JPH09235581A - 耐熱性潤滑油組成物 - Google Patents

耐熱性潤滑油組成物

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JPH09235581A
JPH09235581A JP30242296A JP30242296A JPH09235581A JP H09235581 A JPH09235581 A JP H09235581A JP 30242296 A JP30242296 A JP 30242296A JP 30242296 A JP30242296 A JP 30242296A JP H09235581 A JPH09235581 A JP H09235581A
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JP
Japan
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group
weight
lubricating oil
oil composition
bis
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Application number
JP30242296A
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English (en)
Inventor
Makoto Kanbara
誠 神原
Atsunao Kobori
敦尚 小堀
Yoshinobu Nakamura
良信 中村
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温条件下において、高度の耐熱・耐酸
化性を有し、かつ、耐熱・耐酸化性を損なうことなく、
耐摩耗性、耐苛重能に優れた耐熱性潤滑油組成物を提供
すること。 【解決手段】 ポリオールエステルとポリフェニルエー
テルとの混合物からなる基油に(a)一般式[I]: 【化1】 (式中、R1 、R2 およびR3 は、互いに同一であるか
または異なるものでもよく、各々水素原子または炭素数
1〜24の炭化水素基であり、x、yおよびzは互いに
同一であるかまたは異なるものでもよく、各々1〜4の
整数であり、mは1〜3の整数である。)で表されるポ
リフェニルチオエーテル、(b)酸性リン酸エステルア
ミン塩、および(c)リン酸エステルさらに(d)ベン
ゾトリアゾールまたはその誘導体を含有させてなる耐熱
性潤滑油組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性潤滑油組成
物に関するものであり、さらに詳しくは、合成系潤滑油
基油に、ポリフェニルチオエーテル、酸性リン酸エステ
ルアミン塩およびリン酸エステル、さらにベンゾトリア
ゾールを含有させてなる耐熱性潤滑油組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、機械装置および動力装置等の技術
進歩による高性能化、高効率化に伴い、苛酷な潤滑条件
に耐え得る高度の品質を具備した潤滑油が要求されてい
る。例えば、ジェットエンジンのほか、ガスタービン、
ターボエンジン等の自動車エンジンは高温度で運転され
るため、これらのエンジンに使用される潤滑油にとって
は高度の耐熱・耐酸化性が不可欠な品質とされている。
【0003】従って、耐熱・耐酸化性を充足させるた
め、従来、ポリオールエステルまたはポリフェニルエー
テル等が潤滑油基油として使用され、一般に、アミン
系、フェノール系または硫黄系の酸化防止剤が用いられ
ている。
【0004】しかしながら、ポリオールエステル基油に
上記の酸化防止剤を配合した潤滑油であっても、さら
に、高温下での苛酷な使用条件で用いた場合には粘度変
化、全酸価変化が著しく大きく、スラッジも多量生成す
るなど耐熱・耐酸化性にはなお難点がある。他方、上記
のポリフェニルエーテルは、摩耗試験において大きい摩
耗痕径を示すなど耐摩耗性を欠如し、実用的価値のある
耐熱性潤滑油が提供されるに至っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、上記の如き耐熱性潤滑油の開発状況に鑑み、苛酷な
使用条件、特に高温条件下において耐熱・耐酸化性に優
れ、併せて、耐摩耗性にも優れた耐熱性潤滑油組成物を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記課題を解決すべく鋭意検討を加えた結果、ポリオー
ルエステルとポリフェニルエーテルとの混合物からなる
潤滑油基油に、ポリフェニルチオエーテル、酸性リン酸
エステルアミン塩およびリン酸エステルを必須成分とし
て、さらにベンゾトリアゾールを含有させることにより
高度の耐熱・耐酸化性および耐摩耗性の双方の性能を有
する潤滑油組成物を得ることができることを見出し、こ
れらの知見に基いて本発明を完成するに到った。
【0007】かくして、本発明によれば、ポリオールエ
ステルとポリフェニルエーテルとを混合してなる潤滑油
基油に、(a)下記の一般式[I]
【0008】
【化3】 (上記一般式[I]において、R1 、R2 およびR3
は、互いに同一であるかまたは異なるものでもよく、各
々、水素原子または炭素数1〜24の炭化水素基であ
り、x、yおよびzは、互いに同一であるかまたは異な
るものでもよく、各々、1〜4の整数であり、mは1〜
3の整数である。)で表されるポリフェニルチオエーテ
ル、(b)酸性リン酸エステルアミン塩 および(c)
リン酸エステルを含有させたことを特徴とする耐熱性潤
滑油組成物が提供される。さらに、本発明によればポリ
オールエステルとポリフェニルエーテルとを混合してな
る潤滑油組成物基油に、(a)下記の一般式[I]
【0009】
【化4】 (上記一般式[I]において、R1 、R2 およびR3
は、互いに同一であるかまたは異なるものでもよく、各
々、水素原子または炭素数1〜24の炭化水素基であ
り、x、yおよびzは、互いに同一であるかまたは異な
るものでもよく、各々、1〜4の整数であり、mは1〜
3の整数である。)で表されるポリフェニルチオエーテ
ル、(b)酸性リン酸エステルアミン塩、(c)リン酸
エステル および(d)ベンゾトリアゾールまたはその
誘導体を含有させたことを特徴とする耐熱性潤滑油組成
物が提供される。さらに、好ましい実施の態様として、 ポリオールエステルとポリフェニルエーテルとを混
合してなる潤滑油基油に、潤滑油組成物全重量基準で、
(a)下記の一般式[I]
【0010】
【化5】 (上記一般式[I]において、R1 、R2 およびR3
は、互いに同一でるかまたは異なるものでもよく、各
々、水素原子または炭素数1〜24の炭化水素基であ
り、X、YおよびZは、互いに同一であるかまたは異な
るものでもよく、各々、1〜4の整数であり、mは1〜
3の整数である。)で表されるポリフェニルチオエーテ
ル0.05重量%〜10重量%、(b)酸性リン酸エス
テルアミン塩0.01重量%〜1重量% および(c)
リン酸エステル0.5重量%〜10重量%を含有させて
なる耐熱性潤滑油組成物、 ポリオールエステル20重量%〜80重量%とポリ
フェニルエーテル80重量%〜20重量%とを混合して
なる潤滑油基油に、潤滑油組成物全重量基準で、(a)
下記の一般式[I]
【0011】
【化6】 (上記一般式[I]において、R1 、R2 およびR3
は、互いに同一であるかまたは異なるものでもよく、各
々、水素原子または炭素数1〜24の炭化水素基であ
り、x、yおよびzは、互いに同一であるかまたは異な
るものでもよく、各々、1〜4の整数であり、mは1〜
3の整数である。)で表されるポリフェニルチオエーテ
ル0.05重量%〜10重量%、(b)酸性リン酸エス
テルアミン塩0.01重量%〜1重量% および(c)
リン酸エステル0.5重量%〜10重量%、さらに
