JPH09230625A - 電子写真用現像剤組成物 - Google Patents

電子写真用現像剤組成物

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JPH09230625A
JPH09230625A JP4127796A JP4127796A JPH09230625A JP H09230625 A JPH09230625 A JP H09230625A JP 4127796 A JP4127796 A JP 4127796A JP 4127796 A JP4127796 A JP 4127796A JP H09230625 A JPH09230625 A JP H09230625A
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JP
Japan
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resin
equivalent
phenolic hydroxyl
hydroxyl group
general formula
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Application number
JP4127796A
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English (en)
Inventor
Taira Harada
田 平 原
Masaru Wakizaka
坂 勝 脇
Toshio Kobayashi
林 利 男 小
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】荷電調整剤を用いなくてもカスケード法または
ブラシ法によって容易に負に帯電させることができ、さ
らに低温での定着性、および耐ブロッキング性に優れる
電子写真用現像剤組成物の提供。 【解決手段】フェノール性水酸基量がフェノール性水酸
基当量で600〜2000g/当量であり、軟化点が8
5〜130℃、かつガラス転移温度が50〜90℃であ
るポリオール樹脂を主成分として含む結着樹脂と、着色
剤とを含む電子写真用現像剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用現像剤
組成物に関し、特に、荷電調整剤を用いなくてもカスケ
ード法またはブラシ法によって容易に負に帯電させるこ
とができ、さらに低温での定着性、および耐ブロッキン
グ性に優れる電子写真用現像剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンター等において、露光に
より感光材料中に形成された潜像を可視像に変換する方
式として、湿式現像方式と乾式現像方式がある。乾式現
像方式においては、通常、トナーはキャリヤーとの摩擦
によって帯電し、感光ドラム上の静電潜像に電気的引力
によって付着し、次いで用紙上に転写された後、熱ロー
ル等によって定着処理されて永久可視像に変換される。
この乾式現像方式において用いられるトナーは、着色さ
れた樹脂粉末であり、カスケード法または磁気ブラシ法
で摩擦したとき、100%が均一に正または負のどちら
かに帯電し、現像した時カブリの無い画像が得られるも
のであることが求められる。
【0003】ところで、カスケード法および磁気ブラシ
法で摩擦されるとき、従来使用されてきたスチレン・ア
クリル系樹脂、ポリエステル樹脂等からなるトナーは、
荷電調整剤なしでは、正あるいは負の帯電が弱く、鮮明
な画像が得られにくいことが知られている。トナーを強
く負に帯電させるためには、モノアゾ染料の金属錯塩等
の電子受容性染料、塩素化ポリオレフィン、銅フタロシ
アニンのスルフォニルアミン、オイルブラック、ナフテ
ン酸金属塩、脂肪酸の金属塩等を添加することが有効と
されている。しかし、このような荷電調整剤を添加して
トナーの摩擦帯電性を制御することは、一般に荷電調整
剤の前記樹脂への混和性が悪く、均一に分散しないこと
が多いことから、トナーの粒子表面の均一な負帯電が得
られ難く鮮明な画像が得られない問題があった。
【0004】このような問題を解決するためには、荷電
調整剤の助けを借りなくても本質的に強く帯電する樹
脂、例えば、ポリ塩化ビニル等を結着樹脂として用いる
ことが考えられる。しかし、これらの樹脂は、トナー用
