JPH09230101A - 光学素子の製造法 - Google Patents
光学素子の製造法Info
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- JPH09230101A JPH09230101A JP3370596A JP3370596A JPH09230101A JP H09230101 A JPH09230101 A JP H09230101A JP 3370596 A JP3370596 A JP 3370596A JP 3370596 A JP3370596 A JP 3370596A JP H09230101 A JPH09230101 A JP H09230101A
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- glass substrate
- film
- optical element
- polymer
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高分子を用いた寸法精度の高い光学素子を提
供する。 【解決手段】 ガラス基板表面を有機シラン化合物を用
いて改質して透光性高分子との親和性を高め、この改質
面上に光重合性モノマーを含有する透光性高分子フィル
ムを作製し、屈折率分布を形成し、得られた高分子フィ
ルムをガラス基板から剥がすことなく一体として切断加
工などの後加工を行い光学素子を製造する。 【効果】 極薄の場合を含み、実質的にガラス基板、ホ
トマスクと同等レベルの寸法精度の高い光学素子が製造
できた。
供する。 【解決手段】 ガラス基板表面を有機シラン化合物を用
いて改質して透光性高分子との親和性を高め、この改質
面上に光重合性モノマーを含有する透光性高分子フィル
ムを作製し、屈折率分布を形成し、得られた高分子フィ
ルムをガラス基板から剥がすことなく一体として切断加
工などの後加工を行い光学素子を製造する。 【効果】 極薄の場合を含み、実質的にガラス基板、ホ
トマスクと同等レベルの寸法精度の高い光学素子が製造
できた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光分岐結合器、光
送受信モジュール、空間光変調器、マイクロレンズアレ
イといった光部品として用いられる高分子平板透光体
(以下「高分子フィルム」と記す)からなる光学素子の
製造法に関する。さらに詳しくは、平板状の高分子の内
部に屈折率分布を有する光導波路、光位相制御、光路制
御といった機能を有する一連の高分子を用いた光学素子
として、寸法精度の高い光学素子を提供することを目的
とする。
送受信モジュール、空間光変調器、マイクロレンズアレ
イといった光部品として用いられる高分子平板透光体
(以下「高分子フィルム」と記す)からなる光学素子の
製造法に関する。さらに詳しくは、平板状の高分子の内
部に屈折率分布を有する光導波路、光位相制御、光路制
御といった機能を有する一連の高分子を用いた光学素子
として、寸法精度の高い光学素子を提供することを目的
とする。
【0002】
【従来の技術】光分岐結合器、光送受信モジュール、空
間光変調器、マイクロレンズアレイ等の光学素子、光部
品は、光を用いた情報通信分野、情報処理分野、画像処
理分野の拡大とともに、急速に適用範囲が拡大してお
り、利用分野の拡大に応じて、性能の向上、低価格化が
求められている。本発明が関係する高分子フィルムを用
いた光学素子は、簡便な製法、低原材料費、安価な製造
装置、フィルム形状で用途が広いといった優れた性質を
持つ。しかし、一方で、高分子フィルム製造の際に、溶
媒の除去による収縮で寸法精度がとりにくい、無機化合
物との熱膨張係数差が大きいといった欠点もある。
間光変調器、マイクロレンズアレイ等の光学素子、光部
品は、光を用いた情報通信分野、情報処理分野、画像処
理分野の拡大とともに、急速に適用範囲が拡大してお
り、利用分野の拡大に応じて、性能の向上、低価格化が
求められている。本発明が関係する高分子フィルムを用
いた光学素子は、簡便な製法、低原材料費、安価な製造
装置、フィルム形状で用途が広いといった優れた性質を
持つ。しかし、一方で、高分子フィルム製造の際に、溶
媒の除去による収縮で寸法精度がとりにくい、無機化合
物との熱膨張係数差が大きいといった欠点もある。
【0003】高分子フィルムを用いた光学素子の製造方
法としては、特公昭56-3522 号公報に選択光重合法とい
われるフィルム内に屈折率分布を形成する手法が開示さ
れており、特公平3-15607 号公報では具体的な光学素子
の製造法について記述されている。これらは、透光性高
分子としてビスフェノールZからのポリカーボネート樹
脂、光重合性モノマーとしてアクリル酸メチル等のビニ
ルモノマーを用いて、光重合性モノマーを含有するポリ
カーボネートZのフィルムを作製し、部分的に露光して
露光部の光重合性モノマーを重合させ固定化した後、未
反応モノマーを乾燥除去することにより、屈折率の異な
る部分を得る(露光部はアクリル樹脂が含まれることに
より屈折率は小さい)という手法を用いている。
法としては、特公昭56-3522 号公報に選択光重合法とい
われるフィルム内に屈折率分布を形成する手法が開示さ
れており、特公平3-15607 号公報では具体的な光学素子
の製造法について記述されている。これらは、透光性高
分子としてビスフェノールZからのポリカーボネート樹
脂、光重合性モノマーとしてアクリル酸メチル等のビニ
ルモノマーを用いて、光重合性モノマーを含有するポリ
カーボネートZのフィルムを作製し、部分的に露光して
露光部の光重合性モノマーを重合させ固定化した後、未
反応モノマーを乾燥除去することにより、屈折率の異な
る部分を得る(露光部はアクリル樹脂が含まれることに
より屈折率は小さい)という手法を用いている。
【0004】高分子フィルムを用いた光学素子の具体的
な製造工程は、以下の一連の工程からなる。 工程1:容器内で光重合性モノマーを含有する透光性高
分子フィルムをソルベントキャスト法により作製する。 工程2:該高分子フィルムを選択的に紫外線照射し露光
部の光重合性モノマーを重合させ固定化する。 工程3:露光後の高分子フィルムを剥がして乾燥し未反
応の光重合性モノマーを除去して屈折率分布を形成す
