JPH09241016A - 無水シリカ微粉末および撥水性シリカ微粉末の製造方法 - Google Patents
無水シリカ微粉末および撥水性シリカ微粉末の製造方法Info
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- JPH09241016A JPH09241016A JP5145496A JP5145496A JPH09241016A JP H09241016 A JPH09241016 A JP H09241016A JP 5145496 A JP5145496 A JP 5145496A JP 5145496 A JP5145496 A JP 5145496A JP H09241016 A JPH09241016 A JP H09241016A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 比較的温和な条件で、かつ、低コストで表面
特性の優れる無水シリカ微粉末を製造しうる方法を提供
する。 【解決手段】 シリカ濃度が20〜60重量%のシリカ
ゾルを、有機溶媒と共に共沸脱水した後、乾燥及び/又
は焼成する無水シリカ微粉末の製造方法。
特性の優れる無水シリカ微粉末を製造しうる方法を提供
する。 【解決手段】 シリカ濃度が20〜60重量%のシリカ
ゾルを、有機溶媒と共に共沸脱水した後、乾燥及び/又
は焼成する無水シリカ微粉末の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無水シリカ微粉末
を湿式法で安価に製造する方法に関する。さらに詳しく
は、10nm以下の超微粒子が分散するシリカヒドロゾ
ルまたはシリカオルガノゾルから、その粒子を無水シリ
カ微粉末又は撥水性シリカ微粉末として理想的な形で取
り出す方法に関する。
を湿式法で安価に製造する方法に関する。さらに詳しく
は、10nm以下の超微粒子が分散するシリカヒドロゾ
ルまたはシリカオルガノゾルから、その粒子を無水シリ
カ微粉末又は撥水性シリカ微粉末として理想的な形で取
り出す方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
ケイ酸ゾルより無水シリカ超微粉体を製造する方法とし
ては、ケイ酸ソーダの中和により得られたケイ酸ヒドロ
ゲル中の水をアルコールやアセトンなどの有機溶媒で置
換後、オートクレーブ中に入れ、臨界点以上の高温高圧
下で処理した後、ゲルの収縮が起こらないよう徐々にオ
ートクレーブ内の気体を放出して大気圧まで圧力を降下
させた後、シリカを回収する、いわゆるエアロゲル法が
工業的に実施されている。しかし、この方法は装置が高
価な上、高温・高圧を必要とするため、製造コスト高で
あり、かつ危険性が伴う。さらに、この方法により得ら
れたシリカはシビアな条件で生成するため、シリカの表
面活性が失われる欠点がある。また、ケイ酸ゾルを遠心
式噴霧乾燥する方法も提案(特開昭53−65293
号)されているが、粒径が粗大で、比表面積も200m
2 /g以下と低い。
ケイ酸ゾルより無水シリカ超微粉体を製造する方法とし
ては、ケイ酸ソーダの中和により得られたケイ酸ヒドロ
ゲル中の水をアルコールやアセトンなどの有機溶媒で置
換後、オートクレーブ中に入れ、臨界点以上の高温高圧
下で処理した後、ゲルの収縮が起こらないよう徐々にオ
ートクレーブ内の気体を放出して大気圧まで圧力を降下
させた後、シリカを回収する、いわゆるエアロゲル法が
工業的に実施されている。しかし、この方法は装置が高
価な上、高温・高圧を必要とするため、製造コスト高で
あり、かつ危険性が伴う。さらに、この方法により得ら
れたシリカはシビアな条件で生成するため、シリカの表
