JPH09242506A - 翼チップクリアランスの調整方法 - Google Patents
翼チップクリアランスの調整方法Info
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- Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
Abstract
雑な制御装置を用いることなく、ラビングの発生を抑制
できる翼チップクリアランスの調整方法を提供する。 【解決手段】 タービン翼の先端を間隔を隔てて囲むケ
ーシング部材(例えばケーシング8及びシュラウドサポ
ート6a)の表面にタービン翼4aよりも十分厚いサー
マルバリアコーティングTBCを施し、かつ熱膨張量差
による剥がれを防止するスリットを設けて、ケーシング
部材を、タービン翼を含むロータの温度伝導率に近ずけ
て形成する。サーマルバリアコーティングは、例えば熱
伝導率の低いセラミック材からなる。
Description
に係わり、更に詳しくは、ジェットエンジンのガスター
ビンにおけるロータとステータの熱変位追従性の相違に
より発生する非定常時ラビングの防止方法に関する。
タービン部の部分断面図であり、図3(B)はその部分
拡大図である。図3において、図示しない圧縮機で圧縮
された空気1の一部が燃焼器2に流入し、燃焼器2で高
温ガス3を発生させ、この高温ガス3で高圧タービン4
及び低圧タービン5を回転駆動し、この駆動力により圧
縮機を駆動するようになっている。タービン4,5の外
周部には、タービン翼4a,5aが円周上に複数配置さ
れ翼列を形成している。また、円弧状の複数のシュラウ
ド6,7が、タービン翼4a,5aを囲んで配置され、
これらのシュラウド6,7は、シュラウドサポート6a
を介して円筒形状のタービンケーシング8に取り付けら
れている。
エンジンでは、最大定常保持後の急減速・再急加速時
に、ロータとステータ(ケーシング)の熱容量差による
熱変位追従性の違いによりラビングが発生することがあ
る。図4は、ロータチップとケーシングの半径方向位置
関係を示す図である。この図でロータチップは図3にお
けるタービン翼4aの先端、ケーシングは、シュラウド
6の内面の位置に相当する。図4から明らかなように、
ケーシングとロータチップのクリアランス(隙間)は、
加速時には高温ガスの温度上昇により両方が半径方向に
膨張するが、ロータチップは遠心力の影響で更に外側に
変位し、クリアランスが小さくなる。更に、一旦急減速
し、次いで再急加速した場合には、熱収縮した熱容量の
小さいシュラウド6の内面に、熱容量が大きく熱変位追
従性の遅いロータチップが接触する場合がある。この接
触(ラビングと呼ぶ)により、シュラウド又はロータチ
ップが摩耗してクリアランスが大きくなり、タービン効
率を低下させると共に、エンジン部品の寿命を短縮する
問題点があった。
ンでは、アクティブ・クリアランス・コントロール・シ
ステム(ACCS)或いはタービン・ケース・クーリン
グ・システム(TCCS)と呼ばれる翼チップクリアラ
ンスの調整方法が用いられている。この方法は、タービ
ンケース外周に空気マニホールドを設置し、このマニホ
ールドから巡航時に冷却空気をタービンケース外面に吹
き付けてケースを収縮させ、翼チップクリアランスを適
正に補正するものである。
ムを必要とし、重量が大きくなり、かつ冷却空気を抽気
するためその分のエンジン効率が低下する問題点があっ
た。そのため、軽量で高性能を要求される比較的小型の
ジェットエンジンでは、適用が困難であった。
案されたものである。すなわち、本発明の目的は、重量
増加や効率低下がほとんどなく、かつ複雑な制御装置を
用いることなく、ラビングの発生を抑制できる翼チップ
クリアランスの調整方法を提供することにある。
ングは、主として肉厚が薄い(熱容量が小さい)ケーシ
ングと、肉厚が厚い(熱容量が大きい)ロータとで、非
定常時の周囲空気温度の変化に対する熱変位追従性の違
いに起因すると考えられる。そこで、本願発明者は、重
量を増すことなくステータ側の熱に対する変位の追従性
を遅らせてロータ側に近づけることにより、非定常時の
ラビングを防止できることに着眼した。本発明はかかる
新規の知見に基づくものである。
端を間隔を隔てて囲むケーシング部材を、タービン翼を
含むロータの温度伝導率に近ずけて形成する、ことを特
徴とする翼チップクリアランスの調整方法が提供され
る。
グ部材の温度伝導率をロータに近づけて形成することに
より、非定常時の温度変化に対する温度の追従性をロー
タ側に近づけることができ、非定常時の熱膨張・熱収縮
による翼チップクリアランスを適正範囲に調整すること
が可能となる。ここで、温度伝導率kは、熱伝導率λ/
熱容量Cpで定義され、この値が大きいほど温度変化が
はやい。また、ケーシング部材とタービン翼を含むロー
タの熱変位追従性をほぼ同一にすることにより、定常状
態における熱膨張・熱収縮時の翼チップクリアランスも
適正に調整することができる。
ケーシング部材の表面にタービン翼よりも十分厚いサー
マルバリアコーティングを施し、かつケーシング部材と
の熱膨張量差による剥がれを防止するスリットを設け
る。また、前記サーマルバリアコーティングは、熱伝導
率の低いセラミック材からなる、ことが好ましい。
は、部材の表面を断熱することにより、実質的に変える
ことができる。従って、熱容量の小さいケーシング部材
の表面に十分厚いサーマルバリアコーティングを施すこ
とにより、温度伝導率kをロータに近づけることができ
る。このサーマルバリアコーティングは、例えば、熱伝
導率の低いセラミック材からなり、熱膨張時に割れや剥
がれが生じやすいため、スリットを設け、耐熱金属材と
の熱膨張量差による剥がれを防止する。
を図面を参照して説明する。なお、各図において、共通
する部分には同一の符号を付して使用する。図1は、従
来のケーシング部材(図3におけるケーシング8及びシ
ュラウドサポート6a)の金属材料(Inco718)
とサーマルバリアコーティング(TBC)の熱伝導率の
比較図である。この図に示すように、TBCのコーティ
ング部は、金属材料の1/10以下の熱伝導率であり、
TBCのボンド部は、その中間の熱伝導率を有する。こ
こで、TBCは、熱伝導率の低いセラミック材からな
る。
タービンノズルやタービン翼の耐熱性を高めるために用
