)であり、TIG溶接はシールドガスとしてArを
使用し、溶接電流150A、電圧15V、溶接速度10
cm/minにて行なった。
に述べる。表1に示す10種のフェライト系ステンレス
鋼溶接ワイヤを試験に供した。表中、No.1〜No.
6は本発明溶接ワイヤであり、No.7〜No.10は
比較のためのワイヤである。これらの溶接ワイヤを用い
て、典型的なフェライト系ステンレス鋼であるSUS4
30の3mm厚の鋼板をTIG溶接法にて溶接した。鋼
板の化学組成を表2に示す。溶接開先形状は、Y開先
(角度80°、ルートフェース0.5mm、ルート間隔
なし)であり、TIG溶接はシールドガスとしてArを
使用し、溶接電流150A、電圧15V、溶接速度10
cm/minにて行なった。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】TIG溶接を行なった後、溶接部の断面検
鏡から円相当の平均の結晶粒径を算出するとともに、溶
接部の機械的特性として、溶接金属のシャルピー衝撃試
験および曲げ試験を行なった。シャルピー衝撃試験は、
溶接方向に垂直方向から3mm厚のサブサイズ試験片を
採取し(3mm厚×10mm幅×55mm長、ノッチ溶
接金属中央)、0℃にて試験片3本を繰り返し試験し、
吸収エネルギーを求めた。曲げ試験は、溶接方向に垂直
方向から余盛削除した試験片(3mm厚×30mm幅×
250mm長)を採取し溶接部を裏から型曲げし(曲げ
半径6mm)、溶接ビード表面の延性を評価した。
鏡から円相当の平均の結晶粒径を算出するとともに、溶
接部の機械的特性として、溶接金属のシャルピー衝撃試
験および曲げ試験を行なった。シャルピー衝撃試験は、
溶接方向に垂直方向から3mm厚のサブサイズ試験片を
採取し(3mm厚×10mm幅×55mm長、ノッチ溶
接金属中央)、0℃にて試験片3本を繰り返し試験し、
吸収エネルギーを求めた。曲げ試験は、溶接方向に垂直
方向から余盛削除した試験片(3mm厚×30mm幅×
250mm長)を採取し溶接部を裏から型曲げし(曲げ
半径6mm)、溶接ビード表面の延性を評価した。
【0025】評価結果を表3に示す。溶接金属の組織
は、比較溶接ワイヤを用いた場合はフェライト結晶粒が
溶融部境界から粗大に伸び、溶接金属中央でいわゆる突
き合わせ凝固しているのに対し、本発明溶接ワイヤを用
いた場合は溶融部境界からの粒成長が抑えられ、溶接金
属の大部分が等軸的なフェライト結晶粒から成る。した
がって、前者ではフェライトが時には1mm以上も伸
び、その結果、平均の結晶粒径がかなり大きいが、後者
では等方・等軸的で100〜200μmである。
は、比較溶接ワイヤを用いた場合はフェライト結晶粒が
溶融部境界から粗大に伸び、溶接金属中央でいわゆる突
き合わせ凝固しているのに対し、本発明溶接ワイヤを用
いた場合は溶融部境界からの粒成長が抑えられ、溶接金
属の大部分が等軸的なフェライト結晶粒から成る。した
がって、前者ではフェライトが時には1mm以上も伸
び、その結果、平均の結晶粒径がかなり大きいが、後者
では等方・等軸的で100〜200μmである。
【0026】
【表3】
【0027】また、本発明溶接ワイヤを用いた溶接部の
シャルピー吸収エネルギーはいずれも遷移温度以上の安
定した値であるが、比較溶接ワイヤを用いた溶接部では
脆性破壊によると思われる低い値が見られ、本発明溶接
ワイヤによる溶接部での靱性改善が明らかである。さら
に、溶接部の表曲げ試験でも、本発明溶接ワイヤを用い
た溶接部はいずれも問題なく曲がったのに対し、比較溶
接ワイヤを用いた溶接部では曲げ途中で割れの発生が見
られ、本発明溶接ワイヤによる溶接部での延性改善が示
された。比較溶接ワイヤを用いた溶接金属の曲げ試験時
の割れは、溶接部中央の突き合わせ凝固の線に沿って起
こっており、本発明溶接ワイヤによる溶接部の細粒化の
効果、比較溶接部における粗大粒・突き合わせ凝固の延
性に対する悪影響がこれから示される。
シャルピー吸収エネルギーはいずれも遷移温度以上の安
定した値であるが、比較溶接ワイヤを用いた溶接部では
脆性破壊によると思われる低い値が見られ、本発明溶接
ワイヤによる溶接部での靱性改善が明らかである。さら
に、溶接部の表曲げ試験でも、本発明溶接ワイヤを用い
た溶接部はいずれも問題なく曲がったのに対し、比較溶
接ワイヤを用いた溶接部では曲げ途中で割れの発生が見
られ、本発明溶接ワイヤによる溶接部での延性改善が示
された。比較溶接ワイヤを用いた溶接金属の曲げ試験時
の割れは、溶接部中央の突き合わせ凝固の線に沿って起
こっており、本発明溶接ワイヤによる溶接部の細粒化の
効果、比較溶接部における粗大粒・突き合わせ凝固の延
性に対する悪影響がこれから示される。
【0028】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の溶接ワイヤ
はは従来問題であった溶接部の粗大粒を抑え、延性を高
めたフェライト系ステンレス鋼溶接金属を提供すること
を可能としたものであり、産業上の効果はきわめて大と
いえる。
はは従来問題であった溶接部の粗大粒を抑え、延性を高
めたフェライト系ステンレス鋼溶接金属を提供すること
を可能としたものであり、産業上の効果はきわめて大と
いえる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤 雅雄 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内
Claims (2)
- 【請求項1】 重量%で、 C : 0.001〜0.08%、 Si: 0.01〜1.0%、 Mn: 0.01〜2.0%、 Cr: 10.5〜32.0%、 Al: 0.005〜0.5%、 Mg: 0.001〜0.05%、 N : 0.001〜0.04%、 O : 0.001〜0.02%を含有し、残部が鉄お
よび不可避的不純物元素よりなることを特徴とするフェ
ライト系ステンレス鋼溶接ワイヤ。 - 【請求項2】 さらに、 Ni: 0.1〜4.0%、 Mo: 0.1〜4.0%、 Nb: 0.01〜0.5%、 Ti: 0.01〜0.5%の1種以上を含有すること
を特徴とする請求項1に記載のフェライト系ステンレス
鋼溶接ワイヤ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5824796A JPH09225680A (ja) | 1996-02-22 | 1996-02-22 | フェライト系ステンレス鋼溶接ワイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5824796A JPH09225680A (ja) | 1996-02-22 | 1996-02-22 | フェライト系ステンレス鋼溶接ワイヤ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09225680A true JPH09225680A (ja) | 1997-09-02 |
Family
ID=13078803
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5824796A Pending JPH09225680A (ja) | 1996-02-22 | 1996-02-22 | フェライト系ステンレス鋼溶接ワイヤ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09225680A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002103002A (ja) * | 2000-09-25 | 2002-04-09 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 鋳片および継目無鋼管の製造方法 |
| EP1400304A1 (en) * | 2002-09-20 | 2004-03-24 | Daido Tokushuko Kabushiki Kaisha | Welding wire and welding method using the wire |
| JP2006263811A (ja) * | 2005-02-28 | 2006-10-05 | Jfe Steel Kk | ティグ溶接用フェライト系ステンレス鋼溶加棒 |
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