JPH09243576A - 2次元時間領域反射法による断層撮影方法及びその装置 - Google Patents
2次元時間領域反射法による断層撮影方法及びその装置Info
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- JPH09243576A JPH09243576A JP5618596A JP5618596A JPH09243576A JP H09243576 A JPH09243576 A JP H09243576A JP 5618596 A JP5618596 A JP 5618596A JP 5618596 A JP5618596 A JP 5618596A JP H09243576 A JPH09243576 A JP H09243576A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 被測定物の必要な物理量を2次元的に的確に
測定することができる2次元時間領域反射法による断層
撮影方法及びその装置を提供する。 【解決手段】 2次元時間領域反射法による断層撮影方
法において、複数の電極が一列に配列されたセンサー3
を被測定物1に接触させ、その被測定物1の表面を電極
の配列方向に対して垂直に走査を行い、この走査に基づ
く情報を処理し、この情報に基づいて必要な物理量を分
布画像として表示することができる。
測定することができる2次元時間領域反射法による断層
撮影方法及びその装置を提供する。 【解決手段】 2次元時間領域反射法による断層撮影方
法において、複数の電極が一列に配列されたセンサー3
を被測定物1に接触させ、その被測定物1の表面を電極
の配列方向に対して垂直に走査を行い、この走査に基づ
く情報を処理し、この情報に基づいて必要な物理量を分
布画像として表示することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】TDR(Time Doma
in Reflectrometry)−CT(Com
puter Tomography)〔時間領域反射率
計−コンピュータ断層撮影法〕の利用は、医療、薬品、
化粧品、食品、機械、建築、土木などのさまざまな範囲
に及ぶと考えられる。特に、医療への応用は可能性が極
めて大きく、ヒトの皮膚の火傷や皮膚ガンの診断、内視
鏡の届く範囲でのガンなどの疾病診断、センサー(0.
1〜5mmφ)先端が触れることのできる皮膚や脳梗
塞、肺気腫、肺繊維症、肝硬変等の診断や、摘出した臓
器や病体部分の診断が可能である。
in Reflectrometry)−CT(Com
puter Tomography)〔時間領域反射率
計−コンピュータ断層撮影法〕の利用は、医療、薬品、
化粧品、食品、機械、建築、土木などのさまざまな範囲
に及ぶと考えられる。特に、医療への応用は可能性が極
めて大きく、ヒトの皮膚の火傷や皮膚ガンの診断、内視
鏡の届く範囲でのガンなどの疾病診断、センサー(0.
1〜5mmφ)先端が触れることのできる皮膚や脳梗
塞、肺気腫、肺繊維症、肝硬変等の診断や、摘出した臓
器や病体部分の診断が可能である。
【0002】また、自由水、結合水が品質に重要な役割
を果たす食品の鮮度測定や、加工技術の評価、電子材
料、セラミクスなどの機械材料、コンクリート、アスフ
ァルトなどの建築材料の評価や土質のレオロジー的性質
の評価などに利用することができる。
を果たす食品の鮮度測定や、加工技術の評価、電子材
料、セラミクスなどの機械材料、コンクリート、アスフ
ァルトなどの建築材料の評価や土質のレオロジー的性質
の評価などに利用することができる。
【0003】
【従来の技術】従来、上記したTDR−CTに近い技術
として、以下のようなものが挙げられる。 (1)NMR−CT(Nuclear Magneti
c Resonance Computer Tomo
graphy)〔核磁気共鳴断層撮影法〕 このNMR−CTによれば、組織中の水分子の存在状態
の違いにより被測定物の断面画像が得られる。存在状態
の違いとは、具体的には水分子の磁気緩和時間(T1)
であるが、これは組織中に含まれる水分子の回転運動の
速さに由来するものであると解釈されている。
として、以下のようなものが挙げられる。 (1)NMR−CT(Nuclear Magneti
c Resonance Computer Tomo
graphy)〔核磁気共鳴断層撮影法〕 このNMR−CTによれば、組織中の水分子の存在状態
の違いにより被測定物の断面画像が得られる。存在状態
の違いとは、具体的には水分子の磁気緩和時間(T1)
であるが、これは組織中に含まれる水分子の回転運動の
速さに由来するものであると解釈されている。
