JPH09229892A - ステンレス鋼製配管の耐食性モニタリング方法及びステンレス鋼管製屋内配管システム - Google Patents

ステンレス鋼製配管の耐食性モニタリング方法及びステンレス鋼管製屋内配管システム

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JPH09229892A
JPH09229892A JP6209796A JP6209796A JPH09229892A JP H09229892 A JPH09229892 A JP H09229892A JP 6209796 A JP6209796 A JP 6209796A JP 6209796 A JP6209796 A JP 6209796A JP H09229892 A JPH09229892 A JP H09229892A
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JP
Japan
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stainless steel
potential
corrosion
steel pipe
pipe
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Application number
JP6209796A
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English (en)
Inventor
Toshiro Nagoshi
敏郎 名越
Toshiro Adachi
俊郎 足立
Mitsuaki Nishikawa
光昭 西川
Wakahiro Harada
和加大 原田
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ステンレス鋼管の自然電位をモニタリング
し、腐食発生電位より自然電位を低くする水質,接続部
の状態,配管材料等に関する指標を得る。 【構成】 配管系を構成するステンレス鋼管2に参照電
極5を取り付け、参照電極5と電位差計6とを通る測定
回路の一端をステンレス鋼管2に接続し、ステンレス鋼
管2の自然電位を測定する。参照電極は、ステンレス鋼
製の絶縁短管に取り付けることができる。また、一方の
絶縁短管に参照電極を取り付け、該絶縁短管に隣接し且
つ内面を酸洗仕上げした他方の絶縁短管の自然電位を測
定してもよい。 【効果】 測定された自然電位は、腐食発生電位と比較
され、腐食発生に影響を及ぼす水質,接続部の状態,配
管材料等の調整に活用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、屋内配管用に使用され
るステンレス鋼管の耐食性をモニタリングする方法及び
そのモニタリング手段を備えたステンレス鋼管製屋内配
管システムに関する。
【0002】
【従来の技術】ホテル,マンション等のビルの給水,給
湯用屋内配管には、Znめっき鋼管,塩化ビニルライニ
ング鋼管,銅管等が使用されている。地域によっては使
用水の水質が変化し、水質の変化に対応した水処理が施
されている。そのため、たとえば使用原水の汚染が進ん
でいるところでは、塩素イオンや滅菌のための残留塩素
の濃度増加等によって配管の腐食が進行し易くなる環境
にある。Znめっき鋼管では、赤水や白錆の沈澱による
機器の目詰り対策が望まれる。ライニング鋼管は、継手
等の異種金属接触部でガルバニック腐食を起こし、長期
にわたる使用では赤水発生の虞れがある。銅管は、主と
して給湯用途に使用されているが、孔食等が発生し、腐
食に伴い銅イオンの溶出に起因して青水を発生させる虞
れがある。腐食に起因したトラブルを解消するため、最
近では屋内配管に対してステンレス鋼管が適用され始め
ている。現在使用されている屋内配管用のステンレス鋼
管は、オーステナイト系のSUS304が主流である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】配管にステンレス鋼管
を使用した場合でも、配管を取り巻く環境,特に水質に
よっては腐食発生の虞れがある。ステンレス鋼は、不動
態皮膜をもつ材料であることから、腐食の形態は局部的
なものになりやすく、一旦腐食が発生するとその部分に
腐食が集中する。配管用に使用されるステンレス鋼管で
は、配管内に形成される腐食電池に起因したマクロセル
腐食が主である。腐食電池は、配管接続に伴って形成さ
れる。すなわち、ステンレス鋼配管の接続は、一般に大
口径管ではフランジ継手を使用することが多い。具体的
