JPH09242376A - 免震装置 - Google Patents

免震装置

Info

Publication number
JPH09242376A
JPH09242376A JP5623996A JP5623996A JPH09242376A JP H09242376 A JPH09242376 A JP H09242376A JP 5623996 A JP5623996 A JP 5623996A JP 5623996 A JP5623996 A JP 5623996A JP H09242376 A JPH09242376 A JP H09242376A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seismic isolation
plate
vibration
kgf
composite laminate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5623996A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Kubo
孝治 久保
Isao Hagiwara
萩原  勲
Yoshihide Fukahori
美英 深堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP5623996A priority Critical patent/JPH09242376A/ja
Publication of JPH09242376A publication Critical patent/JPH09242376A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 地震、交通振動に効果があり、且つ通常時の
風揺れなどにも影響されない優れた免震、防振性能と、
優れた耐久性を有する免震構造体を提供する。 【解決手段】 上物12を支持する複合積層体16と基
礎14との間に、粘弾性的性質を有する防振パッド18
が配置された免震装置10であって、複合積層体16の
内部に貫通する空孔28が設けられ、空孔28の中に弾
性率1.5×10 5 kgf/cm2 以下の高分子材料か
らなる複数枚の摩擦板30が積層されており、防振パッ
ド18は50%モジュラスが1.5〜3kgf/c
2 、25℃における動的剪断弾性率Gが1.5〜3k
gf/cm2 の特性を有する材料で形成される。摩擦板
30は、空孔28の中に押込み力75kgfから350
kgfで封入され、摩擦板30は、ナイロン、ポリエチ
レン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル
等やこれらをマトリックスとするFRPを1種あるいは
2種以上組み合わせた材料からなることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は免震装置に係り、特に風
揺れ、交通振動等の影響を受けやすい戸建住宅等の軽負
荷用としても好適に使用しうる免震装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、複数個の鋼板等の剛性を有した硬
質板と、粘弾性的性質を有したゴム等の軟質板とを交互
に積層した免震構造体が、中層、低層のビルや橋梁等の
免震装置のゴム支承片として広く用いられている。この
ような免震構造体の軟質板を構成するゴム等の弾性体
は、下記のようなばね特性を有するように設計されるの
が一般である。即ち、ゴム等の弾性体の横ばね定数KH
、搭載質量をMとして、水平方向の固有振動数fH は
次の条件を満たすように設計する。
【0003】
【数1】
【0004】この固有振動数fH は、建物や橋梁などの
重量と、ゴムなどの弾性体の横ばね定数KH との比で決
まるので、ビルや橋梁など搭載重量Mの大きいものの免
震装置の軟質板を構成する弾性体はばね剛性の大きい材
料、高弾性材料が用いられることが一般的である。これ
を戸建住宅などの軽負荷のものに適用すると、戸建住宅
などは搭載重量Mが小さいので、軟質板の材料はばね剛
性の小さい、低弾性のものが必要であった。このような
免震装置は地震に対しては効果があるが、風揺れや交通
振動などの影響を受けてしまう。これら防ぐために、免
震構造体の積層部分に空孔を設けて、その空孔の中に複
数枚の摩擦板を積層したものが特開昭62−14133
0号等で提案されていた。
【0005】このような摩擦板を併用した免震構造体
は、低剪断歪み即ち風揺れ等における高弾性、及び高剪
断歪み即ち地震時における低弾性と高減衰性とを合わせ