【0004】(2)X線−CT このX線−CTによれば、生体中の各組織のX線吸収係
数の違いを利用し、被測定物の断面画像が得られる。
数の違いを利用し、被測定物の断面画像が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の(1)NMR−CTによれば、NMRではTD
Rで観測された2種類の水の平均化された情報しか得ら
れないため、結合水と自由水を分離して観測することは
できない。またT1には水の量的な情報は含まれていな
いため被測定物の水分量を定量化(Quantific
ation)することも不可能である。
た従来の(1)NMR−CTによれば、NMRではTD
Rで観測された2種類の水の平均化された情報しか得ら
れないため、結合水と自由水を分離して観測することは
できない。またT1には水の量的な情報は含まれていな
いため被測定物の水分量を定量化(Quantific
ation)することも不可能である。
【0006】また、上記した従来の(2)X線−CTに
よれば、被測定物組織中の物質のX線の吸収係数を計測
するため、水分量を定量化することは不可能である。ま
た、上記したNMR−CTによれば、被測定物の破壊及
び被爆はないが、このX線−CTでは、放射線を使用す
るため被測定物は被爆する。本発明は、上記問題点を除
去し、被測定物の必要な物理量を2次元的に的確に測定
することができる2次元時間領域反射法による断層撮影
方法及びその装置を提供することを目的とする。
よれば、被測定物組織中の物質のX線の吸収係数を計測
するため、水分量を定量化することは不可能である。ま
た、上記したNMR−CTによれば、被測定物の破壊及
び被爆はないが、このX線−CTでは、放射線を使用す
るため被測定物は被爆する。本発明は、上記問題点を除
去し、被測定物の必要な物理量を2次元的に的確に測定
することができる2次元時間領域反射法による断層撮影
方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的を達成するために、 〔1〕2次元時間領域反射法による断層撮影方法におい
て、複数の電極を配列するセンサーを被測定物に接触さ
せ、前記被測定物表面を電極の配列方向に対して垂直に
走査を行い、この走査に基づく情報を処理し、この情報
に基づいて2次元画像を表示するようにしたものであ
る。
的を達成するために、 〔1〕2次元時間領域反射法による断層撮影方法におい
て、複数の電極を配列するセンサーを被測定物に接触さ
せ、前記被測定物表面を電極の配列方向に対して垂直に
走査を行い、この走査に基づく情報を処理し、この情報
に基づいて2次元画像を表示するようにしたものであ
る。
【0008】〔2〕上記〔1〕記載の2次元時間領域反
射法による断層撮影方法において、前記被測定物は生体
物質であり、誘電スペクトルにより、自由水と結合水を
分離して観測し、これらの2種類の水の量を個別に定量
化するようにしたものである。 〔3〕上記〔1〕記載の2次元時間領域反射法による断
層撮影方法において、前記情報の処理は前記生体物質の
誘電率の演算を行うようにしたものである。
射法による断層撮影方法において、前記被測定物は生体
物質であり、誘電スペクトルにより、自由水と結合水を
分離して観測し、これらの2種類の水の量を個別に定量
化するようにしたものである。 〔3〕上記〔1〕記載の2次元時間領域反射法による断
層撮影方法において、前記情報の処理は前記生体物質の
誘電率の演算を行うようにしたものである。
【0009】〔4〕上記〔3〕記載の2次元時間領域反
射法による断層撮影方法において、前記誘電率に基づい
て必要な物理量の演算を行うようにしたものである。 〔5〕上記〔4〕記載の2次元時間領域反射法による断
層撮影方法において、前記必要な物理量は水分の量であ
る。 〔6〕上記〔4〕記載の2次元時間領域反射法による断
層撮影方法において、前記必要な物理量は水の運動の緩
和時間である。
射法による断層撮影方法において、前記誘電率に基づい
て必要な物理量の演算を行うようにしたものである。 〔5〕上記〔4〕記載の2次元時間領域反射法による断
層撮影方法において、前記必要な物理量は水分の量であ
る。 〔6〕上記〔4〕記載の2次元時間領域反射法による断
層撮影方法において、前記必要な物理量は水の運動の緩
和時間である。
【0010】〔7〕2次元時間領域反射法による断層撮
影装置において、被測定物に接触させて配列される複数
の電極を有するセンサーと、前記被測定物表面を電極の
配列方向に対して垂直に走査する走査手段と、この走査
手段からの情報を処理する情報処理手段と、この処理さ
れた情報に基づいて2次元画像を表示する表示装置とを
設けるようにしたものである。
