JPH09243579A - 表面分析装置 - Google Patents
表面分析装置Info
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- JPH09243579A JPH09243579A JP8053128A JP5312896A JPH09243579A JP H09243579 A JPH09243579 A JP H09243579A JP 8053128 A JP8053128 A JP 8053128A JP 5312896 A JP5312896 A JP 5312896A JP H09243579 A JPH09243579 A JP H09243579A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 絶縁物等の試料に対しても、表面帯電の影響
を抑制して測定が行なえる表面分析装置を提供する。 【解決手段】 電離放射線源1と、この電離放射線源1
からの電離放射線の照射により試料から放出される荷電
粒子を測定する測定手段4と、試料表面の帯電を中和す
るための帯電中和手段7とを少なくとも具備する表面分
析装置である。帯電中和手段は、試料表面上又は表面内
部に埋め込まれた基準元素からの放出電子ピークを測定
し、この信号情報を帰還することにより、照射する電子
量や電子の運動エネルギー等を自動的に調整する。この
ため帯電状態の変動や分布に対応して迅速に中和条件を
設定し、短時間で正確な表面分析が可能となる。
を抑制して測定が行なえる表面分析装置を提供する。 【解決手段】 電離放射線源1と、この電離放射線源1
からの電離放射線の照射により試料から放出される荷電
粒子を測定する測定手段4と、試料表面の帯電を中和す
るための帯電中和手段7とを少なくとも具備する表面分
析装置である。帯電中和手段は、試料表面上又は表面内
部に埋め込まれた基準元素からの放出電子ピークを測定
し、この信号情報を帰還することにより、照射する電子
量や電子の運動エネルギー等を自動的に調整する。この
ため帯電状態の変動や分布に対応して迅速に中和条件を
設定し、短時間で正確な表面分析が可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体や絶縁体等の
表面に含まれる元素や、その結合状態等を分析する装置
に係り、特に絶縁性の試料の帯電を防ぐために改良され
た表面分析装置に関する。
表面に含まれる元素や、その結合状態等を分析する装置
に係り、特に絶縁性の試料の帯電を防ぐために改良され
た表面分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】表面分析は通常試料から放出される電
子,イオン,X線等のエネルギーや強度分布を調べるこ
とにより、その試料に含まれる元素やその化学結合状
態、あるいは試料の電子構造を与えるものである。試料
表面から電子やイオン等を放出されるための励起線に
は、電子線,X線,イオンといった電離放射線を用いる
が、例えば軟X線を照射して表面から放出される光電子
を観測する場合はX線光電子分光(XPS又はESC
A)法と呼ばれ、試料の極表面の元素分析やその化学結
合状態を与える手法としてよく知られている。この他に
も真空紫外光を用いる紫外線光電子分光(UPS)法、
集束電子線を用いるオージェ電子分光(AES)法もよ
く知られている。
子,イオン,X線等のエネルギーや強度分布を調べるこ
とにより、その試料に含まれる元素やその化学結合状
態、あるいは試料の電子構造を与えるものである。試料
表面から電子やイオン等を放出されるための励起線に
は、電子線,X線,イオンといった電離放射線を用いる
が、例えば軟X線を照射して表面から放出される光電子
を観測する場合はX線光電子分光(XPS又はESC
A)法と呼ばれ、試料の極表面の元素分析やその化学結
合状態を与える手法としてよく知られている。この他に
も真空紫外光を用いる紫外線光電子分光(UPS)法、
集束電子線を用いるオージェ電子分光(AES)法もよ
く知られている。
【0003】又、数100〜20keVのイオンを照射
し、その表面から放出されたイオンの質量分析を行う2
次イオン質量分析(SIMS)法もよく知られた手法で
ある。上述したXPS等の電子分光測定では、試料から
放出された電子の運動エネルギーとその放出強度すなわ
ち検出電子数からスペクトルを構成するため、電子の運
動エネルギーを正確に測定することが必要である。
し、その表面から放出されたイオンの質量分析を行う2
次イオン質量分析(SIMS)法もよく知られた手法で
ある。上述したXPS等の電子分光測定では、試料から
放出された電子の運動エネルギーとその放出強度すなわ
ち検出電子数からスペクトルを構成するため、電子の運
動エネルギーを正確に測定することが必要である。
【0004】しかし試料が絶縁性の場合、放出により失
われた電子を速やかに補償することができないため、試
料が帯電(多くの場合正の電荷を帯びる)してしまう。
このため、試料から放出される電子は、試料と検出器の
間に生じた電位差により加速、または減速されることに
なり、得られるスペクトルは束縛エネルギー(電子の運
動エネルギー)軸についてシフトしたものとなる。シフ
トが大きいと狙ったピークが測定範囲からはみ出してし
まうため、再測定を行うか、あらかじめ測定範囲を広く
設定する必要があり、測定時間が長くなってしまう。ま
た、試料上での励起線の強度むらや試料の層構造に由来
し帯電の度合が面内あるいは深さ方向に不均一である場
合には、シフト量の異なるスペクトルの重ね合わせによ
りスペクトルが変形したり、ピーク幅の広がりや、いわ
ゆるテーリングが問題となる。これらの帯電の影響は、
特に励起線に電子線やイオンを用いる場合に顕著であ
る。
われた電子を速やかに補償することができないため、試
料が帯電(多くの場合正の電荷を帯びる)してしまう。
このため、試料から放出される電子は、試料と検出器の
間に生じた電位差により加速、または減速されることに
なり、得られるスペクトルは束縛エネルギー(電子の運
動エネルギー)軸についてシフトしたものとなる。シフ
トが大きいと狙ったピークが測定範囲からはみ出してし
まうため、再測定を行うか、あらかじめ測定範囲を広く
設定する必要があり、測定時間が長くなってしまう。ま
た、試料上での励起線の強度むらや試料の層構造に由来
し帯電の度合が面内あるいは深さ方向に不均一である場
合には、シフト量の異なるスペクトルの重ね合わせによ
りスペクトルが変形したり、ピーク幅の広がりや、いわ
ゆるテーリングが問題となる。これらの帯電の影響は、
特に励起線に電子線やイオンを用いる場合に顕著であ
る。
【0005】図9に、従来技術においてX線光電子分光
装置(XPS)を用いてSi基板上のSi酸化膜(膜厚
500nm)を深さ方向に分析した結果を示す。スパッ
タエッチングはアルゴンイオン(加速電圧3kV、エッ
チングレート10nm/分)を用いて行い、10分間エ
ッチングする毎に、Ols電子ピークを測定した場合であ
る。測定開始時の、帯電によりシフトしたピーク位置を
参考にして測定範囲を設定して得られたスペクトルであ
るが、測定が進んで酸化膜厚が薄くなるにつれ、帯電に
よるシフトが小さくなり、測定範囲からピークがはみ出
してしまっていることが示されている。
装置(XPS)を用いてSi基板上のSi酸化膜(膜厚
500nm)を深さ方向に分析した結果を示す。スパッ
タエッチングはアルゴンイオン(加速電圧3kV、エッ
チングレート10nm/分)を用いて行い、10分間エ
ッチングする毎に、Ols電子ピークを測定した場合であ
る。測定開始時の、帯電によりシフトしたピーク位置を
参考にして測定範囲を設定して得られたスペクトルであ
るが、測定が進んで酸化膜厚が薄くなるにつれ、帯電に
よるシフトが小さくなり、測定範囲からピークがはみ出
してしまっていることが示されている。
【0006】このような試料帯電の影響を防ぐには、測
定後に帯電によるスペクトルのシフトを補正するか、積
極的に帯電そのものを中和する方法が用いられる。例え
ばX線光電子分光法の場合、シフトを補正する方法とし
ては、束縛エネルギーが既知である、試料表面に自然に
吸着した、いわゆる炭化水素汚染による炭素あるいは表
