JPH0923670A - 静電チャック - Google Patents
静電チャックInfo
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- JPH0923670A JPH0923670A JP17254295A JP17254295A JPH0923670A JP H0923670 A JPH0923670 A JP H0923670A JP 17254295 A JP17254295 A JP 17254295A JP 17254295 A JP17254295 A JP 17254295A JP H0923670 A JPH0923670 A JP H0923670A
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Landscapes
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- Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 吸着対象物が静電チャックの吸着面1aに載
置された状態で、残留吸着力を急速に低下させ、吸着対
象物の離脱処理を簡単且つ迅速に行う。 【解決手段】 誘電体1の内部に、電極用空洞2・2
と、当該電極用空洞2・2への電気伝導性液体の導入お
よび導出を行うための液体導入通路7aおよび液体排出
通路7bとを形成すると共に、上記電極用空洞2・2内
の一部に、静電チャック電源6より直流電圧が印加され
る電位固定用電極3・3を設け、吸着対象物を吸着する
場合には上記電極用空洞2・2へ電気伝導性液体を充填
する一方、吸着対象物を離脱する場合には電極用空洞2
・2内の電気伝導性液体を外部へ排出する。
置された状態で、残留吸着力を急速に低下させ、吸着対
象物の離脱処理を簡単且つ迅速に行う。 【解決手段】 誘電体1の内部に、電極用空洞2・2
と、当該電極用空洞2・2への電気伝導性液体の導入お
よび導出を行うための液体導入通路7aおよび液体排出
通路7bとを形成すると共に、上記電極用空洞2・2内
の一部に、静電チャック電源6より直流電圧が印加され
る電位固定用電極3・3を設け、吸着対象物を吸着する
場合には上記電極用空洞2・2へ電気伝導性液体を充填
する一方、吸着対象物を離脱する場合には電極用空洞2
・2内の電気伝導性液体を外部へ排出する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸着対象物を静電
気力により吸着固定する静電チャックに関するものであ
る。
気力により吸着固定する静電チャックに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体を含む吸着対象物を静電気
力により吸着固定する静電チャックが、様々な分野で利
用されるようになっているが、特に、イオン注入装置、
イオンドーピング装置、エッチング装置などの様々な半
導体製造装置におけるシリコンウエハなどの被処理物の
固定、反りの矯正、全面冷却、全面加熱、搬送手段とし
て、静電チャックが有効利用されている。
力により吸着固定する静電チャックが、様々な分野で利
用されるようになっているが、特に、イオン注入装置、
イオンドーピング装置、エッチング装置などの様々な半
導体製造装置におけるシリコンウエハなどの被処理物の
固定、反りの矯正、全面冷却、全面加熱、搬送手段とし
て、静電チャックが有効利用されている。
【0003】上記静電チャックは、その表面に載置され
た吸着対象物との間に生じる静電気力を利用したもので
あり、双極型のものと単極型のものとがある。
た吸着対象物との間に生じる静電気力を利用したもので
あり、双極型のものと単極型のものとがある。
【0004】双極型の静電チャックは、図2および図3
に示すように、基本的には、誘電体51内に2枚の金属
からなる内部電極52・52が埋設され、これら内部電
極52・52同士の間に、フィードスルー(導入端子)
53・53および電圧印加用ケーブル54・54を介し
て直流電圧を印加する静電チャック電源55が接続され
た構成である。
に示すように、基本的には、誘電体51内に2枚の金属
からなる内部電極52・52が埋設され、これら内部電
極52・52同士の間に、フィードスルー(導入端子)
53・53および電圧印加用ケーブル54・54を介し
て直流電圧を印加する静電チャック電源55が接続され
た構成である。
【0005】単極型の静電チャックは、図4に示すよう
に、基本的には、誘電体61の内部に1枚の金属からな
る内部電極62が埋設され、この内部電極62と吸着対
象物50との間に直流電圧を印加する静電チャック電源
63が接続された構成である。
に、基本的には、誘電体61の内部に1枚の金属からな
る内部電極62が埋設され、この内部電極62と吸着対
象物50との間に直流電圧を印加する静電チャック電源
63が接続された構成である。
【0006】尚、単極型、双極型いずれの場合でも、金
属電極を誘電体内に埋設せずに、金属電極の表面上に誘
電体を形成した構成でもよい。
属電極を誘電体内に埋設せずに、金属電極の表面上に誘
電体を形成した構成でもよい。
【0007】上記構成の静電チャックでは、電極52
(62)を披包する誘電体51(61)において誘電分
極現象が起こり、これにより吸着対象物50との間で静
電気力が生じ、吸着対象物50が誘電体51(61)表
面の吸着面に吸着される。誘電体51(61)の吸着面
に接触している吸着対象物50に作用する静電気力、即
ち、静電チャックの吸着力F(N)は、各種条件によっ
て異なるが、一般的には、次式(1)によって表され
る。
(62)を披包する誘電体51(61)において誘電分
極現象が起こり、これにより吸着対象物50との間で静
電気力が生じ、吸着対象物50が誘電体51(61)表
面の吸着面に吸着される。誘電体51(61)の吸着面
に接触している吸着対象物50に作用する静電気力、即
ち、静電チャックの吸着力F(N)は、各種条件によっ
て異なるが、一般的には、次式(1)によって表され
