JPH09237713A - 磁気マーカ - Google Patents
磁気マーカInfo
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F1/00—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
- H01F1/01—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
- H01F1/03—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
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- H01F1/0304—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity characterised by unspecified or heterogeneous hardness or specially adapted for magnetic hardness transitions adapted for large Barkhausen jumps or domain wall rotations, e.g. WIEGAND or MATTEUCCI effect
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 大バルクハウゼン反転現象を有していなが
ら、かつ素子長の極めて短い、小型の磁気マーカを提供
する。 【解決手段】 パルス発生用磁性薄帯1と、その両端部
に配置した、前記磁性薄帯1の保磁力よりも小さい値の
保磁力を有する磁性体2、3とから構成された大バルク
ハウゼン反転を生じる磁気マーカであって、前記パルス
発生用磁性薄帯1は、換算線径が60μmから115μ
mであり、かつBHループの角形比Br /Bs が0.8
以上の値を有してなることを特徴とする磁気マーカ。
ら、かつ素子長の極めて短い、小型の磁気マーカを提供
する。 【解決手段】 パルス発生用磁性薄帯1と、その両端部
に配置した、前記磁性薄帯1の保磁力よりも小さい値の
保磁力を有する磁性体2、3とから構成された大バルク
ハウゼン反転を生じる磁気マーカであって、前記パルス
発生用磁性薄帯1は、換算線径が60μmから115μ
mであり、かつBHループの角形比Br /Bs が0.8
以上の値を有してなることを特徴とする磁気マーカ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は物品の有無を検出す
るために、その物品にとりつける磁気マーカに関するも
のである。
るために、その物品にとりつける磁気マーカに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】物品にマーカをとりつけることにより、
その物品の数量、種類の検出、もしくは物品の盗難防止
に利用できることが知られている。従来より、このよう
なマーカは、直接マーカが目に見えないように取り付け
られ、磁気やマイクロ波により検知される。マーカに
は、例えば、アモルファス薄帯や細線に交流磁界をか
け、その結果生じる検査領域内の磁界の乱れ及びその出
力パルスの高調波成分を検出するものや、アルミ箔でコ
イルとコンデンサを形成し、外部より電波を照射し、マ
ーカにおけるLC共振現象を検知するものなどがある。
なかでも、大バルクハウゼン特性を有するアモルファス
磁性体をマーカとして物体に取り付け、交番磁界により
磁性体が磁化反転する際に発生する鋭いパルスを検出す
る方法は、高感度で軽量、しかも誤検知の少ないシステ
ムを構成することができるという点で優れたものとなっ
ている。大バルクハウゼン反転は、磁壁移動の現象の一
つであり、逆磁区形成に要する限界磁界H* が磁壁移動
に要する最小磁界H0 よりも大きい場合に生じる現象で
あり、磁性体に印加された外部磁界Hexから磁性体に生
じる反磁界Hd を差し引いた有効磁界Heff が逆磁区形
成限界磁界H* を上回ったとき逆磁区が形成と同時に瞬
間に移動する急激な磁化反転現象である。この磁化反転
に伴う出力電圧は外部磁界や磁界変化速度に関係なく一
定であり、鋭いパルス波形で高調波成分の高いパルスで
あることに特徴がある。
その物品の数量、種類の検出、もしくは物品の盗難防止
に利用できることが知られている。従来より、このよう
なマーカは、直接マーカが目に見えないように取り付け
られ、磁気やマイクロ波により検知される。マーカに
は、例えば、アモルファス薄帯や細線に交流磁界をか
け、その結果生じる検査領域内の磁界の乱れ及びその出
力パルスの高調波成分を検出するものや、アルミ箔でコ
イルとコンデンサを形成し、外部より電波を照射し、マ
ーカにおけるLC共振現象を検知するものなどがある。
なかでも、大バルクハウゼン特性を有するアモルファス
磁性体をマーカとして物体に取り付け、交番磁界により
磁性体が磁化反転する際に発生する鋭いパルスを検出す
る方法は、高感度で軽量、しかも誤検知の少ないシステ
ムを構成することができるという点で優れたものとなっ
ている。大バルクハウゼン反転は、磁壁移動の現象の一
つであり、逆磁区形成に要する限界磁界H* が磁壁移動
に要する最小磁界H0 よりも大きい場合に生じる現象で
あり、磁性体に印加された外部磁界Hexから磁性体に生
じる反磁界Hd を差し引いた有効磁界Heff が逆磁区形
成限界磁界H* を上回ったとき逆磁区が形成と同時に瞬
間に移動する急激な磁化反転現象である。この磁化反転
に伴う出力電圧は外部磁界や磁界変化速度に関係なく一
定であり、鋭いパルス波形で高調波成分の高いパルスで
あることに特徴がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】磁気マーカの中で、特
開平4−195384号公報に提案された磁気マーカ
は、パルス発生用磁性細線の両端部に保磁力の小さな軟
磁性体を配置した構造を有する。この磁気マーカは、大
バルクハウゼン特性を有する磁性細線と、その両端部に
それぞれ付帯させた保磁力Hc が前記磁性細線より小さ
な軟磁性体から構成されており、この付帯された軟磁性
体のためパルス発生用の磁性細線の反磁界が低減され