面に薄く蒸着した金から放出された電子を基準とする方
法がよく知られている。しかし、この方法では前述の不
均一帯電によるスペクトルの変形を補正することはでき
ず、また清浄表面で吸着炭化水素がない試料や金の蒸着
ができない試料には適用できない。このような場合に
は、試料に外部から電荷を供給して帯電を中和する方法
が有効である。また金などの金属の蒸着が可能な場合で
あっても蒸着処理には手間と時間がかかり、特に膜厚を
薄く制御して蒸着するのは困難が伴い、さらに検出効率
や感度の低下は避けられない問題となっている。一方、
帯電を中和するための電荷を供給する方法も種々考えら
れており、電子分光装置内の真空にわずかの希ガスを導
入してそれから放出される電子を利用するもの(特開平
3−26948号公報)や、試料に近接する金属部分に
励起線を照射してそこから放出される電子を利用するも
の(特開平3−113354号公報)などがある。しか
し、供給電子量や照射範囲などの中和条件を制御しやす
いという利点から、もっとも普及しており、かつ有効な
のは、電子線を試料に照射する帯電中和電子銃による中
和法である。
定後に帯電によるスペクトルのシフトを補正するか、積
極的に帯電そのものを中和する方法が用いられる。例え
ばX線光電子分光法の場合、シフトを補正する方法とし
ては、束縛エネルギーが既知である、試料表面に自然に
吸着した、いわゆる炭化水素汚染による炭素あるいは表
面に薄く蒸着した金から放出された電子を基準とする方
法がよく知られている。しかし、この方法では前述の不
均一帯電によるスペクトルの変形を補正することはでき
ず、また清浄表面で吸着炭化水素がない試料や金の蒸着
ができない試料には適用できない。このような場合に
は、試料に外部から電荷を供給して帯電を中和する方法
が有効である。また金などの金属の蒸着が可能な場合で
あっても蒸着処理には手間と時間がかかり、特に膜厚を
薄く制御して蒸着するのは困難が伴い、さらに検出効率
や感度の低下は避けられない問題となっている。一方、
帯電を中和するための電荷を供給する方法も種々考えら
れており、電子分光装置内の真空にわずかの希ガスを導
入してそれから放出される電子を利用するもの(特開平
3−26948号公報)や、試料に近接する金属部分に
励起線を照射してそこから放出される電子を利用するも
の(特開平3−113354号公報)などがある。しか
し、供給電子量や照射範囲などの中和条件を制御しやす
いという利点から、もっとも普及しており、かつ有効な
のは、電子線を試料に照射する帯電中和電子銃による中
和法である。
【0007】従来の帯電中和電子銃による中和では、装
置によって多少の違いはあるものの、照射する電子量、
照射する電子の運動エネルギー、および電子を照射する
位置(範囲)を制御することが可能なように構成されて
おり、測定者は測定したスペクトルあるいは即時表示さ
れるスペクトルを見ながら、帯電によるシフトや変形が
なくなるように、中和条件を調整して用いる。しかしこ
れでは、複数の試料を自動で位置合わせして無人測定を
行う場合、試料によって帯電のしやすさが異なっていて
も、それに合わせて中和条件を調整することができな
い。また測定者がいても、励起線による試料損傷などで
測定中に帯電状態が経時変化したりあるいはスパッタリ
ングを併用した深さ方向分析において深さによって帯電
状態が異なる場合には、測定毎に中和条件を調整するこ
とは困難であり、測定条件が制限される、測定時間が長
くなるなどの問題が生じる。しかも、帯電中和電子銃に
より電子線を照射してもこの方法で完全に帯電がなくな
るわけではなく、実際には電子収支の平衡したところで
安定しているだけである。よってXPS等では表面の帯
電によるシフトを表面上の基準になる物質のピークによ
って補正する必要があり、また、帯電の分布むらがおこ
りうるため、ピーク幅の広がりが起こりうる。また絶縁
薄膜試料の場合、膜厚方向の帯電シフトの違いが起こ
る。
置によって多少の違いはあるものの、照射する電子量、
照射する電子の運動エネルギー、および電子を照射する
位置(範囲)を制御することが可能なように構成されて
おり、測定者は測定したスペクトルあるいは即時表示さ
れるスペクトルを見ながら、帯電によるシフトや変形が
なくなるように、中和条件を調整して用いる。しかしこ
れでは、複数の試料を自動で位置合わせして無人測定を
行う場合、試料によって帯電のしやすさが異なっていて
も、それに合わせて中和条件を調整することができな
い。また測定者がいても、励起線による試料損傷などで
測定中に帯電状態が経時変化したりあるいはスパッタリ
ングを併用した深さ方向分析において深さによって帯電
状態が異なる場合には、測定毎に中和条件を調整するこ
とは困難であり、測定条件が制限される、測定時間が長
くなるなどの問題が生じる。しかも、帯電中和電子銃に
より電子線を照射してもこの方法で完全に帯電がなくな
るわけではなく、実際には電子収支の平衡したところで
安定しているだけである。よってXPS等では表面の帯
電によるシフトを表面上の基準になる物質のピークによ
って補正する必要があり、また、帯電の分布むらがおこ
りうるため、ピーク幅の広がりが起こりうる。また絶縁
薄膜試料の場合、膜厚方向の帯電シフトの違いが起こ
る。
【0008】以上のように、従来の表面分析装置におい
て、試料表面帯電をなくする手段が必要とされている。
て、試料表面帯電をなくする手段が必要とされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の表
面分析装置の帯電除去法では、測定中に試料帯電を除去
して測定を行うことが難しかった。
面分析装置の帯電除去法では、測定中に試料帯電を除去
して測定を行うことが難しかった。
【0010】本発明は上記のような従来技術における問
題点を解決するもので、測定毎あるいは測定中の帯電状
態の変化に対応し、迅速かつ容易な中和条件の設定が可
能な帯電中和手段を有する表面分析装置の提供を目的と
する。
題点を解決するもので、測定毎あるいは測定中の帯電状
態の変化に対応し、迅速かつ容易な中和条件の設定が可
能な帯電中和手段を有する表面分析装置の提供を目的と
する。
【0011】さらに本発明の他の目的は上記の問題を解
決し、試料帯電の影響なく測定が行えるようにする帯電
除去装置を備えた表面分析装置を提供することである。
決し、試料帯電の影響なく測定が行えるようにする帯電
除去装置を備えた表面分析装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明による表面分析装置は図1に示すようにX
線,イオン,紫外線,電子銃等の電離放射線を放出する
電離放射線源1と、この電離放射線源1からの電離放射
線の照射により試料3から放出される光電子やイオン等
の荷電粒子を測定する荷電粒子測定手段4と、試料3の
帯電を中和するための帯電中和手段7と、試料3の表面
または内部に非帯電時のピーク位置が既知である基準元
素を配置し、この基準元素に電離放射線を照射した際
に、基準元素の放出荷電粒子ピークを既知のピーク位置
と一致させ、一致したピーク位置の強度が最大、かつ一
致したピークの幅が最小となるように、照射する電子
量、照射する電子の運動エネルギー及び電子を照射する
位置のうち少なくとも1つを調整する調整手段を有する
ことを第1の特徴とする。
に、この発明による表面分析装置は図1に示すようにX
線,イオン,紫外線,電子銃等の電離放射線を放出する
電離放射線源1と、この電離放射線源1からの電離放射
線の照射により試料3から放出される光電子やイオン等
の荷電粒子を測定する荷電粒子測定手段4と、試料3の
帯電を中和するための帯電中和手段7と、試料3の表面
または内部に非帯電時のピーク位置が既知である基準元
素を配置し、この基準元素に電離放射線を照射した際
に、基準元素の放出荷電粒子ピークを既知のピーク位置
と一致させ、一致したピーク位置の強度が最大、かつ一
致したピークの幅が最小となるように、照射する電子
量、照射する電子の運動エネルギー及び電子を照射する
位置のうち少なくとも1つを調整する調整手段を有する
ことを第1の特徴とする。
【0013】本発明の第1の特徴において、図4に示す
ように、スペクトル測定用の荷電粒子測定手段(第1の
分析器)44とは別に、基準元素の放出電子ピークを測