る。
【0008】F=ASε(V/d)2 ・・・(1) 但し、ε=ε0 ・εr A:比例定数 S:静電チャックの電極面積(m2 ) V:静電チャックへの印加電圧(V) d:静電チャックの表面誘電体の厚み、即ち電極から吸
着面までの距離(m) ε0 :真空の誘電率(8.85×10-12 C2 N-1m-2) εr :誘電体の比誘電率 静電チャックの吸着力は、誘電分極現象によって現れる
分極電荷の量に左右され、この分極電荷の量は、物質の
誘電率に大きく左右される。
着面までの距離(m) ε0 :真空の誘電率(8.85×10-12 C2 N-1m-2) εr :誘電体の比誘電率 静電チャックの吸着力は、誘電分極現象によって現れる
分極電荷の量に左右され、この分極電荷の量は、物質の
誘電率に大きく左右される。
【0009】ところで、半導体製造装置などでは、上記
の静電チャックへのウエハの着脱は、ウエハ搬送機構を
用いて自動的に行われる。この場合、図5に示すよう
に、静電チャック70には、ウエハ71の端縁部を支持
して上下に移動するウエハ受け部材72と、このウエハ
受け部材72を上下に駆動する駆動機構73とからなる
ウエハ持ち上げ機構が設けられる。
の静電チャックへのウエハの着脱は、ウエハ搬送機構を
用いて自動的に行われる。この場合、図5に示すよう
に、静電チャック70には、ウエハ71の端縁部を支持
して上下に移動するウエハ受け部材72と、このウエハ
受け部材72を上下に駆動する駆動機構73とからなる
ウエハ持ち上げ機構が設けられる。
【0010】ウエハ71を静電チャック70にて吸着保
持する場合は、静電チャック70の吸着面70aより上
方に変位したウエハ受け部材72の端部に、ウエハ搬送
機構にて搬送されてきたウエハ71を載置した後、ウエ
ハ受け部材72を吸着面70aより下方に移動させ、ウ
エハ71を吸着面70aの所定の位置に正確に載置す
る。これにより、ウエハ71は静電チャック70にて吸
着され、その後、イオン注入などの必要な処理が行われ
る。
持する場合は、静電チャック70の吸着面70aより上
方に変位したウエハ受け部材72の端部に、ウエハ搬送
機構にて搬送されてきたウエハ71を載置した後、ウエ
ハ受け部材72を吸着面70aより下方に移動させ、ウ
エハ71を吸着面70aの所定の位置に正確に載置す
る。これにより、ウエハ71は静電チャック70にて吸
着され、その後、イオン注入などの必要な処理が行われ
る。
【0011】一方、必要な処理がなされたウエハ71を
静電チャック70から外して搬出する場合、静電チャッ
ク70への印加電圧を切ると共に、ウエハ受け部材72
を上昇させ、ウエハ71を吸着面70aの上方へ持ち上
げた後、ウエハ搬送機構にて搬出する。
静電チャック70から外して搬出する場合、静電チャッ
ク70への印加電圧を切ると共に、ウエハ受け部材72
を上昇させ、ウエハ71を吸着面70aの上方へ持ち上
げた後、ウエハ搬送機構にて搬出する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにウエハ受け部材72を上昇させウエハ71を静電
チャック70から離脱させる場合、ウエハ71によって
はそれ自身の内部に電荷が蓄積され(例えば、ウエハ7
1の裏面が酸化膜で被われているような場合が考えられ
る)、静電チャック70への印加電圧を切っても残留吸
着力によってウエハ71が静電チャック70から容易に
離脱しない場合がある。尚、残留吸着力は、ウエハ71
にもよるが、数秒から数分程度は残存する。
ようにウエハ受け部材72を上昇させウエハ71を静電
チャック70から離脱させる場合、ウエハ71によって
はそれ自身の内部に電荷が蓄積され(例えば、ウエハ7
1の裏面が酸化膜で被われているような場合が考えられ
る)、静電チャック70への印加電圧を切っても残留吸
着力によってウエハ71が静電チャック70から容易に
離脱しない場合がある。尚、残留吸着力は、ウエハ71
にもよるが、数秒から数分程度は残存する。
【0013】この場合、残留吸着力に反してウエハ受け
部材72を上昇させると、ウエハ71の端縁部が無理や
り持ち上げられるため、ウエハ71が反ってしまう。さ
らにウエハ71を残留吸着力より強い力で持ち上げると
ウエハ71は吸着面70aより離脱するが、このとき、
上式(1)に示されるように吸着力は距離の二乗に反比
例して低下するため、急激に吸着力が低下する。このた
め、それまで反っていたウエハ71はその反力によって
飛び上がるような運動をし、ウエハ71の位置がずれて
ウエハ搬送機構による搬送に支障が生じたり、ウエハ7
1がウエハ受け部材72から落下するなどの不都合が生
じ、ウエハ71の離脱処理がうまくいかない。
部材72を上昇させると、ウエハ71の端縁部が無理や
り持ち上げられるため、ウエハ71が反ってしまう。さ
らにウエハ71を残留吸着力より強い力で持ち上げると
ウエハ71は吸着面70aより離脱するが、このとき、
上式(1)に示されるように吸着力は距離の二乗に反比
例して低下するため、急激に吸着力が低下する。このた
め、それまで反っていたウエハ71はその反力によって
飛び上がるような運動をし、ウエハ71の位置がずれて
ウエハ搬送機構による搬送に支障が生じたり、ウエハ7
1がウエハ受け部材72から落下するなどの不都合が生
じ、ウエハ71の離脱処理がうまくいかない。
【0014】尚、上記のような不都合な事態を回避する
ためには、残留吸着力がある程度小さくなるまで待つ必
要があるが、これではウエハ71の離脱処理に時間がか
かり、スループットが著しく悪化する。例えば現在の中
電流イオン注入装置をみてみると、最高スループットが
200枚/時間を上回る処理能力も一般的になってお
り、このときのサイクルタイム(1枚のウエハ71の搬
送・注入処理に要する時間)は約18秒である。ウエハ
71の位置ずれや落下を防止するためとして、上記のサ
イクルタイムにさらに例えば5秒の待ち時間を加えれ
ば、サイクルタイムが23秒となるので、スループット
は156.5枚/秒(200枚/時間の約78.3%)
に低下してしまうのである。