影装置において、被測定物に接触させて配列される複数
の電極を有するセンサーと、前記被測定物表面を電極の
配列方向に対して垂直に走査する走査手段と、この走査
手段からの情報を処理する情報処理手段と、この処理さ
れた情報に基づいて2次元画像を表示する表示装置とを
設けるようにしたものである。
【0011】〔8〕上記〔7〕記載の2次元時間領域反
射法による断層撮影装置において、前記複数の電極は2
次元的に配列され、前記被測定物に対して走査するよう
にしたものである。このように、TDR法(時間領域反
射法)は、同軸ケーブルの断面状先端を物質に接触する
だけで、短時間で広い周波数(100kHz〜10GH
z)の誘電スペクトルを測定することができ、現在は主
に生体物質を中心とした物性研究に用いられている。生
体物質中には多くの水が含まれているが、誘電スペクト
ルではこの水の中から通常の状態の水“自由水”と、生
体高分子などに束縛され比較的動き難い“結合水”を分
離して観測することができるため、この2種類の水の
“量”を個別に定量化することができる。
射法による断層撮影装置において、前記複数の電極は2
次元的に配列され、前記被測定物に対して走査するよう
にしたものである。このように、TDR法(時間領域反
射法)は、同軸ケーブルの断面状先端を物質に接触する
だけで、短時間で広い周波数(100kHz〜10GH
z)の誘電スペクトルを測定することができ、現在は主
に生体物質を中心とした物性研究に用いられている。生
体物質中には多くの水が含まれているが、誘電スペクト
ルではこの水の中から通常の状態の水“自由水”と、生
体高分子などに束縛され比較的動き難い“結合水”を分
離して観測することができるため、この2種類の水の
“量”を個別に定量化することができる。
【0012】これにより、物質表面付近の水の詳細な情
報を得ることができる。TDR−CTでマイクロ波を使
用する最大の利点は、このように水を2種類に分離して
定量化できることにあり、現在の電極では直径0.1m
m〜5mm程度の部位の誘電率測定が行われているが、
この電極を数個直線上に並べたセンサーを被測定物に接
触させ垂直に走査すると、誘電率の2次元平面上の情報
が得られる。
報を得ることができる。TDR−CTでマイクロ波を使
用する最大の利点は、このように水を2種類に分離して
定量化できることにあり、現在の電極では直径0.1m
m〜5mm程度の部位の誘電率測定が行われているが、
この電極を数個直線上に並べたセンサーを被測定物に接
触させ垂直に走査すると、誘電率の2次元平面上の情報
が得られる。
【0013】これらの情報の画像処理を行い、必要な物
理量を分布画像として表示する。2次元TDR−CT
は、物質中の水分量測定や水構造評価に有効であり、物
質の含水量や結合水と自由水の比、分子の動的構造の知
見が得られる。このような情報の2次元分布が画像表示
を通して観察することができる。
理量を分布画像として表示する。2次元TDR−CT
は、物質中の水分量測定や水構造評価に有効であり、物
質の含水量や結合水と自由水の比、分子の動的構造の知
見が得られる。このような情報の2次元分布が画像表示
を通して観察することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の実施
例を示す2次元TDR−CTの概略構成図である。この
図において、Aはマイクロ波発信・計測系、Bはマイク
ロコンピュータ、1は被測定物、2はパルスジェネレー
タ、3は被測定物に接触するセンサー、4はサンプリン
グヘッド、5はA/D変換部、6は誘電率演算部であ
り、波形処理とフーリエ変換を行う。7は必要な物理量
を演算する物理量演算部であり、例えば、水分量や水の
運動の緩和時間などの演算を行う。8はそれらの情報を
記憶可能な記憶部、9は表示装置(2次元画像表示装
置)である。
て図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の実施
例を示す2次元TDR−CTの概略構成図である。この
図において、Aはマイクロ波発信・計測系、Bはマイク
ロコンピュータ、1は被測定物、2はパルスジェネレー
タ、3は被測定物に接触するセンサー、4はサンプリン
グヘッド、5はA/D変換部、6は誘電率演算部であ
り、波形処理とフーリエ変換を行う。7は必要な物理量
を演算する物理量演算部であり、例えば、水分量や水の
運動の緩和時間などの演算を行う。8はそれらの情報を
記憶可能な記憶部、9は表示装置(2次元画像表示装
置)である。
【0015】ここで、パルスジェネレータ2、サンプリ
ングヘッド4、A/D変換部5はマイクロ波発信・計測
系Aとして一つの装置に組み込まれている。また、誘電
率演算と必要な物理量の演算はマイクロコンピュータB