面活性が失われる欠点がある。また、ケイ酸ゾルを遠心
式噴霧乾燥する方法も提案(特開昭53−65293
号)されているが、粒径が粗大で、比表面積も200m
2 /g以下と低い。
【0003】また、ケイ酸ヒドロゲルを解砕後、共沸脱
水しうる有機溶剤と共沸脱水した後、乾燥または焼成す
ることを特徴とする無水シリカ微粉末の製造方法(特開
平6−115924号)が提案されているが、この方法
は次のようにまだ満足すべきものとはいえない。すなわ
ち、ケイ酸ヒドロゲルは、解砕のような単なる機械的粉
砕や剪断力による分散方法では完全に単粒子に分離しな
い、ゲルを分散したものは単粒子が凝集した二次粒子で
あり、単粒子として取り出すことは困難である。さら
に、ヒドロゲルの場合はケイ酸の水和度が高く、シリカ
分はわずか5%であり、95%が水である。そのため、
水と置換するために有機溶媒の所要量が多いため、経済
的に生産することに問題がある。
水しうる有機溶剤と共沸脱水した後、乾燥または焼成す
ることを特徴とする無水シリカ微粉末の製造方法(特開
平6−115924号)が提案されているが、この方法
は次のようにまだ満足すべきものとはいえない。すなわ
ち、ケイ酸ヒドロゲルは、解砕のような単なる機械的粉
砕や剪断力による分散方法では完全に単粒子に分離しな
い、ゲルを分散したものは単粒子が凝集した二次粒子で
あり、単粒子として取り出すことは困難である。さら
に、ヒドロゲルの場合はケイ酸の水和度が高く、シリカ
分はわずか5%であり、95%が水である。そのため、
水と置換するために有機溶媒の所要量が多いため、経済
的に生産することに問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の従
来のシリカ粉末の製造方法の欠点を克服し、比較的温和
な条件で、かつ、低コストで表面特性の優れる無水シリ
カ微粉末を製造しうる方法を開発するため鋭意研究を重
ねた結果、あらかじめシリカ濃度を例えば30%以上と
著しく高めたヒドロゾルまたはオルガノゾルを有機溶媒
中で共沸脱水することにより、シリカヒドロゲルを解砕
した方法よりも粒度分布巾の狭いシャープな平均粒径を
有する無水シリカ微粉末の得られることを見い出し、こ
の知見に基づき本発明をなすに至った。すなわち本発明
は、(1)シリカ濃度が20〜60重量%のシリカゾル
を、有機溶媒と共に共沸脱水した後、乾燥及び/又は焼
成することを特徴とする無水シリカ微粉末の製造方法、
(2)共沸脱水を酸触媒の存在下で行った後、焼成する
ことを特徴とする(1)項記載の無水シリカ微粉末の製
造方法、(3)シリカ濃度が25〜40重量%である
(1)又は(2)項記載の無水シリカ微粉末の製造方
法、(4)シリカ濃度が20〜60重量%のシリカゾル
を、酸触媒の存在下で共沸脱水しうる有機溶媒と共に共
沸脱水した後、乾燥することを特徴とする撥水性シリカ
微粉末の製造方法、及び(5)シリカ濃度が25〜40
重量%である(4)項記載の撥水性シリカ微粉末の製造
方法を提供するものである。
来のシリカ粉末の製造方法の欠点を克服し、比較的温和
な条件で、かつ、低コストで表面特性の優れる無水シリ
カ微粉末を製造しうる方法を開発するため鋭意研究を重
ねた結果、あらかじめシリカ濃度を例えば30%以上と
著しく高めたヒドロゾルまたはオルガノゾルを有機溶媒
中で共沸脱水することにより、シリカヒドロゲルを解砕
した方法よりも粒度分布巾の狭いシャープな平均粒径を
有する無水シリカ微粉末の得られることを見い出し、こ
の知見に基づき本発明をなすに至った。すなわち本発明
は、(1)シリカ濃度が20〜60重量%のシリカゾル
を、有機溶媒と共に共沸脱水した後、乾燥及び/又は焼
成することを特徴とする無水シリカ微粉末の製造方法、
(2)共沸脱水を酸触媒の存在下で行った後、焼成する
