JPH09239401A - H形鋼の圧延方法 - Google Patents

H形鋼の圧延方法

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JPH09239401A
JPH09239401A JP4868096A JP4868096A JPH09239401A JP H09239401 A JPH09239401 A JP H09239401A JP 4868096 A JP4868096 A JP 4868096A JP 4868096 A JP4868096 A JP 4868096A JP H09239401 A JPH09239401 A JP H09239401A
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rolling
rolls
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horizontal roll
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JP4868096A
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Michiya Koujiyou
倫哉 駒城
Masanori Kitahama
正法 北浜
Hiroyuki Hayashi
宏之 林
Motojirou Hirano
元士郎 平野
Kazuo Omori
和郎 大森
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱間圧延により製造されるH形鋼のフランジ
厚さの精度、ウエブ高さの精度のより一層の改善を図
る。 【解決手段】 粗圧延を施した被圧延材を上下で一対に
なる水平ロールと左右で一対になる垂直ロールとを備え
たユニバーサル圧延機を用いて仕上げ圧延するに当た
り、仕上げ圧延を施す圧延機として、ロール幅が上下の
いずれにおいても変更可能で、かつ上下のロールのうち
の少なくとも一方がロール軸に沿う位置調整の可能な水
平ロール対を備えたユニバーサル圧延機を用い、この圧
延機の圧延時における各部の弾性変形量を考慮に入れた
水平ロール対のロール幅とロール軸方向の位置および垂
直ロールの位置を、粗圧延後の被圧延材の上下、左右の
4箇所のフランジ厚さとウエブ高さとに基づいて調整し
たのち仕上げ圧延する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はH形鋼を圧延する
に当たって、フランジ厚さの精度およびウエブ高さ精度
のより一層の改善を図ろうとするものである。
【0002】
【従来の技術】H形鋼の熱間圧延設備は、図1に示すよ
うに工程の上流側から順にブレークダウン圧延機1、粗
ユニバーサル圧延機2、エッジング圧延機3、仕上げユ
ニバーサル圧延機4が配置された構成になっていて、ス
ラブやブルーム、ビームブランク等の素材を各圧延機に
順次に通すことにより所定の断面寸法になるH形鋼を製
造していた。
【0003】上記の設備においては図2に示すようにエ
ッジング圧延機3の出側に粗ユニバーサル圧延機2をも
う一基設置した構成になるものもあるが、いずれの設備
においてもブレークダウン圧延機1はロール胴に沿って
開孔型または閉孔型を複数個設けた上下で一対になるロ
ールが配置された2重式の圧延機であって、この圧延機
では素材はH形断面になる粗形鋼片まで圧延される。
【0004】また、側面に抜け勾配(テーパー角)を有
する上下一対の水平ロール2a, 2bと左右で一対にな
る垂直ロール2c, 2dとを備えた粗ユニバーサル圧延
機2では、ブレークダウン圧延によって得られた粗形鋼
片のウエブwは図3(a)に示すように水平ロール2
a, 2bによってその厚さ方向に圧下され、フランジf
は水平ロール2a, 2bと垂直ロール2c, 2dとによ
ってその厚さ方向に圧下され、さらに、フランジ幅につ
いては図3(b)に示すように粗ユニバーサル圧延機2
と対で用いられるエッジング圧延機3にて所定の寸法ま
で圧下される。