持つので、地震や交通振動、風揺れなどに効果を発揮す
ることができる。しかしながら、どのような摩擦板でも
これらの特性を発揮できるわけでなく、例えば、摩擦板
に金属板を用いた場合は、高剪断歪み時、即ち地震時に
周囲の複合積層体との接触により、摩擦板が不可逆の変
形を起こし、免震構造体としての機能を発揮できなくな
るという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の技術に鑑みてなされたものであり、免震装置を戸
建住宅用等の軽量物に適用した場合にも高性能で、耐久
性に優れ、且つ、交通振動の如き微振動から地震の如く
大変形を伴う振動までの各種振動を効果的に防止しうる
免震装置の提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の免震装置は、上
物と基礎との間に、上物を支持する複合積層体と粘弾性
的性質を有する防振パッドが直列に配置された免震装置
であって、該複合積層体は、その内部に貫通する空孔を
設けられ、該空孔の中に弾性率1.5×105kgf/
cm2 以下の高分子材料からなる複数枚の摩擦板を積層
してなる、ことを特徴とする。
【0008】本発明の請求項2記載の免震装置は、上物
と基礎との間に、上物を支持する複合積層体と粘弾性的
性質を有する防振パッドが直列に配置された免震装置で
あって、該複合積層体は、その内部に貫通する空孔を設
けられ、該空孔の中に弾性率1.5×105 kgf/c
2 以下の高分子材料からなる複数枚の摩擦板を積層し
てなり、且つ、該複合積層体と防振パッドとの間に配置
されて複合積層体を支持し、且つ、貫通孔を有する支持
材と、基礎又は上物から突出して貫通孔に非接触の状態
で緩く嵌合される軸材とを有する、ことを特徴とする。
【0009】本発明の請求項3記載の免震装置は、前記
粘弾性的性質を有する防振パッドを構成する材料が、5
0%モジュラスが1.5〜3kgf/cm2 、25℃に
おける動的剪断弾性率Gが、1.5〜3kgf/cm2
の特性を有するものである、ことを特徴とする。
【0010】また、ここで用いられる前記摩擦板は、前
記複合積層体の内部に貫通する空孔の中に押込み力75
kgfから350kgfで封入されており、前記摩擦板
の厚さtマサツ は、前記軟質板1枚の厚さをtR としたと
きに、tマサツ ≦tR であり、且つ前記摩擦板の直径d
は、前記複合積層体の高さをH、前記軟質板の総厚さを
h、前記硬質板の直径をDとしたときに、d≧10(h
/H)tマサツ、且つ、0.1≦(d/D)≦0.8の条
件をみたすことが好ましく、さらに、前記摩擦板が、ナ
イロン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル、又は、熱硬化性プラスチック及び
それをマトリックスとしたFRP(例えば、不飽和ポリ
エステル樹脂のFRP)を1種あるいは2種以上組み合
わせた材料からなることが好ましい。
【0011】本発明の免震装置においては、上物が複数
の積層された摩擦板を内部に配置してなる複合積層体に
支持され、且つ、粘弾性的性質を有する防振パッドを備
えているため、使用される粘弾性的性質を有する材料の
働きで、大きな振動から、交通振動などの微振動までを
効果的に免震しうる。さらに、複合積層体を支持する支
持材に設けられた貫通孔に、基礎又は上物から突出した
軸材が、貫通孔に非接触の状態で緩く嵌合されているた
め、微振動の防振には、防振パッドが効果的に働き、地
震等の大きな変形が生じた場合には、支持体とそこに設
けられた貫通孔を貫通する軸材とが一体物として作用
し、防振パッドは、貫通孔と軸材とのクリアランスの範
囲に押さえられ、複合積層体の大変形により免震効果を
発揮することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
(実施例1)図1は本発明の実施例1に係る免震装置1
0の断面図を示す。免震装置10は上物(建物)12と
基礎14との間に位置し、複合積層体16と防振パッド
18が鉛直方向に配置されて構成されている。複合積層
体16部分は、上物(建物)12に取り付けられた上面
板20と、複合積層体16下方側の面板(支持材)22
との間に、硬質板24を30枚と軟質板26を31枚積
層して構成され、硬質板24としては、外径250m
m、内径50mm、厚さ1.6mmの鋼板を使用し、軟
質板26としては、50%モジュラスが2.3kgf/
cm2 、引張り強度が90kgf/cm2 、破断時の伸
びが760%、剪断歪200%における剪断弾性率G=
1.9kgf/cm2 、及びtanδが0.11のゴム
材料を用い、外径250mm、内径50mm、厚さ2.