定するための第2の荷電粒子測定手段(第2の分析器)
45を有することが好ましく、このような構成とするこ
とにより、測定中の帯電状態の変化に合わせて、常時、
中和条件を調整し、帯電中和電子銃7を用いて帯電を防
止することができる。
ように、スペクトル測定用の荷電粒子測定手段(第1の
分析器)44とは別に、基準元素の放出電子ピークを測
定するための第2の荷電粒子測定手段(第2の分析器)
45を有することが好ましく、このような構成とするこ
とにより、測定中の帯電状態の変化に合わせて、常時、
中和条件を調整し、帯電中和電子銃7を用いて帯電を防
止することができる。
【0014】さらに好ましくは、Ar等の希ガスイオン
によるスパッタリングを利用した深さ方向の表面分析に
おいて、上記構成の帯電中和手段の基準元素ととして、
試料表面に埋め込まれた前記希ガス元素を用いることに
より、深さによる帯電状態の変化に合わせて中和条件を
調整し、帯電防止することができる。
によるスパッタリングを利用した深さ方向の表面分析に
おいて、上記構成の帯電中和手段の基準元素ととして、
試料表面に埋め込まれた前記希ガス元素を用いることに
より、深さによる帯電状態の変化に合わせて中和条件を
調整し、帯電防止することができる。
【0015】本発明の第1の特徴による表面分析装置で
は、試料帯電が基準元素の放出荷電粒子ピークに及ぼす
影響から帯電状態を判断し、このピーク位置が非帯電時
のピーク位置と一致し、かつピーク強度が最大で、かつ
ピーク幅が最小となるように、自動的に中和条件が調整
される帯電中和電子銃7等の帯電中和手段を有する。試
料帯電は、ピークのシフト、およびシフト量の異なるピ
ークの重ね合わせによるピーク幅の広がりと、それによ
るピーク位置での強度低下を及ぼすため、これらの影響
から総合的に帯電状態を正確に把握し、中和条件を設定
することによって、測定者が手作業でピーク位置を参考
に中和条件を調整するのに比べて、容易に、再現性良く
中和条件を設定することができ、しかも調整時間を大幅
に短縮することができる。
は、試料帯電が基準元素の放出荷電粒子ピークに及ぼす
影響から帯電状態を判断し、このピーク位置が非帯電時
のピーク位置と一致し、かつピーク強度が最大で、かつ
ピーク幅が最小となるように、自動的に中和条件が調整
される帯電中和電子銃7等の帯電中和手段を有する。試
料帯電は、ピークのシフト、およびシフト量の異なるピ
ークの重ね合わせによるピーク幅の広がりと、それによ
るピーク位置での強度低下を及ぼすため、これらの影響
から総合的に帯電状態を正確に把握し、中和条件を設定
することによって、測定者が手作業でピーク位置を参考
に中和条件を調整するのに比べて、容易に、再現性良く
中和条件を設定することができ、しかも調整時間を大幅
に短縮することができる。
【0016】また、複数の試料や測定条件を予めセット
して自動で測定を行う場合、試料や測定条件によって帯
電状態が異なるために、狙った放出荷電粒子ピークが設
定した測定範囲からはみ出すことがあり、やむを得ず再
測定や、予め測定範囲を広くとるなど時間の無駄が生じ
るが、図1および図4に示したような帯電中和手段7を
有する表面分析装置では、基準元素の放出電子ピークを
設定しておけば、各々の測定の前に自動的に帯電状態に
合わせて中和条件を設定することができ、適切な測定範
囲のスペクトルを、無駄な時間を要することなく測定で
きる。
して自動で測定を行う場合、試料や測定条件によって帯
電状態が異なるために、狙った放出荷電粒子ピークが設
定した測定範囲からはみ出すことがあり、やむを得ず再
測定や、予め測定範囲を広くとるなど時間の無駄が生じ
るが、図1および図4に示したような帯電中和手段7を
有する表面分析装置では、基準元素の放出電子ピークを
設定しておけば、各々の測定の前に自動的に帯電状態に
合わせて中和条件を設定することができ、適切な測定範
囲のスペクトルを、無駄な時間を要することなく測定で
きる。
【0017】特に、励起線による試料損傷などで測定中
に帯電状態が経時変化する場合にもピーク幅が広がり、
スペクトルが変形するという問題が生じるが、図4に示
すように測定用の荷電粒子手段(第1の分析器)44と
は別に、基準元素の放出電子ピークを測定するための第
2の荷電粒子測定手段(第2の分析器)45を具備する
ことにより、スペクトル測定中の帯電状態の変化に合わ
せて、常時中和条件を調整することができる。したがっ
て、図4のような第2の荷電粒子測定手段をさらに具備
することにより、図9に示したような従来技術における
スペクトルの変形を容易に防ぐことができる。
に帯電状態が経時変化する場合にもピーク幅が広がり、
スペクトルが変形するという問題が生じるが、図4に示
すように測定用の荷電粒子手段(第1の分析器)44と
は別に、基準元素の放出電子ピークを測定するための第
2の荷電粒子測定手段(第2の分析器)45を具備する
ことにより、スペクトル測定中の帯電状態の変化に合わ
せて、常時中和条件を調整することができる。したがっ
て、図4のような第2の荷電粒子測定手段をさらに具備
することにより、図9に示したような従来技術における
スペクトルの変形を容易に防ぐことができる。
【0018】さらに、Ar+ イオン等の希ガスイオンに
よるスパッタリングを用いた深さ方向の表面分析におい
ては、深さによって帯電状態が異なる場合があり、従来
は測定範囲を広くとるか、一定の深さ掘るごとに測定者
が中和条件を設定する必要があったが、本発明の第1の
特徴における帯電中和手段を有する表面分析装置では、
中和条件設定のための基準元素を試料表面に埋め込んで
おき、この埋め込まれた基準元素を用いることにより、
深さによって帯電状態か変化しても、これに合わせて中
和条件が設定できるため、測定者がその都度中和条件を
変更したり、測定範囲を広くとる必要がなく、短時間で
自動的に深さ方向分析を行うことが可能である。
よるスパッタリングを用いた深さ方向の表面分析におい
ては、深さによって帯電状態が異なる場合があり、従来
は測定範囲を広くとるか、一定の深さ掘るごとに測定者
が中和条件を設定する必要があったが、本発明の第1の
特徴における帯電中和手段を有する表面分析装置では、
中和条件設定のための基準元素を試料表面に埋め込んで
おき、この埋め込まれた基準元素を用いることにより、
深さによって帯電状態か変化しても、これに合わせて中
和条件が設定できるため、測定者がその都度中和条件を
変更したり、測定範囲を広くとる必要がなく、短時間で
自動的に深さ方向分析を行うことが可能である。
【0019】本発明の第2の特徴は、試料3と試料3に
励起電離放射線を照射する手段と試料から発生する荷電
粒子を測定する手段とを少なくとも有する表面分析装置
において、図6の測定シークエンスに示すように励起電
離放射線の照射を一定期間t1のみについて断続的(パ
ルス的)に行い、照射されない期間t2において自然
に、あるいは意図的に表面電荷を解消し、その帯電解消
直後の照射期間(t1)に荷電粒子の測定を行うことを
繰り返すことにより、試料帯電の影響を押さえることに
ある。
励起電離放射線を照射する手段と試料から発生する荷電
粒子を測定する手段とを少なくとも有する表面分析装置
において、図6の測定シークエンスに示すように励起電
離放射線の照射を一定期間t1のみについて断続的(パ
ルス的)に行い、照射されない期間t2において自然
に、あるいは意図的に表面電荷を解消し、その帯電解消
直後の照射期間(t1)に荷電粒子の測定を行うことを
繰り返すことにより、試料帯電の影響を押さえることに
ある。
【0020】好ましくは、図6のタイムシークエンスに
おける励起電離放射線が断続的に照射される断続のパル
ス間隔t2を可変にできる機構を備えたことである。
おける励起電離放射線が断続的に照射される断続のパル
ス間隔t2を可変にできる機構を備えたことである。
【0021】本発明の第2の特徴において励起電離放射
線が試料に照射されない期間t2中に試料の帯電電荷を
積極的に中和する機構としては図7および図8に示すよ
うに試料3の表面上で試料3の表面から5mm以下の距
離を保ち回転し、かつ、励起電離放射線21と測定され
る荷電粒子23が透過可能な部分25と不可能な部分2
4で構成される回転体24を用いることが好ましい。
線が試料に照射されない期間t2中に試料の帯電電荷を