には、スタブエンドとよばれるフランジ継手と直管とを
溶接接合することにより配管接続している。小口径管で
は、金属製のメカニカルジョイントを使用することが一
般的である。これら溶接部や隙間部がアノードになり、
素管の健全部がカソードとなり、腐食電池が形成され
る。
【0004】そこで、屋内配管用にステンレス鋼管を適
用する場合、配管内でマクロセル腐食を起こさないよう
な施工及び環境の管理が重要な問題となる。しかし、屋
内配管環境におけるステンレス鋼管の適用性を把握する
手段及びその具体的な方策は明確でない。本発明は、こ
のような問題を解消すべく案出されたものであり、ステ
ンレス鋼管の自然電位をモニタリングし、自然電位が常
に腐食発生電位より低くなるような水質,接続部の状
態,配管材料等に関する指標を得、ステンレス鋼製配管
系の腐食を未然に防止することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の耐食性モニタリ
ング方法は、その目的を達成するため、配管系を構成す
るステンレス鋼管に参照電極を取り付け、該参照電極と
電位差計とを通る測定回路の一端を前記ステンレス鋼管
に接続し、前記電位差計で前記ステンレス鋼管の自然電
位を測定することを特徴とする。参照電極は、ステンレ
ス鋼製の絶縁短管に取り付けることができる。また、一
方の絶縁短管に参照電極を取り付け、該絶縁短管に隣接
し且つ内面を酸洗仕上げした他方の絶縁短管の自然電位
を測定してもよい。測定された自然電位は、腐食発生電
位と比較され、腐食発生に影響を及ぼす水質,接続部の
状態,配管材料等の調整に活用される。
【0006】
【実施の形態】配管のマクロセル腐食は、溶接継手部や
パッキンとの隙間部がアノードになり、素管部がカソー
ドとして作用し、この間の電位差によって形成された電
池により発生する。一般にステンレス鋼管素材部の腐食
発生電位は、アノードとなる溶接部や隙間部の腐食発生
電位より貴である。対象とする環境でステンレス鋼は到
達する自然電位より溶接部や隙間部の腐食発生電位が高
い場合、腐食が発生しない。しかし、腐食発生電位が自
然電位より低いと、腐食が発生する。この腐食発生電位
と自然電位との比較から、ステンレス鋼管が腐食を起こ
すか否かを推定できる。このような前提に立って、本発
明者等は、ステンレス鋼管における自然電位及び溶接部
等の腐食発生電位の関連から、屋内配管に使用されるス
テンレス鋼管の耐食性推定方法を検討した。
【0007】給水,給湯水等の中性環境におけるステン
レス鋼管の自然電位は、材料側では合金組成や皮膜の状
態、環境側では残留塩素や溶存酸素等の酸化剤の種類や
濃度、水の流動状態,温度等に応じて変化する。ステン
レス鋼のように不動態を示す合金や金属では、酸化剤の
量や種類によって自然電位が大きく変動する。たとえ
ば、給湯配管システムをシミュレートした流動循環試験
におけるステンレス鋼管の自然電位の測定結果を図1に
示す。なお、自然電位は、配管内に基準電極となる飽和
カロメル電極を設置し、電位差計を使用して測定した。
酸化剤として残留塩素及び溶存酸素を含む80℃の上水
を1m/秒で循環した場合、ステンレス鋼配管の自然電
位はおよそ200mV. SCE であった。酸化剤として溶
存酸素だけを含む上水を1m/秒で循環した場合の自然
電位は、およそ−50mV. SCE であった。また、静止
環境では、およそ−100mV. SCE で自然電位が定常
状態になった。このように、屋内給湯配管環境における
ステンレス鋼管の自然電位は、水の流動状態や酸化剤の
有無に応じて−100〜200mV. SCE まで変動し、
特に残留塩素の存在により自然電位が大きく上昇するこ
とが判る。
【0008】腐食電位も、自然電位と同様に材料側では
化学成分や表面状態、環境側ではCl- 等のハロゲンイ
オンの存在や液温等によって変わる。Cl- の高い環境
では、不動態皮膜が破壊され易くなり、腐食発生電位が
低くなる。耐食性を高めるCr,Mo等の元素を多く含
有する材料は、不動態皮膜が強固になり、腐食発生電位
が高くなる。溶接部等のように酸化スケール生成に伴
い、スケール直下の表面にCr欠乏層が存在すると腐食
発生電位が低くなる。たとえば、ステンレス鋼管SUS
304,316の円周溶接部の80℃における腐食発生
電位とCl- 濃度の関係を図2に示すように、Cl-
度が高くなり溶接状態が悪くなるに従って腐食発生電位
が低くなる。上水中のCl- 濃度上限値を200ppm
Cl- とすると、溶接状態及び鋼種によっては腐食発生
電位が自然電位よりも卑になることがあり、腐食発生の
虞れが生じる。
【0009】上水の使用水質基準には、Cl- 濃度の上