【0005】上記の粗圧延は所定の断面寸法に至るまで
複数回繰り返され、その後、図3(c)の如く仕上げユ
ニバーサル圧延機4によってフランジの厚さ方向の圧下
およびウエブの厚さ方向の圧下に加えてフランジの角度
起こしが行われ最終製品に仕上げられる。なお、この仕
上げユニバーサル圧延においては図3(d)に示すよう
にウエブ高さの調整が行われることもある。
【0006】かかる粗圧延や仕上げ圧延においては、通
常、各パス毎に目標厚さが設定され、目標厚さになるよ
うにロールすき間を調節するのが普通であり、このロー
ルのすき間の制御に関する代表的なものとしては従来、
いわゆるセットアップ制御が適用されていた。
【0007】このセットアップ制御は、圧延反力とこれ
によるロールすき間の増加量が直線関係にあることか
ら、圧延反力(圧延荷重)の予測を行い、これに応じて
予め無負荷時のロールすき間を調整しておこうとするも
のであり、とくに、仕上げ圧延においては、仕上げ圧延
後の素材寸法が製品寸法となるので、無負荷時のロール
すき間の設定は非常に重要な要素になっていた。この点
に関する先行文献としては特開昭63−104714号
公報、特開昭63−123510号公報が参照される。
【0008】また、H形鋼においてフランジ4脚の厚さ
を揃えるといった観点からは、粗ユニバーサル圧延にお
いて、素材のフランジ厚さをそれぞれ上下左右の4箇所
にて測定し、この測定結果から粗ユニバーサル圧延機の
上下水平ロールのロール軸方向位置の偏差、左右垂直ロ
ールのロール開度の偏差および上下水平ロールのロール
すき間中心の垂直ロールのロールすき間の中心に対する
偏差を演算し、これらの偏差を0もしくは許容範囲に収
める各ロールの位置変更を行う特開平6−15327号
公報に開示のような技術が知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、H形鋼の製
造においては、ロールの摩耗等にかかわらずウエブ高さ
(外法)を常に所望の寸法になるように圧延することが
求められてきているところ、上掲の特開平6−1532
7号公報に開示の技術ではこれに対応することができ
ず、また、特開昭63−104714号公報や特開昭6
3−123510号公報に示されている技術は、上下、
左右で対称なセットアップを行うものであるから、4つ
のフランジの厚さに差がある場合にはこの偏差を修正す
ることができない問題を有していた。
【0010】なお、特開平2−80102号公報には、
H形鋼の仕上げユニバーサル圧延において、上下で一対
になるロール幅の変更可能な水平ロールと左右で一対に
なる垂直ロールとを備えたユニバーサル圧延機を用い、
粗圧延段階よりも水平ロールのロール幅を小さくしてフ
ランジ部の角度起こしとウエブ高さの圧下およびフラン
ジ部の厚さ方向への圧下を施しウエブ内幅の縮小調整を
行う技術が提案されているが、この技術を適用してもH
形鋼の各フランジにおける厚さの精度については十分に
満足のいく品質を確保するまでには至っていない。
【0011】この発明の目的は、H形鋼を圧延にて製造
する場合に生じていた従来の問題を解消し、4脚のフラ
ンジ厚の精度の改善を図るとともにウエブ高さの寸法精
度の良好なH形鋼を安定して製造できる圧延方法を提案
するところにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、粗圧延を施
した被圧延材を上下で一対になる水平ロールと左右で一
対になる垂直ロールとを備えたユニバーサル圧延機を用
いて仕上げ圧延するに当たり、仕上げ圧延を施す圧延機
として、ロール幅が上下のいずれにおいても変更可能
で、かつ上下のロールのうちの少なくとも一方がロール
軸に沿う位置調整の可能な水平ロール対を備えたユニバ
ーサル圧延機を用い、この圧延機の圧延時における各部
の弾性変形量を考慮に入れた水平ロール対のロール幅と
ロール軸方向の位置および垂直ロールの位置を、粗圧延
後の被圧延材の上下、左右の4箇所のフランジ厚さとウ
エブ高さとに基づいて調整したのち仕上げ圧延すること
を特徴とするH形鋼の圧延方法であり、上記の弾性変形
量δ1 〜δ6 は、次式に従って予測する。
