JPH09234074A - アダプター二本鎖dna及びそれを用いたdna増幅方法 - Google Patents

アダプター二本鎖dna及びそれを用いたdna増幅方法

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JPH09234074A
JPH09234074A JP8045927A JP4592796A JPH09234074A JP H09234074 A JPH09234074 A JP H09234074A JP 8045927 A JP8045927 A JP 8045927A JP 4592796 A JP4592796 A JP 4592796A JP H09234074 A JPH09234074 A JP H09234074A
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dna
stranded dna
adapter
stranded
reaction
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JP8045927A
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Toshihiko Kishimoto
利彦 岸本
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、一度に多種多様なDNAを同時に
短い物から長いものまでを均一に増幅するDNA増幅方
法及びそのために利用可能なアダプター二本鎖DNAの
開発を課題とする。 【解決手段】 一方のの末端でのみ増幅されるDNAと
結合できるアダプター二本鎖DNAを提供し、該アダプ
ター二本鎖DNAを用いて下記に挙げる条件下でPCR
を行うことにより、多種類のDNAを同時に均一に増幅
する遺伝子増幅方法。 アダプター二本鎖DNAを増幅されるDNAと結合さ
せる。 アダプター二本鎖DNAを成す一本鎖DNAのうち、
増幅されるDNAに結合しない側の末端が5’末端に当
たる一本鎖DNAの塩基配列を有するプライマー一本鎖
DNAを用いる。 長鎖DNA増幅酵素を用いる。 PCRのサイクルが二段階のステップである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一度に多種多様な
DNAを同時に短い物から長いものまでを均一に増幅す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のDNA増幅方法は、Taqポリメ
ラーゼ(Taq polymerase)を用いたポリ
メラーゼ連鎖反応(Polymerase Chain
Reaction(以下PCR))が主に用いられて
きた。この方法は、耐熱性のDNA複製酵素であるTa
q polymeraseを用いることにより、試験管
内(チューブ内)で連続してDNAの変性、プライマー
のアニーリング(結合)、DNAの合成(伸長反応)を
繰り返し行うものである。まずDNAの変性は90℃以
上の温度で行い、プライマーのアニーリングは50〜7
0℃程度の温度で、DNAの合成は68〜75℃程度で
行われる。耐熱性のDNA複製酵素であるTaq po
lymeraseはこれらのサイクルにおいても失活し
ない酵素であり、クレノーフラグメント(klenow
fragment)等では不可能であった試験管内
(チューブ内)で連続してDNAの変性、プライマーの
アニーリング(結合)、DNAの合成を繰り返し行うこ
とを可能とするものである。
【0003】また、最近、PCR用の耐熱性酵素として
20kb以上のDNAの増幅が可能となる酵素が開発さ
れ利用されてきている。しかし、この酵素を用いたPC
R方法は、主として目的とする特定のDNAを増幅する
ことを目的としており、多種多様なDNAを一括して増
幅することは困難であった。他方、一度にいくつかのD
NAを同時に増幅する試みもなされてはいるが、増幅す
るDNAの種類は5種類程度までと少なく、また、増幅
しているDNAの長さも1kb程度までである。また、
DNAの増幅を重ねると、短いDNAが増幅されやすい
が、この点を克服することはほとんどなされていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、一度に
多種類のDNAを同時に短い物から長いものまでを均一
に増幅するDNA増幅方法は開発がなされていない状況
であり、本発明は、DNA増幅方法を開発することを課
題とする。及びそのために好適に用いられるアダプター
二本鎖DNAの開発を課題とする。より詳細には、PC
Rでは増幅すべきDNA(増幅されるDNA)をまずプ
ライマーとハイブリダイズさせるが、一度に多種多様な
DNAを同時に短い物から長いものまでを均一に増幅す
る場合において、全てのDNAにハイブリダイズするプ
ライマーというのはないので、増幅されるDNAにプラ
イマーを直接ハイブリダイズさせる方法にとらわれない
DNA増幅方法を開発することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、増
幅されるDNAにアダプターDNA(アダプター二本鎖
DNAと同意)を結合させ、該アダプターDNAにハイ
ブリダイズするプライマーを用いる方法並びにアダプタ
ーDNA及びプライマーを開発した。さらに、本発明者
は、長鎖DNAを増幅するのに用いる酵素(長鎖DNA
増幅酵素)、反応温度、反応サイクル、Mg2+濃度等の
PCRにおける操作条件や操作方法を検討した結果、前
記アダプターDNA及びプライマーを用いた多種類のD
NAを同時に均一に増幅するDNA増幅方法を開発し
た。
【0006】まず、本発明のアダプター二本鎖DNAの
態様を下記に挙げる。なお、本明細書で言う増幅される
DNAとはPCRの最初に存在するDNAであり、該D
NAにアダプターが結合する。また、増幅されるDNA
とアダプターDNAとが結合したものを本明細書では鋳
型DNAと言う。本発明のアダプター二本鎖DNAの第