ためには、残留吸着力がある程度小さくなるまで待つ必
要があるが、これではウエハ71の離脱処理に時間がか
かり、スループットが著しく悪化する。例えば現在の中
電流イオン注入装置をみてみると、最高スループットが
200枚/時間を上回る処理能力も一般的になってお
り、このときのサイクルタイム(1枚のウエハ71の搬
送・注入処理に要する時間)は約18秒である。ウエハ
71の位置ずれや落下を防止するためとして、上記のサ
イクルタイムにさらに例えば5秒の待ち時間を加えれ
ば、サイクルタイムが23秒となるので、スループット
は156.5枚/秒(200枚/時間の約78.3%)
に低下してしまうのである。
【0015】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、吸着対象物が吸着面に載置された状態
で残留吸着力を急速に低下させ、吸着対象物の離脱処理
を簡単且つ迅速に行うことができる静電チャックを提供
することにある。
り、その目的は、吸着対象物が吸着面に載置された状態
で残留吸着力を急速に低下させ、吸着対象物の離脱処理
を簡単且つ迅速に行うことができる静電チャックを提供
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る静電チャッ
クは、誘電体の表面に静電気力によって吸着対象物を吸
着するものであって、上記の課題を解決するために、以
下の手段が講じられていることを特徴としている。
クは、誘電体の表面に静電気力によって吸着対象物を吸
着するものであって、上記の課題を解決するために、以
下の手段が講じられていることを特徴としている。
【0017】すなわち、上記誘電体の内部に、電極用空
洞と、当該電極用空洞への電気伝導性液体(例えば、水
銀や電解質溶液など)の導入および導出を行うための通
路とが形成されていると共に、上記電極用空洞内の一部
に、電源より直流電圧が印加される電位固定用電極が設
けられており、さらに、上記静電チャックは、上記通路
を通して上記電極用空洞へ電気伝導性液体を充填する充
填手段(例えば、電気伝導性液体をポンプによって上記
電極用空洞へ送り込む機構など)と、上記通路を通して
上記電極用空洞内から電気伝導性液体を排出する排出手
段(例えば、気体を吹き込んで電極用空洞より電気伝導
性液体を押し出す機構など)とを備えている。
洞と、当該電極用空洞への電気伝導性液体(例えば、水
銀や電解質溶液など)の導入および導出を行うための通
路とが形成されていると共に、上記電極用空洞内の一部
に、電源より直流電圧が印加される電位固定用電極が設
けられており、さらに、上記静電チャックは、上記通路
を通して上記電極用空洞へ電気伝導性液体を充填する充
填手段(例えば、電気伝導性液体をポンプによって上記
電極用空洞へ送り込む機構など)と、上記通路を通して
上記電極用空洞内から電気伝導性液体を排出する排出手
段(例えば、気体を吹き込んで電極用空洞より電気伝導
性液体を押し出す機構など)とを備えている。
【0018】上記の構成によれば、誘電体の内部に形成
された電極用空洞内にポンプ等の充填手段にて電気伝導
性液体を充填し、且つ、電極用空洞内の一部にのみ設け
られた電位固定用電極に電源より電圧を印加すれば、電
極用空洞内の電気伝導性液体は、電位固定用電極と略同
電位となり、従来の金属電極と同様に、静電チャックの
内部電極として機能することになる。したがって、この
状態で誘電体の表面にシリコンウエハ等の吸着対象物を
載置すれば、吸着対象物を静電気力によって吸着するこ
とができる。
された電極用空洞内にポンプ等の充填手段にて電気伝導
性液体を充填し、且つ、電極用空洞内の一部にのみ設け
られた電位固定用電極に電源より電圧を印加すれば、電
極用空洞内の電気伝導性液体は、電位固定用電極と略同
電位となり、従来の金属電極と同様に、静電チャックの
内部電極として機能することになる。したがって、この
状態で誘電体の表面にシリコンウエハ等の吸着対象物を
載置すれば、吸着対象物を静電気力によって吸着するこ
とができる。
【0019】一方、静電チャックから吸着対象物を離脱
する場合、電位固定用電極への電圧の印加を停止すると
共に、排出手段にて電極用空洞内から電気伝導性液体を
排出すれば、電極用空洞は内部電極としての機能を失
い、たとえ吸着対象物の内部に電荷が蓄積されていた場
合でも、残留吸着力は殆ど残らない。
する場合、電位固定用電極への電圧の印加を停止すると
共に、排出手段にて電極用空洞内から電気伝導性液体を
排出すれば、電極用空洞は内部電極としての機能を失
い、たとえ吸着対象物の内部に電荷が蓄積されていた場
合でも、残留吸着力は殆ど残らない。
【0020】すなわち、上記の電気伝導性液体の排出に
より、電極用空洞内は、比誘電率の低い気体(通常気体
の比誘電率は略1であり、誘電体のそれと比べれば数分
の一から数十分の一以下)で満たされた電気絶縁体とな
り、静電チャックとしての吸着機能(前述のように誘電
率に大きく左右される)が極端に低下する。
より、電極用空洞内は、比誘電率の低い気体(通常気体
の比誘電率は略1であり、誘電体のそれと比べれば数分
の一から数十分の一以下)で満たされた電気絶縁体とな
り、静電チャックとしての吸着機能(前述のように誘電
率に大きく左右される)が極端に低下する。
【0021】ところで、吸着対象物の内部に電荷が蓄積
され、静電チャックへの印加電圧を切っても吸着力が残
留するという現象は、帯電した吸着対象物と導体である
内部電極との間に挟まれた誘電体にて誘電分極が起き、
静電気力が生じることによるものである。これは、見掛
け上、吸着対象物に電圧が印加され、静電チャックの内
部電極に対して吸着力が作用しているようなものである
(したがって、ここで言う残留吸着力は、吸着対象物側
から見た吸着力ととらえることができる)。
され、静電チャックへの印加電圧を切っても吸着力が残
留するという現象は、帯電した吸着対象物と導体である
内部電極との間に挟まれた誘電体にて誘電分極が起き、
静電気力が生じることによるものである。これは、見掛