る。 工程4:乾燥後の高分子フィルムをガラス基板と接着す
る。 工程5:後加工を行い所望の光学素子とする。
な製造工程は、以下の一連の工程からなる。 工程1:容器内で光重合性モノマーを含有する透光性高
分子フィルムをソルベントキャスト法により作製する。 工程2:該高分子フィルムを選択的に紫外線照射し露光
部の光重合性モノマーを重合させ固定化する。 工程3:露光後の高分子フィルムを剥がして乾燥し未反
応の光重合性モノマーを除去して屈折率分布を形成す
る。 工程4:乾燥後の高分子フィルムをガラス基板と接着す
る。 工程5:後加工を行い所望の光学素子とする。
【0005】さらに詳しく説明すると、工程1のフィル
ムの作製法としては、簡便であること、フィルム厚の制
御が容易であること、光重合性モノマーの濃度制御によ
り容易に所望の屈折率差が得られることから、ソルベン
トキャスト法により行われている。この方法は、底部が
平坦な容器に高分子溶液を流し込み、溶媒蒸気圧をコン
トロールしながら、溶媒を蒸発により除去し、フィルム
を作製するというものである。ここで用いている高分子
溶液内には、マトリックス樹脂、光重合により屈折率分
布をつけるための光重合性モノマーを最低限含有する。
さらに、必要に応じて、この溶液内には光重合促進剤と
しての増感剤を含有させる。マトリックス高分子及び光
重合性モノマーの素材としては、光透過性が高いポリカ
ーボネート樹脂やアクリル系モノマーが用いられる場合
が多い。
ムの作製法としては、簡便であること、フィルム厚の制
御が容易であること、光重合性モノマーの濃度制御によ
り容易に所望の屈折率差が得られることから、ソルベン
トキャスト法により行われている。この方法は、底部が
平坦な容器に高分子溶液を流し込み、溶媒蒸気圧をコン
トロールしながら、溶媒を蒸発により除去し、フィルム
を作製するというものである。ここで用いている高分子
溶液内には、マトリックス樹脂、光重合により屈折率分
布をつけるための光重合性モノマーを最低限含有する。
さらに、必要に応じて、この溶液内には光重合促進剤と
しての増感剤を含有させる。マトリックス高分子及び光
重合性モノマーの素材としては、光透過性が高いポリカ
ーボネート樹脂やアクリル系モノマーが用いられる場合
が多い。
【0006】膜厚の調整は、容器の底面積と溶液量の
比、および溶液濃度により調整する。また、膜厚分布
は、容器の水平度、平坦度、溶媒乾燥条件により調整す
る。これらの操作により、光重合性モノマーを適当量含
む高分子フィルムを得る。十分溶媒が蒸発した後の高分
子フィルムは、必要な時にいつでも容易に容器から剥が
すことができる。工程2において、工程1で得られたフ
ィルムは、遮光パターンを持ったフォトマスクをフィル
ム上に設置して紫外線露光を行う。これにより、紫外線
光でフィルム内の光重合性モノマーを重合させ、フィル
ム内に固定化する。
比、および溶液濃度により調整する。また、膜厚分布
は、容器の水平度、平坦度、溶媒乾燥条件により調整す
る。これらの操作により、光重合性モノマーを適当量含
む高分子フィルムを得る。十分溶媒が蒸発した後の高分
子フィルムは、必要な時にいつでも容易に容器から剥が
すことができる。工程2において、工程1で得られたフ
ィルムは、遮光パターンを持ったフォトマスクをフィル
ム上に設置して紫外線露光を行う。これにより、紫外線
光でフィルム内の光重合性モノマーを重合させ、フィル
ム内に固定化する。
【0007】ついで、工程3において、高分子フィルム
を容器から剥がし、フィルムを乾燥し、マトリックス内
の未反応光重合性モノマーを除去する。ここで、従来の
場合、容器から高分子フィルムを剥さずに乾燥した場合
には、乾燥途中でフィルムが剥離する。このとき、フィ
ルム内の残留溶媒や、未反応光重合性モノマーが蒸発す
ることにより、フィルム寸法は 2%〜4 %程度収縮す
る。フィルムの厚さが均一であれば、全体の収縮は均一
になる。しかし、フィルムの厚さが不均一な場合には収
縮率が不均一となり、歪みが発生する。また、収縮率の
予測は、ある程度は可能であるが、1 cm当たり10μm程
度の寸法誤差を防ぐことは困難である。
を容器から剥がし、フィルムを乾燥し、マトリックス内
の未反応光重合性モノマーを除去する。ここで、従来の
場合、容器から高分子フィルムを剥さずに乾燥した場合
には、乾燥途中でフィルムが剥離する。このとき、フィ
ルム内の残留溶媒や、未反応光重合性モノマーが蒸発す
ることにより、フィルム寸法は 2%〜4 %程度収縮す
る。フィルムの厚さが均一であれば、全体の収縮は均一
になる。しかし、フィルムの厚さが不均一な場合には収
縮率が不均一となり、歪みが発生する。また、収縮率の
予測は、ある程度は可能であるが、1 cm当たり10μm程
度の寸法誤差を防ぐことは困難である。
【0008】工程4において、以上の工程で作製した所
望の屈折率分布を形成した高分子フィルムを、構造材と
なるガラス板や、樹脂板に接着する。そして、工程5に
おいて、必要な大きさに切断し、その他の部材などと適
宜組み合わせなどする後加工を施し、目的の光学素子を
製造する。上記で述べた収縮による寸法精度の問題は、
製造法によるところが大きい。
望の屈折率分布を形成した高分子フィルムを、構造材と
なるガラス板や、樹脂板に接着する。そして、工程5に
おいて、必要な大きさに切断し、その他の部材などと適
宜組み合わせなどする後加工を施し、目的の光学素子を
製造する。上記で述べた収縮による寸法精度の問題は、
製造法によるところが大きい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】最近の光部品の精度の
向上はめざましく、従来から手間がかかるためにコスト
を引き上げる要因となっていた光軸あわせを簡便化でき
るようになってきた。さらに、空間光変調器、マイクロ
レンズアレイといった画像情報を扱う分野では、大面積
化しつつも、表示受光素子との位置精度が求められるよ
うになってきた。従来の高分子フィルムの作製方法は簡
便であり、溶液濃度、乾燥方法などにより、ある程度の
精度は得易い。しかし、上記した最近の光部品に求めら
れている精度と比較すると、精度は十分でない。フィル
ムの乾燥の際に起こる収縮により、出来上がったパター
ンの再現性が良くないこと、また寸法精度がとれないこ
