JPH09235518A - シート状粘着剤の貼合せ方法 - Google Patents

シート状粘着剤の貼合せ方法

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JPH09235518A
JPH09235518A JP8071358A JP7135896A JPH09235518A JP H09235518 A JPH09235518 A JP H09235518A JP 8071358 A JP8071358 A JP 8071358A JP 7135896 A JP7135896 A JP 7135896A JP H09235518 A JPH09235518 A JP H09235518A
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sheet
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laminating
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート状粘着剤を、被着面との間に空隙を生
じないように貼り合わせる。 【解決手段】 貼合せローラ4、4を覆うように設けた
カバー11内に、二酸化炭素等の粘着剤に対して溶解性
の高い気体を送り込み、当該気体雰囲気中で、粘着剤を
シート状に形成したシート状粘着剤1と支持フィルム2
とを貼り合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシート状粘着剤の貼
合せ方法に関する。詳しくは、貼り合わされたシート状
粘着剤と被着面との間に、空隙が残らないように貼り合
わせる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、粘着剤は広範な産業分野で、様々
な機能や形態を有するものが、種々の目的に使用されて
いる。これら多くの粘着剤において、多くの場合、支持
体に粘着剤が薄く展延され、シート状の形状をとってい
る。これらのシート状粘着剤は、使用目的により様々な
被着面に貼り合わされる。
【0003】また、シート状粘着剤を使用する場合ばか
りでなく、粘着製品を生産する場合にも、シート状粘着
剤を被着面に貼り合わせることは、広く日常的に行なわ
れている。例えば、シート状粘着剤として最も一般的で
あるビニール粘着テープにあっては、ロール状にして出
荷されている。この粘着テープは、軟質の塩化ビニル樹
脂のシートに粘着剤の溶液を塗付乾燥して製造されるこ
とが通常であるが、粘着剤を塗付乾燥して形成されたシ
ート(シート状粘着剤)をロール状に巻き取る際に、粘
着剤は塩化ビニール樹脂シートの背面と貼り合わせられ
る。
【0004】また、剥離基材を有する粘着テープであれ
ば、支持体上に粘着剤を形成したシート状粘着剤を剥離
基材に貼り合わせたり、剥離基材上に粘着剤を形成した
シート状粘着材に支持体を貼り合わせることが、通常の
製造工程において行なわれている。
【0005】さらに例示すれば、両面粘着テープの製造
においては、支持体である紙を介して2枚のシート状粘
着剤を貼り合わせることも行なわれている。このよう
に、粘着製品を使用する際や製造する際に、シート状の
粘着剤を様々な被着面に貼り合わせることが日常的に頻
繁に行なわれている。
【0006】図5に示すものは、これら粘着テープの製
造方法を示す概略説明図であって、その一例として、剥
離基材上に粘着剤が形成されたシート状粘着剤とフィル
ム状の支持体(支持フィルム)との貼り合わせ作業を示
している。図5に示す貼り合わせ装置Dにおいて、ロー
ル状に巻き取られた支持フィルム2は、一定の張力でロ
ーラ5を介して一対の貼合せローラ4、4に供給され
る。一方、剥離基材上に粘着剤が形成されたシート状粘
着剤1も同様に、一定の張力でローラ3を介して一対の
貼合せローラ4、4に供給される。貼合せローラ4、4
に供給された支持フィルム2及びシート状粘着剤1は、
一対の貼合せローラ4、4に挟まれて、一定の貼り合わ
せ力で貼り合わせられる。こうして、支持フィルム2と
