JPH09237104A - 制御システム - Google Patents
制御システムInfo
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- JPH09237104A JPH09237104A JP8043500A JP4350096A JPH09237104A JP H09237104 A JPH09237104 A JP H09237104A JP 8043500 A JP8043500 A JP 8043500A JP 4350096 A JP4350096 A JP 4350096A JP H09237104 A JPH09237104 A JP H09237104A
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- control
- subsystems
- state
- common variable
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 複数の部分系からなるシステムにおいて、一
部の部分系のみに制御を施して、他の部分系を含めて多
様な均一状態に導く。 【解決手段】各部分系を同期したカオス状態にし、その
うちの一つあるいはいくつかの部分系のシステムパラメ
ータに僅かな摂動を加えて、他の部分系を多様な均一状
態に導く。
部の部分系のみに制御を施して、他の部分系を含めて多
様な均一状態に導く。 【解決手段】各部分系を同期したカオス状態にし、その
うちの一つあるいはいくつかの部分系のシステムパラメ
ータに僅かな摂動を加えて、他の部分系を多様な均一状
態に導く。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカオス状態を利用す
る制御システムに関する。
る制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】システムの複雑化に伴って、システムの
全体としての状態をいかに制御するかが重要な課題とな
る。また種々の環境条件に応じてシステムが多様な状態
をとらねばならないとすると、制御は非常に複雑なもの
となることが予想される。
全体としての状態をいかに制御するかが重要な課題とな
る。また種々の環境条件に応じてシステムが多様な状態
をとらねばならないとすると、制御は非常に複雑なもの
となることが予想される。
【0003】従来から多様性の発生原理として、カオス
の利用が検討されてきた。一つのカオス状態を用意し
て、多様性をそこから引き出そうとするものである。そ
のような方向に沿った制御技術として、 OGY アルゴリ
ズムや SOGY アルゴリズムに基づく制御が挙げられる。
OGY アルゴリズムとは、制御対象系が相空間における
ポアンカレ断面上の不安定周期点近傍にあるとき、系に
わずかな摂動を加えて、この周期点に安定化させるとい
うものである(文献 [1] :フィジカル レビュー レ
ターズ、64、 1196-1199(1990)。また、SOGY アルゴ
リズムは系にわずかな摂動を加えて、系の状態をカオス
軌道上の任意の状態(ターゲット)に迅速に移行させるも
のである(文献 [2] :フィジカル レビュー レター
ズ、65、 3215-3218(1990)。これらの方法等を用いれ
ば、カオス状態を介してシステムを周期状態やそのほか
の定常状態に制御することが可能である。
の利用が検討されてきた。一つのカオス状態を用意し
て、多様性をそこから引き出そうとするものである。そ
のような方向に沿った制御技術として、 OGY アルゴリ
ズムや SOGY アルゴリズムに基づく制御が挙げられる。
OGY アルゴリズムとは、制御対象系が相空間における
ポアンカレ断面上の不安定周期点近傍にあるとき、系に
わずかな摂動を加えて、この周期点に安定化させるとい
うものである(文献 [1] :フィジカル レビュー レ
ターズ、64、 1196-1199(1990)。また、SOGY アルゴ
リズムは系にわずかな摂動を加えて、系の状態をカオス
軌道上の任意の状態(ターゲット)に迅速に移行させるも
のである(文献 [2] :フィジカル レビュー レター
ズ、65、 3215-3218(1990)。これらの方法等を用いれ
ば、カオス状態を介してシステムを周期状態やそのほか
の定常状態に制御することが可能である。
【0004】一方、二つのシステムを共通変数を介在さ
せることによって結合し、カオス状態であっても同期を
起こし得ることが、 Pecora と Carrol により示されて
いる(文献 [3] :フィジカル レビュー レターズ、6
4、 821-824(1990))。また米国特許 5、245、660(19
93)にも同様の技術によって同期した信号を生成するこ
とが示されている。
せることによって結合し、カオス状態であっても同期を
起こし得ることが、 Pecora と Carrol により示されて
いる(文献 [3] :フィジカル レビュー レターズ、6
4、 821-824(1990))。また米国特許 5、245、660(19
93)にも同様の技術によって同期した信号を生成するこ
とが示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の制御ア
ルゴリズムは単一のシステムに対する制御方法であるた
め、複数の部分系からなるシステムを制御しようとする
と、システム全体についての詳しい知識を必要とした
り、多自由度系のために制御が複雑になるという問題点
があった。また Pecora と Carrol の提案あるいは米国
特許は、主として同期信号の生成に関するものであっ
て、カオス信号を制御信号として用いる可能性に言及が
あるだけである。
ルゴリズムは単一のシステムに対する制御方法であるた
め、複数の部分系からなるシステムを制御しようとする
と、システム全体についての詳しい知識を必要とした
り、多自由度系のために制御が複雑になるという問題点
があった。また Pecora と Carrol の提案あるいは米国
特許は、主として同期信号の生成に関するものであっ
て、カオス信号を制御信号として用いる可能性に言及が
あるだけである。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで全系あるいは一部
の部分系を同期させ、さらに同期している部分系の一つ
またはいくつかに制御を施し、周期状態やそのほかの定