ことを特徴とする(1)項記載の無水シリカ微粉末の製
造方法、(3)シリカ濃度が25〜40重量%である
(1)又は(2)項記載の無水シリカ微粉末の製造方
法、(4)シリカ濃度が20〜60重量%のシリカゾル
を、酸触媒の存在下で共沸脱水しうる有機溶媒と共に共
沸脱水した後、乾燥することを特徴とする撥水性シリカ
微粉末の製造方法、及び(5)シリカ濃度が25〜40
重量%である(4)項記載の撥水性シリカ微粉末の製造
方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるシリカゾルの
分散媒は有機溶媒でも水でもよく、シリカ分散媒として
の有機溶媒が1−ブタノールやイソプロパノールのとき
は、そのまま共沸蒸留にかけられる利点がある。ケイ酸
ゾルでもオルガノゾルの場合で、媒体がプロパノール、
ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノー
ル、オクタノール、ノナノールなどのときには、そのま
ま共沸脱水して無水シリカ超微粉体および撥水性無水シ
リカ超微粉体が得られる。
分散媒は有機溶媒でも水でもよく、シリカ分散媒として
の有機溶媒が1−ブタノールやイソプロパノールのとき
は、そのまま共沸蒸留にかけられる利点がある。ケイ酸
ゾルでもオルガノゾルの場合で、媒体がプロパノール、
ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノー
ル、オクタノール、ノナノールなどのときには、そのま
ま共沸脱水して無水シリカ超微粉体および撥水性無水シ
リカ超微粉体が得られる。
【0006】ケイ酸ゾルがヒドロゾルの場合には、共沸
脱水し得る有機溶剤との共沸脱水により、シリカゾル中
の水分が有機溶剤と置換し無水化されるとともに、シリ
カ表面のシラノール基が有機溶剤(例えば前記のアルコ
ール)のアルキル基とエステル交換され、撥水性の表面
(Si−OR)を形成する。従って、共沸脱水後のオル
ガノゾルを乾燥または焼成することにより、実質的に水
分を含有しない無水シリカ微粉末を得ることができる。
さらに、このエステル化反応を酸の存在下で行うと、エ
ステル化反応がより進行し、シリカ表面のシラノール基
が完全に撥水性のアルキル基に置換されるため、これを
乾燥することにより撥水性シリカ微粉末が得られる。酸
としては、硫酸、塩酸などの鉱酸が好ましく、その他フ
ッ化ホウ素酸、塩化アルミニウム、塩化亜鉛なども用い
ることができる。この酸はエステル化反応の触媒として
働く。酸の添加は、反応液のpHが0.5〜4になるよ
うに添加する。この酸触媒を使用しない場合には、エス
テル化反応と同時にエステルの加水分解反応も進行する
ため、エステル化反応は徐々にしか進行せず、反応完結
に数日を要することになるので実用上好ましくない。
脱水し得る有機溶剤との共沸脱水により、シリカゾル中
の水分が有機溶剤と置換し無水化されるとともに、シリ
カ表面のシラノール基が有機溶剤(例えば前記のアルコ
ール)のアルキル基とエステル交換され、撥水性の表面
(Si−OR)を形成する。従って、共沸脱水後のオル
ガノゾルを乾燥または焼成することにより、実質的に水
分を含有しない無水シリカ微粉末を得ることができる。
さらに、このエステル化反応を酸の存在下で行うと、エ
ステル化反応がより進行し、シリカ表面のシラノール基
が完全に撥水性のアルキル基に置換されるため、これを
乾燥することにより撥水性シリカ微粉末が得られる。酸
としては、硫酸、塩酸などの鉱酸が好ましく、その他フ
ッ化ホウ素酸、塩化アルミニウム、塩化亜鉛なども用い
ることができる。この酸はエステル化反応の触媒として
働く。酸の添加は、反応液のpHが0.5〜4になるよ
うに添加する。この酸触媒を使用しない場合には、エス