る。これにより、磁気マーカを小型化できる。しかし、
この磁気マーカは、パルス発生用磁性細線の線径が12
0μmであるため、磁性細線の長さが50mm以下にな
ると、良好な大バルクハウゼン特性が生じなくなり、磁
気マーカとして実用的な出力電圧が得られないという問
題があった。しかし、磁気マーカとしては、さらに素子
長を短くして小型化することが望ましい。本発明は、大
バルクハウゼン反転現象を有していながら、かつ素子長
の極めて短い、小型の磁気マーカを提供することを目的
とするものである。
開平4−195384号公報に提案された磁気マーカ
は、パルス発生用磁性細線の両端部に保磁力の小さな軟
磁性体を配置した構造を有する。この磁気マーカは、大
バルクハウゼン特性を有する磁性細線と、その両端部に
それぞれ付帯させた保磁力Hc が前記磁性細線より小さ
な軟磁性体から構成されており、この付帯された軟磁性
体のためパルス発生用の磁性細線の反磁界が低減され
る。これにより、磁気マーカを小型化できる。しかし、
この磁気マーカは、パルス発生用磁性細線の線径が12
0μmであるため、磁性細線の長さが50mm以下にな
ると、良好な大バルクハウゼン特性が生じなくなり、磁
気マーカとして実用的な出力電圧が得られないという問
題があった。しかし、磁気マーカとしては、さらに素子
長を短くして小型化することが望ましい。本発明は、大
バルクハウゼン反転現象を有していながら、かつ素子長
の極めて短い、小型の磁気マーカを提供することを目的
とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題を解決するものであって、第1の発明の要旨は、パル
ス発生用磁性薄帯と、その両端部に配置した、前記磁性
薄帯の保磁力よりも小さい値の保磁力を有する磁性体と
から構成された大バルクハウゼン反転を生じる磁気マー
カであって、前記パルス発生用磁性薄帯は、換算線径が
60μmから115μmであり、かつBHループの角形
比Br /Bs が0.8以上の値を有してなることを特徴
とする磁気マーカである。また、第2の発明の要旨は、
パルス発生用磁性薄帯と、その両端部に配置した、前記
磁性薄帯の保磁力よりも小さい値の保磁力を有する磁性
体とから構成された大バルクハウゼン反転を生じる磁気
マーカであって、前記パルス発生用磁性薄帯は、換算線
径Dが60μmから140μmであり、かつBHループ
の角形比Br /Bs が換算線径D(μm)と次式(1)
の関係を満足してなることを特徴とする磁気マーカであ
る。 -0.003D+1.01 ≦Br/Bs ≦-0.00125D+1.0875 (1) さらに、第3の発明の要旨は、パルス発生用磁性薄帯
と、その両端部に配置した、前記磁性薄帯の保磁力より
も小さい値の保磁力を有する磁性体とから構成された大
バルクハウゼン反転を有する磁気マーカであって、前記
パルス発生用磁性薄帯は、換算線径Dが70μmから1
40μmであり、かつBHループの角形比Br /Bs が
換算線径D(μm)と次式(2)の関係を満足してなる
ことを特徴とする磁気マーカである。 -0.003D+1.01 ≦Br/Bs ≦0.8 (2)
題を解決するものであって、第1の発明の要旨は、パル
ス発生用磁性薄帯と、その両端部に配置した、前記磁性
薄帯の保磁力よりも小さい値の保磁力を有する磁性体と
から構成された大バルクハウゼン反転を生じる磁気マー
カであって、前記パルス発生用磁性薄帯は、換算線径が
60μmから115μmであり、かつBHループの角形
比Br /Bs が0.8以上の値を有してなることを特徴
とする磁気マーカである。また、第2の発明の要旨は、
パルス発生用磁性薄帯と、その両端部に配置した、前記
磁性薄帯の保磁力よりも小さい値の保磁力を有する磁性
体とから構成された大バルクハウゼン反転を生じる磁気
マーカであって、前記パルス発生用磁性薄帯は、換算線
径Dが60μmから140μmであり、かつBHループ
の角形比Br /Bs が換算線径D(μm)と次式(1)
の関係を満足してなることを特徴とする磁気マーカであ
る。 -0.003D+1.01 ≦Br/Bs ≦-0.00125D+1.0875 (1) さらに、第3の発明の要旨は、パルス発生用磁性薄帯
と、その両端部に配置した、前記磁性薄帯の保磁力より
も小さい値の保磁力を有する磁性体とから構成された大
バルクハウゼン反転を有する磁気マーカであって、前記
パルス発生用磁性薄帯は、換算線径Dが70μmから1
40μmであり、かつBHループの角形比Br /Bs が
換算線径D(μm)と次式(2)の関係を満足してなる
ことを特徴とする磁気マーカである。 -0.003D+1.01 ≦Br/Bs ≦0.8 (2)
【0005】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
を具体的に説明する。本発明の特徴は、パルス発生用の
磁性薄帯と反磁界低減用の磁性体との複合化によって大
バルクハウゼン反転を発生できる磁気マーカを構成する
ことにある。本発明においては、パルス発生用磁性薄帯
の両端部に、前記磁性薄帯よりも小さな保磁力を有する
磁性体が密着配置される。この密着配置された磁性体の
ためにパルス発生用磁性薄帯の反磁界が低減され、磁性
薄帯が短い寸法を有し、この磁性薄帯のみを使用すると
反磁界が過大になって大バルクハウゼン反転が観察され
ない場合でも、その磁性薄帯を利用して全体として良好
な大バルクハウゼン信号(パルス電圧値と高調波成分)
を有する小型の磁気マーカが得られる。
を具体的に説明する。本発明の特徴は、パルス発生用の
磁性薄帯と反磁界低減用の磁性体との複合化によって大
バルクハウゼン反転を発生できる磁気マーカを構成する
ことにある。本発明においては、パルス発生用磁性薄帯
の両端部に、前記磁性薄帯よりも小さな保磁力を有する
磁性体が密着配置される。この密着配置された磁性体の
ためにパルス発生用磁性薄帯の反磁界が低減され、磁性
薄帯が短い寸法を有し、この磁性薄帯のみを使用すると
反磁界が過大になって大バルクハウゼン反転が観察され
ない場合でも、その磁性薄帯を利用して全体として良好
な大バルクハウゼン信号(パルス電圧値と高調波成分)
を有する小型の磁気マーカが得られる。
【0006】まず、本発明に用いられるパルス発生用磁
性薄帯は、長さ10cm以上において大バルクハウゼン
特性を示す磁性材料であり、飽和磁歪の絶対値が2×1