1態様は、下記及びの要件をみたすものである。 一方の末端で、アダプター二本鎖DNAを成す一本鎖
DNAのうちいずれか一方が、増幅されるDNA又は他
のアダプター二本鎖DNAに結合できないように突出し
ていること。 増幅されるDNAに結合する側の末端では、該アダプ
ター二本鎖DNAを成す一本鎖DNAのうち、当該末端
が5’末端に当たる一本鎖DNAがリン酸化されている
こと。この第1態様のアダプター二本鎖DNAの増幅さ
れるDNAに結合する側の末端は、平滑又はアダプター
同士が結合せず且つ増幅されるDNAに結合するような
突出のいずれでもよい。
【0007】本発明のアダプター二本鎖DNAの第2態
様は、上記及び並びに下記の要件をみたすもので
ある。 粘着末端を生成する制限酵素サイトを、増幅されるD
NAに結合しない側の末端以外に含む。本発明のアダプ
ター二本鎖DNAの第3態様は、上記及び並びに下
記の要件をみたすものである。 平滑末端を生成する制限酵素サイトを、増幅されるD
NAに結合しない側の末端以外に含む。本発明のアダプ
ター二本鎖DNAの第4態様は、上記及び並びに上
記及びの要件をみたすものである。本発明のアダプ
ター二本鎖DNAの第5態様は、上記及び並びに下
記の要件をみたすものである。 EcoRI又はNotIのいずれか一方又は両方の制
限酵素サイトを、増幅されるDNAに結合しない側の末
端以外に含む。本発明のアダプター二本鎖DNAの第6
態様は、上記及び並びに下記の要件をみたすもの
である。 EcoRV制限酵素サイトを、増幅されるDNAに結
合しない側の両末端以外に含む。。本発明のアダプター
二本鎖DNAの第7態様は、上記及び並びに下記
の要件をみたすものである。 EcoRI、NotI及びEcoRV制限酵素サイト
を、増幅されるDNAに結合しない側の末端以外に含
む。
【0008】本発明のアダプター二本鎖DNAの第8態
様は、下記の要件をみたすものである。 配列表の配列番号1に記載の配列である一本鎖DNA
と、配列表の配列番号2に記載の配列でありその5’末
端をリン酸化した一本鎖DNAとをハイブリダイズさせ
たものである。
【0009】本発明のアダプター二本鎖DNAの第9態
様は、上記の各態様のアダプター二本鎖DNAを化学的
修飾又は酵素的修飾したものである。
【0010】次に、本発明のプライマー一本鎖DNAの
態様は、上記の本発明のアダプター二本鎖DNAを成す
一本鎖DNAのうち、増幅されるDNAに結合しない側
の末端が5’末端に当たる一本鎖DNAの塩基配列を有
することである。例えば、上記第9態様のアダプター二
本鎖DNAに対しては、配列表の配列番号1の塩基配列
を有するものが、プライマー(プライマー一本鎖DNA
と同意)となる。
【0011】次に、本発明のDNA増幅方法の態様を下
記に挙げる。 上記本発明のアダプター二本鎖DNAを増幅されるD
NAと連結させる。 上記本発明のプライマー一本鎖DNAを用いる。 長鎖DNA増幅酵素を用いる。 PCRのサイクルが二段階のステップである。本発明
のDNA増幅方法の第2の態様は、上記の、、及
び下記のの条件でDNA増幅反応を行うものである。 変異修飾能力が高い長鎖DNA増幅酵素を用いる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のアダプターDNAは、増
幅されるDNAと、一方の末端でのみ結合できる。具体
的には、該アダプターDNAを成す二本の一本鎖DNA
のうち、増幅されるDNAと結合する側の末端(結合側
末端)が5’端に当たる一本鎖DNAを該末端でリン酸
化しておくことにより、増幅されるDNAの端に該アダ
プターが直接結合出来る。このアダプターDNAの結合
側末端は、平滑であってもよく、アダプター同士が結合
せず且つ増幅されるDNAと結合できるような突出であ
ってもよい。増幅されるDNAの末端は、必要に応じて
修飾酵素により平滑化したり、制限酵素処理により該末
端を制限酵素サイトとして突出させることができるの
で、その操作に合わせて使用するアダプターDNAの結
合側末端を選択すればよい。増幅されるDNAを合成す
る場合には、該DNAの末端を、平滑、突出いずれにも
合成可能である。いずれか合成した方に合わせてアダプ
ターDNAの結合末端を選択すればよい。
【0013】また、該アダプターの他端(非結合側末
端)は、該アダプターDNAを成す二本の一本鎖DNA
のうちのいずれか一方が突出しており、増幅されるDN
A又は他のアダプター二本鎖末端と結合できない。この
突出については、増幅されるDNAの末端が平滑である
場合は、アダプターDNAの非結合側末端が単に突出し
ていればよい。増幅されるDNAの末端が平滑でない場
合、すなわち酵素処理されている場合は、このDNAの
末端は制限酵素サイトとなっているので、アダプターD
NAの非結合側の末端が制限酵素サイトでないように突
出していればよい。アダプターDNA同士が結合しない
ようにするには、突出した一本鎖部分において、該一本
鎖同士がハイブリダイズしないようような配列であれば
よい。本発明のアダプターにより、増幅されるDNAの
両端それぞれに、正確に一方向で一つだけアダプターを
結合させることが可能となる。またアダプター同士が幾
つもつながるようなことも起こらないため、正確にPC
Rが出来るようになる。アダプター二本鎖DNAの長さ
は、それを成す一本鎖DNAのうち、増幅されるDNA
と結合しない末端で突出する方の長さが16塩基以上の
ものが好ましい。実用上、該一本鎖DNAが24塩基以
上のものが特に好ましい。また、該一本鎖DNAの長さ
の上限は特にないが、実用上40塩基程度までのものが
好ましい。
【0014】また、本発明のアダプターDNAは、その
塩基配列に、粘着末端を生成する制限酵素サイト又は平
滑末端を生成する制限酵素サイトのいずれか一方又は両
方を該アダプターDNAの、増幅されるDNAに結合し
ない側の末端以外に含んでいることが好ましい。PCR
後、該制限酵素サイトで処理して、ベクターへのDNA
導入を行うことが容易になるからである。平滑末端は、