とが理由である。収縮率は、乾燥条件、光重合性モノマ
ー濃度を制御することで、ある程度の調整、予測が可能
となるが、1 cm当たり10μm以内の寸法制御は困難であ
る。
向上はめざましく、従来から手間がかかるためにコスト
を引き上げる要因となっていた光軸あわせを簡便化でき
るようになってきた。さらに、空間光変調器、マイクロ
レンズアレイといった画像情報を扱う分野では、大面積
化しつつも、表示受光素子との位置精度が求められるよ
うになってきた。従来の高分子フィルムの作製方法は簡
便であり、溶液濃度、乾燥方法などにより、ある程度の
精度は得易い。しかし、上記した最近の光部品に求めら
れている精度と比較すると、精度は十分でない。フィル
ムの乾燥の際に起こる収縮により、出来上がったパター
ンの再現性が良くないこと、また寸法精度がとれないこ
とが理由である。収縮率は、乾燥条件、光重合性モノマ
ー濃度を制御することで、ある程度の調整、予測が可能
となるが、1 cm当たり10μm以内の寸法制御は困難であ
る。
【0010】さらに、作製するフィルムの膜厚、屈折率
差の大小に対応するために、高分子及び光重合性モノマ
ー濃度の調整が必要となるが、その場合、収縮率が変わ
るために、個別にマスクを作製しなければならない不便
さがある。また、50μm以下のフィルムの場合、フィル
ムの乾燥後に構造材に接着するのは、取り扱いが困難な
上、精度良く接着することが難しく、出来上がった素子
の位置精度を確保することは難しい状況にある。以上の
理由から、高分子フィルム上に、高い精度でパターンを
形成し、その精度を保持したままで、光学素子を得るこ
とは容易ではなかった。
差の大小に対応するために、高分子及び光重合性モノマ
ー濃度の調整が必要となるが、その場合、収縮率が変わ
るために、個別にマスクを作製しなければならない不便
さがある。また、50μm以下のフィルムの場合、フィル
ムの乾燥後に構造材に接着するのは、取り扱いが困難な
上、精度良く接着することが難しく、出来上がった素子
の位置精度を確保することは難しい状況にある。以上の
理由から、高分子フィルム上に、高い精度でパターンを
形成し、その精度を保持したままで、光学素子を得るこ
とは容易ではなかった。
【0011】また、高分子フィルムは熱膨張係数が大き
いので、寸法精度を要求される様な用途では、使用温度
範囲が限られてしまう場合がある。高分子フィルムによ
る光学素子は、材料コスト、作製の容易さという利点を
有している。しかし、精度を確保することが難しいた
め、調心による手間、歩留まりの悪化などの理由から、
デバイスとしてのコストが下がりにくい状況にある。本
発明は、高分子フィルムを作製する際に発生する乾燥時
の収縮を抑え、高分子フィルムの熱膨張や熱収縮による
寸法精度の悪化を抑制し、高分子フィルムを用いた光学
素子を簡便かつ精度良く製造する方法を提案するもので
ある。
いので、寸法精度を要求される様な用途では、使用温度
範囲が限られてしまう場合がある。高分子フィルムによ
る光学素子は、材料コスト、作製の容易さという利点を
有している。しかし、精度を確保することが難しいた
め、調心による手間、歩留まりの悪化などの理由から、
デバイスとしてのコストが下がりにくい状況にある。本
発明は、高分子フィルムを作製する際に発生する乾燥時
の収縮を抑え、高分子フィルムの熱膨張や熱収縮による
寸法精度の悪化を抑制し、高分子フィルムを用いた光学
素子を簡便かつ精度良く製造する方法を提案するもので
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、ガラス
基板を補強材とする高分子フィルムを用いた光学素子を
精度良く製造する方法として、ガラスと高分子との親和
性を高める効果を有する処理剤を用いて表面を改質した
ガラス基板上に高分子フィルムを作製することにより、
フィルム作製時にガラス基板と高分子フィルムを恒久的
に強固に付着させ、露光、乾燥、後加工を通じてフィル
ムを剥がすことなく処理することにより、フィルム内の
屈折率分布形状の寸法精度を概略ガラス基板の膨張・収
縮と同程度に保持することが可能であることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
基板を補強材とする高分子フィルムを用いた光学素子を
精度良く製造する方法として、ガラスと高分子との親和
性を高める効果を有する処理剤を用いて表面を改質した
ガラス基板上に高分子フィルムを作製することにより、
フィルム作製時にガラス基板と高分子フィルムを恒久的
に強固に付着させ、露光、乾燥、後加工を通じてフィル
ムを剥がすことなく処理することにより、フィルム内の
屈折率分布形状の寸法精度を概略ガラス基板の膨張・収
縮と同程度に保持することが可能であることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち、本発明は、光重合性モノマーを
含有する透光性高分子フィルムをソルベントキャスト法
により作製する工程(1) 、該高分子フィルムを選択的に
紫外線照射し露光部の光重合性モノマーを重合させ固定
化する工程(2) 、得られた高分子フィルムを剥がして乾
燥し未反応の光重合性モノマーを除去して屈折率分布を
形成してなる高分子フィルムとする工程(3) 、これをガ
ラス基板と接着する工程(4) 、後加工を行う工程(5) か
らなる光学素子の製造法において、該ガラス基板とし
て、ガラスと透光性高分子との親和性を高める効果を有
する有機シラン化合物を用いて表面を改質したガラス基
板(I) を用い、この改質面上に該工程(1)の光重合性モ
ノマーを含有する透光性高分子フィルムを作製し、ガラ
ス基板(I)と高分子フィルムとを剥がすことなく、該工
程2の露光、工程3の乾燥、工程5の後加工を行うこと
を特徴とする光学素子の製造法である。
含有する透光性高分子フィルムをソルベントキャスト法
により作製する工程(1) 、該高分子フィルムを選択的に
紫外線照射し露光部の光重合性モノマーを重合させ固定
化する工程(2) 、得られた高分子フィルムを剥がして乾
燥し未反応の光重合性モノマーを除去して屈折率分布を
形成してなる高分子フィルムとする工程(3) 、これをガ
ラス基板と接着する工程(4) 、後加工を行う工程(5) か
らなる光学素子の製造法において、該ガラス基板とし