0-6以上で、薄帯の厚さの幅に対する比(厚さ/幅)が
0.015以上0.4以下であるFe族基の非晶質金属
薄帯が好ましい。中でも、飽和磁歪の絶対値が3×10
-6以上で、薄帯の厚さの幅に対する比(厚さ/幅)が
0.02以上0.35以下であり、Fe、Co及びNi
からなる群から選ばれた1種又は2種以上のFe族基の
元素の合計が65原子%以上90原子%以下で、B、
P、C、Si、Al、Ga、Zr、Nb及びTaからな
る群から選ばれた1種又は2種以上の元素を合計で10
原子%以上35原子%以下で、W、V、Cr、Cu及び
Moからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元素を
合計で10原子%以下含む合金からなる非晶質金属薄帯
を用いることが好ましい。
性薄帯は、長さ10cm以上において大バルクハウゼン
特性を示す磁性材料であり、飽和磁歪の絶対値が2×1
0-6以上で、薄帯の厚さの幅に対する比(厚さ/幅)が
0.015以上0.4以下であるFe族基の非晶質金属
薄帯が好ましい。中でも、飽和磁歪の絶対値が3×10
-6以上で、薄帯の厚さの幅に対する比(厚さ/幅)が
0.02以上0.35以下であり、Fe、Co及びNi
からなる群から選ばれた1種又は2種以上のFe族基の
元素の合計が65原子%以上90原子%以下で、B、
P、C、Si、Al、Ga、Zr、Nb及びTaからな
る群から選ばれた1種又は2種以上の元素を合計で10
原子%以上35原子%以下で、W、V、Cr、Cu及び
Moからなる群から選ばれた1種又は2種以上の元素を
合計で10原子%以下含む合金からなる非晶質金属薄帯
を用いることが好ましい。
【0007】また、本発明に用いられるパルス発生用磁
性薄帯は、薄帯断面の断面積Sを用いて、次式(3)で
与えられる換算線径D(断面を円形とみなした場合の換
算線径)が限定された範囲であることが必要である。 D=(4S/π)1/2 (3) 第1の発明の磁気マーカに用いられるパルス発生用磁性
薄帯については、換算線径Dが60μmから115μm
であることが必要であり、好ましくは65μmから11
2μm、より好ましくは70μmから110μmであ
る。そして、第1の発明に用いられるパルス発生用磁性
薄帯の磁気特性については、BHループの角形比Br /
Bs が0.8以上であることが必要である。なお、本発
明においてはBs は材料の飽和磁束密度を示し、Br は
材料の残留磁束密度を示す。ここで、磁性薄帯の角形比
を0.8以上にすれば、磁気マーカとして高いパルス電
圧を発生させることができる。また、磁性薄帯の換算線
径Dを60μmから115μmに限定することにより、
磁性薄帯の反磁界を減少でき、磁性薄帯の長さを短くで
きる。
性薄帯は、薄帯断面の断面積Sを用いて、次式(3)で
与えられる換算線径D(断面を円形とみなした場合の換
算線径)が限定された範囲であることが必要である。 D=(4S/π)1/2 (3) 第1の発明の磁気マーカに用いられるパルス発生用磁性
薄帯については、換算線径Dが60μmから115μm
であることが必要であり、好ましくは65μmから11
2μm、より好ましくは70μmから110μmであ
る。そして、第1の発明に用いられるパルス発生用磁性
薄帯の磁気特性については、BHループの角形比Br /
Bs が0.8以上であることが必要である。なお、本発
明においてはBs は材料の飽和磁束密度を示し、Br は
材料の残留磁束密度を示す。ここで、磁性薄帯の角形比
を0.8以上にすれば、磁気マーカとして高いパルス電
圧を発生させることができる。また、磁性薄帯の換算線
径Dを60μmから115μmに限定することにより、
磁性薄帯の反磁界を減少でき、磁性薄帯の長さを短くで
きる。
【0008】また、第2の発明の磁気マーカに用いられ
るパルス発生用磁性薄帯については、換算線径Dが60
μmから140μmであることが必要であり、好ましく
は70μmから130μmである。そして、第2の発明
の磁気マーカに用いられるパルス発生用磁性薄帯の磁気
特性については、BHループの角形比Br /Bs が換算
線径D(μm)と次式(1)の関係を満足することが必
要である。 -0.003D+1.01 ≦Br/Bs ≦-0.00125D+1.0875 (1)
るパルス発生用磁性薄帯については、換算線径Dが60
μmから140μmであることが必要であり、好ましく
は70μmから130μmである。そして、第2の発明
の磁気マーカに用いられるパルス発生用磁性薄帯の磁気
特性については、BHループの角形比Br /Bs が換算
線径D(μm)と次式(1)の関係を満足することが必
要である。 -0.003D+1.01 ≦Br/Bs ≦-0.00125D+1.0875 (1)
【0009】さらに、第3の発明の磁気マーカに用いら
れるパルス発生用の磁性薄帯については、換算線径Dが
70μmから140μmであることが必要であり、好ま
しくは90μmから130μmである。そして第3の発
明の磁気マーカに用いられるパルス発生用の磁性薄帯の
磁気特性については、BHループの角形比Br /Bsが
換算線径D(μm)と次式(2)を満足することが必要
である。 -0.003D+1.01 ≦Br/Bs ≦0.8 (2) このように、本発明(第1〜3の発明)においては、限
定した範囲の換算線径Dと角形比Br /Bs を有する磁
性薄帯を用いることにより、磁性薄帯の長さが短い場合
でも大バルクハウゼン反転を生じる磁気マーカが実現で
きる。そして、良好な大バルクハウゼン信号(パルス電
圧値と高調波成分)を損なうことなく、磁気マーカを小
型にすることが可能となる。
れるパルス発生用の磁性薄帯については、換算線径Dが
70μmから140μmであることが必要であり、好ま
しくは90μmから130μmである。そして第3の発
明の磁気マーカに用いられるパルス発生用の磁性薄帯の
磁気特性については、BHループの角形比Br /Bsが
換算線径D(μm)と次式(2)を満足することが必要
である。 -0.003D+1.01 ≦Br/Bs ≦0.8 (2) このように、本発明(第1〜3の発明)においては、限
定した範囲の換算線径Dと角形比Br /Bs を有する磁
性薄帯を用いることにより、磁性薄帯の長さが短い場合
でも大バルクハウゼン反転を生じる磁気マーカが実現で