ベクターへのDNA導入時に導入部分の配列依存性がな
いため、どのようなベクターへもDNAを容易に導入で
きる。したがって、平滑末端を生成する制限酵素サイト
により、どのようなベクターへもDNAを容易に導入す
ることが可能である。平滑末端を生成する制限酵素サイ
トとして、EcoRVサイトが好適に使用可能である。
【0015】粘着末端は、平滑末端に比べ、ベクターへ
のDNAの導入効率が数倍以上向上する。したがって、
粘着末端を生成する制限酵素サイトにより、どのような
ベクターについても、該ベクターへDNAを導入を効率
よく行うことが可能である。実際にベクターに粘着末端
を有するDNAを導入するに当たっては、必要に応じ
て、ベクターの末端と導入しようとするDNAの末端の
制限酵素サイトとを揃える処理を行えばよい。EcoR
Iサイトは、最も汎用な粘着末端を生成する制限酵素サ
イトで、しかも市販のcDNAライブラリー用ベクター
の殆どがこのサイトで処理されているため、アダプター
二本鎖DNAがEcoRIサイトを含んでいることによ
り、市販のcDNAライブラリー用ベクターの使用が可
能となり、増幅したDNAのcDNAライブラリー化等
のDNA操作が容易となる。したがって、EcoRIサ
イトは好適に使用可能である。NotIサイトは、8塩
基認識の粘着末端を生成する制限酵素であるため、非常
に切断部位が少ない酵素である。このため、増幅したD
NAをNotIサイトで処理した場合、該DNAの内部
の配列の切断を最小限度にして該DNAに粘着末端を作
製できる。したがって、粘着末端を生成する制限酵素サ
イトとして、NotIサイトが好適に使用可能である。
【0016】制限酵素サイトは、上記以外にも使用する
cDNAライブラリー用ベクターにより、適宜選択して
使用可能である。また、アダプターDNAが有する制限
酵素サイトの数については、その長さに応じた範囲内で
特に限定がない。粘着末端を生成する制限酵素サイトと
平滑末端を生成する制限酵素サイトの両方を有するもの
が、好適に使用可能である。
【0017】本発明のプライマー一本鎖DNAは、上記
の本発明のアダプター二本鎖DNAを成す一本鎖DNA
のうち、増幅されるDNAに結合しない側の末端が5’
末端に当たる一本鎖DNAの塩基配列を有する一本鎖D
NAである。
【0018】本発明のアダプターDNA及びプライマー
DNAは、その由来を問わず、例えばDNA合成機で合
成されたものでもよく、また、細胞等より抽出したも
の、該抽出物を加工したものいずれでもよい。また、プ
ライマーの長さは、16塩基以上のものが好ましい。実
用上、該一本鎖DNAが24塩基以上のものが特に好ま
しい。
【0019】ところで、DNAを化学合成・酵素合成
(天然物の加工を含む)するときに、側鎖をメチル化す
ること、あるいはビオチン化すること、もしくはリン酸
基部分のOをS置換すること等の化学的に修飾すること
はよく知られている。化学合成時に導入できる化学的修
飾として、例えば、1)ビオチン化、2)メチル化、
3)ジコクシゲニン化、4)脱リン酸化、5)蛍光標識
化(フルオレセイン、ローダミン、テキサスレッドおよ
びその誘導体)、6)アミノ化、7)リン酸基のSをO
に置換したDNA、RNAの合成が主として挙げられ
る。また、酵素的修飾としては、例えば、1)ビオチン
化、2)メチル化、3)ジコクシゲニン化、4)脱リン
酸化、5)蛍光標識化(フルオレセイン、ローダミン、
テキサスレッドおよびその誘導体)、6)酵素標識化
(アルカリフォスファターゼ)が主に挙げられる。した
がって、本発明のアダプターDNA及びプライマーDN
Aは、該化学的修飾又は酵素的修飾をされたDNAをそ
の範囲に含むものである。
【0020】本発明のDNA増幅方法は、下記の条件の
PCR方法を提供し、多種多様なDNAを均一に増幅す
ることを可能とするものである。特に、従来困難であっ
た1kb以上の長いDNAを含む多種多様なDNAを同
時に均一に増幅することを可能とする。 本発明のアダプターDNAを増幅されるDNAと連結
する。 本発明のプライマーDNAとして用いる。 長鎖DNA増幅酵素を用いる。 PCRのサイクルが二段階のステップである。
【0021】本発明で用いる長鎖DNA増幅酵素は、特
に制限なく使用可能である。実施例で挙げた市販の長鎖
DNA増幅酵素はいずれも好適に使用可能である。メー
カーにより若干の差違があり、実施例で示すように特に
パーキンエルマー社製のTth XL(登録商標)が特
に好適に使用可能である。これは、該酵素が、変異修飾
能力が高いことを特長としていることに起因すると考え
られ、したがって変異修飾能力の高い酵素は特に好適に
使用可能であると言える。
【0022】PCRのサイクルについては、90℃以上
でのDNAの変性→68ないし75℃でのアニーリング
及び伸長反応の2ステップのサイクルの繰り返しであれ
ばよい。伸長反応の反応時間は10分以上でだんだん長
くしていくのが好ましい。また、上記のサイクルの繰り
返しは、28回以上であることが好ましい。
【0023】また、伸長反応時の温度については、使用
する酵素によりDNA合成反応が進む温度であればよ
い。反応至適温度で伸長反応することが好ましい。多く
の酵素では、反応至適温度は約70℃である。
【0024】また、本発明のDNA増幅方法の特に望ま
しい態様は、下記のないしの条件でDNA増幅反応
を行うことである。 アダプター二本鎖DNAとして、配列表の配列番号1
に記載の配列である一本鎖DNAと、配列表の配列番号
2に記載の配列でありその5’末端をリン酸化した一本
鎖DNAとをハイブリダイズさせたものを用いて増幅さ
れるDNAと連結する。 プライマー一本鎖DNAとして、配列表の配列番号2
に記載の配列である一本鎖DNAを用いる。 Tth XLをDNA増幅酵素として用いる。 PCRの反応を、hot startとし、94℃で
1分間反応させた後、(94℃で15秒間→68℃で1
0分間)のサイクルを16回繰り返して反応させ、続い
て(94℃で15秒間→68℃で11分間)のサイクル
を4回繰り返し反応させ、続いて(94℃で15秒間→