で行う。図1ではマイクロコンピュータBと、表示装置
9を分けて示してあるが、マイクロコンピュータBによ
る画像表示も可能である。
ングヘッド4、A/D変換部5はマイクロ波発信・計測
系Aとして一つの装置に組み込まれている。また、誘電
率演算と必要な物理量の演算はマイクロコンピュータB
で行う。図1ではマイクロコンピュータBと、表示装置
9を分けて示してあるが、マイクロコンピュータBによ
る画像表示も可能である。
【0016】まず、パルスジェネレータ2からステップ
パルスを立ち上げる。パルスは同軸ケーブルを通し、セ
ンサー3部分に入射する。センサー3と被測定物1との
接触面でパルスは反射し、反射波はサンプリングヘッド
4に取り込まれる。サンプリングヘッド4に取り込まれ
た反射波は、A/D変換部5でA/D変換される。これ
をマイクロコンピュータBに送り、誘電率演算部6で波
形処理とフーリエ変換を行うことにより複素誘電率が得
られる。
パルスを立ち上げる。パルスは同軸ケーブルを通し、セ
ンサー3部分に入射する。センサー3と被測定物1との
接触面でパルスは反射し、反射波はサンプリングヘッド
4に取り込まれる。サンプリングヘッド4に取り込まれ
た反射波は、A/D変換部5でA/D変換される。これ
をマイクロコンピュータBに送り、誘電率演算部6で波
形処理とフーリエ変換を行うことにより複素誘電率が得
られる。
【0017】さらに、この演算された複素誘電率に基づ
いて、物理量演算部7で水分量や水の運動の緩和時間な
どの必要な物理量を演算し、それらの情報は、必要に応
じて、記憶部8に記憶が可能である。また、それらの情
報は、表示装置9で2次元画像による表示が可能であ
る。2次元TDR−CTは、図2に示すようなセンサー
3を有する。そのセンサー3は一列に並んでいる複数の
電極10からなる。その電極10の具体的構造は、図3
に示すように、中心内部導体11と、それを取り巻く絶
縁体12とその外側に同心状に形成される外部導体13
とを有する。なお、図3(a)はその電極10の横断面
図、図3(b)はその電極10の縦断面図である。
いて、物理量演算部7で水分量や水の運動の緩和時間な
どの必要な物理量を演算し、それらの情報は、必要に応
じて、記憶部8に記憶が可能である。また、それらの情
報は、表示装置9で2次元画像による表示が可能であ
る。2次元TDR−CTは、図2に示すようなセンサー
3を有する。そのセンサー3は一列に並んでいる複数の
電極10からなる。その電極10の具体的構造は、図3
に示すように、中心内部導体11と、それを取り巻く絶
縁体12とその外側に同心状に形成される外部導体13
とを有する。なお、図3(a)はその電極10の横断面
図、図3(b)はその電極10の縦断面図である。
【0018】上記したセンサー3を、図4に示すよう
に、被測定物1に対して走査する。そして、図4のXY
平面上の各位置の水分量や水分子運動の緩和時間などの
必要な物理量を、物理量演算部7で演算する。このよう
にして得られた物理量は、必要に応じて記憶部8に記憶
することができるとともに、表示装置9で2次元画像表
示することができる。
に、被測定物1に対して走査する。そして、図4のXY
平面上の各位置の水分量や水分子運動の緩和時間などの
必要な物理量を、物理量演算部7で演算する。このよう
にして得られた物理量は、必要に応じて記憶部8に記憶
することができるとともに、表示装置9で2次元画像表
示することができる。
【0019】このように、本発明の2次元TDR−CT
によれば、直線上に並んだ複数個の電極10によって構
成されたセンサー3を被測定物に接触させ垂直に走査す
ると、誘電率の2次元平面上の情報が得られる。これら
の情報の処理を行い、必要な物理量を分布画像として表
示することができる。
によれば、直線上に並んだ複数個の電極10によって構
成されたセンサー3を被測定物に接触させ垂直に走査す
ると、誘電率の2次元平面上の情報が得られる。これら
の情報の処理を行い、必要な物理量を分布画像として表
示することができる。
【0020】
【実施例】本発明のTDR法を用いた野菜の断面におけ
る水分量の分布の評価について説明する。TDR法を用
いた誘電測定を行うことにより、野菜断面の水分量の分
布を評価する。
る水分量の分布の評価について説明する。TDR法を用
いた誘電測定を行うことにより、野菜断面の水分量の分
布を評価する。
【0021】試料としては、胡瓜、人参、里芋、蕪、椎
茸各一個を実験したので、以下順にその結果について述
べる。 (実験装置)本発明のTDRシステムを用いて、100
MHz〜10GHzの周波数範囲で誘電測定を行った。
ケーブルは長さ50cmの潤工社製(DGM224)、
電極はコンタクト・タイプ(φ6.0mm、γd=0.