常状態に安定化する。これにより制御の複雑さを低く抑
えながら、複数の部分系からなるシステムの一部または
全部を均一な状態に移行することが可能となる。さらに
同期した状態をカオス状態に選ぶことにより、多様な均
一状態が実現できるわけである。
の部分系を同期させ、さらに同期している部分系の一つ
またはいくつかに制御を施し、周期状態やそのほかの定
常状態に安定化する。これにより制御の複雑さを低く抑
えながら、複数の部分系からなるシステムの一部または
全部を均一な状態に移行することが可能となる。さらに
同期した状態をカオス状態に選ぶことにより、多様な均
一状態が実現できるわけである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明を実施例に基づいて説明す
る前に、まず、カオスの同期とは如何なるものである
か、またカオスの同期が如何なるシステムで起こり得る
のかについて説明する。
る前に、まず、カオスの同期とは如何なるものである
か、またカオスの同期が如何なるシステムで起こり得る
のかについて説明する。
【0008】二つの等価なシステムがカオスを示してい
て、かつ、対応する状態変数が漸近的に一致するとき、
この現象をカオスの同期という。このような同期を可能
にするシステムの例を図1を用いて説明する。システム
は2つの部分系からなり、それぞれ駆動、応答系とい
う。駆動系は応答系に共通変数 v を送っている。つま
り応答系は変数 v によって駆動されている。駆動系の
共通変数 v 以外の変数をまとめて w で表し、応答系の
共通変数 v 以外の変数をまとめて w' で表すことにす
る。ここで v、 w、 w' はそれぞれ m、 n、 n 次元ベ
クトル、p、 p'はそれぞれ駆動、応答系のシステムパラ
メータである。p、 p'は一般にはベクトル量である。図
1で表されるシステムは次式のような微分方程式で記述
できる。
て、かつ、対応する状態変数が漸近的に一致するとき、
この現象をカオスの同期という。このような同期を可能
にするシステムの例を図1を用いて説明する。システム
は2つの部分系からなり、それぞれ駆動、応答系とい
う。駆動系は応答系に共通変数 v を送っている。つま
り応答系は変数 v によって駆動されている。駆動系の
共通変数 v 以外の変数をまとめて w で表し、応答系の
共通変数 v 以外の変数をまとめて w' で表すことにす
る。ここで v、 w、 w' はそれぞれ m、 n、 n 次元ベ
クトル、p、 p'はそれぞれ駆動、応答系のシステムパラ
メータである。p、 p'は一般にはベクトル量である。図
1で表されるシステムは次式のような微分方程式で記述
できる。
【0009】
【数1】
【0010】ここで w=w' で規定される空間を同期超平
面と呼ぶと、この超平面に横断的な方向の運動成分のリ
アプノフ数がすべて負となることが同期が起こる条件で
ある。仮に、この条件を満たしつつ、p = p' = p0 とし
たとき駆動系、応答系がカオス状態を示すのであれば、
同期したカオス状態を達成できる。
面と呼ぶと、この超平面に横断的な方向の運動成分のリ
アプノフ数がすべて負となることが同期が起こる条件で
ある。仮に、この条件を満たしつつ、p = p' = p0 とし
たとき駆動系、応答系がカオス状態を示すのであれば、
同期したカオス状態を達成できる。
【0011】また、カオスの同期を実現するもうひとつ
の例を図2で説明する。二つの等価な部分系は相互的に
結合している。結合はベクトル的でもスカラー的でもよ
い。u、 u' は n次元状態変数ベクトル、p、 p'はシス
テムパラメータを表すが、一般的にはベクトルである。
図2で表されるシステムでは変数は相互的に結合してい
る。微分方程式は次のように与えられる。
の例を図2で説明する。二つの等価な部分系は相互的に
結合している。結合はベクトル的でもスカラー的でもよ
い。u、 u' は n次元状態変数ベクトル、p、 p'はシス
テムパラメータを表すが、一般的にはベクトルである。
図2で表されるシステムでは変数は相互的に結合してい
る。微分方程式は次のように与えられる。
【0012】
【数2】
【0013】結合項 h(u、u'、k)はベクトル量である
が、少なくとも1つの成分をもてばよい。一般には k
は結合定数テンソルである。この場合、同期超平面は u
=u' で与えられる。結合項が満たすべき条件は
が、少なくとも1つの成分をもてばよい。一般には k
は結合定数テンソルである。この場合、同期超平面は u
=u' で与えられる。結合項が満たすべき条件は
【0014】
【数3】
【0015】である。この式の意味するところは、同期
が達成されれば結合項は消える(相互作用がなくなる)
ということである。この場合も上記の例のように、カオ
スになり、かつ同期条件を満たすことが出来れば、カオ
スの同期を達成可能である。
が達成されれば結合項は消える(相互作用がなくなる)
ということである。この場合も上記の例のように、カオ
スになり、かつ同期条件を満たすことが出来れば、カオ
スの同期を達成可能である。
【0016】実施例1 本発明を具体化するシステム構成の一例を図3に示す。
システムは2つの部分系からなり、それぞれ駆動、応答
系という。駆動系は応答系に共通変数 v を送ってい
る。つまり応答系は変数 v によって駆動されている。
駆動系の共通変数v 以外の変数をまとめて w で表し、
応答系の共通変数 v 以外の変数をまとめてw' で表すこ
とにする。ここで v、 w、 w' はそれぞれ m、 n、 n
次元ベクトル、p、 p'はそれぞれ 駆動、応答系の制御
パラメータである。p、 p'は一般にはベクトル量であ
る。p = p' = p0 において、応答系は駆動系に同期し、
かつ、カオス状態になっているものとする。このとき駆
動系にのみ制御を施し、全体を均一な状態に移行制御す
るものである。周期状態やそのほかの定常状態に移行し
安定化するための制御は p を p0 のまわりに僅かに変
化させることによって行う。図3で表されるシステムは
次式のような微分方程式で記述できる。
システムは2つの部分系からなり、それぞれ駆動、応答
系という。駆動系は応答系に共通変数 v を送ってい
る。つまり応答系は変数 v によって駆動されている。
駆動系の共通変数v 以外の変数をまとめて w で表し、
応答系の共通変数 v 以外の変数をまとめてw' で表すこ
とにする。ここで v、 w、 w' はそれぞれ m、 n、 n
次元ベクトル、p、 p'はそれぞれ 駆動、応答系の制御