シート状粘着剤1が貼り合わせられた粘着テープ7は、
2本のローラ6を介して、粘着テープ7としてロール状
に巻き取られる。
【0007】このとき、シート状粘着剤と被着面である
支持体との間に空隙が生じると、数々の不具合の原因と
なる。例えば、空隙の発生が著しい場合には、粘着強度
の低下を招くことなり、製品の使用中に支持体からシー
ト状粘着剤が剥離するなど投錨力に影響を及ぼすことに
なる。
【0008】さらに、これ以外にも例示すると、粘着テ
ープを平滑面に貼付する際に空隙が発生すれば、テープ
背面が凹凸になり外観的に好ましくなく、電子部品など
の固定に際しては、電子部品の固定面との間に空隙が発
生すれば、寸法精度が失われる。また、被着面が粗面で
あるならば、空隙は無数の細かい気泡となり外観不良の
原因となる等である。
【0009】このようにシート状粘着剤と被着面の間に
空隙が発生することは、特別なことでなく、通常の貼り
合わせ作業で頻繁に発生する。例えば、セロハン粘着テ
ープを平滑なガラス板に貼る場合でも、手作業でこれを
行なうとすれば、ガラス面と粘着面の間に空隙(気泡)
が入らないように貼り付けるのは、なかなか困難なこと
である。また、貼り合わせ作業を機械的に行なうなら
ば、手作業の場合に比べて空隙は発生しにくくなるが、
作業条件や粘着剤の種類及び被着面によっては、空隙が
発生することがある。例えば、貼合せロールを用いて連
続的に貼り合わせを行なう際、貼合せロールに過剰な振
動が発生した場合や、貼合せ圧が弱く均一でなかった場
合、あるいは被着面が粗面であった場合などである。
【0010】そこで、このような空隙の発生が好ましく
ない場合には、それらの原因に応じた対策が取られてい
る。例えば、貼合せローラ等の振動が原因であるなら
ば、装置の精度や強度を高めることが有効であるし、貼
合せ圧が弱い場合には、貼合せ圧を高めに設定すること
が有効である。さらに被着面が粗面である場合には、被
着面の凹部に粘着剤が入り込みやすいように、貼合せ圧
を高く設定することや、貼合せ速度を遅く設定すること
などが有効であると考えられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来より行なわれている方法では効果の面で限界が
あり、設備投資が大きくなるなど経済的にも好ましくな
い場合があった。
【0012】特に、被着面が粗面であるときには、上記
のような機械的な処置により、空隙を完全になくすこと
は難しく、さらに粗面が繊維状の材質で形成されている
場合のように、被着面が複雑な形状をしている場合に
は、上述のような機械的な処理では、貼り合わせに際し
て発生する空隙を完全に取り除くことは、著しく困難で
あった。
【0013】本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、簡便な手段
を用いて、シート状粘着剤と被着面とを、空隙が発生し
ないように貼り合わせることであり、特に、被着面が複
雑な形状をした粗面である場合にも有効な貼合せ方法を
提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、シート状
粘着剤と被着面を空隙が発生しないように貼り合わせる
方法について鋭意探求した結果、粘着剤に高い溶解性を
有する気体の雰囲気中で貼り合わせることにより、上記
課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0015】
0 上述したように、シート状粘着剤と被着面を貼り合わせ
る際に、機械的な原因で、あるいは被着面が粗面である
ために、粘着面と被着面が密着せずに、その間に空隙が
生じることがある。通常、貼り合わせは空気中にて行な
われるので、発生した空隙中には、空気が充満してい
る。この場合、空気の粘着剤に対する溶解性は低いた
め、空気は気体のまま残り、空隙となって消失すること
がない。
【0016】この点、本発明の貼合せ方法にあっては、
粘着剤に高い溶解性を有する気体の雰囲気中で、シート
状粘着剤と被着面とを貼り合わせることとしているの
で、貼り合わせる際にシート状粘着剤と被着面との間に