355mm)を用いた。ここで、γdとは、電極の電気
的長さを示している。電極は電気回路としては、その構
造や機能がコンデンサーと類似しており、コンデンサー
の電気容量に相当する。したがって、γdが大きい方が
電極の感度は高くなるが、信号の高周波数側の特性は悪
くなる。
茸各一個を実験したので、以下順にその結果について述
べる。 (実験装置)本発明のTDRシステムを用いて、100
MHz〜10GHzの周波数範囲で誘電測定を行った。
ケーブルは長さ50cmの潤工社製(DGM224)、
電極はコンタクト・タイプ(φ6.0mm、γd=0.
355mm)を用いた。ここで、γdとは、電極の電気
的長さを示している。電極は電気回路としては、その構
造や機能がコンデンサーと類似しており、コンデンサー
の電気容量に相当する。したがって、γdが大きい方が
電極の感度は高くなるが、信号の高周波数側の特性は悪
くなる。
【0022】(実験方法)数点の測定ポイントごとに刃
物で切り出し、コンタクト・タイプの電極を測定ポイン
トにあてて測定した。時間領域での波形の積算は測定ポ
イント1点につき32回とした。1点の測定は約1分で
ある。胡瓜、人参、里芋、蕪では水を、椎茸ではアセト
ンを標準試料に用いた。各試料の測定ポイントをそれぞ
れ図5、図6、図7、図8、図9に示す。
物で切り出し、コンタクト・タイプの電極を測定ポイン
トにあてて測定した。時間領域での波形の積算は測定ポ
イント1点につき32回とした。1点の測定は約1分で
ある。胡瓜、人参、里芋、蕪では水を、椎茸ではアセト
ンを標準試料に用いた。各試料の測定ポイントをそれぞ
れ図5、図6、図7、図8、図9に示す。
【0023】(結果)測定によって得られた複素誘電率
から誘電パラメーターを求めた。測定周波数域では10
0MHz付近と20GHz付近に緩和が観測される。高
周波側の緩和は自由水によるものである。この緩和過程
の緩和強度から(1)式を用いて単位体積あたりの自由
水の割合を見積もることができる。
から誘電パラメーターを求めた。測定周波数域では10
0MHz付近と20GHz付近に緩和が観測される。高
周波側の緩和は自由水によるものである。この緩和過程
の緩和強度から(1)式を用いて単位体積あたりの自由
水の割合を見積もることができる。
【0024】 c=(Δε/Δεw)×100 …(1) ここで、Δεは測定で得られた自由水の緩和強度、Δε
wは純粋な水の緩和強度である。また、Δεwは73.
0とした。各サンプルにおける各測定ポイントの(1)
式より求めた含水率を、以下胡瓜、人参、里芋、蕪、椎
茸について順次示す。
wは純粋な水の緩和強度である。また、Δεwは73.