【0013】A.ウエブ内幅の縮小を伴う圧延を実施す
る場合 P1 =K1 ・δ1 +K71 +δ3) P2 =K2 ・δ2 +K82 +δ4) P3 =K3 ・δ3 +K71 +δ3) P4 =K4 ・δ4 +K82 +δ4) δ5 ・K5 =P1 +P2 +P5 δ6 ・K6 =P3 +P4 +P5 ここで、 P1 〜P5 :ロールの各部位における圧延荷重 K1 :上水平ロール左側チョックと上水平ロールの左側
ロール間の弾性係数 K2 :上水平ロール左側チョックと下水平ロールの左側
ロール間の弾性係数 K3 :上水平ロール右側チョックと上水平ロールの右側
ロール間の弾性係数 K4 :下水平ロール右側チョックと下水平ロールの右側
ロール間の弾性係数 K5 、K6 :左右垂直ロールの弾性係数 K7 、K8 :上下幅可変水平ロールの左右ロール間の弾
性係数
【0014】B. ウエブ内幅の拡大を伴う圧延を実施す
る場合 P5 ′=M5 ′ΔBW ′ P1 +P5 ′/ 2=K1 δ1 +K7 ( δ1 +δ3 ) P2 +P5 ′/ 2=K2 δ2 +K8 ( δ2 +δ4 ) P3 +P5 ′/ 2=K3 δ3 +K7 ( δ1 +δ3 ) P4 +P5 ′/ 2=K4 δ4 +K8 ((δ2 +δ4 ) δ5 ・K5 =P1 +P2 δ6 ・K6 =P3 +P4 ここで、 P1 〜P5 ′:圧延荷重 M5 ′:塑性定数 K1 :上水平ロール左側チョックと上水平ロールの左側
ロール間の弾性係数 K2 :上水平ロール左側チョックと下水平ロールの左側
ロール間の弾性係数 K3 :上水平ロール右側チョックと上水平ロールの右側
ロール間の弾性係数 K4 :下水平ロール右側チョックと下水平ロールの右側
ロール間の弾性係数 K5 、K6 :左右垂直ロールの弾性係数 K7 、K8 :上下幅可変水平ロールの左右ロール間の弾
性係数 ΔBW ′:ウエブ内幅の拡大代 t1 〜t4 :圧延後のフランジ厚さ H2 :圧延後のウエブ高さ
【0015】C. ウエブ内幅の縮小、拡大を伴わない圧
延を実施する場合 上記Aにおける圧延荷重P5 を0(縮小代ΔBW を0)
とするか、または、上記BにおけるΔBW ′を0 (圧延
荷重P5 ′を0) とする。
【0016】
【発明の実施の形態】図4はこの発明の実施に好適なH
形鋼の熱間圧延設備を示したものであり、ブレークダウ
ン圧延工程を経た素材Sは、粗ユニバーサル圧延機2と
エッジング圧延機3により複数パスのリバース圧延(粗
圧延)が行われ、所定のパス数を経たのちに、寸法測定
装置5によって粗圧延後のフランジ幅、フランジ脚長,
フランジ厚、ウエブ厚が測定される。
【0017】粗圧延後の素材Sの寸法測定実績に基づ
き、演算装置6では仕上げユニバーサル圧延機4におけ
るロール開度(ロールすき間)の設定量および調整量が
演算される。圧下設定装置7はこの演算結果を受けて仕
上げユニバーサル圧延機4のロール開度、具体的には水
平ロール対のロール幅とロール軸方向の位置および垂直
ロールの位置を設定、調整する。
【0018】素材Sはロールすき間の設定、調整を終え
た後に仕上げユニバーサル圧延機4にて圧延され製品寸
法となる。仕上げユニバーサル圧延機4の水平ロール4
a,4bは上下ともにロールの幅が変更可能な幅可変ロ
ールであり、このうちこの例では上ロールについては、
ロール全体の軸方向の位置も調整できるものが適用され
る(下ロールもロール全体の軸方向の位置を調整できる
ものを使用してもよい)。
【0019】素材の寸法実績に基づいて仕上げユニバー
サル圧延機4のロールすき間の設定、調整要領を、ウエ
ブ内幅の縮小を伴う場合、ウエブ内幅の拡大を伴う場合
およびウエブ内幅の縮小も拡大も伴わない場合を例にし
て、図5〜図8を用いてより具体的に説明する。
【0020】まず、図5に示したような状況においてウ
エブ内幅をΔBW 縮小する圧延を実施する場合につい
て。
【0021】4つのフランジの仕上げ圧延前の厚さをT
1 〜T4 、仕上げ圧延後の目標厚さをt1 〜t4 (通常
はt1 =t2 =t3 =t4 )とし、また、4箇所のフラ
ンジの圧延前のロールのすき間をS1 〜S4 、さらに、