空隙が生じた場合、この空隙中には、粘着剤に対して溶
解性の高い気体が充満することになる。この充満した気
体は、貼り合わせられた後に、粘着剤に溶解するととも
に、粘着剤が空隙中に広がるので空隙は消失し、結果と
して空隙が残らないようにシート状粘着剤と被着面とを
貼り合わせることができる。
【0017】このことから分かるように、本発明の貼合
せ方法は、被着面が粗面である場合に特に有効である。
従来において、貼合せ圧を高く設定し、粘着剤を凹部に
押し込もうとする方法では、粘着剤が被着面の凹部に蓋
をすることになり、凹部に残った空気は押し出される場
所を失い、結果として空隙が残ってしまう。特に、粗面
の凹凸が著しいときには顕著に現れ、従来の方法では効
果に限界があった。これに対し、本発明の方法では凹部
に残った溶解性の高い気体は、粘着剤に溶解して、粘着
剤は凹部に隙間なく充填されることになる。したがっ
て、本発明の方法によれば、被着面がどのような形状の
粗面に拘らず、常に有効な方法となる。
【0018】ここで、本発明においていう「シート状粘
着剤」とは、シート状に形成された粘着剤のみならず、
支持体や剥離基材上に粘着剤がシート状に形成されてい
る場合も含まれる広い概念であり、一般には粘着剤がシ
ート状に数μm〜数mmの範囲のほぼ均一した厚さに形
成されていることが多い。
【0019】本発明の貼合せ方法は、貼り合わせに際し
て生じた空隙中の気体が、粘着剤中に溶解することで、
最終的に空隙のない貼り合わせを達成するものである。
したがって、貼り合わせ後にも貼り合わされた粘着剤が
適度に流動変形する場合に、その効果を充分に発揮され
るのであるが、一般に粘着剤として知られているもの
は、この条件を満たすものである。
【0020】また、本発明の方法では、粘着剤の種類に
応じて溶解性の高い気体を選択することができるので、
広範囲の粘着剤に応用することができる。例えば、粘着
剤として、アクリル系粘着剤やゴム系粘着剤、水溶性粘
着剤などを用いることができる。
【0021】アクリル系粘着剤としては、アクリル酸、
アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチルなどのアクリル
系モノマーや、メタクリル酸、メタクリル酸ブチル、メ
タクリル酸オクチルなどのメタクリル系モノマーなどを
主成分とするビニルモノマーの重合体などが挙げられ
る。
【0022】ゴム系粘着剤としては、天然ゴム、イソプ
レンゴム、スチレンブタジエンゴム、スチレンイソプレ
ンスチレン共重合体、シリコーンゴム、ウレタンゴムな
どのゴム弾性体をベースとして、これに軟化剤(例え
ば、流動パラフィンやシリコーンオイルなどベースポリ
マーに適したものが選ばれる。)や、粘着付与樹脂(ロ
ジン酸、ロジン酸エステル、シリコーン樹脂などベース
ポリマーにより適したものが選ばれる。)を混合したも
のが挙げられる。
【0023】水溶性粘着剤としては、ポリアクリル酸ナ
トリウム、ゼラチン、ポリビニルアルコールなどの水溶
性高分子に、グルコール類および水などの軟化剤を添加
したものなどが挙げられる。
【0024】また、これらの各粘着剤に、着色剤、軟化
剤、充填剤、安定化剤、経皮吸収用薬物を添加したもの
も用いることができる。
【0025】着色剤としては有機、無機の各種染料及び
顔料が、軟化剤としてはフタル酸エステル、長鎖脂肪酸
エステル、流動パラフィンなどが、充填剤としてはシリ
カゲル、炭酸カルシウム、カーボンブラックなどが、安
定化剤としては酸化防止剤、UV吸収剤、pH調整剤、
防腐剤などが挙げられる。さらに、経皮吸収用薬物とし
ては、局所用薬物であるか全身用薬物であるかを問わず
用いることができ、薬物を経皮吸収させて、各種疾患の
治療や予防に利用するテープ製剤とすることができる。
【0026】また、これらの粘着剤を架橋することとし
てもよく、架橋方法としては、過酸化ベンゾイル、多官
能イソシアネート化合物、多官能エポキシ化合物などを
粘着剤と反応させる方法や、少量の多官能ビニルモノマ
ーと共重合する方法などが挙げられる。
【0027】本発明の方法にあっては、一般的な粘着製
品における粘着剤の厚さに対して、有効に適用すること