0とした。各サンプルにおける各測定ポイントの(1)
式より求めた含水率を、以下胡瓜、人参、里芋、蕪、椎
茸について順次示す。
【0025】その結果より、サンプルの断面の大凡の水
分量の分布の傾向を知ることができる。図5は本発明の
実施例を示す試料としての胡瓜の形状と含水率とを示す
図であり、図5(a)は胡瓜の測定部位と含水率を、図
5(b)はその胡瓜の形状を示している。
分量の分布の傾向を知ることができる。図5は本発明の
実施例を示す試料としての胡瓜の形状と含水率とを示す
図であり、図5(a)は胡瓜の測定部位と含水率を、図
5(b)はその胡瓜の形状を示している。
【0026】この図から明らかなように、胡瓜20の場
合は、茎側21は花側22よりも水分量が多い。種23
の部分より果肉24の部分のほうが水分量が多い。図6
は本発明の実施例を示す試料としての人参の形状と含水
率とを示す図であり、図6(a)は人参の測定部位と含
水率を、図6(b)はその人参の形状と色を示してい
る。
合は、茎側21は花側22よりも水分量が多い。種23
の部分より果肉24の部分のほうが水分量が多い。図6
は本発明の実施例を示す試料としての人参の形状と含水
率とを示す図であり、図6(a)は人参の測定部位と含
水率を、図6(b)はその人参の形状と色を示してい
る。
【0027】この図から明らかなように、人参30の場
合は、芯31の部分は水分量が多く、根の先端32や表
皮33に近づくにつれて水分量が少なくなっている。な
お、34は黄色部、35は赤色部である。図7は本発明
の実施例を示す試料としての里芋の形状と含水率とを示
す図であり、図7(a)は里芋の測定部位と含水率を、
図7(b)はその里芋の形状を示している。
合は、芯31の部分は水分量が多く、根の先端32や表
皮33に近づくにつれて水分量が少なくなっている。な
お、34は黄色部、35は赤色部である。図7は本発明
の実施例を示す試料としての里芋の形状と含水率とを示
す図であり、図7(a)は里芋の測定部位と含水率を、
図7(b)はその里芋の形状を示している。
【0028】この図から明らかなように、里芋40の場
合は、中心部分41に水分量が少なく、茎側の切り口4
2や根の先端43に水分量が多い。図8は本発明の実施
例を示す試料としての蕪の部位の含水率を示す図であ
る。この図から明らかなように、蕪50の場合は、中心
部分51は水分量が多い。図9は本発明の実施例を示す
試料としての椎茸の形状と含水率を示す図であり、図9
(a)は椎茸の測定部位と含水率を、図9(b)はその
椎茸の形状を示している。
合は、中心部分41に水分量が少なく、茎側の切り口4
2や根の先端43に水分量が多い。図8は本発明の実施
例を示す試料としての蕪の部位の含水率を示す図であ
る。この図から明らかなように、蕪50の場合は、中心
部分51は水分量が多い。図9は本発明の実施例を示す
試料としての椎茸の形状と含水率を示す図であり、図9
(a)は椎茸の測定部位と含水率を、図9(b)はその
椎茸の形状を示している。
【0029】この図から明らかなように、椎茸60の場
合は、切口61は乾燥しており、かさの裏(ひだ)6
2,63に水分量が多い。参考までに、各試料毎に平均
した単位体積当りの含水率Aを表1に示す。なお、この
表1のBは、食品成分表(一橋出版、1991年)に記
載されている100gあたりに含まれる水分量(g)を
示している。
合は、切口61は乾燥しており、かさの裏(ひだ)6
2,63に水分量が多い。参考までに、各試料毎に平均
した単位体積当りの含水率Aを表1に示す。なお、この
表1のBは、食品成分表(一橋出版、1991年)に記
載されている100gあたりに含まれる水分量(g)を
示している。
【0030】
【表1】
【0031】上記したように、野菜断面の水分量の分布
は、TDR法を用いた誘電測定により評価することがで
きたが、サンプルに電極を接触させるときの圧力の調節
に工夫が必要である。なぜならば、電極に圧力をかけす
ぎて、接触部位の組織を壊してしまったり、あるいはサ
ンプルにぴったりと電極が接触しなかったりするためで
ある。また、椎茸のようなスポンジ状のサンプルでは、
圧力のかけ方により密度が変わってしまうことがあるか
らである。
は、TDR法を用いた誘電測定により評価することがで
きたが、サンプルに電極を接触させるときの圧力の調節
に工夫が必要である。なぜならば、電極に圧力をかけす
ぎて、接触部位の組織を壊してしまったり、あるいはサ
ンプルにぴったりと電極が接触しなかったりするためで
ある。また、椎茸のようなスポンジ状のサンプルでは、
圧力のかけ方により密度が変わってしまうことがあるか
らである。
【0032】また、積算回数を増やすことにより、測定
精度を向上させることができる。また、電極を細くする
ことにより、測定点数を増やし、より細かい水の分布量
を評価することもできる。上記したように、短時間で広
い周波数域の複素誘電スペクトルを測定することがで
き、現在は生体高分子、合成高分子や生体組織に含まれ
る分子の動的構造を調べる物性研究に用いられている。
TDR法は装置本体でステップパルスを発信させ、同軸
ケーブルを通して電極先端で反射させるが、同軸ケーブ
ルの断面状の電極を用いると、電極表面から1mm程度
の電界漏れが生じる。このような電極先端に物質を接触
させるだけで複素誘電率を測定することができる。
精度を向上させることができる。また、電極を細くする
ことにより、測定点数を増やし、より細かい水の分布量
を評価することもできる。上記したように、短時間で広
い周波数域の複素誘電スペクトルを測定することがで
き、現在は生体高分子、合成高分子や生体組織に含まれ