積極的に中和する機構としては図7および図8に示すよ
うに試料3の表面上で試料3の表面から5mm以下の距
離を保ち回転し、かつ、励起電離放射線21と測定され
る荷電粒子23が透過可能な部分25と不可能な部分2
4で構成される回転体24を用いることが好ましい。
【0022】図7および図8に示すように、回転体24
を回転させることにより、照射、測定の断続をおこな
い、同時に回転体24からの電荷の注入により表面電化
を解消を実現することもできる。
を回転させることにより、照射、測定の断続をおこな
い、同時に回転体24からの電荷の注入により表面電化
を解消を実現することもできる。
【0023】さらに好ましくは、図8に示すように仕事
関数の小さい金属29を試料表面と対向する表面側の回
転体24の表面に有することである。
関数の小さい金属29を試料表面と対向する表面側の回
転体24の表面に有することである。
【0024】XPSやSIMS等の表面分析において絶
縁物試料が帯電する原因は、励起電離放射線21を照射
する際の照射放射線21あるいは発生する荷電粒子22
の蓄積である。図6の第1タイムシークエンスに明らか
なように励起電離放射線21の照射を止めると、帯電は
徐々に緩和してゆく。よって照射がごく短時間のt1で
あれば、帯電の影響は無視できうることとなる。このこ
とから本発明の第2の特徴のように励起電離放射線21
の照射と荷電粒子23の測定を断続的に行うことにより
ば、帯電の蓄積が起こり始める前の短時間に測定し、そ
の後所定の時間t2の間帯電の緩和を待って、再び測定
を行い、以上の繰り返しにより全体の測定が帯電の影響
なく行えることとなる。
縁物試料が帯電する原因は、励起電離放射線21を照射
する際の照射放射線21あるいは発生する荷電粒子22
の蓄積である。図6の第1タイムシークエンスに明らか
なように励起電離放射線21の照射を止めると、帯電は
徐々に緩和してゆく。よって照射がごく短時間のt1で
あれば、帯電の影響は無視できうることとなる。このこ
とから本発明の第2の特徴のように励起電離放射線21
の照射と荷電粒子23の測定を断続的に行うことにより
ば、帯電の蓄積が起こり始める前の短時間に測定し、そ
の後所定の時間t2の間帯電の緩和を待って、再び測定
を行い、以上の繰り返しにより全体の測定が帯電の影響
なく行えることとなる。
【0025】また、帯電の緩和を積極的におこす機構を
設け、照射および測定の行われない期間中に帯電を中和
する構成にすれば、全測定時間の短縮を図ることが可能
になる。また図7および図8に示すように試料表面に励
起電離放射線と測定される荷電粒子が透過可能な部分と
不可能な部分で構成される回転体24をもうけることに
より、機械的に照射の断続を行い、また同時に帯電の緩
和を加速することが可能となる。
設け、照射および測定の行われない期間中に帯電を中和
する構成にすれば、全測定時間の短縮を図ることが可能
になる。また図7および図8に示すように試料表面に励
起電離放射線と測定される荷電粒子が透過可能な部分と
不可能な部分で構成される回転体24をもうけることに
より、機械的に照射の断続を行い、また同時に帯電の緩
和を加速することが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1(a)は本発明の第1の実施
の形態に係る電子分光装置の概略図である。この図1
(a)に示すように、本装置は電離放射線源としてX線
を利用するX線光電子分光装置(XPS)であり、X線
発生源1から発生したMg−Kα線を測定チャンバ2内
に置かれた試料3に照射し、これによって放出された電
子を電子測定手段である半球型エネルギー分析器4で検
出して、スペクトルを測定する。測定チャンバ2は、X
線の吸収と放出電子の散乱を防ぐために真空ポンプ5に
よって排気されている。また、測定チャンバ2には深さ
方向分析の際に試料をスパッタエッチングするためのア
ルゴンイオン銃6と、帯電中和手段である帯電中和電子
銃7が備えられている。帯電中和電子銃7は、図1
(b)に示すようにフィラメント8から発生した熱電子
を、引き出し電極9で一定の運動エネルギーにそろえ、
偏向電極10で制御される位置に照射するものである。
すなわち、フィラメント8に供給するフィラメント電圧
Vfで照射する電子量を、引き出し電極9に印加する引
き出し電圧Vpで照射電子の運動エネルギーを、そして
偏向電極10に印加する偏向電圧Vdで電子を照射する
位置をそれぞれ制御することができる。
施の形態を説明する。図1(a)は本発明の第1の実施
の形態に係る電子分光装置の概略図である。この図1
(a)に示すように、本装置は電離放射線源としてX線
を利用するX線光電子分光装置(XPS)であり、X線
発生源1から発生したMg−Kα線を測定チャンバ2内
に置かれた試料3に照射し、これによって放出された電
子を電子測定手段である半球型エネルギー分析器4で検
出して、スペクトルを測定する。測定チャンバ2は、X
線の吸収と放出電子の散乱を防ぐために真空ポンプ5に
よって排気されている。また、測定チャンバ2には深さ
方向分析の際に試料をスパッタエッチングするためのア
ルゴンイオン銃6と、帯電中和手段である帯電中和電子
銃7が備えられている。帯電中和電子銃7は、図1
(b)に示すようにフィラメント8から発生した熱電子
を、引き出し電極9で一定の運動エネルギーにそろえ、
偏向電極10で制御される位置に照射するものである。
すなわち、フィラメント8に供給するフィラメント電圧
Vfで照射する電子量を、引き出し電極9に印加する引
き出し電圧Vpで照射電子の運動エネルギーを、そして
偏向電極10に印加する偏向電圧Vdで電子を照射する
位置をそれぞれ制御することができる。
【0027】図2は、本発明の第1の実施形態に係るX
線光電子分光装置(XPS)の帯電中和銃7を中心に示
したブロック図である。この図2を図1とともに参照し
ながら、本発明の第1の実施の形態の動作を説明する。
まず、電子銃制御部11に、基準元素の放出電子ピーク
位置と、中和条件である照射電子の量、照射電子の運動
エネルギー、および照射電子の試料3の表面における照
射位置についてのそれぞれの調整範囲とこれらを調整す
る優先順位を設定する。ここで、基準元素の放出電子ピ
ークには、一般には、汚染して試料表面に吸着している
炭化水素に含まれる炭素のClsピーク(束縛エネルギー
285.0eV)を用いるが、必ずしもこれである必要
はなく、単一の化学結合状態にある元素で強度が強く
(検出感度が高く)幅の狭いピークを有する元素を基準
元素として用いればよい。また、中和条件の調整範囲は
任意で構わないが、調整の優先順位については、帯電中
和効果への影響から考えて、まず照射電子の運動エネル
ギーを上げていき、あまり効果がなければ照射電子量、
次に照射位置の順で調整するのが好ましい。たとえば、
照射電子の運動エネルギーは1〜100eVの範囲で調
整すればよい。
線光電子分光装置(XPS)の帯電中和銃7を中心に示
したブロック図である。この図2を図1とともに参照し
ながら、本発明の第1の実施の形態の動作を説明する。
まず、電子銃制御部11に、基準元素の放出電子ピーク
位置と、中和条件である照射電子の量、照射電子の運動
エネルギー、および照射電子の試料3の表面における照
射位置についてのそれぞれの調整範囲とこれらを調整す
る優先順位を設定する。ここで、基準元素の放出電子ピ
ークには、一般には、汚染して試料表面に吸着している
炭化水素に含まれる炭素のClsピーク(束縛エネルギー
285.0eV)を用いるが、必ずしもこれである必要
はなく、単一の化学結合状態にある元素で強度が強く
(検出感度が高く)幅の狭いピークを有する元素を基準
元素として用いればよい。また、中和条件の調整範囲は
任意で構わないが、調整の優先順位については、帯電中
和効果への影響から考えて、まず照射電子の運動エネル
ギーを上げていき、あまり効果がなければ照射電子量、
次に照射位置の順で調整するのが好ましい。たとえば、
照射電子の運動エネルギーは1〜100eVの範囲で調
整すればよい。
【0028】スペクトル測定にそなえて中和条件を設定
する場合は、試料3に測定時と同じ強度のX線を照射し
て測定時の帯電状態を生じさせ、電子銃制御部11に中
和条件の設定を指示する。電子銃制御部11は予め設定