ができる。具体的に言うと粘着剤の厚さが、おおよそ数
μm〜数mmの範囲で適用することができる。なお、こ
こにいうシート状粘着剤の厚さとは、支持体等上に粘着
剤がシート状に形成されたものにあっては、正味の粘着
剤の厚さを言う(以下同じ)。
【0028】ただし、粗面である被着面に対して、本発
明による方法を適用する場合にあっては、粗面の凹凸に
対して、余り薄いシート状粘着剤を貼り合わせようとす
ると、空隙を完全に除去することが困難となり、本発明
による効果を充分に発揮できない場合がある。これは、
貼合せ当初に発生した空隙の体積が、粘着剤に対して相
対的に大きくなり、空隙の気体を全て溶解させることが
困難になるためと、凹凸を埋めるだけの充分な粘着剤量
が確保できなくなるためである。
【0029】また、本発明の貼合せ方法が有効となる粗
面の限界は、本発明の実施目的や、粘着剤の物性によっ
ても変化するので、粗面の表面粗さと粘着剤の厚さによ
り、一義的に定まるものではないが、おおよその目安と
して粗面の最大高さ(Rmax)がシート状粘着剤の厚さ
よりも低い場合に、良好な効果を得ることができる。
【0030】シート状粘着剤は、通常、支持体と積層さ
れた状態で被着面と貼り合わされることが多いが、この
場合でも、支持体の種類や性質等に拘らず、本発明の貼
合せ方法を実施することができる。
【0031】支持体としては、ポリエチレン、塩化ビニ
ル樹脂、ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン、ポ
リウレタン、ポリアミドなどのプラスチックフィルムの
他、紙、布、不織布、金属箔、板などが挙げられる。こ
れらの支持体は単独でもよく、2種以上を積層したもの
でも良い。また、支持体の背面にシリコーン樹脂などを
塗付することにより、易剥離処理を施したものも良好に
用いることができる。
【0032】本発明において言う被着面とは、シート状
粘着剤が貼り合わせられる全ての対象面を示す。「被着
面」という用語は、狭義には最終的に粘着製品が粘着さ
れる面のみを示すこともあるが、本発明においてはより
広義に解釈するものとし、粘着テープの製造工程におい
て、一時的に粘着剤が貼着される工程紙の面などをも含
め、シート状粘着剤が貼り合わせる全ての対象面を含む
ものとする。したがって、ロール状に巻き取る場合など
シート状粘着剤が貼り合わされた支持体の背面も対象と
なる。
【0033】本発明の方法は、被着面が平滑面である場
合のみならず、粗面である場合にも有効な方法となる。
被着体が多孔質であって、背面にまで穴が貫通している
場合には、空隙がシート状粘着剤と被着面との間に形成
されるということが少ないが、この場合でも本発明の方
法は有効であり、シート状粘着剤との間に空隙を作るこ
となく、両者を貼り合わせることができる。
【0034】前述したように、本発明の方法は、粗面し
かも繊維状の材質で形成されたような複雑な形状をした
粗面に対して適用した場合に、特にその優れた効果を発
揮する。被着面が平滑な場合には、機械的な工夫により
空隙の発生を防ぐことができるが、被着面が粗面である
場合には機械的な工夫だけでは空隙の発生を防ぐことが
困難であり、本発明の方法を適用することにより、平滑
面と同様に粗面に対しても良好にシート状粘着剤を貼り
合わせることができる。
【0035】特に、被着面が不織布、紙、布などのよう
に繊維状の材質から構成されている場合には、当該被着
面の形状が複雑であるために、機械的な方法で空隙の発
生を防ぐことが著しく困難であるが、本発明の方法を用
いることにより簡単に空隙の発生を防ぐことが可能にな
る。
【0036】またこれら以外にも、マット加工やエンボ
ス加工を行なったフィルム、あるいは不織布とフィルム
の積層品からなる被着体の被着面に、シート状粘着剤を
貼り合わせる場合にも適用できる。
【0037】本発明は、シート状粘着剤に対して高い溶
解性を有する気体の雰囲気中で貼り合わせを行なうこと
を特徴とするものなので、貼合せ方法について特に限定
されるものではなく、種々の方法に適用できる。例え
ば、貼合せローラを用いて粘着テープを被着面に連続的
に貼り合わせる場合にも適用できるし、シート状粘着剤