(d)ベンゾトリアゾール0.01重量%〜0.3重量
%を含有させてなる耐熱性潤滑油組成物、 前記ポリフェニルエーテルが4個〜5個の芳香環を
有し、少なくとも1個の芳香環がメタ位にエーテル結合
を有するものである前記いずれかの耐熱性潤滑油組成
物、 ポリオールエステルとポリフェニルエーテルとを混
合してなる潤滑油基油に、潤滑油組成物全重量基準で
(a)下記の一般式[II]
【0012】
【化7】 (上記一般式[II]において、mは1〜3の整数であ
る。)で表されるポリフェニルチオエーテル0.05重
量%〜10重量%、(b)酸性リン酸エステルアミン塩
0.01重量%〜1重量%、および(c)リン酸エステ
ル0.5重量%〜10重量%、さらに(d)ベンゾトリ
アゾール0.01重量%〜0.3重量%を含有させてな
る耐熱性潤滑油組成物、 一般式[II]で表されるポリフェニルチオエーテ
ルは、m−ビス(フェニルメルカプト)ベンゼン(m−
3P2T)およびビス(m−フェニルメルカプトフェニ
ル)サルファイド(m,m−4P3T)である前記いず
れかの耐熱性潤滑油組成物を提供することができる。
【0013】以上述べたように本発明の特異性の一つ
は、ポリオールエステルとポリフェニルエーテルとを混
合した潤滑油基油に特定のポリフェニルチオエーテル、
酸性リン酸エステルアミン塩およびリン酸エステルさら
にベンゾトリアゾールとを混合することにより各添加剤
の特異な組合せと潤滑油基油との相互作用により腐蝕酸
化安定度試験で評価される耐熱・耐酸化性が阻害される
ことなく、耐摩耗性、加えて耐苛重能が向上するという
知見を得たことに基づくものである。
【0014】潤滑油組成物の耐熱・耐酸化性は、腐蝕酸
化安定度試験による特定条件下における酸化処理前後の
粘度変化、全酸価変化金属片重量変化、および酸化処理
後のスラッジ生成量により判定され、耐摩耗性は四球摩
耗試験による摩耗痕径により、耐苛重能は四球極圧性試
験による最大非焼付重量により評価される。また、耐熱
性はパネルコーキング試験コーキング量によっても判定
される。
【0015】以下、本発明について詳細に説明する。潤滑油基油 本発明の耐熱性潤滑油組成物の基油としては、ポリオー
ルエステルとポリフェニルエーテルとを混合したものが
用いられる。
【0016】ポリオールエステルとしては、炭素数5〜
30のヒンダードアルコールと脂肪酸とのエステルが用
いられる。ヒンダードアルコールとしては、例えば、ネ
オペンチルグリコール、2,2−ジエチルプロパン−
1,3−ジオール、2,2−ジブチルプロパン−1,3
ジオール、2−メチル−2−プロピルプロパン−1,3
ジオール、2−エチル−2−ブチルプロパン−1,3ジ
オール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、ジトリメチロールプロパン、トリトリメチロールプ
ロパン、テトラトリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリス
リトール、テトラペンタエリスリトール、ペンタペンタ
エリスリトール等が挙げられ、その一種または二種以上
が用いられる。好ましいヒンダードアルコールは、炭素
数5〜10のものであり、特にペンタエリスリトールが
好適である。
【0017】脂肪酸としては、炭素数4〜10の直鎖状
または分岐状脂肪酸が用いられる。直鎖状脂肪酸として
は、例えば、n−ブタン酸、n−ペンタン酸、n−ヘキ
サン酸、n−ヘプタン酸、n−オクタン酸、n−ノナン
酸、n−デカン酸等が挙げられ、その一種または二種以
上が用いられる。また、分岐状脂肪酸としては、例え
ば、2−メチルプロパン酸、2−メチルブタン酸、3−
メチルブタン酸、2,2−ジメチルプロパン酸、2−エ
チルブタン酸、2,2−ジメチルブタン酸、2,3−ジ
メチルブタン酸、2−エチルペンタン酸、2,2−ジメ
チルペンタン酸、2−エチル−2−メチルブタン酸、3
−メチルへキサン酸、2−メチルヘプタン酸、2−エチ
ルヘキサン酸、2−プロピルペンタン酸、2,2−ジメ
チルヘキサン酸、2−エチル−2−メチルペンタン酸、
2−メチルオクタン酸、2,2−ジメチルヘプタン酸、
2−エチルヘプタン酸、2−メチルノナン酸、2,2−
ジメチルオクタン酸、2−メチルノナン酸、2−エチル
オクタン酸の分岐状脂肪酸が挙げられ、その一種または
二種以上が用いられる。好ましい脂肪酸は、炭素数4〜
10のものであり、特に4〜6のものが好ましい。
【0018】上記のヒンダードエステルは、従来から採
用されている製造方法、例えば、(a)ヒンダードアル
コールと脂肪酸とを無触媒または酸性触媒の存在下にお
いて脱水縮合により直接エステル化する方法、(b)脂
肪酸塩化物を調製し、これとヒンダードアルコールとを
反応させる方法、および(c)低級アルコールと脂肪酸
とのエステルとヒンダードアルコールとのエステル交換
反応等を採用することができる。
【0019】本発明のポリオールエステルの具体例を例
示すると次の如くである(以下、ネオペンチルグリコー
ルをNPG、トリメチロールプロパンをTMP、ペンタ
エリスリトールをPEと略記する。)。
【0020】すなわち、NPG・ジ(n−ブタノエー
ト)、NPG・ジ(2−メチルプロパノエート)、NP
G・ジ(n−ペンタノエート)、NPG・ジ(2−メチ
ルブタノエート)、NPG・ジ(n−ヘキサノエー
ト)、NPG・ジ(2−エチルブタノエート)、NPG
・ジ(3−エチルブタノエート)、NPG・ジ(n−ヘ
プタノエート)、NPG・ジ(2−エチルペンタノエー
ト)、NPG・ジ(n−オクタノエート)、NPG・ジ
(2−エチルヘキサノエート)、NPG・ジ(n−ノナ
ネート)、NPG・ジ(イソノナネート)、NPG・ジ
(n−デカノエート)、NPG・ジ[混合(n−ヘキサ
ノエート、n−ブタノエート)]、NPG・ジ[混合
(n−ヘキサノエート、n−ペンタノエート]、NPG
・ジ[混合(n−ブタノエート、n−ヘプタノエー
ト)]、TMP・トリ(n−ブタノエート)、TMP・
トリ(2−メチルプロパノエート)、TMP・トリ(n
−ペンタノエート)、TMP・トリ(2−メチルブタノ
エート)、TMP・トリ(n−ヘキサノエート)、TM
P・トリ(3−エチルブタノエート)、TMP・トリ
(n−ヘプタノエート)、TMP・トリ(2−エチルペ
ンタノエート)、TMP・トリ(n−オクタノエー
ト)、TMP・トリ(2エチルヘキサノエート)、TM
P・トリ(n−ノナネート)、TMP・トリ(イソノナ
ネート)、TMP・トリ(n−デカノエート)、TMP
・トリ(イソデカノエート)、TMP・トリ[混合(n
−ブタノエート、n−ヘキサノエート)]、PE・テト
ラ(n−ブタノエート)、PE・テトラ(2−メチルプ
ロパノエート)、PE・テトラ(n−ペンタノエー
ト)、PE・テトラ(2−メチルブタノエート)、PE
・テトラ(2−メチルブタノエート)、PE・テトラ
(2,2−ジメチルプロパノエート)、PE・テトラ
(n−ヘキサノエート)、PE・テトラ(2−エチルブ
タノエート)、PE・テトラ(2,2−ジメチルブタノ
エート)、PE・テトラ(n−ヘプタノエート)、PE
・テトラ(2−エチルペンタノエート)、PE・テトラ
(n−オクタノエート)、PE・テトラ(2−エチルヘ
キサノエート)、PE・テトラ(n−ノナネート)、P
E・テトラ(イソノナネート)、PE・テトラ(n−デ
カノエート)、PE・テトラ(イソデカノエート)、P
E・テトラ[混合(n−ペンタノエート、イソペンタノ
エート、n−ヘキサノエート、n−ブタノエート)]、
PE・テトラ[混合(n−ペンタノエート、イソペンタ
ノエート、n−ヘプタノエート、n−ノナネート)]、
その他PEと炭素数が4〜10の直鎖状及び分岐状脂肪
酸を含有する混合物とのエステル等を例示することがで
きる。本発明によれば、ポリオールエステルとして、ペ
ンタエリスリトールと炭素数4〜12の脂肪酸とのエス
テル、特に、ペンタエリスリトールと炭素数4〜6の脂
肪酸とのエステル、すなわち、PE・テトラ(n−ブタ