樹脂に求められる他のいくつかの物理的性質、すなわち
(1)比較的低い温度でシャープに溶けること、(2)
常温でブロッキングまたはケーキングしないこと、
(3)粉砕性に優れること、(4)定着性が良いこと、
(5)着色剤との混和性が良いこと等の諸性質において
満足な結果が得られず、これらの樹脂を用いたトナーは
実用化されていない。
【0005】ところで、近年、電子写真方式を利用した
複写機が普及するに従って、複写機作動時の低エネルギ
ー化(消費電力節約)、複写スピードの向上が求められ
ている。このためには、定着温度の低い結着樹脂を使用
することが求められる。しかし、一般に結着樹脂の軟化
点を下げる、および分子量分布をシャープにする等して
定着温度を下げようとすると、付随的にガラス転移温度
も低下して、常温でブロッキングし易くなるという弊害
が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、荷電調整剤を用いなくてもカスケード法またはブラ
シ法によって容易に負に帯電させることができ、さらに
低温での定着性、および耐ブロッキング性に優れる電子
写真用現像剤組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
前記課題を解決すべく研究した結果、本質的に負に帯電
する特定のフェノール性水酸基含有ポリオール樹脂を、
結着樹脂の主成分として用いることによって、前記
(1)〜(5)のトナーとしての必要な特性を満足し、
カスケード法または磁気ブラシ法によって負に帯電す
る、電子写真用現像剤トナーとして好適な組成物を得る
ことができることを知見し、本発明に想到した。
【0008】すなわち、本発明は、フェノール性水酸基
量がフェノール性水酸基当量で600〜2000(g/
当量)であり、軟化点が85〜130℃、かつガラス転
移温度が50〜90℃であるポリオール樹脂を主成分と
して含む結着樹脂と、着色剤とを含む電子写真用現像剤
組成物を提供するものである。
【0009】以下、本発明の電子写真用現像剤組成物
(以下、「本発明の組成物」という)について詳細に説
明する。
【0010】本発明の組成物は、分子内にフェノール性
水酸基を有するポリオール樹脂を主成分として含む結着
樹脂と、着色剤とを含むものである。
【0011】結着樹脂の主成分であるポリオール樹脂
は、分子内にフェノール性水酸基をフェノール性水酸基
当量として、600〜2000(g/当量)、大きな負
の帯電量を安定して得られる点から、好ましくは700
〜1500(g/当量)含むものである。また、このポ
リオール樹脂は、軟化点が85〜130℃であるもので
ある。さらに、このポリオール樹脂は、ガラス転移温度
(Tg)が50〜90℃であるものであり、高湿度下に
放置したときの耐ブロッキング性の点から、好ましくは
55〜80℃であるものである。
【0012】また、このポリオール樹脂は、数平均分子
量が、通常、1000〜5000程度であり、好ましく
は1500〜3500程度であるものである。また、こ
のポリオール樹脂の重量平均分子量は、通常、2000
〜50000程度であり、好ましくは3000〜300
00程度である。
【0013】本発明において、このポリオール樹脂の具
体例として、下記一般式(a):
【化3】 で表されるビスフェノール類と、下記一般式(b):
【0014】
【化4】 で表されるビスフェノール型エポキシ樹脂とを、重付加
反応させて得られるものが挙げられる。
【0015】前記ビスフェノール類を表す一般式(a)
において、R1 およびR2 は、同一でも異なっていても
よく、水素原子、メチル基、エチル基またはフェニル基
である。
【0016】前記一般式(a)で表されるビスフェノー
ル類の具体例として、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン[通称、ビスフェノールA]、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)メタン[通称、ビスフェノ
ールF]、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エ
タン[通称、ビスフェノールAD]、1−フェニル−
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1−
フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エ