5mmとして形成した。
【0013】複合積層体16の支持材22には、貫通孔
43が設けられている。この複合積層体16の積層体中
央部に設けた中空部28に、摩擦板30として、外径4
9.8mm、厚さ1.5mmのナイロン板(ナイロン6
6製)を99枚、隣接する摩擦板間に隙間ができないよ
うに充填し、その上面板20にM50のメスネジを切
り、M50のオスネジを切ったフタ32を押込み、圧縮
力を加えた。そのときのトルクは5kgm、押込み力は
300kgfであった。さらに、この積層体の外周を天
然ゴム系ゴム材料を用いた外被ゴム34で被覆して複合
積層体10を構成した。
【0014】防振パッド18としては、50%モジュラ
スが2.0kgf/cm2 、引張り強度が100kgf
/cm2 、破断時の伸びが700%のゴム材料を用い
て、直径240mm、厚さ10mmの形状に成形した。
【0015】支持材22及び基礎14に固定された下面
板36には、両面にキープレート38、40を接着した
防振パッド18を嵌合させるための直径241mm、深
さ7mmの凹部を設け、該凹部内に直径240mm、厚
さ10mmのキープレート38、40付き防振パッド1
8を嵌合させた。
【0016】支持材22は大きな剪断力がかかった場合
の防振パッド18の大変形を防ぐための軸材42を貫通
させるための貫通孔43が設けられ、軸材であるM20
のボルト42は、基礎から突出して貫通孔43に非接触
の状態で緩く嵌合される。即ち、振動の余地を確保し
て、軸材42を貫通孔43に緩く嵌合させるため、支持
材22のキリ穴(貫通孔43)は内径が26mmとさ
れ、軸材であるボルト42との隙間が周囲に3mm設け
てある。ボルト42に螺合されているナット44は地震
時のロッキング現象を防止するためのものであり、支持
材22に接する程度に締められている。地震時或いは風
揺れ時に軸材42と支持材22が直接衝突しないよう
に、軸材42には緩衝層である1mm厚のゴムカバー4
6を巻いて、接触時の衝撃の緩和と衝突音が発生の防止
を図っている。
【0017】ここで、本発明の免震装置に用いられる摩
擦板について詳細に説明する。摩擦板は、弾性率1.5
×105 kgf/cm2 以下の高分子材料、好ましくは
1.1×105 kgf/cm2 以下、更に好ましくは、
8.5×104 kgf/cm 2 以下の高分子材料で形成
される。
【0018】例えば、摩擦板にジアリルフタレートを用
いた場合の弾性率の1例は、1.1×105 kgf/c
2 、ガラス繊維補強(30%)の66ナイロンを用い
た場合の弾性率の1例は、8.5×104 kgf/cm
2 、実施例1に示した66ナイロン単体を用いた場合の
弾性率の1例は、2.9×104 kgf/cm2 であ
る。
【0019】本発明に用いる摩擦板の材料は高分子材料
に限られる。高分子材料としては、具体的には、例え
ば、熱可塑性プラスチックとして、ポリアミド(ナイロ
ン)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、
ガラス繊維強化ポリスチレン、ポリ−P−キシレン、ポ
リ酢酸ビニル、ポリアクリレート、ポリメタアクリレー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素系プ
ラスチック、ポリアクリロニトリル、ポリビニルエーテ
ル、ポリビニルケトン、ポリエーテル、ポリカーボネイ
ト、熱可塑性ポリエステル、ジエン系プラスチック、ポ
リウレタン系プラスチック、芳香族ポリアミド、ポリフ
ェニレン、シリコーンなどを用いることができる。ま
た、熱硬化性プラスチック及びそれをマトリックスとし
たFRP(例えば、不飽和ポリエステル樹脂のFRP)
等も用いることができる。これらのプラスチックは単体
で用いても、複数の種類を複合して用いてもよく、ま
た、可塑剤や充填剤を添加してもよく、FRPの如くガ
ラス繊維やカーボン繊維などの補強材を混合して用いて
もよい。
【0020】本発明に用いる免震構造体の構造として
は、前記に示したように、上下の面板の間に剛性を有し
た硬質板と粘弾性的性質を有した軟質板とを、それぞれ
複数個、交互に積層した複合積層体の内部に孔を設け、
その中に複数の摩擦板を積層してなるものである。
【0021】地震時などには、この摩擦板は免震構造体
の剪断変形に合わせて移動し、図3に示すようなヒステ
リシスループを描く。図3は、荷重8tonを負荷した
免震構造体に、f=0.2Hzのサイン波で、200%
歪の振動を与えた時のヒステリシスループ(歪−力)を
示すグラフである。本発明の免震装置に用いられる免震
構造体のヒステリシスループは、図3のように必ず正勾
配のループでなければならない。例えば、ステンレス板
を摩擦板に用いると、その時のヒステリシスループは図