テル化反応と同時にエステルの加水分解反応も進行する
ため、エステル化反応は徐々にしか進行せず、反応完結
に数日を要することになるので実用上好ましくない。
【0007】共沸脱水にあたっては、その途中で反応液
が減った分有機溶剤を随時補給し、有機溶剤の絶対量を
多くしておくことが、エステル化反応を迅速に完結させ
るためには有効である。また、加熱により蒸発する水お
よび有機溶剤をコンデンサーにより捕集し、回収した液
を分離して再利用することが可能である。反応終了後、
ろ過、遠心分離等により母液を分離し、酸触媒を使用し
た場合はこれを洗浄した後、乾燥及び/又は焼成する。
乾燥、焼成の条件は、所望するシリカ微粒子の比表面積
や表面性状等に応じて選択されるが、通常、乾燥は、8
0〜200℃、好ましくは100〜150℃で24時間
程度行う。一方、800℃以上の高温で焼成すると、無
水シリカ微粒子の細孔が封孔し、比表面積の低いものと
なる。それ故、比表面積の高い無水シリカ微粒子を得た
い場合の焼成温度は通常800℃未満、好ましくは30
0℃以上800℃未満とする。300℃以上とすること
により、微粒子表面のアルキル基が消失し、表面のシラ
ノール基が置換していない無水シリカ微粒子が得られ
る。撥水性シリカ微粒子の場合は、粒子表面のアルキル
基を消失させないため、好ましくは300℃以下、より
好ましくは150〜250℃で、24時間程度乾燥を行
う。
が減った分有機溶剤を随時補給し、有機溶剤の絶対量を
多くしておくことが、エステル化反応を迅速に完結させ
るためには有効である。また、加熱により蒸発する水お
よび有機溶剤をコンデンサーにより捕集し、回収した液
を分離して再利用することが可能である。反応終了後、
ろ過、遠心分離等により母液を分離し、酸触媒を使用し
た場合はこれを洗浄した後、乾燥及び/又は焼成する。
乾燥、焼成の条件は、所望するシリカ微粒子の比表面積
や表面性状等に応じて選択されるが、通常、乾燥は、8
0〜200℃、好ましくは100〜150℃で24時間
程度行う。一方、800℃以上の高温で焼成すると、無
水シリカ微粒子の細孔が封孔し、比表面積の低いものと
なる。それ故、比表面積の高い無水シリカ微粒子を得た
い場合の焼成温度は通常800℃未満、好ましくは30
0℃以上800℃未満とする。300℃以上とすること
により、微粒子表面のアルキル基が消失し、表面のシラ
ノール基が置換していない無水シリカ微粒子が得られ
る。撥水性シリカ微粒子の場合は、粒子表面のアルキル
基を消失させないため、好ましくは300℃以下、より
好ましくは150〜250℃で、24時間程度乾燥を行
う。
【0008】本発明において出発原料として用いられる
シリカゾル中のシリカ濃度は、通常20〜60重量%、
好ましくは30重量%より高く40重量%以下である。
シリカ濃度が20重量%未満では、共沸脱水に際し、有
機溶媒の使用量が極めて多くなり、収率が悪く、全く実
用に適さない。また目的の比表面積の大きい無水シリカ
微粉末が得られず、十分撥水性の高いものが得られな
い。また、60重量%を越えると、含水率が低すぎて目
的の高い比表面積をもつ粒径分布巾の狭い超微粒子粉末
が得られない。本発明に用いられるシリカゾルはケイ酸
ナトリウムの酸による中和法及びイオン交換樹脂法で調
製することができる。
シリカゾル中のシリカ濃度は、通常20〜60重量%、
好ましくは30重量%より高く40重量%以下である。
シリカ濃度が20重量%未満では、共沸脱水に際し、有
機溶媒の使用量が極めて多くなり、収率が悪く、全く実
用に適さない。また目的の比表面積の大きい無水シリカ
微粉末が得られず、十分撥水性の高いものが得られな
い。また、60重量%を越えると、含水率が低すぎて目
的の高い比表面積をもつ粒径分布巾の狭い超微粒子粉末