て、ガラスと透光性高分子との親和性を高める効果を有
する有機シラン化合物を用いて表面を改質したガラス基
板(I) を用い、この改質面上に該工程(1)の光重合性モ
ノマーを含有する透光性高分子フィルムを作製し、ガラ
ス基板(I)と高分子フィルムとを剥がすことなく、該工
程2の露光、工程3の乾燥、工程5の後加工を行うこと
を特徴とする光学素子の製造法である。
【0014】また、可視光から近赤外領域で主として使
用する光学素子の場合、該透光性高分子が 1,1- ビス(4
−ヒドロキシフェニル) シクロヘキサンからのポリカー
ボネート樹脂であり、該光重合性モノマーがアクリル酸
エステル系モノマーであること、該有機シラン化合物が
Si(R1)(OR2)3 (R1はアミノ基またはビニル結合を有す
る有機基、R2はメチル基またはエチル基)である光学素
子の製造法である。本発明は、ガラス基板に強固に付着
した高分子フィルムに、屈折率分布を形成し、ガラス基
板と一体として光学素子への後加工を行うものであるこ
とから、形状が実質的に変化することがなく、極めて寸
法精度の高い光学素子を得ることを可能とするものであ
る。
用する光学素子の場合、該透光性高分子が 1,1- ビス(4
−ヒドロキシフェニル) シクロヘキサンからのポリカー
ボネート樹脂であり、該光重合性モノマーがアクリル酸
エステル系モノマーであること、該有機シラン化合物が
Si(R1)(OR2)3 (R1はアミノ基またはビニル結合を有す
る有機基、R2はメチル基またはエチル基)である光学素
子の製造法である。本発明は、ガラス基板に強固に付着
した高分子フィルムに、屈折率分布を形成し、ガラス基
板と一体として光学素子への後加工を行うものであるこ
とから、形状が実質的に変化することがなく、極めて寸
法精度の高い光学素子を得ることを可能とするものであ
る。
【0015】以下に、本発明の構成を詳細に説明する。
まず、本発明で用いる高分子素材としては、可視光から
近赤外の波長領域で主として使用する光部品の場合に
は、この波長領域の光に対して透過性が高い、すなわ
ち、光吸収の小さい素材が光損失を小さくする点から好
ましく、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂と言った
ものが一般的である。特に、ビスフェノールZ(=1,1-ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル) シクロヘキサン)からのポ
リカーボネート樹脂とアクリル酸エステル系光重合性モ
ノマーとの組み合わせは好適に用い得る。アクリル酸エ
ステルの具体的な例としては、アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸トリフルオロエチルなどが挙
げられる。
まず、本発明で用いる高分子素材としては、可視光から
近赤外の波長領域で主として使用する光部品の場合に
は、この波長領域の光に対して透過性が高い、すなわ
ち、光吸収の小さい素材が光損失を小さくする点から好
ましく、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂と言った
ものが一般的である。特に、ビスフェノールZ(=1,1-ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル) シクロヘキサン)からのポ
リカーボネート樹脂とアクリル酸エステル系光重合性モ
ノマーとの組み合わせは好適に用い得る。アクリル酸エ
ステルの具体的な例としては、アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸トリフルオロエチルなどが挙
げられる。
【0016】次に、本発明において、ガラス基板表面を
改質する有機シラン化合物としては、シランカップリン
グ剤として一般に知られている有機官能基を有するシラ
ン化合物を用いる。シランカップリング剤には様々な種
類のものが市販されているが、これらの中で高分子フィ
ルム素材、すなわち、ベース樹脂または光重合性モノマ
ーから重合生成した樹脂との親和性の高いものを用いる
ことにより、ガラス基板と高分子フィルムを強固に付着
させることができる。
改質する有機シラン化合物としては、シランカップリン
グ剤として一般に知られている有機官能基を有するシラ
ン化合物を用いる。シランカップリング剤には様々な種
類のものが市販されているが、これらの中で高分子フィ
ルム素材、すなわち、ベース樹脂または光重合性モノマ
ーから重合生成した樹脂との親和性の高いものを用いる
ことにより、ガラス基板と高分子フィルムを強固に付着
させることができる。
【0017】具体的な例として、ベース樹脂としてビス
フェノールZからのポリカーボネート樹脂、光重合性モ
ノマーとしてアクリル酸エステル系モノマーを用いる場
合について以下に述べる。上記ポリカーボネート樹脂と
の親和性が高いシランカップリング剤としては、アミノ
基含有する置換基を有するシラン化合物が極めて好適で
あり、また、光重合性モノマーが重合したアクリル系樹
脂と親和性が高いものとしてはビニル結合もしくはアミ
ノ基を含有する置換基を有するシラン化合物等が例示さ
れる。好ましいシラン化合物の具体的な例としては、3-
アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(2−アミノエチ
ル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(3−アク
リロキシ−2-ヒドロキシプロピル)-3-アミノプロピルト
リエトキシシラン、N-(2−アミノエチル)-3-アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルプロピル
ジエチレントリアミン、3-メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシランといった化合物が挙げられる。
フェノールZからのポリカーボネート樹脂、光重合性モ
ノマーとしてアクリル酸エステル系モノマーを用いる場
合について以下に述べる。上記ポリカーボネート樹脂と
の親和性が高いシランカップリング剤としては、アミノ
基含有する置換基を有するシラン化合物が極めて好適で