タン等が挙げられる。これらのビスフェノール類は1種
単独で使用しても良いし、2種以上を組み合わせて用い
ても良い。
【0017】また、前記ビスフェノール型エポキシ樹脂
を表す一般式(b)において、R3およびR4 は、同一
でも異なっていてもよく、水素原子、メチル基、エチル
基またはフェニル基であり、nは0以上の整数である。
【0018】この一般式(b)で表されるビスフェノー
ル型エポキシ樹脂としては、例えば、前記一般式(a)
で表されるビスフェノール類とエピクロロヒドリンから
製造される、いわゆる一段法エポキシ樹脂が挙げられる
[垣内 弘編著「新エポキシ樹脂」(昭晃堂)30頁
(昭和60年)]。このビスフェノール型エポキシ樹脂
は、熱重合時の原料供給の操作性などの観点から、一般
的には数平均分子量が1000以下、エポキシ当量が5
00(g/当量)以下であるものが好ましい。
【0019】このポリオール樹脂の製造は、前記一般式
(a)で表されるビスフェノール類と、前記一般式
(b)で表されるビスフェノール型エポキシ樹脂とを、
前記一般式(a)で表されるビスフェノール類中のフェ
ノール性水酸基数が、前記一般式(b)で表されるビス
フェノール型エポキシ樹脂が有するフェノール性水酸基
数よりも過剰となる条件で重付加反応させて行うことが
できる。例えば、下記式(c):
【数1】 x:ビスフェノール類の仕込み重量(g) y:ビスフェノール型エポキシ樹脂の仕込み重量(g) α:ビスフェノール類のフェノール性水酸基当量(g/
当量) β:ビスフェノール型エポキシ樹脂のフェノール性水酸
基当量(g/当量) にしたがって求められるポリオール樹脂中のフェノール
性水酸基当量が400〜1500、好ましくは500〜
1000となるように、ビスフェノール類およびビスフ
ェノール型エポキシ樹脂を仕込み、重付加反応させて行
うことができる。式(c)において、分母は、重付加反
応の完結後、すなわち、反応系内のビスフェノール型エ
ポキシ樹脂に由来するエポキシ基が、過剰のビスフェノ
ール類に由来するフェノール性水酸基によって完全に消
費された時点での残存フェノール性水酸基の当量数を示
す。
【0020】また、この重付加反応において、前述の性
能、またはこれらの性能のバランスを調整するために、
前記の一般式(a)で表されるビスフェノール類以外の
二価フェノール、多価フェノール、また、前記の一般式
(b)で表されるビスフェノール型エポキシ樹脂以外の
二官能性エポキシ樹脂、多官能エポキシ樹脂を、一種単
独でもしくは2種以上の組合せを、必要に応じて追加し
て重付加反応を行うこともできる。追加して使用される
成分は、通常、合計で、反応生成物重量に対して30重
量%以下となる量が使用される。このとき、前記の一般
式(a)で表されるビスフェノール類および一般式
(b)で表されるビスフェノール型エポキシ樹脂以外
に、前記の二価フェノール、多価フェノール、二官能性
エポキシ樹脂、多官能エポキシ樹脂等を使用する場合、
重付加反応は、前記(c)と同様に、得られるポリオー
ル樹脂中のフェノール性水酸基当量が400〜1500
となるように使用される。例えば、多価フェノールを追
加して使用する場合、その多価フェノールに由来するフ
ェノール性水酸基量を考慮して、また、多官能エポキシ
樹脂を追加して使用する場合は、その多官能エポキシ樹
脂に由来するエポキシ基の量を考慮して、得られるポリ
オール樹脂中のフェノール性水酸基当量を計算し、その
値が400〜1500となるように各成分を使用して、
重付加反応を行えばよい。ここで、前記一般式(a)で
表されるビスフェノール類、前記一般式(b)で表され
るビスフェノール型エポキシ樹脂、多価フェノールおよ
び多官能エポキシ樹脂の4成分を使用して、ポリオール
樹脂を製造する場合には、下記式(d)にしたがって計
算されるフェノール性水酸基当量が400〜1500と
なるように、各成分量を仕込み、重付加反応を行えばよ
い。
【数2】 x:ビスフェノール類の仕込み重量(g) y:ビスフェノール型エポキシ樹脂の仕込み重量(g) w:多価フェノールの仕込み重量(g) z:多官能エポキシ樹脂の仕込み重量(g) α:ビスフェノール類のフェノール性水酸基当量(g/
当量) β:ビスフェノール型エポキシ樹脂のフェノール性水酸
基当量(g/当量) γ:多価フェノールのフェノール性水酸基当量(g/当
量) δ:多官能エポキシ樹脂のフェノール性水酸基当量(g