ノエート)、PE・テトラ(n−ペンタノエート)、P
E・テトラ(n−ヘキサノエート)等が好ましい。
【0021】本発明において潤滑油基油として用いられ
るポリフェニルエーテルは、芳香環を酸素原子で結合し
た構造のものであり、分子内に芳香環を4個〜5個有す
るものであって、例えば、ビス(m−フェノキシフェノ
キシ)エーテル(m,m−4P3E)、m−フェノキシ
フェノキシp−フェノキシフェニルエーテル(m,p−
4P3E)、m−フェノキシフェニルo−フェノキシフ
ェニルエーテル(m,o−4P3E)、ビス(p−フェ
ノキシフェノキシ)エーテル(p,p−4P3E)、p
−フェノキシフェニルo−フェノキシフェニルエーテル
(p,o−4P3E)、ビス(o−フェノキシフェノキ
シ)エーテル(o,o−4P3E)、ビス(フェノキシ
フェニル)エーテル異性体混合物(mix−4P3
E)、m−フェノキシフェノキシm−ビフェニル(m,
m−4P2E)、m−ビス(m−フェノキシフェノキ
シ)ベンゼン(m,m,m−5P4E)、1−(m−フ
ェノキシフェノキシ)−3−(p−フェノキシフェノキ
シ)ベンゼン(m,m,p−5P4E)、p−ビス(m
−フェノキシフェノキシ)ベンゼン(m,p,m−5P
4E)、1−(m−フェノキシフェノキシ)−4−(p
−フェノキシフェノキシ)ベンゼン(m,p,p−5P
4E)、m−ビス(p−フェノキシフェノキシ)ベンゼ
ン(p,m,p−5P4E)、p−ビス(p−フェノキ
シフェノキシ)ベンゼン(p,p,p−5P4E)、o
−ビス(m−フェノキシフェノキシ)ベンゼン(m,
o,m−5P4E)、m−ビス(o−フェノキシフェノ
キシ)ベンゼン(o,m,o−5P4E)、p−ビス
(o−フェノキシフェノキシ)ベンゼン(o,p,o−
5P4E)、o−ビス(o−フェノキシフェノキシ)ベ
ンゼン(o,o,o−5P4E)およびビス(フェノキ
シフェノキシ)ベンゼン異性体混合物(mix−5P4
E)が挙げられ、これらのうち常態で液状のものの一種
または二種以上が用いられる。
【0022】特に好ましいポリフェニルエーテルとして
は、m−フェノキシフェノキシm−ビフェニル(m,m
−4P2E)またはm−ビス(m−フェノキシフェノキ
シ)ベンゼン(m,m−5P4E)を主体とした異性体
混合物(mix−5P4E)等が挙げられる。
【0023】潤滑油基油としてのポリオールエステルと
ポリフェニルエーテルは、ポリオールエステル20重量
%〜80重量%とポリフェニルエーテル80重量%〜2
0重量%の割合で混合される。好ましい混合割合は、ポ
リオールエステル30重量%〜80重量%に対してポリ
フェニルエーテル70重量%〜20重量%であり、特に
好ましい混合割合は、前者30重量%〜70重量%対し
後者70重量%〜30重量%である。ポリオールエステ
ルとポリフェニルエーテルを上記の混合範囲内に設定す
ることにより、要求粘度が充足され、耐熱・耐酸化性と
耐摩耗性の両者が共に優れた潤滑油組成物を得ることが
できる。
【0024】潤滑油基油の粘度は、用途によって異なる
が、通常、100℃における動粘度が2mm2 /s〜3
0mm2 /sであり、特に3mm2 /s〜10mm2
sのものが好ましい。動粘度が2mm2 /s未満では潤
滑性が欠如し焼付が生じやすくなり、他方、30mm2
/sを超えると流動性が低下し潤滑油としての機能が低
下する。
【0025】前記ポリオールエステルとしては、例えば
市販の日本油脂株式会社製エステル油ユニスターCA1
64および旭電化工業株式会社製LX923等を利用す
ることができ、また、ポリフェニルエーテルとしては、
市販のm−フェノキシフェノキシm−ビフェニル(m−
4P2E)(株式会社松村石油研究所製S3103)、
m−ビス(m−フェノキシフェノキシ)ベンゼン(m−
5P4E)(株式会社松村石油研究所製S3105)を
用いることができる。潤滑油添加剤 本発明の耐熱性潤滑油組成物に用いられるポリフェニル
チオエーテルは、芳香環を硫黄原子で結合した構造のも
のであり、下記の一般式[I]
【0026】
【化8】 で表される。
【0027】上記一般式[I]において、R1 、R2
よびR3 は、互いに同一であるかまたは異なるものでも
よく、各々、水素原子または炭素数1〜24の炭化水素
基である。R1 、R2 およびR3 のすべてが水素原子の
化合物は炭化水素基非置換ポリフェニルチオエーテルを
表す。炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜24の
直鎖状または分岐状アルキル基;炭素数2〜24の直鎖
状または分岐状アルケニル基;炭素数6〜24のシクロ
アルキル基;炭素数6〜24のアリール基等が挙げられ
る。アリール基は、置換基として炭素数1〜12のアル
キル基または2〜12のアルケニル基を有していてもよ
い。好ましい炭化水素基は、炭素数6〜20のアルキル
基であり、具体的には、n−ヘキシル基、n−ヘプチル
基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n
−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、
n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサ
デシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、
n−ノナデシル基、n−エイコシル基等およびこれらの
異性体または分岐を有するものが用いられる。特に炭素
数8〜18のものが好ましい。炭化水素基は芳香環のい
ずれの位置に結合したものでもよい。
【0028】上記一般式[I]において、x、yおよび
zは、互いに同一であるかまたは異なるものでもよく、
各々、1〜4の整数である。
【0029】上記一般式[I]において、mは1〜3の
整数であり、本発明のポリフェニルチオエーテルには3
個〜5個の芳香環を含有する化合物が包含される。
【0030】また、ポリフェニルチオエーテルのチオエ
ーテル結合は、芳香環のいずれかの位置で結合するもの
でもよいが、流動性保持の観点から、メタ位で結合する
ものが好適である。
【0031】従って、一般式[I]で表されるポリフェ
ニルチオエーテルとしては、炭化水素非置換ポリフェニ
ルチオエーテルおよび炭化水素置換ポリフェニルチオエ
ーテルのいずれもが用いられる。
【0032】炭化水素非置換ポリフェニルチオエーテル
は、次の一般式[II]:
【0033】
【化9】 (上記一般式[II]において、mは1〜3の整数であ
る。)で表され、本発明にとって、耐熱・耐酸化性およ
び耐摩耗性の改良の観点から、特に、好ましい化合物で
ある。
【0034】炭化水素非置換ポリフェニルチオエーテル
を具体的に例示すれば、次の如きものである。すなわ
ち、m−ビス(フェニルメルカプト)ベンゼン(m−3
P2T)、o−ビス(フェニルメルカプト)ベンゼン
(o−3P2T)、p−ビス(フェニルメルカプト)ベ
ンゼン(p−3P2T)、ビス(フェニルメルカプト)
ベンゼン異性体混合物(mix−3P2T)、ビス(m
−フェニルメルカプトフェニル)サルフェイド(m,m
−4P3T)、ビス(o−フェニルメルカプトフェニ
ル)サルファイド(o,o−4P3T)、ビス(p−フ
ェニルメルカプトフェニル)サルファイド(p,p−4
P3T)、m−フェニルメルカプトフェニルp−フェニ
ルメルカプトフェニルサルファイド(m,p−4P3
T)、m−フェニルメルカプトフェニルo−フェニルメ
ルカプトフェニルサルファイド(m,o−4P3T)、
p−フェニルメルカプトフェニルo−フェニルメルカプ
トフェニルサルファイド(p,o−4P3T)、ビス
(フェニルメルカプトフェニル)サルファイド異性体混
合物(mix−4P3T)、m−ビス(m−フェニルメ
ルカプトフェニルメルカプト)ベンゼン(m,m,m−
5P4T)、1−(m−フェニルメルカプトフェニルメ