あり、また、光重合性モノマーが重合したアクリル系樹
脂と親和性が高いものとしてはビニル結合もしくはアミ
ノ基を含有する置換基を有するシラン化合物等が例示さ
れる。好ましいシラン化合物の具体的な例としては、3-
アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(2−アミノエチ
ル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(3−アク
リロキシ−2-ヒドロキシプロピル)-3-アミノプロピルト
リエトキシシラン、N-(2−アミノエチル)-3-アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルプロピル
ジエチレントリアミン、3-メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシランといった化合物が挙げられる。
【0018】その他、シランカップリング剤には様々な
種類があり、高分子フィルムとガラス基板を強固に固定
する機能を有する化合物であれば何を用いてもよい。こ
れらのガラス表面の改質剤は、単一の化合物であって
も、複数の化合物を組み合わせて使用してもよく、例え
ば 1〜2 %程度のシランカップリング剤水溶液にガラス
基板を浸漬した後乾燥する等、常法通り用いることで、
ガラス表面を改質する。
種類があり、高分子フィルムとガラス基板を強固に固定
する機能を有する化合物であれば何を用いてもよい。こ
れらのガラス表面の改質剤は、単一の化合物であって
も、複数の化合物を組み合わせて使用してもよく、例え
ば 1〜2 %程度のシランカップリング剤水溶液にガラス
基板を浸漬した後乾燥する等、常法通り用いることで、
ガラス表面を改質する。
【0019】次いで、上記表面改質したガラス基板上に
高分子溶液を展開することにより高分子フィルムを作製
する。ここで用いる高分子溶液は、作製するフィルムの
厚さ、適正な光重合性モノマーの配合量、さらに溶液を
展開する方法に応じて、ベース樹脂と光重合性モノマー
の濃度の調整をする。また、必要に応じて、光重合を促
進するための増感剤を添加する。また、溶媒の種類とし
ては、用いる樹脂に対する溶解性と共に、光重合性モノ
マーと比べて沸点が十分に低いものを選択することが好
ましい。
高分子溶液を展開することにより高分子フィルムを作製
する。ここで用いる高分子溶液は、作製するフィルムの
厚さ、適正な光重合性モノマーの配合量、さらに溶液を
展開する方法に応じて、ベース樹脂と光重合性モノマー
の濃度の調整をする。また、必要に応じて、光重合を促
進するための増感剤を添加する。また、溶媒の種類とし
ては、用いる樹脂に対する溶解性と共に、光重合性モノ
マーと比べて沸点が十分に低いものを選択することが好
ましい。
【0020】具体的な例として、ビスフェノールZから
のポリカーボネート樹脂とアクリル酸エステル系モノマ
ーを用いる場合には、例えば、溶媒として塩化メチレン
を使用し、樹脂濃度を5〜15%、モノマー濃度を1〜10
%程度の範囲で調整することが好ましい。増感剤とし
て、ベンゾインエチルエーテルなどの光重合開始剤とし
て知られている化合物を少量配合することも有効であ
る。高分子溶液をガラス基板上に展開する具体的な方法
としては、ドクターブレード法、スピンコート法、ディ
ッピング法、キャスティング法等、作製するフィルムの
厚さと使用する溶液の粘度によって最適な方法を利用す
る。
のポリカーボネート樹脂とアクリル酸エステル系モノマ
ーを用いる場合には、例えば、溶媒として塩化メチレン
を使用し、樹脂濃度を5〜15%、モノマー濃度を1〜10
%程度の範囲で調整することが好ましい。増感剤とし
て、ベンゾインエチルエーテルなどの光重合開始剤とし
て知られている化合物を少量配合することも有効であ
る。高分子溶液をガラス基板上に展開する具体的な方法
としては、ドクターブレード法、スピンコート法、ディ
ッピング法、キャスティング法等、作製するフィルムの
厚さと使用する溶液の粘度によって最適な方法を利用す
る。
【0021】本発明の方法は、数μm〜1mm程度の広い
厚さ範囲に適用可能である。例えば、シングルモード光
の光導波路の様にフィルムの厚さが数μmと薄い場合に
は、スピンコート法を用いることにより厚さが均一なフ
ィルムを作製することができる。マルチモード光の光導
波路や、空間光変調器、キノフォームパネルといった厚
さが数 10μm〜300 μm程度のフィルムを作製する際
には、ドクターブレード法やディッピング法が有効であ
る。さらに厚いマイクロレンズなど1mm前後のフィル
ムを作製する際には、ガラス基板上に溶液を保持できる
ように周辺を囲むなどして、キャスティング法を用いる
ことができる。
厚さ範囲に適用可能である。例えば、シングルモード光
の光導波路の様にフィルムの厚さが数μmと薄い場合に
は、スピンコート法を用いることにより厚さが均一なフ
ィルムを作製することができる。マルチモード光の光導
波路や、空間光変調器、キノフォームパネルといった厚
さが数 10μm〜300 μm程度のフィルムを作製する際
には、ドクターブレード法やディッピング法が有効であ
る。さらに厚いマイクロレンズなど1mm前後のフィル
ムを作製する際には、ガラス基板上に溶液を保持できる
ように周辺を囲むなどして、キャスティング法を用いる
ことができる。
【0022】次いで、ガラス基板上で溶媒を十分穏やか
に蒸発させることで、高分子フィルムとガラス板は十分
強固に付着し得る。この過程で得られた十分強固に付着
したガラス基板と高分子フィルムに、常法に従い紫外線
を照射し、光重合性モノマーを部分的に重合させ固定化
した後、未反応光重合性モノマーと残留溶媒を乾燥除去
することにより、高分子フィルム内に屈折率分布を形成
する。好ましい乾燥条件は、高分子溶液の組成により異
なるが、例えば、ビスフェノールZからのポリカーボネ
ート樹脂、アクリル酸エステルおよび溶媒として塩化メ
チレンを用いる場合、60〜110 ℃程度の温度範囲で、2
〜10時間程度真空乾燥することで目的は達成される。そ
の後、後加工工程を行い、所望の光学素子を得る。
に蒸発させることで、高分子フィルムとガラス板は十分
強固に付着し得る。この過程で得られた十分強固に付着