/当量)
【0021】この重付加反応において、前記一般式
(a)で表されるビスフェノール類以外に、必要に応じ
て使用することができる二価フェノールとしては、例え
ば、ハイドロキノン、レゾルシン等の単核二価フェノー
ル類、1,4−ビス〔α−(4−ヒドロキシフェニル)
−α−メチルエチル〕ベンゼン等の三核二価フェノール
類等が挙げられる。また、必要に応じて使用することが
できる多価フェノールとしては、例えば、フェノールノ
ボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等のフェノー
ル類/ホルマリン縮合物、テトラ(4−ヒドロキシフェ
ニル)エタン、1,1,3−トリス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、1,1,3−トリス(3,5−ジメ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3
−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert
−ブチルフェニル)ブタン、1−〔α−メチル−(4’
−ヒドロキシフェニル)エチル〕−4−〔α’,α’−
ビス(4”−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン等
が挙げられる。
【0022】また、ビスフェノール型エポキシ樹脂以外
の二官能性エポキシ樹脂としては、例えば、下記式
(e):
【化5】 (式中、Rはエチレン基またはプロピレン基であり、p
およびqはそれぞれ1以上の整数であり、かつx+yは
2〜7である)で表されるエーテル化ジフェノール類の
ジグリシジル化物、グリセロールジグリシジルエーテ
ル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリ
プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテト
ラメチレングリコールジグリシジルエーテル等の脂肪族
二官能性エポキシ樹脂;フタル酸ジグリシジルエステ
ル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキ
サヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジ
グリシジルエステル、ジグリシジル p−オキシ安息香
酸等のジグリシジルエステル類などが挙げられる。
【0023】また、多官能エポキシ樹脂としては、例え
ば、前記多価フェノール類のポリグリシジル化物、グリ
セロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグ
リシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエー
テル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、
トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシ
アネレート、トリメチロールプロパンポリグリシジルエ
ーテル等の脂肪族多官能エポキシ樹脂、テトラグリシジ
ルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルm−アミ
ノフェノール、テトラグリシジル m−キシリレンジア
ミン等のグリシジルアミンなどが挙げられる。
【0024】また、重付加反応に際しては、通常、触媒
が用いられる。用いられる触媒としては、例えば、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のア
ルカリ金属水酸化物、ナトリウムメチラート等のアルカ
リ金属アルコラート、N,N−ジメチルベンジルアミ
ン、トリエチルアミン、ピリジン等の第3級アミン、テ
トラメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチル
アンモニウムクロリド等の第4級アンモニウム塩、トリ
フェニルホスフィン、トリエチルホスフィン等の有機リ
ン化合物、塩化リチウム、臭化リチウム等のアルカリ金
属塩、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、四塩化スズ
等のルイス酸などを例示することができる。触媒を使用