け上、吸着対象物に電圧が印加され、静電チャックの内
部電極に対して吸着力が作用しているようなものである
(したがって、ここで言う残留吸着力は、吸着対象物側
から見た吸着力ととらえることができる)。
【0022】このことから、上記のように電極用空洞が
内部電極としての機能を消失し、且つ、比誘電率の低い
電気絶縁体となって吸着機能が極端に低下すれば、いく
ら吸着対象物の内部に電荷が蓄積されていても、残留吸
着力は充分に小さいものとなる(吸着対象物側から見た
吸着力も充分に小さくなる)。
内部電極としての機能を消失し、且つ、比誘電率の低い
電気絶縁体となって吸着機能が極端に低下すれば、いく
ら吸着対象物の内部に電荷が蓄積されていても、残留吸
着力は充分に小さいものとなる(吸着対象物側から見た
吸着力も充分に小さくなる)。
【0023】尚、電極用空洞内の一部には、電位固定用
電極が設けられているが、この電位固定用電極は、電極
用空洞内の電気伝導性液体の電位を固定するだけのもの
であって、それ程大きな面積も必要なく、通常の内部電
極よりも充分に小さくすることができる。したがって、
この電位固定用電極が残留吸着力に与える影響は、充分
に小さいものであり、殆ど無視できる。
電極が設けられているが、この電位固定用電極は、電極
用空洞内の電気伝導性液体の電位を固定するだけのもの
であって、それ程大きな面積も必要なく、通常の内部電
極よりも充分に小さくすることができる。したがって、
この電位固定用電極が残留吸着力に与える影響は、充分
に小さいものであり、殆ど無視できる。
【0024】
【発明の実施の形態】発明の実施の一形態について、図
1に基づいて説明すれば、以下の通りである。
1に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0025】本実施形態では、双極型の静電チャックを
例に挙げて説明する。本実施形態に係る静電チャック
は、図1に示すように、内部に電極用空洞2・2が形成
されてなる円筒状の誘電体1を備えている。この誘電体
1の上部平滑面は載置されたウエハなどの吸着対象物を
吸着する吸着面1aとなる。この誘電体1の材質として
は、例えば、アルミナ(Al2 O3 )、炭化ケイ素(S
iC)、チタン酸カルシウム(CaTiO3 )などのセ
ラミック材料を使用することができる。
例に挙げて説明する。本実施形態に係る静電チャック
は、図1に示すように、内部に電極用空洞2・2が形成
されてなる円筒状の誘電体1を備えている。この誘電体
1の上部平滑面は載置されたウエハなどの吸着対象物を
吸着する吸着面1aとなる。この誘電体1の材質として
は、例えば、アルミナ(Al2 O3 )、炭化ケイ素(S
iC)、チタン酸カルシウム(CaTiO3 )などのセ
ラミック材料を使用することができる。
【0026】上記誘電体1は、その吸着面1a以外の部
分を被う支持台4にて支持されている。この支持台4は
アルミニウム合金等の熱伝導率の高い金属などで形成さ
れている。
分を被う支持台4にて支持されている。この支持台4は
アルミニウム合金等の熱伝導率の高い金属などで形成さ
れている。
【0027】また、上記誘電体1内の電極用空洞2・2
は、従来の内部電極と同様の半円形状であり(図2参
照)、当該空洞内の下部(吸着面1aから遠い方の空洞
形成壁)の一部には、当該空洞よりも充分に小さな電位
固定用電極3・3が設けられている。
は、従来の内部電極と同様の半円形状であり(図2参
照)、当該空洞内の下部(吸着面1aから遠い方の空洞
形成壁)の一部には、当該空洞よりも充分に小さな電位
固定用電極3・3が設けられている。
【0028】上記電位固定用電極3・3には、それらか
ら下方へ延設された導入端子3a・3aおよび電圧印加
用ケーブル5・5を介して、当該両電極間に直流電圧を
印加する静電チャック電源6が電気的に接続されてい
る。
ら下方へ延設された導入端子3a・3aおよび電圧印加
用ケーブル5・5を介して、当該両電極間に直流電圧を
印加する静電チャック電源6が電気的に接続されてい
る。
【0029】また、上記誘電体1および支持台4には、
外部から誘電体1内の電極用空洞2・2に、電気伝導性
液体(水銀、電解質溶液など)を導入するための液体導
入通路7aと、電極用空洞2・2内の電気伝導性液体を
外部へ排出するための液体排出通路7bとが、電極用空
洞2・2に連通するようにして形成されている。尚、電
極用空洞2・2内を電気伝導性液体が滞りなく循環する
ように、液体導入通路7aの電極用空洞2への導入口
と、液体排出通路7bの電極用空洞2からの排出口とを
出来るだけ離して設けることが望ましい。
外部から誘電体1内の電極用空洞2・2に、電気伝導性
液体(水銀、電解質溶液など)を導入するための液体導
入通路7aと、電極用空洞2・2内の電気伝導性液体を
外部へ排出するための液体排出通路7bとが、電極用空
洞2・2に連通するようにして形成されている。尚、電
極用空洞2・2内を電気伝導性液体が滞りなく循環する
ように、液体導入通路7aの電極用空洞2への導入口
と、液体排出通路7bの電極用空洞2からの排出口とを
出来るだけ離して設けることが望ましい。
【0030】また、上記液体導入通路7aおよび液体排
出通路7bには、内部を電気伝導性が流れるパイプ8が
接続されている。このパイプ8は電気伝導性液体の循環
路を形成するものであり、当該パイプ8には、電気伝導
性液体を貯留するリザーバタンク9、電気伝導性液体を
循環させるためのポンプ10、電気伝導性液体の電極用
空洞2・2への流入を止めるためのストップバルブ11
が、この順に接続されている。また、上記リザーバタン
ク9には図示しない熱交換器が具備されている。
出通路7bには、内部を電気伝導性が流れるパイプ8が
接続されている。このパイプ8は電気伝導性液体の循環
路を形成するものであり、当該パイプ8には、電気伝導
性液体を貯留するリザーバタンク9、電気伝導性液体を
循環させるためのポンプ10、電気伝導性液体の電極用
空洞2・2への流入を止めるためのストップバルブ11
が、この順に接続されている。また、上記リザーバタン