された条件に従って、基準元素の放出電子ピークを測定
するよう測定制御部12に指示を出す。これによってエ
ネルギー分析器(第1の分析器)4から得られたスペク
トルはデータ処理部14で処理され、基準元素から放出
された電子ピークの、ピーク位置、ピーク強度およびピ
ーク幅が電子銃制御部11に伝えられる。電子銃制御部
11は、予め設定された優先順位に従って、帯電中和電
子銃7の中和条件、すなわち、フィラメント電圧、引き
出し電圧、および偏向電圧のいずれかを変更し、再度測
定制御部12に測定の指示を出す。これを繰り返して、
ピーク位置が非帯電時のピーク位置と一致し、かつピー
ク強度が最大で、かつピーク強度が最小となるよう、最
適な中和条件を設定する。判定基準である位置、ピーク
強度、ピーク幅はこの順番に評価していくため、最低で
も1つの基準につき3回、合計9回の測定を行うことに
なるが、これらは設定に従って電子銃制御部がすべて自
動で行うため、測定者がスペクトルを見ながら手作業で
行うのに比べて、調整時間は一般に短くなる。
する場合は、試料3に測定時と同じ強度のX線を照射し
て測定時の帯電状態を生じさせ、電子銃制御部11に中
和条件の設定を指示する。電子銃制御部11は予め設定
された条件に従って、基準元素の放出電子ピークを測定
するよう測定制御部12に指示を出す。これによってエ
ネルギー分析器(第1の分析器)4から得られたスペク
トルはデータ処理部14で処理され、基準元素から放出
された電子ピークの、ピーク位置、ピーク強度およびピ
ーク幅が電子銃制御部11に伝えられる。電子銃制御部
11は、予め設定された優先順位に従って、帯電中和電
子銃7の中和条件、すなわち、フィラメント電圧、引き
出し電圧、および偏向電圧のいずれかを変更し、再度測
定制御部12に測定の指示を出す。これを繰り返して、
ピーク位置が非帯電時のピーク位置と一致し、かつピー
ク強度が最大で、かつピーク強度が最小となるよう、最
適な中和条件を設定する。判定基準である位置、ピーク
強度、ピーク幅はこの順番に評価していくため、最低で
も1つの基準につき3回、合計9回の測定を行うことに
なるが、これらは設定に従って電子銃制御部がすべて自
動で行うため、測定者がスペクトルを見ながら手作業で
行うのに比べて、調整時間は一般に短くなる。
【0029】図3は、本発明の第1の実施の形態のX線
光電子分光装置を用いてSi基板上のSi酸化膜(膜厚
500nm)を深さ方向に分析した結果である。スパッ
タエッチングはアルゴンイオン(加速電圧3kV、エッ
チングレート10nm/分)を用いて行い、10分間エ
ッチングする毎に、Ols電子ピークを測定した(測定時
間5分)場合の結果である。図9を用いて前述したよう
に帯電中和電子銃を用いない従来技術においては測定が
進んで酸化膜厚が薄くなるにつれ、帯電によるシフトが
小さくなり、測定範囲からピークがはみ出してしまって
いるが、図3に示すように本発明の第1の実施形態によ
れば各エッチングが終わるごとに、試料表面に基準元素
として埋め込まれたアルゴンのAr2pピークを用いて中
和条件を設定し、スペクトルを測定することにより、い
ずれの深さにおいても、帯電の影響のないスペクトルが
得られていることがわかる。測定に要した時間は、帯電
中和電子銃が中和条件を設定する時間も含めて約82分
であった。なお、同様の測定を中和条件を手作業で設定
しながら測定したところ、測定者がつきっきりで約10
0分を要した。
光電子分光装置を用いてSi基板上のSi酸化膜(膜厚
500nm)を深さ方向に分析した結果である。スパッ
タエッチングはアルゴンイオン(加速電圧3kV、エッ
チングレート10nm/分)を用いて行い、10分間エ
ッチングする毎に、Ols電子ピークを測定した(測定時
間5分)場合の結果である。図9を用いて前述したよう
に帯電中和電子銃を用いない従来技術においては測定が
進んで酸化膜厚が薄くなるにつれ、帯電によるシフトが
小さくなり、測定範囲からピークがはみ出してしまって
いるが、図3に示すように本発明の第1の実施形態によ
れば各エッチングが終わるごとに、試料表面に基準元素
として埋め込まれたアルゴンのAr2pピークを用いて中
和条件を設定し、スペクトルを測定することにより、い
ずれの深さにおいても、帯電の影響のないスペクトルが
得られていることがわかる。測定に要した時間は、帯電
中和電子銃が中和条件を設定する時間も含めて約82分
であった。なお、同様の測定を中和条件を手作業で設定
しながら測定したところ、測定者がつきっきりで約10
0分を要した。
【0030】なお、この基準元素としてのアルゴンは表
面のスパッタエッチングに用いるアルゴンが、スパッタ
リング中に表面に埋め込まれるものを用いればよい。ア
ルゴンの代わりにキセノン(Xe)を用いてもよい。ま
た基準元素として試料中に高濃度の不純物元素が含まれ
ていれば、これらの不純物元素を用いてもよい。
面のスパッタエッチングに用いるアルゴンが、スパッタ
リング中に表面に埋め込まれるものを用いればよい。ア
ルゴンの代わりにキセノン(Xe)を用いてもよい。ま
た基準元素として試料中に高濃度の不純物元素が含まれ
ていれば、これらの不純物元素を用いてもよい。
【0031】図4および図5は本発明の第2の実施の形
態に係る表面分析装置の概略図である。図4に示すよう
に、本発明の第2の実施の形態の表面分析装置はX線、
イオン、紫外線、あるいは電子等の電離放射線を放出す
る電離放射線源41から発生した電離放射線を測定チャ
ンバ2内に置かれた試料3に照射し、これによって放出
された荷電粒子を第1の分析器44で検出して、スペク
トルを測定する。測定チャンバ2は、真空ポンプ5によ
って排気されている。また、測定チャンバ2には深さ方
向分析の際に試料をスパッタエッチングするためのアル
ゴンイオン銃6と、帯電中和手段である帯電中和電子銃
7と電離放射線源41によって放出された電子のエネル
ギーを分析する第2の分析器45とが備えられている。
帯電中和電子銃7は、図1(b)に示したものと同様な
構造のものでよい。
態に係る表面分析装置の概略図である。図4に示すよう
に、本発明の第2の実施の形態の表面分析装置はX線、
イオン、紫外線、あるいは電子等の電離放射線を放出す
る電離放射線源41から発生した電離放射線を測定チャ
ンバ2内に置かれた試料3に照射し、これによって放出
された荷電粒子を第1の分析器44で検出して、スペク
トルを測定する。測定チャンバ2は、真空ポンプ5によ
って排気されている。また、測定チャンバ2には深さ方
向分析の際に試料をスパッタエッチングするためのアル
ゴンイオン銃6と、帯電中和手段である帯電中和電子銃
7と電離放射線源41によって放出された電子のエネル
ギーを分析する第2の分析器45とが備えられている。
帯電中和電子銃7は、図1(b)に示したものと同様な
構造のものでよい。
【0032】図5は、本発明の第2の実施形態に係る表
面分析装置の帯電中和中銃7を中心に示したブロック図
である。図5に示すように、試料3に電離放射線源31
からの電離放射線を照射し、表面から放出された荷電粒
子を第1の分析器44、第2の分析器45で検出、分析
する第1の分析器44は主測定用の分析器でありXP
S,UPSであれば光電子のエネルギー分析器であり、
SIMSの場合はスパッタイオンの質量分析器である。
AESの場合はオージュ電子のエネルギー分析器であ
る。一方、第2の分析器45は、第1の実施の形態と同
様に光電子のエネルギー分析器を用いる。第1の分析器
44には第1の測定制御部35、第1のデータ処理部3
7が接続され、所望のXPS,UPS,SIMS,AE
Sなどの測定を行う。これに対し第2の分析器45には
第2の測定制御部32、および第2のデータ処理部34
が接続されている。第2の測定制御部32と第2のデー
タ処理部34は電子銃制御部11に接続され、この電子
銃制御部11は帯電中和電子銃7に接続されている。
面分析装置の帯電中和中銃7を中心に示したブロック図
である。図5に示すように、試料3に電離放射線源31
からの電離放射線を照射し、表面から放出された荷電粒
子を第1の分析器44、第2の分析器45で検出、分析
する第1の分析器44は主測定用の分析器でありXP
S,UPSであれば光電子のエネルギー分析器であり、
SIMSの場合はスパッタイオンの質量分析器である。