を手作業で被着面に貼り合わせる場合にも適用できる。
【0038】しかしながら、粘着剤に対して溶解性の高
い気体の雰囲気を維持する方法であるため、機械的に多
量の貼り合わせを行なう場合により好適であり、利用価
値も高い。
【0039】例えば、支持体と粘着剤と剥離基材とより
なる粘着シートの製造においては、剥離基材上に形成さ
れたシート状粘着剤を支持体に貼り合わせる工程、ロー
ル状の粘着テープの製造においては、支持体上に形成さ
れたシート状粘着剤を巻き取りながら支持体の背面に貼
り合わせる工程、両面粘着テープの製造においては、剥
離基材上に粘着剤と紙基材を積層したシートと、別な剥
離基材上に積層したシート状粘着剤を貼り合わせる工
程、種々の製品にバーコード等が印刷された表示用の粘
着シートを貼り合わせる工程などに適用できる。
【0040】本発明の方法は、例えば、貼り合わせを行
なう作業箇所を適当なカバーで覆い、カバー内を粘着剤
に溶解性の高い気体を充填させ、その中で貼り合わせを
行なうことにより容易に実施することができる。また、
さらにカバーに開口部を設け、開口部よりシート状粘着
剤及び被着体を供給し、カバー内で貼り合わせ作業を行
なうようにすれば、連続作業を行なうことができる。こ
の場合には、適当な量の気体をカバー内に供給しつづけ
れれば、カバー内の気体濃度を必要な濃度に維持するこ
とができる。
【0041】もちろんこれらの方法に限られることはな
く、要は貼り合わせ作業雰囲気において、溶解性の高い
気体の濃度を一定以上に維持できればよく、条件さえ整
えられれば、特にカバー等の設置を必要とするものでは
なく、貼り合わせ作業場所近傍に溶解性の高い気体を供
給するだけで、本発明の方法を実施することも考えられ
る。
【0042】本発明にあっては、粘着剤に応じて溶解性
の高い気体を選択することが重要なポイントとなる。例
えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系
粘着剤、ウレタン系粘着剤など最も広く用いられる疎水
性の各種粘着剤に対しては、エタン、プロパン、ブタン
などの天然ガス系の気体や二酸化炭素などが粘着剤に溶
解性が高く、好ましい。また、一部限定された用途に用
いられる水溶性の粘着剤には、アンモニア及び二酸化炭
素などが溶解性が高く、好ましい。
【0043】これに対して、空気や酸素、窒素、水素、
ヘリウム、アルゴンなどは粘着剤に対する溶解性が低
く、本発明の貼合せ方法には適しない。
【0044】これらの気体は、単独で用いることとして
もよく、2種以上の気体を混合して用いることも可能で
ある。また、大気の主成分である窒素や酸素は、一般的
に粘着剤に対する溶解性が低いため、上述したような気
体との混合を避けるのが好ましいが、粘着製品の用途や
貼り合わせ条件によっては、50v/v%程度まで混合
することは差し支えない。つまり、粘着製品によって
は、少しの空隙が残っていても製品の品質には影響を及
ぼさない場合があり、また、貼り合わせ前のシート状粘
着剤に、窒素や酸素がまだ飽和されていない状態では、
粘着剤中に幾分かの窒素や酸素が溶解する場合がある。
したがって、このような場合には、溶解性の高い気体中
に、大気が幾らか混合されていても、本発明を実施する
上では全く障害となるものではない。
【0045】上述したように、本発明の方法において
は、粘着剤に応じて種々の気体を用いることができる
が、経済性、実施の容易さ、安全性、取り扱いの点か
ら、特に二酸化炭素を用いるのが望ましい。二酸化炭素
はガスボンべやドライアイスの形態として幅広く用いら
れており、他の気体に比べて安価であり、入手も容易で
ある。さらに、取り扱いも容易で、強い毒性や刺激性が
ないので、作業者の安全確保の上でも優れており、さら
に燃焼性がないので、火災や爆発の危険もない。
【0046】また、水溶性粘着剤に限られず、アクリル
系粘着剤やウレタン系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコン
系粘着剤などの疎水性の粘着剤等、多くの種類の粘着剤
に対して高い溶解性を有しているので、適用範囲が広い