限が200ppmに、総硬度の上限が300ppmに、
滅菌のための残留塩素の存在が定められており、その他
のイオン種に関する基準はない。また、給湯に対しては
上水のみでなく、震災時等も考慮して井戸水使用も進め
られており、総硬度や金属アルカリ度が高くなるケース
も増えてきている。その結果、それらのイオン種の存在
によって自然電位が上がったり、腐食発生電位が下がっ
たりする可能性もある。ステンレス鋼管の腐食発生電位
は、たとえば腐食形態が孔食の場合、JISG0577
「ステンレス鋼の孔食電位測定方法」や定電位測定法に
より、予め実験室的に測定できる。そこで、実配管シス
テムにおけるステンレス鋼管の自然発生電位が測定でき
ると、ステンレス鋼管の適用可否が見極められる上、適
用後の環境側における維持管理の指標が得られる。
【0010】配管システムにおける自然電位を最も簡便
に測定する手段としては、図3に示す構成が採用され
る。この場合、貯水槽や給湯タンク1に接続した出側の
ステンレス配管2に20Su程度の枝管3及びバルブ4
を設け、枝管3に飽和カロメル電極等の参照電極5を設
置する。試料電極であるステンレス配管2と参照電極5
との間に電位差計6を接続し、電位差計6によってステ
ンレス配管2の自然電位を測定する。自然電位をより正
確に測定するためには、参照電極5や試料電極2等の測
定器周辺に溶接部や隙間形成部がない方が好ましい。こ
の場合には図4に示すように、長さ1m程度のステンレ
ス鋼製絶縁フランジ短管7の中央部に参照電極5を埋め
込み、リード線8を絶縁フランジ短管7に接続した構造
が採用される。この方法で得られる自然電位は短管7以
外のステンレス鋼管の状態や構造による影響を受けない
ため、環境側の変化のみを把握することができる。ま
た、試料電極となるステンレス配管2の表面状態によっ
ても測定される自然電位が異なることから、予め内面を
酸洗した鋼管を測定用に使用することも、変動要因をで
きるだけ除いて自然電位を得る手段として有効である。
【0011】自然電位を測定する箇所としては、最も残
留塩素濃度が高いタンク1の出側直近部にある配管部分
が好適である。この部分は、水が循環する間に消耗され
る残留塩素の減少による影響が少ない。ただし、環境側
の変化を確実に捉え、各箇所におけるステンレス配管の
耐食性を把握するためには、配管からの分岐箇所等にも
測定部を設けることが有効である。自然電位測定箇所を
複数設置し、各測定箇所での測定値を比較することによ
り、材料側の変化も把握できると共に、より信頼性の高
い自然電位を検出できる。このようにして測定された自
然電位が腐食発生電位を超え、腐食の発生が予測される
とき、使用水の変更,飲料用水処理剤,脱酸素剤の使
用,脱塩装置の設置等の対策によってステンレス鋼配管
の耐食性を確保し、健全な配管系が維持される。
【0012】
【実施例】塩素イオン濃度200ppmの環境において
自然電位を変化させるため残留塩素濃度が種々異なる試
験液を使用し、モニター試験配管により耐食性試験を実
施した。モニター試験配管としては、市販のSUS30
4TPD管20Su(肉厚1mm)及びSUS316T
PD管20Su(肉厚1mm)を使用した。試験管の長
さは1mであり、管の中央部を円周溶接した。溶接状態
は、溶接スケールがなくビード形状が良好なもの
(A),溶接スケールがありビード形状が良好なもの
(B),溶接スケールがありビード形状が不良なもの
(C)の3水準で評価した。自然電位の測定には、図4
に示すように絶縁短管7を直列に2本挿入し、一方の絶
縁短管7に電位測定用の参照電極5を設置し、他方の絶
縁短管として内面9を酸洗したものを使用した。そし
て、絶縁短管7の自然電位を測定し、6か月後の自然電
位の定常値と図2に示す腐食発生電位との比較から予測
される耐食性と試験管の腐食発生の有無との関係を調査
した。
【0013】調査結果を示す表1にみられるように、耐
食性の予測結果は、実際の腐食発生有無の状況に一致し
ていた。すなわち、自然電位が低い場合、SUS316
に腐食が検出されなかった。また、溶接状態が悪いSU
S304には、腐食が検出された。これは、その試験条
件における自然電位が溶接状態の悪いSUS304の腐
食発生電位より高く、他の被試験管の腐食発生電位より
低いためである。他方、自然電位が高い場合には、SU
S316,SUS304共に溶接状態に拘らず、腐食が
検出された。これは、その試験条件における自然電位が
全ての被試験管の腐食発生電位より高くなるためであ
る。このように、自然電位とステンレス鋼配管の耐食性
に密接な相関性があることが確認された。以上の結果に