AESの場合はオージュ電子のエネルギー分析器であ
る。一方、第2の分析器45は、第1の実施の形態と同
様に光電子のエネルギー分析器を用いる。第1の分析器
44には第1の測定制御部35、第1のデータ処理部3
7が接続され、所望のXPS,UPS,SIMS,AE
Sなどの測定を行う。これに対し第2の分析器45には
第2の測定制御部32、および第2のデータ処理部34
が接続されている。第2の測定制御部32と第2のデー
タ処理部34は電子銃制御部11に接続され、この電子
銃制御部11は帯電中和電子銃7に接続されている。
【0033】この図5を図4とともに参照しながら、本
発明の第2の実施の形態の動作を説明する。まず、電子
銃制御部11に、基準元素の放出電子ピーク位置と、中
和条件である照射電子の量、照射電子の運動エネルギ
ー、および照射電子ビームの照射位置のそれぞれについ
ての調整範囲とこれらの調整する優先順位を設定する。
ここで、基準元素の放出電子ピークには、本発明の第1
の実施の形態と同様に汚染して試料表面に吸着している
炭化水素に含まれる炭素や、アルゴンスパッタリング時
に表面に埋め込まれるアルゴン等を用いればよいが、必
ずしもこれらである必要はなく、単一の化学結合状態に
ある元素で強度が強く(検出感度が高く)幅の狭いピー
クを有する元素であれば基準元素として用いることがで
きる。また、中和条件の調整範囲は任意で構わないが、
調整の優先順位については、帯電中和効果への影響から
考えて、まず照射電子の運動エネルギーを上げていき、
あまり効果がなければ照射電子量、次に照射位置の順で
調整するのが好ましい。
発明の第2の実施の形態の動作を説明する。まず、電子
銃制御部11に、基準元素の放出電子ピーク位置と、中
和条件である照射電子の量、照射電子の運動エネルギ
ー、および照射電子ビームの照射位置のそれぞれについ
ての調整範囲とこれらの調整する優先順位を設定する。
ここで、基準元素の放出電子ピークには、本発明の第1
の実施の形態と同様に汚染して試料表面に吸着している
炭化水素に含まれる炭素や、アルゴンスパッタリング時
に表面に埋め込まれるアルゴン等を用いればよいが、必
ずしもこれらである必要はなく、単一の化学結合状態に
ある元素で強度が強く(検出感度が高く)幅の狭いピー
クを有する元素であれば基準元素として用いることがで
きる。また、中和条件の調整範囲は任意で構わないが、
調整の優先順位については、帯電中和効果への影響から
考えて、まず照射電子の運動エネルギーを上げていき、
あまり効果がなければ照射電子量、次に照射位置の順で
調整するのが好ましい。
【0034】スペクトル測定にそなえて中和条件を設定
する場合は、試料3に測定時と同じ強度の電離放射線を
照射して測定時の帯電状態を生じさせ、電子銃制御部1
1に中和条件の手を指示する。電子銃制御部11は予め
設定された条件に従って、基準元素の放出電子ピークを
測定するよう第2の測定制御部32に指示を出す。これ
によって第2の分析器45から得られたスペクトルは第
2のデータ処理部34で処理され、基準元素から放出さ
れた電子ピークの、ピーク位置、ピーク強度およびピー
ク幅が電子銃制御部11に伝えられる。電子銃制御部1
1は、予め設定された優先順位に従って、帯電中和電子
銃7の中和条件すなわちフィラメント電圧、引き出し電
圧、および偏向電圧のいずれかを変更し、再度第2の測
定制御部32に測定の指示を出す。これを繰り返して、
ピーク位置が非帯電時のピーク位置と一致し、かつピー
ク強度が最大で、かつピーク強度が最小となるよう、最
適な中和条件を自動的に設定する。
する場合は、試料3に測定時と同じ強度の電離放射線を
照射して測定時の帯電状態を生じさせ、電子銃制御部1
1に中和条件の手を指示する。電子銃制御部11は予め
設定された条件に従って、基準元素の放出電子ピークを
測定するよう第2の測定制御部32に指示を出す。これ
によって第2の分析器45から得られたスペクトルは第
2のデータ処理部34で処理され、基準元素から放出さ
れた電子ピークの、ピーク位置、ピーク強度およびピー
ク幅が電子銃制御部11に伝えられる。電子銃制御部1
1は、予め設定された優先順位に従って、帯電中和電子
銃7の中和条件すなわちフィラメント電圧、引き出し電
圧、および偏向電圧のいずれかを変更し、再度第2の測
定制御部32に測定の指示を出す。これを繰り返して、
ピーク位置が非帯電時のピーク位置と一致し、かつピー
ク強度が最大で、かつピーク強度が最小となるよう、最
適な中和条件を自動的に設定する。
【0035】特に、励起電離放射線による試料損傷など
で測定中に帯電状態が経時変化することによってもXP
S等の測定ピーク幅が広がり、スペクトルが変形すると
いう問題が生じるが、本発明の第2の実施の形態におい
ては測定用の荷電粒子手段(第1の分析器)44とは別
に、基準元素の放出電子ピークを測定するための第2の
荷電粒子測定手段(第2の分析器)45を具備している
ので、スペクトル測定中の帯電状態の変化に合わせて、
測定中常時中和条件を調整することができる。したがっ
て本発明の第2の実施の形態によれば、図9に示したよ
うな従来技術におけるスペクトルの変形を容易に防ぐこ
とができる。
で測定中に帯電状態が経時変化することによってもXP
S等の測定ピーク幅が広がり、スペクトルが変形すると
いう問題が生じるが、本発明の第2の実施の形態におい
ては測定用の荷電粒子手段(第1の分析器)44とは別
に、基準元素の放出電子ピークを測定するための第2の
荷電粒子測定手段(第2の分析器)45を具備している
ので、スペクトル測定中の帯電状態の変化に合わせて、
測定中常時中和条件を調整することができる。したがっ
て本発明の第2の実施の形態によれば、図9に示したよ
うな従来技術におけるスペクトルの変形を容易に防ぐこ
とができる。
【0036】図6は、本発明の第3の実施の形態に係る
表面分析装置での測定シークエンスを示す。経過時間に
対応して励起電離放射線照射とこれによる表面から放出
される荷電粒子測定のON,OFFを示している。また
絶縁物試料上の帯電量を模式的に示している。実線は本
発明の第3の実施の形態に係る状態、点線は従来技術に
おける測定での状態を示している。従来技術においては
常に電離放射線の照射と測定を続けているため帯電が多
く、時間と共にますます蓄積してゆくことがわかる。そ
れに対し本発明の第3の実施の形態では、t1時間の間
にパルス的に放射線の照射とこれによって放射される粒
子の測定を行ない、t1時間経過すれば照射・測定を中
断し、その後のt2時間の間、帯電の中和を待ち、再び
パルス的にt1時間の照射・測定を繰り返す。これによ
り測定時の帯電を押さえることが可能であり、t1を帯
電が影響しないぐらい短時間にすることにより、帯電に
影響されないスペクトルを得ることが可能である。照射
のON,OFFは、照射電離放射線の発生を制御しても
よいし、あるいは図5,図6に示すように放射線を遮る
ことによっても行ってもよい。また、非照射時に行う帯
電緩和を後に述べるような積極的な中和手段で行うこと
により、t2の待ち時間を短縮し、全測定時間の短縮す
ることが可能である。中和手段としては、従来技術の接
触による接地による手法や、本発明の第1の実施の形態
で説明した帯電中和電子銃による電子照射の手法、ある
いはこれらの併用を行えばよい。代表的なt1の値とし
ては0.1〜0.5s、t2の値としては1〜5sであ
るが、これらは測定試料、帯電状態に応じて任意に選定
すればよい値であり、上記の例示のt1,t2に限られ
るものではないことはもちろんである。
表面分析装置での測定シークエンスを示す。経過時間に
対応して励起電離放射線照射とこれによる表面から放出
される荷電粒子測定のON,OFFを示している。また
絶縁物試料上の帯電量を模式的に示している。実線は本
発明の第3の実施の形態に係る状態、点線は従来技術に
おける測定での状態を示している。従来技術においては
常に電離放射線の照射と測定を続けているため帯電が多
く、時間と共にますます蓄積してゆくことがわかる。そ
れに対し本発明の第3の実施の形態では、t1時間の間
にパルス的に放射線の照射とこれによって放射される粒
子の測定を行ない、t1時間経過すれば照射・測定を中
断し、その後のt2時間の間、帯電の中和を待ち、再び