ルカプト)−3−(p−フェニルメルカプトフェニルメ
ルカプト)ベンゼン(m,m,p−5P4T)、p−ビ
ス(m−フェニルメルカプトフェニルメルカプト)ベン
ゼン(m,p,m−5P4T)のほか、ビス(フェニル
メルカプトフェニルメルカプト)ベンゼン異性体混合物
(mix−5P4T)等が挙げられる。
【0035】また、炭化水素置換ポリフェニルチオエー
テルの具体例として、前記の如き炭素数6〜20のアル
キル基を分子内に1個〜3個結合させて得られるモノ、
ジまたはトリアルキル化ポリフェニルチオエーテルが挙
げられる。例えば、モノアルキル化m−ビス(フェニル
メルカプト)ベンゼン(R−m−3P2T)、ジアルキ
ル化m−ビス(フェニルメルカプト)ベンゼン(R2
m−3P2T)、トリアルキル化m−ビス(フェニルメ
ルカプト)ベンゼン(R3 −m−3P2T)のほか、ビ
ス(m−フェニルメルカプトフェニル)サルファイド
(m,m−4P3T)、m−ビス(m−フェニルメルカ
プトフェニルメルカプト)ベンゼン(m,m,m−5P
4T)のアルキル化物が例示される。
【0036】上記炭化水素非置換ポリフェニルチオエー
テルおよび炭化水素置換ポリフェニルチオエーテルは、
常態で液状のものをその一種または二種以上が用いられ
る。上記例示の化合物のなかでも本発明の潤滑油組成物
にとって炭化水素非置換ポリフェニルチオエーテルであ
るm−ビス(フェニルメルカプト)ベンゼン(m−3P
2T)、o−ビス(フェニルメルカプト)ベンゼン(o
−3P2T)、p−ビス(フェニルメルカプト)ベンゼ
ン(p−3P2T)、ビス(m−フェニルメルカプトフ
ェニル)サルファイド(m,m−4P3T)およびm−
ビス(m−フェニルメルカプトフェニルメルカプト)ベ
ンゼン(m,m,m−5P4T)等が前述したように耐
熱・耐酸化性および耐摩耗性の改善の観点から特に有用
である。
【0037】ポリフェニルチオエーテルの含有量は、基
油に対し、組成物全重量基準で、0.05重量%〜10
重量%、好ましくは、0.08重量%〜8重量%、さら
に好ましくは0.1重量%〜5重量%である。
【0038】次に、上記ポリフェニルチオエーテルの製
造方法を、m−ビス(フェニルメルカプト)ベンゼンを
例にとって説明すると、先ず、チオフェノール金属塩お
よびm−ジハロベンゼンを銅触媒の存在下において反応
させることにより、m−ビス(フェニルメルカプト)ベ
ンゼンを生成させる(前段反応)。m−ビス(フェニル
メルカプト)ベンゼン(m−3P2T)は、この前段反
応の生成物から所望留分を採取することにより得ること
ができる。
【0039】炭化水素置換m−ビス(フェニルメルカプ
ト)ベンゼンを調製するには上記のm−ビス(フェニル
メルカプト)ベンゼンをルイス酸触媒の存在下において
α−オレフィンと反応させることによりアルキル化m−
ビス(フェニルメルカプト)ベンゼンを生成させること
ができる(後段反応)。
【0040】前段反応においては、極性溶媒として、N
−メチル−2−ピロリドン、N−プロピル−2−ピロリ
ドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等
が用いられ、チオフェノール金属塩としては、チオフェ
ノールナトリウム塩、チオフェノールカリウム塩等が用
いられる。また、銅触媒としては塩化第一銅、塩化第二
銅の如き銅塩化物、酸化第一銅、酸化第二銅の如き銅酸
化物等が使用される。m−ジハロゲノベンゼンとして、
m−ジブロモベンゼン、m−ジクロロベンゼンが挙げら
れる。チオフェノール金属塩とm−ジハロゲノベンゼン
とは3:1〜2:1の割合で混合され、160℃〜21
0℃の温度で反応に供される。後段反応では前段反応で
得られたm−ビス(フェニルメルカプト)ベンゼン1モ
ルに対し0.3モル〜3モルのα−オレフィンが混合さ
れ、80℃〜100℃の温度で反応に供される。後段反
応で用いるルイス酸触媒としては、フッ化ホウ素、塩化
アルミニウム等が好ましい。
【0041】上記の如くして得られた反応生成物から、
減圧蒸留等の方法により、所定の留分を採取し、アルキ
ル化m−ビス(フェニルメルカプト)ベンゼン(R−m
−3P2T)を単離することができる。
【0042】本発明の耐熱性潤滑油組成物に用いられる
酸性リン酸エステルアミン塩は、一般式[III]:
【0043】
【化10】 および一般式[IV]
【0044】
【化11】 で表される酸性リン酸エステル成分とアミン化合物との
反応生成物であり、酸性リン酸エステル成分として、一
般式[III]の化合物または一般式[IV]の化合物
を各々単独で用いることができるが、通常、その混合物
が用いられる。
【0045】上記一般式[III]および[IV]にお
いて、R4 およびR5 は、互いに同一であるかまたは異
なるものでもよく、各々、炭素数4〜20の炭化水素基
である。炭化水素基としては、短素数4〜20の直鎖状
または分岐状アルキル基;炭素数4〜20の直鎖状また
は分岐状アルケニル基;炭素数6〜20のアリール基、
直鎖状または分岐状アルキル基を有するアルキルアリー
ル基またはアリールアルキル基を挙げることができる。
具体的には、R4 およびR5 としては、例えば、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、
トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキ
サデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデ
シル基、エイコシル基などのアルキル基;ブテニル基、
ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニ
ル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデ
セニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキ
サデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、
ノナデセニル基、エイコセニル基等のアルケニル基;フ
ェニル基、ナフチル基等のアリール基、トリル基、エチ
ルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル
基、ペンチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチ
ルフェニル基、オクチルフェニル基等のアルキルアリー
ル基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピ
ル基、フェニルブチル基等のアリールアルキリ基を挙げ
ることができる。また、これらの炭化水素基には、各々
異性体が包含される。
【0046】本発明によれば、上記一般式[III]お
よび[IV]において表される酸性リン酸エステル成分
としては、R4 およびR5 が炭素数8〜18の直鎖状ま
たは分岐状アルキル基またはアルケニル基である化合物
が好ましい。
【0047】本発明において、酸性リン酸エステルの好
ましい化合物として、具体的にはジブチルアシッドホス
フェート、ジヘキシルアシッドホスフェート、ジ2−エ
チルヘキシルアシッドホスフェート、ジデシルアシッド
ホスフェート、ジドデシルアシドホスフェート(ジラウ
リルアシッドホスフェート)、トリデシルアシッドホス
フェート、ジオクタデシルアシッドホスフェート(ジス
テアリルアシッドホスフェート)、ジ9−オクタデセニ
ルアシッドホスフェート(ジオレイルアシッドホスフェ
ート)等およびこれらの混合物を例示することができ
る。
【0048】酸性リン酸エステル成分と反応させるアミ
ン化合物としては炭素数6〜20の炭化水素基を有する
第1級または第2級アミンを挙げることができる。炭化
水素基としては、例えば、炭素数6〜20の直鎖状また