る分子の動的構造を調べる物性研究に用いられている。
TDR法は装置本体でステップパルスを発信させ、同軸
ケーブルを通して電極先端で反射させるが、同軸ケーブ
ルの断面状の電極を用いると、電極表面から1mm程度
の電界漏れが生じる。このような電極先端に物質を接触
させるだけで複素誘電率を測定することができる。
【0033】現在の電極では直径0.1〜5mm程度の
部位の誘電率測定が可能であるが、この電極を数個直線
上に並べたものからなるセンサーを被測定物に接触さ
せ、垂直に走査させると誘電率の2次元平面上の情報が
得られる。これらの情報の画像処理を行い、必要な物理
量を分布画像として表示することができる。なお、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣
旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明
の範囲から排除するものではない。
部位の誘電率測定が可能であるが、この電極を数個直線
上に並べたものからなるセンサーを被測定物に接触さ
せ、垂直に走査させると誘電率の2次元平面上の情報が
得られる。これらの情報の画像処理を行い、必要な物理
量を分布画像として表示することができる。なお、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣
旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明
の範囲から排除するものではない。
【0034】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、試料の誘電率の2次元平面上の情報が得られ
る。これらの情報の画像処理を行い、必要な物理量を分
布画像として表示することができる。したがって、本発
明は、物質中の水分量測定や水構造評価に有効である。
よれば、試料の誘電率の2次元平面上の情報が得られ
る。これらの情報の画像処理を行い、必要な物理量を分
布画像として表示することができる。したがって、本発
明は、物質中の水分量測定や水構造評価に有効である。
【0035】このように、TDR−CTは物質表面の含
水率分布画像が得られる。生体物質中には多くの水が含
まれているが、誘電スペクトルでは、この水の中から通
常の状態の水“自由水”と、生体高分子などに束縛され
比較的動き難い“結合水”を分離して観測することがで
きるため、この2種類の水の“量”を個別に定量するこ
とができる。
水率分布画像が得られる。生体物質中には多くの水が含
まれているが、誘電スペクトルでは、この水の中から通
常の状態の水“自由水”と、生体高分子などに束縛され
比較的動き難い“結合水”を分離して観測することがで
きるため、この2種類の水の“量”を個別に定量するこ
とができる。
【0036】これにより、物質表面付近の水の詳細な情
報を得ることができる。TDR−CTでマイクロ波を使
用する最大の利点は、このように水を2種類に分離して
定量化できることであり、NMR−CTやX線−CTで
は不可能である。また、被測定物には微小な電圧しか加
えないため、生体等に対しても破壊や被爆の心配はな
い。このようなTDR−CTの利用は医療、食品、工業
材料等広範囲に及ぶと考えられる。特に医療への応用は
可能性が極めて大きく、ヒトの皮膚の火傷や皮膚ガンの
診断、内視鏡の届く範囲でのガンなどの疾病診断、ま
た、摘出した臓器や病体部分の診断が可能である。コス
トはNMR−CTやX線−CTの1/50〜1/100
で作製が可能である。
報を得ることができる。TDR−CTでマイクロ波を使
用する最大の利点は、このように水を2種類に分離して
定量化できることであり、NMR−CTやX線−CTで
は不可能である。また、被測定物には微小な電圧しか加
えないため、生体等に対しても破壊や被爆の心配はな
い。このようなTDR−CTの利用は医療、食品、工業
材料等広範囲に及ぶと考えられる。特に医療への応用は
可能性が極めて大きく、ヒトの皮膚の火傷や皮膚ガンの
診断、内視鏡の届く範囲でのガンなどの疾病診断、ま
た、摘出した臓器や病体部分の診断が可能である。コス
トはNMR−CTやX線−CTの1/50〜1/100
で作製が可能である。
【図1】本発明の実施例を示す2次元TDR−CTの概
略構成図である。
略構成図である。
【図2】本発明の実施例を示す2次元TDR−CTのセ
ンサーの構成図である。
ンサーの構成図である。
【図3】本発明の実施例を示す2次元TDR−CTの電
極の構成図である。
極の構成図である。
【図4】本発明の実施例を示す2次元TDR−CTのセ
ンサーによる走査の説明図である。
ンサーによる走査の説明図である。
【図5】本発明の実施例を示す試料としての胡瓜の形状
と含水率とを示す図である。
と含水率とを示す図である。
【図6】本発明の実施例を示す試料としての人参の形状
と含水率とを示す図である。
と含水率とを示す図である。
【図7】本発明の実施例を示す試料としての里芋の形状
と含水率とを示す図である。
と含水率とを示す図である。
【図8】本発明の実施例を示す試料としての蕪の含水率
を示す図である。
を示す図である。
【図9】本発明の実施例を示す試料としての椎茸の形状
と含水率とを示す図である。
と含水率とを示す図である。
A マイクロ波発信・計測系 B マイクロコンピュータ 1 被測定物(試料) 2 パルスジェネレータ 3 センサー 4 サンプリングヘッド 5 A/D変換部 6 誘電率演算部 7 物理量演算部 8 記憶部 9 表示装置(2次元画像表示装置) 10 電極 11 中心内部導体 12 絶縁体 13 外部導体 20 胡瓜 30 人参 40 里芋 50 蕪 60 椎茸