4のようになり、戻り変形過程で負勾配の部分ができ
る。金属の摩擦板は、剪断変形時に周囲の複合積層体の
軟質板や硬質板との接触により不可逆の変形を起こすか
らである。即ち、この不可逆変形部分が隣接する硬質板
に引っかかり、ヒステリシスループに負の勾配を発生さ
せると同時に不連続な衝撃音を発生して軟質板を傷つ
け、免震構造体の破壊の原因にもなりかねない。
【0022】ここで、実施例1に用いた摩擦板30に荷
重8tonを負荷し、振動数f=0.2Hzで、剪断歪
200%で振動させた時のヒステリシスループを図5に
示す。これにより、実施例1に用いた摩擦板30は負勾
配を持たない安定したヒステリシスループを描くことが
わかる。即ち、摩擦板に高分子材料(ナイロン)を用い
ることにより、永久変形を伴うことなく、理想的なヒス
テリシスループが得られている。
【0023】本発明の摩擦板の厚さをtマサツ とし、軟質
板1枚の厚さをtR としたとき、t マサツ はtR 以下であ
ることが好ましい。また、この時の摩擦板の直径dは、
複合積層体の高さをH、軟質板の総厚さをhとしたとき
に、d≧10(h/H)tマサ となることが好ましい。
【0024】即ち、硬質板1枚の厚さをtS 、硬質板の
枚数をn枚としたときに、 H=(n+1)tR +ntS h=(n+1)tR このとき、上下の面板間の摩擦板の枚数をm枚とする
と、 H=mtマサツ となる。剪断歪み200%時における摩擦板の重なり部
分は、摩擦板の直径dの80%以上あることが望ましい
ので、 2h/m≦d/5 d≧10(h/m)=10(h/H)tマサツ となる。更に好ましくは、剪断歪200%時における摩
擦板の重なり部分は、摩擦板の直径dの90%以上ある
ことが望ましく、 d≧20(h/m)tマサツ である。また、摩擦板の直径dは、硬質板の直径をDと
すると、 0.1≦(d/D)≦0.8 であることが好ましい。更に好ましくは、 0.1≦(d/D)≦0.6 である。d/Dが0.8を越えると摩擦力が大きくなり
過ぎ、免震構造体のバネ剛性とのバランスがくずれ、復
元力が損なわれてしまう。d/Dが0.1未満になる
と、初期剛性が不足し、風揺れの防止ができなくなって
しまう。
【0025】本発明の摩擦板は、複合積層体を貫通する
孔の中に押込み力75kgfから、350kgfで封入
することが好ましい。更に好ましくは、100kgfか
ら、350kgfである。封入する圧力が350kgf
を超えると、免震構造体が垂直方向に大きく引き伸ばさ
れることになり、使用時即ち載荷時の初期の沈み込み量
を勘案しても350kgfが限度である。又、押込み力
75kgf未満では圧縮力が不十分であり、免震構造体
として十分な摩擦力を得ることができない。
【0026】本発明の免震装置における防振パッドは、
該複合積層体の一方の面板(支持材)と、基礎又は上物
のいずれかとの間に設置された、粘弾性的性質を有した
材料からなるパッドであり、この防振パッドは、本実施
例1にある如く、複合積層体16と基礎12との間に位
置するものであっても、上物14と複合積層体16との
間に位置するものであってもよい。
【0027】防振パッド18は、上物又は基礎に取り付
けられた面板と、複合積層体の支持材との間に、粘弾性
的性質を有する材料、例えば、ゴム製のパッドを設置す
ることによって配置されるが、ゴム製のパッドに換えて
ゴム製パッドの両面に鉄板を接着剤、加硫接着等の方法
により接着させた硬質板付きパッドを用いることもでき
る。防振パッドは、粘弾性的性質を有する材料1層から
構成されていても、粘弾性的性質を有する材料と硬質板
との3〜5層程度の積層体から構成されていてもよい。
【0028】防振パッドを取り付ける場合に、支持材や
基礎又は上物に直接接着してもよいが、実施例1にある
如く、取付け部位に防振パッドが嵌合しうるような凹部
を形成し、キープレートを介して取り付けることが、取
付る際の位置決めが正確に行える観点から好ましい。こ
こで、キープレートとは、防振パッドを固定するため
の、防振パッドが嵌合しうる凹部を有する又は平版状の
支持板を指し、材質としては、十分な剛性、硬度を有す
るものであれば、鉄、アルミニウム等の金属、ポリアミ
ド、硬質塩化ビニル、FRP等の樹脂等を使用すること
ができる。
【0029】本発明の免震装置に用いられる防振パッド
の形状は、円柱状、角柱状いずれでも良く、また、円柱
状、角柱状の中心部をくり抜いたドーナツ状でも構わな
い。大きさや厚みは特に制限はなく、要求される防振性
能によって適宜選択することができるが、通常は厚みが
5〜20mm程度のものが好適に使用できる。
【0030】防振パッドを構成する粘弾性的性質を有し
た材料としては、50%モジュラスが1.5〜3kgf
/cm2 、25℃における動的剪断弾性率Gが、1.5
〜3kgf/cm2 の特性を有するものが好ましく、5