きる。そして、良好な大バルクハウゼン信号(パルス電
圧値と高調波成分)を損なうことなく、磁気マーカを小
型にすることが可能となる。
【0010】これに対し、角形比Br /Bs あるいは換
算線径Dが本発明の範囲外の磁性薄帯を用いて磁気マー
カを構成した場合、磁性薄帯の換算線径Dや角形比Br
/Bs が大きすぎると、反磁界の影響が大きくなり、大
バルクハウゼン反転を生じる磁気マーカが実現できなく
なる。また、磁性薄帯の換算線径Dや角形比Br /Bs
が小さすぎると、大バルクハウゼン反転は示すものの、
反転に伴う全磁束量が少なすぎて発生するパルス電圧値
が低いものになり、磁気マーカとしての良好な大バルク
ハウゼン信号が得られなくなる。本発明に用いられるパ
ルス発生用磁性薄帯の長さとしては5〜100mmであ
ることが好ましく、特に、15〜50mmであることが
好ましい。
算線径Dが本発明の範囲外の磁性薄帯を用いて磁気マー
カを構成した場合、磁性薄帯の換算線径Dや角形比Br
/Bs が大きすぎると、反磁界の影響が大きくなり、大
バルクハウゼン反転を生じる磁気マーカが実現できなく
なる。また、磁性薄帯の換算線径Dや角形比Br /Bs
が小さすぎると、大バルクハウゼン反転は示すものの、
反転に伴う全磁束量が少なすぎて発生するパルス電圧値
が低いものになり、磁気マーカとしての良好な大バルク
ハウゼン信号が得られなくなる。本発明に用いられるパ
ルス発生用磁性薄帯の長さとしては5〜100mmであ
ることが好ましく、特に、15〜50mmであることが
好ましい。
【0011】また、本発明において、パルス発生用磁性
薄帯の両端部に密着配置される磁性体としては、磁性薄
帯より小さな保磁力を有する磁性体を用いることが必要
であり、磁性薄帯より小さな保磁力を有する磁性シート
を用いることが好ましい。ここで、本発明による磁性薄
帯の保磁力とは、換算線径の100倍以上の長さのもの
について測定した値であり、磁性体の保磁力とは、厚さ
の100倍以上の長さのものについて測定した値をい
う。なお、本発明における磁性シートとしては、厚さが
0.01〜100μm、面積が1〜10000mm
2 で、大バルクハウゼン反転による磁化反転を示さない
磁性体があげられ、特に、Fe族基の非晶質金属からな
る磁性体が好ましく、Fe、Co及びNiからなる群か
ら選ばれた1種又は2種以上のFe族元素の合計が70
原子%以上90原子%以下で、B、P、C、Si、Z
r、Nb及びTaからなる群から選ばれた1種又は2種
以上の元素の合計が10原子%以上30原子%以下含む
合金からなる非晶質磁性体を用いることが最も好まし
い。また、磁性シートとしては、厚さの100倍以上の
長さを有する場合に磁性薄帯より小さな値の保磁力を示
すものであれば、円形、楕円形、多角形などの種々の形
状のものを用いることができるが,なかでも矩形状の磁
性シートは磁性薄帯の反磁界低減効果に優れており最も
好ましい。さらに、磁性薄帯と磁性シートの位置関係
は、磁性薄帯の端部が磁性シートの中心部に位置するこ
とにより、パルス発生用磁性薄帯に生じる反磁界の低減
が最良に成し遂げられる。
薄帯の両端部に密着配置される磁性体としては、磁性薄
帯より小さな保磁力を有する磁性体を用いることが必要
であり、磁性薄帯より小さな保磁力を有する磁性シート
を用いることが好ましい。ここで、本発明による磁性薄
帯の保磁力とは、換算線径の100倍以上の長さのもの
について測定した値であり、磁性体の保磁力とは、厚さ
の100倍以上の長さのものについて測定した値をい
う。なお、本発明における磁性シートとしては、厚さが
0.01〜100μm、面積が1〜10000mm
2 で、大バルクハウゼン反転による磁化反転を示さない
磁性体があげられ、特に、Fe族基の非晶質金属からな
る磁性体が好ましく、Fe、Co及びNiからなる群か
ら選ばれた1種又は2種以上のFe族元素の合計が70
原子%以上90原子%以下で、B、P、C、Si、Z
r、Nb及びTaからなる群から選ばれた1種又は2種
以上の元素の合計が10原子%以上30原子%以下含む
合金からなる非晶質磁性体を用いることが最も好まし
い。また、磁性シートとしては、厚さの100倍以上の
長さを有する場合に磁性薄帯より小さな値の保磁力を示
すものであれば、円形、楕円形、多角形などの種々の形
状のものを用いることができるが,なかでも矩形状の磁
性シートは磁性薄帯の反磁界低減効果に優れており最も
好ましい。さらに、磁性薄帯と磁性シートの位置関係
は、磁性薄帯の端部が磁性シートの中心部に位置するこ
とにより、パルス発生用磁性薄帯に生じる反磁界の低減
が最良に成し遂げられる。
【0012】一般に、磁気マーカを小型にするにはパル
ス発生用磁性材料の長さを短くすることが必要である。
しかし、換算線径に対する長さの比(アスペクト比)を
小さくすると磁性薄帯の反磁界が増加するため良好な大
バルクハウゼン信号が得られなくなる。また、磁気マー
カとしての出力電圧は変化する全磁束量に依存するた
め、アスペクト比を同一に保つために長さとともに換算
線径も小さくした場合、磁気マーカとしての信号/ノイ
ズ比が減少し良好なマーカとすることができない。した
がって、高性能な磁気マーカを構成するには、反磁界の
低減のために磁性薄帯の寸法を小さくすると共に、一方
では磁化反転する全磁束量を大きくすることが望まれ
る。前にも述べたように、本発明に用いられるパルス発
生用磁性薄帯は、換算線径DとBHループの角形比Br
/Bs が前記したような限定された範囲のものを用いる
ことが必要であり、この限定範囲は、短いパルス発生用
磁性薄帯を用いた場合に、反磁界の影響を低減させ大バ
ルクハウゼン反転を生じさせると共に、一方では磁化反
転に伴う全磁束量を大きくし、良好な出力電圧や高調波
特性を得るために見出されたものである。
ス発生用磁性材料の長さを短くすることが必要である。
しかし、換算線径に対する長さの比(アスペクト比)を
小さくすると磁性薄帯の反磁界が増加するため良好な大
バルクハウゼン信号が得られなくなる。また、磁気マー
カとしての出力電圧は変化する全磁束量に依存するた
め、アスペクト比を同一に保つために長さとともに換算
線径も小さくした場合、磁気マーカとしての信号/ノイ
ズ比が減少し良好なマーカとすることができない。した
がって、高性能な磁気マーカを構成するには、反磁界の
低減のために磁性薄帯の寸法を小さくすると共に、一方