が得られない。本発明に用いられるシリカゾルはケイ酸
ナトリウムの酸による中和法及びイオン交換樹脂法で調
製することができる。
【0009】本発明方法によれば、市販品(商品名アエ
ロジル200)および撥水化処理した市販品(商品名ア
エロジルR805)の比表面積(380m2 /g以下)
より高く、比表面積500m2 /g以上であり、一次粒
径も市販品の20nmよりもはるかに微細な10nm以
下のものが得られる。本発明の撥水性シリカをフーリエ
変換赤外分光光度計(FT−IR)で測定すると、アル
キル基のピークが認められ、これはシリカ表面が撥水性
のアルキル基で置換されたことを示している。また、こ
の粉末を水の上に落とすと長時間安定に浮く。これを3
00℃以上800℃未満で焼成して得られた無水シリカ
微粉末は、アルキル基のピークが消失し乾式法などの無
水シリカと同様のピークを示す。さらに、本発明で得た
無水シリカ微粉末は、粒子間の結合力が非常に小さく、
容易に微粉末となる。これは、共沸脱水し得る有機溶剤
と共沸脱水することにより粒子表面のシラノール基が有
機溶剤のアルキル基とエステル交換して表面を撥水性の
アルキル基が覆うために、乾燥時に粒子同士のシラノー
ル基がシロキサン結合を形成せず、さらに、溶媒が表面
張力の小さいアルコールに置換されるために、乾燥の
際、ゲルの収縮力が弱まるためと考えられる。
ロジル200)および撥水化処理した市販品(商品名ア
エロジルR805)の比表面積(380m2 /g以下)
より高く、比表面積500m2 /g以上であり、一次粒
径も市販品の20nmよりもはるかに微細な10nm以
下のものが得られる。本発明の撥水性シリカをフーリエ
変換赤外分光光度計(FT−IR)で測定すると、アル
キル基のピークが認められ、これはシリカ表面が撥水性
のアルキル基で置換されたことを示している。また、こ
の粉末を水の上に落とすと長時間安定に浮く。これを3
00℃以上800℃未満で焼成して得られた無水シリカ
微粉末は、アルキル基のピークが消失し乾式法などの無
水シリカと同様のピークを示す。さらに、本発明で得た
無水シリカ微粉末は、粒子間の結合力が非常に小さく、
容易に微粉末となる。これは、共沸脱水し得る有機溶剤
と共沸脱水することにより粒子表面のシラノール基が有
機溶剤のアルキル基とエステル交換して表面を撥水性の
アルキル基が覆うために、乾燥時に粒子同士のシラノー
ル基がシロキサン結合を形成せず、さらに、溶媒が表面
張力の小さいアルコールに置換されるために、乾燥の
際、ゲルの収縮力が弱まるためと考えられる。
【0010】撥水性シリカにあっては、例えば、従来の
市販品では表面をオクチルシラン化して撥水処理されて
おり、比表面積が150m2 /gで、一次粒子径20n
mであるが、本発明では後記の実施例1、2に示される
ように、比表面積500m2/g以上、一次粒子径10
nm以下の撥水性シリカ微粉末が得られる。このように
して得られた撥水性シリカは、市販品のうちでも高品質
の無水シリカの用途であるシリコーンオイル、グリース
用として、また、シリコーンラバーの補強充填剤、塗料
・インクの粘度・チキソトロピー性の調整、顔料の分散
性向上および沈降防止剤として好適であり、これらを本
発明品で置き換えることが可能であるばかりでなく、従
来のものよりもさらにその効果を高めることが可能であ
る。
市販品では表面をオクチルシラン化して撥水処理されて
おり、比表面積が150m2 /gで、一次粒子径20n
mであるが、本発明では後記の実施例1、2に示される
ように、比表面積500m2/g以上、一次粒子径10
nm以下の撥水性シリカ微粉末が得られる。このように
して得られた撥水性シリカは、市販品のうちでも高品質