する場合、その使用量は、生成物量に対して、通常、1
〜1000wtppm、好ましくは5〜500wtpp
mとなる量である。
【0025】本発明のポリオールの製造における付加反
応においては、溶媒を併用することも可能である。好適
な溶媒としては、キシレン、トルエン等の芳香族化合
物、2−ブタノン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン等のケトン類、エチレングリコールジブチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール等のエーテル
類、N,N−ジメチルフォルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、1−メチル−2−ピロリジノン等の非プロトン
性極性溶媒を例示することができる。これらの溶媒は1
種単独でも2種以上を混合して使用することもできる。
溶媒を使用する場合、その使用量は、通常、反応生成物
の重量の1〜100重量%、好ましくは5〜50重量%
の割合となる量である。
【0026】熱重合反応の反応温度は、触媒量にもよる
が、通常、120〜180℃の範囲である。また、反応
は、一般的にはエポキシ当量、フェノール性水酸基量、
軟化点、GPCによる数平均分子量を測定することによ
って追跡することが可能であるが、本発明では、実質的
にエポキシ基が消失した時点、すなわち、エポキシ当量
として20000(g/当量)以上となった時点を反応
終点とする方法が簡便である。
【0027】このようにして得られるポリオール樹脂
は、通常、数平均分子量が1000〜5000、フェノ
ール性水酸基当量は600〜2000(g/当量)、ま
たその軟化点は85〜130℃のものである。
【0028】本発明の組成物の必須成分である着色剤
は、この種の電子写真用現像剤に常用される着色剤でよ
く、所望の色、結着樹脂との相溶性等に応じて適宜選択
され、特に制限されない。例えば、黒色の電子写真用現
像剤組成物を調製する場合は、従来公知の黒色の着色剤
を使用することができる。黒色の着色剤の具体例とし
て、カーボンブラック、表面を化学処理したグラフト化
カーボンブラック等の顔料を挙げることができる。黒色
以外の電子写真用現像剤組成物、例えば、イエロー、マ
ゼンタまたはシアンの三原色の電子写真用現像剤組成物
を調製する場合、それぞれ従来公知の着色剤を使用する
ことができ、特に制限されない。例えば、イエローの電
子写真用現像剤組成物を調製する場合に用いられる着色
剤として、クロームイエロー、キノリンイエロー等が挙
げられる。また、マゼンタの電子写真用現像剤組成物を
調製する場合に用いられる着色剤として、例えば、デュ
ポンオイルレッド、ローズベンガル等が挙げられる。さ
らに、シアンの電子写真用現像剤組成物を調製する場合
に用いられる着色剤として、例えば、アニリンブルー、
メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルーが挙
げられる。
【0029】本発明の組成物における着色剤の配合量
は、組成物の全量に対して、通常、0.01〜20重量
%程度、好ましくは1〜10重量%程度となる量であ
る。
【0030】また、本発明の組成物を1成分系現像剤で
ある磁性トナーとして用いる場合には、磁性粉が配合さ
れる。用いられる磁性粉としては、例えば、フェライ
ト、マグネタイト等の酸化鉄、鉄、コバルト、ニッケル
等の金属からなるものが挙げられ、これらは1種単独で
も2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、この磁
性粉は、粒径1μm以下の微粉末であることが好まし
い。本発明の組成物が磁性粉を含有する磁性トナーであ
る場合、その配合割合は、通常、結着樹脂100重量部
に対して30〜300重量部程度、好ましくは50〜2
00重量部の割合である。
【0031】さらに、本発明の組成物は、前記の結着樹
脂、着色剤、または磁性粉以外に、必要に応じて、従来
の電子写真用現像剤に常用の各種の配合剤を配合するこ
とができる。例えば、結着樹脂として常用されているス
チレンアクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂等を配合することができる。また、必要に応じて、荷
電調整剤、可塑剤、低分子量ポリプロピレン、低分子量