は分岐状アルキル基;炭素数6〜20の直鎖状または分
岐状アルキル基;炭素数6〜20のアリール基、直鎖状
または分岐状アルキル基を有するアルキルアリール基、
アリールアルキル基を列挙することができる。
【0049】具体的には、例えば、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、
テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘ
プタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコ
シル基等のアルキル基;ブテニル基、ペンテニル基、ヘ
キセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル
基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル貴、テト
ラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、
ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル
基、エイコセニル基等のアルケニル基;フェニル基、ナ
フチル基等のアリール基、トリル基、エチルフェニル
基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ペンチル
フェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル
基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフ
ェニル基、ドデシルフェニル基、トリデシルフェニ基、
テトラデシルフェニル基、ペンタデシルフェニル基、ヘ
キサデシフェニル基、ヘプタデシルフェニル基、オクタ
デシルフェニル基、ノナデシルフェニル基等のアリキル
アリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニル
プロピル基、フェニルブチル基等のアリールアルキル基
を挙げることができる。これらの炭化水素基には、各々
異性体が包含される。
【0050】本発明において、好ましい酸性リン酸エス
テルアミン塩としては、メチルアシッドホスフェートと
炭素数10〜14のトリアルキルアミンとの反応生成
物、ブチルアシッドホスフェートとドデシルフェニルア
ミンとの反応生成物、ブチルアシッドホスフェートとア
ルキル芳香族アミンとの反応生成物、ヘキシルアシッド
ホスフェートとジトリデシルアミンとの反応生成物、オ
クチルアシッドホスフェートとオレイルアミンとの反応
生成物、i−C8 〜C10アルキルアシッドホスフェート
とオレイルアミンとの反応生成物等を例示することがで
きる。特にイソオクチルアシッドホスフェートアミン塩
[i−C817O)2 P(OH)OとC1633NH2
反応生成物]、2−エチルヘキシルアシッドホスフェー
トアミン塩[(C817O)2 P(O)OH+C817
OP(O)(OH)2 とイソトリデシルアミンとの反応
生成物]、ジ−9−オクタデセニルアシッドホスフェー
トアミン塩(ジオレイルアシッドホスフェートアミン
塩)等が好ましい。
【0051】また、上記の酸性リン酸エステルアミン塩
のほか酸性亜リン酸エステルアミン塩も組合わせて用い
ることができる。アミン塩の調製に用いられる酸性亜リ
ン酸エステルとしては、例えば、ジ−2−エチルヘキシ
ルハイドロジェンホスファイト、ジデシルハイドロジェ
ンホスファイト、ジドデシルハイドロジェンホスファイ
ト(ジラウリルハイドロジェンホスファイト)、ジオク
タデシルハイドロジェンホスファイト(ジステアリルハ
イドロジュンホスファイト)、ジ−9−オクタデセニル
ハイドロジェンホスファイト(ジオレイルハイドロジェ
ンホスファイト)、ジフェニルハイドロジェンホスファ
イト等を挙げることができる。
【0052】上記の酸性リン酸エステルアミン塩の含有
量は、潤滑油組成物中全重量基準で0.01重量%〜1
重量%、好ましくは0.01重量%〜0.7重量%、さ
らに好ましくは、0.01重量%〜0.5重量%とされ
る。この含有量範囲においてポリフェニルチオエーテル
と中性リン酸エステルとを組み合わせて使用した場合
に、耐熱・耐酸化性を損なうことなく、良好な耐摩耗
性、耐苛重能を発揮することができる。
【0053】本発明の潤滑油組成物に用いられるリン酸
エステルは、次の一般式[V]で表される化合物が好ま
しい。
【0054】
【化12】 上記一般式[V]において、R6 〜R8 は、互いに同一
であってもまたは相異なるものであってもよく、各々、
炭素数1〜18の炭化水素基であり、例えば、炭素数1
〜18の直鎖状または分岐状アルキル基;炭素数2〜1
8の直鎖状または分岐状アルケニル基、炭素数6〜18
のシクロアルキル基;炭素数6〜18のアリール基が挙
げられる。アリール基は炭素数1〜12のアルキル基を
有していてもよい。
【0055】具体的には、R6 、R7 およびR8 として
は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシルキ基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、
トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキ
サデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等のアル
キル基;プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘ
キセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル
基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、テト
ラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、
ヘプタデセニル基、オクタデセニル基等のアルケニル
基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基、トリル
基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフ
ェニル基、ペンチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、
ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基等のアルキル
アリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニル
プロピル基、フェニルブチル基等のアリールアルキル基
を挙げることができる。好ましいリン酸エステルとして
は、上記一般式[V]のR6 〜R8 がアリール基である
トリアリールホスフェート等が用いられる。また、トリ
アリールホスフェートを具体的に例示すると、ベンジル
ジフェニルホスフェート、トリフェニルホスフェート、
トリクレジルホスフェート、エチルジフェニルホスフェ
ート、クレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルフ
ェニルホスフェート、プロピルフェニルジフェニルホス
フェート、ジプロピルフェニルジフェニルホスフェー
ト、ジ(プロピルフェニル)フェニルホスフェート、ト
リ(プロピルフェニル)ホスフェート等を挙げることが
でき、その一種または二種以上が用いられるが、特に好
ましいトリアリールホスフェートはトリクレジルホスフ
ェートである。
【0056】リン酸エステルの含有量は、潤滑油組成物
全重量基準で、0.5重量%〜10重量%であり、好ま
しくは、1重量%〜6重量%、さらに好ましくは、1.