各ロールの圧延時の変形量(弾性変形量)をδ1 〜δ6
とすると、圧延後のフランジの厚さt1 〜t4 は(1)〜
(4) 式で表される。 t1 =S1 +δ1 +δ5 --- (1) t2 =S2 +δ2 +δ5 --- (2) t3 =S3 +δ3 +δ6 --- (3) t4 =S4 +δ4 +δ6 --- (4)
【0022】また、それぞれの部分における圧延荷重P
1 〜P5 は、 P1 =M1 ( T1 −t1 ) ----(5) P2 =M2 ( T2 −t2 ) ----(6) P3 =M3 ( T3 −t3 ) ----(7) P4 =M4 ( T4 −t4 ) ----(8) P5 =M5 ΔBW ----(9) ここで、仕上げ圧延前のウエブ高さをH1 、仕上げ圧延
後のウエブ高さをH2とすれば、 ΔBW ={H1 − (T1 +T2 / 2) − (T3 +T4 /
2) }−{H2 − (t 1 +t2 / 2) − (t3 +t4 /
2) } ---(100) と表される。
【0023】上記(5) 〜(9) 式において、M1 〜M4
それぞれのフランジを圧延する際の塑性定数であり、M
5 はウエブ高さを縮小する際の塑性定数である。また、
圧延により各部が弾性変形しロールすき間が変化する
が、各部の弾性係数をKとすると弾性変形量と圧延荷重
の関係は以下のように表すことができる。 P1 =K1 ・δ1 +K71 +δ3) --- (10) P2 =K2 ・δ2 +K82 +δ4) --- (11) P3 =K3 ・δ3 +K71 +δ3) --- (12) P4 =K4 ・δ4 +K82 +δ4) --- (13) δ5 ・K5 =P1 +P2 +P5 --- (14) δ6 ・K6 =P3 +P4 +P5 --- (15)
【0024】(10) 〜(15)式において、K1 は上水平ロ
ール左側チョックと上水平ロールの左側ロール間の弾性
係数、K2 は下水平ロール左側チョックと下水平ロール
の左側ロール間の弾性係数、K3 は上水平ロール右側チ
ョックと上水平ロールの右側ロール間の弾性係数、K4
は下水平ロール右側チョックと下水平ロールの右側ロー
ル間の弾性係数、K5 、K6 はそれぞれ左右垂直ロール
の弾性係数、K7 、K8はそれぞれ上下幅可変水平ロー
ルの左右ロール間の弾性係数であり、水平ロールは幅可
変ロールであるが故に、左右それぞれのロールが個別に
弾性変形するのでこれを考慮して定式化する。
【0025】以上の(1) 〜(15)式を基にして各部の弾性
変形量δ1 〜δ6 、圧延荷重P1 〜P5 と合わせてロー
ルすき間S1 〜S4 を求める。
【0026】圧延後のウエブ高さH2 を目標寸法にする
ためには、左右の垂直ロール間の距離Dを次式にて求め
る。 D=H2 −δ5 −δ6 ---(16)
【0027】S1 〜S4 およびDが求まれば、ロールす
き間の調整量は幾何学的な関係から定まる。実際の調整
に際しては図6のイ〜ヘ (イ:上幅可変水平ロールの幅
開度の調整、ロ:上水平ロールの軸方向位置の調整、
ニ:下水平ロールの軸方向位置の調整、ホ:左垂直ロー
ルの開度の調整、ヘ:右垂直ロールの開度の調整の調
整) の設定を行う。ただし、粗ユニバーサル圧延後の4
脚のフランジ厚の差が大きい場合においては、仕上げユ
ニバーサル圧延にてこの厚さの差を0にしようとすると
反りや曲がり、ねじれ等が発生するおそれがある。この
ときには仕上げユニバーサル圧延におけるロールすき間
の調整量を適量減ずる。
【0028】上記の(5) 〜(9) 式で用いた塑性定数M1
〜M5 は、過去の圧延実績や理論解析より予め求めてお
く。また、各部の弾性係数K1 〜K8 も剛性測定実験や
理論解析により定めておく。
【0029】弾性変形量δ1 〜δ4 については、(10)〜
(13)式から、例えば式(101)と表されるので、左辺の逆
行列を求め、圧延荷重P1 〜P4 を代入して求めればよ
い。
【数1】
【0030】弾性変形量δ5 、δ6 についてはそれぞれ
(14),(15) 式より、(102), (103)式に圧延荷重を代入し
て求める。 δ5 = (P1 +P2 +P5 ) /K5 ---(102) δ6 = (P3 +P4 +P5 ) /K6 ---(103)