68℃で12分間)のサイクルを4回繰り返し反応さ
せ、続いて(94℃で15秒間→68℃で13分間)の
サイクルを4回繰り返し反応させることにより行う。 以下の組成の反応液を、最初にlow mix加え、
滅菌ワックスが固まった後up mix1及びup m
ix2を加えて用いる。 low mix(最初に加える反応液) プライマー(5pmol/μl) 1.0μl Mg(OAc)2 (25mM) 1.2μl dNTP(2.5mM) 1.6μl 3.3×反応緩衝液 2.4μl 滅菌蒸留水 1.8μl 滅菌ワックス up mix1(滅菌ワックスが固まってから加える反応液) 3.3×反応緩衝液 3.6μl 酵素(Tth XL(登録商標、パーキンエルマー社製)) 0.4μl up mix2(滅菌ワックスが固まってから加える反応液) 鋳型DNA(1.6ng/μl) 2.0μl 滅菌蒸留水 6.0μl
【0025】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をさらに詳述す
るが、本発明はこの例に限定されるものではない。 <実施例1>アダプターDNAの合成 1.以下の配列を有するDNAを合成した。(BEX社
での合成) 配列1 5’ AGG AAT TCA GCG GCC GCA GAT ATC 3’ 配列2 5’ GAT ATC TGC GGC CGC TGA ATT C 3’ また、これらのDNAはBEX社にて簡易カートリッジ
にて精製を行った。なお、配列1は、配列表の配列番号
1に示す配列であり、配列2は配列表の配列番号2に示
す配列である。これらの配列はアニーリングさせると以
下の式(1)の形で二本鎖になる。 式(1) 5’ AGG AAT TCA GCG GCC GCA GAT ATC 3’ 3’ C TTA AGT CGC CGG CGT CTA TAG 5’ すなわち、配列1の5’末端が突出し、式(1)のアダ
プター二本鎖DNAは配列1の3’末端側でしか増幅さ
れるDNAと結合できない。実際には、配列2の5’末
端をリン酸化しているので、このアダプターは、該リン
酸化部位で、増幅されるDNAと結合する。また、この
アダプターDNAの制限酵素サイトを図7に示す。
【0026】2.配列2に関しては以下の条件で5’末
端のリン酸化を行った。 10×kinase Buffer A(日本ジーン製) 5μl 配列2のDNA(20pmol/μl) 25μl 10mM ATP 5μl T4ポリヌクレオチドキナーゼ(10U/μl)(日本ジーン製) 3μl 滅菌水 12μl 合計 50μl 37℃で60分間反応させ、その後75℃で10分間変
性を行った。 3.2.でリン酸化した配列2のDNAの溶液に、滅菌
水で20pmol/μlに調製した配列1のDNAを2
5μl加え、95℃で10分間ボイルした後、60分間
室温で放置し、二本鎖にハイブリダイズさせた。これを
アダプターDNAとして以下に用いた。
【0027】<実施例2>PCRによる微量DNAの増
幅反応 1.増幅されるDNAの作製 1)DNAの切断及び失活操作 (1)λDNA(日本ジーン製)15μgを以下の条件
で切断した。 λDNA 15μg 10×H buffer 24μl(宝酒造製) StyI(10U/μl) 3μl(宝酒造製) 滅菌水 198μl 合計 240μl 37℃で8時間切断した。 (2)65℃で10分間失活操作を行った。その後滅菌
水で50ng/μlに調製した。
【0028】2).平滑末端化 1)で調製したDNAを以下の条件で平滑末端化した。 増幅されるDNA(50ng/μl) 20μl 0.5mM dNTP 10μl 10×klenow Buffer 10μl klenow enzyme(宝酒造製) 2μl 滅菌水 58μl 合計 100μl 30℃で30分間反応させた後、65℃で15分間変性
操作を行った。
【0029】2.増幅されるDNAとアダプターDNA
の結合 1.で作製した平滑化した増幅されるDNAに実施例1
で作製したアダプターDNAを日本ジーン製ligat
ion packを用いて連結した。連結条件は該li
gation packの説明書に従った。 平滑化した増幅されるDNA(10ng/μl) 20μl アダプターDNA(6.7pmol/μl) 4.5μl BSA(2mg/ml)(日本ジーン製) 2μl ヘキサアミン塩化コバルト(20mM)(日本ジーン製) 2μl Spermidine(20mM)(日本ジーン製) 2μl 10×ligation Buffer(日本ジーン製) 4μl 滅菌水 3.5μl 合計 38μl 16℃でオーバーナイト反応させた後、フェノール/ク
ロロフォルム抽出を行い、回収した水相をTE溶液で平
衡化されたS300 spun clumn(ファルマ
シア製)に取扱説明書に従った条件でかけて未反応のア
ダプターDNAの除去を行った。その後、回収した溶出
液をTE溶液にて125μlに調製した(1.6ng/
μl)。
【0030】3.PCR 2.でアダプターを結合させた鋳型DNAを用いて、P
CRによる微量DNAの増幅反応を行った。なお、伸長
反応時の温度は、プライマーのアニーリングと同時に反
応が進行する68℃が好ましい。 1)酵素選択のための実験 PCRのための酵素は、Stoffel(登録商標、パ
ーキンエルマー製)、Ex Taq(登録商標、宝酒造
製)及びTakara Taq(登録商標、宝酒造製)
の3種類を用いた。StoffelはDNA増幅に適し
た酵素であり、Ex Taqは長鎖DNA増幅酵素であ
る。Takara Taqは通常のPCRに用いられる
酵素である。PCRに用いた反応液の組成を表1(A)
及び(B)に示す。表中、チューブナンバーを除いて各
数値の単位はμlである。プライマーは配列1のDNA
であり、SPは滅菌蒸留水、Bは反応緩衝液である。各
反応溶液を分注後、ミネラルオイルを重層し、PCRを
行った。チューブナンバー1ないし16の反応液は下記
のサイクル1で反応させ、チューブナンバー17ないし
28の反応液は下記のサイクル2で反応させた。
【表1】