基づき、測定された自然電位に応じ、水質に関しては残
留塩素濃度を減らし、接合面に関してはスケールが残ら
ないような溶接に変更し、材質に関してはSUS304
からSUS316に変更することによって、ステンレス
鋼配管の腐食発生電位が配管環境における自然電位より
貴になることから、腐食発生が防止される。すなわち、
それらの対策を講じる指針が本発明に従って得られ、そ
れらの対策を講じた結果として長期間にわたってステン
レス鋼を健全な状態に維持できる。
【0014】
【0015】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、配管システム内で自然電位を測定し、測定値と腐食
発生電位とを比較することにより、ステンレス配管にお
ける腐食発生の可能性が予測できる。予測結果に応じて
残留塩素濃度の低下,溶接状態の改善,配管用鋼種の変
更等の対策を施す指標が得られ、腐食の発生が未然に防
止される。また、屋内配管システムにおけるステンレス
鋼管の耐食性及び配管系の寿命延長に対する信頼性の高
い屋内配管システムが構築される。更には、自然電位を
定期的に測定し環境を把握することにより、水質の維持
管理の指針としても効果的なデータが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 給湯配管システムをシミュレートした流動循
環試験におけるステンレス配管の自然電位を経時的に調
査したグラフ
【図2】 塩素イオン濃度及び溶接状態が腐食電位に及
ぼす影響を表したグラフ
【図3】 給湯配管システムをシミュレートしてステン
レス配管の自然電位を測定する流動循環試験を説明する
【図4】 絶縁フランジ短管を使用して自然電位を測定
する流動循環試験を説明する図
【符号の説明】
1:貯水槽又は給湯タンク 2:ステンレス配管
3:枝管 4:バルブ 5:参照電極 6:電
位差計 7:絶縁フランジ管 8:リード線 9:予め酸洗した絶縁フランジ管の内面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 和加大 山口県新南陽市野村南町4976番地 日新製 鋼株式会社技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配管系を構成するステンレス鋼管に参照
    電極を取り付け、該参照電極と電位差計とを通る測定回
    路の一端を前記ステンレス鋼管に接続し、前記電位差計
    で前記ステンレス鋼管の自然電位を測定するステンレス
    鋼製配管の耐食性モニタリング方法。
  2. 【請求項2】 ステンレス鋼製の絶縁短管に参照電極を
    取り付け、該参照電極と電位差計とを通る測定回路の一
    端を、前記絶縁短管に隣接するステンレス鋼管に接続
    し、前記電位差計で前記ステンレス鋼管の自然電位を測
    定するステンレス鋼製配管の耐食性モニタリング方法。
  3. 【請求項3】 絶縁材を介して直列接続された2本のス
    テンレス鋼製絶縁短管を配管系内に挿入し、一方の絶縁
    短管に参照電極を取り付け、該参照電極と電位差計とを
    通る測定回路の一端を、前記絶縁短管に隣接し且つ内面
    を酸洗仕上げした他方の絶縁短管に接続し、前記電位差
    計で前記他方の絶縁短管の自然電位を測定するステンレ
    ス鋼製配管の耐食性モニタリング方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の測定回路
    を備えたステンレス鋼管製屋内配管システム。
JP6209796A 1996-02-23 1996-02-23 ステンレス鋼製配管の耐食性モニタリング方法及びステンレス鋼管製屋内配管システム Pending JPH09229892A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100750895B1 (ko) * 2005-12-20 2007-08-22 삼성중공업 주식회사 알루미늄-황동 히팅 코일 배관의 응력부식균열 시험방법 및시험장치
JP2013160654A (ja) * 2012-02-06 2013-08-19 Seiko Epson Corp センサー装置
JP5481699B1 (ja) * 2013-04-04 2014-04-23 札幌施設管理株式会社 配管評価方法
JP5640286B2 (ja) * 2013-12-26 2014-12-17 札幌施設管理株式会社 配管評価方法

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