0%モジュラスが1.5〜2.5kgf/cm2 、動的
剪断弾性率Gが、1.5〜2.5kgf/cm2 のもの
が好ましい。
【0031】各種材料の50%モジュラス及び動的剪断
弾性率Gは、例えば、JIS K6301、K6394
に準拠して測定することができる。
【0032】ここで、粘弾性的性質を有する材料の具体
例としては、熱可塑ゴム、ウレタンゴム、各種の加硫ゴ
ム、未加硫ゴム、微架橋ゴム、プラスチックス等の有機
材料、これらの発泡体、アスファルト、粘土等の無機材
料、これらの混合材料など各種の材料であって、上記粘
弾性的性質を有するものを選択して用いることができ
る。
【0033】防振パッド18において、上面板20から
突出して貫通孔43に非接触の状態で緩く嵌合される軸
材42は、地震などで剪断歪200%にも達する大変形
が生じた場合に、防振パッド18の変形を防止する強度
があれば特に、素材、サイズ、配置数等に制限はない
が、通常は、上面板20から鉛直方向に突出して配置さ
れ、軸材42の外径は15〜25mm程度であり、免震
パッド18の少なくとも4箇所、好ましくは、12箇所
に配置されることが好ましい。軸材42の長さは免震パ
ッド18のサイズに適合するように選択される。
【0034】また、軸材42を貫通させるための支持材
22に、設けられた貫通孔43の内径は、軸材42の外
径より0.5〜3mm大きくなしてあることが好まし
い。0.5mmよりも小さいと設置が非常に困難とな
り、僅かなサイズや設置位置の狂いによって、軸材42
と支持材22とが接触し、防振パッド18による微振動
の免震効果を阻害し、3mmを超えると遊びが大きくな
り、大変形時の変形防止効果が低下するため、いずれも
好ましくない。
【0035】振動時に軸材42と支持材22が直接衝突
するのを防止するために、軸材42には緩衝層を設ける
ことが好ましい。緩衝層には、ゴム、エラストマー、高
分子発泡材料などが好適に使用され、例えば、1〜2m
m程度の厚さで軸材42周囲に配置される。
【0036】本実施例1の場合、地震時などには、軸材
42により支持板22と基礎14が固定された状態とな
って、複合積層体16のみが剪断変形を受けるが、剪断
変形に合わせて移動する中空部に充填された摩擦板30
同志の摩擦によって、振動が効果的に減衰され、複合積
層体16が破断を引き起こす程のダメージが起こること
がない。さらに、複合積層体と面板との間に設けられた
粘弾性的性質を有した防振パッド18が交通振動を効果
的に減衰する。このため、一度の地震で免震効果が失わ
れることなく、耐久性のある免震効果を有するととも
に、地震などの大変形のみならず、交通振動などの微小
振動に対しても優れた免震、防振性能を発揮するもので
ある。
【0037】本発明の免震装置に用いられる複合積層体
においては、軟質板に用いられる材料は、前記した免震
パッドに使用される材料と同様のものが好適に使用され
る。
【0038】これらの材料は、平板状に成形され、軟質
板として用いられる。軟質板の形状は特に制限はない
が、本発明の免震装置においては、柱状の中空部を有す
る態様が好ましいことから、中央に中空部を有する所謂
円柱状のものが使用され、個々の軟質板はドーナツ盤状
の形状を有する。軟質板の厚みには特に制限はなく、使
用される材料及び所望の免震性能によって選択できる
が、一般には、1〜4mm程度の厚みのものが使用され
る。
【0039】これらの材料は単独で用いても、複数種を
混合して用いてもよく、全体が均一な材料で形成されて
いてもよいが、内側部分に高ダンピング材料、外側部分
にクリープ性能の良くかつ柔らかい材料等と二種類以上
を組み合わせて使用してもよい。
【0040】また、複合積層体を構成する硬質板として
は、金属、セラミックス、プラスチックス、FRP、ポ
リウレタン、木材、紙板、スレート板、化粧板等所要の
剛性を有する各種の材料を使用することができる。ここ
で、所要の剛性とは、設計条件により大きく変わるが、
剪断変形した時、座屈現象が生じにくい剛性を意味す
る。
【0041】硬質板の厚み、形状には特に制限はなく、
使用される材料及び所望の免震性能によって選択できる
が、その厚みは、一般には、0.5〜2mm程度の厚み
のものが使用される。また、形状は、積層される軟質板
と同様、中央に中空部を有することが好ましく、通常
は、併用する軟質板と同じ形状のものを用いる。
【0042】前記軟質板と硬質板とを交互に複数段積層
して複合積層体を構成するものである。軟質板及び硬質
板、それぞれの形状、面積及び厚さは前記した如く要求
される免震性能によって異なるが、通常は、複合積層体
は前記した如く、中空部を有する円柱状を示し、軟質板
及び硬質板両者の形状が同じドーナツ盤状をなし、且
つ、表面積も同じであるものが汎用されている。