ポリエチレン、パラフィンワックス、アミドワックス、
シリコンオイル等の離型剤、シリカ等の流動性向上剤な
どを配合することもできる。
【0032】本発明の組成物は、通常、平均粒径3〜2
0μm、好ましくは5〜15μmの粒子の形態で使用に
供される。
【0033】本発明の組成物は、結着樹脂、着色剤とし
ての顔料または染料、および1成分系現像剤である磁性
トナーとする場合には、さらに磁性粉、ならびに必要に
応じて荷電調整剤、その他の添加剤等を、ヘンシェルミ
キサー、ボールミル等の混合機によって十分混合した
後、加熱ロール、ニーダー、押出機等の加熱混合機を用
いて溶融混合する。次に、冷却固化後、ジェットミル等
を用いて粉砕および分級を行って製造することができ
る。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例により、
本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実
施例によって限定されるものではない。なお、合成例、
実施例および比較例におけるエポキシ当量、GPCによ
る数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(M
w)、ガラス転移点、軟化点、フェノール性水酸基量、
酸価、ならびに耐ブロッキング性は、下記の方法にした
がって測定または評価した。
【0035】1)エポキシ当量;樹脂試料0.2〜5g
を精秤し、200mlの三角フラスコに入れた後、ジオ
キサン25mlを加えて溶解させる。1/5規定の塩酸
溶液(ジオキサン溶媒)25mlを加え、密栓して十分
混合後、30分間静置する。次に、トルエン−エタノー
ル混合溶液(1:1容量比)50mlを加えた後、クレ
ゾールレッドを指示薬として1/10規定水酸化ナトリ
ウム水溶液で滴定する。滴定結果に基づいて下記式に従
ってエポキシ当量(g/当量)を計算する。 エポキシ当量(g/当量)=1000×W/〔(B−
S)×N×F〕 W:試料採取量(g) B:空試験に要した水酸化ナトリウム水溶液の量(m
l) S:試料の試験に要した規定水酸化ナトリウム水溶液の
量(ml) N:水酸化ナトリウム水溶液の規定度 F:水酸化ナトリウム水溶液の力価
【0036】2)GPCによる数平均分子量(Mn)お
よび重量平均分子量(Mw)の測定;樹脂試料80mg
をTHF10mlに溶解して試料液を調製し、この試料
液100μlを、カラムに注入し、下記の条件で保持時
間の測定を行う。また、予め、平均分子量既知のポリス
チレンを標準物質として用いて、保持時間を測定して作
成しておいた検量線から樹脂試料の平均分子量(Mn)
をポリスチレン換算で求める。 ・カラム :ガードカラム+GLR400M+G
LR400M+GLR400(全て日立製作所(株)
製) ・カラム温度 :40℃ ・移動相(流量):THF(1ml/min) ・ピーク検出法 :UV(254nm)
【0037】3)ガラス転移温度(Tg);下記の示差
走査型熱量計を用いて、下記条件で測定した。 ・示差走査熱量計:SEIKO1DSC100 SEIKO1SSC5040(Disk Station) ・測定条件: 温度範囲: 25〜150℃ 昇温速度: 10℃/min サンプリング時間:0.5sec サンプル量: 10mg
【0038】4)軟化点(SP);軟化点測定装置(メ
トラー社製、FP90)を使用して、1℃/minの昇
温速度で試料の軟化温度を測定した。
【0039】5)フェノール性水酸基量;樹脂10gを
精秤して100mlメスフラスコに入れ、ジオキサン5
0mlを加えて溶解させる。完全に溶解後、ジオキサン
をさらに加えて100mlの標線に調整して、試料液を
調製した。次に、試料液5mlを50mlビーカーに加
え、ジオキサン5mlを加えて全液量を10mlとす
る。この中に0.5重量%3−メチル−2−ベンゾチア
ゾリノンヒドラジンのメタノール溶液2ml、25重量
%アンモニア水0.4ml、2重量%フェリシアン化カ
リウム水溶液2mlを順次加え、30分間放置する。5
C濾紙で不溶物をろ別後、分光光度計(波長510n
m、セル容量10ml)で吸光度を測定する。試料を加
えないで同様な操作を行って得られたブランク液につい
て空試験を行う。予めビスフェノールAを標準物質とし
て作成した吸光度検量線から、樹脂中のフェノール性水
酸基量をビスフェノールA換算で求める。
【0040】6)酸価;試料10〜20gを精秤して2