【0031】サイクル1:94℃で5分間反応させた
後、(94℃で1分間→55℃で1分間→72℃で10
分間)のサイクルを30回繰り返して反応させた。 サイクル2:94℃で1分間反応させた後、(98℃で
20秒間→68℃で15分間)のサイクルを30回繰り
返して反応させた。
【0032】反応後、各反応液から5μlの反応液をと
り、0.7%アガロースゲル電気泳動で分析した。これ
を、蛍光色素エチジウムブロマイドで染色した。結果を
図2(A)及び図2(B)に示す。図中に示した各レー
ンの数字は、各反応液のチューブナンバーに対応してい
る。また、各レーンにおいて、各レーン中の各バンドの
現れ方が、マーカーのバンドの現れ方と似ているほど、
DNA増幅がうまく行われていることを表す。この図か
ら、短いDNAから長いDNAまで均一に増幅させるた
めには、チューブナンバー17ないし20又は22ない
し27の条件で反応させるのが適していることが分か
る。これより、用いる酵素はStoffel又はEx
Taqを用いるのが適していること、すなわち、DNA
増幅酵素又は長鎖DNA増幅酵素が適していることが分
かる。特にEx Taqすなわち、長鎖DNA増幅酵素
が適していることが分かる。また、サイクル2で反応さ
せるのが適していること、すなわち、伸長反応をプライ
マーのアニリーングを同時に行うことができる68℃で
15分間行うのが適していることが分かる。
【0033】2)酵素選択、均一増幅の条件設定のため
の実験 PCRのための酵素は、前出のStoffel、Ex
Taq及びTth XL(登録商標、パーキンエルマー
製)の3種類を用いた。PCRに用いた反応液の組成を
表2及び表3に示す。表中、チューブナンバーを除いて
各数値の単位はμlである。プライマーは配列1のDN
Aであり、SPは滅菌蒸留水、Bは反応緩衝液である。
チューブナンバー29ないし31の反応液は下記のサイ
クル3で反応させ、チューブナンバー32ないし44の
反応液は下記のサイクル4で反応させた。
【表2】
【表3】
【0034】サイクル3:94℃で1分間反応させた
後、(94℃で20秒間→68℃で15分間)のサイク
ルを30回繰り返して反応させた。 サイクル4:94℃で1分間反応させた後、(94℃で
15秒間→68℃で10分間)のサイクルを16回繰り
返し反応させ、続いて(94℃で15秒間→68℃で1
1分間)のサイクルを4回繰り返し反応させ、続いて
(94℃で15秒間→68℃で12分間)のサイクルを
4回繰り返し反応させ、続いて(94℃で15秒間→6
8℃で13分間)のサイクルを4回繰り返して反応させ
た。
【0035】なお、チューブナンバー35ないし39の
反応液についてはhot startとし、チューブナ
ンバー40ないし44の反応液については通常の方法で
反応を開始した。hot startとは、まず、表3
の反応液中、low mixのみを反応液として分注
し、これに滅菌ワックス(使用したものはAmpliW
ax(登録商標、パーキンエルマー社製))を加え、7
5℃で5分間、続いて4℃で10分間置いた後、表3中
のup mix1及びup mix2を反応液として加
えて、PCRを行うものである。実際のPCRでは装置
のブロックを予め95℃にした後チューブをセットし反
応を開始させた。
【0036】反応後、各反応液から6μlの反応液をと
り、0.7%アガロースゲル電気泳動で分析した。これ
を、蛍光色素エチジウムブロマイドで染色した。結果を
図3に示す。図中に示した各レーンの数字は、各反応液
のチューブナンバーに対応している。また、各レーンに
おいて、各レーン中の各バンドの現れ方が、マーカーの
バンドの現れ方と似ているほど、DNA増幅が均一に行
われており好ましいことを表す。
【0037】この図から、以下のことが分かる。 チューブナンバー29ないし31に比しチューブナン
バー32ないし3の方がDNAが均一に増幅されている
こと。すなわち、サイクル4が好ましく、伸長反応時間
が順次長くなる方がよいこと。 チューブナンバー29及び32、チューブナンバー3
0、31、33及び34、チューブナンバー35ないし
44の各群間では、順にDNA増幅がうまく行われてい
ると認められること。すなわち、使用する酵素は、St
offel<ExTaq<Tth XLの順で各DNA
増幅が均一に行われること。すなわち、長鎖DNA増幅
酵素がより適していること。 チューブナンバー30と31の間又はチューブナンバ
ー33と34の間では、DNAの増幅に差が見られない
こと。すなわち、Ex Taqに関しては、酵素量によ
る差は見られないこと。 チューブナンバー35及び36とチューブナンバー3
7ないし39の両群間又はチューブナンバー40及び4
1とチューブナンバー42ないし44の両群間では、い
ずれも後者がDNA増幅がうまく行われていること。す
なわち、Mg2+濃度によりDNA増幅に変化が見られ、
1.1ないし1.5mMの濃度で各DNAの増幅が均一
に行われること。したがって、DNAの均一な増幅のた
めには、Tth XLを用いて、伸長反応時間を順次長
くし、Mg2+を適量加える条件が適していることが分か
る。
【0038】3)反応最適化のための実験 PCRのための酵素は、Tth XLを用いた。PCR
に用いた反応液の組成を表4に示す。表中、チューブナ
ンバーを除いて各数値の単位はμlである。プライマー
は配列1のDNAであり、SPは滅菌蒸留水、Bは反応
緩衝液である。チューブナンバー45ないし48の反応
液は下記のサイクル5で反応させ、チューブナンバー4
9ないし54の反応液は下記のサイクル6で反応させ
た。全てのサンプルについてhot startとし
た。実際のPCRでは装置のブロックを予め95℃にし
た後チューブをセットし反応を開始させた。
【表4】
【0039】サイクル5:94℃で1分間反応させた
後、(94℃で15秒間→68℃で10分間)のサイク
ルを16回繰り返して反応させ、続いて(94℃で15
秒間→68℃で11分間)のサイクルを4回繰り返し反
応させ、続いて(94℃で15秒間→68℃で12分