【0043】本発明の免震装置に耐候性を付与するた
め、複合積層体の外側を耐候性の優れた材料で被覆して
も良い。この被覆材料としては、例えば、ブチルゴム、
アクリルゴム、ポリウレタン、シリコンゴム、フッ素ゴ
ム、多硫化ゴム、エチレンプロピレンゴム(ERP及び
EPDM)、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポ
リエチレン、エチレン酢酸ビニルゴム、クロロプレンゴ
ムなどを用いることができる。これらの材料は単独で
も、二種類以上をブレンドしても良い。また、天然ゴ
ム、イソプレンゴムスチレンブタジエンゴム、ブタジエ
ンゴム、ニトリルゴム、熱可塑ゴム等とブレンドしても
良い。
【0044】(実施例2)図2は本発明の実施例2に係
る免震装置40の断面図を示す。免震装置40は上物
(建物)12と基礎14との間に位置し、防振パッド1
8と複合積層体16が鉛直方向に直列に配置されて構成
されている。
【0045】防振パッド18は両面に防振パッド18が
嵌合しうる凹部を設けたキープレート38、40と接着
され、上物(建物)12に取り付けられた上面板20
と、複合積層体16上方側の支持材22との間に配置さ
れている。
【0046】また、支持材22との間に、粘弾性的性質
を有する材料、例えば、ゴム製のパッドを設置すること
によって配置されるが、ゴム製のパッドに換えてゴム製
パッドの両面に鉄板を接着剤、加硫接着等の方法により
接着させた硬質板付きパッドを用いることもできる。防
振パッドは、粘弾性的性質を有する材料1層から構成さ
れていても、粘弾性的性質を有する材料と硬質板との3
〜5層程度の積層体から構成されていてもよい。
【0047】防振パッド18の下方が嵌合している支持
材22には、上物(建物)12から鉛直方向に突出した
軸材42が嵌合される貫通孔43が設けられ、貫通孔4
3に前記軸材42が非接触の状態で緩く嵌合される。
【0048】複合積層体16は、前記防振パッド18の
下方に、複合積層体16上方側の支持材22と基礎14
に固定された下面板36との間に、硬質板24を30枚
と軟質板26を31枚積層して構成されている。この複
合積層体16の積層体中央部に設けた中空部28に、摩
擦板30として、外径49.8mm、厚さ1.5mmの
ナイロン板が99枚、隣接する摩擦板間に隙間ができな
いように充填し、その上面板20にM50のメスネジを
切り、M50のオスネジを切ったフタ32を押込み、圧
縮力を加えた。そのときのトルクは5kgm、押込み力
は300kgfであった。さらに、この積層体の外周を
天然ゴム系ゴム材料を用いた外被ゴム34で被覆して複
合積層体16を構成した。
【0049】本実施例2において用いた防振パッド18
と、複合積層体16とは、前記実施例1において用いた
ものと、材料、サイズとも同じものである。
【0050】本発明の免震装置は、軟質板及び硬質板の
サイズ、積層枚数、中空に配置される摩擦板の素材や積
層枚数、防振ゴムのサイズや素材等の特性を選択するこ
とにより、戸建住宅の如き比較的軽量(軽負荷)物につ
いて、優れた免震性能を示す免震装置を得ることができ
る。ここで、軽負荷物とは、面圧50kgf/cm2
満、更には面圧30kgf/cm2 以下、更に好ましく
は面圧20kgf/cm2 以下のものを指す。
【0051】(免震性能の評価)上記実施例に示した免
震装置10、40に、微小振動に対する防振性能及び大
きな剪断力を与えた場合の免震性能の評価を行った。
【0052】1.微小振動 荷重10t、振動数f=0.2Hzの正弦波で、剪断歪
10%で震動を与えた時の剪断剛性(G)は実施例1及
び2のいずれも2.0kgf/cm2 であり、この結果
より、本発明の免震装置である実施例1及び2はいずれ
も、1.5Hzの固有振動を持つ、2Hz以上の交通振
動に対して十分な防振性能を有することが確認された。
【0053】2.大振動 荷重10t、振動数f=0.2Hzの正弦波で、剪断歪
100%で震動を与えた時、実施例1及び実施例2の剪
断剛性(G)はいずれも2.7kgf/cm2であり、
tanδは0.5であった。
【0054】この結果より、本発明の免震装置である実
施例1及び2は、いずれも剪断歪100%という大きな
剪断力が加わった場合でも十分な免震性能を有すること
が確認された。
【0055】本発明の実施例1及び2の免震装置は、い
ずれも微小振動及び大振動のいずれの場合にも優れた防
振性能、免震性能を有していた。また、実施例1及び2
を比較するに、本発明の免震装置は、積層構造体と免震
パッドの配置順序を変更しても免震性能に差異はなく、
いずれの配置順序でも優れた防振性能、免震性能を有す
ることがわかる。
【0056】(比較例1)実施例1におけるナイロン製