点でも有利であり、以上の点において、二酸化炭素を用
いるのが最適である。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4に従って、本発
明の貼合せ方法について詳細に説明する。図1は、本発
明の貼合せ方法の一実施例を示す概略説明図、図2は本
発明において使用する貼り合わせ装置の貼り合わせ作業
箇所の拡大図であって、(a)はその正面図、(b)は
その側面図、(c)はその平面図、図3は別な実施例を
示す概略説明図、図4はさらに別な実施例を示す概略説
明図である。
【0048】本発明の貼合せ方法は、従来の製造工程と
ほぼ同様な工程で実施できるものであり、前述したよう
に、シート状粘着剤と支持体等を貼り合わせる作業雰囲
気を、粘着剤に対して溶解性の高い気体で充満するよう
にすればよい。図1では、図5に示す従来例と同様に、
剥離基材上に粘着剤が積層されたシート状粘着剤1を、
連続的に支持フィルム2に貼り合わせ、シート状粘着テ
ープ7を連続的に製造する工程を示している。ここにお
いて、従来例と異なるところは、図示する貼合せ装置A
において、溶解性の高い気体雰囲気中で貼り合わせ作業
が可能なように、一対の貼合せローラ4、4上に、カバ
ー11が設けられ、カバー11の内部に溶解性の高い気
体を送り込むことにより、貼り合わせを行なう作業箇所
の近傍を、溶解性の高い気体で充満するようになってい
る点である。
【0049】具体的に説明すると、図2に示すように、
一対の貼合せローラ4、4上に、少なくともシート状粘
着剤1と支持フィルム2を貼り合わせるローラ部分を覆
うように、カバー11が設けられている。カバー11の
上面にはシート状粘着剤1を通過させるためのスリット
13が開口されている。また、カバー11の上面には、
カバー11の内部に、溶解性の高い気体を送り込むため
の配管12が配設されている。
【0050】カバー11は、例えば透明なアクリル樹脂
板などのプラスチック材料や金属材料から形成されてお
り、特に材質は限られるものではない。大きさも特に制
約されるものではないが、シート状粘着剤1と支持フィ
ルム2を貼り合わせる箇所に気体が充分に行き渡るよ
う、少なくとも当該貼り合わせ作業箇所が覆われる程度
の大きさにする必要がある。
【0051】しかして、カバー11内には配管12を通
して、溶解性の高い気体、例えば二酸化炭素がポンプ
(図示せず)等により送り込まれる。シート状粘着剤1
はローラ3を介して、適当な引っ張り力によってカバー
11のスリット13から、貼合せローラ4、4に送り込
まれる。また、ロール状に巻き取られた支持フィルム2
もローラ5を介して、適当な引っ張り力によってカバー
11の後面下端から、貼合せローラ4、4に送り込まれ
る。それぞれ送り込まれたシート状粘着剤1と支持フィ
ルム2は、貼合せローラ4、4によって一定の貼合せ力
で貼り合わせられ、出来たシート状の粘着テープ7は、
さらに2つのローラ6、6を介してロール状に巻き取ら
れ、ロール状の粘着テープ7が得られる。
【0052】このように、貼り合わせ作業箇所の近傍を
カバー11で覆うことにより、粘着剤に対して高い溶解
性を有する気体雰囲気中で、貼り合わせ作業を行なわせ
ることができる。この方法では、貼り合わせ作業箇所の
近傍にのみ、カバー11を設けているため、貼り合わせ
装置全体が大きくならず、図5に示した従来の製造装置
Dに、簡単な改良を加えるだけで実施することができ
る。
【0053】図3に示す実施例では、貼り合わせ装置B
の貼合せローラ4、4の全体がカバー11によって覆わ
れており、シート状粘着剤1と支持フィルム2とが貼り
合わせられてできた粘着テープ7は、カバー11の下面
に設けられたスリットを通して外部に引き出される。第
1の実施例においては、貼り合わせ作業箇所の近傍のみ
をカバー11で覆っているため、カバー11と貼合せロ
ーラ4、4の側面との間に隙間ができるとともに、カバ
ー11の下方は開口された状態になるので、カバー11
内に送り込まれた気体が逃げていき、一定量の気体をカ
バー11内に送り続けなければならず、コストが高くな
る要因となる。しかし、図3に示す実施例にあっては、