したガラス基板と高分子フィルムに、常法に従い紫外線
を照射し、光重合性モノマーを部分的に重合させ固定化
した後、未反応光重合性モノマーと残留溶媒を乾燥除去
することにより、高分子フィルム内に屈折率分布を形成
する。好ましい乾燥条件は、高分子溶液の組成により異
なるが、例えば、ビスフェノールZからのポリカーボネ
ート樹脂、アクリル酸エステルおよび溶媒として塩化メ
チレンを用いる場合、60〜110 ℃程度の温度範囲で、2
〜10時間程度真空乾燥することで目的は達成される。そ
の後、後加工工程を行い、所望の光学素子を得る。
【0023】高分子フィルムとガラス基板は十分強固に
付着しており、乾燥、並びに後加工の際に剥がれること
はない。更に述べると、光学素子を必要な大きさに切断
した後、例えば、 2.5時間周期で、最高温度 95℃、最
低温度−40℃のヒートサイクル試験を50回行った後も、
剥離は見られず、実用上十分な強度を有している。露光
は、室温下で行われること、ガラスの熱膨張係数が小さ
いことから、出来上がった屈折率分布パターンは、マス
クパターンとほぼ完全に一致する。さらに、光学素子の
熱膨張係数はガラスの熱膨張係数と等しく、50℃の温度
変化でも、10cmあたり 1μm以下の変化しかない。この
ため、熱膨張係数が比較的小さい光学ガラス、光関連半
導体素子といった素材と同程度に小さく、他の光部品と
の適応性が極めて高くなる。本発明の方法で作製した素
子は、従来の方法に比べ精度で 100倍以上改善すること
ができる。
付着しており、乾燥、並びに後加工の際に剥がれること
はない。更に述べると、光学素子を必要な大きさに切断
した後、例えば、 2.5時間周期で、最高温度 95℃、最
低温度−40℃のヒートサイクル試験を50回行った後も、
剥離は見られず、実用上十分な強度を有している。露光
は、室温下で行われること、ガラスの熱膨張係数が小さ
いことから、出来上がった屈折率分布パターンは、マス
クパターンとほぼ完全に一致する。さらに、光学素子の
熱膨張係数はガラスの熱膨張係数と等しく、50℃の温度
変化でも、10cmあたり 1μm以下の変化しかない。この
ため、熱膨張係数が比較的小さい光学ガラス、光関連半
導体素子といった素材と同程度に小さく、他の光部品と
の適応性が極めて高くなる。本発明の方法で作製した素
子は、従来の方法に比べ精度で 100倍以上改善すること
ができる。
【0024】以上述べた利点により、従来は寸法精度の
点から困難であった 5〜30cm程度の幅の大型素子、ある
いはフィルムが歪み易いために平面形状を保って基板に
接着することが困難であった 5〜20μm程度の厚さの極
薄高分子フィルムを用いる素子も、本発明により容易に
製造できる。
点から困難であった 5〜30cm程度の幅の大型素子、ある
いはフィルムが歪み易いために平面形状を保って基板に
接着することが困難であった 5〜20μm程度の厚さの極
薄高分子フィルムを用いる素子も、本発明により容易に
製造できる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明の光学素子の製造
方法についてさらに詳しく説明する。なお、以下の例は
具体的に説明するためのものであって、本発明の実施態
様や発明範囲を限定するものではない。 実施例1 : 40μm角の矩形断面を有する2分岐光
導波路素子の製造。 図1に示したパターンを有する 127mm角のフォトマスク
を用いた。このフォトマスクは、導波路パターン領域を
含む10cm角の4角には、図に示したマーキングを形成し
てなる。また、該導波路パターン領域には図2に示した
光導波路幅40μm、分岐導波路のピッチ 250μmの2分
岐導波路パターンとその領域を示すマーキングを形成し
たものである。
方法についてさらに詳しく説明する。なお、以下の例は
具体的に説明するためのものであって、本発明の実施態
様や発明範囲を限定するものではない。 実施例1 : 40μm角の矩形断面を有する2分岐光
導波路素子の製造。 図1に示したパターンを有する 127mm角のフォトマスク
を用いた。このフォトマスクは、導波路パターン領域を
含む10cm角の4角には、図に示したマーキングを形成し
てなる。また、該導波路パターン領域には図2に示した
光導波路幅40μm、分岐導波路のピッチ 250μmの2分
岐導波路パターンとその領域を示すマーキングを形成し
たものである。
【0026】12cm角、厚さ 1mmのガラス基板を3-アミノ
プロピルトリエトキシシラン 2%水溶液に2分間浸漬し
た後、 110℃のオーブン内で1時間乾燥した。一方、ビ
スフェノールZから合成されたポリカーボネート樹脂
(三菱ガス化学(株) 製、商品名;ユーピロンZ)、光
重合性モノマーとしてアクリル酸メチルおよび増感剤と
してベンゾインエチルエーテルを所定量塩化メチレンに
溶解した溶液を調製し、この溶液を浸漬処理したガラス
基板上にドクターブレード法により塗布した。その後、
溶液を塗布したガラス基板を緩やかに乾燥して溶媒を除
去した。
プロピルトリエトキシシラン 2%水溶液に2分間浸漬し
た後、 110℃のオーブン内で1時間乾燥した。一方、ビ
スフェノールZから合成されたポリカーボネート樹脂
(三菱ガス化学(株) 製、商品名;ユーピロンZ)、光
重合性モノマーとしてアクリル酸メチルおよび増感剤と
してベンゾインエチルエーテルを所定量塩化メチレンに
溶解した溶液を調製し、この溶液を浸漬処理したガラス
基板上にドクターブレード法により塗布した。その後、
溶液を塗布したガラス基板を緩やかに乾燥して溶媒を除
去した。
【0027】ついで、上記フォトマスクを重ねて、常法
に従って紫外線露光を行い、露光部のアクリル酸メチル
モノマーを重合させた。その後、非露光部のアクリル酸
メチルモノマーを真空乾燥して除去し、非露光部がポリ
カーボネートの単独相(屈折率 1.59)で露光部がポリカ
ーボネートとアクリル酸メチルポリマーの混合相(屈折
率 1.56)からなる厚さ40μmの高分子フィルムを得た。
なお、ガラス基板と高分子フィルムは、上記工程を通じ
て強固に付着していた。次いで、12mm×4mm の所定の大
きさに切断して光導波路素子とした。
に従って紫外線露光を行い、露光部のアクリル酸メチル
モノマーを重合させた。その後、非露光部のアクリル酸