パラメータである。p、 p'は一般にはベクトル量であ
る。p = p' = p0 において、応答系は駆動系に同期し、
かつ、カオス状態になっているものとする。このとき駆
動系にのみ制御を施し、全体を均一な状態に移行制御す
るものである。周期状態やそのほかの定常状態に移行し
安定化するための制御は p を p0 のまわりに僅かに変
化させることによって行う。図3で表されるシステムは
次式のような微分方程式で記述できる。
【0017】
【数4】
【0018】ここではパラメータ p を変数 v の導関数
に含まれる部分 p(v)と変数 w に含まれる部分 p(w)
に分けた。パラメータ p' についても同様である。ここ
で図3に対応する制御入力 △p についても同様な成分
に分けて表した。これらのパラメータの成分も一般には
ベクトル量と考えてよい。自動制御においては、目標値
が変更された結果、あるいは外乱によって、過渡的に大
きな制御入力が発生しても、制御目標が達成されるに従
い、あるいは外乱に対する制御結果が現れるに従って、
制御入力は0に収束して行くであろうから、制御入力が
ないシステムで同期条件が満足されていれば、制御を施
した結果についても、同期が起こると考えられる。たと
えば、駆動系に対して OGY 制御を施してその状態を周
期状態にした場合には、応答系は駆動系に同期した周期
状態になるのである。
に含まれる部分 p(v)と変数 w に含まれる部分 p(w)
に分けた。パラメータ p' についても同様である。ここ
で図3に対応する制御入力 △p についても同様な成分
に分けて表した。これらのパラメータの成分も一般には
ベクトル量と考えてよい。自動制御においては、目標値
が変更された結果、あるいは外乱によって、過渡的に大
きな制御入力が発生しても、制御目標が達成されるに従
い、あるいは外乱に対する制御結果が現れるに従って、
制御入力は0に収束して行くであろうから、制御入力が
ないシステムで同期条件が満足されていれば、制御を施
した結果についても、同期が起こると考えられる。たと
えば、駆動系に対して OGY 制御を施してその状態を周
期状態にした場合には、応答系は駆動系に同期した周期
状態になるのである。
【0019】実施例2 カオス同期を実現する例としてあげた図2に対応して、
本発明を具体化するもうひとつの構成を図4に表す。こ
れは図2に対応している。2つの等価な部分系は相互的
に結合している。結合はベクトル的でもスカラー的でも
よい。u、 u'は n 次元状態変数ベクトル、p、 p' はシ
ステムパラメータを表すが、一般的にはベクトルであ
る。一方の部分系1にのみ制御 △p を施し、全体を均
一な状態に制御するものである。図4で表されるシステ
ムは次式のような微分方程式で記述できる。
本発明を具体化するもうひとつの構成を図4に表す。こ
れは図2に対応している。2つの等価な部分系は相互的
に結合している。結合はベクトル的でもスカラー的でも
よい。u、 u'は n 次元状態変数ベクトル、p、 p' はシ
ステムパラメータを表すが、一般的にはベクトルであ
る。一方の部分系1にのみ制御 △p を施し、全体を均
一な状態に制御するものである。図4で表されるシステ
ムは次式のような微分方程式で記述できる。
【0020】
【数5】
【0021】ここでも、結合項 h(u、u'、k)について、
前述の(数3)が成り立つ。
前述の(数3)が成り立つ。
【0022】この構成においても、制御入力は制御目標
が達成されるに従って0に収束して行くであろうから、
制御入力がないシステムで同期条件が満足されていれ
ば、制御を施した結果についても、同期が起こると考え
られる。
が達成されるに従って0に収束して行くであろうから、
制御入力がないシステムで同期条件が満足されていれ
ば、制御を施した結果についても、同期が起こると考え
られる。
【0023】以下、いくつかのモデル系に適用して本発
明の有効性を説明する。
明の有効性を説明する。
【0024】制御例1 図5のようなシステムを考える。 x、 y、 z はローレ
ンツ方程式に従うものとする。このシステムに対応する
微分方程式は
ンツ方程式に従うものとする。このシステムに対応する
微分方程式は
【0025】
【数6】
【0026】で与えられる。制御パラメータとして Rを
選び、δp の大きさの上限を0.01 とした。 σ=10、 b
=8/3、 R=28、 時間刻み=0.01 として、制御過程のシ
ミュレーションを行った。
選び、δp の大きさの上限を0.01 とした。 σ=10、 b
=8/3、 R=28、 時間刻み=0.01 として、制御過程のシ
ミュレーションを行った。
【0027】OGY 法で1周期状態に制御した例を図6
(a)に掲げる。ここでは変数 y に注目している。破線
(y1)は駆動系、実線(y2)は応答系の状態変数を表
す。同期は制御開始後3秒程度で達成され、同期後に周
期化制御を開始して、制御開始後23秒程度で、同期し
た1周期状態が得られている。
(a)に掲げる。ここでは変数 y に注目している。破線
(y1)は駆動系、実線(y2)は応答系の状態変数を表
す。同期は制御開始後3秒程度で達成され、同期後に周
期化制御を開始して、制御開始後23秒程度で、同期し
た1周期状態が得られている。
【0028】これまでの説明では、まず駆動系と応答系
を同期したカオス状態にしたうえで、駆動系のみに制御
を施して、全体を別の均一状態、例えば1周期状態に移
行させた(この制御を以下では同期後制御と呼ぶ)。し
かし、先に駆動系を周期化してそのあとで同期化を行う
こともできる。この制御を以下では同期前制御と呼ぶ。
その例を図6(b)に示す。ここでは、周期化にいたる過
程は省略されているが、制御開始後71秒程度で、駆動
系の周期化を達成した後で、駆動系と応答系が結合し
て、制御開始後3秒程度で、両系の同期化を達成してい
る。同期前制御であっても、最終的には同期した周期状
態を達成することができる。このように制御を行うタイ
ミングは同期前、同期後のいずれでも構わない。
を同期したカオス状態にしたうえで、駆動系のみに制御
を施して、全体を別の均一状態、例えば1周期状態に移
行させた(この制御を以下では同期後制御と呼ぶ)。し
かし、先に駆動系を周期化してそのあとで同期化を行う
こともできる。この制御を以下では同期前制御と呼ぶ。
その例を図6(b)に示す。ここでは、周期化にいたる過
程は省略されているが、制御開始後71秒程度で、駆動
系の周期化を達成した後で、駆動系と応答系が結合し