5重量%〜4重量%である。
【0057】本発明の潤滑油組成物に用いられるベンゾ
トリアゾールおよびその誘導体としては、次の一般式
[VI]で表される化合物が好ましい。
【0058】
【化13】 上記一般式[VI]において、R9 は、水素原子または
炭素数1〜10の炭化水素基である。炭化水素基として
は、例えば、炭素数1〜10の直鎖状または分岐状アル
キル基;炭素数2〜10の直鎖状または分岐状アルケニ
ル基を挙げることができ、アルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル
基およびこれらの異性体または分岐を有するアルキル基
を用いることができ、特に好ましいアルキル基は炭素数
1〜5を有するものである。また、nは1〜3の整数で
ある。R10は、水素原子、炭素数1〜16の炭化水素基
またはホスフェート誘導体である。炭化水素基としては
炭素数1〜16の直鎖状または分岐状アルキル基;炭素
数2〜16直鎖状または分岐状アルケニル基を挙げるこ
とができる。アルキル基には−NRab が結合したも
のが好ましい。ここで、Ra 、Rb は各々炭素数1〜2
0の直鎖状または分岐状アルキル基である。特に好まし
いアルキル基は炭素数10以上の直鎖状のものであり、
分岐状のものとしては炭素数6以上のものを挙げること
ができる。具体的には、ベンゾトリアゾールのほかアル
キル化ベンゾトリアゾール、例えば、メチルベンゾトリ
アゾール、ジメチルベンゾトリアゾール、エチルベンゾ
トリアゾール等を用いることができる。またベンゾトリ
アゾール誘導体として次の化学式[VII]
【0059】
【化14】 で表される化合物を用いることができる。式中Ra およ
びRb は各々同一でもまたは異なってもよく、炭素数1
〜20のアルキル基であり、好ましくは、炭素数11〜
18の直鎖状アルキル基または炭素数5〜10の分岐状
アルキル基である。
【0060】ベンゾトリアゾールおよびその誘導体の含
有量は、潤滑油組成物全重量基準で、0.01重量%〜
0.3重量%であり、好ましくは、0.01重量%〜
0.2重量%、さらに好ましくは0.01重量%〜0.
1重量%である。
【0061】ベンゾトリアゾールの添加により腐蝕酸化
安定度試験で示されるように酸化安定性をさらに向上さ
せることができる。
【0062】また、必要に応じ酸化防止剤としてジアリ
ールアミン類が用いられる。ジアリールアミン類として
は、次の一般式[VIII]:
【0063】
【化15】 および/または一般式[IX]:
【0064】
【化16】 で表される化合物が用いられる。
【0065】上記一般式[VIII]および[IX]に
おいて、R11〜R18は、各々、水素原子または炭素数1
〜18の炭化水素基であり、互いに、同一であるかまた
は異なるものでもよい。該炭化水素基としては、炭素数
1〜18の直鎖状または分岐状アルキル基;炭素数2〜
18の直鎖状または分岐状アルケニル基;炭素数6〜1
8のシクロアルキル基;炭素数6〜18のアリール基等
が挙げられ、アリール基は炭素数1〜12のアルキル基
またはアルケニル基を含有するものであってもよい。
【0066】具体的には、ジフェニルアミン、p,p’
−ジブチルジフェニルアミン、p,p’−ジペンチルジ
フェニルアミン、p,p’−ジヘキシルジフェニルアミ
ン、p,p’−ジヘプチルジフェニルアミン、p,p’
−ジオクチルジフェニルアミン、p,p’−ジノニルジ
フェニルアミン、モノオクチルジフェニルアミン、モノ
ノニルジフェニルアミン、テトラブチルジフェニルアミ
ン、テトラヘキシルジフェニルアミン、テトラオクチル
ジフェニルアミン、テトラノニルジフェニルアミン、炭
素数4〜9の混合アルキルジフェニルアミン、フェニル
−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミ
ン、ブチルフェニル−α−ナフチルアミン、ブチルフェ
ニル−β−ナフチルアミン、ペンチルフェニル−α−ナ
フチルアミン、ペンチルフェニル−β−ナフチルアミ
ン、ヘキシルフェニル−α−ナフチルアミン、ヘキシル
フェニル−β−ナフチルアミン、ヘプチルフェニル−α
−ナフチルアミン、ヘプチルフェニル−β−ナフチルア
ミン、オクチルフェニル−α−ナフチルアミン、オクチ
ルフェニル−β−ナフチルアミン、ノニルフェニル−α
−ナフチルアミン、ノニルフェニル−β−ナフチルアミ
ン等が挙げられる。
【0067】前記一般式[VIII]で表されるジアリ
ールアミン類の好ましいものとしては、p,p’−ジオ
クチルジフェニルアミンを挙げることができ、他方、前
記一般式[IX]で表されるジアリールアミン類の好ま
しいものとしては、フェニル−α−ナフチルアミンおよ
びアルキルフェニル−α−ナフチルアミンを挙げること
ができる。
【0068】前記一般式[VIII]で表されるジアリ
ールアミン類はその一種を用いてもよいし、二種以上組
み合わせて用いてもよく、また前記一般式[IX]で表
されるジアリールアミン類はその一種を用いてもよい
し、二種以上組み合わせて用いてもよく、一般式[VI
II]および[IX]で表されるジアリールアミン類を
組み合わせて用いてもよい。一般式[VIII]で表さ
れるジアリールアミン類と一般式[IX]で表されるジ
アリールアミン類は、重量比10:90ないし90:1
0、好ましくは20:80ないし80:20の割合で混
合して用いられる。好適な具体例としては、p,p’−
ジオクチルジフェニルアミンとフェニル−α−ナフチル
アミンとの重量比40:60ないし60:40の組合せ
が挙げられる。
【0069】ジアリールアミン類の含有量は組成物全重
量基準で0.01重量%〜10重量%、好ましくは、
0.1重量%〜6重量%の範囲である。
【0070】上記の添加剤(a)、(b)および(c)
のうち、いずれか少なくとも一種の添加剤成分を欠く場
合または各添加剤の含有量が潤滑油組成物中上記の範囲
未満である場合には、耐熱・耐酸化性が十分得られず、
また耐摩耗性、耐苛重能にも難点が生じ実用的価値を欠
如する。他方、含有量が上記範囲を超えても含有量の増
加に相応する効果が得られず、従って経済的でないばか
りでなく、基油の特性を生かすことができないという問
題が生ずる。
【0071】本発明の耐熱性潤滑油組成物には必要に応
じて、通常、潤滑油に用いられるその他の添加剤を適宜
添加することができる。
【0072】本発明の耐熱性潤滑油組成物は、高温下で
苛酷な条件のもとで作用効果を十分発揮することがで
き、ジェットエンジン油、ターボチャージャーエンジン