ク9には図示しない熱交換器が具備されている。
【0031】尚、本実施形態では、上記のパイプ8、リ
ザーバタンク9、ポンプ10、およびストップバルブ1
1によって、特許請求の範囲に記載の充填手段が構成さ
れている。
ザーバタンク9、ポンプ10、およびストップバルブ1
1によって、特許請求の範囲に記載の充填手段が構成さ
れている。
【0032】また、上記パイプ8における液体導入通路
7aとの接続部付近には、パージガスとしてのN2 ガス
を導入するためのパージ用バルブ12が設けられてい
る。尚、上記リザーバタンク9の上部には、N2 ガスを
排出するための図示しないガス排出部が設けられてい
る。
7aとの接続部付近には、パージガスとしてのN2 ガス
を導入するためのパージ用バルブ12が設けられてい
る。尚、上記リザーバタンク9の上部には、N2 ガスを
排出するための図示しないガス排出部が設けられてい
る。
【0033】尚、本実施形態では、上記のパイプ8、リ
ザーバタンク9、ストップバルブ11、パージ用バルブ
12、および図示しないパージガス供給源によって、特
許請求の範囲に記載の排出手段が構成されている。
ザーバタンク9、ストップバルブ11、パージ用バルブ
12、および図示しないパージガス供給源によって、特
許請求の範囲に記載の排出手段が構成されている。
【0034】上記の構成において、静電チャックの動作
を以下に説明する。
を以下に説明する。
【0035】静電チャックの吸着面1aにウエハ等の吸
着対象物(図示せず)を吸着する場合、パージ用バルブ
12を閉じ、ストップバルブ11を開いた状態で、ポン
プ10を駆動してリザーバタンク9内の電気伝導性液体
を各電極用空洞2・2内に満たす。同時に、静電チャッ
ク電源6より電極用空洞2・2内の電位固定用電極3・
3に電圧を印加する。これにより、電気伝導性液体で満
たされた電極用空洞2・2の部分が電位固定用電極3・
3と略同電位となり、静電チャックの内部電極として機
能することになる。したがって、この状態で静電チャッ
クの吸着面1a上にウエハ等の吸着対象物を載置すれ
ば、誘電体1における誘電分極現象によって誘電体1と
吸着対象物との間で静電気力が生じ、吸着対象物が吸着
される。
着対象物(図示せず)を吸着する場合、パージ用バルブ
12を閉じ、ストップバルブ11を開いた状態で、ポン
プ10を駆動してリザーバタンク9内の電気伝導性液体
を各電極用空洞2・2内に満たす。同時に、静電チャッ
ク電源6より電極用空洞2・2内の電位固定用電極3・
3に電圧を印加する。これにより、電気伝導性液体で満
たされた電極用空洞2・2の部分が電位固定用電極3・
3と略同電位となり、静電チャックの内部電極として機
能することになる。したがって、この状態で静電チャッ
クの吸着面1a上にウエハ等の吸着対象物を載置すれ
ば、誘電体1における誘電分極現象によって誘電体1と
吸着対象物との間で静電気力が生じ、吸着対象物が吸着
される。
【0036】尚、静電チャックの吸着面1aに吸着対象
物を載置する方法としては、従来の技術の欄に示したよ
うなウエハ搬送機構やウエハ持ち上げ機構を用いた自動
搬送が可能である。
物を載置する方法としては、従来の技術の欄に示したよ
うなウエハ搬送機構やウエハ持ち上げ機構を用いた自動
搬送が可能である。
【0037】ところで、上記の静電チャックを、例え
ば、イオン注入装置のウエハ保持部材(プラテン)に適
用した場合、上記静電チャックに吸着されたウエハにイ
オンビームを照射する処理が行われる。この処理中、ビ
ーム照射によってウエハが高温になり、これを冷却する
必要がある。このような場合、常時、循環用のポンプ1
0を動かして電気伝導性液体を循環させ、熱交換器を通
して熱除去を行う。この場合の冷却能力は、従来のウエ
ハ保持部材に具備された冷却機構(ウエハ保持部材内に
冷媒通路を形成して水などの冷媒を循環させる構成)の
冷却能力よりも高い。これは、本実施形態の静電チャッ
クの場合、吸着面1aに非常に近い位置に形成された電
極用空洞2・2が冷却液の通路としての機能を有するの
で、吸着面1aに吸着されたウエハの熱が効率よく電気
伝導性液体に伝達されるからである。
ば、イオン注入装置のウエハ保持部材(プラテン)に適
用した場合、上記静電チャックに吸着されたウエハにイ
オンビームを照射する処理が行われる。この処理中、ビ
ーム照射によってウエハが高温になり、これを冷却する
必要がある。このような場合、常時、循環用のポンプ1
0を動かして電気伝導性液体を循環させ、熱交換器を通
して熱除去を行う。この場合の冷却能力は、従来のウエ
ハ保持部材に具備された冷却機構(ウエハ保持部材内に
冷媒通路を形成して水などの冷媒を循環させる構成)の
冷却能力よりも高い。これは、本実施形態の静電チャッ
クの場合、吸着面1aに非常に近い位置に形成された電
極用空洞2・2が冷却液の通路としての機能を有するの
で、吸着面1aに吸着されたウエハの熱が効率よく電気
伝導性液体に伝達されるからである。
【0038】一方、静電チャックから吸着対象物を離脱
する場合、ポンプ10を停止し、ストップバルブ11を
閉じ(尚、ポンプ10が逆流を防止する構造になってい
ればストップバルブ11は不要である。)、パージ用バ
ルブ12を開いて図示しないパージガス供給源よりN2
ガスをパイプ8内に注入し、電極用空洞2・2内から電
気伝導性液体を排出する。尚、本実施形態では、パージ
ガスとして不活性ガスであるN2 ガスを使用している
が、これに限定されるものではなく、使用する電気伝導
性液体やパイプ8などに問題がなければ、圧縮空気その
他のガスを使用することもできる。また、電気伝導性液
体の排出と同時に、電位固定用電極3・3への電圧の印
加を停止する。これにより、内部が誘電率の低い気体
(N2 ガス)に置換された電極用空洞2・2の部分は、
内部電極としての機能を失い、急速に吸着力が低下す
る。また、この場合、以下に詳述するように、吸着対象
物の内部に電荷が蓄積されていても残留吸着力は殆ど残
らない。
する場合、ポンプ10を停止し、ストップバルブ11を
閉じ(尚、ポンプ10が逆流を防止する構造になってい