【0031】ロールのすき間S1 〜S4 は下記の(104)
式に目標とする圧延後の上下、左右の4箇所のフランジ
厚さt1 〜t4 と上記弾性変形量δ1 〜δ6 を代入して
求める。
【数2】
【0032】次に、図7に示した状況においてウエブ内
幅を仕上げユニバーサル圧延によりΔBW ′拡大する場
合について。
【0033】この場合は圧延荷重P1 〜P4 は前記と同
様にして(5) 〜(8) 式から求める。また、上掲の(9) 〜
(15)式の関係式は以下のようになる。
【数3】
【0034】弾性変形量δ1 〜δ4 は、式(10)′〜(1
3)′から、例えば(107) 式と表すことができるので左辺
の逆行列を求め、上記の圧延荷重P1 〜P4 および
5 ′を代入して求める。
【数4】
【0035】また、弾性変形量δ5 、δ6 はそれぞれ(1
08),(109) 式に圧延荷重を代入して求める。 δ5 = (P1 +P2 ) /K5 --- (108) δ6 = (P3 +P4 )/K6 --- (109)
【0036】ロールのすき間S1 〜S4 に関しては前記
と同様にして(104) 式から求める。なお、仕上げユニバ
ーサル圧延に際し、被圧延材のウエブ内幅を拡大も縮小
もしない場合には、上記(9) 式のΔBW を0(圧延荷重
5 は0)とするか、または、(9) ′式のΔBW ′を0
(圧延荷重P5 ′は0) として、弾性変形量δ1 〜δ6
を求める。
【0037】以上述べた要領に従うことによって、目標
とする圧延後の上下、左右の4箇所のフランジ厚さ (t
1,t2,t3,t4)、圧延前の上下、左右の4箇所のフラン
ジ厚さ (T1,T2,T3,T4)、圧延前のウエブ高さ
(H1)、圧延後のウエブ高さ (H2)とに基づいて各部の
弾性変形量δ1 〜δ6 および圧延前の上下、左右4箇所
のフランジ部のロールのすき間S1,S2,S3,S4 が求め
られることになる。
【0038】なお、(10)〜(13)式は、幅可変水平ロール
の左右のチョックがともにハウジングに固定されている
場合を想定して定式化したものであるが、片側のチョッ
クがハウジングに固定されていない場合には固定されて
いない側の弾性係数Kを0とする。また、仕上げ圧延前
のウエブ高さH1 については、粗ユニバーサル圧延機の
水平ロールのロール幅が、仕上げ圧延前のウエブ内幅B
W1にほぼ等しいことから、下記式より求めるようにして
もよい。 H1 =BW1+ (T1 +T2)/2+ (T3 +T4)/2
【0039】幅可変水平ロールの軸方向位置の調整、固
定機構としては様々なものが考えられるが、一例として
は図9に示すようなものが適用できる。図9において幅
可変水平ロール10はスラストベアリング11を介してロー
ルチョック12に保持される。ロールチョック12にはガイ
ドアーム13が取り付けられ、その先端はクランプアーム
14とくさび形スペーサ15で固定される。このような構造
においてはくさび型スペーサ15を上下させることによ
り、すき間cが調整でき、ロールチョック12および幅可
変水平ロール10のロール軸方向位置が調整できる。
【0040】幅可変水平ロールの幅可変部の機構につい
ても、その幅が任意に調整できるものであればどのよう
なものでも構わないが、一例としては特開平1−317
607号公報に開示されているものが適用できる。
【0041】粗ユニバーサル圧延後の被圧延材の4脚の
フランジの厚さについては(4脚のフランジ脚長は通常
ほぼ等しく目標の寸法となっているので) 粗ユニバーサ
ル圧延最終パスのロールすき間実績Sr1〜Sr4と左右垂
直ロール圧延荷重PoP、Pdrおよび上下水平ロールスラ
スト荷重PU 、Pl から(17)〜(20)式で算出してもよ
い。
【0042】 T1 =Sr1+PoP/KoP+PU /KU ---(17) T2 =Sr2+PoP/KoP+Pl /Kl ---(18) T3 =Sr3+Pdr/Kdr−PU /KU ---(19) T4 =Sr4+Pdr/Kdr−Pl /Kl ---(20) ここに、KoP ,Kdrは左右垂直ロールの弾性係数 KU , Kl は上下水平ロールの軸方向の弾性係数