の無水シリカの用途であるシリコーンオイル、グリース
用として、また、シリコーンラバーの補強充填剤、塗料
・インクの粘度・チキソトロピー性の調整、顔料の分散
性向上および沈降防止剤として好適であり、これらを本
発明品で置き換えることが可能であるばかりでなく、従
来のものよりもさらにその効果を高めることが可能であ
る。
【0011】
【実施例】次に本発明の実施例をあげて具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例により限定されるものでは
ない。なお、例中の組成を示す%は重量%を示す。 実施例1 シリカヒドロゾル(SiO2 含有量30.4%、pH1
0.2、比重1.13)100gを1リットル容量の三
つ口フラスコに注ぎ1−ブタノール500mlを加えマ
ントルヒーターで加熱、攪拌しながら共沸脱水した。三
つ口フラスコのゾルは、加熱により水と1−ブタノール
を蒸発するのでコンデンサーで冷却して捕集した。ま
た、この共沸脱水の途中で新たな1−ブタノールを随時
追加した。フラスコ内の温度が1−ブタノールの沸点
(117.3℃)に達したときに加熱を止め冷却後ろ過
により母液を分離した。フィルターケーキを乾燥器で1
20℃、24時間乾燥して無水シリカの乾燥物29.7
gを得た。さらに、この乾燥物を電気炉で600℃、3
時間焼成し、無水シリカの焼成物を得た。得られた無水
シリカの乾燥物および焼成物の比表面積をBET法にて
測定したところ、乾燥物は520m2 /g、焼成物は4
80m2 /gの値が得られた。また、透過型電子顕微鏡
(日本電子製:JEM−2010)で観察した結果、と
もに10nm程度の一次粒子が確認された。得られた無
水シリカの乾燥物および焼成物はともにかさ高く、容器
に入れて振る程度の弱い力で容易に微粉末になった。こ
れら微粉末を遠心沈降式粒度測定機(島津製作所製:S
A−CP3L)により測定したところ、平均粒径は0.
85μm(一次粒子径10nm)であり、サブミクロン
の微粉末であった。上記無水シリカの乾燥物をFT−I
R(日本電子製:FT−IR−7300)で測定したと
ころ、ブチル基のピークが認められた。この粉末を、水
を入れたビーカーに落とすと懸濁した。上記無水シリカ
焼成物はFT−IRによるブチル基のピークが消失し、
乾式法無水シリカ同様の表面状態であった。
るが、本発明はこれら実施例により限定されるものでは
ない。なお、例中の組成を示す%は重量%を示す。 実施例1 シリカヒドロゾル(SiO2 含有量30.4%、pH1
0.2、比重1.13)100gを1リットル容量の三
つ口フラスコに注ぎ1−ブタノール500mlを加えマ
ントルヒーターで加熱、攪拌しながら共沸脱水した。三
つ口フラスコのゾルは、加熱により水と1−ブタノール
を蒸発するのでコンデンサーで冷却して捕集した。ま
た、この共沸脱水の途中で新たな1−ブタノールを随時
追加した。フラスコ内の温度が1−ブタノールの沸点
(117.3℃)に達したときに加熱を止め冷却後ろ過
により母液を分離した。フィルターケーキを乾燥器で1
20℃、24時間乾燥して無水シリカの乾燥物29.7
gを得た。さらに、この乾燥物を電気炉で600℃、3
時間焼成し、無水シリカの焼成物を得た。得られた無水
シリカの乾燥物および焼成物の比表面積をBET法にて
測定したところ、乾燥物は520m2 /g、焼成物は4
80m2 /gの値が得られた。また、透過型電子顕微鏡
(日本電子製:JEM−2010)で観察した結果、と
もに10nm程度の一次粒子が確認された。得られた無
水シリカの乾燥物および焼成物はともにかさ高く、容器
に入れて振る程度の弱い力で容易に微粉末になった。こ
れら微粉末を遠心沈降式粒度測定機(島津製作所製:S
A−CP3L)により測定したところ、平均粒径は0.