摩擦板に換えて、厚さ1.5mm、外径49.8mmの
ステンレス板(SUS304)を99枚用いた他は、実
施例1と同様にして免震装置を示す免震装置を製造し
た。この免震装置に用いる免震構造体に荷重8tonを
負荷し、振動数f=0.2Hzで、剪断歪200%で振
動させた。その時のヒステリシスループを図6に示す。
これによると、戻り変形時の途中からループ波形が乱
れ、原点に戻る前に急激な負勾配を示している。それと
同時に大きな衝撃音を発した。測定終了後、摩擦板を観
察すると、剪断変形させた側の端部の近傍に永久変形が
見られ、この永久変形部が負勾配、衝撃音の原因と推定
される。このような免震構造体を用いた比較例1の免震
装置は、地震などの大きな剪断力がかかった場合に内部
に配置された摩擦板が永久変形を生じて、十分な免震効
果を得られないことがわかった。
【0057】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、本発明
の免震装置は、戸建住宅用等の軽重量物に適用した場合
に、高性能で、且つ、交通振動などの微小振動に対して
も優れた防振効果を有し、かつ、耐久性に優れていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1に係る免震装置の断面図で
ある。
【図2】 本発明の実施例2に係る免震装置の断面図で
ある。
【図3】 ナイロン製の摩擦板を配置した免震構造体に
荷重8tonを負荷し、振動数f=0.2Hzで、剪断
歪200%で振動させた時のヒステリシスループ(歪−
力)を示すグラフである。
【図4】 ステンレス板製の摩擦板を配置した免震構造
体に荷重を負荷し、振動させた時のヒステリシスループ
を示すグラフである。
【図5】 本発明の実施例1に用いた摩擦板を配置した
免震構造体に荷重を負荷し、振動させた時のヒステリシ
スループを示すグラフである。
【図6】 本発明の比較例1に用いた摩擦板を配置した
免震構造体に荷重を負荷し、振動させた時のヒステリシ
スループを示すグラフである。
【符号の説明】
10:免震装置 16:積層複合体 18:防振パッド 20:上面板 22:積層複合体の支持材 24:硬質板 26:軟質板 30:摩擦板 34:外被ゴム 36:下面板 42:ボルト(軸材) 44:ナット 46:ボルトのゴムカバー(緩衝層)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上物と基礎との間に、上物を支持する複
    合積層体と粘弾性的性質を有する防振パッドが直列に配
    置された免震装置であって、 該複合積層体は、その内部に貫通する空孔を設けられ、
    該空孔の中に弾性率1.5×105 kgf/cm2 以下
    の高分子材料からなる複数枚の摩擦板を積層してなる、
    ことを特徴とする免震装置。
  2. 【請求項2】 上物と基礎との間に、上物を支持する複
    合積層体と粘弾性的性質を有する防振パッドが直列に配
    置された免震装置であって、 該複合積層体は、その内部に貫通する空孔を設けられ、
    該空孔の中に弾性率1.5×105 kgf/cm2 以下
    の高分子材料からなる複数枚の摩擦板を積層してなり、 且つ、該複合積層体と防振パッドとの間に配置されて複
    合積層体を支持し、且つ、貫通孔を有する支持材と、基
    礎又は上物から突出して貫通孔に非接触の状態で緩く嵌
    合される軸材とを有する、 ことを特徴とする免震装置。
  3. 【請求項3】 前記粘弾性的性質を有する防振パッドを
    構成する材料が、50%モジュラスが1.5〜3kgf
    /cm2 、25℃における動的剪断弾性率Gが、1.5
    〜3kgf/cm2 の特性を有するものである、 ことを特徴とする請求項1又は2記載の免震装置。
  4. 【請求項4】 前記摩擦板が、前記複合積層体の内部に
    貫通する空孔の中に押込み力75kgfから350kg
    fで封入されていることを特徴とする請求項1乃至3記
    載の免震構造体。
  5. 【請求項5】 前記摩擦板の厚さtマサツ は、前記軟質板
    1枚の厚さをtR としたときに、 tマサツ ≦tR
    であり、且つ前記摩擦板の直径dは、前記複合積層体の
    高さをH、前記軟質板の総厚さをh、前記硬質板の直径
    をDとしたときに、 d≧10(h/H)tマサツ 0.1≦(d/D)≦0.8 であることを特徴とする請求項1乃至4記載の免震構造
    体。
  6. 【請求項6】 前記摩擦板が、ナイロン、ポリエチレ
    ン、ポリエステル、ポリプロピレン、又はポリ塩化ビニ
    ルを1種あるいは2種以上組み合わせた材料からなるこ
    とを特徴とする請求項1乃至5に記載の免震構造体。