て、制御開始後3秒程度で、両系の同期化を達成してい
る。同期前制御であっても、最終的には同期した周期状
態を達成することができる。このように制御を行うタイ
ミングは同期前、同期後のいずれでも構わない。
【0029】部分系が2つ含まれる場合について述べた
が、もっと多くの部分系が鎖状または環状に結合した場
合にも、同様な制御が可能である。さらに、1つのシス
テムにいろいろな結合形態が混じっていてもよい。
が、もっと多くの部分系が鎖状または環状に結合した場
合にも、同様な制御が可能である。さらに、1つのシス
テムにいろいろな結合形態が混じっていてもよい。
【0030】制御例2 図7のようなシステムを考える。ここでも x、 y、 z
はローレンツ方程式に従うものとする。微分方程式は次
式のようになる。
はローレンツ方程式に従うものとする。微分方程式は次
式のようになる。
【0031】
【数7】
【0032】状態変数についている添字は部分系の番号
を示す。
を示す。
【0033】ここでも同期後に OGY 法で1周期状態に
制御した例を図8(a)に掲げる。ここでは z=26.921 を
ポアンカレ断面としたときのポアンカレ座標の X 成分
に注目した。40 サイクル目で部分系2と部分系3を結
合した場合の結果である。破線X1は部分系1、実線X3は
部分系3のポアンカレ座標を表す。図8(a)の中の四角
で囲った部分を拡大したものが図8(b)である。
制御した例を図8(a)に掲げる。ここでは z=26.921 を
ポアンカレ断面としたときのポアンカレ座標の X 成分
に注目した。40 サイクル目で部分系2と部分系3を結
合した場合の結果である。破線X1は部分系1、実線X3は
部分系3のポアンカレ座標を表す。図8(a)の中の四角
で囲った部分を拡大したものが図8(b)である。
【0034】同期後に周期化制御を開始して、最終的に
は同期した1周期状態が得られている。ポアンカレ座標
では一定値となっていることから分かる。結合後すぐに
同期が実現し、周期化制御の過程で僅かに同期がはずれ
るが、最終的には同期した1周期状態になっている。
は同期した1周期状態が得られている。ポアンカレ座標
では一定値となっていることから分かる。結合後すぐに
同期が実現し、周期化制御の過程で僅かに同期がはずれ
るが、最終的には同期した1周期状態になっている。
【0035】制御例3 図9のようなシステムを考える。この例では、制御を部
分系2と4とに施している。ここでも x、 y、 z はロ
ーレンツ方程式に従うものとする。状態変数についてい
る添字は部分系の番号を示す。上記2つの例とは異な
り、相互結合を有し、しかも閉ループを形成している例
である。微分方程式は次のように表せる。
分系2と4とに施している。ここでも x、 y、 z はロ
ーレンツ方程式に従うものとする。状態変数についてい
る添字は部分系の番号を示す。上記2つの例とは異な
り、相互結合を有し、しかも閉ループを形成している例
である。微分方程式は次のように表せる。
【0036】
【数8】
【0037】状態変数についている添字は部分系の番号
を示す。
を示す。
【0038】ここで ui は
【0039】
【数9】
【0040】であり、g、 h は次のように定義される。
【0041】
【数10】
【0042】
【数11】
【0043】ただし、i=2, 4に対しては
【0044】
【数12】
【0045】
【数13】
【0046】を用いる。この相互結合項は拡散的な結合
を表していて、結合定数 D は均一である。結合を強め
ていくと、4つの部分系は同期する。変数 z に注目し
たとき、部分系1、2、3、4の変数が同期する状況を
図10(a)に示す。系を結合して約6秒後に同期が起こ
っている。同期後に SOGY-OGY 法で1周期状態に制御し
た例を図10(b)に掲げる。同期後に周期化制御を開始
して、周期化制御を開始後8秒で、同期した1周期状態
が得られている。周期化制御を行うタイミングは同期
前、同期後のいずれでも構わない。
を表していて、結合定数 D は均一である。結合を強め
ていくと、4つの部分系は同期する。変数 z に注目し
たとき、部分系1、2、3、4の変数が同期する状況を
図10(a)に示す。系を結合して約6秒後に同期が起こ
っている。同期後に SOGY-OGY 法で1周期状態に制御し
た例を図10(b)に掲げる。同期後に周期化制御を開始
して、周期化制御を開始後8秒で、同期した1周期状態
が得られている。周期化制御を行うタイミングは同期
前、同期後のいずれでも構わない。
【0047】応用実施例1 多元系材料の薄膜製造における制御システムを例に本発
明の応用例を説明する。図11は2元系材料の蒸着によ
る多層膜製作装置群に適用した例である。装置0から装
置5まで備えられ、図3あるいは図5と同様の駆動系と
して装置0が機能し、装置1から5が並列に配置された
応答システムとして機能する例である。装置0にはカオ
スジェネレータ112が、装置1から装置5までのそれ
ぞれにはカオスジェネレータ113がそれぞれ備えられ
る。
明の応用例を説明する。図11は2元系材料の蒸着によ
る多層膜製作装置群に適用した例である。装置0から装
置5まで備えられ、図3あるいは図5と同様の駆動系と
して装置0が機能し、装置1から5が並列に配置された
応答システムとして機能する例である。装置0にはカオ
スジェネレータ112が、装置1から装置5までのそれ
ぞれにはカオスジェネレータ113がそれぞれ備えられ
る。
【0048】図12は製膜装置群の駆動系となる装置0
の制御システムの構成例を示す図である。図12に示す
ように、カオスジェネレータ112によって発生された
カオス列(パルス列のパルス幅がカオスとなっているパ
ルス列) Ti 123に従って、蒸着源(原料A)126
のシャッタ124の開閉時間を決める。この例ではシャ
ッタA124が開いているときは、蒸着源(原料B)1
27のシャッタB125は閉じていて、逆にシャッタB
が開いているときはシャッタAは閉じていてるようにし
た。原料の混合を防ぐために、両方のシャッタをともに
閉じて排気する時間をもうけることは効果的である。こ
のようにして原料A、原料Bの基板128への蒸着を制
御する。膜厚計129の出力はコントローラ121に送
られ、目標値との差を検出して、これがなくなる方向の
信号を出力するフィードバック制御が行われる。制御の
目標は各層の膜厚である。
の制御システムの構成例を示す図である。図12に示す
ように、カオスジェネレータ112によって発生された