パルス的にt1時間の照射・測定を繰り返す。これによ
り測定時の帯電を押さえることが可能であり、t1を帯
電が影響しないぐらい短時間にすることにより、帯電に
影響されないスペクトルを得ることが可能である。照射
のON,OFFは、照射電離放射線の発生を制御しても
よいし、あるいは図5,図6に示すように放射線を遮る
ことによっても行ってもよい。また、非照射時に行う帯
電緩和を後に述べるような積極的な中和手段で行うこと
により、t2の待ち時間を短縮し、全測定時間の短縮す
ることが可能である。中和手段としては、従来技術の接
触による接地による手法や、本発明の第1の実施の形態
で説明した帯電中和電子銃による電子照射の手法、ある
いはこれらの併用を行えばよい。代表的なt1の値とし
ては0.1〜0.5s、t2の値としては1〜5sであ
るが、これらは測定試料、帯電状態に応じて任意に選定
すればよい値であり、上記の例示のt1,t2に限られ
るものではないことはもちろんである。
【0037】図7および図8は、図6に示した本発明の
第3の実施形態に係る表面分析装置の測定シークエンス
により表面分析を行うための具体例である。図7(a)
は時間t1において試料3上に励起電離放射線21が照
射され、表面から放出されている荷電粒子23が測定さ
れている状態を示す鳥瞰概略図であり、図7(b)はそ
のときの断面図である。図8(a)および(b)は時間
t2において回転体24に遮られて放射線が試料3の表
面には照射されていない状態を示す鳥瞰概略図と断面図
である。図7および図8では回転体24に一部貫通穴2
5があいていて励起電離放射線21を透過、あるいは遮
蔽できるようにしてあり、図6に示す測定シークエンス
を実現できる。しかし、照射の断続が可能であれば、回
転体24の形状、構造、材料には制限はない。たとえば
回転体24は、Taを中心体として、その表面に0.5
〜5μmの厚さのAl薄膜を堆積して0.2〜1mmの
厚さとしたものでよいが、本発明の趣旨に適合するもの
であれば、他の材料や厚さでよいことはもちろんであ
る。また回転体24と試料3を5mm以下の距離、好ま
しくは10μm以下にまで近づけることにより、回転体
24の試料3側の表面からの電荷移動を発生させ、帯電
の緩和効果の増加を見込むことができる。特に回転体2
4の試料3側の表面部をセシウム(Cs)等の導電性で
仕事関数の小さい金属29で構成することにより、電子
放出の増加による、帯電緩和効果を増加することができ
る。セシウム(Cs)等の仕事関数の小さい金属29は
スパッタリング等の方法で、たとえば0.3〜1μmの
厚さで回転体24の表面に堆積すればよい。帯電緩和効
果の促進のためにはこの際、光照射によって電子放出を
促進してもよい。なお、図6のタイムシークエンスは電
離放射線源のON,OFFによっても実現できる。しか
し、この場合はON/OFFパルスの立ち上り、立ち下
がり時間が必要で、所定の安定した電離放射線の強度を
得るためには、所定の時間がかかるため、全体の測定時
間が長くなってしまう欠点があるので、図7、図8に示
す回転体24を用いる方法が好ましい。さらに、間接的
な帯電緩和のみならず、導電性のプローブ等を用いて試
料との短時間の接触による接地によって帯電の中和を行
ってよいことは既に述べた通りである。
第3の実施形態に係る表面分析装置の測定シークエンス
により表面分析を行うための具体例である。図7(a)
は時間t1において試料3上に励起電離放射線21が照
射され、表面から放出されている荷電粒子23が測定さ
れている状態を示す鳥瞰概略図であり、図7(b)はそ
のときの断面図である。図8(a)および(b)は時間
t2において回転体24に遮られて放射線が試料3の表
面には照射されていない状態を示す鳥瞰概略図と断面図
である。図7および図8では回転体24に一部貫通穴2
5があいていて励起電離放射線21を透過、あるいは遮
蔽できるようにしてあり、図6に示す測定シークエンス
を実現できる。しかし、照射の断続が可能であれば、回
転体24の形状、構造、材料には制限はない。たとえば
回転体24は、Taを中心体として、その表面に0.5
〜5μmの厚さのAl薄膜を堆積して0.2〜1mmの
厚さとしたものでよいが、本発明の趣旨に適合するもの
であれば、他の材料や厚さでよいことはもちろんであ
る。また回転体24と試料3を5mm以下の距離、好ま
しくは10μm以下にまで近づけることにより、回転体
24の試料3側の表面からの電荷移動を発生させ、帯電
の緩和効果の増加を見込むことができる。特に回転体2
4の試料3側の表面部をセシウム(Cs)等の導電性で
仕事関数の小さい金属29で構成することにより、電子
放出の増加による、帯電緩和効果を増加することができ
る。セシウム(Cs)等の仕事関数の小さい金属29は
スパッタリング等の方法で、たとえば0.3〜1μmの
厚さで回転体24の表面に堆積すればよい。帯電緩和効
果の促進のためにはこの際、光照射によって電子放出を
促進してもよい。なお、図6のタイムシークエンスは電
離放射線源のON,OFFによっても実現できる。しか
し、この場合はON/OFFパルスの立ち上り、立ち下
がり時間が必要で、所定の安定した電離放射線の強度を
得るためには、所定の時間がかかるため、全体の測定時
間が長くなってしまう欠点があるので、図7、図8に示
す回転体24を用いる方法が好ましい。さらに、間接的
な帯電緩和のみならず、導電性のプローブ等を用いて試
料との短時間の接触による接地によって帯電の中和を行
ってよいことは既に述べた通りである。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、絶
縁物の試料に対しても表面帯電の影響のない測定が行え
る表面分析装置が得られる。
縁物の試料に対しても表面帯電の影響のない測定が行え
る表面分析装置が得られる。
【0039】特に本発明によれば、試料や測定条件によ
って帯電状態が異なる場合にも、それぞれの帯電状態に
対応して迅速かつ容易に中和条件を設定することが可能
である。したがって自動測定において、ピークが測定範
囲をはみ出すことによる再測定や、これを防ぐために測
定範囲を本来の範囲に比べ余分に広くとるといった無駄
を省くことができるので表面分析の測定時間を短くする
ことができる。
って帯電状態が異なる場合にも、それぞれの帯電状態に
対応して迅速かつ容易に中和条件を設定することが可能
である。したがって自動測定において、ピークが測定範
囲をはみ出すことによる再測定や、これを防ぐために測
定範囲を本来の範囲に比べ余分に広くとるといった無駄
を省くことができるので表面分析の測定時間を短くする
ことができる。
【0040】また、本発明によればスペクトル測定用の
放出粒子測定手段とは別に、基準元素からの放出粒子ピ
ークを測定するための放出粒子測定手段を具備すること
により、スペクトル測定中の帯電状態の変化に合わせ
て、常時、中和条件を調整することができる。
放出粒子測定手段とは別に、基準元素からの放出粒子ピ
ークを測定するための放出粒子測定手段を具備すること
により、スペクトル測定中の帯電状態の変化に合わせ
て、常時、中和条件を調整することができる。
【0041】さらに、本発明によれば希ガスイオンによ
るスパッタリング等を用いた深さ方向の表面分析におい
て、中和条件設定のための基準元素として、試料表面に
埋め込まれた希ガス元素を用いることにより、深さによ
って帯電状態が変化しても、これに合わせて中和条件が
設定されるため、測定者がその都度中和条件を変更した
り、測定範囲を広くとる必要がなく、短時間で自動的に
深さ方向分析を行うことが可能である。
るスパッタリング等を用いた深さ方向の表面分析におい
て、中和条件設定のための基準元素として、試料表面に
埋め込まれた希ガス元素を用いることにより、深さによ
って帯電状態が変化しても、これに合わせて中和条件が
設定されるため、測定者がその都度中和条件を変更した
り、測定範囲を広くとる必要がなく、短時間で自動的に
深さ方向分析を行うことが可能である。
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電子分光装置
の測定チャンバ周辺を表す概略図である。
の測定チャンバ周辺を表す概略図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る電子分光装置