一対の貼合せローラ4、4全体が覆われているため、カ
バー11内に送り込まれた気体が逃げにくく、気体雰囲
気中に保ちやすい。このため、カバー11内に絶えず送
りこむ気体量が少なくて済む。
【0054】また、図4に示す実施例にあっては、貼り
合わせ作業工程全体を気体雰囲気中においたものであっ
て、貼り合わせ装置Cにあっては、装置全体がカバー1
1で覆われている。ここにおいて、シート状粘着剤1は
カバー11の外部から供給されているが、もちろん、カ
バー11の内部で供給できるようにしてもよい。このよ
うに装置全体をカバー11で覆うようにすれば、カバー
11と装置との間の隙間をほとんど気にする必要がな
く、作業箇所を気体雰囲気に保ちやすくなるのでさらに
好都合である。
【0055】もちろん、このようにカバーを設けて、そ
の内部を気体で充満させる必要もなく、例えば、小型の
貼り合わせ装置などであれば、貼合せローラの上部付近
に配管だけを設置して、絶えず、溶解性の高い気体を送
り続けるようにしてもよい。
【0056】
【具体的実施例】次に、図1及び図2に示す貼り合わせ
装置Aを用いて、具体的な実施例である粘着テープを作
製するとともに、従来例による比較例である粘着テープ
を作製して、両者を比較した。
【0057】具体的な実施例である粘着テープの作製に
は、次に示す貼り合わせ装置を用いた。一対の貼合せロ
ーラにはそれぞれ、直径25cm、幅70cmの鉄製の
ローラ及び直径25cm、幅70cmのシリコーンゴム
により被覆されたローラを用い、この一対の貼合せロー
ラを覆うように、厚さ5mmのアクリル樹脂板からなる
カバーで覆った。また、カバー内側面と貼合せローラ側
面の間隔が約1mm、カバーの前面下端部と貼合せロー
ラのローラ面との間隔及びカバーの後面下端部と貼合せ
ローラのローラ面との間隔がそれぞれ約1mm、カバー
上面の内側がロール最上面から約50mmの高さとなる
ように設置した。さらに、内径11mmの配管を、その
吹き出し口が貼合せローラの最上面と同じ高さになるよ
うに配設し、カバーの上面に、シート状粘着剤の厚さ方
向に20mm、幅方向に640mmの矩形状のスリット
を開口した。
【0058】この装置を用いて、気体として二酸化炭素
ガスを、約10L/minで連続的に供給しつづけ、貼
り合わせ速度を5m/minの一定速度に保った。この
条件下において、各種のシート状粘着剤及び支持フィル
ムを用いて、粘着テープの作製を行なった。また、比較
例として、全く同じ装置及び同じ材料を用い、二酸化炭
素ガスを用いずに大気中において、比較例の粘着テープ
を作製した。
【0059】(具体的実施例1)シート状粘着剤とし
て、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(PE
T)製セパレータ(剥離基材)に、アクリル酸オクチル
エステル/アクリル酸共重合体(共重合重量比95:
5)60重量部とミリスチン酸イソプロピル40重量部
の混合物からなる粘着剤を60μmの厚さで積層したも
のと、支持フィルムとして、湿式ポリエステル不織布
(坪量12g/m2)とPETフィルムとの積層フィル
ムを用い、シート状粘着剤の粘着剤側と支持フィルムの
不織布側とを貼り合わせた。この結果、空隙(気泡)の
ない透明感の高い粘着テープが得られた。一方、空気中
で貼り合わせた比較例の粘着テープでは、粘着面の一面
が、微小な気泡によって白濁していた。
【0060】(具体的実施例2)次に、シート状粘着剤
として、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート
(PET)製セパレータに、アクリル酸オクチルエステ
ル/アクリル酸共重合体(共重合重量比95:5)から
なる粘着剤を60μmの厚さで積層したものと、支持フ
ィルムとして、湿式ポリエステル不織布(坪量8g/m
2)とPETフィルムとの積層フィルムを用い、シート
状粘着剤の粘着剤側と支持フィルムの不織布側とを貼り
合わせた。この結果、気泡(空隙)のない透明感の高い
粘着テープが得られた。一方、空気中で貼り合わせた比
較例の粘着テープでは、粘着面の一面が、微小な気泡に
よって白濁していた。