85μm(一次粒子径10nm)であり、サブミクロン
の微粉末であった。上記無水シリカの乾燥物をFT−I
R(日本電子製:FT−IR−7300)で測定したと
ころ、ブチル基のピークが認められた。この粉末を、水
を入れたビーカーに落とすと懸濁した。上記無水シリカ
焼成物はFT−IRによるブチル基のピークが消失し、
乾式法無水シリカ同様の表面状態であった。
【0012】実施例2 実施例1と同様の方法でシリカ分散液を得、これに濃硫
酸を加えpHを1に調整し、実施例1と同様の方法で共
沸脱水した。反応液の温度が1−ブタノールの沸点(1
17.3℃)に達したときに加熱を止め、冷却後にろ
過、洗浄して母液を分離した。フィルターケーキを乾燥
器で120℃、24時間乾燥して、29.8g撥水性シ
リカの乾燥物を得た。さらにこの乾燥物の一部を電気炉
で600℃、3時間焼成してシリカの焼成物を得た。得
られた無水シリカの乾燥物および焼成物の比表面積をB
ET法にて測定したところ、乾燥物は540m2 /g、
焼成物は620m2 /gの値が得られた。また、透過型
電子顕微鏡で観察した結果、ともに10nm程度の一次
粒子が確認された。得られた無水シリカの乾燥物および
焼成物はともにかさ高く、容器に入れて振る程度の弱い
力で容易に微粉末になった。さらに、この微粉末を遠心
沈降式粒度測定機により測定したところ、平均粒子径は
それぞれ0.82および0.80μmであり、ともにサ
ブミクロンの微粉末であった。上記無水シリカの乾燥物
をFT−IRで測定したところ、ブチル基のピークが認
められた。この粉末を、水を入れたビーカーに落とし攪
拌しても懸濁することなく長時間安定に浮き、強い撥水
性を示すシリカ微粉末が得られた。上記無水シリカの焼
成物はFT−IRによるブチル基のピークが消失し、乾
式法無水シリカと同様の表面状態であった。
酸を加えpHを1に調整し、実施例1と同様の方法で共
沸脱水した。反応液の温度が1−ブタノールの沸点(1
17.3℃)に達したときに加熱を止め、冷却後にろ
過、洗浄して母液を分離した。フィルターケーキを乾燥
器で120℃、24時間乾燥して、29.8g撥水性シ
リカの乾燥物を得た。さらにこの乾燥物の一部を電気炉
で600℃、3時間焼成してシリカの焼成物を得た。得
られた無水シリカの乾燥物および焼成物の比表面積をB
ET法にて測定したところ、乾燥物は540m2 /g、
焼成物は620m2 /gの値が得られた。また、透過型
電子顕微鏡で観察した結果、ともに10nm程度の一次
粒子が確認された。得られた無水シリカの乾燥物および
焼成物はともにかさ高く、容器に入れて振る程度の弱い
力で容易に微粉末になった。さらに、この微粉末を遠心
沈降式粒度測定機により測定したところ、平均粒子径は
それぞれ0.82および0.80μmであり、ともにサ
ブミクロンの微粉末であった。上記無水シリカの乾燥物
をFT−IRで測定したところ、ブチル基のピークが認
められた。この粉末を、水を入れたビーカーに落とし攪
拌しても懸濁することなく長時間安定に浮き、強い撥水
性を示すシリカ微粉末が得られた。上記無水シリカの焼
成物はFT−IRによるブチル基のピークが消失し、乾
式法無水シリカと同様の表面状態であった。
【0013】実施例3 1−ブタノールの代わりにイソプロパノールを用いた以
外は上記実施例1と全く同様にしてシリカ微粉末の製造
を行ったところ、実施例1の場合と異なり、そのまま共
沸脱水することにより、同様のシリカ微粉体が得られ
た。
外は上記実施例1と全く同様にしてシリカ微粉末の製造
を行ったところ、実施例1の場合と異なり、そのまま共
沸脱水することにより、同様のシリカ微粉体が得られ
た。
【0014】
【発明の効果】本発明方法によれば、表面活性の損なわ
れにくい、比較的温和な処理を行う、低コストの工程に
よって、高い比表面積を持つサブミクロン粒子の形状の
無水シリカを得ることができる。しかも本発明では、前
記のようにシリカの一次粒子が単分散したシリカゾルを
共沸脱水後、乾燥及び/又は焼成するため、得られる無
水シリカ、撥水性シリカは粒子が微細なうえ、粒径分布
の狭い、粒のそろったものとなる。また、分散液が二次
粒子の場合には、目的物の粒子の形が不定形に凝集した
ものとなるが、本発明方法では粒子の形もそろったもの
が得られる。
れにくい、比較的温和な処理を行う、低コストの工程に
よって、高い比表面積を持つサブミクロン粒子の形状の
無水シリカを得ることができる。しかも本発明では、前
記のようにシリカの一次粒子が単分散したシリカゾルを
共沸脱水後、乾燥及び/又は焼成するため、得られる無
水シリカ、撥水性シリカは粒子が微細なうえ、粒径分布
の狭い、粒のそろったものとなる。また、分散液が二次