では磁化反転する全磁束量を大きくすることが望まれ
る。前にも述べたように、本発明に用いられるパルス発
生用磁性薄帯は、換算線径DとBHループの角形比Br
/Bs が前記したような限定された範囲のものを用いる
ことが必要であり、この限定範囲は、短いパルス発生用
磁性薄帯を用いた場合に、反磁界の影響を低減させ大バ
ルクハウゼン反転を生じさせると共に、一方では磁化反
転に伴う全磁束量を大きくし、良好な出力電圧や高調波
特性を得るために見出されたものである。
【0013】本発明に用いられるパルス発生用磁性薄帯
は、単ロール法などの固体冷媒を用いる液体急冷法によ
り作製され、急冷後、熱処理を施すことにより製造され
る。磁性薄帯作製時の液体急冷条件としては、例えば代
表的な単ロール法においては、融点より20〜200℃
高い温度の合金融液を、周速度5〜40m/sで回転す
る冷却ロールの上にノズルを介して噴出することにより
作製される。また、熱処理条件としては、急冷凝固した
磁性薄帯を用い、温度200〜450℃の範囲で0.1
〜1000秒の間熱処理を施すことにより、所望の磁気
特性を有する磁性薄帯を得ることができる。なお、所望
の大バルクハウゼン反転を示す磁気特性を得るには、電
流通電や磁界印加、ねじりや張力などの応力付加を熱処
理時に行ってもよい。本発明の磁気マーカの作製方法と
しては、磁気マーカとして大バルクハウゼン反転を示す
特性が得られるものであれば種々の方法を用いることが
可能である。例えば、所定の長さに切断した磁性体を、
粘着剤が塗布された基材フィルム上に所定の間隔で配置
した後に、所望の長さに切断したパルス発生用磁性薄帯
を、薄帯両端部がフィルム上に配列するそれぞれの磁性
体の中心部に位置するように置き、薄帯の上方から粘着
剤が塗布された基材フィルムで挟み込むことにより得ら
れる。
は、単ロール法などの固体冷媒を用いる液体急冷法によ
り作製され、急冷後、熱処理を施すことにより製造され
る。磁性薄帯作製時の液体急冷条件としては、例えば代
表的な単ロール法においては、融点より20〜200℃
高い温度の合金融液を、周速度5〜40m/sで回転す
る冷却ロールの上にノズルを介して噴出することにより
作製される。また、熱処理条件としては、急冷凝固した
磁性薄帯を用い、温度200〜450℃の範囲で0.1
〜1000秒の間熱処理を施すことにより、所望の磁気
特性を有する磁性薄帯を得ることができる。なお、所望
の大バルクハウゼン反転を示す磁気特性を得るには、電
流通電や磁界印加、ねじりや張力などの応力付加を熱処
理時に行ってもよい。本発明の磁気マーカの作製方法と
しては、磁気マーカとして大バルクハウゼン反転を示す
特性が得られるものであれば種々の方法を用いることが
可能である。例えば、所定の長さに切断した磁性体を、
粘着剤が塗布された基材フィルム上に所定の間隔で配置
した後に、所望の長さに切断したパルス発生用磁性薄帯
を、薄帯両端部がフィルム上に配列するそれぞれの磁性
体の中心部に位置するように置き、薄帯の上方から粘着
剤が塗布された基材フィルムで挟み込むことにより得ら
れる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例によって具
体的に説明する。 実施例1〜15、比較例1〜9 図1は、本発明の磁気マーカの一例を示す模式的な概略
図である。この磁気マーカにおいて、パルス発生素子で
ある磁性薄帯1とその両端部に密着付帯させる2個の磁
性シート2及び3は、基材4と基材5により上下から挟
まれることにより固定される。磁性薄帯1としては、合
金組成が39原子%のFe、39原子%のCo、7原子
%のSi及び15原子%のBである非晶質磁性薄帯を用
いた。また、基材の材質や厚みは、マーカの使われる用
途により様々であるが、通常、基材4と基材5には、粘
着層付きの30μm程度の厚みのポリエチレンテレフタ
レート(PET)フィルム粘着シートが用いられ、基材
5の下面の粘着層(図では見えないが)は被検出物品に
貼り付けるために用いられる。そして、基材5の上面の
粘着層は磁性薄帯1と磁性シート2及び3を固定し、さ
らに基材4を接着するために使われる。磁性薄帯1と磁
性シート2及び3の配置構成としては、磁性薄帯1の端
部が磁性シート2及び3の各辺から等方的に等しい距離
(中心部)に位置するようにし、また、磁性シート2及
び3の形状としては、例えば、一辺の長さが10mmの
正方形で、厚さ20μmであり、その組成は、Co基非
晶質金属からなる磁性材料(Metglas 2705
M)である。さらに、長さ10cmの磁性シート2及び
3について、励磁磁界1Oe、周波数50Hzで保磁力
を測定した場合、磁性シート2及び3の保磁力は0.0
3Oeであった。
体的に説明する。 実施例1〜15、比較例1〜9 図1は、本発明の磁気マーカの一例を示す模式的な概略
図である。この磁気マーカにおいて、パルス発生素子で
ある磁性薄帯1とその両端部に密着付帯させる2個の磁
性シート2及び3は、基材4と基材5により上下から挟
まれることにより固定される。磁性薄帯1としては、合
金組成が39原子%のFe、39原子%のCo、7原子
%のSi及び15原子%のBである非晶質磁性薄帯を用
いた。また、基材の材質や厚みは、マーカの使われる用
途により様々であるが、通常、基材4と基材5には、粘
着層付きの30μm程度の厚みのポリエチレンテレフタ
レート(PET)フィルム粘着シートが用いられ、基材
5の下面の粘着層(図では見えないが)は被検出物品に
貼り付けるために用いられる。そして、基材5の上面の
粘着層は磁性薄帯1と磁性シート2及び3を固定し、さ
らに基材4を接着するために使われる。磁性薄帯1と磁
性シート2及び3の配置構成としては、磁性薄帯1の端
部が磁性シート2及び3の各辺から等方的に等しい距離
(中心部)に位置するようにし、また、磁性シート2及
び3の形状としては、例えば、一辺の長さが10mmの
正方形で、厚さ20μmであり、その組成は、Co基非
晶質金属からなる磁性材料(Metglas 2705
M)である。さらに、長さ10cmの磁性シート2及び
3について、励磁磁界1Oe、周波数50Hzで保磁力
を測定した場合、磁性シート2及び3の保磁力は0.0
3Oeであった。
【0015】表1に示す実施例1〜15及び比較例1〜
9は、厚さの幅に対する比(厚さ/幅)が0.1〜0.