油、超耐熱断熱エンジン油としても使用可能である。
【0073】
【発明の実施の態様】本発明によれば、炭素数5〜10
のヒンダードアルコールと炭素数4〜10の脂肪酸との
エステルおよびポリフェニルエーテルを混合してなる基
油に、組成物全重量基準で、 (a)3環または4環のポリフェニルチオエーテル 1
重量%〜3重量% (b)酸性リン酸エステルアミン塩 0.01重量%〜
0.5重量% (c)リン酸エステル 1.5重量%〜4重量%を添加
し、さらに(d)ベンゾトリアゾール 0.01重量%
〜0.1重量%を添加することにより得られた耐熱性潤
滑油組成物が提供される。
【0074】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例を以って
詳細に説明するが、本発明は、これらによって限定され
るものではない。
【0075】本発明の潤滑油組成物の性能評価に用いた
腐蝕酸化安定度試験、耐摩耗性試験および極圧性試験に
ついて以下に説明する。腐蝕酸化安定度試験(COS試験) USAF MIL−L−23699規格に準拠して定め
られたものであり、試料油を100ml採り、酸化触媒
としてAg、Al、Fe、Tiの金属片を用い、230
℃の温度で72時間、毎時5リットルの割合で空気を吹
き込み、酸化処理を行なった後、酸化処理前後の金属片
重量変化、粘度変化、全酸価変化および酸化処理後のス
ラッジ生成量を測定する。
【0076】上記試験項目中、金属片重量変化は、金属
片の重量変化/表面積について±0.2mg/cm2
下を合格とする。粘度変化は40℃における動粘度変化
率(%)であり、全酸価変化は全酸価(mgKOH/
g)の差である。スラッジ生成量は酸化処理後の試料油
をミリポア社製の孔径10μmのフィルターで濾過した
後の残留分の試料油100mlに対する重量(mg/1
00ml)である。耐摩耗性試験 シェル四球試験機を用いて、下記の試験条件でASTM
D4172にしたがい試験し、試験球の摩耗痕径を測
定する。試験球は、下記の二種の材質のものを各実施例
で示すように回転球と固定球として用いる。試験開始3
0分後の3個の固定球の摩耗痕直径(mm)を各々測定
し、その平均値を求める。
【0077】 試験条件 温度(℃) :80 荷重(Kgf) :30 回転数(rpm):1,200 試験球 :M−50(耐熱鋼) SUJ−2(高炭素クロム鋼) 極圧性試験 シェル四球EP試験機を用いて、ASTM D2783
にしたがい耐荷重能として最大非燒付重量を測定する。
【0078】実施例1 潤滑油基油としてペンタエリスリトールとn−ペンタン
酸とのテトラエステル[PE・テトラ(n−ペンタノエ
ート)]40重量%とm−フェノキシフェノキシm−ビ
フェニル(m−4P2E)60重量%との混合物を調製
し、これに添加剤としてm−ビス(フェニルメルカプ
ト)ベンゼン(m−3P2T)、トリクレジルホスフェ
ートおよび酸性リン酸エステルアミン塩(ブチルアシッ
ドホスフェートとp−ドデシルアニリンとの化合物)を
混合し、さらに酸化防止剤を添加し、下記組成の潤滑油
組成物を得た。組成 ・基油 95.64重量% ・m−ビス(フェニルメルカプト)ベンゼン(m−3P2T)2重量% ・酸性リン酸エステルアミン塩 0.1重量% ・トリクレジルホスフェート 2重量% ・オクチルフェニル−α−ナフチルアミン 0.12重量% ・p,p’−ジオクチルジフェニルアミン 0.14重量% 上記潤滑油組成物を性能評価に供したところ、表1に示
す結果を得た。また、330℃、5時間のパネルコーキ
ング試験の結果も良好であった。
【0079】実施例2 酸性リン酸エステルアミン塩の添加量を増量して0.3
重量%としたこと以外、すべて実施例1と同一の基油お
よび添加剤を用いて表1に示す潤滑油組成物を調製し、
得られた潤滑油組成物を上記性能評価に供した。結果を
同表に示す。
【0080】実施例3 酸性リン酸エステルアミン塩をさらに増量して0.5重
量%添加したこと以外、すべて実施例1と同一の基油お
よび添加剤を用いて表1に示す潤滑油組成物を調製し
た。潤滑油組成物の性能評価の結果を同表に示す。
【0081】実施例4 潤滑油基油としてペンタエリスリトールとn−ペンタン
酸とのテトラエステル[PE・テトラ(n−ペンタノエ
ート)]40重量%とm−フェノキシフェノキシm−ビ
フェニル(m−4P2E)60重量%との混合物に、m
−ビス(フェニルメルカプト)ベンゼン(m−3P2
T)、酸性リン酸エステルアミン塩(ブチルアシッドホ
スフェートとp−ドデシルアニリンとの化合物)、トリ
クレジルホスフェートおよびベンゾトリアゾールを配合
し、さらに、酸化防止剤を添加し下記組成の潤滑油組成
物を得た。組成 ・基油 95.39重量% ・m−ビス(フェニルメルカプト)ベンゼン(m-3P2T) 2重量% ・酸性リン酸エステルアミン塩 0.3重量% ・トリクレジルホスフェート 2重量% ・ベンゾトリアゾール 0.05重量% ・オクチルフェニル−α−ナフチルアミン 0.12重量% ・p,p’−ジオクチルジフェニルアミン 0.14重量% 上記潤滑油組成物の性能評価の結果を表1に示す。実施
例2と比較してベンゾトリアゾールを添加したことによ
り腐蝕酸化安定度試験における全酸価変化が小さくな
り、酸化安定性の向上という予期せざる効果を得た。
【0082】実施例5 m−ビス(フェニルメルカプト)ベンゼン(m−3P2
T)の代わりに、ビス(m−フェニルメルカプトフェニ
ル)サルファイド(m,m−4P3T)を用いたこと以
外すべて実施例1の潤滑油組成物と同一の下記組成の潤
滑油組成物を調製した。組成 ・基油 95.64重量% ・ビス(m−フェニルメルカプトフェニル)サルファイド (m,m−4P3T) 2重量% ・酸性リン酸エステルアミン塩 0.1重量% ・トリクレジルホスフェート 2重量% ・オクチルフェニル−α−ナフチルアミン 0.12重量% ・p,p’−ジオクチルジフェニルアミン 0.14重量% 上記潤滑油組成物を性能評価に供し、表1に示す結果を
得た。
【0083】実施例6 酸性リン酸エステルアミン塩を0.3重量%に増量した
こと以外すべて実施例5と同一の下記組成の潤滑油組成
物を得た。組成 ・基油 95.44重量% ・ビス(m−フェニルメルカプトフェニル)サルファイド (m,m−4P3T) 2重量% ・酸性リン酸エステルアミン塩 0.3重量% ・トリクレジルホスフェート 2重量% ・オクチルフェニル−α−ナフチルアミン 0.12重量% ・p,p’−ジオクチルジフェニルアミン 0.14重量% 上記潤滑油組成物を性能評価に供したところ、表1に示