カオス列(パルス列のパルス幅がカオスとなっているパ
ルス列) Ti 123に従って、蒸着源(原料A)126
のシャッタ124の開閉時間を決める。この例ではシャ
ッタA124が開いているときは、蒸着源(原料B)1
27のシャッタB125は閉じていて、逆にシャッタB
が開いているときはシャッタAは閉じていてるようにし
た。原料の混合を防ぐために、両方のシャッタをともに
閉じて排気する時間をもうけることは効果的である。こ
のようにして原料A、原料Bの基板128への蒸着を制
御する。膜厚計129の出力はコントローラ121に送
られ、目標値との差を検出して、これがなくなる方向の
信号を出力するフィードバック制御が行われる。制御の
目標は各層の膜厚である。
【0049】カオス列 Ti 123は奇数番目のパルスの
幅がシャッタA(124)が開いている時間を、偶数番
目のパルスの幅がシャッタAが閉じている時間を表わし
ている。従って2元系で周期的構造をもつ多層膜を作製
するには周期2以上の高い周期状態を利用する必要があ
る。
幅がシャッタA(124)が開いている時間を、偶数番
目のパルスの幅がシャッタAが閉じている時間を表わし
ている。従って2元系で周期的構造をもつ多層膜を作製
するには周期2以上の高い周期状態を利用する必要があ
る。
【0050】コントローラ121、カオスジェネレータ
112、113等の詳細を図13によって説明する。こ
こで111駆動系、114は応答システムとしての製膜
装置である。コントローラ121は少なくとも制御指令
装置、膜厚換算手段、及び周期点安定化手段を含む。指
令装置には、オペレターによる膜厚指令に対応した信号
から、制御対象情報 S 、制御目標 x*(n)等が作られ、
それぞれ、カオスジェネレータ112の送信手段、コン
トローラ内部にある膜厚換算手段におくられる。ここ
で、制御対象情報 S は、制御システムを固定的に運用
するときは設定不要であり、予定されているカオスジェ
ネレータ112、113間で共通変数の授与を行えばよ
い。膜厚換算手段では膜厚に換算された制御目標△t*
を算出し、それを周期点安定化手段におくる。この安定
化手段では SOGY アルゴリズムによる迅速化や OGY ア
ルゴリズムによる線形フィードバック制御を実行する。
すなわち観測した膜厚変化 △ti 目標値と △t* の差に
比例した入力 △pi がカオスジェネレータ112に加え
られる。この実施例ではカオスジェネレータ112にア
ナログ回路を用いた場合を図示してある。カオスジェネ
レータ112は送信手段、 回路A、回路B及び離散化
手段からなる。送信手段は共通変数 v を他の製膜装置
に送る。そのための情報が S である。その他の変数群
w からひとつの変数 w0 を選び、回路Bから取り出し
て、それを離散化手段によりポアンカレ断面上で離散化
し、カオス列 Ti 123を得る。上述したように、シャ
ッタ開閉装置122はカオス列 Ti 123に従いシャッ
タの開閉をおこなう。受信側装置でも共通変数 v の信
号によって駆動される回路B’が生成する信号 w'0 を
離散化することにより、対応するカオス列 Ti を得る。
これに従ってシャッタの開閉が行われ、製膜過程が進行
する。上で述べた周期点安定化手段をうまく働かせるこ
とによって、最終的には計画したとおりの周期構造を有
する多層膜を複数の装置で同時に生産することが可能で
ある。
112、113等の詳細を図13によって説明する。こ
こで111駆動系、114は応答システムとしての製膜
装置である。コントローラ121は少なくとも制御指令
装置、膜厚換算手段、及び周期点安定化手段を含む。指
令装置には、オペレターによる膜厚指令に対応した信号
から、制御対象情報 S 、制御目標 x*(n)等が作られ、
それぞれ、カオスジェネレータ112の送信手段、コン
トローラ内部にある膜厚換算手段におくられる。ここ
で、制御対象情報 S は、制御システムを固定的に運用
するときは設定不要であり、予定されているカオスジェ
ネレータ112、113間で共通変数の授与を行えばよ
い。膜厚換算手段では膜厚に換算された制御目標△t*
を算出し、それを周期点安定化手段におくる。この安定
化手段では SOGY アルゴリズムによる迅速化や OGY ア
ルゴリズムによる線形フィードバック制御を実行する。
すなわち観測した膜厚変化 △ti 目標値と △t* の差に
比例した入力 △pi がカオスジェネレータ112に加え
られる。この実施例ではカオスジェネレータ112にア
ナログ回路を用いた場合を図示してある。カオスジェネ
レータ112は送信手段、 回路A、回路B及び離散化
手段からなる。送信手段は共通変数 v を他の製膜装置
に送る。そのための情報が S である。その他の変数群
w からひとつの変数 w0 を選び、回路Bから取り出し
て、それを離散化手段によりポアンカレ断面上で離散化
し、カオス列 Ti 123を得る。上述したように、シャ
ッタ開閉装置122はカオス列 Ti 123に従いシャッ
タの開閉をおこなう。受信側装置でも共通変数 v の信
号によって駆動される回路B’が生成する信号 w'0 を
離散化することにより、対応するカオス列 Ti を得る。
これに従ってシャッタの開閉が行われ、製膜過程が進行
する。上で述べた周期点安定化手段をうまく働かせるこ
とによって、最終的には計画したとおりの周期構造を有
する多層膜を複数の装置で同時に生産することが可能で
ある。
【0051】図13の駆動系と応答システム系の構成を
対比して明らかなように、応答システム系では、駆動系
に必要なコントローラ121は必要ではなく、カオスジ
ェネレータ113を備え、これとカオスジェネレータ1
12との間で共通変数としての信号 v を共有するため
の受信手段を備えればよい。
対比して明らかなように、応答システム系では、駆動系
に必要なコントローラ121は必要ではなく、カオスジ
ェネレータ113を備え、これとカオスジェネレータ1
12との間で共通変数としての信号 v を共有するため
の受信手段を備えればよい。
【0052】図14にAu-Ag 系の多層膜に適用した場合
の結果を示す。カオスから周期4状態への安定化を利用
しAu、Ag を交互積層した。その場合の多層膜の構造、
シャッタの開閉のシーケンスをそれぞれ図14(a)、
(b)に示す。図14(a)でA、Bのそれぞれの位置
でシャッタA、Bのそれぞれが開いていることを意味し
ている。図14(b)に示される多層膜の断面図から、
周期的な構造が得られていることがわかる。なおここで