2であり、換算線径及び角形比Br /Bs の種々異なる
パルス発生用磁性薄帯を使用して、図1の構造を持つ磁
気マーカを構成したものである。また、図2は、図1に
示した磁気マーカにおけるパルス発生用磁性薄帯1の長
さに対する第30次高調波利得を示すグラフである。実
施例3の磁気マーカでは、換算線径が99μm、角形比
Br /Bs が0.93、保磁力が0.25Oeの非晶質
磁性薄帯を、実施例6の磁気マーカでは、換算線径が7
4μm、角形比Br /Bs が0.95、保磁力が0.2
3Oeの非晶質磁性薄帯を、磁性薄帯1として用いてい
る。一方、比較例1の磁気マーカでは、換算線径が12
5μm、角形比Br /Bs が0.50、保磁力0.15
Oeの非晶質磁性薄帯を磁性薄帯1として用いている。
実施例3と実施例6のデータは、それぞれ、黒丸、黒四
角で、比較例1のデータは白丸で示されている。ここで
角形比Br /Bs は反磁界の影響を受けないように寸法
が充分に長い非晶質磁性薄帯で測定した磁気特性であ
る。すなわち、長さ10cmの磁性薄帯を用いて、飽和
磁束密度Bs は励磁磁界により磁化が飽和した状態にお
ける磁束密度を測定することにより求められ、残留磁束
密度Br は磁界振幅1Oe、50Hzの励磁磁界におけ
る交流BHループの測定により求められる。
9は、厚さの幅に対する比(厚さ/幅)が0.1〜0.
2であり、換算線径及び角形比Br /Bs の種々異なる
パルス発生用磁性薄帯を使用して、図1の構造を持つ磁
気マーカを構成したものである。また、図2は、図1に
示した磁気マーカにおけるパルス発生用磁性薄帯1の長
さに対する第30次高調波利得を示すグラフである。実
施例3の磁気マーカでは、換算線径が99μm、角形比
Br /Bs が0.93、保磁力が0.25Oeの非晶質
磁性薄帯を、実施例6の磁気マーカでは、換算線径が7
4μm、角形比Br /Bs が0.95、保磁力が0.2
3Oeの非晶質磁性薄帯を、磁性薄帯1として用いてい
る。一方、比較例1の磁気マーカでは、換算線径が12
5μm、角形比Br /Bs が0.50、保磁力0.15
Oeの非晶質磁性薄帯を磁性薄帯1として用いている。
実施例3と実施例6のデータは、それぞれ、黒丸、黒四
角で、比較例1のデータは白丸で示されている。ここで
角形比Br /Bs は反磁界の影響を受けないように寸法
が充分に長い非晶質磁性薄帯で測定した磁気特性であ
る。すなわち、長さ10cmの磁性薄帯を用いて、飽和
磁束密度Bs は励磁磁界により磁化が飽和した状態にお
ける磁束密度を測定することにより求められ、残留磁束
密度Br は磁界振幅1Oe、50Hzの励磁磁界におけ
る交流BHループの測定により求められる。
【0016】磁気マーカは、磁界振幅1Oe、50Hz
の交番磁界で励磁され、誘導電圧は長さ35mmに巻き
数590ターンのコイルより得られる。誘導電圧は、3
562Aダイナミックシグナルアナライザ(ヒューレッ
トパッカード社製)により成分解析及び評価される。磁
気マーカとして良好な大バルクハウゼン信号を出力する
かどうかは、励磁周波数の第30次高調波成分の利得を
測定して判定することができる。大バルクハウゼン特性
を利用した磁気マーカは、第30次高調波は基準1Vの
信号利得に対して−53dB以上であることが望まし
い。ここに示された測定データより、実施例6のデータ
(黒四角)では、磁性薄帯1の長さを15mmまで短く
した磁気マーカでも良好な高調波利得を示すことが分か
る。これに対し、比較例1では、磁性薄帯1の長さが5
0mm以上でないと良好な高調波利得を示さない。
の交番磁界で励磁され、誘導電圧は長さ35mmに巻き
数590ターンのコイルより得られる。誘導電圧は、3
562Aダイナミックシグナルアナライザ(ヒューレッ
トパッカード社製)により成分解析及び評価される。磁
気マーカとして良好な大バルクハウゼン信号を出力する
かどうかは、励磁周波数の第30次高調波成分の利得を
測定して判定することができる。大バルクハウゼン特性
を利用した磁気マーカは、第30次高調波は基準1Vの
信号利得に対して−53dB以上であることが望まし
い。ここに示された測定データより、実施例6のデータ
(黒四角)では、磁性薄帯1の長さを15mmまで短く
した磁気マーカでも良好な高調波利得を示すことが分か
る。これに対し、比較例1では、磁性薄帯1の長さが5
0mm以上でないと良好な高調波利得を示さない。
【0017】図3は、図2の測定で用いた磁気マーカの
磁性薄帯1の長さに対する出力電圧の特性を示す。ここ
で、実施例3及び6のデータは黒丸と黒四角で、比較例
1は白丸で表記した。実施例6の磁気マーカ(黒四角)
では、磁性薄帯1の長さを15mmまで短くしても出力
電圧100mV以上の大バルクハウゼン信号が得られ
る。これに対して、比較例1では、磁性薄帯1の長さが
50mm以上でないと良好な出力電圧を示さない。表1
は、換算線径及び角形比Br /Bs の種々異なる磁性薄
帯を使用し、磁性薄帯の長さが25mmである場合の磁
気マーカの出力電圧及び第30次高調波利得の値を示し
たものである。なお、表1の各磁性薄帯の保磁力は、長
さ10cmのものについて励磁磁界1Oe、周波数50
Hzで保磁力を測定した場合、0.10〜0.30Oe
であった。
磁性薄帯1の長さに対する出力電圧の特性を示す。ここ
で、実施例3及び6のデータは黒丸と黒四角で、比較例
1は白丸で表記した。実施例6の磁気マーカ(黒四角)
では、磁性薄帯1の長さを15mmまで短くしても出力
電圧100mV以上の大バルクハウゼン信号が得られ
る。これに対して、比較例1では、磁性薄帯1の長さが
50mm以上でないと良好な出力電圧を示さない。表1
は、換算線径及び角形比Br /Bs の種々異なる磁性薄
帯を使用し、磁性薄帯の長さが25mmである場合の磁
気マーカの出力電圧及び第30次高調波利得の値を示し
たものである。なお、表1の各磁性薄帯の保磁力は、長
さ10cmのものについて励磁磁界1Oe、周波数50
Hzで保磁力を測定した場合、0.10〜0.30Oe
であった。
【0018】
【表1】
【0019】表1より明らかなように、出力電圧及び第
30次高調波利得が充分な大きさの大バルクハウゼン信
号は、換算線径Dが60μmから115μmであり、か