の全体概略図(ブロック図)である。
の全体概略図(ブロック図)である。
【図3】本発明の第1の実施の形態において得られた深
さ方向スペクトル分析例を示す図である。
さ方向スペクトル分析例を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る表面分析装置
のチャンバ周辺の概略図である。
のチャンバ周辺の概略図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る表面分析装置
の全体を示すブロック図である。
の全体を示すブロック図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る表面分析装置
の測定シークエンスを示す図である。
の測定シークエンスを示す図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る表面分析装置
の試料近傍を示す図である。
の試料近傍を示す図である。
【図8】回転体を移動し、試料に放射線が照射されない
ようにしている場合の図である。
ようにしている場合の図である。
【図9】従来技術におけるXPSスペクトルの例を示す
図である。
図である。
1 X線発生源 2 測定チャンバ 3 試料 4 半球型エネルギー分析器 5 真空ポンプ 6 アルゴンイオン銃 7 帯電中和電子銃 8 フィラメント 9 引き出し電極 10 偏向電極 11 電子銃制御部 12,32,35 測定制御部 14,34,37 データ処理部 21 励起電離放射線 23 荷電粒子 24 回転体 25 回転体中の穴 29 仕事関数の小さい金属 31 電離放射線 44 第1の分析器 45 第2の分析器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 健 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内 (72)発明者 富田 充裕 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内 (72)発明者 山口 博 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内
Claims (3)
- 【請求項1】 電離放射線源と、この電離放射線源から
の電離放射線の照射により試料から放出される荷電粒子
を測定する荷電粒子測定手段と、試料の帯電を中和する
ための帯電中和手段と、前記試料の表面または内部に非
帯電時のピーク位置が既知である基準元素を配置し、こ
の基準元素に前記電離放射線を照射した際に、前記基準
元素の放出荷電粒子ピークを既知のピーク位置と一致さ
せ、一致したピーク位置の強度が最大、かつ一致したピ
ークの幅が最小となるように、照射する電子量、照射す
る電子の運動エネルギー及び電子を照射する位置のうち
少なくとも1つを調整する調整手段を有することを特徴
とする表面分析装置。 - 【請求項2】 電離放射線源と、この電離放射線源から
の電離放射線の照射により試料から放出される荷電粒子
を測定する荷電粒子測定手段とを少なくとも有する表面
分析装置であって、 該電離放射線を断続的に試料に照射し、一定期間につい
てのみパルス的に荷電粒子を測定し該試料表面の帯電の
効果を抑制する帯電防止手段をさらに具備することを特
徴とする表面分析装置。 - 【請求項3】 前記断続的な照射における、電離放射線
が前記試料表面に照射されない期間に、前記試料表面の
帯電を中和する帯電中和手段をさらに具備することを特
徴とする請求項2記載の表面分析装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8053128A JPH09243579A (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | 表面分析装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8053128A JPH09243579A (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | 表面分析装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09243579A true JPH09243579A (ja) | 1997-09-19 |
Family
ID=12934178
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8053128A Pending JPH09243579A (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | 表面分析装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09243579A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100541514B1 (ko) * | 1998-10-14 | 2006-03-14 | 삼성전자주식회사 | 반도체 웨이퍼의 표면디펙트 분석방법 및 벌크디펙트 분석방법 |
| JP2007157575A (ja) * | 2005-12-07 | 2007-06-21 | Hitachi High-Technologies Corp | 電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法及びそのシステム、並びに写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置 |
| JP2008282630A (ja) * | 2007-05-09 | 2008-11-20 | Hitachi High-Technologies Corp | 荷電粒子線装置 |
| JP2010008051A (ja) * | 2008-06-24 | 2010-01-14 | Fujitsu Ltd | 化学結合状態測定法 |
| JP2010112873A (ja) * | 2008-11-07 | 2010-05-20 | Jeol Ltd | 分光分析装置 |
| JP6667741B1 (ja) * | 2019-06-11 | 2020-03-18 | 三菱電機株式会社 | 試料ホルダー及びx線光電子分光装置 |
-
1996
- 1996-03-11 JP JP8053128A patent/JPH09243579A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100541514B1 (ko) * | 1998-10-14 | 2006-03-14 | 삼성전자주식회사 | 반도체 웨이퍼의 표면디펙트 분석방법 및 벌크디펙트 분석방법 |
| JP2007157575A (ja) * | 2005-12-07 | 2007-06-21 | Hitachi High-Technologies Corp | 電子線検査装置を用いたパターン欠陥検査方法及びそのシステム、並びに写像投影型又はマルチビーム型電子線検査装置 |
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| JP2010008051A (ja) * | 2008-06-24 | 2010-01-14 | Fujitsu Ltd | 化学結合状態測定法 |
| JP2010112873A (ja) * | 2008-11-07 | 2010-05-20 | Jeol Ltd | 分光分析装置 |
| JP6667741B1 (ja) * | 2019-06-11 | 2020-03-18 | 三菱電機株式会社 | 試料ホルダー及びx線光電子分光装置 |
| WO2020250307A1 (ja) * | 2019-06-11 | 2020-12-17 | 三菱電機株式会社 | 試料ホルダー及びx線光電子分光装置 |
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