は多層膜作製プロセスを各装置で同期させた。しかし場
合によっては、装置自体は同期させても、シャッタの開
閉のタイミングを、意図的に遅延器を加える等の方法
で、ずらすことも可能である。
の結果を示す。カオスから周期4状態への安定化を利用
しAu、Ag を交互積層した。その場合の多層膜の構造、
シャッタの開閉のシーケンスをそれぞれ図14(a)、
(b)に示す。図14(a)でA、Bのそれぞれの位置
でシャッタA、Bのそれぞれが開いていることを意味し
ている。図14(b)に示される多層膜の断面図から、
周期的な構造が得られていることがわかる。なおここで
は多層膜作製プロセスを各装置で同期させた。しかし場
合によっては、装置自体は同期させても、シャッタの開
閉のタイミングを、意図的に遅延器を加える等の方法
で、ずらすことも可能である。
【0053】この例ではカオスジェネレータをアナログ
回路を使って構成した。場合により、ディジタル回路で
構成したり、ソフトウェアによることも可能である。離
散的な時系列が直接生成される場合には、離散化手段を
省略してもよい。
回路を使って構成した。場合により、ディジタル回路で
構成したり、ソフトウェアによることも可能である。離
散的な時系列が直接生成される場合には、離散化手段を
省略してもよい。
【0054】応用実施例2 本発明を心臓ペースメーカにおける制御システムに適用
した例を図15に示す。このペースメーカでは発振器と
して2つのカオスジェネレータ112、113を備えて
いる。カオスジェネレータ112はカオス素子で構成さ
れている。カオス素子の例としては合原一幸編「カオ
ス」サイエンス社( 1990年 )などに述べられている
ものが利用できる。
した例を図15に示す。このペースメーカでは発振器と
して2つのカオスジェネレータ112、113を備えて
いる。カオスジェネレータ112はカオス素子で構成さ
れている。カオス素子の例としては合原一幸編「カオ
ス」サイエンス社( 1990年 )などに述べられている
ものが利用できる。
【0055】2つのカオスジェネレータのうち1つが駆
動部、残りのひとつが応答部をなす。体内には応答部を
含む部分153だけを埋め込めば足りる。したがって、
使用者の負担を低減できる。ここでもカオス状態から周
期状態への制御を利用する。安静時の心拍数を維持する
のに高い周期状態たとえば周期15状態を用いて、高い
心拍数状態を周期10〜14状態を用いればわずかなパ
ラメータの変更で6段階の心拍数の制御が可能となる。
安静時に60回/分を設定した場合には、90回/分ま
でを6段階( 60、 65、 69、 75、 82、 90)で調節で
きた。カオスジェネレータ112によって等時間間隔に
生成されるカオス列について制御を行い、ある周期状態
のうちで、もっとも大きな値に合わせてパルスが出るよ
うになっている。例えば、周期15状態では15の離散
的な値 をとることになるが、そのうちの最大値にあわ
せて信号がパルス発振器151に送られ、パルス発振器
151はそのタイミングでパルスを発生する。そのパル
スが心臓ペースメーカとしての役割を果たす。
動部、残りのひとつが応答部をなす。体内には応答部を
含む部分153だけを埋め込めば足りる。したがって、
使用者の負担を低減できる。ここでもカオス状態から周
期状態への制御を利用する。安静時の心拍数を維持する
のに高い周期状態たとえば周期15状態を用いて、高い
心拍数状態を周期10〜14状態を用いればわずかなパ
ラメータの変更で6段階の心拍数の制御が可能となる。
安静時に60回/分を設定した場合には、90回/分ま
でを6段階( 60、 65、 69、 75、 82、 90)で調節で
きた。カオスジェネレータ112によって等時間間隔に
生成されるカオス列について制御を行い、ある周期状態
のうちで、もっとも大きな値に合わせてパルスが出るよ
うになっている。例えば、周期15状態では15の離散
的な値 をとることになるが、そのうちの最大値にあわ
せて信号がパルス発振器151に送られ、パルス発振器
151はそのタイミングでパルスを発生する。そのパル
スが心臓ペースメーカとしての役割を果たす。
【0056】心疾患を有しない健康なヒトの心拍変動が
カオス的であることがすでに知られている。このカオス
を再現するような発振素子を用いれば、制御装置121
によって、使用者が、心臓ペースメーカを制御オフの状
態にしたり、ペースの切り替え操作をした時の過渡状態
でも自然なゆらぎをもつペースメーカになる。さらに発
汗量や血液中の酸素濃度等へのセンシング信号を制御装
置121に取り込んで制御することによって自律的なペ
ースメーカを構成することも可能となる。
カオス的であることがすでに知られている。このカオス
を再現するような発振素子を用いれば、制御装置121
によって、使用者が、心臓ペースメーカを制御オフの状
態にしたり、ペースの切り替え操作をした時の過渡状態
でも自然なゆらぎをもつペースメーカになる。さらに発
汗量や血液中の酸素濃度等へのセンシング信号を制御装
置121に取り込んで制御することによって自律的なペ
ースメーカを構成することも可能となる。
【0057】応用実施例3 本制御システムを人工衛星群の制御を例に図16によっ
て説明する。人工衛星は、通常1機単体で運用される
が、本制御システムを適用することにより、複数の人工
衛星を1つのシステムとして運用することが可能とな
る。
て説明する。人工衛星は、通常1機単体で運用される
が、本制御システムを適用することにより、複数の人工
衛星を1つのシステムとして運用することが可能とな
る。
【0058】n 機の人工衛星は周期的に地球周辺を周回
しており、各々1個の制御振動子が装着されている。制
御振動子は1組の電子回路からなるものとし、各振動子
の状態が各衛星の制御情報を表すものとする。図16に
n=8 の場合の構成を示す。8機の人工衛星163は衛星
間通信167により制御振動子165のネットワークを
形成することが可能である。さらに少なくとも1機の人
工衛星が地上局162との通信166が可能であれば、
制御振動子のネットワークに対して本制御システムを適
用できる。そこで、制御振動子165を人工衛星の姿勢
軌道制御装置と結合して、衛星の姿勢や軌道の同期制御
を行うことができる。図17(a)、(b)にその制御
動作の説明とシュミレーション結果を示す。ここでは衛
星の姿勢を表す座標のうち1つの動作だけを示した。制
御を開始するとまず全体の姿勢が、衛星1に同期し、そ
の後目標値に達するのが分かる。ここで定値制御の場合