ればストップバルブ11は不要である。)、パージ用バ
ルブ12を開いて図示しないパージガス供給源よりN2
ガスをパイプ8内に注入し、電極用空洞2・2内から電
気伝導性液体を排出する。尚、本実施形態では、パージ
ガスとして不活性ガスであるN2 ガスを使用している
が、これに限定されるものではなく、使用する電気伝導
性液体やパイプ8などに問題がなければ、圧縮空気その
他のガスを使用することもできる。また、電気伝導性液
体の排出と同時に、電位固定用電極3・3への電圧の印
加を停止する。これにより、内部が誘電率の低い気体
(N2 ガス)に置換された電極用空洞2・2の部分は、
内部電極としての機能を失い、急速に吸着力が低下す
る。また、この場合、以下に詳述するように、吸着対象
物の内部に電荷が蓄積されていても残留吸着力は殆ど残
らない。
【0039】静電チャックに吸着された吸着対象物の内
部に電荷が蓄積され、静電チャックへの印加電圧を切っ
ても吸着力が残留するという現象は、見掛け上、吸着対
象物に電圧が印加され、静電チャックの内部電極に対し
て吸着力が作用しているようなものである(すなわち、
帯電した吸着対象物と導体である内部電極との間に挟ま
れた誘電体にて誘電分極が生じ、内部電極が見掛け上の
吸着対象となる)。
部に電荷が蓄積され、静電チャックへの印加電圧を切っ
ても吸着力が残留するという現象は、見掛け上、吸着対
象物に電圧が印加され、静電チャックの内部電極に対し
て吸着力が作用しているようなものである(すなわち、
帯電した吸着対象物と導体である内部電極との間に挟ま
れた誘電体にて誘電分極が生じ、内部電極が見掛け上の
吸着対象となる)。
【0040】したがって、電極用空洞2・2内に電気伝
導性液体が充満している場合(電位固定用電極3・3へ
は電圧を印加していない状態とする)を考えると、残留
吸着力F1 は、次式(2)のようになる。
導性液体が充満している場合(電位固定用電極3・3へ
は電圧を印加していない状態とする)を考えると、残留
吸着力F1 は、次式(2)のようになる。
【0041】 F1 =AS1 ε(V1 /dA )2 ・・・(2) 但し、ε=ε0 ・εr A:比例定数 S1 :静電チャック側の電極面積(電極用空洞2の横断
面の面積)(m2 ) V1 :吸着対象物の帯電による見掛け上の印加電圧
(V) dA :吸着対象物と内部電極(電極用空洞2の上端部)
との間の距離(m) ε0 :真空の誘電率(8.85×10-12 C2 N-1m-2) εr :誘電体の比誘電率 すなわち、電極用空洞2・2内に電気伝導性液体が充満
している場合の残留吸着力F1 は、金属電極を内部電極
とする従来の静電チャックと同様である。
面の面積)(m2 ) V1 :吸着対象物の帯電による見掛け上の印加電圧
(V) dA :吸着対象物と内部電極(電極用空洞2の上端部)
との間の距離(m) ε0 :真空の誘電率(8.85×10-12 C2 N-1m-2) εr :誘電体の比誘電率 すなわち、電極用空洞2・2内に電気伝導性液体が充満
している場合の残留吸着力F1 は、金属電極を内部電極
とする従来の静電チャックと同様である。
【0042】次に、電極用空洞2・2内の電気伝導性液
体を排出し、誘電率の低い気体(N2 ガス)に置換した
場合を考える。ここで、先ず考えられるのは、電極用空
洞2・2内に設けられた電位固定用電極3・3が内部電
極として働くということである。但し、上記電位固定用
電極3・3の面積は、吸着面1aの全面積に比べて充分
に小さく、電位固定用電極3・3と吸着対象物との間の
距離dB (図1参照)は、上式(2)中のdA よりも大
きく、さらに、電極用空洞2・2内が誘電率の低い気体
に置換されていることからして、電位固定用電極3・3
が残留吸着力に及ぼす影響は殆ど無視できるものであ
る。
体を排出し、誘電率の低い気体(N2 ガス)に置換した
場合を考える。ここで、先ず考えられるのは、電極用空
洞2・2内に設けられた電位固定用電極3・3が内部電
極として働くということである。但し、上記電位固定用
電極3・3の面積は、吸着面1aの全面積に比べて充分
に小さく、電位固定用電極3・3と吸着対象物との間の
距離dB (図1参照)は、上式(2)中のdA よりも大
きく、さらに、電極用空洞2・2内が誘電率の低い気体
に置換されていることからして、電位固定用電極3・3
が残留吸着力に及ぼす影響は殆ど無視できるものであ
る。
【0043】次に電極として働くと考えられるのは金属
製の支持台4である。したがって、電極用空洞2・2内
の電気伝導性液体を排出した場合の残留吸着力F2 は、
次式(3)のようになる。
製の支持台4である。したがって、電極用空洞2・2内
の電気伝導性液体を排出した場合の残留吸着力F2 は、
次式(3)のようになる。
【0044】 F2 =AS2 ε(V1 /dC )2 ・・・(3) 但し、ε=ε0 ・εr A:比例定数 S2 :静電チャック側の電極面積(吸着面1aの面積と
略同じ)(m2 ) V1 :吸着対象物の帯電による見掛け上の印加電圧
(V) dC :吸着対象物と電極(支持台4)との間の距離
(m) ε0 :真空の誘電率(8.85×10-12 C2 N-1m-2) εr :誘電体(誘電体1と電極用空洞2内の気体層とか
らなる)の比誘電率 この場合、静電チャック側の電極面積S2 は、上式
(2)のS1 と大きな違いはない(静電チャックの内部
電極の面積は吸着面1aの面積より僅かに小さいだけで
ある)。一方、吸着対象物と電極(支持台4)との間の
距離dC は、上式(2)のdA よりも大きくなってい
る。例えば、dA =5mm、dC =15mmとした場合
では、吸着力(残留吸着力)は距離の二乗に反比例する
ため、距離の影響だけを考えても、 (5/15)2 =1/9 より、残留吸着力F2 はF1 の1/9倍に低下する。
略同じ)(m2 ) V1 :吸着対象物の帯電による見掛け上の印加電圧
(V) dC :吸着対象物と電極(支持台4)との間の距離
(m) ε0 :真空の誘電率(8.85×10-12 C2 N-1m-2) εr :誘電体(誘電体1と電極用空洞2内の気体層とか