間)のサイクルを4回繰り返し反応させ、続いて(94
℃で15秒間→68℃で13分間)のサイクルを4回繰
り返し反応させた。 サイクル6:94℃で1分間反応させた後、(94℃で
15秒間→68℃で10分間)のサイクルを16回繰り
返し反応させ、続いて25℃で20分間置き、続いて9
4℃で1分間反応させ、続いて(94℃で15秒間→6
8℃で11分間)のサイクルを4回繰り返し反応させ、
続いて(94℃で15秒間→68℃で12分間)のサイ
クルを4回繰り返し反応させ、続いて(94℃で15秒
間→68℃で13分間)のサイクルを4回繰り返して反
応させた。
【0040】なお、チューブナンバー53及び54の反
応液については(94℃で15秒間→68℃で10分
間)のサイクルを16回繰り返した後、Ampli w
axが固まった後であり且つ25℃で放置中に下記の組
成の液を3.5μl加えて、続けて以降の反応をさせ
た。加えた液の各成分は、最初に加えたものと同じであ
る。 酵素液 0.07μl 3.3×B 1.0μl Mg(OAc)2 0.15μl dNTP 0.28μl プライマー 0.4μl SP 1.6μl 合計 3μl
【0041】反応後、各反応液から1μlずつ及び5μ
lずつ反応液を取り、それぞれ0.7%アガロースゲル
電気泳動で分析した。これを、蛍光色素エチジウムブロ
マイドで染色した。反応液を1μlずつ取った場合の結
果を図1に、また、反応液を5μlずつ取った場合の結
果を図4に示す。図中に示した各レーンの数字は、各反
応液のチューブナンバーに対応している。また、各レー
ンにおいて、各レーン中の各バンドの現れ方が、マーカ
ーのバンドの現れ方と似ているほど、DNA増幅がうま
く行われていることを表す。
【0042】これらの図から反応最適化のためには、チ
ューブナンバー45又は46の条件が適していること、
特にチューブナンバー46の条件が適していることが分
かる。これより、以下のことが分かる。 チューブナンバー45及び46に比し、チューブナン
バー47及び48は短いDNAがよく増幅されている。
すなわち、プライマー濃度が高いと、短いDNAが増幅
量され易いこと。 Mg2+濃度は、1.1mMよりも1.5mMの方が、
各DNAを均一に増幅できること。すなわち、Mg2+
度によって各DNAの増幅量に差を生じ、1.5mMの
方が好ましいこと。 チューブナンバー45ないし48とチューブナンバー
49ないし52の両群間での差はみられないこと。すな
わち、途中で反応を20分間止めても、各DNAの増幅
量に明らかな差は生じないこと。 チューブナンバー51及び52とチューブナンバー5
3及び54の両群間のでの差がみられないこと。すなわ
ち、途中で酵素を加えても、各DNAの増幅量に明らか
な差は生じないこと。
【0043】すなわち、下記に示すチューブナンバー4
6の条件でPCRを行えば、一度に多種多様なDNAを
同時に短い物から長いものまでを均一に増幅することが
可能である。 アダプター二本鎖DNAとして、配列1の一本鎖DN
Aと、配列2の5’末端をリン酸化した一本鎖DNAと
をハイブリダイズさせたものを用いて増幅されるDNA
と連結する。 プライマー一本鎖DNAとして、配列1の一本鎖DN
Aを用いる。 Tth XLをDNA増幅酵素として用いる。 PCRの反応を、hot startとし、94℃で
1分間反応させた後、(94℃で15秒間→68℃で1
0分間)のサイクルを16回繰り返して反応させ、続い
て(94℃で15秒間→68℃で11分間)のサイクル
を4回繰り返し反応させ、続いて(94℃で15秒間→
68℃で12分間)のサイクルを4回繰り返し反応さ
せ、続いて(94℃で15秒間→68℃で13分間)の
サイクルを4回繰り返し反応させることにより行う。 以下の組成の反応液を用いる。 low mix(最初に加える反応液) プライマー(5pmol/μl) 1.0μl Mg(OAc)2 (25mM) 1.2μl dNTP(2.5mM) 1.6μl 3.3×反応緩衝液 2.4μl 滅菌蒸留水 1.8μl 滅菌ワックス up mix1(滅菌ワックスが固まってから加える反
応液) 3.3×反応緩衝液 3.6μl 酵素(Tth XL) 0.4μl up mix2(滅菌ワックスが固まってから加える反
応液) 鋳型DNA(1.6ng/μl) 2.0μl 滅菌蒸留水 6.0μl
【0044】<実施例3>プライマーの取り込みの確認 1.末端ラベル化プライマーの作製 PCRに用いるプライマーは、メガラベル(登録商標、
宝酒造製)を用いその説明書に基本的に従い、合成DN
A(配列1)を末端放射能ラベル化したものを用いた。
末端放射能ラベル化は以下のように行った。 合成DNA(配列1)(193pmol/μl) 3μl γ−メガラベル32P ATP(アマシャム製) 5μl 10×kination buffer(キット添付品) 1μl T4polynucleotide kinase(キット添付品) 1μl 上記組成の反応液を37℃で 30分間反応させた後、
70℃で10分間置き酵素反応を停止させ、滅菌蒸留水
で5pmol/μlにプライマー液を調製した。
【0045】2.PCR 1)このプライマー液を用いて、上述のサイクル1〜4
の条件でPCRを行った。PCR後の各反応溶液を滅菌
水で10倍希釈した後、各1μlを40V2時間0.7
%アガロースゲル電気泳動(TAEバッファー使用)に
かけ、その後10%TCA(トリクロロ酢酸)、10m
M ピロリン酸ナトリウム溶液に20分間浸し、その後
バイオラッド社のゲルドライアーモデル583を用いて
乾燥させた。 2)この乾燥させたアガロースゲルをオートラジオグラ
フィーした。結果を図5に示す。図中各レーンの番号
は、PCRのサイクルの番号に対応している。結果よ
り、サイクル2の反応で約8kbの部分までほぼ均一に
プライマーが取り込まれていることが判明した。このこ
とは従来では難しいとされていた複数の長さの異なるD
NA群の同時増幅において、DNAの長さに関わらず、
ほぼ均一に増幅が可能であることを示している。