いられている。この場合のTBCの厚さは、ボンド部で
0.05〜0.1mm、コーティング部で0.15〜
0.1mm程度であり、耐熱性を高めることはできる
が、上述した温度伝導率kにはほとんど影響しない厚さ
であった。
を隔てて囲むケーシング部材(図3におけるケーシング
8及びシュラウドサポート6a)として、従来の金属材
料(例えばInco718)をそのまま用い、接合面を
除くその表面にタービン翼よりも十分厚いサーマルバリ
アコーティング(TBC)を施す。このTBCの厚さ
は、コーティング部を少なくとも1mm以上とするのが
よい。また、TBCを厚くすると、ケーシング部材との
熱膨張量差による割れや剥がれが生じやすくなるので、
これを防ぐためにTBCに適当な間隔でスリット(隙
間)を設ける。このスリットの向きは、部材の熱膨張方
向に直交させるのがよいが、方眼状に設けてもよい。
度伝導率k(=熱伝導率λ/熱容量Cp)をロータに近
ずけることができ、非定常時の温度変化に対する温度の
追従性をロータ側に近づけることができ、非定常時の熱
膨張・熱収縮による翼チップクリアランスを適正範囲に
調整し、かつ定常状態における熱膨張・熱収縮時の翼チ
ップクリアランスを適正に調整することが可能となる。
の変化を示す模式図であり、(A)は従来例、(B)は
本発明の適用例を示している。各図において、横軸は時
間、縦軸は熱変位量とエンジン負荷であり、一点鎖線が
エンジン負荷、上下の実線がステータとロータの熱変位
を示している。図2(A)に示すように、従来例では、
最大定常保持後の急減速・再急加速時に、ロータとステ
ータ(ケーシング)の熱容量差による熱変位追従性の違
いにより図にAで示す位置でラビングが発生した。
ンスの調整方法を適用した図2(B)では、ケーシング
部材(ステータ)を、ロータの温度伝導率に近ずけてい
るため、最大定常保持後の急減速・再急加速時であって
も、ラビングが生じにくくなる。
たものであり、実際には、ロータの全変位は、図4に示
したように、熱変位に遠心力による変位を加えたものと
なる。また、本発明は上述した実施形態に限定されず、
本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは
勿論である。
ば、ケーシング部材の温度伝導率をロータに近づけて形
成することにより、非定常時の温度変化に対する変位の
追従性をロータ側に近づけることができ、非定常時の熱
膨張・熱収縮による翼チップクリアランスを適正範囲に
調整することができ、かつ定常状態における熱膨張・熱
収縮時の翼チップクリアランスを適正に調整することが
可能となる。
・クリアランス・コントロール・システム(ACCS)
に比べ特別な配管や制御装置が不要なため、重量増がほ
とんどなく、かつ冷却空気の抽気等も必要ないため、エ
ンジン効率の低下がない。
調整方法は、重量増加や効率低下がほとんどなく、かつ
複雑な制御装置を用いることなく、ラビングの発生を抑
制できる、等の優れた効果を有する。
コーティング(TBC)の熱伝導率の比較図である。
模式図である。
図である。
を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 タービン翼の先端を間隔を隔てて囲むケ
ーシング部材を、タービン翼を含むロータの温度伝導率
に近ずけて形成する、ことを特徴とする翼チップクリア
ランスの調整方法。 - 【請求項2】 前記ケーシング部材の表面にタービン翼
よりも十分厚いサーマルバリアコーティングを施し、か
つケーシング部材との熱膨張量差による剥がれを防止す
るスリットを設ける、ことを特徴とする請求項1に記載
の翼チップクリアランスの調整方法。 - 【請求項3】 前記サーマルバリアコーティングは、熱
伝導率の低いセラミック材からなる、ことを特徴とする
請求項2に記載の翼チップクリアランスの調整方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4577996A JP3959551B2 (ja) | 1996-03-04 | 1996-03-04 | 翼チップクリアランスの調整方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4577996A JP3959551B2 (ja) | 1996-03-04 | 1996-03-04 | 翼チップクリアランスの調整方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09242506A true JPH09242506A (ja) | 1997-09-16 |
| JP3959551B2 JP3959551B2 (ja) | 2007-08-15 |
Family
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4577996A Expired - Fee Related JP3959551B2 (ja) | 1996-03-04 | 1996-03-04 | 翼チップクリアランスの調整方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3959551B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009243444A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Ihi Corp | ジェットエンジン |
-
1996
- 1996-03-04 JP JP4577996A patent/JP3959551B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009243444A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Ihi Corp | ジェットエンジン |
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|---|---|
| JP3959551B2 (ja) | 2007-08-15 |
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