【0061】(具体的実施例3)さらに、シート状粘着
剤として、厚さ100μmのポリプロピレン(PP)製
セパレータに、スチレン/イソプレン/スチレンブロッ
ク共重合体(SIS)ゴム40重量部と脂環族飽和炭化
水素樹脂30重量部及び流動パラフィン30重量部の混
合物からなる粘着剤を400μmの厚さで積層したもの
と、支持フィルムとして、湿式ポリエステル不織布(坪
量8g/m2)とPETフィルムとの積層フィルムを用
い、シート状粘着剤の粘着剤側と支持フィルムの不織布
側とを貼り合わせた。この結果、気泡(空隙)のない透
明感の高い粘着テープが得られた。一方、空気中で貼り
合わせた比較例の粘着テープでは、粘着面の一面が、微
小な気泡によって白濁していた。
【0062】さらに、本発明の効果を確認するため、手
作業により粘着テープを粗面である被着面に貼り合わせ
た。 (具体的実施例4)グローブボックスの中を二酸化炭素
ガスで置換し、グローブボックス内でマット処理したポ
リエステルフィルムに、市販ポリプロピレン粘着テープ
を手作業にて貼り合わせた。得られた貼り合わせシート
のポリエステルフィルムと粘着テープとの間には、気泡
が見られなかった。
【0063】
【発明の効果】本発明は、粘着剤に対して高い溶解性を
有する気体の雰囲気中で、シート状粘着剤を被着面に貼
り合わせることとしているので、粘着剤と被着面との間
に空隙を生じることなく、シート状粘着剤を被着面に貼
り合わせることができる。
【0064】このとき、被着面が繊維状の材質から形成
されている場合のように、被着面が粗面である場合に
は、特に有効な方法であり、被着面の表面形状に拘ら
ず、空隙を生じることなくシート状粘着剤を貼り合わせ
ることができる。
【0065】また、シート状粘着剤の粘着剤として、例
えばアクリル系粘着剤を用いることができ、多くのシー
ト状粘着製品に適用することができる。
【0066】さらに、粘着剤に対して高い溶解性を有す
る気体としては、二酸化炭素を用いるのがよく、取り扱
いが容易で爆発などの危険性がないので安全に作業を行
なえる。しかも、アクリル系粘着剤等の疎水性粘着剤や
水溶性粘着剤など多くのシート状粘着剤に適用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシート状粘着剤の貼り合わせ方法の一
実施例を示す概略説明図である。
【図2】(a)は、同上において使用する貼り合わせ装
置の貼り合わせ作業箇所を拡大した正面図、(b)はそ
の側面図、(c)はその平面図である。
【図3】本発明の別な実施例を示す概略説明図である。
【図4】本発明のさらに別な実施例を示す概略説明図で
ある。
【図5】従来例のシート状粘着剤の貼り合わせ方法を示
す概略説明図である。
【符号の説明】
1 シート状粘着剤 2 支持フィルム(被着面) 4 貼合せローラ 7 粘着テープ 11 カバー 12 粘着剤に高い溶解性を有する気体を送るための配

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘着剤がシート状に形成されたシート状
    粘着剤を、被着面に貼り合せるためのシート状粘着剤の
    貼合せ方法であって、 前記粘着剤に対して高い溶解性を有する気体の雰囲気中
    で、当該シート状粘着剤を被着面に貼り合わせることを
    特徴とするシート状粘着剤の貼合せ方法。
  2. 【請求項2】 前記被着面が、粗面であることを特徴と
    する請求項1に記載のシート状粘着剤の貼合せ方法。
  3. 【請求項3】 前記被着面が、繊維状の材質により形成
    されていることを特徴とする請求項1に記載のシート状
    粘着剤の貼合せ方法。
  4. 【請求項4】 前記粘着剤が、アクリル系粘着剤から形
    成されていることを特徴とする請求項1に記載のシート
    状粘着剤の貼合せ方法。
  5. 【請求項5】 前記粘着剤に対して高い溶解性を有する
    気体が、二酸化炭素であることを特徴とする請求項1に
    記載のシート状粘着剤の貼合せ方法。
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