らなる)の比誘電率 この場合、静電チャック側の電極面積S2 は、上式
(2)のS1 と大きな違いはない(静電チャックの内部
電極の面積は吸着面1aの面積より僅かに小さいだけで
ある)。一方、吸着対象物と電極(支持台4)との間の
距離dC は、上式(2)のdA よりも大きくなってい
る。例えば、dA =5mm、dC =15mmとした場合
では、吸着力(残留吸着力)は距離の二乗に反比例する
ため、距離の影響だけを考えても、 (5/15)2 =1/9 より、残留吸着力F2 はF1 の1/9倍に低下する。
【0045】さらに上式(2)と上式(3)とでは誘電
体の比誘電率εr に大きな違いがある。通常、気体の比
誘電率は略1であり、誘電体のそれと比べれば数分の一
から数十分の一以下であり、それだけ残留吸着力F2 は
F1 よりも小さくなる。
体の比誘電率εr に大きな違いがある。通常、気体の比
誘電率は略1であり、誘電体のそれと比べれば数分の一
から数十分の一以下であり、それだけ残留吸着力F2 は
F1 よりも小さくなる。
【0046】上記のように、本実施形態の静電チャック
では、電極用空洞2・2内の電気伝導性液体を排出する
ことによって、金属電極を内部電極とする従来の静電チ
ャックに比べて充分に残留吸着力を小さくすることがで
きる。
では、電極用空洞2・2内の電気伝導性液体を排出する
ことによって、金属電極を内部電極とする従来の静電チ
ャックに比べて充分に残留吸着力を小さくすることがで
きる。
【0047】したがって、電極用空洞2・2内の電気伝
導性液体を排出した後は、残留吸着力が小さくなるまで
待つ必要もなく直ぐにウエハ(吸着対象物)の端縁部を
持ち上げ機構などによって持ち上げても、従来のように
ウエハに反りが生じたり、位置がずれたり、或いは落下
するようなこともない。したがって、本実施形態の静電
チャックを用いれば、従来生じていた不都合な事態を、
スループットの低下を招来することなく回避できる。
導性液体を排出した後は、残留吸着力が小さくなるまで
待つ必要もなく直ぐにウエハ(吸着対象物)の端縁部を
持ち上げ機構などによって持ち上げても、従来のように
ウエハに反りが生じたり、位置がずれたり、或いは落下
するようなこともない。したがって、本実施形態の静電
チャックを用いれば、従来生じていた不都合な事態を、
スループットの低下を招来することなく回避できる。
【0048】以上のように、本実施形態の静電チャック
は、誘電体1の内部に、電極用空洞2・2と、当該電極
用空洞2・2への電気伝導性液体の導入および導出を行
うための液体導入通路7aおよび液体排出通路7bとを
形成すると共に、上記電極用空洞2・2内の一部に、静
電チャック電源6より直流電圧が印加される電位固定用
電極3・3を設け、吸着対象物を吸着する場合には上記
電極用空洞2・2へ電気伝導性液体を充填する一方、吸
着対象物を離脱する場合には電極用空洞2・2内の電気
伝導性液体を外部へ排出するように構成したものであ
る。
は、誘電体1の内部に、電極用空洞2・2と、当該電極
用空洞2・2への電気伝導性液体の導入および導出を行
うための液体導入通路7aおよび液体排出通路7bとを
形成すると共に、上記電極用空洞2・2内の一部に、静
電チャック電源6より直流電圧が印加される電位固定用
電極3・3を設け、吸着対象物を吸着する場合には上記
電極用空洞2・2へ電気伝導性液体を充填する一方、吸
着対象物を離脱する場合には電極用空洞2・2内の電気
伝導性液体を外部へ排出するように構成したものであ
る。
【0049】これにより、吸着対象物が誘電体1の吸着
面1aに載置された状態で残留吸着力を急速に低下させ
ることができるので、離脱処理の際、吸着対象物の端縁
を持ち上げても吸着対象物が反り返るようなこともな
く、吸着対象物の離脱処理を簡単且つ迅速に行うことが
可能となる。
面1aに載置された状態で残留吸着力を急速に低下させ
ることができるので、離脱処理の際、吸着対象物の端縁
を持ち上げても吸着対象物が反り返るようなこともな
く、吸着対象物の離脱処理を簡単且つ迅速に行うことが
可能となる。
【0050】また、本実施形態の静電チャックは、上記
の構成において、電極用空洞2、液体導入通路7a、お
よび液体排出通路7bを循環路の一部とする電気伝導性
液体の循環路を備え、吸着対象物の吸着動作中に電気伝
導性液体を上記循環路内で循環させる手段(循環路の一
部を形成するパイプ8、リザーバタンク9、循環用のポ
ンプ10)と、上記循環路上に設けられて電気伝導性液
体の熱除去を行う熱交換器(例えば、リザーバタンク9
に具備)とを備えている構成であり、これにより、吸着
動作中における吸着対象物の冷却効率を高めることがで
きる。
の構成において、電極用空洞2、液体導入通路7a、お
よび液体排出通路7bを循環路の一部とする電気伝導性
液体の循環路を備え、吸着対象物の吸着動作中に電気伝
導性液体を上記循環路内で循環させる手段(循環路の一
部を形成するパイプ8、リザーバタンク9、循環用のポ
ンプ10)と、上記循環路上に設けられて電気伝導性液
体の熱除去を行う熱交換器(例えば、リザーバタンク9
に具備)とを備えている構成であり、これにより、吸着
動作中における吸着対象物の冷却効率を高めることがで
きる。
【0051】尚、本実施形態では、双極型の静電チャッ
クを例に挙げて説明したが、勿論、単極型の静電チャッ
クへの適用も可能である。上記の実施形態は、あくまで
も、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そ
のような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきも
のではなく、本発明の精神と特許請求の範囲内で、いろ
いろと変更して実施することができるものである。
クを例に挙げて説明したが、勿論、単極型の静電チャッ
クへの適用も可能である。上記の実施形態は、あくまで
も、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そ