【0043】ただし水平ロールのスラスト荷重は測定で
きない場合が多く、そのときは下記の如く近似すること
になる。
【数5】
【0044】また、粗ユニバーサル圧延後のウエブ厚さ
W についても同様に、圧延前の(粗ユニバーサル圧延
最終パス) 水平ロールすき間Srhと水平ロール圧延荷重
実績値Ph およびPoP、Pdrから下記式の如く求め、仕
上げ圧延の際の塑性定数M1〜M5 、M5 ′を定めるよ
うにしてもよい。
【数6】
【0045】次にS1 〜S4 が定まった場合のユニバー
サル圧延機のロール位置の設定要領について説明する。
【0046】(a) 上水平ロールのロール幅が可変でロ
ール軸方向位置可変、下水平ロールはロール幅可変でロ
ール軸方向の位置が固定の圧延機を使用した場合 i)下水平ロールのロール幅間隔W2 の設定を行う。 W2 =H−t2 −t4 +δ2 +δ4 (=H−δ5 −δ6 −S2 −S4 ) ---(110) H:目標ウエブ高さ ii) 左右垂直ロールのロール位置の設定を行う。 左側垂直ロールは下水平ロールとのすき間をS2 とする
位置に、右側垂直ロールは下水平ロールとのすき間をS
4 とする位置に設定する。 iii) 上水平ロールのロール幅間隔W1 の設定を行う。 W1 =H−t1 −t3 +δ1 +δ3 ---(111) iv) 上水平ロールのロール軸方向位置の設定を行う。 左側垂直ロールとのすき間をS1 となる位置に、もしく
は右側垂直ロールとのすき間をS3 となる位置に設定
(他方のすき間も正しくなる) 。 (b) 上下の水平ロールともロール幅可変と軸方向位置
が可変の圧延機を使用した場合
【0047】ロール位置の設定パターンは無数にある。
一例として左右垂直ロールがミルセンターより等しい距
離に設計する場合を示す。 i) 左右垂直ロール間隔Dの設定を行う。 Dは(16)式の値 ii) 上下水平ロールのロール幅W1 2 の設定を行う。 W1 は(111) 式の値 W2 は(110) 式の値 iii)上下水平ロールのロール軸方向位置の設定を行
う。 上水平ロールと左垂直ロールとのすき間がS1 下水平ロールと左垂直ロールとのすき間がS2 となるよ
にそれぞれ設定する( 右垂直ロールとのすき間もS3
4 となる)
【0048】
【実施例】実施例1 図2に示した設備を適用してウエブ高さ460mm、フラ
ンジ幅400mm、ウエブ厚120mmになるビームブラン
ク( 鋼種:SS400) を用いて呼称寸法でウエブ高さ
600mm、フランジ幅200mm、ウエブ厚12mmにな
り、フランジ厚が16mm、19mm、22mmの3サイズの
H形鋼の熱間圧延を行い、製品のフランジ厚およびウエ
ブ厚について調査した。フランジ厚16mmのものについ
ては、仕上げユニバーサルでウエブ内幅を6mm拡大し、
フランジ厚22mmのものについては仕上げユニバーサル
圧延でウエブ内幅を6mm縮小し、フランジ厚19mmのも
のは仕上げユニバーサル圧延でウエブ内幅の縮小も拡大
も行わずに製造した。また仕上げ圧延パス数はそれぞれ
1回とした。仕上げユニバーサル圧延におけるロールす
き間の設定は以下のように行った。
【0049】まず、粗ユニバーサル圧延後の素材の4脚
のフランジ厚さ、フランジ脚長およびウエブ厚を寸法測
定装置で測定した。この寸法と仕上げユニバーサル圧延
後の目標寸法およ 仕上げユニバーサル圧延時の素材各
部の予測温度から塑性定数M 1 〜M5 を算出し、式(1)
〜(16)と(101) (111) よりロールのすき間設定値S1
4 および左右における垂直ロールの相互間距離D、上
水平ロールのロール幅間隔W1 および下水平ロールのロ
ール幅間隔W2 を求めた。この実施例で行った仕上げユ
ニバーサル圧延機は、上水平ロールのみ軸方向位置の調
整機構があり、下水平ロールについてはこの機構がなく
軸方向位置は固定されているものを適用した。したがっ
て、下水平ロールの幅間隔W2 を設定し、これに合わせ
て左右垂直ロールの位置は下側のフランジを圧延するロ
ールすき間がS2 、S4 となる位置に決定され、上水平
ロールはロール全体の軸方向の位置が調整可能であり、