メチルモノマーを真空乾燥して除去し、非露光部がポリ
カーボネートの単独相(屈折率 1.59)で露光部がポリカ
ーボネートとアクリル酸メチルポリマーの混合相(屈折
率 1.56)からなる厚さ40μmの高分子フィルムを得た。
なお、ガラス基板と高分子フィルムは、上記工程を通じ
て強固に付着していた。次いで、12mm×4mm の所定の大
きさに切断して光導波路素子とした。
【0028】光導波路素子への切断前に、10cm角の4角
に形成したマーキングの位置ずれを測定した。また、作
製した12mm×4mm の光導波路素子の分岐導波路ピッチを
測定した。この結果、位置ずれ、ピッチ精度ともに 1μ
m以下であった。さらに、この光導波路素子を 2.5時間
周期で、最高温度 95℃、最低温度−40℃のヒートサイ
クル試験を50回行った。その結果、フィルムと基板と
の剥離は見られず、光導波特性も変化していないことが
わかった。また、温度を変えた場合の光導波路の形状変
化を測定した結果、熱膨張による変化はガラスの熱膨張
による変化と同等であった。
に形成したマーキングの位置ずれを測定した。また、作
製した12mm×4mm の光導波路素子の分岐導波路ピッチを
測定した。この結果、位置ずれ、ピッチ精度ともに 1μ
m以下であった。さらに、この光導波路素子を 2.5時間
周期で、最高温度 95℃、最低温度−40℃のヒートサイ
クル試験を50回行った。その結果、フィルムと基板と
の剥離は見られず、光導波特性も変化していないことが
わかった。また、温度を変えた場合の光導波路の形状変
化を測定した結果、熱膨張による変化はガラスの熱膨張
による変化と同等であった。
【0029】実施例2〜6 実施例1において、ガラス基板の表面改質処理に表1に
示した有機シラン化合物を用いた以外は同様にして光導
波路素子を製造した。得られた光導波路素子について、
同様に形状測定、ヒートサイクル試験、熱膨張変化を測
定した結果、実施例1と同様に良好であった。
示した有機シラン化合物を用いた以外は同様にして光導
波路素子を製造した。得られた光導波路素子について、
同様に形状測定、ヒートサイクル試験、熱膨張変化を測
定した結果、実施例1と同様に良好であった。
【0030】
【表1】 シランカップリング剤種(処理時水溶液濃度%) 実施例1 3-アミノプロピルトリエトキシシラン(2%) 2 3-アミノプロピルトリメトキシシラン(2%) 3 N-(2−アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(2%) 4 N-フェニル−3-アミノプロピルトリメトキシシラン(2%) 5 CH2=CH-C6H4-CH2NH(HCl)(CH2)2NH(CH2)3Si(OCH3)3 (2%) 6 3-アミノプロピルトリメトキシシラン(1%)+ 3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(1%)
【0031】参考例1 : 従来法による高分子光導波
路フィルムの作製 ビスフェノールZから合成されたポリカーボネート(三
菱ガス化学 (株) 製、商品名;ユーピロンZ)と、光重
合性モノマーとしてアクリル酸メチルと、光重合開始剤
としてベンゾインエチルエーテルを塩化メチレンに溶解
した溶液を、大きさ 15cm 角のキャスティング容器にキ
ャストし、緩やかに溶媒を蒸発させた。次に、実施例1
と同一の2分岐光導波路用のフォトマスクを重ね、常法
に従って紫外線露光を行い、露光部のアクリル酸メチル
モノマーを重合させた。次いで、得られたフィルムを剥
がして非露光部のアクリル酸メチルモノマーを真空乾燥
により除去し、非露光部がポリカーボネートの単独相で
露光部がポリカーボネートとアクリル酸メチルポリマー
の混合相からなる厚さ 40μmのポリマーフィルムを得
た。
路フィルムの作製 ビスフェノールZから合成されたポリカーボネート(三
菱ガス化学 (株) 製、商品名;ユーピロンZ)と、光重
合性モノマーとしてアクリル酸メチルと、光重合開始剤
としてベンゾインエチルエーテルを塩化メチレンに溶解
した溶液を、大きさ 15cm 角のキャスティング容器にキ
ャストし、緩やかに溶媒を蒸発させた。次に、実施例1
と同一の2分岐光導波路用のフォトマスクを重ね、常法
に従って紫外線露光を行い、露光部のアクリル酸メチル
モノマーを重合させた。次いで、得られたフィルムを剥
がして非露光部のアクリル酸メチルモノマーを真空乾燥
により除去し、非露光部がポリカーボネートの単独相で
露光部がポリカーボネートとアクリル酸メチルポリマー
の混合相からなる厚さ 40μmのポリマーフィルムを得
た。
【0032】作製した高分子フィルムの光導波路の形状
を測定したところ、フォトマスクパターンと比較して、
10cm幅のマーキング間隔で 3.1mm、分岐導波路ピッチで
8μm小さくなっており、乾燥によりフィルムは 3%程
度収縮していることがわかった。
を測定したところ、フォトマスクパターンと比較して、
10cm幅のマーキング間隔で 3.1mm、分岐導波路ピッチで
8μm小さくなっており、乾燥によりフィルムは 3%程
度収縮していることがわかった。
【0033】実施例7 : 10μm角の矩形断面を有
する2分岐光導波路素子の製造。 フォトマスクパターンとして、光導波路幅が10μmであ
ることを除き、実施例1と同様のフォトマスクを用い
て、実施例1と概略同様の操作により厚さ10μmの高分
子フィルムとガラス基板が強固に付着した光導波路素子
を作製した。得られた光導波路素子について、同様に形
状測定、ヒートサイクル試験、熱膨張変化を測定した結
果、実施例1と同様に良好であった。
する2分岐光導波路素子の製造。 フォトマスクパターンとして、光導波路幅が10μmであ
ることを除き、実施例1と同様のフォトマスクを用い
て、実施例1と概略同様の操作により厚さ10μmの高分
子フィルムとガラス基板が強固に付着した光導波路素子
を作製した。得られた光導波路素子について、同様に形
状測定、ヒートサイクル試験、熱膨張変化を測定した結
果、実施例1と同様に良好であった。
【0034】参考例2 : 従来法による高分子光導波
路フィルムの作製 実施例7と同一のフォトマスクを用い、参考例1と概略
同様の操作により2分岐導波路パターンを有する厚さ10
μmの高分子フィルムを作製した。得られたフィルム