00ml三角フラスコに入れ、99.5重量%エタノー
ル40mlを加えて溶解させる。1重量%フェノールフ
タレイン水溶液を指示薬として用い、1/10規定水酸
化ナトリウム溶液で滴定する。滴定結果に基づいて、下
記式にしたがって酸価(mgKOH/g)を計算する。 酸価(mgKOH/g)=(5.610×V×N×F)
/W W:試料採取量(g) S:試料の試験に要した水酸化ナトリウム水溶液の量
(ml) N:水酸化ナトリウム水溶液の規定度 F:水酸化ナトリウム水溶液の力価
【0041】7)複写試験 富士ゼロックス社製の電子写真複写機(富士ゼロックス
3500)の定着用熱ローラーの表面温度を変更可能に
改造した複写試験機を用いて、定着用熱ローラーの表面
温度を100〜200℃の範囲で変えて、上記の現像剤
による複写を行った。得られる複写画像の消しゴムで摩
擦したときの複写画像の濃度変化を目視で観察した。定
着用熱ローラーの表面温度を110℃から5℃刻みで上
げ、定着率が85%を超えた時の温度を最低定着温度と
した。
【0042】8)耐ブロッキング性 直径5cmおよび高さ15cmのガラス製容器に、現像
剤組成物粉末50cm 3 を仕込み、現像剤組成物粉末の
上から直径5cmのSUS製分銅で荷重500gを加え
る。湿度60%RH、温度40℃の雰囲気下で5日間放
置した後、室温下で3時間放置する。次に、分銅を除去
した後、ガラス製容器を逆さまにさせ、そのときの現像
剤組成物粉末の流れ易さを目視で観察し、下記の基準で
評価する。 ◎:ガラス製容器を逆さまにするだけで全ての現像剤組
成物粉末が流出する。 ○:ガラス製容器を逆さまにして軽く振ると、90%以
上の現像剤組成物粉末が流出する。 △:ガラス製容器を逆さまにして軽く振っても70%の
現像剤組成物粉末が容器中に残留する。 ×:ガラス製容器を逆さまにして軽く振っても50%以
上の現像剤組成物粉末が容器中に残留する。
【0043】合成例1 撹拌装置、温度計、窒素導入口、および冷却管を備えた
容量500mlのセパラブルフラスコに、ビスフェノー
ルA型液状エポキシ樹脂[三井石油化学工業(株)製エ
ポミックR140P、エポキシ当量:188(g/当
量)、粘度:13500mPa・s]209.6g、ビ
スフェノールA190.4g、およびキシレン80ml
を仕込み、窒素雰囲気下で昇温を開始し、内温80℃で
均一に溶解させた。次いで、反応触媒として10重量%
テトラメチルアンモニウムクロリド水溶液1.6mlを
添加した。さらに昇温し、内温が130℃に到達したと
ころで、キシレンの減圧濃縮を開始し、温度を保持しな
がら、約1時間かけて10mmHgまで減圧した。反応
混合物の温度を130〜140℃に維持しながら攪拌
し、反応させた。反応中、エポキシ基の残存量を、一定
時間毎に測定したところ、4時間でエポキシ当量が20
000(g/当量)以上を示し、エポキシ基が実質的に
消失したことが確認された。この時点で、生成した溶融
状態のポリオール樹脂をフラスコから抜き出した。得ら
れたポリオール樹脂の軟化点は112℃、ガラス転移温
度:73℃、フェノール性水酸基当量:960(g/当
量)、数平均分子量(Mn):2330、重量平均分子
量(Mn):4990、Mw/Mn:2.1であった。
以下、このポリオール樹脂を(P−1)という。
【0044】(合成例2)ビスフェノールA型液状エポ
キシ樹脂の使用量を217.5g、ビスフェノールAの
使用量を182.5gに代えた以外は、合成例1と同様
にしてポリオール樹脂を合成した。得られたポリオール
の軟化点は120℃、ガラス転移温度:76℃、フェノ
ール性水酸基当量:1180(g/当量)、数平均分子
量(Mn):2880、重量平均分子量(Mn):66
55、Mw/Mn:2.3であった。以下、このポリオ
ール樹脂を(P−2)という。
【0045】(合成例3)ビスフェノールA型液状エポ
キシ樹脂の使用量を128.5g、ビスフェノールAの
使用量を191.5gに代え、さらに三官能エポキシ樹
脂であるトリメチロールプロパンポリグリシジルエーテ
ル[ナガセ化成(株)製、デナコールEX321、エポ
キシ当量:145(g/当量)]80gを使用した以外
は、合成例1と同様にしてポリオール樹脂を合成した。
得られたポリオールの軟化点は118℃、ガラス転移温
度:62℃、フェノール性水酸基当量:1210(g/
当量)、数平均分子量(Mn):3080、重量平均分
子量(Mn):26570、Mw/Mn:8.6であっ