す結果を得た。
【0084】実施例7 ベンゾトリアゾールをさらに配合したこと以外すべて実
施例6の潤滑油組成物の組成と同一組成の潤滑油組成物
を得た。組成 ・基油 95.39重量% ・ビス(m−フェニルメルカプトフェニル)サルファイド (m,m−4P3T) 2重量% ・酸性リン酸エステルアミン塩 0.3重量% ・トリクレジルホスフェート 2重量% ・ベンゾトリアゾール 0.05重量% ・オクチルフェニル−α−ナフチルアミン 0.12重量% ・p,p’−ジオクチルジフェニルアミン 0.14重量% 上記潤滑油組成物の性能評価の結果を表1に示す。
【0085】比較例1 潤滑油基油としてペンタエリスリトールとn−ペンタン
酸とのテトラエステル[PE・テトラ(n−ペンタノエ
ート)]40重量%とm−フェノキシフェノキシm−ビ
フェニル(m−4P2E)60重量%との混合物を調製
し、これにオクチルフェニル−α−ナフチルアミンおよ
びp,p’−ジオクチルジフェニルアミンを添加し、オ
クチルフェニル−α−ナフチルアミン0.12重量%、
p,p’−ジオクチルジフェニルアミン0.14重量%
含有する潤滑油組成物を得た。性能評価の結果を表1に
示す。
【0086】比較例2 比較例1で得られた潤滑油組成物にトリクレジルホスフ
ェートおよびm−ビス(フェニルメルカプト)ベンゼン
(m−3P2T)を添加し、トリクレジルホスフェート
2重量%、m−ビス(フェニルメルカプト)ベンゼン
(m−3P2T)2重量%、オクチルフェニル−α−ナ
フチルアミン0.12重量%およびp,p’−ジオクチ
ルジフェニルアミン0.14重量%含有する潤滑油組成
物を得た。潤滑油組成物の性能評価の結果を表1に示
す。
【0087】
【表1】 注記 1)基油:ペンタエリスリトールとn−ペンタン酸との
テトラエステル[略称;PEテトラ(ペンタノエー
ト)](日本油脂株式会社製エステル油ユニスターCA
164)40重量とm−フェノキシフェノキシm−ビフ
ェニル(略称:m−4P2E)(株式会社松村石油研究
所製ポリフェニルエーテルS3103)60重量%との
混合物 2)m−3P2T:m−ビス(フェニルメルカプト)ベ
ンゼン 3)m,m−4P3T:ビス(m−フェニルメルカプト
フェニル)サルファイド 4)酸性リン酸エステルアミン塩:ブチルアシッドホス
フェートとp−ドデシルアニリンとの化合物 5)ベンゾトリアゾール:SEELEC BT(シプロ
化成株式会社製) 上記の実施例および比較例から、明らかになったこと
は、本発明よる必須成分としてのm−ビス(フェニルメ
ルカプト)ベンゼンまたはビス(m−フェニルメルカプ
トフェニル)サルファイド(m,m−4P3T)、酸性
リン酸エステルアミン塩およびトリクレジルホスフェー
トを用いた場合、耐熱・耐酸化性を阻害することなく、
高度の耐摩耗性を有する潤滑油が得られることである。
実施例1では、通常用いられる酸化防止剤と本発明の必
須成分とを含有させたところ、シェル四球試験による摩
耗痕径が試験球として耐熱鋼を使用した場合、0.43
mmであり、シェルEP試験による最大非焼付重量が5
0kgfの好結果を得たが、比較例2で示すように本発
明の必須成分のうちの一つである酸性リン酸エステルア
ミン塩を添加しないと摩耗痕径および最大非焼付重量で
評価する耐摩耗性および極圧性が著しく低下することが
明らかとなった。また、酸性リン酸エステルアミン塩の
添加量を特定量増加させると耐熱・耐酸化性を低下させ
ることなく耐摩耗性が一層向上することも明白となっ
た。さらに、実施例4および7で示すようにベンゾトリ
アゾールまたはその誘導体を添加することにより全酸価
増加が低下し、酸化安定性の改善という特異な効果が得
られた。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ポリオ
ールエステルとポリフェニルエーテルとを混合した潤滑
油基油に特定のポリフェニルチオエーテル、酸性リン酸
エステルアミン塩およびリン酸エステル、さらにベンゾ
トリアゾールまたはその誘導体を添加してなる耐熱性潤
滑油組成物を提供するものであり、この耐熱性潤滑油組
成物は、比較的優れているポリオールエステル、ポリフ
ェニルエーテルの耐熱・耐酸化性を損なうことなく、上
記必須成分の相乗効果により著しく改善された耐摩耗性
を発揮するものであり、特に、酸性リン酸エステルアミ
ン塩の添加により、耐摩耗性において、また、ベンゾト
リアゾールまたはその誘導体の添加により酸化安定性に
おいて顕著な効果を奏することが明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 137:08 137:04) C10N 30:06 30:08 30:10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオールエステルとポリフェニルエー
    テルとを混合してなる潤滑油基油に、(a)下記の一般
    式[I] 【化1】 (上記一般式[I]において、R1 、R2 およびR3
    は、互いに同一であるかまたは異なるものでもよく、各
    々、水素原子または炭素数1〜24の炭化水素基であ
    り、x、yおよびzは、互いに同一であるかまたは異な
    るものでもよく、各々、1〜4の整数であり、mは1〜
    3の整数である。)で表されるポリフェニルチオエーテ
    ル、(b)酸性リン酸エステルアミン塩 および(c)
    リン酸エステルを含有させたことを特徴とする耐熱性潤
    滑油組成物。
  2. 【請求項2】 ポリオールエステルとポリフェニルエー
    テルとを混合してなる潤滑油基油に、(a)下記の一般
    式[I] 【化2】 (上記一般式[I]において、R1 、R2 およびR3
    は、互いに同一であるかまたは異なるものでもよく、各
    々、水素原子または炭素数1〜24の炭化水素基であ
    り、x、yおよびzは、互いに同一であるかまたは異な
    るものでもよく、各々、1〜4の整数であり、mは1〜
    3の整数である。)で表されるポリフェニルチオエーテ
    ル、(b)酸性リン酸エステルアミン塩、(c)リン酸
    エステル および(d)ベンゾトリアゾールまたはその
    誘導体を含有させたことを特徴とする耐熱性潤滑油組成
    物。
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