Claims (8)
- 【請求項1】 2次元時間領域反射法による断層撮影方
法において、(a)複数の電極を配列するセンサーを被
測定物に接触させ、(b)前記被測定物表面を電極の配
列方向に対して垂直に走査を行い、(c)該走査に基づ
く情報を処理し、(d)該情報に基づいて2次元画像を
表示することを特徴とする2次元時間領域反射法による
断層撮影方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の2次元時間領域反射法に
よる断層撮影方法において、前記被測定物は生体物質で
あり、誘電スペクトルにより、自由水と結合水を分離し
て観測し、該2種類の水の量を個別に定量化することを
特徴とする2次元時間領域反射法による断層撮影方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の2次元時間領域反射法に
よる断層撮影方法において、前記情報の処理は前記生体
物質の誘電率の演算を行うことを特徴とする2次元時間
領域反射法による断層撮影方法。 - 【請求項4】 請求項3記載の2次元時間領域反射法に
よる断層撮影方法において、前記誘電率に基づいて必要
な物理量の演算を行うことを特徴とする2次元時間領域
反射法による断層撮影方法。 - 【請求項5】 請求項4記載の2次元時間領域反射法に
よる断層撮影方法において、前記必要な物理量は水分の
量であることを特徴とする2次元時間領域反射法による
断層撮影方法。 - 【請求項6】 請求項4記載の2次元時間領域反射法に
よる断層撮影方法において、前記必要な物理量は水の運
動の緩和時間であることを特徴とする2次元時間領域反
射法による断層撮影方法。 - 【請求項7】 2次元時間領域反射法による断層撮影装
置において、(a)被測定物に接触させて配列される複
数の電極を有するセンサーと、(b)前記被測定物表面
を電極の配列方向に対して垂直に走査する走査手段と、
(c)該走査手段からの情報を処理する情報処理手段
と、(d)該処理された情報に基づいて2次元画像を表
示する表示装置とを具備することを特徴とする2次元時
間領域反射法による断層撮影装置。 - 【請求項8】 請求項7記載の2次元時間領域反射法に
よる断層撮影装置において、前記複数の電極は1次元的
に配列され、前記被測定物を走査することを特徴とする
2次元時間領域反射法による断層撮影装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5618596A JPH09243576A (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 2次元時間領域反射法による断層撮影方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5618596A JPH09243576A (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 2次元時間領域反射法による断層撮影方法及びその装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09243576A true JPH09243576A (ja) | 1997-09-19 |
Family
ID=13020057
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5618596A Withdrawn JPH09243576A (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 2次元時間領域反射法による断層撮影方法及びその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09243576A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008526347A (ja) * | 2005-01-04 | 2008-07-24 | デューン メディカル デヴァイシズ リミテッド | インビボ手順のための内視鏡システム |
| US9526460B2 (en) | 2005-08-04 | 2016-12-27 | Dune Medical Devices Ltd. | Tissue-characterization probe with effective sensor-to-tissue contact |
-
1996
- 1996-03-13 JP JP5618596A patent/JPH09243576A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008526347A (ja) * | 2005-01-04 | 2008-07-24 | デューン メディカル デヴァイシズ リミテッド | インビボ手順のための内視鏡システム |
| US9526460B2 (en) | 2005-08-04 | 2016-12-27 | Dune Medical Devices Ltd. | Tissue-characterization probe with effective sensor-to-tissue contact |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030603 |