のような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきも
のではなく、本発明の精神と特許請求の範囲内で、いろ
いろと変更して実施することができるものである。
【0052】
【発明の効果】本発明の静電チャックは、以上のよう
に、誘電体の内部に、電極用空洞と、当該電極用空洞へ
の電気伝導性液体の導入および導出を行うための通路と
が形成されていると共に、上記電極用空洞内の一部に、
電源より直流電圧が印加される電位固定用電極が設けら
れ、上記通路を通して上記電極用空洞へ電気伝導性液体
を充填する充填手段と、上記通路を通して上記電極用空
洞内から電気伝導性液体を排出する排出手段とを備えて
いる構成である。
に、誘電体の内部に、電極用空洞と、当該電極用空洞へ
の電気伝導性液体の導入および導出を行うための通路と
が形成されていると共に、上記電極用空洞内の一部に、
電源より直流電圧が印加される電位固定用電極が設けら
れ、上記通路を通して上記電極用空洞へ電気伝導性液体
を充填する充填手段と、上記通路を通して上記電極用空
洞内から電気伝導性液体を排出する排出手段とを備えて
いる構成である。
【0053】それゆえ、吸着対象物が吸着面に載置され
た状態で残留吸着力を迅速に低下させることができるの
で、吸着対象物の離脱処理を、残留吸着力の影響を殆ど
受けずに簡単且つ迅速に行うことが可能となるという効
果を奏する。
た状態で残留吸着力を迅速に低下させることができるの
で、吸着対象物の離脱処理を、残留吸着力の影響を殆ど
受けずに簡単且つ迅速に行うことが可能となるという効
果を奏する。
【図1】本発明の一実施形態を示すものであって、静電
チャックの吸着部の縦断面および静電チャック全体の概
略構成を示す説明図である。
チャックの吸着部の縦断面および静電チャック全体の概
略構成を示す説明図である。
【図2】従来の双極型の静電チャックを示す概略の斜視
図である。
図である。
【図3】上記従来の双極型の静電チャックの吸着原理を
説明するための説明図である。
説明するための説明図である。
【図4】従来の単極型の静電チャックの吸着原理を説明
するための説明図である。
するための説明図である。
【図5】ウエハ持ち上げ機構を具備する静電チャックを
示す概略構成図である。
示す概略構成図である。
1 誘電体 1a 吸着面 2 電極用空洞 3 電位固定用電極 4 支持台 6 静電チャック電源(電源) 7a 液体導入通路(電気伝導性液体の導入を行うため
の通路) 7b 液体排出通路(電気伝導性液体の導出を行うため
の通路) 8 パイプ(充填手段、排出手段) 9 リザーバタンク(充填手段、排出手段) 10 ポンプ(充填手段) 11 ストップバルブ(充填手段、排出手段) 12 パージ用バルブ(排出手段)
の通路) 7b 液体排出通路(電気伝導性液体の導出を行うため
の通路) 8 パイプ(充填手段、排出手段) 9 リザーバタンク(充填手段、排出手段) 10 ポンプ(充填手段) 11 ストップバルブ(充填手段、排出手段) 12 パージ用バルブ(排出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/68 H01L 21/68 A 21/302 B
Claims (1)
- 【請求項1】誘電体の表面に静電気力によって吸着対象
物を吸着する静電チャックにおいて、 上記誘電体の内部に、電極用空洞と、当該電極用空洞へ
の電気伝導性液体の導入および導出を行うための通路と
が形成されていると共に、上記電極用空洞内の一部に、
電源より直流電圧が印加される電位固定用電極が設けら
れ、 上記通路を通して上記電極用空洞へ電気伝導性液体を充
填する充填手段と、 上記通路を通して上記電極用空洞内から電気伝導性液体
を排出する排出手段とを備えていることを特徴とする静
電チャック。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17254295A JPH0923670A (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | 静電チャック |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17254295A JPH0923670A (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | 静電チャック |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0923670A true JPH0923670A (ja) | 1997-01-21 |
Family
ID=15943823
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17254295A Pending JPH0923670A (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | 静電チャック |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0923670A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014041919A (ja) * | 2012-08-22 | 2014-03-06 | Ulvac Japan Ltd | 静電吸着装置、残留吸着除去方法 |
-
1995
- 1995-07-07 JP JP17254295A patent/JPH0923670A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014041919A (ja) * | 2012-08-22 | 2014-03-06 | Ulvac Japan Ltd | 静電吸着装置、残留吸着除去方法 |
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