ロール幅も調整可能てあるから、上水平ロールの左右ロ
ールをそれぞれ任意の位置とすることができる。この位
置は左右垂直ロールに対して上側のフランジを圧延する
ロールすき間S1 3 となるような位置に決定される。
【0050】製品寸法がウエブ高さ600mm、フランジ
幅200mm、ウエブ厚12mm、フランジ厚19mmのH形
鋼を圧延すべく、粗圧延後の素材3本につきその断面形
状を計測したところ、仕上げ圧延前の素材の断面は図10
(a) (4脚のフランジ厚さがほぼ揃っている。) 図10
(b) (左上および右下のフランジ厚さが他に比べ厚い)図
10 (c) (上側のフランジ厚が下側のフランジ厚に比較し
て厚い) のようになっていた。ここで、この発明では仕
上げユニバーサル圧延機のロールすき間を図10(a) 〜
(c) に対応させるべく図11 (a)〜(c) のように変更した
(図10 (a)に対してはロールすき間に大きな差は設けて
いない) 。
【0051】仕上げ圧延前後のフランジ厚、ウエブ高さ
寸法およびロールすき間設定の実績値を表1に示すとお
り、この発明に従って仕上げ圧延した場合には製品寸法
の精度が非常によいことが確認できた。
【0052】
【表1】
【0053】実施例2 次に、この実施例では粗ユニバーサル圧延後の素材の寸
法測定を行わず、(21)〜(25)式でT1 〜T4 およびTW
を求めた他は実施例1と同じ方法で仕上げユニバーサル
圧延を行った。比較として粗ユニバーサル圧延後の4脚
フランジ厚さを実測し、その平均値を算出しそれぞれの
フランジ厚みが平均値であると仮定してロールすき間の
設定を行い仕上げ圧延を行った。塑性定数Mは過去の圧
延実績より定めたものを用い、仕上げユニバーサル圧延
機各部の弾性係数Kは予め実験で求めておいたものを用
いた。各ケースとも実験の再現性を考え、10本ずつ圧
延を行ったが、各ケース10本の製品段階におけるフラ
ンジ厚およびウエブ高さの平均値Xと目標寸法からのば
らつきの標準偏差σを表2〜4に示すとおり、この発明
によれば、4脚のフランジの厚み精度およびウエブ高さ
の精度に優れるH形鋼を製造できることが明らかであ
る。
【0054】
【発明の効果】かくしてこの発明によれば、熱間圧延に
より製造されるH形鋼のフランジ厚さの精度、ウエブ高
さの精度のより一層の向上を図ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】H形鋼の圧延設備の説明図である。
【図2】H形鋼の圧延設備の説明図である。
【図3】a〜dはH形鋼の各段階における圧延状況の説
明図である。
【図4】この発明を実施するのに好適な設備の構成を示
した図である。
【図5】仕上げ圧延における圧延荷重、ロールすき間の
変化の関係を示した図(ウエブ内幅の縮小)である。
【図6】仕上げユニバーサル圧延機のすき間の調整要領
を示した図である。
【図7】仕上げ圧延における圧延荷重、ロールすき間の
変化の関係を示した図(ウエブ内幅の拡大)である。
【図8】ロールすき間の調整要領の流れを示した図であ
る。
【図9】仕上げユニバーサル圧延機の幅可変水平ロール
の軸方向位置の調整機構を示した図である。
【図10】a〜cは粗圧延段階を経た粗大の断面形状を
示した図である。
【図11】a〜cは仕上げユニバーサル圧延機のすき間
の変更状況を示した図である。
【符号の説明】
1 ブレークダウン圧延機 2 粗ユニバーサル圧延機 3 エッジャ圧延機 4 仕上げユニバーサル圧延機 5 寸法測定装置 6 演算装置 7 圧下設定装置 8 幅可変水平ロール 9 垂直ロール 10 水平ロール 11 スラストベアリング 12 ロールチョック 13 ガイドアーム 14 クランプアーム 15 くさび形スペーサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 宏之 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目 (番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 平野 元士郎 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目 (番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 大森 和郎 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目 (番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粗圧延を施した被圧延材を、上下で一対に