つBHループの角形比Br /Bs が0.8以上の場合又
は換算線径Dが60μmから140μmであり、かつB
Hループの角形比Br /Bs が換算線径D(μm)と前
記した式(1)の関係を満足する場合、あるいは換算線
径が70μmから140μmであり、かつBHループの
角形比Br /Bs が換算線径D(μm)と前記した式
(2)の関係を満足する場合の実施例1〜15において
得られている。一方、表1において、比較例1〜9とし
て示したように、本発明の限定された換算線径やBHル
ープの角形比Br /Bs の範囲外の磁性薄帯を用いた場
合は、反磁界の値が大きくなりワイヤ長25mmでは大
バルクハウゼン反転が発生しないため、出力電圧及び高
調波利得が小さくなったり、大バルクハウゼン反転を生
じても反転する全磁束量が少なすぎるため、出力電圧及
び高調波利得が小さくなったりして、良好な大バルクハ
ウゼン信号を示さない。なお、本発明の磁気マーカで、
密着付帯させる磁性シート2、3の寸法(面積)を大き
くしても、発明の効果が損なわれることはないが、付帯
磁性シート2、3の面積が大型化することは磁気マーカ
の小型化を妨げることとなる。
30次高調波利得が充分な大きさの大バルクハウゼン信
号は、換算線径Dが60μmから115μmであり、か
つBHループの角形比Br /Bs が0.8以上の場合又
は換算線径Dが60μmから140μmであり、かつB
Hループの角形比Br /Bs が換算線径D(μm)と前
記した式(1)の関係を満足する場合、あるいは換算線
径が70μmから140μmであり、かつBHループの
角形比Br /Bs が換算線径D(μm)と前記した式
(2)の関係を満足する場合の実施例1〜15において
得られている。一方、表1において、比較例1〜9とし
て示したように、本発明の限定された換算線径やBHル
ープの角形比Br /Bs の範囲外の磁性薄帯を用いた場
合は、反磁界の値が大きくなりワイヤ長25mmでは大
バルクハウゼン反転が発生しないため、出力電圧及び高
調波利得が小さくなったり、大バルクハウゼン反転を生
じても反転する全磁束量が少なすぎるため、出力電圧及
び高調波利得が小さくなったりして、良好な大バルクハ
ウゼン信号を示さない。なお、本発明の磁気マーカで、
密着付帯させる磁性シート2、3の寸法(面積)を大き
くしても、発明の効果が損なわれることはないが、付帯
磁性シート2、3の面積が大型化することは磁気マーカ
の小型化を妨げることとなる。
【0020】次に、本発明の磁気マーカにおける磁性薄
帯1の両端部と付帯させる磁性シート2、3の相対位置
関係について説明する。図4及び図5は、2個の磁性シ
ート2、3における磁性薄帯1の両端部の存在位置変化
に対する磁気マーカの第30次高調波利得及び出力電圧
を示すものである。横軸は、磁性薄帯の長手方向(黒
丸)と幅方向(白丸)の位置を各辺からの距離として示
すものである。良好な大バルクハウゼン信号を生じる位
置は次のようになる。磁気マーカを形成する長手方向で
は、磁性シート2、3の全長比で±25%以内の長さの
中心部に、磁性薄帯1の両端部が存在することが望まし
い。同様に、幅方向でも、磁性シート2、3の全長比で
±25%以内の幅方向の中心部に位置することが望まし
い。ここで、パルス発生用磁性薄帯1の反磁界を低減さ
せるための磁性シート2、3が正方形(矩形状)以外の
他の形状であっても、反磁界を低減させるのに有効な位
置は、長さ及び幅方向でそれぞれの中心部より±25%
以内の位置に磁性薄帯の端部が存在することが望まし
い。
帯1の両端部と付帯させる磁性シート2、3の相対位置
関係について説明する。図4及び図5は、2個の磁性シ
ート2、3における磁性薄帯1の両端部の存在位置変化
に対する磁気マーカの第30次高調波利得及び出力電圧
を示すものである。横軸は、磁性薄帯の長手方向(黒
丸)と幅方向(白丸)の位置を各辺からの距離として示
すものである。良好な大バルクハウゼン信号を生じる位
置は次のようになる。磁気マーカを形成する長手方向で
は、磁性シート2、3の全長比で±25%以内の長さの
中心部に、磁性薄帯1の両端部が存在することが望まし
い。同様に、幅方向でも、磁性シート2、3の全長比で
±25%以内の幅方向の中心部に位置することが望まし
い。ここで、パルス発生用磁性薄帯1の反磁界を低減さ
せるための磁性シート2、3が正方形(矩形状)以外の
他の形状であっても、反磁界を低減させるのに有効な位
置は、長さ及び幅方向でそれぞれの中心部より±25%
以内の位置に磁性薄帯の端部が存在することが望まし
い。
【0021】本発明の磁気マーカで、磁性薄帯1の両端
部に密着配置させる磁性体として矩形以外の形状からな
る磁性シートを用いることも可能である。次に実施例1
6及び実施例17について説明する。 実施例16 長さ25mm、換算線径99μm、角形比0.93、保
磁力0.25Oeの磁性薄帯1と保磁力0.03Oe、
厚さ20μm、直径10mmの2枚の円形の磁性シート
2、3を用い、図6に示すように、磁性薄帯1の両端部
が円形磁性シート2、3の中心部に位置するように配置
して、図1と同様の構成を持つ磁気マーカを作製した。
次に、実施例1と同様にしてこの磁気マーカの出力電圧
及び第30次高調波利得を測定したところ、出力電圧は
125mVであり、第30次高調波利得は−52dBと
良好な大バルクハウゼン信号が得られた。
部に密着配置させる磁性体として矩形以外の形状からな
る磁性シートを用いることも可能である。次に実施例1
6及び実施例17について説明する。 実施例16 長さ25mm、換算線径99μm、角形比0.93、保
磁力0.25Oeの磁性薄帯1と保磁力0.03Oe、
厚さ20μm、直径10mmの2枚の円形の磁性シート
2、3を用い、図6に示すように、磁性薄帯1の両端部
が円形磁性シート2、3の中心部に位置するように配置
して、図1と同様の構成を持つ磁気マーカを作製した。
次に、実施例1と同様にしてこの磁気マーカの出力電圧
及び第30次高調波利得を測定したところ、出力電圧は
125mVであり、第30次高調波利得は−52dBと
良好な大バルクハウゼン信号が得られた。
【0022】実施例17 長さ25mm、換算線径99μm、角形比0.93、保