た。以下、このポリオール樹脂を(P−3)という。
【0046】(実施例1)合成例1で得られたポリオー
ル樹脂(P−1)180g、カーボンブラック(三菱化
学(株)製、MA−100)12g、およびポリプロピ
レンワックス(三洋化成社製、ビスコール660P)6
gを、スーパーミキサーで混合後、二本ロールで溶融混
練した。冷却後、ジェットミルで粉砕し、さらに乾式気
流分級機で分級して平均粒径径10μmの粒子からなる
ポリオール樹脂粉末を得た。次いで、このポリオール樹
脂粉末100g当り0.3gの割合で疎水性シリカ(日
本アエロジル社製、R972)を混合し、ヘンシェルミ
キサー内で30秒間攪拌し、電子写真用現像剤組成物を
得た。この電子写真用現像剤組成物のガラス転移温度の
測定および耐ブロッキング性の評価を行った。結果を表
1に示す。
【0047】得られた電子写真用現像剤組成物5gと、
鉄粉キャリアー(平均粒径:60〜100μm)95g
とを、均一に混合して現像剤を調製し、その現像剤を用
いて複写試験を行い、最低定着温度およびその温度での
定着強度を測定した。結果を表1に示す。
【0048】(実施例2、3)各例において、ポリオー
ル樹脂(P−1)の代わりに、ポリオール樹脂(P−
2)180g(実施例2)またはポリオール樹脂(P−
3)180g(実施例3)を、それぞれ使用した以外
は、実施例1と同様にして電子写真用現像剤組成物を製
造した。得られた電子写真用現像剤組成物のガラス転移
温度の測定および耐ブロッキング性の評価を行った。結
果を表1に示す。また、得られた電子写真用現像剤組成
物を用いて、実施例1と同様にして、現像剤を調製し、
その現像剤について、複写試験および耐ブロッキング性
の評価を行った。結果を表1に示す。
【0049】(比較例1)ポリオール樹脂(P−1)の
代わりに、市販のポリエステル樹脂(日本カーバイド工
業社製、NCP−001)を用いた以外は、実施例と同
様にして現像剤組成物を製造し、そのガラス転移温度の
測定および耐ブロッキング性の評価を行った。さらに、
得られた現像剤組成物を用いて、実施例1と同様にし
て、現像剤を調製し、その現像剤について、複写試験お
よび耐ブロッキング性の評価を行った。結果を表1に示
す。
【0050】
【0051】
【発明の効果】本発明の電子写真用現像剤組成物は、荷
電調整剤を用いなくてもカスケード法またはブラシ法に
よって容易に負に帯電させることができ、さらに低温で
の定着性に優れ、また、耐ブロッキング性に優れるた
め、長期間保存してもブロッキングしない電子写真用現
像剤として好適なものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェノール性水酸基量がフェノール性水酸
    基当量で600〜2000(g/当量)であり、軟化点
    が85〜130℃、かつガラス転移温度が50〜90℃
    であるポリオール樹脂を主成分として含む結着樹脂と、
    着色剤とを含む電子写真用現像剤組成物。
  2. 【請求項2】前記ポリオール樹脂が、下記一般式
    (a): 【化1】 〔式中、R1 およびR2 は、同一でも異なっていてもよ
    く、水素原子、メチル基、エチル基またはフェニル基で
    ある〕で表されるビスフェノール類と、下記一般式
    (b): 【化2】 〔式中、R3 およびR4 は、同一でも異なっていてもよ
    く、水素原子、メチル基、エチル基またはフェニル基で
    あり、nは0以上の整数である〕で表されるビスフェノ
    ール型エポキシ樹脂とを、前記一般式(a)で表される
    ビスフェノール類中のフェノール性水酸基数が、前記一
    般式(b)で表されるビスフェノール型エポキシ樹脂が
    有するフェノール性水酸基数よりも過剰となる条件で重
    付加反応させて得られるものである請求項1に記載の電
    子写真用現像剤組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6777154B2 (en) 2002-01-18 2004-08-17 Fujitsu Limited Toner for liquid developer, liquid developer, image forming device, and image forming method

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