    なる水平ロールと左右で一対になる垂直ロールとを備え
    たユニバーサル圧延機を用いて仕上げ圧延するに当た
    り、 仕上げ圧延を施す圧延機として、ロール幅が上下のいず
    れにおいても変更可能で、かつ上下のロールのうちの少
    なくとも一方がロール軸に沿う位置調整の可能な水平ロ
    ール対を備えたユニバーサル圧延機を用い、この圧延機
    の圧延時における各部の弾性変形量を考慮に入れた水平
    ロール対のロール幅とロール軸方向の位置および垂直ロ
    ールの位置を、粗圧延後の被圧延材の上下、左右の4箇
    所のフランジ厚さとウエブ高さおよび製品目標寸法とに
    基づいて調整したのち仕上げ圧延することを特徴とする
    H形鋼の圧延方法。
  2. 【請求項2】圧延機の圧延時における各部の弾性変形量
    δ1 〜δ6 を、下記式に従って予測する、請求項1記載
    の圧延方法。 記 A.ウエブ内幅の縮小を伴う圧延を実施する場合 P1 =K1 ・δ1 +K71 +δ3) P2 =K2 ・δ2 +K82 +δ4) P3 =K3 ・δ3 +K71 +δ3) P4 =K4 ・δ4 +K82 +δ4) δ5 ・K5 =P1 +P2 +P5 δ6 ・K6 =P3 +P4 +P5 ここで、 P1 〜P5 :ロールの各部位における圧延荷重 P5 =M5 ΔBW1 :上水平ロール左側チョックと上水平ロールの左側
    ロール間の弾性係数 K2 :上水平ロール左側チョックと下水平ロールの左側
    ロール間の弾性係数 K3 :上水平ロール右側チョックと上水平ロールの右側
    ロール間の弾性係数 K4 :下水平ロール右側チョックと下水平ロールの右側
    ロール間の弾性係数 K5 、K6 :左右垂直ロールの弾性係数 K7 、K8 :上下幅可変水平ロールの左右ロール間の弾
    性係数 B.ウエブ内幅の拡大を伴う圧延を実施する場合 P1 +P5 ′/2=K1 δ1 +K7 ( δ1 +δ3 ) P2 +P5 ′/2=K2 δ2 +K8 ( δ2 +δ4 ) P3 +P5 ′/2=K3 δ3 +K7 ( δ1 +δ3 ) P4 +P5 ′/2=K4 δ4 +K8 ((δ2 +δ4 ) δ5 ・K5 =P1 +P2 δ6 ・K6 =P3 +P4 ここで、 P1 〜P5 ′:圧延荷重 P5 ′=M5 ′ΔBW ′ M5 ′:塑性定数 K1 :上水平ロール左側チョックと上水平ロールの左側
    ロール間の弾性係数 K2 :上水平ロール左側チョックと下水平ロールの左側
    ロール間の弾性係数 K3 :上水平ロール右側チョックと上水平ロールの右側
    ロール間の弾性係数 K4 :下水平ロール右側チョックと下水平ロールの右側
    ロール間の弾性係数 K5 、K6 :左右垂直ロールの弾性係数 K7 、K8 :上下幅可変水平ロールの左右ロール間の弾
    性係数 ΔBW ′:ウエブ内幅の拡大代 t1 〜t4 :圧延後のフランジ厚さ H2 :圧延後のウエブ高さ C.ウエブ内幅の縮小、拡大を伴わない圧延を実施する
    場合 上記Aにおける圧延荷重P5 を0(縮小代ΔBW を0)
    とするか、または、上記Bにおける圧延荷重P5 ′を0
    (ΔBW ′を0) とする。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107537864A (zh) * 2016-06-27 2018-01-05 宝山钢铁股份有限公司 粗轧过程中对钢板头尾超宽的控制方法

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