JP5623996A 1996-03-13 1996-03-13 免震装置 Pending JPH09242376A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5623996A JPH09242376A (ja) 1996-03-13 1996-03-13 免震装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5623996A JPH09242376A (ja) 1996-03-13 1996-03-13 免震装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09242376A true JPH09242376A (ja) 1997-09-16

Family

ID=13021553

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5623996A Pending JPH09242376A (ja) 1996-03-13 1996-03-13 免震装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09242376A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10281221A (ja) * 1997-04-07 1998-10-23 Fujikura Rubber Ltd 防振ゴム装置
CN102011830A (zh) * 2010-12-16 2011-04-13 新疆金风科技股份有限公司 一种减震装置及包含该减震装置的风力发电机
JP2011089305A (ja) * 2009-10-22 2011-05-06 Miwa Tec:Kk 橋梁用支承装置
CN110528698A (zh) * 2019-09-17 2019-12-03 衡水中盛工程橡胶有限公司 一种建筑隔震橡胶支座
CN115196463A (zh) * 2022-06-30 2022-10-18 深圳深日环保科技有限公司 一种高速电梯导轨减振装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10281221A (ja) * 1997-04-07 1998-10-23 Fujikura Rubber Ltd 防振ゴム装置
JP2011089305A (ja) * 2009-10-22 2011-05-06 Miwa Tec:Kk 橋梁用支承装置
CN102011830A (zh) * 2010-12-16 2011-04-13 新疆金风科技股份有限公司 一种减震装置及包含该减震装置的风力发电机
CN110528698A (zh) * 2019-09-17 2019-12-03 衡水中盛工程橡胶有限公司 一种建筑隔震橡胶支座
CN115196463A (zh) * 2022-06-30 2022-10-18 深圳深日环保科技有限公司 一种高速电梯导轨减振装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4899323A (en) Anti-seismic device
CA2575061A1 (en) Acoustical and firewall barrier assembly
JPH0868234A (ja) 免震装置
JP2615639B2 (ja) 免震構造体
JP4994338B2 (ja) 免震構造体及びその製造方法
EP3460283A1 (en) Isolator device and method for making said isolator device
JPS63225739A (ja) 免震装置
JPH09242376A (ja) 免震装置
JP2615626B2 (ja) 免震構造体
JPH1037212A (ja) 免震地盤
JPH11125306A (ja) 免震システム
JPH09177367A (ja) 免震構造体
JP6635327B2 (ja) 建物の免震構造、および免震方法
JPH08326840A (ja) 免震構造体
JPH09177368A (ja) 免震装置
JPH08260753A (ja) 免震装置
JPH09151988A (ja) 免震構造体
JPH09242377A (ja) 免震装置
KR100402881B1 (ko) 조합형 지진격리장치
JP2000081087A (ja) 免震装置
JP4631274B2 (ja) 積層ゴム免震支承装置の取付構造
JP3630951B2 (ja) 免震構造体
JPH0842632A (ja) 免震構造体
JPH09217520A (ja) 免震構造体
JPH09296845A (ja) 免震構造体