には、制御信号として1周期状態に対応するポアンカレ
断面における座標が用いられる。衛星は内部に回転子を
装備し、これを回転させることにより、その反作用で、
衛星の構体の姿勢を調節することができる。一定の姿勢
を保つにはフィードバック制御を要する。もちろん、各
衛星にコントローラを装着し、地上局との通信が不能と
なった場合には内蔵するソフトウェアにより自律制御を
行うようにすることも可能であるが、制御はかなり複雑
なものとなってしまう。本発明は衛星の状態をモニタし
ながら、地上局から指令を送れる点で制御を簡素なもの
にできる利点がある。そのほか、複数の衛星によって同
一天体や地上の同一地点を観測する場合には、それらの
姿勢が同期していると非常に都合がよい。なにかの原因
で姿勢がずれても、同期さえしていれば観測データの相
関性から情報を引き出すことができるからである。
しており、各々1個の制御振動子が装着されている。制
御振動子は1組の電子回路からなるものとし、各振動子
の状態が各衛星の制御情報を表すものとする。図16に
n=8 の場合の構成を示す。8機の人工衛星163は衛星
間通信167により制御振動子165のネットワークを
形成することが可能である。さらに少なくとも1機の人
工衛星が地上局162との通信166が可能であれば、
制御振動子のネットワークに対して本制御システムを適
用できる。そこで、制御振動子165を人工衛星の姿勢
軌道制御装置と結合して、衛星の姿勢や軌道の同期制御
を行うことができる。図17(a)、(b)にその制御
動作の説明とシュミレーション結果を示す。ここでは衛
星の姿勢を表す座標のうち1つの動作だけを示した。制
御を開始するとまず全体の姿勢が、衛星1に同期し、そ
の後目標値に達するのが分かる。ここで定値制御の場合
には、制御信号として1周期状態に対応するポアンカレ
断面における座標が用いられる。衛星は内部に回転子を
装備し、これを回転させることにより、その反作用で、
衛星の構体の姿勢を調節することができる。一定の姿勢
を保つにはフィードバック制御を要する。もちろん、各
衛星にコントローラを装着し、地上局との通信が不能と
なった場合には内蔵するソフトウェアにより自律制御を
行うようにすることも可能であるが、制御はかなり複雑
なものとなってしまう。本発明は衛星の状態をモニタし
ながら、地上局から指令を送れる点で制御を簡素なもの
にできる利点がある。そのほか、複数の衛星によって同
一天体や地上の同一地点を観測する場合には、それらの
姿勢が同期していると非常に都合がよい。なにかの原因
で姿勢がずれても、同期さえしていれば観測データの相
関性から情報を引き出すことができるからである。
【0059】また複数の人工衛星が互いの近傍を飛翔す
る場合、全体をいくつかの部分系からなるシステムとし
て捉え、本制御システムを適用できる。この場合、制御
振動子は各部分系に一つ装着されていればよい。完全な
同期ではなく一定の位相ずれを与えることによって衛星
の衝突を回避することも可能である。なお、部分系内の
衛星の軌道制御についても本制御法を適用することが可
能である。
る場合、全体をいくつかの部分系からなるシステムとし
て捉え、本制御システムを適用できる。この場合、制御
振動子は各部分系に一つ装着されていればよい。完全な
同期ではなく一定の位相ずれを与えることによって衛星
の衝突を回避することも可能である。なお、部分系内の
衛星の軌道制御についても本制御法を適用することが可
能である。
【0060】応用実施例4 本制御システムを、通信への応用を例に説明する。構成
を図18に示す。送信回路181、受信回路182はた
とえばフィジカル レビュー レターズ、71、65-68(1
993)に掲載されている回路を用いることができる。送
信側に制御を施して、伝言文を符号化する。
を図18に示す。送信回路181、受信回路182はた
とえばフィジカル レビュー レターズ、71、65-68(1
993)に掲載されている回路を用いることができる。送
信側に制御を施して、伝言文を符号化する。
【0061】たとえば1周期状態を0、2周期状態を
1、カオスを符号の区切り、4周期状態を文字区切りと
して2値符号化できる。符号区切りの長さはかなり長く
とることもできるのでそれだけで秘匿性を付加できる。
1、カオスを符号の区切り、4周期状態を文字区切りと
して2値符号化できる。符号区切りの長さはかなり長く
とることもできるのでそれだけで秘匿性を付加できる。
【0062】具体的には cp4cp2-2cp4cp2cp1-3cp4cp2c
p4cp2-4cp4cp2cp1-2cp2-1cp4 という通信文は / 11
/ 1000 / 1 / 1111 / 10011 / という2値符号列を表
し、カオスを意味している。
p4cp2-4cp4cp2cp1-2cp2-1cp4 という通信文は / 11
/ 1000 / 1 / 1111 / 10011 / という2値符号列を表
し、カオスを意味している。
【0063】
【発明の効果】以上のように、本発明の制御システム
は、一部の部分系を制御することによってシステム全体
を多様な状態に導くことを可能にする。制御条件を選ぶ
ことにより同期状態、非同期状態の切り替えも可能であ
る。これにより、制御対象システムの複雑化に伴う制御
の複雑さを大幅に低減できる。
は、一部の部分系を制御することによってシステム全体
を多様な状態に導くことを可能にする。制御条件を選ぶ
ことにより同期状態、非同期状態の切り替えも可能であ
る。これにより、制御対象システムの複雑化に伴う制御
の複雑さを大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カオス同期が実現可能な、駆動型結合を有する
システムの例を示す図。
システムの例を示す図。
【図2】カオス同期が実現可能な、相互型結合を有する
システムの例を示す図。
システムの例を示す図。
【図3】駆動型結合を有する基本システムの例を示す
図。
図。
【図4】相互型結合を有する基本システムの例を示す
図。
図。
【図5】ローレンツ方程式で記述される駆動型基本シス
テムの例を示す図。
テムの例を示す図。
【図6】ローレンツ方程式で記述される駆動型基本シス
テムの制御シミュレーション結果の例を示す図。
テムの制御シミュレーション結果の例を示す図。
【図7】ローレンツ方程式で記述される駆動型鎖状結合
システムの例を示す図。
システムの例を示す図。
【図8】ローレンツ方程式で記述される駆動型鎖状結合
システムの制御シミュレーション結果の例を示す図。