【0046】<実施例4>cDNAの増幅 1.cDNAの合成 1)RNAの調製 全RNAは、『Methods in enzymol
ogy』Vol.154(academic Pres
s Inc.、1987年)pp3〜28に記載の方法
を基として調製した。 (1)実際には、ラットより摘出した肝臓を3gを液体
窒素中で粉砕し、100mlの5.5M GTC溶液
(グアニジンチオシアネート5.5mM、N−ラウロニ
ルサルコシン0.5%、25mMクエン酸ナトリウム、
pH7.0)に加え、ポッター型ホモジナイザーでホモ
ジネートした。 (2)溶液を、3000rpm、10分間遠心分離した
後、上清液をSW28スイングローター用遠心管(ベッ
クマン製)に加えておいた比重1.6g/mlのセシウ
ムトリフルオロ酢酸溶液(セシウムトリフルオロ酢酸
(ファルマシア製)50%、100mMエチレンジアミ
ン四酢酸二ナトリウム(EDTA)(pH7.0))1
2mlに重層し、SW28スイングローターを用いて2
5000rpm、24時間、15℃で分離を行った。
【0047】(3)沈殿物を、600μlの4M GT
C溶液に溶かし、15000rpmで遠心分離し、溶液
部分を回収した。1M酢酸を15μl、エタノール45
0μlを加え、15000rpm、10分間遠心分離
し、沈殿を回収した。 (4)この沈殿を、適当量(約3ml)のTE溶液(1
mM Tris−Cl(pH7.5),1mM EDT
A)に溶かし(溶けるまでTE溶液を加えた)、150
00rpmで遠心分離し、溶液部分を回収した。 (5)溶液と同量のフェノール/クロロホルムを混合
し、15000rpm、10分間遠心分離し、溶液部分
を回収した。 (6)溶液に1/10容量の3M酢酸ナトリウム(pH
5.2)を加え、2.5倍量のエタノールを加え、−2
0℃で20分間放置後、15000rpmで遠心分離
し、沈殿を70%エタノールで洗浄後、乾燥させ、適当
量のTE溶液に溶かし、−80℃で保存した。肝臓から
7mgの全RNAが得られた。 (7)polyA RNAは、oligotex dT
30 super(登録商標、日本ロッシュ製)を用い
て、取扱い説明書の通りに行った。用いた全RNAの量
は一回当たり1mgで、oligotex dT30
superを750μlを用いてpolyA RNAの
精製を行った。1mgの全RNAから約20μgのpo
lyA RNAが得られた。
【0048】2)cDNAの合成 cDNAの合成は、ファルマシア社のcDNA syn
thesis kitを用いて、その取り扱い説明書に
従い行った。 (1)1)で得られたpolyA RNA 2μgを用
いて、First strand cDNA及びSec
ond strand cDNAを合成した。酵素反応
は、キットのklenow fragment処理まで
を行った後、取り扱い説明に記載のスパンカラム精製ま
でを行った。 (2)得られたcDNA溶液に2.で作製したPCR用
アダプターを18.8μl(6.7pmol/μl)加
え、キットに添付されている、ATP solutio
n 1μl及びT4 DNA ligase 3μlを
加え、12℃で16時間ライゲーション反応を行った。 (3)65℃で10分間置き酵素反応を失活させた後、
溶液に100μlのPhenol/CHCl3溶液を加
え、撹拌した後、水溶液相を回収した。 (4)この溶液を、STE溶液(150mM NaCl
を含むTE溶液)で平衡化したスパンカラム(キット取
扱説明書に記載の方法にて平衡化)を用いて、キット取
り扱い説明書に記載の方法で精製を行った。溶出された
溶液をSTE溶液にて150μlに調製した。この溶液
を以下のPCRに使用した。
【0049】2.cDNAのPCR PCRに用いた反応液の組成を表5に示す。表中、チュ
ーブナンバーを除いて各数値の単位はμlである。プラ
イマーは配列1のDNAであり、SPは滅菌蒸留水、B
は反応緩衝液である。チューブナンバー55及び56の
サンプルは、鋳型DNAとして実施例3の1.で作製し
たDNAを用い、チューブナンバー57ないし63のサ
ンプルについては、鋳型DNAとして実施例4の1.で
作製したcDNA(アダプターDNAを結合させたも
の)を用いた。全てのサンプルについて反応液は下記の
サイクル7で反応させ、また、hot startとし
た。実際のPCRでは装置のブロックを予め95℃にし
た後チューブをセットし反応を開始させた。
【表5】
【0050】サイクル7:94℃で1分間反応させた
後、(94℃で15秒間→68℃で10分間)のサイク
ルを16回繰り返して反応させ、続いて(94℃で15
秒間→68℃で10分間+各サイクルごとに15秒増
加)のサイクルを12回繰り返して反応させ、72℃で
10分間反応させ、4℃で放置した。反応終了後、各チ
ューブの反応液1μlについて0.7%アガロース電気
泳動を行い、エチジウムブロマイド染色により検出を行
った。
【0051】結果を図6に示す。図中、各レーンの番号
はサンプルのチューブナンバーに対応している。図から
分かるように、実施例1で作製したDNAを増幅させた
ものでは20kbまでの増幅が認められ、これまでの実
験結果で増幅が確認されたDNAよりも長いDNAを増
幅することが達成された。また、cDNAの増幅におい
ては、0.5ないし8kb程度までの連続的な増幅が確
認され、生体由来のcDNAライブラリーの増幅が可能
であることが確認された。
【0052】
【発明の効果】本発明のアダプターDNAにより、増幅
されるDNAの両端それぞれに、正確に一方向で一つだ
け該アダプターDNAを結合させることが可能となる。
またアダプター同士が幾つもつながることなく、正確に
PCRを行うことが可能となる。また、本発明のアダプ
ターDNAにより、市販のcDNAライブラリー用ベク
ターの使用及び、どのようなベクターへもDNAを容易
に且つ効率的に導入することが可能となる。従来、多種
多様なDNAを同時に増幅する場合には、長くても1k
b程度までのDNAしか均一に増幅できなかったが、本
発明により、より長いDNAであっても均一に増幅でき
るという従来にない効果が得られる。一例として、0.