は、ラップフィルム状で歪みが大きいこと、皺になりや
すいことから取扱いが極めて困難であった。また、この
フィルムを接着剤によりガラス基板に接着したところ、
大きくうねった状態で接着され、10cm幅のマーキング間
隔で 5mm以上小さくなっていた。
路フィルムの作製 実施例7と同一のフォトマスクを用い、参考例1と概略
同様の操作により2分岐導波路パターンを有する厚さ10
μmの高分子フィルムを作製した。得られたフィルム
は、ラップフィルム状で歪みが大きいこと、皺になりや
すいことから取扱いが極めて困難であった。また、この
フィルムを接着剤によりガラス基板に接着したところ、
大きくうねった状態で接着され、10cm幅のマーキング間
隔で 5mm以上小さくなっていた。
【0035】実施例8 : マイクロレンズアレイの製
造 実施例1と同じ条件で表面処理した12cm角、厚さ 1.5mm
のガラス基板上に、実施例1と同様の工程に従って、厚
さ 200μmの高分子フィルム内に直径50μmの屈折率分
布型マイクロレンズアレイを作製した。実施例1と同様
に、形状測定、ヒートサイクル試験、熱膨張係数変化を
測定した結果、同様に良好であった。また、10cmあたり
のずれの大きさは、1μm以下であった。
造 実施例1と同じ条件で表面処理した12cm角、厚さ 1.5mm
のガラス基板上に、実施例1と同様の工程に従って、厚
さ 200μmの高分子フィルム内に直径50μmの屈折率分
布型マイクロレンズアレイを作製した。実施例1と同様
に、形状測定、ヒートサイクル試験、熱膨張係数変化を
測定した結果、同様に良好であった。また、10cmあたり
のずれの大きさは、1μm以下であった。
【0036】
【発明の効果】本発明の製造法は、屈折率分布を有する
高分子フィルムを容易に、かつ高寸法精度で作製可能と
するものであり、従来は寸法精度や取扱い上の問題から
困難であった大型或いは極薄のフィルムにたいしても適
用可能である。本発明により、低コストで高精度の光学
素子を製造することができ、廉価な高分子フィルムを用
いた光部品を様々な用途に利用することが可能となる。
高分子フィルムを容易に、かつ高寸法精度で作製可能と
するものであり、従来は寸法精度や取扱い上の問題から
困難であった大型或いは極薄のフィルムにたいしても適
用可能である。本発明により、低コストで高精度の光学
素子を製造することができ、廉価な高分子フィルムを用
いた光部品を様々な用途に利用することが可能となる。
【図1】本発明の実施例1で用いたフォトマスクパター
ンの平面図。
ンの平面図。
【図2】図1の光導波路パターンの拡大平面図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川端 康成 東京都葛飾区新宿6丁目1番1号 三菱瓦 斯化学株式会社東京研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】 光重合性モノマーを含有する透光性高分
子フィルムをソルベントキャスト法により作製する工程
(1) 、該高分子フィルムを選択的に紫外線照射し露光部
の光重合性モノマーを重合させ固定化する工程(2) 、得
られた高分子フィルムを剥がして乾燥し未反応の光重合
性モノマーを除去して屈折率分布を形成してなる高分子
フィルムとする工程(3) 、これをガラス基板と接着する
工程(4) 、後加工を行う工程(5) からなる光学素子の製
造法において、該ガラス基板として、ガラスと透光性高
分子との親和性を高める効果を有する有機シラン化合物
を用いて表面を改質したガラス基板(I) を用い、この改
質面上に該工程(1) の光重合性モノマーを含有する透光
性高分子フィルムを作製し、ガラス基板(I) と高分子フ
ィルムとを剥がすことなく、該工程2の露光、工程3の
乾燥、工程5の後加工を行うことを特徴とする光学素子
の製造法。 - 【請求項2】 該透光性高分子が 1,1- ビス(4−ヒドロ
キシフェニル) シクロヘキサンからのポリカーボネート
樹脂であり、該光重合性モノマーがアクリル酸エステル
系モノマーである請求項1記載の光学素子の製造法。 - 【請求項3】 該有機シラン化合物が Si(R1)(OR2)
3 (R1はアミノ基またはビニル結合を有する有機基、R2
はメチル基またはエチル基)である請求項1記載の光学
素子の製造法。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3370596A JPH09230101A (ja) | 1996-02-21 | 1996-02-21 | 光学素子の製造法 |
| US08/803,368 US5916402A (en) | 1996-02-21 | 1997-02-20 | Method for manufacturing optical element |
| EP97301111A EP0796729A3 (en) | 1996-02-21 | 1997-02-20 | Method for manufacturing optical element |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3370596A JPH09230101A (ja) | 1996-02-21 | 1996-02-21 | 光学素子の製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09230101A true JPH09230101A (ja) | 1997-09-05 |
Family
ID=12393842
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3370596A Pending JPH09230101A (ja) | 1996-02-21 | 1996-02-21 | 光学素子の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09230101A (ja) |
-
1996
- 1996-02-21 JP JP3370596A patent/JPH09230101A/ja active Pending
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