システムの制御シミュレーション結果の例を示す図。
【図9】ローレンツ方程式で記述される相互型環状結合
システムの例を示す図。
システムの例を示す図。
【図10】ローレンツ方程式で記述される相互型環状結
合システムの制御シミュレーション結果の例を示す図。
合システムの制御シミュレーション結果の例を示す図。
【図11】製膜装置群の制御システムの構成の例を示す
図。
図。
【図12】製膜装置群の駆動系の制御の構成の例を示す
図。
図。
【図13】製膜装置群の制御システムの構成の詳細の例
を示す図。
を示す図。
【図14】製膜装置群の制御シーケンスと作製された合
金膜の構造の例を示す図。
金膜の構造の例を示す図。
【図15】心臓ペースメーカシステムの構成の例を示す
図。
図。
【図16】人工衛星群制御システムの構成の例を示す
図。
図。
【図17】姿勢制御の例の例を示す図。
【図18】通信システムの構成の例を示す図。
111:多層膜作製装置、112:送信側カオスジェネ
レータ、113:受信側カオスジェネレータ、114:
多層膜作製装置、121:コントローラ、122:シャ
ッタ開閉装置、123:カオス列、124:シャッタ:
A、125:シャッタB、126:原料A、127:原料
B、128:基板、129:膜厚計、151:パルス発
信器、152:駆動部カオスジェネレータを含む部分、
153:応答部カオスジェネレータを含む部分、16
1:地球、162:地上局、163:人工衛星、16
4:衛星軌道、165:制御振動子、166:地上局と
衛星との通信、167:衛星間通信、181:送信回
路、182:受信回路。
レータ、113:受信側カオスジェネレータ、114:
多層膜作製装置、121:コントローラ、122:シャ
ッタ開閉装置、123:カオス列、124:シャッタ:
A、125:シャッタB、126:原料A、127:原料
B、128:基板、129:膜厚計、151:パルス発
信器、152:駆動部カオスジェネレータを含む部分、
153:応答部カオスジェネレータを含む部分、16
1:地球、162:地上局、163:人工衛星、16
4:衛星軌道、165:制御振動子、166:地上局と
衛星との通信、167:衛星間通信、181:送信回
路、182:受信回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A61N 1/36 H04L 9/00 659 (72)発明者 鹿山 昌宏 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 諸岡 泰男 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 内藤 正美 埼玉県比企郡鳩山町赤沼2520番地 株式会 社日立製作所基礎研究所内
Claims (6)
- 【請求項1】複数の部分系からなるシステムのそれぞれ
を少なくとも一つの共通変数で関連させ且つカオス状態
を介して同期させるとともに、該複数の部分系の少なく
とも一つの部分系の所定のパラメータを変化させる制御
を行い、他の部分系の対応するパラメータを変化させ
て、システムの各部分系を同期して制御することを特徴
とする制御システム。 - 【請求項2】前記複数の部分系が相互に共通変数を共有
する構成である請求項1記載の制御システム。 - 【請求項3】前記複数の部分系がカスケードに3つ以上
とされた請求項1または2記載の制御システム。 - 【請求項4】前記複数の部分系が閉ループ構成とされた
請求項1または2記載の制御システム。 - 【請求項5】少なくとも一つの共通変数で結合されると
ともに、それぞれは構造的には独立しているが動作とし
ては該共通変数を介して同期しているカオスジェネレー
タを有する複数の部分系よりなり、該複数の部分系の少
なくとも一つの部分系は該部分系の制御対象に対する制
御目標値に対応する信号に応じてカオスを制御する信号
を生起させる制御装置を有するとともにカオスジェネレ
ータから得られる制御信号により前記制御対象を制御
し、且つ、前記共通変数を生成する手段を有し、該共通
変数を他の部分系に送信する手段を有し、前記複数の部
分系の他の部分系は該部分系の制御対象に対する制御信
号をカオスジェネレータから得ることを特徴とする制御
システム。 - 【請求項6】制御システムが制御装置、駆動系としての
部分系、応答系としての部分系からなる心臓ペースメー
カである請求項5記載の制御システム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8043500A JPH09237104A (ja) | 1996-02-29 | 1996-02-29 | 制御システム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8043500A JPH09237104A (ja) | 1996-02-29 | 1996-02-29 | 制御システム |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09237104A true JPH09237104A (ja) | 1997-09-09 |
Family
ID=12665446
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8043500A Pending JPH09237104A (ja) | 1996-02-29 | 1996-02-29 | 制御システム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09237104A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002530009A (ja) * | 1998-11-12 | 2002-09-10 | ケビン ショート | 安全デジタルカオス通信のための方法及び装置 |
-
1996
- 1996-02-29 JP JP8043500A patent/JPH09237104A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002530009A (ja) * | 1998-11-12 | 2002-09-10 | ケビン ショート | 安全デジタルカオス通信のための方法及び装置 |
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