5ないし8kbの長さのDNAを同時に均一に増幅でき
る。また、本発明により、1kb以上のを多種多様なD
NA含む生体由来のcDNAライブラリーを同時に均一
に増幅することが可能となる。
【0053】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類: 配列 AGG AAT TCA GCG GCC GCA GAT ATC 24
【0054】配列番号:2 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類: 配列 GAT ATC TGC GGC CGC TGA ATT C 22
【図面の簡単な説明】
【図1】PCR後の各反応液を0.7%アガロースゲル
電気泳動で分析し、蛍光色素エチジウムブロマイドで染
色した結果を表す図である。
【図2】PCR後の各反応液を0.7%アガロースゲル
電気泳動で分析し、蛍光色素エチジウムブロマイドで染
色した結果を表す図である。
【図3】PCR後の各反応液を0.7%アガロースゲル
電気泳動で分析し、蛍光色素エチジウムブロマイドで染
色した結果を表す図である。
【図4】PCR後の各反応液を0.7%アガロースゲル
電気泳動で分析し、蛍光色素エチジウムブロマイドで染
色した結果を表す図である。
【図5】末端をラベル化したプライマーを用いてPCR
後の各反応溶液を0.7%アガロースゲル電気泳動で分
析し、オートラジオグラフィーした結果表す図である。
【図6】ラット肝臓由来のcDNAについてPCRを行
った後、各反応液を0.7%アガロースゲル電気泳動で
分析し、蛍光色素エチジウムブロマイドで染色した結果
を表す図である。
【図7】実施例2で作製したアダプターDNAの制限酵
素サイトを示す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年6月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】PCR後の各反応液を0.7%アガロースゲル
電気泳動で分析し、蛍光色素エチジウムブロマイドで染
色した結果を表す図面に代わる写真である。
【図2】PCR後の各反応液を0.7%アガロースゲル
電気泳動で分析し、蛍光色素エチジウムブロマイドで染
色した結果を表す図面に代わる写真である。
【図3】PCR後の各反応液を0.7%アガロースゲル
電気泳動で分析し、蛍光色素エチジウムブロマイドで染
色した結果を表す図面に代わる写真である。
【図4】PCR後の各反応液を0.7%アガロースゲル
電気泳動で分析し、蛍光色素エチジウムブロマイドで染
色した結果を表す図面に代わる写真である。
【図5】末端をラベル化したプライマーを用いてPCR
後の各反応溶液を0.7%アガロースゲル電気泳動で分
析し、オートラジオグラフィーした結果表す図面に代
わる写真である。
【図6】ラット肝臓由来のcDNAについてPCRを行
った後、各反応液を0.7%アガロースゲル電気泳動で
分析し、蛍光色素エチジウムブロマイドで染色した結果
を表す図面に代わる写真である。
【図7】実施例2で作製したアダプターDNAの制限酵
素サイトを示す図である。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の特徴を持つアダプター二本鎖DN
    A。 一方の末端で、該アダプター二本鎖DNAを成す一本
    鎖DNAのうちいずれか一方が、増幅されるDNA又は
    他のアダプター二本鎖DNAに結合できないように突出
    していること。 増幅されるDNAに結合する側の末端では、該アダプ
    ター二本鎖DNAを成す一本鎖DNAのうち当該末端が
    5’末端に当たる一本鎖DNAがリン酸化されているこ
    と。
  2. 【請求項2】 粘着末端を生成する制限酵素サイト又は
    平滑末端を生成する制限酵素サイトを、増幅されるDN
    Aに結合しない側の末端以外に含む請求項1に記載のア
    ダプター二本鎖DNA。
  3. 【請求項3】 粘着末端を生成する制限酵素サイトと平
    滑末端を生成する制限酵素サイトを合わせて3カ所以上
    有する請求項2に記載のアダプター二本鎖DNA。
  4. 【請求項4】 粘着末端を生成する制限酵素サイトがE
    coRI又はNotIであり、平滑末端を生成する制限
    酵素サイトがEcoRVである請求項3に記載のアダプ
    ター二本鎖DNA。
  5. 【請求項5】 配列表の配列番号1に記載の配列である
    一本鎖DNAと、配列表の配列番号2に記載の配列であ
    りその5’末端をリン酸化した一本鎖DNAとをハイブ
    リダイズさせたものであるアダプター二本鎖DNA。
  6. 【請求項6】 化学的修飾又は酵素的修飾したものであ
    る請求項1ないし5のいずれか一項に記載のアダプター
    二本鎖DNA。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6に記載のアダプター二
    本鎖DNAを成す一本鎖DNAのうち、増幅されるDN
    Aに結合しない側の末端が5’末端に当たる一本鎖DN
    Aの塩基配列を有するプライマー一本鎖DNA。
  8. 【請求項8】 配列表の配列番号1の塩基配列を有する
    プライマー一本鎖DNA。
  9. 【請求項9】 下記のないしの条件でDNA増幅反
    応を行うことを特徴とするDNA増幅方法。 請求項1ないし6のいずれかに記載の二本鎖DNAを
    アダプターDNAとして用いて増幅されるDNAと連結
    すること。 請求項7又は8に記載の一本鎖DNAをプライマーと
    して用いて鋳型DNAとハイブリダイズさせること。 長鎖DNA増幅酵素を用いて伸長反応させること。 PCRのサイクルが二段階のステップであること。
  10. 【請求項10】 長鎖DNA増幅酵素が、変異修飾能力
    が高いことを特徴とする請求項9に記載のDNA増幅方
    法。
  11. 【請求項11】 以下の組成の反応液を、最初にlow
    mix加え、滅菌ワックスが固まった後up mix
    1及びup mix2を加えて用いることを特徴とする
    請求項9に記載のDNA増幅方法。 low mix(最初に加える反応液) プライマー(5pmol/μl) 0.1〜1.0μl Mg(OAc)2 (25mM) 0.88〜1.2μl dNTP(2.5mM) 1.2〜1.6μl 3.3×反応緩衝液 2.4μl 滅菌蒸留水で8μlに調製する。 滅菌ワックス(上記に加える。) up mix1(滅菌ワックスが固まってから加える反応液) 3.3×反応緩衝液 3.6μl 酵素(Tth XL(登録商標、パーキンエルマー社製)) 0.4μl up mix2(滅菌ワックスが固まってから加える反応液) 鋳型DNA 2.0μl 滅菌蒸留水 6.0μl
  12. 【請求項12】 反応液の組成が以下のものであること
    を特徴とする請求項11に記載のDNA増幅方法。 low mix(最初に加える反応液) プライマー(5pmol/μl) 1μl Mg(OAc)2 (25mM) 1.2μl dNTP(2.5mM) 1.6μl 3.3×反応緩衝液 2.4μl 滅菌蒸留水 1.8μl 滅菌ワックス up mix1(滅菌ワックスが固まってから加える反応液) 3.3×反応緩衝液 3.6μl 酵素(Tth XL(登録商標、パーキンエルマー社製)) 0.4μl up mix2(滅菌ワックスが固まってから加える反応液) 鋳型DNA 2.0μl 滅菌蒸留水 6.0μl
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