粒子の場合には、目的物の粒子の形が不定形に凝集した
ものとなるが、本発明方法では粒子の形もそろったもの
が得られる。
Claims (5)
- 【請求項1】 シリカ濃度が20〜60重量%のシリカ
ゾルを、有機溶媒と共に共沸脱水した後、乾燥及び/又
は焼成することを特徴とする無水シリカ微粉末の製造方
法。 - 【請求項2】 共沸脱水を酸触媒の存在下で行った後、
焼成することを特徴とする請求項1記載の無水シリカ微
粉末の製造方法。 - 【請求項3】 シリカ濃度が25〜40重量%である請
求項1又は2記載の無水シリカ微粉末の製造方法。 - 【請求項4】 シリカ濃度が20〜60重量%のシリカ
ゾルを、酸触媒の存在下で共沸脱水しうる有機溶媒と共
に共沸脱水した後、乾燥することを特徴とする撥水性シ
リカ微粉末の製造方法。 - 【請求項5】 シリカ濃度が25〜40重量%である請
求項4記載の撥水性シリカ微粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5145496A JPH09241016A (ja) | 1996-03-08 | 1996-03-08 | 無水シリカ微粉末および撥水性シリカ微粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5145496A JPH09241016A (ja) | 1996-03-08 | 1996-03-08 | 無水シリカ微粉末および撥水性シリカ微粉末の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09241016A true JPH09241016A (ja) | 1997-09-16 |
Family
ID=12887388
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5145496A Pending JPH09241016A (ja) | 1996-03-08 | 1996-03-08 | 無水シリカ微粉末および撥水性シリカ微粉末の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09241016A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100496333B1 (ko) * | 2002-02-26 | 2005-06-21 | 유정근 | 초미세분말 산화규소의 제조방법 |
| KR100597076B1 (ko) * | 2004-09-09 | 2006-07-06 | 주식회사 마스타테크론 | 나노크기입자의 실리카 제조 방법 및 이로부터 제조된나노크기입자의 실리카 |
| WO2021060202A1 (ja) | 2019-09-24 | 2021-04-01 | 豊田合成株式会社 | 霜耐性を有する撥水膜及びその製造方法 |
| CN114408930A (zh) * | 2022-03-02 | 2022-04-29 | 南方科技大学 | 一种纳米SiO2及其制备方法、CO2吸附剂及其使用方法 |
| CN114436275A (zh) * | 2022-02-25 | 2022-05-06 | 南方科技大学 | 纳米SiO2及其制备方法、CO2吸附剂及其应用 |
-
1996
- 1996-03-08 JP JP5145496A patent/JPH09241016A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100496333B1 (ko) * | 2002-02-26 | 2005-06-21 | 유정근 | 초미세분말 산화규소의 제조방법 |
| KR100597076B1 (ko) * | 2004-09-09 | 2006-07-06 | 주식회사 마스타테크론 | 나노크기입자의 실리카 제조 방법 및 이로부터 제조된나노크기입자의 실리카 |
| WO2021060202A1 (ja) | 2019-09-24 | 2021-04-01 | 豊田合成株式会社 | 霜耐性を有する撥水膜及びその製造方法 |
| CN114436275A (zh) * | 2022-02-25 | 2022-05-06 | 南方科技大学 | 纳米SiO2及其制备方法、CO2吸附剂及其应用 |
| CN114408930A (zh) * | 2022-03-02 | 2022-04-29 | 南方科技大学 | 一种纳米SiO2及其制备方法、CO2吸附剂及其使用方法 |
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