磁力0.25Oeの磁性薄帯と保磁力0.03Oe、厚
さ20μm、一辺10mmの2枚の正三角形の磁性シー
ト2、3を用い、磁性薄帯1の両端部が正三角形磁性シ
ート2、3の中心部に位置するように図7のように配置
して、図1と同様の構成を持つ磁気マーカを作製した。
次に、実施例1と同様にしてこの磁気マーカの出力電圧
及び第30次高調波利得を測定したところ、出力電圧は
114mVであり、第30次高調波利得は−52.4d
Bと良好な大バルクハウゼン信号が得られた。実施例1
6、17からも明らかなように、本発明の磁気マーカは
磁性体として、種々の形状からなる磁性シートを利用す
ることも可能である。
磁力0.25Oeの磁性薄帯と保磁力0.03Oe、厚
さ20μm、一辺10mmの2枚の正三角形の磁性シー
ト2、3を用い、磁性薄帯1の両端部が正三角形磁性シ
ート2、3の中心部に位置するように図7のように配置
して、図1と同様の構成を持つ磁気マーカを作製した。
次に、実施例1と同様にしてこの磁気マーカの出力電圧
及び第30次高調波利得を測定したところ、出力電圧は
114mVであり、第30次高調波利得は−52.4d
Bと良好な大バルクハウゼン信号が得られた。実施例1
6、17からも明らかなように、本発明の磁気マーカは
磁性体として、種々の形状からなる磁性シートを利用す
ることも可能である。
【0023】
【発明の効果】本発明の磁気マーカは、磁性薄帯の長さ
が短い場合でも、大バルクハウゼン反転を生じる磁気マ
ーカを実現できる。そして、良好な大バルクハウゼン信
号(パルス電圧値と高調波成分)を損なうことなく、磁
気マーカを小型化することが可能となる。
が短い場合でも、大バルクハウゼン反転を生じる磁気マ
ーカを実現できる。そして、良好な大バルクハウゼン信
号(パルス電圧値と高調波成分)を損なうことなく、磁
気マーカを小型化することが可能となる。
【図1】本発明の磁気マーカの一例を示す模式的な概略
図である。
図である。
【図2】本発明の実施例と比較例の磁気マーカにおけ
る、パルス発生用磁性薄帯の長さに対する第30次高調
波利得を示すグラフである。
る、パルス発生用磁性薄帯の長さに対する第30次高調
波利得を示すグラフである。
【図3】本発明の実施例と比較例の磁気マーカにおけ
る、パルス発生用磁性薄帯の長さに対する出力電圧を示
すグラフである。
る、パルス発生用磁性薄帯の長さに対する出力電圧を示
すグラフである。
【図4】磁性シート内におけるパルス発生用磁性薄帯両
端部の存在位置の変化に対する第30次高調波利得を示
すグラフである。
端部の存在位置の変化に対する第30次高調波利得を示
すグラフである。
【図5】磁性シート内におけるパルス発生用磁性薄帯端
部の存在位置の変化に対する出力電圧を示すグラフであ
る。
部の存在位置の変化に対する出力電圧を示すグラフであ
る。
【図6】本発明の実施例16の磁気マーカの模式的な概
略図である。
略図である。
【図7】本発明の実施例17の磁気マーカの模式的な概
略図である。
略図である。
1 磁性薄帯 2、3 磁性シート 4、5 基板
Claims (3)
- 【請求項1】 パルス発生用磁性薄帯と、その両端部に
配置した、前記磁性薄帯の保磁力よりも小さい値の保磁
力を有する磁性体とから構成された大バルクハウゼン反
転を生じる磁気マーカであって、前記パルス発生用磁性
薄帯は、換算線径が60μmから115μmであり、か
つBHループの角形比Br /Bs が0.8以上の値を有
してなることを特徴とする磁気マーカ。 - 【請求項2】 パルス発生用磁性薄帯と、その両端部に
配置した、前記磁性薄帯の保磁力よりも小さい値の保磁
力を有する磁性体とから構成された大バルクハウゼン反
転を生じる磁気マーカであって、前記パルス発生用磁性
薄帯は、換算線径Dが60μmから140μmであり、
かつBHループの角形比Br /Bs が換算線径D(μ
m)と次式(1)の関係を満足してなることを特徴とす
る磁気マーカ。 -0.003D+1.01≦Br/Bs ≦-0.00125D+1.0875 (1) - 【請求項3】 パルス発生用磁性薄帯と、その両端部に
配置した、前記磁性薄帯の保磁力よりも小さい値の保磁
力を有する磁性体とから構成された大バルクハウゼン反
転を有する磁気マーカであって、前記パルス発生用磁性
薄帯は、換算線径Dが70μmから140μmであり、
かつBHループの角形比Br /Bs が換算線径D(μ
m)と次式(2)の関係を満足してなることを特徴とす
る磁気マーカ。 -0.003D+1.01≦Br/Bs ≦0.8 (2)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8343227A JPH09237713A (ja) | 1995-12-27 | 1996-12-24 | 磁気マーカ |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7-340290 | 1995-12-27 | ||
| JP34029095 | 1995-12-27 | ||
| JP8343227A JPH09237713A (ja) | 1995-12-27 | 1996-12-24 | 磁気マーカ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09237713A true JPH09237713A (ja) | 1997-09-09 |
Family
ID=26576668
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8343227A Pending JPH09237713A (ja) | 1995-12-27 | 1996-12-24 | 磁気マーカ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09237713A (ja) |
-
1996
- 1996-12-24 JP JP8343227A patent/JPH09237713A/ja active Pending
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